JP5490576B2 - 磁界検知装置 - Google Patents

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Description

本発明は、直交する3方向のそれぞれに向けられた磁気センサで磁気ベクトルを検知する磁界検知装置に係り、特に、磁気センサからの検知出力に基づいて、磁気ベクトルに対する相対的な姿勢の変化量を知ることができる磁界検知装置に関する。
互いに直交する3方向の磁界を検知する磁気センサを備えた磁界検知装置は、姿勢センサや方位センサとして使用される。
特許文献1には、飛行機などに搭載される姿勢センサが開示されている。この姿勢センサは、地磁気検出装置を有しているとともに、負荷おもりとこの負荷おもりに作用する重力を検知する力検出装置が設けられている。飛行機などとともに姿勢センサが傾いたときに、力検出装置の検知出力により重力の方向に対する傾きを検出し、地磁気検出装置で得られる方位出力を、力検出装置で得られた傾き姿勢に関する情報を用いて修正するというものである。
特許文献1に記載された姿勢センサは、姿勢を知るために、地磁気検出装置の他に負荷おもりとこの負荷おもりに作用する重力を検知する重力検出装置が必要である。そのために、装置が大きくまた重くなり、例えば携帯用の小型機器などに搭載することが難しい。
特許文献2に記載された3軸姿勢検出装置は、目的物体の姿勢を検出するものであるが、3方向の検出が可能な磁気センサと、3方向の検出が可能なジャイロセンサの双方が搭載されている。そのため、携帯用の小型機器などに搭載するのに適しておらず、また、磁気センサとジャイロセンサの双方を搭載しているため、消費電力が多くなる欠点を有している。
特開平2−238336号公報 特開平11−248456号公報
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、互いに直交する3軸方向に向く磁気センサの検知出力に基づいて、磁気ベクトルに対する相対的な姿勢の変化量を求めることができ、さらに方位の変化量も検知することができる磁界検知装置を提供することを目的としている。
本発明は、互いに直交するX軸とY軸およびZ軸が基準軸として決められた磁気検知部と、演算部とを有し、
前記磁気検知部に、X軸が地磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるX軸センサと、Y軸が地磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるY軸センサ、およびZ軸が地磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるZ軸センサが搭載され、
前記演算部で、前記X軸センサと前記Y軸センサおよび前記Z軸センサによる地磁気の検知出力に基づいて、地磁気ベクトルの向きが初期の三次元座標上の座標点データとして求められ、三次元座標が移動したときに得られる複数の前記座標点データからX軸回りの角速度とY軸回りの角速度が求められ、それぞれの角速度が時間で積分されて、X軸回りの角度変化量とY軸回りの角度変化量が求められ、
三次元座標の向きをX軸回りの角度変化量とY軸回りの角度変化量だけ復元させ、前記初期の三次元座標と復元後の三次元座標とから、Z軸回りの角度の変化量が方位の変化量として求められることを特徴とするものである。
本発明は、直交する3軸方向に向けられた磁気センサの検知出力を用いて、磁気ベクトルとの相対的な姿勢の変化量を求めることができる。したがって、X軸回りの角度変化量とY軸回りの角度変化量を求め、2つの角度変化量を復元させることで、Z軸回りの姿勢の変化を知ることができ、方位センサとして使用することができる。
本発明の実施の形態の磁界検知装置の回路ブロック図、 図1に示す磁界検知装置に設けられた演算部の機能を説明するブロック図、 データバッファの処理動作を示す説明図、 磁気検知部に設けられたX軸センサとY軸センサおよびZ軸センサの説明図、 地磁気ベクトルの向きの検知動作を示す三次元座標の説明図、 地磁気ベクトルが回転するときの角速度を求める演算を示す説明図、 X軸とY軸およびZ軸回りの角度変化量を示す説明図、 X軸とY軸回りの角度変化量を示す説明図、 X軸の角度変化量とY軸の角度変化量を復元して方位を検知する演算を示す説明図、
図1に示す本発明の実施の形態の磁界検知装置1は、地磁気を検知する磁気検知部2を有しており、姿勢センサや方位センサとして使用される。図4に示すように、磁気検知部2は、互いに直交する基準軸であるX軸とY軸およびZ軸が固定軸として決められている。磁界検知装置1は携帯用機器などに搭載されており、磁気検知部2は、X軸とY軸およびZ軸の直交関係を維持したまま、空間内で自由に移動できる。
図4に示すように、磁気検知部2には、X軸センサ3がX軸に沿って固定され、Y軸センサ4がY軸に沿って固定され、Z軸センサがZ軸に沿って固定されている。X軸センサ3とY軸センサ4およびZ軸センサ5は、いずれもGMR素子で構成されている。GMR素子は、Ni−Co合金やNi−Fe合金などの軟磁性材料で形成された固定磁性層および自由磁性層と、固定磁性層と自由磁性層との間に挟まれた銅などの非磁性導電層とを有している。固定磁性層の下に反強磁性層が積層され、反強磁性層と固定磁性層との反強結合により、固定磁性層の磁化が固定されている。
X軸センサ3は、地磁気のX方向に向く成分を検知するものであり、固定磁性層の磁化の向きがX軸に沿うPX方向に固定されている。自由磁性層の磁化の向きは地磁気の向きに反応する。自由磁性層の磁化の向きがPX方向と平行になるとX軸センサ3の抵抗値が極小になり、自由磁性層の磁化の向きがPX方向と逆向きになるとX軸センサ3の抵抗値が極大になる。また、自由磁性層の磁化の向きがPX方向と直交すると、抵抗値が前記極大値と極小値との平均値となる。
図1に示す磁場データ検知部6では、X軸センサ3と固定抵抗とが直列に接続され、X軸センサ3と固定抵抗との直列回路に電圧が与えられており、X軸センサ3と固定抵抗との間の電圧がX軸の検知出力として取り出される。X軸センサ3にX方向に向く磁界が与えられていないとき、またはPXに対して直交する磁界が与えられているときに、X軸の検知出力が中点電圧となる。
磁気検知部2の全体を傾け、X軸センサ3の固定磁性層の磁化の固定方向PXを地磁気ベクトルVと同じ向きにするとX軸センサ3に与えられる磁界成分が極大値となる。このときのX軸の検知出力は、前記中点電位に対してプラス側の極大値となる。逆に、X軸センサ3の固定磁性層の磁化の固定方向PXを地磁気ベクトルVと反対に向けると、X軸センサ3に与えられる逆向きの磁界成分が極大値となる。このときのX軸の検知出力は、前記中点電圧に対してマイナス側の極大値となる。
Y軸センサ4とZ軸センサ5も、それぞれ固定抵抗とが直列に接続され、Y軸センサ4またはZ軸センサ5と固定抵抗との直列回路に電圧が与えられており、各センサと固定抵抗との間の中点電圧がY軸またはZ軸の検知出力として取り出される。
Y軸センサ4の固定磁性層の磁化の固定方向PYを地磁気ベクトルVと同じ向きにすると、Y軸の検知出力は、中点電圧に対してプラス側の極大値になる。Y軸センサ4の固定磁性層の磁化の固定方向PYを地磁気ベクトルVと反対に向けると、Y軸の検知出力は、中点電圧に対してマイナス側の極大値となる。同様に、Z軸センサ5の固定磁性層の磁化の固定方向PZを地磁気ベクトルVと同じ向きにすると、Z軸の検知出力は、中点電圧に対してプラス側の極大値になる。Z軸センサ5の固定磁性層の磁化の固定方向PZを地磁気ベクトルVと反対に向けると、Z軸の検知出力は、中点電圧に対してマイナス側の極大値となる。
地磁気ベクトルVの大きさが一定であれば、X軸センサ3とY軸センサ4およびZ軸センサ5からの検知出力は、いずれもプラス側の極大値の絶対値と、マイナス側の極大値の絶対値とが同じである。
X軸センサ3としては、地磁気ベクトルの向きによってプラス側の検知出力とマイナス側の検知出力が得られ、プラス側の検知出力の極大値とマイナス側の検知出力の極大値とで絶対値が同じになれば、GMR素子以外の磁気センサで構成することもできる。例えば、X軸に沿ってプラス側の磁界強度のみを検知できるホール素子またはMR素子と、マイナス側の磁界強度のみを検知できるホール素子またはMR素子を組み合わせて、X軸センサ3として使用してもよい。これは、Y軸センサ4とZ軸センサ5においても同じである。
図1に示すように、磁場データ検知部6で検知されたX軸とY軸およびZ軸の検知出力は、演算部10に与えられる。演算部10は、A/D変換部とCPUおよびクロック回路などから構成されている。演算部10のクロック回路の計測時間に応じて、磁場データ検知部6で検知されたX軸とY軸およびZ軸の検知出力が、短いサイクルで間欠的にサンプリングされて演算部10に読み出される。それぞれの検知出力は、演算部内に設けられた前記A/D変換部によってディジタル値に変換される。
演算部10を構成するCPUにはメモリ7が接続されている。メモリ7には、演算処理のためのソフトウエアがプログラミングされて格納されている。演算部10の演算処理は前記ソフトウエアによって実行される。
図2に示すように、演算部10は、ソフトウエアに基づいて複数段階の演算処理を行う。ディジタルデータに変換されたX軸の検知出力とY軸の検知出力およびZ軸の検知出力は、主演算部15で演算処理され、図5または図9に示すX−Y−Zの三次元座標上の座標点データDに変換されて、データバッファ(バッファメモリ)11に格納される。クロック回路と同期して短いサイクルでサンプリングされて演算された前記座標点データDが、図3に示すデータバッファ11の格納部11aに与えられる。座標点データDが格納部11aに与えられる毎に、座標点データDが格納部11aから11mまで順に送り出され、最終段の格納部11mに格納されていた最も古い座標点データDが捨てられる。磁界検知装置1が動作している間は、磁場データ検知部6から最新の座標点データDが一定時間毎に読み出され続け、データバッファ11に順番に格納されていく。
図5または図9に示すように、磁気検知部2が地球上のいずれかの場所に置かれると、磁気検知部2のX軸センサ3から地磁気の検知出力xが得られ、Y軸センサ4から地磁気の検知出力yが得られ、Z軸センサ5から地磁気の検知出力zが得られる。図2に示す演算部10の主演算部15では、前記各検知出力x,y,zに基づいて、地磁気ベクトルVの向きが、三次元座標上の座標点データD(x,y,z)として求められる。座標点データD(x,y,z)はサンプリング周期毎に次々と得られ、データバッファ11に順に格納されていく。
図5または図9に示すように、座標点データD(x,y,z)は、三次元座標の基準原点Oを中心とする球面座標G上の点として現れる。球面座標Gの半径は、X軸方向とY軸方向およびZ軸方向での地磁気の検出強度の極大値の絶対値に比例する。したがって、球面座標Gの半径は、地磁気ベクトルVの絶対値に応じて変化する。
磁界検知装置1は、電源が投入された直後または使用を開始するときに、キャリブレーションが行なわれる。キャリブレーションは、磁界検知装置1を搭載した携帯機器のディスプレイに表示される指示などに基づいて行われる。キャリブレーションは、使用者が磁界検知装置1を任意の方向へ数回だけ回転させることで行われる。主演算部15では、キャリブレーションにおいて次々に得られる座標点データDのいくつかをサンプリングする。少なくとも3個の座標点データDを得ることで、その時点での座標点データDの回転軌跡に一致する円を特定できる。この円が複数個求められ、それぞれの円の中心を通り且つ円を含む平面に垂直な中心線が求められ、複数の中心線の交点が求められる。この交点が、主演算部15で設定されるX−Y−Zの三次元座標の基準原点Oとなるように補正される。
磁界検知装置1を搭載した携帯機器などを姿勢センサまたは方位センサとして使用する場合には、キャリブレーションの直後に、演算部10の初期姿勢設定部12において初期姿勢の設定および記憶が行われる。初期姿勢の設定と記憶は、前記ディスプレイに表示される指示などにしたがって行われる。使用者は、キャリブレーションの直後に、図5に示すように、磁界検知装置1で決められているZ軸を重力の方向に向ける初期姿勢を設定する。例えば、携帯機器のディスプレイを地面と水平な姿勢にすることで、Z軸が重力の方向に向けられる。
図5には、磁界検知装置1が初期姿勢に設定されたときの三次元座標がX0軸とY0軸およびZ0軸で示されている。このときにX軸センサ3とY軸センサ4およびZ軸センサ5で検知された地磁気ベクトルVの向きが、X0−Y0−Z0軸の三次元座標上で座標点データDa(xa,ya,za)として示される。初期姿勢が設定された後に、使用者がいずれかの操作釦を押すと、初期姿勢設定部12は、初期姿勢での地磁気ベクトルVの座標点データD(xa,ya,za)をメモリ7に記憶する。
なお、前記磁界検知装置1と共に加速度センサが搭載されている携帯機器の場合は、常に重力の加速度の向きを検知できる。この機器では、キャリブレーションが完了し、三次元座標の基準原点Oが補正されたときに、重力の向きが解るため、Z0軸が重力の加速度の方向に向くように三次元座標の向きを補正することが可能である。この場合は、キャリブレーションが完了した直後に基準原点Oの補正と三次元座標の向きの補正が自動的に行われ、その直後に、補正後のX0−Y0−Z0座標で得られる座標点データDa(xa,ya,za)を初期姿勢の座標点データとして、自動的にメモリ7に記憶することができる。
図5に示すように、初期姿勢のX0−Y0−Z0軸の三次元座標上おいて地磁気ベクトルVの座標点データDa(xa,ya,za)が記憶された後に、携帯機器を動かして磁界検知装置1を自由な向きに動かすと、演算部10の角速度計算部13で、角速度が検出される。
図6では、最新の座標点データをD1で示し、それから遡ってサンプリングされた座標点データを、D2,D3,D4,・・・Dn−1、Dnで示している。角速度計算部13では、データバッファ11に格納されている最新のデータに近い3つの座標点データを選択し、この3つの座標点データから回転軌跡円H1を算出することができ、回転軌跡円H1の中心を求めることができる。または、図6に示すように、最新のデータに近い2つの座標点データを結ぶ直線と直交する直交線L1と他の2つの座標点データを結ぶ直線を交叉する直交線L1との交点から回転軌跡円H1の中心軸S0を求めることができる。あるいは、複数の座標点データD1,D2,D3,・・・との誤差が一番小さい平面を求め、この平面と球面座標Gとの交線を回転軌跡円H1としてもよい。
角速度計算部13では、回転軌跡円H1の中心からいずれかの2つの座標点データの開き角度を求め、2つの座標点データのサンプル時間で微分することで角速度が求められる。磁界検知装置1が運動していると、新たな座標点データDが次々と得られてデータバッファ11に格納される。最新の座標点データを使用し、または最新のデータに近い座標点データを用いて、角速度の計算を繰り返すことで、次々に変化する座標点データの角速度を検知することができる。
図2に示す演算部10の積分計算部14では、角速度計算部13で演算された角速度を時間で積分し、その積分値を積算することで、図6に示す初期姿勢を起点とした姿勢の変化量が求められる。
図7に示すように、積分計算部14で角速度が積分されて積算された変化量は、X0軸回りの角度変化量θp、Y0軸回りの角度変化量θrおよびZ軸回りの角度変化量θyとして、互いに分離して検出される。
例えば、図6に示すように三次元座標上で得られた座標点データDの角速度を、X0軸回りの成分とY0軸回りの成分およびZ0軸回りの成分に区分し、それぞれの角速度成分を積分し積分値を累積することで、角度変化量θp,θr,θyが得られる。
または、図6に示す座標点データD1,D2,D3,・・・が得られたときに、それぞれの座標点データがY0−Z0の平面座標に投影される。投影された座標点データからY0−Z0の平面座標上で回転軌跡円が計算されて回転軌跡円の中心が求められる。投影された2つの座標点データの前記中心から開き角度を、2つの座標点データのサンプル時間で微分することでX0軸回りの角速度成分が求められる。順次変化していくX0軸回りの角速度成分を積分し積分値を積算すると、X0軸周りの角度変化量θpが求められる。
同様に、図6に示す座標点データD1,D2,D3,・・・を、X0−Z0の平面座標に投影してY0軸回りの角速度を求め、この角速度の積分値を積算することでY0軸回りの角度変化量θrを求めることができる。また、座標点データD1,D2,D3,・・・をX0−Y0の平面座標に投影して角速度を求め、角速度の積分値を積算することでZ軸回りの角度変化量θyを求めることができる。
磁界検知装置1を搭載した携帯機器などが姿勢センサとして使用されるときは、主演算部15において、常にX0軸回りの角度変化量θpとY0軸回りの角度変化量θrおよびZ0軸周りの角度変化量θyを知ることで、携帯機器が、図6に示す初期姿勢からどのように変化したかを知ることができる。
次に、磁界検知装置1を搭載した携帯機器などが方位センサとして使用されるときは、図8に示すように、積分計算部14において、図5に示す初期姿勢を起点として角速度の積分値を積算して得られたX0軸回りの角度変化量θpとY0軸回りの角度変化量θrが用いられる。主演算部15では、最新の座標点データDが得られた時点で積算されている角度変化量θp,θrを用い、三次元座標の向きを、X0軸回りに角度変化量θpだけ戻し、Y0軸回りに角度変化量θrだけ戻す演算が行われる。この演算を行うことで、図8に示すように、最新の座標点データDが得られたときのX1−Y1軸の座標平面を、図5に示す初期姿勢のときのX0−Y0平面座標と同じ面に戻すことができる。
ただし、Z0軸回りの角度変化量θyが加味されていないので、三次元座標の向きを、X0軸回りに角度変化量θpだけ戻し、Y0軸回りに角度変化量θrだけ戻した時点で、Z0軸周りの角度変化量だけが残っており、図8に示すように、演算後のX1軸とY1軸は、初期姿勢のときのX0軸とY0軸から角度αだけ回動している。この角度αが、初期姿勢を起点とした磁界検知装置1と地磁気ベクトルVとの方位角の変化量である。
図9には、最新の座標点データDが得られたときから、X0軸回りに角度変化量θpだけ戻し、Y0軸回りに角度変化量θrだけ戻した後の三次元座標がX1−Y1−Z0で示されている。この三次元座標X1−Y1−Z0で得られた最新の座標点データをDb(xb,yb,za)とする。この座標点データDbと、図5に示す初期姿勢の座標点データDa(xa,ya,za)とで、Z軸座標(za)が同じである。最新の座標点データDbのX−Y座標成分(xb,yb)と初期姿勢のときの座標点データDaのX−Y座標成分(xa,ya)とから、方位の変化角αを求めることができる。
主演算部15では、以下の数1に示す行列式で演算を行うことで、X0軸回りに角度変化量θpだけ戻し、Y0軸回りに角度変化量θrだけ戻したあとの三次元座標上での座標点データDb(xb,yb,za)を演算することができる。
数1のxθ,yθ,zθは、測定時点すなわち、三次元座標が任意に傾いたときに得られる最新の座標点データDθ(xθ,yθ,zθ)であり、この値を行列式に代入することで、座標点データDb(xb,yb,za)を得ることができる。この座標点データDb(xb,yb,za)と、初期姿勢の座標点データDa(xa,ya,za)とから方位の変化角αを求めることができる。
Figure 0005490576
本発明の磁界検知装置は、3軸の磁気センサからの座標点データを使用して姿勢の変化や方位の変化を算出することができる。よって、携帯用のゲーム装置やゲーム装置の入力装置に使用することができる。またロボットの腕や関節などの姿勢の変化を検知する検知部として使用することもできる。
さらに、本発明の磁界検知装置は、地磁気以外の外部磁界の磁気ベクトルの動きを検知する装置として使用可能である。例えば磁気検知装置を固定し、外部の磁気ベクトルがどの方向でどのような運動をしているかの検知も可能である。
1 磁界検知装置
2 磁気検知部
3 X軸センサ
4 Y軸センサ
5 Z軸センサ
6 磁場データ検知部
7 メモリ
10 演算部
11 データバッファ
12 初期姿勢設定部
13 角速度計算部
14 積分計算部
15 主演算部
D1,D2,D3,D4,・・・,Dn 座標点データ
Da 初期姿勢の座標点データ
Db X軸回りの角度変化量とY軸回りの角度変化量を復元したときの座標点データ
X0−Y0−Z0 初期姿勢の三次元座標
X1−Y1−Z0 軸回りの角度変化量とY軸回りの角度変化量を復元したときの三次元座標
V 地磁気ベクトル

Claims (3)

  1. 互いに直交するX軸とY軸およびZ軸が基準軸として決められた磁気検知部と、演算部とを有し、
    前記磁気検知部に、X軸が地磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるX軸センサと、Y軸が地磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるY軸センサ、およびZ軸が地磁気の方向に向けられたときに検知出力の絶対値が極大値となるZ軸センサが搭載され、
    前記演算部で、前記X軸センサと前記Y軸センサおよび前記Z軸センサによる地磁気の検知出力に基づいて、地磁気ベクトルの向きが初期の三次元座標上の座標点データとして求められ、三次元座標が移動したときに得られる複数の前記座標点データからX軸回りの角速度とY軸回りの角速度が求められ、それぞれの角速度が時間で積分されて、X軸回りの角度変化量とY軸回りの角度変化量が求められ、
    三次元座標の向きをX軸回りの角度変化量とY軸回りの角度変化量だけ復元させ、前記初期の三次元座標と復元後の三次元座標とから、Z軸回りの角度の変化量が方位の変化量として求められることを特徴とする磁界検知装置。
  2. 初期の三次元座標で検出された複数の座標点データから回転軌跡円ならびにその中心が求められ、前記回転軌跡円上の2つの座標点データの前記中心に対する開き角度を時間で積分して角速度が求められ、前記角速度が積分されて、X軸回りの角度変化量とY軸回りの角度変化量が求められる請求項1記載の磁界検知装置。
  3. 初期の三次元座標で検出された複数の座標点データが、初期の三次元座標のY0−Z0の平面座標とX0−Z0の平面座標のそれぞれに投影され、投影された座標点データから、Y0−Z0の平面座標での回転軌跡円ならびにその中心と、X0−Z0の平面座標での回転軌跡円ならびにその中心がそれぞれ計算され、投影されている座標点データのそれぞれの回転軌跡円の中心に対する開き角度を時間で積分してX軸回りの角速度とY軸回りの角速度とが求められ、それぞれの前記角速度が積分されてX軸回りの角度変化量とY軸回りの角度変化量が求められる請求項1記載の磁界検知装置。
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