JP5482921B1 - 通信システム及び通信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】中継機能を有する複数の通信端末が、各通信端末同士及び任意の通信端末経由で通信を行う通信システムにおいて、パケット衝突を抑制して、通信品質を向上させる。
【解決手段】通信システムは、各通信端末100,200にそれぞれ設けられて各通信端末の位置を測定する位置測位機構105と、前記各通信端末にそれぞれ設けられて前記位置測位機構で測定した前記各通信端末の位置情報をすべての通信端末で共有して、送信先の通信端末の位置又は方向に応じて異なる通信方式で通信を行なうネットワーク制御部104とを備えた。
【選択図】図2
【解決手段】通信システムは、各通信端末100,200にそれぞれ設けられて各通信端末の位置を測定する位置測位機構105と、前記各通信端末にそれぞれ設けられて前記位置測位機構で測定した前記各通信端末の位置情報をすべての通信端末で共有して、送信先の通信端末の位置又は方向に応じて異なる通信方式で通信を行なうネットワーク制御部104とを備えた。
【選択図】図2
Description
本発明は、既存のインフラを用いずにネットワークを構築する通信システム及び通信方法に関する。
既存のインフラが災害等によって使用できなくなった場合等に、既存のインフラを用いずに一時的なネットワークを構築する通信システム及び通信方法の例としては、以下のようなものがある。
特許文献1「マルチプロトコル対応通信制御方法及びマルチプロトコル対応通信システム並びにマルチプロトコル対応通信制御処理プログラムを記録した記録媒体」では、無線LANのみを用いて、APとSTとの間で、プロトコル情報を用いて通信を行うマルチプロトコル対応通信制御方法が記載されている。ここでは、マルチホップ機能、隠れ端末対策に対しては記載されていない。
特許文献2「無線デバイス間のマルチ無線通信」は、適用範囲がWi−Fi、WiMAX、LTEであり、基地局を利用するシステムである。このため、特許文献2のシステムは、災害時にネットワークが損壊した場合には、用いることはできない。災害時には基地局に依存しない、アドホックネットワークが重要である。特許文献2は、基地局依存型のシステムに関わる先行技術であり、マルチホップ、隠れ端末に対する記載はない。
特許文献3「マルチプロトコル受信器」は、携帯電話とPCSのマルチプロトコルに関する発明であり、特許文献2と同様である。
特許文献4「車載通信装置及び車両間通信システム」は、混信防止を目的として、車両の進行方向の方位によって、異なる無線周波数を設定するものである。
特許文献5「無線中継伝送方法および無線中継伝送システム」は、無線の中継装置で、中継送信アンテナと中継受信アンテナについて相互方向に指向性を持たせたものである。この無線中継伝送方法および無線中継伝送システムでは、MIMO伝送方式を用いる必要がある。
特許文献6「無線中継システム」は、順方向中継と逆方向中継で異なる周波数を使用するようにした無線中継システムである。この無線中継システムでは、位置情報を用いずに、異なる周波数を使用する方式である。異なる周波数で切り替える場合、全ての周波数チャネルを受信状態にしておく必要がある。また、全ての周波数チャネル分の無線部を用意する必要がある。
例えば、災害時において、車両に無線機を搭載し、車両間でアドホックネットワークを直接通信距離が数100m程度の無線装置を使って、2km四方といった範囲をカバーするためには、マルチプロトコル機能及びマルチホップ機能が必要になる。
この際、元々、存在していた建物による電波遮蔽だけでなく、災害によって、倒壊した建物等による日常とは異なる電波遮蔽が発生する。そのために、隠れ端末による通信品質劣化対策が重要になる。また、パケット衝突による通信品質劣化対策も重要になる。
これに対して上述した各特許文献では、倒壊した建物等による電波遮蔽、隠れ端末やパケット衝突による通信品質劣化に対して有効な対策となるものはない。
特許文献1〜3では、マルチホップ機能、隠れ端末対策に対する記載はない。
特許文献4では、車両の進行方向の方位を用いるため、通信装置が移動していることが前提になる。また、図3を見ると、ch1からch14まで記載されている。これは、日本の5.8GHz DSRC Uplink7チャネル、Down link7チャネル分の全てを使用する方法と考えられるが、この方法では、14ch分の無線機を用意する必要がある。また、自車両は1chのみで送信するが、周辺の状況を監視するという意味では全ての周波数チャネルを監視する必要がある。このため、消費電力もn倍必要になり、災害時等に一時的な構築するネットワークには適さない。
特許文献5,6も同様である。
本発明の通信システムは、前記課題を解決するためになされたもので、中継機能を有する複数の通信端末が、各通信端末同士及び任意の通信端末経由で通信を行う通信システムにおいて、前記各通信端末にそれぞれ設けられて各通信端末の位置を測定する位置測位機構と、前記各通信端末にそれぞれ設けられて前記位置測位機構で測定した前記各通信端末の位置情報をすべての通信端末で共有して、送信先の通信端末の位置又は方向に応じて異なる通信方式で通信を行なうネットワーク制御部とを備えたことを特徴とする。また、本発明の通信方法の特徴部分は、前記通信システムと同様である。
パケット衝突が抑制されて、通信品質が向上する。
以下に、本発明の実施形態について説明する。本発明は、マルチホップ通信等を行なう際に、隠れ端末による通信品質劣化、パケット衝突による通信品質劣化を抑えるために、マルチプロトコル機能等を使って、トラフィックを分散させるようにしたものである。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について説明する。ここでは、車両に通信端末を搭載した車両無線装置を例に説明する。車両に搭載する無線通信手段としては、既存あるいは実用化の近い無線システムを想定し、無線LAN、5.8GHz帯−11p、ETCで既に実用化されている狭域通信システムT75及び700MHz帯高度道路交通システムT109を使う。また、データ情報としては、音声、Web情報等を想定する。また、伝送速度の異なる複数の無線通信を用いる。
以下、本発明の第1実施形態について説明する。ここでは、車両に通信端末を搭載した車両無線装置を例に説明する。車両に搭載する無線通信手段としては、既存あるいは実用化の近い無線システムを想定し、無線LAN、5.8GHz帯−11p、ETCで既に実用化されている狭域通信システムT75及び700MHz帯高度道路交通システムT109を使う。また、データ情報としては、音声、Web情報等を想定する。また、伝送速度の異なる複数の無線通信を用いる。
まず、本実施形態の通信システムの構成を説明する。
図1は、本実施形態の通信システムによるサービスイメージを示す模式図である。図1では、車両1側から車両7側に向かって送信する場合はプロトコル1を利用し、車両7側から車両1側に向かって送信する場合はプロトコル2を利用した例を記載している。
図2は車両無線装置のハードウエア構成を示す構成図である。図2では、一例として第1無線機100と、第2無線機200とを記載している。これら第1無線機100及び第2無線機200は、同じ構成になっている。これらの無線機が通信端末として1台ずつ車両に搭載され、各車両が一定間隔を空けて配置される。
これら第1無線機100及び第2無線機200は、2つのプロトコルを用いるため、送受信機は2系統になっている。第1無線機100では、具体的には、プロトコル1無指向性アンテナ101A及びプロトコル1無線ユニット102Aと、プロトコル2無指向性アンテナ101B及びプロトコル2無線ユニット102Bの2系統の装置が、ネットワーク制御部104に、HUB103を介してそれぞれ接続されている。さらに、ネットワーク制御部104には、GPS装置105が接続されている。このGPS装置105は、自端末の位置情報を得るための装置である。ネットワーク制御部104は、このGPS装置105により得た自端末の位置情報を、他のすべての端末に送信して、各端末が他のすべての端末の位置情報を供給するようになっている。ネットワーク制御部104の具体的機能は後述する。
第2無線機200は、第1無線機100と同様の構成になっている。即ち、第2無線機200は、プロトコル1無指向性アンテナ201A及びプロトコル1無線ユニット202Aと、プロトコル2無指向性アンテナ201B及びプロトコル2無線ユニット202Bの2系統の装置が、ネットワーク制御部204に、HUB203を介してそれぞれ接続されている。さらに、ネットワーク制御部204には、GPS装置205が接続されている。
図3は前記第1無線機100の機能ブロック図である。なお、第2無線機200も同様の構成になっている。
プロトコル1無線ユニット102Aは、プロトコル1PHY送信部102Cと、プロトコル1送信部102Dと、プロトコル1,2PHY受信部102Eと、プロトコル1,2受信部102Fとから構成されている。そして、プロトコル1無指向性アンテナ101Aと、プロトコル1PHY送信部102Cと、プロトコル1送信部102Dとで、パケットを組み立てて送信する。プロトコル1無指向性アンテナ101Aと、プロトコル1,2PHY受信部102Eと、プロトコル1,2受信部102Fとで、パケットを受信して、分解する。なお、プロトコル1,2PHY受信部102Eと、プロトコル1,2受信部102Fは、プロトコル2無線ユニット102Bの装置を兼用している。
プロトコル2無線ユニット102Bは、プロトコル2PHY送信部102Gと、プロトコル2送信部102Hと、プロトコル1,2PHY受信部102Eと、プロトコル1,2受信部102Fとから構成されている。そして、プロトコル2無指向性アンテナ101Bと、プロトコル2PHY送信部102Gと、プロトコル2送信部102Hとで、パケットを組み立てて送信する。プロトコル2無指向性アンテナ101Bと、プロトコル1,2PHY受信部102Eと、プロトコル1,2受信部102Fとで、パケットを受信して、分解する。
プロトコル1送信部102D、プロトコル1,2受信部102F及びプロトコル2送信部102Hは、HUB103を介してネットワーク制御部104に接続されている。なお、例えば、同一プロトコルで、時間軸チャネルを使用する、あるいは異なる周波数チャネルを使用する場合、あるいは複数のプロトコルであるが、インターフェイスを専用にする場合には、HUBを用いなくても良い。
ネットワーク制御部104は、マルチホップ制御部108と、プロトコル選択部109と、周辺端末監視部110と、送信情報バッファメモリ107Aと、受信情報バッファメモリ107Bと、自端末情報部113とから構成されている。
プロトコル1,2受信部102Fでは、全てのプロトコルに対して、受信監視を行なっている。なお、予め、経路が固定状態になっており、使用するプロトコルが限定される場合は、全てのプロトコルを受信する必要はなく、必要なプロトコルのみを受信状態にしても良い。
受信情報バッファメモリ107Bには、上位層112が接続され、受信情報が自端末宛の情報であれば、上位層112へ上げられる。
第2無線機200は、上述した第1無線機100と同じ構成を有している。これら第1無線機100及び第2無線機200が各車両に1台ずつ搭載されて、ネットワークを構築する現場に配置される。そして、図2中の第1無線機100のプロトコル1無指向性アンテナ101Aと、第2無線機200のプロトコル1無指向性アンテナ201Aとの間、及び第1無線機100のプロトコル2無指向性アンテナ101Bと、第2無線機200のプロトコル2無指向性アンテナ201Bとの間で通信が行われる。
図4〜6に、上述した第1無線機100及び第2無線機200を用いたプロトコル選択の例を示す。図4は、6つの通信端末(車両無線装置)が配置された例である。これらの通信端末の間は、従来の方法、例えば、AODV(Ad Hoc On Demand Distance Vector Algorithm)によって、経路が構築される。なお、各通信端末は、自端末に装備されているGPS105によって自端末の位置を測定して、自端末情報部113に記録されている。さらに、各通信端末は、お互いの位置情報を交換して、全ての通信端末が全ての通信端末の位置を認識している。
プロトコル選択部109には、プロトコル選択のルールが格納されている。ここでは、プロトコル選択のルールが、図5のように設定されている。具体的には、送信元端末と中継局端末となる通信端末に以下のルールを設定する。
送信元端末
−データの伝達方向 北を基準に0〜179度:プロトコル1
−データの伝達方向 北を基準に180〜359度:プロトコル2
中継局端末
−送信元が使用するプロトコルに従う
と決める。
−データの伝達方向 北を基準に0〜179度:プロトコル1
−データの伝達方向 北を基準に180〜359度:プロトコル2
中継局端末
−送信元が使用するプロトコルに従う
と決める。
即ち、送信元端末から見て受信端末が東側に位置する場合はプロトコル1で送信する。送信元端末から見て受信端末が西側に位置する場合はプロトコル2で送信する。中継局端末は、送信元端末がプロトコル1で送信する場合は、プロトコル1で送信し、送信元端末がプロトコル2で送信する場合は、プロトコル2で送信する。
このルールに基づき、プロトコルを選択した結果を図6に示す。ここでは、通信端末(1)と通信端末(3)との間での送受信に対しては、送信元端末(1)、中継局端末(2)、宛先端末(3)の場合はプロトコル1が選択され、送信元端末(3)、中継局端末(2)、宛先端末(1)の場合はプロトコル2が選択される。また、通信端末(4)と通信端末(6)との間での送受信に対しては、送信元端末(4)、中継局端末(5)、宛先端末(6)の場合はプロトコル2が選択され、送信元端末(6)、中継局端末(5)、宛先端末(4)の場合はプロトコル1が選択される。これにより、チャネルが、送信側と受信側とで明確に分けられ、パケット衝突が解消する。
なお、通信方式は、送信元の通信端末から宛先の通信端末まで同一とする。さらに、逆方向の通信方式も、宛先の通信端末から送信元の通信端末まで同一とし、かつ送信元の通信端末から宛先の通信端末までの上記通信方式と異ならせる。これにより、通信方式を双方向独立にしている。これは、他の実施形態においても同様である。
図7、8はパケットの伝達方向によりチャネルを分割した例である。具体的には、マルチプロトコル化(プロトコル数は2)により、上記位置情報を踏まえたパケットの伝達方向で、トラフィックをチャネル分割化している。そして、1つのチャネル内で、パケットをバケツリレーすることで、干渉を抑制している。ここで、チャネルの意味は、複数の通信端末が共有で使用する伝送路を意味し、2種類のプロトコルを用いることで、各プロトコル毎に独立のチャネルになっている。
図に示す様に、1個のパケットを送信する際は、通信端末2、3及び4の中継端末はホップ元からのパケットを受信後、中継送信するので、これらは隠れ端末下になり、パケット衝突を生じない。
図9〜11に、パケットの発生頻度によって、パケット衝突になる場合とならない場合の例を示す。
図9にパケット送信の様子を示す。図9(a)は端末1からの送信頻度が高く、端末1と端末3が同時に送信した場合の例、図9(b)は送信頻度が低く、端末1と端末4が同時に送信した場合の例である。
図9(a)においては、端末1と端末3が同時送信になっている。この場合、端末2では、端末1からのパケットが受信すべきパケットとなる(受信電力:Sl)。これに対して、端末3から送信したパケットは端末4に対しては所望パケットとなるが、端末2では干渉パケットになる(受信電力:I3)。その結果、Sl≒I3となり、パケット衝突の結果、受信パケットは復調出来ずに、廃棄となってしまう。
これに対して、図9(b)の場合、即ち、端末1と端末4が同時に送信した場合には、Sl≫I4となる。そして、SIRが既定値以上であれば、キャプチャ効果によって、受信電力の大きい方のパケットは復調できる。ここでは、I4のパケットは端末2宛ではないので、上位層へ上げる必要もなく、廃棄となっても問題ない。
このため、既定回数マルチホップする時間を考慮すれば、同時送信となっても、復調可能となる。このマルチホップの回数と同時送信可能な端末情報は、マルチホップ制御部108に格納されている。
以上のように構成された通信システムでは、次のような効果を奏する。
トラフィックが、送信方位に応じて異なるプロトコルを用いたマルチプロトコル化によって分散し、更に、マルチホップ時間を考慮した送信頻度にすることで、パケット衝突を抑制することが可能になる。この結果、隠れ端末、パケット衝突の問題が解消し、通信品質が向上する。
[第2実施形態]
次に、4種類のプロトコルを利用する場合の例を示す。
上述した第1実施形態では、方向を180度で2つに分割したが、ここでは、プロトコル数が4つであるために、図12に示すように、90度毎に分割する。これにより、4つの独立した通信路を確保することが可能となる。即ち、図13に示すように、
送信元端末
−データの伝達方向 北を基準に0〜89度:プロトコル1
−データの伝達方向 北を基準に90〜179度:プロトコル2
−データの伝達方向 北を基準に180〜269度:プロトコル3
−データの伝達方向 北を基準に270〜359度:プロトコル4
中継局端末
−送信元が使用するプロトコルに従う
と決める。
送信元端末
−データの伝達方向 北を基準に0〜89度:プロトコル1
−データの伝達方向 北を基準に90〜179度:プロトコル2
−データの伝達方向 北を基準に180〜269度:プロトコル3
−データの伝達方向 北を基準に270〜359度:プロトコル4
中継局端末
−送信元が使用するプロトコルに従う
と決める。
このルールに基づき、プロトコルを選択した結果を図14に示す。ここでは、通信端末(1)と通信端末(3)との間での送受信に対しては、送信元端末(1)、中継局端末(2)、宛先端末(3)の場合はプロトコル2が選択され、送信元端末(3)、中継局端末(2)、宛先端末(1)の場合はプロトコル4が選択される。また、通信端末(4)と通信端末(6)との間での送受信に対しては、送信元端末(4)、中継局端末(5)、宛先端末(6)の場合はプロトコル3が選択され、送信元端末(6)、中継局端末(5)、宛先端末(4)の場合はプロトコル1が選択される。これにより、チャネルが、送信側と受信側とで明確に分けられ、パケット衝突が解消する。
図15,16に、プロトコル数は2つしか確保できないが、プロトコル内を送信周期の半分で2分割化して、4つの独立した通信路を確保した場合の例を示す。この場合、プロトコル数2と、時間軸チャネル数2とで、4つのチャネルを確保している。トラフィックの分割化の手段は異なるが、図12,13,14と、図15,16の場合は共に、4つの独立した通信路を確保することになる。
次に、上述の構成の通信システムの動作について説明する。
図12,13,14の動作において、第1実施形態(図4,5,6)と異なるのは、方位を4分割にした点である。第1実施形態は、方位を2分割するときの動作であるが、方位を4分割にした場合でも、1つ1つの方位での動作は同じである。このため、ここでは動作説明を省略する。
図15,16では、端末1から端末5宛、及び端末6から端末10宛は、プロトコル1を利用する。また、端末5から端末1宛、及び端末10から端末6宛は、プロトコル2を利用する。この様に、方位によって、プロトコルを選択したが、2つの端末が同じプロトコルを選択する場合も存在する。この場合、1つのプロトコル内の送信周期を2分割化し、2つのチャネルとして用いることで、時間軸で干渉を抑制することになる。例えば、車々間通信では送信周期100msec間隔で、自端末の情報をブロードキャスト通信する。この場合は、各通信端末に時計機能を持たせる。これにより、各通信端末は、GPS装置105と時計機能によって、基地局が存在しなくても、自律的に、時間軸のチャネル制御が可能である。また、各チャネル内において、自律分散的な通信方式CSMAを使用すると、TDMAの様な時間軸のタイミング制御を行なう必要はない。
また、本実施形態では、1つのプロトコルを2分割する例を示したが、3分割以上に分割しても良い。例えば、700MHz帯車々間通信では、パケット長が数100μsecオーダに対して、送信周期が100msecであるため、送信周期を複数に分割しても、CSMA方式にて、パケット通信は可能である。
この実施形態の特徴は、少ないプロトコル数を時間分割によって、別のチャネルにすることであり、ハードウエアの改修が少なく、周波数効率を良くすることが可能である。
図17,18は周波数で分割する例である。ここでは、プロトコルは1つであるが、複数の異なる周波数チャネルを使用できる場合の例を示す。具体的には、4つの周波数チャネルを利用する場合の例である。時間軸に分割する必要はない。これにより、各方位に応じて、端末1から端末5宛では周波数f1、端末6から端末10宛では周波数f2、端末5から端末1宛では周波数f3、及び端末10から端末6宛ではでは周波数f4を利用する。
また、各通信端末をグループ分けし、各通信端末のグループごとに送信する時間帯を分ける方式を用いてもよい。
以上の各例では、それぞれ異なる通信方式の例を示したが、これらを組み合わせて用いても良い。即ち、これらのうちの任意に選択した2つ又は3つ以上を組み合わせてもよい。
図19は各通信端末での処理機能を示すフローチャートである。各通信端末の送信側の処理は次のようになる。
まず、送信イベントが発生したか否かを判断する(ステップ101)。送信イベントが発生していない場合は、発生するまで待つ。
送信イベントが発生した場合は、使用するプロトコルを選択し、更にプロトコル内において、時間軸チャネルを選択し(ステップ102)、各プロトコルの通信制御により送信処理(ステップ103)を行なう。プロトコル選択・時間軸チャネル選択時は、周辺端末の通信状況を確認(ステップ104)する。そして、これらの処理を繰り返す。
受信側に対しては、常に、全てのプロトコルを受信状態にしておき、パケットを受信したか否かを判断する(ステップ201)。受信していない場合は、受信するまで待つ。
パケットを受信した場合は、プロトコルに対して、自分宛か否かを確認する(ステップ202)。自分宛ならば、情報を上位層へ上げると共に、その周辺端末情報を周辺端末監視部110へ送る(ステップ207)。自分宛でない場合は、その周辺端末情報を周辺端末監視部110へ送ると共に、マルチホップ中継処理が必要か否かを判断する(ステップ203)。マルチホップ中継処理が不要なら、その情報を廃棄する(ステップ208)。中継処理が必要なら、マルチホップ中継を行なうために、受信時のプロトコルを確認し(ステップ204)、このプロトコルと同じプロトコルを確定し(ステップ205)、送信処理を行なう(ステップ206)。
図20に端末の接続関係の表示画面を示す。図中では自端末を中心に1ホップ接続可能な端末、2ホップ接続可能な端末、3ホップ接続可能な端末の表示例を示す。図中には3ホップまでの表示を記載しているが、3ホップ以上とまとめても良い。第2実施形態では方位を4分割した例を示したので、図20でも方位を4つに分割した場合で表示しているが、これに制約しているわけではない。
以上のように、送信側及び受信側の通信端末の位置又は方向を考慮して、トラフィックを、マルチプロトコル化等によって分散し、更に、マルチホップ時間を考慮した送信頻度にすることで、パケット衝突を抑制することが可能になる。この結果、隠れ端末、パケット衝突の問題が解消し、通信品質が向上する。
[変形例]
本発明の通信システムは、図1に示すような、任意の位置に移動して通信及び中継を行う通信端末として機能する車両無線装置を用いた車両間ネットワークに適用可能であるが、車両に限らず、通信端末を任意の位置に設置するネットワークであってもよい。
本発明の通信システムは、図1に示すような、任意の位置に移動して通信及び中継を行う通信端末として機能する車両無線装置を用いた車両間ネットワークに適用可能であるが、車両に限らず、通信端末を任意の位置に設置するネットワークであってもよい。
また、前記各実施形態では、送信元の前記通信端末から送信先の前記通信端末への方向に応じて前記通信方式を異ならせたが、送信先の通信端末の位置に応じて通信方式を異ならせてもよい。
また、通信が集中する特定領域の内側位置と外側位置とで異ならせてもよい。例えば、災害地等においては、外部からの安否を気遣う連絡がその災害地等に集中する。この場合、各通信端末に通信量を測定する測定器を備えて、各通信端末の位置情報と共に通信量もすべての通信端末で共有して、通信量が設定値を超える通信端末を特定する。この通信量が設定値を超える通信端末の分布は、ほとんどの場合、災害地等の領域と一致すると考えられる。このため、この通信が集中する領域に入る側の通信に対して、上述した複数の通信方式のうち組み合わせることができるものを、すべて又はできるだけ多く組み合わせて、隠れ端末、パケット衝突による通信品質劣化を防止するようにしてもよい。この場合、前記領域から出る側の通信は、集中しないため、上述した複数の通信方式のうちの1つを用いることで足りる。
1〜7:車両、100:第1無線機、101A:プロトコル1無指向性アンテナ、101B:プロトコル2無指向性アンテナ、102A:プロトコル1無線ユニット、102B:プロトコル2無線ユニット、102C:プロトコル1PHY送信部、102D:プロトコル1送信部、102E:プロトコル1,2PHY受信部、102F:プロトコル1,2受信部、102G:プロトコル2PHY送信部、102H:プロトコル2送信部、103:HUB、104:ネットワーク制御部、105:GPS装置、108:マルチホップ制御部、109:プロトコル選択部、110:周辺端末監視部、107A:送信情報バッファメモリ、107B:受信情報バッファメモリ、113:自端末情報部、200:第2無線機、201A:プロトコル1無指向性アンテナ、201B:プロトコル2無指向性アンテナ、202A:プロトコル1無線ユニット、202B:プロトコル2無線ユニット、203:HUB、204:ネットワーク制御部、205:GPS装置。
Claims (10)
- 中継機能を有する複数の通信端末が、各通信端末同士及び任意の通信端末経由で通信を行う通信システムにおいて、
前記各通信端末にそれぞれ設けられて各通信端末の位置を測定する位置測位機構と、
前記各通信端末にそれぞれ設けられて前記位置測位機構で測定した前記各通信端末の位置情報をすべての通信端末で共有して、送信先の通信端末の位置又は方向に応じて異なる通信方式で通信を行なうネットワーク制御部と
を備えたことを特徴とする通信システム。 - 請求項1に記載の通信システムにおいて、
前記ネットワーク制御部が、送信元の前記通信端末から送信先の前記通信端末への方位に応じて前記通信方式を異ならせることを特徴とする通信システム。 - 請求項2に記載の通信システムにおいて、
送信元の前記通信端末から宛先の前記通信端末まで前記通信方式を同一とすることを特徴とする通信システム。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の通信システムにおいて、
前記通信方式が、通信プロトコルを変える方式、周波数を変える方式、時分割により時間をずらす方式、通信端末のグループごとに送信する時間帯を分ける方式のうちのいずれか1の方式又は複数組み合わせた方式であることを特徴とする通信システム。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の通信システムにおいて、
前記通信端末が、任意の位置に移動して通信及び中継を行う車両無線装置であることを特徴とする通信システム。 - 中継機能を有する複数の通信端末が、各通信端末同士及び任意の通信端末経由で通信を行う通信方法において、
前記各通信端末にそれぞれ設けられた位置測位機構で各通信端末の位置を測定し、
前記各通信端末にそれぞれ設けられたネットワーク制御部によって、前記各通信端末の位置情報をすべての通信端末で共有して、送信先の通信端末の位置又は方向に応じて異なる通信方式で通信を行なうことを特徴とする通信方法。 - 請求項6に記載の通信方法において、
送信元の前記通信端末から送信先の前記通信端末への方位に応じて前記通信方式を異ならせることを特徴とする通信方法。 - 請求項7に記載の通信方法において、
送信元の前記通信端末から宛先の前記通信端末まで前記通信方式を同一とすることを特徴とする通信方法。 - 請求項6乃至8のいずれか1項に記載の通信方法において、
前記通信方式が、通信プロトコルを変える方式、周波数を変える方式、時分割により時間をずらす方式、通信端末のグループごとに送信する時間帯を分ける方式のうちのいずれか1の方式又は複数組み合わせた方式であることを特徴とする通信方法。 - 請求項6乃至9のいずれか1項に記載の通信方法において、
前記通信端末が、任意の位置に移動して通信及び中継を行う車両無線装置であることを特徴とする通信方法。
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