JP5480464B2 - スライムコントロール剤添加方法 - Google Patents

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Description

本発明は、抄紙に際し、白水にスライムコントロール剤を、その効力を十分発揮しうるように添加する方法に関するものである。
製紙工程の白水のような循環水の微生物汚染を防止するために、通常スライムコントロール剤の添加が行われている。
このようなスライムコントロール剤及びその使用方法としては、これまで水溶性ポリマーの存在下で冷却水中に浸漬した電極に電圧を印加し、水中の塩化物イオンから酸化剤を発生させるスライム防止方法(特許文献1参照)、臭化水素酸、塩化臭素、臭素又は臭化アルカリのような臭素源とアミン類との反応生成物に塩素ガス、次亜塩素酸又はその塩のような酸化剤を添加したのち、アルカリでpHを少なくとも13に調整した安定化臭素溶液(特許文献2参照)、臭化アルカリ又は臭化アルカリ土類金属と、臭素酸アルカリ又は臭素酸アルカリ土類金属の冷却水溶液に、サッカリン、ベンゼンスルホンアミド、尿素、アルキルヒダントインのようなハロゲン安定剤を添加したもの(特許文献3参照)、塩素系酸化剤、スルファミン酸化合物及びアニオン性ポリマー又はホスホン酸化合物を含有するスライム防止用組成物(特許文献4参照)、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の次亜塩素酸塩を安定剤及びアルカリで安定化し、臭化物イオン源を加えた殺生物剤(特許文献5参照)、臭化水素酸又はそのアルカリ土類金属塩と安定剤との混合物に酸化剤を加えた安定化臭素溶液(特許文献6参照)などの無機酸化剤系のものが提案されている。
しかしながら、このような無機酸化物系スライムコントロール剤は、微生物に対する効果は優れているが、CODやSSの影響により効果が左右される、還元性物質の存在で効力が低下する、有機物に対し強力な酸化作用を示す、殺菌効果のみで抑制的効果を有しない、製紙原料や填料の変色、退色をもたらす、スケールトラブルの発生がある、塩素ガスを発生し、健康をそこなう、分解が速くライフタイムが短い、強い金属腐食性及び皮膚刺激性を有するなど、使用に際しての欠点が多かった。
このため、最近、酸化剤としての次亜塩素酸塩を、アンモニウム塩類、有機アミン類、スルファミン酸、ヒドラジン、ジメチルヒダントイン、シアヌル酸、ヘキサメチレンジアミン、エタノールアミンなどのアミン源とを組み合わせた有機系スライムコントロール剤が注目を浴びつつある。
ところで、上記のように有機系スライムコントロール剤は、酸化剤成分とアミン類成分とを混合し、反応させることによって生成するが、その生成物は不安定でライフタイムが短いため、使用時にその場で各成分を混合し、ただちに被処理液、例えば白水に供給しなければならない。
そのため、酸化物成分の希釈液とアミン類成分との希釈液とを別々に調製し、それぞれ周期的に計量して、第一管路及び第二管路により、連続的に第三管路に供給しながら、第三管路内で、あらかじめ定められた比率で混合して反応させ、有機系スライムコントロール剤を生成させ、可及的速やかに被処理液中へ連続的に注入する方法が行われている(特許文献7参照)。
しかしながら、この方法によると、再現性及び安定性を確保するために、各希釈液の濃度及び温度の管理が煩雑である上に、各成分が希釈液として供給されるために、その反応に長時間を要するのを免れないという欠点がある。
特開2001−310187号公報(特許請求の範囲その他) 特表2002−540297号公報(特許請求の範囲その他) 特表2002−543048号公報((特許請求の範囲その他) 国際公開第2003/96810号パンフレット(特許請求の範囲その他) 特表2005−519089号公報(特許請求の範囲その他) 特表2004−536760号公報(特許請求の範囲その他) 特表平10−506835号公報(特許請求の範囲その他)
本発明は、従来の有機系スライムコントロール剤を、被処理液に連続的に供給する際に伴う種々の問題点を改善し、白水のような被処理液中の微生物に対し、強い殺菌効果又は抑制効果を発揮し、かつ被処理液の液性に応じた条件の管理を容易にかつ効率よく行いうる新規なスライムコントロール剤の添加方法を提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、スライムコントロール剤を被処理液中へ容易に管理されうる条件のもとで、かつその効果の低下なしに連続的に供給する方法について種々研究を重ねた結果、特定のスライムコントロール剤を用いることにより、それを実現することに成功した。
すなわち、本発明者らは、先に次亜塩素酸ナトリウムと瞬時に反応し、強力な殺菌効果を発揮するとともに、活性ハロゲン類に対し助剤として緩衝的作用を示し、抑制効果を発揮する、有機系スライムコントロール剤と無機系スライムコントロール剤の長所を兼ね備えた新規なスライムコントロール剤のキュアサイドを開発したが(特願2005−297017号)、このスライムコントロール剤を用いると、従来知られている次亜塩素酸ナトリウム含有希釈液と臭化アンモニウム含有希釈液とを別々に用意し、これらの希釈液同士を混合後、被処理液に添加する方法における欠点を容易に克服しうることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、次亜ハロゲン酸塩水溶液とハロゲン化アンモニウムとの混合物、または、次亜ハロゲン酸塩水溶液とハロゲン化アンモニウムとヒダントイン化合物との混合物、からなるスライムコントロール剤を被処理液に添加する方法において、(A)次亜ハロゲン酸塩水溶液からなる第一液を1.0〜3.4質量%になるように希釈し、かつ10〜35℃の範囲の温度に保ち、この中へハロゲン化アンモニウム又はハロゲン化アンモニウムとヒダントイン化合物との混合物からなる固形分濃度20〜40質量%の第二液を希釈せずに混合し、10秒以内に被処理液に注加すること、及び(B)第一液と第二液とを混合したのち、混合物の酸化還元電位が850mV以上にならないうちに注加することを特徴とするスライムコントロール剤添加方法を提供するものである。
本発明方法において用いる亜ハロゲン酸塩は、酸化剤として作用するものであって、亜塩素酸、亜臭素酸、亜ヨウ素酸のアルカリ金属塩、例えばナトリウム塩、カリウム塩などが用いられるが、特に亜塩素酸ナトリウム(NaClO)及び亜臭素酸ナトリウム(NaBrO)が好ましい。このものは、15質量%水溶液として市販されているので、そのまま原液として用いることができる。
本発明方法においては、この原液を30〜100倍に希釈し、第一液として使用する。
次に、ハロゲン化アンモニウムとしては、塩化アンモニウムや臭化アンモニウムが用いられ、これは臭素の供給源として用いられるものであり、亜ハロゲン酸塩の存在下で、モノクラミン、ジクロラミン、トリクロラミン、モノブロマミン、ジブロマミン、トリブロマミンに変化し、殺菌性を示す。
第二液中で、これと併用するヒダントイン化合物は、一般式
Figure 0005480464
(式中のRは、メチル基、エチル基、プロピル基のような低級アルキル基である)
で表わされる化合物であるが、好ましいのは、5,5‐ジメチルヒダントインである。このヒダントイン化合物は、微生物活性が失活するのを抑制する安定剤としての役割を果すと同時に、殺菌効果を高める作用を有する。第二液のもう1つの成分であるアルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのような水酸化アルカリ金属の水溶液が用いられる。
この第二液は、固形分濃度20〜40質量%の水溶液として調製され、希釈することなく原液のまま使用される。
本発明方法において、スライムコントロール剤を加える被処理水としては、工業用水、工業用冷却水、各種抄紙用工程水、製紙の際の白水などがある。この白水は、水に再生パルプやバージンパルプなどのパルプ類、炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、タルクなどの填料、硫酸バンド、サイズ剤、紙力剤、歩留り剤、凝結剤などの各種製紙用助剤を加えたものである。
次に、添付図面に従って、本発明方法を詳細に説明する。図1は、本発明方法を実施するのに好適な装置の説明図である。
この装置は、貯水タンク1と、供給パイプ2により、流量計3を介して、貯水タンク1と連結したミキサー4と、このミキサー4と定量ポンプ5を介して供給パイプ6で連結した次亜ハロゲン酸塩水溶液貯蔵タンク7と、ホース8により制御バルブ10−1,10−2,10−3を介して、上記ミキサー4及びホース9により制御バルブ11−1,11−2,11−3及び定量ポンプ12を介してハロゲン化アンモニウム及びアルカリ水溶液からなる混合物を収納した貯蔵タンク13と連結した混合部14を有するスライムコントロール剤供給ホース15から構成され、これとは別に各成分すなわち、水、次亜ハロゲン酸塩水溶液、ハロゲン化アンモニウム又はハロゲン化アンモニウムとヒダントイン化合物及びアルカリ水溶液の混合物の量を周期的に制御するための制御手段(図示せず)から構成されている。
この装置のホース8及び9に設けられた混合部14において、ホース8から送られる次亜ハロゲン酸塩の希釈水溶液からなる第一液に対し、ホース9から送られるハロゲン化アンモニウム又はハロゲン化アンモニウムとヒダントイン化合物及びアルカリ水溶液をあらかじめ混合してなる第二液を希釈しないで添加し、生成したスライムコントロール剤が失活しないうちに、供給口15から被処理液例えば白水中に注加する。この混合部から被処理液までに失活せずに供給しうる時間は次亜ハロゲン酸塩含有希釈液の温度に左右され、温度が高ければ時間は短く、温度が低ければ時間は長くなる。例えば、希釈液の温度が30℃の場合は、10秒以内で注加するのが好ましいが、希釈液の温度が20℃であれば、30℃の場合よりも反応速度が遅くなるので、添加時間は10秒よりも長くしてもよい。
しかしながら、安定した効果を得るには、10秒以内、好ましくは5秒以内に注加することが必要である。
次に、本発明方法により、被処理液中へ添加されるスライムコントロール剤が、十分な殺菌性及び有害微生物発生抑制性を発揮するには、その酸化還元電位が850mV以下であることが必要であり、これよりも上昇すると十分な殺菌性及び有害微生物発生抑制性が得られない。
本発明における第一液と第二液との使用割合は、それぞれの濃度、第一液の希釈率、温度などに左右されるが、質量比で6:1ないし1:4、好ましくは3:1ないし1:1、次亜ハロゲン酸塩とハロゲン化アンモニウムとのモル比で4:1ないし1:2、好ましくは2:1ないし1:1の範囲になるように選ぶのがよい。
また、第二液のハロゲン化アンモニウムとヒダントイン化合物との含有割合は、質量比で5:1ないし1:2の範囲である。この範囲よりもヒダントイン化合物の量が少ないと、有害微生物抑制性が低下するし、また、これよりもヒダントイン化合物の量が多いと殺菌効果の強化機能が低下する。
本発明方法における各成分、第一液及び第二液の量の制御は、例えば次のようにして行われる。
(1)貯水タンク1から希釈水のミキサー4への供給量は、両者の間に設けた電磁ボールバルブをタイマー指定時刻に閉開し、かつ次亜ハロゲン酸タンク7とミキサー4への供給量を両者の間に設けた電磁定量ポンプをオン・オフに切り換えて、希釈液の濃度及び供給量を調節する。
この電磁ボールバルブの開閉と電磁定量ポンプの切り換えは、1〜2分間のタイムラグで連動させる。
(2)ミキサー4からのホース混合部14の第一液の供給量の制御は、利用者の間に設けた電磁バルブ10の開閉により行う。
(3)あらかじめ調製された第二液の供給量の制御は、第二液の貯蔵タンク13と、混合部14との間に設けられた電磁定量ポンプ12及び電磁バルブ11により行う。
(4)混合部14で調製されたスライムコントロール剤を10秒以内に白水へ添加するのは、混合部14と供給口15までのホースの長さを調節することにより行う。
なお、上記(2)の電磁バルブ10の開閉と混合部14までの時間tは、次の式に従って定めることができる。
t=L・S/V
ただし、L:ホース長
S:ホース断面積
V:毎秒送液量
本発明方法によると、第一液を希釈液とし、第二液を原液のまま使用するため、両者を混合したのち、短時間で被処理液に添加することができ、スライムコントロール剤が効力を失活するのを簡単かつ効果的に防止しうる。
また、従来の方法では、第一液及び第二液のタンクを定置し、その場所からホースで被処理液まで移送しなければならなかったのを、第二液のタンクを使用場所に応じて、その近くに自由に設置しうるという利点がある。
以下、実施例により本発明を実施するための最良の形態を説明するが、本発明はこれによりなんら限定されるものではない。
実施例は、次の方法及び装置を用いて行われた。
図2に示すスライムコントロール剤添加装置20を用い、図3に示す抄紙機の白水に対し、種々の異なる条件下でスライムコントロール剤を連続的に添加し、白水中の有害微生物の発生状況を調べた。
なお、この実験においては、第一液として濃度12質量%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液を原液として希釈液を用い、第二液として濃度30質量%の臭化アンモニウム水溶液又は臭化アンモニウムと5,5‐ジメチルヒダントイン(以下DMHという)との質量比(NH4Br:DMH=4.3/1)の濃度30質量%水溶液を用いた。
図2に示す装置において、主管21に30℃の工業用水を流し、この中へ第一液供給部22から第一液供給管23を通って次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)を注入し、混合部26において、第二液供給部24から供給管25を通って送られるNH4Br又はNH4BrとDMHを含む水溶液と混合されたのち、混合部26の吐出側に連結されたスライムコントロール剤添加管27を通って白水主流路28に添加される。第一液供給管23に設けた調節バルブ23A及び第二液供給管25に設けた調節バルブ25Aは添加制御装置29によって制御される。
図3において、抄紙機30は、ワイヤーを用いて抄紙するワイヤーパート31に対して、主流路28から原料と希釈水の混合された抄紙原料水を供給し、抄紙後の白水をドレンパン32により受け止めて、白水タンク33に貯留した後、循環ポンプ34により再度主流路28に送り込んで、種箱35から供給される原料水と共に、ワイヤーパート31に向けて抄紙原料水として循環されるように構成されている。
36はワイヤーパート31で漉かれた紙をロールによって押圧して紙に含まれる水分を搾り出すためのプレスパートを示す。また、37は前記種箱35よりも下流側の主流路28の途中に設けられ、抄紙原料水を真空脱気するためのデキュレータ、38はデキュレータ37を通った原料水を圧送するための循環ポンプ、39は抄紙原料水をろ過するためのスクリーン、40は抄紙原料水を整流してワイヤーパート31に供給するためのインレットをそれぞれ示す。
次に、41はプレスパートにおいて搾り出された白水を回収するためのドレンパン、42はドレンパン41からの白水を集めるためのクーチピットを示す。このクーチピット42の白水は、前記白水タンク33に戻される。
次に、前記スライムコントロール剤添加装置20から、白水タンク33を流れる白水中にスライムコントロール剤を添加する過程について説明する。
この添加方法では、白水に、前記第一液を0.1〜120ppm〔成分濃度5〜34質量%〕、前記第二液を0.02〜130ppmとなるように添加する。
前記主管21には、工業用水を流し、また、第二液供給部24に貯留された第二液を10質量%以上含有する水溶液から構成されている。
なお、主管21には、洗浄水を、スライムコントロール剤の添加の前後に、約100リットルを2分で流して、主管21内を洗浄することにより配管の錆発生を防止する。
なお、各例における変色性、白水中の生菌数及び殺菌率は、以下の方法で評価した。
(1)変色性
第一液と第二液とを混合したのち、5秒、10秒、15秒及び30秒経過後の混合物の状態を目視で観察し、変色の有無により評価した。
(2)白水中の生菌数
混釈平板培養法により、混合後5秒、10秒、15秒及び30秒経過後の混合物を抄紙白水に添加し、添加後15分後に抄紙白水を1ml採取し、SCD寒天培地を用いて定法の混釈平板培養法により培養し、抄紙白水の生菌水を計測した。
(3)殺菌率
スライムコントロール剤を添加した後の生菌数を(2)と同様にして計測し、次の計算式により算出した。
殺菌率(%)=(ブランクの生菌数−白水中の生菌数/ブランクの生菌数)×100
参考例1
濃度12質量%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液を原液とし、この原液を異なる液温の希釈水にて30倍、50倍及び100倍に希釈した第一液と臭化アンモニウムとDMHとを質量比4.3:1で含有する濃度30質量%水溶液(第二液)との混合物について、酸化還元電位(以下ORPという)が850mVを超えるまでの時間(秒)を計測した。その結果を表1に示す。
Figure 0005480464
この表から分かるように、希釈率30倍のものでは、10℃においては、9秒後にORPが850mVを超えるが、希釈率を100倍にすると、80秒間経過後にORPが850mVを超える。このように、液温に応じ希釈率を変化させることで、ORPが850mVを超える時間を調整できることが分かる。さらに、このORPが850mVを越える時間に基づき、第一液と第二液とを混合してから対象系に添加するまでの時間(即ち、混合位置)を決め、液温により希釈率を調整することで、常に効果のあるスライムコントロール剤を水系に添加することが可能となることが推測される。
水温30℃の工業用水が毎分50リットルの速度で流れている主管21に、酸化剤供給部22から12質量%のNaCl水溶液を、主管中のNaCl濃度が1.44質量%になるよう定量ポンプ22Aを調節して供給する。また、第二液供給部24から供給管25により定量ポンプ25Aを介して混合部26に、第一液と第二液との質量比が3:1になるように供給する。このようにして得た混合物のOPRと殺菌率の経時的変化を示すグラフを図4に、またpH値と殺菌率の経時的変化を示すグラフを図5に示す。
この図から分かるように、混合後10秒以上経過すると、ORPは急激に増加し、またpH値は急激に低下し、菌数減少率が低下する。
このものの評価した白水中の生菌数、殺菌率及び変色性を表2に示す。
第二液として、NH4Brの代りにNH4BrとDMHとの混合物〔質量比NH4Br:DMH=4.3:1〕を用い、実施例1と同様にしてスライムコントロール剤を製造し、その白水中の生菌率、殺菌率及び変色性を評価し、表2に示す。
第二液としてNH4Brの代わりにDMHの15質量%水溶液を用い、第一液と第二液の混合割合が質量比で2:1になるように混合した以外は実施例1と同様にしてスライムコントロール剤を製造し、その白水中の生菌数、殺菌率及び変色性を評価し、その結果を表2に示す。
実施例3における第一液と第二液との混合割合を質量比で2:1になるように変えた以外は実施例3と同様にしてスライムコントロール剤を製造し、白水中へ添加した。その際の白水中の生菌数、殺菌率及び変色性を評価し、その結果を表2に示す。
Figure 0005480464
実施例5〜8
工業用水の水温を20℃にした以外はすべて実施例1〜4と同様にしてスライムコントロール剤を製造し、白水中に添加した。その際の白水中の生菌数、殺菌率及び変色性を評価し、その結果を表3に示す。
Figure 0005480464
本発明は、使用する工業用水の水温変化やpH変化及び希釈率には関係なく、安定した殺菌効果を示すため、白水中における有害微生物の発生を効率よく抑制することができ、その結果、高い品質の紙を得ることができるので、製紙工程において有用である。
本発明方法を実施するのに好適な装置の説明図。 スライムコントロール剤添加装置を示すブロック図。 実施例で用いた抄紙機。 実施例1で得たスライムコントロール剤のORPと殺菌率の経時的変化を示すグラフ。 実施例1で得たスライムコントロール剤と殺菌率の経時的変化を示すグラフ。
符号の説明
1 貯水タンク
2 供給パイプ
3 流量計
4 ミキサー
5 定量ポンプ
6 供給パイプ
7 次亜ハロゲン酸塩水溶液貯蔵タンク
8 ホース
9 ホース
10−1,10−2,10−3 制御バルブ
11−1,11−2,11−3 制御バルブ
12 定量ポンプ
13 貯蔵タンク
14 混合部
15 スライムコントロール剤供給ホース
20 スライムコントロール剤添加装置
21 主管
22 第一液供給部
22A 定量ポンプ
23 第一液供給管
23A 第一液供給バルブ
24 第二液供給部
25 第二液供給管
25A 第二液供給バルブ
26 混合部
27 スライムコントロール剤添加管
28 白水主流路
29 添加制御装置
30 抄紙機
31 ワイヤーパート
32,41 ドレンパン
33 白水タンク
34,38 循環ポンプ
35 種箱
36 プレスパート
37 デキュレータ
38 スクリーン
40 インレット
42 クーチピット

Claims (6)

  1. 次亜ハロゲン酸塩水溶液とハロゲン化アンモニウムとの混合物、または、次亜ハロゲン酸塩水溶液とハロゲン化アンモニウムとヒダントイン化合物との混合物、からなるスライムコントロール剤を被処理液に添加する方法において、(A)次亜ハロゲン酸塩水溶液からなる第一液を1.0〜3.4質量%になるように希釈し、かつ10〜35℃の範囲の温度に保ち、この中へハロゲン化アンモニウム又はハロゲン化アンモニウムとヒダントイン化合物との混合物からなる固形分濃度20〜40質量%の第二液を希釈せずに混合し、10秒以内に被処理液に注加すること、及び(B)第一液と第二液とを混合したのち、混合物の酸化還元電位が850mV以上にならないうちに注加することを特徴とするスライムコントロール剤添加方法。
  2. 第一液を工業用水で希釈する請求項1記載のスライムコントロール剤添加方法。
  3. ヒダントイン化合物が5,5‐ジメチルヒダントインである請求項1又は2記載のスライムコントロール剤添加方法。
  4. ハロゲン化アンモニウムが臭化アンモニウム又は塩化アンモニウムである請求項1又は2記載のスライムコントロール剤添加方法。
  5. 次亜ハロゲン酸塩が次亜ハロゲン酸アルカリ金属塩である請求項1又は2記載のスライムコントロール剤添加方法。
  6. 次亜ハロゲン酸アルカリ金属塩が次亜塩素酸ナトリウム又は次亜臭素酸ナトリウムである請求項5記載のスライムコントロール剤添加方法。
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