JP5479181B2 - 絶縁基板とその絶縁基板を有するモジュール - Google Patents

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Description

本発明は、放熱器と半導体装置の間に設けられる絶縁基板に関する。本発明はまた、その絶縁基板を介して放熱器と半導体装置が接合されているモジュールにも関する。
特許文献1に、放熱器と半導体装置の間に設けられる絶縁基板が開示されている。この種の絶縁基板は、第1配線層とセラミック絶縁層と第2配線層が積層した構造を備えている。第1配線層と第2配線層はそれぞれ、セラミック絶縁層にろう付けされている。第1配線層と第2配線層の材料にはアルミニウムが用いられ、セラミック絶縁層の材料には窒化アルミニウムが用いられることが多い。絶縁基板では、第1配線層と放熱器がろう付けされており、第2配線層と半導体装置がはんだ付けされている。
放熱器と絶縁基板と半導体装置で構成されるモジュールは、様々な分野で必要とされている。例えば、この種のモジュールは、直流電力を交流電力に変換して交流モータに供給する車載用のインバータ回路に用いられる。
車載用のインバータ回路は、温度変動幅の大きい環境下で用いられる。このため、車載用のインバータ回路では、そのような環境下でも特性が維持される必要がある。したがって、この種のモジュールでは、低温と高温の間で変動する温度環境に繰返し曝されたときの応力耐性に関する試験(一般的に、冷熱サイクル試験と呼ばれる)において、高い信頼性が要求される。さらに、車載用のインバータ回路では、大電流をON・OFF制御することから、搭載される半導体装置自体が高温の発熱体となる。このため、この種のモジュールでは、半導体装置のON・OFFを繰り返したときの応力耐性に関する試験(一般的に、パワーサイクル試験と呼ばれる)においても、高い信頼性が要求される。
国際公開第2009/116439号
特許文献1のモジュールで用いられる絶縁基板では、第1配線層と第2配線層の材料に同一の重量パーセント(同一の純度)のアルミニウムが用いられている。ところが、本発明者らは、第1配線層と第2配線層に同一の純度のアルミニウムを用いた場合、冷熱サイクル試験とパワーサイクル試験の双方を満足させることが困難であることを突き止めた。
絶縁基板の第1配線層は、放熱器と絶縁基板のセラミック絶縁層の間に設けられており、放熱器とセラミック絶縁層のそれぞれにろう付けされている。このため、第1配線層には、冷熱サイクル試験において、放熱器とセラミック絶縁層の熱膨張差に起因する熱歪みが加わる。したがって、第1配線層には、冷熱サイクル試験を考慮した設計が必要となる。
一方、絶縁基板の第2配線層は、絶縁基板のセラミック絶縁層と半導体装置の間に設けられており、セラミック絶縁層にろう付けされているとともに、半導体装置にはんだ付けされている。このため、第2配線層とはんだ材が直接的に接触している。パワーサイクル試験では、半導体装置がON・OFFを繰返すと、半導体装置の面内において中央部付近をピークとする温度分布が形成される。本発明者らの検討の結果、この温度分布に起因して、第2配線層とはんだ材の接合面が波打つように変形し、はんだ材が破損することが分かってきた。この知見から、第2配線層には、パワーサイクル試験を考慮した設計が必要であることが分かってきた。このように、本発明者らの検討の結果、絶縁基板の第1配線層には冷熱サイクル試験を優先的に考慮した設計が必要であり、絶縁基板の第2配線層にはパワーサイクル試験を優先的に考慮した設計が必要であることが分かってきた。
本明細書で開示される技術は、冷熱サイクル試験とパワーサイクル試験の双方を満足する絶縁基板を提供することを目的としている。本明細書で開示される技術はさらに、そのような絶縁基板を介して放熱器と半導体装置が接合されているモジュールを提供することを目的としている。
本明細書で開示される技術では、絶縁基板の第1配線層が放熱器にろう付けされる部位の0.2%耐力の値と絶縁基板の第2配線層が半導体装置にはんだ付けされる部位の0.2%耐力の値が異なっていることを特徴としている。本明細書で開示される技術では、第1配線層の前記部位の0.2%耐力の値が第2配線層の前記部位の0.2%耐力の値よりも小さいことを特徴としている。即ち、第1配線層には、0.2%耐力の値が低く、比較的に柔らかい材料が用いられる。このため、柔らかい材料が第1配線層に採用されると、放熱器と絶縁基板の絶縁層の熱膨張差に起因する熱歪みが第1配線層に加わっても、柔らかい第1配線層がその熱歪みを緩和することができる。これにより、冷熱サイクル試験における信頼性を大幅に向上させることができる。一方、第2配線層には、0.2%耐力の値が高く、比較的に硬い材料が用いられる。このため、硬い材料が第2配線層に採用されると、温度サイクルストレスに起因する第2配線層の変形が抑制されることによって、はんだ材の変化を抑制することができる。これにより、パワーサイクル試験における信頼性を大幅に向上させることができる。このように、第1配線層と第2配線層に異なる0.2%耐力の値を有する材料を採用することにより、冷熱サイクル試験とパワーサイクル試験の双方を満足する絶縁基板を提供することができる。
すなわち、本明細書で開示される技術は、放熱器と半導体装置の間に設けられる絶縁基板に具現化される。絶縁基板は、第1配線層と、第2配線層と、第1配線層と第2配線層の間に設けられているとともに第1配線層及び第2配線層にろう付けされている絶縁層とを備えている。第1配線層は、放熱器にろう付けされる第1部位を有している。その第1部位の0.2%耐力が第1値である。第2配線層は、半導体装置にはんだ付けされる第2部位を有している。その第2部位の0.2%耐力が第2値である。本願明細書で開示される絶縁基板では、第1配線層の第1部位の第1値が第2配線層の第2部位の第2値よりも小さい。
本明細書で開示される絶縁基板では、第1配線層の第1部位の材料がアルミニウムを含んでおり、第2配線層の第2部位の材料がアルミニウムを含んでいてもよい。この場合、第1部位のアルミニウムの重量パーセントが、第2部位のアルミニウムの重量パーセントよりも高いのが望ましい。即ち、第1配線層の第1部位と第2配線層の第2部位に異なる純度のアルミニウムが用いられており、第1配線層には純度の高いアルミニウムが用いられ、第2配線層には純度の低いアルミニウムが用いられるのが望ましい。第1配線層に用いられる純度の高いアルミニウムは、0.2%耐力の値が低くなるので、比較的に柔らかい。第2配線層に用いられる純度の低いアルミニウムは、0.2%耐力の値が高くなるので、比較的に硬い。このように、第1配線層と第2配線層に異なる純度のアルミニウムを採用することにより、冷熱サイクル試験とパワーサイクル試験の双方を満足する絶縁基板を提供することができる。
本明細書で開示される絶縁基板では、第1配線層の第1部位のアルミニウムの重量パーセントが99.99%以上であり、第2配線層の第2部位のアルミニウムの重量パーセントが99.99%未満であるのが望ましい。
本明細書で開示される絶縁基板では、第2配線層の第2部位の材料がアルミニウム合金であるのが望ましい。より好ましくは、アルミニウム合金のアルミニウムの重量パーセントが、97.55%以下であるのが望ましい。第2配線層の第2部位の材料にアルミニウム合金が用いられていると、パワーサイクル試験の信頼性が向上することが本願明細書において確認されている。
本明細書で開示される絶縁基板では、第1配線層が、絶縁層にろう付けされる第3部位を有している。さらに、本明細書で開示される絶縁基板では、第2配線層が、絶縁層にろう付けされる第4部位を有している。この場合、第3部位と第4部位のアルミニウムの重量パーセントが同一であるのが望ましい。この絶縁基板によると、絶縁層の両面に、同じ重量パーセントである第1配線層の第3部位と第2配線層の第4部位が接合されている。このため、絶縁層の両面に対して第1配線層と第2配線層を同一条件でろう付けさせることができるので、高品質な絶縁基板を製造することができる。
本明細書で開示される絶縁基板では、第1配線層が、アルミニウムの重量パーセントが異なる複数の層で構成されていてもよい。また、第2配線層も、アルミニウムの重量パーセントが異なる複数の層で構成されていてもよい。この場合、第1配線層を構成する複数の層のそれぞれの0.2%耐力と厚みの積の合計が、第2配線層を構成する複数の層のそれぞれの0.2%耐力と厚みの積の合計と一致するのが望ましい。この態様の絶縁基板によると、絶縁基板の反りが抑制され、実装性が向上する。
本明細書で開示される絶縁基板では、第1配線層と第2配線層の少なくともいずれか一方が、中央部と周縁部の間に段差が形成されており、周縁部が中央部よりも薄いのが望ましい。この態様の絶縁基板によると、絶縁基板の周縁部における熱歪みが抑制される。
本明細書で開示される技術によると、上記絶縁基板を介して放熱器と半導体装置が接合されているモジュールを提供することができる。本明細書で開示されるモジュールは、冷熱サイクル試験とパワーサイクル試験の双方において高い信頼性を有している。このため、本明細書で開示されるモジュールは、高い信頼性が要求される車載用であるのが望ましい。
本明細書で開示される絶縁基板は、冷熱サイクル試験とパワーサイクル試験の双方において高い信頼性を有している。
図1は、モジュールの構成を示す。 図2は、絶縁性基板の第2配線層の材料を変えたときのパワーサイクル試験の結果を示す。 図3は、絶縁性基板の他の一例の構成を示す。 図4は、絶縁性基板の他の一例の構成を示す。 図5は、絶縁性基板の他の一例の構成を示す。 図6は、絶縁性基板の他の一例の構成を示す。 図7は、絶縁性基板の他の一例の構成を示す。 図8は、絶縁性基板の他の一例の構成を示す。
本願明細書で開示される技術の特徴を整理しておく。
(特徴1)絶縁基板は、第1配線層とセラミック絶縁層と第2配線層を備えている。第1配線層のアルミニウムの重量パーセントは、第2配線層のアルミニウムの重量パーセントよりも高い。
(特徴2)特徴1において、第1配線層には高純系アルミニウムが用いられ、第2配線層にはアルミニウム合金が用いられるのが望ましい。これにより、第1配線層が柔らかく、第2配線層が硬い状態が得られる。
(特徴3)特徴1において、第2配線層の厚みがセラミック絶縁層の厚みよりも薄い。この場合、絶縁基板のみかけの線膨張係数が小さくなる。
図1に、車載用のパワーモジュール10の構成を示す。パワーモジュール10は、直流電源と交流モータの間に接続されるインバータ回路に用いられる。パワーモジュール10は、放熱器20と絶縁基板30と半導体装置50を備えている。
放熱器20は、水冷式であり、冷却水が流動する複数の貫通孔を備えている。放熱器20の材料には、Al−Mn系のアルミニウム合金(JIS記号:A3003)が用いられている。
絶縁基板30は、放熱器20と半導体装置50の間に設けられており、第1配線層31とセラミック絶縁層32と第2配線層33が積層した構造を備えている。第1配線層31とセラミック絶縁層32は、Al−Si系のろう材を介してろう付けされている。第2配線層33とセラミック絶縁層32も、Al−Si系のろう材を介してろう付けされている。絶縁基板30の第1配線層31と放熱器20は、Al−Si系のろう材を介してろう付けされている。絶縁基板30の第2配線層33と半導体装置50は、Sn−Cu系、Sn−Ag−Cu系のはんだ材40を介してはんだ付けされている。
絶縁基板30の第1配線層31の材料には、純系のアルミニウムが用いられている。第1配線層31のアルミニウムの重量パーセントは、99.99%以上である(所謂、4N-Al)。第1配線層31の0.2%耐力は15MPaであり、比較的に柔らかい。一例では、第1配線層31の厚みは約0.6〜3.0mmである。
絶縁基板30のセラミック絶縁層32の材料には、窒化アルミニウム(AlN)が用いられている。この例に代えて、セラミック絶縁層32の材料には、窒化ケイ素(Si3N4)、アルミナ(Al2O3)等のセラミックを用いてもよい。一例では、セラミック絶縁層32の厚みは約0.3〜1.0mmである。
絶縁基板30の第2配線層33の材料には、Al−Mn系のアルミニウム合金(JIS記号:A3003)が用いられている。第2配線層33のアルミニウムの重量パーセントは、97.55%以下である。第2配線層33の0.2%耐力は44MPaであり、比較的に硬い。一例では、第2配線層33の厚みは約0.2〜0.6mmである。
半導体装置50は、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)又はIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)のパワーデバイスが用いられている。
次に、パワーモジュール10の特徴を説明する。パワーモジュール10に用いられている絶縁基板30では、放熱器20側の第1配線層31に純度の高い高純系アルミニウム(4N-Al)が用いられ、半導体装置50側の第2配線層33に純度の低いアルミニウム合金(A3003)が用いられていることを特徴としている。
絶縁基板30では、第1配線層31が放熱器20にろう付けされているとともにセラミック絶縁層32にもろう付けされている。このため、第1配線層31は、放熱器20とセラミック絶縁層32の双方に強く拘束されている。放熱器20の材料であるアルミニウム合金(A3003)の熱膨張係数は21×10-6/Kであり、絶縁基板30のセラミック絶縁層32の材料である窒化アルミニウム(AlN)の熱膨張係数は5×10-6/Kであり、両者の熱膨張係数差は大きい。このため、冷熱サイクル試験において、−40℃と105℃の間で変動する温度にパワーモジュール10を繰返し曝すと、放熱器20とセラミック絶縁層32の熱膨張差に起因する熱歪みが第1配線層31に加わる。しかしながら、第1配線層31には、柔らかい高純系アルミニウム(4N-Al)が用いられているので、放熱器20とセラミック絶縁層32の熱膨張差に起因する熱歪みを緩和することができる。このため、パワーモジュール10は、冷熱サイクル試験における信頼性が高い。
また、絶縁基板30では、第2配線層33がセラミック絶縁層32にろう付けされているとともに半導体装置50にはんだ材40を介してはんだ付けされている。ここで、パワーサイクル試験について説明する。パワーサイクル試験では、半導体装置50のON・OFFを繰返し、半導体装置50自体の発熱に起因する応力耐性を検査する。パワーサイクル試験では、半導体装置50が発熱することによって、はんだ材40の面内において中央部をピークとする温度分布が形成される。
はんだ材の面内において中央部をピークとする温度分布が形成されると、第2配線層に高純系アルミニウム(4N-Al)が用いられている場合、はんだ材と第2配線層の接合面が波打つように変形する。これは、パワーサイクル試験によってはんだ材の面内に温度分布が形成されると、はんだ材の中央部の伸縮が周縁部の伸縮よりも大きくなることによって、はんだ材と第2配線層の接合面が変形するからだと推測される。
一方、本実施例では、絶縁基板30の第2配線層33の材料に、純度の低いアルミニウム合金(A3003)が用いられている。純度の低いアルミニウム合金は、0.2%耐力が高く、硬い材料である。このため、硬いアルミニウム合金(A3003)が第2配線層33に採用されると、第2配線層33の変形が抑制されることによって、パワーサイクル試験に起因するはんだ材40の変形を抑制することができる。
図2に、第2配線層33のアルミニウム材料を変えたときのパワーサイクル試験の結果を示す。図2に示されるように、高純系アルミニウム(4N-Al)の場合、パワーサイクル試験においてはんだ材に破損が生じるまでの寿命が最も短い。一方、本実施例のように、第2配線層33の材料にアルミニウム合金(A3003)を用いた場合、純系アルミニウム(4N-Al)の場合に比して、パワーサイクル試験の寿命が約1.6倍にまで長寿命化することが確認された。なお、純系のアルミニウムであるけれども、高純系アルミニウム(4N-Al)よりも純度の低い純系アルミニウム(アルミニウムの重量パーセントが99%以下であり、0.2%耐力が33MPa、JIS記号:A1100)を第2配線層33の材料に用いた場合でも、純系アルミニウム(4N-Al)の場合に比して、パワーサイクル試験の寿命が約1.3倍にまで長寿命化することが確認された。これらの結果から、パワーサイクル試験を考慮すると、第2配線層33には、アルミニウムの重量パーセントの低い材料が好ましいことが確認された。
このように、パワーモジュール10では、第1配線層31に純度の高い高純系アルミニウム(4N-Al)を採用し、第2配線層33に純度の低い低純系アルミニウム(A1100)又はアルミニウム合金(A3003)を採用することにより、冷熱サイクル試験とパワーサイクル試験の双方を満足することができる。パワーモジュール10は、冷熱サイクル試験とパワーサイクル試験の双方において、高い信頼性を有することができる。
以下、図面を参照して、パワーモジュール10に用いられる絶縁基板30の他の形態を例示する。なお、図1に示される絶縁基板30の共通する構成要素に関しては共通の符号を付し、その説明を省略することがある。
図3に示される絶縁基板30Aは、第1配線層31が2つの層で構成されていることを特徴としている。放熱器20に対してろう付けされる側に第1層31aが設けられており、セラミック絶縁層32に対してろう付けされる側に第2層31bが設けられている。第1層31aの材料には高純系アルミニウム(4N-Al)が用いられており、第2層31bの材料には第2配線層33と同一純度のアルミニウム合金(A3003)が用いられている。この例によると、セラミック絶縁層32の両面に対して同一純度の材料がろう付けされている。このため、第1配線層31の第2層31bをセラミック絶縁層32にろう付けする接合条件と第2配線層33をセラミック絶縁層32にろう付けする接合条件を共通化し、同時に接合することができる。このため、最適な条件で、第1配線層31の第2層31b及び第2配線層33をセラミック絶縁層32にろう付けすることができる。
図4に示される絶縁基板30Bは、第1配線層31に中間層31cが設けられていることを特徴としている。中間層31cの材料には、アルミニウムの重量パーセントが第1層31aと第2層32bの間である低純系アルミニウム(A1100)が用いられている。この形態によると、冷熱サイクルが印加されたときに、アルミニウム合金(A3003)である第2層31bに含まれる不純物が高純系アルミニウム(4N-Al)である第1層31aに拡散することが抑制される。このため、第1配線層31の変質が低減され、信頼性が向上する。
図5に示される絶縁基板30Cは、第2配線層33が2つの層で構成されていることを特徴としている。半導体装置50に対してはんだ付けされる側に第1層33aが設けられており、セラミック絶縁層32に対してろう付けされる側に第2層33bが設けられている。第1層33aの材料にはアルミニウム合金(A3003)が用いられており、第2層33bの材料には第1配線層31と同一純度の高純系アルミニウム(4N-Al)が用いられている。この例によると、セラミック絶縁層32の両面に同一純度の材料がろう付けされている。このため、第2配線層33の第2層33bをセラミック絶縁層32にろう付けする接合条件と第1配線層31をセラミック絶縁層32にろう付けする接合条件を共通化し、同時に接合することができる。この結果、最適な条件で、第2配線層33の第2層33b及び第1配線層31をセラミック絶縁層32にろう付けすることができる。
図6に示される絶縁基板30Dは、第2配線層33に中間層33cが設けられていることを特徴としている。中間層33cの材料には、アルミニウムの重量パーセントが第1層33aと第2層33bの間である低純系アルミニウム(A1100)が用いられている。この形態によると、冷熱サイクルが印加されたときに、アルミニウム合金(A3003)である第1層33aに含まれる不純物が高純系アルミニウム(4N-Al)である第2層33bに拡散することが抑制される。このため、第2配線層33の変質が低減され、信頼性が向上する。
図7に示される絶縁基板30Eは、第1配線層31と第2配線層33の双方が2つの層で構成されていることを特徴としている。第1配線層31は、第1層31aと接合層31dを備えている。第2配線層33は、第1層33aと接合層33dを備えている。第1配線層31の接合層31dと第2配線層33の接合層33dの材料にはいずれも、低純系アルミニウム(A1100)が用いられている。この例によると、セラミック絶縁層32の両面に同一純度の材料がろう付けされている。このため、第1配線層31の接合層31dをセラミック絶縁層32にろう付けする接合条件と第2配線層33の接合層33dをセラミック絶縁層32にろう付けする接合条件を共通化し、同時に接合することができる。この結果、最適な条件で、第1配線層31の接合層31d及び第2配線層33の接合層33dをセラミック絶縁層32にろう付けすることができる。
図8に示される絶縁基板30Eのように、第1配線層31と第2配線層33の双方が複数の層で構成されている場合、以下の数式が成立するのが望ましい。
Figure 0005479181
ここで、Saiは、第1配線層31の各層の0.2%耐力である。taiは、第1配線層31の各層の厚みである。Sbjは、第2配線層33の各層の0.2%耐力である。tbjは、第2配線層33の各層の厚みである。
図7に示される絶縁基板30Eの一例では、第1配線層31の第1層31aの0.2%耐力が15MPaであり、その厚みが0.3mmであり、接合層31dの0.2%耐力が33MPaであり、その厚みが0.2mmである。第2配線層33の第1層33aの0.2%耐力が44MPaであり、その厚みが0.1mmであり、接合層33dの0.2%耐力が33MPaであり、その厚みが0.2mmである。なお、セラミック絶縁層32の厚みが0.635mmである。このため、図7に示される絶縁基板30Eでは、上記数式1が成立している。上記数式1が成立すると、絶縁基板30Eの反りが抑制され、実装性が良好となる。
図8に、図7の絶縁基板30Eの変形例を示す。この絶縁基板30Eでは、第1配線層31において、接合層31dが第1層31aよりも幅広で構成されていることを特徴としている。これにより、第1配線層31では、周縁部と中央部の間に段差面31Aが形成されており、周縁部が中央部よりも薄く形成されている。さらに、この絶縁基板30Eでは、第2配線層33においても、接合層33dが第1層33dよりも幅広で構成されている。これにより、第2配線層33でも、周縁部と中央部の間に段差面33Aが形成されており、周縁部が中央部よりも薄く形成されている。第1配線層31及び/又は第2配線層33において、周縁部の厚みが薄く形成されていると、周縁部の熱歪みが抑制され、周縁部のクラックが抑制される。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:パワーモジュール
20:放熱器
30:絶縁基板
31:第1配線層
32:セラミック絶縁層
33:第2配線層
50:半導体装置

Claims (7)

  1. 放熱器と半導体装置の間に設けられる絶縁基板であって、
    第1配線層と、第2配線層と、前記第1配線層と前記第2配線層の間に設けられているとともに前記第1配線層及び前記第2配線層がろう付けされている絶縁層と、を備えており、
    前記第1配線層は、前記放熱器にろう付けされる第1部位を有しており、その第1部位の0.2%耐力が第1値であり、
    前記第2配線層は、前記半導体装置にはんだ付けされる第2部位を有しており、その第2部位の0.2%耐力が第2値であり、
    前記第1値が前記第2値よりも小さく、
    前記第1配線層の前記第1部位の材料はアルミニウムを含んでおり、
    前記第2配線層の前記第2部位の材料はアルミニウムを含んでおり、
    前記第1部位のアルミニウムの重量パーセントが、前記第2部位のアルミニウムの重量パーセントよりも高く、
    前記第1配線層は、前記絶縁層にろう付けされる第3部位を有しており、
    前記第2配線層は、前記絶縁層にろう付けされる第4部位を有しており、
    前記第3部位と前記第4部位のアルミニウムの重量パーセントが同一である絶縁基板。
  2. 放熱器と半導体装置の間に設けられる絶縁基板であって、
    第1配線層と、第2配線層と、前記第1配線層と前記第2配線層の間に設けられているとともに前記第1配線層及び前記第2配線層がろう付けされている絶縁層と、を備えており、
    前記第1配線層は、前記放熱器にろう付けされる第1部位を有しており、その第1部位の0.2%耐力が第1値であり、
    前記第2配線層は、前記半導体装置にはんだ付けされる第2部位を有しており、その第2部位の0.2%耐力が第2値であり、
    前記第1値が前記第2値よりも小さく、
    前記第1配線層の前記第1部位の材料はアルミニウムを含んでおり、
    前記第2配線層の前記第2部位の材料はアルミニウムを含んでおり、
    前記第1部位のアルミニウムの重量パーセントが、前記第2部位のアルミニウムの重量パーセントよりも高く、
    前記第1配線層は、アルミニウムの重量パーセントが異なる複数の層で構成されており、
    前記第2配線層も、アルミニウムの重量パーセントが異なる複数の層で構成されており、
    前記第1配線層を構成する前記複数の層のそれぞれの0.2%耐力と厚みの積の合計が、前記第2配線層を構成する前記複数の層のそれぞれの0.2%耐力と厚みの積の合計と一致する絶縁基板。
  3. 前記第1部位のアルミニウムの重量パーセントが、99.99%以上であり、
    前記第2部位のアルミニウムの重量パーセントが、99.99%未満である請求項1又は2に記載の絶縁基板。
  4. 前記第2配線層の前記第2部位の材料がアルミニウム合金である請求項3に記載の絶縁基板。
  5. 前記アルミニウム合金のアルミニウムの重量パーセントが、97.55%以下である請求項4に記載の絶縁基板。
  6. 前記第1配線層と前記第2配線層の少なくともいずれか一方は、中央部と周縁部の間に段差が形成されており、前記周縁部が前記中央部よりも薄い請求項1〜5のいずれか一項に記載の絶縁基板。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の絶縁基板を介して放熱器と半導体装置が接合されているモジュール。
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