JP5478137B2 - 電力安定化装置、その制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自然エネルギーを利用した発電設備が電力系統に連系されたシステムに関する。
電力系統においては発電電力と消費電力とのバランスが崩れると周波数変動が生じる。そのため、負荷の変動周期に応じた各種周波数制御によって、時々刻々変化する消費電力と発電電力を常にバランスさせるように内燃力発電設備の発電機の出力増減調整を実施している。
従来、変動周期の帯域が数十秒から数分(例えば30秒〜5分程度)の負荷変動に対しては、発電機の回転数をガバナフリー運転することにより制御を行う。また、帯域が数分から数十分(例えば5分〜20分程度)の負荷変動に対しては、経済運用制御(EDC)で発電機の経済性を考慮した負荷配分を行う制御を行う。
近年、太陽光、風力等の再生可能エネルギー(自然エネルギー)を利用したマイクログリッドシステムの開発が増加している。太陽光、風力等の再生可能エネルギーを利用した発電設備は、日射量、風速などの自然条件に応じて時々刻々と出力が変動するため、特に僻地や離島などの弱い電力系統では、系統の周波数や電圧の変動が生じ、問題となることが想定される。
ここで、例えば特許文献1記載の従来技術がある。
特許文献1に記載のように、自然エネルギーを利用した発電設備では、自然エネルギーには変動がある為、発電出力に変動が生じる。この為、この様な発電設備が電力系統に連系されたシステムでは、自然エネルギーの変動の影響による系統の周波数や電圧の変動が問題となる。そこで、二次電池等の電力貯蔵システムを用いて、電力の吸収または放出により、発電出力の変動分を補償する方式が提案されている。
そして、特許文献1に記載のように、自然エネルギーの発電出力変動には、複数の周期の変動が混在する場合がある。例えば、風力発電の場合、羽の回転に伴う0.5〜2秒周期の変動と、風の強さの変化に伴う10秒以上の周期の変動が混在する場合がある。
特許文献1の発明では、上述した自然エネルギーの発電出力変動に対応して、0.5〜2秒周期の変動に対応する短周期変動補償部と、10秒以上の周期の変動に対応する長周期変動補償部とを設けている。
特開平11−262186号公報
上記のように従来では負荷変動に対してガバナフリー運転を行うことが一般的であるが、内燃力発電設備の速度調整を行うガバナの制御範囲は数十秒から数分の範囲であり、僻地や離島などの弱い交流電力においては、周波数安定性を内燃力発電設備の発電機のみで担保できる範囲は限定されていた。すなわち、上記自然エネルギーを利用した発電設備が
電力系統に連系されたシステムにおいては、上記自然エネルギーの発電出力変動、すなわち0.5〜2秒周期や10秒程度の周期の変動が生じる為、制御範囲が数十秒から数分の範囲であるガバナ制御では対応できない。
これに対して、上記特許文献1の発明では、上記ガバナ制御では対応できない帯域に関しても、部分的に対応可能である。0.5〜2秒周期や10秒以上の周期の変動には対応可能である。
しかしながら、上記自然エネルギーを利用した発電設備が電力系統に連系されたシステムにおいては、例えば自然エネルギー発電設備の出力遮断など、数十ミリ秒以下の極めて短周期の変動が生じる場合もある。勿論、更に、上記数秒〜10秒以上の帯域の変動も混在する。
この為、上記ガバナ制御範囲以下の帯域、すなわち数十秒以下の帯域であって、特に数十ミリ秒以下の帯域も含む広い帯域に対応して、電力貯蔵装置を制御することで、周波数変動を抑えて周波数を安定させることができるようにすることが望まれている。
本発明の課題は、自然エネルギーを利用した発電設備が僻地や離島などの弱い電力系統に連系された場合において、ガバナ制御範囲以下の帯域であって特に数十ミリ秒以下の帯域も含む広い帯域における変動に対応して補償を行うことで周波数の安定性を維持することが可能な電力安定化装置、その制御装置等を提供することである。
本発明の電力安定化装置は、僻地や離島などにおいて、内燃力発電設備と自然エネルギー発電設備による発電電力を負荷に供給する交流電力系統における電力安定化装置であって、電力を貯蔵し、前記交流電力系統の電力の吸収または前記交流電力系統に対する電力の放出を行う電力貯蔵装置と、前記交流電力系統における補償対象電流、補償対象電圧、周波数を計測する計測装置と、該計測装置による計測結果に基づいて、前記電力貯蔵装置を制御して前記電力の吸収または放出を行わせる制御装置とを有し、該制御装置は、前記補償対象電流に基づいて有効電流を求めて、該有効電流の変動に対応する第1の補償信号を生成・出力する有効電流変動補償手段と、前記補償対象電流、補償対象電圧に基づいて有効電力を求めて、該有効電力の変動に対応する第2の補償信号を生成・出力する有効電力変動補償手段とを有し、前記第1の補償信号に前記第2の補償信号を加算して成る有効電力指令信号を前記電力貯蔵装置へ出力する。
上記構成の電力安定化装置では、ガバナ制御範囲以下の帯域の変動に対しては、基本的には有効電力変動補償手段によって対応する。但し、有効電力変動補償手段では対応できない帯域(例えば数十ミリ秒以下の帯域)があるので、この帯域に関しては有効電流変動補償手段によって対応することで、全体として、ガバナ制御範囲以下の広い帯域の変動に対して、補償を行うことができ、僻地や離島などの弱い交流電力系統において周波数の安定性を維持することができる。
また、上記構成の電力安定化装置において、例えば、前記有効電流変動補償手段は、前記補償対象電流に基づいて前記有効電流を求める有効電流演算手段と、該有効電流のランプ関数出力を求めるランプ関数演算手段とを有し、前記有効電流から前記ランプ関数出力を減算したものを前記第1の補償信号として出力する。
あるいは、上記構成の電力安定化装置において、例えば、前記有効電力変動補償手段は、前記補償対象電流と前記補償対象電圧とに基づいて前記有効電力を求める有効電力演算手段と、前記計測された周波数と定格周波数との差に対して所定の速度調停率を乗じて出
力する周波数補正手段と、前記有効電力に該周波数補正手段の出力を加算する加算手段と、該加算手段の出力を入力してその変動量を抽出することで、前記第2の補償信号を生成する有効電力変動量抽出手段とを有する。
本発明の電力安定化装置、その制御装置等によれば、自然エネルギーを利用した発電設備が僻地や離島などの弱い電力系統に連系された場合において、ガバナ制御範囲以下の帯域であって特に数十ミリ秒以下の帯域も含む広い帯域における変動に対応して補償を行うことができ、周波数の安定性を維持することができる。
本例の電力安定化装置を含む電力安定化システムの全体構成図である。 制御装置の機能構成図である。 有効電流変動補償部の構成図である。 有効電流演算機能部による有効電流Idの算出方法を示す図である。 有効電流変動補償部の動作のタイミングチャート図である。 有効電力変動補償部の機能構成図である。 有効電力演算機能部における有効電力Pの算出方法を示す図である 周波数補正機能部の構成図である。 有効電力変動量抽出機能部について説明する為の図である。 (a)、(b)は、本例の制御装置による周波数変動抑制効果を示す図である。 本例の制御装置による制御範囲を示す図である。 (a)〜(c)は周波数補正機能部に関して具体例を示して説明する為の図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態に係わる電力安定化装置を含む電力安定化システムの全体構成図である。
図示の電力安定化システムにおいては、内燃力発電設備1〜3は、配電線7を介して、任意の負荷4に交流電力を供給している。また、配電線7を含む電力系統には自然エネルギー発電設備である太陽光発電装置5と風力発電設備6が連系されており、これら太陽光発電装置5、風力発電設備6によって発電された電力も、負荷4に供給される。尚、図示の電力安定化システムは、例えば離島等に設けられる電力系統のシステムである(他の電力系統に連系していない)。
また、配電線7上に設けられるCT(Current Transformer;変流器)18により補償対象電流Ioを計測し、VT(Voltage Transformer;計器用変圧器)17より補償対象電
圧Vo、周波数foを計測する。これらは、内燃力発電設備1〜3から負荷4に供給される電力の電流、電圧を計測し、また電力系統の周波数を計測するものである。換言すれば、内燃力発電設備1〜3による発電電力を負荷4に供給すると共に、自然エネルギー発電設備を連系させて自然エネルギー発電設備による発電電力も負荷4に供給する電力系統における補償対象電流、補償対象電圧、周波数を計測するものである。
これらの計測値は、負荷4の負荷変動や太陽光発電装置5、風力発電設備6の出力変動等によって、変動することになり、本例の電力安定化装置10では特に周波数変動を抑制する為の制御を行う。
尚、図示の電力安定化システムは、例えば一例としては離島に設置されるものであり、他の電力系統と連系するものではなく運転するものである。そして、例えば小規模火力発電設備等である内燃力発電設備1〜3だけでなく、自然エネルギー発電設備である太陽光発電装置5と風力発電設備6も設けて、離島内の電力需要(負荷4)に対応している。
既に述べたように、この様な僻地や離島などの弱い電力系統では、自然エネルギー発電設備も備えると、自然エネルギー変動による影響で、系統の周波数等の変動が生じ、問題となることが想定される。
そして、特にガバナフリー運転やEDCでは対応し難い帯域、すなわちガバナ制御範囲以下の帯域(例えば数十秒以下の帯域)であって、特に数十ミリ秒以下の帯域も含む広い帯域の変動に対して補償を行って周波数変動を抑制できることが望まれている。これによってガバナ制御等と合わせて非常に広い帯域をカバーして系統の周波数の安定性を維持することが可能となる。その為に、本システムでは電力安定化装置10を備えている。
電力安定化装置10は、電力貯蔵装置14と制御装置11を有している。制御装置11は、上記計測結果(補償対象電流Io、補償対象電圧Vo、周波数fo)を入力して、この計測結果に基づいて、電力貯蔵装置14を制御する。すなわち、制御装置11は、有効電流変動補償部12と有効電力変動補償部13とを有しており、これら2つの変動補償部12,13によって、上記計測結果に基づいて、電力貯蔵装置14への有効電力指令Psを算出して、この有効電力指令Psを電力貯蔵装置14へ出力する。
制御装置11は、例えばDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)やPLC(プログラマブルロジックコントローラ)等の演算処理ユニット、メモリ等の記憶装置や、上記計測結果を入力したり有効電力指令Psを出力する為の入出力インタフェースを有する。記憶装置には、予め所定のアプリケーションプログラムが記憶されており、演算処理ユニットは、このアプリケーションプログラムを読出し・実行することにより、有効電流変動補償部12と有効電力変動補償部13の機能(詳しくは後述する)を実現する。尚、この例に限らず、有効電流変動補償部12と有効電力変動補償部13の機能は、専用のアナログ回路によって実現することもできる。
電力貯蔵装置14は、配電線7に接続しており、上記有効電力指令Psに応じて、電力系統に対して電力の吸収または放出を行う、例えば二次電池等である。
図2等に示す通り、有効電力指令Psは、有効電流変動補償部12の出力に有効電力変動補償部13の出力を加算したものである。
既に、従来技術や課題で説明したように、変動周期の帯域が数十秒から数分(例えば30秒〜5分程度)の負荷変動に対しては、発電機の回転数をガバナフリー運転することにより制御を行う。つまり、図1においては内燃力発電設備1〜3をガバナ制御することで、数十秒から数分程度の変動には対応可能であり、これについては特に構成等は図示しな
いし説明もしない。同様に、帯域が数分から数十分(例えば5分〜20分程度)の変動に対しては、経済運用制御(EDC)で発電機の経済性を考慮した負荷配分を行う制御を行うが、これについても特に説明しない。
そして、従来技術や課題で説明したように、特に自然エネルギー発電設備(本例では太陽光発電装置5、風力発電設備6)が交流電力系統に連系された電力システムにおいては、負荷4による負荷変動(需要変動)だけでなく自然エネルギーの変動による自然エネルギー発電設備の発電出力変動が生じ、これによって生じる交流電力系統上の変動には、例えば数十ミリ秒以下の帯域まで含む短周期の帯域の変動が含まれる場合がある。つまり、ガバナ制御範囲以下(例えば数十秒以下)の帯域の変動が含まれる場合がある。よって、この様な変動は内燃力発電設備1〜3をガバナフリー運転することでは対応できない。
これに対して、上記電力安定化装置10によれば、ガバナ制御範囲以下(ここでは数十秒以下)であって特に数十ミリ秒以下の帯域も含む広い帯域に対応して、周波数の安定性を維持することができる。基本的には、数十ミリ秒以下の帯域に関しては有効電流変動補償部12によって対応し、数十ミリ秒〜数十秒の帯域に関しては有効電力変動補償部13によって対応するが、この例に限りものではない。これらの変動補償部12、13に関しては、後に詳細に説明する。
上記のように、図1に示す本構成によれば、太陽光発電装置5、風力発電設備6、または負荷4による電力変動/需要変動を、電力安定化装置10により補償することで、電力系統の周波数の変動を抑制し、かつ経済的な運用が可能となる。
図2は、制御装置11の機能構成図である。
制御装置11は、図1で説明した通り、有効電流変動補償部12と有効電力変動補償部13とを有するが、図2を参照して更に詳細に説明する。
図2に示す通り、有効電力指令Psは、有効電流変動補償部12からの出力‘m’と有効電力変動補償部13からの出力‘n’とを加算器15で加算したもの(Ps=m+n)である。
有効電流変動補償部12への入力は、補償対象電流Ioである。有効電力変動補償部13への入力は、補償対象電流Io、補償対象電圧Vo、及び周波数foである。
以下、まず有効電流変動補償部12の構成・動作について、図3〜図5を参照して説明する。
有効電流変動補償部12は、上記交流電力系統における補償対象電流Ioの変動に対応する補償信号である上記出力‘m’を生成・出力するものである。これは具体的には例えば補償対象電流Ioに基づいて有効電流を求めて、この有効電流の変動に対して必要な補償信号を生成・出力するものである。
図3は、有効電流変動補償部12の構成図である。
有効電流変動補償部12は、有効電流演算機能部21、ランプ関数演算機能部22、加減算器23で構成される。
有効電流演算機能部21は上記補償対象電流Ioを入力し、有効電流Idを演算・出力する。ランプ関数演算機能部22は、有効電流演算機能部21の出力である上記有効電流Idを入力して、そのランプ関数出力qを出力する。そして、これら2つの出力が加減算器23に入力することで、上記有効電流Idとランプ関数出力qとの差(Id−q)が、有効電流変動補償部12からの出力mとなる。
図4に、有効電流演算機能部21による有効電流Idの算出方法を示す。
尚、有効電流Idの算出方法自体は、既存技術であり、ここでは簡単に説明する。
ここでは、有効電流演算機能部21は、αβ変換部24とdp軸変換部25を有するものとして説明する。
まず、上記補償対象電流Ioの三相瞬時電流をI、I、Iとする。αβ変換部24は、この三相瞬時電流I、I、Iからαβ変換によりα電流Iα、β電流Iβを求める。このα電流、β電流の算出式(1)は、以下に示す通りである。
次に、dp軸変換部25が、上記α電流Iα、β電流Iβからdq軸変換によりd軸電流Id、q軸電流Iqを求める。このd軸電流Id=上記有効電流Idである。d軸電流、q軸電流の算出式(2)は、以下に示す通りである。
尚、上記算出式におけるωは系統の角周波数[rad/s]を表す。
上記の通り、有効電流Idの算出方法自体は、既存技術であり、これ以上詳細には説明しないが、概略的には、入力電流が3相の場合、αβ変換により3相を直行座標系に変換し、続いてdp変換により直行座標系を回転座標系に変換するものである。これによって、位相情報等を直流量として検出できる。つまり、交流量である補償対象電流Ioを、直流量に変換するものである。
図5は、上記有効電流変動補償部12の動作のタイミングチャートを示す。
すなわち、上記有効電流Id、ランプ関数出力qと、これらを加減算して得られる有効電流変動補償部12の出力mのタイミングチャートを示す。
太陽光発電装置5、風力発電設備6の出力変動や、負荷4の負荷変動により補償対象電流Ioに変動が生じたことで、例えば有効電流Idが図5に示すようにステップ関数的に変動したとする。この有効電流Idの変動に応じて、そのランプ関数出力qは図示の通り変動する。ランプ関数自体は、よく知られているものであり、ここでは特に詳細には説明しないが、簡単に説明するならばランプ関数は予め決められた所定の傾きで変化(増減)する関数であり、これよりランプ関数出力qは、図示の有効電流Idのステップ状変化に応じて台形状に変化することになる。
そして、上記加減算器23により、有効電流変動補償部12の出力mは、図5に示すようにランプ関数出力qと有効電流Idとの差となる。これによって、有効電流変動補償部12は、図示のt1〜t2の期間は有効電流Idの増加分(但し、ランプ関数出力qの分を差し引く;つまり、Id−qの分)が補償されるように、当該期間内の出力mに従って電力貯
蔵装置14に放電を行わせ、内燃力発電設備1〜3の出力変化率が一定に保たれるように制御することになる。その後、図示のt2において内燃力発電設備1〜3の出力が安定すると、図示のt2〜t3の期間は電力貯蔵装置14の放電を停止させる。その後、図示のt3〜t4の期間は有効電流Idの減少分(但し、上記と同様、Id−qの分)が補償されるように、当該期間内の出力mに従って電力貯蔵装置14に充電を行わせ、内燃力発電設備1〜3の出力変化率が一定に保たれるように制御することになる。
尚、上述したランプ関数を用いて上記“Id−q”に対する補償を行うように制御を行うこと自体は、例えば参考文献1(特開2008−301545号公報)の図2、図3に関する開示にあるように、既存技術である。よって、詳細には説明しないが、簡単に説明するならば、有効電流の変動に対して電力貯蔵装置14のみで補償を行うわけではなく、内燃力発電設備1〜3によっても補償が行われるのであり(これがランプ関数出力qに相当するように予め設定しておく)、「内燃力発電設備1〜3による補償+電力貯蔵装置14による補償」によって有効電流Idの変動に対する補償が行われるように制御している。尚、ランプ関数出力qは、内燃力発電設備1〜3の出力の目標値を意味する。
ここで、一般的に、有効電力変動補償部13のような有効電力の算出処理を伴う機能部は、比較的演算時間が掛かる為(1サイクルでは処理できず例えば10サイクル程度必要)、数十ミリ秒以下の変動には対応できないことが分かっている。一方、上記有効電流変動補償部12のような有効電力の算出処理を伴わない機能部は、比較的演算時間は短くて済み、数十ミリ秒以下の変動にも対応できることが分かっている。勿論、数十ミリ秒以上の変動にも対応できるが、この帯域に関しては有効電力変動補償部13によって対応させれば済むので、ここでは有効電流変動補償部12は数十ミリ秒以下の帯域に対応して有効電流の変動を補償することにより、周波数変動を抑制するものとする。
以上のように、有効電流変動補償部12は、数十ミリ秒以下の帯域における補償対象電流の変動を補償することにより、僻地や離島などの弱い電力系統において周波数の安定性を維持する。
次に、以下、図6〜図9を参照して、有効電力変動補償部13の構成・動作について説明する。
有効電力変動補償部13は、上記交流電力系統における補償対象電流Io、補償対象電圧Vo、周波数foに基づいて、有効電力の変動に対応する補償信号(上記n)を生成・出力する。
図6は、有効電力変動補償部13の機能構成図である。
有効電力変動補償部13は、有効電力演算機能部30、周波数補正機能部31、有効電力変動量抽出機能部32を有する。
有効電力演算機能部30は上記補償対象電流Ioと補償対象電圧Voを入力し、有効電力Pを算出・出力する。周波数補正機能部31は、上記周波数foを入力し、Δf・cを演算・出力する。Δf・cについては後に説明する。
有効電力演算機能部30の出力(有効電力P)と、周波数補正機能部31の出力(Δf・c)とが加算器33で加算されて、加算器33の出力(P+Δf・c)が有効電力変動量抽出機能部32に入力する。有効電力変動量抽出機能部32の出力が、上記有効電力変動補償部13の出力nとなる。
有効電力変動量抽出機能部32は、基本的に、有効電力Pの変動量を抽出するものである。上記周波数補正機能部31の出力(Δf・c)が加わることで、有効電力変動の補正
が行われることになるが、この場合も有効電力Pの変動量を抽出するものと考えてよい。
有効電力演算機能部30への入力は、上記補償対象電流Ioと補償対象電圧Voである。周波数補正機能部31への入力は、上記周波数foである。
以下、まず有効電力演算機能部30について、図7を参照して詳細に説明する。
図7は、有効電力演算機能部30における上記有効電力Pの算出方法を示す図である。
有効電力演算機能部30は、αβ変換部35、αβ変換部36、有効電力算出部37を有する。
αβ変換部35は、上記αβ変換部24と同じである。すなわち、上記補償対象電流Ioの三相瞬時電流をI、I、Iとする。αβ変換部35は、この三相瞬時電流I、I、Iからαβ変換によりα電流Iα、β電流Iβを求める。このα電流、β電流の算出式は、既に示した算出式(1)である。
αβ変換部36に関しても、電流と電圧の違いがあるが、基本的にはαβ変換部35と同様である。すなわち、補償対象電圧Voの三相瞬時電圧をV、V、Vとする。αβ変換部36は、この三相瞬時電圧からαβ変換によりα電圧Vα、β電圧Vβを求める。
このα電圧、β電圧の算出式(3)は、以下に示す通りである。
上記αβ変換部35とαβ変換部36の出力、すなわちα電流Iα、β電流Iβと、α電圧Vα、β電圧Vβは、有効電力算出部37に入力される。
有効電力算出部37は、この入力に応じて、以下の算出式(4)により有効電力Pを算出して出力する。
P=VαIα+VβIβ・・・(4)式
次に、以下、図8を参照して周波数補正機能部31について説明する。
図8には、周波数補正機能部31の構成例を示す。
周波数補正機能部31は、ノイズ除去フィルタ40、速度調定部41、加減算器42を有する。
加減算器42には、上記周波数foと、所定の基準周波数faとが入力し、周波数差Δf=(fa−fo)が出力される。基準周波数faは、定格周波数であり、国内においては50Hz、60Hzのどちらかである。つまり、Δf(Δω)は、定格周波数に対して電力系統上の周波数がどの程度ズレているのかを示すものである。
上記周波数差Δfは、ノイズ除去フィルタ40に入力して、ノイズが除去された後、速度調定部41に入力される。
ノイズ除去フィルタ40は、例えば一次のローパスフィルター等であり、既存の一般的なノイズ除去用のフィルタ機能(例えば移動平均をとる等して波形をきれいにするもの)であるので、ここでは特に説明しないが、例えば「1/(1+sT)」で表されるもので
ある。また、ここでは、ノイズ除去フィルタ40の出力も、上記周波数差Δfで表すものとする。
速度調定部41は、上記周波数差Δfに速度調定率を乗じて出力する。速度調定率は定数であり(ここでは、cとする)、c=1/δ=0.03〜0.05(3%〜5%)程度とするのが一般的である。速度調定部41は、上記周波数差Δfに速度調定率cを乗じることで、上記“Δf・c”を求めて出力する。この速度調定部41の出力が、周波数補正機能部31の出力となる。
周波数補正機能部31は、周波数変動に対する感度を鈍くすることで、周波数を安定に保つ為に設けられている。つまり、もし周波数補正機能部31がないと、有効電力演算機能部30の出力のみに基づいて制御することになる為、周波数変動に対する感度が良すぎることになる可能性があり、周波数が安定しない(バタつく)可能性がある。この為、実際の装置においては、周波数補正機能部31を設けることが望ましい。この事は、所謂“ドゥループ(Droop)特性”に係る話であり、一般的なものであり、また実際に本発明者によるシミュレーションにより周波数補正機能部31を設けることで、周波数補正機能部31が無い場合に比べて周波数を安定に保つことができることが確認されている。
よって、ここではこれ以上詳細には説明しない(但し、後に図12を参照して捕捉説明する)。尚、よく知られているように、内燃力発電設備1〜3等におけるガバナ制御においても、速度調定率を用いた同様の制御(周波数変動に対する感度を鈍くする)が行われている。よって、ガバナ制御によっても上記周波数を安定に保つ効果が得られる。しかし、一時的に周波数が大幅に変動するような事態も起こり得るので、この場合にはガバナ制御では対応できない可能性もあり、周波数補正機能部31を設けることが望ましい。
但し、周波数補正機能部31は、本発明の必須の構成要素ではない。本発明のメインの特徴は、ガバナ制御範囲以下の帯域であって特に数十ミリ秒以下の帯域も含む広い帯域における変動に対応可能とすることであり、この特徴を実現するうえで周波数補正機能部31が絶対に必要なわけではない。但し、上記の通り、周波数補正機能部31を設けた場合には、更に、上述した周波数を安定に保つ効果も得られることになる。
尚、周波数補正機能部31を設けた場合、更に以下のメリットも得られる。
すなわち、図1では示していないが、負荷4以外の負荷が別系統に存在する場合も有り得る。しかし、図1の構成では、負荷4に関する補償対象電流や補償対象電圧が検出できるものであり、そのままでは別系統の負荷に関する補償対象電流や補償対象電圧は検出できない。しかし、周波数foに関しては別系統でも共通であるので、周波数補正機能部31による補償によってある程度は対応できることになる。
次に、以下、図9を参照して、有効電力変動量抽出機能部32について説明する。
上記の通り、有効電力変動量抽出機能部32には、加算器33の出力(P+Δf・c)が入力されており、この入力信号から変動成分(主に有効電力の変動成分)を抽出・出力する。有効電力変動量抽出機能部32の出力が上記出力nとなる。
有効電力変動量抽出機能部32は、有効電力演算機能部30の出力と周波数補正機能部31の出力との加算値(P+Δf・c)を入力とする、例えば図9に示すような時定数Tfのハイパスフィルター構成とする。これは、例えば数十ミリ秒以上の帯域の変動を通過させるハイパスフィルターである。この構成自体は、例えば参考文献2(特開2007−129803号公報)における図4等に示す通り、既存の構成である。参考文献2に開示されている通り、この構成では、図示の「1/(1+sTf)」のローパスフィルタ51を用いて、全体としてハイパスフィルタと同様の特性を実現している。すなわち、ローパスフ
ィルタ51により低周波数領域の成分を抽出し、加減算器52において元信号(有効電力変動量抽出機能部32への入力)からローパスフィルタ51出力を減算することで、高周波数領域の成分、すなわち変動成分を抽出することができる。
尚、有効電力変動量抽出機能部32は、変動成分を抽出する為のハイパスフィルタであるので、上記ローパスフィルタ51を用いる構成に限るものではなく、通常のハイパスフィルタの構成であってよい(例えば上記参考文献2の図2に示す構成であってもよい)。
尚、上記時定数Tfは、有効電力指令Psの値により可変とすることも可能である(参考文献2記載のフィルタ時定数設定部と同様の機能により)。
既に述べたように、有効電力変動補償部13は、演算処理時間の関係で、数十ミリ秒以下の帯域の変動には対応できないが、数十ミリ秒以上の帯域の変動には対応できる。但し、数十秒以上の帯域の変動に対しては、ガバナ制御により対応可能であるので、ガバナ制御で対応させればよい。よって、本例では、有効電力変動補償部13は、数十ミリ秒以上〜数十秒以下の帯域の変動に、対応させるものとする。
以上のように、有効電力変動補償部13は、数十ミリ秒〜数十秒の帯域において、有効電力の変動を補償すること僻地や離島などの弱い電力系統において周波数の安定性を維持する。
尚、“数十ミリ秒”や“数十秒”は1つの目安であり、この例に限るものではない。本手法では、ガバナ制御では対応できない帯域に関しては基本的には有効電力変動補償部13で対応させ、且つ更に有効電力変動補償部13では対応できない帯域に関しては有効電流変動補償部12で対応させることで、広い帯域の変動に対応可能とするものである。そして、ガバナ制御では対応できない帯域の1つの目安として本例では数十秒以下としている。同様に、有効電力変動補償部13では対応できない帯域の1つの目安として本例では数十ミリ秒以下としている。
そして、本手法では、有効電流変動補償部12と有効電力変動補償部13の両方を用いることで、ガバナ制御では対応できない帯域であって、特に“数十ミリ秒”以下の帯域も含む広い帯域に対応して、負荷変動や自然エネルギー発電設備の出力変動等による交流電力系統上の変動に対して、電力貯蔵装置14を用いた補償を行い、交流電力系統上の周波数変動を抑制することができる。
図10(a)、(b)は、本例の制御装置11による周波数変動抑制効果を示す図である。
尚、図10(a)、(b)に示す例は、実際のシミュレーション結果を示すものである。
図10(a)には本例の制御装置11による制御が無い場合の周波数変動を示す。一方、図10(b)には本例の制御装置11による制御がある場合の周波数変動を示す。
すなわち、図10(a)には、太陽光発電装置5、風力発電設備6の出力変動や、負荷4の負荷変動等の各種変動による配電線7上(電力系統上)の周波数変動を示している。一方、図10(b)には、本例の制御装置11による制御がある場合の配電線7上(電力系統上)の周波数変動を示している。
図示の通り、図10(b)は図10(a)に比べて基準周波数に対する周波数変動が小さくなることがわかる。
ここで、図10(a)に示す周波数変動は、比較的短周期の変動(例えば数十ミリ秒以下)と、この変動に比べると長い周期の変動(例えば数秒程度)とが混在している。図1
0(b)を参照すれば分かる通り、本例の制御装置11による制御が行われることで、これら比較的短周期の変動と比較的長周期の変動のどちらに対しても、周波数変動が小さくなることがわかる。
比較的短周期の周波数変動(例えば数十ミリ秒以下の帯域)抑制に関しては、有効電流変動補償部12による数十ミリ秒以下の帯域における有効電流の変動補償の効果である。また、比較的長周期の周波数変動(ここでは数秒程度の帯域としたが、この例に限るものではなく、例えば数十ミリ秒〜数十秒の帯域、換言すればガバナ制御範囲以下の帯域、すなわち数十秒以下の帯域)抑制に関しては、有効電力変動補償部13による有効電力の変動補償の効果である。
上述した効果に関して、更に図11を参照して説明する。
図11は、本例の制御装置11による制御範囲を示す図である。
図11に示すように、数十ミリ秒以下の帯域は有効電流変動補償部12の制御領域とし、数十ミリ秒〜数十秒の帯域は有効電力変動補償部13の制御領域として、これら2つの変動補償部12,13によってガバナ制御範囲以下であって数十ミリ秒以下も含む広い帯域における周波数変動を補償することで周波数の安定性を維持することができる。
尚、既に述べた通り、本手法においてもガバナフリー運転や経済運用制御(EDC)も行われており、図示の例では、数十秒から数分の帯域に関してはガバナ制御により対応し、数分から数十分の帯域に関しては経済運用制御により対応できる。
この様に、ガバナフリー運転や経済運用制御(EDC)も合わせれば、変動補償できない帯域はほぼ無いに等しいことになる。
以上説明したように、本例の制御装置11(有効電流変動補償部12、有効電力変動補償部13)による電力貯蔵装置14の放電/蓄電制御によって、本例の電力安定化装置10によれば、ガバナ制御範囲以下(例えば数十秒以下)の帯域であって特に例えば数十ミリ秒以下の帯域も含む広い帯域に対応して、僻地や離島などの弱い電力系統において周波数の安定性を維持することが可能となる。
尚、最後に図12を参照して上記周波数補正機能部31に関する捕捉説明をしておく。
図12(a)には、有効電力演算機能部30の出力(有効電力P)の一例を示す。
この例では、有効電力Pは、ほぼ100KW程度であり、図示のような変動が生じているものとする。
図12(b)には図12(a)に示す有効電力Pの変動分を抽出した波形を示す。
図示の通り、0kwを基準とした波形であり、図12(a)の波形から変動成分のみが抽出されたものとなっている。これが有効電力変動量抽出機能部32の出力であり、これが有効電力指令Psとして出力されることになる。これで問題ない場合もあるが、例えば周波数が瞬間的に大きく乱れた場合等に問題が生じる(過大な補償となる等)場合もあり、これが上記「感度が良すぎる」ことに相当する。
これに対して、上記周波数補正機能部31を設けた場合、有効電力指令Psは例えば図12(b)において点線で示す波形となる(過大な補償とならない)。これが上記「感度を鈍くする」ことに相当する。
尚、本例では、電力貯蔵手段14は、有効電力指令Psの値が正の場合には電力の放出を行い、有効電力指令Psの値が負の場合には電力の吸収を行うように構成されている。よって、仮に図5の図上下側に示す出力mのみが有効電力指令Psとなった場合、t1〜t2の期間は正の値であるので電力の放出が行われ、t3〜t4の期間は負の値であるの
で電力の吸収が行われることになる。つまり、抽出された有効電流変動が、そのまま当該有効電流変動に対応する補償信号となる。これは、有効電力変動に関しても同様であり、例えば図12(b)に示すような、抽出された有効電力変動が、そのまま当該有効電力変動に対応する補償信号となる。
但し、この例に限らない。電力貯蔵手段14が、上記の例とは逆に、有効電力指令Psの値が負の場合には電力の放出を行い、有効電力指令Psの値が正の場合には電力の吸収を行うように構成されている場合には、図12(b)に示す波形を反転させたものが、有効電力指令Psとなる(例えば図12(c)に示すものとなる)。尚、この例の場合には、上記出力m,nをそれぞれ反転させる為の構成が必要であるが、これについては特に図示・説明はしない。
1,2,3 内燃力発電設備
4 負荷
5 太陽光発電装置
6 風力発電設備
7 配電線
10 電力安定化装置
11 制御装置
12 有効電流変動補償部
13 有効電力変動補償部
14 電力貯蔵装置
15 加算器
21 有効電流演算機能部
22 ランプ関数演算機能部
23 加減算器
24 αβ変換部
25 dp軸変換部
30 有効電力演算機能部
31 周波数補正機能部
32 有効電力変動量抽出機能部
33 加算器
35 αβ変換部
36 αβ変換部
37 有効電力算出部
40 ノイズ除去フィルタ
41 速度調定部
42 加減算器
51 ローパスフィルタ
52 加減算器

Claims (4)

  1. 僻地や離島などにおいて、内燃力発電設備と自然エネルギー発電設備による発電電力を負荷に供給する交流電力系統における電力安定化装置であって、
    電力を貯蔵し、前記交流電力系統の電力の吸収または前記交流電力系統に対する電力の放出を行う電力貯蔵装置と、
    前記交流電力系統における補償対象電流、補償対象電圧、周波数を計測する計測装置と、
    該計測装置による計測結果に基づいて、前記電力貯蔵装置を制御して前記電力の吸収または放出を行わせる制御装置とを有し、
    該制御装置は、
    前記補償対象電流に基づいて有効電流を求めて、該求めた有効電流に基づいて該有効電流の変動に対応する第1の補償信号を生成・出力する有効電流変動補償手段と、
    前記補償対象電流、補償対象電圧に基づいて有効電力を求めて、該求めた有効電力に基づいて該有効電力の変動に対応する第2の補償信号を生成・出力する有効電力変動補償手段とを有し、
    前記第1の補償信号に前記第2の補償信号を加算して成る有効電力指令信号を前記電力貯蔵装置へ出力することを特徴とする電力安定化装置。
  2. 前記有効電流変動補償手段は、前記補償対象電流に基づいて前記有効電流を求める有効電流演算手段と、該有効電流のランプ関数出力を求めるランプ関数演算手段とを有し、前記有効電流から前記ランプ関数出力を減算したものを前記第1の補償信号として出力することを特徴とする請求項1記載の電力安定化装置。
  3. 前記有効電力変動補償手段は、前記補償対象電流と前記補償対象電圧とに基づいて前記有効電力を求める有効電力演算手段と、前記計測された周波数と定格周波数との差に対して所定の速度調停率を乗じて出力する周波数補正手段と、前記有効電力に該周波数補正手段の出力を加算する加算手段と、該加算手段の出力を入力してその変動量を抽出することで、前記第2の補償信号を生成する有効電力変動量抽出手段と、
    を有することを特徴とする請求項1または2記載の電力安定化装置。
  4. 僻地や離島などにおいて、内燃力発電設備と自然エネルギー発電設備による発電電力を負荷に供給する交流電力系統における電力安定化装置であって、電力を貯蔵し、前記交流電力系統の電力の吸収または前記交流電力系統に対する電力の放出を行う電力貯蔵装置を有する前記電力安定化装置における制御装置であって、
    前記交流電力系統における補償対象電流、補償対象電圧、周波数を計測する計測装置による計測結果に基づいて、前記電力貯蔵装置を制御して前記電力の吸収または放出を行わせる前記制御装置において、
    前記補償対象電流に基づいて有効電流を求めて、該求めた有効電流に基づいて該有効電流の変動に対応する第1の補償信号を生成・出力する有効電流変動補償手段と、
    前記補償対象電流、補償対象電圧に基づいて有効電力を求めて、該求めた有効電力に基づいて該有効電力の変動に対応する第2の補償信号を生成・出力する有効電力変動補償手段とを有し、
    前記第1の補償信号に前記第2の補償信号を加算して成る有効電力指令信号を前記電力貯蔵装置へ出力することを特徴とする電力安定化装置の制御装置。
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