JP5474862B2 - 溶接スラグを利用したコンクリート二次製品 - Google Patents

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Description

この発明はコンクリート二次製品に関し、特に、溶接作業の際に産出される溶接スラグを利用したコンクリート二次製品に関する。
セメントを主原料として工場や現場製造設備により製造される部材、製品であるコンクリート二次製品については従来から種々の提案が行われている。
この従来提案されているコンクリート二次製品の中には、材料にスラグを使用しているものもある。例えば、特許文献1には、砂などの細骨材の一部として、溶融スラグ細骨材を配合し(溶融スラグ細骨材の細骨材全体に対する体積置換率は10〜45%)、蒸気養生または水中養生することで、凍結融解抵抗性を高めたコンクリート二次製品が提案されている。
特開2010−59003号公報
前記のように、溶融スラグを所定の特性を有するコンクリート二次製品の原料に使用する提案は従来から行われていたが、溶接作業の際に産出される溶接スラグを利用し、所要の性状、性能を有するコンクリート二次製品に関しては十分な提案がされていなかった。
溶接作業の際に産出される溶接スラグとしては、造船所で行われる船体の溶接の際などに大量に発生するものなどがある。これらの溶接スラグのほとんどは管理型廃棄物として埋め立て処分されており、有効利用が模索されていた。
そこで、本発明は、従来は、廃棄物として埋め立て処分等されていた溶接スラグの有効な活用方法を提案し、更に、溶接作業の際に産出される溶接スラグを利用して所要の性状、性能を有するコンクリート二次製品を提案することを目的にしている。
請求項1記載の発明は、コンクリート全質量に対して20重量%以上の溶接スラグが混入されているコンクリート2次製品であって、前記鉄溶接スラグの粗骨材に対する置換率を50〜90重量%とし、蒸気養生で製造されていて、呼び強度30N/mm を満たしているコンクリート2次製品である。
発明者の実験・検討によれば、鉄溶接スラグを骨材代替として用いたコンクリートは、標準養生材齢14日で呼び強度30N/mmを十分に満足する圧縮強度であることを確認できた。
また、鉄溶接スラグを骨材代替として用いたコンクリートについて溶出試験を行ったところ、フッ素溶出量が環境基準値を満足することを確認できた。
更に、鉄溶接スラグを粗骨材として用いた場合には、蒸気養生を行った場合でも製品の圧縮強度が呼び強度30N/mmを満足することを確認できた。
鉄溶接スラグを粗骨材代替として置換率(重量割合)が60%、70%、80%の3水準について、コンクリート2次製品(SPCウォール版)を作製し、コンクリートのスランプ、力学的特性および溶出試験、ならびに製品の打設面仕上がり性状や曲げ性能について実験的検討を行ったところ、コンクリートのスランプは指定スランプ8cmを許容差内で満足し、圧縮および引張強度についてはベース調合に比べて若干の低下が見られるものの呼び強度30N/mmを十分に満足することが確認された。SPCウォール版については、打設面仕上がり性状にひび割れや欠陥の有無に関して特別の異常は観察されなかった。また、載荷試験による曲げ性能についても、ベース調合の製品と比べて遜色のない曲げ耐力を有することが実験的に確認された。
そこで、鉄溶接スラグを粗骨材代替として置換率が60〜80重量%の範囲で混入したコンクリートは、コンクリート2次製品として十分に適用することを確認できた。
ステンレス溶接スラグを粗骨材代替として置換率が50〜90重量%で混入したコンクリートについて、圧縮強度試験を行い、その結果、ベース調合との比較で粗骨材置換率が90重量%の場合でも圧縮強度の低下は約5%と小さく、コンクリートの呼び強度30N/mmを十分に満足する圧縮強度が得られることがわかった。
この発明によれば、従来は、廃棄物として埋め立て処分等されていた溶接スラグの有効な活用方法を提供することができる。また、溶接作業の際に産出される溶接スラグを利用して所要の性状、性能を有するコンクリート二次製品を提供することができる。
鉄溶接スラグ骨材コンクリートにおいて養生条件がコンクリートの圧縮強度に及ぼす影響を示す図。 鉄溶接スラグ骨材コンクリート製のSPCウォール版の外形寸法図および載荷方法を表す。 鉄溶接スラグ骨材コンクリート製のSPCウォール版の配筋図。 鉄溶接スラグ骨材コンクリート製の試験体の型枠打設面の表面仕上がり性状を示す図。 鉄溶接スラグ骨材コンクリート製の試験体の引張側底面の最終ひび割れ状況を示す図。 鉄溶接スラグ骨材コンクリート製の試験体の荷重−載荷点変位曲線の測定値を示す図。 ステンレス溶接スラグ骨材コンクリートにおける溶接スラグ粗骨材置換率に対するコンクリートの試験時密度および圧縮強度の変化を示す図。
以下、この発明の実施の形態を好ましい実施例により説明する。
<鉄溶接スラグを骨材代替として用いたコンクリート>
鉄溶接スラグを骨材代替として用いたコンクリートについて、圧縮強度試験および溶出試験を行い、その適用性について検討を行った。
コンクリートの使用材料は表1の通りである。
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表2に使用した鉄溶接スラグ骨材の骨材試験結果を示す。
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また、鉄溶接スラグの溶出試験結果を表3に示す。
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表4、表5に、溶接スラグ細骨材および粗骨材コンクリートの修正調合表を示す。
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コンクリートの圧縮強度試験には、φ100×200mm円柱供試体を各3 個ずつ作製し、標準養生材齢14日後に試験に供した。また、圧縮試験後の供試体について、土壌溶出量調査に係る測定方法(環境庁告示第18号)に準拠して溶出試験を行った。
表6、表7に鉄溶接スラグ細骨材および粗骨材コンクリートの圧縮強度試験結果を示す。
Figure 0005474862
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表6、7より、鉄溶接スラグを細骨材代替として、置換率が70重量%で混入した場合、無混入の場合に比べて、圧縮強度は約18%ほど低下しているが、呼び強度30N/mmは十分に満足している。
また、粗骨材代替として、置換率が70重量%で混入した場合、無混入の場合に比べて、圧縮強度の低下は約4%程度に留まっており、細骨材よりも粗骨材として用いた場合の方が圧縮強度の低下がかなり小さくなっている。
なお、溶接スラグを気乾状態で用いて吸水率補正を行った場合(細骨材および粗骨材の場合も共にスランプは7.5cmとなった)、前述と同様の理由により、細骨材として用いた場合に圧縮強度が大きく低下している。
従って、溶接スラグは、細骨材で用いる場合、吸水率が大きいので、湿潤状態で用いて表面水率補正を行う方がよいと考えられた。
表8に、鉄溶接スラグ骨材コンクリートの溶出試験結果を示す。
Figure 0005474862
その結果より、鉄溶接スラグを細骨材および粗骨材代替として用いた場合もフッ素溶出量は環境基準をクリアしていることが分かった。鉄溶接スラグのフッ素含有量が少ないためと思われる。なお、六価クロム溶出量については、溶接スラグ自体に起因するものではなく、セメントに由来するものと認められた。溶接スラグ自体の六価クロム溶出量は0.05mg/リットル未満である。六価クロム含有量の少ないセメントを選別して使用することや、混和材として二水石こうや高炉スラグ微粉末を使用することにより六価クロム溶出量が環境基準を超えないようにすることができるものと考えられた。
上述したように、鉄溶接スラグの場合、それを骨材として置換率70重量%で混入したコンクリートは、粗骨材および細骨材ともに置換率が70重量%において呼び強度30N/mmを十分に満足する圧縮強度が得られた。また、溶出試験において、フッ素溶出量は環境基準値を満足した。これは、フラックス自体のフッ素含有量が少ないためと考えられる。また、細骨材よりも粗骨材として用いた方が、圧縮強度の低下やフッ素溶出量が小さくなることが分かった。
次に、鉄溶接スラグを粗骨材および細骨材として用いたコンクリートに関して、標準養生材齢14日および即日蒸気養生後気中養生材齢14日で圧縮強度試験を行い、養生条件の違いが圧縮強度に及ぼす影響について検討を行った。また、圧縮試験後の供試体について溶出試験を行い、六価クロムおよびフッ素溶出量について確認実験を行った。
表9に実験に使用した鉄溶接スラグの骨材試験結果を再度示す。また、表10〜表14にベース調合を含む、鉄溶接スラグ骨材コンクリートの使用調合を示す。
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圧縮強度試験には直径100mm×高さ200mmの円柱供試体を用い、供試体は、各調合ならびに標準養生および即日蒸気養生後気中養生のそれぞれについて各3個ずつ作製し、材齢14日後に圧縮強度試験に供した。また、圧縮試験後の供試体について、六価クロムおよびフッ素溶出量を測定するために溶出試験を行った。
表15〜表19にコンクリートの圧縮強度試験結果を示す。
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図1に養生条件がコンクリートの圧縮強度に及ぼす影響を示す。図1より、標準養生の場合に比べて、蒸気養生の場合に圧縮強度の大きな低下が認められ、鉄溶接スラグを細骨材代替として用いたコンクリートにおいて強度低下がさらに大きいことが分かる。
鉄溶接スラグを粗骨材代替として用いたコンクリートの圧縮強度は、ベース調合のコンクリートに比べて約3%の強度低下に納まり、蒸気養生による強度低下もほぼ同程度であり、蒸気養生においても呼び強度30N/mmを十分に満足している。
鉄溶接スラグを細骨材あるいは粗骨材および細骨材代替として用いた場合には、標準養生においては呼び強度30N/mmを満足しているが、蒸気養生とすると、圧縮強度の低下が大きく、呼び強度を満足しない結果となった。
コンクリート2次製品の製造では、型枠の回転効率を上げるために通常は即日蒸気養生を行うために、蒸気養生による強度低下を見込んで所要の呼び強度を十分に満足する調合の選定が必要になる。
次に、鉄溶接スラグを粗骨材代替(置換率60〜80重量%)として用いたコンクリート2次製品について、コンクリートの品質・特性、ならびに製品の仕上がりや曲げ性能について実験的検討を行った。
表20に鉄溶接スラグ骨材コンクリートのフッ素および六価クロムの溶出量試験結果を示す。
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表20より、フッ素溶出量は環境基準値(0.8mg/リットル未満)を満足しており、六価クロムについても、鉄溶接スラグ粗骨材および細骨材の場合を除いて環境基準値(0.05mg/リットル未満)を満足していることが分かる。なお、六価クロムについてはセメント由来のものと考えられた。
鉄溶接スラグを粗骨材として用いたコンクリート2次製品の性能試験
鉄溶接スラグを置換率70重量%で混入したコンクリートについて、圧縮強度およびフッ素溶出量に関して所要の性能を満足することが前述した実験により確認された。
そこで、本実験では、鉄溶接スラグを粗骨材として用いたコンクリートについて、コンクリート2次製品(SPCウォール版)を作製し、コンクリートの打設状況、製品の表面仕上がり性状(ひび割れの有無を含む)、ならびに製品の曲げ載荷試験を実施し、その適用性について実験的検討を行った。
表21に使用材料を示す。
Figure 0005474862
表22、表23に使用調合を示す。調合は、比較用のベース調合と鉄溶接スラグ粗骨材置換率=60%、70%、80重量%の4種類とした。なお、呼び強度=30N/mm(標準養生材14日)、指定スランプ=8cm、空気量=1.5%、練り混ぜには、容量200リットルの傾胴式ミキサーを使用した。
Figure 0005474862
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図2および図3にSPCウォール版の外形寸法図、載荷方法および配筋図を示す。載荷方法は、中央3点曲げ載荷とし、荷重−スパン中央変位曲線の計測とともに試験体の終局的破壊性状や曲げ耐力について実験的検討を行った。なお、各試験体は、製品と同様の即日蒸気養生後材齢14日まで気中養生を行った。
型枠打設面の表面仕上がり性状
図4に、各試験体(No.1:ベース配合、No.2:溶接スラグ粗骨材置換率=60%、No.3:置換率=70%、No.4:置換率=80%)の型枠打設面の表面仕上がり性状を示す。各試験体ともに表面性状に異常はなく、ひび割れも観察されなかった。
曲げ載荷試験結果
図5に、各試験体の引張側底面の最終ひび割れ状況を示す。なお、すべての試験体について、引張鉄筋降伏先行の典型的な曲げ圧縮破壊により終局状態に至った。
図6に各試験体の荷重−載荷点変位曲線の測定値を示す。また、表24に各試験体の曲げひび割れ発生荷重、引張鉄筋降伏荷重および最大荷重の測定値を示す。
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なお、各荷重値は、荷重−変位曲線のグラフより読み取ったものであり、多少の誤差はあるが、鉄溶接スラグ粗骨材を置換率が60〜80重量%で混入したコンクリートを用いた場合もベース調合のコンクリート2次製品と遜色のない曲げ耐力を有することが実験的に確認された。
素材試験結果
表25にコンクリートおよび主筋の素材試験結果を示す。
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なお、コンクリートの圧縮および引張強度試験には直径100×高さ200mmの円柱供試体を各3個ずつ作製し、標準養生材齢14日後試験時まで気中養生を行った。コンクリートの強度管理が標準養生材齢14日となっており、同表より鉄溶接スラグ粗骨材を置換率が60〜80%の範囲で混入したコンクリートについても呼び強度30N/mmを十分に満足する圧縮強度が得られている。また、前述のように、蒸気養生を行うと圧縮強度が低下し、その低下率(約0.71)を見込んだ場合も呼び強度を満足していることが分かる。さらに、コンクリートおよび主筋の素材試験結果より、次の式1に示す鉄筋コンクリート構造計算規準式(日本建築学会)に基づいて、当該部材の降伏荷重を算定すると58.9kNとなり、表24に示す降伏荷重の実験値は、すべての試験体についてこの算定値を上回り、耐力について安全側にあることが確認された。
Figure 0005474862
(参考例)
<ステンレス溶接スラグを骨材代替として用いたコンクリート>
コンクリートの使用材料は前述した表1の通りである。また、表26に、ステンレス溶接スラグの骨材試験結果を示す。
Figure 0005474862
溶接スラグ粗骨材コンクリートの調合選定
表27にコンクリート2次製品に使用されているレディーミクストコンクリートのベース調合を示す。
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なお、ベースコンクリートの呼び強度は30N/mm、指定スランプは8cmである。また、溶接スラグ粗骨材の砕石に対する置換率を50〜90重量%とした場合の修正調合表を表28に示す。置換率50重量%以上で溶接スラグ混入量はコンクリート全質量の20%以上をクリアする。
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コンクリートの圧縮強度試験
コンクリートの圧縮強度試験には、φ100×200mm円柱供試体を各3個ずつ作製し、標準養生材齢14日後に試験に供した。
実験結果および考察
溶接スラグ粗骨材コンクリートの圧縮強度試験結果
表29に溶接スラグ粗骨材コンクリートの圧縮強度試験結果を示す。
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また、図7に溶接スラグ粗骨材置換率に対するコンクリートの試験時密度および圧縮強度の変化を示す。
図7より、溶接スラグの密度が砕石の密度よりも大きいために、置換率の増加とともにコンクリートの密度は若干増加する傾向がみられる。
また、コンクリートの圧縮強度は、置換率の増加とともにやや低下しているが、置換率が90重量%でも圧縮強度の低下は約5%と小さく、呼び強度30N/mmを十分に満足している。
ステンレス溶接スラグを細骨材代替として用いたコンクリート
ステンレス溶接スラグを細骨材代替として用いたコンクリートについて、圧縮強度試験および溶出試験を行い、その適用性について検討を行った。
表30に、使用したステンレス溶接スラグ細骨材の骨材試験結果を示す。その他の材料は、表1と同じである。また、表31および表32に、コンクリートのベース調合表および溶接スラグ細骨材コンクリートの修正調合表を示す。なお、コンクリート供試体の養生材齢、圧縮強度試験および溶出試験方法は、前述のとおりである。
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表33に圧縮強度試験結果を示す。表より、ステンレス溶接スラグを細骨材代替として、置換率が70重量%で混入した場合も、無混入の場合と圧縮強度はほとんど同じであり、粗骨材として用いた場合と同様に強度的には十分に細骨材として利用できることが分かった。
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なお、溶接スラグを気乾状態で用いて吸水率補正を行った場合には、ミキサー撹拌時点でスラグ骨材が全量を吸水できないため、余剰水による水セメント比の増加が圧縮強度を大きく低下させているものと考えられる。これに関係して、スランプも6cmと大きくなっている。従って、溶接スラグは、細骨材で用いる場合吸水率が大きいので、湿潤状態で用いて表面水率補正を行う方がよいと考えられた。
以上の通り、ステンレス溶接スラグを骨材として用いたコンクリートの場合、粗骨材および細骨材ともに置換率が70重量%において圧縮強度は呼び強度30N/mmを十分に満足する結果が得られた。
ステンレス溶接スラグは、ディーゼル燃料の軽油中の硫黄を大幅に低減するための深度脱硫装置である反応容器内壁の腐食防止のために、バンドアーク溶接によりステンレスをクラッド溶接する際に溶接部の酸化防止のために被覆されるフラックスが溶融・冷却して産出されるスラグである。また、そのほとんどは管理型廃棄物として埋め立て処分されており、有効利用が模索されている。本発明によれば、この有効な活用法を提案することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが本発明はかかる実施形態に限られることなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々の形態に変更可能である。

Claims (1)

  1. コンクリート全質量に対して20重量%以上の溶接スラグが混入されているコンクリート2次製品であって、前記鉄溶接スラグの粗骨材に対する置換率を50〜90重量%とし、蒸気養生で製造されていて、呼び強度30N/mm を満たしているコンクリート2次製品
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