JP5472677B2 - 光源装置及びプロジェクタ - Google Patents

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Description

本発明は、光源装置と、この光源装置を内蔵するプロジェクタに関する。
今日、パーソナルコンピュータの画面やビデオ画像、更にメモリカード等に記憶されている画像データによる画像等をスクリーンに投影する画像投影装置としてのプロジェクタが多用されている。このプロジェクタは、光源から射出された光をDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)と呼ばれるマイクロミラー表示素子、又は、液晶板に集光させ、スクリーン上にカラー画像を表示させるものである。
このようなプロジェクタにおいて、従来は高輝度の放電ランプを光源とするものが主流であったが、近年、光源として赤、緑、青の発光ダイオードやレーザーダイオード等の固体発光素子を用いるための開発がなされている。更に、固体発光素子から射出する光を励起光として吸収して所定の波長域光に変換する蛍光体を用いた様々な光源装置が開発されている。例えば、特開2007−80880号公報(特許文献1)では、励起源としての複数個のLEDチップと、各LEDチップの光の放射範囲と略一対一に対応するように配置された互いに異なる波長域光を発光する蛍光体の層とを備える光源装置が提案されている。
特開2007−80880号公報
この文献に記載の光源装置は、複数のLEDチップからの光源光と当該LEDチップに対応して配置される蛍光体層からの発光光とを合成させたり、それら合成光を異なる波長域の合成光に更に合成させるなどして色合いや輝度の調整を行うことができるが、複数のLEDチップの点灯の切換えや組み合わせなどで色合いや輝度の調整を行っているため、混色比率を細かく調整することができるものではないといった問題点があった。
尚、この光源装置によって混色比率を細かく調整する場合、光源としてのLEDチップと蛍光体の層を多数備える必要があり、製作コストの増大を招くことになるといった問題点が発生してしまう。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、ユーザーが自由に混色比率を細かく調整して色合いや輝度の調整を行うことができる光源装置と、この光源装置を備えたプロジェクタを提供することを目的としている。
本発明の光源装置は、各々波長域の異なる光を射出する少なくとも二つの発光領域を有する発光板と、前記発光領域に光を照射する光源と、前記発光領域における前記光源からの光の照射スポットを一つ一つの単独発光領域に収めるように或いは少なくとも二つの発光領域に跨るように、照射スポットの位置及び/又は照射スポット形状を変化させる色度変更手段と、を備え、前記発光領域の少なくとも一つには、前記光源からの光を受けて所定の波長域光を発光する蛍光体の層が配置され、前記色度変更手段が、前記光源からの光の照射方向を変えることで前記照射スポットの位置を変化可能とされていることを特徴とする。
又、本発明の光源装置は、前記発光板を回転させる駆動源を備え、前記発光板が円形状に形成され、該発光板には周方向に隣接して発光領域が形成されるとともに少なくとも一つの発光領域の径方向に隣接して補助発光領域が形成され、前記発光板を回転させることで周方向に隣接する前記発光領域から順次異なる波長域光を射出可能とされていることもある。
又、この光源装置は、前記色度変更手段を、前記光源と前記発光板との間に配置して、前記光源からの光の照射方向及び/又は照射スポット形状を変化させる調整装置として構成することができる。
そして、調整装置は、KTN結晶によって前記光源からの光の照射方向を変化可能に構成されていることが好適である。
又、この調整装置は、音響光学素子によって前記光源からの光の照射方向を変化可能に構成されていることもある。
更に、この調整装置は、MEMSミラーによって前記光源からの光の照射方向を変化可能に構成されていることもある。
又、この調整装置は、前記光源からの光の照射スポット形状を変化可能とするビームエキスパンダーとして構成されていることもある。
そして、本発明の色度変更手段は、前記光源と前記発光板との間に配置されるレンズの位置及び/又は角度を変化させるように駆動することによって前記光源からの光の照射スポットの位置及び/又は照射スポット形状を変化させるレンズ駆動装置として構成することもできる。
そして、本発明の光源装置は、前記光源に青色の波長域よりも波長の短い波長域光を射出するレーザー発光器を採用することが好適である。
更に、この光源装置は、前記発光領域を赤色の波長域光を発光する蛍光体の層を配置した赤色発光領域と、緑色の波長域光を発光する蛍光体の層を配置した緑色発光領域と、青色の波長域光を発光する蛍光体の層を配置した青色発光領域とすることが好適である。
又、本発明の光源装置は、前記光源に青色の波長域光を射出するレーザー発光器を採用することもできる。
そして、この光源装置は、前記発光領域を赤色の波長域光を発光する蛍光体の層を配置した赤色発光領域と、緑色の波長域光を発光する蛍光体の層を配置した緑色発光領域と、前記光源から射出される青色の波長域光を拡散させる拡散層を配置した青色発光領域とすることができる。
そして、本発明のプロジェクタは、光源装置と、表示素子と、冷却ファンと、前記光源装置からの光を前記表示素子に導光する光源側光学系と、前記表示素子から射出された画像をスクリーンに投影する投影側光学系と、前記光源装置や表示素子を制御するプロジェクタ制御手段と、を備え、前記光源装置が前述した何れかの光源装置であることを特徴とするものである。
本発明によれば、ユーザーが自由に混色比率を細かく調整して色合いや輝度の調整を行うことができる光源装置と、この光源装置を備えたプロジェクタを提供することができる。
本発明の実施例に係るプロジェクタの外観を示す斜視図である。 本発明の実施例に係るプロジェクタの機能回路ブロックを示す図である。 本発明の実施例に係るプロジェクタの内部構造を示す平面模式図である。 本発明の実施例に係る光源装置の平面模式図及び正面模式図である。 本発明の実施例に係る光源装置の発光板上に生成される光源からの光の照射スポットを示す模式図である。 本発明の実施例に係る光源装置の赤色発光領域からの単色発光光と赤色及び緑色発光領域からの混色合成光の分光分布図である。 本発明の実施例に係る光源装置の各発光領域から射出される各色光の色度座標を示した色度図である。 本発明の実施例に係る光源装置の発光板を示す模式図である。 本発明の変形例に係る光源装置の正面模式図及び側面模式図である。
本発明を実施するための形態を述べる。プロジェクタ10は、光源装置63と、表示素子51と、冷却ファンと、光源装置63からの光を表示素子51に導光する光源側光学系62と、表示素子51から射出された画像をスクリーンに投影する投影側光学系90と、光源装置63や表示素子51を制御するプロジェクタ制御手段と、を備えるものである。
この光源装置63は、色度変更手段によって赤色の波長域光と、緑色の波長域光と、青色の波長域光を順次射出可能とされ、又、赤色の波長域光に当該赤色光と異なる緑色や青色の波長域光が合成されて射出されるように光源72からの光の照射方向を変えることで照射スポット133の位置を変化させる構成とされている。
そして、この光源装置63は、赤色、緑色、青色光を射出する三つの発光領域132を有する発光板130と、発光領域132に赤色、緑色、青色の波長域光よりも波長の短い紫外領域の波長域光(紫外線)を照射する光源72であるレーザー発光器と、発光領域132における光源72からの光の照射スポット133が赤色及び緑色発光領域132R,132Gに跨るように、且つ、緑色及び青色発光領域132G,132Bに跨るように照射方向を変化させる色度変更手段と、を備えている。
又、発光板130の各発光領域132には、光源72からの光を受けて所定の波長域光を発光する蛍光体の層131が配置されており、具体的には、赤色発光領域132Rには赤色の波長域光を発光する赤色蛍光体の層131Rが配置され、緑色発光領域132Gには緑色の波長域光を発光する緑色蛍光体の層131Gが配置され、青色発光領域132Bには青色の波長域光を発光する青色蛍光体の層131Bが配置されている。
そして、色度変更手段は、光源72と発光板130との間に配置され、光源72からの光の照射方向をKTN結晶によって変化させる調整装置150として構成されている。
以下、本発明の実施例を図に基づいて詳説する。図1は、プロジェクタ10の外観斜視図である。尚、本実施例において、左右とは投影方向に対しての左右方向を示し、前後とは光線束の進行方向に対しての前後方向を示す。プロジェクタ10は、図1に示すように、略直方体形状であって、本体ケースの前方の側板とされる正面パネル12の側方に投影口を覆うレンズカバー19を有すると共に、この正面パネル12には複数の排気孔17を設けている。更に、図示しないがリモートコントローラからの制御信号を受信するIr受信部を備えている。
又、本体ケースである上面パネル11にはキー/インジケータ部37が設けられ、このキー/インジケータ部37には、電源スイッチキーや電源のオン又はオフを報知するパワーインジケータ、投影のオン、オフを切りかえる投影スイッチキー、光源装置や表示素子又は制御回路等が過熱したときに報知をする過熱インジケータ等のキーやインジケータが配置されている。
更に、本体ケースの背面には、背面パネルにUSB端子や画像信号入力用のD−SUB端子、S端子、RCA端子等を設ける入出力コネクタ部及び電源アダプタプラグ等の各種端子20が設けられている。尚、図示しない本体ケースの側板である右側パネル14、及び、図1に示した側板である左側パネル15の下部近傍には、各々複数の吸気孔18が形成されている。
次に、プロジェクタ10のプロジェクタ制御手段について図2のブロック図を用いて述べる。プロジェクタ制御手段は、制御部38、入出力インターフェース22、画像変換部23、表示エンコーダ24、表示駆動部26等から構成され、入出力コネクタ部21から入力された各種規格の画像信号は、入出力インターフェース22、システムバス(SB)を介して画像変換部23で表示に適した所定のフォーマットの画像信号に統一するように変換された後、表示エンコーダ24に出力される。
又、表示エンコーダ24は、入力された画像信号をビデオRAM25に展開記憶させた上でこのビデオRAM25の記憶内容からビデオ信号を生成して表示駆動部26に出力する。
表示駆動部26は、表示エンコーダ24から出力された画像信号に対応して適宜フレームレートで空間的光変調素子(SOM)である表示素子51を駆動するものであり、光源装置63から射出された光線束を光源側光学系を介して表示素子51に入射することにより、表示素子51の反射光で光像を形成し、投影側光学系とする投影系レンズ群を介して図示しないスクリーンに画像を投影表示する。尚、この投影側光学系の可動レンズ群97は、レンズモータ45によりズーム調整やフォーカス調整のための駆動が行われる。
又、画像圧縮伸長部31は、画像信号の輝度信号及び色差信号をADCT及びハフマン符号化等の処理によりデータ圧縮して着脱自在な記録媒体とされるメモリカード32に順次書き込む記録処理を行なう。更に、画像圧縮伸長部31は、再生モード時にメモリカード32に記録された画像データを読み出し、一連の動画を構成する個々の画像データを1フレーム単位で伸長し、この画像データを画像変換部23を介して表示エンコーダ24に出力し、メモリカード32に記憶された画像データに基づいて動画等の表示を可能とする処理を行なう。
制御部38は、プロジェクタ10内の各回路の動作制御を司るものであって、CPUや各種セッティング等の動作プログラムを固定的に記憶したROM及びワークメモリとして使用されるRAM等により構成されている。
本体ケースの上面パネル11に設けられるメインキー及びインジケータ等により構成されるキー/インジケータ部37の操作信号は、直接に制御部38に送出され、リモートコントローラからのキー操作信号は、Ir受信部35で受信され、Ir処理部36で復調されたコード信号が制御部38に出力される。
尚、制御部38にはシステムバス(SB)を介して音声処理部47が接続されている。この音声処理部47は、PCM音源等の音源回路を備えており、投影モード及び再生モード時には音声データをアナログ化し、スピーカ48を駆動して拡声放音させる。
又、制御部38は、光源制御回路41を制御しており、この光源制御回路41は、電源スイッチキーが操作されると光源装置63の光源72を点灯させ、その後点滅制御する。そして、この制御部38は、ユーザーの操作設定に基づいて調整装置制御回路42に光源72からの光線束の方向を可変制御させている。更に、制御部38は、冷却ファン駆動制御回路43に光源装置63等に設けた複数の温度センサによる温度検出を行わせ、この温度検出の結果から冷却ファンの回転速度を制御させている。又、制御部38は、冷却ファン駆動制御回路43にタイマー等によりプロジェクタ本体の電源OFF後も冷却ファンの回転を持続させ、更に、温度センサによる温度検出の結果によってはプロジェクタ本体の電源をOFFにする等の制御も行う。
次に、このプロジェクタ10の内部構造について述べる。図3は、プロジェクタ10の内部構造を示す平面模式図である。プロジェクタ10は、図3に示すように、右側パネル14の近傍に電源回路ブロック101等を取付けた電源制御回路基板102が配置され、略中央にはシロッコファンタイプのブロア110が配置され、このブロア110の近傍に制御回路基板103が配置され、正面パネル12の近傍には光源装置63が配置され、左側パネル15の近傍には光学系ユニット70が配置されている。又、プロジェクタ10は、筐体内を区画用隔壁120により背面パネル13側の吸気側空間室121と正面パネル12側の排気側空間室122とに気密に区画されており、ブロア110は、吸込み口111が吸気側空間室121に位置し排気側空間室122と吸気側空間室121の境界に吐出口113が位置するように配置されている。
光学系ユニット70は、光源装置63の近傍に位置する照明側ブロック78と、背面パネル13側に位置する画像生成ブロック79と、照明側ブロック78と左側パネル15との間に位置する投影側ブロック80との3つのブロックから構成された略コの字形状である。
この照明側ブロック78は、光源装置63から射出された光を画像生成ブロック79が備える表示素子51に導光する光源側光学系62の一部を備えている。この照明側ブロック78が有する光源側光学系62としては、光源装置63から射出された光線束を均一な強度分布の光束とする導光装置75や、導光装置75を透過した光を集光する集光レンズ等がある。
画像生成ブロック79は、光源側光学系62として、導光装置75から射出された光線束の光軸方向を変更する光軸変更ミラー74と、この光軸変更ミラー74により反射した光を表示素子51に集光させる複数枚の集光レンズと、これらの集光レンズを透過した光線束を表示素子51に所定の角度で照射する照射ミラー84と、を有している。更に、画像生成ブロック79は、表示素子51とするDMDを備え、この表示素子51の背面パネル13側には表示素子51を冷却するための表示素子冷却装置53が配置されて、表示素子51が高温となることを防止している。
投影側ブロック80は、表示素子51で反射されて画像を形成する光をスクリーンに放出する投影側光学系90のレンズ群を有している。この投影側光学系90としては、固定鏡筒に内蔵する固定レンズ群93と可動鏡筒に内蔵する可動レンズ群97とを備えてズーム機能を備えた可変焦点型レンズとされ、レンズモータにより可動レンズ群97を移動させることによりズーム調整やフォーカス調整を可能としている。
又、プロジェクタ10の内部構造において、吸気側空間室121内には光源装置63と比較して低温である部材が配置されるものであり、具体的には、電源制御回路基板102と、ブロア110と、制御回路基板103と、光学系ユニット70の画像生成ブロック79と、光学系ユニット70の投影側ブロック80と、光学系ユニット70の照明側ブロック78における集光レンズと、が配置されている。
一方、排気側空間室122内には、比較的高温となる光源装置63と、光学系ユニット70の照明側ブロック78が備える導光装置75と、排気温低減装置114とが配置されている。
そして、本発明に係る光源装置63は、制御部38が調整装置制御回路42に調整装置150を制御させることによって光源72からの光源束を走査することにより、赤色の波長域光と、緑色の波長域光と、青色の波長域光を順次射出可能とされるものである。
又、この光源装置63は、当該光源装置63から射出される光線束の光軸を変換する光軸変換装置としての反射ミラー140と、発光板130から全方位に射出される発光光を集光するレンズ群148や凸レンズ163と、光線束を導光装置75の入射面に集光させる導光装置入射レンズ164と、から構成される集光光学系を備え、各色光の生成部である発光板130からの発光光が導光装置75に集光されて導かれるように配置されている。
つまり、このように集光光学系を構成することで、光源装置63から射出された各色光は、レンズ群148により集光され凸レンズ163に照射され、該凸レンズ163によって集光された光が反射ミラー140で反射した後、導光装置入射レンズ164によって導光装置75の入射面に集光されることとなる。
次に、図4を参照して光源装置63の光源72や発光板130、調整装置150について述べる。図4(a)及び図4(b)は、本発明の実施例に係る光源装置63の平面模式図及び正面模式図である。光源装置63は、赤色、緑色、青色光を射出する三つの発光領域132を有する発光板130と、発光領域132に光を照射する光源72と、各発光領域132における光源72からの光の照射スポットが発光板130の単独の発光領域132に収まるように或いは二つの発光領域132に跨るように照射スポットの位置を変化させる色度変更手段としての調整装置150と、を備えている。
光源72は、後述する発光板130の各発光領域132に配置される蛍光体の層131から生成される赤色、緑色、青色の波長域光よりも波長の短い紫外領域の波長域光(紫外線)を射出するレーザー発光器とされるものである。このように、各発光領域132に配置される蛍光体の層131からの発光光よりも波長の短い高エネルギー光を蛍光体の励起光として用いることで、効率よく蛍光体を励起させて各色の発光光を生成することができる。
又、このように光源72にレーザー発光器を採用すれば、指向性のある高出力な光を各光源装置63の蛍光体の層に照射することができるため、効率よく蛍光体を励起させて各色の光を生成することができる。尚、光源72は、紫外領域の波長域光を射出するものに限定されることなく、可視光である紫色の波長域光を射出するものを採用してもよい。又、レーザー発光器の代りに発光ダイオードを用いてもよい。更に、複数種類の光源72を配置して、状況に応じて切り換えて使うこととしてもよい。
そして、光源72として発光ダイオード又はレーザー発光器を採用することにより、従来の放電ランプ等を光源装置とするプロジェクタに比べて、電力消費を抑えることができると共に小型化を図ることができる。
又、この光源72の出射面側には、コリメータレンズ142が設けられて、レーザー発光器からの光の指向性をより高めて射出し、或いは、発光ダイオードからの光を指向性のある平行光として射出することができ、光源72からの射出光の利用効率を向上させることができるため好適である。
発光板130は、光透過性を有するガラスや樹脂等から成る透明基材に光源72からの光が照射される領域である三つの発光領域132が形成されているものである。そして、この発光領域132には、光源72からの光を受けて吸収することにより励起されて所定の波長域光を発光する蛍光体の層131が配置されている。具体的には、発光板130の一端に形成される赤色発光領域132Rには赤色蛍光体の層131Rが配置され、発光板130の他端に形成される青色発光領域132Bには青色蛍光体の層131Bが配置され、赤色発光領域132Rと青色発光領域132Bとの間に形成される緑色発光領域132Gには緑色蛍光体の層131Gが配置されている。
この蛍光体層131は、蛍光体結晶とバインダから構成されるものであり、この蛍光体層131に含有される蛍光体が光源光である励起光を吸収して励起されることにより、全方位に所定波長域光を射出することができるようになっている。
したがって、光源72からの光が発光板130の蛍光体の層131に照射されると、蛍光体層131の蛍光体は、当該光を吸収して所定の波長域光を全方位に射出する。即ち、赤色発光領域132Rに光源光の照射スポットが位置するように光源光が照射されると赤色蛍光体層131Rの蛍光体から赤色の波長域光が射出され、同様に、緑色発光領域132Gに光源光が照射されると緑色蛍光体の層131から緑色の波長域光が射出され、青色発光領域132Bに光源光が照射されると青色蛍光体の層131から青色の波長域光が射出される。
そして、蛍光体層131からレンズ群148側に射出される光はそのまま集光光学系を介して導光装置75に入射することとなる。
ここで、発光板130の各蛍光体層131が配置される側の全面に光源光を透過し、且つ、蛍光体が発する波長域光などの光源光以外の他の波長域光を反射するダイクロイック層を形成すれば、光源72からの光はダイクロイック層を透過して蛍光体の層131に照射させることができると共に、蛍光体の層131から発光板130の透明基材側に射出される光を導光装置75側へ反射して導光装置75に入射する光量を増加させることができる。
又、発光板130の蛍光体層131が配置される側とは反対側の全面に無反射コート層を形成すれば、光源72からの光を光源72側へほとんど反射させることなく透過させて蛍光体の層131に入射させることができるため、光源72から照射される光の利用効率を向上させることもできる。
そして、本発明の色度変更手段としての調整装置150は、光源72と発光板130との間に配置され、光源72からの光の照射方向を変えることで発光板130の発光領域132における照射スポットの位置を変化可能に構成されているものである。
この調整装置150には、様々な光学機器を採用することができる。例えば、この調整装置150は、多数の微細なミラーの角度を電気信号によって個別に制御することができるMEMS(微小電気機械システム)ミラーを備えた光偏向器とすることができる。
この調整装置150は、制御部38が調整装置制御回路42に所定の電気信号を送出し、当該調整装置制御回路42がミラーの角度を変化させるように制御することで、光源光の照射方向を変化させて発光板130に入射する光源光の照射スポットの位置を連続的に変化させることができる。つまり、ミラーの角度を絶えず変化させて三つの発光領域132を繰返し走査することで、各色光を順次射出することができる。
また、制御部38が光源制御回路によって光源72を点滅制御可能とすれば、ミラーの動作と共に一つ一つの単独発光領域132内に収まるように照射スポットが位置したときにだけ光源72を点灯することで、照射スポットの位置を不連続的に変化させて、赤色、緑色、青色単色光だけを光学系を介して表示素子51に入射させることができる。
このように調整装置150を、MEMSミラーを備えた光偏光器として構成することで、光源光の走査角度を広くとることができるため、大きな発光板130を備えて容易に各色光を生成することができる。
次に、図5を参照して、発光領域132における光源72からの光の照射スポット133の位置の変化制御について詳説する。図5は、本発明の実施例に係る光源装置63の発光板130上に生成される光源72からの光の照射スポット133を示す模式図である。
制御部38は、上記のように、光源制御回路41と調整装置制御回路42に赤色、緑色、青色の波長域光が光源装置63より順次射出されるように、光源72と調整装置150を制御させている。つまり、図5(a)に示すように、赤色発光領域132R内に光源光の照射スポット133の全部が位置するように、調整装置150のMEMSミラーを所定の角度に傾けた状態で光源72を点灯することで、光源光は赤色蛍光体の層131Rの蛍光体に照射され、該蛍光体が励起されることで赤色の単色波長域光が発光板130から射出される。同様に、制御部38が光源制御回路41と調整装置制御回路42によって光源72と調整装置150を制御して、照射スポット133の全部を緑色発光領域132Gに位置させれば、緑色単色光が射出され、照射スポット133の全部を青色発光領域132Bに位置させれば、青色単色光が射出されることとなる。
したがって、制御部38が調整装置制御回路42によって光線束を走査して各発光領域132に照射スポット133を順次位置させるとともに、制御部38が光源制御回路41によって各色光を順次射出できるように光源72を時分割で点滅制御することで、赤色、緑色、青色の単色波長域光が導光装置75に順次入射され、導光装置75に入射した光線束が光源側光学系62によって表示素子51に誘導されることとなる。これにより、各色光の照射タイミングに合せて表示素子51がデータに応じて各色の光を時分割表示することで、投影側光学系90を介してスクリーンにカラー画像を生成することができる。
そして、この制御部38は、ユーザーの操作設定によって照射スポット133が、二つの発光領域132に跨るように、例えば、図5(b)に示すように、赤色発光領域132Rと緑色発光領域132Gに跨るように調整装置制御回路42によって調整装置150を制御することができるように構成されている。
したがって、赤色、緑色、青色の単色波長域光を順次射出するだけでなく、例えば、赤色と緑色との混色合成光と、緑色、青色の単色波長域光を光源装置63より順次射出させることで、プロジェクタ10からの投影画像の赤みを弱めて緑色を強調することができる。つまり、本発明によれば、色合いや輝度を調整可能な光源装置63とこの光源装置63を備えたプロジェクタ10を提供することができる。
具体的に、以下図6及び図7を参照して、赤色と緑色との混色比率を9:1とした場合についての色度や輝度等について説明する。図6は、本発明の実施例に係る光源装置63の赤色発光領域132Rからの単色発光光の分光曲線を破線で、赤色及び緑色発光領域132R,132Gからの混色合成光の分光曲線を実線で示した分光分布図である。図7は、本発明の実施例に係る光源装置63の各発光領域132から射出される各色光の色度座標を示した色度図である。図7において、破線は赤色、緑色、青色の単色波長域光を射出した場合における色度座標を結んだ線であり、細い実線は赤色と緑色との混色合成光、緑色、青色の単色波長域光を射出した場合における色度座標を結んだ線であり、太い実線は色度図の境界を示す線である。
図6に示すように、赤色と緑色の混色比率を9:1として合成した混色合成光(実線)は、単色発光光(破線)に比べて赤色波長域の割合が多少減って緑色波長域の成分が生成されている。つまり、緑色の波長域成分を赤色光に混ぜることで、輝度を向上させることができる。又、このとき、図7に示すように、赤色光を単色発光光(破線)とした赤色光の色度座標が、赤色光に緑色光を混ぜた合成光(実線)とすることで、赤色と緑色の混色光の色度座標が緑色方向に変位している。つまり、赤色単色光の代りに赤色に緑色を混ぜた光を射出することによって、色再現性を落とす代りに輝度を向上させているのである。
これにより、特にビジネス等で用いられるプロジェクタ10に最適な輝度の高い画像をスクリーンに投影することができる。
又、赤色光に緑色光を合成する場合に限定することなく、青色光に緑色光を合成して輝度の向上を図ってもよい。そして、各発光領域132の配置構成は、三つを並設する場合に限定されることなく、様々な配置構成を採用することができる。又、矩形状の基材を用いることに限定されることもない。
例えば、図8(a)及び図8(b)に示すように、矩形状及び円形状の発光板130に三つの発光領域132の境界点が形成されるように、各発光領域132を設けてもよい。これにより、照射スポット133を赤色、緑色、青色の発光領域132の境界点に位置させて、各色を合成した白色光を生成することができる。また、赤色と緑色を混ぜて補色である黄色を生成し、赤色と青色を混ぜて補色であるマゼンタを生成し、緑色と青色を混ぜて補色であるシアンを生成することもできる。つまり、様々な色の波長域光を順次導光装置75に入射させることで、色合いを容易に調整することができる。
又、発光板130の発光領域132は四つ以上形成してもよく、この発光領域132に配置される蛍光体の層131は、光の三原色を生成可能な蛍光体の層131を配置する場合に限定されることなく、黄色やシアン等の様々な波長域の光を射出可能とする蛍光体の層131を配置することもできる。
したがって、本発明によれば、ユーザーが自由に混色比率を細かく調整して色合いや輝度の調整を行うことができる光源装置63と、この光源装置63を備えたプロジェクタ10を提供することができる。
そして、本発明は、以上の実施例に限定されるものでなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で自由に変更、改良が可能である。例えば、調整装置150は、MEMSミラーを備えた光偏光器として構成する場合に限定されることなく、音響光学素子による音響光学効果を利用した音響光学偏向器として構成することもできる。
つまり、この調整装置150は、二酸化テルル(TeO2)やモリブデン酸鉛(PbMoO4)などの単結晶又はガラスからなる音響光学媒体と、この媒体に接着される圧電素子とを備え、制御部38が調整装置制御回路42によって所定の電気信号を圧電素子に送出することによって超音波を発生させ、超音波により媒質中に生じた屈折率の周期的変動によって光を回折させることで光源光の進行方向を変化可能に構成されているものである。
これにより、MEMSミラーを用いた光偏向器よりも高速で照射方向を変えて照射スポット133の位置を変化させることでカラーブレーキング現象による色分離を確実に防止できるため、よりプロジェクタ10に適した光源装置63を提供することができる。
更に、この調整装置150は、KTN(タンタル酸ニオブ酸カリウム)結晶による光偏向現象を利用した光偏向器として構成することができる。
この調整装置150は、制御部38が調整装置制御回路42にKTN結晶に対する印加電圧を時分割で変化させる制御を実行させることで、光源72を点滅させることなく光源光を曲げて、照射スポット133の位置を時分割で変化させることができる。そして、この調整装置150を採用することにより、音響光学素子を用いた光偏光器と同等以上の速度で照射方向を変えて照射スポット133の位置を変化させる光偏向が可能となり、MEMSミラーと略同等の走査角度で光源光を偏向させることができる。更に、構造がシンプルで小型な調整装置150とすることができるため、プロジェクタ10の小型化・薄型化を図ることができる。又、消費電力も少ないため、プロジェクタ10の省電力化を図ることもできる。
そして、色度変更手段は、調整装置150として構成する場合に限ることなく、様々な構成を採用することができる。例えば、色度変更手段は、光源72と発光板130との間に配置されるコリメータレンズ142(図4(a)参照)の位置を光源72の光軸に対して垂直となる方向に変化させる、及び/又は、コリメータレンズ142の角度を変化させるように駆動することによって光源72からの光の照射方向を変えて照射スポット133の位置を変化させるレンズ駆動装置として構成することができる。
又、色度変更手段は、発光板130の面に対して平行となる方向(光源光の光軸に対して垂直となる方向)に光源72を移動させる光源駆動装置として構成することもできる。つまり、この光源駆動装置によって光源72の位置を変化させることで、発光領域132における照射スポット133の位置を変化させることもできる。
更に、光源装置63にコリメータレンズ142を備える場合は、この光源72の移動と共にコリメータレンズ142も移動させることとする。そして、光源72の角度、すなわち照射方向を光源駆動装置によって変化させることでも、照射スポット133の位置を変化させることができるが、この場合においても、保持部材等によってコリメータレンズ142を光源72と一体的に保持するなどして、コリメータレンズ142の位置及び角度を光源72の角度とともに変化させることとする。尚、光源72は角度と位置を同時に変化させて照射スポット133の位置を変化させることとしてもよい。
そしてまた、色度変更手段は、上記のように光源72を動作させる代りに光源72を固定して当該光源72からの光の光軸に対して垂直となる方向に発光板130を移動させる、及び/又は、発光板130の角度を変化させることにより、発光板130における光源72からの光の照射スポット133の位置を変化させる発光板駆動装置として構成することもできる。
更にまた、色度変更手段は、照射スポット133の位置を変化させる場合のみならず照射スポット133の形状を変化させることで、光源72からの光の照射スポット133が一つ一つの単独発光領域132に収まるように或いは少なくとも二つの発光領域に跨るように構成されることもある。
照射スポット133の形状を変化させる色度変更手段としては、その照射スポット133の大きさを変化させるように、所定の調整装置150を備えたり、各光学部品を駆動させることが好ましい。例えば、色度変更手段を、光源72と発光板130との間に配置する調整装置150としてビームエキスパンダーを採用すれば、調整装置150に内蔵される凹レンズや凸レンズ等を可動させることにより当該光源光の光束の拡張や縮小を行うことができるため、光源光の照射スポット133のスポット径を小さくして当該照射スポット133を単独発光領域132に収めるようにしたり、スポット径を大きくして当該照射スポット133を二つ以上の発光領域132に跨るようにすることで、単色光や混色光を生成することができる。
そして、この照射スポット133の形状を変化させる色度変更手段を備えた光源装置63をプロジェクタ10に搭載する場合には、単一の発光板130に照射する光源72を三個備えるなどして、各光源72を順次点滅させることにより、単独の発光領域132に収まるように或いは二つの発光領域132に跨るように照射スポット133を順次位置させることで、色合いを調整可能なカラー画像をスクリーンに生成することができる。尚、光源72を複数個設けずに照射スポット133の位置を変化可能な色度変更手段を、照射スポット133の形状を変化可能とする色度変更手段とともに備えて、同様に順次各色光を射出可能とする光源装置63としてもよい。
又、照射スポット133の形状を変化可能な色度変更手段は、調整装置150を配置することなく、光源72と発光板130との間に配置されるコリメータレンズ142の位置を光源光の光軸方向に変化させるように駆動するレンズ駆動装置として構成されることによって光源光の照射スポット133の大きさを変化させることができる。
更に、色度変更手段は、光源72の位置を光源光の光軸方向に変化させるように駆動する光源駆動装置として構成されることによって照射スポット133の大きさを変化させることができる。
そして、色度変更手段は、発光板130の位置を光源72からの光の光軸方向に変化させるように駆動する発光板駆動装置として構成することでも照射スポット133の大きさを変化させることができる。
尚、上記のように照射スポット133の大きさ(スポット径)を変化させるように色度変更手段を構成する場合に限定されることなく、光源72や発光板130等の角度を僅かに傾けるなどして、照射スポット133の形状を楕円として当該照射スポット133を二つの発光領域132に跨ぐように位置させることもできる。またもちろん、照射スポット133の位置を変化させることと照射スポット133の形状を変化させることとを組み合わせてもよい。
以上のように、色度変更手段は、様々な構成を採用することができるが、何れの場合であっても、ユーザーが自由に混色比率を細かく調整して色合いや輝度の調整を行うことができる光源装置63と、この光源装置63を備えたプロジェクタ10を提供することができる。
そして、上述の実施例においては、何れも発光板130から赤色、緑色、青色光を射出するために、発光板130に形成される各発光領域132に順次光源光を照射するように光源装置63を構成したが、これに限ることなく発光板130を高速で移動させて順次各色光を射出する光源装置63とすることもできる。
以下、図9を参照して発光板130を高速で動作させる本発明の変形例について述べる。この光源装置63は、図9に示すように、発光板130が円形状に形成され、当該発光板130を回転させる駆動源としてのホイールモータを備えている。このホイールモータは、発光板130の中央部に設けられる円形開口にロータが挿着され、ロータに設けられる円板状のモータハブに発光板130を接着固定することで、当該発光板130をロータに固定しているものである。これにより、発光板130を毎秒約120回などの回転速度で回転させることができる。
そして、この発光板130には周方向に隣接するように帯状の赤色、緑色、青色の発光領域132が形成されるとともに、赤色発光領域132Rの径内方に隣接するように帯状の緑色補助発光領域134Gが形成されている。
したがって、光源72からの光源光を発光領域132に照射した状態でホイールモータが駆動すると、発光板130が回転して周方向に隣接する発光領域132から赤色、緑色、青色の波長域光が順次射出されることとなる。
このように、ホイールモータ駆動による発光板130の回転に対応して各色発光光が射出されるので、発光光の各色の時分割切替えを容易に行うことができる。また、各色の射出に対し、発光板130の回転駆動と表示素子51とを同期させることも容易に可能となる。さらに、発光板130の回転により、発光領域132に有する蛍光体に対し光源光の照射位置が円周方向に拡張されるため、蛍光体の温度上昇を抑制し、発光効率の低下を防ぐことができる。
そして、この光源装置63は、色度変更手段が発光領域132と補助発光領域134に跨るように照射スポット133の位置を発光板130の径方向に変化させる構成とされている。つまり、この光源装置63は、赤色光射出の際に緑色光を合成させる場合に、図示するように色度変更手段が赤色発光領域132Rに照射スポット133が位置したときにだけ、当該照射スポット133の位置を径内方に移動させることで、緑色補助発光領域134Gに照射スポット133の一部を配置させることができる。
これにより、色度変更手段によって順次各発光領域132に照射スポット133を位置させることとした上述の実施例よりも照射スポット133の位置の変化量を少なくすることができる。又、赤色発光領域132Rに照射スポット133が位置したときだけでなく、照射スポット133の位置を予め径内方に位置させるように色度変更手段を動作させておいてもよい。この場合は、混色させない発光領域132の幅を、混色させる発光領域132の幅よりも広くなるように、例えば、補助発光領域134と当該補助発光領域134に隣接する発光領域132とを合わせた幅と同一となるように形成することで、色度変更手段の動作速度に影響されることなく、予め照射スポット133位置を変化させておくことができるため、高速動作が可能な調整装置等を用いる必要がなくなる。
又、照射スポット133の位置を発光板130の径方向に変化させずに、形状を変化させることによっても、上記と同様、照射スポット133を単独発光領域132内に収めるように或いは二つの発光領域132に跨るように、位置させることができる。
そして、本発明の光源装置63は、発光板130の青色発光領域132Bに配置する青色蛍光体の層131Bに代えて、光源72から射出される波長域光を拡散させる拡散層を配置することができる。この拡散層としては、光学物質である固体物を固着する、或いは、発光板130の表面にブラスト加工などによる目粗し処理等の光学処理を施すことにより形成することができる。
この場合、光源72は、青色の波長域光を射出するレーザー発光器や発光ダイオードとすることで、当該指向性のある青色光源光を拡散させて利用することができるため、比較的高価な蛍光体の使用量を低減することができ、安価な光源装置63及びこの光源装置63を備えたプロジェクタ10を提供することができる。
そして、発光板130は透明基材上に蛍光体の層131を配置する構成としたが、透明の基材を用いずに、熱伝導率の高い銅やアルミニウム等の不透明基材を用いることもある。この場合、光源72は、光源装置63の出射面側に配置される。そして、発光板130の蛍光体層131の取り付けられる側の面に銀蒸着等による反射層を形成すれば、蛍光体層131から発光板130の不透明基材側に射出される光を反射層によって反射して導光装置75側に射出することができるため好適である。
これにより、光源72からの光を蛍光体層131に照射させれば、蛍光体層131からの発光光を、所定の光学系を介して導光装置75に入射させることができるため、上述の実施例と同様に、スクリーンに色合い調整されたカラー画像を生成することができる。
又、上記実施例の光源装置63は、プロジェクタ10に組み込むこととしたが、プロジェクタ10に実装する場合に限られることなく、露光装置などの様々な機器に実装して用いることができる。そして、この光源装置63は、赤色、緑色及び青色を組み合わせて用いることに限定されるものでもなく、発光領域を二つだけ形成して二色及び二色の混色を発光する光源装置63や、補色の波長域光を発光可能な蛍光体の層131を用いた光源装置63を照明装置に組み込んで、天井照明装置やイルミネーション照明装置、スポットライト照明装置、車のヘッドライトとして用いてもよい。更には面光源としての照明装置、液晶パネルのバックライトとしての照明装置等種々の照明装置や表示装置に実装して用いることもできる。
10 プロジェクタ 11 上面パネル
12 正面パネル 13 背面パネル
14 右側パネル 15 左側パネル
17 排気孔 18 吸気孔
19 レンズカバー 20 各種端子
21 入出力コネクタ部 22 入出力インターフェース
23 画像変換部 24 表示エンコーダ
25 ビデオRAM 26 表示駆動部
31 画像圧縮伸長部 32 メモリカード
35 Ir受信部 36 Ir処理部
37 キー/インジケータ部 38 制御部
41 光源制御回路 42 調整装置制御回路
43 冷却ファン駆動制御回路
45 レンズモータ 47 音声処理部
48 スピーカ 51 表示素子
53 表示素子冷却装置 62 光源側光学系
63 光源装置 70 光学系ユニット
72 光源 74 光軸変更ミラー
75 導光装置 78 照明側ブロック
79 画像生成ブロック 80 投影側ブロック
84 照射ミラー 90 投影側光学系
93 固定レンズ群 97 可動レンズ群
101 電源回路ブロック 102 電源制御回路基板
103 制御回路基板 110 ブロア
111 吸込み口 113 吐出口
114 排気温低減装置 120 区画用隔壁
121 吸気側空間室 122 排気側空間室
130 発光板 131 蛍光体の層
131R 赤色蛍光体の層 131G 緑色蛍光体の層
131B 青色蛍光体の層 132 発光領域
132R 赤色発光領域 132G 緑色発光領域
132B 青色発光領域 133 照射スポット
134 補助発光領域 134G 緑色補助発光領域
140 反射ミラー 142 コリメータレンズ
148 レンズ群 150 調整装置
163 凸レンズ 164 導光装置入射レンズ

Claims (13)

  1. 各々波長域の異なる光を射出する少なくとも二つの発光領域を有する発光板と、
    前記発光領域に光を照射する光源と、
    前記発光領域における前記光源からの光の照射スポットを一つ一つの単独発光領域に収めるように或いは少なくとも二つの発光領域に跨るように、照射スポットの位置及び/又は照射スポット形状を変化させる色度変更手段と、を備え、
    前記発光領域の少なくとも一つには、前記光源からの光を受けて所定の波長域光を発光する蛍光体の層が配置され
    前記色度変更手段が、前記光源からの光の照射方向を変えることで前記照射スポットの位置を変化可能とされていることを特徴とする光源装置。
  2. 前記発光板を回転させる駆動源を備え、
    前記発光板が円形状に形成され、該発光板には周方向に隣接して発光領域が形成されるとともに少なくとも一つの発光領域の径方向に隣接して補助発光領域が形成され、
    前記発光板を回転させることで周方向に隣接する前記発光領域から順次異なる波長域光を射出可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記色度変更手段が、前記光源と前記発光板との間に配置され、前記光源からの光の照射方向及び/又は照射スポット形状を変化させる調整装置として構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光源装置。
  4. 前記調整装置が、KTN結晶によって前記光源からの光の照射方向を変化可能に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の光源装置。
  5. 前記調整装置が、音響光学素子によって前記光源からの光の照射方向を変化可能に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の光源装置。
  6. 前記調整装置が、MEMSミラーによって前記光源からの光の照射方向を変化可能に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の光源装置。
  7. 前記調整装置が、前記光源からの光の照射スポット形状を変化可能とするビームエキスパンダーとして構成されていることを特徴とする請求項3に記載の光源装置。
  8. 前記色度変更手段が、前記光源と前記発光板との間に配置されるレンズの位置及び/又は角度を変化させるように駆動することによって前記光源からの光の照射スポットの位置及び/又は照射スポット形状を変化させるレンズ駆動装置として構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光源装置。
  9. 前記光源が、青色の波長域よりも波長の短い波長域光を射出するレーザー発光器であることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載の光源装置。
  10. 前記発光領域が、赤色の波長域光を発光する蛍光体の層を配置した赤色発光領域と、緑色の波長域光を発光する蛍光体の層を配置した緑色発光領域と、青色の波長域光を発光する蛍光体の層を配置した青色発光領域とされていることを特徴とする請求項9に記載の光源装置。
  11. 前記光源が、青色の波長域光を射出するレーザー発光器であることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載の光源装置。
  12. 前記発光領域が、赤色の波長域光を発光する蛍光体の層を配置した赤色発光領域と、緑色の波長域光を発光する蛍光体の層を配置した緑色発光領域と、前記光源から射出される青色の波長域光を拡散させる拡散層を配置した青色発光領域とされていることを特徴とする請求項11に記載の光源装置。
  13. 光源装置と、表示素子と、冷却ファンと、前記光源装置からの光を前記表示素子に導光する光源側光学系と、前記表示素子から射出された画像をスクリーンに投影する投影側光学系と、前記光源装置や表示素子を制御するプロジェクタ制御手段と、を備え、
    前記光源装置が請求項1乃至請求項12の何れかに記載の光源装置であることを特徴とするプロジェクタ。
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