JP5470578B2 - 離焦点フェーズドアレー給電反射鏡アンテナの低サイドローブマルチビーム用励振分布導出方法 - Google Patents

離焦点フェーズドアレー給電反射鏡アンテナの低サイドローブマルチビーム用励振分布導出方法 Download PDF

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本発明は、大型反射鏡と離焦点に置いた多数素子のフェーズドアレー給電部を組み合わせたマルチビームアンテナシステムにおいて、各ビームのサイドローブレベルを低減するための、フェーズドアレー給電部に給電する信号の励振分布の導出方法に関するものである。
例えば静止衛星を用いた衛星携帯電話システムでは、衛星搭載マルチビームが不可欠である。これを実現するために、大型反射鏡とフェーズドアレー給電部からなる衛星搭載アンテナが利用されている。
特許文献1(米国特許第3364490号明細書)には、電波集光系に、複数のアンテナから電波を照射することで給電する際に、給電する電波の位相を調整することで、ビーム径を制御することができるビーム径可変アンテナが開示されている。
また、フェーズドアレーアンテナの放射ビームパターンについては、一般に、ビームフォーミングネットワーク用励振分布(複数の給電素子信号の振幅及び位相の調整量)を調整して、所望の2次元ビームパターンを形成することが行われる。
しかし、大型反射鏡とフェーズドアレー給電部を組み合わせた離焦点フェーズドアレー給電反射鏡アンテナシステム(図1及び図2参照)では、直接放射型のフェーズドアレーアンテナとは異なり、所望の2次元ビームパターンを形成するためのビームフォーミングネットワーク用励振分布を直接数値計算することは困難であることが知られている。
これまでに知られている上記の計算方法としては、例えば、非特許文献1に記載の方法がある。これは、コンピュータを用いた数値計算によるもので、所望のビームパターンになるまで、励振分布を少しずつ変えて、ビームパターン計算を繰り返す探索アルゴリズムによるものである。この探索アルゴリズムでは、所望の利得パターンを得るために、ビームパターン内の複数個所(つまり拘束点)に、所望する利得値を設定し、励振分布から計算されるその場所の利得値との差を誤差として、その差を極力小さくするアルゴリズム(例えば誤差の二乗和を最小にするアルゴリズム)が利用される。
ところが、現状では、この探索アルゴリズムにおいて、励振分布の初期値及び拘束点の場所の決め方は、場当たり的である。つまり、拘束点の数や設定利得については、所望のビームパターンが得られるまで試行錯誤的に繰り返し調整して決めている。ある特定の1ビームのパターン形成やビームパターン内の特定個所のサイドローブレベル低減を目的とするならば、このように、試行錯誤的に拘束点を設定してビームパターン計算を繰り返すことも可能である。しかし、マルチビーム(例えば100ビーム以上)を生成するアンテナシステムで、各ビームのサイドローブレベルを広範囲に渡って所望の値まで低減するための励振分布を得るためには、膨大な数の試行錯誤が必要である。
より具体的には、例えば、大型反射鏡とフェーズドアレー給電部を前提としたアンテナシステムを想定した非特許文献1は、所望するビームパターン内にあらかじめ決めた複数の場所のアンテナ利得を拘束条件として最適な励振分布を探索する方法であり、また同様のアンテナシステムを搭載した技術試験衛星VIII型で用いられた励振分布決定法は、サイドローブの低減を希望する場所の周辺に経験的に拘束点を設定して最適値を探索する方法である(非特許文献2)。これらはいずれも拘束点の位置を人為的に決める必要があるため、マルチビームアンテナのような指向方向の異なる多数のビームのサイドローブレベルを低減化するためには、膨大な労力を必要とする。
米国特許第3364490号明細書
田中祥次、他、"放送衛星搭載用フェーズドアレー給電反射鏡アンテナの放射パターンの検討"、信学技報、A・P 2001-169、 pp61-67、2002年、1月 針生 健一、他、"S帯移動体衛星通信・放送システムにおける大型アンテナのビーム形成の一検討"、信学技報、SAT-95-19、 RCS95-55、 pp.73--78、 1995年7月
上記の様に、マルチビームアンテナのような指向方向の異なる多数のビームのサイドローブレベルを低減化するためには、膨大な労力を必要とする。
そこで、本発明では、多数のビームを生成するマルチビームアンテナシステムで、サイドローブレベルを広範囲に渡り低減した様々な指向方向ビームの励振分布探索の自動化を行うことができるようにする。
まず、本発明の離焦点フェーズドアレー給電反射鏡アンテナ低サイドローブマルチビーム用励振分布導出方法は、電波集光系である大型反射鏡とその離焦点に置いたフェーズドアレー給電部とを組み合わせたマルチビームアンテナシステムに適用するものであり、次の処理を順に行う。
(1)指定するサービスエリア方向のピーク利得を最大にするためのフェーズドアレー給電部の各給電素子に印加する電波の位相と振幅を、最大比合成方式を用いて決定して、これを初期値とする。
(2)上記初期値による励振分布によるビームパターンのメインローブビームについて、(a)最大比合成方式を用いる際に指定したビーム中心方向に1つの中心拘束点を設定し、また、(b)上記サービスエリア外で、上記指定したビーム中心方向からの方位角および仰角についてのそれぞれの離角が±ΔAzおよび±ΔELである4点のエリア端拘束点を選択する。
(3)上記中心拘束点の利得条件を上記の初期値によるビームパターンのピーク利得以上に設定し、上記エリア端拘束点のそれぞれの利得条件を上記所定サービスエリア内での最低利得以下に設定する。
(4)上記中心拘束点およびエリア端拘束点におけるそれぞれの利得条件をすべて満たすように、上記各給電部に印加する電波の位相と振幅を、上記(1)の初期値による励振分布を初期値として最適化手段により補正する。
(5)上記補正により得られたビームパターンから上記サービスエリア外に発生するサイドローブピークの有無を確認し、もしあれば、
(6)上記サイドローブピークのそれぞれに軸外拘束点を設定して、該軸外拘束点における利得条件を、所望のサイドローブ利得以下に設定する。
(7)上記中心拘束点、上記エリア端拘束点、および上記軸外拘束点における利得条件をすべて満たすように、上記各給電部に印加する電波の位相と振幅を再補正する処理を行なう。
(8)上記励振分布を用いて求めた利得パターンにおいて、上記中心拘束点およびエリア端拘束点以外の場所に新たなサイドローブピークが発生した場合は、上記()に戻ることを繰り返す。なお、上記()に戻る処理を所定の回数行ってもサイドローブピークを抑えられない場合は、この方向のビームについては低サイドローブ化したビームの生成は断念する。
上記マルチビームアンテナシステムの異なる方向の全てのビームについて、上記(1)〜(8)の処理を行うことで、離焦点フェーズドアレー給電反射鏡アンテナの低サイドローブ化を図ることのできるマルチビーム用励振分布を導出する。
上記の処理は、実際のアンテナシステムやその縮尺模型を用いても行うことができるが、上記(1)から(7)の処理を、コンピュータを用いたシミュレータで行って上記各給電部に印加する電波の位相と振幅を決定することで、上記の励振分布導出を短期間で行うことができる。
本方法により、低サイドローブマルチビーム(例えば100ビーム以上)を生成する励振分布を導出する際に、作業を自動化することが可能になり、また、これまで試行錯誤的に行われてきたビームのサイドローブレベル低減のための作業時間に比べて短縮が可能になる。
パラボラ鏡面と焦点から鏡面側に少しずらして配置したフェーズドアレー給電部から構成する離焦点型の衛星搭載アンテナシステムを示す図である。 受信側(a)、送信側(b)に用いる場合のフェーズドアレー給電部とビームフォーミングネットワークの構成を示す図である。 衛星に搭載したアンテナシステムによるビームパターン計算例(ビーム方向例として、Az=1.04度、El=1.4度)を示す図であり、(a)ピーク利得最大化の励振分布によるビームパターン、(b)中心拘束点とエリア端拘束点を設定して励振分布を求めた結果、(c)サイドローブに軸外拘束点を追加して励振分布を求めた結果、(d)上記(c)で新たに発生したサイドローブにさらに軸外拘束点を追加した結果、を示す図である。 自動生成アルゴリズムの例を示すフローチャートである。 低サイドローブ化したマルチビームの自動生成例を示す図である。
本発明を適用する装置構成は、電波集光系である大型の反射鏡1とその焦点3からずらした離焦点に置いたフェーズドアレー給電部2と、該給電部につながり送受信号の振幅と位相(励振分布)を制御するビームフォーミングネットワーク4で各素子を組み合わせたアンテナシステムである。図1は、反射鏡1であるパラボラ鏡面と焦点3から鏡面側に少しずらして配置したフェーズドアレー給電部2から構成する離焦点型の衛星搭載アンテナシステムを示す。
図2(a)は、フェーズドアレー給電部2が受信側である場合のビームフォーミングネットワーク4Rの構成を示すブロック図で、低雑音増幅器である増幅器5Rに入力した電波は、振幅調整器6Rと、位相調整器7Rで、それぞれ振幅と位相が調整され、合成出力として出力される。
また、図2(b)は、フェーズドアレー給電部2が送信側である場合のビームフォーミングネットワーク4Tの構成を示すブロック図で、位相調整器7Tや振幅調整器6Tで位相と振幅を調整し、電力増幅器である増幅器5Tで増幅したのちフェーズドアレー給電部2から給電する。
サイドローブレベルを広範囲に渡り低減した様々な指向方向のビームの励振分布探索の自動化を行うために、本発明では、励振分布を求める探索アルゴリズムにおいて、その初期値と拘束点の設定を試行錯誤によらずに決める。これにより、多数のビームを生成するマルチビームアンテナシステムで、サイドローブレベルを広範囲に渡り低減した様々な指向方向のビームの励振分布の探索の自動化が可能になる。このためには、以下に示す処理を順に行う。
[1]このような構成において、指定する方向のビームを生成するための各給電部に印加する電波の位相と振幅を、最大比合成方式を用いて決定し、それを初期値として用いる。
ここで、最大比合成方式は、複数のアンテナを用いるダイバーシティにおいてよく知られた方式であり、各給電素子受信信号成分を合成する点(受信系の場合)あるいは各給電素子からの信号成分を受信する遠方の受信点(送信系の場合)で、各素子からの信号を同位相で且つ受信信号の強度が高い素子の信号にその強度に比例した重みを掛けて合成するものである。これによって、大型反射鏡とフェーズドアレー給電部からなるアンテナシステムのビーム利得を最大にすることができる。
次に、具体的に、フェーズドアレー給電アンテナシステムの受信利得を最大化する励振分布の求め方について述べる。図2(a)に、N素子の給電素子と信号の振幅および位相を調整して合成するビームフォーミングネットワークからなるMビーム対応のフェーズドアレー受信給電部の構成を示す。アンテナから遠く離れたある場所で送信した信号をこの給電部が受信する場合、n番目の給電素子が受信する等価低域信号(Sn)は、次の数1で表せる。
Figure 0005470578
ここでjは虚数、An、φnはそれぞれ受信信号の振幅と位相で、送信点の方向やアンテナ鏡面形状及び給電素子位置等の幾何学的配置で決まり、素子毎にあらかじめ計算しておくことが出来る。各素子の信号は低雑音増幅器(LNA)で増幅された後、振幅をGn倍し位相をψnだけシフトして合成する。この時、合成後の信号電力対LNA雑音電力比(γ)が、最大になるように振幅と位相を調整すれば、送信点方向のアンテナ利得を最大化したことになる。すなわち、次の数2を最大化するように、Gnとψnを決定すれば良い。
Figure 0005470578
ここで、Nは素子数、PnoiseはLNAが発生する熱雑音電力で全てのLNAで等しい値とする。
位相項に関しては、同相加算の条件、つまり数3を用いて求めることができる。
Figure 0005470578
ここでrは0〜N−1の数から適当に選んだ基準となる素子番号である。
振幅項に関しては、通信分野等でよく知られた最大比合成の手法を用いて、次の様にすれば良い。
Figure 0005470578
ここでαは全てのnに共通な任意の正の値である。
送信アンテナ利得の最大化については、給電素子番号nの地上局受信信号をAnexp(jφn)とすれば、同様の結果が得られる。この場合、φn及びAnは、フラットな励振分布を与えた時の反射鏡面と各給電素子の幾何学的配置によって決まるn番目の給電素子信号の、地上局受信信号の位相と振幅である(図2(b)参照)。
図3(a)に、想定するアンテナシステムを静止衛星に搭載した場合の、ピーク利得を最大にした励振分布によるビームパターンの一例を示す。
[2]次に、上記初期値によるビームの上記サービスエリアの地点付近におけるビームパターンについて、サイドローブを低減するための拘束点を以下の(イ)と(ロ)ように決める。
上記の初期値によるビームパターンのメインローブビームに対して、
(イ)ビーム中心に1つの拘束点(中心拘束点)と、
(ロ)所望のサービスエリアより若干広めの場所4点(中心方向±ΔAz、中心方向±ΔEL)にエリア端拘束点を、設ける。
このビーム中心は、最大比合成方式を行う際に指定したビーム方向である。ここで、ΔAz及びΔELは、アンテナからみたビーム中心方向からのそれぞれ方位角、仰角についての離角である。
[3]次に、中心拘束点の利得は、上記の初期値によるビームパターンのピーク利得より若干高めに設定し、エリア端拘束点の利得は所望のサービスエリア内最低利得以下に設定する。
[4]次に、上記拘束点におけるそれぞれの利得条件を全て満たすように、上記各給電部に印加する電波の位相と振幅を、上記初期値から補正する。図3(b)に、上記の補正の結果から求めたビームパターンを示す。これは、上記の中心拘束点とエリア端拘束点における上記利得条件のもとで、2乗誤差最小化等による探索アルゴリズムで励振分布を求めた結果である。この補正については、多変数関数の最適化として知られる方法、例えば、最速降下法やマルカート法として知られる最適化法がある。また、コンピュータプログラムに関しては、例えば、マスマティカ(登録商標、MATHEMATICA:ウオルフラム リサッチ インコッポレッテツド)の最適化問題解法プログラムを用いることができる。
[5]上記メインローブ外に発生する所望の値以上のサイドローブピークの有無を確認する。
[6]上記サイドローブピークがある場合は、(ハ)サイドローブパターンのそれぞれに拘束点(以降、軸外拘束点と称する)を設定して、該軸外拘束点における利得条件を、所望のサイドローブ利得以下に設定する。
この軸外拘束点は、上記の拘束点に追加して最適化するものである。このサイドローブパターンが複数あれば、それに応じて複数の軸外拘束点を追加する。これらの拘束点の設定利得は、所望のサイドローブ利得より若干低めの値とする。また最小2乗探索アルゴリズムを用いる場合、拘束点の場所の利得計算結果が設定利得より低い場合は誤差を0とすることもできる。
[7]上記中心拘束点、上記エリア端拘束点および軸外拘束点における利得条件を全て満たすように、上記各給電部に印加する電波の位相と振幅を再補正する。この再補正によって得られた位相と振幅を用いたビームパターンを図3(c)に示す。
[8]上記励振分布を用いて求めた利得パターンにおいて、上記拘束点以外の場所に新たなサイドローブピークが発生した場合は上記[]に戻ることを繰り返す。なお、上記[]に戻る処理を所定の回数行ってもサイドローブピークを抑えられない場合は、この方向のビームについては低サイドローブ化したビームの生成は断念する。
上記マルチビームアンテナシステムのそれぞれのビームについて、サイドローブレベルを低減化する処理を行うことで、離焦点フェーズドアレー給電反射鏡アンテナの低サイドローブマルチビーム用励振分布を得ることができる。
なお、上記[2]の中心拘束点の設定利得とエリア端利得の設定場所、及び上記[6]の軸外拘束点の設定利得に多少の試行錯誤が必要であるが、これらの値はどれか1つのビームについて決定すれば、他の指向方向のビームについては同じ値を用いることで処理が可能である。
図4に上記の[1]から[8]で示した自動生成アルゴリズムの例を示すフローチャートを示す。上記の[1]から[8]は、図4中の[1]から[8]に対応するものである。上記拘束点の設定方法を上記アルゴリズムに組み込み、アンテナから見た離角±4度以内を0.4度間隔の三角配置で多数のビーム方向を指定して、各ビームについて低サイドローブ化したビームの自動生成計算を行って得られたマルチビーム例を図5に示す。離角±2度程度の範囲内で低サイドローブ化された160ビームが自動生成された。なお、この例では、軸外拘束点の追加を10回以上行ってもサイドローブが所望値以下にならなかった場合は、その方向のビーム生成は不可能とした。
このように、本発明を用いることにより、試行錯誤に係る多大な労力を、上記の自動化処理により軽減することが可能になり、以下のような分野に貢献することができる。
1) 大型反射鏡とフェーズドアレー給電部を組み合わせたアンテナシステムにおけるビームフォーミングネットワーク用励振分布の計算労力の軽減と計算時間の短縮が可能になる。
2) 市販の汎用のアンテナ解析シミュレータソフトへ本計算方法を組込むことにより、100ビーム以上のマルチビームアンテナ等の高度なアンテナ設計が容易になる。
3) 周波数を再利用するマルチビームアンテナシステム(例えば移動体通信衛星に搭載する大型反射鏡とフェーズドアレー給電部による搭載マルチビームアンテナシステム)における同一周波数ビーム間のサイドローブレベルによる干渉の軽減が可能になり、移動体衛星通信システムにおけるユーザ収容局数の増大に貢献する。
4) 地上携帯電話システムと衛星携帯電話システムで同一周波数を利用する地上/衛星統合移動通信システムにおける地上と衛星システム間のサイドローブレベルによる干渉の軽減が可能になり、地上システムと衛星システムが共存したシステムのユーザ収容局数の増大に貢献する。
本発明は、アンテナシステムからの距離を十分に取れる場合は、実際の離焦点フェーズドアレー給電反射鏡アンテナを用いて、マルチビーム用励振分布を調整する場合に適用できる。また、縮尺した模型を用いる場合でも、その縮尺に応じた波長の電波を用いることで、マルチビーム用励振分布を調整することができることは明らかである。また、上記の処理を、コンピュータを用いたシミュレータで行って上記各給電部に印加する電波の位相と振幅を決定することで、上記の励振分布導出を短期間で行うことができる。
また、上記においては、マルチビームアンテナシステムについて説明したが、スキャンビームアンテナシステムにおいても本発明を適用できることは明らかである。
1 反射鏡
2 フェーズドアレー給電部
3 焦点
R、4T ビームフォーミングネットワーク
R、5T 増幅器
R、6T 振幅調整器
R、7T 位相調整器

Claims (3)

  1. 電波集光系である反射鏡とその離焦点に置いたフェーズドアレー給電部とを組み合わせたマルチビームアンテナシステムにおいて、
    (1)指定するサービスエリア方向のピーク利得を最大にするためのフェーズドアレー給電部の各給電部に印加する電波の位相と振幅を、最大比合成方式を用いて決定して、これを初期値とし、
    (2)上記初期値による励振分布によるビームパターンのメインローブビームについて、
    (a)最大比合成方式を用いる際に指定したビーム中心方向に1つの中心拘束点を設定し、また、
    (b)上記サービスエリア外で、上記指定したビーム中心方向からの方位角および仰角についてのそれぞれの離角が±ΔAzおよび±ΔELである4点のエリア端拘束点を選択し、
    (3)上記中心拘束点の利得条件を上記の初期値によるビームパターンのピーク利得以上に設定し、上記エリア端拘束点のそれぞれの利得条件を上記所定サービスエリア内での最低利得以下に設定し、
    (4)上記中心拘束点およびエリア端拘束点におけるそれぞれの利得条件をすべて満たすように、上記各給電部に印加する電波の位相と振幅を、上記(1)の初期値による励振分布を初期値として最適化手段により補正し、
    (5)上記補正により得られたビームパターンから上記サービスエリア外に発生するサイドローブピークの有無を確認し、もしあれば、
    (6)上記サイドローブピークのそれぞれに軸外拘束点を追加設定して、該軸外拘束点における利得条件を、所望のサイドローブ利得以下に設定し、
    (7)上記中心拘束点、上記エリア端拘束点、および上記軸外拘束点における利得条件をすべて満たすように、上記各給電部に印加する電波の位相と振幅を再補正する処理を行い、
    上記マルチビームアンテナシステムのそれぞれのビームについて上記(1)から(7)のステップを行うことを特徴とする離焦点フェーズドアレー給電反射鏡アンテナの低サイドローブマルチビーム用励振分布導出方法。
  2. 上記()の処理の結果、上記中心拘束点、上記エリア端拘束点および上記軸外拘束点以外の場所に新たなサイドローブピークが発生した場合は、このような新たなサイドローブピークが発生しなくなるまで上記(5)〜(7)を繰り返すことを特徴とする請求項1に記載の離焦点フェーズドアレー給電反射鏡アンテナの低サイドローブマルチビーム用励振分布導出方法。
  3. 上記請求項1または請求項2の処理を、コンピュータを用いたシミュレータで行って上記各給電部に印加する電波の位相と振幅を決定することを特徴とする離焦点フェーズドアレー給電反射鏡アンテナの低サイドローブマルチビーム用励振分布導出方法。
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