JP5460524B2 - デジタル受信装置 - Google Patents

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Description

この発明は、デジタル受信装置に関する。
従来、ユーザが所持する携帯機から変調された希望波信号(無線信号)を受信し、同受信した信号をデジタル信号に復調するデジタル受信装置が知られている。復調されたデジタル信号は車両等の制御対象に出力される。これにより、制御対象において希望波信号の内容が認識される。ここで、デジタル受信装置は、携帯機からの希望波信号のみならずノイズ信号も受信する。このノイズ信号によって希望波信号が適切に認識されず、携帯機及び制御対象間での通信が妨げられるおそれがある。このようなノイズ信号に対してデジタル受信装置において種々の対策が講じられている。
例えば、特許文献1に示されるデジタル受信装置は適応フィルタを備え、この適応フィルタは受信したノイズ信号に応じて、そのノイズ信号を除去するようにフィルタ係数が設定される。具体的には、図4に示されるように、デジタル受信装置は、適応フィルタ102に加えて、受信された信号が希望波信号及びノイズ信号の何れであるかを判定する信号判定部101を備える。信号判定部101は、希望波信号の受信を待つ待機状態において、受信された信号が希望波信号であるか否かを判定し、その判定結果をフィルタ制御部103に出力する。
フィルタ制御部103は、信号判定部101からの判定結果に基づき希望波信号でない、すなわちノイズ信号である旨認識したとき、同ノイズ信号を除去するフィルタ係数を演算し、同演算したフィルタ係数に適応フィルタ102を更新する。これにより、ノイズ信号の周波数が変化した場合であっても、適応フィルタ102をノイズ信号に応じたフィルタ係数とすることでノイズ信号を除去することができる。
ここで、希望波信号と同一周波数帯のノイズ信号を受信した場合、上記同様に、フィルタ制御部103は、フィルタ係数を更新することで同ノイズ信号を除去する。しかし、この場合には、ノイズ信号及び希望波信号は同一周波数帯であるため、ノイズ信号のみならず希望波信号までも除去されてしまう。
このような問題を解消するべく、例えば以下のような構成が検討されている。すなわち、図4に示すように、デジタル受信装置はノッチ周波数判定部104を備える。ノッチ周波数判定部104は、フィルタ制御部103からのフィルタ係数の演算結果に基づき、ノッチ周波数を算出し、その算出結果をフィルタ制御部103に出力する。ここで、ノッチ周波数とは、フィルタ係数が適用された適応フィルタ102において信号レベルの減衰量が最大となる周波数をいう。フィルタ制御部103は、ノッチ周波数判定部104からの演算結果に基づきノッチ周波数を認識する。
また、フィルタ制御部103は不揮発性のメモリ103aを備え、同メモリ103aには予め希望波信号の中心周波数が記憶されている。フィルタ制御部103は、ノッチ周波数及び希望波信号の中心周波数の照合を行う。フィルタ制御部103は、この照合が成立した場合、希望波信号までもが除去されるフィルタが形成されているとして、適応フィルタ102を通じてフィルタ係数をリセットする。フィルタ係数がリセットされたときにはノイズ信号は一切除去されないものの、少なくとも希望波信号が除去されることはない。従って、本構成によれば、フィルタ係数の更新を通じて希望波信号が除去されることが抑制される。
ここで、一般的に車両をはじめとする制御対象には複数の携帯機が登録されている。各携帯機は、それらからの希望波信号が同一の中心周波数で送信されるように設計されている。しかし、実際には、希望波信号の中心周波数には携帯機毎にばらつきがある。よって、例えば、2つの携帯機が登録されている場合、メモリ103aには、両携帯機に対応した希望波信号の中心周波数fka、fkbが記憶される。そして、ノッチ周波数と、メモリ103aに記憶される各中心周波数fka、fkbとの照合が行われる。
特開2005−73163号公報
ところで、複数の携帯機が登録されている場合であっても、それらの使用頻度には、ばらつきがある。例えば、メインの携帯機のみを使用して、サブの携帯機を家に保管しておくことも十分考えられる。このような場合であっても、サブの携帯機に対応した中心周波数fkbと、ノッチ周波数との照合が行われる。また、ノッチ周波数がサブの携帯機に対応した中心周波数fkbに偶然にも一致した場合、サブの携帯機は使用されていないにも関わらずフィルタ係数はリセットされる。これにより、ノイズ信号は除去されなくなるため、一時的にメインの携帯機からの希望波信号に含まれるノイズ信号を除去することが不可となる。従って、デジタル受信装置の受信感度が低下し、車両及び制御対象間の通信が不成立となるおそれがあった。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の携帯機が登録されても適切にノイズ信号を除去できるデジタル受信装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、複数の携帯機からそれぞれ異なる周波数にて送信される希望波信号を受信し、その希望波信号に含まれるノイズ信号を除去するべく、正規の希望波信号でない非正規信号を受信している旨判定されたとき、その非正規信号を除去する阻止帯域を有するフィルタをフィルタ係数の更新を通じて形成するとともに、予め記憶される前記各希望波信号の周波数が前記阻止帯域に含まれるか否かを判断し、前記阻止帯域に前記各希望波信号の周波数が含まれている旨判断したときにはフィルタ係数をリセットするデジタル受信装置において、前記複数の携帯機のうち特定の携帯機の使用頻度が低い旨判断した場合、前記阻止帯域が前記特定の携帯機に対応する希望波信号の周波数を含むか否かの判断が省略されることをその要旨としている。
同構成によれば、複数の携帯機のうち使用頻度が低い旨判断された特定の携帯機については、阻止帯域が特定の携帯機に対応する希望波信号の周波数を含むか否かの判断が省略される。従って、阻止帯域が使用頻度の低い特定の携帯機に対応する希望波信号の周波数を偶然にも含んでフィルタ係数がリセットされること、ひいてはノイズ信号の除去機能が解除されることが抑制される。これにより、複数の携帯機が登録された場合であってもデジタル受信装置の受信感度を維持することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のデジタル受信装置において、前記携帯機の連続利用回数が閾値以上となったとき、同携帯機以外の携帯機の使用頻度が低い旨判断することをその要旨としている。
同構成によれば、携帯機の連続利用回数に基づき携帯機の使用頻度が判断される。これにより、携帯機の連続利用回数をカウントするだけで容易に使用頻度を判断することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のデジタル受信装置において、予め記憶される前記各希望波信号の周波数が前記阻止帯域に含まれるか否かの判断とは、前記阻止帯域において信号レベルの減衰量が最大となる前記フィルタのノッチ周波数と、予め記憶される各希望波信号の中心周波数とが一致するか否かの判断であることをその要旨としている。
同構成によれば、阻止帯域に、予め記憶される各希望波信号の周波数が含まれるか否かの判断として、フィルタのノッチ周波数と、予め記憶される各希望波信号の中心周波数とが一致するか否かが判断される。そして、使用頻度が低い旨判断された携帯機に対応する希望波信号の中心周波数とフィルタのノッチ周波数とが一致するか否かの判断は省略される。
本発明によれば、デジタル受信装置において、複数の携帯機が登録されても適切にノイズ信号を除去することができる。
デジタル受信装置の構成図。 ノッチフィルタの周波数特性図。 制御プログラムの処理手順を示すフローチャート。 従来のデジタル受信装置の構成図。
以下、本発明に係るデジタル受信装置を電子キーシステムに具体化した一実施形態を図1〜図3に従って説明する。本例におけるデジタル受信装置は車両に搭載されるとともに、電子キーからの車両ドアの施解錠を要求する旨の無線信号を受信する。
図1に示されるように、電子キー2は不揮発性のメモリ2aを備え、同メモリ2aには電子キー2に固有のIDコードが記憶される。電子キー2は、スイッチ操作により自身のメモリ2aに記憶されるIDコードを含む所定周波数帯の無線信号(希望波信号Sk1)を送信する。本例においては、希望波信号Sk1はFSK(Frequency Shift Keying)変調されている。また、所定周波数帯とは、RF(Radio Frequency)帯である。さらに、本例においては、上述したマスターの電子キー2に加えてサブの電子キー3が存在する。サブの電子キー3もマスターの電子キー2と同様にIDコードを含む希望波信号Sk2を送信する。以下、特に明記しない限り、マスターの電子キー2についてのみ代表して説明するが、サブの電子キー3についても同様である。
デジタル受信装置1は、電子キー2からの希望波信号Sk1を復調し、それを車両制御部50に出力する。車両制御部50においては、希望波信号Sk1に含まれるIDコードの照合が実行され、IDコードの照合が成立すると車両ドアを施解錠させる。
デジタル受信装置1は、間欠的に電源がオンオフ動作して、電源オンの時に受信動作モードとなり、電源のオフの時に休止モードとなる。そして、電源オン時の受信動作モードにおいては、電子キー2からの希望波信号Sk1の受信を待つ待機状態と、希望波信号Sk1を受信している受信状態とがある。従って、待機状態では、希望波信号Sk1が入力されず、ノイズ信号Snのみを受信する。受信状態では、希望波信号Sk1に併せてノイズ信号Snを受信する。
次に、デジタル受信装置1について詳細に説明する。
図1に示すように、デジタル受信装置1は、受信アンテナ10と、前処理部20と、ノイズ除去部30と、復調部41、正規信号判定部42とを備えている。
受信アンテナ10は電子キー2から送信される希望波信号Sk1を受信し、その受信信号を前処理部20に出力する。
前処理部20は、入力された信号を周波数変換することで、同信号の周波数と局部発振器による周波数との差の周波数、いわゆる中間周波数の信号を生成する。そして、前処理部20は、この中間周波数の信号をアナログ/デジタル変換してベースバンド信号を生成し、このベースバンド信号に対して帯域制限のなされた信号をノイズ除去部30へ出力する。
ノイズ除去部30は、フィルタ部31と、加算器32と、フィルタ制御部33と、ノッチ周波数判定部34と、を備える。前処理部20からの信号は加算器32を通じて復調部41に出力される。フィルタ部31は加算器32を通じて、ノイズ除去前の信号S1のうち希望波信号Sk1を通過させるとともにノイズ信号Snを除去して、ノイズ除去後の信号S3を生成する。ノイズ除去後の信号S3は、復調部41、フィルタ制御部33及び正規信号判定部42に出力される。
正規信号判定部42は、加算器32からのノイズ除去後の信号S3が希望波信号Sk1,Sk2及び非正規信号の何れであるかを判定する。非正規信号とは、ノイズ信号Snのみならず、希望波信号Sk1,Sk2に混じるノイズ信号Snの信号レベルが比較的強く正規の希望波信号Sk1,Sk2として認識されない信号も含む。正規信号判定部42は、判定結果を結果信号S4としてフィルタ制御部33に出力する。
フィルタ制御部33は、ノイズ除去後の信号S3に基づきフィルタ部31を通じたノイズの除去状況を監視する。また、フィルタ制御部33は、電子キー2,3の連続利用回数をカウントするカウンタ33bを備える。
フィルタ制御部33は不揮発性のメモリ33aを備え、同メモリ33aには両希望波信号Sk1,Sk2の中心周波数fka,fkbが記憶されている。ここで、上記背景技術においても説明したように、また、図2に示すように、電子キー2,3毎に希望波信号Sk1,Sk2の中心周波数fka,fkbは異なる。
フィルタ制御部33は、結果信号S4を通じて非正規信号である旨認識したとき、同非正規信号を除去する新たなフィルタ係数を算出し、その算出したフィルタ係数をフィルタ部31に反映する。ここでは、非正規信号はノイズ信号Snであるとする。これにより、図2に示すように、フィルタ部31は加算器32を通じてノイズ信号Snの中心周波数fnを中心とした阻止帯域LF1における信号レベルをゼロに減衰させる。これにより、阻止帯域LF1におけるノイズ信号Snは除去される。すなわち、フィルタ部31及び加算器32は、阻止帯域LF1におけるノイズ信号Snを除去するノッチフィルタを構成する。
阻止帯域LF1における減衰量が最大となる周波数をノッチ周波数fcという。本例ではノッチ周波数fcは阻止帯域LF1における中央値をとるとともに、ノイズ信号Snの中心周波数fnと一致する。以上のように、ノイズ信号Snに応じてフィルタ係数、ひいてはノッチ周波数fc(阻止帯域LF1)が更新されることで、希望波信号Sk1に混じるノイズ信号Snの周波数が周囲の環境により変動した場合であっても、より確実にノイズ信号Snを除去することができる。
また、フィルタ制御部33は、フィルタ係数の算出結果をノッチ周波数判定部34に出力する。ノッチ周波数判定部34は、フィルタ係数の算出結果に基づきノッチ周波数fcを算出し、その算出結果をフィルタ制御部33に出力する。フィルタ制御部33は、ノッチ周波数判定部34からの算出結果に基づくノッチ周波数fcと、メモリ33aに記憶される中心周波数fka,fkbとを照合する。フィルタ制御部33は、ノッチ周波数fcと、メモリ33aに記憶される中心周波数fka,fkbとが一致せずに照合が成立しないとき、今回算出した最新のフィルタ係数をメモリ33aに記憶させることでフィルタ係数を更新する。
フィルタ制御部33は、ノッチ周波数fcが中心周波数fka,fkbの何れかと一致して照合が成立した旨判断したとき、フィルタ部31を通じて反映されたフィルタ係数をリセットする。例えば、ノッチ周波数fcが中心周波数fkaと一致するとき、図2の破線で示すように、中心周波数fkaと同一値のノッチ周波数fcを中心として阻止帯域LF2が設定される。この場合、希望波信号Sk1の中心周波数fkaは阻止帯域LF2内であるところ、正規の希望波信号Sk1までもが除去されるおそれがある。その点、本例ではノッチ周波数fcが中心周波数fkaと一致するとき、フィルタ係数がリセットされることで阻止帯域LF2が消去される。これにより、ノッチフィルタを通じてノイズ信号Snは除去されないものの、少なくとも希望波信号Sk1,Sk2が除去されることはない。
メモリ33aに記憶される希望波信号Sk1,Sk2の中心周波数fka,fkbは、車両制御部50においてIDコードの照合が成立したとき更新される。具体的には、車両制御部50はIDコードの照合が成立したときフィルタ制御部33にその旨を通知する信号S5を送信する。フィルタ制御部33は、当該信号S5を受けると、メモリ33aに記憶される中心周波数fka,fkbと、今回受信した希望波信号Sk1,Sk2の中心周波数fka,fkbとの照合を行う。フィルタ制御部33は、照合が成立しないとき、メモリ33aに記憶される中心周波数fka,fkbを今回受信した希望波信号Sk1,Sk2の中心周波数fka,fkbに更新する。すなわち、メモリ33aに記憶される中心周波数fka,fkbを消去した後、今回受信した希望波信号Sk1,Sk2の中心周波数fka,fkbを記憶させる。これにより、希望波信号Sk1,Sk2の中心周波数fka,fkbが温度の変化や時間の経過によって変化した場合であっても、中心周波数fka,fkbの変化に応じた中心周波数fka,fkbを上記ノッチ周波数fcとの照合の基準とすることができる。また、フィルタ制御部33は、照合が成立したとき、中心周波数fka,fkbの更新は必要ないとして、メモリ33aに記憶される現状の中心周波数fka,fkbを上記ノッチ周波数fcとの照合の基準とする。
ここで、上記背景技術において説明したように、複数の電子キー2,3が登録されている場合であっても、それらの使用頻度には、ばらつきがある。例えば、メインの電子キー2のみを使用して、サブの電子キー3を家に保管しておくことも考えられる。そこで、本例では、電子キーの使用頻度に応じて処理モードを切り替える。
具体的には、フィルタ制御部33は信号S5を受けた後、前回使用された電子キーと同一か否かを判断する。ここで、希望波信号Sk1,Sk2には、キー種を識別するコードが含まれている。よって、車両制御部50は、復調された希望波信号Sk1,Sk2に基づきマスター及びサブの何れの電子キー2,3であるかを認識可能である。車両制御部50は、信号S5にキー種に係る情報を含ませてフィルタ制御部33に送信する。これにより、フィルタ制御部33は、通信に利用された電子キー2,3を認識できる。そして、フィルタ制御部33は、前回使用された電子キーと同一である旨判断したとき、カウンタ33bをインクリメント(カウント値を1つあげる)する。また、フィルタ制御部33は、前回使用された電子キーと同一でない旨判断したとき、カウンタ33bをリセットする。これにより、同一の電子キーの連続利用回数をカウントすることができる。そして、フィルタ制御部33は、電子キーの連続利用回数が閾値以上となるか否かを判断する。この閾値は、連続利用される電子キーが今後も継続的に使用されると予想される値に設定される。フィルタ制御部33は、電子キーの連続利用回数が閾値未満である旨判断したとき自身の処理モードを通常処理モードとする。この通常処理モードにおいては、フィルタ制御部33は上述のように、ノッチ周波数判定部34を通じて認識したノッチ周波数fcと、メモリ33aに記憶される各中心周波数fka,fkbとの照合を行う。
一方、フィルタ制御部33は、電子キーの連続利用回数が閾値以上となった旨判断したとき簡易処理モードとなる。簡易処理モードにおいては、使用されていない電子キーに対応する希望波信号の中心周波数の照合は実行されない。例えば、上述のように、マスターの電子キー2のみ使用されている場合には、この電子キー2の連続利用回数が閾値以上となる。すると、フィルタ制御部33は簡易処理モードとなり、ノッチ周波数判定部34を通じて認識したノッチ周波数fcと、メモリ33aに記憶される中心周波数fkaとの照合を行う。このとき、中心周波数fkbと、ノッチ周波数fcとの照合は実行されない。これにより、ノッチ周波数fcが中心周波数fkbに偶然にも一致してフィルタ係数がリセットされてノイズ信号Snが除去されなくなることが抑制される。また、中心周波数fkb及びノッチ周波数fcの照合が省略されるところ、その処理に係る電力消費を低減することができる。
次に、フィルタ制御部33が実行する処理モードの切り替えに係る制御プログラムについて説明する。当該制御プログラムは、図3に示されるフローチャートに従って実行される。
まず、正規信号判定部42を通じて正規の希望波信号Sk1,Sk2であるか否かが認識される(S101)。正規の希望波信号Sk1,Sk2である旨認識された場合(S101でYES)、信号S5を通じてIDコードの照合が成立した旨が認識されると(S102)、今回受信した希望波信号Sk1,Sk2の中心周波数fka,fkbが認識される(S103)。そして、今回受信した希望波信号Sk1,Sk2の中心周波数fka,fkbと、メモリ33aに記憶される中心周波数fka,fkbとの照合が実行される(S104)。照合が成立しないとき(S104でNO)、メモリ33aに記憶される中心周波数fka,fkbが今回受信した希望波信号Sk1,Sk2の中心周波数fka,fkbに更新される(S105)。そして、前回IDコードの照合が成立したときの電子キーと同一の電子キーであるか否かが判断される(S106)。また、照合が成立したとき(S104でYES)、中心周波数fka,fkbの更新は行われることなく、前回IDコードの照合が成立したときの電子キーと同一の電子キーであるか否かが判断される(S106)。
前回の電子キーと同一の電子キーでない旨判断された場合(S106でNO)、カウンタ33bのカウント値、すなわち電子キーの連続利用回数がリセットされる(S107)。そして、当該制御プログラムの開始時に簡易処理モードであれば通常処理モードに移行され、当該制御プログラムの開始時に通常処理モードであればそのモードが維持される(S108)。そして、当該制御プログラムは終了される。
また、前回の電子キーと同一の電子キーである旨判断された場合(S106でYES)、簡易処理モードであるか否かが判断される(S109)。そして、簡易処理モードである旨判断されたとき(S109でYES)、この簡易処理モードが維持された状態で当該制御プログラムは終了される。また、簡易処理モードでない、すなわち通常処理モードである旨判断されたとき(S109でNO)、カウンタ33bのカウント値がインクリメントされる(S110)。そして、そのカウント値、すなわち連続利用回数が閾値以上となるか否かが判断される(S111)。連続利用回数が閾値以上である旨判断されたとき(S111でYES)、通常処理モードから簡易処理モードに移行され(S112)、当該制御プログラムは終了される。連続利用回数が閾値未満である旨判断されたとき(S111でNO)、通常処理モードに維持された状態で当該制御プログラムは終了される。
一方、正規信号判定部42を通じて正規の希望波信号Sk1,Sk2でない、すなわち非正規信号である旨認識されたとき(S101でNO)、この非正規信号に応じたフィルタ係数が算出され、同算出されたフィルタ係数はフィルタ部31に反映される(S113)。そして、ノッチ周波数判定部34を通じて非正規信号に応じたノッチ周波数fcが認識される(S114)。次に、簡易処理モードであるか否かが判断される(S115)。
簡易処理モードでない、すなわち通常処理モードである旨判断された場合(S115でNO)、ノッチ周波数判定部34を通じて認識されたノッチ周波数fcと、メモリ33aに記憶される中心周波数fkaとが一致するか否かが判断される(S116)。これが一致しない場合(S116でNO)、ノッチ周波数判定部34を通じて認識されたノッチ周波数fcと、メモリ33aに記憶される中心周波数fkbとが一致するか否かが判断される(S117)。これも一致しない場合(S117でNO)、算出されたフィルタ係数がメモリ33aに記憶され(S118)、当該制御プログラムが終了される。
また、ノッチ周波数判定部34を通じて認識されたノッチ周波数fcと、メモリ33aに記憶される中心周波数fka又は中心周波数fkbとが一致する旨判断された場合(S116又はS117でYES)、反映されたフィルタ係数がリセットされ(S119)、当該制御プログラムが終了される。これにより、ノイズ信号Snのみならず希望波信号Sk1,Sk2も除去されることを防止することができる。
また、簡易処理モードである旨判断された場合(S115でYES)、ノッチ周波数判定部34を通じて認識されたノッチ周波数fcと、メモリ33aに記憶される中心周波数とが一致するか否かが判断される(S120)。このときのメモリ33aに記憶される中心周波数とは、連続利用回数が閾値以上となった電子キーに対応した希望波信号の中心周波数である。すなわち、マスターの電子キー2のみが使用されていた場合には、中心周波数fkaである。
ノッチ周波数判定部34を通じて認識されたノッチ周波数fcと、メモリ33aに記憶される中心周波数とが一致しない場合(S120でNO)、算出されたフィルタ係数がメモリ33aに記憶され(S118)、当該制御プログラムが終了される。ノッチ周波数fcと、メモリ33aに記憶されるノッチ周波数fcとが一致する場合(S120でYES)、反映されたフィルタ係数がリセットされ(S119)、当該制御プログラムが終了される。このように、簡易処理モードである場合には、通常処理モードにおけるステップS116,S117の2つの判断処理が、ステップS120の1つの判断処理で済む。
以上、説明した実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)複数の電子キー2,3のうち使用頻度が低い旨判断された電子キーについては、ノッチ周波数fcがその電子キーの中心周波数fka,fkbに一致するか否かの判断が省略される。従って、使用されていない電子キーに対応した希望波信号の中心周波数fka,fkbに、ノッチ周波数fcが偶然にも一致してフィルタ係数がリセットされること、ひいてはノイズ信号Snの除去機能が解除されることが抑制される。これにより、使用頻度の高い電子キーに対するデジタル受信装置1の受信感度が維持される。また、判断が省略されるところ、その判断処理に係る電力消費を低減することができる。
(2)電子キー2,3の連続利用回数に基づき電子キー2,3の使用頻度が判断される。これにより、電子キー2,3の連続利用回数をカウントするだけで容易に使用頻度を判断することができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・上記実施形態においては、電子キー2,3はマスター及びサブの計2つであった。しかし、3つ以上であってもよい。電子キーの数が増えるにつれて通常処理モードにおけるノッチ周波数と中心周波数との照合回数が増えるところ、簡易処理モードの照合回数の低減という効果がより顕著となる。
・上記実施形態においては、電子キーの連続利用回数(カウンタ33bのカウント値)が閾値以上となったとき、その電子キー以外の電子キーの利用頻度が低いとして、簡易処理モードとされていた。しかし、電子キーの利用頻度を認識できれば、上記連続利用回数以外の方法であってもよい。例えば、一定期間における各電子キーの利用割合を算出して、何れかの電子キーの利用割合が所定の割合を超えたとき、その電子キー以外の電子キーの利用頻度は低いとして簡易制御モードとされる。また、逆に何れかの電子キーの利用割合が所定の割合を下回ったとき、その電子キーの利用頻度は低いとして簡易制御モードとされてもよい。
・上記実施形態においては、ノッチ周波数判定部34を通じて認識されるノッチ周波数fcと、メモリ33aに記憶される中心周波数fka,fkbとが一致するか否かの判断を通じてフィルタ係数をリセットするか否かが決定されていた。しかし、非正規信号に応じた阻止帯域を通じて正規の希望波信号Sk1,Sk2が除去されるおそれがある旨判断されれば、判断方法はこれに限定されない。例えば、阻止帯域が希望波信号Sk1,Sk2の周波数帯の少なくとも一部を含んでいる旨判断された場合、フィルタ係数をリセットしてもよい。
・上記実施形態においては、電子キーシステムとして電子キー2,3から車両へ単方向に送信される希望波信号Sk1,Sk2に基づき車両ドアが施解錠されるワイヤレスキーシステムが採用されていた。しかし、電子キーシステムであれば、電子キー2,3及び車両間において双方向通信を行ういわゆるキー操作フリーシステムであってもよい。本システムにおいては、車両の周辺に応答要求信号が送信される。電子キーは、当該応答要求信号を受信すると、IDコードを含む希望波信号Sk1を送信する。以下、ワイヤレスキーシステムと同様にIDコードの照合成立を条件として車両ドアの施解錠が可能となる。
・上記実施形態においては、希望波信号Sk1に含まれるIDコードの照合を通じて施解錠が行われていたが、IDコードの照合を通じて行われる制御はこれに限らない。例えば、車内に存在する電子キー2からの希望波信号Sk1に含まれるIDコードの照合が成立した場合、エンジン始動許可状態とされてもよい。この状態において、運転席近傍に設けられるスイッチが操作されるとエンジンが始動される。
・上記実施形態においては、デジタル受信装置1は車両用の電子キーシステムに適用されていた。しかし、携帯機との間で通信を行うデジタル受信装置であれば、車両用の電子キーシステムに限定されず、例えば住宅用の電子キーシステムであってもよい。さらに、キーシステムに限らず適用することができる。
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想をその効果と共に記載する。
(イ)請求項3に記載のデジタル受信装置において、予め記憶される各希望波信号の中心周波数は、受信した希望波信号に基づき更新されるデジタル受信装置。
同構成によれば、予め記憶される各希望波信号の中心周波数は更新される。よって、実際に携帯機から送信される希望波信号の中心周波数が温度の変化や時間の経過によって変化した場合であっても、記憶される希望波信号の中心周波数を正確にすることができる。
(ロ)上記項(イ)に記載のデジタル受信装置において、前記デジタル受信装置は前記携帯機からの希望波信号の妥当性を確認したとき制御を実行する制御対象に設けられ、希望波信号の中心周波数は、前記制御対象において希望波信号の妥当性が確認されたとき更新される。
1…デジタル受信装置、2,3…電子キー、30…ノイズ除去部、31…フィルタ部、32…加算器、33…フィルタ制御部、34…ノッチ周波数判定部、41…復調部、42…正規信号判定部。

Claims (3)

  1. 複数の携帯機からそれぞれ異なる周波数にて送信される希望波信号を受信し、その希望波信号に含まれるノイズ信号を除去するべく、正規の希望波信号でない非正規信号を受信している旨判定されたとき、その非正規信号を除去する阻止帯域を有するフィルタをフィルタ係数の更新を通じて形成するとともに、予め記憶される前記各希望波信号の周波数が前記阻止帯域に含まれるか否かを判断し、前記阻止帯域に前記各希望波信号の周波数が含まれている旨判断したときにはフィルタ係数をリセットするデジタル受信装置において、
    前記複数の携帯機のうち特定の携帯機の使用頻度が低い旨判断した場合、前記阻止帯域が前記特定の携帯機に対応する希望波信号の周波数を含むか否かの判断が省略されるデジタル受信装置。
  2. 請求項1に記載のデジタル受信装置において、
    前記携帯機の連続利用回数が閾値以上となったとき、同携帯機以外の携帯機の使用頻度が低い旨判断するデジタル受信装置。
  3. 請求項1又は2に記載のデジタル受信装置において、
    予め記憶される前記各希望波信号の周波数が前記阻止帯域に含まれるか否かの判断とは、前記阻止帯域において信号レベルの減衰量が最大となる前記フィルタのノッチ周波数と、予め記憶される各希望波信号の中心周波数とが一致するか否かの判断であるデジタル受信装置。
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