JP5460406B2 - 撮像素子の位置調整方法、カメラモジュール製造方法及び装置、カメラモジュール - Google Patents

撮像素子の位置調整方法、カメラモジュール製造方法及び装置、カメラモジュール Download PDF

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Description

本発明は、撮影レンズに対する撮像素子の位置を調整する方法と、レンズユニット及び素子ユニットを有するカメラモジュールの製造方法及び装置と、カメラモジュールとに関する。
撮影レンズが組み込まれたレンズユニットと、CCDやCMOS等の撮像素子が組み込まれた素子ユニットとを一体化したカメラモジュールが知られている(特許文献1)。このカメラモジュールでは、素子ユニットが基板に実装されており、基板をレンズユニットに紫外線硬化樹脂により接着している。この場合、撮像素子が基板に対して曲がって取り付けられているおそれがある。そこで、製造時に、撮像素子の撮像面がレンズユニットの結像面に略一致するように、レンズユニットに対する素子ユニットの位置調整を行っている。
特許文献1記載の撮像素子の位置調整方法では、合焦座標値取得工程、結像面算出工程、調整値算出工程、及び調整工程を備えている。合焦座標値取得工程は、測定チャートに直交するZ軸上に撮影レンズと撮影レンズによって結像されるチャート像を撮像する撮像素子とをセットし、Z軸上に予め離散的に設定された複数の測定位置に、撮像素子を順次に移動して撮像を行い、撮像素子の撮像面上に設定された中央及びその周辺との5つの撮像位置から得られる撮像信号に基づいて各々の撮像位置での合焦度合を表す個別の合焦評価値を複数の測定位置ごとに算出し、撮像位置の各々について所定の合焦評価値が得られたときにそれぞれのZ軸上の位置を合焦座標値とする。
結像面算出工程は、撮像面をZ軸に直交するXY座標平面に対応させたときの各撮像位置のXY座標値と、それぞれの撮像位置ごとに得られたZ軸上の合焦座標値との組み合わせで表される少なくとも5つの評価点をXY座標平面とZ軸とを組み合わせた三次元座標系に展開したときに、これらの評価点の相対位置に基づいて三次元座標系で一平面として表される近似結像面を算出する。近似結像面の算出としては、例えば前記評価点を最小自乗法により演算して平面近似された近似結像面を求めている(特許文献1、段落[0065]、[0079])。
調整値算出工程は、Z軸と近似結像面との交点である結像面座標値と、XY座標平面に対する近似結像面のX軸及びY軸回りの回転角度とを算出する。調整工程は、結像面座標値及び回転角度に基づいて、撮像素子のZ軸上での位置とX軸及びY軸回りの傾きとを調整し、撮像面を近似結像面に一致させる。
特開2010−21985号公報
近年、カメラモジュールの薄型化が望まれている。そこで、素子ユニットについて撮像素子を実装する基板の薄層化を図っている。しかしながら、基板の厚さが薄いと、例えばスパッタリング等により表面に多層薄膜を形成する基板等では、成膜された多層薄膜の膜応力(圧縮応力)により、基板が反るという問題点が生じている。
特許文献1に記載の最小自乗法を用いて近似結像面を算出する方法では、撮像素子の撮像面の全面が一様に傾いて変形して全評価点の相対位置が一様に傾いて得られる場合には、算出される近似結像面が傾きを矯正した面(垂直な面)になる。また、撮像面の全面が波打つように変形して全評価点の相対位置が一定の誤差を含む位置で得られる場合には、算出される近似結像面も一定の誤差を含む面になる。したがって、基板が一様に変形している場合では、従来技術の方法でも問題が生じない。
しかしながら、図26(A)に示すように、基板が部分的に変形して撮像面200の一部200aの解像度が極端に下落している場合がある。この場合、合焦度合いの高い位置である合焦評価値201の一部に異常値201aが含まれることになる.目的関数に最小自乗法を使用する場合には、図26(A)に示すように、近似結像面202に異常値201aが反映されないため、撮像面200の一部200aの解像度が極端に低下するという問題が生じる。なお、図26では、水平方向がZ軸方向、垂直方向がY軸方向であり、仮想空間での合焦評価値は、基板の変形の向きに比べて左右反転した向きで表れる。
本発明は、基板の一部の変形によって解像度の低下が部分的に生じている撮像素子でも、撮像面全体の解像度をバランスよく調整することができる撮像素子の位置調整方法等を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の撮像素子の位置調整方法は、合焦座標値取得工程、補間工程、特定結像面決定工程、及び調整工程を含む。合焦座標値取得工程は、測定チャートに直交するZ軸上に撮影レンズと前記撮影レンズによって結像されるチャート像を撮像する撮像素子とをセットし、前記Z軸上で前記撮影レンズ又は前記撮像素子のいずれかを順次に移動して撮像を行い、前記撮像素子の撮像面上に設定された中央とその周辺の2つ以上との撮像位置から得られる撮像信号に基づいて各々の撮像位置での合焦度合を表す個別の合焦評価値を前記Z軸上の測定座標値毎に算出する。補間工程は、前記各撮像位置における前記Z軸上の測定座標値毎の合焦評価値を補間して連続合焦評価値データを算出する。特定結像面決定工程は、前記撮像面の中央に設定された撮像位置における連続合焦評価値データのピークとなるZ軸座標値を求め、前記撮像面をZ軸に直交するXY座標平面に対応させたときの各撮像位置のXY座標値と、前記Z軸上の測定座標値との組み合わせで表される少なくとも3つ以上の評価点を前記XY座標平面とZ軸とを組み合わせた三次元座標系に展開したときに、これら評価点の相対位置に基づいて前記三次元座標系で一平面として表される近似平面を算出し、前記近似平面を前記Z軸との交点が前記Z軸座標値となるように移動し、この位置を中心として前記Z軸に直交する軸及びY軸回りに動かしてできる複数の結像平面と前記各連続合焦評価データとの交点から各結像平面における各撮像位置の推定解像度を求め、前記各結像面における前記撮像位置毎の推定解像度のバラツキを表すバランス評価値に基づいて特定の結像平面を決める。調整工程は、前記Z軸と前記特定の結像平面との交点である結像面座標値と、前記XY座標平面に対する前記特定の結像平面のX軸及びY軸回りの回転角度とを算出して、前記特定の結像平面に前記撮像面を一致させるものである。
撮像位置としては、中央とその周辺2つ以上であればよく、中央とその周辺4つ以上であればさらに望ましい。特定結像面決定工程での特定の結像平面の決め方としては、前記バランス評価値が予め決められた規格値を満たすよう結像平面を決めてもよいし、前記バランス評価値が最も小さくなるよう結像平面を決めてもよい。また、特定結像面決定工程としては、前記各連続合焦評価データに対して前記Z軸方向の単位長さ当たりの解像度変化率を算出して解像度低下が少ない範囲を探索範囲と定め、前記探索範囲内で前記特定の結像平面を決める工程を含んでもよい。
合焦座標値取得工程は、撮像位置の各々について、合焦評価値が最大となる測定座標値のZ軸上の位置を合焦座標値としている。これによれば、合焦評価値が最も高いZ軸上の位置に基づいて、撮像素子の位置を調整することができる。
また、合焦座標値取得工程としては、撮像位置の各々について、複数の測定座標値ごとに算出した各合焦評価値を、Z軸方向において隣り合う測定位置同士で順に比較していき、合焦評価値が所定回数連続して低下したときに、撮影レンズ又は撮像素子の測定位置への移動を中止してもよい。この場合、合焦評価値が低下する前の測定位置のZ軸上の座標値を合焦座標値とする。これによれば、全ての測定座標値で合焦評価値を取得する必要がなくなるので、合焦座標値取得工程にかかる時間を短縮することができる。
さらに別の合焦座標値取得工程では、撮像位置の各々について、複数の測定座標値と、複数の測定座標値に対応する各合焦評価値との組み合わせで表される複数の評価点から近似曲線を生成し、この近似曲線から求められた最大の合焦評価値に対応するZ軸上の位置を合焦座標値としてもよい。これによれば、各撮像位置の合焦評価値の最大値を実測せずに求めることができるので、最大値を実測する場合に比べて時間を短縮することができる。また、合焦評価値の最大値に基づいて合焦座標値を求めることができるので、調整精度が向上する。
さらにまた別の合焦座標値取得工程では、撮像位置の各々について、予め決められた指定値と複数の測定座標値ごとに算出した各合焦評価値との差分をそれぞれ算出し、差分が最小となる測定位置のZ軸上の座標値を合焦座標値としてもよい。これによれば、各撮像位置の合焦評価値をバランスよく揃えることができるので、画質を向上させることができる。
合焦評価値として、コントラスト伝達関数値を用いるのが好ましい。また、合焦座標値取得工程では、撮像位置の各々について、複数の測定位置ごとに、XY座標平面上に設定された第1方向とこの第1方向に直交する第2方向のそれぞれについてコントラスト伝達関数値を算出し、かつ撮像位置の各々について、第1方向及び第2方向ごとに個別の第1合焦座標値及び第2合焦座標値を取得してもよい。特定結像面決定工程では、各撮像位置の第1合焦座標値及び第2合焦座標値から少なくとも10点の評価点を求め、これらの評価点の相対位置に基づいて近似平面を算出するのが好ましい。これによれば、各撮像位置において、複数方向でのコントラスト伝達関数値にバラツキがある場合でもバランスのよい近似平面を得ることができる。また、評価点の増加により、近似平面の算出精度も向上する。
コントラスト伝達関数値が算出される第1方向及び第2方向として、水平方向及び垂直方向が好ましい。また、撮影レンズの径方向及びこの径方向に直交する直交方向で、コントラスト伝達関数値を求めてもよい。
撮像面上に設定した少なくとも3つの撮像位置は、例えば撮像面の中心と、撮像面の4象限上のうちの対角線上の2つに設定することが好ましい。撮像位置を5つにする場合には、撮像面の中心と、撮像面の4象限上とに1つずつ設定することが好ましい。また、合焦座標値取得工程において、撮像位置の各々に結像されるチャートパターンは、同一であることが好ましい。
調整工程の後に合焦座標値取得工程を行い、撮像位置の各々について、合焦座標値を確認してもよい。また、合焦座標値取得工程、補間工程、特定結像面決定工程、調整工程を複数回繰り返して、撮像面を特定の結像平面に一致させてもよい。これによれば、調整精度が向上する。
本発明のカメラモジュール製造方法は、上記撮像素子の位置調整方法を用いて、素子ユニットの位置調整を行っている。
本発明のカメラモジュール製造装置は、測定チャート、レンズユニット保持手段、素子ユニット保持手段、移動手段、素子制御手段、合焦座標値取得手段、補間工程、特定結像面決定手段、及び調整手段を備えている。測定チャートには、撮像素子により撮像されるチャートパターンが設けられている。レンズユニット保持手段は、撮影レンズを組み込んだレンズユニットを保持し、測定チャートに直交するZ軸上にセットしている。素子ユニット保持手段は、撮像素子を組み込んだ素子ユニットを保持してZ軸上にセットするとともに、素子ユニットのZ軸上での位置と、Z軸に直交するX軸及びY軸回りの傾きとを変化させることができる。測定位置移動手段は、Z軸上に予め離散的に設定された複数の測定位置に、撮影レンズまたは撮像素子が順次に移動されるように、レンズユニット保持手段または素子ユニット保持手段のいずれかを移動する。素子制御手段は、測定位置の各々で、撮像素子に撮影レンズにより結像されたチャート像を撮像させる。
合焦座標値取得手段は、測定チャートに直交するZ軸上に撮影レンズと前記撮影レンズによって結像されるチャート像を撮像する撮像素子とをセットし、前記Z軸上で前記撮影レンズ又は前記撮像素子のいずれかを順次に移動して撮像を行い、前記撮像素子の撮像面上に設定された中央とその周辺の2つ以上との撮像位置から得られる撮像信号に基づいて各々の撮像位置での合焦度合を表す個別の合焦評価値を前記Z軸上の測定座標値毎に算出する。補間手段は、前記各撮像位置における前記Z軸上の測定座標値毎の合焦評価値を補間して連続合焦評価値データを算出する。
特定結像面決定手段は、前記撮像面の中央に設定された撮像位置における連続合焦評価値データのピークとなるZ軸座標値を求め、前記撮像面をZ軸に直交するXY座標平面に対応させたときの各撮像位置のXY座標値と、前記Z軸上の測定座標値との組み合わせで表される少なくとも3以上の評価点を前記XY座標平面とZ軸とを組み合わせた三次元座標系に展開したときに、これら評価点の相対位置に基づいて前記三次元座標系で一平面として表される近似平面を算出し、前記近似平面を前記Z軸との交点が前記Z軸座標値となるように移動し、この位置を中心として前記Z軸に直交する軸及びY軸回りに動かしてできる複数の結像平面と前記各連続合焦評価データとの交点から各結像平面における各撮像位置の推定解像度を求め、前記各結像平面における前記撮像位置毎の推定解像度のバラツキを表すバランス評価値に基づいて特定の結像平面を決める。
調整手段は、前記Z軸と前記特定の結像平面との交点である結像面座標値と、前記XY座標平面に対する前記特定の結像平面のX軸及びY軸回りの回転角度とを算出して、前記特定の結像平面に前記撮像面を一致させる。
カメラモジュール製造装置には、素子ユニットのZ軸上での位置と、Z軸に直交するX軸及びY軸回りの傾きとの調整後に、レンズユニットと素子ユニットとを固定させる固定手段を備えてもよい。
素子ユニット保持手段は、素子ユニットを保持する保持機構と、保持機構をX軸及びY軸回りで傾ける2軸回転ステージと、2軸回転ステージをZ軸方向に沿って移動させるスライドステージとから構成している。
素子ユニット保持手段には、撮像素子と素子制御手段とを電気的に接続させる素子接続部を設けてもよい。また、レンズユニット保持手段には、レンズユニット内に組み込まれたオートフォーカス機構と、このオートフォーカス機構を駆動するAFドライバとを電気的に接続させるAF接続部を設けてもよい。
チャートパターンは、矩形のチャート面をその中心位置に対してX軸方向、Y軸方向及び2つの対角線方向に沿って分割した8つの領域を有し、第1〜第4象限のそれぞれに設けられた2つの領域内に、互いに直交する平行な複数本の線が設けてもよい。これによれば、測定チャートを取り替えることなく、画角の異なる撮像素子を用いたカメラモジュールの製造にも用いることができる。
本発明のカメラモジュールに用いる素子ユニットは、次のような手順で位置調整が行われている。まず、測定チャートに直交するZ軸上にレンズユニットと素子ユニットとをセットし、Z軸上で撮影レンズ又は前記撮像素子のいずれかを順次に移動して撮像を行い、撮像素子の撮像面上に設定された中央とその周辺の4つのとの撮像位置から得られる撮像信号に基づいて各々の撮像位置での合焦度合を表す個別の合焦評価値を複数のZ軸上の測定座標値毎に算出し、各撮像位置におけるZ軸上の測定座標値毎の合焦評価値を補間して連続合焦評価値データを算出する。
次ぎに、撮像面の中央に設定された撮像位置における連続合焦評価値データのピークとなるZ軸座標値を求め、撮像面をZ軸に直交するXY座標平面に対応させたときの各撮像位置のXY座標値と、Z軸上の測定座標値との組み合わせで表される少なくとも5つの評価点をXY座標平面とZ軸とを組み合わせた三次元座標系に展開したときに、これら評価点の相対位置に基づいて三次元座標系で一平面として表される近似平面を算出し、近似平面をZ軸との交点がZ軸座標値となるように移動し、この位置を中心としてZ軸に直交する軸及びY軸回りに動かしてできる複数の結像平面と各連続合焦評価データとの交点から各結像平面における撮像位置毎の推定解像度を求め、各結像平面の中から撮像位置毎の推定解像度のバラツキを表すバランス評価値に基づいて特定の結像平面を決め、Z軸と特定の結像平面との交点である結像面座標値と、XY座標平面に対する特定の結像平面のX軸及びY軸回りの回転角度とを算出して、結像面が特定の結像平面に一致するように、撮像素子のZ軸上での位置とX軸及びY軸回りの傾きとが調整されている。
本発明によれば、合焦評価値に基づいて算出した近似平面を基準に動かしてできる複数の結像平面における撮像位置毎の推定解像度を求め、撮像位置毎の解像度のバランスを表すバランス評価値を算出し、バランス評価値に基づいて各結像平面の中から特定の結像平面を決めるため、撮像素子を実装する基板の変形等により撮像面の一部に解像度が極端に低下している部位がある場合でも、低下部分の解像度が向上し、結像面全体としてバランスのとれた解像度に調整することができる。
本発明のカメラモジュールの正面側外観斜視図である。 カメラモジュールの背面側外観斜視図である。 レンズユニットと素子ユニットの外観斜視図である。 カメラモジュールの断面図である。 カメラモジュール製造装置の構成を示す概略図である。 測定チャートのチャート面を示す正面図である。 カメラモジュール製造装置によるレンズユニットと素子ユニットの保持状態を示す説明図である。 カメラモジュール製造装置の構成を示すブロック図である。 撮像面上に設定された撮像位置の位置を示す説明図である。 カメラモジュールの製造手順を示すフローチャートである。 合焦座標値取得工程を示すフローチャートである。 特定結像平面決定工程を示すフローチャートである。 素子ユニット調整前の各撮像位置のH−CTF値を示すグラフである。 素子ユニット調整前の各撮像位置のV−CTF値を示すグラフである。 素子ユニット調整前の各撮像位置の評価点をX軸側から見た3次元グラフである。 素子ユニット調整前の各撮像位置の評価点をY軸側から見た3次元グラフである。 仮想の3次元空間に配した近似平面を示す説明図である。 一連続合焦評価データにおける探索範囲の設定例を示すグラフである。 結像平面毎に各撮像位置の推定解像度に基づいて算出したバランス評価値の分布を仮想の3次元空間に配した説明である。 調整後に確認した撮像位置に対する解像度を示すグラフである。 調整後の各カメラモジュールで測定された下落部分の解像度の度数分布を示すグラフである。 調整後に確認した各結像平面のバランス評価値を示すグラフである。 調整後に確認したバランス評価値の度数分布を示すグラフである。 撮影レンズの径方向と径方向に直交する方向でCTF値を算出する際に用いられる測定チャートの正面図である。 画角の異なる撮像素子の位置調整に用いられるようにした測定チャートの正面図である。 従来技術で説明した算出方法で近似結像面を算出したときの撮像素子の調整を示した説明図であり、(A)は基盤が部分的に変形をしている場合に従来技術で近似結像面を算出した場合、(B)は本願発明を用いた調整の場合をそれぞれ示している。
図1及び図2に示すカメラモジュール2は、例えば、1辺が10mm角程度のサイズを有する立方形状である。カメラモジュール2の前面中央には、撮影開口5が形成されている。撮影開口5の奥には、撮影レンズ6が配置されている。撮影開口5の周囲の対角線上には、カメラモジュール2の製造時の位置決めに用いられる3つないしは4つの位置決め面7〜9が設けられている。この位置決め面7〜9のうち、同じ対角線上に位置する2つの位置決め面7、9の略中央には、位置決め面よりも小径の位置決め穴7a,9aが形成されている。これにより、空間上の絶対位置及び傾きを高精度に規制する。
カメラモジュール2の背面には、矩形の開口11が形成されている。この開口11は、内蔵されている撮像素子12の背面に設けられた複数の接点13を露出させている。
図3に示すように、カメラモジュール2は、撮影レンズ6が組み込まれたレンズユニット15と、撮像素子12が組み込まれた素子ユニット16から構成されている。素子ユニット16は、レンズユニット15の背面側に取り付けられている。
図4に示すように、レンズユニット15は、略筒状に形成されたユニット本体19と、このユニット本体19内に組み込まれたレンズ鏡筒20と、ユニット本体19の前面側に固着される前カバー21から構成されている。前カバー21には、上述した撮影開口5、位置決め面7〜9等が設けられている。ユニット本体19、レンズ鏡筒20、前カバー21は、例えばプラスチックで形成されている。
レンズ鏡筒20は、円筒状に形成されており、例えば3群構成の撮影レンズ6が組み込まれている。レンズ鏡筒20は、ユニット本体19の前面に取り付けられた金属製の板バネ24に保持されており、板バネ24の弾性によって光軸S方向に移動自在となっている。
レンズ鏡筒20の外周とユニット本体19の内周には、互いに対峙するように永久磁石25と電磁石26とが取り付けられ、オートフォーカス機能を実現している。電磁石26は、供給される電流の向きが切り換えられることにより極性が変化する。レンズ鏡筒20は、永久磁石25が電磁石26の極性変化に応じて反発または吸引されることにより、光軸S方向に移動してフォーカスを調整している。電磁石26に電流を供給する接点26aは、例えば、ユニット本体19の下面から露出するように設けられている。なお、オートフォーカス機能に用いる機構としては、パルスモータ+送りネジ、ピエゾ振動子による送り機構等も考えられる。
素子ユニット16は、矩形の枠状に形成された素子枠29と、撮像面12aがレンズユニット15側を向くように素子枠29内に取り付けられた撮像素子12から構成されている。素子枠29は、例えばプラスチックで形成されている。
素子枠29の前面側方と、ユニット本体19の側面及び背面の間の角部には、4つの嵌合片32と、これらの嵌合片32が嵌合される凹状の嵌合部33がそれぞれ設けられている。これらの嵌合片32及び嵌合部33の勘合後に、嵌合部33内に接着剤が充填されることで、レンズユニット15と素子ユニット16とが固着される。
ユニット本体19の両側面の背面側角部には、高さ位置の異なる一対の切欠36が設けられている。また、素子枠29の両側面には、一対の平面部37が設けられている。切欠36及び平面部37は、レンズユニット15と素子ユニット16との組立時に、両者を位置決めして保持するために用いられる。なお、切欠36及び平面部37を設けているのは、ユニット本体19及び素子枠29が射出成形により形成され、側面が型抜きのための緩やかなテーパー形状とされるためであり、テーパーの無い面を保持する場合には、設けなくてもよい。
次に、本発明のカメラモジュール製造装置の第1実施形態について説明する。図5に示すカメラモジュール製造装置は、上記レンズユニット15に対する素子ユニット16の位置を調整し、調整後に素子ユニット16をレンズユニット15に固定する。カメラモジュール製造装置40は、例えば、チャートユニット41と、集光ユニット42と、レンズ位置決めプレート43と、レンズ保持機構44と、素子移動機構45と、接着剤供給器46と、紫外線ランプ47と、これらを制御する制御部48から構成されている。これらは、共通の作業台49上に設置されている。
チャートユニット41は、箱状の筐体41aと、筐体41a内に嵌合される測定チャート52と、筐体41a内に組み込まれて測定チャート52を背面から平行光で照明する光源53とから構成されている。測定チャート52は、例えば、光拡散性を有するプラスチック板で形成されている。
図6に示すように、測定チャート52は矩形状であり、チャートパターンが設けられたチャート面には、中心52aと、4象限上の左上、左下、右上、右下とに第1〜第5チャート画像56〜60がそれぞれ印刷されている。第1〜第5チャート画像56〜60は、全て同一の画像であり、黒色の線を所定間隔で配列させた、いわゆるラダー状のチャートパターンであり、それぞれ水平方向に配列させた水平チャート画像56a〜60aと、垂直方向に配列させた垂直チャート画像56b〜60bから構成されている。
集光ユニット42は、測定チャート52の中心52aに直交するZ軸上において、チャートユニット41に対面するように配置されている。集光ユニット42は、作業台49に固定されたブラケット42aと、集光レンズ42bから構成されている。集光レンズ42bは、チャートユニット41から放射された光を集光し、ブラケット42aに形成された開口42cを通してレンズユニット15に入射させる。
レンズ位置決めプレート43は、例えば金属によって剛性を有するように形成されており、集光ユニット42により集光された光を通過させる開口43aが設けられている。
図7に示すように、レンズ位置決めプレート43のレンズ保持機構44に対する面には、開口43aの周囲に3個の当接ピン63〜65が設けられている。3個の当接ピン63〜65のうち、対角線上に配置された2個の当接ピン63、65の先端には、当接ピンよりも小径の挿入ピン63a,65aが設けられている。当接ピン63〜65は、レンズユニット15の位置決め面7〜9を受け、挿入ピン63a,65aは、位置決め穴7a,9aに挿入されてレンズユニット15を位置決めする。
レンズ保持機構44は、Z軸上でチャートユニット41に前面が向くようにレンズユニット15を保持する保持プレート68と、この保持プレート68をZ軸方向に移動させる第1スライドステージ69とから構成されている。図7に示すように、保持プレート68は、第1スライドステージ69のステージ部69aに保持される水平基部68aと、この水平基部68aから上方及び水平方向に突設されてレンズユニット15の一対の切欠36に嵌合される一対の保持アーム68bとを備えている。
保持プレート68には、電磁石26の接点26aに接触する複数のプローブピン70aを備えた第1プローブユニット70が取り付けられている。この第1プローブユニット70は、電磁石26と、AFドライバ84(図8参照)とを電気的に接続する。
第1スライドステージ69は、いわゆる自動精密ステージと呼ばれるもので、図示しないモータの回転によってボールネジを回転させ、このボールネジに噛合されたステージ部69aを水平に移動させる。
素子移動機構45は、Z軸上でチャートユニット41に撮像面12aが向くように素子ユニット16を保持するチャックハンド72と、チャックハンド72が取り付けられた略クランク状のブラケット73を保持してZ軸に直交する2軸の回りで傾きを調整する2軸回転ステージ74と、2軸回転ステージ74が取り付けられたブラケット75を保持してZ軸方向に移動させる第2スライドステージ76とから構成されている。
チャックハンド72は、図7に示すように、略クランク状に屈曲された一対の挟持部材72aと、これらの挟持部材72aをZ軸に直交するX軸方向で移動させるアクチュエータ72bとから構成されている。挟持部材72aは、素子枠29の平面部37を挟み込んで素子ユニット16を保持する。また、チャックハンド72は、撮影レンズ6の光軸中心と撮像面12aの中心12bとが略一致するように、挟持部材72aに挟持された素子ユニット16を位置決めする。
2軸回転ステージ74は、いわゆる自動2軸ゴニオステージと呼ばれるもので、図示しない2つのモータの回転により、撮像面12aの中心12bを中心にして、素子ユニット16をX軸の回りのθ方向と、Z軸及びX軸に直交するY軸の回りのφ方向で傾ける。これにより、素子ユニット16を各方向に傾けた際に、撮像面12aの中心12bとZ軸との位置関係がずれることがない。
第2スライドステージ76は、本発明の測定位置移動手段を兼用しており、2軸回転ステージ74を介して素子ユニット16をZ軸方向に移動させる。なお、第2スライドステージ76は、第1スライドステージ69とサイズ等が異なる以外はほぼ同様のものなので、詳しい説明は省略する。
2軸回転ステージ74には、素子ユニット16の開口11を通して撮像素子12の各接点13に接触する複数のプローブピン79aを備えた第2プローブユニット79が取り付けられている。この第2プローブユニット79は、撮像素子12と撮像素子ドライバ85(図8参照)とを電気的に接続する。
接着剤供給器46は、素子ユニット16の位置調整が終了してレンズユニット15の嵌合部33に素子ユニット16の嵌合片32が嵌合されたときに、嵌合部33内に紫外線硬化接着剤を供給する。接着剤供給器46とともに固定手段を構成する紫外線ランプ47は、嵌合部33に紫外線を照射して紫外線硬化接着剤を硬化させる。なお、接着剤としては、瞬間接着剤、熱硬化接着剤、自然硬化接着剤等も利用可能である。
図8に示すように、上で説明した各部は制御部48に接続されている。制御部48は、例えば、CPUやROM、RAM等を備えたマイクロコンピュータであり、ROMに記憶されている制御プログラムに基づいて各部を制御している。また、制御部48には、各種設定を行うキーボードやマウス等の入力装置81と、設定内容や作業内容、作業結果等が表示されるモニタ82とが接続されている。
AFドライバ84は、電磁石26を駆動する駆動回路であり、第1プローブユニット70を介して電磁石26に電流を流している。撮像素子ドライバ85は、撮像素子12を駆動する駆動回路であり、第2プローブユニット79を介して撮像素子12に制御信号を入力している。
合焦座標値取得回路87は、図9に示す撮像素子12の撮像面12a上に設定された第1〜第5撮像位置89a〜89eのZ軸方向において、合焦度合の高い位置である合焦座標値を取得する。第1〜第5撮像位置89a〜89eは、撮像面12aの中心12bと、4象限上の左上、左下、右上、右下とに設定されており、測定チャート52の第1〜第5チャート画像56〜60が撮像可能な位置及び範囲をそれぞれ有している。なお、測定チャート52は、撮影レンズ6により上下左右が反転して結像されるので、第2〜第5撮像位置89b〜89eは、それぞれ対角線上の反対側に配置された第2〜第5チャート画像57〜60を撮像する。
制御部48は、第1〜第5撮像位置89a〜89eの合焦座標値を取得する際に、第2スライドステージ76を制御し、Z軸上に予め離散的に設定された複数の測定位置に素子ユニット16を順次に移動させる。また、制御部48は、撮像素子ドライバ85を制御し、各測定位置で撮影レンズ6が結像した第1〜第5チャート画像56〜60のチャート像を撮像素子12に撮像させる。
合焦座標値取得回路87は、第2プローブユニット79を介して入力された撮像信号から第1〜第5撮像位置89a〜89eに対応する画素の信号を抽出し、その画素信号から第1〜第5撮像位置89a〜89eについて個別の合焦評価値を複数の測定位置ごとに算出し、第1〜第5撮像位置89a〜89eの各々について所定の合焦評価値が得られたときの測定位置をZ軸上の測定座標値としている。
本実施形態では、合焦評価値として、コントラスト伝達関数値(Contrast Transfer Function:以下、CTF値と呼ぶ)を用いている。CTF値は、空間周波数に対する像のコントラストを表す値であり、CTF値が高いときに合焦しているとみなすことができる。CTF値は、撮像素子12から出力された撮像信号の出力値の最大値と最小値との差を、出力値の最大値と最小値との和で除して求められる。例えば撮像信号の出力値の最大値をPとし、最小値をQとしたとき、CTF値は、[数1]に記載の式によって算出される。
Figure 0005460406
合焦座標値取得回路87は、第1〜第5撮像位置89a〜89eの各々について、Z軸上に設定された複数の測定位置ごとに、XY座標平面上で設定した複数方向のそれぞれに対してCTF値を算出している。CTF値が算出される方向としては、任意の第1方向とこの第1方向に直交する第2方向であり、例えば本実施形態では、撮像面12aの横方向である水平方向(X軸方向)と、これに直交する垂直方向(Y軸方向)のCTF値であるH−CTF値及びV−CTF値をそれぞれ算出する。また、合焦座標値取得回路87は、第1〜第5撮像位置89a〜89eの各々について、H−CTF値及びV−CTF値が最大となる測定位置のZ軸上の座標を水平合焦座標値及び垂直合焦座標値として取得する。
補間回路92には、合焦座標値取得回路87から第1〜第5撮像位置89a〜89eの水平合焦座標値及び垂直合焦座標値が入力される。補間回路92は、各撮像位置89a〜89eにおけるZ軸上の測定座標値毎の合焦評価値を補間して連続合焦評価値データを算出する。補間回路92による連続合焦評価値データの算出は、例えば各撮像位置89a〜89eにおけるZ軸上の測定座標値毎の合焦評価値をスプライン補間して連続合焦評価値データを算出する。なお、補間回路92としては、スプライン補間に限らず、周知のキュービック補間、ラグランジュ補間、及び最近傍補間等を用いても補間しても良い。
特定結像面決定回路93には、各撮像位置89a〜89eの連続合焦評価値データが入力される。特定結像面決定回路93は、撮像面12aの中央に設定された撮像位置89aにおける連続合焦評価値データのピークとなるZ軸座標値を求め、撮像面12aをZ軸に直交するXY座標平面に対応させたときの各撮像位置89a〜89eのXY座標値と、Z軸上の測定座標値との組み合わせで表される少なくとも5つの評価点をXY座標平面とZ軸とを組み合わせた三次元座標系に展開したときに、これら評価点の相対位置に基づいて三次元座標系で一平面として表される近似平面を算出する。
特定結像面決定回路93による近似結像面の算出には、例えば、aX+bY+cZ+d=0の式(a〜dは任意の定数)で表される最小自乗法が用いられている。特定結像面決定回路93は、第1〜第5撮像位置89a〜89eのXY座標平面上の座標値と、合焦座標値取得回路87により求められたZ軸上の水平合焦座標値または垂直合焦座標値とを上記式に代入して演算することにより、近似結像面を算出する。
特定結像面決定回路93は、算出した近似平面を仮想の三次元モデルに配置し、近似平面のZ軸との交点が連続合焦評価データのピークであるZ軸座標値になるように近似平面をZ軸座標値に移動する。そして、この位置を中心としてX・Y軸回りに動かしてできる複数の結像平面の撮像位置と各連続合焦評価データとの交点から各結像平面における撮像位置89a〜89e毎の推定解像度を求める。なお、各結像平面の撮像位置89a〜89eが各連続合焦評価値データからずれるおそれがある。この場合には、そのずれが微少であるので誤差の範囲として判断し、その近似の合焦評価値を推定解像度とする。
このとき、特定結像面決定回路93は、各連続合焦評価データに対してZ軸方向の単位長さ当たりの解像度変化率を算出して解像度低下が少ない範囲を探索範囲と定め、探索範囲内に収まるように特定の結像平面を決める。なお、探索範囲を決めるパラメータとしては、解像度低下が少ない範囲に加えて、接着後に生じる撮像面の予測の変化量、及び予め決めた解像度許容値を考慮して各探索範囲を決めても良い。この場合、例えば各結像平面における撮像位置89a〜89e毎の推定解像度が各探索範囲内に収まっているか否かを判断し、全て収まっている場合に、各結像平面における撮像位置89a〜89e毎の推定解像度を求める。収まっていない場合には、例えば解像度許容値を緩くする等のパラメータ変更をして各探索範囲を広げ、再び各結像平面が探索範囲内に収まるか否かを判断する。ここで、接着後の撮像面12aの予測の変化量は、予め実測したデータに基づいて決められる。
特定結像面決定回路93は、各結像平面が探索範囲内に収まると判断した後に、撮像位置89a〜89e毎の推定解像度の平均値に対するバラツキが最小になる特定の結像平面を各結像平面の中から決定する。推定解像度の平均値に対するバラツキ(以下、「バランス評価値」と称す)は、[数2]に示す式で求める。特定の結像平面の決め方としては、各結像平面における撮像位置89a〜89e毎の推定解像度を[数2]に示す式に代入してバランス評価値を算出し、バランス評価値が最小となる結像平面を決める。なお、バランス評価値が予め決められた規格値を満たす結像平面を特定の結像平面と決めてもよい。
Figure 0005460406
数2に示すnは撮像位置、Rは撮像位置nにおける推定解像度、Rhは推定解像度平均値、Bは推定解像度のバランス評価値。
調整値算出回路95には、特定結像面決定回路93から特定の結像平面の情報が入力される。調整値算出回路95は、特定の結像平面とZ軸との交点であるZ軸上の結像面座標値と、XY座標平面に対する特定の結像平面のX軸回り及びY軸回りの傾きであるXY方向回転角度とを算出し、制御部48に入力する。制御部48は、調整値算出回路95から入力された結像面座標値及びXY方向回転角度に基づいて素子移動機構45を駆動させ、撮像面12aが特定の結像平面に一致するように素子ユニット16の位置及び姿勢を調整する。
次に、上記実施形態の作用について、図10及び図11のフローチャートを参照しながら説明する。まず、レンズ保持機構44によるレンズユニット15の保持(S1)について説明する。制御部48は、第1スライドステージ69を制御して保持プレート68を移動させることにより、レンズ位置決めプレート43と保持プレート68との間にレンズユニット15が挿入可能なスペースを形成している。レンズユニット15は、図示しないロボットにより保持されて、レンズ位置決めプレート43と保持プレート68との間に移動される。
制御部48は、光学センサ等でレンズユニット15の移動を検知し、第1スライドステージ69のステージ部69aをレンズ位置決めプレート43に近付ける方向に移動させる。保持プレート68は、一対の保持アーム68bを一対の切欠36に嵌合させてレンズユニット15を保持する。第1プローブユニット70は、接点26aに接触して電磁石26と、AFドライバ84とを電気的に接続する。
図示しないロボットによるレンズユニット15の保持解除後、保持プレート68は更にレンズ位置決めプレート43に向けて移動され、位置決め面7〜9が当接ピン63〜65に当接し、位置決め穴7a,9aに挿入ピン63a,65aが挿入される。これにより、レンズユニット15は、Z軸方向と、X軸方向及びY軸方向とで位置決めされる。なお、位置決め面7〜9及び当接ピン63〜65は3個ずつしか設けられておらず、位置決め穴7a,9a及び挿入ピン63a,65aは対角線上に2個しか設けられていないので、レンズユニット15が誤ってセットされることはない。
次に、素子移動機構45による素子ユニット16の保持(S2)について説明する。制御部48は、第2スライドステージ76を制御して2軸回転ステージ74を移動させることにより、保持プレート68と2軸回転ステージ74との間に素子ユニット16が挿入可能なスペースを形成している。素子ユニット16は、図示しないロボットにより保持されて、保持プレート68と2軸回転ステージ74との間に移動される。
制御部48は、光学センサ等で素子ユニット16の移動を検知し、第2スライドステージ76のステージ部76aを保持プレート68に近付ける方向に移動させる。そして、チャックハンド72の挟持部材72aにより、平面部37を挟み込ませて素子ユニット16を保持させる。また、第2プローブユニット79の各プローブピン79aが撮像素子12の各接点13に接触され、撮像素子12と制御部48とが電気的に接続される。その後、図示しないロボットによる素子ユニット16の保持が解除される。
レンズユニット15及び素子ユニット16の保持完了後、撮像面12aの第1〜第5撮像位置89a〜89eの水平合焦座標値及び垂直合焦座標値が取得される(S3)。図11に示すように、制御部48は、第2スライドステージ76を制御して2軸回転ステージ74をレンズ保持機構44に近づく方向に移動させ、撮像素子12がレンズユニット15に最も近くなる最初の測定位置に素子ユニット16を移動させる(S3−1)。
制御部48は、チャートユニット41の光源53を発光させる。また、制御部48は、AFドライバ84を制御して、撮影レンズ6を所定の焦点位置に移動させ、撮像素子ドライバ85を制御して、撮影レンズ6が結像した第1〜第5チャート画像56〜60を撮像素子12に撮像させる(S3−2)。撮像素子12から出力された撮像信号は、第2プローブユニット79を介して合焦座標値取得回路87に入力される。
合焦座標値取得回路87は、入力された撮像信号から第1〜第5撮像位置89a〜89eに対応する画素の信号を抽出し、その画素信号から第1〜第5撮像位置89a〜89eについてのH−CTF値及びV−CTF値を算出する(S3−3)。H−CTF値及びV−CTF値は、例えば、制御部48内のRAMに記憶される。
制御部48は、素子ユニット16をZ軸方向に沿って設定された複数の測定位置に順次に移動させ、各測定位置で撮像素子12に測定チャート52のチャート像を撮像させる。合焦座標値取得回路87は、各測定位置で第1〜第5撮像位置89a〜89eのH−CTF値及びV−CTF値を算出する(S3−2〜S3−4)。
図13、14のグラフは、第1〜第5撮像位置89a〜89eの各測定位置におけるH−CTF値であるHa1〜Ha5と、V−CTF値であるVa1〜Va5の算出結果の一例を示している。なお、測定位置「0」は、撮影レンズ6による設計上の結像面を表している。合焦座標値取得回路87は、第1〜第5撮像位置89a〜89eの各々について、算出された複数のH−CTF値Ha1〜Ha5、及びV−CTF値Va1〜Va5の中から最大値を選択し、最大値が得られた測定位置のZ軸座標を第1〜第5撮像位置89a〜89eの水平合焦座標値及び垂直合焦座標値として取得する(S3−6)。
図13、図14に示す例では、H−CTF値ha1〜ha5、及びV−CTF値va1〜va5がそれぞれ最大値となっており、これらのCTF値に対応する測定位置Z0〜Z5及びZ0〜Z4のZ軸座標が、水平合焦座標値及び垂直合焦座標値として取得される。
図15、図16に示すグラフは、撮像面12aをXY座標平面に対応させたときの各撮像位置89a〜89eのXY座標値と、それぞれの撮像位置89a〜89eごとに得られたZ軸上の水平合焦座標値及び垂直合焦座標値との組み合わせで表される10個の評価点Hb1〜Hb5及びVb1〜Vb5を、XYZの三次元座標系に展開した状態を示している。これらのグラフから分るように、水平方向の評価点Hb1〜Hb5、及び垂直方向のVb1〜Vb5により表される撮像素子12の実際の結像面は、各部品の製造誤差、組立誤差により、Z軸の「0」上に形成される設計上の結像面に対してずれてしまう。
合焦座標値取得回路87において取得された水平合焦座標値及び垂直合焦座標値は、補間回路92に入力される。補間回路92は、各撮像位置におけるZ軸上の測定座標値毎の合焦評価値をスプライン補間して連続合焦評価値データを算出する(S5)。
補間回路92で算出された各撮像位置89a〜89eの各連続合焦評価値データは、特定結像面決定回路93に入力される。特定結像面決定回路93は、撮像面12aの中央に設定された第1撮像位置89aにおける連続合焦評価値データのピークとなるZ軸座標値を求める(S6−1)。そして、各連続合焦評価値データに基づいて最小自乗法により平面近似された近似平面を算出する(S6−2)。
特定結像面決定回路93は、算出した近似平面を仮想の三次元モデルに配置し、近似平面のZ軸との交点が連続合焦評価データのピークであるZ軸座標値になるように近似平面をZ軸座標値に移動する(S6−3)。
特定結像面決定回路93は、図17に示すように、算出した近似平面97を仮想の三次元空間に構築し、近似平面97のZ軸との交点が連続合焦評価データのピークであるZ軸座標値になるように近似平面97をZ軸座標値に移動し、この位置を中心としてX・Y軸回りに動かしてできる複数の結像平面の撮像位置と各連続合焦評価データとの交点から各結像平面における撮像位置89a〜89e毎の推定解像度を求める(S6−5)。
特定結像面決定回路93は、前述した処理(S6−1〜S6−4)と並行に、各連続合焦評価データに対してZ軸方向の単位長さ当たりの解像度変化率を算出する(S6−5)。そして、探索範囲を各結像平面における撮像位置毎に設定する(S6−6)。各探索範囲は、例えば図18に示すように、解像度変化率に対して予め決めた閾値により解像度低下が少ない範囲Pが定められ、接着後に生じる撮像面の予測の変化分となる距離マージンQ、及び予め決めた解像度許容値Rを考慮して探索範囲Mが決められる。
特定結像面決定回路93は、各結像平面における撮像位置89a〜89e毎の推定解像度が各探索範囲内に収まっているか否かを判断し(S6−7)、全て収まっている場合に、特定の結像平面を決定する(S6−8)。収まっていない場合には、例えば解像度の低下が少ない範囲を設置するための閾値、又は解像度許容値、あるいはこれらの組合せた値を緩くする等のパラメータ変更を予め段階的に決めておき、各探索範囲を徐々に広げて(S6−9)、各結像平面が探索範囲内に収まるか否かを判断する。
特定結像面決定回路93は、撮像位置89a〜89e毎の推定解像度のバラツキを表すバランス評価値が最小になる特定の結像平面を各結像面の中から決める。
特定結像面決定回路93で決定された特定結像平面の情報は、調整値算出回路95に入力される。調整値算出回路95は、特定結像平面とZ軸との交点であるZ軸座標値と、XY座標平面に対する特定結像平面のX軸回り及びY軸回りの傾きであるXY方向回転角度とを算出し、制御部48に入力する(S7)。
図19に示す例では、例えば[数2]に示した式により算出されたバランス評価値の分布を仮想の3次元空間に構築し、各結像平面におけるバランス評価値が最小になる最良点Haを割り出し(特定の結像平面の決定)、最良点HaのX軸回りの角度θ及びY軸回りの角度φを求めている。
制御部48は、Z軸座標値とXY方向回転角度に基づいて、2軸回転ステージ74及び第2スライドステージ76を制御し、撮像面12aの中心12bがZ軸座標値に一致するように、素子ユニット16をZ軸方向に移動させ、撮像面12aの傾きが特定結像平面に一致するように、素子ユニット16のθ方向及びφ方向の角度を調整させる(S8)。
素子ユニット16の位置調整後に、第1〜第5撮像位置89a〜89eの合焦位置を確認する確認工程が実施される(S9)。この確認工程では、上述したS3の各工程が再び実行される。
図20に示すグラフは、確認工程で確認された第1〜第5撮像位置89a〜89eの各測定位置における解像度の結果の一例を表している。このグラフから分るように、素子ユニット16の位置調整後に、従来技術では、基板の一部の変形により撮像面の一部に解像度の下落が確認されているのに対し、本発明の調整方法によれば、近似平面に対して解像度のバランスが最小になる結像平面を決めるため、全体的に解像度が一定の範囲内に収まっている。このため、図21に示す解像度下落部分の解像度の度数分布で比べると、本発明の調整方法の方が、下落部分の解像度が向上していることが分かる。また、図22に示す撮像面全体のバランス評価値で比べても本発明の調整方法の方が、従来技術と比べて解像度のバランスが全体的に向上している。したがって、バランス評価値の度数分布で比べると、図23に示すように、本発明の調整方法の方が「ゼロ」付近に収束されていることが分かる。これにより、図26(C)に示すように、従来技術で説明した調整方法と比べて撮像面全体の解像度のバラツキが最も少なくなる結像平面202を得ることができる。
制御部48は、確認工程(S9)の終了後(S4)、撮像面12aの中心12bが特定結像平面座標値に一致するように素子ユニット16をZ軸方向に移動させる(S10)。また、制御部48は、接着剤供給部46から嵌合部33内に紫外線硬化接着剤を供給させ(S11)、紫外線ランプ47を点灯させて紫外線硬化接着剤を硬化させる(S12)。完成したカメラモジュール2は、図示しないロボットによりカメラモジュール製造装置40から取り出される(S12)。
なお、確認工程では、特定の結像平面の推定解像度と、確認工程で確認した調整後の撮像素子の撮像面の実測解像度とを比較し、[数3]に示す評価式から管理値を求め、管理値が予め決めた閾値以下か否かを判断する手段を設けるのが望ましい。閾値以下であると判断した場合には、装置40の状態が保たれていることが分かり、越える場合には装置40の状態が保たれていないことが分かる。このような判断手段を設けることで、装置40のメンテナンス時期を把握することができ、また仮想空間で保証した各撮像位置毎の解像度、及び全面の解像度のバラツキの大きさを実空間においても保証することができる。
Figure 0005460406
但し、PMV(Product management Value)は管理値、CTFはコントラスト伝達関数値([数1]参照)。管理値は、H−CTF値及びV−CTF値毎に算出する。
以上説明したように、素子ユニット16は、撮像面12a全面の解像度のバラツキが最小又は規格を満たす結像平面に一致するように位置調整されるので、多量生産において安定した画像を得ることができる。また、解像度の低下の少ない範囲、接着後のひずみ量等を考慮して探索範囲を撮像位置毎に定めて、各探索範囲内に収まるように特定の結像平面を決定するため、撮像面12a全面の解像度が一定以上であり、かつそのバラツキが最小又は規格を満たす結像平面に一致するように位置調整されるので、カメラモジュール2の品質を向上することができる。
上記各実施形態では、合焦評価値としてCTF値を用いたが、本発明は、CTF値に限定されるものではなく、解像度やMTF値等、合焦度合を評価することができる様々な評価方法、評価値を合焦位置の測定に用いることができる。
また、CTF値として、水平方向及び垂直方向のH−CTF値及びV−CTF値を用いたが、図24に示す測定チャート130のように、撮影レンズの径方向に沿った線131aと径方向に直交する線131bとが配列されたチャート画像131を用い、撮影レンズの径方向のS−CTF値と、直交方向のT−CTF値とを算出してもよい。さらに、H−CTF値及びV−CTF値と、S−CTF値及びT−CTF値との全てを各撮像位置で算出してもよいし、撮像位置ごとに算出されるCTF値を変えてもよい。また、H−CTF値、V−CTF値、S−CTF値、T−CTF値のいずれか1つ、あるいは任意の組み合わせで算出して合焦位置を測定してもよい。
また、図25に示す測定チャート135のように、チャート面を中心位置に対してX軸方向、Y軸方向及び2つの対角線方向に沿って分割し、第1〜第4象限136〜139のそれぞれに設けられた2つの領域内に、互いに直交する平行な複数本の線が設けてもよい。この測定チャート135によれば、対角線上に沿ったチャートパターンがどの位置でも同じになるので、画角の異なる撮像素子の位置調整に兼用することができる。なお、各領域に設ける線は、水平線及び垂直線でもよい。
上記各実施形態では、測定チャート52とレンズユニット15との位置が固定されているが、少なくとも一方をZ軸方向で移動可能にしておき、測定チャート52とレンズ鏡筒20との距離をレーザ変位計等で測定して、この距離が所定値に収まるように位置調整を行ってから、素子ユニット16の位置調整を行ってもよい。これによれば、より高精度な位置調整を行うことができる。
また、素子ユニット16の位置調整を1回だけ行うようにしたが、複数回繰り返してもよい。更に、カメラモジュールの素子ユニット16の位置調整を例に説明したが、一般的なデジタルカメラの撮像素子の位置調整にも用いることができる。
2 カメラモジュール
6 撮影レンズ
12 撮像素子
12a 撮像面
15 レンズユニット
16 素子ユニット
40 カメラモジュール製造装置
41 チャートユニット
44 レンズ保持機構
45 素子移動機構
46 接着剤供給器
52、130、135 測定チャート
56〜60 第1〜第5チャート画像
74 2軸回転ステージ
76 第2スライドステージ
79 第2プローブユニット
87 合焦座標値取得回路
89a〜89e 第1〜第5撮像位置
92 補間回路
93 特定結像面決定回路

Claims (5)

  1. 測定チャートに直交するZ軸上に撮影レンズと前記撮影レンズによって結像されるチャート像を撮像する撮像素子とをセットし、前記Z軸上で前記撮影レンズ又は前記撮像素子のいずれかを順次に移動して撮像を行い、前記撮像素子の撮像面上に設定された中央とその周辺の2つ以上との撮像位置から得られる撮像信号に基づいて各々の撮像位置での合焦度合を表す個別の合焦評価値を前記Z軸上の測定座標値毎に算出する合焦座標値取得工程と、
    前記各撮像位置における前記Z軸上の測定座標値毎の合焦評価値を補間して連続合焦評価値データを算出する補間工程と、
    前記撮像面の中央に設定された撮像位置における連続合焦評価値データのピークとなるZ軸座標値を求め、前記撮像面をZ軸に直交するXY座標平面に対応させたときの各撮像位置のXY座標値と、前記Z軸上の測定座標値との組み合わせで表される少なくとも3つ以上の評価点を前記XY座標平面とZ軸とを組み合わせた三次元座標系に展開したときに、これら評価点の相対位置に基づいて前記三次元座標系で一平面として表される近似平面を算出し、前記近似平面を前記Z軸との交点が前記Z軸座標値となるように移動し、この位置を中心として前記Z軸に直交する軸及びY軸回りに動かしてできる複数の結像平面と前記各連続合焦評価データとの交点から各結像平面における各撮像位置の推定解像度を求め、前記各結像平面における前記撮像位置毎の推定解像度のバラツキを表すバランス評価値に基づいて特定の結像平面を決める特定結像面決定工程と、
    前記Z軸と前記特定の結像平面との交点である結像面座標値と、前記XY座標平面に対する前記特定の結像平面のX軸及びY軸回りの回転角度とを算出して、前記特定の結像平面に前記撮像面を一致させる調整工程と、
    を含むことを特徴とする撮像素子の位置調整方法。
  2. 前記特定結像面決定工程は、前記各連続合焦評価データに対して前記Z軸方向の単位長さ当たりの解像度変化率を算出して解像度低下が少ない範囲を探索範囲と定め、前記探索範囲内で前記特定の結像平面を決める工程を含むことを特徴とする請求項1記載の撮像素子の位置調整方法。
  3. チャートパターンが設けられた測定チャートと、
    撮影レンズを組み込んだレンズユニットを保持し、前記測定チャートに直交するZ軸上にセットするレンズユニット保持手段と、
    撮像素子を組み込んだ素子ユニットを保持して前記Z軸上にセットするとともに、前記素子ユニットのZ軸上での位置と、前記Z軸に直交するX軸及びY軸回りの傾きとを変化させる素子ユニット保持手段と、
    前記Z軸上に予め離散的に設定された複数の測定座標値に、前記撮影レンズまたは前記撮像素子が順次に移動されるように、前記レンズユニット保持手段または前記素子ユニット保持手段のいずれかを移動させる測定位置移動手段と、
    前記Z軸上の測定座標値の各々で、前記撮像素子に前記撮影レンズにより結像されたチャート像を撮像させる素子制御手段と、
    前記撮像素子の撮像面上に設定された中央とその周辺の2つ以上との撮像位置から得られる撮像信号に基づいて各々の撮像位置での合焦度合を表す個別の合焦評価値を前記Z軸上の測定座標値毎に算出する合焦評価値取得手段と、
    前記各撮像位置における前記Z軸上の測定座標値毎の合焦評価値を補間して連続合焦評価値データを算出する補間手段と、
    前記撮像面の中央に設定された撮像位置に対応する連続合焦評価値データのピークとなるZ軸座標値を求め、前記撮像面をZ軸に直交するXY座標平面に対応させたときの各撮像位置のXY座標値と、前記Z軸上の測定座標値との組み合わせで表される少なくとも3つ以上の評価点を前記XY座標平面とZ軸とを組み合わせた三次元座標系に展開したときに、これらの評価点の相対位置に基づいて前記三次元座標系で一平面として表される近似平面を算出し、前記近似平面を前記Z軸との交点が前記Z軸座標値となるように移動し、この位置を中心として前記X・Y軸回りに動かしてできる複数の結像平面と前記各連続合焦評価データとの交点から各結像平面における各撮像位置の推定解像度を求め、前記各結像平面における前記撮像位置毎の推定解像度のバラツキを表すバランス評価値に基づいて特定の結像平面を決める特定結像面決定手段と、
    前記Z軸と前記特定の結像平面との交点である結像面座標値と、前記XY座標平面に対する前記特定の結像平面のX軸及びY軸回りの回転角度とを算出して前記撮像面を前記特定の結像平面に一致させる調整手段と、
    を備えたことを特徴とするカメラモジュール製造装置。
  4. 特定結像面決定手段は、前記各連続合焦評価データにおける前記Z軸方向の単位長さ当たりの解像度変化率を算出し、解像度低下が少ない範囲を探索範囲と定め、前記探索範囲内で前記特定の結像平面を決める手段を備えることを特徴とする請求項3記載のカメラモジュール製造装置。
  5. 撮影レンズが組み込まれたレンズユニットと、前記撮影レンズが結像した像を撮像する撮像素子が組み込まれ、前記レンズユニットに対する位置が調整された状態で、前記レンズユニットに固定された素子ユニットとを備えたカメラモジュールにおいて、
    前記素子ユニットは、
    測定チャートに直交するZ軸上に撮影レンズと前記撮影レンズによって結像されるチャート像を撮像する撮像素子とをセットし、前記Z軸上で前記撮影レンズ又は前記撮像素子のいずれかを順次に移動して撮像を行い、前記撮像素子の撮像面上に設定された中央とその周辺の2つ以上との撮像位置から得られる撮像信号に基づいて各々の撮像位置での合焦度合を表す個別の合焦評価値を前記Z軸上の測定座標値毎に算出し、
    前記各撮像位置における前記Z軸上の測定座標値毎の合焦評価値を補間して連続合焦評価値データを算出し、
    前記撮像面の中央に設定された撮像位置における連続合焦評価値データのピークとなるZ軸座標値を求め、前記撮像面をZ軸に直交するXY座標平面に対応させたときの各撮像位置のXY座標値と、前記Z軸上の測定座標値との組み合わせで表される少なくとも3つ以上の評価点を前記XY座標平面とZ軸とを組み合わせた三次元座標系に展開したときに、これらの評価点の相対位置に基づいて前記三次元座標系で一平面として表される近似平面を算出し、
    前記近似平面を前記Z軸との交点が前記Z軸座標値となるように移動し、この位置を中心として前記Z軸に直交する軸及びY軸回りに動かしてできる複数の結像平面と前記各連続合焦評価データとの交点から各結像平面における各撮像位置の推定解像度を求めて、前記各結像平面における撮像位置毎の推定解像度のバラツキを表すバランス評価値に基づいて特定の結像平面を決め、
    前記Z軸と前記特定の結像平面との交点である結像面座標値と、前記XY座標平面に対する前記特定の結像平面のX軸及びY軸回りの回転角度とを算出し、
    前記結像面座標値及びX軸及びY軸回りの回転角度に基づいて、前記撮像面が前記特定の結像平面に一致するように、前記撮像素子のZ軸上での位置とX軸及びY軸回りの傾きとが調整されていることを特徴とするカメラモジュール。
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