JP5459754B2 - 詰替パウチ - Google Patents

Description

この発明は、詰替用のシャンプー、液体洗剤等を収容するパウチに関するものである。

従来、下記特許文献１には、図６に示すように、長方形状の重なり合うシート５１を両方の側縁に沿った側シール部５２で貼り合わせると共に、下縁に沿ってシールすることにより収容空間５３を形成し、シート５１の上部一側にシール部５２を湾曲させて注出口部５４を設け、注出口部５４に切目線５５を入れた詰替パウチが記載されている。

前記注出口部５４の上縁を形成する注出口上シール部５６の内縁は、シート５１の一側の上端から垂下する上端垂下シール部５７の下端部を起点として、斜め外上方へ傾斜したものとされている。

この詰替パウチでは、内容物をボトルに移し替える際、切目線５５沿いにシート５１を切断して、注出口部５４を開口させ、水平方向に傾けると、内容物が前方（底の反対側）へ向けて流出するようになっている。

また、このような詰替パウチのほか、注出口部としてシートに別体のスパウトを取り付けたり、中空管を挿入する加工、注出口部に溝を形成するエンボス加工等を施して、内容物を注出しやすくした詰替パウチが知られている。

特開２００８−８１１４４号公報

しかしながら、上記特許文献１に記載されたような詰替パウチでは、内容物をボトルに注ぐ際、内容物がボトルから逸れて飛び出すおそれがあり、特別な加工を施す詰替パウチでは、製造コストがかかるという問題がある。また、内容物を完全にボトルに移し替えることができず、内容物が詰替パウチに残存して無駄が生じることもある。

そこで、この発明は、特別な加工を施すことなく、内容物のボトルへの詰替作業を簡単かつ確実に行なえる詰替パウチを提供することを課題とする。

上記のような課題を解決するため、この発明は、重なり合うシートを両方の側縁に沿った側シール部及び下縁に沿った下シール部で貼り合わせ、側シール部及び下シール部の内側に内容物の収容空間を形成し、シートの上部一側に収容空間が張り出すように側シール部を湾曲させて注出口部を設け、上端が開口した状態で、内容物を収容空間に充填し、シート同士を上縁に沿った上シール部で貼り合わせることにより封緘し、注出口部でシートを切断して、注出口部を開口させる詰替パウチにおいて、前記シートの収容空間を封緘する上シール部の内縁に、注出口部側が下方へ向かう傾斜を設け、注出口部の上縁を形成する注出口上シール部の内縁に、収容空間の上シール部に繋がる上端接続シール部から傾斜が大きくなるように変わる肩部を介し、注出口部の先端側へかけて斜め外下方へ傾斜した注出誘導縁を形成したのである。

この発明に係る詰替パウチでは、注出口部を開口させて水平方向に傾け、内容物をボトルに注ぐ際、内容物が肩部でスムーズに方向を変え、注出誘導縁に沿って注出口部の中心方向へ向かい、注出口部の軸線に沿ってボトルに注ぎ込まれるので、スパウト等を設けなくても、片手で握った状態で、内容物を溢すことなく、ボトルに簡単かつ確実に移し替えることができ、内容物の残存量を極力減らすことができる。

以下、この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。

図１は、この発明に係る詰替パウチの内容物を充填する前の状態を示す。この詰替パウチは、重なり合うシート１を下部に山折りにしたシート２を挟んだ状態で、両方の側縁に沿った側シール部３で貼り合わせると共に、下縁に沿った下シール部４でシート１，２を貼り合わせることにより底部を閉じ、側シール部３及び下シール部４の内側に内容物の収容空間５を形成したものとされている。

シート１の上部一側には、収容空間５が張り出すように側シール部３を湾曲させて、内部が先細りとなる注出口部６が設けられている。

注出口部６の上縁を形成する注出口上シール部７の内縁には、収容空間５の上端側の開口部分に臨む上端接続シール部８から傾斜が変わる肩部９を介し、注出口部６の先端側へかけて斜め外下方へ傾斜した注出誘導縁１０が形成されている。

注出口部６の上方の注出口上シール部７には、摘み片７ａが設けられると共に、注出誘導縁１０に沿って切目線１１が入れられている。

切目線１１の下端部には、曲部を経て下方へ向かう切断誘導部１１ａが設けられ、切目線１１の上部には、流通過程での不意の破断を防止する繋部１１ｂが設けられている。

また、注出口部６の下方には、シート１の両側縁を括れさせて、把持用の括れ部１２が設けられている。

上記のような詰替パウチは、上端が開口した状態で、シャンプーや液体洗剤等の内容物が収容空間５に充填され、図２に示すように、シート１を上縁に沿った上シール部１３で貼り合わせ、その内縁に注出口部６側が下方へ向かう傾斜を設けるように封緘された状態で、小売店へ出荷される。

一方、この詰替パウチの内容物を消費者がボトルに移し替える際には、図３に示すように、摘み片７ａを捻るようにして、繋部１１ｂを切断し、切断誘導部１１ａの延長線に沿ってシート１を切断することにより、図４に示すように、注出口部６を開口させる。

そして、図５に示すように、詰替パウチを水平方向へ傾け、注出口部６の開口部をボトルＢの開口部に挿入し、括れ部１２を握ると、収容空間５が絞られて、収容空間５の内容物がボトルＢに移し替えられる。

このとき、内容物が上シール部１３に繋がる上端接続シール部８から肩部９でスムーズに方向を変え、注出誘導縁１０に沿って、反対側からの流れと集まるように、注出口部６の中心方向へ向かい、注出口部６の軸線に沿ってボトルＢに注ぎ込まれるので、括れ部１２を片手で握った状態で、内容物を溢すことなく、ボトルＢに簡単かつ確実に移し替えることができる。

また、注出口部６付近に内容物が溜まりやすい部分がなく、詰替パウチへの内容物の残存量を極力減らして、無駄を省くことができる。

なお、上記実施形態では、スタンディングパウチを例として説明したが、四方シール等の他の形式のパウチにおいても、注出口部の近傍に同様の構成を採用できる。

この発明に係る詰替パウチの内容物充填前の状態を示す正面図 同上の内容物充填後の封緘状態を示す斜視図 同上の開封過程を示す斜視図 同上の注出口部が開口した状態を示す断面図 同上の内容物の移し替え過程を示す断面図 従来の詰替パウチを示す正面図

１，２ シート
３ 側シール部
４ 下シール部
５ 収容空間
６ 注出口部
７ 注出口上シール部
８ 上端接続シール部
７ａ 摘み片
９ 肩部
１０ 注出誘導縁
１１ 切目線
１１ａ 切断誘導部
１１ｂ 繋部
１２ 括れ部
１３ 上シール部

Claims (1)

1. 重なり合うシート(1)を両方の側縁に沿った側シール部(3)で貼り合わせ、下縁に沿った下シール部(4)で底部を閉じ、側シール部(3)及び下シール部(4)の内側に内容物の収容空間(5)を形成し、シート(1)の上部一側に収容空間(5)が張り出すように側シール部(3)を湾曲させて注出口部(6)を設け、上端が開口した状態で、内容物を収容空間(5)に充填し、シート(1)同士を上縁に沿った上シール部(13)で貼り合わせることにより封緘し、注出口部(6)でシート(1)を切断して、注出口部(6)を開口させる詰替パウチにおいて、
   前記シート(1)の収容空間(5)を封緘する上シール部(13)の内縁に、注出口部(6)側が下方へ向かう傾斜を設け、注出口部(6)の上縁を形成する注出口上シール部(7)の内縁に、収容空間(5)の上シール部(13)に繋がる上端接続シール部(8)から傾斜が大きくなるように変わる肩部(9)を介し、注出口部(6)の先端側へかけて斜め外下方へ傾斜した注出誘導縁(10)を形成したことを特徴とする詰替パウチ。

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