JP5459210B2 - ワイヤグリッド型偏光子およびその製造方法 - Google Patents

ワイヤグリッド型偏光子およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ワイヤグリッド型偏光子およびその製造方法に関する。
液晶表示装置、リアプロジェクションテレビ、フロントプロジェクター等の画像表示装置に用いられる、可視光領域で偏光分離能を示す偏光子(偏光分離素子ともいう。)としては、吸収型偏光子および反射型偏光子がある。
吸収型偏光子は、たとえば、ヨウ素等の二色性色素を樹脂フィルム中に配向させた偏光子である。しかし、吸収型偏光子は、一方の偏光を吸収するため、光の利用効率が低い。
一方、反射型偏光子は、偏光子に入射せずに反射した光を偏光子に再入射させることにより、光の利用効率を上げることができる。そのため、液晶表示装置等の高輝度化を目的として反射型偏光子のニーズが高まっている。
反射型偏光子としては、複屈折樹脂積層体からなる直線偏光子、コレステリック液晶からなる円偏光子、ワイヤグリッド型偏光子がある。
しかし、直線偏光子および円偏光子は、偏光分離能が低い。そのため、高い偏光分離能を示すワイヤグリッド型偏光子が注目されている。
ワイヤグリッド型偏光子は、光透過性基板上に複数の金属細線が互いに平行に配列した構造を有する。金属細線のピッチが入射光の波長よりも充分に短い場合、入射光のうち、金属細線に直交する電場ベクトルを有する成分(すなわちp偏光)は透過し、金属細線と平行な電場ベクトルを有する成分(すなわちs偏光)は反射される。
可視光領域で偏光分離能を示すワイヤグリッド型偏光子としては、下記のものが知られている。
(1)光透過性基板上に所定のピッチで金属細線が形成されたワイヤグリッド型偏光子(特許文献1)。
(2)光透過性基板の表面に所定のピッチで形成された複数の凸条の上面および側面が、金属または金属化合物からなる材料膜で被覆されて金属細線をなしているワイヤグリッド型偏光子(特許文献2)。
しかし、(1)、(2)のワイヤグリッド型偏光子ともには、偏光分離能がいまだ不充分である。
また、明所コントラストが改善されたワイヤグリッド型偏光子としては、下記のものが知られている。
(3)光透過性基板上に所定のピッチで金属細線および低反射率部材(SiO等。)が形成されたワイヤグリッド型偏光子(特許文献3)。
しかし、(3)のワイヤグリッド型偏光子は、短波長領域での透過率が不充分である。
特開2005−070456号公報 特開2006−003447号公報 特開2008−046637号公報
本発明は、可視光領域において高い偏光分離能を示し、かつ短波長領域の透過率が向上したワイヤグリッド型偏光子、および該ワイヤグリッド型偏光子を容易に製造できる方法を提供する。
本発明のワイヤグリッド型偏光子は、表面に複数の凸条が互いに平行にかつ所定のピッチで形成されている光透過性基板と、前記凸条の少なくとも頂部とさらに凸条の側面の全面に存在する、金属酸化物からなる下地層と、前記下地層の表面上でかつ凸条の少なくとも頂部とさらに凸条の側面の面積の70%以上において存在する金属層からなる金属細線とを有することを特徴とする。
属層は、さらに凸条の側面の全面に存在していてもよい。
地層は、さらに、凸条間の光透過性基板表面に存在していてもよい。
金属細線の幅(Da)、凸条のピッチ(Pp)および凸条の幅(Dp)は、下式(5)を満足することが好ましい。
Da−Dp≦0.4×(Pp−Dp) ・・・(5)。
前記金属酸化物は、SiOまたはTiOであることが好ましい。
前記下地層の凸条の頂部における高さは1〜20nmであることが好ましい。
前記金属層の凸条の頂部における高さは、30nm以上であることが好ましい。
さらに、金属細線のピッチ(Pa)は、50〜200nmであり、金属細線の幅(Da)とピッチ(Pa)の比(Da/Pa)は、0.1〜0.6であることが好ましい。
本発明のワイヤグリッド型偏光子の製造方法は、表面に複数の凸条が互いに平行にかつ所定のピッチで形成されている光透過性基板の凸条の少なくとも頂部とさらに凸条の側面の全面に金属酸化物を蒸着して金属酸化物からなる下地層を形成し、次いで、前記下地層の表面上でかつ凸条の少なくとも頂部とさらに凸条の側面の面積の70%以上に金属を蒸着して金属層を形成して金属細線とすることを特徴とする。
前記下地層は、真空蒸着法を使用した斜方蒸着法で凸条の少なくとも頂部に形成されることが好ましい。
また、前記下地層は、凸条の全表面および凸条間の光透過性基板表面に形成されることが好ましく、この場合、下地層はスパッタ法で形成されることがさらに好ましい。
属層は、凸条の側面の全面および凸条の頂部に形成に形成されることが好ましい。
金属細線の幅(Da)、凸条のピッチ(Pp)および凸条の幅(Dp)は、下式(5)を満足することが好ましい。
Da−Dp≦0.4×(Pp−Dp) ・・・(5)。
また、前記金属層は、真空蒸着法を使用した斜方蒸着法で形成されることが好ましい。
前記金属層が真空蒸着法を使用した斜方蒸着法で形成される場合は、下記の条件で形成されることが好ましい。
(A)凸条の長さ方向に対して略直交し、かつ凸条の高さ方向に対して角度θをなす方向から金属を蒸着する。
(B)凸条の長さ方向に対して略直交し、かつ凸条の高さ方向に対して前記角度θとは反対側に角度θをなす方向から金属を蒸着する。
(C)前記条件(A)による蒸着および前記条件(B)による蒸着を交互に、前記条件(A)による蒸着をm回(ただし、mは1以上である。)、前記条件(B)による蒸着をn回(ただし、nは1以上である。)、合計(m+n)で3回以上行う。
(D)前記条件(A)によるm回の蒸着のうちの1回目の蒸着における角度θは、下式(IV)を満足し、前記条件(B)によるn回の蒸着のうちの1回目の蒸着における角度θは、下式(V)を満足する。
15゜≦θ≦45゜ ・・・(IV)、
15゜≦θ≦45゜ ・・・(V)。
(E)前記mが2以上の場合、i回目(ただし、i=2〜mである。)のθ と(i−1)回目のθ (i−1)とは、下式(VI)を満足し、前記nが2以上の場合、j回目(ただし、j=2〜nである。)のθ と(j−1)回目のθ (j−1)とは、下式(VII)を満足する。
θ ≦θ (i−1) ・・・(VI)、
θ ≦θ (j−1) ・・・(VII)。
本発明のワイヤグリッド型偏光子は、可視光領域において高い偏光分離能を示し、かつ短波長領域の透過率が向上する。
本発明のワイヤグリッド型偏光子の製造方法によれば、可視光領域において高い偏光分離能を示し、かつ短波長領域の透過率が向上したワイヤグリッド型偏光子を容易に製造できる。
本発明のワイヤグリッド型偏光子の第1の実施形態を示す斜視図である。 本発明のワイヤグリッド型偏光子の第2の実施形態を示す斜視図である。 本発明のワイヤグリッド型偏光子の第3の実施形態を示す斜視図である。 光透過性基板の一例を示す斜視図である。
<ワイヤグリッド型偏光子>
本発明のワイヤグリッド型偏光子は、表面に複数の凸条が互いに平行にかつ所定のピッチで形成されている光透過性基板と、凸条の少なくとも頂部に存在する金属酸化物からなる下地層と、下地層表面上でかつ凸条の少なくとも頂部に存在する金属層からなる金属細線とを有するものである。凸条の少なくとも頂部に存在する金属層は凸条の長さ方向に伸びた線状をなしていることより、ワイヤグリッド型偏光子を構成する金属細線に相当する。
なお、本発明における凸条、下地層および金属層の各寸法は、ワイヤグリッド型偏光子の断面の走査型電子顕微鏡像または透過型電子顕微鏡像において測定したものをいう。
(光透過性基板)
光透過性基板は、ワイヤグリッド型偏光子の使用波長範囲において光透過性を有する基板である。光透過性とは、光を透過することを意味し、使用波長範囲は、具体的には、400nm〜800nmの範囲である。
本発明において凸条とは、光透過性基板の表面から立ち上がり、かつその立ち上がりが一方向に伸びている部分をいう。凸条は光透過性基板の表面と一体で光透過性基板の表面部分と同じ材料からなっていてもよく、光透過性基板の表面部分と異なる光透過性材料からなっていてもよい。凸条は光透過性基板の表面と一体で、かつ光透過性基板の表面部分と同じ材料からなっていることが好ましく、光透過性基板の少なくとも表面部分を成形することにより形成された凸条であることが好ましい。
凸条は、その長さ方向と光透過性基板の主表面とに直交する方向の断面の形状が長さ方向にわたってほぼ一定であり、複数の凸条においてもそれらの断面形状はすべてほぼ一定であることが好ましい。前記断面形状は、光透過性基板の表面から高さ方向にほぼ一定の幅を保って立ち上がっている形状、または光透過性基板の表面から高さ方向に幅が減少しながら立ち上がっている形状であることが好ましい。光透過性基板の表面から高さ方向にほぼ一定の幅を有して立ち上がり、その後、幅が減少しながら立ち上がっている形状であってもよい。具体的な断面形状としては、たとえば、矩形、台形、三角形、半円形、半楕円形、矩形上部が半円形となった形状等が挙げられる。
本発明において、凸条の頂部とは、前記断面形状の最も高い部分が長さ方向に連なった部分を意味する。凸条の頂部は面であっても線であってもよい。たとえば、断面形状が矩形や台形の場合には頂部は面をなし、断面形状が三角形や半円形の場合には頂部は線をなす。本発明において、凸条の頂部以外の表面を(凸条の)側面という。なお、隣接する2つの凸状間の面(隣接する2つの凸条から形成される溝の底面)は凸条の表面ではなく、(凸条間の)光透過性基板表面とみなす。
光透過性基板の原料または材料としては、光硬化樹脂、熱可塑性樹脂、ガラス等が挙げられ、後述するインプリント法にて凸条を形成できる点から、光硬化樹脂または熱可塑性樹脂が好ましく、光インプリント法にて凸条を形成できる点および耐熱性および耐久性に優れる点から、光硬化樹脂が特に好ましい。光硬化樹脂としては、生産性の点から、光ラジカル重合により光硬化しうる光硬化性組成物を光硬化して得られる光硬化樹脂が好ましい。
光硬化性組成物としては、光硬化後の硬化膜の水に対する接触角が90°以上となるものが好ましい。該硬化膜の水に対する接触角が90°以上であれば、光インプリント法により凸条を形成する際、モールドとの離型性がよくなり、精度の高い転写が可能となり、得られるワイヤグリッド型偏光子が目的とする性能を充分に発揮できる。また、この接触角が高くても下地層の付着には支障がない。
凸条を有する領域において光透過性基板の厚さ(凸条の高さを含む)は0.5〜1000μmが好ましく、1〜40μmがより好ましい。また、凸条を有する領域において凸条の高さを除いた光透過性基板の厚さは0.3μm以上が好ましく、0.5μm以上がより好ましい。凸条を有する領域以外の光透過性基板の厚さは、上記凸条を有する領域において光透過性基板の厚さ(凸条の高さを含む)とほぼ等しい厚さ、すなわち0.5〜1000μmが好ましく、1〜40μmがより好ましい。
凸条の高さは30〜500nmが好ましく、50〜300nmがより好ましい。この高さを30nm以上とすることにより、凸条の表面への下地層の選択的な形成が容易となる。この高さを500nm以下とすることにより、ワイヤグリッド型偏光子の偏光度の入射角度依存性が小さくなる。また、凸条の高さは、蒸着によって金属層を形成しやすい点から、80〜270nmが特に好ましい。
(下地層)
下地層は、金属酸化物からなる層である。金属層が下地層の表面上に存在している必要があることより、下地層は凸条の少なくとも頂部に存在し、さらに、金属層が凸条の頂部以外にさらに凸条の側面にも存在している場合は、その金属層が存在する側面にも存在する。また、下地層は金属層が存在しない凸条の側面に存在していてもよく、さらに凸条間の光透過性基板の表面に存在していてもよい。下地層は、凸条の全面に存在することが好ましく、さらには凸条の全面と凸条間の光透過性基板の表面とに存在することがより好ましい。すなわち、凸条が存在する光透過性基板表面の全面に下地層が存在していることがより好ましい。
金属酸化物としては、SiO、Al、TiO、ZrO、SnO等が挙げられる。特に、ワイヤグリッド型偏光子が短波長領域で高い透過率を示す点から、SiOまたはTiOが特に好ましい。また、Al、TiO、ZrO等の高屈折率材料からなる下地層の場合、金属層に被覆されていない下地層の表面と空気や光透過性基板材料との界面における屈折率差が大きくなり、短波長領域における透過率をさらに高めることができる。
下地層の厚さは実質的に均一な厚さであってもよく、部分的に異なる厚さを有していてもよい。たとえば、凸条の頂部、凸条の側面および凸条間の光透過性基板の表面における厚さはそれぞれ異なっていてもよい。たとえば、凸条の頂部の下地層の厚さを他の表面の下地層の厚さよりも厚いものとすることができる。なお、凸条の頂部における下地層の厚さは、凸条の高さ方向の厚さをいい、以下、凸条の頂部における下地層の厚さを高さということもある。
凸条の頂部における下地層の高さ(凸条の高さ方向の厚さ)は、1〜20nmであることが好ましく、2〜15nmであることが特に好ましい。この高さが1nm以上であれば、金属細線の膜質が向上し、ワイヤグリッド型偏光子のp偏光透過率が向上する。この高さが20nm以下であれば、光透過性基板との干渉による波長分散が抑えられ、ワイヤグリッド型偏光子のp偏光透過率が向上する。凸条の側面における下地層の厚さは、通常、凸条の頂部における下地層の高さと等しいかそれ以下の厚さである。凸条の側面における下地層の厚さは頂部から下方に徐々に薄くなっていてもよい。凸条の頂部以外の下地層の厚さは、凸条の頂部の下地層の高さと等しいかそれ以下であって、場所によらずほぼ均一な厚さを有することがより好ましく、その厚さは1nm以上であることが好ましい。
下地層は、蒸着法で形成されることが好ましい。蒸着法としては、物理蒸着法(PVD)や化学蒸着法(CVD)が挙げられ、そのうちでも真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法等の蒸着法が好ましい。特に、真空蒸着法またはスパッタ法が好ましい。真空蒸着法は付着させる微粒子の光透過性基板に対する入射方向を制御することが容易であり、後述の斜方蒸着法を行うことが容易である。一方、スパッタ法は微粒子の入射方向がランダムになりやすく、凹凸のある表面に均一な厚さの薄膜を形成する方法として適している。したがって、凸条の頂部のみや凸条の頂部と側面に選択的に下地層を形成する場合には真空蒸着法の使用が好ましく、凸条が存在する光透過性基板の表面の全面に下地層を形成する場合にはスパッタ法の使用が好ましい。なお、スパッタ法としては反応スパッタ法(たとえば、金属ターゲットを使用し、酸素含有ガス中でスパッタを行い金属酸化物層を形成する、等の方法)を使用することもできる。また、スパッタ法のうちでも特に高真空雰囲気を使用するスパッタ法(たとえば、マグネトロンスパッタ法等)では入射方向を制御することが比較的容易であることより、前記真空蒸着法に代えて下地層の形成に使用することもできる。なお、以下の説明においてスパッタ法とは、特に言及しない限り、汎用の直流スパッタ法や高周波スパッタ法をいう。
スパッタ法等の高エネルギー微粒子を生成させて該微粒子を凸条の表面に付着させる方法においては、凸条の表面が高エネルギー微粒子の衝突により侵食されることがある。たとえば、断面形状が矩形である凸条においてはその角部が侵食されて丸まることがある。さらには、凸条の幅が減少する、凸条の高さが低下する等の場合がある。特に、凸条の材料が樹脂等の比較的軟質の材料である場合にこのような侵食が起こりやすい。また、高エネルギー微粒子の衝突が多い凸条の上部ほどこのような侵食が起こりやすいと考えられる。したがって、スパッタ法等による下地層の形成の結果、凸条の形状は下地層の形成前の形状とは異なる形状となる場合がある。しかし、その形状変化は極端にならない限り許容される。ワイヤグリッド型偏光子は基本的にその金属細線の幅とピッチによりその機能が発揮されるものであり、所定の幅とピッチを有する金属細線が形成される限り、光透過性基板の凸条の形状の機能に対する影響は少ないからである。
(金属細線)
本発明のワイヤグリッド型偏光子において、金属細線は凸条の表面上の金属層から構成されている。金属層は、下地層の表面上でかつ凸条の少なくとも頂部に存在する。金属層は凸条の頂部とさらに凸条の側面に存在していてもよく、この場合、凸条の頂部と凸条の側面に存在する金属層は連続しているのが通例である。金属層が側面に存在する場合、片方の側面に存在してもよく、両方の側面に存在してもよい。凸条の側面の金属層は凸条の所定の高さよりも上方に存在していてもよく、側面の全面に存在していてもよい。金属層は凸条間の光透過性基板の表面には存在しないが、側面の全面に金属層が存在する場合には光透過性基板の表面と凸条の側面が接する部分(凸条の立ち上がり部)に多少の側面の金属層のはみ出しがあってもよい。
金属層が凸条の頂部に存在することによりワイヤグリッド型偏光子の機能を発揮することができる。加えて、金属層が凸条の側面に存在することにより、光透過性基板の裏面(金属細線が存在しない主表面)から入射するs偏光が吸収され、ワイヤグリッド型偏光子が裏面側から入射する光に対して低いs偏光反射率を示す。さらに、側面の全面に金属層が存在することにより、光透過性基板の表面から入射するs偏光が効率よく反射され、ワイヤグリッド型偏光子が高い偏光分離能を示す。
また、金属層が下地層の表面に形成されることより、金属層の形成時に金属材料が結晶化することによる微小金属粒子の生成が抑制される。これにより、微小金属粒子の存在を原因とする光の吸収が低減されてワイヤグリッド型偏光子の透過率が向上する。
凸条の頂部における金属層の高さ(凸条の高さ方向の厚さ)は、30nm以上であることが好ましい。この高さが30nm以上であれば、s偏光透過が(特に短波長領域において)抑えられ、ワイヤグリッド型偏光子が充分に高い偏光分離能を示す。凸条の頂部における金属層の高さが高すぎると、回折現象や金属層の結晶化が生じてワイヤグリッド型偏光子の透過率が低下するおそれがあり、また、金属層の形成が困難となることより、その上限は200nmであることが好ましい。凸条の頂部における金属層の高さは、特に40〜150nmであることが好ましい。
凸条の側面における金属層の厚さ(下地層の表面からの厚さ)は、通常、凸条の頂部における金属層の高さと等しいかそれ以下の厚さである。凸条の側面における金属層の厚さは頂部から下方に徐々に薄くなっていてもよい。
凸条の側面を被覆する金属層は、凸条の側面の面積の50%以上において存在することが好ましく、60%以上がより好ましく、70%以上がさらに好ましく、100%が特に好ましい。側面を被覆している金属層の面積が広くなり、ワイヤグリッド型偏光子の裏面側から入射するs偏光が効率よく吸収されるため、裏面側から入射する光に対してさらに低いs偏光反射率を示す。また、金属層が凸条の側面の面積の100%を占める場合には、光透過性基板の表面から入射するs偏光が効率よく反射され、ワイヤグリッド型偏光子が高い偏光分離能を示す。
ワイヤグリッド型偏光子の基本的機能は金属細線の幅とピッチ(金属細線の幅方向の繰り返し距離)で決まる。金属細線の幅(金属細線の長さ方向に直行する方向の幅)は、光の入射方向(光透過性基板の主表面に垂直な方向)から見た金属層の幅であり、光透過性基板の凸条の幅よりも狭いことも広いこともある。たとえば、凸条の頂部が平面である場合その頂部の幅よりも広い幅の金属層を形成することができ、凸条の頂部が線状である場合その頂部と側面に金属層を形成して幅のある金属層とすることができる。凸条の頂部が平面である場合、通常その平面の幅に等しいかその幅よりも多少広い幅の金属層であることが好ましい。なお、金属細線のピッチは凸条のピッチに等しい。
金属細線の幅をDa、ピッチをPaで表すと、DaとPaの比(Da/Pa)は0.1〜0.6が好ましく、0.2〜0.5がより好ましい。Da/Paを0.1以上とすることにより、ワイヤグリッド型偏光子が表面(金属細線が形成されている面)側から入射する光に対してさらに高い偏光度を示す。Da/Paを0.6以下とすることにより、p偏光透過率がより高くなる。
ピッチ(Pa)は、300nm以下が好ましく、50〜200nmがより好ましい。Paを300nm以下とすることにより、ワイヤグリッド型偏光子が充分に高い反射率、および400nm付近の短波長領域においても充分に高い偏光分離能を示す。また、回折による着色現象が抑えられる。
金属細線の幅(Da)は、10〜120nmであることがさらに好ましく、さらに蒸着による金属層形成の容易さを考慮すると30〜100nmが特に好ましい。なお、下地層を含めた凸条の最大幅は、金属細線の幅(Da)と等しいかそれ以下であることが好ましい。
金属層の材料は、充分な導電性を有する金属材料であればよいが、導電性以外に耐蝕性等の特性も考慮された材料であることが好ましい。金属材料としては、金属単体、合金、ドーパントや所定量以下の不純物を含有した金属等が挙げられる。たとえば、アルミニウム、銀、クロム、マグネシウム、アルミニウム系合金、銀系合金等が挙げられる。また、炭素等の非金属元素をドーパント等として含む金属も使用できる。可視光に対する反射率が高く、可視光の吸収が少なく、かつ高い導電率を有する点から、アルミニウム、アルミニウム系合金、銀、クロム、マグネシウムが好ましく、アルミニウムやアルミニウム系合金が特に好ましい。
金属層は、蒸着法で形成されることが好ましい。蒸着法としては、物理蒸着法(PVD)や化学蒸着法(CVD)が挙げられ、そのうちでも真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法等の蒸着法が好ましい。金属層の形成は、特に、真空蒸着法が好ましい。真空蒸着法は付着させる微粒子の光透過性基板に対する入射方向を制御することが容易であり、後述の斜方蒸着法を行うことが容易である。金属層の形成は凸条の頂部のみまたは凸条の頂部と凸条の側面に選択的に金属を蒸着して形成する必要があるため、真空蒸着法を使用した斜方蒸着法がもっとも好ましい金属層の形成方法である。また、スパッタ法のうちでも特に高真空雰囲気を使用するスパッタ法(たとえば、マグネトロンスパッタ法等)では入射方向を制御することが比較的容易であることより、金属層の形成に使用できる。
(保護層)
金属細線の幅や厚さは非常に微細であるため、金属細線がわずかに傷ついただけでもワイヤグリッド型偏光子の性能に影響する。また、酸化等の化学変化(錆の生成等)により金属細線の導電率が低下し、ワイヤグリッド型偏光子の性能が低下する場合がある。よって、金属細線の傷付きおよび化学変化等を抑えるために、金属細線を保護層で被覆してもよい。保護層は、金属層の表面を被覆するばかりでなく、さらに、露出した(すなわち、その上に金属層がない)下地層の表面や露出した(すなわち、その上に下地層がない)光透過性基板の表面を被覆していてもよい。さらに、凸条間の溝を埋め金属細線が存在する面を平坦にする保護層を形成してもよい。
保護層の材料としては、樹脂、金属酸化物、ガラス等が挙げられる。金属層のみを被覆する保護層の材料としては、光透過性ではない不透明な材料であってもよいが、他の表面をも被覆する保護層の材料としては光透過性の保護層を形成できる材料が使用される。材料自体の光透過性が低い場合であっても、層の厚さが充分に薄い保護層であれば光透過性の保護層とすることができる。また、保護層の材料としては、耐熱性や化学的耐久性の高い材料であることが好ましい。なお、金属層の表面を自然にまたは積極的に化学変化させて保護層を形成することもできる。たとえば、金属層の材料としてアルミニウムを用いた場合、空気中で酸化されて酸化アルミニウム薄膜が表面に形成され、この金属酸化物薄膜は、金属細線の保護層として機能する。
保護層が下地層表面や光透過性基板表面も被覆している場合、保護層とそれら表面との界面でp偏光反射を低減させるおそれがある。このため、保護層の屈折率と下地層や光透過性基板の屈折率とを実質的に一致させることが好ましい。また、広帯域にわたり高い偏光分離能が得られる点から、屈折率の低い材料からなることがより好ましい。
保護層は、ワイヤグリッド型偏光子の最表面に存在するため、鉛筆硬度H以上の硬さを有するものが好ましく、防汚性も有することが好ましい。また、保護層の表面に反射防止構造(たとえば、反射防止膜等)を設けてもよい。なお、光透過性基板の裏面にも硬質表面層や反射防止構造を設けることもできる。
<ワイヤグリッド型偏光子の製造方法>
ワイヤグリッド型偏光子は、表面に複数の凸条が互いに平行にかつ所定のピッチで形成された光透過性基板を作製した後、下地層を形成し、ついで金属層を形成することによって製造される。
(光透過性基板の作製)
光透過性基板の作製方法としては、インプリント法(光インプリント法、熱インプリント法。)、リソグラフィ法等が挙げられ、凸条を生産性よく形成できる点および光透過性基板を大面積化できる点から、インプリント法が好ましく、凸条をより生産性よく形成できる点およびモールドの溝を精度よく転写できる点から、光インプリント法が特に好ましい。
光インプリント法は、たとえば、電子線描画とエッチングとの組み合わせにより、複数の溝が互いに平行にかつ所定のピッチで形成されたモールドを作製し、該モールドの溝を、任意の基材の表面に塗布された光硬化性組成物に転写し、同時に該光硬化性組成物を光硬化させる方法である。
光インプリント法による光透過性基板の作製は、具体的には下記の工程(i)〜(iv)を経て行われることが好ましい。
(i)光硬化性組成物を基材の表面に塗布する工程。
(ii)複数の溝が互いに平行にかつ所定のピッチで形成されたモールドを、溝が光硬化性組成物に接するように、光硬化性組成物に押しつける工程。
(iii)モールドを光硬化性組成物に押しつけた状態で放射線(紫外線、電子線等。)を照射して光硬化性組成物を硬化させて、モールドの溝に対応する複数の凸条を有する光透過性基板を作製する工程。
(iv)光透過性基板からモールドを分離する工程。
なお、得られた、基材上の光透過性基板は、基材と一体のまま後述の下地層および金属層の形成を行うことができる。また必要により金属層の形成後に光透過性基板と基材を分離することができる。さらに、基材上に作製された光透過性基板を基材から分離した後、後述の下地層および金属層の形成を行うことができる。
熱インプリント法による光透過性基板の作製は、具体的には下記の工程(i)〜(iii)を経て行われることが好ましい。
(i)基材の表面に熱可塑性樹脂の被転写膜を形成する工程、または熱可塑性樹脂の被転写フィルムを作製する工程。
(ii)複数の溝が互いに平行にかつ一定のピッチで形成されたモールドを、溝が被転写膜または被転写フィルムに接するように、熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)または融点(Tm)以上に加熱した被転写膜または被転写フィルムに押しつけ、モールドの溝に対応する複数の凸条を有する光透過性基板を作製する工程。
(iii)光透過性基板をTgまたはTmより低い温度に冷却して光透過性基板からモールドを分離する工程。
なお、得られた、基材上の光透過性基板は、基材と一体のまま後述の下地層および金属層の形成を行うことができる。また必要により金属層形成後に光透過性基板と基材を分離することができる。さらに、基材上に作製された光透過性基板を基材から分離した後、後述の下地層および金属層の形成を行うことができる。
(下地層および金属層の形成)
本発明のワイヤグリッド型偏光子は、表面に複数の凸条が互いに平行にかつ所定のピッチで形成されている光透過性基板の凸条の表面に金属酸化物を蒸着して該凸条の少なくとも頂部に金属酸化物からなる下地層を形成し、ついで、前記下地層の表面上でかつ凸条の少なくとも頂部に金属を蒸着して金属層を形成して金属細線とする方法で製造されることが好ましい。前記のように、下地層は、真空蒸着法を使用した斜方蒸着法で凸条の少なくとも頂部に形成されることが好ましい。また、下地層を凸条の全表面および凸条間の光透過性基板表面に形成する場合は、下地層はスパッタ法で形成されることが好ましい。金属層は、凸条の側面の少なくとも一部および凸条の頂部に形成されることが好ましく、側面の全部および凸条の頂部に形成されることがより好ましい。金属層をこのような特定の表面に選択的に形成するために、金属層は真空蒸着法を使用した斜方蒸着法で形成されることが好ましい。
斜方蒸着法による下地層や金属層の形成においては、凸条の長さ方向に対して略直交し、かつ凸条の高さ方向に対してある角度をなす方向から蒸着する工程と、凸条の長さ方向に対して略直交し、かつ凸条の高さ方向に対して前記角度とは反対側にある角度をなす方向から蒸着する工程とをそれぞれ1回以上交互に行うことにより、目的の下地層や金属層を形成することができる。なお、本明細書において、「略直交し」とは、凸条の長さ方向と凸条の高さ方向に対してある角度をなす方向のなす角度が85〜95度の範囲にあることを意味する。
斜方蒸着法による金属層の形成を例として、斜方蒸着法をさらに説明する。金属層の形成は下記の条件で行うことが好ましい。この方法は後述の第3の実施形態のワイヤグリッド型偏光子を製造する場合に適した方法である。
(A)凸条の長さ方向に対して略直交し、かつ凸条の高さ方向に対して角度θをなす方向から金属を蒸着する。
(B)凸条の長さ方向に対して略直交し、かつ凸条の高さ方向に対して前記角度θとは反対側に角度θをなす方向から金属を蒸着する。
(C)前記条件(A)による蒸着および前記条件(B)による蒸着を交互に、前記条件(A)による蒸着をm回(ただし、mは1以上である。)、前記条件(B)による蒸着をn回(ただし、nは1以上である。)、合計(m+n)で3回以上、好ましくは6回以下、さらに好ましくは4〜5回行う。
(D)前記条件(A)によるm回の蒸着のうちの1回目の蒸着における角度θは、下式(IV)を満足し、前記条件(B)によるn回の蒸着のうちの1回目の蒸着における角度θは、下式(V)を満足する。
15゜≦θ≦45゜ ・・・(IV)、
15゜≦θ≦45゜ ・・・(V)。
(E)前記mが2以上の場合、i回目(ただし、i=2〜mである。)のθ と(i−1)回目のθ (i−1)とは、下式(VI)を満足し、前記nが2以上の場合、j回目(ただし、j=2〜nである。)のθ と(j−1)回目のθ (j−1)とは、下式(VII)を満足する。
θ ≦θ (i−1) ・・・(VI)、
θ ≦θ (j−1) ・・・(VII)。
後述の第1や第2の実施形態のワイヤグリッド型偏光子を製造する場合には、前記条件の蒸着方向の角度や蒸着回数を変えることにより、同様に金属層を形成することができる。たとえば、第1の実施形態では(D)の条件における蒸着角度をより小さくすることができ、第2の実施形態では両方向の1回目の蒸着をより大きい蒸着角度とし2回目以降の蒸着角度を上記と同様に40°以下とすることができる。
斜方蒸着法により下地層を形成する場合、下地層は金属層の形成範囲と同等以上の範囲に形成する必要性がある。凸条の頂部や凸条間の光透過性基板の表面に下地層を形成するためには15°よりもさらに小さい角度を採用することが好ましい。斜方蒸着法の場合は蒸着角度が大きくても垂直方向の蒸着もある程度起こることより、通常は大きい蒸着角度を採用することが好ましい。したがって、斜方蒸着法により下地層を形成する場合は、角度θと角度θはそれぞれ45°よりも大きい角度が採用され、その角度は60°以上、90°未満が適当である。その角度は65〜85°が好ましく、70〜80°がより好ましい。なお、斜方蒸着法による下地層の形成の場合、前記(m+n)は2であってもよく、また、前記(D)の条件の採用は必須ではない。
スパッタ法は蒸着方向がランダムであり、下地層形成の場合スパッタ法を採用することにより凹凸によらず光透過性基板表面にほぼ均一な厚さの下地層を形成できる。したがって、下地層の形成はスパッタ法で行うことがより好ましい。
<各実施形態のワイヤグリッド型偏光子>
以下に本発明のワイヤグリッド型偏光子を、図を用いて説明する。以下の図は模式図であり、実際のワイヤグリッド型偏光子は図示したような理論的かつ理想的形状を有するものではない。たとえば、凸条等の形状の崩れは少なくなく、下地層や金属層の厚さの不均一も少なからず生じている。図示した光透過性基板の表面の凸条は矩形の断面形状を有するが、前記のように実際に製造されたワイヤグリッド型偏光子においては頂部が丸まった形状や幅が上方に狭まった形状を有していることが少なくない。
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明のワイヤグリッド型偏光子の第1の実施形態を示す斜視図である。ワイヤグリッド型偏光子10は、表面に複数の凸条12が互いに平行にかつ所定のピッチ(Pp)で形成された光透過性基板14と、該凸条12の上面16、および凸条12の長さ方向に延びる2つの側面である側面18と側面20の上縁部を被覆する下地層22と、下地層22の上面に形成された金属材料からなる金属層24とを有する。金属層24は凸条の長さ方向に伸びて金属細線を構成する。以下、凸条間の光透過性基板の表面を溝26という。
Ppは、凸条12の幅Dpと、凸条12間に形成される溝26の幅との合計である。Ppは、50〜200nmが好ましい。
DpとPpの比(Dp/Pp)は、0.1〜0.55が好ましく、0.25〜0.45が好ましい。
また、Dpは、蒸着によって金属層を形成しやすい点から、30〜80nmが好ましい。
凸条12の高さHpは、50〜300nmが好ましい。
光透過性基板14の厚さHsは、1〜40μmが好ましい。
凸条の頂部における下地層22の高さHxは、凸条12の上面16を被覆している部分の下地層の厚さである。Hxは、2〜15nmが好ましい。
第1の実施形態におけるDx1およびDx2は、下地層22が凸条12の側面18または側面20よりも外側に突出した部分の幅であり、Da1およびDa2は、金属層24が凸条12の側面18または側面20よりも外側に突出した部分の幅である。
金属層24の幅Da、凸条12のピッチPpおよび凸条12の幅Dpは、下式(5)を満足することが好ましい。
Da−Dp≦0.4×(Pp−Dp) ・・・(5)。
Da−Dpが0.4×(Pp−Dp)以下であれば、溝26の開口が確保され、ワイヤグリッド型偏光子10のp偏光透過率が向上する。
〔第2の実施形態〕
図2は、本発明のワイヤグリッド型偏光子の第2の実施形態を示す斜視図である。ワイヤグリッド型偏光子10は、表面に複数の凸条12が互いに平行にかつ所定のピッチ(Pp)で形成された光透過性基板14と、該凸条12の上面16、凸条12の長さ方向に延びる2つの側面である側面18と側面20の表面および溝26の底面を被覆する下地層22と、下地層22の上面に形成された金属層24とを有する。
第2の実施形態においては、第1の実施形態のワイヤグリッド型偏光子10と同じ構成については、説明を省略する。
第2の実施形態におけるDx1およびDx2は、下地層22が凸条12の側面18または側面20よりも外側に突出した部分の幅でもあり、凸条12の側面18または側面20を被覆する下地層22の厚さでもある。
〔第3の実施形態〕
図3は、本発明のワイヤグリッド型偏光子の第3の実施形態を示す斜視図である。ワイヤグリッド型偏光子10は、表面に複数の凸条12が互いに平行にかつ所定のピッチ(Pp)で形成された光透過性基板14と、該凸条12の上面16、凸条12の長さ方向に延びる2つの側面である側面18と側面20の表面および溝26の底面を被覆する下地層22と、該凸条12の上面16、側面18および側面20の下地層22表面を被覆する金属層24とを有する。
第3の実施形態においては、第1の実施形態または第2の実施形態のワイヤグリッド型偏光子10と同じ構成については、説明を省略する。
第3の実施形態におけるDa1およびDa2は、金属層24が凸条12の側面18または側面20よりも外側に突出した部分の幅でもあり、凸条12の側面18または側面20を被覆している下地層22の表面に形成された金属層24の厚さでもある。
凸条12の側面18を被覆している金属層24の幅(凸条12の上面16から溝への深さ方向の長さ)Ha1、凸条12の側面20を被覆している金属層24の幅(凸条12の上面16から溝への深さ方向の長さ)Ha2および凸条12の高さHpはそれぞれ、下式(6−1)、(7−1)を満足することが好ましく、下式(6−2)、(7−2)を満足することがより好ましく、下式(6−3)、(7−3)を満足することがさらに好ましい。
Ha1≧0.5×Hp ・・・(6−1)、
Ha2≧0.5×Hp ・・・(7−1)、
Ha1≧0.6×Hp ・・・(6−2)、
Ha2≧0.6×Hp ・・・(7−2)、
Ha1=Hp ・・・(6−3)、
Ha2=Hp ・・・(7−3)。
Ha1およびHa2がそれぞれHpの50%以上であれば、側面18を被覆している金属層24および側面20を被覆している金属層24の面積が広くなり、ワイヤグリッド型偏光子10の裏面側から入射するs偏光が効率よく吸収されるため、裏面側から入射する光に対してさらに低いs偏光反射率を示す。Ha1およびHa2がHpと等しい場合には、ワイヤグリッド型偏光子10の表面側からから入射するs偏光が効率よく反射され、ワイヤグリッド型偏光子10が高い偏光分離能を示す。
なお、凸条12の上面16、側面18、側面20および溝26の底面はそれぞれ、平面であってもよく、曲面であってもよい。
<各実施形態のワイヤグリッド型偏光子の製造方法>
〔第1の実施形態のワイヤグリッド型偏光子の製造方法〕
第1の実施形態のワイヤグリッド型偏光子10は、光透過性基板14の凸条12の上面16を被覆する下地層22と、該下地層22の上面に形成される金属層24とを、下記の条件(A1)〜(J1)を満足する蒸着法で形成する方法で製造できる。
(下地層の形成方法)
下地層22は、光透過性基板14の凸条12が形成された面の斜め上方から金属酸化物を蒸着させる斜方蒸着法により形成される。
下地層22は、具体的には、下記の条件(A1)〜(E1)を満足する斜方蒸着法で形成されることが好ましい。
(A1)図4に示すように、凸条12の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条12の高さ方向Hに対して側面18の側に角度θをなす方向V1から凸条12の上面16または下記条件(B1)の蒸着で形成された下地層22の上面に金属酸化物を蒸着する。
(B1)図4に示すように、凸条12の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条12の高さ方向Hに対して側面20の側に角度θをなす方向V2から凸条12の上面16または前記条件(A1)の蒸着で形成された下地層22の上面に金属酸化物を蒸着する。
(C1)前記条件(A1)による蒸着を1回行い、前記条件(B1)による蒸着を1回行う。
(D1)前記条件(A1)の蒸着における角度θは、下式(1−I)を満足し、前記条件(B1)の蒸着における角度θは、下式(1−II)を満足することが好ましい。
45゜≦θ<90゜ ・・・(1−I)、
45゜≦θ<90゜ ・・・(1−II)。
(E1)前記条件(A1)の蒸着で形成される下地層22の高さおよび前記条件(B1)の蒸着で形成される下地層22の高さは、下式(1−III)を満足することが好ましい。
0.5nm≦Hx’≦15nm ・・・(1−III)。
ただし、Hx’は、凸条の頂部における、1回の蒸着で形成される下地層22の高さである。
条件(A1)〜(C1):条件(A1)〜(C1)を満足しない場合、下地層22が凸条12の側面18または側面20よりも外側に突出した部分が形成されないため、金属層24を形成する際に、側面18および側面20に金属が蒸着しやすくなる。また、溝26の底面に金属酸化物が蒸着しやすくなる。
条件(D1):光の波長以下のピッチの凸条12に蒸着を行う場合、蒸着の角度θ(またはθ)に応じて下地層22の形状が変化するため、角度θ(またはθ)によっては、適切な形状の下地層22を形成できない場合がある。角度θ(またはθ)が45゜未満では、下地層22が側面18または側面20よりも外側に突出した部分が形成されない。または、それぞれの幅Dx1およびDx2が不足する。または、下地層22が側面18または側面20よりも外側に突出した部分を形成する際に、側面18および側面20に金属酸化物が蒸着する。角度θ(またはθ)が90゜では、下地層22の形成が困難である。したがって、図1に示す、凸条12の上面16よりも幅広の下地層を形成する場合は、角度θ(またはθ)は65〜85°が好ましい。
条件(E1):1回の蒸着で形成される下地層22の高さHx’が0.5nm未満では、下地層22が凸条12の側面18または側面20よりも外側に突出した部分が充分に形成されないため、金属層24を形成する際に、側面18および側面20に金属が蒸着しやすくなる。Hx’が10nmを超えると、下地層22の厚さが大きくなるため、ワイヤグリッド型偏光子10の波長分散が大きくなり、短波長側の透過率が低下する。Hx’は2〜10nmが好ましい。
(金属層の形成方法)
金属層24は、光透過性基板14の凸条12が形成された面の斜め上方から金属を蒸着させることにより形成される。
金属層24は、具体的には、下記の条件(F1)〜(J1)を満足する斜方蒸着法で形成されることが好ましい。
(F1)凸条12の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条12の高さ方向Hに対して側面18の側に角度θをなす方向V1から下地層22の上面または下記条件(G1)の蒸着で形成された金属層24の上面に金属を蒸着する。
(G1)凸条12の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条12の高さ方向Hに対して側面20の側に角度θをなす方向V2から下地層22の上面または前記条件(F1)の蒸着で形成された金属層24の上面に金属を蒸着する。
(H1)前記条件(F1)による蒸着および前記条件(G1)による蒸着を交互に、前記条件(F1)による蒸着をm回(ただし、mは1以上である。)、前記条件(G1)による蒸着をn回(ただし、nは1以上である。)、合計(m+n)で3回以上行う。
(I1)前記条件(F1)によるm回の蒸着のうちの1回目の蒸着における角度θは、下式(1−IV)を満足し、前記条件(G1)によるn回の蒸着のうちの1回目の蒸着における角度θは、下式(1−V)を満足する。
10゜≦θ≦45゜ ・・・(1−IV)、
10゜≦θ≦45゜ ・・・(1−V)。
(J1)前記mが2以上の場合、i回目(ただし、i=2〜mである。)のθ と(i−1)回目のθ (i−1)とは、下式(1−VI)を満足し、前記nが2以上の場合、j回目(ただし、j=2〜nである。)のθ と(j−1)回目のθ (j−1)とは、下式(1−VII)を満足する。
θ ≦θ (i−1) ・・・(1−VI)、
θ ≦θ (j−1) ・・・(1−VII)。
条件(F1)、(G1):条件(F1)、(G1)を満足しない場合、溝26の底面に金属が蒸着しやすくなる。
条件(H1):条件(F1)による蒸着および条件(G1)による蒸着を交互に合計で3回以上に分けて行うことにより、金属が偏って蒸着することがなく、均一な金属層24が形成される。
条件(I1):光の波長以下のピッチの凸条12に蒸着を行う場合、蒸着の角度θ(またはθ)に応じて金属層24の形状が変化するため、角度θ(またはθ)によっては、適切な形状の金属層24を形成できない場合がある。m回の蒸着のうちの1回目の蒸着における角度θおよびn回の蒸着のうちの1回目の蒸着における角度θが10゜未満では、凸条12間の溝26の底面にも金属が蒸着する。m回の蒸着のうちの1回目の蒸着における角度θおよびn回の蒸着のうちの1回目の蒸着における角度θが45゜を超えると、金属が偏って蒸着し、斜めに傾いた金属層24が形成されてしまう。
条件(J1):条件(J1)を満足しない場合、高さHaが30nm以上の金属層24を形成することが困難である。
〔第2の実施形態のワイヤグリッド型偏光子の製造方法〕
第2の実施形態のワイヤグリッド型偏光子10は、光透過性基板14の凸条12の上面16、側面18、側面20および溝26の底面を被覆する下地層22を、スパッタ法で形成し、凸条12の上面16を被覆する下地層22の上面に形成される金属層24を、下記の条件(A2)〜(H2)を満足する蒸着法で形成する方法で製造できる。
(下地層の形成方法)
下地層22は、光透過性基板14の凸条12が形成された面の全面に金属酸化物を付着させるスパッタ法により形成される。
(金属層の形成方法)
金属層24は、光透過性基板14の凸条12が形成された面の斜め上方から金属を蒸着させることにより形成される。スパッタ法で形成される下地層22は、凸条12の側面18または側面20よりも外側に突出した部分が充分に形成されないため、金属層24を形成する際に、側面18および側面20に金属が蒸着しやすくなる。このため、側面に金属層24が存在せず、金属層24の幅が凸条12の上面16よりも幅広の金属層24を形成するためには、具体的には、下記の条件(A2)〜(H2)を満足する斜方蒸着法で形成されることが好ましい。
(A2)図4に示すように、凸条12の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条12の高さ方向Hに対して側面18の側に角度θをなす方向V1から下地層22の表面および/または下記条件(B2)の蒸着で形成された金属層24の表面に金属を少なくとも1回蒸着する。
(B2)図4に示すように、凸条12の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条12の高さ方向Hに対して側面20の側に角度θをなす方向V2から下地層22の表面および/または前記条件(A2)の蒸着で形成された金属層24の表面に金属を少なくとも1回蒸着する。
(C2)前記条件(A2)による蒸着および前記条件(B2)による蒸着を交互に、前記条件(A2)による蒸着をm回(ただし、mは2以上である。)、前記条件(B2)による蒸着をn回(ただし、nは2以上である。)、合計(m+n)で5回以上行う。
(D2)前記条件(A2)によるm回の蒸着のうちの1回目の蒸着における角度θは、下式(2−I)を満足し、前記条件(B2)によるn回の蒸着のうちの1回目の蒸着における角度θは、下式(2−II)を満足する。
45゜≦θ<90゜ ・・・(2−I)、
45゜≦θ<90゜ ・・・(2−II)。
(E2)前記条件(A2)によるm回の蒸着のうちの1回目の蒸着で形成される金属層24の高さおよび前記条件(B2)によるn回の蒸着のうちの1回目で形成される金属層24の高さは、下式(2−III)を満足する。
0.5nm≦Ha’≦10nm ・・・(2−III)。
ただし、Ha’は、1回の蒸着で形成される金属層24の高さである。
(F2)前記条件(A2)によるm回の蒸着のうちの2回目の蒸着における角度θは、下式(2−IV)を満足し、前記条件(B2)によるn回の蒸着のうちの2回目の蒸着における角度θは、下式(2−V)を満足する。
10゜≦θ≦45゜ ・・・(2−IV)、
10゜≦θ≦45゜ ・・・(2−V)。
(G2)前記条件(A2)によるm回の蒸着のうちの2回目の蒸着で形成される金属層24の高さおよび前記条件(B2)によるn回の蒸着のうちの2回目で形成される金属層24の高さは、下式(2−III)を満足する。
1nm≦Ha’≦15nm ・・・(2−III)。
ただし、Ha’は、1回の蒸着で形成される金属層24の高さである。
(H2)前記mが3以上の場合、i回目(ただし、i=3〜mである。)のθ と(i−1)回目のθ (i−1)とは、下式(2−VI)を満足し、前記nが3以上の場合、j回目(ただし、j=3〜nである。)のθ と(j−1)回目のθ (j−1)とは、下式(2−VII)を満足する。
θ ≦θ (i−1) ・・・(2−VI)、
θ ≦θ (j−1) ・・・(2−VII)。
条件(A2)、(B2):条件(A2)、(B2)を満足しない場合、金属層24が凸条12の側面18または側面20よりも外側に突出した部分が形成されないため、側面18および側面20を被覆している下地層22に金属が蒸着しやすくなる。また、溝26の底面に金属が蒸着しやすくなる。
条件(C2):条件(A2)による蒸着および条件(B2)による蒸着を交互に合計で5回以上に分けて行うことにより、金属が偏って蒸着することがなく、均一な金属層24が形成される。
条件(D2):光の波長以下のピッチの凸条12に蒸着を行う場合、蒸着の角度θ(またはθ)に応じて金属層24の形状が変化するため、角度θ(またはθ)によっては、適切な形状の金属層24を形成できない場合がある。角度θ(またはθ)が45゜未満では、金属層24が凸条12の側面18または側面20よりも外側に突出した部分が形成されない。または、それぞれの幅Da1およびDa2が不足する。または、金属層24が凸条12の側面18または側面20よりも外側に突出した部分を形成する際に、側面18および側面20を被覆している下地層22に金属が蒸着する。角度θ(またはθ)が90゜では、金属層24の形成が困難である。角度θ(またはθ)は60°以上、85°以下が好ましく、65°〜80°が特に好ましい。
条件(E2):凸条12の頂部における、1回の蒸着で形成される金属層24の高さHa’が0.5nm未満では、金属層24が凸条12の側面18または側面20よりも外側に突出した部分が充分に形成されないため、側面18および側面20を被覆している下地層22に金属が蒸着しやすくなる。Ha’が10nmを超えると、金属層24の厚さが大きくなる。
条件(F2):光の波長以下のピッチの凸条12に蒸着を行う場合、蒸着の角度θ(またはθ)に応じて金属層24の形状が変化するため、角度θ(またはθ)によっては、適切な形状の金属層24を形成できない場合がある。m回の蒸着のうちの2回目の蒸着における角度θおよびn回の蒸着のうちの2回目の蒸着における角度θが10゜未満では、凸条12間の溝26の底面にも金属が蒸着する。m回の蒸着のうちの2回目の蒸着における角度θおよびn回の蒸着のうちの2回目の蒸着における角度θが45゜を超えると、金属が偏って蒸着し、斜めに傾いた金属層24が形成されてしまう。
条件(G2):1回の蒸着で形成される金属層24の高さHa’が1nm未満では、高さHaが30nm以上の金属層24を形成することが困難である。Ha’が15nmを超えると、金属層24の厚さが大きくなる。
条件(H2):条件(H2)を満足しない場合、高さHaが30nm以上の金属層24を形成することが困難である。
〔第3の実施形態のワイヤグリッド型偏光子の製造方法〕
第3の実施形態のワイヤグリッド型偏光子10は、光透過性基板14の凸条12の上面16、側面18、側面20および溝26の底面を被覆する下地層22を、スパッタ法で形成し、凸条12の上面16、側面18および側面20を被覆する下地層22の表面に形成される金属層24を、下記の条件(A3)〜(E3)を満足する斜方蒸着法で形成する方法で製造することが好ましい。
(下地層の形成方法)
下地層22は、光透過性基板14の凸条12が形成された面の全面に金属酸化物を付着させるスパッタ法により形成される。
(金属層の形成方法)
金属層24は、光透過性基板14の凸条12が形成された面の斜め上方から金属を蒸着させることにより形成される。
金属層24は、具体的には、下記の条件(A3)〜(E3)を満足する斜方蒸着法で形成される。
(A3)図4に示すように、凸条12の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条12の高さ方向Hに対して側面18の側に角度θをなす方向V1から下地層22の表面および/または下記条件(B3)の蒸着で形成された金属層24の表面に金属を少なくとも1回蒸着する。
(B3)図4に示すように、凸条12の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条12の高さ方向Hに対して側面20の側に角度θをなす方向V2から下地層22の表面および/または前記条件(A3)の蒸着で形成された金属層24の表面に金属を少なくとも1回蒸着する。
(C3)前記条件(A3)による蒸着および前記条件(B3)による蒸着を交互に、前記条件(A3)による蒸着をm回(ただし、mは1以上である。)、前記条件(B3)による蒸着をn回(ただし、nは1以上である。)、合計(m+n)で3回以上、好ましくは6回以下、さらに好ましくは4〜5回行う。
(D3)前記条件(A3)によるm回の蒸着のうちの1回目の蒸着における角度θは、下式(3−IV)を満足し、前記条件(B3)によるn回の蒸着のうちの1回目の蒸着における角度θは、下式(3−V)を満足する。
15゜≦θ≦45゜ ・・・(3−IV)、
15゜≦θ≦45゜ ・・・(3−V)。
(E3)前記mが2以上の場合、i回目(ただし、i=2〜mである。)のθ と(i−1)回目のθ (i−1)とは、下式(3−VI)を満足し、前記nが2以上の場合、j回目(ただし、j=2〜nである。)のθ と(j−1)回目のθ (j−1)とは、下式(3−VII)を満足する。
θ ≦θ (i−1) ・・・(3−VI)、
θ ≦θ (j−1) ・・・(3−VII)。
条件(A3)、(B3):条件(A3)、(B3)を満足しない場合、凸条12の上面16、側面18および側面20を被覆する下地層22の表面に金属層24を形成できない。
条件(C3):条件(C3)を満足しない場合、凸条12の上面16を被覆している下地層22の上面に形成される金属層24の高さHaが低くなる。すなわち、条件(A3)、(B3)のそれぞれ1回の蒸着で、金属層24が凸条12の側面18または側面20よりも外側に突出した部分が充分な厚さを有するように蒸着しようとすると、角度θおよび角度θを大きくする必要があり、その結果、上面に蒸着される金属の量が少なくなる。
また、条件(A3)による蒸着および条件(B3)による蒸着を交互に行うことにより、金属が偏って蒸着することがなく、金属層24が凸条12の側面18または側面20よりも外側に突出した部分の厚さDa1およびDa2がほぼ同じになる。
条件(D3):光の波長以下のピッチの凸条12に蒸着を行う場合、蒸着の角度θ(またはθ)に応じて金属層24の形状が変化するため、角度θ(またはθ)によっては、適切な形状の金属層24を形成できない場合がある。m回の蒸着のうちの1回目の蒸着における角度θおよびn回の蒸着のうちの1回目の蒸着における角度θが15゜未満では、溝26の底面にも金属が蒸着する。m回の蒸着のうちの1回目の蒸着における角度θおよびn回の蒸着のうちの1回目の蒸着における角度θが45゜を超えると、金属が偏って蒸着し、斜めに傾いた金属層24が形成されてしまう。
条件(E3):条件(E3)を満足しない場合、金属層24が凸条12の側面18または側面20よりも外側に突出した部分を所定の厚さにした場合、凸条12の上面16を被覆している下地層22の上面に形成される金属層24の高さHaが低くなりすぎる。また、凸条12の上面16を被覆している下地層22の上面の金属層24の高さHaを30nm以上にする場合、金属層24が側面18または側面20よりも外側に突出した部分の厚さが厚くなりすぎる。
条件(F3):蒸着法は、さらに下記の条件(F3)を満足することが好ましい。
(F3)前記条件(A3)によるm回の蒸着のうちの1回目の蒸着で形成される金属層24の高さおよび前記条件(B3)によるn回の蒸着のうちの1回目で形成される金属層24の高さは、下式(3−III)を満足する。
0.5nm≦Ha’≦10nm ・・・(3−III)。
ただし、Ha’は、凸条の頂部における1回の蒸着で形成される金属層24の高さである。
初期の蒸着において、金属層24の高さHa’を低くしてしまうと、金属層24が凸条12の側面18または側面20よりも外側に突出した部分が厚くなりすぎる場合がある。
〔第1〜3の実施形態の製造方法に共通〕
角度θ(またはθ)は、たとえば、下記の蒸着装置を用いることによって調整できる。
凸条12の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条12の高さ方向Hに対して側面18の側に角度θをなす方向V1または凸条12の高さ方向Hに対して側面20の側に角度θをなす方向V2の延長線上に蒸着源が位置するように、蒸着源に対向して配置された光透過性基板14の傾きを変更できる蒸着装置。
以上説明したワイヤグリッド型偏光子10の製造方法にあっては、上述の条件を満足する蒸着法で金属層24、または下地層22および金属層24を形成しているため、ワイヤグリッド型偏光子10を容易に製造できる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
例1〜13は実施例であり、例14〜16は比較例である。
(下地層および金属細線の各寸法)
下地層および金属層(金属細線)の各寸法は、ワイヤグリッド型偏光子の断面の透過型電子顕微鏡像または走査型電子顕微鏡像において5箇所の下地層および金属層における各寸法の最大値を測定し、5箇所の該値を平均して求めた。
(透過率)
ワイヤグリッド型偏光子の表面側(金属層が形成された面側)から波長405nmの固体レーザー光および波長635nmの半導体レーザー光を、ワイヤグリッド型偏光子の表面に対して垂直に入射し、p偏光透過率およびs偏光透過率を測定した。
波長400nmまたは700nmのp偏光透過率が、78%以上をSとし、75%以上78%未満をAとし、75%未満をXとした。
(反射率)
ワイヤグリッド型偏光子の表面側または裏面側(金属細線が形成されていない面側)から波長405nmの固体レーザー光および波長635nmの半導体レーザー光を、ワイヤグリッド型偏光子の表面または裏面に対して5°の角度で入射し、s偏光反射率を測定した。
表面側の波長400nmまたは700nmのs偏光反射率が、82%以上をSとし、80%以上82%未満をAとし、80%未満をXとした。
裏面側の波長400nmまたは700nmのs偏光反射率が、40%未満をAとし、40%以上をXとした。
(偏光度)
偏光度は、下式から計算した。
偏光度=((Tp−Ts)/(Tp+Ts))0.5
ただし、Tpは、p偏光透過率であり、Tsは、s偏光透過率である。
波長400nmまたは700nmの偏光度が99.7以上をSとし、99.5%以上99.7%未満をAとし、99.5%未満をXとした。
(光硬化性組成物の調製)
撹拌機および冷却管を装着した1000mLの4つ口フラスコに、
単量体1(新中村化学工業社製、NK エステル A−DPH、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)の60g、
単量体2(新中村化学工業社製、NK エステル A−NPG、ネオペンチルグリコールジアクリレート)の40g、
光重合開始剤(チバスペシャリティーケミカルズ社製、IRGACURE907)の4.0g、
含フッ素界面活性剤(旭硝子社製、フルオロアクリレート(CH=CHCOO(CH(CFF)とブチルアクリレートとのコオリゴマー、フッ素含有量:約30質量%、質量平均分子量:約3000)の0.1g、
重合禁止剤(和光純薬社製、Q1301)の1.0g、および
シクロヘキサノンの65.0gを入れた。
フラスコ内を常温および遮光にした状態で、1時間撹拌して均一化した。ついで、フラスコ内を撹拌しながら、コロイド状シリカの100g(固形分:30g)をゆっくりと加え、さらにフラスコ内を常温および遮光にした状態で1時間撹拌して均一化した。ついで、シクロヘキサノンの340gを加え、フラスコ内を常温および遮光にした状態で1時間撹拌して光硬化性組成物1の溶液を得た。
〔例1〕
(光透過性基板の作製)
厚さ100μmの高透過ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人デュポン社製、帝人テトロンO3、100mm×100mm)の表面に、光硬化性組成物1をスピンコート法により塗布し、厚さ1μmの光硬化性組成物1の塗膜を形成した。
複数の溝が互いに平行にかつ所定のピッチで形成された石英製モールド(50mm×50mm、溝のピッチ:150nm、溝の幅:50nm、溝の深さ:100nm、溝の長さ:50mm、溝の断面形状:矩形。)を、溝が光硬化性組成物1の塗膜に接するように、25℃にて0.5MPa(ゲージ圧)で光硬化性組成物1の塗膜に押しつけた。
該状態を保持したまま、石英製モールド側から高圧水銀灯(周波数:1.5kHz〜2.0kHz、主波長光:255nm、315nmおよび365nm、365nmにおける照射エネルギー:1000mJ。)の光を15秒間照射し、光硬化性組成物1を硬化させて、石英製モールドの溝に対応する複数の凸条を有する光透過性基板(凸条のピッチPp:150nm、凸条の幅Dp:50nm、凸条の高さHp:100nm。)を作製した。
光透過性基板から石英製モールドをゆっくり分離した。
(下地層および金属層の形成)
蒸着源に対向する光透過性基板の傾きを変更可能な真空蒸着装置(昭和真空社製、SEC−16CM)を用い、光透過性基板の凸条に金属酸化物および金属を蒸着させ、図1に示すような下地層および金属層を形成し、裏面にPETフィルムが貼着されたワイヤグリッド型偏光子を得た。この際、凸条の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条の高さ方向Hに対して一方の側面の側に角度θをなす方向V1(すなわち側面18の側)からの蒸着と、凸条の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条の高さ方向Hに対して他方の側面の側に角度θをなす方向V2(すなわち側面20の側)からの蒸着とを交互に行い、かつ各回の蒸着における蒸着源、角度θまたはθ、および1回の蒸着で形成される下地層の高さHx’または金属層の高さHa’を表1、2に示す材料、角度および高さとした。なお、Hx’およびHa’は、水晶振動子を膜厚センサーとする膜厚モニターにより測定した。
得られたワイヤグリッド型偏光子について、下地層および金属層の各寸法を測定した。結果を表3に示す。
また、得られたワイヤグリッド型偏光子について、透過率、反射率、偏光度を測定した。結果を表4に示す。
〔例2〕
(光透過性基板の作製)
例1と同様にして光透過性基板を作製した。
(下地層の形成)
ロードロック機構を備えたインライン型スパッタ装置(日真精機社製)を用い、光透過性基板の凸条が形成された面の全面に金属酸化物を蒸着させ、図2に示すような下地層を形成した。
金属酸化物の種類、スパッタ法で形成される下地層の高さHx’を表1に示す材料および高さとした。
(金属層の形成)
蒸着源に対向する光透過性基板の傾きを変更可能な真空蒸着装置(昭和真空社製、SEC−16CM)を用い、光透過性基板の凸条に金属を蒸着させ、図2に示すような金属層を形成し、裏面にPETフィルムが貼着されたワイヤグリッド型偏光子を得た。この際、凸条の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条の高さ方向Hに対して一方の側面の側に角度θをなす方向V1(すなわち側面18の側)からの蒸着と、凸条の長さ方向Lに対して略直交し、かつ凸条の高さ方向Hに対して他方の側面の側に角度θをなす方向V2(すなわち側面20の側)からの蒸着とを交互に行い、かつ各回の蒸着における蒸着源、角度θまたはθ、および1回の蒸着で形成される金属層の高さHa’を表2に示す材料、角度および高さとした。
得られたワイヤグリッド型偏光子について、下地層および金属層の各寸法を測定した。結果を表3に示す。
また、得られたワイヤグリッド型偏光子について、透過率、反射率、偏光度を測定した。結果を表4に示す。
〔例3〕
例1と同様にして光透過性基板を作製した後、金属酸化物の種類、スパッタ法で形成される下地層の高さHx’を表1に示す材料および高さとした以外は、例2と同様にして図3に示すような下地層を形成した。
ついで、蒸着の回数、各回の蒸着における蒸着源、角度θまたはθおよび1回の蒸着で形成される金属層の高さHa’を表2に示す材料、角度および高さとした以外は、例2と同様にして図3に示すような金属層を形成し、ワイヤグリッド型偏光子を得た。
得られたワイヤグリッド型偏光子について、下地層および金属層の各寸法を測定した。結果を表3に示す。
また、得られたワイヤグリッド型偏光子について、透過率、反射率、偏光度を測定した。結果を表4に示す。
〔例4〕
例1と同様にして光透過性基板を作製した後、蒸着の回数、各回の蒸着における蒸着源、角度θまたはθおよび1回の蒸着で形成される下地層の高さHx’または金属層の高さHa’を表1、2に示す材料、角度および高さとした以外は、例1と同様にして図1に示すような下地層および金属層を形成し、ワイヤグリッド型偏光子を得た。
得られたワイヤグリッド型偏光子について、下地層および金属層の各寸法を測定した。結果を表3に示す。
また、得られたワイヤグリッド型偏光子について、透過率、反射率、偏光度を測定した。結果を表4に示す。
〔例5〕
例1と同様にして光透過性基板を作製した後、金属酸化物の種類、スパッタ法で形成される下地層の高さHx’を表1に示す材料および高さとした以外は、例2と同様にして図2に示すような下地層を形成した。
ついで、蒸着の回数、各回の蒸着における蒸着源、角度θまたはθおよび1回の蒸着で形成される金属層の高さHa’を表2に示す材料、角度および高さとした以外は、例2と同様にして図2に示すような金属層を形成し、ワイヤグリッド型偏光子を得た。
得られたワイヤグリッド型偏光子について、下地層および金属層の各寸法を測定した。結果を表3に示す。
また、得られたワイヤグリッド型偏光子について、透過率、反射率、偏光度を測定した。結果を表4に示す。
〔例6〜13〕
例1と同様にして光透過性基板を作製した後、金属酸化物の種類、スパッタ法で形成される下地層の高さHx’を表1に示す材料および高さとした以外は、例2と同様にして図3に示すような下地層を形成した。
ついで、蒸着の回数、各回の蒸着における蒸着源、角度θまたはθおよび1回の蒸着で形成される金属層の高さHa’を表2に示す材料、角度および高さとした以外は、例2と同様にして図3に示すような金属層を形成し、ワイヤグリッド型偏光子を得た。
得られたワイヤグリッド型偏光子について、下地層および金属層の各寸法を測定した。結果を表3に示す。
また、得られたワイヤグリッド型偏光子について、透過率、反射率、偏光度を測定した。結果を表4に示す。
〔例14〕
例1と同様にして光透過性基板を作製した後、蒸着の回数、各回の蒸着における蒸着源、角度θまたはθおよび1回の蒸着で形成される金属層の高さHa’を表2に示す材料、角度および高さとした以外は、例1と同様にして下地層のないワイヤグリッド型偏光子を得た。
得られたワイヤグリッド型偏光子について、下地層および金属層の各寸法を測定した。結果を表3に示す。
また、得られたワイヤグリッド型偏光子について、透過率、反射率、偏光度を測定した。結果を表4に示す。
〔例15〕
(光透過性基板の作製)
モールドとして、複数の溝が互いに平行にかつ所定のピッチで形成されたシリコン製モールド(20mm×20mm、溝のピッチ:200nm、溝の幅:60nm、溝の深さ:100nm、溝の長さ:10mm、溝の断面形状:矩形。)を用いた以外は、例1と同様にしてシリコン製モールドの溝に対応する複数の凸条を有する光透過性基板(凸条のピッチPp:200nm、凸条の幅Dp:60nm、凸条の高さHp:100nm。)を作製した。
(金属層の形成)
蒸着の回数、各回の蒸着における蒸着源、角度θまたはθおよび1回の蒸着で形成される金属層の高さHa’を表2に示す材料、角度および高さとした以外は、例1と同様にして下地層のないワイヤグリッド型偏光子を得た。
得られたワイヤグリッド型偏光子について、下地層および金属層の各寸法を測定した。結果を表3に示す。
また、得られたワイヤグリッド型偏光子について、透過率、反射率、偏光度を測定した。結果を表4に示す。
〔例16〕
厚さ100μmの高透過ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人デュポン社製、帝人テトロンO3、100mm×100mm)の表面に、厚さ100nmのSiO膜をスパッタ法により形成した。
ついで、SiO膜の上に、厚さ100nmのAl膜をスパッタ法により形成し、PETフィルム上にSiO膜、Al膜が積層された多層膜を作製した。
Al膜の上に厚さ100nmのレジスト(日本ゼオン社製、ZEP520A)をスピンコート法により塗布した。電子線描画装置(日立ハイテクノロジー社製、HL800D(50keV))を用いて、EB露光、現像を行い、複数の溝(幅:100nm)が互いに平行にかつ所定のピッチ(200nm)で形成されたレジスト膜を形成した。
ついで、プラズマエッチング装置(サムコ社製、RIE−140iPC)を用い、SFによりエッチングを行い、特許文献3の図3に示すようなワイヤグリッド型偏光子を作製した。
得られたワイヤグリッド型偏光子について、金属層の各寸法を測定した。結果を表3に示す。
また、得られたワイヤグリッド型偏光子について、透過率、反射率、偏光度を測定した。結果を表4に示す。
Figure 0005459210
Figure 0005459210
Figure 0005459210
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例1〜13は、凸条の上面に金属酸化物からなる下地層が形成されているため、高い偏光度、p偏光透過率およびs偏光反射率を示した。
例14は、下地層がないためp偏光の透過率が低下した。
例15は、特許文献2の実施例1に相当する例であり、下地層がないためp偏光の透過率が低下した。
例16は、特許文献3に相当する例であり、樹脂グリッドがないため、短波長のp偏光透過率が低下した。
本発明のワイヤグリッド型偏光子は、液晶表示装置、リアプロジェクションテレビ、フロントプロジェクター等の画像表示装置の偏光子として有用である。

なお、2008年7月10日に出願された日本特許出願2008−180448号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。
10 ワイヤグリッド型偏光子
12 凸条
14 光透過性基板
16 凸条の上面
18 凸条の一方の側面
20 凸条の他方の側面
22 下地層
24 金属層
26 凸条間の溝

Claims (16)

  1. 表面に複数の凸条が互いに平行にかつ所定のピッチで形成されている光透過性基板と、
    前記凸条の少なくとも頂部とさらに凸条の側面の全面に存在する、金属酸化物からなる下地層と、
    前記下地層の表面上でかつ凸条の少なくとも頂部とさらに凸条の側面の面積の70%以上において存在する金属層からなる金属細線と
    を有する、ワイヤグリッド型偏光子。
  2. 金属細線の幅(Da)、凸条のピッチ(Pp)および凸条の幅(Dp)が、下式(5)を満足する、請求項1に記載のワイヤグリッド型偏光子。
    Da−Dp≦0.4×(Pp−Dp) ・・・(5)。
  3. 金属層がさらに凸条の側面の全面に存在する、請求項1または2に記載のワイヤグリッド型偏光子。
  4. 下地層がさらに凸条間の光透過性基板の表面に存在する、請求項1〜3のいずれかに記載のワイヤグリッド型偏光子。
  5. 金属酸化物が、SiOまたはTiOである、請求項1〜4のいずれかに記載のワイヤグリッド型偏光子。
  6. 下地層の凸条の頂部における高さが1〜20nmである、請求項1〜5のいずれかに記載のワイヤグリッド型偏光子。
  7. 金属層の凸条の頂部における高さが30nm以上である、請求項1〜6のいずれかに記載のワイヤグリッド型偏光子。
  8. 金属細線のピッチ(Pa)が50〜200nmであり、金属細線の幅(Da)とピッチ(Pa)の比(Da/Pa)が0.1〜0.6である、請求項1〜7のいずれかに記載のワイヤグリッド型偏光子。
  9. ワイヤグリッド型偏光子を製造する方法であって、
    表面に複数の凸条が互いに平行にかつ所定のピッチで形成されている光透過性基板の凸条の少なくとも頂部とさらに凸条の側面の全面に金属酸化物を蒸着して金属酸化物からなる下地層を形成し、
    ついで、前記下地層の表面上でかつ凸条の少なくとも頂部とさらに凸条の側面の面積の70%以上に金属を蒸着して金属層を形成して金属細線とする
    ことを特徴とするワイヤグリッド型偏光子の製造方法。
  10. 真空蒸着法を使用した斜方蒸着法で凸条の少なくとも頂部に下地層を形成する、請求項9に記載の製造方法。
  11. 凸条の全表面および凸条間の光透過性基板表面に下地層を形成する、請求項9に記載の製造方法。
  12. 下地層をスパッタ法で形成する、請求項11に記載の製造方法。
  13. 金属細線の幅(Da)、凸条のピッチ(Pp)および凸条の幅(Dp)が、下式(5)を満足する、請求項9〜12のいずれかに記載の製造方法。
    Da−Dp≦0.4×(Pp−Dp) ・・・(5)。
  14. 金属層を凸条の側面の全面および凸条の頂部に形成する、請求項9〜13のいずれかに記載の製造方法。
  15. 真空蒸着法を使用した斜方蒸着法で金属層を形成する、請求項9〜14のいずれかに記載の製造方法。
  16. 斜方蒸着法を使用した金属層を下記の条件で形成する、請求項15に記載の製造方法。
    (A)凸条の長さ方向に対して略直交し、かつ凸条の高さ方向に対して角度θをなす方向から金属を蒸着する。
    (B)凸条の長さ方向に対して略直交し、かつ凸条の高さ方向に対して前記角度θとは反対側に角度θをなす方向から金属を蒸着する。
    (C)前記条件(A)による蒸着および前記条件(B)による蒸着を交互に、前記条件(A)による蒸着をm回(ただし、mは1以上である。)、前記条件(B)による蒸着をn回(ただし、nは1以上である。)、合計(m+n)で3回以上行う。
    (D)前記条件(A)によるm回の蒸着のうちの1回目の蒸着における角度θは、下式(IV)を満足し、前記条件(B)によるn回の蒸着のうちの1回目の蒸着における角度θは、下式(V)を満足する。
    15゜≦θ≦45゜ ・・・(IV)、
    15゜≦θ≦45゜ ・・・(V)。
    (E)前記mが2以上の場合、i回目(ただし、i=2〜mである。)のθ と(i−1)回目のθ (i−1)とは、下式(VI)を満足し、前記nが2以上の場合、j回目(ただし、j=2〜nである。)のθ と(j−1)回目のθ (j−1)とは、下式(VII)を満足する。
    θ ≦θ (i−1) ・・・(VI)、
    θ ≦θ (j−1) ・・・(VII)。
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