JP5458565B2 - コハク酸塩の製造方法 - Google Patents

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本発明は、微生物の発酵培養により生産されたコハク酸塩の製造方法に関する。詳しくは、微生物培養液をナノ濾過膜に通じることによって非透過液側から高純度のコハク酸塩を含んだ溶液を得る工程を含む、コハク酸塩の製造方法に関する。
コハク酸は、食品添加物、医薬品原料などといった用途の他に、ジカルボン酸であることから、ジオールとポリエステルを形成するモノマー原料として工業的用途にまで広く適用され、需要が増加している。このコハク酸は発酵培養によって生産可能であるため、非石油原料由来のポリマーとしても注目されている。発酵培養によるコハク酸生産は、一般に培養液中にアルカリ性物質を添加することで、微生物に最適なpHを保持しながら行われる。そのため、培養液中では、添加するアルカリ性物質との塩を形成している。高純度のコハク酸を得るためには、このコハク酸塩を高純度で精製することが必要となるのである。また、精製されたコハク酸塩は食品添加物として使用される。コハク酸ナトリウムは、旨み成分であり、コハク酸カルシウムやコハク酸カリウムは栄養補助成分としてサプリメントなどに含まれている。
このようなコハク酸塩を培養液から得る方法には、培養液を減圧濃縮して水を蒸発させる方法がある。しかしながら、微生物発酵培養液から取り出したコハク酸塩には、発酵過程で生産されるエタノール、グリセリンやタンパク質といった代謝産物の他、糖やHMF(ヒドロキシメチルフルフラール)などの培地成分由来の不純物が含まれていることが多い。また、コハク酸塩の純度が低い上に、水を蒸発させるために加熱する必要があり、エネルギー・コストが高いという問題点があった。
これまでには、有機酸塩の製造方法として、乳酸カルシウム含有食品を製造する際に、乳酸カルシウムを濃縮するために限外濾過膜またはナノ濾過膜処理する技術が開示されているが、本技術は、乳酸カルシウムが含まれる発酵液を濾過膜で処理した透過液をpH調整して、乳酸カルシウムを得ているが、透過液には乳酸以外に酢酸も含まれていることは当業者であれば容易に予測される。そのため、本手法をコハク酸塩の精製に適応しても、得られるコハク酸塩の純度は高くはないと予測される(特許文献1参照)。
特開2001−299281号公報
本発明は、上述したような課題、すなわち、微生物発酵によりコハク酸塩を生産する場合において、培養液中の不純物を除去するという課題を解決し、効率よく高純度のコハク酸塩を回収する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、pH6以上9以下に調整した微生物発酵培養液を、ナノ濾過膜に通じることにより、培養液中のコハク酸塩を含んだ水溶液を非透過液側から回収し、透過液側から不純物を高効率で除去することができることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、次の(1)〜(5)から構成される。
(1)微生物の発酵培養により培養液中に生産されたコハク酸塩を分離することによるコハク酸塩の製造方法であって、pHを6以上9以下に調整した該培養液をナノ濾過膜に通じて、非透過液側からコハク酸塩含有溶液を回収する工程を含む、コハク酸塩の製造方法。
(2)前記ナノ濾過膜の機能層がポリアミドを含む、(1)に記載のコハク酸塩の製造方法。
(3)前記ポリアミドが架橋ピペラジンポリアミドを主成分とし、かつ、化学式1で示される構成成分を含有することを特徴とする(2)に記載のコハク酸塩の製造方法。
Figure 0005458565
(式中、Rは−Hまたは−CH、nは0から3までの整数を表す。)。
(4)前記コハク酸塩がコハク酸のナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩またはアンモニウム塩である、(1)から(3)のいずれかに記載のコハク酸塩の製造方法。
(5)前記工程により得られたコハク酸含有溶液を逆浸透膜により濃縮し、該濃縮液からコハク酸塩を再結晶させる工程を含む、(1)から(4)のいずれかに記載のコハク酸塩の製造方法。
本発明に係るコハク酸塩の製造方法は、発酵培養液中に含まれる不純物を簡単な操作により効果的に除去することができる。従って、高純度のコハク酸塩を得ることができる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明のコハク酸塩の製造方法は、微生物の発酵培養によりに培養液中に生産されたコハク酸塩を精製する工程を含む方法であって、該培養液のpHを6以上9以下に調整し、該培養液をナノ濾過膜に通じて該培養液中の不純物を透過液側に除去し、非透過液側からコハク酸塩を含んだ水溶液を回収するものである。
本発明で使用される微生物については特に制限はなく、自然環境から単離されたものでもよい。また、突然変異や遺伝子組換えによって一部性質が改変された微生物であってもよく、例えば、発酵工業においてよく使用される酵母、大腸菌、コリネ型細菌などのバクテリア、糸状菌、放線菌または動物細胞もしくは昆虫細胞等の培養細胞であって、コハク酸塩を製造できるように改変されたものも、本発明で使用される微生物に含まれる。なお、コハク酸塩発酵法の具体例としては、アナエロビオスピルリム・サクシニシプロデュセンス(Anaerobiospirillum succinicproducens)(ATCC35488)の嫌気培養(特開昭62−294090号公報)や、好気性コリネ型細菌であるブレビバクテリウム・フラバム(Brebibacterium flavum)の遺伝子組み換え菌を増殖後、嫌気的に炭酸ガス含有液中で有機原料に作用させる方法(特開平11−196888号公報)などが知られている。
微生物の発酵培養に使用する発酵原料としては、培養する微生物の生育を促し、目的とする発酵生産物であるコハク酸塩を良好に生産させうるものであればよく、炭素源、窒素源、無機塩類、及び必要に応じてアミノ酸、ビタミンなどの有機微量栄養素を適宜含有する通常の液体培地が良い。炭素源としては、グルコース、シュークロース、フラクトース、ガラクトース、ラクトース等の糖類、これら糖類を含有する澱粉糖化液、甘藷糖蜜、甜菜糖蜜、ハイテストモラセス、更には酢酸等の有機酸、エタノールなどのアルコール類、グリセリンなども使用される。窒素源としてはアンモニアガス、アンモニア水、アンモニウム塩類、尿素、硝酸塩類、その他補助的に使用される有機窒素源、例えば油粕類、大豆加水分解液、カゼイン分解物、その他のアミノ酸、ビタミン類、コーンスティープリカー、酵母または酵母エキス、肉エキス、ペプトン等のペプチド類、各種発酵菌体およびその加水分解物などが使用される。無機塩類としてはリン酸塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、鉄塩、マンガン塩等を適宜添加することができる。本発明に使用する微生物が生育のために特定の栄養素(例えば、アミノ酸など)を必要とする場合には、その栄養物をそれ自体もしくはそれを含有する天然物として添加する。また、消泡剤も必要に応じて使用してもよい。本発明において、培養液とは、発酵原料に微生物が増殖した結果得られる液のことを言う。培養液に追加する発酵原料の組成は、目的とするコハク酸塩の生産性が高くなるように、培養開始時の発酵原料組成から適宜変更しても良い。
発酵培養により生産されるコハク酸塩含有培養液は、該培養液中に1価または2価の陽イオンを含むアルカリ性物質を添加することで、微生物発酵に最適なpHに保持して得られた培養液が好ましく使用される。添加するアルカリ性物質としてはナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびアンモニウムイオンの陽イオンを含むものであることが好ましく、より好ましくは塩基性のカルシウムおよびマグネシウムイオンを含む物質を添加することであり、具体例として、塩基性のカルシウムとしては、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、酸化カルシウム、酢酸カルシウムなどが挙げられ、塩基性のマグネシウムとしては、水酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、炭酸マグネシウム、二リン酸マグネシウム、過酸化マグネシウムなどが挙げられる
本発明では、微生物の発酵培養は、pH4−8、温度20−40℃の範囲であることが好ましい。また、微生物の発酵培養において、酸素の供給速度を上げる必要があれば、空気に酸素を加えて酸素濃度を21%以上に保つ、あるいは培養を加圧する、攪拌速度を上げる、通気量を上げるなどの手段を用いることができる。また、微生物の増殖時もしくは発酵生産時もしくはその両方において、コハク酸塩の生産性を高めるために嫌気培養を行ってもよい。
本発明でのコハク酸塩含有培養液からコハク酸塩を分離する工程においては、コハク酸の25℃におけるpKa1が4.21、pKa2 が5.64であるため、コハク酸イオンと対イオンとで塩を形成し、効率的にコハク酸塩をナノ濾過膜の非透過側で分離・回収するには、コハク酸塩含有培養液をpH6以上に調整する必要があり、好ましくはフリーのコハク酸が存在しないpH7以上である。また、コハク酸塩含有培養液のpHが9より高くなる場合には、ナノ濾過膜の損傷に影響するため、それ以下である必要がある。pHの調整は発酵培養中であっても、発酵培養終了後であってもよいが、微生物のコハク酸塩生産性を考慮すると発酵培養後に行うことが好ましい。
本発明のコハク酸塩の製造方法で用いるナノ濾過膜とは、ナノフィルター膜(ナノフィルトレーション膜、NF膜)とも呼ばれるものであり、「一価のイオンは透過し、二価のイオンを阻止する膜」と一般に定義される膜である。数ナノメートル程度の微小空隙を有していると考えられる膜で、主として、水中の微小粒子や分子、イオン、塩類等を阻止するために用いられる。
また、本発明のコハク酸塩の製造方法における、「ナノ濾過膜に通じる」とは、コハク酸塩含有培養液を、ナノ濾過膜にて濾過し、非透過液側にコハク酸塩含有溶液を濾別回収し、透過液側に不純物を透過させることを意味する。
本発明におけるコハク酸塩含有培養液に含まれる不純物とは、該培養液中に含まれるコハク酸塩以外の物質であれば特に限定はしないが、本発明においては、発酵の副生成物であるエタノールやグリセリンのようなアルコール類が不純物として透過液側から好ましく除去される。また、培地由来の不純物として知られているヒドロキシメチルフルフラール(HMF)やフルフラールも透過液側から好ましく除去される。
本発明で使用されるナノ濾過膜の素材には、酢酸セルロース系ポリマー、ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド、ビニルポリマーなどの高分子素材を使用することができるが、前記1種類の素材で構成される膜に限定されず、複数の膜素材を含む膜であってもよい。またその膜構造は、膜の少なくとも片面に緻密層を持ち、緻密層から膜内部あるいはもう片方の面に向けて徐々に大きな孔径の微細孔を有する非対称膜や、非対称膜の緻密層の上に別の素材で形成された非常に薄い機能層を有する複合膜のどちらでもよい。複合膜としては、例えば、特開昭62−201606号公報に記載のように、ポリスルホンを膜素材とする支持膜にポリアミドの機能層からなるナノ濾過膜を構成させた複合膜を用いることができる。
これらの中でも高耐圧性と高透水性、高溶質除去性能を兼ね備え、優れたポテンシャルを有する、ポリアミドを機能層として含む複合膜が好ましい。操作圧力に対する耐久性と、高い透水性、阻止性能を維持できるためには、ポリアミドを機能層とし、それを多孔質膜や不織布からなる支持体で保持する構造のものが適している。また、ポリアミド半透膜としては、多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物との重縮合反応により得られる架橋ポリアミドの機能層を支持体に有してなる複合ナノ濾過膜が適している。
ポリアミドを機能層として含むナノ濾過膜において、ポリアミドを構成する単量体の好ましいカルボン酸成分としては、例えば、トリメシン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、トリメリット酸、ピロメット酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルカルボン酸、ピリジンカルボン酸などの芳香族カルボン酸が挙げられるが、製膜溶媒に対する溶解性を考慮すると、トリメシン酸、イソフタル酸、テレフタル酸またはこれらの混合物がより好ましい。
前記ポリアミドを構成する単量体の好ましいアミン成分としては、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ベンジジン、メチレンビスジアニリン、4,4’−ジアミノビフェニルエーテル、ジアニシジン、3,3’,4−トリアミノビフェニルエーテル、3,3’,4,4’−テトラアミノビフェニルエーテル、3,3’−ジオキシベンジジン、1,8−ナフタレンジアミン、m(p)−モノメチルフェニレンジアミン、3,3’−モノメチルアミノ−4,4’−ジアミノビフェニルエーテル、4,N,N’−(4−アミノベンゾイル)−p(m)−フェニレンジアミン−2,2’−ビス(4−アミノフェニルベンゾイミダゾール)、2,2’−ビス(4−アミノフェニルベンゾオキサゾール)、2,2’−ビス(4−アミノフェニルベンゾチアゾール)等の芳香環を有する一級ジアミン、ピペラジン、ピペリジンまたはこれらの誘導体等の二級ジアミンが挙げられ、中でもピペラジンまたはピペリジンを単量体として含むポリアミドを機能層として含むナノ濾過膜は耐圧性、耐久性の他に、耐熱性、耐薬品性を有していることから好ましく用いられる。より好ましくは前記架橋ピペラジンポリアミドまたは架橋ピペリジンポリアミドを主成分とし、かつ、前記化学式1で示される構成成分を含有するポリアミドであり、さらに好ましくは架橋ピペリジンポリアミドを主成分とし、かつ、前記化学式1で示される構成成分を含有するポリアミドである。また、前記化学式1中、n=3のものが好ましく用いられる。架橋ピペリジンポリアミドを主成分とし、かつ前記化学式1で示される構成成分を含有するポリアミドとしては、例えば、特開昭62−201606号公報に記載のものが挙げられ、具体例として、架橋ピペラジンポリアミドを主成分とし、かつ前記化学式1中、n=3の架橋ピペラジンポリアミド系ナノ濾過膜のUTC60が挙げられる。
ナノ濾過膜は一般にスパイラル型の膜エレメントとして使用されるが、本発明で用いるナノ濾過膜も、スパイラル型の膜エレメントとして使用されることが好ましく使用できる。好ましいナノ濾過膜の具体例としては、例えば、例えば、酢酸セルロース系のナノろ過膜であるGE Osmonics社製ナノ濾過膜のGEsepa、ポリアミドを機能層とするアルファラバル社製ナノ濾過膜のNF99またはNF99HF、架橋ピペラジンポリアミドを機能層とするフィルムテック社製ナノ濾過膜のNF−45、NF−90、NF−200またはNF−400、あるいは架橋ピペラジンポリアミドを主成分とし、かつ前記化学式(1)で示される構成成分を含有するポリアミドを機能層とする東レ株式会社製ポリアミド系ナノ濾過膜UTC60を含む同社製ナノ濾過膜モジュールである、SU−210、SU−220、SU−600、SU−610が挙げられ、より好ましくはポリアミドを機能層とするアルファラバル社製ナノ濾過膜のNF99またはNF99HF、架橋ピペラジンポリアミドを機能層とするフィルムテック社製ナノ濾過膜のNF−45、NF−90、NF−200またはNF−400、あるいは架橋ピペラジンポリアミドを主成分とし、かつ前記化学式(1)で示される構成成分を含有するポリアミドを機能層とする、東レ株式会社製のUTC60を含む同社製ナノ濾過膜モジュールSU−210、SU−220、SU−600またはSU−610であり、さらに好ましくは架橋ピペラジンポリアミドを主成分とし、かつ前記化学式(1)で示される構成成分を含有するポリアミドを機能層とする、東レ株式会社製のUTC60を含む同社製ナノ濾過膜モジュールSU−210、SU−220、SU−600またはSU−610である。
本発明のコハク酸塩の製造方法において、コハク酸塩含有培養液のナノ濾過膜による濾過は、圧力をかけて行ってもよい。その濾過圧は、0.1MPa以上8MPa以下の範囲で好ましく用いられる。濾過圧が、0.1MPaより低ければ膜透過速度が低下し、8MPaより高ければ膜の損傷に影響を与えるおそれがある。また、濾過圧を0.5MPa以上7MPa以下で用いれば、膜透過流束が高いことから、コハク酸塩含有溶液を効率的に濾過することができ、膜の損傷に影響を与える可能性が少ないことからより好ましく、1MPa以上6MPa以下で用いることがさらに好ましい。
コハク酸塩のナノ濾過膜透過性の評価方法としては、コハク酸塩濃度の測定が困難であるため、コハク酸透過率を算出することで代替して評価することができる。コハク酸濃度は高速液体クロマトグラフィーにて算出する方法が好ましく用いられるが、これに限定されるものではない。コハク酸透過率は、高速液体クロマトグラフィーに代表される分析により、原水(培養液)中に含まれるコハク酸濃度(原水コハク酸濃度)および透過水(コハク酸溶液)中に含まれるコハク酸濃度(透過水コハク酸濃度)を測定することで、式1によって算出することができる。
コハク酸透過率(%)=(透過水コハク酸濃度/原水コハク酸濃度)×100・・・(式1)。
また、式1と同様に、不純物の透過率も算出することができる。
本発明のコハク酸塩の製造方法で用いるナノ濾過膜の膜分離性能としては、温度25℃、pH6.5に調整した塩化ナトリウム水溶液(500mg/L)を0.75MPaの濾過圧で評価したとき塩除去率が45%以上のものが好ましく用いられる。ここでいう塩除去率は前記塩化ナトリウム水溶液の透過水塩濃度を測定することにより、式4によって算出することができる。
塩除去率=100×{1−(透過水中の塩濃度/供給水中の塩濃度)}・・・(式2)。
また、ナノ濾過膜の膜透過性能としては、塩化ナトリウム(500mg/L)で0.3MPaの濾過圧において、膜透過流束(m/(m・日))が0.5以上のものが好ましく用いられる。
ナノ濾過膜による分離で用いるコハク酸塩含有培養液中のコハク酸塩の濃度は、特に限定されないが、高濃度であれば、濃縮する時間を短縮することができることからコスト削減に好適であり、例えば10g/L以上100g/L以下が好ましい。
前記ナノ濾過膜非透過液を濃縮し、コハク酸塩を再結晶させることで、固体のコハク酸塩を得ることができる。濃縮方法としてはエバポレーターに代表される濃縮装置を用いる方法が一般的であり本発明においても適用されうるが、水の熱容量は有機溶媒に比べてはるかに大きいため、濃縮にかかるエネルギーや時間は莫大である。一方、逆浸透膜による濃縮はエネルギー・コスト削減という観点でエバポレーターによる濃縮より優れており、本発明において好ましく適用される。
本発明における逆浸透膜とは、被処理水の浸透圧以上の圧力差を駆動力にイオンや低分子量分子を除去する濾過膜であり、例えば酢酸セルロースなどのセルロース系や、多官能アミン化合物と多官能酸ハロゲン化物とを重縮合させて微多孔性支持膜上にポリアミド分離機能層を設けた膜などが採用できる。逆浸透膜表面の汚れすなわちファウリングを抑制するために、酸ハライド基と反応する反応性基を少なくとも1個有する化合物の水溶液をポリアミド分離機能層の表面に被覆して、分離機能層表面に残存する酸ハロゲン基と該反応性基との間で共有結合を形成させた主に下水処理用の低ファウリング逆浸透膜なども好ましく採用できる。本発明のナノ濾過膜に通じて濾過する工程で2価のイオンを大部分除去できているため、逆浸透膜面でのスケールの生成もなく安定した膜濃縮が行える。
また、「逆浸透膜に通じる」とは、ナノ濾過膜に通じたコハク酸塩含有溶液を、逆浸透膜に通じて濃縮し、該濃縮液側にコハク酸塩を含んだ溶液を回収することを意味する。
本発明で好ましく使用される逆浸透膜としては、酢酸セルロール系のポリマーを機能層とした複合膜(以下、酢酸セルロース系の逆浸透膜ともいう)またはポリアミドを機能層とした複合膜(以下、ポリアミド系の逆浸透膜ともいう)が挙げられる。ここで、酢酸セルロース系のポリマーとしては、酢酸セルロース、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース等のセルロースの有機酸エステルの単独もしくはこれらの混合物並びに混合エステルを用いたものが挙げられる。ポリアミドとしては、脂肪族および/または芳香族のジアミンをモノマーとする線状ポリマーまたは架橋ポリマーが挙げられる。膜形態としては、平膜型、スパイラル型、中空糸型など適宜の形態のものが使用できる。
本発明で使用される逆浸透膜の具体例としては、例えば、東レ(株)製ポリアミド系逆浸透膜モジュールである低圧タイプのSU−710、SU−720、SU−720F、SU−710L、SU−720L、SU−720LF、SU−720R、SU−710P、SU−720Pの他、逆浸透膜としてUTC70を含む高圧タイプのSU−810、SU−820、SU−820L、SU−820FA、同社酢酸セルロース系逆浸透膜SC−L100R、SC−L200R、SC−1100、SC−1200、SC−2100、SC−2200、SC−3100、SC−3200、SC−8100、SC−8200、日東電工(株)製NTR−759HR、NTR−729HF、NTR−70SWC、ES10−D、ES20−D、ES20−U、ES15−D、ES15−U、LF10−D、アルファラバル製RO98pHt、RO99、HR98PP、CE4040C−30D、GE製GE Sepa、Filmtec製BW30−4040、TW30−4040、XLE−4040、LP−4040、LE−4040、SW30−4040、SW30HRLE−4040などが挙げられる。
本発明において、ナノ濾過膜透過液の逆浸透膜による濾過は、圧力をかけて行うが、その濾過圧は、1MPaより低ければ膜透過速度が低下し、8MPaより高ければ膜の損傷に影響を与えるため、1MPa以上8MPa以下の範囲であることが好ましい。また、濾過圧が1MPa以上7MPa以下の範囲であれば、膜透過流束が高いことから、コハク酸塩溶液を効率的に濃縮することができる。膜の損傷に影響を与える可能性が少ないことから最も好ましくは、2MPa以上6MPa以下の範囲である。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(参考例1)ナノ濾過膜のコハク酸透過率評価
超純水10Lにコハク酸(和光純薬工業株式会社製)100gを添加して10g/Lコハク酸水溶液を調製した。次いで、水酸化カルシウムを添加して25℃1時間攪拌し、pHをそれぞれ4、6、7、9に調整した。これらの水溶液を、それぞれ図1に示す膜濾過装置の原水層1に注入した。図2の符号7に示される90φナノ濾過膜として、架橋ピペラジンポリアミド半透膜“UTC60”(ナノ濾過膜1;東レ製)、架橋ピペラジンポリアミド半透膜“NF−400”(ナノ濾過膜2;フィルムテック製)、ポリアミド半透膜“NF99”(ナノ濾過膜3;アルファラバル製)、酢酸セルロース半透膜“GEsepa”(ナノ濾過膜4;GE Osmonics製)をそれぞれステンレス(SUS316製)製のセルにセットし、原水温度を25℃、高圧ポンプ3の圧力を0.5MPaに調整し、濾過を行った。原水槽1および透過液4に含まれるコハク酸濃度を、高速液体クロマトグラフィー(株式会社島津製作所製)によって以下の条件で分析し、コハク酸の透過率を算出した。
カラム:Shim−Pack SPR−H(株式会社島津製作所製)、移動相:5mM p−トルエンスルホン酸(流速0.8mL/min)、反応液:5mM p−トルエンスルホン酸、20mM ビストリス、0.1mM EDTA・2Na(流速0.8mL/min)、検出方法:電気伝導度、温度:45℃。
この結果を表1に示す。
Figure 0005458565
表1に示した結果の通り、いずれの膜を用いた場合でも、pHが高い方がコハク酸の透過率が低下する傾向が見られた。また、GEsepa(ナノ濾過膜4)では、他のナノ濾過膜と比較してpH4での透過率が低く、pH9での透過率が高いことから、酢酸セルロース膜では、有機酸とコハク酸塩との選択性が低いことが示唆された。
(実施例1)培養液中からのコハク酸カルシウムの精製
<微生物発酵によるコハク酸カルシウムの生産>
次の方法によりコハク酸塩を発酵法にて製造した。20g/Lのグルコース、10g/Lのポリペプトン、5g/Lの酵母エキス、3g/LのKHPO、1g/LのNaCl、1g/Lの(NHSO、0.2g/LのMgClおよび0.2g/LのCaCl・2HOからなる種培養用培地100mLを125mL容三角フラスコに入れ、121℃、2気圧で20分間加熱滅菌した。嫌気グローブボックス内で、30mMのNaCOを1mLと180mMのHSOを0.15mL加え、さらに、0.25g/Lのシステイン・HClと0.25g/LのNaSからなる還元溶液0.5mLを加えた後、アナエロビオスピリラム サクシニシプロデュセンス(Anaerobiospirillum succiniciproducens)ATCC53488を接種し、39℃で一晩静置培養して種培養液を作成した。また、表2に示す発酵培地1Lをミニジャーファメンター(ABLE社製、BMJ型、2L)に調製し、120℃、2気圧で20分間加熱滅菌した。
Figure 0005458565
上記の発酵培地1LにCOガスをスパージャーから10mL/minで通気し、3MのNaCOを10mL加えた後、硫酸溶液でpH6.8に調整した。その後、0.25g/Lのシステイン・HClと0.25g/LのNaSからなる還元溶液0.5mLを加え、上記の種培養液を50mL接種し、攪拌速度200rpm、39℃で培養を行った。培養中は5MのCa(OH)を用いて、pH6.4に調整した。参考例2と同様の条件で高速液体クロマトグラフィー(株式会社島津製作所製)により分析した結果、培養39時間におけるコハク酸の蓄積量は39g、生産速度は0.97g/L/hr、生産収率は0.775g/gであった。この培養液を120℃、20分間の加熱殺菌した後、5000×g、20分遠心分離して菌体を除去し、上清を回収することで、コハク酸カルシウム含有培養液を得た。
<水酸化カルシウム添加によるコハク酸カルシウムの生成とNF膜ろ過>
コハク酸カルシウム含有培養液(各2L)をpHが6.8(実施例1、3、5、7:pH未調整)およびpH9(実施例2、4、6、8)になるように水酸化カルシウム(和光純薬工業株式会社製)を添加後、1時間25℃で撹拌した。次いで、図1に示す、膜濾過装置の原水槽1に上記でコハク酸カルシウム含有溶液2Lを注入した。図2の符号7の90φナノ濾過膜として、前記ナノ濾過膜1〜4をステンレス(SUS316製)製のセルにそれぞれセットし、高圧ポンプ3の圧力をそれぞれ3MPaに調整して透過液が1Lになるまで、ナノ濾過膜ろ過を行った。それぞれ条件における濃縮水5および透過液4に含まれる、コハク酸および酢酸濃度を、参考例1と同様の条件で高速液体クロマトグラフィー(株式会社島津製作所製)により分析した。また、HMFおよびフルフラール濃度を以下に示す条件で高速液体クロマトグラフィー(Beckman colter社製)にて測定した。エタノール濃度はガスクロマトグラフィー(株式会社島津製作所製)により測定した。培養液中の各成分濃度を表3に示す。また、ナノ濾過膜精製後の結果を表4に示す。
・液体クロマトグラフィー測定条件
カラム:Synergies Hydro−RP(GL Science)
移動相:水:アセトニトリル=95:5
検出器:UV283nm
・ガスクロマトグラフィー測定条件
カラム:TC−1 0.53mmI.D.×15m df=1.5um(GL Science)
移動相:ヘリウムガス(7.9mL/min、50〜100℃:5℃/min)
検出:FID 250℃
Figure 0005458565
Figure 0005458565
表3と4の結果を比較した結果、NF膜ろ過によって不純物が透過水側に抜けるため、コハク酸カルシウムに対する不純物の含有率が低下することが示された。
(実施例2)逆浸透膜を用いたコハク酸カルシウムの再結晶
実施例1で得られたコハクカルシウム含有溶液1Lを図1に示す膜濾過装置の原水槽1に入れた後、図2の符号7の90φ逆浸透膜として、UTC70(東レ株式会社製)をステンレス(SUS316製)製のセルにセットし、高圧ポンプ3の圧力を5MPaに調整して、透過水0.9Lを除去した。この濃縮水0.1Lを4℃で一晩静置し、コハク酸カルシウムの結晶を生成した。これを吸引濾過にて濾別回収し、乾燥重量91.5gのコハク酸カルシウムを得た。このコハク酸カルシウムの飽和溶液を調製し、上記実施例と同様の条件で高速液体クロマトグラフィーにてエタノール、HMF、フルフラールおよび酢酸濃度を測定した結果、いずれの不純物も検出限界(0.5ppm)以下であったことから、本発明により高純度のコハク酸カルシウムが得られることが示された。
本発明で用いたナノ濾過膜および逆浸透膜分離装置の一つの実施の形態を示す概要図である。 本発明で用いたナノ濾過膜および逆浸透膜分離装置の逆浸透膜が装着されたセル断面図の一つの実施の形態を示す概要図である。
符号の説明
1 原水槽
2 ナノ濾過膜または逆浸透膜が装着されたセル
3 高圧ポンプ
4 膜透過液の流れ
5 膜濃縮液の流れ
6 高圧ポンプにより送液された培養液またはナノ濾過膜透過液の流れ
7 ナノ濾過膜または逆浸透膜
8 支持板

Claims (5)

  1. 微生物の発酵培養により培養液中に生産されたコハク酸塩を分離することによるコハク酸塩の製造方法であって、pHを6以上9以下に調整した該培養液をナノ濾過膜に通じて、該培養液中のヒドロキシメチルフルフラール(HMF)またはフルフラールを透過液側に除去し、非透過液側からコハク酸塩含有溶液を回収する工程を含む、コハク酸塩の製造方法。
  2. 前記ナノ濾過膜の機能層がポリアミドを含む、請求項1に記載のコハク酸塩の製造方法。
  3. 前記ポリアミドが架橋ピペラジンポリアミドを主成分とし、かつ、化学式1で示される構成成分を含有することを特徴とする請求項2に記載のコハク酸塩の製造方法。
    Figure 0005458565
    (式中、Rは−Hまたは−CH、nは0から3までの整数を表す。)
  4. 前記コハク酸塩がコハク酸のナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩またはアンモニウム塩である、請求項1から3のいずれかに記載のコハク酸塩の製造方法。
  5. 前記工程により得られたコハク酸含有溶液を逆浸透膜により濃縮し、該濃縮液からコハク酸塩を再結晶させる工程を含む、請求項1から4のいずれかに記載のコハク酸塩の製造方法。
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