JP5455908B2 - エマルジョン燃料の製造装置及び製造方法並びに該方法で製造されたエマルジョン燃料 - Google Patents
エマルジョン燃料の製造装置及び製造方法並びに該方法で製造されたエマルジョン燃料 Download PDFInfo
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Description
【0001】
本発明は、分散安定性に優れたエマルジョン燃料を製造するための製造装置及び製造方法、並びに該方法で製造されたエマルジョン燃料に関する。
【背景技術】
【0002】
エマルジョン燃料は、燃料油と水を混合させることにより製造される。
エマルジョン燃料を燃焼させた場合、燃料油中の水が急激に加熱され蒸発し、微爆発が生じる。それにより、水の周りにある燃料油が微細化し拡散する。その結果、燃料油と空気の接触面積が増加し、不完全燃焼が生じにくくなり、エマルジョン燃料を効率よく燃焼させることができる。さらに、不完全燃焼が生じにくくなるため、粒子状物質(PM)の発生も抑えることができる。
また、エマルジョン燃料には水が含有されているため、水の蒸発によって燃焼熱が失われ、火炎温度が低下する。それにより、窒素酸化物の発生が抑えられ、燃焼時に発生するガスによる環境負荷を低減することもできる。
エマルジョン燃料は上記した利点を有し、さらに、使用する燃料油によって性質が異なるため、多くの場面での利用が期待されている。
【0003】
このようなエマルジョン燃料は、互いに不溶性である水と燃料油を用いるため、界面活性剤を用いて界面張力を低下させてエマルジョン化(乳化)する必要がある。(例えば下記特許文献1参照)
【0004】
しかし、界面活性剤を用いたとしても、十分な分散安定性を得ることができず、エマルジョン燃料を長期間保管した場合には、水と燃料油が分離するという問題が生じていた。
特に、燃料油としてガソリンを用いた場合エマルジョン化が困難であり、大がかりな設備と大量の界面活性剤が必要となるため、実用化が困難であった。さらに、大がかりな設備と大量の界面活性剤を用いたとしても、分散安定性の高いエマルジョン燃料を得ることはできなかった。そのため、燃料油としてガソリンを用いたエマルジョン燃料は、高い分散安定性が求められる自動車の燃料として使用することができない等、使用範囲が限定されていた。
【0005】
【特許文献1】特開2007−204600号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、安定分散性に優れたエマルジョン燃料の製造装置及び製造方法、並びに該方法で製造されたエマルジョン燃料を提供することを解決課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、 請求項1に係る発明は、水と燃料油からなるエマルジョン燃料の製造装置であって、前記水及び前記燃料油を攪拌し、攪拌液を得るための攪拌槽と、該攪拌槽と連通し、前記水にエネルギーを転写するためのエネルギー転写槽を有し、前記エネルギー転写槽が第一エネルギー転写槽及び第二エネルギー転写槽からなり、前記第一エネルギー転写槽及び前記第二エネルギー転写槽夫々が、光を発する光源が配された光源部と、前記攪拌液又は前記水が通過する流路部と、前記光源部と前記流路部の間で且つ前記光源部及び前記流路部に隣接して設けられ、前記光源部の光が照射される、鉱物からなる鉱物部を有し、前記第一エネルギー転写槽の前記鉱物部に用いられる鉱物が黒鉛珪石又は純度99.99%以上の二酸化ケイ素の結晶であり、前記第二エネルギー転写槽の前記鉱物部に用いられる鉱物が天然水晶石又は金であることを特徴とするエマルジョン燃料の製造装置に関する。
【0008】
請求項2に係る発明は、前記鉱物が、該鉱物とは別個体の鉱物を透過させた光が照射されたものであり、前記別固体の鉱物は、磁界中を通過した光を照射させたものであることを特徴とする請求項1記載のエマルジョン燃料の製造装置に関する。
【0009】
請求項3に係る発明は、前記エネルギー転写槽が第三エネルギー転写槽をさらに有し、
該第三エネルギー転写槽の前記鉱物部に用いられる鉱物がトルマリンであることを特徴と
する請求項1又は2記載のエマルジョン燃料の製造装置に関する。
【0010】
請求項4に係る発明は、前記水が逆浸透膜で処理した逆浸透膜水であることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載のエマルジョン燃料の製造装置に関する。
【0011】
請求項5に係る発明は、水と燃料油からなるエマルジョン燃料の製造方法であって、前記水と前記燃料油を混合・攪拌し、攪拌液を得る工程と、前記攪拌液を、光が照射されている黒鉛珪石又は光が照射されている純度99.99%以上の二酸化ケイ素の結晶の近傍に通過させた後、光が照射されている天然水晶石又は光が照射されている金の近傍に通過させる工程を有することを特徴とするエマルジョン燃料の製造方法に関する。
【0012】
請求項6に係る発明は、水と燃料油からなるエマルジョン燃料の製造方法であって、前記水を、光が照射されている黒鉛珪石又は光が照射されている純度99.99%以上の二酸化ケイ素の結晶の近傍に通過させた後、光が照射されている天然水晶石又は光が照射されている金の近傍に通過させる工程と、前記鉱物の近傍を通過させた前記水と前記燃料油を混合・攪拌する工程を有することを特徴とするエマルジョン燃料の製造方法に関する。
【0013】
請求項7に係る発明は、前記水と前記燃料油を混合・攪拌して得られた攪拌液を、光が照射されている黒鉛珪石又は光が照射されている純度99.99%以上の二酸化ケイ素の結晶の近傍に通過させ、その後、光が照射されている天然水晶石又は光が照射されている金の近傍に通過させる工程を有することを特徴とする請求項6記載のエマルジョン燃料の製造方法に関する。
【0014】
請求項8に係る発明は、請求項5乃至7いずれかに記載の製造方法により製造されたエマルジョン燃料に関する。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係る発明によれば、水と燃料油からなるエマルジョン燃料の製造装置であって、前記水及び前記燃料油を攪拌し、攪拌液を得るための攪拌漕と、該攪拌槽と連通し、前記水にエネルギーを転写するためのエネルギー転写槽を有し、前記エネルギー転写槽が第一エネルギー転写槽及び第二エネルギー転写槽からなり、前記第一エネルギー転写槽及び前記第二エネルギー転写槽夫々が、光を発する光源が配された光源部と、前記攪拌液又は前記水が通過する流路部と、前記光源部と前記流路部の間で且つ前記光源部及び前記流路部に隣接して設けられ、前記光源部の光が照射される、鉱物からなる鉱物部を有し、前記第一エネルギー転写槽の前記鉱物部に用いられる鉱物が黒鉛珪石又は純度99.99%以上の二酸化ケイ素の結晶であり、前記第二エネルギー転写槽の前記鉱物部に用いられる鉱物が天然水晶石又は金であることにより、水又は攪拌液中の水に鉱物のエネルギーが転写されるので、水分子が燃料油中で活発に振動することになる。そのため、水が燃料油中に入り込み易くなり、水と燃料油がエマルジョン化することとなる。それにより、分散安定性の優れたエマルジョン燃料を得ることができる。特に、第一エネルギー転写槽の鉱物部に用いられる鉱物が黒鉛珪石又は純度99.99%以上の二酸化ケイ素の結晶であり、第二エネルギー転写槽の鉱物部に用いられる鉱物が天然水晶石又は金であることにより、水又は攪拌液中の水へ十分なエネルギーを転写することができるので、確実に分散安定性の優れたエマルジョン燃料を得ることができる。
【0016】
請求項2に係る発明によれば、前記鉱物が、該鉱物とは別個体の鉱物を透過させた光が照射されたものであり、前記別固体の鉱物は、磁界中を通過した光を照射させたものであることにより、鉱物からの水又は攪拌液中の水へのエネルギーの転写が容易に行われるため、より確実に分散安定性の優れたエマルジョン燃料を得ることができる。
【0017】
請求項3に係る発明によれば、前記エネルギー転写槽が第三エネルギー転写槽をさらに有し、該第三エネルギー転写槽の前記鉱物部に用いられる鉱物がトルマリンであることにより、前記エネルギー転写槽が第三エネルギー転写槽をさらに有し、該第三エネルギー転写槽の前記鉱物部に用いられる鉱物がトルマリンであることにより、水又は攪拌液中の水へ転写されたエネルギーの量を調整することができるので、分散安定性をより優れたものとすることができる。
【0018】
請求項4に係る発明によれば、前記水が逆浸透膜で処理した逆浸透膜水であることにより、不純物の少ないエマルジョン燃料を得ることができる。
【0019】
請求項5に係る発明によれば、水と燃料油からなるエマルジョン燃料の製造方法であって、前記水と前記燃料油を混合・攪拌し、攪拌液を得る工程と、前記攪拌液を、光が照射されている黒鉛珪石又は光が照射されている純度99.99%以上の二酸化ケイ素の結晶の近傍に通過させた後、光が照射されている天然水晶石又は光が照射されている金の近傍に通過させる工程を有することにより、攪拌液中の水に鉱物のエネルギーが転写されるので、水が燃料油中で活発に振動することになる。そのため、水が燃料油中に入り込み易くなり、水と燃料油がエマルジョン化することとなる。それにより、分散安定性の優れたエマルジョン燃料を得ることができる。特に、黒鉛珪石又は99.99%以上の二酸化ケイ素の結晶と、天然水晶石又は金の組み合わせであることにより、攪拌液中の水へ十分なエネルギーを転写することができるので、確実に分散安定性の優れたエマルジョン燃料を得ることができる。
【0020】
請求項6に係る発明によれば、水と燃料油からなるエマルジョン燃料の製造方法であって、前記水を、光が照射されている黒鉛珪石又は光が照射されている純度99.99%以上の二酸化ケイ素の結晶の近傍に通過させた後、光が照射されている天然水晶石又は光が照射されている金の近傍に通過させる工程と、前記鉱物の近傍を通過させた前記水と前記燃料油を混合・攪拌する工程を有することにより、水に鉱物のエネルギーが転写されるので、水が燃料油中に入り込み易くなり、水と燃料油がエマルジョン化することとなる。それにより、分散安定性の優れたエマルジョン燃料を得ることができる。特に、黒鉛珪石又は純度99.99%以上の二酸化ケイ素の結晶と、天然水晶石又は金の組み合わせであることにより、水へ十分なエネルギーを転写することができるので、確実に分散安定性の優れたエマルジョン燃料を得ることができる。
【0021】
請求項7に係る発明によれば、前記水と前記燃料油を混合・攪拌して得られた攪拌液を、光が照射されている黒鉛珪石又は光が照射されている純度99.99%以上の二酸化ケイ素の結晶の近傍に通過させ、その後、光が照射されている天然水晶石又は光が照射されている金の近傍に通過させる工程を有することにより、水と燃料油を、より確実にエマルジョン化することができる。
【0022】
請求項8に係る発明によれば、請求項5乃至7いずれかに記載の製造方法により製造されたることにより、分散安定性が優れたものとなるため、自動車の燃料等にも好適に利用可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明に係るエマルジョン燃料の製造装置について図面を参照しつつ説明する。
【0024】
本発明の実施形態に係るエマルジョン燃料の製造装置(100)はエネルギーが蓄積された鉱物(S)(以下、単に鉱物(S)と称す)を用いる。そのため、まず、エネルギーが蓄積された鉱物(S)の製造方法について説明する。
なお、本明細書において鉱物とは、天然に産する一定の化学組成を有した無機質結晶質物質である所謂天然鉱物だけでなく、人工で製造された人工鉱物も含まれる。また、金属や生体鉱物(貝殻の方解石や霰石等)も含まれる。
【0025】
図1は本発明の実施形態に係る製造装置(100)に用いる鉱物(S)の製造方法について説明するための説明図である。
鉱物(S)は、鉱物(S)とは別個体の鉱物(N)(以下、エネルギー石(N)と称す)のエネルギー及び磁界のエネルギーが転写されることにより製造される。
まず、エネルギー石(N)の製造方法について説明する。
エネルギー石(N)は磁界のエネルギーが転写されたものであり、磁界を通過した光を照射することにより製造される。具体的には、図1(a)で示すように、エネルギー石製造用光源(L1)から発する光をエネルギー石(N)に照射させる。このとき、磁界発生装置(M)で磁界を発生させ、当該磁界中にエネルギー石(N)に照射する前の光を通過させる。これにより、磁界のエネルギーをエネルギー石(N)に転写することができる。
また、エネルギー石(N)への光の照射方法としては、エネルギー石(N)を内部に反射鏡を配した箱の中に格納し、箱の中にエネルギー石製造用光源(L1)から発する光を照射させることが好ましい。これにより、エネルギー石(N)に光を四方八方から十分に照射することができ、確実にエネルギーをエネルギー石(N)に転写させることができるからである。
【0026】
磁界発生装置(M)は磁界パルスを発生させるものでもよい。例えば、CMOSインバータ発振回路とコイルからなる磁界発生装置(M)を用いて磁界パルスを発生させ、磁界パルスを光に照射させることで、光に磁界のエネルギーを転写してもよい。
【0027】
次いで、エネルギー石(N)に蓄積されたエネルギーを鉱石(S)に転写する方法について説明する。
エネルギー石(N)に蓄積されたエネルギーの鉱石(S)への転写は、エネルギー石(N)を透過させた光を鉱石(S)に照射することで行う。具体的には、図1(b)に示すように、鉱物製造用光源(L2)、エネルギー石(N)、鉱物(S)を順に同一直線上に並べ、鉱物製造用光源(L2)から発する光をエネルギー石(N)に照射させる。ここで、鉱物製造用光源(L2)から発する光はエネルギー石(N)を透過する光度を有するものである。つまり、鉱物製造用光源(L2)から発する光は、エネルギー石(N)を透過し、鉱物(S)に照射される。
このとき、鉱物(S)に照射される光(エネルギー石(N)を透過する光)には、エネルギー石に蓄積された磁界のエネルギー及びエネルギー石(N)自体のエネルギー(量子エネルギー)が転写している。当該光が鉱物(S)に照射されることにより、鉱物(S)に磁界のエネルギー及びエネルギー石(N)のエネルギーが転写され、鉱物(S)に当該エネルギーが蓄積されることとなる。
製造装置(100)には、エネルギー石(N)のエネルギー(磁界のエネルギー及びエネルギー石(N)自体のエネルギー)が転写された鉱物(S)が用いられる。製造装置(100)では、鉱物(S)のエネルギーを水に転写するが、エネルギー石(N)のエネルギーが転写された鉱物(S)は、エネルギー石(N)に比してエネルギーを放出しやすい。そのため、エネルギー石(N)のエネルギーが転写された鉱物(S)は水にエネルギーを転写し易く、水にエネルギーを転写する媒体として適している。詳細は後述する。
【0028】
エネルギー石(N)としては、酸化ケイ素の結晶(以下、酸化ケイ素結晶と称す)が好ましく、特に、黒鉛珪石や純度99.99%以上の二酸化ケイ素の結晶(以下、高純度二酸化ケイ素結晶と称す)が好ましい。
黒鉛珪石や高純度二酸化ケイ素結晶(特に、純度99.999999999%以上であることが好ましい)は大量のエネルギーが内在しているため、鉱物(S)へのエネルギーの転写を容易に且つ確実に行うことができるからである。
ここで黒鉛珪石とは、通称ブラックシリカと呼ばれるものであり、珪石を主成分とし、微量のカーボン(黒鉛)を含有したものである。黒鉛珪石は、ダイヤモンドと同様の結晶構造を有し、α型とβ型があり、一般的にはβ型のものが多い。硬さはルビーとダイヤモンドの中間である。一般的には1000℃以下で他の元素と反応しないという性質を有する。また、純度の高いものは無色透明であり、工学的に作られた純度の高いものは緑色である。純度の低いものは黒色である。また、天然の黒鉛珪石は、天然ミネラルを大量に含んでいる。また、人工的に製造する場合は天然の珪石をカーボンで還元し、その後破砕し、重金属(Fe,Ni,Al等)を除くことで得ることができる。
また、エネルギー石(N)は酸化ケイ素結晶に限定されるわけではない。全ての鉱物は、夫々固有のエネルギーを有し、当該エネルギーは光を照射することにより、鉱物(S)に転写することができるからである。具体的なエネルギー石としては、金属シリコン、アメジスト、ダイヤモンド、サファイア、金等も挙げることができる。
【0029】
鉱物(S)としては、酸化ケイ素を主成分とする結晶(酸化ケイ素結晶)、金、トルマリン(tourmaline)、金属シリコン、アメジスト、ダイヤモンド、サファイア、その他天然鉱物等を挙げることができる。
また、酸化ケイ素結晶としては黒鉛珪石、高純度二酸化ケイ素結晶、天然水晶、トルマリンが好ましい。これらは、エネルギーを蓄積するのに適しているからである。
天然水晶とは石英の結晶である。天然水晶には573℃を転位点として、573℃以下の低温型α水晶と573℃以上の高温型β水晶とに分類されるが、どちらの水晶でも使用可能である。なお、実際に使用した天然水晶の比重は2.65であった。
また、トルマリンは、電気石とも称され、ホウ素、アルミニウム等を含むケイ酸塩鉱物である。具体的には、鉄電気石(schorl) (NaFe3Al6(BO3)3Si6O18(OH)4)、苦土電気石(dravite)(NaMg3Al6(BO3)3Si6O18(OH)4)、リシア電気石(elbaite)(Na(Li,Al)3Al6(BO3)3Si6O18(OH)4)、オーレン電気石(olenite)(Na1-xAl3Al6(BO3)3Si6O18(O,OH)4)、鉄灰電気石(feruvite)(CaFe3(Al5Mg)(BO3)3Si6O18(OH,F)4)、灰電気石(uvite)(CaMg3(Al5Mg)(BO3)3Si6O18(OH,F)4)、フォイト電気石(foitite)(Fe2AlAl6(BO3)3Si6O18(OH,F)4)苦土フォイト電気石(magnesiofoitite)、Mg2AlAl6(BO3)3Si6O18(OH,F)4)等を挙げることができる。
但し、鉱物(S)はこれらに限定されるわけではなく、エネルギーを蓄積することができる鉱物(S)であれば本発明に含まれる。
【0030】
また、エネルギー石製造用光源(L1)及び鉱物製造用光源(L2)から発する光は8000cd以上であることが好ましい。8000cd以上であることにより、各種エネルギーを確実にエネルギー石(N)又は鉱石(S)に転写・蓄積させることができるからである。
また、エネルギー石製造用光源(L1)及び鉱物製造用光源(L2)に用いる光源としては発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)が好ましい。発光ダイオードは電気エネルギーを光エネルギーへ直接変換するため、電気効率が高い。そのため8000cd以上の光を容易に発することができる。また、従来の光源(例えば蛍光灯等)に比べて小型で長寿命であるという利点も有する。また、発光ダイオードの中でも青色発光ダイオードは、発する光の視認性が高いため好ましい。
【0031】
また、鉱物(S)に光を照射する時間は、エネルギー石(N)の種類や大きさ、鉱物製造用光源(L)の光度、鉱物の種類や大きさ等により適宜設定すればよい。
【0032】
また、上記説明では、エネルギー石(N)に磁界のエネルギーを転写させるための光と、鉱石(S)にエネルギー石(N)のエネルギーを転写するための光に別の光を用いたが、同じ光を用いてもよい。つまり、図2に示す鉱物製造用光源(L2)から発する光をエネルギー石(N)に照射させる前に磁界中を通過させてもよい。
【0033】
次いで、鉱物(S)を用いた製造装置(100)について説明する。
図2は本発明の実施形態に係るエマルジョン燃料の製造装置(100)を示す図である。
図3は、製造装置(100)におけるエネルギー転写槽(5)を示す図である。
【0034】
製造装置(100)は、水貯蔵部(1)、燃料油貯蔵部(2)、添加剤貯蔵部(3)、攪拌槽(4)、三個のエネルギー転写槽(5)、エマルジョン燃料貯蔵部(6)、電磁バルブ(71〜75)、ポンプ(81〜85)等から構成されている。また、製造装置(100)の動作を制御するための制御部(図示せず)も有している。
【0035】
製造装置(100)は、水貯蔵部(1)に貯蔵された水、燃料油貯蔵部(2)に貯蔵された燃料油、添加剤貯蔵部(3)に貯蔵された添加剤を混合することによりエマルジョン燃料を製造し、製造したエマルジョン燃料をエマルジョン燃料貯蔵部(6)に貯蔵するためのものである。
【0036】
水貯蔵部(1)に貯蔵された水は、逆浸透膜(RO膜)で処理した逆浸透膜水(RO水)であることが好ましい。逆浸透膜水は不純物の含有量が少ないため、得られたエマルジョン燃料の不純物の含有量も少なくなるからである。
また、燃料油貯蔵部(2)に貯蔵された燃料油としては特に限定されるものではなく、所望のエマルジョン燃料に応じて適宜選択すればよい。例えば、重油、灯油、軽油、ガソリン等の化石燃料、植物油、各種廃油等を挙げることができる。
【0037】
添加剤貯蔵部(3)に貯蔵された添加剤としては、一般的な界面活性剤を挙げることができる。界面活性剤を添加することにより、水と燃料油をより確実にエマルジョン化することができる。
【0038】
界面活性剤としては、一般式R1R2NCH2CH=CHCH2SO3・XMOH(R1及びR2はアルキル基、Xは0.05〜1、Mはナトリウム又はカリウム)で示されるジアルキルアミノ2−ブテニールスルホネートとアルリルアミドとの混合物(特公昭54−32003号公報、特公昭54−32004号公報参照)を用いることが好ましい。当該混合物を添加することにより、界面活性剤の役割だけでなく、エマルジョン燃料を燃焼させたときに発生するガス内の有害成分を凝集し、発生ガスを浄化する効果も奏する。また、発生ガスを浄化することにより、消臭効果も奏する。さらに、有害成分が凝集することにより、例えば自動車の燃料等に使用した場合等は、燃費が向上するという効果も奏する。
【0039】
攪拌槽(4)は水貯蔵部(1)に貯蔵された水、燃料油貯蔵部(2)に貯蔵された燃料油、添加剤貯蔵部(3)に貯蔵された添加剤を混合・攪拌し、攪拌液を得るためのものである。
具体的には、内部に攪拌羽根(41)を有し、攪拌羽根(41)を回転することで水・燃料油・添加剤を攪拌する。
ここで、攪拌液とは、攪拌槽(4)で攪拌されたものであり、水と燃料油のみが攪拌されたものと、水・燃料油・添加剤が攪拌されたものの両方を含む。
なお、水・燃料油・添加剤の混合比については、所望するエマルジョン燃料により適宜設定すればよい。
また、攪拌槽(4)には燃料油用フロートスイッチ(42)及び水用フロートスイッチ(43)が設けられており、水貯蔵部(1)及び燃料油貯蔵部(2)から攪拌槽(4)に流入した水及び燃料油の量を検知し、当該情報をもとに制御部で水及び燃料油の流入量を制御している。
【0040】
エネルギー転写槽(5)は、水、又は攪拌液に含有された水に、鉱物(S)のエネルギーを転写するためのものである。
また、製造手段(100)には、三個のエネルギー転写槽(5)があり、夫々第一エネルギー転写槽(5a)、第二エネルギー転写槽(5b)、第三エネルギー転写槽(5c)と称す。そして、水又は攪拌液は、第一エネルギー転写槽(5a)、第二エネルギー転写槽(5b)、第三エネルギー転写槽(5c)の順に通過する。
【0041】
以下、エネルギー転写槽(5)について具体的に説明する。
夫々のエネルギー転写槽(5)は筒状であり、図3に示すように、内部に光源部(51)、鉱物部(52)、流路部(53)を有する。
【0042】
光源部(51)は夫々のエネルギー転写槽(5)の中心線上に位置し、鉱物部(52)に光を照射するためのものである。
鉱物部(52)はエネルギーが蓄積された鉱物(S)からなり、光源部(51)の外側周辺に隣接して設けられている。そして、光源部(51)から発せられた光が鉱物部(52)に照射される。
流路部(53)は水又は攪拌液が通過するための流路であり、鉱物部(52)の外側周辺に隣接して設けられている。
【0043】
このように、エネルギー転写槽(5)では、流路部(53)と光源部(51)の間に鉱物部(52)が配された状態となっている。
そして、光源部(51)から発せられた光は鉱物部(52)に照射される。鉱物部(52)に光が照射されることにより、鉱物部(52)に蓄積されたエネルギーが、流路部(53)を通過する水(攪拌液中の水も含む)に転写される。つまり、鉱物部(52)に光を照射することによって、鉱物部(52)に蓄積されたエネルギーを水(攪拌液中の水も含む)に転写することができる。
また、鉱物(S)は、上記したように、磁界のエネルギー及びエネルギー石(N)自体のエネルギーが転写されたものであり、エネルギーを放出しやすい。そのため、比較的弱い光を照射させるだけで、鉱物(S)のエネルギーを水に転写することができる。
【0044】
水に鉱物(S)のエネルギーを転写することにより、水分子が燃料油中で活発に振動することになる。それにより、水が燃料油中に入り込み易くなり、水と燃料油がエマルジョン化することとなる。そのため、分散安定性の優れたエマルジョン燃料を得ることができる。また、当該エマルジョン燃料は優れた分散安定性を有するため、自動車の燃料等にも好適に利用可能なものとなる。
また、水に鉱物(S)のエネルギーを転写することにより、水が浄化されるという効果も奏する。そのため、不純物の含有量が少ないエマルジョン燃料を得ることができる。
なお、鉱物(S)は適当な大きさに破砕して使用すればよい。
【0045】
光源部(51)に用いる光源としては、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)が好ましい。発光ダイオードは従来の光源(例えば蛍光灯等)に比べて小型で長寿命であるからである。
また、鉱物(S)としては、酸化ケイ素結晶(例えば、黒鉛珪石、高純度二酸化ケイ素結晶(純度99.99%以上の二酸化ケイ素の結晶)、天然水晶、トルマリン等)、金、トルマリン(tourmaline)、金属シリコン、アメジスト、ダイヤモンド、サファイア、その他天然鉱物等を挙げることができる。
なかでも、黒鉛珪石、高純度二酸化ケイ素結晶(特に、純度99.999999999%以上であることが好ましい)、天然水晶、トルマリンが好ましい。黒鉛珪石、高純度二酸化ケイ素結晶、天然水晶、トルマリンはエネルギーを蓄積しやすいからである。また、エネルギーを転写する前から大量のエネルギーを蓄積しているという性質も有する。これは、原子核が一秒間に数十億〜数百億回振動していることに起因すると考えられる(レアメタル等は数千回程度)。なお、アメジスト・ダイヤモンド・サファイア等も原子核が一秒間に数十億〜数百億回振動しているが、これらの鉱物よりも、水へのエネルギーの転写を確実に行うことができる。
【0046】
また、第一エネルギー転写槽(5a)、第二エネルギー転写槽(5b)、第三エネルギー転写槽(5c)は、鉱物部(52)を構成する鉱物(S)が異なる。ここで、第一エネルギー転写槽(5a)の鉱物部(52)を第一鉱物部(52a)、第二エネルギー転写槽(5b)の鉱物部(52)を第二鉱物部(52b)、第三エネルギー転写槽(5c)の鉱物部(52)を第三鉱物部(52c)と称す。
第一鉱物部(52a)、第二鉱物部(52b)、第三鉱物部(52c)の鉱物(S)の組み合わせとしては、第一鉱物部(52a)に黒鉛珪石又は高純度二酸化ケイ素結晶(特に、純度99.999999999%以上であることが好ましい)、第二鉱物部(52b)に天然水晶石又は金、第三鉱物部(52c)にトルマリンを用いる組み合わせが好ましい。
この理由を以下に説明する。
これらの鉱物(S)において、黒鉛珪石又は高純度二酸化ケイ素結晶が一番エネルギーを蓄積し易く、天然水晶石又は金、トルマリンの順にエネルギーを蓄積しにくくなる。
そして、第一鉱物部(52a)に黒鉛珪石又は高純度二酸化ケイ素結晶を用いることにより、水(攪拌液中の水も含む)に大きなエネルギーを転写することができる。それにより、水をエネルギーの蓄積しやすい状態に変化させることができる。
また、第二鉱物部(52b)に天然水晶石又は金を用いることにより、第一鉱物部(52a)を通過することでエネルギーの蓄積し易くなった水に、適度なエネルギーを蓄積することができる。
また、第三鉱物部(52c)にトルマリンを用いることにより、水に蓄積されたエネルギー量を最適な量に調整することができる。ここで、最適なエネルギー量とは、攪拌液中の水が安定するエネルギー量である。つまり、水に蓄積されたエネルギー量が少ない場合はさらにエネルギーを転写し、多い場合は水に蓄積されているエネルギーを放出させることができる。
このように、第一鉱物部(52a)、第二鉱物部(52b)、第三鉱物部(52c)の鉱物(S)の組み合わせを黒鉛珪石又は高純度二酸化ケイ素結晶、天然水晶又は金、トルマリンとすることにより、最適なエネルギー量を水に転写することができる。
最適な量のエネルギーを水に転写することにより、より確実に水と燃料油がエマルジョン化することとなる。そのため、分散安定性のより優れたエマルジョン燃料を得ることができる。
【0047】
なお、エネルギー転写槽(52)の数は三個に限定されず、用いる鉱物についても上記説明に限定されるものではない。例えば、黒鉛珪石又は高純度二酸化ケイ素結晶を用いた第一鉱物部(52a)と天然水晶又は金を用いた第二鉱物部(52b)のみを使用した場合でも、十分な分散安定性を有するエマルジョン燃料を得ることができる。
【0048】
次いで、製造装置(100)の動作方法について説明することで、エマルジョン燃料の製造方法についても同時に説明する。
図4は製造装置(100)の動作方法を示すフロー図である。
【0049】
まず、電磁バルブ(71)を開き、ポンプ(81)を作動させることにより、燃料油貯蔵部(2)に貯蔵されている燃料油を攪拌槽(4)に流入させる(工程1)。このとき、燃料油用フロートスイッチ(42)により攪拌槽(4)に流入した燃料油の量を検知することで、攪拌槽(4)に流入する燃料油の量を調整する。また、燃料油は、フィルター(9)を通した後、攪拌槽(4)に流入させることで、不純物が取り除け、不純物の少ないエマルジョン燃料を得ることができる。
【0050】
攪拌槽(4)に燃料油を規定量流入させた後、電磁バルブ(71)を閉じ、電磁バルブ(72)を開き、ポンプ(82)を作動させることにより、水を攪拌槽(4)に流入させる(工程2)。このとき、攪拌槽(4)を作動させ、水と燃料油を攪拌しつつ、水を流入させていく。これにより、水と燃料油が攪拌された攪拌液を得ることができる。
また、水用フロートスイッチ(43)により攪拌槽(4)に流入した水の量を検知して、攪拌槽(4)に流入する水の量を調整する。
【0051】
攪拌槽(4)に水を規定量流入させた後、電磁バルブ(72)を閉じ、電磁バルブ(73)を開き、ポンプ(83)を作動させることにより、攪拌槽(4)内の攪拌液をエネルギー転写槽(5)に流入させる。つまり、攪拌液を鉱物部(52)の近傍を通過させる(工程3)。
エマルジョン燃料をエネルギー転写槽(5)に通過させることにより、水(攪拌液中の水を含む)に鉱物(S)のエネルギーが転写される。それにより、水分子が燃料油中で活発に振動することになり、水が燃料油中に入り込み易くなる。そのため、安定分散性に優れ、長時間放置しても分離しないエマルジョン燃料を得ることができる。
【0052】
また、ポンプ(83)を作動させると同時に、電磁バルブ(74)を開き、ポンプ(84)も作動させて、添加剤貯蔵部(3)に貯蔵された添加剤を攪拌槽(4)に流入させることにより、攪拌液に界面活性剤(添加剤)を加える。界面活性剤を加えることにより、水と燃料油とがより確実にエマルジョン化することとなる。
【0053】
エネルギー転写槽(5)を通過させながら、一定時間攪拌液を攪拌し、エマルジョン燃料を得た後、電磁バルブ(75)を開き、ポンプ(85)を作動させることで、エマルジョン燃料をエマルジョン燃料貯蔵部(6)に流入させ貯蔵する。
【0054】
上記実施形態では、エネルギー転写槽(5)の中心線上に光源部(51)を設け、その外側周辺に鉱物部(52)、流路部(53)を設けた。しかし、光源部(51)、鉱物部(52)、流路部(53)の位置関係は上記実施形態に限定されるわけではなく、光源部(51)と流路部(53)の間に鉱物部(52)があり、光源部(51)の光が鉱物部(52)に照射されるような位置関係であれば本発明に含まれる。
例えば、図5に示すように、光源部(51)をエネルギー転写槽(5)の端部に設けて、その隣から順に鉱物部(52)、流路部(53)を設けた構成にしてもよい。
【0055】
また、上記実施形態では、添加剤として界面活性剤を用いたが、本発明では界面活性剤を用いなくても安定分散性に優れたエマルジョン燃料を得ることができる。
また、上記実施形態では、エネルギー転写槽(5)に、予めエネルギー石(N)のエネルギーを転写した鉱物(S)を用いたが、エネルギーを転写していない鉱物(S)を用いてもよい。その場合、鉱物(S)に内在するエネルギーを水に転写できるように、光源部(51)から発する光の光度を大きくすることが好ましい。また、鉱物(S)の種類も特に限定されない。
また、上記実施形態ではエネルギー転写槽(5)に攪拌液を通過させているが、まず水を通過させ、その後、エネルギー転写槽(5)を通過した水に燃料油を加えてもよい。
また、エネルギー転写槽(5)を通過させた水と燃料油を混合・攪拌し攪拌液を得た後、さらに当該攪拌液をエネルギー転写槽(5)に通過させてもよい。これにより、エマルジョン化を確実に行うことができる。
【実施例】
【0056】
以下、本発明の実施例を示すことで、本発明の効果をより明確なものとする。
まず、エネルギーを与えた黒鉛珪石、天然水晶、トルマリンについて検証する。
エネルギー石(N)を製造するため、黒鉛珪石を反射鏡を内部に配した箱の中に入れ、8000cdの光を照射するLEDを5000個用い、黒鉛珪石に光を照射した。このとき、LEDから発する光には0.4〜0.8Hzの磁界パルスを照射した。この黒鉛珪石をエネルギー石として用いた。なお、磁界パルスは、CMOSインバータ発振回路とコイルからなる磁界パルス発生装置により発生させた。また、エネルギー石に用いた黒鉛珪石は、純度98%で、昇華温度が約220℃、比重3.2のものを使用した。
そして、8000cdの光をエネルギー石に照射し、透過させ、透過させた光を黒鉛珪石、天然水晶、トルマリン夫々に照射することで、黒鉛珪石、天然水晶石、トルマリン夫々にエネルギーを転写させた。
上記方法によりエネルギーを転写させた黒鉛珪石、天然水晶石、トルマリン(以下、黒鉛珪石等と称す)を用い、RO水にエネルギーを転写させた。具体的には、黒鉛珪石等に8000cdの光を照射しつつ、RO水を黒鉛珪石等の近傍を通過させることにより、RO水にエネルギーを転写させた。
【0057】
実施例1としてエネルギーを転写されたトルマリンを用いたRO水(トルマリンへの光の照射時間30分)、実施例2としてエネルギーを転写された天然水晶石を用いたRO水(天然水晶石への光の照射時間30分)、実施例3としてエネルギーを転写された黒鉛珪石・天然水晶石・トルマリンを用いたRO水(黒鉛珪石の近傍・天然水晶石の近傍・トルマリンの近傍の順にRO水を通過させ、合計で4時間RO水を処理した)を用いた。そして、実施例1〜3の抵抗値・不純物濃度・pHを測定した。
測定結果を表1に示す。
なお、比較例1としてエネルギーを転写していないトルマリンを30分浸漬させたRO水、比較例2として未処理のRO水、比較例3として家庭用浄水器を通した水、比較例4として河川(淀川水系)の水を用いて、抵抗・不純物濃度・pHを測定し、表1に示した。
【0058】
【表1】
【0059】
表1に示すように、エネルギーを転写した鉱石を用いてRO水を処理することにより、抵抗値が向上していることがわかる。つまり、水の物性が変化していることがわかる。また、不純物濃度が低下していることから、これらの鉱石は浄化効果も有することがわかる。
【0060】
図6は燃料油に、エネルギーを加えたRO水が進入する瞬間の写真である。なお、図6中(W)が水を示す。また、エネルギーを加えたRO水としては実施例4のRO水を用いた。
水(W)は燃料油中で激しく振動している。これにより、水(W)にエネルギーが転写されていることがわかる。また、水(W)が振動することにより、燃料油中に入り込みやすくなり、容易にエマルジョン化することができる。
【0061】
図7は実施例4のRO水を凍結させた氷の写真である。
図7では、氷柱(I)が形成されている。氷柱(I)は、水に転写されたエネルギーが凍結したことにより外部に逃げようとし、形成されたと考えられる。つまり、図7のように氷柱(I)が形成されるということは、RO水にエネルギーが大量に加えられたことの証明になる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明に係るエマルジョン燃料製造装置及び製造方法により得られたエマルジョン燃料は、自動車、船舶、航空機等の燃料等に好適に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施形態に係るエマルジョン燃料の製造装置に用いる鉱物の製造方法に
ついて説明するための説明図である。
【図2】本発明の実施形態に係るエマルジョン燃料の製造装置を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るエマルジョン燃料の製造装置におけるエネルギー転写槽
を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る製造装置の動作方法を示すフロー図である。
【図5】本発明のエネルギー転写槽の他の実施形態を示す図である。
【図6】エネルギーを加えたRO水に燃料油が進入する瞬間の写真を示す。
【図7】エネルギーを加えたRO水を凍結させた氷の写真を示す
【符号の説明】
【0064】
4 攪拌槽
5 エネルギー転写槽
51 光源部
52 鉱物部
53 流路部
5a 第一エネルギー転写槽
5b 第二エネルギー転写槽
5c 第三エネルギー転写槽
100 エマルジョン燃料の製造装置
Claims (8)
- 水と燃料油からなるエマルジョン燃料の製造装置であって、
前記水及び前記燃料油を攪拌し、攪拌液を得るための攪拌槽と、
該攪拌槽と連通し、前記水にエネルギーを転写するためのエネルギー転写槽を有し、
前記エネルギー転写槽が第一エネルギー転写槽及び第二エネルギー転写槽からなり、
前記第一エネルギー転写槽及び前記第二エネルギー転写槽夫々が、
光を発する光源が配された光源部と、
前記攪拌液又は前記水が通過する流路部と、
前記光源部と前記流路部の間で且つ前記光源部及び前記流路部に隣接して設けられ、前記光源部の光が照射される、鉱物からなる鉱物部を有し、
前記第一エネルギー転写槽の前記鉱物部に用いられる鉱物が黒鉛珪石又は純度99.99%以上の二酸化ケイ素の結晶であり、
前記第二エネルギー転写槽の前記鉱物部に用いられる鉱物が天然水晶石又は金であることを特徴とするエマルジョン燃料の製造装置。 - 前記鉱物が、該鉱物とは別個体の鉱物を透過させた光が照射されたものであり、
前記別固体の鉱物は、磁界中を通過した光を照射させたものであることを特徴とする請求項1記載のエマルジョン燃料の製造装置。 - 前記エネルギー転写槽が第三エネルギー転写槽をさらに有し、該第三エネルギー転写槽の前記鉱物部に用いられる鉱物がトルマリンであることを特徴とする請求項1又は2記載のエマルジョン燃料の製造装置。
- 前記水が逆浸透膜で処理した逆浸透膜水であることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載のエマルジョン燃料の製造装置。
- 水と燃料油からなるエマルジョン燃料の製造方法であって、
前記水と前記燃料油を混合・攪拌し、攪拌液を得る工程と、
前記攪拌液を、光が照射されている黒鉛珪石又は光が照射されている純度99.99%以上の二酸化ケイ素の結晶の近傍に通過させた後、光が照射されている天然水晶石又は光が照射されている金の近傍に通過させる工程を有することを特徴とするエマルジョン燃料の製造方法。 - 水と燃料油からなるエマルジョン燃料の製造方法であって、
前記水を、光が照射されている黒鉛珪石又は光が照射されている純度99.99%以上の二酸化ケイ素の結晶の近傍に通過させた後、光が照射されている天然水晶石又は光が照射されている金の近傍に通過させる工程と、
前記鉱物の近傍を通過させた前記水と前記燃料油を混合・攪拌する工程を有することを特徴とするエマルジョン燃料の製造方法。 - 前記水と前記燃料油を混合・攪拌して得られた攪拌液を、光が照射されている黒鉛珪石又は光が照射されている純度99.99%以上の二酸化ケイ素の結晶の近傍に通過させ、その後、光が照射されている天然水晶石又は光が照射されている金の近傍に通過させる工程を有することを特徴とする請求項6記載のエマルジョン燃料の製造方法。
- 請求項5乃至7いずれかに記載の製造方法により製造されたエマルジョン燃料。
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