JP5454022B2 - 車両用電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車載バッテリを備える車両用電源装置に関する。
自動車などの車両は、オルタネータ(車載発電機、交流発電機)及びバッテリなどを備えている。エンジンに連動してオルタネータで発電された電力は、バッテリの充電に利用されるとともに、車両に搭載された電気負荷に供給される。一般的には、オルタネータの発電電圧は約14V、バッテリの電圧は約12.8Vであるが、バッテリの電圧は電気負荷の使用状況に応じて変動する。このため、バッテリの電圧が変動した場合でも、電気負荷の機能が正常に作動するように設計されている。
一方で、電動パワーステアリング装置などの大容量の電気負荷が動作した場合に、バッテリ電圧が低下する場合があり、電動パワーステアリング装置へ印加する電圧を維持するための技術が開発されている。例えば、電気負荷への開閉手段を集中して設置し、バッテリ電圧が大きく低下した場合などの電源異常時に、開閉手段を直接制御して電気負荷への通電を遮断してバッテリ電圧を維持することができる車両用負荷制御システムが開示されている(特許文献1参照)。
特開2008−87534号公報
しかしながら、特許文献1の装置にあっては、バッテリ電圧が所定の閾値電圧より低下した場合、電気負荷の通電を遮断して電動パワーステアリング装置へ印加されるバッテリ電圧が低下しないような構成となっているものの、バッテリ電圧が所定の閾値電圧より低下したことを検出した後、実際に電気負荷の通電が遮断されるまでの制御処理に要する時間(タイムラグ)が存在する。一方で、バッテリの劣化度合いが異なるとバッテリ電圧の時間的変化も異なり、タイムラグの間に低下するバッテリ電圧も異なる。このため、電動パワーステアリング装置などの大容量の電気負荷に印加される電圧が、バッテリの劣化度合いによって異なるという事態が生じる。そして、バッテリの劣化度合いに関わらず、所望の電圧を維持するためには、閾値電圧を高く設定すればよいが、バッテリが正常な(劣化していない、あるいは劣化の程度が小さい)場合には、過剰な負荷制限となってしまう。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、車載バッテリの劣化度合いに関わらず最適な車載バッテリの電圧を維持することができる車両用電源装置を提供することを目的とする。
第1発明に係る車両用電源装置は、車載バッテリを備える車両用電源装置において、前記車載バッテリの電圧を検出する電圧検出手段と、前記車載バッテリの内部抵抗を算出する抵抗算出手段と、該抵抗算出手段で算出した内部抵抗に応じて閾値電圧を決定する決定手段と、前記電圧検出手段で検出した電圧が決定した閾値電圧より低いか否かを判定する電圧判定手段と、該電圧判定手段で判定した結果に応じて前記車載バッテリからの電力が供給される電気負荷への通電を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
第2発明に係る車両用電源装置は、第1発明において、前記車載バッテリの電流を検出する電流検出手段を備え、前記抵抗算出手段は、前記電圧検出手段で検出した電圧及び前記電流検出手段で検出した電流に基づいて、前記車載バッテリの内部抵抗を算出するように構成してあることを特徴とする。
第3発明に係る車両用電源装置は、第1発明又は第2発明において、前記車載バッテリの初期内部抵抗値、該車載バッテリにより電力が供給される所定の電気負荷の負荷電流値及び負荷電流の立上がり時間並びに前記制御手段の制御遅れ時間に関する情報を記憶する記憶手段を備え、前記決定手段は、前記抵抗算出手段で算出した内部抵抗及び記憶した前記情報を用いて閾値電圧を決定するように構成してあることを特徴とする。
第4発明に係る車両用電源装置は、第3発明において、前記所定の電気負荷は、電動パワーステアリングであることを特徴とする。
本発明にあっては、車載バッテリの内部抵抗を算出し、算出した内部抵抗に応じて閾値電圧を決定する。内部抵抗は、車載バッテリの劣化度合いと関連し、車載バッテリが正常な(劣化がない、あるいは劣化度合いが小さい)場合には、内部抵抗は小さく、車載バッテリが劣化している場合には、内部抵抗は大きくなる。また、内部抵抗は、例えば、車載バッテリの電圧の時間的変化や車載バッテリの電圧・電流により算出することができる。そして、算出した内部抵抗が大きい場合には、車載バッテリが劣化しているとして、大きな閾値電圧を決定し、算出した内部抵抗が小さい場合には、車載バッテリが正常であるとして、小さな閾値電圧を決定する。
車載バッテリの電圧が決定した閾値電圧より低いか否かを判定し、判定結果に応じて、車載バッテリからの電力が供給される電気負荷への通電を制御する。例えば、車載バッテリの電圧が決定した閾値電圧より低い場合には、電気負荷への通電を遮断すべく制御する。そして、車載バッテリが正常である場合は、車載バッテリの電圧が決定した閾値電圧より低いと判定した後、実際に電気負荷の通電が遮断されるまでの制御処理に要する時間であるタイムラグの間に低下する車載バッテリの電圧も小さいので、閾値電圧を小さくして電気負荷の通電が遮断される際の車載バッテリの電圧を所望の値に維持する。一方、車載バッテリが劣化している場合は、タイムラグの間に低下する車載バッテリの電圧が大きいので、車載バッテリが正常である場合よりも閾値電圧を大きくしておき、電気負荷の通電が遮断される際の車載バッテリの電圧を、例えば、車載バッテリが正常である場合の電圧と同程度の電圧に維持する。これにより、車載バッテリの劣化度合いに関わらず、過剰な負荷制限を最小限にするとともに、電気負荷の通電が遮断される際の車載バッテリの電圧を同等の値に維持することができる。
本発明にあっては、車載バッテリの電圧及び電流に応じて、内部抵抗を算出する。算出した内部抵抗から車載バッテリの劣化度合いを求めることができるので、劣化度合いが経年変化しても、車載バッテリの電圧及び電流に応じて、常に車載バッテリの劣化度合いを精度良く把握することができる。
本発明にあっては、算出した内部抵抗及び記憶した情報を用いて閾値電圧を決定する。記憶した情報は、車載バッテリの初期内部抵抗値r0、所定の電気負荷の負荷電流値Iw及び負荷電流の立上がり時間ΔT並びに制御遅れ時間Δt(車載バッテリの電圧が閾値電圧より低いと判定した後、実際に電気負荷の通電が遮断されるまでの制御処理に要する時間であるタイムラグ)に関する情報である。例えば、算出した内部抵抗をr、車載バッテリが正常である場合の閾値電圧をVth、車載バッテリが劣化している場合の閾値電圧をVth+αとすると、α=(r−r0)・Δt・Iw/ΔTにより閾値電圧を算出して決定することができる。あるいは、予め内部抵抗と関連付けて閾値電圧を記憶しておき、算出した内部抵抗に対応する閾値電圧を選択して決定してもよい。これにより、車載バッテリの劣化度合いに応じて最適な閾値電圧を求めることができる。
本発明にあっては、所定の電気負荷は、電動パワーステアリングである。これにより、電動パワーステアリングの大電力消費時であっても、車載バッテリの劣化度合いに関わらず常に最適な電圧を電動パワーステアリングに印加することができる。
本発明によれば、車載バッテリの劣化度合いに関わらず最適な車載バッテリの電圧を維持することができる。
本実施の形態に係る車両用電源装置の構成の一例を示すブロック図である。 電動パワーステアリングの負荷電流波形と印加される電圧の関係を示すタイムチャートである。 本実施の形態に係る車両用電源装置のバッテリ電圧の変化を示すタイムチャートである。 本実施の形態に係る車両用電源装置の処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施の形態を示す図面に基づき説明する。図1は本実施の形態に係る車両用電源装置の構成の一例を示すブロック図である。車両用電源装置は、車載バッテリとしてのバッテリ1、バッテリ1の電流を検出する電流検出手段としての電流センサ2、電源制御部5などを備えている。また、電源制御部5は、全体を制御するとともに、バッテリ1の電圧Vbが閾値電圧Vthよりも低いか否かを判定する判定手段としての制御部51、バッテリ1の電圧Vbを検出する検出手段及びバッテリ1の内部抵抗を算出する抵抗算出手段としての内部抵抗算出部52、所定の情報を記憶する記憶部53、閾値電圧Vthを決定する決定手段としての閾値電圧算出部54、スイッチング素子のオン/オフを制御して電気負荷4への通電を制御する制御手段としての駆動部55などを備えている。
バッテリ1からの電力は、複数の分岐した電路11、12、13を介して電気負荷4へ供給されるとともに、電路14を介して所定の電気負荷としての電動パワーステアリング6へ供給される。各電路11〜13には、FET又はリレーなどのスイッチング素子3を介装してある。なお、各電路11〜14には、適宜の箇所にヒューズを介装してある。なお、図1では、電気負荷4を3つ備える構成であるが、電気負荷4の数はこれに限定されるものではない。
内部抵抗算出部52は、制御部51の制御の下、バッテリ1の電圧及び電流に基づいて、バッテリ1の内部抵抗を算出する。内部抵抗は、バッテリ1の劣化度合いと関連し、バッテリ1が正常な(劣化がない、あるいは劣化度合いが小さい)場合には、内部抵抗は小さく、バッテリ1が劣化している場合には、内部抵抗は大きくなる。
算出した内部抵抗を用いて、バッテリ1の劣化度合いを求めることができるので、劣化度合いが経年変化しても、常にバッテリ1の劣化度合いを精度良く把握することができる。
記憶部53は、所定の情報として、例えば、バッテリ1の初期内部抵抗値r0、所定の電気負荷としての電動パワーステアリング6の負荷電流Iw、電動パワーステアリング6が動作を開始した時点から負荷電流が負荷電流Iwに到達するまでの負荷電流の立上がり時間ΔT、制御部51でバッテリ1の電圧Vbが閾値電圧Vthより低いと判定した後、実際に電気負荷4の通電が遮断されるまでの制御処理に要する時間である制御遅れ時間(タイムラグ)Δtに関するものである。なお、負荷電流の立上がり時間ΔTは、0から一定電流になるまでの時間に限定されるものではなく、例えば、負荷電流が一定電流値の10%から90%に達するまでの時間などと定義してもよい。
また、記憶部53は、バッテリ1の内部抵抗に関連付けて閾値電圧Vthの値を複数記憶することもできる。
閾値電圧算出部54は、記憶部53に記憶した情報及び内部抵抗算出部52で算出した内部抵抗を用いて、電気負荷4の通電を遮断するか否かを判定するための閾値電圧Vthを算出する。例えば、バッテリ1の初期内部抵抗値r0、電動パワーステアリング6の負荷電流値Iw及び負荷電流の立上がり時間ΔT並びに制御遅れ時間(タイムラグ)Δt、算出した内部抵抗をr、バッテリ1が正常である場合の閾値電圧をVth(Vn)とすると、バッテリ1が劣化している場合の閾値電圧VthをVn+αとすると(αは補正量)、補正量αは、α=(r−r0)・Δt・Iw/ΔTにより求めることができ、バッテリ1の劣化度合いに関わらず、閾値電圧Vthを算出して決定することができる。
上述の所定の情報の数値例として、例えば、バッテリ1の初期内部抵抗値r0は10mΩ、電動パワーステアリング6の負荷電流値Iwは100A、負荷電流の立上がり時間ΔTは100ms、制御遅れ時間(タイムラグ)Δtは10ms、閾値電圧Vnは10Vなどとすることができる。なお、これらの数値例に限定されるものではない。
これにより、算出した内部抵抗rが大きい場合には、バッテリ1が劣化しているとして、大きな閾値電圧Vthを決定し、算出した内部抵抗rが小さい場合には、バッテリ1が正常であるとして、小さな閾値電圧Vthを決定する。
なお、閾値電圧算出部54は、記憶部53に記憶した内部抵抗と閾値電圧Vthとの関連付けを用いて、算出した内部抵抗に対応する閾値電圧Vthを選択して決定することもできる。
制御部51は、内部抵抗算出部52を介して検出したバッテリ1の電圧Vbと閾値電圧算出部54で決定した閾値電圧Vthとを比較し、バッテリ1の電圧Vbが閾値電圧Vthより低いか否かを判定する。制御部51は、バッテリ1の電圧Vbが閾値電圧Vthより低い場合、スイッチング素子3をオフ状態にすべく制御信号を駆動部55へ出力する。また、制御部51は、バッテリ1の電圧Vbが閾値電圧Vthより低くない場合、スイッチング素子3をオン状態に維持すべく制御信号を駆動部55へ出力する。また、制御部51は、バッテリ1の電圧Vbがオン閾値電圧より高い場合、オフ状態のスイッチング素子3をオン状態にすべく制御信号を駆動部55へ出力する。
駆動部55は、制御部51から出力された制御信号に基づいて、スイッチング素子3をオン又はオフする。
上述の構成により、例えば、バッテリ1の電圧Vbが閾値電圧Vthより低い場合には、電気負荷4への通電を遮断すべく制御する。そして、バッテリ1が正常である場合は、バッテリ1の電圧Vbが閾値電圧Vthより低いと判定した後、実際に電気負荷4の通電が遮断されるまでの制御処理に要する時間であるタイムラグの間に低下するバッテリ1の電圧も小さいので、閾値電圧Vthを小さくして電気負荷4の通電が遮断される際のバッテリ1の電圧を所望の値に維持する。一方、バッテリ1が劣化している場合は、タイムラグの間に低下するバッテリ1の電圧が大きいので、バッテリ1が正常である場合よりも閾値電圧Vthを大きくしておき、電気負荷4の通電が遮断される際のバッテリ1の電圧Vbを、例えば、バッテリ1が正常である場合の電圧と同程度の電圧に維持する。これにより、バッテリ1の劣化度合いに関わらず、電気負荷4の通電が遮断される際のバッテリ1の電圧を同等の値に維持することができ、電動パワーステアリング6に印加する電圧を所望の電圧値に維持することができる。
図2は電動パワーステアリング6の負荷電流波形と印加される電圧の関係を示すタイムチャートである。図2(a)は電動パワーステアリング6の動作状態に応じた負荷電流波形の推移を示し、図2(b)は電動パワーステアリング6の動作状態に応じて印加されるバッテリ1の電圧の推移を示す。図2(a)に示すように、時刻t1で電動パワーステアリング6の動作が開始したとすると、時刻t1から負荷電流の立上がり時間ΔTだけ経過した時点で負荷電流はIwとなり、その後、一定の負荷電流が流れる。そして、時刻t2で電動パワーステアリング6の動作が停止したとすると、負荷電流は減少する。
図2(b)に示すように、バッテリ1の内部抵抗が小さい場合(バッテリ1が正常又は劣化度合いが小さい場合)には、時刻t1で電圧Vbが低下し始め、電圧Vbが閾値電圧Vthに達した時点から制御遅れ時間(タイムラグ)Δtだけ経過した時点で電気負荷4の通電が遮断され、バッテリ1の電圧VbはVb=V1の状態で維持される。すなわち、電動パワーステアリング6には、バッテリ1の電圧V1が印加される。すなわち、バッテリ1の電圧がV1で負荷制御が実行される。
一方、バッテリ1の内部抵抗が大きい場合(バッテリ1が劣化している場合)には、正常な場合に比べて、電圧低下の時間的変化が大きい。そして、時刻t1で電圧Vbが低下し始め、電圧Vbが閾値電圧Vthに達した時点から制御遅れ時間(タイムラグ)Δtだけ経過した時点で電気負荷4の通電が遮断され、バッテリ1の電圧VbはVb=V2(V2<V1)の状態で維持される。すなわち、電動パワーステアリング6には、バッテリ1の電圧V2が印加される。すなわち、バッテリ1の電圧がV2で負荷制御が実行される。
すなわち、バッテリ1の劣化度合いの違いに応じて、電動パワーステアリング6に印加される電圧にV1〜V2の差が生じることになる。本実施の形態は、この電圧V1、V2の差をバッテリ1の劣化度合いに関わらず、同等(同程度)の電圧に維持することで、電動パワーステアリング6に印加される電圧を、例えば、V1にする。
図3は本実施の形態に係る車両用電源装置のバッテリ電圧の変化を示すタイムチャートである。図2の場合と同様に、時刻t1で電動パワーステアリング6の動作が開始したとし、時刻t1から負荷電流の立上がり時間ΔTだけ経過した時点で負荷電流はIwとなり、その後、一定の負荷電流が流れるとする。
バッテリ1の内部抵抗が小さい場合(バッテリ1が正常又は劣化度合いが小さい場合)には、時刻t1でバッテリ1の電圧Vbが低下し始め、電圧Vbが閾値電圧Vthに達した時点から制御遅れ時間(タイムラグ)Δtだけ経過した時点で電気負荷4の通電が遮断され、バッテリ1の電圧VbはVb=V1の状態で維持される。すなわち、電動パワーステアリング6には、バッテリ1の電圧V1が印加される。すなわち、バッテリ1の電圧がV1で負荷制御が実行される。なお、この場合、時刻t1で電動パワーステアリング6の動作が開始したとき、バッテリ1の電圧Vb、電流などを検出することによりバッテリ1の内部抵抗を算出し、算出した内部抵抗により閾値電圧をVthとしたとする。
一方、バッテリ1の内部抵抗が大きい場合(バッテリ1が劣化している場合)には、正常な場合に比べて、電圧低下の時間的変化が大きい。この場合、時刻t1で電動パワーステアリング6の動作が開始したとき、バッテリ1の電圧Vb、電流などを検出することによりバッテリ1の内部抵抗を算出し、算出した内部抵抗により補正量αを求め、閾値電圧をVth+αとしたとする。そして、時刻t1で電圧Vbが低下し始め、電圧Vbが閾値電圧Vth+αに達した時点から制御遅れ時間(タイムラグ)Δtだけ経過した時点で電気負荷4の通電が遮断され、バッテリ1の電圧VbはVb=V1の状態で維持される。すなわち、電動パワーステアリング6には、バッテリ1の電圧V1が印加される。このように、補正量αは、バッテリ1の劣化度合いに関わらず、バッテリ1の電圧が閾値電圧に達した後、制御遅れ時間(タイムラグ)Δtだけ経過した時点でのバッテリ1の電圧が同等になるように求める。これにより、バッテリ1の劣化度合いに応じて最適な閾値電圧を求めることができる。そして、バッテリ1の劣化度合いに関わらず、電気負荷4の通電が遮断される際のバッテリ1の電圧を同等の値に維持することができる。
なお、図3では、バッテリ1の内部抵抗が大きい場合と小さい場合の2つの場合だけを簡略化して例示しているが、実際には、バッテリ1の劣化度合いに応じて、内部抵抗は変化する。
次に、本実施の形態に係る車両用電源装置の動作について説明する。図4は本実施の形態に係る車両用電源装置の処理手順を示すフローチャートである。制御部51は、イグニッションスイッチがオンしたか否かを判定し(S11)、イグニッションスイッチがオンしていない場合(S11でNO)、ステップS11以降の処理を続ける。イグニッションスイッチがオンした場合(S11でYES)、制御部51は、バッテリ1の電圧・電流を検出し(S12)、バッテリ1の内部抵抗を算出する(S13)。
制御部51は、算出した内部抵抗を用いて、閾値電圧Vthを算出する(S14)。この場合、閾値電圧Vthは、演算により求めることもでき、内部抵抗と閾値電圧Vthとが関連付けられたテーブル(LUTなど)を参照して求めることもできる。これにより、バッテリ1の劣化度合いに応じた閾値電圧Vthを決定することができる。
制御部51は、バッテリ1の電圧Vbが閾値電圧Vthより低いか否かを判定し(S15)、バッテリ1の電圧Vbが閾値電圧Vthより低い場合(S15でYES)、電気負荷4をオフ(通電を遮断)し(S16)、イグニッションスイッチがオフしたか否かを判定する(S17)。イグニッションスイッチがオフしていない場合(S17でNO)、制御部51は、ステップS15以降の処理を続ける。イグニッションスイッチがオフした場合(S17でYES)、制御部51は、処理を終了する。
一方、バッテリ1の電圧Vbが閾値電圧Vthより低くない場合(S15でNO)、制御部51は、バッテリ1の電圧Vbがオン閾値電圧より高いか否かを判定する(S18)。バッテリ1の電圧Vbがオン閾値電圧より高い場合(S18でYES)、制御部51は、電気負荷をオン(通電)し(S19)、ステップS17の処理を行う。バッテリ1の電圧Vbがオン閾値電圧より高くない場合(S18でNO)、制御部51は、ステップS19の処理を行わずに、ステップS17の処理を行う。
以上説明したように、本実施の形態によれば、バッテリが正常である場合は、バッテリの電圧が閾値電圧より低いと判定した後、実際に電気負荷の通電が遮断されるまでの制御処理に要する時間であるタイムラグの間に低下するバッテリの電圧も小さいので、閾値電圧を小さくして電気負荷の通電が遮断される際のバッテリの電圧を所望の値に維持する。一方、バッテリが劣化している場合は、タイムラグの間に低下するバッテリの電圧が大きいので、バッテリが正常である場合よりも閾値電圧を大きくしておき、電気負荷の通電が遮断される際のバッテリの電圧を、例えば、バッテリが正常である場合の電圧と同程度の電圧に維持する。これにより、バッテリの劣化度合いに関わらず、電気負荷の通電が遮断される際のバッテリの電圧を同等の値に維持することができ、電動パワーステアリングなどの大容量の電気負荷に対して、過剰な負荷制限を最小限にするとともに、常に同等の電圧を印加させることができる。
1 バッテリ
2 電流センサ
3 スイッチング素子
4 電気負荷
5 電源制御部
51 制御部
52 内部抵抗算出部
53 記憶部
54 閾値電圧算出部
55 駆動部
6 電動パワーステアリング(所定の電気負荷)

Claims (4)

  1. 車載バッテリを備える車両用電源装置において、
    前記車載バッテリの電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記車載バッテリの内部抵抗を算出する抵抗算出手段と、
    該抵抗算出手段で算出した内部抵抗に応じて閾値電圧を決定する決定手段と、
    前記電圧検出手段で検出した電圧が決定した閾値電圧より低いか否かを判定する電圧判定手段と、
    該電圧判定手段で判定した結果に応じて前記車載バッテリからの電力が供給される電気負荷への通電を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする車両用電源装置。
  2. 前記車載バッテリの電流を検出する電流検出手段を備え、
    前記抵抗算出手段は、
    前記電圧検出手段で検出した電圧及び前記電流検出手段で検出した電流に基づいて、前記車載バッテリの内部抵抗を算出するように構成してあることを特徴とする請求項1に記載の車両用電源装置。
  3. 前記車載バッテリの初期内部抵抗値、該車載バッテリにより電力が供給される所定の電気負荷の負荷電流値及び負荷電流の立上がり時間並びに前記制御手段の制御遅れ時間に関する情報を記憶する記憶手段を備え、
    前記決定手段は、
    前記抵抗算出手段で算出した内部抵抗及び記憶した前記情報を用いて閾値電圧を決定するように構成してあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用電源装置。
  4. 前記所定の電気負荷は、
    電動パワーステアリングであることを特徴とする請求項3に記載の車両用電源装置。
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