JP5452383B2 - 生体試料前処理方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、検体の溶血処理、除タンパク質処理、固相抽出処理を実施するための前処理を行う生体試料前処理方法及び装置に関する。
例えば、多成分からなる血液試料からの目的成分抽出には、目的成分のサイズ、重量、形状のような物理的性質や、溶解性、親和性のような生化学的な性質を指標とした様々な技術が存在する。特に、血液のような生体試料中の微量成分の抽出に関しては、クロマトグラフィーによる分離技術が発達しており、目的成分に適した充填剤の開発やメソッドの至適化がなされている。このような高度な分離技術を用いる場合であっても、様々な細胞や異なった諸性質を示す多成分からなる血液から目的微量成分を効率良く抽出するためには、抽出可能な状態にするための試料調製や粗精製が必須となる。
血液中の微量成分を測定する臨床検査事例として、血中治療薬物モニタリング(Therapeutic Drug Monitoring, TDM)が挙げられる。TDMは、薬効を示す治療域が狭い薬剤等に適用され、投薬後の患者血液中の薬剤濃度を経時的に確認することにより、患者ごとに適正な投与設計を実践するために必要な検査である。
TDMの対象薬剤として、抗てんかん剤、抗菌剤、免疫抑制剤、抗不整脈剤、抗精神剤等が挙げられる。多くの薬剤は血清中に分布するが、例えば臓器移植患者等に投与される免疫抑制剤は脂溶性が高く、血球移行性があるため、その血中濃度を測定する場合には、溶血させて血球内容物を取り出した後にタンパク質等に吸着している薬剤を抽出する前処理が必要となる。
溶血手法としては、化学的、物理的、生物学的な原理を応用して実施することができる。
例えば、化学的な溶血手法としては、各種溶媒や界面活性剤により細胞膜を構成する脂質を溶解あるいは損傷させることにより溶血を引き起こすことが挙げられる。
また、物理学的な手法としては、圧力、遠心力、撹拌、凍結融解、低張化等が挙げられる。生物学的な手法としては、血球への抗体や補体結合に起因する膜貫通タンパク質複合体形成や病原性細菌が産生する溶血素(ヘモリジン)による血球細胞膜への孔形成等が挙げられる。
一方、血液中のタンパク質に吸着している目的成分を回収する手法として除タンパク質処理あるいは液/液抽出が挙げられる。溶血処理したサンプルに有機溶媒を添加することにより、目的成分を有機溶媒側に抽出するとともに、タンパク質を変性させ、一般的には遠心分離することによって凝集タンパク質と上清を分離した後、上清画分を回収している。除タンパク質処理は、血中に多種多様かつ大量に含まれているタンパク質を凝集させることによって除去する工程であり、このような処理を施すことによってはじめて全血由来の試料を血清あるいは血漿検体と同等に扱える状態になる。
有機溶媒は前述のように溶血効果もあるため、直接血液に添加して溶血、液/液抽出、除タンパク質を行う手法もある。また、そのときに除タンパク質効果を補足するため、前述の硫酸亜鉛を添加する手法もある。
全血検体に前記のような処理を施すことによって、血球移行性の薬剤を溶液状態で回収することができるため、例えば、固相抽出処理や液体クロマトグラフィー分離等のような精製操作に供試することが可能となる。一般的には、液/液抽出後の回収上清はドライアップした後、適切な容量の溶解液で再溶解することにより、液量の低減と目的成分の濃縮を行う。その後、例えば、再溶解物を液体クロマトグラフィー質量分析計(Liquid Chromatograph Mass Spectrometer, LCMS)等に供試することにより、濃縮後の目的成分の分離精製と検出を行い、目的成分の同定や定量解析を実施する。
固相抽出の公知技術としては、特許文献1に記載された技術がある。この特許文献1に記載の技術は、例えばシリンジ状の容器に固相抽出剤を充填し、その充填剤を保持するために充填剤の上流と下流をフィルター(フリット)で挟んだ構造の固相抽出カラムである。
特許第4062637号公報
血液等の生体試料に含まれる目的成分は微量であるため、前処理においては、極力その消費を避ける必要がある。しかしながら、従来の技術においては、生体試料について、反応産物の濾過処理後の試料を一時回収して容器等に収容し、別個の容器等を用いて固相抽出処理を行っていた。
このため、上記一次回収の際に、試料のロス発生や、他の試料等とのコンタミネーションが発生する可能性があった。
また、一次回収用の容器やチップ等が必要であり、そのためのコストや洗浄等が必要であった。
さらに、試料の反応は上述したように複雑な処理が必要であり、手間や時間を要していた。
本発明の目的は、反応処理後の濾過液を一次回収することなく、固相抽出処理に供給することが可能な生体試料前処理方法及び装置を実現することである。
上記目的を達成するため、本発明は次のように構成される。
本発明の生体試料前処理方法及び装置は、フィルター器材に収容されたフィルター部材に生体試料と除タンパク質試薬を供給し、上記フィルター部材の濾過液を、固相抽出剤を収容する固相抽出器材の上記固相抽出剤に供給し、上記固相抽出剤に含まれた上記濾過液から、生体試料の固相を抽出する。
反応処理後の濾過液を一次回収することなく、固相抽出処理に供給することが可能な試料処理方法及び装置を実現することができる。
本発明の実施例1における試料前処理方法の前処理フローを説明する図である。 免疫抑制剤のメタノール溶解性を示すグラフである。 本発明の実施例2である懸濁方式の試料前処理装置の説明図である。 本発明の実施例3であるシリンジ方式の試料前処理装置を示す図である。 本発明の実施例3である試料前処理器材を用いて試料調製する場合の操作法についての説明図である。 本発明の実施例4である試料前処理装置の説明図である。 本発明の実施例4である試料前処理器材を用いて試料調製する場合の操作法についての説明図である。 本発明の実施例5である試料前処理装置の説明図である。 本発明の実施例6である試料前処理装置の説明図である。 本発明の実施例7である試料前処理装置の説明図である。 本発明の実施例7の変形例の説明図である。 本発明の実施例7である試料前処理装置の動作説明図である。 本発明の実施例8であるプレート方式の試料前処理装置の説明図である。 本発明の実施例9である試料前処理装置の説明図である。
本発明の実施例を、添付図面を参照称して説明する。
図1は、本発明の実施例1における試料前処理方法の前処理フローを説明する図である。図1の前処理フロー103は、本発明の実施例1における前処理フローであり、全血処理と固相抽出処理とを一括して処理する。
図1は、本発明の前処理と比較するため、個別に全血処理(処理フロー101)と固相抽出処理(処理フロー102)とを行うフローを示している。
(サンプル調製工程および免疫抑制剤の溶解性)
処理フロー101においては、全血検体をフィルター器材に分注し、さらに溶血処理液(硫酸亜鉛水溶液等)を分注した後に攪拌する。その後、徐タンパク質液(メタノール等)を分注して、攪拌した後、濾過(あるいは遠心分離)する。
この場合、例えば、免疫抑制剤のように、疎水性が高く、血球移行性がある薬剤の場合、患者検体からの目的成分の抽出のためには、最初に溶血させる必要がある。溶血は、例えば、全血試料に対してHOを添加することで低張化し、血球をバーストさせることで行われる。
また、全血中の夾雑成分であるタンパク質を除去するため、有機溶媒によりタンパク質変性を引き起こし、凝集させ、遠心分離あるいは濾過により上清を回収する。この除タンパク質処理は、検体が全血以外(例えば、血清、血漿、尿、体液等)であっても、クリーンアップ効果が期待できる。
次に、処理フロー102において、固相抽出剤に有機溶媒を添加し、圧力を付加し、水を添加し、圧力を付加することにより、固相抽出剤をコンディショニングし、その固相抽出剤に前述の一時回収した濾液(上清)を添加し、内部標準物質を添加した後に攪拌する。そして、圧力付加→洗浄液添加→圧力付加→溶出液(メタノール等)添加→圧力付加を行い、目的成分を吸着させ、洗浄により非特異的に吸着した成分を除去した後、目的成分を溶出回収することで試料調製が完了する。
本発明の実施例1では、溶血および除タンパク質処理後の濾液を、一時回収なしに、直接固相抽出剤に供試することにより、固相抽出剤への目的成分の吸着処理を行うことを特徴とする(処理フロー103)。
本発明の実施例1の試料前処理方法に使用される前処理装置はフィルター器材と固相抽出器であるカラムとが一体となっている。このため、まず、前処理装置(固相抽出カートリッジ)は、処理フロー102におけるコンディショニングと同様なコンディショニングが行われ、その後、処理フロー101と同様な全血検体分注から濾過(ただし、圧力付加による濾過)が行われ、濾液の一時回収を行うことなく、処理フロー102と同様な内部標準物質添加から溶出液添加、圧力付加が行われ、固相が抽出される。
この場合、濾液の組成が目的成分の固相抽出剤への吸着条件に適合していることが必要となる。
このことを詳細に説明するために、一例として、免疫抑制剤のメタノール溶解性について説明する。
例えば、タクロリムス、シロリムス(ラパマイシン)、エベロリムス、シクロスポリンのような免疫抑制剤は疎水性が高く、水系の溶液には溶解し難い性質を有する。これら薬剤のメタノールに対する溶解性を検討したところ、50%以上のメタノール存在下でなければ安定して溶解しない傾向が認められた。
事例として、図2にエベロリムス(201)およびシクロスポリン(202)のデータを示す。このことは、これら薬剤を抽出対象とする場合は、除タンパク質処理時および固相抽出剤への試料供試時の有機溶媒の終濃度に注意する必要があり、少なくともメタノールを用いる場合は50%以上であることが望ましいことを示している。
このような免疫抑制剤のように疎水性の高い薬剤の場合、除タンパク質時のメタノール終濃度を50%に設定することにより、タンパク質変性による凝集物形成だけでなく、溶血処理により血球外に取り出された免疫抑制剤を上清側に溶解できるとともに、そのまま固相抽出剤へ吸着処理することも可能となる。このことにより、除タンパク質処理で得られる濾液を直接固相抽出剤に供試することが可能となる。
一方、親水性の高い薬剤の場合は、除タンパク質時のメタノール終濃度が50%になると、その濾液を直接固相抽出剤に供試しても目的成分を吸着させることができない。その場合は、タンパク質変性後の凝集物懸濁液にHO等を必要量添加し、メタノール濃度を低下させてから濾過処理を行い、その濾液を直接固相抽出剤に供試することにより、目的成分を固相抽出剤に吸着させることも可能である。
後述する各実施例について、前述した除タンパク質時の濾液の一時回収なしに直接固相抽出剤に供試することで目的成分を吸着させる手法は、いずれの器材構成であっても適用可能である。
評価用の試料として患者全血検体がない場合、擬似的な患者全血検体を調製して用いることが可能である。擬似患者全血検体は、健常人から採血した全血検体に対して、例えば50%メタノールで溶解した免疫抑制剤標品を終濃度が各免疫抑制剤の治療域濃度程度になるように添加することで調製できる。さらに、調製した擬似患者全血検体を37°Cで緩やかに転倒混和しながら30minインキュベートすることにより、各免疫抑制剤の血球移行を再現することも可能である。
以上のように、本発明の実施例1によれば、反応処理後の濾過液を一次回収することなく全血処理と固相抽出処理を一括して行うように構成したので、一次回収の際に発生する、生体試料のロスや、他の生体試料等とのコンタミネーションを抑制することができる。
また、一次回収用の容器やチップ等が不要であり、そのためのコストや洗浄等を省略することができる。
次に、本発明の実施例2である生体試料前処理装置について説明する。この実施例2は、懸濁方式の器材構成となっている。
図3は、本発明の実施例2である懸濁方式の試料前処理装置の説明図である。
図3の(C)に示すように、試料前処理器材301は、フィルター器材302を固相抽出器材303に挿入することで一体化することを特徴とする。
本試料前処理器材301は、上流側にフィルター器材302、下流側に固相抽出器材303が配置され、フィルター器材302からの濾液を一時回収することなしに直接固相抽出器材303に供試することを特徴とする。
フィルター器材302は、フィルターリザーバー304とフィルター部305で構成される。また、固相抽出器材303は、カップ状であり、固相抽出剤308を添加して使用する。
フィルター器材302におけるフィルターリザーバー304の素材は問わず、一般的に生体試料の前処理等で使用される樹脂や金属等を用いて構わない。ただし、添加する試薬分の容量を満たすために、少なくとも供試するサンプル量の8倍以上の許容量を有することが望ましい。
これは、例えば、免疫抑制剤抽出のためにサンプルとして全血50μlを用いた場合、溶血処理に用いる硫酸亜鉛溶液の容量は150μl、除タンパク質処理に用いるメタノールの容量は200μlであるため、そのときの反応溶液の全量は400μlとなり、サンプル量の8倍量に相当することに起因する。
また、フィルター器材302におけるフィルター部305の素材は濾過機能を有するものであれば問わず、一般的に生体試料の前処理等で使用されるものを適用して構わない。フィルター器材302内における反応で生成される凝集物量は検体の種類、由来、量等に大きく依存するが、フィルター部305の目詰まりを避けるために、フィルター部上流側底面積311は大きいことが望ましい。また、フィルター部305のポアサイズは生体試料中の夾雑微細成分を捕捉するために、φ2.0μm以下であることが望ましい。
固相抽出器材303の素材は問わず、一般的に生体試料の前処理等で使用される樹脂や金属等を用いて構わない。ただし、添加する試薬分の容量を満たすために、少なくとも供試する除タンパク質処理済みサンプル量と同等以上の許容量を有することが望ましい。
また、固相抽出器材303に充填する固相抽出剤308は対象成分の抽出に適した性能を有するものを適用する。例えば、シリカゲルやポリマー、樹脂製のビーズ等を適用することができる。
同試料前処理器材301を用いて試料調製する場合の操作法について以下に示す。
固相抽出剤308に対するコンディショニング、目的成分の吸着、夾雑成分の除去、目的成分の溶出回収に用いる各試薬は、固相抽出剤308の特性にしたがって適切なものを選択する。便宜的に、本実施例では逆相モードの固相抽出剤308を使用したときの事例で示す。
図3の(A)、(B)において、カップ状の固相抽出器材303に固相抽出剤308を必要量添加し、最初にそのコンディショニングを行う。まず、固相抽出剤308の官能基を活性化させるため、例えばメタノール等の有機溶媒を添加し、十分に撹拌後、遠心分離して上清を廃棄する(図3の(A))。
次に、固相抽出剤308を平衡化するため、例えばバッファー等の水系溶液を添加し、十分に撹拌後、遠心分離して上清を廃棄する(図3の(B))。
以上により、固相抽出剤308のコンディショニングが完了する。
次に、図3の(C)に示すように、固相抽出器材303の開口部にフィルター器材302を装着し、フィルターリザーバー304内に試料を添加する。その際、例えば、抽出成分を質量分析等で測定する場合には、内部標準物質も添加し、十分に撹拌する。
次に、図3の(D)に示すように、試料が全血で血球内成分を取り出す必要がある場合は、必要量の溶血溶液を添加し、十分に撹拌することにより、血球を破壊する。
次に、図3の(E)に示すように、必要量のタンパク質変性溶液を添加し、十分に撹拌する。これにより、試料中のタンパク質が変性し、凝集物を形成する。
次に、図3の(F)に示すように、試料前処理器材303を遠心分離にかけることにより、凝集物をフィルター器材302側に残し、濾液の回収なしに、ガラスフィルター、樹脂製フィルター等のフィルター部305経由でそのまま濾液を固相抽出剤に供試する。この操作により、固相抽出剤308に目的成分が吸着する。
次に、フィルター器材302を廃棄し、固相抽出器材303内の固相抽出剤308を十分に撹拌し、遠心分離後、上清を廃棄する。この操作により、固相抽出剤308に吸着しなかった夾雑成分が除去される。
次に、図3の(G)に示すように、固相抽出器材303内に必要量の洗浄液を添加し、十分に撹拌後遠心分離し、上清を廃棄する。この操作により、固相抽出剤308に非特異的に吸着した夾雑成分が除去される。
次に、図3の(H)に示すように、固相抽出器材303内に必要量の溶出液を添加し、十分に撹拌後遠心分離し、上清を廃棄する。この操作により、固相抽出剤308に特異的に吸着した目的成分を溶出回収する。
例えば、固相抽出剤308が磁性体である場合、前述のような遠心分離ではなく、固相抽出器材303表面にマグネット等を近付けることにより、固相抽出剤308と上清を分離しても構わない。
以上のように、本発明の実施例2によれば、反応処理後の濾過液を一次回収することなく全血処理と固相抽出処理を一括して行うように構成したので、簡単な構成で反応処理を行うことができると共に、一次回収の際に発生する、試料のロスや、他の試料等とのコンタミネーションを抑制することができる。
また、一次回収用の容器やチップ等が不要であり、そのためのコストや洗浄等を省略することができる。
次に本発明の実施例3である試料前処理装置について説明する。この実施例2は、シリンジ方式(脱着不可)の器材構成となっている。
図4は、本発明の実施例3であるシリンジ方式(脱着不可)の試料前処理装置(試料前処理器材)401の構造を示す図である。
図4において、試料前処理器材401は、フィルター器材402と固相抽出器材403が、互いに切り離せないように脱着不可の構造となっている。
試料前処理器材401は、上流側にフィルター器材402、下流側に固相抽出器材403が配置され、フィルター器材402からの濾液を一時回収することなしに直接固相抽出器材403に供試する。
フィルター器材402は、フィルターリザーバー404とフィルター部405で構成される。また、固相抽出器材403は、固相抽出リザーバー406、固相抽出剤408および固相抽出剤408を固相抽出器材403内に保持する上流側フリット407と下流側フリット409で構成される。
フィルター器材402におけるフィルターリザーバー404の素材は問わず、一般的に生体試料の前処理等で使用される樹脂や金属等を用いて構わない。ただし、添加する試薬分の容量を満たすために、少なくとも供試するサンプル量の8倍以上の許容量を有することが望ましい。
これは、例えば、免疫抑制剤抽出のためにサンプルとして全血50μlを用いた場合、溶血処理に用いる硫酸亜鉛溶液の容量は150μl、除タンパク質処理に用いるメタノールの容量は200μlであるため、そのときの反応溶液の全量は400μlとなり、サンプル量の8倍量に相当することに起因する。
また、フィルター器材402におけるフィルター部405の素材は濾過機能を有するものであれば問わず、一般的に生体試料の前処理等で使用されるものを適用して構わない。フィルター器材402内における反応で生成される凝集物量は検体の種類、由来、量等に大きく依存するが、フィルター部405の目詰まりを避けるために、固相抽出器材403における上流側フリット底面積413よりもフィルター部上流側底面積411は大きいことが望ましい。
また、フィルター部405のポアサイズは生体試料中の夾雑微細成分を捕捉するために、φ2.0μm以下であることが望ましい。
固相抽出器材403における固相抽出リザーバー406の素材は問わず、一般的に生体試料の前処理等で使用される樹脂や金属等を用いて構わない。ただし、添加する試薬分の容量を満たすために、少なくとも供試する除タンパク質処理済みサンプル量と同等以上の許容量を有することが望ましい。
また、固相抽出器材403における固相抽出剤408の充填部の構造は、充填する固相抽出剤408の性能や仕様に大きく依存するが、微容量試料中の微量成分の抽出効率を保つために、上流側フリット底面413の直径と同等以上の充填高414であることが望ましい。ただし、上流側フリット底面積413と下流側フリット底面積415の大きさは必ずしも同一である必要はなく、固相抽出剤408の充填形状は、例えば細管状(円柱状)であっても、円錐状であっても構わない。また、充填する固相抽出剤408は対象成分の抽出に適した性能を有するものを適用する。
図5は、試料前処理器材401を用いて試料調製する場合の操作法についての説明図である。
固相抽出剤508に対するコンディショニング、目的成分の吸着、夾雑成分の除去、目的成分の溶出回収に用いる各試薬は、固相抽出剤508の特性にしたがって適切なものを選択する。便宜的に、本実施例3では逆相モードの固相抽出剤508を使用したときの事例で示す。
図5の(A)において、まず、フィルター器材502に例えばメタノール等の有機溶媒を添加し、圧力印加し、試料前処理器材501の上端開口部への加圧あるいは下端開口部からの吸引により、フィルター部505経由で固相抽出剤508に通液させ、固相抽出器材503の下端から排出される液を廃棄する。この操作により、固相抽出剤508の官能基を活性化させる。
次に、図5の(B)において、フィルター器材502に例えばバッファー等の水系溶液を添加し、圧力印加して試料前処理器材501の上端開口部への加圧あるいは下端開口部からの吸引により、フィルター部505経由で固相抽出剤508に通液させ、固相抽出器材503の下端から排出される液を廃棄する。この操作により、活性化させた固相抽出剤508を平衡化させることで、固相抽出剤508のコンディショニングが完了する。
次に、図5の(C)に示すように、フィルター器材502に試料を添加する。その際、例えば、抽出成分を質量分析等で測定する場合には、内部標準物質も添加し、十分に撹拌する。
次に、図5の(D)に示すように、試料が全血で血球内成分を取り出す必要がある場合は、必要量の溶血溶液を添加し、十分に撹拌する。この操作により、血球を破壊する。
次に、図5の(E)に示すように、フィルター器材502に必要量のタンパク質変性溶液を添加し、十分に撹拌する。この操作により、試料中のタンパク質が変性し、凝集物が形成される。
次に、図5の(F)に示すように、試料前処理器材501へ圧力印加し、試料前処理器材501の上端開口部への加圧あるいは下端開口部からの吸引により、凝集物をフィルター器材502側に残し、濾液の回収なしに、フィルター部505経由でそのまま濾液を固相抽出剤508に供試する。固相抽出器材503の下端から排出される液は廃棄する。この操作により、固相抽出剤508に目的成分が吸着するとともに、固相抽出剤508に吸着しなかった夾雑成分が除去される。
次に、図5の(G)に示すように、フィルター器材502内に必要量の洗浄液を添加し、試料前処理器材501へ圧力印加し、試料前処理器材501の上端開口部への加圧あるいは下端開口部からの吸引により、フィルター部505経由で固相抽出剤508に通液させ、固相抽出器材503の下端から排出される液を廃棄する。この操作により、固相抽出剤508に非特異的に吸着した夾雑成分が除去される。
次に、図5の(H)に示すように、フィルター器材502内に必要量の溶出液を添加し、試料前処理器材501への圧力印加<試料前処理器材501の上端開口部への加圧あるいは下端開口部からの吸引により、フィルター部505経由で固相抽出剤508に通液させ、固相抽出器材503の下端から排出される液を回収する。この操作により、固相抽出剤508に特異的に吸着した目的成分を溶出回収する。
本発明の実施例3においても、実施例2と同様な効果を得ることができる。
次に、本発明の実施例4である試料前処理装置について説明する。この実施例4は、シリンジ方式(脱着可)の器材構成となっている。
図6は、本発明の実施例4である試料前処理装置(器材)601の説明図である。図6の(A)は、概略構成を示し、図6の(B)は、試料前処理器材601の概略断面を示している。
フィルター器材602と固相抽出器材603が、ルアーロック方式等の連結機構616により脱着可能な構造を有しながら連結された試料前処理器材601の構造について説明する。
図6において、本発明の試料前処理器材601は上流側にフィルター器材602、下流側に固相抽出器材603が配置され、フィルター器材602からの濾液を一時回収することなしに直接固相抽出器材603に供試する。
フィルター器材602は、フィルターリザーバー604とフィルター部605とを備える。また、固相抽出器材603は、固相抽出リザーバー606、固相抽出剤608および固相抽出剤608を固相抽出器材603内に保持する上流側フリット607と下流側フリット609とを備える。
フィルター器材602におけるフィルターリザーバー604の素材は問わず、一般的に生体試料の前処理等で使用される樹脂や金属等を用いて構わない。ただし、添加する試薬分の容量を満たすために、少なくとも供試するサンプル量の8倍以上の許容量を有することが望ましい。
これは、例えば、免疫抑制剤抽出のためにサンプルとして全血50μlを用いた場合、溶血処理に用いる硫酸亜鉛溶液の容量は150μl、除タンパク質処理に用いるメタノールの容量は200μlであるため、そのときの反応溶液の全量は400μlとなり、サンプル量の8倍量に相当することに起因する。
また、フィルター器材602におけるフィルター部605の素材は濾過機能を有するものであれば問わず、一般的に生体試料の前処理等で使用されるものを適用して構わない。フィルター器材602内における反応で生成される凝集物量は検体の種類、由来、量等に大きく依存するが、フィルター部605の目詰まりを避けるために、固相抽出器材603における上流側フリット底面積613よりもフィルター部上流側底面積611は大きいことが望ましい。また、フィルター部605のポアサイズは生体試料中の夾雑微細成分を捕捉するために、φ2.0μm以下であることが望ましい。
固相抽出器材603における固相抽出リザーバー606の素材は問わず、一般的に生体試料の前処理等で使用される樹脂や金属等を用いて構わない。ただし、添加する試薬分の容量を満たすために、少なくとも供試する除タンパク質処理済みサンプル量と同等以上の許容量を有することが望ましい。
また、固相抽出器材603における固相抽出剤608の充填部の構造は、充填する固相抽出剤608の性能や仕様に大きく依存するが、微容量試料中の微量成分の抽出効率を保つために、上流側フリット底面613の直径と同等以上の充填高614であることが望ましい。ただし、上流側フリット底面積613と下流側フリット底面積615の大きさは必ずしも同一である必要はなく、固相抽出剤608の充填形状は、例えば細管状(円柱状)であっても、円錐状であっても構わない。また、充填する固相抽出剤608は対象成分の抽出に適した性能を有するものを適用する。
フィルター器材602の下端領域と、固相抽出器材603の上端領域には、両器材どうしの脱着のために、例えば、ルアーロック等のネジ状の構造616を有する。または、固相抽出リザーバー606上部にフィルター器材602が挿入、あるいはフィルター器材602下部に固相抽出器材603が挿入可能な構造により連結する構造とすることも可能である。
試料前処理器材601を用いて試料調製する場合の操作法について、図7を参照して説明する。
固相抽出剤708に対するコンディショニング、目的成分の吸着、夾雑成分の除去、目的成分の溶出回収に用いる各試薬は、固相抽出剤708の特性にしたがって適切なものを選択する。便宜的に、本実施例では逆相モードの固相抽出剤708を使用したときの事例で示す。
図7の(A)に示すように、まず、フィルター器材702に例えばメタノール等の有機溶媒を添加し、圧力印加により試料前処理器材701の上端開口部への加圧あるいは下端開口部からの吸引により、フィルター部705経由で固相抽出剤708に通液させ、固相抽出器材703の下端から排出される液を廃棄する。この操作により、固相抽出剤708の官能基を活性化させる。
次に、図7の(B)に示すように、フィルター器材702に例えばバッファー等の水系溶液を添加し、圧力印加により試料前処理器材701の上端開口部への加圧あるいは下端開口部からの吸引により、フィルター部705経由で固相抽出剤708に通液させ、固相抽出器材703の下端から排出される液を廃棄する。この操作により、活性化させた固相抽出剤708を平衡化させることで、固相抽出剤708のコンディショニングが完了する。
次に、図7の(C)に示すように、フィルター器材702に試料を添加する。その際、例えば、抽出成分を質量分析等で測定する場合には、内部標準物質も添加し、十分に撹拌する。
次に、図7の(D)に示すように、試料が全血で血球内成分を取り出す必要がある場合は、必要量の溶血溶液を添加し、十分に撹拌する。この操作により、血球を破壊する。
次に、図7の(E)に示すように、フィルター器材702に必要量のタンパク質変性溶液を添加し、十分に撹拌する。この操作により、試料中のタンパク質が変性し、凝集物が形成される。
次に、図7の(F)に示すように、試料前処理器材701への圧力印加により試料前処理器材701の上端開口部への加圧あるいは下端開口部からの吸引により、凝集物をフィルター器材702側に残し、濾液の回収なしに、フィルター部705経由でそのまま濾液を固相抽出剤708に供試する。固相抽出器材703の下端から排出される液は廃棄する。この操作により、固相抽出剤708に目的成分が吸着するとともに、固相抽出剤708に吸着しなかった夾雑成分が除去される。
次に、固相抽出器材(703)からフィルター器材(702)を取り外し、フィルター器材(702)を廃棄する。
次に、図7の(G)に示すように、固相抽出器材703内に必要量の洗浄液を添加し、試料前処理器材701への圧力印加により試料前処理器材701の上端開口部への加圧あるいは下端開口部からの吸引により、固相抽出剤708に通液させ、固相抽出器材703の下端から排出される液を廃棄する。この操作により、固相抽出剤708に非特異的に吸着した夾雑成分が除去される。
次に、図7の(H)に示すように、固相抽出器材703内に必要量の溶出液を添加し、試料前処理器材701への圧力印加により試料前処理器材701の上端開口部への加圧あるいは下端開口部からの吸引により、固相抽出剤708に通液させ、固相抽出器材703の下端から排出される液を回収する。この操作により、固相抽出剤708に特異的に吸着した目的成分を溶出回収する。
本発明の実施例4においても、実施例2と同様な効果を得ることができる。
次に、本発明の実施例5である試料前処理装置について説明する。この実施例4は、シリンジ方式(フリット兼用)の器材構成となっている。
図8は、本発明の実施例5である試料前処理装置(器材)801の説明図である。
フィルター器材802と固相抽出器材803が連結され、フィルター部805が固相抽出剤808を保持する上流側フリットを兼用する構造を有する試料前処理器材801について説明する。本発明の実施例5の場合、フィルター器材802と固相抽出器材803は互いに切り離せないように接合された構造を取るため、両器材を脱着する機能は有さない。
図8において、試料前処理器材801には、上流側にフィルター器材802、下流側に固相抽出器材803が配置され、フィルター器材802からの濾液を一時回収することなしに直接固相抽出器材803に供試することができる。
詳細には、フィルター器材802は、フィルターリザーバー804とフィルター部805を備える。また、固相抽出器材803は、固相抽出リザーバーを有さず、固相抽出剤808および固相抽出剤808を固相抽出器材803内に保持する下流側フリット809で構成され、上流側フリットは前述の通りフィルター部805が代用する構造となる。
フィルター器材802におけるフィルターリザーバー804の素材は問わず、一般的に生体試料の前処理等で使用される樹脂や金属等を用いて構わない。ただし、添加する試薬分の容量を満たすために、少なくとも供試するサンプル量の8倍以上の許容量を有することが望ましい。
これは、例えば、免疫抑制剤抽出のためにサンプルとして全血50μlを用いた場合、溶血処理に用いる硫酸亜鉛溶液の容量は150μl、除タンパク質処理に用いるメタノールの容量は200μlであるため、そのときの反応溶液の全量は400μlとなり、サンプル量の8倍量に相当することに起因する。
また、フィルター器材802におけるフィルター部805の素材は濾過機能を有するものであれば問わず、一般的に生体試料の前処理等で使用されるものを適用して構わない。フィルター器材802内における反応で生成される凝集物量は検体の種類、由来、量等に大きく依存するが、フィルター部805の目詰まりを避けるために、固相抽出器材803に充填された固相抽出剤808の上流側底面813よりもフィルター部上流側底面積811は大きいことが望ましい。したがって、フィルター部805のフィルター部上流側底面811とフィルター部下流側底面812の大きさは異なるとともに、フィルター部下流側底面812が固相抽出剤808の上流側底面813を覆うことが望ましい。また、フィルター部805のポアサイズは生体試料中の夾雑微細成分を捕捉するために、φ2.0μm以下であることが望ましい。
また、固相抽出器材803の素材は問わず、一般的に生体試料の前処理等で使用される樹脂や金属等を用いて構わない。
また、固相抽出器材803における固相抽出剤808充填部の構造は、充填する固相抽出剤808の性能や仕様に大きく依存するが、微容量試料中の微量成分の抽出効率を保つために、固相抽出剤808の上流側底面813の直径と同等以上の充填高814であることが望ましい。ただし、固相抽出剤808の上流側底面積813と下流側フリット底面積815の大きさは必ずしも同一である必要はなく、固相抽出剤808の充填形状は、例えば細管状(円柱状)であっても、円錐状であっても構わない。また、充填する固相抽出剤808は対象成分の抽出に適した性能を有するものを適用する。
同試料前処理器材801を用いて試料調製する場合の操作法については、実施例3と同様である。
本発明の実施例5においても、実施例2と同様な効果を得ることができる。
次に、本発明の実施例6である試料前処理装置について説明する。この実施例6は、シリンジ方式(プレパック)の器材構成となっている。
図9は、本発明の実施例6である試料前処理装置(器材)901の説明図である。
フィルター器材902と固相抽出器材903とが連結された試料前処理器材901であり、固相抽出剤908が予めコンディショニング済みの状態である。また、試料前処理器材901に充填されたコンディショニング済みの固相抽出剤908に、目的成分測定のための内部標準物質が添加された、目的成分測定専用の試料前処理器材901である。
試料前処理器材901の構造および特徴は、前述の実施例1〜3に示したものと同等であるが、固相抽出剤908がコンディショニング済みであるため、その固相抽出剤908の周囲は平衡化に用いる溶液で満たされているとともに、試料前処理器材901の上端と下端の開口部はキャップ911、912により密栓されている。
また、目的成分測定専用の試料前処理器材901の場合は、試料前処理器材901に充填するコンディショニング済み固相抽出剤908のスラリーに、目的成分測定のための内部標準物質を必要量添加し、十分に懸濁後、試料前処理器材901に充填し、その周囲を平衡化用の溶液で満たしているとともに、試料前処理器材901の上端と下端の開口部はキャップ911、912により密栓されている。
あるいは、試料前処理器材901に充填したコンディショニング済み固相抽出剤908、あるいは充填後にその周囲を満たしている平衡化用の溶液に対して、目的成分測定のための内部標準物質を必要量添加している構成としても構わない。そして、試料前処理器材901の上端と下端の開口部はキャップ911、912により密栓されている。
同試料前処理器材901を用いて試料調製する場合の操作法について以下に示す。
固相抽出剤908に対するコンディショニング、目的成分の吸着、夾雑成分の除去、目的成分の溶出回収に用いる各試薬は、固相抽出剤908の特性にしたがって適切なものを選択する。便宜的に、本実施例では逆相モードの固相抽出剤908を使用したときの事例で示す。
最初に、試料前処理器材901の上端と下端を密栓しているキャップ911、912を取り除く。
次に、試料前処理器材901に対して、圧力印加等により固相抽出剤908を浸潤させている平衡化溶液を通液させ、必要量の内部標準物質が固相抽出剤908に吸着した状態にする。次に、フィルター器材902に試料を添加する。
試料が全血である場合は、次に、フィルター器材902に溶血溶液を必要量添加して、十分に試料と撹拌する。
次に、フィルター器材902にタンパク質変性溶液を必要量添加して、十分にサンプルと撹拌する。
次に、試料前処理器材901に対して、圧力印加等によりフィルター器材902内のサンプルをフィルター部905で濾過するとともに、得られた濾液の回収なしに、フィルター部905経由で濾液を直接固相抽出剤908に供試し、通液させることにより目的成分を固相抽出剤908に吸着させる。
次に、試料前処理器材901に対して、洗浄液を必要量添加する。
次に、試料前処理器材901に対して、圧力印加等により洗浄液を固相抽出剤908に通液させることにより、固相抽出剤908に非特異的に吸着した夾雑成分を除去する。
次に、試料前処理器材901に対して、溶出液を必要量添加する。
次に、試料前処理器材901に対して、圧力印加等により溶出液を固相抽出剤908に通液させることにより、固相抽出剤908に特異的に吸着した目的成分を溶出回収する。
前述のようなスラリーの場合、アジ化ナトリウム等の防腐剤を必要量添加して提供しても構わない。
本発明の実施例6においても、実施例2と同様な効果を得ることができる。
次に、本発明の実施例7である試料前処理装置について説明する。この実施例7は、チップ方式の器材構成となっている。
図10は、本発明の実施例7である試料前処理装置(器材)1001の説明図である。図10の(A)は、試料前処置器材1001の構成を示し、図10の(B)は試料、試薬の分注、攪拌の説明、図10の(C)は、吸引吐出によるコンディショニング、吸着、洗浄、溶出を示している。
フィルター器材1002と固相抽出器材1003が、互いに切り離せないように脱着不可の様式で連結された試料前処理器材1001であり、フィルター器材1002上端の開口部に分注器(ピペッター)が装着可能である。
試料前処理器材1001は上流側にフィルター器材1002、下流側に固相抽出器材1003が配置され、フィルター器材1002からの濾液を一時回収することなしに直接固相抽出器材1003に供試する。
フィルター器材1002は、フィルターリザーバー1004とフィルター部1005を備える。また、固相抽出器材1003は、固相抽出リザーバー1006、固相抽出剤1008および固相抽出剤1008を固相抽出器材1003内に保持する上流側フリット1007と下流側フリット1009を備える。
フィルター器材1002におけるフィルターリザーバー1004の素材は問わず、一般的に生体試料の前処理等で使用される樹脂や金属等を用いて構わない。ただし、添加する試薬分の容量を満たすために、少なくとも供試するサンプル量の8倍以上の許容量を有することが望ましい。
これは、例えば、免疫抑制剤抽出のためにサンプルとして全血50μlを用いた場合、溶血処理に用いる硫酸亜鉛溶液の容量は150μl、除タンパク質処理に用いるメタノールの容量は200μlであるため、そのときの反応溶液の全量は400μlとなり、サンプル量の8倍量に相当することに起因する。
また、フィルター器材1002におけるフィルター部1005の素材は濾過機能を有するものであれば問わず、一般的に生体試料の前処理等で使用されるものを適用して構わない。フィルター器材1002内における反応で生成される凝集物量は検体の種類、由来、量等に大きく依存するが、フィルター部1005の目詰まりを避けるために、固相抽出器材1003における上流側フリット底面積1013よりもフィルター部上流側底面積1011は大きいことが望ましい。また、フィルター部1005のポアサイズは生体試料中の夾雑微細成分を捕捉するために、φ2.0μm以下であることが望ましい。
固相抽出器材1003における固相抽出リザーバー1006の素材は問わず、一般的に生体試料の前処理等で使用される樹脂や金属等を用いて構わない。ただし、添加する試薬分の容量を満たすために、少なくとも供試する除タンパク質処理済みサンプル量と同等以上の許容量を有することが望ましい。
また、固相抽出器材1003における固相抽出剤1008の充填部の構造は、充填する固相抽出剤1008の性能や仕様に大きく依存するが、微容量試料中の微量成分の抽出効率を保つために、上流側フリット底面1013の直径と同等以上の充填高1014であることが望ましい。ただし、上流側フリット底面積1013と下流側フリット底面積1015の大きさは必ずしも同一である必要はなく、固相抽出剤1008の充填形状は、例えば細管状(円柱状)であっても、円錐状であっても構わない。また、充填する固相抽出剤1008は対象成分の抽出に適した性能を有するものを適用する。
フィルター器材1002の構造については、例えば、図11の(A)、(B)に示すように、フィルターリザーバー1104が膨らんだ形状にすることにより、試料と各種試薬の混合を、振盪撹拌し易くした仕組みを有していても構わない。
本発明の実施例7の試料前処理器材1001は、フィルター器材1002上端の開口部に分注器(ピペッター)を装着可能であることを特徴とし、吐出操作によりフィルター部1005経由の濾過とともに、濾液の一時回収なしに、固相抽出剤1008に直接目的成分を吸着させることができる。
また、その後の固相抽出処理における洗浄工程は、容器に溜めた洗浄液に対して固相抽出器材1003の下端開口部を浸漬させ、フィルター器材1002の上端開口部に装着した分注器(ピペッター)のピペッティング操作により、固相抽出器材1003の下端に充填した固相抽出剤1008に対して洗浄液を吸引吐出することで、固相抽出剤1008に非特異的に吸着した夾雑成分を洗浄除去することを特徴とする。
さらに、溶出工程についても、前述の洗浄液を必要量の溶出液に変更して、同様の吸引吐出操作により、固相抽出剤1008に特異的に吸着した目的成分を溶出回収しても構わない。あるいは、必要量の溶出液を吸引し、別に設けた回収容器に吐出することで、固相抽出剤1008に特異的に吸着した目的成分を溶出回収しても構わない。
同試料前処理器材1001を用いて試料調製する場合の操作法について、図12を参照して説明する。
固相抽出剤1208に対するコンディショニング、目的成分の吸着、夾雑成分の除去、目的成分の溶出回収に用いる各試薬は、固相抽出剤(1208の特性にしたがって適切なものを選択する。便宜的に、本実施例では逆相モードの固相抽出剤1208を使用したときの事例で示す。
図12の(A)に示すように、まず、容器に溜めた例えばメタノール等の有機溶媒に対して固相抽出器材1203の下端開口部を浸漬させ、フィルター器材1202の上端開口部に装着した分注器(ピペッター)のピペッティング操作により、固相抽出器材1203下端に充填した固相抽出剤1208に対して有機溶媒を吸引吐出する。この操作により、固相抽出剤1208の官能基を活性化させる。
次に、図12の(B)に示すように、図12の(A)と同様に、容器に溜めた水系溶液に対して固相抽出器材1203の下端開口部を浸漬させ、フィルター器材1202の上端開口部に装着した分注器(ピペッター)のピペッティング操作により、固相抽出器材1203下端に充填した固相抽出剤1208に対して水系溶液を吸引吐出する。この操作により、活性化させた固相抽出剤1208を平衡化させることで、固相抽出剤1208のコンディショニングが完了する。
次に、図12の(C)に示すように、フィルター器材1202に試料を添加する。その際、例えば、抽出成分を質量分析等で測定する場合には、内部標準物質も添加し、十分に撹拌する。
次に、図12の(D)に示すように、試料が全血で血球内成分を取り出す必要がある場合は、必要量の溶血溶液を添加し、十分に撹拌する。この操作により、血球を破壊する。
次に、図12の(E)に示すように、フィルター器材1202に必要量のタンパク質変性溶液を添加し、十分に撹拌する。この操作により、試料中のタンパク質が変性し、凝集物が形成される。
次に、図12の(F)に示すように、フィルター器材1202上端の開口部に分注器(ピペッター)を装着し、吐出操作により、凝集物をフィルター器材1202側に残し、濾液の回収なしに、フィルター部1205経由でそのまま濾液を固相抽出剤1208に供試する。固相抽出器材1203の下端から排出される液は廃棄する。この操作により、固相抽出剤1208に目的成分が吸着するとともに、固相抽出剤1208に吸着しなかった夾雑成分が除去される。
次に、図12の(G)に示すように、容器に溜めた洗浄液に対して固相抽出器材1203の下端開口部を浸漬させ、フィルター器材1202の上端開口部に装着した分注器(ピペッター)のピペッティング操作により、固相抽出器材1203の下端に充填した固相抽出剤1208に対して洗浄液を吸引吐出する。この操作により、固相抽出剤1208に非特異的に吸着した夾雑成分が除去される。
次に、図12の(H)に示すように、容器に溜めた必要量の溶出液に対して固相抽出器材1203の下端開口部を浸漬させ、フィルター器材1202の上端開口部に装着した分注器(ピペッター)のピペッティング操作により、固相抽出器材1203の下端に充填した固相抽出剤1208に対して溶出液を吸引吐出する。この操作により、固相抽出剤1208に特異的に吸着した目的成分を溶出回収する。
あるいは、容器に溜めた溶出液に対して固相抽出器材1203の下端開口部を浸漬させ、フィルター器材1202の上端開口部に装着した分注器(ピペッター)のピペッティング操作により、固相抽出器材1203の下端に充填した固相抽出剤1208に対して溶出液を必要量吸引し、別に設けた回収容器に吐出することで、固相抽出剤1208に特異的に吸着した目的成分を溶出回収しても構わない。
本発明の実施例7においても、実施例2と同様な効果を得ることができる。
次に、本発明の実施例8である試料前処理装置について説明する。この実施例8は、複数の試料前処理装置(器材)が配列されたプレート方式の構成となっている。
図13は、本発明の実施例8であるプレート方式の試料前処理装置(器材)1301の説明図である。
プレート方式の試料前処理器材1301は、実施例1〜5に示した各種試料前処理器材について、各々複数アレイ状に配置された構造を有する。
つまり、フィルター器材1302はプレート状となっており、フィルターリザーバー1304を有するフィルター部1305が複数個、フィルター器材1302に配列され固定されている。そして、固相抽出器材1303もプレート状となっており、下流側フリット1309と固相抽出充填剤1308と固相抽出リザーバー1306が一体となった部材が複数個、固相抽出器材1303に配列され固定されている。
フィルター器材1302と固相抽出器材1303とは互いに連結され、フィルターリザーバー1304と、フィルター部1305と、下流側フリット1309と、固相抽出充填剤1308と、固相抽出リザーバー1306とが一体となり、試料前処理機材1301が形成される。
その場合の試料前処理器材1301の操作法は、実施例1〜5に各々記述した処理工程に準じて行われるが、ウェルに相当する複数の器材が並行処理される。
試料前処理器材1301を用いて試料調製する場合の操作法については、実施例3〜7と同一であり、複数の試料前処理器材1301を一括処理する。
本発明の実施例8においても、実施例2と同様な効果を得ることができる他、複数の前処理器材について一括処理が可能となる。
次に、本発明の実施例9である試料前処理装置について説明する。この実施例9は、バルブスイッチング方式の器材構成となっている。
図14は、本発明の実施例9である試料前処理装置(器材)1401の説明図である。
本発明の実施例9である試料前処理器材1401は、バルブスイッチング機構を用いた流路切り換えにより、試料および試薬の固相抽出剤1408への添加と圧力印加工程を制御する構成となっている。
図14において、試料前処理器材の構成としては、フィルター器材1402、固相抽出器材1403、試薬供試用ポンプ1421、回収容器1424あるいは検出器1424がバルブ1422、1423を介して各々配管で連結されている。すなわち、固相抽出器材1403の上流側にバルブ1422を設け、そのバルブ1422にフィルター器材1402と試薬提供用ポンプ1421を連結した構造である。一方、固相抽出器材1403の下流側も廃液廃棄と溶出液回収の切り換えが可能な構造を有し、便宜上図面ではバルブ1423で表示する。
試料前処理器材1401を用いて試料調製する場合の操作法について以下に示す。
固相抽出剤1408に対するコンディショニング、目的成分の吸着、夾雑成分の除去、目的成分の溶出回収に用いる各試薬は、固相抽出剤1408の特性にしたがって適切なものを選択する。便宜的に、本実施例9では逆相モードの固相抽出剤1408を使用したときの事例で示す。
まず、ポンプ1421により、例えばメタノール等の有機溶媒を固相抽出器材1403の固相抽出剤1408に通液させ、固相抽出器材1403の下流配管から排出される液を廃棄する。その際、上流側バルブ1422はポンプ1421から固相抽出器材1403に向かう流路を開放し、下流側バルブ1423は固相抽出器材1403から廃液に向かう流路を開放する。この操作により、固相抽出剤1408の官能基を活性化させる。
次に、ポンプ1421により、例えばバッファー等の水系溶液を固相抽出器材1403の固相抽出剤1408に通液させ、固相抽出器材1403の下流配管から排出される液を廃棄する。その際、上流側バルブ1422はポンプ1421から固相抽出器材1403に向かう流路を開放し、下流側バルブ1423は固相抽出器材1403から廃液に向かう流路を開放する。この操作により、活性化させた固相抽出剤1408を平衡化させることで、固相抽出剤1408のコンディショニングが完了する。
次に、フィルター器材1402に試料を添加する。その際、例えば、抽出成分を質量分析等で測定する場合には、内部標準物質も添加し、十分に撹拌する。その際、上流側バルブ1422および下流側バルブ1423の通液はない。
次に、試料が全血で血球内成分を取り出す必要がある場合は、必要量の溶血溶液を添加し、十分に撹拌する。この操作により、血球を破壊する。その際、上流側バルブ1422および下流側バルブ1423の通液はない。
次に、フィルター器材1402に必要量のタンパク質変性溶液を添加し、十分に撹拌する。この操作により、試料中のタンパク質が変性し、凝集物が形成される。その際、上流側バルブ1422および下流側バルブ1423の通液はない。
次に、フィルター器材1402へ圧力を印加し、フィルター器材1402の上端開口部への加圧あるいは下端側からの吸引により、凝集物をフィルター器材1402側に残し、濾液の回収なしに、フィルター部1405経由でそのまま濾液を固相抽出剤1408に供試する。固相抽出器材1403の下端から排出される液は廃棄する。その際、上流側バルブ1422はフィルター器材1402から固相抽出器材1403に向かう流路を開放し、下流側バルブ1423は固相抽出器材1403から廃液に向かう流路を開放する。この操作により、固相抽出剤1408に目的成分が吸着するとともに、固相抽出剤1408に吸着しなかった夾雑成分が除去される。
次に、ポンプ1421により、洗浄液を固相抽出器材1403の固相抽出剤1408に通液させ、固相抽出器材1403の下流配管から排出される液を廃棄する。その際、上流側バルブ1422はポンプ1421から固相抽出器材1403に向かう流路を開放し、下流側バルブ1423は固相抽出器材1403から廃液に向かう流路を開放する。この操作により、固相抽出剤1408に非特異的に吸着した夾雑成分が除去される。
次に、ポンプ1421により、溶出液を固相抽出器材1403の固相抽出剤1408に通液させ、固相抽出器材1403の下流配管から排出される液を回収容器1424で回収あるいは検出器1424に供試する。その際、上流側バルブ1422はポンプ1421から固相抽出器材1403に向かう流路を開放し、下流側バルブ1423は固相抽出器材1403から回収容器1424あるいは検出器1424に向かう流路を開放する。この操作により、固相抽出剤1408に特異的に吸着した目的成分を溶出回収する。
なお、図14の抽出剤活性化処理を(a)、抽出剤平滑化処理を(b)、試料及び内部標準物質添加処理を(c)、溶血処理を(d)、タンパク質変性処理を(e)、フィルター分離及び固相抽出剤へのサンプルロード処理を(f)、煩雑物洗浄処理を(g)、目的成分溶出処理を(h)とし、各処理に使用する試料、溶液、物質、機構について、該当する処理(a)〜(h)が付されている。
また、図14においては、バルブ1422、1423の動作について、矢印で示した部分への通液を行う処理を丸印の横に列挙し、矢印で示した部分への通液を行わない処理を×印の横に列挙している。
次に、本発明の実施例10である試料前処理方法及び装置について説明する。この実施例10は、内部標準物質添加済み固相抽出剤を使用する方法及び装置である。
実施例10における試料前処理器材は、前述の各実施例で示した器材構成のように、固相抽出剤が予め固相抽出器材に充填されておらず、別々に提供することを特徴とする。すなわち、固相抽出器材の下端開口部近傍には予め下流側フリットが装填された状態であり、それに固相抽出剤を充填することで試料調製に用いる。上流側フリットは、固相抽出器材への固相抽出剤充填後に、必要に応じて装填することで構わない。
そのときの固相抽出剤は、乾燥状態であっても、スラリー状であっても構わない。
固相抽出剤がスラリー状で提供する場合、固相抽出剤は、コンディショニングされていなくても、コンディショニング済みであっても構わない。
固相抽出剤がコンディショニング済みのスラリー状で提供する場合、そのスラリーに内部標準物質が無添加の状態であっても、予め添加された状態であっても構わない。
以上のような、固相抽出器材と分けて提供される固相抽出剤の状態に応じて、コンディショニング工程を省略することが可能である。
また、コンディショニング済みの固相抽出剤に、予め目的成分測定用の内部標準物質が必要量添加されている場合、その目的成分測定専用のキットとして提供することが可能となる。その場合、固相抽出器材に同固相抽出剤を充填後、コンディショニング工程なしで試料添加工程から操作を開始でき、内部標準物質の添加工程なしに、最終的な溶出物を直接測定に供試することが可能となる。
前述のようなスラリーの場合、アジ化ナトリウム等の防腐剤を必要量添加して提供しても構わない。
以上のように、本発明によれば、コンディショニング済の充填剤スラリーに、吸着可能な条件下で内部標準物質を予め必要量添加したものを、特定の測定目的用の固相抽出剤として提供するものである。そして、1つの試料前処理器材内で、溶血および除タンパク質処理を行うとともに、その反応産物を濾過後、濾液中の目的成分を固相抽出することを、途中で生じる産物の一時回収なしに、一括処理できることを特徴とする。あるいは、内部標準物質添加済の固相抽出剤を固相抽出器材に充填し、溶媒が蒸発しないように密閉したプレパック器材として提供することも考えられる。その際、固相抽出剤の上流側に除タンパク質目的のためのフィルター器材を設けても構わない。
また、反応産物を濾過処理する機構を有する反応容器(フィルター器材)と固相抽出器材を連結し、濾液を一時回収することなしに直接固相抽出剤に供試できる仕組みを有する前処理手法およびその器材(キット)を提供することができる。
血液のような夾雑成分の多い生体試料を前処理なしに直接同器材に供試することが可能であり、同器材で処理して得られた抽出物を直接MS等の分析装置に供試することができる。
このことは、濾液の一時回収工程の省略により、工程およびTATの短縮化が図れる。
また、濾液の一時回収および一時回収した濾液の固相抽出ユニットへの供試に関わる工程の省略を図ることが可能となり、同前処理用器材(キット)により操作の簡素化および低コスト化が実現できる。
さらに、一時回収工程の省略により、一時回収用の容器が不要となるため、消耗品点数およびそのコストを削減することが可能となるとともに、一時回収工程で生じるサンプルロスおよびキャリーオーバーを回避できる。
また、予めコンディショニング済みの固相抽出剤を固相抽出器材内に充填し、固相抽出剤を浸潤している溶液が蒸発しないように密栓したプレパック器材として提供することにより、試料前処理における工程数およびTAT(Turn-Around -Time)の短縮化を図ることが可能となる。
さらに、同プレパック器材に充填済みの固相抽出剤に対して、予め測定対象成分の内部標準物質を必要量添加しておくことにより、同プレパック器材を測定対象成分専用の試料前処理器材として提供することが可能となり、使用者は内部標準物質の準備なしに試料前処理が行えるとともに、内部標準物質の添加工程を省略しても、例えば質量分析等による抽出成分の測定を行うことができる。
このような、予め内部標準物質を必要量添加したコンディショニング済み固相抽出剤は、プレパック器材だけでなく、固相抽出器材充填前のスラリーとして未充填の固相抽出器材とともに提供することにより、測定対象成分専用の試料前処理キットとしても提供することが可能となり、使用者は測定対象成分の抽出量に合わせて適宜スラリー量を調節できるとともに、内部標準物質の準備なしに試料前処理が行え、内部標準物質の添加工程を省略しても、例えば質量分析等による抽出成分の測定を行うことができる。
なお、本発明は、臨床検査分野だけでなく、目的成分検出に夾雑成分からの精製を要する分析分野に幅広く応用可能である。例えば、環境、食品、医用、公安(テロ対策/違法薬物)等の分野への実用およびそのための基礎/応用研究に利用可能である。
101・・・全血処理工程(溶血処理および除タンパク質処理)、102・・・固相抽出処理工程、103・・・本発明による全血および固相抽出一括処理工程、301・・・試料前処理器材、302・・・フィルター器材、303・・・固相抽出器材、304・・・フィルターリザーバー、305・・・フィルター部、308・・・固相抽出剤、311・・・フィルター部上流側底面、401・・・試料前処理器材、402・・・フィルター器材、403・・・固相抽出器材、404・・・フィルターリザーバー、405・・・フィルター部、406・・・固相抽出リザーバー、407・・・上流側フリット、408・・・固相抽出剤、409・・・下流側フリット、411・・・フィルター部上流側底面、413・・・上流側フリット底面、414・・・充填高、415・・・下流側フリット底面、 501・・・試料前処理器材、502・・・フィルター器材、503・・・固相抽出器材、505・・・フィルター部、508・・・固相抽出剤、601・・・ 試料前処理器材、602・・・フィルター器材、603・・・固相抽出器材、604・・・フィルターリザーバー、605・・・フィルター部、606・・・固相抽出リザーバー、607・・・上流側フリット、608・・・固相抽出剤、609・・・下流側フリット、611・・・フィルター部上流側底面、613・・・上流側フリット底面、614・・・充填高、615・・・下流側フリット底面、 616・・・ルアーロック等のネジ状構造、701・・・試料前処理器材、702・・・フィルター器材、703・・・固相抽出器材、705・・・フィルター部、708・・・固相抽出剤、801・・・試料前処理器材、802・・・フィルター器材、803・・・固相抽出器材、804・・・フィルターリザーバー、805・・・フィルター部、808・・・固相抽出剤、809・・・下流側フリット、811・・・フィルター部上流側底面、812・・・フィルター部下流側底面、813・・・充填時の固相抽出剤上流側底面、814・・・充填高、815・・・下流側フリット底面、901・・・試料前処理器材、902・・・フィルター器材、903・・・固相抽出器材、905・・・フィルター部、908・・・固相抽出充填剤、911・・・上流側キャップ、912・・・下流側キャップ、 1001・・・試料前処理器材、1002・・・フィルター器材、1003・・・固相抽出器材、1004・・・フィルターリザーバー、1005・・・フィルター部、1006・・・固相抽出リザーバー、1007・・・上流側フリット、1008・・・固相抽出剤、1009・・・下流側フリット、1011・・・フィルター部上流側底面、1013・・・上流側フリット底面、1014・・・充填高、1015・・・下流側フリット底面、1101・・・試料前処理器材、1102・・・フィルター器材、1103・・・固相抽出器材、1104・・・フィルターリザーバー、1105・・・フィルター部、1106・・・固相抽出リザーバー、1107・・・上流側フリット、1108・・・固相抽出剤、1109・・・下流側フリット、1202・・・フィルター器材、1203・・・固相抽出器材、1205・・・フィルター部、1208・・・固相抽出剤、1301・・・試料前処理器材、1302・・・フィルター器材、1303・・・固相抽出器材、1304・・・フィルターリザーバー、1305・・・フィルター部、1306・・・固相抽出リザーバー、1308・・・固相抽出剤、1309・・・下流側フリット、1401・・・試料前処理器材、1402・・・フィルター器材、1403・・・固相抽出器材、1405・・・フィルター部、1408・・・固相抽出剤、1421・・・ポンプ、1422・・・上流側バルブ、1423・・・下流側バルブ、1424・・・回収容器あるいは検出器

Claims (9)

  1. 生体試料前処理装置において、
    生体試料、除タンパク質試薬、定量試薬の注入口であり、分注器が取り付けられる上流側開口部を有するとともに、生体試料が供給され、濾過するフィルター部材を有するフィルター器材と、
    上記フィルター器材と連結し、上記フィルター部材により濾過された生体試料が供給される固相抽出剤を有する固相抽出器材と、
    生体試料の目的成分を検出する検出器と、
    上記固相抽出器材と上記検出器とを接続する配管と、
    上記配管に配置され、上記固相抽出器材から供給される廃液の廃棄と溶出液の上記検出器への供給とを切り替えるバルブと、
    を備えることを特徴とする生体試料前処理装置。
  2. 請求項1に記載の生体試料前処理装置において、
    上記フィルター器材は固相抽出器材に脱着できない状態で連結されていることを特徴とする生体試料前処理装置。
  3. 請求項1に記載の生体試料前処理装置において、
    上記フィルター器材は固相抽出器材と脱着可能に連結されていることを特徴とする生体試料前処理装置。
  4. 請求項1に記載の生体試料前処理装置において、
    上記固相抽出器材は上流側フリットを有し、上記フィルター器材のフィルター部材は、上記固相抽出器材の上流側フリットを兼用することを特徴とする生体試料前処理装置。
  5. 請求項1に記載の生体試料前処理装置において、
    上記固相抽出器材は上流側フリットを有し、上記フィルター器材のフィルター部材の面積が固相抽出器材の上流側フリット以上の面積を有することを特徴とする生体試料前処理装置。
  6. 請求項5に記載の生体試料前処理装置において、
    上記固相抽出器材の固相抽出剤の充填高が上流側フリットの直径以上であることを特徴とする生体試料前処理装置。
  7. 請求項1に記載の生体試料前処理装置において、
    固相抽出剤はコンディショニング済みのスラリーであることを特徴とする生体試料前処理装置。
  8. 請求項7に記載の生体試料前処理装置において、
    上記コンディショニング済みのスラリーに測定対象成分用の内部標準物質が添加されていることを特徴とする生体試料前処理装置。
  9. 請求項8に記載の生体試料前処理装置において、
    測定対象成分用の内部標準物質が添加されたコンディショニング済み固相抽出剤が固相抽出器材内に充填され、固相抽出剤が浸かっている溶媒が蒸発しないように固相抽出器材が密閉された構造となっていることを特徴とする生体試料前処理装置。
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