以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。本実施の形態に示す遊技機は、遊技者にとって有利な状態に制御する遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
〔第1実施形態〕
まず、遊技機の一例であるパチンコ機1(パチンコ遊技機)の全体の構成について説明する。図1はパチンコ機1を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を示す正面図である。
パチンコ機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には遊技媒体としての遊技球(打球)を貯留する打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と、遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5と、遊技者により操作可能な操作ボタン88とが設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、それぞれが演出用の飾り図柄を変動表示する複数の変動表示領域を含む変動表示装置(飾り図柄表示装置)9が設けられている。また、変動表示装置9の上部には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての特別図柄を変動表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。変動表示装置9には、たとえば「左」、「中」、「右」の3つの変動表示領域(図柄表示エリア)がある。変動表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の変動表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄であって、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての「左図柄」、「中図柄」、「右図柄」の3つの飾り図柄の変動表示を、「左」、「中」、「右」の3つの変動表示領域で行なう。変動表示装置9は、後述する演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(図3参照)によって制御される。特別図柄表示器8は表示部が小型であるので、変動表示の態様および変動表示の表示結果が変動表示装置9と比べて見づらいため、遊技者は主として変動表示装置9の方に注目する。
特別図柄表示器8は、たとえば0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。なお、特別図柄表示器8は、遊技者に当りの種類を把握しづらくさせるために、0〜99など、より多種類の数字を変動表示するように構成されていてもよい。また、変動表示装置9は、液晶表示装置よりなる画像表示装置で実現されている。変動表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の変動表示期間中に、飾り図柄の変動表示を行なう。
なお、本実施の形態においては、変動表示装置9は、液晶表示装置を用いた例について説明するが、これに限らず、変動表示装置9は、CRT、プラズマ表示やエレクトロルミネセンスあるいはドットマトリックス表示を利用したもの等、その他の画像表示式の表示装置であってもよい。また、変動表示装置9は、回転ドラム式の表示装置等、機械式のものであってもよい。特別図柄表示器8は、7セグメント表示器を用いた例について説明するが、これに限らず、液晶表示装置、CRT、プラズマ表示やエレクトロルミネセンスあるいはドットマトリックス表示を利用したもの等、画像表示式のものであってもよい。また、特別図柄表示器8は、回転ドラム式の表示装置等、機械式のものであってもよい。
変動表示装置9の下部には、始動入賞口14に入った有効入賞球の記憶数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう)数を表示する4つの特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。特別図柄保留記憶表示器18は、保留記憶数を入賞順に4個まで表示する。特別図柄保留記憶表示器18は、始動入賞口14に始動入賞があるごとに、保留記憶の記憶データが1増えて、点灯状態のLEDの数を1増やす。そして、特別図柄保留記憶表示器18は、特別図柄表示器8で変動表示が開始されるごとに、保留記憶の記憶データが1減って、点灯状態のLEDの数を1減らす(すなわち1つのLEDを消灯する)。具体的には、特別図柄保留記憶表示器18は、特別図柄表示器8で変動表示が開始されるごとに、点灯状態をシフトする。なお、この例では、始動入賞口14への入賞による保留記憶数に上限数(4個まで)が設けられている。しかし、これに限らず、保留記憶数の上限数は、4個以上の値にしてもよく、4個よりも少ない値にしてもよい。
変動表示装置9の下方には、始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15には、開閉動作をすることが可能な態様で左右一対の可動片が設けられている。可変入賞球装置15の可動片は、後述する開放条件が成立したときに、ソレノイド16によって駆動されて所定期間開状態とされる。可変入賞球装置15の可動片が開状態となることにより、遊技球が始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態(第1の状態)となる。一方、可変入賞球装置15の可動片が閉状態となることにより、遊技球が始動入賞口14に入賞しにくくなり(始動入賞しにくくなり)、遊技者にとって不利な状態(第2の状態)となる。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。
可変入賞球装置15の下部には、ソレノイド21によって開閉される開閉板を用いた特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は、開閉板によって開閉される大入賞口が設けられており、大当り遊技状態において開閉板が遊技者にとって有利な開状態(第1の状態)に制御され、大当り遊技状態以外の状態において開閉板が遊技者にとって不利な閉状態(第2の状態)に制御される。このように、特別可変入賞球装置20は、大当り遊技状態となったときに開放条件が成立する。特別可変入賞球装置20に入賞した入賞球は、カウントスイッチ23で検出される。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、複数種類の識別情報としての普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10における変動表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、たとえば、変動表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りになる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15の開放条件が成立し、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した有効通過球の記憶数、すなわち、始動通過記憶数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過があるごとに、始動通過記憶の記憶データが1増えて、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10における変動表示が開始されるごとに、始動通過記憶の記憶データが1減って、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられる。遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技球を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口14や大入賞口も、遊技球を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、パチンコ機1に設けられている装飾発光体の一例である。
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球払出中に点灯する賞球ランプ51が設けられ、右枠ランプ28cの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さらに、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、「カードユニット」という。)50が、パチンコ機1に隣接して設置されている。賞球ランプ51、球切れランプ52、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28c等の各種発光手段は、後述するランプドライバ基板35によって点灯制御(ランプ制御)される。また、スピーカ27からの音発生制御(音制御)は、後述する音声出力基板70によって行なわれる。
パチンコ機1においては、画像による演出を行なう変動表示装置9、発光による演出を行なう装飾ランプ25等の各種ランプ、および、音により演出を行なうスピーカ27等の各種演出装置が設けられている。このような演出装置は、変動表示装置9よりなる第1の演出装置と、変動表示装置9を除く各種ランプおよびスピーカ27等よりなる第2の演出装置とに分けて制御することが可能である。
カードユニット50には、たとえば、使用可能状態であるか否かを示す使用可表示ランプ、カードユニット50がいずれの側のパチンコ機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器、カードユニット50内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口、および、カード挿入口の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放するためのカードユニット錠が設けられている。
遊技者の操作により打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の変動表示を開始できる状態であれば、特別図柄表示器8において特別図柄が変動表示を始める。図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、保留記憶数を1増やす。
特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示は、変動表示が行なわれるごとに設定された変動表示時間が経過したときに停止する。大当りにすることに決定されている場合には、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示される。小当りにすることに決定されている場合には、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示される。はずれにすることに決定されている場合には、大当り図柄や小当り図柄以外の特別図柄が停止表示される。
変動表示の停止時の特別図柄(停止図柄)が特定表示結果としての大当り図柄(大当り表示結果ともいう)であると、大当りとなり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行する。大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が、所定の開放終了条件が成立するまで開放する。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値に達するまで繰返される。このように特別可変入賞球装置20の開放が繰返し継続される制御は、繰返し継続制御と呼ばれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態がラウンドと呼ばれる。継続権が発生する開放回数の上限値は、大当りの種類により異なり、たとえば15ラウンドまたは2ラウンドのような所定回数に設定されている。
この実施の形態の場合は、大当りの種類として、第15ラウンドを最終ラウンドとして第15ラウンドとなるまで継続権が成立する15ラウンド大当り(以下、15ラウンド大当りという)と、第2ラウンドを最終ラウンドとして第2ラウンドとなるまで継続権が成立する2ラウンド確変大当り(以下、突確大当りという)とが設けられている。これにより、15ラウンド大当りの場合は、特別可変入賞球装置20が必ず15回開放される制御が行なわれ、突確大当りの場合は、特別可変入賞球装置20が必ず2回開放される制御が行なわれることとなる。ただし、15ラウンド大当りのときの開放終了条件は、開放してから29秒間(所定時間)経過するまで、または、10個(所定個数)の遊技球が入賞するまでという2つの条件のうちいずれかが成立したときに成立する。また、突確大当りのときの開放終了条件は、開放してから0.5秒間(所定時間)経過するまで、または、10個(所定個数)の遊技球が入賞するまでという2つの条件のうちいずれかが成立したときに成立する。
特別図柄表示器8での変動表示の停止時における特別図柄の表示結果が、大当り図柄のうちの予め定められた特別な大当り図柄(確変図柄)である場合には、大当り遊技状態に制御されることに加え、大当り遊技状態終了後に、遊技者にとって有利な特別遊技状態として、大当り遊技状態後に大当りになる確率が、大当り遊技状態と異なる通常状態である通常遊技状態(後述する低確低ベース状態)よりも高くなる確率変動状態(以下、確変状態と呼ぶ)という遊技者にとって有利な状態になる。15ラウンド大当りのうち、大当り遊技状態の終了後に確変状態となるものは、確変大当りと呼ばれる。以下、確変状態は、高確率状態(高確状態と略称で呼ぶ場合もある)ともいう。また、非確変状態(確変状態以外の状態)は、低確率状態(低確状態と略称で呼ぶ場合もある)ともいう。確変状態は、たとえば、次に変動表示結果として大当り図柄が導出表示されるまで継続する。また、大当り遊技状態に制御されたり、確変状態に制御されたりするような遊技者にとって有利な状態にされることは、遊技価値を付与するとも呼ばれる。遊技価値とは、たとえば、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、所定の入賞が発生しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、遊技媒体の払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
15ラウンド大当りのうち、特別図柄表示器8での変動表示の停止時における特別図柄の表示結果が、確変図柄以外の非確変図柄(通常図柄)による大当り図柄である場合には、大当り遊技状態後に大当りになる確率が、確変状態とならない。このような15ラウンド大当りの大当り遊技状態の終了後に確変状態とならないものは、通常大当りと呼ばれる。以下の説明においては、大当りの種類を特定せずに単に「大当り」と示すときは、これら複数種類の大当りを代表して示す場合である。
また、2ラウンド大当りの大当り遊技状態の終了後に確変状態となるものは、突然確変(突確)大当りと呼ばれる。突確大当りの大当り遊技状態では、大入賞口は2回開放状態になるが、開放時間は極めて短い(たとえば、0.5秒)。また、突確大当りでは、大当り遊技後の遊技状態が確変状態に制御される。よって、遊技者は、大当りが発生したことを感じずに、あたかも、突然に遊技状態が確変状態になったかのように感じる。したがって、このような2ラウンド大当りが、突確大当りと呼ばれるのである。
また、15ラウンドの大当り遊技状態が終了した後には、所定期間に亘り、遊技状態が時短状態に制御される。時短状態では、通常状態(確変状態や時短状態ではない状態)に比べて普通図柄の変動表示における普通図柄の変動時間が短縮される。
時短状態とは、通常遊技状態(後述する低確低ベース状態)に比べて、普通図柄表示器10の変動表示時間(変動開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御状態をいう。言い換えると、時短状態は、通常遊技状態(低確低ベース状態)に比べて、可変入賞球装置15に遊技球が進入する可能性を高めた、遊技者にとって始動条件が成立しやすくなることで遊技者にとって有利となる制御が行なわれることを指す。さらに、時短状態中には、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くされ、開放回数が増加させられる。なお、時短状態においては、特別図柄表示器8および変動表示装置9での図柄(特別図柄および飾り図柄)の変動表示時間を通常遊技状態よりも短縮する制御を行なうようにしてもよい。また、時短状態においては、普通図柄表示器10の変動表示時間を短縮する制御に、普通図柄が当り図柄になる確率が高められる制御、可変入賞球装置15の開放時間を長くする制御、可変入賞球装置15の開放回数を増加させる制御、および、特別図柄の変動表示時間を短縮する制御のうちのいずれか1つまたは複数を組合せた制御を、付加して行なうようにしてもよく、これらの制御を行なわないようにしてもよい。
時短状態中では、普通図柄の変動表示時間が短縮されるので、後述する保留記憶数が早期に消化され、保留記憶数の上限(たとえば「4」)を超えて発生した始動入賞が無効になってしまう状態を減少でき、短期間に頻繁に表示結果を導出表示して早期に大当り表示結果を導出表示しやすくなるので、時間効率的な観点で変動表示の表示結果が大当り図柄の表示結果となりやすくなり、遊技者にとって有利な遊技状態となる。
また、入賞に応じた遊技球の払出しの面から考えると、時短状態は、非時短状態と比べて、普通図柄の変動表示時間が短縮され、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、当り時における可変入賞球装置15の開放時間が長くされ、当り時における可変入賞球装置15の1度の開放回数が多くされることに基づいて、通常遊技状態と比べて可変入賞球装置15が開放状態となりやすい。したがって、時短状態では、始動入賞口14への入賞(始動入賞が有効である場合と無効である場合との両方を含む)が生じやすくなるため、遊技領域7へ打込んだ遊技球数(打込球数)に対して、入賞に応じた賞球として払出される遊技球数(払出球数)の割合が、通常遊技状態と比べて多くなる。一般的に、発射球数に対する入賞による払出球数の割合は、「ベース」と呼ばれる。たとえば、100球の打込球数に対して40球の払出球数があったときには、ベースは40(%)となる。この実施の形態の場合では、たとえば通常遊技状態のような非時短状態よりもベースが高い時短状態を高ベース状態と呼び、逆に、そのような高ベース状態と比べてベースが低い通常遊技状態のような非時短状態を低ベース状態と呼ぶ。
時短状態に制御される所定期間は、たとえば、所定回数(たとえば、100回)の特別図柄の変動表示が実行されること、および、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。なお、大当り状態が終了した後に、時短状態にせずに通常状態になるようにしてもよい。
また、特別図柄表示器8での変動表示の停止時における特別図柄の表示結果が予め定められた小当り図柄である場合には、突確大当りの大当り遊技状態の場合と同様の態様で特別可変入賞球装置20が2回開放される当り遊技状態(以下、小当り遊技状態という)となる小当りとなる。具体的に、小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置20が2回開放されることが予め定められた一連の動作として設定されており、このような一連の動作が1回だけ行なわれることにより、特別可変入賞球装置20が2回開放された後、閉鎖される。より具体的に説明すると、小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置20が、突確大当りの第1ラウンドと同一時間(0.5秒間)開状態とされた後、突確大当りの第1,2ラウンド間のインターバル時間と同一時間(0.5秒間)閉状態とされ、さらに、突確大当りの第2ラウンドと同一時間(0.5秒間)開状態とされた後、閉状態とされる。このような小当りの場合は、突確大当りの場合と異なり、小当り遊技状態後の大当り確率およびベースの状態は、小当り遊技状態前の遊技状態と同様となり、変化しない。このような大当り確率およびベースの高低の状態については、確率・ベース状態と呼ばれる。
以上に示した各種大当りと小当りとは、まとめて当りと呼ぶ場合がある。また、以上に示した各種大当りの大当り遊技状態と、小当り遊技状態とは、まとめて当り遊技状態と呼ぶ場合がある。突確大当りおよび小当りのそれぞれは、当り遊技状態が、可変入賞球装置15の開放動作を0.5秒間という短期間の開放を2回という少ない回数行なうものであり、遊技者にとっては当りとなったことが認識しにくい。
確変状態ではなく、かつ、時短状態ではない状態は、低確率状態かつ低ベース状態であり、低確低ベース状態と呼ばれる。確変大当りは、大当り遊技状態の終了後に確変状態になり、かつ、時短状態になることにより、高確率状態、かつ、高ベース状態となる大当りである。このような、高確率状態かつ高ベース状態となった状態は、高確高ベース状態と呼ばれる。通常大当りは、大当り遊技状態の終了後に確変状態にならず、かつ、時短状態になる大当りである。このような、低確率状態かつ高ベース状態となった状態は、低確高ベース状態と呼ばれる。突確大当りは、大当り遊技状態の終了後に確変状態になり、かつ、時短状態にならない大当りである。このような、高確率状態かつ低ベース状態となった状態は、高確低ベース状態と呼ばれる。確変大当りおよび通常大当りのような15ラウンド大当りとなったときには、前述したように、大当り遊技状態の終了後に所定回数(100回)の変動表示が行なわれるまで、時短状態となることに基づいて低ベース状態となる。
確変状態(高確率状態)と非確変状態(低確率状態)とのどちらの状態であるかは、確変状態においてセットされるフラグである確変フラグがセットされているか否かに基づいて判断される。また、時短状態(高ベース状態)と非時短状態(低ベース状態)とのどちらの状態であるかは、時短状態においてセットされるフラグである時短フラグがセットされているか否かに基づいて判断される。
変動表示装置9において変動表示される飾り図柄は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示の装飾効果を高めるために、特別図柄の変動表示と所定の関係を有して変動表示される装飾的な意味合いがある図柄である。このような図柄についての所定の関係には、たとえば、特別図柄の変動表示が開始されたときに飾り図柄の変動表示が開始する関係、および、特別図柄の変動表示の終了時に特別図柄の表示結果が導出表示されるときに飾り図柄の表示結果が導出表示されて飾り図柄の変動表示が終了する関係等が含まれる。特別図柄表示器8により予め定められた大当り図柄が表示結果として導出表示されるときには、変動表示装置9により、左,中,右図柄がゾロ目(15ラウンド大当りのとき)、または、ゾロ目以外の図柄の組合せにより構成されたチャンス目(突確大当りのとき)となる大当り図柄の組合せが表示結果として導出表示される。ここで、チャンス目は、前述したゾロ目以外の図柄の組合せにより構成される図柄の組合せであり、遊技者にチャンスをもたらす表示結果として予め定められている。このような特別図柄による大当り図柄の表示結果および飾り図柄による大当り図柄の組合せの表示結果は、大当り表示結果という。
特別図柄表示器8と変動表示装置9とは変動表示結果が前述したような対応関係になるため、以下の説明においては、これらをまとめて変動表示部と呼ぶ場合がある。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。本実施形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない図柄については変動表示が行なわれていること、および、すべてまたは一部の図柄が大当り図柄のすべてまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
たとえば、変動表示装置9において、図柄が停止することで大当りとなる有効ライン(本実施の形態の場合は横1本の有効ライン)が予め定められ、その有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において変動表示が行なわれている状態(たとえば、変動表示装置9における左,中,右の変動表示領域のうち左,右の表示領域に同一の図柄が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行なわれている状態)、および、有効ライン上の表示領域のすべてまたは一部の図柄が大当り図柄のすべてまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(たとえば、変動表示装置9における左,中,右の表示領域のすべてに変動表示が行なわれており、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行なわれている状態)をリーチ表示態様またはリーチという。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、変動表示装置9の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
また、変動表示装置9については、大当りを発生させる契機となる変動表示において、大当りとなることを報知する予告演出である大当り予告が行なわれる場合がある。
次に、パチンコ機1の裏面の構造について説明する。パチンコ機1裏面側では、後述する図3に示されるような、変動表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータが搭載された演出制御基板80を含む変動表示制御ユニット、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板31、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、および、球払出制御を行なう払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37等の各種基板が設置されている。
さらに、パチンコ機1裏面側には、DC30V、DC21V、DC12VおよびDC5V等の各種電源電圧を作成する電源回路が搭載された電源基板やタッチセンサ基板が設けられている。電源基板には、主基板31等の各電気部品制御基板やパチンコ機1に設けられている各電気部品(電力が供給されることによって動作する部品)への電力供給を実行あるいは遮断するための電力供給許可手段としての電源スイッチが設けられている。
なお、電気部品制御基板には、電気部品制御用マイクロコンピュータを含む電気部品制御手段が搭載されている。電気部品制御手段は、遊技制御手段等からのコマンドとしての指令信号(制御信号)にしたがってパチンコ機1に設けられている電気部品(遊技用装置:変動表示装置9、ランプやLEDなどの発光体、スピーカ27等)を制御する。以下、主基板31を電気部品制御基板に含めて説明を行なうことがある。その場合には、電気部品制御基板に搭載される電気部品制御手段は、遊技制御手段と、遊技制御手段等からの指令信号にしたがってパチンコ機1に設けられている電気部品を制御する手段とのそれぞれを指す。また、主基板をメイン基板と呼び、主基板以外のマイクロコンピュータが搭載された基板をサブ基板ということがある。
また、パチンコ機1裏面において、上方には、各種情報をパチンコ機1外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板が設置されている。ターミナル基板には、少なくとも、球切れ検出スイッチの出力を導入して外部出力するための球切れ用端子、賞球情報(賞球個数信号)を外部出力するための賞球用端子および球貸し情報(球貸し個数信号)を外部出力するための球貸し用端子が設けられている。また、中央付近には、主基板からの各種情報をパチンコ機1外部に出力するための各端子を備えた情報端子基板(情報出力基板)が設置されている。
貯留タンクに貯留された遊技球が、誘導レール(図示せず)を通り、カーブ樋を経て払出ケースで覆われた球払出装置に至る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段としての球切れスイッチが設けられている。球切れスイッチが球切れを検出すると、球払出装置の払出動作が停止する。球切れスイッチは遊技球通路内の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留タンク内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチも誘導レールにおける上流部分(貯留タンクに近接する部分)に設けられている。球切れ検出スイッチが遊技球の不足を検知すると、遊技機設置島に設けられている補給機構からパチンコ機1に対して遊技球の補給が行なわれる。
入賞に基づく景品としての遊技球や球貸し要求に基づく遊技球が多数払出されて打球供給皿3が満杯になると、遊技球は、余剰球通路を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払出されると、感知レバー(図示せず)が貯留状態検出手段としての満タンスイッチ(図示せず)を押圧して、貯留状態検出手段としての満タンスイッチがオンする。その状態では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに打球発射装置の駆動も停止する。
図3は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3には、パチンコ機1に搭載されている払出制御基板37、ランプドライバ基板35、音声出力基板70、インタフェース基板66、中継基板77、および、演出制御基板80も示されている。主基板(遊技制御基板)31には、プログラムにしたがってパチンコ機1を制御する基本回路(遊技制御手段に相当)となる遊技制御用マイクロコンピュータ560と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59と、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって各種の情報信号をホールコンピュータ等のパチンコ機1の外部に設けられた装置に出力する情報出力回路53とが搭載されている。
なお、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。入賞検出を行なう始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの各スイッチは、入賞領域への遊技球の入賞を検出する入賞検出手段でもある。
なお、ゲート32のような通過ゲートであっても、賞球の払出しが行なわれるものであれば、通過ゲートへ遊技球が進入することが入賞になり、通過ゲートに設けられているスイッチ(たとえばゲートスイッチ32a)が入賞検出手段になる。また、大入賞口に入賞した遊技球数は、カウントスイッチ23により検出される。よって、大入賞口に入賞した遊技球数は、カウントスイッチ23による検出数に相当する。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技の進行を制御するための制御手段であって、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する変動データ記憶手段)としてのRAM55、およびプログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56、および、I/Oポート506を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータは、CPU56の他に少なくともRAM55が内蔵されていればよい。また、ROM54およびI/Oポート506は、外付けであっても内蔵されていてもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ560においては、CPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行する。したがって、以下に説明するような遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的にはCPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。また、遊技制御手段は、CPU56を含む遊技制御用マイクロコンピュータ560で実現されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、パチンコ機1に対する電源電力の供給が停止したときである電源断時でも、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップデータとして、RAM55に保存される。制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを、遊技の進行状態を示すデータと定義する。この実施の形態では、RAM55の全部の記憶領域が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切替え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行なうことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号が入力される。また、払出制御用マイクロコンピュータのリセット端子にも、電源基板からのリセット信号が入力される。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作停止状態になる。したがって、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(主基板31を含む)に搭載してもよいし、複数の電気部品制御基板のうち一つまたは複数にリセット回路を搭載し、そこからリセット信号を他の電気部品制御基板に供給するようにしてもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、払出制御基板37を経由して、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。なお、電源断信号は、電源基板から払出制御基板37を経由せずに遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートに入力されるようにしてもよい。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力される。
クリア信号は、主基板31において分岐され、払出制御基板37にも供給される。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が入力ポートを介して入力したクリア信号の状態を、出力ポートを介して払出制御基板37に出力してもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御基板80に表示制御、音制御、および、ランプ制御を含む演出制御を指令するための制御信号としての演出制御コマンド(演出制御信号)を送信する。演出制御基板80には、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、変動表示装置9での表示制御を行なう演出制御用マイクロコンピュータ100等の電気部品制御手段が搭載されている。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示制御用のプログラムを含む演出制御用のプログラムおよび各種制御用データ等の各種の情報を記憶するROM82と、ワークメモリとして使用されるRAM83と、プログラムにしたがって表示制御動作を行なうCPU101と、I/Oポート84とを含む。主基板31と演出制御基板80との間には、演出制御コマンドを送信するための8本の信号線と、ストローブ信号を送信するための演出制御INT信号の信号線とが設けられている。演出制御用マイクロコンピュータ100では、演出制御INT信号により示された取込みタイミングで、8本の信号線から演出制御コマンドを受信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100では、受信した演出制御コマンドが示す演出に対応して行なうべき表示制御、音制御およびランプ制御をするために、変動表示装置9の表示制御を行なうとともに、スピーカ27の駆動信号および各種ランプの駆動信号を出力する。これにより、演出制御コマンドに基づいて演出制御が行なわれるときに、演出制御用マイクロコンピュータ100により、変動表示装置9の表示制御に合わせて、音制御およびランプ制御が行なわれる。つまり、演出制御用マイクロコンピュータ100において、演出制御コマンドに基づいて変動表示装置9の表示制御を行なうとともに、その表示制御内容に対応する音制御およびランプ制御を行なうことにより、変動表示装置9の表示制御の演出に合わせた(同期した)音制御およびランプ制御が行なわれるのである。具体的に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御コマンドに応じて、変動表示装置9の変動表示等の各種表示の演出に関する制御と、賞球ランプ51、球切れランプ52、装飾ランプ25、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cの制御(ランプ制御)と、スピーカ27を用いた遊技音発生制御(音制御)とを含む各種演出に関する制御を行なう。
演出制御基板80には、演出制御用マイクロコンピュータ100の他に、VDP、キャラクタROM、および、VRAM(図示省略)が搭載されている。VDPは、画像表示を行なう表示制御機能および高速描画機能を有する処理装置であり、変動表示装置9の表示制御を行なう。CPU101は、受信した演出制御コマンドに従って、VDPに、表示制御用のコマンドに応じた画像表示をするための制御データを送信する。そして、そのように送信された制御データに従った画像表示をするために、VDPがキャラクタROMから必要なデータを読出す。キャラクタROMは、変動表示装置9に表示する画像データを予め格納しておくためのものである。
VDPは、CPU101とは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAMをマッピングしている。VDPは、キャラクタROMの画像データに従って、変動表示装置9に表示するための画像データを生成し、VDPはVRAMに画像データを展開する。VRAMはVDPによって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。VRAMに展開された画像データは、変動表示装置9に出力する。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、音声出力基板70にスピーカ27の駆動信号を出力することにより、スピーカ27から効果音等の音声を出力させる制御を行なう。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ランプドライバ基板35に各種発光手段の駆動信号を出力することにより、前述のような発光手段の制御を行なう。これにより、変動表示装置9での演出表示に対応して(同期して)、音の制御および発光制御が行なわれる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100には、操作ボタン88からの操作信号が入力される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作ボタン88からの操作信号に応じて、変動表示装置9に表示されている画像を制御する等、所定の演出をする制御を行なう。
図4は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図4に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および飾り図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAM102(図3参照)を含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAM83は外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM83は電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM82(図3参照)に格納されたプログラムにしたがって動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドに基づいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に変動表示装置9の表示制御を行なわせる。
また、操作ボタン88からの操作信号が、入力ポート107を介して演出制御用マイクロコンピュータ100に入力される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作ボタン30からの操作信号に基づいて、前述したような所定の演出を行なう。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して変動表示装置9の表示制御を行なうVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して変動表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドにしたがってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読出すための指令をVDP109に出力する。キャラクタROMは、変動表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(飾り図柄を含む)、および背景画像のデータを予め格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、キャラクタROMから画像データを読出す。そして、VDP109は、読出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路74として、たとえばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、主基板31では、単方向性回路である出力ポート(図示省略)を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してランプドライバ352に入力される。ランプドライバ352は、LEDを駆動する信号に基づいて、天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、および、装飾ランプ25に電流を供給し、これらを発光させる。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(たとえば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、パチンコ機1の動作について説明する。図5は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになる。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS(以下、単にSと呼ぶ)1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行なう。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(S1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(S2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(S3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化等)を行なった後(S4)、RAM55をアクセス可能状態に設定する(S5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(たとえば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(S6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(S10〜S15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(たとえばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行なわれたか否か確認する(S7)。そのような保護処理が行なわれていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、たとえば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行なわれたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行なう(S8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行なう。よって、S8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(S41〜S43の処理)を行なう。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(S42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。S41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、たとえば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ等)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分等である。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンド(停電復旧1指定コマンド)を演出制御基板80に送信する(S43)。そして、S14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行なう(S10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(たとえば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値または予め決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(たとえば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S11)、初期化時設定テーブルの内容を順次RAM55における作業領域に設定する(S12)。
S11およびS12の処理によって、特別図柄プロセスフラグ等制御状態に応じて選択的に処理を行なうためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)を演出制御基板80に送信する(S13)。たとえば、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、変動表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行なう。なお、初期化処理において、CPU56は、客待ちデモンストレーション指定(デモ指定)コマンドも送信する。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(S14)。CPU56は、たとえば、乱数回路設定プログラムにしたがって処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行なう。
そして、CPU56は、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう(S15)。すなわち、初期値としてたとえば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(S10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(S17)および初期値用乱数更新処理(S18)を繰返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(S16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(S19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターン等を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄の当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている変動表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、本実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560においては、大当り判定用乱数発生カウンタとして、内蔵されている乱数回路503によるハードウェア乱数を用いる。したがって、大当り判定用乱数については、このような初期値の設定は行なわれない。ただし、遊技制御用マイクロコンピュータ560が大当り判定用乱数発生カウンタとしてソフトウェア乱数を用いる場合には、当該カウンタについて、前述のような初期値用乱数を用いた初期値の設定を行なうようにしてもよい。このようにした場合には、大当り判定用乱数発生カウンタが最大値まで歩進した後の初期値がランダムな値となるので、大当りの判定値と同じ乱数値を不正に狙って取出して大当りを発生させる不正行為が行なわれにくくなるようにすることができる。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図6に示すS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。電源断信号は、たとえば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行なうスイッチ処理を実行する(S21)。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう表示制御処理を実行する(S22)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する判定用乱数更新処理を行なう(S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する初期値用乱数更新処理(S24)および表示用乱数更新処理(S25)を実行する。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう(S26)。特別図柄プロセス処理では、特別図柄表示器8および大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行なう(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する演出制御コマンド制御処理を行なう(S28)。
さらに、CPU56は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(S29)。
また、CPU56は、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(S30)。具体的にCPU56は、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置970を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する出力処理を実行する(S31)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行なうための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行なう(S32)。CPU56は、たとえば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行なう(S33)。CPU56は、たとえば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(たとえば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるS21〜S33(S29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理ではたとえば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図7は、遊技制御に用いる乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(2−1)ランダム2−1(MR2−1):大当りの種類(確変大当り、突然確変大当り、通常大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2−2)ランダム2−2(MR2−2): リーチとするか否か決定する(リーチ判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターンの種別(種類)を決定する(変動パターン種別判定用)
(4)ランダム4(MR4):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(5)ランダム5(MR5):普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6(MR6):ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)。
図6に示された遊技制御処理におけるS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(2−1)の大当り種別判定用乱数、および(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行なう。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2−2、ランダム3、ランダム4)または初期値用乱数(ランダム6)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。また、大当り種別判定用乱数についても、前述のような初期値用乱数を用いた初期値の設定を行なうようにしてもよい。このようにした場合には、大当り種別判定用乱数発生カウンタが最大値まで歩進した後の初期値がランダムな値となるので、確変となる大当り種別の判定値と同じ乱数値を不正に狙って取出し、確変となる種別の大当りを発生させる不正行為が、行なわれにくくなるようにすることができる。
図8は、大当り判定テーブル、小当り判定テーブル、および、大当り種別判定テーブル等の各種判定テーブルを示す説明図である。図8において、(A)、(B)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値および図8(B)に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値および図8(B)に記載されている各数値が設定されている。図8(A),(B)に記載されている数値が大当り判定値または小当り判定値である。なお、以下、大当り判定値と小当り判定値とを、「大当り判定値」とまとめて表現することがある。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A),(B)に示すいずれかの大当り判定値または小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当り、通常大当りもしくは突確大当り)または小当りにすることに決定する。なお、図8(A),(B)に示す「確率」は、大当りまたは小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りまたは小当りにするか否かを決定するということは、大当り遊技状態または小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄または小当りにするか否か決定するということでもある。
図8(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131を示す説明図である。大当り種別判定テーブル131は、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)に基づいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突確大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブル131には、ランダム2−1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突確大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム2−1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
次に、複数種類設けられた大当りと、大当りとは異なる種類の当りである小当りとについて、それぞれの特徴を説明する。図9は、各種の大当りおよび小当りのそれぞれの特徴を表形式で示す図である。
通常大当りについては、飾り図柄の表示結果を、通常大当り表示結果用のゾロ目の組合せとすることが決定される。通常大当りとなったときには、大当り遊技状態終了後に、低確高ベース状態に制御される。通常大当りとなったときの特別可変入賞球装置20の開放回数は15回である。高ベース状態は、特別図柄の変動表示が100回実行された後に終了し、低ベース状態に移行する。
確変大当りについては、飾り図柄の表示結果を、確変大当り表示結果用のゾロ目の組合せとすることが決定される。確変大当りとなったときには、大当り遊技状態終了後に、高確高ベース状態に制御される。確変大当りとなったときの特別可変入賞球装置20の開放回数は15回である。高ベース状態は、特別図柄の変動表示が100回実行された後に終了し、低ベース状態に移行する。確変大当りとなったときには、大当り遊技状態終了後に、確変状態である旨を報知する演出が行なわれる。
突確大当りについては、飾り図柄の表示結果を、たとえば「135」または「531」という、突確大当り表示結果用のチャンス目として予め定められた複数のチャンス目のうちいずれかとすることが決定される。突確大当りとなったときには、大当り遊技状態終了後に、高確低ベース状態に制御される。突確大当りとなったときの特別可変入賞球装置20の開放回数は2回である。突確大当りとなったときには、大当り遊技状態終了後に、確変状態である旨を報知する演出が行なわれない。
小当りについては、飾り図柄の表示結果を、たとえば「315」または「513」という、小当り表示結果用のチャンス目として予め定められた複数のチャンス目のうちいずれかとすることが決定される。小当りとなったときには、突確大当りとなったときと同様に特別可変入賞球装置20が2回開放され、小当り遊技状態終了後に、大当り確率およびベースの状態が変化しないように制御される。
また、小当りとなるときのチャンス目は、突確大当りとなるときのチャンス目と同一の図柄の組合せとなるようにしてもよい。突確大当りと、小当りとについては、変動表示の表示結果が類似しており、開放回数が同一であるので、変動表示の表示結果がどちらの当りに該当するかを遊技者が認識しづらくなる。さらに、突確大当りと、小当りとについては、低ベース状態で発生すると、ともに低ベース状態となり、かつ、どのような遊技状態になったかを示す報知が行なわれないので、どちらの当りに該当するかを遊技者がさらに認識しづらい。このように、突確大当りにより確変状態となったときには、確変大当りとなることが報知されず、かつ、遊技動作状態に基づいてどのような遊技状態であるかを遊技者が確認することが困難であるので、確変状態が潜伏しているような状況となる。これにより、このように突確大当りに基づく確変状態は、潜伏確変と呼ばれる。
図10は、変動表示の結果大当りとすることが決定されたときに、変動パターン種別を決定するために用いる変動パターン種別判定テーブルを選択する規則を設定したデータテーブルとしてのテーブル選択設定テーブルを示す説明図である。
図10においては、(A)に、変動表示の結果大当りまたは小当りとすることが決定されたときに、変動パターン種別判定テーブルを選択する規則を設定した当り用テーブル選択設定テーブルが示されている。また、図10においては、(B)に、変動表示の結果はずれとすることが決定されたときに、変動パターン種別判定テーブルを選択する規則を設定したはずれ用テーブル選択設定テーブルが示されている。
(A)に示す当り用テーブル選択設定テーブルでは、大当り判定が行なわれたときの遊技状態(通常・時短状態と、確変状態とのいずれかを選択)と、当りの種別(通常大当り、確変大当り、突確大当り/小当り)と、選択する変動パターン種別判定テーブル132A〜132Fとの関係が示されている。ここで、通常・時短状態は、低確低ベース、高確低ベース、低確高ベースのうちのいずれかの状態である。また、確変状態とは、高確高ベースの状態である。たとえば、(A)に示す当り用テーブル選択設定テーブルでは、通常状態または時短状態において大当り判定が行なわれ、通常大当りとすることが決定されたときに、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aが選択されるように、データが設定されている。
(B)に示すはずれ用テーブル選択設定テーブルでは、大当り判定が行なわれたときの遊技状態(通常・時短状態と、確変状態とのいずれかを選択)と、はずれの種別(非リーチはずれ、リーチはずれ)と、選択する変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cとの関係が示されている。たとえば、(B)に示すはずれ用テーブル選択設定テーブルでは、通常状態または時短状態(確変状態ではない状態)において大当り判定が行なわれ、非リーチはずれとすることが決定されたときに、はずれ用変動パターン種別判定テーブル133Aが選択されるように、データが設定されている。
図11は、当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Fを示す説明図である。図11において、(A)には、遊技状態が通常状態または時短状態であるときに(確変状態でないとき)おいて、当り種別の判定結果が「通常大当り」となったときに、変動パターンの種別をCD1、CD3、または、CD4のいずれかに選択決定するためのデータが設定されている。
図11において、(B)には、遊技状態が通常状態または時短状態であるときに(確変状態でないとき)おいて、当り種別の判定結果が「確変大当り」となったときに、変動パターンの種別をCC1、CC3、CC4、または、CC5のいずれかに選択決定するためのデータが設定されている。
図11において、(C)には、遊技状態が通常状態または時短状態であるときに(確変状態でないとき)おいて、当り種別の判定結果が「突確大当り」または「小当り」となったときに、変動パターンの種別をCE1、または、CE2のいずれかに選択決定するためのデータが設定されている。
図11において、(D)には、遊技状態が確変状態であるときにおいて、当り種別の判定結果が「通常大当り」となったときに、変動パターンの種別をCD1、CD2、CD3、CD4、または、CD5のいずれかに選択決定するためのデータが設定されている。
図11において、(E)には、遊技状態が確変状態であるときにおいて、当り種別の判定結果が「確変大当り」となったときに、変動パターンの種別をCC1、CC2、CC3、CC4、CC5、または、CC6のいずれかに選択決定するためのデータが設定されている。
図11において、(F)には、遊技状態が確変状態であるときにおいて、当り種別の判定結果が「突確大当り」または「小当り」となったときに、変動パターンの種別をCE1、または、CE2のいずれかに選択決定するためのデータが設定されている。
遊技状態が通常状態、時短状態および確変状態のいずれかであるときに、決定された当り種別に応じて選択される当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C(通常状態のときに選択)、および、当り用変動パターン種別判定テーブル132D〜132F(確変状態のときに選択)のそれぞれについては、当り種別に応じて、各変動パターン種別に対するランダム3の判定値の割当てが異なっている。また、当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割当てられている。よって、当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、選択する変動パターン種別を、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、当り種別が「突確大当り」または「小当り」である場合に用いられる当り用変動パターン種別判定テーブル132C、132Fでは、たとえば、CE1、CE2のような「突確大当り」および「小当り」以外である場合には判定値が割当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割当てられている。よって、当り種別が「突確大当り」または「小当り」となることに応じて、突確大当りまたは小当りのような2ラウンドの当り遊技状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、大当り種別が「通常大当り」に決定された場合には、パチンコ機1における遊技状態が通常状態または時短状態である場合に用いられる図11(A)に示す当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、遊技状態が確変状態である場合に用いられる図11(D)に示す当り用変動パターン種別判定テーブル132Dとでは、CD1、CD3、CD4の変動パターン種別に対する判定値の割当てが異なっている。当り用変動パターン種別判定テーブル132DではCD2およびCD5の変動パターン種別に対して判定値が割当てられ、当り用変動パターン種別判定テーブル132AではCD2およびCD5の変動パターン種別に対して判定値が割当てられていない。したがって、CD2およびCD5のそれぞれの変動パターン種別の変動パターンは、確変状態である場合にのみ実行される。
また、大当り種別が「確変大当り」に決定された場合には、パチンコ機1における遊技状態が通常状態または時短状態である場合に用いられる図11(B)に示す当り用変動パターン種別判定テーブル132Bと、遊技状態が確変状態である場合に用いられる図11(E)に示す当り用変動パターン種別判定テーブル132Eとでは、CC1、CC3、CC4、CC5の変動パターン種別に対する判定値の割当てが異なっている。当り用変動パターン種別判定テーブル132EはCC2およびCC6の変動パターン種別に対して判定値が割当てられ、当り用変動パターン種別判定テーブル132BではCC2およびCC6の変動パターン種別に対して判定値が割当てられていない。したがって、CC2およびCC6のそれぞれの変動パターン種別の変動パターンは、確変状態である場合にのみ実行される。
このように、当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」、「突確大当り/小当り」のいずれかに決定された場合に、遊技状態に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132D(「通常大当り」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132B,132E(「確変大当り」のときに選択)、および、大当り用変動パターン種別判定テーブル132C,132F(「突確大当りまたは小当り」のときに選択)のそれぞれについて、通常状態または時短状態であるときと、確変状態であるときとを比較すると、遊技状態が通常状態または時短状態であるか確変状態であるかに応じて、各変動パターン種別に対する判定値の割当てが異なっている。また、遊技状態に応じて、異なる変動パターン種別に対して判定値が割当てられることがある。よって、遊技状態が通常状態または時短状態であるか確変状態であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能になり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
図12は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cを示す説明図である。図12において、(A)には、遊技状態が通常状態または時短状態であるときに(確変状態でないとき)、および、確変状態であるときにおいて、はずれ種別の判定結果が「非リーチはずれ」となったとき、すなわち、大当り判定において「はずれ」にすると決定され、かつ、リーチ判定において「リーチ」にしないと決定されたときに、変動パターンの種別をCA1に選択決定するためのデータが設定されている。
図12において、(B)には、遊技状態が通常状態または時短状態であるときに(確変状態でないとき)おいて、はずれ種別の判定結果が「リーチはずれ」となったとき、すなわち、大当り判定において「はずれ」にすると決定され、かつ、リーチ判定において「リーチ」にすると決定されたときに、変動パターンの種別をCB1、CB3、または、CB4のいずれかに選択決定するためのデータが設定されている。
図12において、(C)には、遊技状態が確変状態であるときにおいて、はずれ種別の判定結果が「リーチはずれ」となったとき、すなわち、大当り判定において「はずれ」にすると決定され、かつ、リーチ判定において「リーチ」にすると決定されたときに、変動パターンの種別をCB1、CB2、CB3、CB4、または、CB5のいずれかに選択決定するためのデータが設定されている。
遊技状態が通常状態、時短状態および確変状態のいずれかであるときに、決定されたはずれ種別に応じて選択されるはずれ用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cについては、はずれ種別に応じて、各変動パターン種別に対するランダム3の判定値の割当てが異なっている。また、はずれ種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割当てられている。よって、はずれ種別を複数種類のうち(非リーチはずれ、リーチはずれ)のいずれにするかの決定結果に応じて、選択する変動パターン種別を、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、はずれ種別が「リーチはずれ」に決定された場合には、パチンコ機1における遊技状態が通常状態または時短状態である場合に用いられる図12(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル133Bと、遊技状態が確変状態である場合に用いられる図12(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル133Cとでは、CB1、CB3、CB4の変動パターン種別に対する判定値の割当てが異なっている。はずれ用変動パターン種別判定テーブル133CではCB2およびCB5の変動パターン種別に対して判定値が割当てられ、はずれ用変動パターン種別判定テーブル133BではCB2およびCB5の変動パターン種別に対して判定値が割当てられていない。このように、はずれ種別が「リーチはずれ」に決定された場合に、遊技状態に応じて選択されるはずれ用変動パターン種別判定テーブル133B、133Cについて、通常状態または時短状態であるときと、確変状態であるときとを比較すると、遊技状態が通常状態または時短状態であるか確変状態であるかに応じて、各変動パターン種別に対する判定値の割当てが異なっている。また、遊技状態に応じて、異なる変動パターン種別に対して判定値が割当てられることがある。よって、遊技状態が通常状態または時短状態であるか確変状態であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能になり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
図13は、ROM54に記憶されている当り用変動パターン判定テーブル134Aを示す説明図である。図14は、ROM54に記憶されている当り用変動パターン判定テーブル134Bを示す説明図である。図15は、ROM54に記憶されている当り用変動パターン判定テーブル134Cを示す説明図である。また、図16は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル135Aを示す説明図である。図17は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル135Bを示す説明図である。
当り用変動パターン判定テーブル134A〜134Cは、変動表示結果を「大当り」または「小当り」にする旨の判定がなされたときに、当り種別および変動パターン種別の決定結果等に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)に基づいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために選択して使用されるテーブルである。各当り用変動パターン判定テーブル134A〜134Cは、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターンを決定するときの使用テーブルとして選択される。
はずれ変動パターン判定テーブル135A、135Bは、変動表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、はずれ種別(非リーチはずれ、リーチはずれ)および変動パターン種別の決定結果等に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)に基づいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために選択して使用されるテーブルである。各はずれ変動パターン判定テーブル135A、135Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターンを決定するときの使用テーブルとして選択される。
図13〜図17に示すように、変動パターンは、変動パターンの変動態様に基づいて、通常a−1,a−2、リーチb−1〜b−5、リーチc−1〜c−5、リーチd−1〜d−5、リーチe−1〜e−4、リーチf−1〜f−4、リーチg1、リーチh1、リーチi−1〜i−4、リーチj−1〜j−3、リーチk−1〜k−3、リーチn−1〜n−4、リーチo−1〜o−3、特殊l−1,l−2、および、特殊m−1,m−2という複数のグループに分けられる。たとえば、各グループの変動パターンは、基本的な表示の進行等の演出が類似しており、変動表示の開始時から終了時までの間における途中までは、どの変動パターンであるかを識別しにくいように、演出内容が構成されている。そして、これら各グループの変動パターンは、確変大当り決定時、非確変大当り決定時、非リーチはずれ決定時、および、リーチはずれ決定時のそれぞれで選択可能なように設定されているので、遊技者が、変動表示の開始当初から途中まではどのような表示結果(演出結果)になるかを容易に認識してしまわないように設定されている。
リーチb−1〜b−5によるリーチbのグループは、当り用変動パターン判定テーブル134Aの変動パターン種別CC1、当り用変動パターン判定テーブル134Bの変動パターン種別CD1、および、はずれ用変動パターン判定テーブル135Bの変動パターン種別CB1のそれぞれに含まれている。また、リーチc−1〜c−5によるリーチcのグループは、当り用変動パターン判定テーブル134Aの変動パターン種別CC1、当り用変動パターン判定テーブル134Bの変動パターン種別CD1、および、はずれ用変動パターン判定テーブル135Bの変動パターン種別CB1のそれぞれに含まれている。変動パターン種別CC1におけるリーチb−1とリーチc−1とのように、同一種別に含まれる複数種類の変動パターンは、演出内容の一部について演出の種別が共通しており、同一種別に含まれている。たとえば、同一種別に含まれる複数種類の変動パターンは、リーチ状態において特定のキャラクタ(たとえば、男性キャラクタ、女性キャラクタ等のキャラクタ)が表示されることが共通する等演出内容の一部が同じ種別であるものが、同一の変動パターン種別に含まれている。そして、各種別に対応する複数の変動パターンに関しては、たとえば特定のキャラクタの動作が異なる等の相違点があるように設定されている。このような種別の設定は、図13〜図17に示す変動パターン種別に関し、変動パターン種別CC1以外の各変動パターン種別についても同様である。
リーチd−1〜d−5によるリーチdのグループは、当り用変動パターン判定テーブル134Aの変動パターン種別CC2、当り用変動パターン判定テーブル134Bの変動パターン種別CD2、および、はずれ用変動パターン判定テーブル135Bの変動パターン種別CB2のそれぞれに含まれている。変動パターン種別CC2,CD2,CB2は、前述したように確変状態においてのみ選択される変動パターン種別であるので、リーチdのグループは、確変状態においてのみ実行される変動パターンである。
リーチe−1〜e−4によるリーチeのグループは、当り用変動パターン判定テーブル134Aの変動パターン種別CC3、当り用変動パターン判定テーブル134Bの変動パターン種別CD3、および、はずれ変動パターン判定テーブル135Bの変動パターン種別CB3のそれぞれに含まれている。また、リーチf−1〜f−4によるリーチfのグループは、当り用変動パターン判定テーブル134Aの変動パターン種別CC3、当り用変動パターン判定テーブル134Bの変動パターン種別CD3、および、はずれ用変動パターン判定テーブル135Bの変動パターン種別CB3のそれぞれに含まれている。
リーチg−1によるリーチgのグループは、当り用変動パターン判定テーブル134Aの変動パターン種別CC4にのみ含まれている。また、リーチh−1によるリーチhのグループは、当り用変動パターン判定テーブル134Aの変動パターン種別CC4にのみ含まれている。したがって、リーチgのグループおよびリーチhのグループは、確変大当りの決定時にのみ選択される。
リーチi−1〜i−4によるリーチiのグループは、当り用変動パターン判定テーブル134Aの変動パターン種別CC5、当り用変動パターン判定テーブル134Bの変動パターン種別CD4、および、はずれ用変動パターン判定テーブル135Bの変動パターン種別CB4のそれぞれに含まれている。また、リーチj−1〜j−3によるリーチjのグループは、当り用変動パターン判定テーブル134Aの変動パターン種別CC5、当り用変動パターン判定テーブル134Bの変動パターン種別CD4、および、はずれ用変動パターン判定テーブル135Bの変動パターン種別CB4のそれぞれに含まれている。また、リーチk−1〜k−3によるリーチkのグループは、当り用変動パターン判定テーブル134Aの変動パターン種別CC5、および、はずれ用変動パターン判定テーブル135Bの変動パターン種別CB4のそれぞれに含まれている。したがって、大当りとなるときのリーチkは、確変大当りの決定時にのみ選択される。
また、リーチn−1〜n−4によるリーチnのグループは、当り用変動パターン判定テーブル134Aの変動パターン種別CC6、当り用変動パターン判定テーブル134Bの変動パターン種別CD5、および、はずれ用変動パターン判定テーブル135Bの変動パターン種別CB5のそれぞれに含まれている。また、リーチo−1〜o−3によるリーチoのグループは、当り用変動パターン判定テーブル134Aの変動パターン種別CC6、当り用変動パターン判定テーブル134Bの変動パターン種別CD5、および、はずれ用変動パターン判定テーブル135Bの変動パターン種別CB5のそれぞれに含まれている。変動パターン種別CC6、変動パターン種別CD5、および、変動パターン種別CB5は、前述のように確変状態であるときにのみ選択される。したがって、これら変動パターン種別に含まれるリーチnのグループの変動パターンおよびリーチoのグループの変動パターンは、確変状態であるときにのみ実行される変動パターンである。
また、通常a−1,a−2のグループは、はずれ用変動パターン判定テーブル133Aの変動パターン種別CA1に含まれている。また、特殊l−1,l−2のグループは、当り用変動パターン判定テーブル134Cの変動パターン種別CE1に含まれている。特殊m−1,m−2のグループは、当り用変動パターン判定テーブル134Cの変動パターン種別CE2に含まれている。
リーチの変動パターンが実行されるときには、図柄が非確変大当り表示結果で一旦停止(仮停止)した後、再度変動を開始して非確変大当り表示結果または確変大当り表示結果を導出表示する演出としての再抽選が行なわれる場合がある。再抽選において、変動表示の表示結果を非確変大当り表示結果から確変大当り表示結果に変更する演出は、表示結果を確変表示結果に昇格させる演出であり、確変昇格の演出と呼ばれる。
図13および図14に示すように、再抽選が行なわれるときにおいて、確変大当り決定時であるときには、確変昇格の演出が行なわれ、非確変大当り決定時であるときには、確変昇格の演出が行なわれない。確変昇格の演出は、再抽選の終了時において行なわれる。
再抽選としては、リーチ状態となった後、大当り遊技状態が開始される前の第1の期間に実行される第1再抽選と、大当り遊技状態が開始された後、所定のラウンドとなったときの第2の期間に実行される第2再抽選とのいずれかが行なわれる。なお、再抽選は、第1再抽選と第2再抽選との両方を行なう等、複数のタイミングで複数回行なうようにしてもよい。
図13および図14に示すように、リーチb−1,c−1,d−1,e−1,f−1,b−3,c−3,d−3の変動パターンのときには、第1再抽選が実行される。リーチb−2,c−2,d−2,e−2,f−2,b−4,c−4,d−4の変動パターンのときには、第2再抽選が実行される。
リーチg〜k,n,oのグループの変動パターンが実行されるとき、特殊lのグループの変動パターンが実行されるとき、特殊mのグループの変動パターンが実行されるとき、はずれのときには、再抽選が実行されない。
特別図柄および飾り図柄の変動表示が行なわれるときには、所定の楽曲が再生(演奏)され、スピーカ27から出力されることに基づいて音声による演出が行なわれる。変動表示が行なわれるときに再生される基本的な楽曲は、所定の楽曲Aである。したがって、変動表示が行なわれるときには、基本的に、楽曲Aが変動表示の開始から再生させられる。
通常aのグループの変動パターンは、楽曲Aに対応している。通常aのグループの変動パターンが実行されるときには、楽曲Aが変更されず、変動表示の終了時まで再生(演奏)される。リーチbのグループの変動パターンは、楽曲Bに対応している。リーチbのグループの変動パターンが実行されるときには、リーチ状態となったとき以降に、楽曲Bが再生(演奏)される。リーチcのグループの変動パターンは、楽曲Cに対応している。リーチcのグループの変動パターンが実行されるときには、リーチ状態となったとき以降に、楽曲Cが再生(演奏)される。リーチdのグループの変動パターンは、楽曲Dに対応している。リーチdのグループの変動パターンが実行されるときには、リーチ状態となったとき以降に、楽曲Dが再生(演奏)される。リーチeのグループの変動パターンは、楽曲Eに対応している。リーチeのグループの変動パターンが実行されるときには、リーチ状態となったとき以降に、楽曲Eが再生(演奏)される。
リーチfのグループの変動パターンは、楽曲Fに対応している。リーチfのグループの変動パターンが実行されるときには、リーチ状態となったとき以降に、楽曲Fが再生(演奏)される。リーチgのグループの変動パターンは、楽曲Gに対応している。リーチgのグループの変動パターンが実行されるときには、リーチ状態となったとき以降に、楽曲Gが再生(演奏)される。リーチhのグループの変動パターンは、楽曲Hに対応している。リーチhのグループの変動パターンが実行されるときには、楽曲Hが再生(演奏)される。リーチiのグループの変動パターンは、楽曲Iに対応している。リーチiのグループの変動パターンが実行されるときには、リーチ状態となったとき以降に、楽曲Iが再生(演奏)される。される。リーチjのグループの変動パターンは、楽曲Jに対応している。リーチjのグループの変動パターンが実行されるときには、リーチ状態となったとき以降に、楽曲Jが再生(演奏)される。リーチkのグループの変動パターンは、楽曲Kに対応している。リーチkのグループの変動パターンが実行されるときには、リーチ状態となったとき以降に、楽曲Kが再生(演奏)される。リーチnのグループの変動パターンは、楽曲Nに対応している。リーチnのグループの変動パターンが実行されるときには、リーチ状態となったとき以降に、楽曲Nが再生(演奏)される。リーチoのグループの変動パターンは、楽曲Oに対応している。リーチoのグループの変動パターンが実行されるときには、リーチ状態となったとき以降に、楽曲Oが再生(演奏)される。
特殊lのグループの変動パターンは、楽曲Aに対応している。特殊lのグループの変動パターンが実行されるときには、変動表示が終了するまで楽曲Aが変更されず再生(演奏)される。特殊mのグループの変動パターンは、楽曲Aに対応している。特殊mのグループの変動パターンが実行されるときには、変動表示が終了するまで楽曲Aが変更されず再生(演奏)される。
ここで、図18を用いて楽曲A〜Oの構成について説明する。図18は、楽曲の構成を示す説明図である。図18においては、楽曲A〜Oの代表例として、楽曲A〜C,I,Jの構成が示されている。楽曲A〜Oのそれぞれは、歌唱曲であって、たとえば、伴奏に伴って1番〜3番の曲部分の歌詞を歌唱する演奏が行なわれる曲である。
図18の(a)に示すように、楽曲Aを再生するための曲データは、1番の演奏を再生するための第1曲データA−1、2番の演奏を再生するための第2曲データA−2、および、3番の演奏を再生するための第3曲データA−3を含む。また、図18の(b)に示すように、楽曲Bを再生するための曲データは、1番の演奏を再生するための第1曲データB−1、および、2番の演奏を再生するための第2曲データB−2を含む。また、図18の(c)に示すように、楽曲Cを再生するための曲データは、1番の演奏を再生するための第1曲データC−1、および、2番の演奏を再生するための第2曲データC−2を含む。
図18の(d)に示すように、楽曲Iを再生するための曲データは、1番の演奏を再生するための第1曲データI−1、2番の演奏を再生するための第2曲データI−2、および、3番の演奏を再生するための第3曲データI−3を含む。また、図18の(e)に示すように、楽曲Jを再生するための曲データは、1番の演奏を再生するための第1曲データJ−1、2番の演奏を再生するための第2曲データJ−2、および、3番の演奏を再生するための第3曲データJ−3を含む。このような曲データは、音声データROM704に記憶されており、演出制御用マイクロコンピュータ100からの指示に応じて音声合成ICに読出されて再生され、スピーカ27から出力される。
このように、楽曲A〜Oについては、複数の曲データにより構成されており、第1曲データを再生することに基づいて1番の演奏が再生され、第2曲データを再生することに基づいて2番の演奏が再生され、第3曲データを再生することに基づいて3番の演奏が再生される。
楽曲A〜Oについては、再生する曲データを選択することにより、1番の演奏のみを再生するというような楽曲における一部の番の演奏のみを再生することが可能であり、また、楽曲における全番の演奏を再生することが可能である。
図13の変動パターン種別CC1〜CC3の変動パターンに対応する演出内容として示すように、楽曲B〜Fのそれぞれについて、大当りとすることが決定され、かつ、確変大当りとすることが決定されたときには、1番および2番の演奏を完奏するように楽曲を再生する制御が行なわれる。また、図14の変動パターン種別CD1,CD2の変動パターンに対応する演出内容として示すように、楽曲B〜Dのそれぞれについて、大当りとすることが決定され、かつ、通常大当りとすることが決定されたときには、1番の演奏を完奏し、2番の演奏を途中で終了するように楽曲を再生する制御が行なわれる。つまり、楽曲B〜Dのそれぞれについて、大当りとすることが決定されたときには1番の演奏が完奏するように再生する制御が行なわれ、確変大当りとしないことが決定されたときには2番の演奏が不完奏となるように再生する制御が行なわれる。
また、図13のリーチb−1,c−1,d−1,e−1,f−1、および、図14のリーチb−3,c−3,d−3の変動パターンのように第1再抽選が行なわれるときには、大当り遊技状態が開始される前に第1再抽選が実行されるので、2番の演奏の再生は、大当り遊技状態開始前の第1再抽選時に行なわれる。一方、図14のリーチb−2,c−2,d−2,e−2,f−2、および、図14のリーチb−4,c−4,d−4の変動パターンのように第2再抽選が行なわれるときには、大当り遊技状態の開始後に第2再抽選が実行されるので、2番の演奏の再生は、大当り遊技状態開始後の第2再抽選時に行なわれる。
リーチeのグループおよびリーチfのグループについては、図13の変動パターン種別CC3の変動パターンに対応する演出内容として示すように、大当りとすることが決定され、かつ、確変大当りとすることが決定されたときに、第1再抽選または第2再抽選による再抽選が行なわれるが、図14の変動パターン種別CD3の変動パターンに対応する演出内容として示すように、大当りとすることが決定され、かつ、通常大当りとすることが決定されたときには、再抽選が行なわれない。これにより、リーチeのグループおよびリーチfのグループにおいて再抽選が行なわれるときには、確変大当りとなることが確定することとなる。
また、リーチeのグループにおいて再抽選が行なわれるときには、必ず確変昇格の演出が行なわれるので、対応する楽曲Eの2番の演奏が完奏される。リーチeのグループにおいて再抽選が行なわれるときには、必ず確変昇格の演出が行なわれるので、対応する楽曲Fの2番の演奏が完奏される。これに対し、リーチeのグループにおいてリーチe−3,e−4のように再抽選が行なわれないときには、対応する楽曲Eの2番の演奏が行なわれない。したがって、再抽選が行なわれるときに、図13の変動パターン種別CC3に含まれるリーチeの変動パターンに対応して楽曲Eの2番の演奏が再生されたときには、楽曲Eの2番の再生開始時から確変昇格の演出が行なわれることが確定していると認識することができる。同様に、再抽選が行なわれるときに、図13の変動パターン種別CC3に含まれるリーチfの変動パターンに対応して楽曲Fの2番の演奏が再生されたときには、楽曲Fの2番の再生開始時から確変昇格の演出が行なわれることが確定していると遊技者が認識することができる。
また、図13の変動パターン種別CC4に含まれるリーチg−1の変動パターンおよびリーチh−1の変動パターンについては、大当りとすることが決定され、かつ、確変大当りとすることが決定されたときに、再抽選なしで実行される変動パターンである。リーチgのグループおよびリーチhのグループのそれぞれについては、図13〜図17に示すように、確変大当りとなるとき以外のときに選択されない。また、リーチg−1の変動パターンのときには、対応する楽曲Gの1番の演奏が完奏される。リーチh−1の変動パターンのときには、対応する楽曲Hの1番の演奏が完奏される。したがって、リーチ状態となり、リーチg−1の変動パターンに対応して楽曲Gの演奏が再生されたとき、および、リーチh−1の変動パターンに対応して楽曲Hの演奏が再生されたときには、その楽曲の再生が開始された時点から確変大当りとなることが確定していると遊技者が認識することができる。
このように、リーチ状態時とその後の再抽選時とにおいて、楽曲の再生段階を変更するリーチ後楽曲段階制御が行なわれる。このリーチ後楽曲段階制御において楽曲の再生段階を制御することとは、たとえば、リーチ中において楽曲における第1段階の再生段階としての1番の演奏を再生した後、再抽選時において第2段階の再生段階としての2番の演奏を再生するというように、楽曲の再生段階を制御することである。
また、図13の変動パターン種別CC5,CC6、図14の変動パターン種別CD4,CD5、および、図17の変動パターン種別CB4のそれぞれの変動パターンの演出内容として示すように、これらに含まれる変動パターンにおいては、リーチ状態中に、楽曲の再生段階を変更するリーチ中楽曲段階制御が行なわれる。このリーチ中楽曲段階制御において楽曲の再生段階を制御することとは、たとえば、リーチ中において、楽曲における第1段階の再生段階としての1番の演奏を第1タイミングまで再生した後、第2段階の再生段階としての2番の演奏を第1タイミング以降の第2タイミングまで再生し、その後、第3段階の再生段階としての第2タイミング以降の第3タイミングまで3番の演出を再生するというように、楽曲の再生段階を制御することである。
変動パターン種別CC5、CC6、CD4、CD5、および、CB4のそれぞれの変動パターンについては、前述した再抽選が行なわれる変動パターンのように、リーチ状態時と、再抽選時とで再生する番を分けて楽曲を再生する制御ではなく、リーチ状態時だけで、楽曲で複数番の演奏を再生する制御であるリーチ中楽曲段階制御が行なわれる。
図13の変動パターン種別CC5の変動パターンに対応する演出内容として示すように、楽曲I,J,Kについて、大当りとすることが決定され、かつ、確変大当りとすることが決定されたときには、リーチi−1,j−1,k−1のように、リーチ状態中に、1番〜3番の演奏を完奏するように楽曲を再生する制御が行なわれる場合と、リーチi−4,k−2のように、1番および2番の演奏を完奏し、3番の演奏をしないように楽曲を再生する制御が行なわれる場合とがある。また、図14の変動パターン種別CD4の変動パターンに対応する演出内容として示すように、楽曲I,Jのそれぞれについて、大当りとすることが決定され、かつ、通常大当りとすることが決定されたときには、リーチi−2,j−2のように、リーチ状態中に、1番および2番の演奏を完奏し、3番の演奏をしないように楽曲を再生する制御が行なわれる。つまり、楽曲I,J,kのそれぞれについて、大当りとすることが決定されたときには、リーチ状態中において、1番および2番の演奏が完奏するように再生する制御が行なわれる。さらに、確変とすることが決定されたときには、リーチ状態中において、1番および2番に加えて3番までの演奏が完奏するように再生する制御が行なわれる場合と、3番の演出が行なわれないように再生する制御が行なわれる場合とがある。一方、確変としないことが決定されたときには、リーチ状態中において1番および2番の演奏が完奏し、3番の演奏が行なわれないように再生する制御が行なわれる。このように、リーチ状態中において、楽曲における複数番の演奏、すなわち、複数段階の演奏を実行する制御は、リーチ中楽曲段階制御と呼ばれる。
また、図13の変動パターン種別CC5に含まれるリーチk−1,k−2の変動パターンについては、図13〜図17に示すように、大当りとなるときには、確変大当りとなるときに選択されるが、通常大当りとなるときに選択されない。リーチk−1,k−2の変動パターンについては、対応する楽曲Kの1番および2番の演奏が完奏されることが共通し、リーチk−1では3番までの演奏が完奏されるが、リーチk−2では3番の演奏が行なわれないということが相違する。一方、図17の変動パターンCB4に含まれるリーチはずれ時のリーチk−3の変動パターンのときには、対応する楽曲Kの1番が完奏されるが、2番および3番の演奏が行なわれない。したがって、リーチ状態となり、対応する楽曲Kの1番および2番の演奏が完奏されたときには、確変大当りとなることが確定していると遊技者が認識することができる。
図13の変動パターン種別CC6の変動パターンに対応する演出内容として示すように、楽曲N,Oについて、大当りとすることが決定され、かつ、確変大当りとすることが決定されたときには、リーチn−1,o−1のように、リーチ状態中に、1番〜3番の演奏を完奏するように楽曲を再生する制御が行なわれる場合と、リーチn−2のように、1番および2番の演奏を完奏し、3番の演奏をしないように楽曲を再生する制御が行なわれる場合とがある。また、図14の変動パターン種別CD5の変動パターンに対応する演出内容として示すように、楽曲N,Oのそれぞれについて、大当りとすることが決定され、かつ、通常大当りとすることが決定されたときには、リーチn−3,o−2のように、リーチ状態中に、1番および2番の演奏を完奏し、3番の演奏をしないように楽曲を再生する制御が行なわれる。つまり、楽曲N,Oのそれぞれについて、大当りとすることが決定されたときには、リーチ状態中において、1番および2番の演奏が完奏するように再生する制御が行なわれる。さらに、確変とすることが決定されたときには、リーチ状態中において、1番および2番に加えて3番までの演奏が完奏するように再生する制御が行なわれる場合と、3番の演奏が行なわれないように再生する制御が行なわれる場合とがある。一方、確変としないことが決定されたときには、リーチ状態中において、1番および2番に加えて3番までの演奏が完奏するように再生する制御が行なわれる。
また、図15の変動パターン種別CE1に含まれる特殊l−1,l−2の変動パターン、および、図15の変動パターン種別CE2に含まれる特殊m−1,m−2の変動パターンについては、突確大当り、または、小当りとすることが決定されたときに、再抽選なしで実行される変動パターンである。変動パターン種別CE1,CE2のグループについては、これらグループの変動パターンの演出内容に示すように、楽曲の変更が行なわれない。たとえば、基本的な楽曲Aが変動表示の開始から再生させられるが、変動パターン種別CE1,CE2のグループの変動パターンについては、楽曲の変更が行なわれない。
また、図16の変動パターン種別CA1に含まれる通常a−1,a−2の変動パターンについては、非リーチはずれとすることが決定されたときに、再抽選なしで実行される変動パターンである。変動パターン種別CE1,CE2のグループについては、このグループの変動パターンの演出内容に示すように、楽曲の変更が行なわれない。たとえば、基本的な楽曲Aが変動表示の開始から再生させられ、楽曲の変更が行なわれない。
また、図17において、変動パターン種別CB1に含まれるリーチb−5,c−5の変動パターン、変動パターン種別CB2に含まれるリーチd−5、および、変動パターン種別CB3に含まれるリーチe−4,f−4の変動パターンのそれぞれについては、リーチはずれとすることが決定されたときに、再抽選なしで実行される変動パターンである。これらグループの変動パターンについては、リーチに対応する楽曲について、1番の演奏が途中で終了して不完奏となるように制御される。2番の演奏は行なわれない。
また、図17において、リーチ中楽曲段階制御に関連する変動パターン種別CB4に含まれるリーチi−3,j−3,k−3の変動パターンについては、リーチはずれとすることが決定されたときに、再抽選なしで実行される変動パターンである。これらグループの変動パターンについては、リーチに対応する楽曲について、1番の演奏を完奏することに加えて、リーチ状態中に2番および3番の演奏が行なわれないように楽曲を再生する制御が行なわれる。また、図17において、リーチ中楽曲段階制御に関連する変動パターン種別CB5に含まれるリーチn−4,o−3の変動パターンについては、リーチはずれとすることが決定されたときに、再抽選なしで実行される変動パターンである。これらグループの変動パターンについては、リーチに対応する楽曲について、1番の演奏を完奏することに加えて、リーチ状態中に2番および3番の演奏が行なわれないように楽曲を再生する制御が行なわれる。
なお、リーチ中楽曲段階制御に関する変動パターンについては、確変大当りとすることが決定されたときにおいて、図13のCC5およびCC6に示すように、楽曲の1番〜3番を完奏する変動パターンと、楽曲の1番および2番を完奏するが3番は演奏しない変動パターンとのいずれかが選択可能な例を示した。しかし、これに限らず、確変大当りとすることが決定されたときにおいては、楽曲の1番〜3番を完奏する変動パターンのみが選択可能とするように設定してもよい。
図19は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
図19に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して変動表示装置9において変動表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図13〜図17に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、変動表示装置9において飾り図柄の変動表示を開始するように制御するとともに、ランプ制御および音声制御等の制御も同期して開始させる。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、および大当り遊技の種類を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて飾り図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果特定コマンドという。
コマンド8F00(H)は、飾り図柄の変動表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、飾り図柄の変動表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始または小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンドまたは小当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドまたは小当り開始指定コマンドには、大当りの種類または小当りに応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突確開始指定コマンドがある。コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、非確変大当り(通常大当り)であったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当り遊技の終了または突然確変の遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突確終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図19に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力して音声の出力状態を変更したりする。
たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示が開始される度に、飾り図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果特定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。たとえば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図20は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図20には、一例として、飾り図柄の左停止図柄決定用のSR1−1、飾り図柄の中停止図柄決定用のSR1−2、飾り図柄の右停止図柄決定用のSR1−3、潜伏確変時リーチ楽曲継続判定用のSR2、および、潜伏確変時リーチ楽曲継続回数選択用のSR3が示されている。
このような乱数SR1−1〜SR3は、図20において対応付けられた範囲内でそれぞれ巡回更新され、それぞれについて定められたタイミングで抽出される。
次に、潜伏確変状態において行なわれる演出を説明する。潜伏確変状態となっているときには、飾り図柄の変動表示においてリーチ状態となったときに再生されて出力された特定の楽曲を、当該変動表示後に行なわれる所定回数の変動表示において継続して再生して出力させることで、潜伏確変状態であることを示唆する演出が行なわれる。このような演出は、リーチ楽曲継続演出と呼ばれる。
リーチ楽曲継続演出が行なわれると、リーチ状態となった変動表示において大当り遊技状態に制御されないこととなったときでも、当該リーチ状態となったときに再生されて出力された楽曲が、その後の所定回数の変動表示後において楽曲として再生して出力されれば、潜伏確変状態であることが示唆される。これにより、遊技者は、リーチ状態となった変動表示において大当り遊技状態に制御されないこととなったときでも、その後の変動表示に対して潜伏確変状態であることに対する期待感を持って遊技を行なうことができるので、楽曲を用いた演出に関して遊技の興趣を向上させることができる。さらに、潜伏確変状態であるときに、潜伏確変状態でないときに比べて高い割合で特定の楽曲が再生して出力させられるので、楽曲を用いた演出に関して遊技の興趣をより一層向上させることができる。また、このような特定の楽曲が連続して再生されて出力されるときには、潜伏確変状態であることについての信頼度が高い。
図21は、リーチ楽曲継続演出を実行するために用いられるテーブルを示す説明図である。図21の(a)には、リーチ楽曲継続演出を実行するか否かを決定するために用いられる潜伏確変時リーチ楽曲継続判定テーブルが示されている。図21の(b)には、リーチ楽曲継続演出を実行する変動表示の回数を選択決定するために用いられる潜伏確変時リーチ楽曲継続回数選択テーブルが示されている。これらテーブルは、演出制御用マイクロコンピュータ100のROM82に記憶されている。
図21(a)の潜伏確変時リーチ楽曲継続判定テーブルにおいては、潜伏確変状態であるときと潜伏確変状態でないときとに分けて、リーチ楽曲継続判定対象変動パターンと、リーチ楽曲継続演出を実行するか否かを決定するために用いられるSR2の判定値との関係が示されている。
リーチ楽曲継続演出を実行するか否かを決定するための判定対象となる変動パターン(リーチ楽曲継続判定対象変動パターン)は、前述したような各種変動パターンのうちのすべての変動パターンではなく、たとえば、リーチb−5およびリーチc−5のような予め定められた一部の特定の変動パターンに限定されている。なお、リーチ楽曲継続判定対象変動パターンは、一部の変動パターンではなく、すべての変動パターンを対象として設定してもよい。
潜伏確変時リーチ楽曲継続判定テーブルにおいては、潜伏確変状態であるときの方が、潜伏確変状態でないときよりも楽曲継続演出を実行すると決定される割合が高くなるようにデータが設定されている。また、リーチ楽曲継続判定対象変動パターンについては、潜伏確変状態であるときと、潜伏確変状態でないときとのそれぞれにおいて、リーチc−5の方が、リーチb−5よりも楽曲継続演出を実行すると決定される割合が高くなるようにデータが設定されている。これにより、リーチc−5がリーチ楽曲継続演出の対象とされたときには、リーチb−5がリーチ楽曲継続演出の対象とされたときと比べて、潜伏確変状態である割合が高いので、遊技者の期待感を向上させることができる。
図21(b)の潜伏確変時リーチ楽曲継続回数選択テーブルにおいては、潜伏確変状態であるときと潜伏確変状態でないときとに分けて、リーチ楽曲継続演出を実行する変動表示の回数(リーチ楽曲継続回数)と、リーチ楽曲継続回数を選択するために用いられるSR3の判定値との関係が示されている。
潜伏確変時リーチ楽曲継続回数選択テーブルにおいて、潜伏確変状態であるか否かを問わず、リーチ楽曲継続回数が、2回、3回、5回のうちからいずれに選択される。また、潜伏確変時リーチ楽曲継続回数選択テーブルにおいては、潜伏確変状態であるときの方が、潜伏確変状態でないときと比べて、3回および5回のリーチ楽曲継続回数が選択される割合が高くなるようにデータが設定されている。つまり、潜伏確変状態であるときには、潜伏確変状態でないときと比べて、より多いリーチ楽曲継続回数が選択されやすい。これにより、たとえば、リーチ楽曲継続演出が3回または5回等の比較的多い回数にわたり実行されたときには、潜伏確変状態である割合が高いので、遊技者の期待感を向上させることができる。
次に、特別図柄および飾り図柄の変動表示時における楽曲の制御について、代表例を説明する。
図22は、リーチ後楽曲段階制御における楽曲の出力と、遊技状態の確定状況との関係を示すタイミングチャートである。図22においては、リーチbのグループの変動パターンのときに再生される楽曲Bと、遊技状態の確定状況との関係が示されている。
リーチbの変動パターンで変動表示が実行されるときに、リーチ状態となるまでは、楽曲Aが、第1曲データA−1、第2曲データA−2、および、第3曲データA−3に基づいて順次再生されることにより、3番の演奏まで再生されて出力される。そして、リーチ状態となったときには、楽曲Aに代わって楽曲Bが再生される。楽曲Bは、まず第1曲データB−1に基づいて再生されることにより1番の演奏から再生されて出力されていく。リーチ状態となった後にはずれ表示結果となるときは、楽曲Bの第1曲データB−1に基づく1番の演奏が最後まで完奏されない段階で、リーチはずれの表示結果が最終の表示結果として導出表示され、リーチはずれとなることが確定する。
また、リーチ状態となった後に大当り表示結果となるときは、楽曲Bの第1曲データB−1に基づく1番の演奏が最後まで完奏された段階で、大当り表示結果が導出表示され、大当りとなることが確定する。そして、通常大当りの大当り表示結果となった後に確変大当りの大当り表示結果となるときは、前述のような第1再抽選または第2再抽選が行なわれる。このような再抽選が行なわれるときには、楽曲Bの第2曲データB−2に基づいて2番の演奏が再生されて出力されていく。
再抽選において昇格演出が行なわれないとき(確変大当りに昇格しないとき)には、楽曲Bの第2曲データB−2に基づく2番の演奏が最後まで完奏されない段階で、通常大当りの表示結果が最終の表示結果として導出表示され、確変状態にならない通常大当りとなることが確定する。一方、再抽選において昇格演出が行なわれるとき(確変大当りに昇格するとき)には、楽曲Bの第2曲データB−2に基づく2番の演奏が最後まで完奏された段階で、確変大当りの表示結果が導出表示され、確変大当りとなることが確定する。
図23は、リーチ後楽曲段階制御における楽曲の出力と、変動表示装置9における変動表示の演出との関係を示す説明図である。図23においては、図22に示されたリーチbのグループの変動パターンのときに再生される楽曲Bと、変動表示装置9における変動表示の演出との関係が示されている。
(a)に示すように飾り図柄の左図柄91、中図柄92、右図柄93が変動表示を開始した後、(b)に示すようなリーチ状態になると、楽曲Bの第1曲データB−1に基づく1番の演奏が開始される。そして、リーチ状態となった後にリーチはずれの表示結果となるときは、(c)に示すように、楽曲Bの第1曲データB−1に基づく1番の演奏が最後まで完奏されない段階で、リーチはずれの表示結果が最終の表示結果として導出表示され、リーチはずれとなることが確定する。
また、リーチ状態となった後に大当り表示結果となるときは、前述のように、大当り遊技状態の開始前のタイミングにおける第1再抽選と、大当り遊技状態の開始後のタイミングにおける第2再抽選とのどちらかが実行される。
第1再抽選が行なわれるときには、(d)のようにリーチ演出が行なわれた後、楽曲Bの第1曲データB−1に基づく1番の演奏が最後まで完奏された段階で、(e)のように通常大当りの大当り表示結果が導出表示され、大当りとなることが確定する。そして、大当り表示結果が表示された後、大当り遊技状態が開始される前の段階で、(f),(g)に示すような大当り遊技状態の開始前に第1再抽選が実行される。このような第1再抽選が行なわれるときには、楽曲Bの第2曲データB−2に基づいて2番の演奏が再生されて出力されていく。第1再抽選において昇格演出が行なわれるとき(確変大当りに昇格するとき)には、楽曲Bの第2曲データB−2に基づく2番の演奏が最後まで完奏された段階で、(g)に示すような確変大当りの表示結果が導出表示され、確変大当りとなることが確定する。
第2再抽選が行なわれるときには、(d)のようにリーチ演出が行なわれた後、楽曲Bの第1曲データB−1に基づく1番の演奏が最後まで完奏された段階で、(h)のように通常大当りの大当り表示結果が導出表示され、大当りとなることが確定する。そして、大当り表示結果が表示された後、前述のような第1再抽選が行なわれず、大当り遊技状態が開始される。そして、(i),(j)に示すような大当り遊技状態の開始後の所定ラウンド(たとえば、第10ラウンド)で第2再抽選が実行される。このような第2再抽選が行なわれるときには、楽曲Bの第2曲データB−2に基づいて2番の演奏が再生されて出力されていく。第2再抽選において昇格演出が行なわれるとき(確変大当りに昇格するとき)には、楽曲Bの第2曲データB−2に基づく2番の演奏が最後まで完奏された段階で、(j)に示すような確変大当りの表示結果が導出表示され、確変大当りとなることが確定する。
図24は、リーチ楽曲継続演出における楽曲の出力と、潜伏確変の可能性との関係を示すタイミングチャートである。図24においては、リーチbのグループの変動パターンのときに再生される楽曲Bと、潜伏確変の可能性との関係が示されている。
リーチb−5の変動パターンで変動表示が実行されるときに、リーチ状態となるまでは、楽曲Aが、第1曲データA−1、第2曲データA−2、および、第3曲データA−3に基づいて順次再生されることにより、3番の演奏まで再生されて出力される。そして、リーチ状態となったときには、楽曲Aに代わって楽曲Bが再生される。楽曲Bは、まず第1曲データB−1に基づいて再生されることにより1番の演奏から再生されて出力されていく。リーチ状態となった後にはずれ表示結果となるときは、楽曲Bの第1曲データB−1に基づく1番の演奏が最後まで完奏されない段階で、リーチはずれの表示結果が最終の表示結果として導出表示され、リーチはずれとなることが確定する。
前述したように、リーチ楽曲継続演出は、潜伏確変状態となっているときの方が潜伏確変状態となっていないときよりも実行される割合が高い。したがって、リーチはずれとなった後に、変動表示が行なわれるときにおいて、再び基本的な楽曲Aが再生されて出力されるときには、リーチ楽曲継続演出が実行されていないので、潜伏確変状態となっている可能性が低い。一方、リーチはずれとなった後に、変動表示が行なわれるときにおいて、リーチはずれとなったときに再生されていた楽曲Bが継続して再生されて出力されるときには、リーチ楽曲継続演出が実行されているので、潜伏確変状態となっている可能性が高い。
図25は、リーチ楽曲継続演出における楽曲の出力と、変動表示装置9における変動表示の演出との関係を示す説明図である。図25においては、図24に示されたリーチbのグループの変動パターンのときに再生される楽曲Bと、変動表示装置9における変動表示の演出との関係が示されている。
(a)に示すように飾り図柄の左図柄91、中図柄92、右図柄93が変動表示を開始した後、リーチb−5の変動パターンに基づいて、(b)に示すようなリーチ状態になると、楽曲Bの第1曲データB−1に基づく1番の演奏が開始される。そして、(c)に示すようなリーチ状態の演出が行なわれた後、(d)に示すようにリーチはずれの表示結果となるときは、楽曲Bの第1曲データB−1に基づく1番の演奏が最後まで完奏されない段階で、リーチはずれの表示結果が最終の表示結果として導出表示され、リーチはずれとなることが確定する。
このようなリーチはずれとなった後に、(e)に示すように変動表示が行なわれるときにおいて、再び基本的な楽曲Aが再生されて出力されるときには、リーチ楽曲継続演出が実行されていないので、潜伏確変状態となっている可能性が低い。一方、リーチはずれとなった後に、変動表示が行なわれるときにおいて、リーチはずれとなったときに再生されていた楽曲Bが継続して再生されて出力されるときには、リーチ楽曲継続演出が実行されているので、潜伏確変状態となっている可能性が高い。
図26は、リーチ中楽曲段階制御における楽曲の出力と、遊技状態の確定状況との関係を示すタイミングチャートである。図26においては、リーチiのグループの変動パターンのときに再生される楽曲Iと遊技状態の確定状況との関係、および、リーチjのグループの変動パターンのときに再生される楽曲Jと遊技状態の確定状況との関係が示されている。
リーチiの変動パターンで変動表示が実行されるときにおいて、リーチ状態となったときに、楽曲Iが、第1曲データI−1、第2曲データI−2、および、第3曲データI−3に基づいて順次再生されることにより、1番の演奏から3番の演奏まで再生されて出力される。そして、リーチ状態となった後にはずれ表示結果となるときは、楽曲Iの第1曲データI−1に基づく1番の演奏が最後まで完奏された段階で、リーチはずれの表示結果が最終の表示結果として導出表示され、リーチはずれとなることが確定する。
また、リーチ状態となった後に大当り表示結果となるときは、楽曲Iの第2曲データI−2に基づく2番の演奏が最後まで完奏された段階で、通常大当りの大当り表示結果が導出表示され、大当りとなることが確定する。そして、通常大当りの大当り表示結果となった後に確変大当りの大当り表示結果となるときは、楽曲Iの第3曲データI−3に基づく3番の演奏が最後まで完奏された段階で、確変大当りの大当り表示結果が導出表示され、確変大当りとなることが確定する。
リーチjの変動パターンで変動表示が実行されるときについては、リーチiの変動パターンで変動表示が実行されるときと同様の態様で、楽曲の出力状態と、遊技状態の確定状況との関係が設定されている。
図27は、リーチ中楽曲段階制御における楽曲の出力と、変動表示装置9における変動表示の演出との関係を示す説明図である。図27においては、図26に示されたリーチiのグループの変動パターンのときに再生される楽曲Iと、変動表示装置9における変動表示の演出との関係が示されている。
飾り図柄の左図柄91、中図柄92、右図柄93が変動表示を開始した後、(a),(b)に示すようなリーチ状態になると、楽曲Iの第1曲データI−1に基づく1番の演奏が開始される。そして、(c)に示すようなリーチ状態の演出が行なわれた後、(d),(e)に示すようにリーチはずれの表示結果となるときは、楽曲Iの第1曲データI−1に基づく1番の演奏が最後まで完奏された段階で、リーチはずれの表示結果が最終の表示結果として導出表示され、リーチはずれとなることが確定する。
また、リーチ状態となった後に大当り表示結果となるときは、(f)に示すようなリーチ状態の演出が行なわれるとともに、楽曲Iの第2曲データI−2に基づく2番の演奏が開始される。その後、楽曲Iの第2曲データI−2に基づく2番の演奏が最後まで完奏された段階で、(g),(h)に示すように、通常大当りの大当り表示結果が導出表示され、大当りとなることが確定する。そして、通常大当りの大当り表示結果となった後に確変大当りの大当り表示結果となるときは、(i)に示すようなリーチ状態の演出が行なわれるとともに、楽曲Iの第3曲データI−3に基づく3番の演奏が開始される。その後、(j),(k)に示すように、楽曲Iの第3曲データI−3に基づく3番の演奏が最後まで完奏された段階で、確変大当りの大当り表示結果が導出表示され、確変大当りとなることが確定する。
図28は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(S26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器および大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(S311,S312)。そして、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行なう。始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行なう。
S300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(S300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、特別図柄の変動表示の表示結果を大当りとするか否かや小当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。また、小当りとする場合には小当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグや小当りフラグは、大当り遊技または小当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(S301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(変動表示時間:変動表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の変動表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(S302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(S303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(S301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(S304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。特別図柄表示器8における変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行なう。そして、大当りフラグまたは小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305またはS308に対応した値(この例では5または8)に更新する。大当りフラグも小当りフラグもがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると変動表示装置9において飾り図柄および飾り図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(S305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行なう。具体的には、カウンタ(たとえば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)等を初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、当該大当り遊技状態となったときの状態が確変状態であり、確変フラグがセットされていたときには、確変フラグがリセットされる(当該大当りが確変となる大当りであるか否かに関わらずリセットされる)。
大入賞口開放中処理(S306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中または小当り遊技中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、すべてのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(S307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御を行なう。また、遊技状態を示すフラグ(たとえば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(S308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行なう。具体的には、カウンタ(たとえば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)等を初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(S309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図プロセスフラグ)をS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、すべてのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(S310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図29は、S312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する(S211)。始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は保留記憶数をカウントするための保留記憶数カウンタの値が4(上限値)であるか否かを確認する(S212)。保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S213)。
始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、RAM55に形成され、保留記憶に対応する乱数等を保存領域が設けられた保留記憶バッファに格納する処理を実行する(S214)。保留記憶バッファにおける保存領域は、保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した数が設けられている。S214の処理では、ランダムR(大当り判定用乱数)およびソフトウェア乱数であるランダム2−1(図7参照)が、保留記憶バッファに格納される。そして、処理を終了する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(予めROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(S28)において演出制御コマンドを送信する。
図30および図31は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、保留記憶数の値を確認する(S51)。具体的には、保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。保留記憶数が0であれば処理を終了する。
保留記憶数が0でなければ、CPU56は、RAM55において、保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(S55)。具体的に、CPU56は、保留記憶バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。具体的に、CPU56は、保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、RAM55の保留記憶バッファにおいて保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読出し(S61)、大当り判定モジュールを実行する(S62)。大当り判定モジュールは、予め決められている大当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りまたは小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、予め大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行ない、遊技状態が通常遊技状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行なう。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当りまたは通常大当り)とすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(S61)、S71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器8における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行なわれる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的に、確認フラグは、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定されたときに、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、次の大当りが発生したときの大当り遊技の開始時においてリセットされる(次の大当りが確変となる大当りであっても、大当り遊技の開始時に一旦リセットされる)。
ランダムRの値が大当り判定値のいずれにも一致しない場合には、ランダムRの値が小当り判定値のいずれかと一致するか否か確認する(S62)。一致した場合には、小当りフラグをセットする(S63)。そして、S75に移行する。小当り判定値に一致しない場合には、そのままS75に移行する。
S71では、CPU56は、大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図8(C)に示す大当り種別判定テーブル131を選択する(S72)。乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)の値と一致する値に対応した種別(「通常」、「確変」または「突確」)を大当りの種別に決定する(S73)。また、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(S74)。たとえば、大当り種別が「通常」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突確」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(S75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突確」に決定した場合には、2ラウンド大当り図柄となる「1」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別を「通常」または「確変」に決定した場合には、「3」または「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)に対応した値に更新する(S76)。
図32は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(S301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(S91)。
大当りフラグがセットされている場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図10(A)に示すテーブル選択規則にしたがって、遊技状態に基づいて大当り用の変動パターン種別判定テーブル132A〜132Fのいずれかを選択する(S92)。そして、S101に移行する。CPU56は、遊技状態を、確変フラグおよび時短フラグの状態によって判定できる。つまり、前述したように、通常・時短状態用のテーブルは、低確低ベース、高確低ベース、低確高ベースのうちのいずれかの状態であるとき、すなわち、確変フラグがリセット状態かつ時短フラグがリセット状態、確変フラグがセット状態かつ時短フラグがリセット状態、および、確変フラグがリセット状態かつ時短フラグがセット状態のうちのいずれかのときに選択される。また、確変状態用のテーブルは、高確高ベースの状態であるとき、すなわち、確変フラグがセット状態かつ時短フラグがセット状態のときに選択される。したがって、突確大当りのときには、通常・時短状態用のテーブルが用いられる。
大当りフラグがセットされていない場合には、小当りフラグがセットされているか否か確認する(S93)。小当りフラグがセットされている場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図10(A)に示すテーブル選択規則にしたがって、小当り用の変動パターン種別判定テーブル132C,132Fのいずれかを選択する(S94)。そして、S101に移行する。
S93で小当りフラグがセットされていない場合、すなわち、大当りフラグも小当りフラグもセットされていない場合には、パチンコ機1における遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれであるかに基づいて、予め定められたリーチ判定テーブル選択規則にしたがって、遊技状態別に設けられた複数のリーチ判定テーブルのうちのいずれかを選択する(S95)。CPU56は、遊技状態を、確変フラグおよび時短フラグの状態によって判定できる。たとえば、通常・時短状態用のテーブルと、確変状態用のテーブルとを設けたときには、通常・時短状態用のテーブルは、低確低ベース、高確低ベース、低確高ベースのうちのいずれかの状態であるとき、すなわち、確変フラグがリセット状態かつ時短フラグがリセット状態、確変フラグがセット状態かつ時短フラグがリセット状態、および、確変フラグがリセット状態かつ時短フラグがセット状態のうちのいずれかのときに選択される。また、確変状態用のテーブルは、高確高ベースの状態であるとき、すなわち、確変フラグがセット状態かつ時短フラグがセット状態のときに選択される。したがって、突確大当りのときには、通常・時短状態用のテーブルが用いられる。なお、リーチ判定テーブルは、通常状態、確変状態および時短状態(高確低ベース状態も含む)の3つの状態別に設けてもよい。
ここで、リーチ判定テーブルは、ランダム2−2の値に基づいて飾り図柄の変動表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するために使用するテーブルであって、ランダム2−2の値のそれぞれについて、リーチ状態とするか否かが予め定められたテーブルである。このようなリーチ判定テーブルは、遊技状態別に設けられたテーブルの相互間でリーチ状態にすると判定する割合が異なり、また、リーチ判定を行なうときの保留記憶数によってもリーチ状態にすると判定する割合が異なる。
次に、ランダム2−2を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム2−2を抽出する(S96)。そして、CPU56は、選択したリーチ判定テーブルにおける保留記憶数(保留記憶数カウンタの値)に応じた領域において、ランダム2−2の値と一致する値に対応したリーチ状態の有無を示すデータによって、リーチ状態にするか否かを決定する(S97)。なお、S97の処理で用いられる保留記憶数として、S56の処理で−1される前の値を用いてもよい。
そして、S97による決定において、リーチ状態にすることに決定したか否かを判定する(S98)。リーチ状態にすることに決定した場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図10(B)に示すテーブル選択規則にしたがって、リーチはずれ用の変動パターン種別判定テーブル133B,133Cのいずれかを選択する(S99)。そして、S101に移行する。一方、リーチ状態にしないことに決定した場合には、変動パターン種別を決定するために使用するテーブルとして、図10(B)に示すテーブル選択規則にしたがって、非リーチはずれ用の変動パターン種別判定テーブル133Aを選択する(S100)。そして、S101に移行する。
S101では、CPU56は、ランダム3を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム3の値を抽出する。そして、抽出したランダム3の値に基づいて、S92、S94、S99またはS100の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(S102)。
次いで、CPU56は、S102の変動パターン種別の決定結果に基づいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り用変動パターン判定テーブル134A〜134C、はずれ用変動パターン判定テーブル135A、135Bのうちのいずれかを選択する(S103)。また、ランダム4を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム4の値を抽出する(S104)。そして、抽出したランダム4の値に基づいて、S103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(S105)。
次いで、S105により決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S106)。
また、特別図柄の変動を開始する(S107)。たとえば、S33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(S108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果特定コマンド送信処理(S302)に対応した値に更新する(S109)。
図33は、表示結果特定コマンド送信処理(S302)を示すフローチャートである。表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図19参照)を送信する制御を行なう。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(S110)。セットされていない場合には、S116に移行する。大当りフラグがセットされている場合には、大当りの種別が確変大当りであるか否か確認する(S111)。大当りの種別が確変大当りであるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行なう(S112)。一方、大当りの種別が確変大当りでないときには、大当りの種別が突然確変大当りであるか否か確認する(S113)大当りの種別が突然確変大当りであるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行なう(S114)。一方、大当りの種別が突然確変大当りでないとき、すなわち、大当りの種別が確変大当りでも突然確変大当りでもないときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行なう(S115)。
CPU56は、S116の処理で小当りフラグがセットされていることを確認したときには、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行なう(S117)。小当りフラグがセットされていないときには、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行なう(S118)。また、CPU56は、送信した表示結果特定コマンドをRAM55における飾り図柄種類格納領域に保存しておく。
その後、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(S303)に対応した値に更新する(S120)。
図34は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(S303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(S125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(S126)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(S304)に対応した値に更新する(S127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図35は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(S304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、S32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、特別図柄表示器8に停止図柄を導出表示する制御を行なう(S131)。次に、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行なう(S132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、S139に移行する(S133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグをリセットし(S134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行なう(S135)。具体的には、大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突確大当りである場合には小当り/突確開始指定コマンドを送信する。そうでない場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が確変大当りまたは突確大当りであるか否かは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)に基づいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことをたとえば、変動表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(S136)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(たとえば、通常大当りおよび確変大当り(15ラウンド大当り)の場合には15回。突確大当り(2ラウンド大当り)の場合には2回。)をセットする(S137)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S305)に対応した値に更新する(S138)。
S139では、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する。時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(S140)。そして、時短回数カウンタの値が0になったか否かを確認し(S141)、時短回数カウンタの値が0になった場合には、時短フラグをリセットする(S142)。そして、小当りフラグがセットされているか否か確認する(S143)。小当りフラグがセットされている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突確開始指定コマンドを送信する制御を行なう(S144)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことをたとえば、変動表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(S145)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(2回)をセットする(S146)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(S308)に対応した値に更新する(S147)。小当りフラグがセットされていない場合には、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新する(S148)。
図36は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(S305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(S401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(S402)、大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ、処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には、CPU56は、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A1XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S403)。なお、CPU56は、ラウンド数を、大当り遊技中のラウンド数をカウントするための開放回数カウンタの値を確認することにより認識する。そして、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(特別可変入賞球装置20)を開放する制御を行なうとともに(S404)、開放回数カウンタの値を−1する(S405)。
また、大入賞口制御タイマに、各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間に応じた値を設定する(S406)。たとえば、15ラウンド大当りの場合には最大時間は29秒であり、突然確変大当りまたは小当りの場合には最大時間は0.5秒である。そして、特別図柄プロセスフラグの値をステップ大入賞口開放中処理(S306)に応じた値に更新する(S415)。
図37および図38は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(S306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(S420)。
そして、CPU56は、大入賞口制御タイマの値が0になったか否か確認する(S421)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは、カウントスイッチ23がオンしたか否か確認し(S432)、カウントスイッチ23がオンしていなければ、処理を終了する。カウントスイッチ23がオンした場合には、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントするための入賞個数カウンタの値を+1する(S433)。そして、CPU56は、入賞個数カウンタの値が所定数(たとえば10)になっているか否か確認する(S434)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ、処理を終了する。なお、S421とS432の判定順は逆でもよい。
大入賞口制御タイマの値が0になっているとき、または入賞個数カウンタの値が所定数になっているときには、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口を閉鎖する制御を行なう(S435)。そして、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(S436)。
次いで、CPU56は、開放回数カウンタの値を確認する(S438)。開放回数カウンタの値が0でない場合には、CPU56は、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A2XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S439)。そして、大入賞口制御タイマに、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル期間)に相当する値を設定し(S440)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S305)に応じた値に更新する(S441)。なお、インターバル期間は、たとえば5秒である。また、突然確変大当りや小当りのときは、インターバル期間を15ラウンド大当りよりも短い期間としてもよい。
開放回数カウンタの値が0である場合には、CPU56は、大当り種別を示すデータが確変大当りを示すデータであるときに、大当り終了2指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S442,S447)。そして、CPU56は、大入賞口制御タイマに大当り終了時間(大当り遊技が終了したことをたとえば、変動表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定し(S449)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(S307)に応じた値に更新する(S450)。
CPU56は、大当り種別を示すデータが確変大当りを示すデータでなく、突然確変大当りを示すデータである場合には、小当り/突確終了指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S443,S444)。大当り種別を示すデータが確変大当りを示すデータでもないときには、大当り終了1指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S445)。そして、S449に移行する。
図39は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(S307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(S150)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、S154に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(S151)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行なう(S152)。ここで、確変大当りであった場合には、大当り終了2指定コマンドを送信する。また、突然確変大当りであった場合には、小当り/突確終了指定コマンドを送信する。また、確変大当りと突然確変大当りとのどちらでもない場合には、大当り終了1指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行なわれている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(S153)、処理を終了する。
S154では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(S155)。経過していなければ処理を終了する。経過していれば、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであったか否か確認する(S158)。
S158の確認において、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであった場合には、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(S160)。そして、S160の後、大当りの種別が突然確変大当りであるか否かを判断し、突然確変大当りでない場合には、S162に移行する。一方、突然確変大当りである場合には、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新する(S164)。また、S158の確認において、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りでなかった場合(通常大当りであった場合)には、そのままS162に移行する。
S162では、時短フラグをセットし(S162)、時短回数カウンタにたとえば100をセットする(S163)。これにより、確変大当りおよび通常大当りのような15ラウンド大当りの大当り遊技状態の終了後には、必ず時短状態に制御されることとなる。一方、前述したように、突然確変大当りであったときには、前述のようにS162,S163を実行せずにS164に進むので、時短状態に制御されない。S163の後、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新する(S164)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図40は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、S704〜S706の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等をするコマンド解析処理を行なう(S704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行なう(S705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して変動表示装置9の表示制御を実行するとともに、スピーカ27から楽曲および効果音等の各種の音を出力する音制御、および、各種ランプを駆動する発光制御等の表示制御に合わせた各種演出装置の制御を実行する。演出装置としては、変動表示装置9よりなる第1の演出装置と、スピーカ27、および、装飾ランプ25等の各種ランプよりなる第2演出装置とに分けて制御するようにしてもよい。
次いで、図20に示すような演出の態様等を決定するために用いられる乱数を生成するためのカウンタ(ランダムカウンタ)のカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S706)。その後、S702に移行する。
図41および図42は、コマンド解析処理(S704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、RAMに形成されているコマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(S611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読出す(S612)。なお、読出したら読出ポインタの値を+2しておく(S613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読出すからである。
コマンド受信バッファとして、たとえば、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。したがって、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号に基づく割込処理で受信され、コマンド受信バッファに保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドが、予め定められたコマンドのうち、どのコマンド(図19参照)であるのか解析する。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(S614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(S615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(S616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンドであれば(S617)、演出制御用CPU101は、その表示結果特定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンドのいずれか)を、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(S618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(S621)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(S622)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(S623)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(S624)。受信した演出制御コマンドが小当り/突確開始指定コマンドであれば(S625)、演出制御用CPU101は、小当り/突確開始指定コマンド受信フラグをセットする(S626)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(S631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を変動表示装置9に表示する制御を行なう(S632)。初期画面には、予め決められている飾り図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(S633)、予め決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行なう(S634)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドまたは大当り終了2指定コマンドであれば(S641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(S642)。受信した演出制御コマンドが小当り/突確終了指定コマンドであれば(S643)、演出制御用CPU101は、小当り/突確終了指定コマンド受信フラグをセットする(S644)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(S645)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをセットする(S646)。また、受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(S647)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをセットする(S648)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(S649)。そして、S611に移行する。
図43は、図40に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行なう。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(S801)に対応した値に変更する。
飾り図柄変動開始処理(S801):飾り図柄および飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(S802)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動中処理(S802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替えタイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。えそして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(S803)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動停止処理(S803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことに基づいて、飾り図柄(および飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S804):変動時間の終了後、変動表示装置9に大当りまたは小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(S805):ラウンド中の表示制御を行なう。また、いわゆる確変昇格演出を実行する遊技機では、確変昇格演出の実行を示す確変昇格演出実行中フラグがセットされている場合には確変昇格演出を実行する。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(S806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(S807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(S806):ラウンド間の表示制御を行なう。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S807):変動表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
図44は、図43に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)を示すフローチャートである。
変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、確変状態フラグがセットされているか否かを確認する(S810A)。確変状態フラグは、後述するように、確変大当り(突確大当りを除く)となったことにより遊技状態が確変状態になったときにセットされるフラグである。確変状態フラグがセットされているとき、すなわち、確変大当りによる確変状態になっているときには、変動表示装置9における飾り図柄の背景として表示される背景画像の画像色を予め定められた確変状態の背景色にし(S810C)、S811に進む。一方、確変状態になっていないときには、このような背景画像の画像色を予め定められた通常状態(非確変状態)の背景色にし(S810B)、S811に進む。このように、15ラウンドの確変大当りとなった後には、確変状態となっていることが背景画像色により報知されるので、確変状態となっているか否かを遊技者が容易に認識することができる。一方、突確大当りにより確変状態となっている潜伏確変状態のときには、このような報知が行なわれないので、確変状態となっているか否かを遊技者が容易に認識することができない。
次に、S811では、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(S811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(S812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(S801)に応じた値に更新する(S813)。
図45は、図43に示された演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。
飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、はずれとすることに決定されているか否か確認する(S501)。はずれとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果1指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。なお、はずれとすることに決定されているか否かは、大当りとするか否かを特定可能な変動パターンコマンドに基づいて、確認するようにしてもよい。はずれとすることに決定されている場合には、変動パターンコマンドとして、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(S502)。非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、たとえば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。
非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合、演出制御用CPU101は、予め定められたはずれ図柄決定用データテーブルを用いて、リーチにならない飾り図柄の停止図柄を決定し(S503)、S514へ進む。はずれ図柄決定用データテーブルでは、複数種類の飾り図柄のそれぞれに、SR1−1〜SR1−3のそれぞれの数値データが対応付けられている。S504の処理では、所定のタイミングでSR1−1〜SR1−3のそれぞれから数値データ(乱数)を抽出し、はずれ図柄決定用データテーブルを用い、抽出した乱数に対応する図柄がそれぞれ左,中,右の飾り図柄の変動表示結果となる停止図柄の組合せとして決定される。このように非リーチはずれの図柄の組合せを決定する場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然大当り図柄の組合せ(確変大当り図柄の組合せ、通常大当り図柄の組合せ、突確大当り図柄の組合せ)、または、小当り図柄の組合せと一致する場合には、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。また、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然リーチ図柄となってしまう場合には、非リーチはずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
S502の処理で非リーチ変動パターンではないと判定した場合(リーチ変動パターンであると判定した場合)に、演出制御用CPU101は、リーチの組合せを構成する飾り図柄の停止図柄を決定し(S504)、S514へ進む。S504の処理では、所定のタイミングでSR1−1〜SR1−3のそれぞれから数値データ(乱数)を抽出し、はずれ図柄決定用データテーブルを用い、SR1−1から抽出された乱数に対応する図柄がリーチ状態を形成する左,右の各飾り図柄の停止図柄として決定され、SR1−2から抽出されたカウンタの値と一致する乱数に対応する図柄が中図柄の停止図柄として決定される。また、この場合も、偶然大当り図柄の組合せとなってしまうときには、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、中図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
はずれとすることに決定されていない場合に(S501)、演出制御用CPU101は、突確大当りまたは小当りに決定されているか否かを判定する(S505)。突確大当りまたは小当りに決定されているか否かは、たとえば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンド(図19参照)が格納されているか否かによって判定される。なお、突確大当りまたは小当りに決定されているか否かは、突確大当りまたは小当りであるかを特定可能な変動パターンコマンドに基づいて判定するようにしてもよい。
突確大当りおよび小当りに決定されていない場合、すなわち確変大当りまたは通常大当りに決定されている場合には(S505)、大当りの組合せの飾り図柄の最終停止図柄を決定する(S506)。S506の処理において、演出制御用CPU101は、確変大当りにすることに決定されている場合に、確変大当り図柄決定用テーブルを用いて、確変大当り図柄の組合せを選択決定する。確変大当り図柄決定用テーブルは、複数種類の確変大当り図柄のそれぞれに、SR1−1のそれぞれの数値データが対応付けられている。S506の処理では、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、確変大当り図柄決定用データテーブルを用い、抽出した乱数に対応する図柄を、確変大当り図柄の組合せを構成する左,中,右の飾り図柄の停止図柄の組合せとして決定する。S506の処理で最終停止図柄として確変大当り図柄の組合せを決定するときにおいて、決定された確変大当り図柄の組合せは、次のように用いられる。再抽選が行なわれないときには、S506で決定された図柄が大当り遊技状態に制御される前の変動表示結果である最終停止図柄として用いられる。また、第1再抽選が行なわれるときには、S506で決定された図柄が、第1再抽選の抽選結果としての停止図柄、すなわち、大当り遊技状態に制御される前の最終停止図柄として用いられる。また、第2再抽選が行なわれるときには、S506で決定された図柄が、第2再抽選の抽選結果としての停止図柄、すなわち、確変昇格を示す最終的な停止図柄として用いられる。その場合において、大当り遊技状態前の変動表示において停止表示される図柄は、別途後述するS510により決定される。また、演出制御用CPU101は、通常大当りにすることに決定されている場合に、通常大当り図柄決定用テーブルを用いて、通常大当り図柄の組合せを選択決定する。通常大当り図柄決定用テーブルは、複数種類の通常大当り図柄のそれぞれに、SR1−1のそれぞれの数値データが対応付けられている。S506の処理では、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、通常大当り図柄決定用データテーブルを用い、抽出した乱数に対応する図柄を、通常大当り図柄の組合せを構成する左,中,右の飾り図柄の停止図柄の組合せとして決定する。
次に、受信した変動パターンが第1再抽選を指定するコマンドであるか否かを判断することに基づいて、変動表示において第1再抽選が行なわれるか否かを確認する(S507)。第1再抽選が行なわれるときは、第1再抽選前の停止図柄、すなわち、非確変大当り図柄の組合せを決定し(S508)、S509に進む。一方、第1再抽選が行なわれないときは、第1再抽選前の停止図柄を決定せずにS509に進む。具体的に、S508では、所定のタイミングでSR1−3から数値データ(乱数)を抽出し、通常大当り図柄決定用データテーブルを用い、抽出した乱数に対応する図柄を、通常大当り図柄の組合せ(非確変大当り図柄の組合せ)を構成する左,中,右の飾り図柄の停止図柄の組合せとして決定する。第1再抽選が行なわれるときには、S508で決定された停止図柄の組合せが、第1再抽選前において非確変大当り図柄の組合せとして停止表示され、S506で決定された停止図柄の組合せが第1再抽選後の非確変大当り図柄の組合せまたは確変大当り図柄の組合せとして停止表示される。
次に、受信した変動パターンが第2再抽選を指定するコマンドであるか否かを判断することに基づいて、変動表示において第2再抽選が行なわれるか否かを確認する(S509)。第2再抽選が行なわれるときは、第2再抽選前の停止図柄、すなわち、非確変大当り図柄の組合せを決定し(S510)、S514に進む。一方、第2再抽選が行なわれないときは、第2再抽選前の停止図柄を決定せずにS514に進む。具体的に、S510では、所定のタイミングでSR1−3から数値データ(乱数)を抽出し、通常大当り図柄決定用データテーブルを用い、抽出した乱数に対応する図柄を、通常大当り図柄の組合せ(非確変大当り図柄の組合せ)を構成する左,中,右の飾り図柄の停止図柄の組合せとして決定する。第2再抽選が行なわれるときには、S510で決定された停止図柄の組合せが、第2再抽選前、すなわち、大当り遊技状態の開始前において変動表示の結果大当りとなることを示す非確変大当り図柄の組合せとして停止表示され、S506で決定された停止図柄の組合せが第2再抽選後の非確変大当り図柄の組合せまたは確変大当り図柄の組合せとして、大当り遊技状態の所定ラウンドにおいて停止表示される。
また、突確大当りおよび小当りに決定されている場合には(S505)、さらに、突確大当りに決定されているか否かを判定する(S511)。
S511で突確大当りに決定されている場合には、突確大当りの組合せの飾り図柄の最終停止図柄を決定し(S512)、S514に進む。S512の処理において、演出制御用CPU101は、突確大当り図柄決定用テーブルを用いて、突確大当り図柄の組合せを選択決定する。突確大当り図柄決定用テーブルは、複数種類の突確大当り図柄の組合せのそれぞれに、SR1−1のそれぞれの数値データが対応付けられている。S512の処理では、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、突確大当り図柄決定用データテーブルを用い、抽出した乱数に対応する図柄の組合せが突確大当り図柄の組合せを構成する左,中,右の飾り図柄の停止図柄の組合せとして決定される。
S511で突確大当りに決定されていない場合、すなわち、小当りに決定されている場合には、小当りの組合せの飾り図柄の最終停止図柄を決定し(S513)、S514に進む。S513の処理において、演出制御用CPU101は、小当り図柄決定用テーブルを用いて、小当り図柄の組合せを選択決定する。小当り図柄決定用テーブルは、複数種類の小当り図柄の組合せのそれぞれに、SR1−1のそれぞれの数値データが対応付けられている。S513の処理では、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、小当り図柄決定用データテーブルを用い、抽出した乱数に対応する図柄の組合せが小当り図柄の組合せを構成する左,中,右の飾り図柄の停止図柄の組合せとして決定される。
S514では、特定演出設定処理を実行する。ここで、図46を用いて、特定演出設定処理について説明する。図46は、特定演出設定処理を示すフローチャートである。特定演出設定処理では、リーチ楽曲継続制御等の特定の演出に関する設定が行なわれる。
特定演出設定処理において、演出制御用CPU101は、リーチ楽曲継続フラグがセットされている否かを確認する(S1551)。リーチ楽曲継続フラグは、前述のリーチ楽曲継続演出が行なわれるか否かを示すフラグであり、リーチ楽曲継続演出が行なわれるときに、後述するS1556によりセットされる。
リーチ楽曲継続フラグがセットされているときには、後述するS1561に進む。一方、リーチ楽曲継続フラグがセットされていないときには、受信コマンドが指定する変動パターンが、いずれかのリーチ楽曲継続判定対象変動パターン(リーチb−5,リーチc−5)である否かを確認する(S1552)。S1552によりリーチ楽曲継続判定対象変動パターンではないときは、処理を終了する。一方、S1552によりリーチ楽曲継続判定対象変動パターンであるときは、図21(a)に示す潜伏確変時リーチ楽曲継続判定テーブルを使用テーブルとして選択する(S1553)。そして、後述する潜伏確変状態フラグ(図54の大当り終了演出処理でセットまたはリセットされる)がセットされているか否かに基づいて潜伏確変状態であるか否かを確認するとともに、所定のタイミングでSR2から乱数(数値データ)を抽出し、抽出した乱数に基づいて、潜伏確変時リーチ楽曲継続判定テーブルを用いて、リーチ楽曲継続演出を実行するか否かを決定する(S1554)。そして、S1554においてリーチ楽曲継続演出を実行する(楽曲継続演出有)旨の決定がされた否かを確認する(S1555)。
リーチ楽曲継続演出を実行しない旨の決定がされたときには、処理を終了する。一方、リーチ楽曲継続演出を実行する旨の決定がされたときには、リーチ楽曲継続フラグをセットする(S1556)。これにより、リーチ楽曲継続演出が実行されることとなる。
次に、図21(b)に示す潜伏確変時リーチ楽曲継続回数選択テーブルを使用テーブルとして選択する(S1557)。そして、潜伏確変状態フラグ(図54の大当り終了演出処理でセットまたはリセットされる)がセットされているか否かに基づいて潜伏確変状態であるか否かを確認するとともに、所定のタイミングでSR3から乱数(数値データ)を抽出し、抽出した乱数に基づいて、潜伏確変時リーチ楽曲継続回数選択テーブルを用いて、リーチ楽曲継続演出を実行する変動表示の回数(リーチ楽曲継続回数)を決定する(S1558)。そして、S1558において決定されたリーチ楽曲継続回数を計数する計数手段としてRAM83に設けられたリーチ楽曲継続回数カウンタに、S1558で決定されたリーチ楽曲継続回数をセットする。リーチ楽曲継続回数カウンタは、後述するように変動表示が行なわれるごとにダウンカウントされる。そして、今回の変動表示において変動パターンコマンドにしたがって再生する楽曲を特定するデータを、リーチ楽曲特定記憶データとしてRAM83のリーチ楽曲継続用リーチ楽曲特定記憶領域に記憶する(S1560)。その後、処理が終了する。
前述したS1551によりリーチ楽曲継続フラグがセットされていると判断されてS1561に進んだ場合は、S1559により計数データがセットされるリーチ楽曲継続回数カウンタのカウンタ値を「1」減算する(S1561)。そして、リーチ楽曲特定記憶領域に記憶されたリーチ楽曲特定記憶データを読出す(S1562)。次に、S1562で読出したリーチ楽曲特定記憶データにより特定されるリーチ楽曲を、今回の変動表示の変動パターンで再生する楽曲として指定する(S1563)。これにより、今回の変動表示の変動パターンでは、変動パターンコマンドにより特定される楽曲ではなく、リーチ楽曲特定記憶データにより特定されるリーチ楽曲が再生され、リーチ楽曲継続演出が行なわれる。
次に、リーチ楽曲継続回数カウンタのカウンタ値が「0」である否かを確認する(S1564)。リーチ楽曲継続回数カウンタのカウンタ値が「0」であるときは、リーチ楽曲継続フラグをリセットし(S1565)、処理を終了する。これにより、リーチ楽曲継続演出は、S1558により決定された継続回数分の変動表示が行なわれたときに終了する。一方、リーチ楽曲継続回数カウンタのカウンタ値が「0」ではないときは、リーチ楽曲継続フラグをリセットせずに処理を終了する。これにより、リーチ楽曲継続演出が継続して行なわれる。
図45を参照して、S514の特定演出設定処理を実行した後、演出制御用CPU101は、演出制御パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(S515)。演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターン、および、S514の処理で決定した特定演出パターン等の決定および指定された各種演出制御(演出動作)パターンに応じて、ROM82に変動パターンに対応して格納されている複数種類の図柄変動制御パターンを含む演出制御パターンのうち、決定および指定された各種演出制御パターンに対応するいずれかの演出制御パターンを変動表示の演出制御に用いる演出制御パターンとして選択決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、S515で選択した演出制御パターン(に応じたプロセステーブルを選択する(S516)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマ(演出設定プロセスタイマ)をスタートさせる(S517)。
ここで、図47および図48を用いてプロセステーブルについて説明する。図47は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータにしたがって変動表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行なう。
プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、および、音番号データの組合せが複数集まったデータとしてのプロセスデータにより構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の変動表示の変動表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(飾り図柄の表示態様の他に変動表示装置9の表示画面における飾り図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、変動表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。
また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で飾り図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行なう。
また、演出制御用CPU101は、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。
図47に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROM82に格納されている。また、プロセステーブルは、各演出制御パターンに応じて用意されている。
図48は、プロセステーブルの内容にしたがって実行される演出を説明するための説明図である。図48において、(a)にははずれ決定時におけるプロセステーブルの内容にしたがって実行される演出が示され、(b)には大当り決定時におけるプロセステーブルの内容にしたがって実行される演出が示されている。
演出制御用CPU101は、(a),(b)の変動開始時〜変動停止時の間における演出に示されるように、プロセステーブルにおける演出制御実行データにしたがって、たとえば、図22〜図27に示したような図柄の変動表示に関する演出制御を実行する。すなわち、プロセスタイマ設定値に設定されたタイマ値に応じた時間が経過すると、プロセステーブルにおける次の演出制御実行データにしたがって、変動表示装置9、LED等の発光体、および、スピーカ27を制御する処理を繰返すことによって、1回の飾り図柄の変動表示における演出が実現される。なお、変動期間中に制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定される。
また、演出制御用CPU101は、(b)の大当り遊技状態の開始時〜大当り遊技状態の終了時の間における演出においても同様に、プロセステーブルにおける演出制御実行データにしたがって、たとえば、図22および図23に示したような第2再抽選等の大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。すなわち、プロセスタイマ設定値に設定されたタイマ値に応じた時間が経過すると、プロセステーブルにおける次の演出制御実行データにしたがって、変動表示装置9、LED等の発光体、および、スピーカ27を制御する処理を繰返すことによって、大当り遊技状態における演出が実現される。
図45を参照して、演出制御用CPU101は、S517の処理を実行したら、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)にしたがって演出装置(演出用部品としての変動表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および、演出用部品としてのスピーカ27)の制御を開始する(S518)。たとえば、表示制御実行データにしたがって、変動表示装置9において変動パターンに応じた画像(飾り図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行なわせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行なわせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(S519)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(S802)に対応した値にする(S520)。
図49は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(S802)を示すフローチャートである。
飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(S841)、変動時間タイマの値を1減算する(S842)。そしてプロセスタイマがタイムアウトしているか否かを判断する(S843)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(S843)、プロセスタイマおよびプロセスデータの切替えを行なう。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによって、次のプロセスタイマをあらためてスタートさせる(S844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、および、音番号データに基づいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する等、次のプロセスデータの内容にしたがって、演出装置を制御する(S845)。
このように、プロセスタイマを用いて時間管理を行なって、プロセスデータを順次切替えていくことにより、図22〜図27に示すような変動表示制御と音制御とが同期した演出制御を含む各種演出制御が行なわれる。
たとえば、第1再抽選を行なうことを指定する変動パターンコマンドを受信したときには、変動時間タイマに基づいて管理される変動開始時からの経過時間が、前述のリーチ後楽曲段階制御を行なう第1再抽選の演出をするタイミングになったときに、図22および図23に示されるような第1再抽選の演出が実行される。また、リーチ中楽曲段階制御を行なうことを指定する変動パターンコマンドを受信したときには、変動時間タイマに基づいて管理される変動開始時からの経過時間が、前述のリーチ中楽曲段階制御を行なうタイミングになったときに、図26および図27に示されるような第1再抽選の演出が実行される。
次に、S846で、演出制御用CPU101は、変動時間タイマの値に基づいて、変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(S846)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば(S846でY)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(S803)に応じた値に更新する(S848)。一方、変動時間タイマがタイムアウトしていないときは(S846でN)、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(S847)。確定コマンド受信フラグがセットされていないときは(S847でN)、図柄変動中処理が終了する。一方、確定コマンド受信フラグがセットされているときは(S847でY)、S848に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても(S847でN)、図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、たとえば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、飾り図柄の変動を終了させることができる。
図50は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(S803)を示すフローチャートである。
飾り図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、飾り図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(S870)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、S877に移行する。この実施の形態では、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、S876で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。したがって、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、S871〜S876の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、S877に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、飾り図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(S871)。確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、決定されている停止図柄(はずれ図柄、小当り図柄または大当り図柄)を停止表示させる制御を行なう(S872)。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信したことに応じて飾り図柄を停止表示する制御を行なうが、変動時間タイマがタイムアップしたことに基づいて飾り図柄を停止表示するようにしてもよい。
次に、S872の処理で小当り図柄また大当り表示図柄を表示したか否かを確認する(S873)。S872の処理で小当り図柄また大当り表示図柄を表示しなかったと判断した場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に応じた値に更新する(S874)。
一方、S872の処理で小当り図柄また大当り図柄を停止表示したと判断した場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(S876)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグ)、または、小当り/突確開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(S877)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合に、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(S878)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(S879)。
演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。また、S879の処理では、演出制御用CPU101は、通常大当りまたは確変大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドを受信しているとき)には、「15回開放遊技開始報知」に対応するプロセステーブルを選択し、小当りまたは突確大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドを受信しているとき)は、「2回開放遊技開始報知(突確・小当り共通)」に対応するプロセステーブルを選択する。そして、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(S880)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)にしたがって演出装置(演出用部品としての変動表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および、演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(S881)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)に応じた値に更新する(S882)。
以上に説明した制御によって、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定された変動パターンに基づいて実行される飾り図柄の変動の開始時から終了時までの間で、飾り図柄を変動表示開始させた後、表示結果を導出表示する変動表示制御を行なわせる。これにより、たとえば、飾り図柄の変動表示中においては、図22〜図27に示すような飾り図柄の再抽選を含む各種変動パターンでの演出表示が行なわれる。さらに、前述したような演出制御実行データに基づいて各種演出装置を操作させることにより、図22〜図27に示すような飾り図柄の変動表示制御と楽曲の音再生制御とを同期させる制御等、各種演出装置を同期させて動作させる演出制御が行なわれる。
図51は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(S804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(S901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(S901のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算する(S902)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容にしたがって演出装置(変動表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(S903)。たとえば、変動表示装置9において大当り遊技状態の演出に応じた画像を表示させるために、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)にしたがってキャラクタROMから画像データを読出し、読出した画像データをVDP109に出力するとともに制御信号を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行なわせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、スピーカ27からの楽曲等の音声出力を行なわせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。この場合、たとえば、変動表示装置9において大当り図柄の組合せを表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(S906)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替えを行なう(S907)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(S908)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(S901のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中指定コマンドの内容に基づいてラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(S909)。次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(S910)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(S911)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(S912)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に設定する(S913)。
図52は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(S805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、エンディングコマンドとしての大当り終了1指定コマンドまたは大当り終了2指定コマンド受信したことを示すエンディングフラグがセットされているか否かを確認する(S1901)。エンディングフラグがセットされていないときは(S1901のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(S1902)。
大入賞口開放後フラグもセットされていないときは(S1902のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算する(S1903)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)にしたがって、演出装置(変動表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(S1906)。たとえば、変動表示装置9においてラウンド中演出に応じた画像を表示させるために、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)にしたがってキャラクタROMから画像データを読出し、読出した画像データをVDP109に出力するとともに制御信号を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行なわせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行なわせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
この場合、たとえば、変動表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを表示する演出が実行されることによって、ラウンド中演出に対応した画像が表示される。
より具体的に、このようなプロセスデータnの内容にしたがって、演出装置の制御を実行することにより、たとえば、図22および図23に示す第2再抽選のような変動表示制御と音制御とが同期した演出制御を含む各種演出制御が、ラウンド中に行なわれる。たとえば、第2再抽選を行なうことを指定する変動パターンコマンドを受信したときには、第2再抽選の演出をするタイミングとして予め定められたラウンド(第10ラウンド)となったときに、図22および図23に示されるような第2再抽選の演出を実行するためのプロセスデータが設定される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(S1907)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替えを行なう(S1908)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(S1909)。
S1902において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(S1902のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後指定コマンドの内容に基づいてインターバル演出(ラウンド数に応じたインターバル表示を行なう演出)を選択する(S1910)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後フラグをリセットし(S1911)、選択したインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(S1912)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(S1913)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(S806)に対応した値に設定する(S1914)。
S1901においてエンディングフラグがセットされているときは(S1901のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560からエンディングコマンドを受信したときである。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信したエンディングコマンドに応じてエンディング演出を選択する(S1915)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディングフラグをリセットし(S1916)、エンディング演出に応じたプロセスデータを選択する(S1917)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出時間計測タイマをスタートさせるとともに、プロセスタイマをスタートさせる(S1918)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S807)に対応した値に設定する(S1919)。
図53は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(S806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(S1971)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(S1971のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算する(S1972)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)にしたがって、演出装置(変動表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(S1973)。たとえば、変動表示装置9においてインターバル演出に応じた画像を表示させるために、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)にしたがってキャラクタROMから画像データを読出し、読出した画像データをVDP109に出力するとともに制御信号を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行なわせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行なわせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
この場合、たとえば、変動表示装置9において大当り表示図柄の組合せを表示するとともに、所定のキャラクタなどを表示する演出が実行されることによって、インターバル演出に対応した画像が表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(S1976)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替えを行なう(S1977)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(S1978)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(S1971のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中指定コマンドの内容に基づいてラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(S1979)。次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(S1980)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(S1981)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(S1982)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に設定する(S1983)。
図54は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(S807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、演出時間計測タイマの値を1減算するとともに(S971)、演出時間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(S972)。
演出時間計測タイマがタイムアウトしていないときは(S972のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算する(S973)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)にしたがって、演出装置(変動表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)を制御する処理を実行する(S976)。たとえば、変動表示装置9においてエンディング演出に応じた画像を表示させるために、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn)にしたがってキャラクタROMから画像データを読出し、読出した画像データをVDP109に出力するとともに制御信号を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行なわせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行なわせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
この場合、たとえば、大当りが終了することを表示したり、変動表示装置9の表示画面に所定のキャラクタを表示させることによって、大当りが終了することを報知する。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(S977)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替えを行なう(S978)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(S979)。
演出時間計測タイマがタイムアウトしたときは(S972のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定のフラグ(たとえば、確変大当りであることを示すフラグや、通常大当りであることを示すフラグ)をリセットする(S980)。そして、小当りの終了時であるか否かを確認する(S980A)。小当りの終了時であるときは、処理を終了する。小当りの終了時でないときは、大当りの終了時であるため、大当りが発生したことに応じて、確変状態が一旦終了するので、その状態を把握できるようにするために、確変状態フラグをリセット状態とする(S980B)。さらに、大当りが発生したことに応じて、潜伏確変状態が一旦終了するので、その状態を把握できるようにするために、潜伏確変状態フラグをリセット状態とする(S980C)。S980B,S980Cにおいてフラグをリセット状態とするということは、フラグが元々リセット状態であるときはリセット状態を維持し、フラグが元々セット状態であるときは、リセット状態に切替えることを意味する。
次に、確変大当りの終了時であるか否かを確認する(S980D)。確変大当りの終了時であるときには、大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御されるので、その状態を把握できるようにするために、確変状態フラグをセット状態とし(S980E)、S980Fに進む。一方、確変大当りの終了時であるときには、確変状態フラグをセット状態にせずにS980Fに進む。S980Fでは、突確大当りの終了時であるか否かを確認する(S980F)。突確大当りの終了時であるときには、大当り遊技状態が終了した後に潜伏確変状態(パチンコ機1の内部制御状態としては、確変状態と同じ確変状態)に制御されるので、その状態を把握できるようにするために、潜伏確変状態フラグをセット状態とし(S980G)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に変更して(S981)処理を終了する。一方、突確大当りの終了時ではないときは、そのまま演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に変更して(S981)処理を終了する。
なお、上記の実施の形態では、パチンコ機1の一例として、変動表示部として1つの特別図柄表示器が設けられた遊技機を説明した。しかし、これに限らず、パチンコ機1は、2つの特別図柄表示器を備えたものであってもよい。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、変動表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27等)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(たとえば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35等、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、またはたとえば、簡略化したコマンドに変更して、変動表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行なうのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行なうことができる。
第1実施形態では、遊技者にとって有利な有利状態(遊技価値が付与された状態)として、大当り遊技状態のような第1有利状態(第1遊技価値が付与された状態)と、確変状態のような第1有利状態よりも遊技者にとって有利な第2有利状態(第2遊技価値が付与された状態)とが設けられている。なお、第1有利状態と第2有利状態との組合せとしては、次のようなものが該当する。たとえば、7ラウンド大当りと15ラウンド大当りとが設けられる場合のように、ラウンド数が異なる複数種類の大当り遊技状態が設けられている場合には、第1有利状態としては、ラウンド数が少ない方の大当りが該当し、第2有利状態としては、ラウンド数が多い方の大当りが該当する。また、非確変大当りと、確変大当りとが設けられている場合には、第1有利状態としては、非確変大当り(通常大当り)が該当し、第2有利状態としては、確変大当りが該当する。また、ラウンド数が同じで1回のラウンドの開放時間が異なる複数種類の大当り遊技状態が設けられている場合(たとえば、ラウンド数が同じ15ラウンドであるが、開放時間が2秒間の大当りと開放時間が30秒間の大当りとがある場合)には、第1有利状態としては、ラウンドの開放時間が短い大当りが該当し、第2有利状態としては、ラウンドの開放時間が長い大当りが該当する。また、大当り遊技状態後に時短状態が継続する変動表示の回数が異なる複数種類の大当り遊技状態が設けられている場合(たとえば、時短状態の継続回数が50回の大当りと時短状態の継続回数が100回の大当りとがある場合)には、第1有利状態としては、継続回数が少ない大当りが該当し、第2有利状態としては、継続回数が多い大当りが該当する。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態を説明する。第2実施形態では、第1実施形態に示した楽曲の出力等の音声出力に関する制御を、スロットマシンに適用した例を説明する。図55は、第2実施形態によるスロットマシン501の正面図である。図56は、図55のスロットマシン501における制御回路の構成を示すブロック図である。
図55を参照して、スロットマシン501においては、メダル投入部504からメダルが投入されるまたはMAXBETボタン506が操作されることにより賭数が設定されると、スタートレバー507の操作が有効となる。そして、遊技者によってスタートレバー507が操作されると、内部抽選の処理が実行されるとともに図柄表示装置5000に設けられている各リール502L,502C,502Rが回転を始める。各リール502L,502C,502Rには、各々を識別可能な複数種類の入賞用識別情報としての入賞用図柄500が各リールに複数配列されている。内部抽選において特別役(たとえば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス)に当選した場合には、たとえば、液晶表示器551および可動役物575L,575R等の演出装置を用いた演出が行なわれることにより、内部当選した旨が遊技者に報知される。
遊技者がリール502L,502C,502Rのそれぞれに対応するストップボタン508L,508C,508Rを操作したことによりすべてのリール502L,502C,502Rが停止した時点で、図柄表示装置5000の表示窓503を介して表示されている各リールの上段、中段、下段の3段の入賞用図柄のうちの賭数に応じて定められる有効な入賞ライン(有効ライン)上に位置する入賞用図柄の組合せによって入賞したか否かが定められる。有効ライン上の入賞用図柄の組合せが、予め定められた特定の表示態様となって入賞が発生した場合には、音、光、液晶表示器551の表示によって所定の遊技演出がなされ、遊技状態が移行する等、入賞に応じたゲームが開始される。
液晶表示器551は、各々を識別可能な複数種類の演出用(装飾用)の識別情報としての演出用左図柄521、演出用中図柄522、演出用右図柄523の演出用図柄が変動表示される、遊技に関連する演出画像等を表示可能な変動表示部であり、液晶表示窓570を通して表示画面に表示される表示画像を視認可能に構成されている。
第1実施形態では、遊技者にとって有利な有利状態として、大当り遊技状態のような第1有利状態と、確変状態のような第1有利状態よりも遊技者にとって有利な第2有利状態とを説明した。この第2実施形態では、たとえば、前述したようなレギュラーボーナスが第1有利状態に該当し、ビッグボーナスが第2有利状態に該当する。
図56を参照して、スロットマシン501には、遊技制御基板540(図2の遊技制御基板(主基板)31に相当)、演出制御基板590(図2の演出制御基板80に相当)、電源基板600が設けられている。電源基板600によってスロットマシン501を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。遊技制御基板540によって遊技状態が制御される。演出制御基板590によって遊技状態に応じた演出が制御される。
CPU541aは、I/Oポート541dを介して演出制御基板590に、各種のコマンドを送信する。このようなコマンドには、たとえば、内部抽選結果を示す内部抽選結果コマンド、左,中,右のリール502L,502C,502Rのそれぞれの停止を示す停止コマンド(停止したタイミングのみを示すものでもよく、停止したタイミングおよび停止した入賞用図柄500の態様を示すものでもよい)、入賞が生じたことを示す入賞コマンド、および、遊技状態を示す遊技状態コマンドが含まれる。CPU591aは、遊技制御基板540から送信されるコマンドを受けて、液晶表示器551における変動表示制御、演出効果LED552等の各種発光体の駆動制御、および、スピーカ553,554からの楽曲等の音声の出力制御のような各種の演出に関する制御を行ない、演出制御基板590に搭載された制御回路の各部を制御する。
また、スロットマシン501では、内部抽選で特別役(レギュラーボーナス、ビッグボーナス)に当選している可能性があること(内部抽選に当選して特別役の当選フラグがRAM541cに設定されている状態である可能性があること)を示唆する示唆演出が演出部材(液晶表示器551、可動役物575L,575R、スピーカ553,554)を用いて実行される。特に、内部抽選処理により、特別役の発生を許容する旨を決定された(内部抽選に当選して特別役の当選フラグがRAM541cに設定されている状態)ことに基づいて、CPU591aは、液晶表示器551の表示画面に表示される左・中・右の演出用図柄521,522,523の停止図柄の組合せとして特殊表示結果(たとえば「3.3.3」が揃うこと)となるように示唆演出を実行する制御を行なう。
液晶表示器551において、演出用左図柄521、演出用中図柄522、および演出用右図柄523の演出用図柄のそれぞれは、左,中,右の変動表示領域で変動表示される。たとえば、ゲームが開始されるときに、スタートレバー507が操作されたことに応じて、演出用図柄が一斉に変動表示を開始する。そして、液晶表示器551では、ゲームにおいてストップボタン508Lが操作されると、停止されるリール502Lに対応して演出用左図柄521を停止させ、ストップボタン508Rが操作されると、停止されるリール502Rに対応して演出用右図柄523を停止させ、ストップボタン508Cが操作されると、停止されるリール502Cに対応して演出用右図柄522を停止させる。このような状況において、液晶表示器551においては、いずれか2つのストップボタンが操作された段階で、演出用図柄によりリーチ表示態様を発生させてリーチ演出をする制御を行なうことが可能である。このようなリーチ演出をすることにより、図柄表示装置5000を用いたゲームにおいてレギュラーボーナスおよびビッグボーナスのような遊技者にとって有利な有利状態に制御されるか否かを示す演出を行なうことが可能となる。
なお、遊技者によって有利な遊技状態としては、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに限らず、たとえば、リールの導出条件(たとえば停止順や停止タイミング)が満たされることを条件に発生する報知対象入賞の導出条件を満たす操作手順が報知される遊技状態(いわゆるアシストタイム(AT))や、少なくともいずれか1つのリールの引込範囲を制限することで、ストップボタン506L,506C,506Rが操作された際に表示されている入賞用図柄500が停止しやすいように制御し、遊技者が目押しを行なうことで入賞用図柄500の組合せを導出させることが可能となるチャレンジタイム(CT)、特定の入賞(たとえばリプレイ入賞やシングルボーナス入賞)の発生が許容される確率が高まる遊技状態(いわゆるリプレイタイム(RT)や集中状態)、さらには、これらを組合せた遊技状態(たとえばアシストタイムとリプレイタイムを組合せたART)を搭載してもよい。
また、移行条件が成立している遊技状態の種類に応じて特殊表示結果の種類を異なるようにしてもよい(たとえば、内部抽選により特別役としてビッグボーナスが当選したことに基づいて「7・7・7」または「3・3・3」が揃い、内部抽選により特別役としてレギュラーボーナスが当選したことに基づいて「3・3・3」が揃い、リプレイタイム(RT)に移行する移行条件が成立していることに基づいて「1・1・1」が揃う。)。
このようなスロットマシン501は、第1実施形態に示した各種演出に関する制御と同様の制御を行なうことが可能である。たとえば、図26および図27に示したリーチ中楽曲段階制御を例に挙げると次の通りである。基本的には、第1実施形態における第1有利状態としての大当り遊技状態を対象とする演出をレギュラーボーナスを対象とする演出に置換え、第1実施形態における第2有利状態としての確変状態を対象とする演出をビッグボーナスを対象とする演出に置換えて考えればよい。
また、リーチ状態とするか否かを決定する処理、リーチの種類を決定する処理、および、リーチ状態において再生される楽曲を選択する処理のそれぞれについては、第1実施形態の場合はメイン制御部において行なわれる。これに対し、第2実施形態の場合、それらの処理は、サブ制御部591が行なう。
メイン制御部541における入賞判定を行なう処理プログラムにより、内部抽選の処理が実行されることにより、図柄表示装置5000の表示結果が導出される前に、特別役、小役、再遊技役等の入賞各々の発生を許容するか否かが決定される。
メイン制御部541におけるリール502L,502C,502Rで表示結果を導出表示させる制御を行なう処理プログラムにより、入賞の決定結果に応じて、図柄表示装置5000に表示結果を導出させる制御が行なわれる。
サブ制御部591が実行する制御プログラムにおいて、液晶表示器551により、表示させる演出用図柄の表示結果が予め定められた特殊表示結果(たとえば「3・3・3」)となることによって、内部抽選に当選してビッグボーナスまたはレギュラーボーナスの当選フラグがRAM541cに設定されているというような遊技者にとって有利な第1有利状態に移行する第1移行条件または第2有利状態に移行する第2移行条件が成立していることを示唆する制御が行なわれる。
サブ制御部591が実行する制御プログラムにおいて、メイン制御部541からの内部抽選結果コマンドに基づいて、レギュラーボーナスへの移行を許容するか否かと、ビッグボーナスへの移行を許可するか否かとを判定し、該判定結果に基づいて、演出用図柄の表示結果が導出表示される以前に、特殊表示結果とするか否かを判定する。
サブ制御部591が実行する制御プログラムのうち、第1実施形態の図32のS95〜S98に対応する処理プログラムにより、内部抽選の決定結果に応じて、液晶表示器551での変動表示において演出用図柄の変動表示態様をリーチとするか否かが決定される。その場合、内部抽選の決定結果は、前述の内部抽選コマンドによりサブ制御部591の側で認識する。
サブ制御部591が実行する制御プログラムのうち、第1実施形態の図32のS99,S101〜S105に対応する処理プログラムにより、前述のようにリーチとする決定がされたときに、予め定められた複数種類のリーチ態様のうちから変動表示に用いるリーチ演出の態様が決定される。
サブ制御部591が実行する制御プログラムのうち、第1実施形態の図43のS801〜S803に対応する処理プログラムにより、液晶表示器551に表示結果を導出させる制御が行なわれる。サブ制御部591によりリーチとする決定がされたときには、サブ制御部591において、前述したようなリーチ状態の変動態様とするリーチ演出が行なわれる。そして、リーチ演出を行なうときには、ストップボタンによる停止操作に応じて出力される停止コマンドを受信したことに応じて、演出用図柄を順次停止させ、リーチ状態を生じさせる。そして、ストップボタンにより最後に停止する停止操作が行なわれたときに、ストップボタンの操作に応じて最後の演出用図柄を停止させずに、一定時間経過後に停止させるようにする。これは、リーチ演出を実行する時間を確保するためである。なお、次のゲームを行なうための条件が成立したとき、すなわち、次のゲームの開始、メダルの投入、クレジットの使用のような開始条件が成立したときには、そのようなリーチ演出を強制的に終了させるようにしてもよい。また、次のゲームが開始された後であっても、前のゲームのときに開始されたリーチ演出を引続き実行させるようにしてもよい。
サブ制御部591が実行する制御プログラムのうち、第1実施形態の図45のS518、図49のS845に対応する処理プログラムにより、液晶表示器551で演出用図柄の変動表示が行なわれているときに、予め記憶された楽曲を再生して楽曲が出力させられる。その場合、再生する楽曲は、たとえば、第1実施形態の図13〜図17と同様の割振りにより、サブ制御部591の側で選択決定する。
楽曲は、第1実施形態の図49のS845、図27に対応する処理内容と同様に、第1実施形態の図27に示す楽曲Iの2番I−2に対応する第1の曲部分と、第1実施形態の図27に示す楽曲Iの3番I−3に対応するような第1の曲部分以降に設けられる第2の曲部分とを含む予め定められた順番で設けられる複数の曲部分から構成される。このような楽曲については、図27の楽曲Iのように、リーチの変動表示態様となっているときに、予め定められた順番で再生される。
第1実施形態の図49のS845による楽曲Iの2番I−2再生の実行、図27の(f)に対応する処理内容により、レギュラーボーナスのような第1有利状態への移行を許容すると決定されたときに、第2実施形態において第1実施形態の図49のS845による楽曲Iの2番I−2再生の実行、および、図27の(f)に対応する処理内容のように、楽曲における第1の曲部分が再生され、第1実施形態の図49のS845による楽曲Iの3番I−3再生の実行、および、図27の(f),(i)に対応する処理内容と同様に、ビッグボーナスのような第2有利状態への移行を許容すると決定されたときに限り、楽曲における第2の曲部分が再生される。
第1実施形態の図31のS101,S102に対応するプログラム、第1実施形態の図31のS104,S105に対応するプログラム、および、第1実施形態の図113のS801〜S805に対応するプログラムにより、演出用図柄の変動パターンを決定するときに、変動表示パターンを決定するための手段が、変動表示パターン種別決定手段と変動表示パターン選択手段とに分けられている。
第1実施形態の図11の(E)に示すように、確変状態で選択される変動パターン種別CC5が選択されたときに選択決定される図13のリーチk−1の変動パターンで再生される楽曲Kは、第2タイミング(2番)以降が流れると、確変状態となることが確定する楽曲である。これを第2実施形態に適用するときには、たとえば、確変状態をビッグボーナスに置換えられるので、ビッグボーナスで選択される変動パターン種別CC5が選択されたときに選択決定される図13のリーチk−1の変動パターンで再生される楽曲Kは、第2タイミング(2番)以降が流れると、確変状態となることが確定する楽曲である。
このようなリーチ中楽曲段階制御を代表例として、第2実施形態によるスロットマシン501においては、第1実施形態によるパチンコ遊技機1と同様の制御が行なわれることにより、第1実施形態による制御を行なうことにより得られる効果と同様の効果を得ることができる。たとえば、前述したように、レギュラーボーナスとビッグボーナスとで同一の表示結果(「3・3・3」)が表示される場合において、リーチ態様(「3・3・回転中」)での変動が行なわれているときに前述のように楽曲の出力を制御すれば、第1実施形態による制御を行なうことにより得られる効果と同様の効果を得ることができる。
次に、前述したような第1有利状態と、第1有利状態よりも遊技者に有利な第2有利状態との組合せの具体例を列挙する。たとえば、前述したようなレギュラーボーナスが第1有利状態に該当し、ビッグボーナスが第2有利状態に該当する。たとえば、(1)複数種類のビッグボーナスのうちからビッグボーナスが選択決定される場合には、遊技者に有利な度合いにより、第1有利状態と第2有利状態との組合せが設定されてもよい。(2)また、前述のAT、CT、RT、ARTが設けられている場合には、これらのうち、遊技者に有利な度合いにより、第1有利状態と第2有利状態との組合せが設定されてもよい。(3)また、ビッグボーナス中にATを行なわない場合が第1有利状態であり、ビッグボーナス中にATを行なう場合が第2有利状態となるように組合せが設定されてもよい。(4)また、ビッグボーナス(またはレギュラーボーナス)後にRT(またはAT)が付与されない場合が第1有利状態であり、付与がされる場合が第2有利状態となるように組合せが設定されてもよい。(5)また、ビッグボーナス(またはレギュラーボーナス)後にRT(またはAT)が付与される場合について、その付与される回数が複数種類の回数から選択される場合について、その回数が少ないものが第1有利状態であり、その回数が多いものが第2有利状態となるように組合せが設定されてもよい。(6)また、前述のATが行なわれる継続確率が複数種類の確率から選択される場合について(たとえば、20ゲームごとにAT継続抽選が行なわれ、そのAT継続当選確率として、50%と80%との2種類が設けられ、当選すると、以後の20ゲームの間はATが行なわれるものであり、継続確率が高い程、遊技者にとって有利である場合)、その確率が低いものが第1有利状態であり、その確率が高いものが第2有利状態となるように組合せが設定されてもよい。(7)また、前述のATが実行される確率が複数種類の確率から選択される場合について(たとえば、アシスト対象の小役が内部抽選により成立したときにATによる報知を行なうか否かの抽選が行なわれ、その当選確率として、50%と80%との2種類が設けられ、当選確率が高い程、遊技者にとって有利である場合)その確率が低いものが第1有利状態であり、その確率が高いものが第2有利状態となるように組合せが設定されてもよい。
また、第1実施形態に示したリーチ後楽曲段階制御は、このようなスロットマシン501において次のように適用することができる。
サブ制御部591が実行する制御プログラムのうち、第1実施形態の図45のS518、図49のS845に対応する処理プログラムにより、液晶表示器551で演出用図柄の変動表示が行なわれているときに、予め記憶された楽曲を再生して楽曲が出力させられる。その場合、再生する楽曲は、たとえば、第1実施形態の図13〜図17と同様の割振りにより、サブ制御部591の側で選択決定する。
スロットマシン501においては、遊技者にとって有利な特定遊技状態と、当該特定遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態との関係にある遊技状態の例としては、たとえば、レギュラーボーナスまたはビッグボーナス後にRT(またはAT)が付与されないレギュラーボーナスまたはビッグボーナスを特定遊技状態とした場合、そのようなRT(またはAT)が付与されるビッグボーナスが特別遊技状態に該当する。
このような処理プログラムによれば、液晶表示器551での変動表示がリーチ状態となっている第1期間としてのリーチ表示期間において第1の楽曲(図22、図23に示す楽曲Bの1番B−1)を途中または最後まで再生可能である。さらに、第1期間経過後の第2期間としてのボーナス開始前の変動表示期間における第1再抽選期間、または、ボーナス開始後における第2再抽選期間において第2の楽曲(図22、図23に示す楽曲Bの2番B−2)を途中または最後まで再生可能であり、図22、図23のリーチ後楽曲段階制御を行なうことができる。また、特定遊技状態に制御すると決定されたときは、第1期間としてのリーチ表示期間において第1の楽曲を最後まで再生し(図45のS518および図49のS845による楽曲Bの1番B−1の再生の実行)、特別遊技状態に制御すると決定されたときは、前述したような第2期間において第2の楽曲を最後まで再生可能である(図52のS1906による楽曲Bの2番B−2の再生の実行)。
また、第1実施形態の図45のS518、図49のS845に対応する処理プログラムは、次のように楽曲を再生する楽曲再生手段として機能する。特別遊技状態としてのRTが付与されるビッグボーナスに制御すると事前決定されたときにのみ再生される楽曲(図13のリーチg−1の変動パターンで再生される楽曲G,図13のリーチh−1の変動パターンで再生される楽曲H)を含む複数の楽曲から楽曲を選択して第1期間としてのリーチ表示期間中に再生可能とする(図13のリーチg−1の変動パターンおよびリーチh−1の変動パターンのそれぞれが、確変確定となるときに限定して選択されるように設定し、楽曲G,Hを、確変確定とすると決定されたときに限定してリーチ表示期間に再生する)。このような構成によれば、特別遊技状態に制御すると決定されたときにのみ再生される楽曲が、第1期間中に再生可能であるので、変動表示がリーチ状態となっている第1期間において特別遊技状態となることが確定したことを遊技者が認識できるため、楽曲を用いた演出のバリエーションが豊富となることにより、楽曲を用いた演出に関して遊技の興趣をより一層向上させることができる。
また、第1実施形態の図45のS518、図49のS845に対応する処理プログラムは、次のように楽曲を再生する楽曲再生手段として機能する。特別遊技状態としてのRTが付与されるビッグボーナスに制御すると事前決定されたときにのみ再生される楽曲(図11の(E)に示すような確変状態に選択される変動パターン種別CC3が選択されたときに選択決定される図13のリーチe−1,e−2の変動パターンで再生される楽曲E、および、図13のリーチf−1,f−2の変動パターンで再生される楽曲F)を、RTが付与されるビッグボーナスとすると決定されたときに限定して再抽選期間に再生可能とする(リーチe−1,e−2の変動パターンで再生される楽曲E、および、リーチf−1,f−2の変動パターンで再生される楽曲Fのそれぞれは、図14のリーチe−3,e−4の演出内容に示すように、通常大当りとなるときには再生されないので、第1再抽選または第2再抽選の開始時に再生されると再生開始時に確変状態が確定する楽曲である)。このような構成によれば、RTが付与されるビッグボーナスにすると決定されたときにのみ再生される楽曲が含まれており、その楽曲が、第2期間中に再生可能であるので、当該第2期間において特別遊技状態となることが確定したことを遊技者が認識できるため、楽曲を用いた演出のバリエーションが豊富となることにより、楽曲を用いた演出に関して遊技の興趣をより一層向上させることができる。
また、第1実施形態に示したリーチ楽曲継続演出は、このようなスロットマシン501において次のように適用することができる。たとえば、特別遊技状態として、特別遊技状態としてATの実行が許可されているが、許可されている期間を報知しない制御や、AT突入高確率状態となる制御を行なう。このようにATの実行が許可されていることを報知しないことにより、ATの実行が許可されていても、どのような遊技状態であるかを遊技者が確認することが困難であるので、AT状態が潜伏しているような状況(潜伏AT状態)となる。
サブ制御部591が実行する制御プログラムのうち、第1実施形態の図46のS1563,図45のS518および図49のS845に対応する処理により、液晶表示器551で演出用図柄の変動表示が行なわれているときに、ATの実行が許可されているが、許可されている期間を報知しない特別遊技状態と当該特別遊技状態ではない状態とで共通の演出を実行可能であり、当該共通の演出の実行中に特別遊技状態であることを音出力部で示唆する演出を実行する特別遊技示唆演出としてのリーチ楽曲継続演出を実行する。具体的には、(第1実施形態の図46のS1560,S1563,図45のS518および図49のS845に対応する処理プログラムにより、第1実施形態のS1552でリーチ楽曲継続判定対象変動パターンとして判断されるリーチb−5またはリーチc−5で再生される楽曲BまたはCに対応する楽曲を、当該リーチとなる変動表示が実行された後の所定回数の演出用図柄の変動表示において再生して出力させる制御を行なう。その場合には、第1実施形態の図20の潜伏確変時リーチ楽曲継続判定テーブルにおいて、潜伏確変ありのときの方が潜伏確変なしのときと比べて、リーチ楽曲を継続する判定がされる割合が高く設定されており、図46のS1554において、当該テーブルと同様のテーブルを用いて潜伏確変時リーチ楽曲継続判定を行なうことにより、特別遊技状態(潜伏AT状態)であるときに、特別遊技状態でないときに比べて高い割合で特別遊技示唆演出を実行する)。
このようなリーチ楽曲継続演出を行なう場合、第1実施形態の図46のS1563に示す場合と同様に、前記特別遊技示唆演出として、前記特定の楽曲を再生するときには、リーチ状態とならない変動表示において再生される所定の楽曲(楽曲A)を再生しないようにする。このような構成によれば、第1実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。
また、このようなリーチ楽曲継続演出を行なう場合、第1実施形態の図13に示す場合と同様に、楽曲は、特別遊技状態に制御すると決定されたときにのみ再生される楽曲を含む複数の楽曲から楽曲を選択して再生可能に設定する。具体的には、第1実施形態において、図13のリーチg−1の変動パターンおよびリーチh−1の変動パターンのそれぞれは、特別遊技状態となるときに限定して選択されるので、楽曲G,Hは、特別遊技状態に限定して再生される楽曲であり、このような楽曲を第2実施形態でも用いる。このような構成によれば、第1実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。
また、このようなリーチ楽曲継続演出を行なう場合、第1実施形態の図21(a)の潜伏時リーチ楽曲継続判定テーブルにおいて、リーチb−5とリーチc−5とについて、潜伏ありと潜伏なしとで楽曲継続することを選択する割合を異ならせたことのように、潜伏状態と非潜伏状態とで楽曲が継続することを選択する割合を異ならせればよい。つまり、再生する特定の楽曲の種類に応じて、特別遊技状態であることを示唆する演出が実行されたときに特別遊技状態である信頼度が異なるように設定された割合で、特別遊技示唆演出を実行するようにすればよい。このような構成によれば、第1実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。
また、このようなリーチ楽曲継続演出を行なう場合、第1実施形態の図20(b)の潜伏時リーチ楽曲継続回数選択テーブルに設定されたような、潜伏ありと潜伏なしとで2回,3回,5回の楽曲継続回数を選択する割合を異ならせたことのように、潜伏状態と非潜伏状態とで楽曲が継続することを選択する割合を楽曲継続回数を選択する割合を異ならせればよい。これにより、図46のS1557,S1558のようにリーチ楽曲継続回数を選択するときに、潜伏状態と非潜伏状態とで楽曲継続回数を選択する割合が異なるようになる。このような構成によれば、第1実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。
次に、第2実施形態におけるメイン制御部541とサブ制御部591との関係の変形例を説明する。第2実施形態においては、メイン制御部541で内部抽選により遊技者にとって有利な状態に移行するか否かの決定を行ない、サブ制御部591でリーチ状態とするか否かを決定する処理、リーチの種類を決定する処理、および、リーチ状態において再生される楽曲を選択する処理を実行する例を示した。しかし、これに限らず、すべての処理をメイン制御部541で実行してもよく、これらの処理の一部をメイン制御部541で実行し、残りの処理をサブ制御部591で実行するようにしてもよく、すべての処理をサブ制御部591で実行するようにしてもよいたとえば、ATを行なうか否かについては、メイン制御部541での内部抽選の結果とは独立して決定することができるため、第1有利状態と第2有利状態とがATに関して有利な度合いが異なる場合、すべての処理をサブ制御部591で実行することができる。
次に、第2実施形態における演出用図柄の変動の契機の変形例を説明する。第2実施形態においては、スタートレバー507の操作時において、演出用図柄の変動表示を開始させる制御を行なう例を示した。しかし、これに限らず、所定の操作ボタンが遊技者により操作されたときに、演出用図柄の変動表示を開始させる制御を行なうようにしてもよい。また、すべてのリール502L,502C,502Rが停止した後に演出用図柄の変動表示を開始させる制御を行なうようにしてもよい。また、スタートレバー507の操作時、所定の操作ボタンの操作時、および、すべてのリールの停止後のときというような複数の変動表示条件を備えてもよい。また、演出用図柄の変動表示は、ゲームが行なわれるごとに実行されるようにしてもよく、所定の実行条件が成立したときにのみ実行されるようにしてもよい。たとえば、このような所定の実行条件としては、演出用図柄を変動するか否かを決定する変動決定手段を備え、当該変動決定手段の決定結果に基づいて成立するようにしてもよい。なお、このような変動決定手段は、内部抽選の結果や、現在の遊技状態(たとえば、ボーナス後の100ゲーム間と、ボーナス当選後にボーナス当選することなく1000ゲーム経過したときと、それ以外のときとで有利状態を分ける)に応じて、変動させると決定する確率を変更可能なようにしてもよい。また、有利状態に移行する移行条件が成立しているときに、必ずしも特殊表示結果を表示しなくてもよい。たとえば、移行条件が成立しているときにおいて所定の条件を満たしたときに特殊表示結果を導出表示するように決定してもよい。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 前述の実施の形態では、図22および図23に示すリーチ後楽曲段階制御と、図26および図27に示すリーチ中楽曲段階制御とのそれぞれは、前述したような潜伏確変状態を生じさせないパチンコ機1において実行可能に設けられてもよい。具体的には、突確大当りおよび小当りを制御するための処理を実行するが、突確大当りについては、確変大当りと同様に確変状態となることおよび確変状態となっていることを報知する制御を追加して実行する処理を設ければよい。そのようにすれば、突確大当りが生じた場合に、確変状態となることを遊技者が認識できるので、潜伏確変状態が生じない。
(2) 前述の実施の形態では、突確大当りと小当りとについて大入賞口を2回開放させるというような同じ制御動作をさせるとともに、確変状態となるかどうか、および、確変状態となっているか否かを報知しない潜伏確変状態を設ける例を示した。しかし、これに限らず、このような第1の潜伏確変状態に加えて、または、第1の潜伏確変状態に代えて、大入賞口を15回開放させるというような同じ制御動作をする確変大当りと通常大当りとについても、確変状態となるかどうか、および、確変状態となっているか否かを報知しない第2の潜伏確変状態を設けるようにしてもよい。
(3) 前述の実施の形態では、突確大当りについて、時短状態に制御されないことにより小当りと区別できないようにすることにより潜伏確変状態を生じさせるようにしていた。しかし、これに限らず、突確大当りについては、所定期間(たとえば、大当り遊技状態終了後変動表示100回が実行されるまで)に亘り時短状態に制御されるようにしてもよい。その場合には、大入賞口を2回開放させるというような突確大当りと同じ制御動作をした後、所定期間(たとえば、大当り遊技状態終了後変動表示100回が実行されるまで)に亘り時短状態に制御される2ラウンド時短大当りを所定の割合で発生させる制御を行なうようにしてもよい。その場合には、突確大当りと同じ制御動作をし、かつ、当り後に同様に時短状態に制御される2ラウンド時短大当りが設けられることにより、突確大当りと2ラウンド時短大当りとを区別できないようにすることで、潜伏確変状態を生じさせることができる。また、パチンコ機1としては、2ラウンド確変大当り(突確大当り)、2ラウンド時短大当り、および、小当りのすべてが実行可能に設けられてもよい。
(4) 前述の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、変動表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
(5) 上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(たとえば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、またはたとえば簡略化したコマンドに変更して、変動表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行なうのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行なうことができる。
(6) 前述した実施の形態は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
(7) 前述した実施の形態は、パチンコ機1の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実施形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(8) 前述した実施の形態においては、遊技球がゲート32を通過したことが検出されたときに変動表示される普通図柄表示器10における変動表示の表示結果が所定の表示結果(当り図柄)となったときに可変入賞球装置15が開状態に制御される例を示した。しかし、これに限らず、普通図柄表示器10を設けず、遊技球がゲート32を通過したことが検出されたときに、表示可変入賞球装置15が、開状態に制御されるようにしてもよい。
(9) 前述した実施の形態においては、リーチb〜リーチkの変動パターンに対応する楽曲B〜Kについて、1番、2番のような複数の曲部分により構成されている例を示した。複数の曲部分としては、前述したような1番、2番のような複数段階に分けて演奏される歌唱曲の部分であってもよく、第1の曲、第2の曲のような複数段階の段階別で別の異なる曲により構成されてもよい。つまり、楽曲B〜Kの複数の曲部分については、複数段階に分けて演奏されることが遊技者にとって認識しやすい構成であれば、同じ楽曲の一部を複数段階に分けて演奏するものであってもよく、まったく別の楽曲を複数段階に分けて演奏するものであってもよい。
(10) 前述した実施の形態においては、リーチ後楽曲段階制御を行なう第2の期間として、大当り遊技状態の開始前における第1再抽選が行なわれる第1のタイミングと、大当り遊技状態の開始後における第2再抽選が行なわれる第2のタイミングとのうちから選択されたどちらか一方のタイミングで実行する例を示した。しかし、これに限らず、リーチ後楽曲段階制御を行なう第2の期間としては、第1のタイミングで行なうように設定してもよく、第2のタイミングで行なうように設定してもよく、第1のタイミングおよび第2のタイミングの両方のタイミングで行なうように設定してもよい。
(11) リーチ後楽曲段階制御を行なう第1の期間(リーチ状態の期間)と、第2の期間(大当り遊技状態の所定ラウンドの期間)とについては、第1の期間と第2の期間とで、飾り図柄の背景画像の表示態様、および、各種ランプ等の発光体の発光態様のいずれか一方、または、両方が異なるように演出制御用マイクロコンピュータ100が演出装置を制御するようにしてもよい。
(12) 前述した実施の形態においては、潜伏確変状態であるかどうかについて、遊技制御用マイクロコンピュータ560の側で管理せず、演出制御用マイクロコンピュータ100の側で認識して管理する例を示した。しかし、これに限らず、潜伏確変状態について、遊技制御用マイクロコンピュータ560の側で認識して管理し、演出制御用マイクロコンピュータ100の側で管理しないようにしてもよい。その場合には、図54のS980A〜S980Gと同様の処理を遊技制御用マイクロコンピュータ560の側で実行することにより、遊技状態が、確変状態(潜伏確変状態を除く)、潜伏確変状態、非確変状態のいずれにあるかを認識して管理する。そして、潜伏確変状態であるか否かを認識して行なうリーチ楽曲継続演出を実行するか否かについて、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドにより指定し、その指定に応じて、演出制御用マイクロコンピュータ100がリーチ楽曲継続演出を実行するようにすればよい。このように、遊技状態が、確変状態(潜伏確変状態を除く)、潜伏確変状態、非確変状態のいずれにあるかを認識して管理することは、遊技制御用マイクロコンピュータ560の側のみで行なってもよく、演出制御用マイクロコンピュータ100の側のみで行なってもよく、これら2つのマイクロコンピュータの両方で行なってもよい。
(13) 前述した実施の形態においては、リーチ楽曲継続判定を行なう対象となるリーチ楽曲継続判定対象変動パターンとして、リーチb〜リーチkの変動パターンのうち、リーチb,cという一部のリーチの変動パターンを対象として設定した例を示した。しかし、これに限らず、リーチb〜リーチkの変動パターンのすべてをリーチ楽曲継続判定対象変動パターンとして設定するようにしてもよい。
(14) 前述した実施の形態においては、リーチ楽曲継続演出において、リーチ状態となったときに再生されて出力された楽曲を、その後の所定回数の変動表示後において楽曲として再生するときには、楽曲を構成する複数の曲部分のうち、同じ曲部分を再生してもよく(たとえば、リーチ状態となったときに楽曲の1番が再生されていたのであれば、同じ1番を再生する)、異なる曲部分を再生してもよい(たとえば、リーチ状態となったときに楽曲の1番が再生されていたのであれば次の2番を再生する、また、リーチ状態となったときに楽曲の1番が再生されていたのであれば次回に2番を再生し、次々回に1番を再生する等、変動表示ごとに再生する曲部分を変更してもよい。)。
(15) 前述したパチンコ機1は、たとえば、遊技状態が、複数種類の演出制御モードのいずれかに制御されるものであり、演出制御モードによって変動表示において再生される楽曲が変更される(演出制御モードと楽曲の種類との関係が予め定められている)ものであってもよい。その場合には、演出制御モードが一の演出制御モードから他の演出制御モードに移行したときに、潜伏確変状態であるか否に基づいて異なる割合(潜伏確変状態であるときの方が潜伏確変状態でないときよりも割合が高い)で、リーチ楽曲継続演出を行なうか否かを決定し、演出制御モードの移行時において、リーチ楽曲継続演出を行なうようにしてもよい。
(16) 前述したリーチ楽曲継続演出については、リーチ楽曲継続判定対象変動パターンが複数設定されている場合において、対照となる変動パターンに対応する楽曲の種類に応じて、リーチ楽曲継続演出が繰返し行なわれる割合が異なるように設定してもよい。
(17) 前述した変動表示において再生される楽曲(楽曲A〜K)による演出と、飾り図柄の背景画像および各種ランプの演出との関係としては、再生される楽曲が変更されたときに、飾り図柄の背景画像の表示態様、および、各種ランプ等の発光体の発光態様のいずれか一方、または、両方が変更されるように演出制御用マイクロコンピュータ100が演出装置を制御するようにしてもよい。
(18) 前述した変動表示において再生される楽曲(楽曲A〜K)については、確変状態(潜伏確変状態を除く)であるときに限定して用いる確変状態用楽曲を設けてもよい。また、再生される楽曲としては、時短状態であるときに限定して用いる時短状態用楽曲を設けてもよい。
(19) 前述した実施の形態においては、変動表示が行なわれるときに用いられる基本的な楽曲Aが、1番から3番のような複数の曲部分を構成する複数の曲データA−1〜A−3により構成されている例を支援した。しかし、これに限らず、基本的な楽曲Aの曲データA−1〜A−3が、同じ曲データで構成され、楽曲Aとしては、同じ曲部分の演奏yb34が繰返し再生されるものであってもよい。
(20) 前述した実施の形態においては、遊技者にとって有利な特別遊技状態として、確変状態を示した。しかし、これに限らず、特別遊技状態は、次のような遊技状態であってもよい。a特別図柄の変動時間短縮制御(変動開始から表示結果の導出表示までの時間が変動時間短縮制御状態以外の通常状態での当該時間よりも短縮される制御)が行なわれる状態、b普通図柄の変動時間短縮制御が行なわれる状態、c普通図柄の当りの発生確率を向上させる制御が行なわれる状態、d普通図柄が当りとなったときに始動口入賞14に設けられた一対の可動片が開放される回数を増加させる開放回数増加制御が行なわれる状態、e始動口入賞14に設けられた一対の可動片の1回の開放時間を延長させる開放時間延長制御。特別遊技状態としては、確変状態および前記a〜前記eのうちのいずれかの単独制御、または、確率変動状態および前記a〜eのうちから2つ〜6つの状態が適宜組合わされた制御でもよい。つまり、前述したような制御を実行する対象となる特別遊技状態としては、予め定められた特別遊技状態発生条件が成立したときに特定遊技状態に加えて遊技者に有利な特別状態を付与する特別遊技状態であれば、どのような特別遊技状態であってもよい。
(21) 前述した実施の形態においては、特別遊技状態として、変動表示結果が大当り表示結果(大当り図柄のうち確変大当り図柄の表示結果)となったときに、特別遊技状態に制御される例を示した。しかし、これに限らず、特別遊技状態として、確変大当り図柄の表示結果を設けず、変動表示結果としての大当り図柄だけでは特別遊技状態に制御されるか否かが判別できないようにしてもよい。その場合には、特別遊技状態となるときと、特別遊技状態とならないときとで、楽曲の選択が異なるようにすればよい。
(22) 前述した実施の形態では、変動パターン種別判定用乱数と変動パターン種別判定テーブルとを用いて変動パターンの種別を選択決定する例を示した。このような変動パターンの種別の決定対象としては、擬似連の演出を行なう変動パターンの種別、および、滑りの演出を行なう変動パターンの種別を含めてもよい。ここで、擬似連とは、1の始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の変動表示が実行されたかのように見せるために、1の始動入賞に対して決定された変動時間内にて、全部の左,中,右図柄について仮停止と、再変動とを所定回数実行する変動表示パターンをいう。また、滑りの演出は、左,中,右図柄を変動させてから、2つ以上の図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した図柄のうち所定数の図柄を再び変動させた後に停止表示させることによって、図柄が滑って停止表示するように演出図柄を変更させる演出表示を行なう演出である。擬似連の演出を行なう変動パターンの種別としては、リーチとなるときに実行される擬似連の変動パターンの種別と、リーチとならないときに実行される擬似連の変動パターンの種別とを設けてもよい。また、滑りの演出を行なう変動パターンの種別としては、リーチとなるときに実行される滑り演出の変動パターンの種別と、リーチとならないときに実行される滑り演出の変動パターンの種別とを設けてもよい。
(23) 擬似連の演出を行なう変動パターンの種別を設ける場合において、擬似連の演出を行なう変動パターンの種別としては、擬似連において変動表示を行なう回数別に種別を設ければよい。たとえば、擬似連での変動回数の1回、2回、3回、4回のそれぞれを変動パターンの種別とし設け、各回数の種別のそれぞれに複数種類の変動パターンを定め、種別の決定により擬似連の変動回数のいずれかの種別を選択し、選択した種別について定められた複数の変動パターンから実行する変動パターンを決定すればよい。
(24) 前述した実施の形態では、突確大当りとして、大当り遊技状態後に低ベース状態となる例を示した。しかし、これに限らず、突確大当りとしては、たとえば、高ベース状態において発生したときに、大当り遊技状態後にそのまま高ベース状態となるもの等、大当り遊技状態後に高ベース状態となるものを用いてもよい。
(25) 前述した実施の形態では、たとえば、図13、図14のリーチd−1〜d−4の変動パターンで再生される楽曲Dのように、確変状態であるときにのみ選択されて再生される楽曲がある例を示した。このような確変状態であるときにのみ再生される楽曲は、確変状態において、リーチとなるとき以外のときにも再生されるようにしてもよい。
(26) 前述した実施の形態では、15ラウンドの確変大当りとして、大当り遊技状態の終了後に所定回数(100回)の変動表示が行なわれるまで時短状態が継続する制御を行なう例を示した。しかし、これに限らず、15ラウンドの確変大当り後の時短状態としては、次の大当りが発生するときまで継続する制御を行なうようにしてもよい。
(27) 前述した実施の形態で示した確変昇格演出は、確変大当りとなるときと非確変大当りとなるときとのどちらのときにも実行されてもよい。また、確変昇格演出は、確変大当りとなるときにのみ実行されてもよい。
(28) 前述した実施の形態では、突確大当り以外の大当りとして、たとえば、5ラウンド、7ラウンド、および、15ラウンドのように複数種類のラウンド数からラウンド数が選択決定される大当りを設けてもよい。そのような複数種類のラウンドの大当りを設けるときには、前述の実施の形態で示したリーチ後楽曲段階制御による楽曲の再生制御を、選択されたラウンド数を制御対象として行なうようにしてもよい。たとえば、5ラウンドに決定されたときには楽曲の1番を再生し、7ラウンドに決定されたときには楽曲の1番および2番を再生し、15ラウンドに決定されたときには楽曲の1番〜3番を再生するように制御してもよい。また、そのような複数種類のラウンドの大当りを設けるときには、前述の実施の形態で示したラウンドリーチ中楽曲段階制御による楽曲の再生制御を、選択されたラウンド数を制御対象として行なうようにしてもよい。たとえば、リーチ中において、5ラウンドに決定されたときには楽曲の1番を再生し、7ラウンドに決定されたときには楽曲の1番および2番を再生し、15ラウンドに決定されたときには楽曲の1番〜3番を再生するように制御してもよい。
(29) 前述した実施の形態では、図13に示すように、リーチ中に第2有利状態(たとえば確変状態)となるときには、100%の確率で第3のタイミングまで行なう楽曲(楽曲j、楽曲o)と、第2または第3タイミングまで行なう楽曲(楽曲i、楽曲n)とを両方備えているが、必ずしも両方を備える必要はなく、いずれか一方に相当する楽曲しか備えていない遊技機においても、本効果を奏する。
(30) 各々を識別可能な複数種類の識別情報(飾り図柄)の変動表示を行ない表示結果を導出表示する変動表示装置(変動表示装置9)を備え、該変動表示装置に予め定められた特定表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示されたときに遊技価値(大当り遊技状態、確変状態になる等の遊技価値)を付与する遊技機(パチンコ機1)であって、
前記遊技価値として、第1遊技価値(大当り遊技状態)を付与するか否かと、該第1遊技価値よりも大きな第2遊技価値(確変状態)を付与するか否かとを、前記識別情報の表示結果が導出表示される以前に決定する事前決定手段と(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図31のS61,S73)、
該事前決定手段による決定に基づいて、前記識別情報の変動をリーチ態様とするか否かを決定するリーチ決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図32のS95〜S98)と、
該リーチ決定手段により前記リーチ態様とする決定がされたときに、予め定められた複数種類のリーチ態様のうちから変動表示に用いるリーチ態様を決定するリーチ態様決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図32のS99,S101〜S105)と、
該リーチ態様決定手段の決定結果に基づいて、前記識別情報の変動表示を行なう変動表示態様実行手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図43のS801〜S803)と、
楽曲音を含む音を出力する音出力部(スピーカ27)を含む演出装置(スピーカ27、および、装飾ランプ25等のランプ)と、
前記演出装置を制御する演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100)とを含み、
該演出制御手段は、前記変動表示態様実行手段により特定のリーチ態様で前記識別情報の変動表示が行なわれている期間において(図27の(c),(f),(i))、予め記憶された所定の楽曲を再生して前記音出力部から出力させる特定リーチ楽曲再生手段(図45のS518、図49のS845)を含み、
該特定リーチ楽曲再生手段は、
前記事前決定手段により前記第1遊技価値および前記第2遊技価値を付与しないと決定されたときに、前記所定の楽曲を、第1タイミング(図27に示す楽曲Iの1番I−1を完奏するタイミング)まで再生して、当該第1タイミング以降は再生せず(図49のS845による楽曲Iの1番I−1再生の実行、図27の(c)、図17の変動パターン種別CB4,CB5の変動パターン)、
前記事前決定手段により、前記第1遊技価値を付与すると決定されたときに、前記所定の楽曲を、第1タイミング以降の第2タイミング(図27に示す楽曲Iの2番I−2を完奏するタイミング)まで再生して、当該第2タイミング以降は再生せず(図49のS845による楽曲Iの1番I−1および2番I−2再生の実行、図27の(c),(f)、図14の変動パターン種別CD4,CD5の変動パターン)、
前記事前決定手段により、前記第2遊技価値を付与すると決定されたときに、前記所定の楽曲を、第2タイミング以降の第3タイミング(図27に示す楽曲Iの3番I−3を完奏するタイミング)まで再生する(図49のS845による楽曲Iの2番I−2および3番I−3再生の実行、図27の(c),(f),(i)、図13の変動パターン種別CC5,CC6の変動パターン(特にリーチj,oの変動パターン)。
このような構成によれば、予め記憶された所定の楽曲が、特定のリーチ態様で識別情報の変動表示が行なわれている期間において再生される。そして、特定のリーチ態様で識別情報の変動表示が行なわれている期間において、第1遊技価値および第2遊技価値を付与しないと決定されたときに、所定の楽曲が、第1タイミングまで再生されて、当該第1タイミング以降は再生されない。また、第1遊技価値を付与すると決定されたときに、所定の楽曲が、第1タイミング以降の第2タイミングまで再生され、当該第2タイミング以降は再生されないので、第2タイミングまで所定の楽曲が再生されることにより、第1遊技価値が付与されることが示される。さらに、第2遊技価値を付与すると決定されたときに、所定の楽曲が、第2タイミング以降の第3タイミングまで再生されるので、所定の楽曲が第3タイミングまで再生されることにより、必ず第2遊技価値が付与されることが示される。これにより、特定のリーチ態様で識別情報の変動表示が行なわれている期間においてどのタイミングまで所定の楽曲が再生されるかに基づいて、第1遊技価値が付与されること、および、第2遊技価値が付与されることを遊技者が認識することができ、付与される遊技価値に対する遊技者の期待感を高めることができるので、楽曲を用いた演出に関し、遊技の興趣を向上させることができる。
(31) 各々を識別可能な複数種類の識別情報(飾り図柄)の変動表示を行ない表示結果を導出表示する変動表示装置(変動表示装置9)を備え、該変動表示装置に予め定められた特定表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示されたときに遊技価値(大当り遊技状態、確変状態になる等の遊技価値)を付与する遊技機(パチンコ機1)であって、
前記遊技価値として、第1遊技価値(大当り遊技状態)を付与するか否かと、該第1遊技価値よりも大きな第2遊技価値(確変状態)を付与するか否かとを、前記識別情報の表示結果が導出表示される以前に決定する事前決定手段と(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図31のS61,S73)、
該事前決定手段による決定に基づいて、前記識別情報の変動をリーチ態様とするか否かを決定するリーチ決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図32のS95〜S98)と、
該リーチ決定手段により前記リーチ態様とする決定がされたときに、予め定められた複数種類のリーチ態様のうちから変動表示に用いるリーチ態様を決定するリーチ態様決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図32のS99,S101〜S105)と、
該リーチ態様決定手段の決定結果に基づいて、前記識別情報の変動表示を行なう変動表示態様実行手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図43のS801〜S803)と、
楽曲音を含む音を出力する音出力部(スピーカ27)を含む演出装置(スピーカ27、および、装飾ランプ25等のランプ)と、
前記演出装置を制御する演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100)とを含み、
該演出制御手段は、前記変動表示態様実行手段により特定のリーチ態様で前記識別情報の変動表示が行なわれている期間において(図27の(c),(f),(i))、予め記憶された所定の楽曲を再生して前記音出力部から出力させる特定リーチ楽曲再生手段(図45のS518、図49のS845)を含み、
該特定リーチ楽曲再生手段は、
前記事前決定手段により前記第1遊技価値および前記第2遊技価値を付与しないと決定されたときに、前記所定の楽曲を、第1タイミング(図27に示す楽曲Iの1番I−1を完奏するタイミング)まで再生して、当該第1タイミング以降は再生せず(図49のS845による楽曲Iの1番I−1再生の実行、図27の(c)、図17の変動パターン種別CB4,CB5の変動パターン)、
前記事前決定手段により、前記第1遊技価値を付与すると決定されたときに、前記所定の楽曲を、第1タイミング以降の第2タイミング(図27に示す楽曲Iの2番I−2を完奏するタイミング)まで再生して、当該第2タイミング以降は再生せず(図49のS845による楽曲Iの1番I−1および2番I−2再生の実行、図27の(c),(f)、図13の変動パターン種別CD4,CD5の変動パターン))、
前記事前決定手段により、前記第2遊技価値を付与すると決定されたときに、前記所定の楽曲を、第2タイミングまで再生して第2タイミング以降は再生しないか、または、第2タイミング以降の第3タイミング(図27に示す楽曲Iの3番I−3を完奏するタイミング)まで再生する(図49のS845による楽曲Iの2番I−2および3番I−3再生の実行、図27の(c),(f),(i)、図13の変動パターン種別CC5,CC6の変動パターン、特にリーチi,nの変動パターン)。
このような構成によれば、予め記憶された所定の楽曲が、特定のリーチ態様で識別情報の変動表示が行なわれている期間において再生される。そして、特定のリーチ態様で識別情報の変動表示が行なわれている期間において、第1遊技価値および第2遊技価値を付与しないと決定されたときに、所定の楽曲が、第1タイミングまで再生されて、当該第1タイミング以降は再生されない。また、第1遊技価値を付与すると決定されたときに、所定の楽曲が、第1タイミング以降の第2タイミングまで再生され、当該第2タイミング以降は再生されないので、第2タイミングまで所定の楽曲が再生されることにより、第1遊技価値が付与されることが示される。さらに、第2遊技価値を付与すると決定されたときに、所定の楽曲が、第2タイミングまで再生して第2タイミング以降は再生されないか、または、第2タイミング以降の第3タイミングまで再生される。したがって、所定の楽曲が第3タイミングまで再生されることにより、必ず第2遊技価値が付与されることが示される。また、第2遊技価値を付与すると決定されたときでも、所定楽曲が第2タイミングまで再生されて、第2タイミング以降再生されないときもあるので、所定の楽曲が第2タイミング以降再生されないときでも、遊技者の期待感の低下を抑制することができる。これにより、特定のリーチ態様で識別情報の変動表示が行なわれている期間においてどのタイミングまで所定の楽曲が再生されるかに基づいて、第1遊技価値が付与されること、および、第2遊技価値が付与されることを遊技者が認識することができ、付与される遊技価値に対する遊技者の期待感を高めることができるので、楽曲を用いた演出に関し、遊技の興趣を向上させることができる。
(32) 前記事前決定手段による決定結果ならびに前記リーチ決定手段による決定結果に基づいて、前記識別情報の変動表示パターン種別を、予め定められた複数の変動表示パターン種別のいずれかに決定する変動表示パターン種別決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図31のS101,S102)と、
該変動表示パターン種別決定手段により決定された変動表示パターン種別に含まれる予め定められた複数の変動表示パターンの中から1つの変動表示パターンを選択する変動表示パターン選択手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図31のS104,S105)と、
前記変動表示パターン選択手段が選択した変動表示パターンに基づいて、前記識別情報の変動表示を実行する変動表示実行手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図113のS801〜S805)とをさらに含む。
このような構成によれば、変動表示パターン種別決定手段と変動表示パターン選択手段とは事前決定手段による決定に応じて異なる決定を行なうことになり、制御負担を増大させることなく、変動表示パターンの種類を増やすことができる。また、変動表示パターンを決定するための手段が、変動表示パターン種別決定手段と変動表示パターン選択手段とに分けられているため、たとえば、変動表示パターン種別決定手段における種別決定の振り分けを変更せずに変動表示パターン選択手段における変動表示パターン選択の振り分けを変更するだけで変動表示パターンを選択するための設定を変更する設計変更が可能となるので、変動表示パターンの設計変更を容易化することができる。
(33) 遊技媒体(メダル)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームを開始させることが可能となり、各々を識別可能な複数種類の入賞用識別情報(リール502L,502C,502Rに描かれた入賞用の図柄500)を変動表示させる入賞用変動表示装置(図柄表示装置5000)に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該入賞用変動表示装置に導出された表示結果に応じて入賞(小役、再遊技役、特別役等の入賞)が発生可能である遊技機(第2実施形態のスロットマシン501)であって、
前記入賞用変動表示装置の表示結果が導出される前に、遊技者にとって有利な特定遊技状態への移行を伴う特定入賞(レギュラーボーナス、ビッグボーナス)を含む複数種類の入賞(小役、再遊技役、特別役等の入賞)各々の発生を許容するか否かを決定する入賞用事前決定手段(メイン制御部541、入賞判定を行なう処理プログラム)と、
該入賞用事前決定手段の決定結果に応じて、前記入賞用変動表示装置に表示結果を導出させる制御を行なう入賞用導出制御手段(メイン制御部541、リール502L,502C,502Rで表示結果を導出表示させる制御を行なう処理プログラム)と、
前記特定入賞に対応する特定入賞表示結果が前記入賞用変動表示装置に導出されたときに、前記特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段(メイン制御部541、ボーナスの遊技状態に制御するプログラム)と、
各々を識別可能な複数種類の演出用識別情報を変動表示する演出用変動表示装置(液晶表示器55)と、
該演出用変動表示装置の表示結果が予め定められた特殊表示結果(レギュラーボーナスとなる表示結果、ビッグボーナスとなる表示結果)となることによって、遊技価値(レギュラーボーナス、ビッグボーナス)を付与する移行条件が成立している(内部抽選に当選してレギュラーボーナスまたはビッグボーナスの当選フラグがRAM541cに設定されている状態)ことを示唆する示唆演出手段(液晶表示器551、可動役物575L,575R等)と、
前記遊技価値として第1遊技価値を付与する第1移行条件が成立しているか否かと、該第1遊技価値よりも大きな第2遊技価値を付与する第2移行条件が成立しているか否かとを前記演出用識別情報の表示結果が導出表示される以前に判定する演出用事前判定手段(サブ制御部591、第2実施形態においてメイン制御部541からの内部抽選結果コマンドに基づいて、レギュラーボーナスへの移行を許容するか否かと、ビッグボーナスへの移行を許可するか否かを判定し、特殊表示結果を決定するプログラム)と、
該演出用事前判定手段による決定に基づいて、前記演出用識別情報の変動をリーチ態様とするか否かを決定するリーチ決定手段(サブ制御部591、第2実施形態において第1実施形態の図32のS95〜S98に対応する処理プログラム)と、
該リーチ決定手段により前記リーチ態様とする決定がされたときに、予め定められた複数種類のリーチ態様のうちから変動表示に用いるリーチ態様を決定するリーチ態様決定手段(サブ制御部591、第2実施形態において第1実施形態の図32のS99,S101〜S105に対応する処理プログラム)と、
前記演出用事前判定手段による判定に基づいて、前記演出用識別情報の変動表示を行なう演出用識別情報の変動表示を行なう演出用変動表示態様実行手段(サブ制御部591、第2実施形態において第1実施形態の図43のS801〜S803に対応する処理プログラム)と、
楽曲音を含む音を出力する音出力部(スピーカ553,554)を含む演出装置(スピーカ553,554、演出効果LED552)と、
該演出装置を制御する演出制御手段(サブ制御部591)とを含み、
該演出制御手段は、前記演出用変動表示態様実行手段により特定のリーチ態様で前記演出用識別情報の変動表示が行なわれている期間において(第2実施形態において第1実施形態の図27の(c),(f),(i)に対応する期間)、予め記憶された所定の楽曲を再生して前記音出力部から出力させる特定リーチ楽曲再生手段(サブ制御部591、第2実施形態において第1実施形態の図45のS518、図49のS845に対応する処理プログラム)を含み、
該特定リーチ楽曲再生手段は、
前記演出用事前判定手段により前記第1遊技価値を付与する第1移行条件および前記第2遊技価値を付与する第2移行条件が成立していないと判定されたときに、前記所定の楽曲を、第1タイミング(第2実施形態において第1実施形態の図27に示す楽曲Iの1番I−1を完奏するタイミングに対応するタイミング)まで再生して、当該第1タイミング以降は再生せず(第2実施形態において第1実施形態の図49のS845による楽曲Iの1番I−1再生の実行に対応する再生の実行、図27の(c))、
前記演出用事前判定手段により、前記第1遊技価値以上の遊技価値を付与する移行条件が成立していると判定されたときに、前記所定の楽曲を、第1タイミング以降の第2タイミング(第2実施形態において第1実施形態の図27に示す楽曲Iの2番I−2を完奏するタイミングに対応するタイミング)まで再生して、当該第2タイミング以降は再生せず(第2実施形態において第1実施形態の図49のS845による楽曲Iの1番I−1および2番I−2再生の実行に対応する再生の実行、図27の(c),(f)、図14の変動パターン種別CD4,CD5の変動パターン)、
前記演出用事前判定手段により、前記第2遊技価値を付与する前記第2移行条件が成立していると判定されたときに、前記所定の楽曲を、第2タイミング以降の第3タイミング(第2実施形態において第1実施形態の図27に示す楽曲Iの3番I−3を完奏するタイミングに対応するタイミング)まで再生する(第2実施形態において第1実施形態の図49のS845による楽曲Iの2番I−2および3番I−3再生の実行に対応する再生の実行、図27の(c),(f),(i)、図13の変動パターン種別CC5,CC6の変動パターン(特にリーチj,oの変動パターン)。
このような構成によれば、遊技媒体を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームを開始させることが可能となり、各々を識別可能な複数種類の入賞用識別情報を変動表示させる入賞用変動表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該入賞用変動表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能である遊技機において、予め記憶された所定の楽曲が、特定のリーチ態様で識別情報の変動表示が行なわれている期間において再生される。そして、特定のリーチ態様で識別情報の変動表示が行なわれている期間において、第1遊技価値を付与する第1移行条件および第2遊技価値を付与する第2移行条件が成立していないと判定されたときに、所定の楽曲が、第1タイミングまで再生されて、当該第1タイミング以降は再生されない。また、第1遊技価値を付与する移行条件が成立していると判定されたときに、所定の楽曲が、第1タイミング以降の第2タイミングまで再生され、当該第2タイミング以降は再生されないので、第2タイミングまで所定の楽曲が再生されることにより、第1遊技価値以上の遊技価値を付与する移行条件が成立していることが示される。さらに、第2遊技価値を付与する第2移行条件が成立していると判定されたときに、所定の楽曲が、第2タイミング以降の第3タイミングまで再生されるので、所定の楽曲が第3タイミングまで再生されることにより、必ず第2遊技価値を付与する第2移行条件が成立していることが示される。これにより、特定のリーチ態様で識別情報の変動表示が行なわれている期間においてどのタイミングまで所定の楽曲が再生されるかに基づいて、第1遊技価値以上の遊技価値を付与する移行条件が成立していること、および、第2遊技価値を付与する移行条件が成立していることを遊技者が認識することができ、付与される遊技価値に対する遊技者の期待感を高めることができるので、楽曲を用いた演出に関し、遊技の興趣を向上させることができる。
(34) 遊技媒体(メダル)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームを開始させることが可能となり、各々を識別可能な複数種類の入賞用識別情報(リール502L,502C,502Rに描かれた入賞用の図柄500)を変動表示させる入賞用変動表示装置(図柄表示装置5000)に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該入賞用変動表示装置に導出された表示結果に応じて入賞(小役、再遊技役、特別役等の入賞)が発生可能である遊技機(第2実施形態のスロットマシン501)であって、
前記入賞用変動表示装置の表示結果が導出される前に、遊技者にとって有利な特定遊技状態への移行を伴う特定入賞(レギュラーボーナス、ビッグボーナス)を含む複数種類の入賞(小役、再遊技役、特別役等の入賞)各々の発生を許容するか否かを決定する入賞用事前決定手段(メイン制御部541、入賞判定を行なう処理プログラム)と、
該入賞用事前決定手段の決定結果に応じて、前記入賞用変動表示装置に表示結果を導出させる制御を行なう入賞用導出制御手段(メイン制御部541、リール502L,502C,502Rで表示結果を導出表示させる制御を行なう処理プログラム)と、
前記特定入賞に対応する特定入賞表示結果が前記入賞用変動表示装置に導出されたときに、前記特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段(メイン制御部541、ボーナスの遊技状態に制御するプログラム)と、
各々を識別可能な複数種類の演出用識別情報を変動表示する演出用変動表示装置(液晶表示器55)と、
該演出用変動表示装置の表示結果が予め定められた特殊表示結果(レギュラーボーナスとなる表示結果、ビッグボーナスとなる表示結果)となることによって、遊技価値(レギュラーボーナス、ビッグボーナス)を付与する移行条件が成立している(内部抽選に当選してレギュラーボーナスまたはビッグボーナスの当選フラグがRAM541cに設定されている状態)ことを示唆する示唆演出手段(液晶表示器551、可動役物575L,575R等)と、
前記遊技価値として第1遊技価値を付与する第1移行条件が成立しているか否かと、該第1遊技価値よりも大きな第2遊技価値を付与する第2移行条件が成立しているか否かとを前記演出用識別情報の表示結果が導出表示される以前に判定する演出用事前判定手段(サブ制御部591、第2実施形態においてメイン制御部541からの内部抽選結果コマンドに基づいて、レギュラーボーナスへの移行を許容するか否かと、ビッグボーナスへの移行を許可するか否かを判定し、特殊表示結果を決定するプログラム)と、
該演出用事前判定手段による決定に基づいて、前記演出用識別情報の変動をリーチ態様とするか否かを決定するリーチ決定手段(サブ制御部591、第2実施形態において第1実施形態の図32のS95〜S98に対応する処理プログラム)と、
該リーチ決定手段により前記リーチ態様とする決定がされたときに、予め定められた複数種類のリーチ態様のうちから変動表示に用いるリーチ態様を決定するリーチ態様決定手段(サブ制御部591、第2実施形態において第1実施形態の図32のS99,S101〜S105に対応する処理プログラム)と、
前記演出用事前判定手段による判定に基づいて、前記演出用識別情報の変動表示を行なう演出用識別情報の変動表示を行なう演出用変動表示態様実行手段(サブ制御部591、第2実施形態において第1実施形態の図43のS801〜S803に対応する処理プログラム)と、
楽曲音を含む音を出力する音出力部(スピーカ553,554)を含む演出装置(スピーカ553,554、演出効果LED552)と、
該演出装置を制御する演出制御手段(サブ制御部591)とを含み、
該演出制御手段は、前記演出用変動表示態様実行手段により特定のリーチ態様で前記演出用識別情報の変動表示が行なわれている期間において(第2実施形態において第1実施形態の図27の(c),(f),(i)に対応する期間)、予め記憶された所定の楽曲を再生して前記音出力部から出力させる特定リーチ楽曲再生手段(サブ制御部591、第2実施形態において第1実施形態の図45のS518、図49のS845に対応する処理プログラム)を含み、
該特定リーチ楽曲再生手段は、
前記演出用事前判定手段により前記第1遊技価値を付与する第1移行条件および前記第2遊技価値を付与する第2移行条件が成立していないと判定されたときに、前記所定の楽曲を、第1タイミング(第2実施形態において第1実施形態の図27に示す楽曲Iの1番I−1を完奏するタイミングに対応するタイミング)まで再生して、当該第1タイミング以降は再生せず(第2実施形態において第1実施形態の図49のS845による楽曲Iの1番I−1再生の実行に対応する再生の実行、図27の(c))、
前記演出用事前判定手段により、前記第1遊技価値以上の遊技価値を付与する移行条件が成立していると判定されたときに、前記所定の楽曲を、第1タイミング以降の第2タイミング(第2実施形態において第1実施形態の図27に示す楽曲Iの2番I−2を完奏するタイミングに対応するタイミング)まで再生して、当該第2タイミング以降は再生せず(第2実施形態において第1実施形態の図49のS845による楽曲Iの1番I−1および2番I−2再生の実行に対応する再生の実行、図27の(c),(f)、図14の変動パターン種別CD4,CD5の変動パターン)、
前記演出用事前判定手段により、前記第2遊技価値を付与する前記第2移行条件が成立していると判定されたときに、前記所定の楽曲を、第2タイミングまで再生して第2タイミング以降は再生しないか、または、第2タイミング以降の第3タイミング(第2実施形態において第1実施形態の図27に示す楽曲Iの3番I−3を完奏するタイミング)まで再生する(第2実施形態において第1実施形態の図49のS845による楽曲Iの2番I−2および3番I−3再生の実行、図27の(c),(f),(i)、図13の変動パターン種別CC5,CC6の変動パターン、特にリーチi,nの変動パターン)。
このような構成によれば、遊技媒体を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームを開始させることが可能となり、各々を識別可能な複数種類の入賞用識別情報を変動表示させる入賞用変動表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該入賞用変動表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能である遊技機において、予め記憶された所定の楽曲が、特定のリーチ態様で識別情報の変動表示が行なわれている期間において再生される。そして、特定のリーチ態様で識別情報の変動表示が行なわれている期間において、第1遊技価値を付与する第1移行条件および第2遊技価値を付与する第2移行条件が成立していないと判定されたときに、所定の楽曲が、第1タイミングまで再生されて、当該第1タイミング以降は再生されない。また、第1遊技価値を付与する移行条件が成立していると判定されたときに、所定の楽曲が、第1タイミング以降の第2タイミングまで再生され、当該第2タイミング以降は再生されないので、第2タイミングまで所定の楽曲が再生されることにより、第1遊技価値以上の遊技価値を付与する移行条件が成立していることが示される。さらに、第2遊技価値を付与する第2移行条件が成立していると判定されたときに、所定の楽曲が、第2タイミングまで再生して第2タイミング以降は再生されないか、または、第2タイミング以降の第3タイミングまで再生されるので、所定の楽曲が第3タイミングまで再生される。したがって、所定の楽曲が第3タイミングまで再生されることにより、必ず第2遊技価値を付与する第2移行条件が成立していることが示される。また、第2遊技価値を付与する第2移行条件が成立していると判定されたときでも、所定楽曲が第2タイミングまで再生されて、第2タイミング以降再生されないときもあるので、所定の楽曲が第2タイミング以降再生されないときでも、遊技者の期待感の低下を抑制することができる。これにより、特定のリーチ態様で識別情報の変動表示が行なわれている期間においてどのタイミングまで所定の楽曲が再生されるかに基づいて、第1遊技価値を付与する移行条件が成立していること、および、第2遊技価値を付与する移行条件が成立していることを遊技者が認識することができ、付与される遊技価値に対する遊技者の期待感を高めることができるので、楽曲を用いた演出に関し、遊技の興趣を向上させることができる。
(35) 前記演出用事前決定手段による決定結果ならびに前記リーチ決定手段による決定結果に基づいて、前記演出用識別情報の変動表示パターン種別を、予め定められた複数の変動表示パターン種別のいずれかに決定する変動表示パターン種別決定手段(サブ制御部591、第2実施形態において第1実施形態の図31のS101,S102に対応するプログラム)と、
該変動表示パターン種別決定手段により決定された変動表示パターン種別に含まれる予め定められた複数の変動表示パターンの中から1つの変動表示パターンを選択する変動表示パターン選択手段(サブ制御部591、第2実施形態において第1実施形態の図31のS104,S105に対応するプログラム)と、
前記変動表示パターン選択手段が選択した変動表示パターンに基づいて、前記演出用識別情報の変動表示を実行する変動表示実行手段(サブ制御部591、第2実施形態において第1実施形態の図113のS801〜S805に対応するプログラム)とをさらに含む。
このような構成によれば、変動表示パターン種別決定手段と変動表示パターン選択手段とは演出用事前決定手段による決定に応じて異なる決定を行なうことになり、制御負担を増大させることなく、変動表示パターンの種類を増やすことができる。また、変動表示パターンを決定するための手段が、変動表示パターン種別決定手段と変動表示パターン選択手段とに分けられているため、たとえば、変動表示パターン種別決定手段における種別決定の振り分けを変更せずに変動表示パターン選択手段における変動表示パターン選択の振り分けを変更するだけで変動表示パターンを選択するための設定を変更する設計変更が可能となるので、変動表示パターンの設計変更を容易化することができる。
(36) 前記第2有利状態は、前記第1有利状態(大当り遊技状態またはレギュラーボーナス)と、該第1有利状態の終了後に移行し、通常状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態(確変状態またはビッグボーナス)とから構成され、
前記所定の楽曲は、複数種類の楽曲が予め記憶されており、
前記特定リーチ楽曲再生手段は、前記特別遊技状態に制御されているときに限り複数種類の楽曲のうちの特定楽曲(図11の(D),(E)に示すような確変状態に限定して選択される変動パターン種別CC6,CD5が選択されたときに限定して選択決定される図13、図14のリーチn−1〜n−4,o−1,o−2の変動パターンで再生される楽曲N,O)を再生する特定楽曲再生手段(図45のS518、図49のS845)を含む。
このような構成によれば、特別遊技状態に制御されているときに限り複数種類のうちの特定楽曲が再生されるので、楽曲を用いた演出が単調になるのを防ぎ、楽曲を用いた演出に関して遊技の興趣をより一層向上させることができる。
(37) 前記所定の楽曲は、複数種類の楽曲が予め記憶されており、
前記特定リーチ楽曲再生手段は、前記事前決定手段により前記第2遊技価値を付与すると決定されたとき、または、前記演出用事前判定手段により前記第2遊技価値を付与する第2移行条件が成立していると判定されたときに限り前記複数種類の楽曲のうち特殊楽曲(図11の(B)に示すような確変状態に選択される変動パターン種別CC5が選択されたときに選択決定される図13のリーチi−1の変動パターン等の変動パターンで再生される楽曲I等、図11の(E)に示すような確変状態に選択される変動パターン種別CC6が選択されたときに選択決定される図13のリーチn−1の変動パターン等の変動パターンで再生される楽曲N等)の前記第2タイミング以降を再生する特殊楽曲再生手段(図45のS518、図49のS845)を含む。
このような構成によれば、事前決定手段により第2遊技価値を付与すると決定されたとき、または、演出用事前決定手段により前記第2遊技価値を付与する第2移行条件が成立していると判定されたときに限り複数種類の楽曲のうち特殊楽曲の第2タイミング以降が再生されるので、当該楽曲により、第2遊技価値を付与されること、または、第2遊技価値を付与する第2移行条件が成立していることが確定したことを遊技者が認識できるため、楽曲を用いた演出のバリエーションが豊富となることにより、楽曲を用いた演出に関して遊技の興趣をより一層向上させることができる。
次に、(30)〜(37)のような構成において、楽曲を前述したような演出に用いることにより得られる特有の効果を説明する。まず、楽曲を用いた演出により、遊技者が、遊技機で発生している演出に関するたとえば画像変化や可動物の可動態様を常に注意していなくとも、演出が発生していることが容易に認識でき、ひいては、演出の切替りのタイミングを容易に把握できる。また、楽曲として、たとえば一般的によく知られている楽曲を使用すれば、遊技者が、演出の切替りタイミングを、楽曲が流れ始めた時点から予測することができるので、遊技の興趣を向上させることができ、さらに、演出の切替りタイミングに至るまでの間において楽曲を楽しむことができる。また、楽曲が、たとえば1番〜3番により構成されている場合において、1番と2番との切替り、および、2番と3番との切替りを前述したような演出を行なうタイミングとしたり、楽曲が、たとえばイントロ、Aメロ、および、サビにより構成されている場合において、イントロとAメロとの切替り、および、Aメロとサビとの切替りを前述したような演出を行なうタイミングとしたりすれば、遊技者が、そのようなタイミングを容易に認識することができる。また、たとえば、楽曲として歌詞付の楽曲を用いる場合には、歌詞の切替りを前述したような演出を行なうタイミングとすることで、遊技者が、そのようなタイミングを容易に認識することができ、さらに、再生しているときに合わせてたとえば歌詞を変動表示装置等の表示装置に表示するようにすれば、遊技者が、前述したような演出を行なうタイミングをより容易に把握することが可能になり、またタイミングに至るまでの間において歌詞付の楽曲を楽しむことができる。
(38) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。