JP5447102B2 - インバータ回路および表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば有機EL(Electro Luminescence)素子を用いた表示装置に好適に適用可能なインバータ回路に関する。また、本発明は、上記インバータ回路を備えた表示装置に関する。
近年、画像表示を行う表示装置の分野では、画素の発光素子として、流れる電流値に応じて発光輝度が変化する電流駆動型の光学素子、例えば有機EL素子を用いた表示装置が開発され、商品化が進められている。有機EL素子は、液晶素子などと異なり自発光素子である。そのため、有機EL素子を用いた表示装置(有機EL表示装置)では、有機EL素子に流れる電流値を制御することで、発色の階調が得られる。
有機EL表示装置では、液晶表示装置と同様、その駆動方式として単純(パッシブ)マトリクス方式とアクティブマトリクス方式とがある。前者は、構造が単純であるものの、大型かつ高精細の表示装置の実現が難しいなどの問題がある。そのため、現在では、アクティブマトリクス方式の開発が盛んに行なわれている。この方式は、画素ごとに配した発光素子に流れる電流を駆動トランジスタによって制御するものである。
上記の駆動トランジスタでは、閾値電圧Vthや移動度μが経時的に変化したり、製造プロセスのばらつきによって閾値電圧Vthや移動度μが画素ごとに異なったりする場合がある。閾値電圧Vthや移動度μが画素ごとに異なる場合には、駆動トランジスタに流れる電流値が画素ごとにばらつくので、駆動トランジスタのゲートに同じ電圧を印加しても、有機EL素子の発光輝度がばらつき、画面の一様性(ユニフォーミティ)が損なわれる。そこで、閾値電圧Vthや移動度μの変動に対する補正機能を組み込んだ表示装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
閾値電圧Vthや移動度μの変動に対する補正は、画素ごとに配した画素回路によって行われる。この画素回路は、例えば、図29に示したように、有機EL素子111に流れる電流を制御する駆動トランジスタTr100と、信号線DTLの電圧を駆動トランジスタTr100に書き込む書き込みトランジスタTr200と、保持容量Csとによって構成されており、2Tr1Cの回路構成となっている。駆動トランジスタTr100および書き込みトランジスタTr200は、例えば、nチャネルMOS型の薄膜トランジスタ(TFT(Thin Film Transistor))により形成されている。
図28は、画素回路に印加される電圧波形の一例と、駆動トランジスタTr100のゲート電圧Vgおよびソース電圧Vsの変化の一例とを表したものである。図28(A)には信号線DTLに、信号電圧Vsigと、オフセット電圧Vofsが印加されている様子が示されている。図28(B)には書込線WSLに書き込みトランジスタTr200をオンする電圧Vddと、書き込みトランジスタTr200をオフする電圧Vssが印加されている様子が示されている。図28(C)には電源線PSLに、ハイ電圧VccHと、ロー電圧VccLが印加されている様子が示されている。さらに、図28(D),(E)には、電源線PSL、信号線DTLおよび書込線WSLへの電圧印加に応じて、駆動トランジスタTr100のゲート電圧Vgおよびソース電圧Vsが時々刻々変化している様子が示されている。
図28から、1H内に2回、WSパルスPが書込線WSLに印加されており、1回目のWSパルスPによって閾値補正が行われ、2回目のWSパルスPによって移動度補正と信号書き込みが行われていることがわかる。つまり、図28において、WSパルスPは、信号書込みだけでなく、駆動トランジスタTr100の閾値補正や移動度補正にも用いられている。
特開2008−083272号公報
ところで、アクティブマトリクス方式の表示装置では、信号線DTLを駆動する水平駆動回路(図示せず)や、各画素113を順次選択する書き込み走査回路(図示せず)は、いずれも基本的にシフトレジスタ(図示せず)を含んで構成されており、画素113の各列または各行に対応して、1段ごとにバッファ回路(図示せず)を備えている。例えば、書き込み走査回路内のバッファ回路は、典型的には、2つのインバータ回路を直列に接続して構成されている。ここで、インバータ回路は、例えば、図30に示したように、2つのnチャネルMOS型のトランジスタTr1,Tr2が直列接続された単チャネル型の回路構成となっている。図30に記載のインバータ回路200は、ハイレベルの電圧が印加される高電圧配線LHと、ローレベルの電圧が印加される低電圧配線LLとの間に挿入されている。高電圧配線LH側のトランジスタTr2のゲートが高電圧配線LHに接続されており、低電圧配線LL側のトランジスタTr1のゲートが入力端子INに接続されている。さらに、トランジスタTr1とトランジスタTr2との接続点Cが出力端子OUTに接続されている。
インバータ回路200では、例えば、図31に示したように、入力端子INの電圧VinがVssとなっている時、出力端子OUTの電圧VoutがVddとはならず、Vdd−Vth2となってしまう。つまり、出力端子OUTの電圧Voutには、トランジスタTr2の閾値電圧Vth2が含まれており、出力端子OUTの電圧Voutは、トランジスタTr2の閾値電圧Vth2のばらつきの影響を大きく受けてしまう。
そこで、例えば、図32のインバータ回路300に示したように、トランジスタTr2のゲートとドレインとを互いに電気的に分離し、ドレインの電圧Vddよりも高い電圧Vdd2(≧Vdd+Vth)が印加される高電圧配線LH2にゲートを接続することが考えられる。また、例えば、図33のインバータ回路400に示したようなブートストラップ型の回路構成が考えられる。具体的には、トランジスタTr2のゲートと高電圧配線LHとの間にトランジスタTr10を挿入し、トランジスタTr10のゲートを高電圧配線LHに接続するとともに、トランジスタTr2のゲートとトランジスタTr10のソースとの接続点Dと、接続点Cとの間に容量素子C10を挿入した回路構成が考えられる。
しかし、図30、図32、図33のいずれの回路においても、入力電圧Vinがハイとなっている時、つまり、出力電圧Voutがローとなっている時まで、トランジスタTr1,Tr2を介して、高電圧配線LH側から低電圧配線LL側に向かって電流(貫通電流)が流れてしまう。その結果、インバータ回路での消費電力も大きくなってしまう。また、図30、図32、図33の回路においては、例えば、図31(B)の破線で囲んだ箇所に示したように、入力電圧VinがVddとなっている時、出力電圧VoutがVssとはならず、出力電圧Voutの波高値がばらついてしまう。その結果、画素回路112内の駆動トランジスタTr100の閾値補正や移動度補正が画素回路112ごとにばらついてしまい、そのばらつきが輝度のばらつきとなってしまうという問題があった。
なお、上述の問題は、表示装置の走査回路に限って生じるものではなく、他のデバイスにおいても同様に生じ得るものである。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、消費電力を抑えつつ、出力電圧の波高値を所望の値にすることの可能なインバータ回路、およびこのインバータ回路を備えた表示装置を提供することにある。
本発明の第1のインバータ回路は、互いに同一チャネル型の第1トランジスタ、第2トランジスタ、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第5トランジスタと、第1容量素子および第2容量素子と、入力端子および出力端子とを備えたものである。ここで、第1トランジスタは、入力端子の電圧(入力電圧)と第1電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて出力端子と第1電圧線との電気的な接続を継断するようになっている。第2トランジスタは、第5トランジスタのソースまたはドレインである第1端子の電圧と、出力端子の電圧(出力電圧)との電位差またはそれに対応する電位差に応じて第2電圧線と出力端子との電気的な接続を継断するようになっている。第3トランジスタは、入力電圧と第3電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて第5トランジスタのゲートと第3電圧線との電気的な接続を継断するようになっている。第4トランジスタは、入力電圧と第4電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて第1端子と第4電圧線との電気的な接続を継断するようになっている。第1容量素子および第2容量素子は、入力端子と第5トランジスタのゲートとの間に直列に挿入されており、第1容量素子と第2容量素子との電気的な接続点が、第1端子に電気的に接続されている。さらに、第5トランジスタは、第1容量素子の端子間電圧またはそれに対応する電圧に応じて第5電圧線と第1端子との電気的な接続を継断するようになっている。
本発明の第1の表示装置は、行状に配置された複数の走査線と、列状に配置された複数の信号線と、行列状に配置された複数の画素とを含む表示部を備えており、さらに、各画素を駆動する駆動部を備えている。駆動部は、走査線ごとに設けられた複数のインバータ回路を有しており、駆動部内の各インバータ回路は、上記の第1のインバータ回路と同一の構成要素を含んでいる。
本発明の第1のインバータ回路および第1の表示装置では、第5トランジスタのゲートと第3電圧線との間には、入力電圧と第3電圧線の電圧との電位差に応じてオンオフ動作する第3トランジスタが設けられている。また、第2トランジスタのゲートと第4電圧線との間には、入力電圧と第4電圧線の電圧との電位差に応じてオンオフ動作する第4トランジスタが設けられている。さらに、第2トランジスタのソースと第1電圧線との間には、入力電圧と第1電圧線の電圧との電位差に応じてオンオフ動作する第1トランジスタが設けられている。これにより、例えば、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがハイからローに変移する時に、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのオン抵抗が徐々に大きくなり、第5トランジスタおよび第2トランジスタのゲートおよびソースが第3電圧線、第4電圧線および第1電圧線の電圧に充電されるのに要する時間が長くなる。さらに、例えば、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがローからハイに変移する時に、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのオン抵抗が徐々に小さくなり、第5トランジスタおよび第2トランジスタのゲートおよびソースが第3電圧線、第4電圧線および第1電圧線の電圧に充電されるのに要する時間が短くなる。また、本発明では、入力端子と第5トランジスタのゲートとの間に、互いに直列に接続された第1容量素子および第2容量素子が挿入されている。さらに、第5トランジスタのソースが、第1容量素子と第2容量素子との間に電気的に接続されている。これにより、第5トランジスタのソースには、第1容量素子および第2容量素子が並列接続され、第5トランジスタのゲートには、第1容量素子および第2容量素子が直列接続されるので、第5トランジスタのソースの方が、第5トランジスタのゲートよりも、トランジェントが遅くなる。その結果、例えば、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがハイからローに変移する時に第5トランジスタのゲート−ソース間電圧が第5トランジスタの閾値電圧よりも大きくなり、第5トランジスタがオンし、その直後に第4トランジスタがオフする。このとき、第2トランジスタがオンするとともに第1トランジスタがオフするので、出力電圧が第2電圧線側の電圧となる。また、例えば、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがローからハイに変移する時に第4トランジスタおよび第1トランジスタがオンし、その直後に第5トランジスタがオフする。このとき、第2トランジスタがオフするとともに第1トランジスタがオンするので、出力電圧が第1電圧線側の電圧となる。
本発明の第2のインバータ回路は、互いに同一チャネル型の第1トランジスタ、第2トランジスタ、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第5トランジスタと、第1容量素子および第2容量素子と、入力端子および出力端子とを備えたものである。ここで、第1トランジスタのゲートは入力端子に電気的に接続され、第1トランジスタのドレインまたはソースは第1電圧線に電気的に接続され、第1トランジスタのドレインおよびソースのうち第1電圧線に未接続の端子は出力端子に電気的に接続されている。第2トランジスタのドレインまたはソースは第2電圧線に電気的に接続され、第2トランジスタのドレインおよびソースのうち第2電圧線に未接続の端子は出力端子に電気的に接続されている。第3トランジスタのゲートは入力端子に電気的に接続され、第3トランジスタのドレインまたはソースは第3電圧線に電気的に接続され、第3トランジスタのドレインおよびソースのうち第3電圧線に未接続の端子は第5トランジスタのゲートに電気的に接続されている。第4トランジスタのゲートは入力端子に電気的に接続され、第4トランジスタのドレインまたはソースは第4電圧線に電気的に接続され、第4トランジスタのドレインおよびソースのうち第4電圧線に未接続の端子は第2トランジスタのゲートに電気的に接続されている。第5トランジスタのドレインまたはソースは第5電圧線に電気的に接続され、第5トランジスタのドレインおよびソースのうち第5電圧線に未接続の端子は第2トランジスタのゲートに電気的に接続されている。第1容量素子および第2容量素子は、入力端子と第5トランジスタのゲートとの間に直列に挿入されており、第1容量素子と第2容量素子との電気的な接続点が、第1端子に電気的に接続されている。
本発明の第2の表示装置は、行状に配置された複数の走査線と、列状に配置された複数の信号線と、行列状に配置された複数の画素とを含む表示部を備えており、さらに、各画素を駆動する駆動部を備えている。駆動部は、走査線ごとに設けられた複数のインバータ回路を有しており、駆動部内の各インバータ回路は、上記の第2のインバータ回路と同一の構成要素を含んでいる。
本発明の第2のインバータ回路および第2の表示装置では、第5トランジスタのゲートと第3電圧線との間には、ゲートが入力端子に接続された第3トランジスタが設けられている。また、第2トランジスタのゲートと第4電圧線との間には、ゲートが入力端子に接続された第4トランジスタが設けられている。さらに、第2トランジスタのソースと第1電圧線との間には、ゲートが入力端子に接続された第1トランジスタが設けられている。これにより、例えば、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがハイからローに変移する時に、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのオン抵抗が徐々に大きくなり、第5トランジスタおよび第2トランジスタのゲートおよびソースが第3電圧線、第4電圧線および第1電圧線の電圧に充電されるのに要する時間が長くなる。さらに、例えば、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがローからハイに変移する時に、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのオン抵抗が徐々に小さくなり、第5トランジスタおよび第2トランジスタのゲートおよびソースが第3電圧線、第4電圧線および第1電圧線の電圧に充電されるのに要する時間が短くなる。また、本発明では、入力端子と第5トランジスタのゲートとの間に、互いに直列に接続された第1容量素子および第2容量素子が挿入されている。さらに、第5トランジスタのソースが、第1容量素子と第2容量素子との間に電気的に接続されている。これにより、第5トランジスタのソースには、第1容量素子および第2容量素子が並列接続され、第5トランジスタのゲートには、第1容量素子および第2容量素子が直列接続されるので、第5トランジスタのソースの方が、第5トランジスタのゲートよりも、トランジェントが遅くなる。その結果、例えば、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがハイからローに変移する時に第5トランジスタのゲート−ソース間電圧が第5トランジスタの閾値電圧よりも大きくなり、第5トランジスタがオンし、その直後に第4トランジスタがオフする。このとき、第2トランジスタがオンするとともに第1トランジスタがオフするので、出力電圧が第2電圧線側の電圧となる。また、例えば、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがローからハイに変移する時に第4トランジスタおよび第1トランジスタがオンし、その直後に第5トランジスタがオフする。このとき、第2トランジスタがオフするとともに第1トランジスタがオンするので、出力電圧が第1電圧線側の電圧となる。
本発明の第3のインバータ回路は、互いに同一チャネル型の第1トランジスタ、第2トランジスタ、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第5トランジスタ、第6トランジスタおよび第7トランジスタと、第1容量素子および第2容量素子と、入力端子および出力端子とを備えたものである。ここで、第1トランジスタは、入力端子の電圧(入力電圧)と第1電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて出力端子と第1電圧線との電気的な接続を継断するようになっている。第2トランジスタは、当該第2トランジスタのゲート電圧と、出力端子の電圧(出力電圧)との電位差またはそれに対応する電位差に応じて第2電圧線と出力端子との電気的な接続を継断するようになっている。第3トランジスタは、入力電圧と第3電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて第5トランジスタのゲートと第3電圧線との電気的な接続を継断するようになっている。第4トランジスタは、入力電圧と第4電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて第5トランジスタのソースまたはドレインである第1端子と第4電圧線との電気的な接続を継断するようになっている。第1容量素子および第2容量素子は、入力端子と第5トランジスタのゲートとの間に直列に挿入されており、第1容量素子と第2容量素子との電気的な接続点が、第1端子に電気的に接続されている。第5トランジスタは、第1容量素子の端子間電圧またはそれに対応する電圧に応じて第5電圧線と第1端子との電気的な接続を継断するようになっている。第6トランジスタは、入力電圧と第6電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて第2トランジスタのゲートと第6電圧線との電気的な接続を継断するようになっている。第7トランジスタは、第5トランジスタのゲート電圧またはそれに対応する電圧に応じて第1端子と第2トランジスタのゲートとの電気的な接続を継断するようになっている。
本発明の第3の表示装置は、行状に配置された複数の走査線と、列状に配置された複数の信号線と、行列状に配置された複数の画素とを含む表示部を備えており、さらに、各画素を駆動する駆動部を備えている。駆動部は、走査線ごとに設けられた複数のインバータ回路を有しており、駆動部内の各インバータ回路は、上記の第3のインバータ回路と同一の構成要素を含んでいる。
本発明の第3のインバータ回路および第3の表示装置では、第5トランジスタのゲートと第3電圧線との間には、入力電圧と第3電圧線の電圧との電位差に応じてオンオフ動作する第3トランジスタが設けられている。また、第5トランジスタのソースと第4電圧線との間には、入力電圧と第4電圧線の電圧との電位差に応じてオンオフ動作する第4トランジスタが設けられている。また、第2トランジスタのゲートと第6電圧線との間には、入力電圧と第6電圧線の電圧との電位差に応じてオンオフ動作する第6トランジスタが設けられている。さらに、第2トランジスタのソースと第1電圧線との間には、入力電圧と第1電圧線の電圧との電位差に応じてオンオフ動作する第1トランジスタが設けられている。これにより、例えば、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第6トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがハイからローに変移する時に、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第6トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのオン抵抗が徐々に大きくなり、第5トランジスタおよび第2トランジスタのゲートおよびソースが第3電圧線、第4電圧線、第6電圧線および第1電圧線の電圧に充電されるのに要する時間が長くなる。さらに、例えば、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第6トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがローからハイに変移する時に、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第6トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのオン抵抗が徐々に小さくなり、第5トランジスタおよび第2トランジスタのゲートおよびソースが第3電圧線、第4電圧線、第6電圧線および第1電圧線の電圧に充電されるのに要する時間が短くなる。また、本発明では、入力端子と第5トランジスタのゲートとの間に、互いに直列に接続された第1容量素子および第2容量素子が挿入されている。さらに、第5トランジスタの第1端子が、第1容量素子と第2容量素子との間に電気的に接続されている。これにより、第5トランジスタのソースには、第1容量素子および第2容量素子が並列接続され、第5トランジスタのゲートには、第1容量素子および第2容量素子が直列接続されるので、第5トランジスタのソースの方が、第5トランジスタのゲートよりも、トランジェントが遅くなる。その結果、例えば、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第6トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがハイからローに変移する時に第5トランジスタのゲート−ソース間電圧が第5トランジスタの閾値電圧よりも大きくなり、第5トランジスタがオンし、その直後に第4トランジスタおよび第6トランジスタがオフする。このとき、第2トランジスタがオンするとともに第1トランジスタがオフするので、出力電圧が第2電圧線側の電圧となる。また、例えば、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第6トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがローからハイに変移する時に第3トランジスタ、第4トランジスタ、第6トランジスタおよび第1トランジスタがオンし、その直後に第5トランジスタがオフする。このとき、第2トランジスタがオフするとともに第1トランジスタがオンするので、出力電圧が第1電圧線側の電圧となる。
本発明の第4のインバータ回路は、互いに同一チャネル型の第1トランジスタ、第2トランジスタ、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第5トランジスタと、入力端子および出力端子と、制御素子とを備えたものである。制御素子は、入力端子に電気的に接続された第2端子と、第5トランジスタのソースまたはドレインである第1端子に電気的に接続された第3端子と、第5トランジスタのゲートに電気的に接続された第4端子とを有している。制御素子は、第2端子に立下り電圧または立上がり電圧が入力されている時に第3端子のトランジェントを第4端子のトランジェントよりも緩やかにするようになっている。第1トランジスタは、入力端子の電圧(入力電圧)と第1電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて出力端子と第1電圧線との電気的な接続を継断するようになっている。第2トランジスタは、第1端子の電圧と、出力端子の電圧(出力電圧)との電位差またはそれに対応する電位差に応じて第2電圧線と出力端子との電気的な接続を継断するようになっている。第3トランジスタは、入力電圧と第3電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて第5トランジスタのゲートと第3電圧線との電気的な接続を継断するようになっている。第4トランジスタは、入力電圧と第4電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて第1端子と第4電圧線との電気的な接続を継断するようになっている。第5トランジスタは、第4端子と第3端子との端子間の電圧またはそれに対応する電圧に応じて第5電圧線と第1端子との電気的な接続を継断するようになっている。
本発明の第4の表示装置は、行状に配置された複数の走査線と、列状に配置された複数の信号線と、行列状に配置された複数の画素とを含む表示部を備えており、さらに、各画素を駆動する駆動部を備えている。駆動部は、走査線ごとに設けられた複数のインバータ回路を有しており、駆動部内の各インバータ回路は、上記の第4のインバータ回路と同一の構成要素を含んでいる。
本発明の第4のインバータ回路および第4の表示装置では、第5トランジスタのゲートと第3電圧線との間には、入力電圧と第3電圧線の電圧との電位差に応じてオンオフ動作する第3トランジスタが設けられている。また、第2トランジスタのゲートと第4電圧線との間には、入力電圧と第4電圧線の電圧との電位差に応じてオンオフ動作する第4トランジスタが設けられている。さらに、第2トランジスタのソースと第1電圧線との間には、入力電圧と第1電圧線の電圧との電位差に応じてオンオフ動作する第1トランジスタが設けられている。
これにより、第1トランジスタ〜第5トランジスタがnチャネル型である場合には、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがハイからローに変移する時に、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのオン抵抗が徐々に大きくなり、第5トランジスタおよび第2トランジスタのゲートおよびソースが第3電圧線、第4電圧線および第1電圧線の電圧に充電されるのに要する時間が長くなる。さらに、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがローからハイに変移する時に、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのオン抵抗が徐々に小さくなり、第5トランジスタおよび第2トランジスタのゲートおよびソースが第3電圧線、第4電圧線および第1電圧線の電圧に充電されるのに要する時間が短くなる。一方、第1トランジスタ〜第5トランジスタがpチャネル型である場合には、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがローからハイに変移する時に、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのオン抵抗が徐々に大きくなり、第5トランジスタおよび第2トランジスタのゲートおよびソースが第3電圧線、第4電圧線および第1電圧線の電圧に充電されるのに要する時間が長くなる。さらに、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがハイからローに変移する時に、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのオン抵抗が徐々に小さくなり、第5トランジスタおよび第2トランジスタのゲートおよびソースが第3電圧線、第4電圧線および第1電圧線の電圧に充電されるのに要する時間が短くなる。
また、本発明の第4のインバータ回路および第4の表示装置では、入力端子に電気的に接続された第2端子に立下り電圧または立上り電圧が入力されている時に、第5トランジスタのソースに電気的に接続された第3端子のトランジェントが、第5トランジスタのゲートに電気的に接続された第4端子のトランジェントよりも緩やかとなる。
その結果、第1トランジスタ〜第5トランジスタがnチャネル型である場合には、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがハイからローに変移する時に第5トランジスタのゲート−ソース間電圧が第5トランジスタの閾値電圧よりも大きくなり、第5トランジスタがオンし、その直後に第4トランジスタがオフする。このとき、第2トランジスタがオンするとともに第1トランジスタがオフするので、出力電圧が第2電圧線側の電圧となる。また、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがローからハイに変移する時に第4トランジスタおよび第1トランジスタがオンし、その直後に第5トランジスタがオフする。このとき、第2トランジスタがオフするとともに第1トランジスタがオンするので、出力電圧が第1電圧線側の電圧となる。一方、第1トランジスタ〜第5トランジスタがpチャネル型である場合には、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがローからハイに変移する時に第5トランジスタのゲート−ソース間電圧が第5トランジスタの閾値電圧よりも大きくなり、第5トランジスタがオンし、その直後に第4トランジスタがオフする。このとき、第2トランジスタがオンするとともに第1トランジスタがオフするので、出力電圧が第2電圧線側の電圧となる。また、第4トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがハイからローに変移する時に第4トランジスタおよび第1トランジスタがオンし、その直後に第5トランジスタがオフする。このとき、第2トランジスタがオフするとともに第1トランジスタがオンするので、出力電圧が第1電圧線側の電圧となる。
本発明の第5のインバータ回路は、互いに同一チャネル型の第1トランジスタ、第2トランジスタ、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第5トランジスタ、第6トランジスタおよび第7トランジスタと、入力端子および出力端子と、制御素子とを備えたものである。制御素子は、入力端子に電気的に接続された第2端子と、第5トランジスタのソースまたはドレインである第1端子に電気的に接続された第3端子と、第5トランジスタのゲートに電気的に接続された第4端子とを有している。制御素子は、第2端子に立下り電圧または立上り電圧が入力されている時に第3端子のトランジェントを第4端子のトランジェントよりも緩やかにするようになっている。第1トランジスタは、入力端子の電圧(入力電圧)と第1電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて出力端子と第1電圧線との電気的な接続を継断するようになっている。第2トランジスタは、当該第2トランジスタのゲート電圧と、出力端子の電圧(出力電圧)との電位差またはそれに対応する電位差に応じて第2電圧線と出力端子との電気的な接続を継断するようになっている。第3トランジスタは、入力電圧と第3電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて第5トランジスタのゲートと第3電圧線との電気的な接続を継断するようになっている。第4トランジスタは、入力電圧と第4電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて第1端子と第4電圧線との電気的な接続を継断するようになっている。第5トランジスタは、第4端子と第3端子との端子間の電圧またはそれに対応する電圧に応じて第5電圧線と第1端子との電気的な接続を継断するようになっている。第6トランジスタは、入力電圧と第6電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて第2トランジスタのゲートと第6電圧線との電気的な接続を継断するようになっている。第7トランジスタは、第5トランジスタのゲート電圧またはそれに対応する電圧に応じて第1端子と第2トランジスタのゲートとの電気的な接続を継断するようになっている。
本発明の第5の表示装置は、行状に配置された複数の走査線と、列状に配置された複数の信号線と、行列状に配置された複数の画素とを含む表示部を備えており、さらに、各画素を駆動する駆動部を備えている。駆動部は、走査線ごとに設けられた複数のインバータ回路を有しており、駆動部内の各インバータ回路は、上記の第5のインバータ回路と同一の構成要素を含んでいる。
本発明の第5のインバータ回路および第5の表示装置では、第5トランジスタのゲートと第3電圧線との間には、入力電圧と第3電圧線の電圧との電位差に応じてオンオフ動作する第3トランジスタが設けられている。また、第5トランジスタのソースと第4電圧線との間には、入力電圧と第4電圧線の電圧との電位差に応じてオンオフ動作する第4トランジスタが設けられている。また、第2トランジスタのゲートと第6電圧線との間には、入力電圧と第6電圧線の電圧との電位差に応じてオンオフ動作する第6トランジスタが設けられている。さらに、第2トランジスタのソースと第1電圧線との間には、入力電圧と第1電圧線の電圧との電位差に応じてオンオフ動作する第1トランジスタが設けられている。
これにより、第1トランジスタ〜第7トランジスタがnチャネル型である場合には、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第6トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがハイからローに変移する時に、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第6トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのオン抵抗が徐々に大きくなり、第5トランジスタおよび第2トランジスタのゲートおよびソースが第3電圧線、第4電圧線、第6電圧線および第1電圧線の電圧に充電されるのに要する時間が長くなる。さらに、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第6トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがローからハイに変移する時に、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第6トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのオン抵抗が徐々に小さくなり、第5トランジスタおよび第2トランジスタのゲートおよびソースが第3電圧線、第4電圧線、第6電圧線および第1電圧線の電圧に充電されるのに要する時間が短くなる。一方、第1トランジスタ〜第7トランジスタがpチャネル型である場合には、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第6トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがローからハイに変移する時に、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第6トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのオン抵抗が徐々に大きくなり、第5トランジスタおよび第2トランジスタのゲートおよびソースが第3電圧線、第4電圧線、第6電圧線および第1電圧線の電圧に充電されるのに要する時間が長くなる。さらに、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第6トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがハイからローに変移する時に、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第6トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのオン抵抗が徐々に小さくなり、第5トランジスタおよび第2トランジスタのゲートおよびソースが第3電圧線、第4電圧線、第6電圧線および第1電圧線の電圧に充電されるのに要する時間が短くなる。
また、本発明の第5のインバータ回路および第5の表示装置では、入力端子に電気的に接続された第2端子に立下り電圧または立上り電圧が入力されている時に、第5トランジスタのソースに電気的に接続された第3端子のトランジェントが、第5トランジスタのゲートに電気的に接続された第4端子のトランジェントよりも緩やかとなる。
その結果、第1トランジスタ〜第7トランジスタがnチャネル型である場合には、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第6トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがハイからローに変移する時に第5トランジスタのゲート−ソース間電圧が第5トランジスタの閾値電圧よりも大きくなり、第5トランジスタがオンし、その直後に第4トランジスタおよび第6トランジスタがオフする。このとき、第2トランジスタがオンするとともに第1トランジスタがオフするので、出力電圧が第2電圧線側の電圧となる。また、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第6トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがローからハイに変移する時に第3トランジスタ、第4トランジスタ、第6トランジスタおよび第1トランジスタがオンし、その直後に第5トランジスタがオフする。このとき、第2トランジスタがオフするとともに第1トランジスタがオンするので、出力電圧が第1電圧線側の電圧となる。一方、第1トランジスタ〜第7トランジスタがpチャネル型である場合には、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第6トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがローからハイに変移する時に第5トランジスタのゲート−ソース間電圧が第5トランジスタの閾値電圧よりも大きくなり、第5トランジスタがオンし、その直後に第4トランジスタおよび第6トランジスタがオフする。このとき、第2トランジスタがオンするとともに第1トランジスタがオフするので、出力電圧が第2電圧線側の電圧となる。また、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第6トランジスタおよび第1トランジスタのそれぞれのゲートがハイからローに変移する時に第3トランジスタ、第4トランジスタ、第6トランジスタおよび第1トランジスタがオンし、その直後に第5トランジスタがオフする。このとき、第2トランジスタがオフするとともに第1トランジスタがオンするので、出力電圧が第1電圧線側の電圧となる。
ところで、本発明の第1ないし第5のインバータ回路ならびに第1ないし第5の表示装置において、入力端子に入力された信号電圧の波形を鈍らせた電圧を第3トランジスタのゲートに入力する遅延素子をさらに設けてもよい。このようにした場合には、第1トランジスタおよび第4トランジスタのゲートに入力される信号よりも遅延した信号が第3トランジスタのゲートに入力される。その結果、第1トランジスタ、第3トランジスタおよび第4トランジスタのそれぞれのゲートがハイからローに変移する時またはローからハイに変移する時に第5トランジスタのゲート−ソース間電圧が第5トランジスタの閾値電圧を超えるまでの時間を短縮することができる。
本発明の第1ないし第5のインバータ回路ならびに第1ないし第5の表示装置によれば、第1トランジスタと第2トランジスタとが同時にオンしたり、第4トランジスタと第5トランジスタとが同時にオンしたりしている期間がほとんどないようにした。これにより、これらのトランジスタを介して、電圧線同士の間を流れる電流(貫通電流)はほんのわずかしか存在しないので、消費電力を抑えることができる。また、第1トランジスタのゲートがハイからローに変移したときに出力電圧が第2電圧線側の電圧または第1電圧線側の電圧となり、第1トランジスタのゲートがローからハイに変移したときに出力電圧が上記とは逆側の電圧となるようにした。これにより、出力電圧の波高値が所望の値からずれてしまうのを低減することができる。その結果、例えば、画素回路内の駆動トランジスタの閾値補正や移動度補正の、画素回路ごとのばらつきを低減することができ、さらには画素ごとの輝度のばらつきを低減することができる。
さらに、本発明の第1ないし第5のインバータ回路ならびに第1ないし第5の表示装置において、入力端子に入力された信号電圧の波形を鈍らせた電圧を第3トランジスタのゲートに入力するようにした場合には、第1トランジスタのゲートがハイからローに変移する時またはローからハイに変移する時に第5トランジスタのゲート−ソース間電圧が第5トランジスタの閾値電圧を超えるまでの時間を短縮することができる。これにより、回路動作を高速化することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るインバータ回路の一例を表す回路図である。 図1のインバータ回路の入出力信号波形の一例を表す波形図である。 図1のインバータ回路の動作の一例を表す波形図である。 図1のインバータ回路の動作の一例について説明するための回路図である。 図4に続く動作の一例について説明するための回路図である。 図5に続く動作の一例について説明するための回路図である。 図6に続く動作の一例について説明するための回路図である。 図7に続く動作の一例について説明するための回路図である。 図8に続く動作の一例について説明するための回路図である。 本発明の第2の実施の形態に係るインバータ回路の一例を表す回路図である。 図10のインバータ回路の動作の一例を表す波形図である。 図10のインバータ回路の動作の一例について説明するための回路図である。 図12に続く動作の一例について説明するための回路図である。 図13に続く動作の一例について説明するための回路図である。 図14に続く動作の一例について説明するための回路図である。 図15に続く動作の一例について説明するための回路図である。 図16に続く動作の一例について説明するための回路図である。 図10のインバータ回路の一変形例を表す回路図である。 図10のインバータ回路の他の変形例を表す回路図である。 図1のインバータ回路に遅延素子を付加したものの一例を表す回路図である。 図10のインバータ回路に遅延素子を付加したものの一例を表す回路図である。 図20、図21の遅延素子のバリエーションを表す回路図である。 図20、図21のインバータ回路の動作の一例を表す波形図である。 図20、図21の遅延素子の入出力信号波形の例を表す波形図である。 図20、図21のインバータ回路の動作の一例について説明するための回路図である。 上記各実施の形態およびそれらの変形例のインバータ回路の適用例の一例である表示装置の概略構成図である。 図26の書込線駆動回路および画素回路の一例を表す回路図である。 図26の表示装置の動作の一例を表す波形図である。 従来の表示装置の画素回路の一例を表す回路図である。 従来のインバータ回路の一例を表す回路図である。 図30のインバータ回路の入出力信号波形の一例を表す波形図である。 従来のインバータ回路の他の例を表す回路図である。 従来のインバータ回路のその他の例を表す回路図である。 参考例に係るインバータ回路の一例を表す回路図である。 図34のインバータ回路に生じる寄生容量について説明するための回路図である。 図34のインバータ回路の動作の一例を表す波形図である。
以下、発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。

1.第1の実施の形態(図1〜図9)
2.第2の実施の形態(図10〜図17)
3.変形例(図18〜図25)
4.適用例(図26〜図28)
5.従来技術の説明(図29〜図33)
6.参考技術の説明(図34〜図36)
<第1の実施の形態>
[構成]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るインバータ回路1の全体構成の一例を表したものである。インバータ回路1は、入力端子INに入力されたパルス信号の信号波形(例えば図2(A))をほぼ反転させたパルス信号(例えば図2(B))を出力端子OUTから出力するものである。インバータ回路1は、アモルファスシリコンやアモルファス酸化物半導体上に好適に形成されるものであり、例えば、互いに同一のチャネル型の5つのトランジスタTr1〜Tr5を備えたものである。インバータ回路1は、上記の5つのトランジスタTr1〜Tr5の他に、2つの容量素子C1,C2と、入力端子INおよび出力端子OUTとを備えており、5Tr2Cの回路構成となっている。
トランジスタTr1が本発明の「第1トランジスタ」の一具体例に相当し、トランジスタTr2が本発明の「第2トランジスタ」の一具体例に相当し、トランジスタTr3が本発明の「第3トランジスタ」の一具体例に相当する。また、トランジスタTr4が本発明の「第4トランジスタ」の一具体例に相当し、トランジスタTr5が本発明の「第5トランジスタ」の一具体例に相当する。また、容量素子C1が本発明の「第1容量素子」の一具体例に相当し、容量素子C2が本発明の「第2容量素子」の一具体例に相当する。
トランジスタTr1〜Tr5は、互いに同一チャネル型の薄膜トランジスタ(TFT)であり、例えば、nチャネルMOS(金属酸化膜半導体: Metal Oxide Semiconductor)型の薄膜トランジスタ(TFT)である。トランジスタTr1は、例えば、入力端子INの電圧(入力電圧Vin)と低電圧線LLの電圧VLとの電位差Vgs1(またはそれに対応する電位差)に応じて、出力端子OUTと低電圧線LLとの電気的な接続を継断するようになっている。トランジスタTr1のゲートが入力端子INに電気的に接続されており、トランジスタTr1のソースまたはドレインが低電圧線LLに電気的に接続されており、トランジスタTr1のソースおよびドレインのうち低電圧線LLに未接続の端子が出力端子OUTに電気的に接続されている。トランジスタTr2は、トランジスタTr5のソースまたはドレインのうち高電圧線LH2に未接続の端子(第1端子A)の電圧Vs5と、出力端子OUTの電圧(出力電圧Vout)との電位差Vgs2(またはそれに対応する電位差)に応じて高電圧線LH1と出力端子OUTとの電気的な接続を継断するようになっている。トランジスタTr2のゲートがトランジスタTr5の第1端子Aに電気的に接続されている。トランジスタTr2のソースまたはドレインが出力端子OUTに電気的に接続されており、トランジスタTr2のソースおよびドレインのうち出力端子OUTに未接続の端子が高電圧線LH1に電気的に接続されている。
トランジスタTr3は、入力電圧Vinと低電圧線LLの電圧VLとの電位差Vgs3(またはそれに対応する電位差)に応じてトランジスタTr5のゲートと低電圧線LLとの電気的な接続を継断するようになっている。トランジスタTr3のゲートが入力端子INに電気的に接続されている。トランジスタTr3のソースまたはドレインが低電圧線LLに電気的に接続されており、トランジスタTr2のソースおよびドレインのうち低電圧線LLに未接続の端子がトランジスタTr5のゲートに電気的に接続されている。トランジスタTr4は、入力電圧Vinと低電圧線LLの電圧VLとの電位差Vgs4(またはそれに対応する電位差)に応じてトランジスタTr5の第1端子Aと低電圧線LLとの電気的な接続を継断するようになっている。トランジスタTr4のゲートが入力端子INに電気的に接続されている。トランジスタTr4のソースまたはドレインが低電圧線LLに電気的に接続されており、トランジスタTr4のソースおよびドレインのうち低電圧線LLに未接続の端子がトランジスタTr5の第1端子Aに電気的に接続されている。つまり、トランジスタTr1,Tr3,Tr4は互いの同一の電圧線(低電圧線LL)に接続されている。従って、トランジスタTr1の低電圧線LL側の端子と、トランジスタTr3の低電圧線LL側の端子と、トランジスタTr4の低電圧線LL側の端子とは、互いに同電位となっている。トランジスタTr5は、容量素子C1の端子間電圧Vgs5(またはそれに対応する電位差)に応じて高電圧線LH2と第1端子Aとの電気的な接続を継断するようになっている。トランジスタTr5のゲートがトランジスタTr3のソースおよびドレインのうち低電圧線LLに未接続の端子に電気的に接続されている。トランジスタTr5のソースまたはドレインが高電圧線LH2に電気的に接続されている。トランジスタTr5のソースおよびドレインのうち高電圧線LH2に未接続の端子がトランジスタTr2のゲートと、トランジスタTr4のソースおよびドレインのうち低電圧線LLに未接続の端子とに接続されている。
低電圧線LLが本発明の「第1電圧線」、「第3電圧線」、「第4電圧線」の一具体例に相当する。高電圧線LH1が本発明の「第2電圧線」の一具体例に相当し、高電圧線LH2が本発明の「第5電圧線」の一具体例に相当する。
高電圧線LH1,LH2は、低電圧線LLの電圧VLよりも高電圧(一定電圧)を出力する電源(図示せず)に接続されている。高電圧線LH1の電圧は、インバータ回路1の駆動時にVdd1となっており、高電圧線LH2の電圧VH2は、インバータ回路1の駆動時にVdd2(≧Vdd1+Vth2)となっている。なお、電圧Vth2は、トランジスタTr2の閾値電圧である。一方、低電圧線LLは、高電圧線LH1の電圧VH1よりも低電圧(一定電圧)を出力する電源(図示せず)に接続されており、低電圧線LLの電圧VLは、インバータ回路1の駆動時に電圧Vss(<Vdd1)となっている。
容量素子C1,C2は、入力端子INとトランジスタTr2のゲートとの間に直列に挿入されている。容量素子C1と容量素子C2との電気的な接続点Bが、トランジスタTr5の第1端子Aに電気的に接続されている。容量素子C1はトランジスタTr5のゲート側に挿入されており、容量素子C2はトランジスタTr1のゲート側に挿入されている。容量素子C2の容量は、容量素子C1の容量よりも大きくなっている。容量素子C1,C2のそれぞれの容量は、以下の式(1)を満たしていることが好ましい。容量素子C1,C2が数1を満たすならば、後述する入力電圧Vinが立ち下がった時、トランジスタTr5のゲート−ソース間電圧をその閾値電圧Vth5以上とすることができ、トランジスタTr5をオン状態とすることができる。その結果、出力電圧Voutがローからハイに変移することができる。
2(Vdd−Vss)/(C1+C2)>Vth5…(1)
ところで、インバータ回路1は、従来のインバータ回路(図30のインバータ回路200)との関係では、出力段のトランジスタTr1,Tr2と入力端子INとの間に、制御素子10およびトランジスタTr3〜Tr5を挿入したものに相当する。ここで、制御素子10は、例えば、図1に示したように、入力端子INに電気的に接続された端子P1、トランジスタTr5の第1端子Aに電気的に接続された端子P2、およびトランジスタTr5のゲートに電気的に接続された端子P3を有している。制御素子10は、さらに、例えば、図1に示したように、容量素子C1,C2を含んで構成されている。
端子P1が、本発明の「第2端子」の一具体例に相当し、端子P2が、本発明の「第3端子」の一具体例に相当し、端子P3が、本発明の「第4端子」の一具体例に相当する。
制御素子10は、例えば、端子P1に立下り電圧が入力されている時に端子P2のトランジェントを端子P3のトランジェントよりも緩やかにするようになっている。具体的には、制御素子10は、例えば、入力端子INに立下り電圧が入力されている時にトランジスタTr5のソース(第1端子A)のトランジェントをトランジスタTr5のゲートのトランジェントよりも緩やかにするようになっている。なお、制御素子10の動作説明は、下記のインバータ回路1の動作説明と併せて行うものとする。
[動作]
次に、図3〜9を参照しつつ、インバータ回路1の動作の一例について説明する。図3は、インバータ回路1の動作の一例を表す波形図である。図4〜図9は、インバータ回路1の一連の動作の一例を表す回路図である。
まず、入力電圧Vinがハイ(Vdd1)の時、トランジスタTr1,Tr3,Tr4がオンする。すると、トランジスタTr2のゲート電圧Vg2およびソース電圧Vs2が低電圧線LLの電圧VL(=Vss)に充電され、さらに、トランジスタTr5のゲート電圧Vg5およびソース電圧Vs5が低電圧線LLの電圧VL(=Vss)に充電される(図3、図4)。これにより、トランジスタTr2がオフ(Vgs2=0Vでオフする場合)するとともに、トランジスタTr5がオフ(Vgs5=0Vでオフする場合)し、電圧Vssが出力電圧Voutとして出力される。このとき、容量素子C2には、Vdd2−Vssという電圧が充電される。
次に、入力電圧Vinがハイ(Vdd1)からロー(Vss)に変化(低下)する時、トランジスタTr1,Tr3,Tr4のゲート電圧Vg1,Vg3,Vg4もVddからVssに変化(低下)する(図3、図5)。これにより、トランジスタTr1のゲート電圧Vg1の変化が容量素子C2を介してトランジスタTr2のゲートに伝播し、トランジスタTr2のゲート電圧Vg2がΔV1’だけ変化(低下)する。さらに、トランジスタTr1のゲート電圧Vg1の変化が容量素子C1,C2を介してトランジスタTr5のゲートにも伝播し、トランジスタTr5のゲート電圧Vg5がΔV2’だけ変化(低下)する。しかし、この時、トランジスタTr3,Tr4がオンしている。そのため、低電圧線LLからトランジスタTr5のソースおよびゲートに向かって電流が流れるので、その電流がそれらをVssに充電しようとする。
ここで、トランジスタTr3,Tr4のゲート電圧はVdd1からVssに変化(低下)していくので、トランジスタTr3,Tr4のオン抵抗が徐々に大きくなり、トランジスタTr5のソースおよびゲートを低電圧線LLの電圧VLに充電するのに要する時間が長くなる。
さらに、トランジスタTr5のソースおよびゲートから見える全容量を比較すると、トランジスタTr5のソースには容量素子C1,C2が並列接続され、トランジスタTr5のゲートには容量素子C1,C2が直列接続されている。このことから、トランジスタTr5のソースの方が、トランジスタTr5のゲートよりも、トランジェントが遅くなる。その結果、トランジスタTr5のソースを低電圧線LLの電圧VLに充電するのに要する時間の方がトランジスタTr5のゲートを低電圧線LLの電圧VLに充電するのに要する時間よりも長くなる。
また、入力電圧VinがVss+Vth3以上となっており、さらに、Vss+Vth4以上となっている場合は、トランジスタTr3,Tr4は線形領域で動作する。なお、Vth3はトランジスタTr3の閾値電圧であり、Vth4はトランジスタTr4の閾値電圧である。一方、入力電圧VinがVss+Vth3未満となっており、さらに、Vss+Vth4未満となっている場合は、トランジスタTr3,Tr4は飽和領域で動作する。従って、トランジスタTr5のソースおよびゲートには、図5に示したような電流が流れるが、トランジスタTr3,Tr4は、それぞれの点を電圧Vssに充電することができない。
最終的に、入力電圧VinがVdd1からVssになった時、トランジスタTr5のゲート−ソース間電圧Vgs5はΔV1−ΔV2となる(図3、図6)。このとき、トランジスタTr5のゲート−ソース間電圧Vgs5がトランジスタTr5の閾値電圧Vth5よりも大きくなった時点で、トランジスタTr5がオンし、高電圧線LH2から電流が流れ始める。
トランジスタTr5がオンしている時は、トランジスタTr5のソース電圧Vs5は、トランジスタTr4に加えて、トランジスタTr5によっても上昇する。また、トランジスタTr5のゲート−ソース間には容量素子C1が接続されているので、ブートストラップが生じ、トランジスタTr5のゲート電圧Vg5も、トランジスタTr5のソース電圧Vs5の上昇に連動して上昇する。その後、トランジスタTr5のソース電圧Vs5およびゲート電圧Vg5がVss−Vth3以上となり、さらに、Vss−Vth4以上となった時点で、トランジスタTr3,Tr4がオフし、トランジスタTr5のソース電圧Vs5およびゲート電圧Vg5がトランジスタTr5のみによって上昇する。
一定時間経過後、トランジスタTr5のソース電圧Vg5(トランジスタTr2のゲート電圧Vs2)がVss+Vth2以上となると、トランジスタTr2がオンし、高電圧線LH1から電流が流れ始める(図3、図7)。なお、Vth2はトランジスタTr2の閾値電圧である。その結果、出力端子OUTの電圧Voutは、Vssから徐々に上昇する。トランジスタTr2のゲート電圧Vs2は、最終的には、トランジスタTr5からの電流によって、高電圧線LH2の電圧VH2まで上昇する(図3、図8)。ここで、高電圧線LH2の電圧VH2は、インバータ回路1の駆動時には、Vdd1+Vth2よりも大きなVdd2となっているので、トランジスタTr2は、高電圧線LH1の電圧VH1であるVdd1を出力端子OUTに出力する。その結果、出力端子OUTからはVdd1が出力される(図3、図8)。
そして、さらに一定時間経過後、入力電圧Vinがロー(Vss)からハイ(Vdd1)に変化(上昇)する(図3、図9)。このとき、入力電圧VinがVss+Vth3よりも低くなっており、さらに、Vss+Vth4よりも低くなっている段階では、トランジスタTr3,Tr4はオフしている。そのため、容量素子C1,C2を介したカップリングがトランジスタTr5のソースおよびゲートに入力され、トランジスタTr5のソース電圧Vs5およびゲート電圧Vg5が上昇する。その後、入力電圧VinがVss+Vth1、Vss+Vth3およびVss+Vth4以上となると、トランジスタTr1,Tr3,Tr4がオンする。そのため、トランジスタTr2のソース(出力端子OUT)、ならびにトランジスタTr5のソースおよびゲートに向かって電流が流れるので、その電流がそれらをVssに充電しようとする。
ここで、トランジスタTr1,Tr3,Tr4のゲート電圧Vg1,Vg3,Vg4はVddからVssに変化(上昇)していくので、トランジスタTr1,Tr3,Tr4のオン抵抗が徐々に小さくなり、トランジスタTr2,Tr5のソースおよびゲートを低電圧線LLの電圧VLに充電するのに要する時間が相対的に短くなる。最終的に、トランジスタTr2のソース電圧Vs2、ならびにトランジスタTr5のソース電圧Vs5およびゲート電圧Vg5がVssとなり、出力端子からはVssが出力される(図3、図4)。
以上のようにして、本実施の形態のインバータ回路1では、入力端子INに入力されたパルス信号の信号波形(例えば図2(A))をほぼ反転させたパルス信号(例えば図2(B))が出力端子OUTから出力される。
[効果]
ところで、例えば、図30に示したような従来のインバータ回路200は、2つのnチャネルMOS型のトランジスタTr1,Tr2が直列接続された単チャネル型の回路構成となっている。インバータ回路200では、例えば、図31に示したように、入力電圧VinがVssとなっている時、出力電圧VoutがVddとはならず、Vdd−Vth2となってしまう。つまり、出力電圧Voutには、トランジスタTr2の閾値電圧Vth2が含まれており、出力電圧Voutは、トランジスタTr2の閾値電圧Vth2のばらつきの影響を大きく受けてしまう。
そこで、例えば、図32のインバータ回路300に示したように、トランジスタTr2のゲートとドレインとを互いに電気的に分離し、ドレインの電圧Vddよりも高い電圧Vdd2(≧Vdd+Vth2)が印加される高電圧配線LH2にゲートを接続することが考えられる。また、例えば、図33のインバータ回路400に示したようなブートストラップ型の回路構成が考えられる。
しかし、図30、図32、図33のいずれの回路においても、入力電圧Vinがハイとなっている時、つまり、出力電圧Voutがローとなっている時まで、トランジスタTr1,Tr2を介して、高電圧配線LH側から低電圧配線LL側に向かって電流(貫通電流)が流れてしまう。その結果、インバータ回路での消費電力も大きくなってしまう。また、図30、図32、図33の回路においては、例えば、図31(B)の破線で囲んだ箇所に示したように、入力電圧VinがVddとなっている時、出力電圧VoutがVssとはならず、出力電圧Voutの波高値がばらついてしまう。そのため、例えば、これらのインバータ回路を、アクティブマトリクス方式の有機EL表示装置におけるスキャナに用いた場合には、画素回路内の駆動トランジスタの閾値補正や移動度補正が画素回路ごとにばらついてしまい、そのばらつきが輝度のばらつきとなってしまうという。
一方、本実施の形態のインバータ回路1では、トランジスタTr5のゲートと低電圧線LLとの間、トランジスタTr5のソースと低電圧線LLとの間、さらにトランジスタTr2のソースと低電圧線LLとの間には、入力電圧Vinと低電圧線LLの電圧VLとの電位差に応じてオンオフ動作するトランジスタTr1,Tr3,Tr4が設けられている。これにより、トランジスタTr1,Tr3,Tr4のそれぞれのゲート電圧がハイ(Vdd1)からロー(Vss)に変移(低下)する時に、トランジスタTr1,Tr3,Tr4のそれぞれのオン抵抗が徐々に大きくなり、トランジスタTr2,Tr5のゲートおよびソースが低電圧線LLの電圧VLに充電されるのに要する時間が長くなる。さらに、トランジスタTr1,Tr3,Tr4のそれぞれのゲート電圧がロー(Vss)からハイ(Vdd1)に変移(上昇)する時に、トランジスタTr1,Tr3,Tr4のそれぞれのオン抵抗が徐々に小さくなり、トランジスタTr2,Tr5のゲートおよびソースが低電圧線LLの電圧VLに充電されるのに要する時間が短くなる。また、本実施の形態のインバータ回路1では、トランジスタTr5のゲートには、容量素子C1,C2が直列接続されており、トランジスタTr5のソースには、容量素子C1,C2が並列接続されている。これにより、トランジスタTr5のソースの方がトランジスタTr5のゲートよりも、トランジェントが遅くなる。その結果、トランジスタTr1,Tr3,Tr4のそれぞれのゲート電圧がハイ(Vdd1)からロー(Vss)に変移(低下)する時にトランジスタTr5のゲート−ソース間電圧Vgs5がトランジスタTr5の閾値電圧Vth5よりも大きくなり、トランジスタTr5がオンし、その直後にトランジスタTr1,Tr3,Tr4がオフする。つまり、入力電圧Vinの変化が、容量素子C1,C2を介してトランジスタTr5のゲートおよびソースに入力され、トランジェントの差によってゲート−ソース間電圧Vgs5が閾値電圧Vth5よりも大きくなると、トランジスタTr2,Tr5がオンし、その直後にトランジスタTr1,Tr3,Tr4がオフする。このとき、出力電圧Voutが高電圧線VH1側の電圧となる。また、トランジスタTr1,Tr3,Tr4のそれぞれのゲート電圧がロー(Vss)からハイ(Vdd1)に変移(上昇)する時にトランジスタTr1,Tr3,Tr4がオンし、その直後にトランジスタTr2,Tr5がオフする。このとき、出力電圧Voutが低電圧線LL側の電圧となる。
このように、本実施の形態のインバータ回路1では、トランジスタTr1とトランジスタTr2とが同時にオンしている期間や、トランジスタTr4とトランジスタTr5とが同時にオンしている期間がほとんどないようにした。これにより、トランジスタTr1,Tr2を介したり、トランジスタTr4,Tr5を介したりして、高電圧線VH1と低電圧線LLとの間、高電圧線VH2と低電圧線LLとの間を流れる電流(貫通電流)はほとんど存在しない。その結果、消費電力を抑えることができる。また、トランジスタTr1,Tr3,Tr4のそれぞれのゲート電圧がハイ(Vdd1)からロー(Vss)に変移(低下)したときに出力電圧Voutが高電圧線VH1側の電圧となり、トランジスタTr1,Tr3,Tr4のそれぞれのゲート電圧がロー(Vss)からハイ(Vdd1)に変移(上昇)したときに出力電圧Voutが低電圧線LL側の電圧となるようにした。これにより、出力電圧Voutのばらつきをなくすことができる。その結果、例えば、画素回路内の駆動トランジスタの閾値補正や移動度補正の、画素回路ごとのばらつきを低減することができ、さらには画素ごとの輝度のばらつきを低減することができる。
次に、本出願人が過去に提案したインバータ回路と対比して、本実施の形態のインバータ回路1の特徴を説明する。
図34は、参考例に係るインバータ回路500の全体構成の一例を表したものである。このインバータ回路500は、本出願人が過去に提案したインバータ回路の1つであり、3Tr2Cの回路構成となっている。このインバータ回路500は、インバータ回路1においてトランジスタTr4,Tr5を省略したものに相当する。
以下、インバータ回路500において、入力電圧Vinがハイ(Vdd1)からロー(Vss)に変移(低下)する時について考える。入力電圧Vinがハイ(Vdd1)からロー(Vss)に変移(低下)すると、入力電圧Vinの変化がトランジスタTr1とトランジスタTr2との接続点Cと、トランジスタTr2のゲートに入力される。このとき、インバータ回路500の接続点Cには、図35に示したように、出力ノードの寄生容量Coutと、トランジスタTr1,Tr2の寄生容量Cgs,Cgdとが存在している。そのため、入力されるカップリング量ΔVxは、数1に示したようになる。ここで、寄生容量Cgs,Cgdが寄生容量Coutと比べて非常に小さいと仮定すると、カップリング量ΔVxは、数2に示したようになる。数1,数2から、カップリング量ΔVxは、出力段の寄生容量Coutの影響を大きく受けることがわかる。
Figure 0005447102
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ここで、寄生容量Coutが大きい場合を考える。数1,数2に示したように、寄生容量Coutが大きくなると、カップリング量ΔVxの値が相対的に小さくなる。カップリング量ΔVxの値が小さくなると、入力電圧Vinがハイ(Vdd1)からロー(Vss)に変移(低下)する際に、トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgs2がトランジスタTr2の閾値電圧Vth2以上にならない(図36参照)。その結果、出力電圧Voutが高電圧線LH1の電圧VH1にまで到達しなくなってしまう。
そこで、容量素子C2の容量を大きくすることが考えられる。しかし、そのようにした場合には、容量素子C2のレイアウト面積が大きくなってしまい、狭額縁化が阻害される虞がある。また、インバータ回路の高速化が要求される場合には、寄生容量Coutの増大に伴って、トランジスタTr1,Tr2のサイズを大きくしてオン抵抗を下げることが必要となる。しかし、そのようにした場合に、容量素子C2の容量を大きくすると、トランジスタTr2のソースに接続されている容量が全体として大きくなってしまう。また、トランジスタTr2のサイズを大きくし過ぎると、入力電圧Vinがハイ(Vdd1)からロー(Vss)に変移(低下)する時に、トランジスタTr2のソースのトランジェントがトランジスタTr2のゲートのトランジェントよりも速くなってしまう。その結果、トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgs2が逆に小さくなってしまい、インバータ回路の高速化が阻害される虞がある。
一方、本実施の形態では、容量素子C1,C2と出力端子OUTとの間に、トランジスタTr4,Tr5が挿入されており、容量素子C1,C2が出力端子OUTに直接接続されていない。これにより、トランジスタTr5のゲートおよびソースに入力されるカップリング量ΔVxが、出力段の寄生容量Coutの影響を受けることがないので、トランジスタTr5のゲート−ソース間電圧Vgs5を大きくすることができる。その結果、インバータ回路1を高速化することができる。また、本実施の形態では、容量素子C2の容量を大きくする必要がないので、狭額縁化を実現することができる。
<第2の実施の形態>
[構成]
図10は、本発明の第2の実施の形態に係るインバータ回路2の全体構成の一例を表したものである。インバータ回路2は、上記実施の形態のインバータ回路1と同様、入力端子INに入力されたパルス信号の信号波形(例えば図2(A))をほぼ反転させたパルス信号(例えば図2(B))を出力端子OUTから出力するものである。インバータ回路2は、出力段のトランジスタTr1,Tr2の直前に、トランジスタTr6Tr7をさらに設けたものであり、その点で、上記実施の形態のインバータ回路1の構成と相違する。そこで、以下では、上記実施の形態との相違点を主に説明し、上記実施の形態との共通点の説明を適宜省略するものとする。
トランジスタTr6Tr7は、トランジスタTr1などのチャネル型と同一チャネル型のトランジスタであり、例えば、nチャネルMOS型のTFTである。トランジスタTr6は、例えば、入力端子INの電圧(入力電圧Vin)と低電圧線LLの電圧VLとの電位差Vgs1(またはそれに対応する電位差)に応じて、トランジスタTr2のゲートと低電圧線LLとの電気的な接続を継断するようになっている。トランジスタTr6のゲートが入力端子INに電気的に接続されており、トランジスタTr6のソースまたはドレインが低電圧線LLに電気的に接続されており、トランジスタTr6のソースおよびドレインのうち低電圧線LLに未接続の端子がトランジスタTr2のゲートに電気的に接続されている。トランジスタTr7は、トランジスタTr5のゲート電圧Vg5とトランジスタTr5のソース(第1端子A)の電圧Vs5との電位差Vgs7(またはそれに対応する電位差)に応じて、トランジスタTr5のソース(第1端子A)とトランジスタTr2のゲートとの電気的な接続を継断するようになっている。トランジスタTr7のゲートがトランジスタTr5のゲートに電気的に接続されている。トランジスタTr7のソースまたはドレインがトランジスタTr5のソース(第1端子A)に電気的に接続されており、トランジスタTr7のソースおよびドレインのうち第1端子Aに未接続の端子がトランジスタTr2のゲートに電気的に接続されている。
[動作]
次に、図11〜17を参照しつつ、インバータ回路2の動作の一例について説明する。図11は、インバータ回路2の動作の一例を表す波形図である。図12〜図17は、インバータ回路2の一連の動作の一例を表す回路図である。
まず、入力電圧Vinがハイ(Vdd1)の時、トランジスタTr1,Tr3,Tr4,Tr6がオンする。すると、トランジスタTr2のゲート電圧Vg2およびソース電圧Vs2が低電圧線LLの電圧VL(=Vss)に充電され、さらに、トランジスタTr5のゲート電圧Vg5およびソース電圧Vs5が低電圧線LLの電圧VL(=Vss)に充電される(図11、図12)。これにより、トランジスタTr2がオフ(Vgs2=0Vでオフする場合)するとともに、トランジスタTr5がオフ(Vgs5=0Vでオフする場合)し、電圧Vssが出力電圧Voutとして出力される。このとき、容量素子C2には、Vdd2−Vssという電圧が充電される。
次に、入力電圧Vinがハイ(Vdd1)からロー(Vss)に変化(低下)する時、トランジスタTr1,Tr3,Tr4,Tr6のゲート電圧Vg1,Vg3,Vg4もVddからVssに変化(低下)する(図11、図13)。これにより、トランジスタTr1のゲート電圧Vg1の変化が容量素子C2を介してトランジスタTr5のソースに伝播し、トランジスタTr5のソース電圧Vg5がΔV1’だけ変化(低下)する。さらに、トランジスタTr1のゲート電圧Vg1の変化が容量素子C1,C2を介してトランジスタTr5のゲートにも伝播し、トランジスタTr5のゲート電圧Vg5がΔV2’だけ変化(低下)する。しかし、この時、トランジスタTr3,Tr4,Tr6がオンしている。そのため、低電圧線LLからトランジスタTr5のソースおよびゲート、ならびにトランジスタTr7のソースおよびドレインに向かって電流が流れるので、その電流がそれらをVssに充電しようとする。
ここで、トランジスタTr3,Tr4,Tr6のゲート電圧はVdd1からVssに変化(低下)していくので、トランジスタTr3,Tr4,Tr6のオン抵抗が徐々に大きくなり、トランジスタTr5のソースおよびゲート、ならびにトランジスタTr7のソースおよびドレインを低電圧線LLの電圧VLに充電するのに要する時間が長くなる。
さらに、トランジスタTr5のソースおよびゲートから見える全容量を比較すると、トランジスタTr5のソースには容量素子C1,C2が並列接続され、トランジスタTr5のゲートには容量素子C1,C2が直列接続されている。このことから、トランジスタTr5のソースの方が、トランジスタTr5のゲートよりも、トランジェントが遅くなる。その結果、トランジスタTr5のソースを低電圧線LLの電圧VLに充電するのに要する時間の方がトランジスタTr5のゲートを低電圧線LLの電圧VLに充電するのに要する時間よりも長くなる。
また、入力電圧VinがVss+Vth3以上となっており、さらに、Vss+Vth4以上となっている場合は、トランジスタTr3,Tr4は線形領域で動作する。一方、入力電圧VinがVss+Vth3未満となっており、さらに、Vss+Vth4未満となっている場合は、トランジスタTr3,Tr4は飽和領域で動作する。従って、トランジスタTr5のソースおよびゲートには、図13に示したような電流が流れるが、トランジスタTr3,Tr4は、それぞれの点を電圧Vssに充電することができない。
最終的に、入力電圧VinがVdd1からVssになった時、トランジスタTr5のゲート−ソース間電圧Vgs5はΔV1−ΔV2となる(図11、図14)。このとき、トランジスタTr5のゲート−ソース間電圧Vgs5がトランジスタTr5の閾値電圧Vth5よりも大きくなった時点で、トランジスタTr5がオンし、高電圧線LH2から電流が流れ始める。また、このとき、トランジスタTr2のゲート電圧Vg2は、Vss−ΔV3となっており、トランジスタTr7は、飽和領域で動作している。
トランジスタTr5がオンしている時は、トランジスタTr5のソース電圧Vs5は、トランジスタTr4,Tr6に加えて、トランジスタTr5によっても上昇する。また、トランジスタTr5のゲート−ソース間には容量素子C1が接続されているので、ブートストラップが生じ、トランジスタTr5のゲート電圧Vg5も、トランジスタTr5のソース電圧Vs5の上昇に連動して上昇する。その後、トランジスタTr5のソース電圧Vs5およびゲート電圧Vg5がVss−Vth3以上となり、さらに、Vss−Vth4以上となった時点で、トランジスタTr3,Tr4がオフし、トランジスタTr5のソース電圧Vs5がVss−Vth6以上となるとトランジスタTr6がオフする。その結果、トランジスタTr5からの電流によって、トランジスタTr5のソース電圧Vs5およびゲート電圧Vg5が上昇する。また、トランジスタTr5のゲート電圧Vg5が上昇することで、トランジスタTr7は、飽和領域から線形領域で動作するようになり、トランジスタTr5のソース電圧Vs5と、トランジスタTr2のゲート電圧Vg2とが同電位となる。
一定時間経過後、トランジスタTr5のソース電圧Vg5(トランジスタTr2のゲート電圧Vs2)がVss+Vth2以上となると、トランジスタTr2がオンし、高電圧線LH1から電流が流れ始める(図11、図15)。その結果、出力端子OUTの電圧Voutは、Vssから徐々に上昇する。トランジスタTr2のゲート電圧Vs2は、最終的には、トランジスタTr5からの電流によって、高電圧線LH2の電圧VH2まで上昇する(図11、図16)。ここで、高電圧線LH2の電圧VH2は、インバータ回路1の駆動時には、Vdd1+Vth2よりも大きなVdd2となっているので、トランジスタTr2は、高電圧線LH1の電圧VH1であるVdd1を出力端子OUTに出力する。その結果、出力端子OUTからはVdd1が出力される(図11、図16)。
そして、さらに一定時間経過後、入力電圧Vinがロー(Vss)からハイ(Vdd1)に変化(上昇)する(図11、図17)。このとき、入力電圧VinがVss+Vth3よりも低くなっており、さらに、Vss+Vth4よりも低くなっている段階では、トランジスタTr3,Tr4はオフしている。そのため、容量素子C1,C2を介したカップリングがトランジスタTr5のソースおよびゲートに入力され、トランジスタTr5のソース電圧Vs5およびゲート電圧Vg5が上昇する。その後、入力電圧VinがVss+Vth1、Vss+Vth3、Vss+Vth4およびVss+Vth6以上となると、トランジスタTr1,Tr3,Tr4,Tr6がオンする。そのため、トランジスタTr2のソース(出力端子OUT)、ならびにトランジスタTr5のソースおよびゲートに向かって電流が流れるので、その電流がそれらをVssに充電しようとする。
ここで、トランジスタTr7のゲートは、トランジスタTr5のゲートに接続されている。トランジスタTr5のゲートには容量素子C1,C2が直列に接続されているので、トランジスタTr5のゲートのトランジェントは速い。これにより、トランジスタTr7のゲートのトランジェントも速く、トランジスタTr7は早くオフすることになる。トランジスタTr7がオフすることで、トランジスタTr2のゲートと、トランジスタTr5のゲートとが互いに遮断される。その結果、図17に示したように、トランジスタTr6はトランジスタTr2のゲートを充電し、トランジスタTr4はトランジスタTr5のソースを充電する。これにより、トランジスタTr2のゲートのトランジェントがトランジスタTr2のソースのトランジェントよりも速くなり、トランジスタTr5のゲートのトランジェントがトランジスタTr5のソースのトランジェントよりも速くなる。その結果、入力電圧Vinの立ち上がりにおいて、トランジスタTr1,Tr2がともにオンする時間をさらに少なくすることができ、高電圧線VH1と低電圧線LLとの間、高電圧線VH2と低電圧線LLとの間を流れる電流(貫通電流)をさらに少なくすることができる。
このように、本実施の形態のインバータ回路2では、トランジスタTr1とトランジスタTr2とが同時にオンしている期間がほとんどないようにした。これにより、高電圧線VH1と低電圧線LLとの間、高電圧線VH2と低電圧線LLとの間を流れる電流(貫通電流)はほとんど存在しないので、消費電力を抑えることができる。また、トランジスタTr1,Tr3のそれぞれのゲート電圧がハイ(Vdd)からロー(Vss)に変移(低下)したときに出力電圧Voutが高電圧線VH側の電圧となり、トランジスタTr1,Tr3のそれぞれのゲート電圧がロー(Vss)からハイ(Vdd)に変移(上昇)したときに出力電圧Voutが低電圧線LL側の電圧となるようにした。これにより、出力電圧Voutのばらつきをなくすことができる。その結果、例えば、画素回路内の駆動トランジスタの閾値補正や移動度補正の、画素回路ごとのばらつきを低減することができ、さらには画素ごとの輝度のばらつきを低減することができる。
<変形例>
上記各実施の形態において、例えば、図18、図19に示したように、トランジスタTr2のゲートと、トランジスタTr2のソース(出力端子OUT)との間に、ブートストラップ用の容量素子C3を設けてもよい。
また、上記各実施の形態において、例えば、図20、図21に示したように、入力端子INとトランジスタTr3のゲートの間に、遅延素子3を設けてもよい。
遅延素子3は、入力端子OUTに入力された信号電圧の電圧波形を鈍らせた電圧をトランジスタTr3のゲートに入力するものである。遅延素子3は、例えば、電圧波形の立ち下がりを、入力端子OUTに入力された信号電圧の電圧波形の立ち下がりよりも緩やかにした電圧をトランジスタTr3のゲートに入力するようになっている。なお、遅延素子3は、電圧波形の立ち下がりだけでなく、立ち上がりについても、入力端子OUTに入力された信号電圧の電圧波形の立ち上がりよりも緩やかにするようになっていてもよい。ただし、その場合には、遅延素子3は、立ち下がりの方が立ち上がりよりも、より緩やかになるように、入力端子OUTに入力された信号電圧の電圧波形を鈍らせるようになっている。
遅延素子3は、例えば、図22(A)〜(D)に示した回路構成となっている。図22(A)においては、遅延素子3は、容量素子C4を含んで構成されている。容量素子C4の一端がトランジスタTr3のゲートに電気的に接続されており、容量素子C4の他端が低電圧線LLに電気的に接続されている。
図22(B)においては、遅延素子3はトランジスタTr9を含んで構成されている。トランジスタTr9は、トランジスタTr1等のチャネル型と同一チャネル型のトランジスタであり、例えば、nチャネルMOS型のTFTである。トランジスタTr9のソースがトランジスタTr3のゲートに電気的に接続されており、トランジスタTr9のドレインが入力端子INに電気的に接続されている。トランジスタTr9のゲートは高電圧線LH3に電気的に接続されている。高電圧線LH3は、トランジスタTr9をオンオフ動作させるパルス信号を出力する電源(図示せず)に電気的に接続されている。
図22(C)においては、遅延素子3は、上述のトランジスタTr9と、トランジスタTr10とを含んで構成されている。トランジスタTr10は、トランジスタTr1等のチャネル型と同一チャネル型のトランジスタであり、例えば、nチャネルMOS型のTFTである。トランジスタTr10のゲートおよびソースがトランジスタTr3のゲートに電気的に接続されており、トランジスタTr10のドレインが入力端子INに電気的に接続されている。
図22(D)においては、遅延素子3は、上述のトランジスタTr9と、上述の容量素子C4とを含んで構成されている。
[動作・効果]
図23は、本変形例に係るインバータ回路の動作の一例を表したものである。なお、図23には、遅延素子3として、図22(D)に示した回路構成を有するものが用いられたときの波形が示されている。本変形例に係るインバータ回路の基本的な動作は、図3〜図8、または図11〜図17に示すものと同様である。図3〜図8、または図11〜図17に示すものと相違する箇所は、入力電圧Vinがハイ(Vdd1)からロー(Vss)に変移(低下)するときと、ロー(Vss)からハイ(Vdd1)に変移(上昇)するときにある。
入力電圧Vinがハイ(Vdd1)からロー(Vss)に変移(低下)するとき、トランジスタTr3,Tr4のゲート電圧はVdd1からVssへ変化する。上記実施の形態のインバータ回路1,2では、この電圧変化が、容量素子C2を介してトランジスタTr5のソースへΔV1という電圧変化を生じさせ、さらに容量素子C1,C2を介してトランジスタTr5のゲートへΔV2という電圧変化を生じさせていた。ここで、トランジスタTr5のゲートにΔV2というカップリング量が入力されていたのは、トランジスタTr3のゲート電圧VがVdd1からVssに低下してゆき、その結果、トランジスタTr3のオン抵抗が徐々に増加し、トランジスタTr5のゲートをVssに充電するトランジェントが遅くなるからである。換言すると、トランジスタTr5のゲートにΔV2というカップリング量が入力されるのは、カップリングが入力されるタイミングでトランジスタTr3がオンからオフに切り替わるからである。
一方、本変形例では、遅延素子3によって、入力端子INに入力された信号電圧を図24に示したように鈍らせた信号電圧がトランジスタTr3のゲートに入力される。これにより、トランジスタTr3のオフ点(オンとオフが切り替わる点)が入力電圧VinをそのままトランジスタTr3のゲートに入力した場合と比べて遅くなる。つまり、トランジスタTr3は、容量素子C2を介したカップリングが入力されるタイミングでもオンしていることになる(図25)。そのため、最終的にトランジスタTr5のゲートに入力されるカップリング量(ΔV2)を従来よりも小さくすることができ、トランジスタTr5のゲートソース間電圧Vgs5を大きくすることが可能となる。その結果、インバータ回路の高速化が実現できる。
本変形例では、入力電圧Vinがロー(Vss)からハイ(Vdd1)に変移(上昇)する場合でも、トランジスタTr3のゲートには、遅延素子3によって、入力端子INに入力された信号電圧を図24に示したように鈍らせた信号電圧が入力される。そのため、トランジスタTr3のオフ点が遅くなるので、トランジスタTr1がオンした後にトランジスタTr3がオンすることとなり、出力電圧Voutが遷移状態である時に高電圧線VH1から低電圧線LLへ電流(貫通電流)が流れる可能性がある。しかし、実際には、トランジスタTr3のオンする動作点と、トランジスタTr3のゲートに入力される信号電圧の波形とを考えると、トランジスタTr3のゲートに入力される信号電圧の遅延によっても、図25に示すように立ち上りにおいてはトランジスタTr3のオンする時間は殆ど変わらず、逆に立ち下がりにおいてはオフする時間が大きく変化する。そのため、上述した貫通電流が流れる期間は非常に微小であり、本変形例に係るインバータ回路の消費電力は、インバータ回路1,2の消費電力とあまり変わらない。
ところで、上記各実施の形態では、トランジスタTr5のソースおよびゲートに、入力電圧Vinの変化に起因するカップリングを入力し、トランジスタTr5のソースおよびゲートにおけるトランジェントの差を利用して、トランジスタTr5のゲート−ソース間電圧Vgs5をトランジスタTr5の閾値電圧Vth5以上の値にしている。このとき、出力端子OUTには、高電圧線VH1側の電圧が出力電圧Voutとして出力されるが、出力端子OUTのトランジェントは、トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgs2に大きく依存する。つまり、トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgs2が早く大きくなる場合は、出力電圧Voutが早く立ち上がり、トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgs2がゆっくり大きくなる場合は、出力電圧Voutの立ち上がりもゆっくりとなる。
そこで、インバータ回路を高速化する際にはトランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgs2を早く立ち上げればよいことになるが、その方法として、例えば、容量素子C2の容量を大きくすることが考えられる。しかし、容量素子C2の容量を大きくした場合には、インバータ回路の占有面積が大きくなってしまう。その結果、例えば、有機EL表示装置において、容量素子C2の容量を大きくしたインバータ回路をスキャナなどに用いた場合は、表示パネルにおいて周囲(額縁)の占有面積が大きくなってしまい、狭額縁化を阻害してしまう虞がある。また、容量素子C2の容量を大きくした場合には、トランジスタTr2のソース(出力端子OUT)に、ΔV1よりも大きな電圧変化が生じるが、その分、トランジスタTr2のゲートにも、ΔV2よりも大きな電圧変化が生じる。その結果、トランジスタTr2のゲート−ソース間電圧Vgs2は、容量素子C2の容量を大きくした割りに、ΔV1−ΔV2とさほど変わらない値となってしまい、容量素子C2の容量増大がインバータ回路1の高速化にあまり寄与しない。
一方、本変形例では、遅延素子3によって、入力端子INに入力された信号電圧を図24に示したように鈍らせた信号電圧がトランジスタTr3のゲートに入力される。これにより、容量素子C2の容量を増大させることなく、インバータ回路の高速化が実現できる。
また、上記各実施の形態およびそれらの変形例では、トランジスタTr1〜Tr10が、nチャネルMOS型のTFTにより形成されていたが、例えば、pチャネルMOS型のTFTにより形成されていてもよい。ただし、この場合には、トランジスタTr1〜Tr10がローからハイに変移(上昇)する時の過渡応答と、トランジスタTr1〜Tr10がハイからローに変移(下降)する時の過渡応答とが互いに逆となる。さらに、高電圧線VH1が低電圧線LL1に置き換えられ、高電圧線VH2が低電圧線LL2に置き換えられ、低電圧線LLが高電圧線VHに置き換えられる。
なお、この場合に、低電圧線LL1,LL2は、高電圧線VHの電圧よりも低電圧(一定電圧)を出力する電源(図示せず)に接続されている。低電圧線LL1の電圧は、インバータ回路の駆動時にVss1となっており、低電圧線LL2の電圧は、インバータ回路の駆動時にVss2(≦Vss1−Vth2)となっている。一方、高電圧線VHは、低電圧線LL1,LL2の電圧よりも高電圧(一定電圧)を出力する電源(図示せず)に接続されており、高電圧線VHの電圧は、インバータ回路の駆動時に電圧Vdd(>Vss1)となっている。
<適用例>
図26は、上記各実施の形態およびそれらの変形例に係るインバータ回路1,2の適用例の一例である表示装置100の全体構成の一例を表したものである。この表示装置100は、例えば、表示パネル110(表示部)と、駆動回路120(駆動部)とを備えている。
(表示パネル110)
表示パネル110は、発光色の互いに異なる3種類の有機EL素子111R,111G,111Bが2次元配置された表示領域110Aを有している。表示領域110Aとは、有機EL素子111R,111G,111Bから発せられる光を利用して映像を表示する領域である。有機EL素子111Rは赤色光を発する有機EL素子であり、有機EL素子111Gは緑色光を発する有機EL素子であり、有機EL素子111Bは青色光を発する有機EL素子である。なお、以下では、有機EL素子111R,111G,111Bの総称として有機EL素子111を適宜、用いるものとする。
(表示領域110A)
図27は、表示領域10A内の回路構成の一例を、後述の書込線駆動回路124の一例と共に表したものである。表示領域110A内には、複数の画素回路112が個々の有機EL素子111と対となって2次元配置されている。なお、本適用例では、一対の有機EL素子111および画素回路112が1つの画素113を構成している。より詳細には、図26に示したように、一対の有機EL素子111Rおよび画素回路112が1つの赤色用の画素113Rを構成し、一対の有機EL素子111Gおよび画素回路112が1つの緑色用の画素113Gを構成し、一対の有機EL素子111Bおよび画素回路112が1つの青色用の画素113Bを構成している。さらに、互いに隣り合う3つの画素113R,113G,113Bが1つの表示画素114を構成している。
各画素回路112は、例えば、有機EL素子111に流れる電流を制御する駆動トランジスタTr100と、信号線DTLの電圧を駆動トランジスタTr100に書き込む書き込みトランジスタTr200と、保持容量Csとによって構成されたものであり、2Tr1Cの回路構成となっている。駆動トランジスタTr100および書き込みトランジスタTr200は、例えば、nチャネルMOS型の薄膜トランジスタ(TFT)により形成されている。駆動トランジスタTr100または書き込みトランジスタTr200は、例えば、pチャネルMOS型のTFTであってもよい。
表示領域110Aにおいて、複数の書込線WSL(走査線)が行状に配置され、複数の信号線DTLが列状に配置されている。表示領域110Aには、さらに、複数の電源線PSL(電源電圧の供給される部材)が書込線WSLに沿って行状に配置されている。各信号線DTLと各書込線WSLとの交差点近傍には、有機EL素子111が1つずつ設けられている。各信号線DTLは、後述の信号線駆動回路123の出力端(図示せず)と、書き込みトランジスタTr200のドレイン電極およびソース電極のいずれか一方(図示せず)に接続されている。各書込線WSLは、後述の書込線駆動回路124の出力端(図示せず)と、書き込みトランジスタTr200のゲート電極(図示せず)に接続されている。各電源線PSLは、後述の電源線駆動回路125の出力端(図示せず)と、駆動トランジスタTr100のドレイン電極およびソース電極のいずれか一方(図示せず)に接続されている。書き込みトランジスタTr200のドレイン電極およびソース電極のうち信号線DTLに未接続の方(図示せず)は、駆動トランジスタTr100のゲート電極(図示せず)と、保持容量Csの一端に接続されている。駆動トランジスタTr100のドレイン電極およびソース電極のうち電源線PSLに未接続の方(図示せず)と保持容量Csの他端とが、有機EL素子111のアノード電極(図示せず)に接続されている。有機EL素子111のカソード電極(図示せず)は、例えば、グラウンド線GNDに接続されている。
(駆動回路120)
次に、駆動回路120内の各回路について、図26、図27を参照して説明する。駆動回路120は、タイミング生成回路121、映像信号処理回路122、信号線駆動回路123、書込線駆動回路124、および電源線駆動回路125を有している。
タイミング生成回路121は、映像信号処理回路122、信号線駆動回路123、書込線駆動回路124、および電源線駆動回路125が連動して動作するように制御するものである。タイミング生成回路121は、例えば、外部から入力された同期信号120Bに応じて(同期して)、上述した各回路に対して制御信号121Aを出力するようになっている。
映像信号理回路122は、外部から入力された映像信号120Aに対して所定の補正を行うと共に、補正した後の映像信号122Aを信号線駆動回路123に出力するようになっている。所定の補正としては、例えば、ガンマ補正や、オーバードライブ補正などが挙げられる。
信号線駆動回路123は、制御信号121Aの入力に応じて(同期して)、映像信号処理回路122から入力された映像信号122A(信号電圧Vsig)を各信号線DTLに印加して、選択対象の画素113に書き込むものである。なお、書き込みとは、駆動トランジスタTr1のゲートに所定の電圧を印加することを指している。
信号線駆動回路123は、例えばシフトレジスタ(図示せず)を含んで構成されており、画素113の各列に対応して、1段ごとにバッファ回路(図示せず)を備えている。この信号線駆動回路123は、制御信号121Aの入力に応じて(同期して)、各信号線DTLに対して、2種類の電圧(Vofs、Vsig)を出力可能となっている。具体的には、信号線駆動回路123は、各画素113に接続された信号線DTLを介して、書込線駆動回路124により選択された画素113へ2種類の電圧(Vofs、Vsig)を順番に供給するようになっている。
ここで、オフセット電圧Vofsは、信号電圧Vsigの値に依らず一定電圧値となっている。また、信号電圧Vsigは、映像信号122Aに対応する電圧値となっている。信号電圧Vsigの最小電圧はオフセット電圧Vofsよりも低い電圧値となっており、信号電圧Vsigの最大電圧はオフセット電圧Vofsよりも高い電圧値となっている。
書込線駆動回路124は、例えばシフトレジスタ(図示せず)を含んで構成されており、画素113の各行に対応して、1段ごとにバッファ回路5を備えている。バッファ回路5は、上述したインバータ回路1,2を複数含んで構成されたものであり、入力端に入力されたパルス信号の位相とほぼ同一位相のパルス信号を出力端から出力するものである。書込線駆動回路124は、制御信号121Aの入力に応じて(同期して)、各書込線WSLに対して、2種類の電圧(Vdd1、Vss)を出力可能となっている。具体的には、書込線駆動回路124は、各画素113に接続された書込線WSLを介して、駆動対象の画素113へ2種類の電圧(Vdd1、Vss)を供給し、書き込みトランジスタTr200を制御するようになっている。
ここで、電圧Vdd1は、書き込みトランジスタTr200のオン電圧以上の値となっている。Vdd1は、後述の消光時や閾値補正時に、書込線駆動回路124から出力される電圧値である。Vssは、書き込みトランジスタTr200のオン電圧よりも低い値となっており、かつ、Vdd1よりも低い値となっている。
電源線駆動回路125は、例えばシフトレジスタ(図示せず)を含んで構成されており、例えば、画素113の各行に対応して、1段ごとにバッファ回路(図示せず)を備えている。この電源線駆動回路125は、制御信号121Aの入力に応じて(同期して)、2種類の電圧(VccH、VccL)を出力可能となっている。具体的には、電源線駆動回路125は、各画素113に接続された電源線PSLを介して、駆動対象の画素113へ2種類の電圧(VccH、VccL)を供給し、有機EL素子111の発光および消光を制御するようになっている。
ここで、電圧VccLは、有機EL素子111の閾値電圧Velと、有機EL素子111のカソードの電圧Vcaとを足し合わせた電圧(Vel+Vca)よりも低い電圧値である。また、電圧VccHは、電圧(Vel+Vca)以上の電圧値である。
次に、本適用例の表示装置100の動作(消光から発光までの動作)の一例について説明する。本適用例では、駆動トランジスタTr100の閾値電圧Vthや移動度μが経時変化したりしても、それらの影響を受けることなく、有機EL素子111の発光輝度を一定に保つようにするために、閾値電圧Vthや移動度μの変動に対する補正動作が組み込まれている。
図28は、画素回路112に印加される電圧波形の一例と、駆動トランジスタTr100のゲート電圧Vgおよびソース電圧Vsの変化の一例とを表したものである。図28(A)には信号線DTLに、信号電圧Vsigと、オフセット電圧Vofsが印加されている様子が示されている。図28(B)には書込線WSLに、書き込みトランジスタTr200をオンする電圧Vddと、書き込みトランジスタTr200をオフする電圧Vssが印加されている様子が示されている。図28(C)には電源線PSLに、電圧VccHと、電圧VccLが印加されている様子が示されている。さらに、図28(D),(E)には、電源線PSL、信号線DTLおよび書込線WSLへの電圧印加に応じて、駆動トランジスタTr100のゲート電圧Vgおよびソース電圧Vsが時々刻々変化している様子が示されている。
(Vth補正準備期間)
まず、Vth補正の準備を行う。具体的には、書込線WSLの電圧がVoffとなっており、電源線DSLの電圧がVccHとなっている時(つまり有機EL素子111が発光している時)に、電源線駆動回路125が電源線DSLの電圧をVccHからVccLに下げる(T1)。すると、ソース電圧VsがVccLとなり、有機EL素子111が消光する。その後、信号線DTLの電圧がVofsとなっている時に書込線駆動回路124が書込線WSLの電圧をVoffからVonに上げ、駆動トランジスタTr100のゲートをVofsとする。
(最初のVth補正期間)
次に、Vthの補正を行う。具体的には、書込みトランジスタTr200がオンしており、信号線DTLの電圧がVofsとなっている間に、電源線駆動回路125が電源線DSLの電圧をVccLからVccHに上げる(T2)。すると、駆動トランジスタTr100のドレイン−ソース間に電流Idsが流れ、ソース電圧Vsが上昇する。その後、信号線駆動回路123が信号線DTLの電圧をVofsからVsigに切り替える前に、書込線駆動回路124が書込線WSLの電圧をVonからVoffに下げる(T3)。すると、駆動トランジスタTr100のゲートがフローティングとなり、Vthの補正が休止する。
(最初のVth補正休止期間)
th補正が休止している期間中は、例えば、先のVth補正を行った行(画素)とは異なる他の行(画素)において、信号線DTLの電圧のサンプリングが行われる。なお、このとき、先のVth補正を行った行(画素)において、ソース電圧VsがVofs−Vthよりも低いので、Vth補正休止期間中にも、先のVth補正を行った行(画素)において、駆動トランジスタTr100のドレイン−ソース間に電流Idsが流れ、ソース電圧Vsが上昇し、保持容量Csを介したカップリングによりゲート電圧Vgも上昇する。
(2回目のVth補正期間)
次に、Vth補正を再び行う。具体的には、信号線DTLの電圧がVofsとなっており、Vth補正が可能となっている時に、書込線駆動回路124が書込線WSLの電圧をVoffからVonに上げ、駆動トランジスタTr100のゲートをVofsにする(T4)。このとき、ソース電圧VsがVofs−Vthよりも低い場合(Vth補正がまだ完了していない場合)には、駆動トランジスタTr100がカットオフするまで(ゲート−ソース間電圧VgsがVthになるまで)、駆動トランジスタTr100のドレイン−ソース間に電流Idsが流れる。その後、信号線駆動回路123が信号線DTLの電圧をVofsからVsigに切り替える前に、書込線駆動回路124が書込線WSLの電圧をVonからVoffに下げる(T5)。すると、駆動トランジスタTr100のゲートがフローティングとなるので、ゲート−ソース間電圧Vgsを信号線DTLの電圧の大きさに拘わらず一定に維持することができる。
なお、このVth補正期間において、保持容量CsがVthに充電され、ゲート−ソース間電圧VgsがVthとなった場合には、駆動回路120は、Vth補正を終了する。しかし、ゲート−ソース間電圧VgsがVthにまで到達しない場合には、駆動回路120は、ゲート−ソース間電圧VgsがVthに到達するまで、Vth補正と、Vth補正休止とを繰り返し実行する。
(書き込み・μ補正期間)
th補正休止期間が終了した後、書き込みとμ補正を行う。具体的には、信号線DTLの電圧がVsigとなっている間に、書込線駆動回路124が書込線WSLの電圧をVoffからVonに上げ(T6)、駆動トランジスタTr1のゲートを信号線DTLに接続する。すると、駆動トランジスタTr100のゲート電圧Vgが信号線DTLの電圧Vsigとなる。このとき、有機EL素子111のアノード電圧はこの段階ではまだ有機EL素子111の閾値電圧Velよりも小さく、有機EL素子111はカットオフしている。そのため、電流Idsは有機EL素子111の素子容量(図示せず)に流れ、素子容量が充電されるので、ソース電圧VsがΔVyだけ上昇し、やがてゲート−ソース間電圧VgsがVsig+Vth−ΔVyとなる。このようにして、書き込みと同時にμ補正が行われる。ここで、駆動トランジスタTr100の移動度μが大きい程、ΔVyも大きくなるので、ゲート−ソース間電圧Vgsを発光前にΔVyだけ小さくすることにより、画素113ごとの移動度μのばらつきを取り除くことができる。
(発光期間)
最後に、書込線駆動回路124が書込線WSLの電圧をVonからVoffに下げる(T7)。すると、駆動トランジスタTr100のゲートがフローティングとなり、駆動トランジスタTr100のドレイン−ソース間に電流Idsが流れ、ソース電圧Vsが上昇する。その結果、有機EL素子111に閾値電圧Vel以上の電圧が印加され、有機EL素子111が所望の輝度で発光する。
本適用例の表示装置100では、上記のようにして、各画素113において画素回路112がオンオフ制御され、各画素113の有機EL素子111に駆動電流が注入されることにより、正孔と電子とが再結合して発光が起こり、その光が外部に取り出される。その結果、表示パネル110の表示領域110Aにおいて画像が表示される。
ところで、本適用例では、例えば、書込線駆動回路124内のバッファ回路5は、上述したインバータ回路1〜4を複数含んで構成されている。これにより、バッファ回路5内を流れる貫通電流はほとんど存在しないので、バッファ回路5の消費電力を抑えることができる。また、バッファ回路5の出力電圧のばらつきが少ないので、画素回路112内の駆動トランジスタTr100の閾値補正や移動度補正の、画素回路112ごとのばらつきを低減することができ、さらには画素113ごとの輝度のばらつきを低減することができる。
以上、実施の形態、変形例および適用例を挙げて本発明を説明したが、本発明は実施の形態等に限定されるものではなく、種々変形が可能である。
例えば、上記適用例では、上記各実施の形態に係るインバータ回路1,2が書込線駆動回路124の出力段に用いられていたが、書込線駆動回路124の出力段の代わりに、電源線駆動回路125の出力段に用いられていてもよいし、書込線駆動回路124の出力段と共に、電源線駆動回路125の出力段に用いられていてもよい。
1,2,200,300,400,500…インバータ回路、3…遅延素子、5…バッファ回路、10…制御素子、100…表示装置、110…表示パネル、110A…表示領域、111,111R,111G,111B…有機EL素子、112…画素回路、113,113R,113G,113B…画素、114…表示画素、120…駆動回路、120A,122A…映像信号、120B…同期信号、121…タイミング生成回路、121A…制御信号、122…映像信号処理回路、123…信号線駆動回路、124…書込線駆動回路、125…電源線駆動回路、A…第1端子、B,C,D…接続点、C1,C2,C3,C4,Cgs,Cgd,Cout…容量素子、Cs…保持容量、DTL…信号線、GND…グラウンド線、IN…入力端子、Ids…電流、LH,LH1,LH2,LH3…高電圧線、LL,LL1,LL2…低電圧線、OUT…出力端子、P…WSパルス、P1,P2,P3…端子、PSL…電源線、Tr1〜Tr10…トランジスタ、Tr100…駆動トランジスタ、Tr200…書き込みトランジスタ、VCCH,VCCL,Vdd,Vdd1,Vdd2,VH1,VH2,VL,Vss,Vss1,Vss2,Vy,ΔV1’,ΔV2’,ΔV1,ΔV2…電圧、Vg,Vg1〜Vg5…ゲート電圧、Vgs,Vgs,Vgs2,Vgs5…ゲート−ソース間電圧、Vin…入力電圧、Vofs…オフセット電圧、Vout…出力電圧、Vs,Vs2,Vs5…ソース電圧、Vsig…信号電圧、Vth,Vth1〜Vth5,Vel…閾値電圧、WSL…書込線、μ…移動度、ΔVx…カップリング量。

Claims (16)

  1. 互いに同一チャネル型の第1トランジスタ、第2トランジスタ、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第5トランジスタと、
    第1容量素子および第2容量素子と、
    入力端子および出力端子と
    を備え、
    前記第1トランジスタは、前記入力端子の電圧と第1電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記出力端子と前記第1電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第2トランジスタは、前記第5トランジスタのソースまたはドレインである第1端子の電圧と、前記出力端子の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて第2電圧線と前記出力端子との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第3トランジスタは、前記入力端子の電圧と第3電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記第5トランジスタのゲートと前記第3電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第4トランジスタは、前記入力端子の電圧と第4電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記第1端子と前記第4電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第1容量素子および前記第2容量素子は、前記入力端子と前記第5トランジスタのゲートとの間に直列に挿入されており、
    前記第1容量素子と前記第2容量素子との電気的な接続点が、前記第1端子に電気的に接続されており、
    前記第5トランジスタは、前記第1容量素子の端子間電圧またはそれに対応する電圧に応じて第5電圧線と前記第1端子との電気的な接続を継断するようになっている
    インバータ回路。
  2. 互いに同一チャネル型の第1トランジスタ、第2トランジスタ、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第5トランジスタと、
    第1容量素子および第2容量素子と、
    入力端子および出力端子と
    を備え、
    前記第1トランジスタのゲートは前記入力端子に電気的に接続され、前記第1トランジスタのドレインまたはソースは第1電圧線に電気的に接続され、前記第1トランジスタのドレインおよびソースのうち前記第1電圧線に未接続の端子は前記出力端子に電気的に接続され、
    前記第2トランジスタのドレインまたはソースは第2電圧線に電気的に接続され、前記第2トランジスタのドレインおよびソースのうち前記第2電圧線に未接続の端子は前記出力端子に電気的に接続され、
    前記第3トランジスタのゲートは前記入力端子に電気的に接続され、前記第3トランジスタのドレインまたはソースは第3電圧線に電気的に接続され、前記第3トランジスタのドレインおよびソースのうち前記第3電圧線に未接続の端子は前記第5トランジスタのゲートに電気的に接続され、
    前記第4トランジスタのゲートは前記入力端子に電気的に接続され、前記第4トランジスタのドレインまたはソースは第4電圧線に電気的に接続され、前記第4トランジスタのドレインおよびソースのうち前記第4電圧線に未接続の端子は前記第2トランジスタのゲートに電気的に接続され、
    前記第5トランジスタのドレインまたはソースは第5電圧線に電気的に接続され、前記第5トランジスタのドレインおよびソースのうち前記第5電圧線に未接続の端子は前記第2トランジスタのゲートに電気的に接続され、
    前記第1容量素子および前記第2容量素子は、前記入力端子と前記第5トランジスタのゲートとの間に直列に挿入されており、
    前記第1容量素子と前記第2容量素子との電気的な接続点が、前記第2トランジスタのゲートに電気的に接続されている
    インバータ回路。
  3. 前記第2容量素子は、前記第1トランジスタのゲート側に挿入されており、
    前記第2容量素子の容量は、前記第1容量素子の容量よりも大きくなっている
    請求項1または請求項2に記載のインバータ回路。
  4. 前記第1容量素子および前記第2容量素子のそれぞれの容量は、以下の式を満たす
    請求項3に記載のインバータ回路。
    2(Vdd−Vss)/(C1+C2)>Vth5
    1:前記第1容量素子の容量
    2:前記第2容量素子の容量
    dd:前記第2電圧線の電圧
    ss:前記第1電圧線の電圧
    th5:前記第5トランジスタの閾値電圧
  5. 前記第1電圧線、前記第3電圧線および前記第4電圧線は、互いに同電位となっている
    請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のインバータ回路。
  6. 前記第2電圧線および前記第5電圧線は、前記第1電圧線、前記第3電圧線および前記第4電圧線の電圧よりも高電圧を出力する電源に接続されている
    請求項5に記載のインバータ回路。
  7. 前記第5電圧線は、前記第2電圧線の電圧よりも、少なくとも前記第2トランジスタの閾値電圧分だけ高い電圧を出力する電源に接続されている
    請求項6に記載のインバータ回路。
  8. 前記入力端子に入力された信号電圧の波形を鈍らせた電圧を前記第3トランジスタのゲートに入力する遅延素子をさらに備えた
    請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のインバータ回路。
  9. 互いに同一チャネル型の第1トランジスタ、第2トランジスタ、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第5トランジスタ、第6トランジスタおよび第7トランジスタと、
    第1容量素子および第2容量素子と、
    入力端子および出力端子と
    を備え、
    前記第1トランジスタは、前記入力端子の電圧と第1電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記出力端子と前記第1電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第2トランジスタは、当該第2トランジスタのゲート電圧と、前記出力端子の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて第2電圧線と前記出力端子との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第3トランジスタは、前記入力端子の電圧と第3電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記第5トランジスタのゲートと前記第3電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第4トランジスタは、前記入力端子の電圧と第4電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記第5トランジスタのソースまたはドレインである第1端子と前記第4電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第1容量素子および前記第2容量素子は、前記入力端子と前記第5トランジスタのゲートとの間に直列に挿入されており、
    前記第1容量素子と前記第2容量素子との電気的な接続点が、前記第1端子に電気的に接続されており、
    前記第5トランジスタは、前記第1容量素子の端子間電圧またはそれに対応する電圧に応じて第5電圧線と前記第1端子との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第6トランジスタは、前記入力端子の電圧と第6電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記第2トランジスタのゲートと前記第6電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第7トランジスタは、前記第5トランジスタのゲート電圧またはそれに対応する電圧に応じて前記第1端子と前記第2トランジスタのゲートとの電気的な接続を継断するようになっている
    インバータ回路。
  10. 互いに同一チャネル型の第1トランジスタ、第2トランジスタ、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第5トランジスタと、
    入力端子および出力端子と、
    前記入力端子に電気的に接続された第2端子、前記第5トランジスタのソースまたはドレインである第1端子に電気的に接続された第3端子、および前記第5トランジスタのゲートに電気的に接続された第4端子を有し、前記第2端子に立下り電圧または立上り電圧が入力されている時に前記第3端子のトランジェントを前記第4端子のトランジェントよりも緩やかにする制御素子と
    を備え、
    前記第1トランジスタは、前記入力端子の電圧と第1電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記出力端子と前記第1電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第2トランジスタは、前記第1端子の電圧と、前記出力端子の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて第2電圧線と前記出力端子との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第3トランジスタは、前記入力端子の電圧と第3電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記第5トランジスタのゲートと前記第3電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第4トランジスタは、前記入力端子の電圧と第4電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記第1端子と前記第4電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第5トランジスタは、前記第4端子と前記第3端子との端子間の電圧またはそれに対応する電圧に応じて第5電圧線と前記第1端子との電気的な接続を継断するようになっている
    インバータ回路。
  11. 互いに同一チャネル型の第1トランジスタ、第2トランジスタ、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第5トランジスタ、第6トランジスタおよび第7トランジスタと、
    入力端子および出力端子と、
    前記入力端子に電気的に接続された第2端子、前記第5トランジスタのソースまたはドレインである第1端子に電気的に接続された第3端子、および前記第5トランジスタのゲートに電気的に接続された第4端子を有し、前記第2端子に立下り電圧または立上り電圧が入力されている時に前記第3端子のトランジェントを前記第4端子のトランジェントよりも緩やかにする制御素子と
    を備え、
    前記第1トランジスタは、前記入力端子の電圧と第1電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記出力端子と前記第1電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第2トランジスタは、当該第2トランジスタのゲート電圧と、前記出力端子の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて第2電圧線と前記出力端子との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第3トランジスタは、前記入力端子の電圧と第3電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記第5トランジスタのゲートと前記第3電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第4トランジスタは、前記入力端子の電圧と第4電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記第1端子と前記第4電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第5トランジスタは、前記第4端子と前記第3端子との端子間の電圧またはそれに対応する電圧に応じて第5電圧線と前記第1端子との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第6トランジスタは、前記入力端子の電圧と第6電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記第2トランジスタのゲートと前記第6電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第7トランジスタは、前記第5トランジスタのゲート電圧またはそれに対応する電圧に応じて前記第1端子と前記第2トランジスタのゲートとの電気的な接続を継断するようになっている
    インバータ回路。
  12. 行状に配置された複数の走査線と、列状に配置された複数の信号線と、行列状に配置された複数の画素とを含む表示部と、
    各画素を駆動する駆動部と
    を備え、
    前記駆動部は、前記走査線ごとに設けられた複数のインバータ回路を有し、
    前記インバータ回路は、
    互いに同一チャネル型の第1トランジスタ、第2トランジスタ、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第5トランジスタと、
    第1容量素子および第2容量素子と、
    入力端子および出力端子と
    を有し、
    前記第1トランジスタは、前記入力端子の電圧と第1電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記出力端子と前記第1電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第2トランジスタは、前記第5トランジスタのソースまたはドレインである第1端子の電圧と、前記出力端子の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて第2電圧線と前記出力端子との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第3トランジスタは、前記入力端子の電圧と第3電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記第5トランジスタのゲートと前記第3電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第4トランジスタは、前記入力端子の電圧と第4電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記第1端子と前記第4電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第1容量素子および前記第2容量素子は、前記入力端子と前記第5トランジスタのゲートとの間に直列に挿入されており、
    前記第1容量素子と前記第2容量素子との電気的な接続点が、前記第1端子に電気的に接続されており、
    前記第5トランジスタは、前記第1容量素子の端子間電圧またはそれに対応する電圧に応じて第5電圧線と前記第1端子との電気的な接続を継断するようになっている
    表示装置。
  13. 行状に配置された複数の走査線と、列状に配置された複数の信号線と、行列状に配置された複数の画素とを含む表示部と、
    各画素を駆動する駆動部と
    を備え、
    前記駆動部は、前記走査線ごとに設けられた複数のインバータ回路を有し、
    前記インバータ回路は、
    互いに同一チャネル型の第1トランジスタ、第2トランジスタ、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第5トランジスタと、
    第1容量素子および第2容量素子と、
    入力端子および出力端子と
    を有し、
    前記第1トランジスタのゲートは前記入力端子に電気的に接続され、前記第1トランジスタのドレインまたはソースは第1電圧線に電気的に接続され、前記第1トランジスタのドレインおよびソースのうち前記第1電圧線に未接続の端子は前記出力端子に電気的に接続され、
    前記第2トランジスタのドレインまたはソースは第2電圧線に電気的に接続され、前記第2トランジスタのドレインおよびソースのうち前記第2電圧線に未接続の端子は前記出力端子に電気的に接続され、
    前記第3トランジスタのゲートは前記入力端子に電気的に接続され、前記第3トランジスタのドレインまたはソースは第3電圧線に電気的に接続され、前記第3トランジスタのドレインおよびソースのうち前記第3電圧線に未接続の端子は前記第5トランジスタのゲートに電気的に接続され、
    前記第4トランジスタのゲートは前記入力端子に電気的に接続され、前記第4トランジスタのドレインまたはソースは第4電圧線に電気的に接続され、前記第4トランジスタのドレインおよびソースのうち前記第4電圧線に未接続の端子は前記第2トランジスタのゲートに電気的に接続され、
    前記第5トランジスタのドレインまたはソースは第5電圧線に電気的に接続され、前記第5トランジスタのドレインおよびソースのうち前記第5電圧線に未接続の端子は前記第2トランジスタのゲートに電気的に接続され、
    前記第1容量素子および前記第2容量素子は、前記入力端子と前記第5トランジスタのゲートとの間に直列に挿入されており、
    前記第1容量素子と前記第2容量素子との電気的な接続点が、前記第2トランジスタのゲートに電気的に接続されている
    表示装置。
  14. 行状に配置された複数の走査線と、列状に配置された複数の信号線と、行列状に配置された複数の画素とを含む表示部と、
    各画素を駆動する駆動部と
    を備え、
    前記駆動部は、前記走査線ごとに設けられた複数のインバータ回路を有し、
    前記インバータ回路は、
    互いに同一チャネル型の第1トランジスタ、第2トランジスタ、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第5トランジスタ、第6トランジスタおよび第7トランジスタと、
    第1容量素子および第2容量素子と、
    入力端子および出力端子と
    を有し、
    前記第1トランジスタは、前記入力端子の電圧と第1電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記出力端子と前記第1電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第2トランジスタは、当該第2トランジスタのゲート電圧と、前記出力端子の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて第2電圧線と前記出力端子との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第3トランジスタは、前記入力端子の電圧と第3電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記第5トランジスタのゲートと前記第3電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第4トランジスタは、前記入力端子の電圧と第4電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記第5トランジスタのソースまたはドレインである第1端子と前記第4電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第1容量素子および前記第2容量素子は、前記入力端子と前記第5トランジスタのゲートとの間に直列に挿入されており、
    前記第1容量素子と前記第2容量素子との電気的な接続点が、前記第1端子に電気的に接続されており、
    前記第5トランジスタは、前記第1容量素子の端子間電圧またはそれに対応する電圧に応じて第5電圧線と前記第1端子との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第6トランジスタは、前記入力端子の電圧と第6電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記第2トランジスタのゲートと前記第6電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第7トランジスタは、前記第5トランジスタのゲート電圧またはそれに対応する電圧に応じて前記第1端子と前記第2トランジスタのゲートとの電気的な接続を継断するようになっている
    表示装置。
  15. 行状に配置された複数の走査線と、列状に配置された複数の信号線と、行列状に配置された複数の画素とを含む表示部と、
    各画素を駆動する駆動部と
    を備え、
    前記駆動部は、前記走査線ごとに設けられた複数のインバータ回路を有し、
    前記インバータ回路は、
    互いに同一チャネル型の第1トランジスタ、第2トランジスタ、第3トランジスタ、第4トランジスタおよび第5トランジスタと、
    入力端子および出力端子と、
    前記入力端子に電気的に接続された第2端子、前記第5トランジスタのソースまたはドレインである第1端子に電気的に接続された第3端子、および前記第5トランジスタのゲートに電気的に接続された第4端子を有し、前記第2端子に立下り電圧が入力されている時に前記第3端子のトランジェントを前記第4端子のトランジェントよりも緩やかにする制御素子と
    を有し、
    前記第1トランジスタは、前記入力端子の電圧と第1電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記出力端子と前記第1電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第2トランジスタは、前記第1端子の電圧と、前記出力端子の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて第2電圧線と前記出力端子との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第3トランジスタは、前記入力端子の電圧と第3電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記第5トランジスタのゲートと前記第3電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第4トランジスタは、前記入力端子の電圧と第4電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記第1端子と前記第4電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第5トランジスタは、前記第4端子と前記第3端子との端子間の電圧またはそれに対応する電圧に応じて第5電圧線と前記第1端子との電気的な接続を継断するようになっている
    表示装置。
  16. 行状に配置された複数の走査線と、列状に配置された複数の信号線と、行列状に配置された複数の画素とを含む表示部と、
    各画素を駆動する駆動部と
    を備え、
    前記駆動部は、前記走査線ごとに設けられた複数のインバータ回路を有し、
    前記インバータ回路は、
    互いに同一チャネル型の第1トランジスタ、第2トランジスタ、第3トランジスタ、第4トランジスタ、第5トランジスタ、第6トランジスタおよび第7トランジスタと、
    入力端子および出力端子と、
    前記入力端子に電気的に接続された第2端子、前記第5トランジスタのソースまたはドレインである第1端子に電気的に接続された第3端子、および前記第5トランジスタのゲートに電気的に接続された第4端子を有し、前記第2端子に立下り電圧が入力されている時に前記第3端子のトランジェントを前記第4端子のトランジェントよりも緩やかにする制御素子と
    を有し、
    前記第1トランジスタは、前記入力端子の電圧と第1電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記出力端子と前記第1電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第2トランジスタは、当該第2トランジスタのゲート電圧と、前記出力端子の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて第2電圧線と前記出力端子との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第3トランジスタは、前記入力端子の電圧と第3電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記第5トランジスタのゲートと前記第3電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第4トランジスタは、前記入力端子の電圧と第4電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記第1端子と前記第4電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第5トランジスタは、前記第4端子と前記第3端子との端子間の電圧またはそれに対応する電圧に応じて第5電圧線と前記第1端子との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第6トランジスタは、前記入力端子の電圧と第6電圧線の電圧との電位差またはそれに対応する電位差に応じて前記第2トランジスタのゲートと前記第6電圧線との電気的な接続を継断するようになっており、
    前記第7トランジスタは、前記第5トランジスタのゲート電圧またはそれに対応する電圧に応じて前記第1端子と前記第2トランジスタのゲートとの電気的な接続を継断するようになっている
    表示装置。
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