JP5443792B2 - 易接着フィルム - Google Patents

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Description

本発明は樹脂フィルムの少なくとも一方の面に易接着層が形成された易接着フィルムに関し、更に詳しくは導電性材料などの機能層を有する材料に用いる易接着フィルムに関する。
樹脂フィルムは磁気テープ、包装材料、電気絶縁材料、情報記録材料、各種工程紙などの幅広い分野に利用され、各種機能層を塗布されるなどして使用されている。しかし、例えばポリエチレンテレフタレートフィルムに代表される二軸配向ポリエステルフィルムなどの樹脂フィルムは、接着性が乏しく、フィルム表面に易接着処理を施す必要がある場合が多い。
樹脂フィルムに易接着性を付与する方法としては、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、火炎処理等が挙げられるが、これらの方法では特公昭58−25331号公報に記載されているように経時的にその性能が低下する欠点がある。また、ウレタン樹脂やアクリル樹脂などの樹脂を含有する水系塗液を塗布することにより易接着性を付与する方法(例えば、特許文献1)もある。これら水系塗液を塗布することにより形成された易接着層はそのままではブロッキング性が悪いので、通常何らかの架橋剤を併用し、樹脂を架橋させることでブロッキング性を改善する。
易接着フィルムに接着させる被接着物は多岐にわたり、例えば特許文献1に記載されているような金属などの無機物の場合もあり、また特許文献2にあるような水溶性高分子層の場合もあり、また特許文献3にあるような紫外線硬化樹脂のような有機物の場合もある。ここで架橋剤はこれら被接着物との接着性に多大な影響を与えるだけでなく、被接着物の諸性能にも影響を与える場合がある。
近年導電性材料前駆体としてハロゲン化銀乳剤層を有する銀塩写真感光材料を使用する方法が提案されている。例えば特開2003−77350号公報に記載されているような銀塩感光材料を使う方法として銀塩拡散転写法を用いる方法も提案されている。この方法で得られた導電性材料は銀塩写真法を用いているため、高精細な画線を描くことは容易であり、安定性も高く、工程も簡易で、非常に良好な特性を示す。
このような導電性材料では特許文献4に記載されているように、易接着層と金属パターンとの接着力が高くなければならず、更にこの導電性材料は他の導電性材料や、樹脂フィルムなどの基板上へ接着剤を用いて貼り合わせられたり、あるいは傷等による断線の防止を行うため、ハードコート剤を塗布されて用いられる場合がある。従って、このような用途に用いる易接着フィルムは色々な材質のものとの接着力が高くなければならないが、前述の特許文献1〜3に挙げられるような手法では接着力が高くなかったり、あるいは導電性等に悪影響を及ぼすなどその性能は十分とは言えなかった。
また架橋剤は易接着層の成分として非常に重要な成分であるが、易接着層塗設後に未反応の架橋剤が残留すると、架橋剤の反応が徐々に進み、易接着層塗設後の経時により易接着フィルムの性能が変化したり、あるいは易接着層の上に塗設した機能層に架橋剤が移行し、その性能に影響を与える問題が発生する場合があった。
特開平6−107832号公報(第2〜3頁) 特開2000−229396号公報(第8頁) 特開平8−332706号広報(第5頁) 特開2008−235467号公報(第3、4頁)
従って、本発明の目的は種々の材料との接着性が高く、また経時による接着性の変化もなく、かつ易接着層の上に塗設する機能層の機能に悪影響を及ぼさない易接着フィルムを提供することにある。
本発明の目的は以下の手段によって達成された。
易接着層を有する樹脂フィルムにおいて、該易接着層がウレタンラテックス、水溶性1級アミド低分子及びビニルスルホン系化合物を含有することを特徴とする易接着フィルム。
本発明により、種々の材料との接着性が高く、また経時による接着性の変化もなく、かつ易接着層の上に塗設する機能層の機能に悪影響を及ぼさない易接着フィルムを提供することができる。
本発明の易接着フィルムに用いられる樹脂フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリイミド樹脂、ポリフッ化ビニリデン、セロハン、セルロイド等が挙げられる。更に本発明においては帯電防止層などを必要に応じて設けることもできる。
本発明の易接着フィルムは少なくとも樹脂フィルムの片面に易接着層が塗設されている。易接着層は環境上の観点から水系塗液を塗布、乾燥して形成することにより易接着フィルムとすることが好ましい。
易接着層は樹脂成分として高分子ラテックスを含有する。高分子ラテックスとしては単独重合体や共重合体など各種公知のラテックスを用いることができる。単独重合体としては酢酸ビニル、塩化ビニル、スチレン、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、メタクリロニトリル、ブタジエン、イソプレンなどの重合体があり、共重合体としてはエチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・p−メトオキシスチレン共重合体、スチレン・酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル・マレイン酸ジエチル共重合体、メチルメタクリレート・アクリロニトリル共重合体、メチルメタクリレート・ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート・スチレン共重合体、メチルメタクリレート・酢酸ビニル共重合体、メチルメタクリレート・塩化ビニリデン共重合体、メチルアクリレート・アクリロニトリル共重合体、メチルアクリレート・ブタジエン共重合体、メチルアクリレート・スチレン共重合体、メチルアクリレート・酢酸ビニル共重合体、アクリル酸・ブチルアクリレート共重合体、メチルアクリレート・塩化ビニル共重合体、ブチルアクリレート・スチレン共重合体、ポリエステル、各種ウレタン等がある。この中でも耐候性の観点からポリエステルラテックスやアクリルラテックスやウレタンラテックスを用いることが好ましく、更に各種材料との接着性の観点からウレタンラテックス、特に耐候性の高い無黄変型ウレタンポリカーボネートラテックスが好ましい。高分子ラテックスの平均粒子径は0.01〜0.3μmであることが好ましく、更に好ましくは0.02〜0.1μmである。また、これら高分子ラテックスは複数種類のラテックスを混合して用いることも可能であるが、ポリエステルラテックスやアクリルラテックスやウレタンラテックスは易接着層中の樹脂成分の30質量%以上含有し、好ましくは50質量%以上である。
本発明の易接着フィルムの易接着層に用いる樹脂成分としては高分子ラテックスの他に公知の水溶性高分子化合物を用いることも可能であり、高分子ラテックスと水溶性高分子を併用することが好ましい。かかる水溶性高分子化合物としてはポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸とスチレンの共重合体等が挙げられ、またゼラチン、アルブミン、カゼイン、ポリリジン等のタンパク質、カラギーナン、ヒアルロン酸などムコ多糖類、「高分子の化学反応」(大河原 信著 1972、化学同人社)2.6.4章記載のアミノ化セルロース、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリジアリルアミン、アリルアミンとジアリルアミンの共重合体、ジアリルアミンと無水マレイン酸との共重合体、ジアリルアミンと二酸化硫黄との共重合体などが挙げられる。これら水溶性高分子化合物の中ではタンパク質やポリエチレンイミン、ポリアリルアミン等のアミノ基を有する高分子化合物を用いることが好ましい。水溶性高分子化合物は易接着層中の樹脂成分の40質量%以下、好ましくは2〜30質量%である。
本発明の易接着フィルムの易接着層に用いる樹脂成分量は100mg/m以上であり、上限は2500mg/mであることが望ましく、好ましくは100〜2000mg/m、更に好ましくは150〜1000mg/mである。
本発明の易接着フィルムの易接着層はビニルスルホン系架橋剤を含有する。本発明においてビニルスルホン系架橋剤とは分子中に少なくとも2個のビニルスルホニル基を有する化合物のことを言い、下記一般式Iもしくは下記一般式IIで示される化合物のことを言う。
Figure 0005443792
式中L、Lはそれぞれ存在してもしなくても良い2価の連結基を示す。存在する場合、好ましくは、炭素数1〜5の置換されていても良いアルキレン基、アリーレン基、カルバモイル基、スルファモイル基、酸素、硫黄、イミノ基等を示し、これらは組み合わさっていても良い。Rは水素原子、炭素数1〜5の置換されていても良いアルキル基、置換されていても良いベンゼン、ナフタレン等のアリール基を示し、中でも水素原子が好ましい。
Figure 0005443792
式中、Lは少なくとも一個の水酸基を有するm価の基であり、mは2〜4である。一般式IIにおいて、Lとしては、2〜4価の炭素数1〜10の非環状炭化水素基、窒素原子、酸素原子及び/または硫黄原子を含有する5または6員の複素環基、5または6員の環状炭化水素基、または炭素数7〜10のシクロアルキレン基が挙げられる。非環状炭化水素基としては、好ましくは1〜8の炭素数を有するアルキレン基である。Lで表されるそれぞれの基は、置換基を有していても良く、または、ヘテロ原子(例えば窒素原子、酸素原子及び/または硫黄原子)、カルボニル基またはカルバミド基を介し相互に結合しても良い。Lは、例えば、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜4を有する1種以上のアルキコキシ基、また塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、アセトキシ基等で置換されていても良い。
上記一般式Iの化合物の具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 0005443792
上記一般式IIの化合物の具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 0005443792
本発明の易接着フィルムの易接着層における架橋剤の添加量は易接着層中の全樹脂成分量に対して1〜7質量%が好ましく、更に好ましくは2〜5質量%である。
本発明の易接着フィルムの易接着層は水溶性1級アミド低分子化合物を含有する。本発明において水溶性とは25℃の水に0.5質量%以上溶解することのできる化合物のことを言い、低分子とは分子量1000以下の分子のことを言い、本発明においては好ましくは分子量200以下の低分子を用いる。本発明に用いることのできる水溶性1級アミド低分子としては、例えば尿素、エチル尿素、アセトアミド、ホルムアミド、プロピオンアミド、スクシンアミド、オキサミド、ベンズアミド、ズルチン、ニコチン酸アミドなどが挙げられるが、特に尿素が好ましい。本発明において水溶性1級アミド低分子の含有量は架橋剤に対して10〜500質量%、好ましくは50〜300質量%含有させる。
更に易接着層にはシリカなどのマット剤、滑剤、顔料、染料、界面活性剤、紫外線吸収剤等を含有させることができる。
本発明の実施例を以下に示す。本発明に使用される易接着フィルムを作製するために、透明支持体として、厚み100μmのポリカーボネートフィルム(三菱ガス化学社製ユーピロンシート)を用いた。
次に下記処方に従い、易接着層塗液A1〜A3、及び比較易接着層塗液A4〜A9を作製し、ポリカーボネートフィルム上にそれぞれ塗布し、60℃で5分乾燥させた。易接着層塗布、乾燥後50℃24時間加温処理することで易接着フィルムを作製した。
<易接着層塗液処方A1/1m当たり>
ハイドランWLS210(DIC社製ポリカーボネート系ウレタンラテックス)
770mg(固形分270mg)
ゼラチン 30mg
界面活性剤(S−1) 1mg
サイリシア450(富士シリシア化学社製シリカ)1.25mg
VS−2 9mg
尿素 18mg
Figure 0005443792
<易接着層塗液処方A2/1m当たり>
ハイドランWLS210(DIC社製ポリカーボネート系ウレタンラテックス)
770mg(固形分270mg)
ゼラチン 30mg
界面活性剤(S−1) 1mg
サイリシア450(富士シリシア化学社製シリカ)1.25mg
VS−2 12mg
尿素 24mg
<易接着層塗液処方A3/1m当たり>
ハイドランWLS210(DIC社製ポリカーボネート系ウレタンラテックス)
770mg(固形分270mg)
ゼラチン 30mg
界面活性剤(S−1) 1mg
サイリシア450(富士シリシア化学社製シリカ)1.25mg
VS−2 15mg
尿素 30mg
<比較易接着層塗液処方A4/1m当たり>
ハイドランWLS210(DIC社製ポリカーボネート系ウレタンラテックス)
770mg(固形分270mg)
ゼラチン 30mg
界面活性剤(S−1) 1mg
サイリシア450(富士シリシア化学社製シリカ)1.25mg
VS−2 9mg
<比較易接着層塗液処方A5/1m当たり>
ハイドランWLS210(DIC社製ポリカーボネート系ウレタンラテックス)
770mg(固形分270mg)
ゼラチン 30mg
界面活性剤(S−1) 1mg
サイリシア450(富士シリシア化学社製シリカ)1.25mg
VS−2 12mg
<比較易接着層塗液処方A6/1m当たり>
ハイドランWLS210(DIC社製ポリカーボネート系ウレタンラテックス)
770mg(固形分270mg)
ゼラチン 30mg
界面活性剤(S−1) 1mg
サイリシア450(富士シリシア化学社製シリカ)1.25mg
VS−2 15mg
<比較易接着層塗液処方A7/1m当たり>
ハイドランWLS210(DIC社製ポリカーボネート系ウレタンラテックス)
770mg(固形分270mg)
ゼラチン 30mg
界面活性剤(S−1) 1mg
サイリシア450(富士シリシア化学社製シリカ)1.25mg
デナコールEX614(ナガセケムテックス社製ソルビトールポリグリシジルエーテル) 12mg
<比較易接着層塗液処方A8/1m当たり>
ハイドランWLS210(DIC社製ポリカーボネート系ウレタンラテックス)
770mg(固形分270mg)
ゼラチン 30mg
界面活性剤(S−1) 1mg
サイリシア450(富士シリシア化学社製シリカ)1.25mg
デュラネートWB40−80(旭化成社製自己乳化性イソシアネート)
15mg(固形分12mg)
<比較易接着層塗液処方A9/1m当たり>
ハイドランWLS210(DIC社製ポリカーボネート系ウレタンラテックス)
770mg(固形分270mg)
ゼラチン 30mg
界面活性剤(S−1) 1mg
サイリシア450(富士シリシア化学社製シリカ)1.25mg
カルボジライトE02(日清紡社製自己乳化性カルボジイミド)
30mg(固形分12mg)
得られた易接着フィルムについて、紫外線硬化型接着剤との接着性、易接着フィルム上に設けられた導電性パターンの導電性、密着性について下記のように評価した。
<紫外線硬化型接着剤との接着性>
得られた易接着フィルムの易接着層の上にロックタイト3105(ヘンケル社製無溶剤型の可視光重合型ウレタンアクリレート接着剤)を湿分塗布量が10g/mとなるよう塗布し、200μmのポリカーボネートベース(三菱ガス化学社製ユーピロンシート)を重ね、紫外線照射装置を用いて紫外線照射し、硬化させ接着させた。JIS K 6843−3に従い25mmの幅に切った接着物のT字剥離強度を測定した。
<易接着フィルム上に設けられた導電性パターンの導電性>
硫化パラジウムゾル液を下記のようにして作製し、得られたゾルを用いて物理現像核液を作製した。
<硫化パラジウムゾルの調製>
A液 塩化パラジウム 5g
塩酸 40ml
蒸留水 1000ml
B液 硫化ソーダ 8.6g
蒸留水 1000ml
A液とB液を撹拌しながら混合し、30分後にイオン交換樹脂の充填されたカラムに通し硫化パラジウムゾルを得た。
<物理現像核液組成/1m当たり>
前記硫化パラジウムゾル 0.4mg
界面活性剤S−1 30mg
この物理現像核液を前述の易接着層塗布済みポリカーボネートベースの上に塗布し、乾燥した。
続いて、上記物理現像核液を塗布した側と反対側に下記組成の裏塗り層を塗布した。
<裏塗り層組成/1m当たり>
ゼラチン 2g
不定形シリカマット剤(平均粒径5μm) 20mg
染料1 200mg
界面活性剤S−1 400mg
Figure 0005443792
続いて、支持体に近い方から順に下記組成の中間層1、ハロゲン化銀乳剤層1、及び最外層1を上記物理現像核液が塗布された易接着層の上に塗布し、導電性材料前駆体を得た。ハロゲン化銀乳剤は、写真用ハロゲン化銀乳剤の一般的なダブルジェット混合法で製造した。このハロゲン化銀乳剤は、塩化銀95モル%と臭化銀5モル%で、平均粒径が0.15μmになるように調製した。このようにして得られたハロゲン化銀乳剤を定法に従いチオ硫酸ナトリウムと塩化金酸を用い金硫黄増感を施した。こうして得られたハロゲン化銀乳剤は銀1g当たり0.5gのゼラチンを含む。
<中間層1組成/1m当たり>
ゼラチン 0.5g
界面活性剤(S−1) 5mg
<ハロゲン化銀乳剤層1組成/1m当たり>
ゼラチン 0.5g
ハロゲン化銀乳剤 3.0g銀相当
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3mg
界面活性剤(S−1) 20mg
<最外層1組成/1m当たり>
ゼラチン 1g
不定形シリカマット剤(平均粒径3.5μm) 10mg
界面活性剤S−1 10mg
このようにして得た導電性材料前駆体を、水銀灯を光源とする密着プリンターで400nm以下の光をカットする樹脂フィルターを介し、細線幅20μmで格子間隔250μmの網目パターンの透過原稿を密着させて露光した。
その後、先に露光した導電性材料前駆体を下記拡散転写現像液中に15℃で90秒間浸漬した後、続いてハロゲン化銀乳剤層、中間層、最外層及び裏塗り層を40℃の温水で水洗除去し、乾燥処理した。こうして易接着層上に厚み0.1μmのメッシュ状金属パターンを得た。
<拡散転写現像液組成>
水酸化カリウム 25g
ハイドロキノン 18g
1−フェニル−3−ピラゾリドン 2g
亜硫酸カリウム 80g
N−メチルエタノールアミン 15g
臭化カリウム 1.2g
全量を水で1000ml
pH=12.2に調整する。
上記のようにして得られた網目パターン状銀薄膜が形成された導電性材料の表面抵抗率は、ダイアインスツルメンツ社製、ロレスターGP/ESPプローブを用いて、JIS K 7194に従い測定した。
<易接着フィルム上に設けられた導電性パターンの密着性>
易接着フィルム上に設けられた導電性パターンの導電性を評価するのに作製した、易接着フィルムの上に導電性パターンが設けられた導電性材料を用いて、下記処方のニッケル電解めっき浴を用い、画像当たりの電流密度2A/dm、45℃で10分間めっきし、水洗、乾燥した。めっきされた網目パターン状銀薄膜面に日東電工社製ポリエステル粘着テープNo.31を金属面に気泡の入らないように貼り付け、その後勢い良くテープを剥がし剥離テストを行った。剥離テストの評価は○が剥離なし、△が一部剥離あり、×が全面剥離の3段階とした。
<ニッケルめっき浴組成>
60質量%スルファミン酸ニッケル溶液 500ml
メルブライトNI−2225A(メルテックス社製) 200ml
メルブライトNI−2225B(メルテックス社製) 20ml
イオン交換水を加えて全量を1000mlとする。
得られた結果を表1に示す。表1より本発明の易接着フィルムは紫外線硬化型接着剤との接着性、易接着フィルム上に設けられた導電性パターンの導電性、密着性全て良いことが判るが、一方尿素の入っていない易接着層処方A−6の易接着層塗液を塗布した易接着フィルムも全ての性能が比較的良いことも判る。
Figure 0005443792
続いて、易接着処方A−1からA−6の易接着層塗液を塗布した易接着フィルムを、50℃1週間加温処理し、加温後紫外線硬化型接着剤との接着性について調べた。また、易接着フィルムに裏塗り層、物理現像核層、中間層、ハロゲン化銀乳剤層、最外層を塗布し、導電性材料前駆体を作製した後に50℃1週間加温処理したものについて上記と同様の処理を行い、加温後の易接着フィルム上に設けられたパターンの導電性と密着性を調べた。
Figure 0005443792
表2より尿素の入っていない易接着フィルムでは導電性が悪化したり、あるいは紫外線硬化型接着剤との接着性が悪化しており、本発明の有用性が判る。
易接着層塗液を下記易接着層処方に従い作製する以外は実施例1と同様に易接着フィルムを作製した。作製した易接着フィルムをそのまま紫外線硬化型接着剤との接着性、易接着フィルム上に設けられた導電性パターンの導電性、密着性について評価した結果を表3に、易接着フィルムを50℃1週間加温処理し紫外線硬化型接着剤との接着性を評価した結果、及び実施例1同様にして導電性材料前駆体を作製し、導電性材料前駆体を50℃1週間加温処理してから導電性パターンの導電性、密着性を評価した結果を表4に示す。
<易接着層塗液処方B1/1m当たり>
ハイドランWLS210(DIC社製ポリカーボネート系ウレタンラテックス)
770mg(固形分270mg)
ゼラチン 30mg
界面活性剤(S−1) 1mg
サイリシア450(富士シリシア化学社製シリカ)1.25mg
VS−3 9mg
尿素 18mg
<易接着層塗液処方B2/1m当たり>
ハイドランWLS210(DIC社製ポリカーボネート系ウレタンラテックス)
770mg(固形分270mg)
ゼラチン 30mg
界面活性剤(S−1) 1mg
サイリシア450(富士シリシア化学社製シリカ)1.25mg
VS−8 9mg
尿素 18mg
<易接着層塗液処方B3/1m当たり>
ハイドランWLS210(DIC社製ポリカーボネート系ウレタンラテックス)
770mg(固形分270mg)
ゼラチン 30mg
界面活性剤(S−1) 1mg
サイリシア450(富士シリシア化学社製シリカ)1.25mg
VS−12 9mg
尿素 18mg
<易接着層塗液処方B4/1m当たり>
ハイドランWLS210(DIC社製ポリカーボネート系ウレタンラテックス)
770mg(固形分270mg)
ゼラチン 30mg
界面活性剤(S−1) 1mg
サイリシア450(富士シリシア化学社製シリカ)1.25mg
VS−2 9mg
エチル尿素 18mg
<易接着層塗液処方B5/1m当たり>
ハイドランWLS210(DIC社製ポリカーボネート系ウレタンラテックス)
770mg(固形分270mg)
ゼラチン 30mg
界面活性剤(S−1) 1mg
サイリシア450(富士シリシア化学社製シリカ)1.25mg
VS−2 9mg
ニコチン酸アミド 18mg
<比較易接着層塗液処方B6/1m当たり>
ハイドランWLS210(DIC社製ポリカーボネート系ウレタンラテックス)
770mg(固形分270mg)
ゼラチン 30mg
界面活性剤(S−1) 1mg
サイリシア450(富士シリシア化学社製シリカ)1.25mg
VS−2 9mg
WGUゼラチン(分子量5000のゼラチン。ニッピゼラチン社製) 18mg
<比較易接着層塗液処方B7/1m当たり>
ハイドランWLS210(DIC社製ポリカーボネート系ウレタンラテックス)
770mg(固形分270mg)
ゼラチン 30mg
界面活性剤(S−1) 1mg
サイリシア450(富士シリシア化学社製シリカ)1.25mg
VS−2 9mg
ハイミクロンL−271(ステアリン酸アミド水分散物。中京油脂社製)
(固形分)18mg
<比較易接着層塗液処方B8/1m当たり>
ハイドランWLS210(DIC社製ポリカーボネート系ウレタンラテックス)
770mg(固形分270mg)
ゼラチン 30mg
界面活性剤(S−1) 1mg
サイリシア450(富士シリシア化学社製シリカ)1.25mg
VS−2 9mg
ラウリル酸エタノールアミド 18mg
Figure 0005443792
Figure 0005443792
表3、表4よりビニルスルホン系架橋剤の種類を変えても良好な結果を得られることが判る。また、1級アミド化合物であれば、良好な結果を得られるが、高分子化合物や水不溶性のアミド化合物、2級アミド化合物では1級アミド化合物のような結果は得られないことが判る。
樹脂フィルムをエビロンフィルム3005(太平化学製塩化ビニルフィルム)を用いる以外は実施例1と同様に試験した結果、実施例1同様の結果を得た。
本発明は導電性材料、磁気テープ、包装材料、電気絶縁材料、情報記録材料、各種工程紙などの各種塗工フィルムの基材として用いることができる。

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  1. 易接着層を有する樹脂フィルムにおいて、該易接着層がウレタンラテックス、水溶性1級アミド低分子及びビニルスルホン系化合物を含有することを特徴とする易接着フィルム。
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