JP5440359B2 - 熱間圧延ラインにおける圧延ピッチ制御方法 - Google Patents
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Description
このようにして加熱炉から早出しされた先行材に対し、当該材が干渉のない最短ピッチで抽出されてライン上を搬送されることから、当該材の仕上圧延スタンドF1でのバーツーバー時間の短縮を実現できる。
しかしながら、熱間圧延で重要なことは、干渉するかどうかだけでなく、スラブの温度を各工程で材質上必要な目標温度に保つことである。すなわちいずれかの粗圧延スタンドの前でスラブを待たせて時間調整を行うと、スラブが薄く温度が下がりすぎる場合、必要な材質が確保できなくなるという品質トラブルが発生する。逆にスラブの温度が高すぎる場合、特定の粗圧延スタンドの前でスラブを待たせて時間調整を行うと、スラブの温度が下がらず、表面にスケールが発生して、仕上圧延機4で圧延した後の製品コイルの表面に凹凸の模様が残り、後の検査工程で品質不良と判定され歩留まり落ちが発生する。
予め設定された先行スラブと当該スラブの搬送ダイヤグラムに基づいて干渉が生じるおそれのある設備の圧延ピッチを算出し、
前記算出された圧延ピッチよりも常に早く当該スラブを加熱炉から抽出し、
前記粗圧延機における複数の粗圧延スタンドのうち、少なくとも粗圧延上流スタンド手前と粗圧延下流スタンド手前に設定されたスラブの待機ポイントのうち前記粗圧延上流スタンド手前の待機ポイントに当該スラブが到達した際に、その先の前記粗圧延下流スタンドを圧延中の先行スラブ、または前記粗圧延下流スタンドのさらに下流側を搬送中の先行スラブの仕上圧延予定時刻から、干渉を生じないために必要な当該スラブの粗圧延工程での待機時間(以下、「必要待機時間」という。)を算出し、
当該スラブを前記待機ポイントで待機させない場合の粗圧延機出側のスラブ温度の予測値と当該スラブに材質上必要な目標温度との差に基づいて、前記必要待機時間を、前記粗圧延上流スタンド手前の待機時間と、前記粗圧延下流スタンド手前の待機時間とに分配する演算を行い、
前記演算した待機時間で前記スラブを各待機ポイントで待機させることにより、前記スラブの温度を前記目標温度に制御する
ことを特徴とする。
ここで、「材質上必要な目標温度」とは、鋼板の強度や靭性などの材質特性を得るために鋼種毎に決められた仕上圧延温度になるようにするための、粗圧延機出側目標温度を意味する。
図1に示す熱間圧延ラインは、図5に示した構成と同様であり、スラブ(鋼材)Sを加熱する加熱炉1と、スラブSの幅方向端部をプレスしてスケールを除去する幅圧下装置(VSB)2と、複数の粗圧延スタンドR1〜R4からなる粗圧延機3と、複数の仕上圧延スタンドF1〜F7からなる仕上圧延機4と、冷却設備5と、コイルを巻き取るコイラー6とを備えている。なお、図示していないが、図5に示したプロセスコンピューター7も備えられている。
加熱炉1から常にスラブを早出しする。これにより、仕上圧延機の第1スタンドアイドルタイムを安定的に小さく抑えることができる。
温度計TH2で測定した温度が粗出側温度の実績値であり、製品コイルの品質管理に用いる重要な温度である。
温度計TH1は、R2圧延後のスラブの温度を測定するガイダンス用の温度計である。
t0(s)=t-1(s)+Δt(s)−α
ここで、αは早出し時間(s)であり、α=2〜5(s)。
次に、ステップS104のように、スラブをt=t0(s)の時刻に加熱炉から抽出、すなわち早出しする。α(s)早出しするのは、粗圧延工程において、当該材と先行材の干渉を避けるための待機を常に発生させるためである。
このときのスラブの温度(抽出温度)をTT0(℃)とする。
加熱炉1内のスラブの温度は、プロセスコンピューター7(図5参照)により、常時計算されているため、抽出時のスラブの計算温度を得ることができる。
また、このスラブの圧延後のホットコイルのサイズ、鋼種から、粗圧延機出側目標温度TTT(℃)が決定される。
T0=t3+TF1ilde−t4
となる。
(1)ΔTT1=加熱炉1抽出〜幅圧下装置2到達までのスラブの搬送中に放冷することによる温度低下量、
(2)ΔTT2=幅圧下装置2における圧延中に圧延ロールに接触し、ロールから抜熱されることによる温度低下量、
(3)ΔTT3=幅圧下装置2における圧延中にスラブが変形して、変形抵抗から発熱することによる温度上昇量、
(4)ΔTT4=幅圧下装置2における圧延前と圧延中にスラブ表面のデスケーリングによる温度低下量
となる。
なお、粗圧延スタンドR2前のスラブの温度TT1(℃)を予測する代わりに、粗圧延スタンドR2前に温度計を設置してスラブ温度TT1(℃)を実測してもよい。
粗圧延工程における、必要温度低下量は、ΔTTT(℃)=TT2−TTTとなる。
粗圧延スタンドR3前の必要待機時間T3(s)=ΔTTT(℃)/k
k=0.5〜1.0(R3前の待機による1secあたりの温度低下係数)
となる。
kは、R3前のスラブの厚さdとの関係を予め求めておき、厚さに応じて設定する。例えば、厚さdの異なる複数のスラブに対するそれぞれの温度低下係数kを求め、グラフにプロットしたところ、それらの関係は、回帰式k=14/d0.7で表すことができることを見出した。この式によると、d=40mmでk≒1.0、d=120mmでk≒0.5となる。
粗圧延スタンドR2前の待機時間目標T2(s),粗圧延スタンドR3前の待機時間目標T3(s)とすると、粗圧延工程での必要待機時間T0(s)=T2+T3となる。
これより、粗圧延スタンドR2前の必要待機時間T2(s)=T0−T3となる。
この実測温度TT3(℃)を仕上圧延機の設定計算に使用する。
2 幅圧下装置
3 粗圧延機
4 仕上圧延機
5 冷却設備
6 コイラー
7 プロセスコンピューター
Claims (1)
- スラブを加熱する加熱炉、加熱炉から抽出されたスラブの幅方向端部をプレスしてスケールを除去する幅圧下装置、複数の粗圧延スタンドからなる粗圧延機、複数の仕上圧延スタンドからなる仕上圧延機、の各設備により前記スラブを加熱、圧延し、所定の厚さ、幅の鋼板を製造する際の熱間圧延ラインにおける圧延ピッチ制御方法において、
予め設定された先行スラブと当該スラブの搬送ダイヤグラムに基づいて干渉が生じるおそれのある設備の圧延ピッチを算出し、
前記算出された圧延ピッチよりも常に早く当該スラブを加熱炉から抽出し、
前記粗圧延機における複数の粗圧延スタンドのうち、少なくとも粗圧延上流スタンド手前と粗圧延下流スタンド手前に設定されたスラブの待機ポイントのうち前記粗圧延上流スタンド手前の待機ポイントに当該スラブが到達した際に、その先の前記粗圧延下流スタンドを圧延中の先行スラブ、または前記粗圧延下流スタンドのさらに下流側を搬送中の先行スラブの仕上圧延予定時刻から、干渉を生じないために必要な当該スラブの粗圧延工程での待機時間(以下、「必要待機時間」という。)を算出し、
当該スラブを前記待機ポイントで待機させない場合の粗圧延機出側のスラブ温度の予測値と当該スラブに材質上必要な目標温度との差に基づいて、前記必要待機時間を、前記粗圧延上流スタンド手前の待機時間と、前記粗圧延下流スタンド手前の待機時間とに分配する演算を行い、
前記演算した待機時間で前記スラブを各待機ポイントで待機させることにより、前記スラブの温度を前記目標温度に制御する
ことを特徴とする熱間圧延ラインにおける圧延ピッチ制御方法。
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JP2010100282A JP5440359B2 (ja) | 2010-04-23 | 2010-04-23 | 熱間圧延ラインにおける圧延ピッチ制御方法 |
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