JP5438476B2 - 距離画像センサ - Google Patents

距離画像センサ Download PDF

Info

Publication number
JP5438476B2
JP5438476B2 JP2009266510A JP2009266510A JP5438476B2 JP 5438476 B2 JP5438476 B2 JP 5438476B2 JP 2009266510 A JP2009266510 A JP 2009266510A JP 2009266510 A JP2009266510 A JP 2009266510A JP 5438476 B2 JP5438476 B2 JP 5438476B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
charge
region
transfer
unnecessary
semiconductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009266510A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011112382A (ja
Inventor
光人 間瀬
高志 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hamamatsu Photonics KK filed Critical Hamamatsu Photonics KK
Priority to JP2009266510A priority Critical patent/JP5438476B2/ja
Publication of JP2011112382A publication Critical patent/JP2011112382A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5438476B2 publication Critical patent/JP5438476B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of Optical Distance (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)

Description

本発明は、距離センサ及び距離画像センサに関する。
距離画像センサとして、例えば、特許文献1に記載された固体撮像装置が知られている。特許文献1に記載された距離画像センサは、二次元に配列された各画素が、矩形の電荷生成領域と、電荷生成領域の一組の対向する2辺に沿ってそれぞれ設けられた転送ゲート電極と、転送ゲート電極により転送された信号電荷をそれぞれ蓄積する浮遊ドレイン領域と、電荷生成領域の異なる一組の対向する2辺に沿ってそれぞれ設けられ、電荷生成領域から背景光電荷を排出する排出ゲート電極と、排出ゲート電極により排出された背景光電荷をそれぞれ受け入れる排出ドレイン領域と、を備えて構成されている。この距離画像センサでは、浮遊ドレイン領域内に振り分けられた電荷量に基づいて、対象物までの距離が演算される。また、電荷生成領域にて生成された背景光電荷が排出されるため、背景光の影響が低減され、ダイナミックレンジが向上する。
国際公開第2007/026779号パンフレット
しかしながら、特許文献1に記載された距離画像センサにおいては、各画素において、電荷生成領域の周囲のうち一部ではあるものの、排出ゲート電極で囲む構成となっているため、開口率が悪いという問題点を有している。
本発明は、開口率の向上を図ることが可能な距離センサ及び距離画像センサを提供することを目的とする。
本発明に係る距離センサは、入射光に応じて電荷が発生する電荷発生領域と、空間的に離間して配置され、電荷発生領域からの信号電荷を収集する少なくとも2つの信号電荷収集領域と、信号電荷収集領域のそれぞれに設けられ、異なる位相の電荷転送信号が与えられる転送電極と、空間的に離間して配置され、電荷発生領域からの不要電荷を収集する少なくとも2つの不要電荷収集領域と、不要電荷収集領域のそれぞれの周囲に該不要電荷収集領域を囲んで設けられ、電荷発生領域から不要電荷収集領域への不要電荷の流れの遮断及び開放を選択的に行う不要電荷収集ゲート電極と、を備えることを特徴とする。そして、本発明に係る距離画像センサは、一次元状又は二次元状に配置された複数のユニットからなる撮像領域を半導体基板上に備え、ユニットから出力される電荷量に基づいて、距離画像を得る距離画像センサにおいて、1つのユニットは、上記距離センサであることを特徴とする。
複数のユニットを一次元状又は二次元状に配置すると、電荷発生領域の周辺に複数の不要電荷収集ゲート電極が位置することになるが、逆に、不要電荷収集ゲート電極の周辺にも電荷発生領域が位置することとなる。不要電荷収集ゲート電極は不要電荷収集領域を囲んでいるため、不要電荷収集ゲート電極により不要電荷の流れを開放することで、全方向からの不要電荷を不要電荷収集領域に転送することが可能となる。すなわち、一つの不要電荷収集領域が、当該不要電荷収集領域の周囲に位置する複数の電荷発生領域の不要電荷収集領域として共有化されることとなり、開口率が著しく改善する。
好ましくは、転送電極は、信号電荷収集領域のそれぞれの周囲に該信号電荷収集領域を囲んで設けられている。この場合、複数の転送電極は電荷発生領域の周辺に位置することになるが、逆に、転送電極の周辺にも電荷発生領域が位置することとなる。転送電極は信号電荷収集領域を囲んでいるため、転送電極へ電荷転送信号を与えることで、全方向からの電荷を信号電荷収集領域に転送することが可能となる。すなわち、転送電極の周辺領域を実質的に全て電荷発生領域として機能させることが可能となり、開口率が更に著しく改善する。したがって、信号量を増加させ、S/N比の良い距離画像を得ることができる。1つの距離センサに着目すると、転送電極の外側の全方向から内側の信号電荷収集領域に電荷を転送させることができるので、多くの電荷が収集でき、かかる電荷に基づいて距離を求めると、S/N比の良い距離出力を得ることができる。
好ましくは、電荷発生領域から信号電荷収集領域への信号電荷の転送方向と、電荷発生領域から不要電荷収集領域への不要電荷の転送方向と、は直交している。この場合、距離センサの2次元配列を阻害することなく、電荷発生領域に対して、信号電荷収集領域、転送電極、不要電荷収集領域、及び不要電荷収集ゲート電極を容易に配置することができる。
好ましくは、不要電荷収集ゲート電極の形状は、環状である。これにより全方位から不要電荷収集領域に流れる不要電荷を着実に収集し、また、その流入を阻止することが可能となる。
好ましくは、転送電極の形状は、環状である。これにより全方位から信号電荷収集領域に流れる信号電荷を着実に収集し、また、その流入を阻止することが可能となる。
本発明によれば、開口率の向上を図ることが可能な距離センサ及び距離画像センサを提供することができる。
第1実施形態に係る距離画像センサの撮像領域の概略平面図である。 図1におけるII−II線に沿った断面構成を示す図である。 図1におけるIII−III線に沿った断面構成を示す図である。 半導体基板の第2主面近傍におけるポテンシャル分布を示す図である。 半導体基板の第2主面近傍におけるポテンシャル分布を示す図である。 各種信号のタイミングチャートである。 撮像デバイスの全体の断面図である。 画素の構成を説明するための回路図である。 各種信号のタイミングチャートである。 距離画像測定装置の全体構成を示す図である。 第2実施形態に係る距離画像センサの撮像領域の概略平面図である。 図11におけるXII−XII線に沿った断面構成を示す図である。 図11におけるXIII−XIII線に沿った断面構成を示す図である。 半導体基板の第2主面近傍におけるポテンシャル分布を示す図である。 半導体基板の第2主面近傍におけるポテンシャル分布を示す図である。 各種信号のタイミングチャートである。 変形例における、各種信号のタイミングチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る距離画像センサの撮像領域の概略平面図である。図2は、撮像領域のII−II線に沿った断面構成を示す図であり、図3は、撮像領域のIII−III線に沿った断面構成を示す図である。
距離画像センサRS1は、互いに対向する第1及び第2主面1a,1bを有する半導体基板1を備えている。半導体基板1は、第1主面1a側に位置するp型の第1半導体領域3と、第1半導体領域3よりも不純物濃度が低く且つ第2主面1b側に位置するp型の第2半導体領域5と、からなる。半導体基板1は、例えば、p型の半導体基板上に、当該半導体基板よりも不純物濃度が低いp型のエピタキシャル層を成長させることにより得ることができる。半導体基板1の第2主面1b(第2半導体領域5)上には、絶縁層7が形成されている。
絶縁層7上には、複数のフォトゲート電極PGが、空間的に離間して一次元状に配置されている。フォトゲート電極PGは、平面視で矩形状を呈している。本実施形態では、フォトゲート電極PGは、正方形状を呈している。半導体基板1(第2半導体領域5)におけるフォトゲート電極PGに対応する領域(図2及び図3において、フォトゲート電極PGの下方に位置する領域)は、入射光に応じて電荷が発生する電荷発生領域(光感応領域)として機能する。
第2半導体領域5には、フォトゲート電極PGの配置方向に直交する方向にフォトゲート電極PGから離れて位置する領域それぞれに、不純物濃度が高いn型の第3半導体領域(信号電荷収集領域)9a,9bが形成されている。第3半導体領域9aは、フォトゲート電極PGの四辺のうち当該フォトゲート電極PGの配置方向に平行な一辺側に配置され、第3半導体領域9bは、フォトゲート電極PGの四辺のうち第3半導体領域9aが配置された側の一辺に対向する一辺側に配置されている。第3半導体領域9a,9bは、平面視で矩形状を呈している。本実施形態では、第3半導体領域9a,9bは、正方形状を呈している。
第2半導体領域5には、隣り合うフォトゲート電極PGの間に位置する領域それぞれに、不純物濃度が高いn型の第4半導体領域(不要電荷収集領域)11が形成されている。第4半導体領域11は、フォトゲート電極PGにおける当該フォトゲート電極PGの配置方向に直交する辺側に配置されている。第4半導体領域11は、平面視で矩形状を呈している。本実施形態では、第4半導体領域11は、正方形状を呈している。
本実施形態では、「不純物濃度が高い」とは例えば不純物濃度が1×1017cm−3程度以上のことであって、「+」を導電型に付けて示す。「不純物濃度が低い」とは不純物濃度が1×1015cm−3程度以下であって、「−」を導電型に付けて示す。
各半導体領域の厚さ/不純物濃度は以下の通りである。
第1半導体領域3:厚さ10〜1000μm/不純物濃度1×1012〜1019cm−3
第2半導体領域5:厚さ1〜50μm/不純物濃度1×1012〜1015cm−3
第3半導体領域9a,9b及び第4半導体領域11:厚さ0.1〜1μm/不純物濃度1×1018〜1020cm−3
半導体基板1(第1及び第2半導体領域3,5)には、バックゲート又は貫通電極などを介してグランド電位などの基準電位が与えられる。
絶縁層7上には、各フォトゲート電極PGに対応して、第1転送電極TX1と第2転送電極TX2とがそれぞれ配置されている。第1転送電極TX1は、フォトゲート電極PGと第3半導体領域9aとの間に位置し、フォトゲート電極PGから離れて配置されている。第2転送電極TX2は、フォトゲート電極PGと第3半導体領域9bとの間に位置し、フォトゲート電極PGから離れて配置されている。第1転送電極TX1と第2転送電極TX2とは、平面視で矩形状を呈している。本実施形態では、第1転送電極TX1と第2転送電極TX2とは、フォトゲート電極PGの配置方向を長辺方向とする長方形状を呈している。
絶縁層7上には、フォトゲート電極PGの間に、不要電荷収集ゲート電極として機能する第3転送電極TX3がそれぞれ配置されている。第3転送電極TX3は、第4半導体領域11のそれぞれの周囲に該第4半導体領域11を囲んで設けられている。第3転送電極TX3は、環状を呈しており、本実施形態では角環状を呈している。フォトゲート電極PGの配置方向に見て、フォトゲート電極PGと第4半導体領域11との間に、第3転送電極TX3の一辺が位置することとなる。
本実施形態では、それぞれ一つの、フォトゲート電極PG、半導体基板1におけるフォトゲート電極PGに対応する領域(光感応領域)、第1転送電極TX1、第2転送電極TX2、第3半導体領域9a,9b、一対の第3転送電極TX3、及び、一対の第4半導体領域11が、距離画像センサRS1における一つの画素(距離センサ)を構成している。一組の第4半導体領域11及び第3転送電極TX3は、2つの光感応領域に挟まれて、当該2つの光感応領域の間に位置することとなる。
絶縁層7には、半導体領域3の表面を露出させるためのコンタクトホールが設けられている。コンタクトホール内には、第3半導体領域9a,9b及び第4半導体領域11を外部に接続するための導体13が配置される。図1では、導体13の図示を省略している。
半導体基板はSiからなり、絶縁層7はSiO2からなり、フォトゲート電極PG及び第1〜第3転送電極TX1,TX2,TX3はポリシリコンからなるが、これらは他の材料を用いてもよい。
第3半導体領域9a,9bは、光の入射に応じて半導体基板1における光感応領域で発生した信号電荷を収集するものである。第1転送電極TX1に印加される電荷転送信号の位相と第2転送電極TX2に印加される電荷転送信号の位相とは、180度ずれている。1つの画素に入射した光は、半導体基板1(第2半導体領域5)内において電荷に変換され、このようにして発生した電荷のうち一部の電荷が、信号電荷として、フォトゲート電極PG並びに第1及び第2転送電極TX1,TX2に印加される電圧により形成されるポテンシャル勾配にしたがって、第1転送電極TX1の方向又は第2転送電極TX2の方向に走行する。
第1又は第2転送電極TX1,TX2に、正電位を与えると、第1又は第2転送電極TX1,TX2の下のポテンシャルが半導体基板1(第2半導体領域5)におけるフォトゲート電極PGの下の部分のポテンシャルより低くなる。これにより、負の電荷(電子)は、第1又は第2転送電極TX1,TX2の方向に引き込まれ、第3半導体領域9a又は第3半導体領域9bによって形成されるポテンシャル井戸内に蓄積される。n型の半導体は、正にイオン化したドナーを含んでおり、正のポテンシャルを有し、電子を引き付ける。第1又は第2転送電極TX1,TX2に、上記正電位よりも低い電位(グランド電位)を与えると、第1又は第2転送電極TX1,TX2によるポテンシャル障壁が生じる。したがって、半導体基板1で発生した電荷は、第3半導体領域9a又は第3半導体領域9b内には引き込まれない。
第4半導体領域11は、光の入射に応じて半導体基板1における光感応領域で発生した不要電荷を収集するものである。1つの画素に入射した光は、半導体基板1(第2半導体領域5)内で発生した電荷のうち一部の電荷が、不要電荷として、フォトゲート電極PG及び第3転送電極TX3に印加される電圧により形成されるポテンシャル勾配にしたがって、第3転送電極TX3の方向に走行する。
第3転送電極TX3に、正電位を与えると、第3転送電極TX3の下のポテンシャルが半導体基板1(第2半導体領域5)におけるフォトゲート電極PGの下の部分のポテンシャルより低くなる。これにより、負の電荷(電子)は、第3転送電極TX3の方向に引き込まれ、第4半導体領域11によって形成されるポテンシャル井戸内に蓄積される。第3転送電極TX3に、上記正電位よりも低い電位(グランド電位)を与えると、第3転送電極TX3によるポテンシャル障壁が生じる。したがって、半導体基板1で発生した電荷は、第4半導体領域11内には引き込まれない。
図4は、信号電荷の蓄積動作を説明するための、半導体基板1の第2主面1b近傍におけるポテンシャル分布を示す図である。図5は、不要電荷の排出動作を説明するための、半導体基板1の第2主面1b近傍におけるポテンシャル分布を示す図である。図4及び図5では、下向きがポテンシャルの正方向である。図4において、(a)及び(b)は、図2の横方向の断面の横方向に沿ったポテンシャル分布を示し、(c)は、図3の横方向の断面の横方向に沿ったポテンシャル分布を示す。図5において、(a)は、図2の横方向の断面の横方向に沿ったポテンシャル分布を示し、(b)は、図3の横方向の断面の横方向に沿ったポテンシャル分布を示す。
図4及び図5には、第1転送電極TX1の直下の領域のポテンシャルφTX1、第2転送電極TX2の直下の領域のポテンシャルφTX2、第3転送電極TX3の直下の領域のポテンシャルφTX3、フォトゲート電極PG直下の光感応領域のポテンシャルφPG、第3半導体領域9aのポテンシャルφFD1、第3半導体領域9bのポテンシャルφFD2、第4半導体領域11のポテンシャルφOFDが示されている。
フォトゲート電極PGの直下の領域(光感応領域)のポテンシャルφPGは、無バイアス時における隣接する第1〜第3転送電極TX1〜TX3直下の領域のポテンシャル(φTX1,φTX2,φTX3)を基準電位とすると、この基準電位よりも高く設定されている。この光感応領域のポテンシャルφPGはポテンシャルφTX1,φTX2,φTX3よりも高くなり、この領域のポテンシャル分布は図面の下向きに凹んだ形状となる。
図4を参照して、信号電荷の蓄積動作を説明する。
第1転送電極TX1に印加される電荷転送信号の位相が0度のとき、第1転送電極TX1には正の電位が与えられ、第2転送電極TX2には、逆相の電位、すなわち位相が180度の電位(グランド電位)が与えられる。この場合、図4(a)に示されるように、光感応領域で発生した負の電荷eは、第1転送電極TX1直下の半導体のポテンシャルφTX1が下がることにより、第3半導体領域9aのポテンシャル井戸内に流れ込む。
一方、第2転送電極TX2直下の半導体のポテンシャルφTX2は下がらず、第3半導体領域9bのポテンシャル井戸内には、電荷は流れ込まない。第3半導体領域9a,9bでは、n型の不純物が添加されているため、正方向にポテンシャルが凹んでいる。
第2転送電極TX2に印加される電荷転送信号の位相が0度のとき、第2転送電極TX2には正の電位が与えられ、第1転送電極TX1には、逆相の電位、すなわち位相が180度の電位(グランド電位)が与えられる。この場合、図4(b)に示されるように、光感応領域で発生した負の電荷eは、第2転送電極TX2直下の半導体のポテンシャルφTX2が下がることにより、第3半導体領域9bのポテンシャル井戸内に流れ込む。一方、第1転送電極TX1直下の半導体のポテンシャルφTX1は下がらず、第3半導体領域9aのポテンシャル井戸内には、電荷は流れ込まない。これにより、信号電荷が第3半導体領域9bのポテンシャル井戸に収集されて、蓄積される。
第1及び第2転送電極TX1,TX2に位相が180度ずれた電荷転送信号が印加されている間、第3転送電極TX3にはグランド電位が与えられている。このため、図4(c)に示されるように、第3転送電極TX3直下の半導体のポテンシャルφTX3は下がらず、第4半導体領域11のポテンシャル井戸内には、電荷は流れ込まない。
以上により、信号電荷が第3半導体領域9a,9bのポテンシャル井戸に収集されて、蓄積される。第3半導体領域9a,9bのポテンシャル井戸に蓄積された信号電荷は、外部に読み出される。
図5を参照して、不要電荷の排出動作を説明する。
第1及び第2転送電極TX1,TX2には、グランド電位が与えられている。このため、図5(a)に示されるように、第1及び第2転送電極TX1,TX2直下の半導体のポテンシャルφTX1,φTX2は下がらず、第3半導体領域9a,9bのポテンシャル井戸内には、電荷は流れ込まない。一方、第3転送電極TX3には正の電位が与えられる。この場合、図5(b)に示されるように、隣接する2つの光感応領域で発生した負の電荷eは、第3転送電極TX3直下の半導体のポテンシャルφTX3が下がることにより、第4半導体領域11のポテンシャル井戸内に流れ込む。以上により、不要電荷が第4半導体領域11のポテンシャル井戸に収集される。第4半導体領域11のポテンシャル井戸に収集された不要電荷は、外部に排出される。
図6は、各種信号のタイミングチャートである。
後述の光源の駆動信号S、光源が対象物に当たって撮像領域まで戻ってきたときの反射光の強度信号L、第1転送電極TX1に印加される電荷転送信号S、及び、第2転送電極TX2に印加される電荷転送信号Sが示されている。電荷転送信号Sは、駆動信号Sに同期しているので、反射光の強度信号Lの電荷転送信号Sに対する位相が、光の飛行時間であり、これはセンサから対象物までの距離を示している。反射光の強度信号Lと第1転送電極TX1に印加される電荷転送信号Sとの重なり合った部分が第3半導体領域9aで収集される電荷量Qに相当し、反射光の強度信号Lと第2転送電極TX2に印加される電荷転送信号Sとの重なり合った部分が第3半導体領域9bで収集される電荷量Qに相当する。ここでは、各電荷転送信号S,Sの印加時に、第3半導体領域9a,9bで収集された電荷量Q,Qの比率を用いて、距離dを演算する。すなわち、駆動信号の1つのパルス幅をTとすると、距離d=(c/2)×(T×Q/(Q+Q))で与えられる。なお、cは光速である。
図7は、撮像デバイスの全体の断面図である。
撮像デバイスIMは、距離画像センサRS1と、配線基板WBと、を備えている。距離画像センサRS1は、裏面照射型の距離画像センサである。距離画像センサRS1は、その中央部が周辺部と比較して薄化されており、薄化された領域が撮像領域となり、対象物からの反射光が入射する。距離画像センサRS1では、電荷発生部の光入射側に電極が存在しないので、S/N比の高い距離出力及び距離画像を得ることができる。
距離画像センサRS1は、半導体基板1の第2主面1b側を配線基板WBに対向させた状態で、多層配線基板M1と接着剤FLとを介して配線基板WBに貼り付けられている。多層配線基板M1の内部には、各半導体領域9a,9b,11、各転送電極TX1〜TX3、及びフォトゲート電極PG等にそれぞれ電気的に接続された貫通電極(不図示)が設けられている。貫通電極は、配線基板WBと多層配線基板M1との間に介在するバンプ電極(不図示)を介して、配線基板WBの貫通電極(不図示)に接続されており、配線基板WBの貫通電極は配線基板WBの裏面に露出している。配線基板WBを構成する絶縁基板における接着剤FLとの界面側の表面には、遮光層(不図示)が形成されており、距離画像センサRS1を透過した光の配線基板WBへの入射を抑制している。
図8は、画素の構成を説明するための回路図である。図8において、各電極PG,TX1,TX2,TX3は、電界効果トランジスタのゲート電極を構成するものであり、説明の簡略化のため、これらの電界効果トランジスタは、対応する電極(PG,TX1,TX2,TX3)と同一符号を用いて示すこととする。
フォトゲート電極PGの直下の光感応領域において発生した電荷は、第1転送電極TX1に高電位が印加されている場合には、電界効果トランジスタ(TX1)はONしており(電界効果トランジスタ(TX2,TX3)はOFF)、この電界効果トランジスタ(TX1)を介して第3半導体領域9aによって構成されるポテンシャル井戸に信号電荷として流れ込む。フォトゲート電極PGの直下の光感応領域において発生した電荷は、第2転送電極TX2に高電位が印加されている場合には、電界効果トランジスタ(TX2)はONしており(電界効果トランジスタ(TX1,TX3)はOFF)、この電界効果トランジスタ(TX2)を介して第3半導体領域9bによって構成されるポテンシャル井戸に信号電荷として流れ込む。第3半導体領域9a,9bに蓄積された信号電荷はソースフォロア回路を構成する電界効果トランジスタFET1,FET2のゲート電極にそれぞれ入力され、ゲート電極に入力された電位に応じた出力(Vout1,Vout2)が得られる。出力(Vout1,Vout2)は、電荷量Q,Qに対応するものであり、対象物までの距離を演算することができる値である。
フォトゲート電極PGの直下の光感応領域において発生した電荷は、第3転送電極TX3に高電位が印加されている場合には、電界効果トランジスタ(TX3)はONしており(電界効果トランジスタ(TX1,TX2)はOFF)、この電界効果トランジスタ(TX3)を介して第4半導体領域11によって構成されるポテンシャル井戸に不要電荷として流れ込み、外部に排出される。
電荷の読み出しが終了すると、リセットゲート電極に高電位が与えられ、電界効果トランジスタ(RG1,RG2)がONし、電源電位Vrに接続されたリセットドレイン領域RD1,RD2と、第3半導体領域9a,9bが接続され、第3半導体領域9a,9bがリセットされる。半導体領域内に電子が蓄積されると、負電荷の増加に伴ってその電位が低下する。
図9は、実際の各種信号のタイミングチャートである。
1フレームの期間Tは、信号電荷を蓄積する期間(蓄積期間)Taccと、信号電荷を読み出す期間(読み出し期間)Troと、からなる。1つの画素に着目すると、蓄積期間Taccにおいて、複数のパルスを有する駆動信号Sが光源に印加され、これに同期して、電荷転送信号S,Sが互いに逆位相で第1及び第2転送電極TX1,TX2に印加される。なお、距離測定に先立って、リセット信号resetが第3半導体領域9a,9bに印加され、内部に蓄積された電荷が外部に排出される。本例では、リセット信号resetが一瞬ONし、続いてOFFした後、複数の駆動振動パルスが逐次印加され、更に、これに同期して電荷転送が逐次的に行われ、第3半導体領域9a,9b内に信号電荷が積算して蓄積される。
その後、読み出し期間Troにおいて、第3半導体領域9a,9b内に蓄積された信号電荷が読み出される。このとき、第3転送電極TX3に印加される電荷転送信号SがONして、第3転送電極TX3に正の電位が与えられ、不要電荷が第4半導体領域11のポテンシャル井戸に収集される。
図10は、距離画像測定装置の全体構成を示す図である。
対象物OJまでの距離dは、距離画像測定装置によって測定される。上述のように、LEDなどの光源LSには、駆動信号Sが印加され、対象物OJで反射された反射光像の強度信号Lが距離画像センサRS1の光感応領域に入射する。距離画像センサRS1からは、画素毎に、電荷転送信号S,Sに同期して収集された電荷量Q,Qが出力され、これは駆動信号Sに同期して演算回路ARTに入力される。演算回路ARTでは、上述のように画素毎に距離dを演算し、演算結果を制御部CONTに転送する。制御部CONTは、光源LSを駆動する駆動回路DRVを制御すると共に、電荷転送信号S,S,Sを出力し、演算回路ARTから入力された演算結果を表示器DSPに表示する。
以上、説明したように、上述の距離画像センサRS1は、一次元状に配置された複数のユニット(画素)からなる撮像領域を半導体基板1上に備え、ユニットから出力される電荷量Q,Qに基づいて、距離画像を得る距離画像センサであって、1つのユニットは、入射光に応じて電荷が発生する光感応領域(電荷発生領域)と、空間的に離間して配置され、光感応領域からの信号電荷を収集する少なくとも2つの第3半導体領域(電荷収集領域)9a,9bと、第3半導体領域9a,9bのそれぞれに設けられ、異なる位相の電荷転送信号が与えられる第1及び第2転送電極TX1,TX2と、空間的に離間して配置され、光感応領域からの不要電荷を収集する少なくとも2つの第4半導体領域(不要電荷収集領域)11と、第4半導体領域11のそれぞれの周囲に該第4半導体領域11を囲んで設けられ、光感応領域から第4半導体領域11への不要電荷の流れの遮断及び開放を選択的に行う第3転送電極(不要電荷収集ゲート電極)TX3と、を備えている。
第1実施形態の距離画像センサRS1では、読み出し期間Troにおいて、光感応領域にて発生した電荷が第4半導体領域11を通して排出される。したがって、読み出し期間Tro中に、強い光が入射する等して発生した電荷が不要電荷として排出されることとなり、このような不要電荷が第3半導体領域9a,9bに蓄積されるのを防ぐことができる。この結果、距離画像センサRS1での距離検出精度を向上することができる。
ところで、複数の画素を一次元状に配置すると、光感応領域の周辺に複数の第3転送電極TX3が位置することになるが、逆に、第3転送電極TX3の周辺にも光感応領域が位置することとなる。第3転送電極TX3は第4半導体領域11を囲んでいるため、第3転送電極TX3により不要電荷の流れを開放することで、全方向からの不要電荷を第4半導体領域11に転送することが可能となる。すなわち、一つの第4半導体領域11が、当該第4半導体領域11の周囲に位置する複数の光感応領域の不要電荷収集領域として共有化されることとなり、開口率が著しく改善する。
第1実施形態の距離画像センサRS1では、光感応領域から第3半導体領域9a,9bへの信号電荷の転送方向と、光感応領域から第4半導体領域11への不要電荷の転送方向と、は直交している。このため、各画素(ユニット)の配列を阻害することなく、光感応領域に対して、第3半導体領域9a,9b、第4半導体領域11、及び第1〜第3転送電極TX1〜TX3を容易に配置することができる。
第1実施形態の距離画像センサRS1では、第3転送電極TX3の形状は、環状である。このため、全方位から第4半導体領域11に流れる不要電荷を着実に収集し、また、その流入を阻止することが可能となる。
(第2実施形態)
図11は、第2実施形態に係る距離画像センサの撮像領域の概略平面図である。図12は、撮像領域のXII−XII線に沿った断面構成を示す図であり、図13は、撮像領域のXIII−XIII線に沿った断面構成を示す図である。図11では、導体13の図示を省略している。
距離画像センサRS2は、第1半導体領域3と第2半導体領域5とからなる半導体基板1を備えている。絶縁層7上には、複数のフォトゲート電極PGが、空間的に離間して二次元状に配置されている。第2半導体領域5には、複数の第3半導体領域9a,9b及び複数の第4半導体領域11が形成されている。第1転送電極TX1は、第3半導体領域9aのそれぞれの周囲に該第3半導体領域9aを囲んで設けられている。第2転送電極TX2は、第3半導体領域9bのそれぞれの周囲に該第3半導体領域9bを囲んで設けられている。第1及び第2転送電極TX1,TX2は、環状を呈しており、本実施形態では角環状を呈している。
フォトゲート電極PG及び光感応領域と、第3転送電極TX3及び第4半導体領域11とは、X軸方向及びY軸方向に沿って、交互に配置されている。フォトゲート電極PG及び光感応領域と、転送電極TX1,TX2及び第3半導体領域9a,9bとも、X軸方向及びY軸方向に沿って、交互に配置されている。すなわち、一組のフォトゲート電極PG及び光感応領域に着目すると、X軸に平行な2方向及びY軸に平行な2方向の4方向が、第3転送電極TX3及び第4半導体領域11と、第1転送電極TX1及び第3半導体領域9aと、第2転送電極TX2及び第3半導体領域9bと、に囲まれている。
本実施形態では、それぞれ一つの、フォトゲート電極PG、光感応領域、第1転送電極TX1、第2転送電極TX2、第3半導体領域9a,9b、一対の第3転送電極TX3、及び、一対の第4半導体領域11が、距離画像センサRS2における一つの画素(距離センサ)を構成している。一組の第4半導体領域11及び第3転送電極TX3は、X軸に平行な2方向及びY軸に平行な2方向において、4つの光感応領域に挟まれて、当該4つの光感応領域の間に位置することとなる。
図14は、信号電荷の蓄積動作を説明するための、半導体基板1の第2主面1b近傍におけるポテンシャル分布を示す図である。図15は、不要電荷の排出動作を説明するための、半導体基板1の第2主面1b近傍におけるポテンシャル分布を示す図である。図14及び図15では、下向きがポテンシャルの正方向である。図14において、(a)及び(b)は、図12の横方向の断面の横方向に沿ったポテンシャル分布を示し、(c)は、図13の横方向の断面の横方向に沿ったポテンシャル分布を示す。図15において、(a)は、図12の横方向の断面の横方向に沿ったポテンシャル分布を示し、(b)は、図13の横方向の断面の横方向に沿ったポテンシャル分布を示す。
図14を参照して、信号電荷の蓄積動作を説明する。
第1転送電極TX1に印加される電荷転送信号の位相が0度のとき、第1転送電極TX1には正の電位が与えられ、第2転送電極TX2には、逆相の電位、すなわち位相が180度の電位(グランド電位)が与えられる。この場合、図14(a)に示されるように、X軸方向で隣接する2つの光感応領域で発生した負の電荷eは、第1転送電極TX1直下の半導体のポテンシャルφTX1が下がることにより、第3半導体領域9aのポテンシャル井戸内に流れ込む。図示はしないが、Y軸方向で隣接する2つの光感応領域で発生した負の電荷eも、第1転送電極TX1直下の半導体のポテンシャルφTX1が下がることにより、第3半導体領域9aのポテンシャル井戸内に流れ込む。
一方、第2転送電極TX2直下の半導体のポテンシャルφTX2は下がらず、第3半導体領域9bのポテンシャル井戸内には、電荷は流れ込まない。第3半導体領域9a,9bでは、n型の不純物が添加されているため、正方向にポテンシャルが凹んでいる。
第2転送電極TX2に印加される電荷転送信号の位相が0度のとき、第2転送電極TX2には正の電位が与えられ、第1転送電極TX1には、逆相の電位、すなわち位相が180度の電位(グランド電位)が与えられる。この場合、図14(b)に示されるように、X軸方向で隣接する2つの光感応領域で発生した負の電荷eは、第2転送電極TX2直下の半導体のポテンシャルφTX2が下がることにより、第3半導体領域9bのポテンシャル井戸内に流れ込む。図示はしないが、Y軸方向で隣接する2つの光感応領域で発生した負の電荷eも、第2転送電極TX2直下の半導体のポテンシャルφTX2が下がることにより、第3半導体領域9bのポテンシャル井戸内に流れ込む。
一方、第1転送電極TX1直下の半導体のポテンシャルφTX1は下がらず、第3半導体領域9aのポテンシャル井戸内には、電荷は流れ込まない。これにより、信号電荷が第3半導体領域9bのポテンシャル井戸に収集されて、蓄積される。
第1及び第2転送電極TX1,TX2に位相が180度ずれた電荷転送信号が印加されている間、第3転送電極TX3にはグランド電位が与えられている。このため、図14(c)に示されるように、第3転送電極TX3直下の半導体のポテンシャルφTX3は下がらず、第4半導体領域11のポテンシャル井戸内には、電荷は流れ込まない。
以上により、信号電荷が第3半導体領域9a,9bのポテンシャル井戸に収集されて、蓄積される。第3半導体領域9a,9bのポテンシャル井戸に蓄積された信号電荷は、外部に読み出される。
図15を参照して、不要電荷の排出動作を説明する。
第1及び第2転送電極TX1,TX2には、グランド電位が与えられている。このため、図15(a)に示されるように、第1及び第2転送電極TX1,TX2直下の半導体のポテンシャルφTX1,φTX2は下がらず、第3半導体領域9a,9bのポテンシャル井戸内には、電荷は流れ込まない。一方、第3転送電極TX3にはグランド電位が与えられている。このため、図14(c)に示されるように、第3転送電極TX3直下の半導体のポテンシャルφTX3は下がらず、第4半導体領域11のポテンシャル井戸内には、電荷は流れ込まない。
第3転送電極TX3には正の電位が与えられると、図15(b)に示されるように、X軸方向で隣接する2つ光感応領域で発生した負の電荷eは、第3転送電極TX3直下の半導体のポテンシャルφTX3が下がることにより、第4半導体領域11のポテンシャル井戸内に流れ込む。図示はしないが、Y軸方向で隣接する2つの光感応領域で発生した負の電荷eも、第3転送電極TX3直下の半導体のポテンシャルφTX3が下がることにより、第4半導体領域11のポテンシャル井戸内に流れ込む。以上により、不要電荷が第4半導体領域11のポテンシャル井戸に収集される。第4半導体領域11のポテンシャル井戸に収集された不要電荷は、外部に排出される。
各電極PG,TX1,TX2,TX3は、第1実施形態と同じく、電界効果トランジスタのゲート電極を構成し、各画素は、図8に示された回路図と同じ構成を備える。
図16は、実際の各種信号のタイミングチャートである。
1フレームの期間Tは、蓄積期間Taccと、読み出し期間Troとからなる。1つの画素に着目すると、蓄積期間Taccにおいて、複数のパルスを有する駆動信号Sが光源に印加され、これに同期して、電荷転送信号S,Sが互いに逆位相で第1及び第2転送電極TX1,TX2に印加される。ここでは、X軸方向を行方向として、第3半導体領域9a,9bに蓄積された信号電荷が行毎に蓄積されている。なお、第1実施形態と同様に、距離測定に先立って、リセット信号resetが第3半導体領域9a,9bに印加され、内部に蓄積された電荷が外部に排出される。
読み出し期間Troでは、第3半導体領域9a,9bに蓄積された信号電荷が行毎に順次読み出される。このとき、第3転送電極TX3に印加される電荷転送信号SがONして、第3転送電極TX3に正の電位が与えられ、不要電荷が第4半導体領域11のポテンシャル井戸に収集され、排出される。
以上、説明したように、上述の距離画像センサRS2は、二次元状に配置された複数のユニット(画素)からなる撮像領域を半導体基板1上に備え、ユニットから出力される電荷量Q,Qに基づいて、距離画像を得る距離画像センサであって、1つのユニットは、入射光に応じて電荷が発生する光感応領域(電荷発生領域)と、空間的に離間して配置され、光感応領域からの電荷を収集する少なくとも2つの第3半導体領域(電荷収集領域)9a,9bと、第3半導体領域9a,9bのそれぞれの周囲に該第3半導体領域9a,9bを囲んで設けられ、異なる位相の電荷転送信号が与えられる第1及び第2転送電極TX1,TX2と、空間的に離間して配置され、光感応領域からの不要電荷を収集する少なくとも2つの第4半導体領域(不要電荷収集領域)11と、第4半導体領域11のそれぞれの周囲に該第4半導体領域11を囲んで設けられ、光感応領域から第4半導体領域への不要電荷の流れの遮断及び開放を選択的に行う第3転送電極(不要電荷収集ゲート電極)TX3と、を備えている。
第2実施形態の距離画像センサRS2でも、読み出し期間Troにおいて、光感応領域にて発生した電荷が第4半導体領域11を通して排出される。したがって、第1実施形態と同様に、距離画像センサRS2での距離検出精度を向上することができる。
ところで、複数の画素を二次元状に配置すると、光感応領域の周辺に複数の第3転送電極TX3が位置することになるが、逆に、第3転送電極TX3の周辺にも複数の光感応領域が位置することとなる。第3転送電極TX3は第4半導体領域11を囲んでいるため、第3転送電極TX3により不要電荷の流れを開放することで、全方向からの不要電荷を第4半導体領域11に転送することが可能となる。すなわち、一つの第4半導体領域11が、当該第4半導体領域11の周囲に位置する複数の光感応領域の不要電荷収集領域として共有化されることとなり、開口率が著しく改善する。
第2実施形態の距離画像センサRS2では、複数の第1及び第2転送電極TX1,TX2も光感応領域の周辺に位置することになるが、逆に、第1及び第2転送電極TX1,TX2の周辺にも複数の光感応領域がそれぞれ位置することとなる。第1及び第2転送電極TX1,TX2は第3半導体領域9a,9bを囲んでいるため、第1及び第2転送電極TX1,TX2へ電荷転送信号を与えることで、全方向からの電荷を第3半導体領域9a,9bに転送することが可能となる。すなわち、第1及び第2転送電極TX1,TX2の周辺領域を実質的に全て光感応領域として機能させることが可能となり、開口率がより一層著しく改善する。したがって、信号量を増加させ、S/N比の良い距離出力及びその集合情報としての距離画像を得ることができる。
第2実施形態の距離画像センサRS2でも、光感応領域から第3半導体領域9a,9bへの信号電荷の転送方向と、光感応領域から第4半導体領域11への不要電荷の転送方向と、は直交している。このため、各画素(ユニット)の配列を阻害することなく、光感応領域に対して、第3半導体領域9a,9b、第4半導体領域11、及び第1〜第3転送電極TX1〜TX3を容易に配置することができる。
第2実施形態の距離画像センサRS2でも、第3転送電極TX3の形状は、環状である。このため、全方位から第4半導体領域11に流れる不要電荷を着実に収集し、また、その流入を阻止することが可能となる。
第2実施形態の距離画像センサRS2では、第1及び第2転送電極TX1,TX2の形状は、環状である。このため、全方位から第3半導体領域9a,9bに流れる不要電荷を着実に収集し、また、その流入を阻止することが可能となる。
なお、距離画像センサRS2は、距離画像センサRS1の替わりに、図10に示された距離画像測定装置に適用できる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
図17は、変形例に係る各種信号のタイミングチャートである。
本変形例では、駆動信号Sに関し、第1及び第2実施形態に比して、デューティ比(単位時間に対するON時間)が大きくされている。これにより、光源LSの駆動パワーが増加し、S/N比がより一層向上する。本変形例では、駆動信号Sの一つのパルス毎に、第1〜第3転送電極TX1〜TX3の一つのパルスをそれぞれ発生させており、光源LSの駆動パワーを増加させた場合でも、不要電荷を排出して、距離検出精度を向上することができる。もちろん、開口率も改善される。
第3転送電極TX3は、連続した環状に限られることなく、不連続、すなわち空隙を有する環状であってもよい。第1及び第2転送電極TX1,Tx2も、連続した環状に限られることなく、空隙を有する環状であってもよい。
距離画像センサRS1,RS2は、表面照射型の距離画像センサであってもよい。
本発明は、工場の製造ラインにおける製品モニタや車両等に搭載される距離センサ及び距離画像センサに利用できる。
1…半導体基板、3…第1半導体領域、5…第2半導体領域、7…絶縁層、9a,9b…第3半導体領域、11…第4半導体領域、PG…フォトゲート電極、RS1,RS2…距離画像センサ、TX1…第1転送電極、TX2…第2転送電極、TX3…第3転送電極。

Claims (6)

  1. 一次元状又は二次元状に配置された複数のユニットからなる撮像領域を半導体基板上に備え、前記ユニットから出力される電荷量に基づいて、距離画像を得る距離画像センサであって、
    各前記ユニットは、
    入射光に応じて電荷が発生する電荷発生領域と、
    空間的に離間して配置され、前記電荷発生領域からの信号電荷を収集する少なくとも2つの信号電荷収集領域と、
    前記信号電荷収集領域のそれぞれに設けられ、異なる位相の電荷転送信号が与えられる転送電極と、
    空間的に離間して配置され、前記電荷発生領域からの不要電荷を収集する少なくとも2つの不要電荷収集領域と、
    前記不要電荷収集領域のそれぞれの周囲に該不要電荷収集領域を囲んで設けられ、前記電荷発生領域から前記不要電荷収集領域への不要電荷の流れの遮断及び開放を選択的に行う不要電荷収集ゲート電極と、を備え
    前記電荷発生領域の周辺に複数の前記不要電荷収集ゲート電極が位置すると共に、前記不要電荷収集ゲート電極の周辺に複数の前記電荷発生領域が位置しており、
    前記不要電荷収集領域が、該不要電荷収集領域の周囲に位置する複数の前記電荷発生領域で共有化されていることを特徴とする距離画像センサ
  2. 前記転送電極は、前記信号電荷収集領域のそれぞれの周囲に該信号電荷収集領域を囲んで設けられていることを特徴とする請求項に記載の距離画像センサ。
  3. 前記電荷発生領域から前記信号電荷収集領域への信号電荷の転送方向と、前記電荷発生領域から前記不要電荷収集領域への不要電荷の転送方向と、は直交していることを特徴とする請求項に記載の距離画像センサ。
  4. 前記不要電荷収集ゲート電極の形状は、環状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の距離画像センサ。
  5. 前記転送電極の形状は、環状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の距離画像センサ。
  6. 前記複数のユニットは、二次元状に配置されており、
    前記電荷発生領域と、前記信号電荷収集領域及び前記転送電極と、は、二次元配置におけるX軸方向及びY軸方向に沿って交互に配置され、
    前記電荷発生領域と、前記不要電荷収集領域及び前記不要電荷収集ゲート電極と、は、二次元配置におけるX軸方向及びY軸方向に沿って交互に配置され、
    前記不要電荷収集領域及び前記不要電荷収集ゲート電極は、X軸に平行な2方向及びY軸に平行な2方向において、4つの前記電荷発生領域に挟まれて位置していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の距離画像センサ。
JP2009266510A 2009-11-24 2009-11-24 距離画像センサ Active JP5438476B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009266510A JP5438476B2 (ja) 2009-11-24 2009-11-24 距離画像センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009266510A JP5438476B2 (ja) 2009-11-24 2009-11-24 距離画像センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011112382A JP2011112382A (ja) 2011-06-09
JP5438476B2 true JP5438476B2 (ja) 2014-03-12

Family

ID=44234844

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009266510A Active JP5438476B2 (ja) 2009-11-24 2009-11-24 距離画像センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5438476B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6026755B2 (ja) * 2012-02-28 2016-11-16 浜松ホトニクス株式会社 距離センサ及び距離画像センサ
JP5932400B2 (ja) * 2012-03-02 2016-06-08 浜松ホトニクス株式会社 距離センサ及び距離画像センサ
CN107340509B (zh) * 2012-03-09 2020-04-14 株式会社半导体能源研究所 半导体装置的驱动方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19830179B4 (de) * 1998-07-06 2009-01-08 Institut für Mikroelektronik Stuttgart Stiftung des öffentlichen Rechts MOS-Transistor für eine Bildzelle
JP3829832B2 (ja) * 2003-09-09 2006-10-04 セイコーエプソン株式会社 固体撮像装置及びその駆動方法
JP5110520B2 (ja) * 2005-08-30 2012-12-26 国立大学法人静岡大学 半導体測距素子及び固体撮像装置
JP4720434B2 (ja) * 2005-10-31 2011-07-13 日本ビクター株式会社 固体撮像装置
JP5356726B2 (ja) * 2008-05-15 2013-12-04 浜松ホトニクス株式会社 距離センサ及び距離画像センサ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011112382A (ja) 2011-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5558999B2 (ja) 距離センサ及び距離画像センサ
JP5244076B2 (ja) 距離センサ及び距離画像センサ
JP5356726B2 (ja) 距離センサ及び距離画像センサ
WO2011065279A1 (ja) 距離センサ及び距離画像センサ
WO2020209009A1 (ja) センサチップ及び電子機器
CN109690777B (zh) 距离传感器及距离图像传感器
JP5438476B2 (ja) 距離画像センサ
JP5502694B2 (ja) 距離センサ及び距離画像センサ
US20220238470A1 (en) Semiconductor element, apparatus, and chip
WO2021124697A1 (ja) 半導体装置及び電子機器
JP5357291B2 (ja) 距離センサ及び距離画像センサ
JP6315679B2 (ja) 距離画像センサ
TW202205686A (zh) 光檢出器及電子機器
JP5443700B2 (ja) 撮像素子
JP5632423B2 (ja) 距離センサ及び距離画像センサ
WO2022254773A1 (ja) 光検出装置及び電子機器
JP4951212B2 (ja) 撮像素子
JPWO2019180898A1 (ja) 固体撮像素子
JP2020096147A (ja) 光電変換装置、光電変換システム、移動体
JP2012083219A (ja) 距離センサ及び距離画像センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120910

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130828

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130903

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131029

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131119

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131213

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5438476

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250