以下では、図1から図16を用いて本発明に係るディスプレイ支持装置の実施の一形態であるディスプレイ支持装置100について説明する。
図1および図2に示す如く、ディスプレイ支持装置100はディスプレイ装置1を壁2に姿勢変更可能に支持する装置である。
「ディスプレイ装置」は画像を表示可能な装置を指す。ディスプレイ装置は画像を表示する面である画像表示面を有する。ディスプレイ装置の具体例としては、ブラウン管方式、プラズマ方式、液晶方式、あるいは有機EL(Organic Electro−Luminescence)方式等の種々の方式のテレビジョン、パーソナルコンピュータ用のディスプレイ(CRT、液晶ディスプレイ等)が挙げられる。ただし、本発明はその性質上、薄型のディスプレイ装置(画像表示面に垂直な方向の大きさ(厚さ)が画像表示面に平行な方向の大きさ(高さおよび横幅)に比べて小さい形状のディスプレイ装置)を支持する場合に特に適している。
「構造体」はディスプレイ支持装置を介してディスプレイ装置を支持するものを指す。構造体の具体例としては、建物の構成要素(壁、柱、梁等)、家具その他の調度品(例えば、テレビジョン、DVDレコーダ等のAV機器を収納する棚)、ディスプレイ装置を床面あるいは地面に自立させるためのスタンド等が挙げられる。
以下では便宜上、重力が作用する方向を「上下方向」、上下方向に垂直な方向を「前後方向」、上下方向に垂直かつ前後方向に垂直な方向を「左右方向」と定義し、これらの方向を用いて説明を行うものとする。図1および図2に示す如く、本実施形態では、壁2の壁面が前後方向に垂直(上下方向および左右方向に平行)であり、壁2に固定されたディスプレイ支持装置100が正対する(後述するディスプレイ側固定部120が正対姿勢で構造体側固定部110に支持される)とき、ディスプレイ支持装置100により支持されるディスプレイ装置1の画像表示面1aは前方を向くものとする。
図1、図2、図3、図15および図16に示す如く、ディスプレイ支持装置100は構造体側固定部110、ディスプレイ側固定部120、回動支持部130、駆動部180、電力供給部189、駆動制御部190および遠隔操作部195を具備する。
構造体側固定部110は本発明に係る構造体側固定部の実施の一形態であり、ディスプレイ支持装置100を構成する部材群のうち壁2に固定されるものである。図4に示す如く、構造体側固定部110は上ステー111、下ステー112、左ステー113、右ステー114および中央ステー115を備える。
上ステー111は構造体側固定部110の上部を成す部材である。上ステー111は背板111aおよび頂板111bを有する。
背板111aは左右方向に長い長方形の板状の部材である。背板111aの板面は前後方向に垂直となる。背板111aにはネジを貫装するための複数の貫通孔が形成される。
頂板111bは左右方向に長い長方形の板状の部材である。頂板111bは背板111aの上端となる長辺から前方に向かって延設される。頂板111bの板面は上下方向に垂直となる。頂板111bの左後端部には左上貫通孔111cが形成される。左上貫通孔111cは頂板111bを上下に貫通する孔である。頂板111bの左半部において左上貫通孔111cの右前方となる位置には左上湾曲孔111dが形成される。左上湾曲孔111dは頂板111bを上下に貫通する長孔であり、左上湾曲孔111dの平面視形状は左上貫通孔111cを中心とする円弧状である。頂板111bの右後端部には右上貫通孔111eが形成される。右上貫通孔111eは頂板111bを上下に貫通する孔である。頂板111bの右半部において右上貫通孔111eの左前方となる位置には右上湾曲孔111fが形成される。右上湾曲孔111fは頂板111bを上下に貫通する長孔であり、右上湾曲孔111fの平面視形状は右上貫通孔111eを中心とする円弧状である。頂板111bの左半部には係止片111gが形成される。係止片111gは頂板111bの下側の板面(下面)から下向きに突出する突起である。頂板111bの左右略中央部には中央貫通孔111hが形成される。中央貫通孔111hは頂板111bを上下に貫通する孔である。
本実施形態の上ステー111は左右方向に細長い長方形の金属板の下半部を背板111aとし、当該金属板の上半部を頂板111bとし、これらの境界線を折り目として当該金属板の上半部を前方に屈曲することにより側面視L字状に成形したものである。
下ステー112は構造体側固定部110の下部を成す部材である。下ステー112は背板112a、底板112b、左側軸受け板112cおよび右側軸受け板112gを有する。
背板112aは左右方向に長い長方形の板状の部材である。背板112aの板面は前後方向に垂直となる。背板112aにはネジを貫装するための複数の貫通孔が形成される。
底板112bは左右方向に長い長方形の板状の部材である。底板112bは背板112aの下端となる長辺の左右中央部から前方に向かって延設される。底板112bの板面は上下方向に垂直となる。
左側軸受け板112cは左右方向にやや長い長方形の板状の部材である。左側軸受け板112cは背板112aの左端部から前方に向かって延設される。左側軸受け板112cの板面は上下方向に垂直となる。左側軸受け板112c上下方向においては底板112bよりも高い位置に配置される。左側軸受け板112cの左後端部には左下貫通孔112dが形成される。左下貫通孔112dは左側軸受け板112cを上下に貫通する孔である。左側軸受け板112cにおいて、左下貫通孔112dの右前方となる位置には左下湾曲孔112eが形成される。左下湾曲孔112eは左側軸受け板112cを上下に貫通する長孔であり、左下湾曲孔112eの平面視形状は左下貫通孔112dを中心とする円弧状である。左側軸受け板112cの前端部には係止片112fが形成される。係止片112fは左側軸受け板112cの前端部から下方に突出する板状の突起である。
右側軸受け板112gは、左右方向にやや長い長方形の板状の部材である。右側軸受け板112gは背板112aの右端部から前方に向かって延設される。右側軸受け板112gの板面は上下方向に垂直となる。左側軸受け板112cは上下方向において底板112bよりも高い位置、かつ左側軸受け板112cと同じ高さとなる位置に配置される。右側軸受け板112gの右後端部には、右下貫通孔112hが形成される。右下貫通孔112hは右側軸受け板112gを上下に貫通する孔である。右側軸受け板112gにおいて右下貫通孔112hの左前方となる位置には、右下湾曲孔112iが形成される。右下湾曲孔112iは右側軸受け板112gを上下に貫通する長孔であり、右下湾曲孔112iの平面視形状は右下貫通孔112hを中心とする円弧状である。右側軸受け板112gの前端部には係止片112jが形成される。係止片112jは右側軸受け板112gの前端部から下方に突出する板状の突起である。
本実施形態の下ステー112は、左右方向に細長い長方形の金属板の上半部を背板112aとし、当該金属板の下半部については長辺の左半部および右半部から上方に向かってそれぞれ切り込みを形成するとともに、当該金属板の下半部において当該一対の切り込みで挟まれる部分の下半部を、底板112bとし、当該金属板の下半部において左側の切り込みよりも左側となる部分を左側軸受け板112cとし、当該金属板の下半部において右側の切り込みよりも右側となる部分を右側軸受け板112gとし、これらの境界線を折り目として当該金属板の下半部をそれぞれ前方に屈曲することにより得られる。
左ステー113は構造体側固定部110の左部を成す部材である。左ステー113は背板113aおよび側板113bを有する。背板113aは上下方向に長い長方形の板状の部材である。背板113aの板面は前後方向に垂直となる。背板113aの上端部は上ステー111の背板111aの左端部に溶接されることにより固定される。背板113aの下端部は下ステー112の背板112aの左端部に溶接されることにより固定される。側板113bは上下方向に長い長方形の板状の部材である。側板113bは背板113aの右端となる長辺から前方に向かって延設される。側板113bの板面は左右方向に垂直となる。本実施形態の左ステー113は、上下方向に細長い長方形の金属板の左半部を背板113aとし、当該金属板の右半部を側板113bとし、これらの境界線を折り目として当該金属板の右半部を前方に向かって屈曲することにより、平面視L字状に成形したものである。
右ステー114は構造体側固定部110の右部を成す部材である。右ステー114は背板114aおよび側板114bを有する。背板114aは上下方向に長い長方形の板状の部材である。背板114aの板面は前後方向に垂直となる。背板114aの上端部は、上ステー111の背板111aの右端部に溶接されることにより固定される。背板114aの下端部は下ステー112の背板112aの右端部に溶接されることにより固定される。側板114bは上下方向に長い長方形の板状の部材である。側板114bは背板114aの左端となる長辺から前方に向かって延設される。側板114bの板面は左右方向に垂直となる。本実施形態の右ステー114は、上下方向に細長い長方形の金属板の右半部を背板114aとし、当該金属板の左半部を側板114bとし、これらの境界線を折り目として当該金属板の左半部を前方に屈曲することにより平面視L字状に成形したものである。
中央ステー115は構造体側固定部110の左右中央部を成す部材である。中央ステー115は背板115aおよび側板115bを有する。
背板115aは上下方向に長い長方形の板状の部材である。背板115aの板面は前後方向に垂直となる。背板115aの上端部は、上ステー111の背板111aの左右中央部に溶接されることにより固定される。背板115aの下端部は下ステー112の背板112aの左右中央部に溶接されることにより固定される。
側板115bは上下方向に長い長方形の板状の部材である。側板115bは背板115aの左端となる長辺から前方に向かって延設される。側板115bの板面は左右方向に垂直となる。側板115bの上端部には貫通孔115cが形成される。貫通孔115cは側板115bの左右に貫通する孔である。側板115bの中途部には切り欠き115dが形成される。切り欠き115dは側板115bの上下略中央部において、側板115bの前側の端面に向かって開口する。側板115bの下半部(切り欠き115dの下方)には長孔115eが形成される。長孔115eは側板115bの左右に貫通し、かつ上下方向に延びた形状の孔である。本実施形態の中央ステー115は、上下方向に細長い長方形の金属板の右半部を背板115aとし、当該金属板の左半部を側板115bとし、これらの境界線を折り目として当該金属板の左半部を前方に屈曲することにより、平面視L字状に成形したものである。
上ステー111の背板111aおよび下ステー112の背板112aにそれぞれ形成された貫通孔にネジを貫装し、これらのネジを壁2に締め付けることにより、構造体側固定部110が壁2に固定される。
本実施形態では構造体側固定部110が上ステー111、下ステー112、左ステー113、右ステー114および中央ステー115の五つの部材を備えるが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、構造体側固定部が一つの部材からなる構造(一体成形された構造)であっても良い。また、本実施形態では構造体側固定部110の正面視の外形を略長方形状としたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、構造体側固定部材の正面視の外形を円形、楕円形、あるいは正方形等としても良い。ただし、ディスプレイ支持装置の前後方向(正対した状態でディスプレイ支持装置により支持されるディスプレイ装置の画像表示面に垂直な方向)の厚みを極力薄くする観点から、構造体側固定部を前後方向に関して薄い形状とすることが望ましい。
ディスプレイ側固定部120は本発明に係るディスプレイ側固定部の実施の一形態であり、ディスプレイ支持装置100を構成する部材群のうちディスプレイ装置1に固定されるものである。図5に示す如く、ディスプレイ側固定部120は上ステー121、下ステー122および中ステー123を備える。
上ステー121はディスプレイ側固定部120の上部を成す部材である。上ステー121は腹板121aおよび頂板121bを有する。
腹板121aは左右方向に長い長方形の板状の部材である。腹板121aの板面は前後方向に垂直となる。
頂板121bは左右方向に長い長方形の板状の部材である。頂板121bは腹板121aの上端となる長辺から後方に向かって延設される。頂板121bの板面は上下方向に垂直となる。
本実施形態の上ステー121は、左右方向に細長い長方形の金属板の下半部を腹板121aとし、当該金属板の上半部を頂板121bとし、これらの境界線を折り目として当該金属板の上半部を後方に屈曲することにより側面視L字状に成形したものである。
下ステー122はディスプレイ側固定部120の下部を成す部材である。下ステー122は腹板122aおよび底板122b・122bを有する。
腹板122aは左右方向に長い長方形の板状の部材である。腹板122aの板面は前後方向に垂直となる。
底板122b・122bは左右方向にやや長い長方形の板状の部材である。底板122b・122bは、それぞれ腹板121aの下端となる長辺の左端部および右端部から後方に向かって延設される。底板122b・122bの板面は上下方向に垂直となる。
本実施形態の下ステー122は左右方向に細長い長方形の金属板の上半部を腹板121aとし、当該金属板の下半部のうち左右中央部を切り取ることにより残った左端部および右端部をそれぞれ底板122b・122bとし、これらの境界線を折り目として当該金属板の下半部の残った部分を後方に屈曲することにより側面視L字状に成形したものである。
中ステー123はディスプレイ側固定部120の上下中央部を成す板状の部材である。本実施形態の中ステー123は長方形状の金属板からなる。中ステー123の上端部は上ステー121の左右中央部に溶接されることにより固定される。中ステー123の下端部は下ステー122の左右中央部に溶接されることにより固定される。中ステー123にはネジを貫装するための複数の貫通孔が形成される。
中ステー123に形成された貫通孔にネジを貫装し、これらのネジをディスプレイ装置1の背面(画像表示面1aの反対側となる面)に締め付けることにより、ディスプレイ側固定部120がディスプレイ装置1に固定される。
本実施形態ではディスプレイ側固定部120が上ステー121、下ステー122および中ステー123の三つの部材を備えるが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ディスプレイ側固定部が一つの部材からなる構造(一体成形された構造)であっても良い。また、本実施形態ではディスプレイ側固定部120の正面視形状を、「H」を横向けにした形状としたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ディスプレイ側固定部の正面視形状を円形、楕円形、長方形、あるいは正方形等としても良い。ただし、ディスプレイ支持装置の前後方向の厚みを極力薄くする観点から、ディスプレイ側固定部を前後方向に関して薄い形状とすることが望ましい。
回動支持部130は本発明に係る回動支持部の実施の一形態であり、ディスプレイ側固定部120を「正対姿勢」、「左回動姿勢」、および「右回動姿勢」のいずれかの姿勢で構造体側固定部110に支持するものである。
図1、図2、図3および図10に示す如く、本実施形態における「正対姿勢」はディスプレイ側固定部120が正面を向いた姿勢である。本実施形態における「正対姿勢」は、回動支持部130がディスプレイ側固定部120の左端部を構造体側固定部110の左端部に支持するとともにディスプレイ側固定部120の右端部を構造体側固定部110の右端部に支持することにより、達成される。ディスプレイ側固定部120が正面を向いた姿勢となるとき、ディスプレイ側固定部120に固定されたディスプレイ装置1の画像表示面1aは前後方向に対して垂直となり、かつ、画像表示面1aは前方を向く。
図11に示す如く、本実施形態における「左回動姿勢」は正対姿勢を基準としてディスプレイ側固定部120が左方向に回動した姿勢である。ここで、「ディスプレイ側固定部120が左方向に回動した姿勢」とは、平面視でディスプレイ側固定部120が正対姿勢から反時計回りに回動した姿勢を指す。本実施形態における「左回動姿勢」は、回動支持部130がディスプレイ側固定部120の左端部を構造体側固定部110の左端部に左右方向に回動可能に支持する(上下方向に平行な軸を中心として回動可能に支持する)とともにディスプレイ側固定部120の右端部を構造体側固定部110の右端部から離間させることにより、達成される。
図12に示す如く、本実施形態における「右回動姿勢」は正対姿勢を基準としてディスプレイ側固定部120が右方向に回動した姿勢である。ここで、「ディスプレイ側固定部120が右方向に回動した姿勢」とは、平面視でディスプレイ側固定部120が正対姿勢から時計回りに回動した姿勢を指す。本実施形態における「右回動姿勢」は、回動支持部130がディスプレイ側固定部120の右端部を構造体側固定部110の右端部に左右方向に回動可能に支持する(上下方向に平行な軸を中心として回動可能に支持する)とともにディスプレイ側固定部120の左端部を構造体側固定部110の左端部から離間させることにより、達成される。
回動支持部130は、左上回動軸131U、左下回動軸131L、左側軸支部材132、右上回動軸141U、右下回動軸141L、右側軸支部材142、摺動部材150、前ガイド部材153・153、後ガイド部材154・154・154、切り替え機構155、押し出し機構160および付勢部170を備える。
左上回動軸131Uおよび左下回動軸131Lを合わせたものは、本発明に係る左側回動軸の実施の一形態であり、ディスプレイ側固定部120が正対姿勢で支持された状態から左回動姿勢で支持された状態に移行するときに、ディスプレイ側固定部120の回動中心となる軸である。図5に示す如く、左上回動軸131Uおよび左下回動軸131Lはいずれも略円柱形状の部材であり、ディスプレイ側固定部120の左端部に固定される。より詳細には、左上回動軸131Uはディスプレイ側固定部120の上ステー121の頂板121bの左端部に形成された孔に貫装された状態で固定され、左上回動軸131Uの上端部は頂板121bの上側の板面(上面)から上方に突出し、左上回動軸131Uの下端部は頂板121bの下側の板面(下面)から下方に突出する。また、左下回動軸131Lはディスプレイ側固定部120の下ステー122の左側の底板122bに固定され、左下回動軸131Lの上端部は左側の底板122bの上側の板面(上面)から上方に突出し、左下回動軸131Lの下端部は左側の底板122bの下側の板面(下面)から下方に突出する。上ステー121の頂板121bに固定された左上回動軸131Uの軸線と、下ステー122の左側の底板122bに固定された左下回動軸131Lの軸線と、は一直線になる。
左側軸支部材132は本発明に係る左側軸支部材の実施の一形態であり、左上回動軸131Uおよび左下回動軸131Lを合わせたものを着脱可能かつ左右方向に回動可能に軸支するものである。図6および図7に示す如く、左側軸支部材132は左上軸支ブラケット133、左上軸支プレート134、左下軸支ブラケット135、左下軸支プレート136、左側連結シャフト137および左バネ138を有する。
左上軸支ブラケット133はブラケット本体133aおよびブラケットアーム133bを有する。ブラケット本体133aは上下方向にある程度の厚さを有する板状の部材である。ブラケット本体133aの後端部には上向きに突出した略円柱形状の突起(回動軸)が形成され、当該突起(回動軸)は上ステー111の頂板111bに形成された左上貫通孔111c(図4参照)に回動可能に嵌装される。このように、ブラケット本体133aは突起(回動軸)を中心として上ステー111の頂板111bの左端部に回動可能に支持される。ブラケット本体133aの前端部にはブラケット側軸支溝133cが形成される。ブラケット側軸支溝133cはブラケット本体133aの上下の板面を貫通し、かつブラケット本体133aの右端面に繋がる(到達する)。ブラケットアーム133bはブラケット本体133aの後端部から右方向に延設される棒状の部材である。本実施形態の左上軸支ブラケット133は樹脂材料を一体成形することにより得られる。
左上軸支プレート134は略正方形の板状の部材である。左上軸支プレート134は上ステー111の頂板111bの下側の板面(下面)の左端部に固定される。上ステー111の頂板111bの左端部に固定された左上軸支プレート134は、左上軸支ブラケット133と上ステー111の頂板111bの下側の板面(下面)とで挟まれる位置に配置される。左上軸支プレート134にはプレート側軸支溝134aが形成される。プレート側軸支溝134aは、左上軸支プレート134の上下の板面を貫通し、かつ左上軸支プレート134の前端面に繋がる(到達する)。また、左上軸支プレート134の下側の板面(下面)の前端部には前上がりのテーパー面が形成される。
左下軸支ブラケット135はブラケット本体135aおよびブラケットアーム135bを有する。
ブラケット本体135aは上下方向にある程度の厚さを有する板状の部材である。ブラケット本体135aの後端部には下向きに突出した略円柱形状の突起(回動軸)が形成され、当該突起(回動軸)は下ステー112の左側軸受け板112cに形成された左下貫通孔112d(図4参照)に回動可能に嵌装される。このように、ブラケット本体135aは突起(回動軸)を中心として下ステー112の左側軸受け板112cに回動可能に支持される。ブラケット本体135aの前端部にはブラケット側軸支溝135cが形成される。ブラケット側軸支溝135cはブラケット本体135aの上下の板面を貫通し、かつブラケット本体135aの右端面に繋がる(到達する)。
ブラケットアーム135bはブラケット本体135aの後端部から右方向に延設される棒状の部材である。本実施形態の左下軸支ブラケット135は樹脂材料を一体成形することにより得られる。
左下軸支プレート136は略正方形の板状の部材である。左下軸支プレート136は下ステー112の左側軸受け板112cの上側の板面(上面)に固定される。下ステー112の左側軸受け板112cに固定された左下軸支プレート136は、左下軸支ブラケット135と下ステー112の左側軸受け板112cの上側の板面(上面)とで挟まれる位置に配置される。左下軸支プレート136にはプレート側軸支溝136aが形成される。プレート側軸支溝136aは、左下軸支プレート136の上下の板面を貫通し、かつ左下軸支プレート136の前端面に繋がる(到達する)。また、左下軸支プレート136の上側の板面(下面)の前端部には前下がりのテーパー面が形成される。
左側連結シャフト137は上下方向に長い丸棒状の部材である。左側連結シャフト137の上端部は左上軸支ブラケット133のブラケットアーム133bの右端部に形成された孔に嵌装されることによりブラケットアーム133bに固定される。また、左側連結シャフト137の下端部は左下軸支ブラケット135のブラケットアーム135bの右端部に形成された孔に嵌装されることによりブラケットアーム135bに固定される。従って、左上軸支ブラケット133、左下軸支ブラケット135および左側連結シャフト137を合わせたものは、左上軸支ブラケット133のブラケット本体133aの回動軸支点および左下軸支ブラケット135のブラケット本体135aの回動軸支点を中心として、一体的に回動可能である。左側連結シャフト137の上端部は左上軸支ブラケット133のブラケットアーム133bの上端部から上方に突出する。左側連結シャフト137の上端部は上ステー111の頂板111bの左端部に形成された左上湾曲孔111dに係合する(図4および図5参照)。左側連結シャフト137の下端部は左下軸支ブラケット135のブラケットアーム135bの下端部から下方に突出する。左側連結シャフト137の下端部は下ステー112の左側軸受け板112cに形成された左下湾曲孔112eに係合する。
左バネ138は収縮することにより左上軸支ブラケット133、左下軸支ブラケット135および左側連結シャフト137を合わせたものを平面視で反時計回りに回動した位置(開位置)に付勢するものである。図6に示す如く、左バネ138の一端は左側軸受け板112cの前端部に形成された係止片112fに係止され、左バネ138の他端は左側連結シャフト137の中途部に係止される。
図6および図7に示す如く、本実施形態では、左上軸支ブラケット133および左上軸支プレート134を合わせたものと、左下軸支ブラケット135および左下軸支プレート136を合わせたものと、は上下対称な形状を成す。
右上回動軸141Uおよび右下回動軸141Lを合わせたものは本発明に係る右側回動軸の実施の一形態であり、ディスプレイ側固定部120が正対姿勢で支持された状態から右回動姿勢で支持された状態に移行するときにディスプレイ側固定部120の回動中心となる軸である。図5に示す如く、右上回動軸141Uおよび右下回動軸141Lはいずれも略円柱形状の部材であり、ディスプレイ側固定部120の右端部に固定される。より詳細には、右上回動軸141Uはディスプレイ側固定部120の上ステー121の頂板121bの右端部に形成された孔に貫装された状態で固定され、右上回動軸141Uの上端部は頂板121bの上側の板面(上面)から上方に突出し、右上回動軸141Uの下端部は頂板121bの下側の板面(下面)から下方に突出する。また、右下回動軸141Lはディスプレイ側固定部120の下ステー122の右側の底板122bに固定され、右下回動軸141Lの上端部は、右側の底板122bの上側の板面(上面)から上方に突出し、右下回動軸141Lの下端部は右側の底板122bの下側の板面(下面)から下方に突出する。上ステー121の頂板121bに固定された右上回動軸141Uの軸線と、下ステー122の右側の底板122bに固定された右下回動軸141Lの軸線と、は一直線になる。
右側軸支部材142は本発明に係る右側軸支部材の実施の一形態であり、右上回動軸141Uおよび右下回動軸141Lを合わせたものを着脱可能かつ左右方向に回動可能に軸支するものである。図8に示す如く、右側軸支部材142は右上軸支ブラケット143、右上軸支プレート144、右下軸支ブラケット145、右下軸支プレート146、右側連結シャフト147および右バネ148を有する。
右上軸支ブラケット143はブラケット本体143aおよびブラケットアーム143bを有する。ブラケット本体143aは上下方向にある程度の厚さを有する板状の部材である。ブラケット本体143aの後端部には上向きに突出した略円柱形状の突起(回動軸)が形成され、当該突起(回動軸)は上ステー111の頂板111bに形成された右上貫通孔111e(図4参照)に回動可能に嵌装される。このように、ブラケット本体143aは突起(回動軸)を中心として上ステー111の頂板111bの右端部に回動可能に支持される。ブラケット本体143aの前端部にはブラケット側軸支溝143cが形成される。ブラケット側軸支溝143cはブラケット本体143aの上下の板面を貫通し、かつブラケット本体143aの左端面に繋がる(到達する)。ブラケットアーム143bはブラケット本体143aの後端部から左方向に延設される棒状の部材である。本実施形態の右上軸支ブラケット143は樹脂材料を一体成形することにより得られる。
右上軸支プレート144は略正方形の板状の部材である。右上軸支プレート144は上ステー111の頂板111bの下側の板面(下面)の右端部に固定される。上ステー111の頂板111bの右端部に固定された右上軸支プレート144は、右上軸支ブラケット143と上ステー111の頂板111bの下側の板面(下面)とで挟まれる位置に配置される。右上軸支プレート144にはプレート側軸支溝144aが形成される。プレート側軸支溝144aは、右上軸支プレート144の上下の板面を貫通し、かつ右上軸支プレート144の前端面に繋がる(到達する)。また、右上軸支プレート144の下側の板面(下面)の前端部には前上がりのテーパー面が形成される。
右下軸支ブラケット145はブラケット本体145aおよびブラケットアーム145bを有する。ブラケット本体145aは上下方向にある程度の厚さを有する板状の部材である。ブラケット本体145aの後端部には下向きに突出した略円柱形状の突起(回動軸)が形成され、当該突起(回動軸)は下ステー112の右側軸受け板112gに形成された右下貫通孔112h(図4参照)に回動可能に嵌装される。このように、ブラケット本体145aは突起(回動軸)を中心として下ステー112の右側軸受け板112gに回動可能に支持される。ブラケット本体145aの前端部にはブラケット側軸支溝145cが形成される。ブラケット側軸支溝145cはブラケット本体145aの上下の板面を貫通し、かつブラケット本体145aの左端面に繋がる(到達する)。ブラケットアーム145bはブラケット本体145aの後端部から左方向に延設される棒状の部材である。本実施形態の右下軸支ブラケット145は樹脂材料を一体成形することにより得られる。
右下軸支プレート146は略正方形の板状の部材である。右下軸支プレート146は下ステー112の右側軸受け板112gの上側の板面(上面)に固定される。下ステー112の右側軸受け板112gに固定された右下軸支プレート146は、右下軸支ブラケット145と下ステー112の右側軸受け板112gの上側の板面(上面)とで挟まれる位置に配置される。右下軸支プレート146にはプレート側軸支溝146aが形成される。プレート側軸支溝146aは、右下軸支プレート146の上下の板面を貫通し、かつ右下軸支プレート146の前端面に繋がる(到達する)。また、右下軸支プレート146の上側の板面(下面)の前端部には前下がりのテーパー面が形成される。
右側連結シャフト147は上下方向に長い丸棒状の部材である。右側連結シャフト147の上端部は右上軸支ブラケット143のブラケットアーム143bの左端部に形成された孔に嵌装されることによりブラケットアーム143bに固定される。また、右側連結シャフト147の下端部は右下軸支ブラケット145のブラケットアーム145bの左端部に形成された孔に嵌装されることによりブラケットアーム145bに固定される。従って、右上軸支ブラケット143、右下軸支ブラケット145および右側連結シャフト147を合わせたものは、右上軸支ブラケット143のブラケット本体143aの回動軸支点および右下軸支ブラケット145の、ブラケット本体145aの回動軸支点を中心として、一体的に回動可能である。右側連結シャフト147の上端部は、右上軸支ブラケット143のブラケットアーム143bの上端部から上方に突出する。右側連結シャフト147の上端部は上ステー111の頂板111bの右端部に形成された、右上湾曲孔111fに係合する(図4および図5参照)。右側連結シャフト147の下端部は右下軸支ブラケット145のブラケットアーム145bの下端部から下方に突出する。右側連結シャフト147の下端部は下ステー112の右側軸受け板112gに形成された右下湾曲孔112iに係合する。
右バネ148は収縮することにより右上軸支ブラケット143、右下軸支ブラケット145および右側連結シャフト147を合わせたものを平面視で時計回りに回動した位置(開位置)に付勢するものである。図8に示す如く、右バネ148の一端は右側軸受け板112gの前端部に形成された係止片112jに係止され、右バネ148の他端は右側連結シャフト147の中途部に係止される。
図8に示す如く、本実施形態では、右上軸支ブラケット143および右上軸支プレート144を合わせたものと、右下軸支ブラケット145および右下軸支プレート146を合わせたものと、は上下対称な形状を成す。また、本実施形態では、左側軸支部材132(左上軸支ブラケット133、左上軸支プレート134、左下軸支ブラケット135、左下軸支プレート136、左側連結シャフト137および左バネ138を合わせたもの)と、右側軸支部材142(右上軸支ブラケット143、右上軸支プレート144、右下軸支ブラケット145、右下軸支プレート146、右側連結シャフト147および右バネ148を合わせたもの)と、は左右対称な形状を成す。
摺動部材150は本発明に係る摺動部材の実施の一形態であり、構造体側固定部110に左右方向に摺動可能に支持されるとともに、後で詳述する駆動部180が発生する駆動力により左右方向に摺動する部材である。図9に示す如く、摺動部材150は胴体部材151およびラック部材152を有する。
胴体部材151は摺動部材150の胴体を成す部材であり、前後方向に垂直な方向に一対の板面を向けた左右方向に長い略長方形の板状の部材である。胴体部材151の左端部には左カム突起151aが形成され、胴体部材151の右端部には右カム突起151bが形成される。
胴体部材151の上端面には左傾斜面151L、中央水平面151C、および右傾斜面151Rを端面とする切り欠きが形成される。左傾斜面151Lは本発明に係る左傾斜面の実施の一形態であり、胴体部材151の上端面に形成される切り欠きの端面のうち、胴体部材151の左半部に形成される左上がりの傾斜面である。中央水平面151Cは本発明に係る中央水平面の実施の一形態であり、胴体部材151の上端面に形成される切り欠きの端面のうち、胴体部材151の左右略中央部に形成される水平面(上下方向に対して垂直な面)である。中央水平面151Cの左端部は滑らかな曲面を介して左傾斜面151Lの右端部に連なる。右傾斜面151Rは本発明に係る右傾斜面の実施の一形態であり、胴体部材151の上端面に形成される切り欠きの端面のうち、胴体部材151の右半部に形成される右上がりの傾斜面である。右傾斜面151Rの左端部は滑らかな曲面を介して中央水平面151Cの右端部に連なる。
ラック部材152は胴体部材151の後側の板面に固定される角棒状の部材である。
本実施形態では、ラック部材152は胴体部材151に対して左側にオフセットした姿勢で胴体部材151に固定される。また、胴体部材151に固定されたラック部材152の長手方向は左右方向に平行である。ラック部材152の上面には、ラック部材152の長手方向の全長にわたってラック歯152aが形成される。
前ガイド部材153・153および後ガイド部材154・154・154は、摺動部材150を構造体側固定部110(本実施形態では、下ステー112の底板112b)に左右方向に摺動可能に支持する部材である。
前ガイド部材153・153は下ステー112の底板112bの上側の板面(上面)の前端左半部および前端右半部にそれぞれ固定される。後ガイド部材154・154・154は底板112bの上側の板面(上面)の左後端部、後端左半部および前端右半部にそれぞれ固定される。前ガイド部材153・153および後ガイド部材154・154・154は、摺動部材150(胴体部材151)を前後から挟持することにより摺動部材150に係合し、摺動部材150が前後方向および上下方向に移動することを規制する。また、摺動部材150は、前ガイド部材153・153および後ガイド部材154・154・154に係合しつつ、左右方向に摺動することが可能である。
切り替え機構155は本発明に係る切り替え機構の実施の一形態であり、構造体側固定部110に対する摺動部材150の左右方向における位置に応じて、(α)左側軸支部材132が左側回動軸(左上回動軸131Uおよび左下回動軸131Lを合わせたもの)を軸支するとともに右側軸支部材142が右側回動軸(右上回動軸141Uおよび右下回動軸141Lを合わせたもの)を軸支する状態、(β)左側軸支部材132が左側回動軸(左上回動軸131Uおよび左下回動軸131Lを合わせたもの)を軸支するとともに右側軸支部材142が右側回動軸(右上回動軸141Uおよび右下回動軸141Lを合わせたもの)から離間した状態、および(γ)右側軸支部材142が右側回動軸(右上回動軸141Uおよび右下回動軸141Lを合わせたもの)を軸支するとともに左側軸支部材132が左側回動軸(左上回動軸131Uおよび左下回動軸131Lを合わせたもの)から離間した状態、のいずれかの状態に切り替えるものである。
図10に示す如く、(α)左側軸支部材132が左側回動軸(左上回動軸131Uおよび左下回動軸131Lを合わせたもの)を軸支するとともに右側軸支部材142が右側回動軸(右上回動軸141Uおよび右下回動軸141Lを合わせたもの)を軸支する状態は、ディスプレイ側固定部120が「正対姿勢」で支持される状態に対応する。図11に示す如く、(β)左側軸支部材132が左側回動軸(左上回動軸131Uおよび左下回動軸131Lを合わせたもの)を軸支するとともに右側軸支部材142が右側回動軸(右上回動軸141Uおよび右下回動軸141Lを合わせたもの)から離間した状態は、ディスプレイ側固定部120が「左回動姿勢」で支持される状態に対応する。図12に示す如く、(γ)右側軸支部材142が右側回動軸(右上回動軸141Uおよび右下回動軸141Lを合わせたもの)を軸支するとともに左側軸支部材132が左側回動軸(左上回動軸131Uおよび左下回動軸131Lを合わせたもの)から離間した状態は、ディスプレイ側固定部120が「右回動姿勢」で支持される状態に対応する。
図10、図11および図12に示す如く、本実施形態の切り替え機構155は左側リンク機構156および右側リンク機構157を有する。
左側リンク機構156は左側リンク回動軸156a、左側回動アーム156b、左側リンク揺動軸156c、左側ローラ156dおよび左側揺動アーム156eを有する。
左側リンク回動軸156aは略円柱形状の部材である。左側リンク回動軸156aの一端が、下ステー112の背板112aの左半部に形成されたブラケット116aに形成された貫通孔116bに嵌装され、左側リンク回動軸156aの他端が下ステー112の背板112aの左半部に形成された貫通孔116cに嵌装される(図4参照)ことにより、左側リンク回動軸156aは下ステー112に固定される。下ステー112に回動可能に軸支された左側リンク回動軸156aの長手方向(軸線方向)は上下方向に平行である。
左側回動アーム156bは棒状の部材であり、左側回動アーム156bの一端は左側リンク回動軸156aに回動可能に連結される。
左側リンク揺動軸156cは略円柱形状の部材であり、左側回動アーム156bの他端に固定される。左側回動アーム156bの他端に固定された左側リンク揺動軸156cの長手方向(軸線方向)は上下方向に平行である。
左側ローラ156dは略円筒形状の部材であり、左側リンク揺動軸156cに回動可能に嵌装される。
左側揺動アーム156eは棒状の部材であり、左側揺動アーム156eの一端は左側リンク揺動軸156cに回動可能に連結され、左側揺動アーム156eの他端は左側連結シャフト137の下端部に回動可能に連結される。
図10に示す如く、左側リンク回動軸156aの回動軸支点(左側リンク回動軸156aが下ステー112の底板112bに回動可能に軸支される位置)と左下軸支ブラケット135のブラケット本体135aの回動軸支点(ブラケット本体135aに形成された突起が下ステー112の左側軸受け板112cに形成された左下貫通孔112dに回動可能に嵌装される位置)とを結ぶ線は平面視で左右方向に平行である。また、左側リンク回動軸156aの軸線から左側リンク揺動軸156cの軸線までの距離(左側回動アーム156bの長さ)と、左下軸支ブラケット135のブラケット本体135aの回動軸支点からブラケットアーム135bの右端部に固定された左側連結シャフト137の軸線までの距離と、は同じである。また、左側リンク揺動軸156cの軸線からブラケットアーム135bの右端部に固定された左側連結シャフト137の軸線までの距離(左側揺動アーム156eの長さ)と、左側リンク回動軸156aの回動軸支点から左下軸支ブラケット135のブラケット本体135aの回動軸支点までの距離と、は同じである。従って、左側回動アーム156bが左側リンク回動軸156aを中心として回動すると、左側回動アーム156bに連動して左側揺動アーム156eはその長手方向を常に左右方向に平行に保持しつつ揺動し、ひいては「左上軸支ブラケット133、左下軸支ブラケット135および左側連結シャフト137を合わせたもの」が左上軸支ブラケット133のブラケット本体133aの回動軸支点および左下軸支ブラケット135のブラケット本体135aの回動軸支点を中心として回動する。
右側リンク機構157は右側リンク回動軸157a、右側回動アーム157b、右側リンク揺動軸157c、右側ローラ157dおよび右側揺動アーム157eを有する。本実施形態の右側リンク機構157の構造は、基本的には左側リンク機構156に対して左右対称である。
右側リンク回動軸157aは略円柱形状の部材である。右側リンク回動軸157aの一端が下ステー112の底板112bの右半部に形成されたブラケット117aに形成された貫通孔117bに嵌装され、右側リンク回動軸157aの他端が下ステー112の背板112aの右半部に形成された貫通孔117cに嵌装される(図4参照)ことにより、右側リンク回動軸157aは下ステー112に固定される。下ステー112に回動可能に軸支された右側リンク回動軸157aの長手方向(軸線方向)は上下方向に平行である。
右側回動アーム157bは棒状の部材であり、右側回動アーム157bの一端は右側リンク回動軸157aに回動可能に連結される。
右側リンク揺動軸157cは略円柱形状の部材であり、右側回動アーム157bの他端に固定される。右側回動アーム157bの他端に固定された右側リンク揺動軸157cの長手方向(軸線方向)は上下方向に平行である。
右側ローラ157dは略円筒形状の部材であり、右側リンク揺動軸157cに回動可能に嵌装される。
右側揺動アーム157eは棒状の部材であり、右側揺動アーム157eの一端は右側リンク揺動軸157cに回動可能に連結され、右側揺動アーム157eの他端は右側連結シャフト137の下端部に回動可能に連結される。
図10に示す如く、右側リンク回動軸157aの回動軸支点(右側リンク回動軸157aが下ステー112の底板112bに回動可能に軸支される位置)と右下軸支ブラケット145のブラケット本体145aの回動軸支点(ブラケット本体145aに形成された突起が下ステー112の右側軸受け板112gに形成された右下貫通孔112hに回動可能に嵌装される位置)とを結ぶ線は平面視で左右方向に平行である。また、右側リンク回動軸157aの軸線から右側リンク揺動軸157cの軸線までの距離(右側回動アーム157bの長さ)と、右下軸支ブラケット145のブラケット本体145aの回動軸支点からブラケットアーム145bの左端部に固定された右側連結シャフト147の軸線までの距離と、は同じである。また、右側リンク揺動軸157cの軸線からブラケットアーム145bの左端部に固定された右側連結シャフト147の軸線までの距離(右側揺動アーム157eの長さ)と、右側リンク回動軸157aの回動軸支点から右下軸支ブラケット145のブラケット本体145aの回動軸支点までの距離と、は同じである。従って、右側回動アーム157bが右側リンク回動軸157aを中心として回動すると、右側回動アーム157bに連動して右側揺動アーム157eはその長手方向を常に左右方向に平行に保持しつつ揺動し、ひいては「右上軸支ブラケット143、右下軸支ブラケット145および右側連結シャフト147を合わせたもの」が右上軸支ブラケット143のブラケット本体143aの回動軸支点および右下軸支ブラケット145のブラケット本体145aの回動軸支点を中心として回動する。
押し出し機構160は本発明に係る押し出し機構の実施の一形態である。押し出し機構160は、図11に示す(β)左側軸支部材132が左側回動軸(左上回動軸131Uおよび左下回動軸131Lを合わせたもの)を軸支するとともに右側軸支部材142が右側回動軸(右上回動軸141Uおよび右下回動軸141Lを合わせたもの)から離間した状態、および図12に示す(γ)右側軸支部材142が右側回動軸(右上回動軸141Uおよび右下回動軸141Lを合わせたもの)を軸支するとともに左側軸支部材132が左側回動軸(左上回動軸131Uおよび左下回動軸131Lを合わせたもの)から離間した状態である場合に、ディスプレイ側固定部120を構造体側固定部110から離間するように押し出す。図13および図14に示す如く、押し出し機構160は第一アーム161、第一連結ピン162、第二アーム163、第二連結ピン164、ディスプレイ側ローラ165、上下スライダ166、上下スライダガイド167a・167b、第三連結ピン168、摺動部材側ローラ169を有する。
第一アーム161は本発明に係る第一アームの実施の一形態であり、細長い板状の部材である。第一アーム161の一端部(上端部)および他端部(下端部)にはそれぞれ貫通孔が形成される。
第一連結ピン162は直径が大きい略円柱形状の頭部と直径が小さい略円柱形状の胴体部とが連なった形状の部材である。第一連結ピン162を第一アーム161の一端部(上端部)に形成された貫通孔に回動可能に貫装するとともに側板115bの上端部に形成された貫通孔115cに回動可能に貫装し、第一連結ピン162の胴体部の先端にEリングを嵌装することにより、第一アーム161の一端部(上端部)が中央ステー115の側板115bの上端部に回動可能に連結される。
第二アーム163は本発明に係る第二アームの実施の一形態であり、第一アーム161よりも長い全長を有する細長い板状の部材である。第二アーム163の一端部(上端部)、他端部(下端部)および中途部の計三箇所にはそれぞれ貫通孔が形成される。
第二連結ピン164は直径が大きい略円柱形状の頭部と直径が小さい略円柱形状の胴体部とが連なった形状の部材である。第二連結ピン164を第一アーム161の他端部(下端部)に形成された貫通孔に回動可能に貫装するとともに、第二アーム163の中途部に形成された貫通孔に回動可能に貫装し、第二連結ピン164の胴体部の先端にEリングを嵌装することにより、第一アーム161の他端部(下端部)が第二アーム163の中途部に回動可能に連結される。
ディスプレイ側ローラ165はディスプレイ側固定部120に当接する部材であり、略円筒形状のローラと当該ローラに回動可能に貫装されるピンとを有する。ディスプレイ側ローラ165のピンは第二アーム163の一端部(上端部)に形成された貫通孔に回転可能に貫装される。
上下スライダ166は背板166aおよび側板166bを有する。背板166aは上下方向にやや長い長方形の板状の部材である。背板166aの板面は前後方向に垂直となる。背板166aの下端部には貫通孔が形成される。側板166bは上下方向にやや長い長方形の板状の部材である。側板166bは背板166aの左端となる長辺から前方に向かって延設される。側板166bの上端部には貫通孔が形成される。本実施形態の上下スライダ166は長方形の金属板の右半部を背板166aとし、当該金属板の左半部を側板166bとし、これらの境界線を折り目として屈曲することにより平面視L字状に成形したものである。
上下スライダガイド167a・167bは上下スライダ166を中央ステー115の下半部において上下方向に摺動可能に支持する部材である。上下スライダガイド167aは中央ステー115の背板115aの下半部に固定されるとともに上下スライダ166の背板166aに係合する。上下スライダガイド167bは中央ステー115の側板115bの下半部に固定されるとともに上下スライダ166の側板166bに係合する。上下スライダガイド167bには上下方向に延びた長孔が形成される。上下スライダガイド167bが中央ステー115の側板115bの下半部に固定されたとき、上下スライダガイド167bに形成された長孔と中央ステー115の側板115bに形成された長孔115eとは一致する(側面視で重なる)。
第三連結ピン168は直径が大きい略円柱形状の頭部と直径が小さい略円柱形状の胴体部とが連なった形状の部材である。第三連結ピン168を中央ステー115の側板115bに形成された長孔115e、上下スライダガイド167bに形成された長孔、上下スライダ166の側板166bの上端部に形成された貫通孔および第二アーム163の他端部(下端部)に形成された貫通孔に回動可能に貫装し、第三連結ピン168の胴体部の先端にEリングを嵌装することにより、第二アーム163の他端部(下端部)が上下スライダ166(より詳細には側板166bの上端部)に回動可能に連結される。
摺動部材側ローラ169は摺動部材150の左傾斜面151L、中央水平面151Cおよび右傾斜面151Rのいずれかに当接する部材であり、略円筒形状のローラと当該ローラに回動可能に貫装されるピンとを有する。摺動部材側ローラ169のピンは上下スライダ166の背板166aの下端部に形成された貫通孔に回転可能に貫装され、上下スライダ166に支持される。このように、本実施形態では、第二アーム163の他端部(下端部)は、上下スライダ166および摺動部材側ローラ169を介して左傾斜面151L、中央水平面151Cおよび右傾斜面151Rのいずれかに当接する。
付勢部170は本発明に係る付勢部の実施の一形態であり、ディスプレイ側固定部120を構造体側固定部110に接近する方向に付勢するものである。図15に示す如く、付勢部170は巻きバネ171、プーリ172、係止ピン173およびワイヤー174を具備する。
巻きバネ171は収縮することにより付勢力を発生させる部材である。巻きバネ171の一端部は上ステー111の頂板111bに形成された係止片111gに係止される。
プーリ172は略円筒形状のプーリおよび当該プーリに回動可能に貫装されるピンを有する。プーリ172のピンは上ステー111の頂板111bに形成された中央貫通孔111hに貫装され、頂板111bに固定される。
係止ピン173は略円柱形状の部材であり、上ステー121の頂板121bの下側の板面(下面)の左右略中央部に固定される。
ワイヤー174は可撓性を有する紐状体(本実施形態では複数の細い鋼線を束ねたもの)である。ワイヤー174の一端部は巻きバネ171の他端部に固定され、ワイヤー174の中途部はプーリ172の外周面に約5/4周分巻回され、ワイヤー174の他端部は係止ピン173に係止(固定)される。
以下では、図10、図11および図12を用いて、ディスプレイ側固定部120が「正対姿勢」、「左回動姿勢」および「右回動姿勢」の間で相互に姿勢を変更するときの回動支持部130の動作について説明する。
ディスプレイ側固定部120が図10に示す「正対姿勢」をとるとき、摺動部材150は平面視で構造体側固定部110の左右略中央部に配置される。
図10に示す如く、摺動部材150が平面視で構造体側固定部110の左右略中央部に配置された状態では、左側リンク機構156の左側ローラ156dが摺動部材150の背面(厳密には、左カム突起151aの背面)に当接することにより左側ローラ156dが左バネ138の付勢力に抗して左側リンク回動軸156aを中心に平面視で時計回りに回動し、左側ローラ156dは下ステー112の背板112aに接近した状態で保持される。その結果、左上軸支ブラケット133、左下軸支ブラケット135および左側連結シャフト137を合わせたものは左側ローラ156dに連動して平面視で時計回りに回動し、左上回動軸131Uが左上軸支ブラケット133のブラケット側軸支溝133cおよび左上軸支プレート134のプレート側軸支溝134aに嵌合するとともに左下回動軸131Lが左下軸支ブラケット135のブラケット側軸支溝135cおよび左下軸支プレート136のプレート側軸支溝136aに嵌合する。このように、ディスプレイ側固定部120が図10に示す「正対姿勢」をとるとき、ディスプレイ側固定部120の左端部は構造体側固定部110の左端部に(回動可能に)支持される。
また、摺動部材150が平面視で構造体側固定部110の左右略中央部に配置された状態では、右側リンク機構157の右側ローラ157dが摺動部材150の背面(厳密には、右カム突起151bの背面)に当接することにより右側ローラ157dが右バネ148の付勢力に抗して右側リンク回動軸157aを中心に平面視で反時計回りに回動し、右側ローラ157dは下ステー112の背板112aに接近した状態で保持される。その結果、右上軸支ブラケット143、右下軸支ブラケット145および右側連結シャフト147を合わせたものは右側ローラ157dに連動して平面視で反時計回りに回動し、右上回動軸141Uが右上軸支ブラケット143のブラケット側軸支溝143cおよび右上軸支プレート144のプレート側軸支溝144aに嵌合するとともに右下回動軸141Lが右下軸支ブラケット145のブラケット側軸支溝145cおよび右下軸支プレート146のプレート側軸支溝146aに嵌合する。このように、ディスプレイ側固定部120が図10に示す「正対姿勢」をとるとき、ディスプレイ側固定部120の右端部は構造体側固定部110の右端部に(回動可能に)支持される。
また、摺動部材150が平面視で構造体側固定部110の左右略中央部に配置された状態では、押し出し機構160の摺動部材側ローラ169は摺動部材150の中央水平面151Cに当接し、上下スライダ166は下方に摺動する。その結果、図10および図13に示す如く、押し出し機構160のディスプレイ側ローラ165は後方に退避した位置で保持される。このように、切り替え機構155(左側リンク機構156および右側リンク機構157)は、第二アーム163の他端部が(上下スライダ166および摺動部材側ローラ169を介して)摺動部材150の中央水平面151Cに当接するときには、左側軸支部材132が左側回動軸(左上回動軸131Uおよび左下回動軸131L)を軸支するとともに右側軸支部材142が右側回動軸(右上回動軸141Uおよび右下回動軸141L)を軸支する状態に切り替える。
ディスプレイ側固定部120が図11に示す「左回動姿勢」をとるとき、摺動部材150は平面視で構造体側固定部110の左半部に配置される。摺動部材150が図10に示す「正対姿勢」のときの位置(平面視で構造体側固定部110の左右略中央部となる位置)から左方向に移動(摺動)することにより、ディスプレイ側固定部120の姿勢が「正対姿勢」から図11に示す「左回動姿勢」に移行する。
図11に示す如く、摺動部材150が平面視で構造体側固定部110の左右略中央部となる位置から左方向に移動(摺動)した場合、右側リンク機構157の右側ローラ157dが摺動部材150の背面(厳密には、右カム突起151bの背面)に当接しない状態となり、右バネ148の付勢力により右側ローラ157dが右側リンク回動軸157aを中心に平面視で時計回りに回動し、右側ローラ157dは下ステー112の背板112aから離間した状態で保持される。その結果、右上軸支ブラケット143、右下軸支ブラケット145および右側連結シャフト147を合わせたものは右側ローラ157dに連動して平面視で時計回りに回動し、右上軸支ブラケット143の前端部(ブラケット側軸支溝143cが形成される部分)および右下軸支ブラケット145の前端部(ブラケット側軸支溝145cが形成される部分)が右方向に退避する。従って、右上回動軸141Uが右上軸支プレート144のプレート側軸支溝144aにのみ嵌合する状態となるとともに、右下回動軸141Lは右下軸支プレート146のプレート側軸支溝146aにのみ嵌合する状態となる。
また、摺動部材150が平面視で構造体側固定部110の左右略中央部となる位置から左方向に移動(摺動)した場合、左側リンク機構156の左側ローラ156dは依然として摺動部材150の背面(厳密には、左カム突起151aの背面または胴体部材151の背面の左半部)に当接し、下ステー112の背板112aに接近した状態で保持されるため、ディスプレイ側固定部120の左端部は左上回動軸131Uおよび左下回動軸131Lを中心として構造体側固定部110の左端部に左右方向に回動可能に支持される。
さらに、摺動部材150が平面視で構造体側固定部110の左右略中央部となる位置から左方向に移動(摺動)した場合、押し出し機構160の摺動部材側ローラ169は摺動部材150の右傾斜面151Rに当接し、上下スライダ166は上方に摺動する。従って、図11および図14に示す如く、押し出し機構160のディスプレイ側ローラ165は前方に突出し、ディスプレイ側ローラ165はディスプレイ側固定部120の左右中央部(本実施形態では、中ステー123の背面)に当接し、ディスプレイ側固定部120を前方に押し出す。その結果、ディスプレイ側固定部120の右端部に固定された右上回動軸141Uおよび右下回動軸141Lはそれぞれ右上軸支プレート144のプレート側軸支溝144aおよび右下軸支プレート146のプレート側軸支溝146aに嵌合した状態から解放され、ディスプレイ側固定部120は左上回動軸131Uおよび左下回動軸131Lを中心として左方向に回動し(平面視で反時計回りに回動し)、ディスプレイ側固定部120の右端部は構造体側固定部110の右端部から左前方に離間する。このように、切り替え機構155(左側リンク機構156および右側リンク機構157)は、第二アーム163の他端部が(上下スライダ166および摺動部材側ローラ169を介して)摺動部材150の右傾斜面151Rに当接するときには、左側軸支部材132が左側回動軸(左上回動軸131Uおよび左下回動軸131L)を軸支するとともに右側軸支部材142が右側回動軸(右上回動軸141Uおよび右下回動軸141L)から離間した状態に切り替える。
摺動部材150が左方向に移動するに従って、右傾斜面151Rに当接する摺動部材側ローラ169(ひいては上下スライダ166)はより上方に移動し、ディスプレイ側ローラ165はより前方に突出する。従って、摺動部材150の左右方向の位置を調整することにより、構造体側固定部110に対するディスプレイ側固定部120の左方向の回動角度を調整することが可能である。
ディスプレイ側固定部120が図12に示す「右回動姿勢」をとるとき、摺動部材150は平面視で構造体側固定部110の右半部に配置される。摺動部材150が図10に示す「正対姿勢」のときの位置(平面視で構造体側固定部110の左右略中央部となる位置)から右方向に移動(摺動)することにより、ディスプレイ側固定部120の姿勢が「正対姿勢」から図12に示す「右回動姿勢」に移行する。
図12に示す如く、摺動部材150が平面視で構造体側固定部110の左右略中央部となる位置から右方向に移動(摺動)した場合、左側リンク機構156の左側ローラ156dが摺動部材150の背面(厳密には、左カム突起151aの背面)に当接しない状態となり、左バネ138の付勢力により左側ローラ156dが左側リンク回動軸156aを中心に平面視で反時計回りに回動し、左側ローラ156dは下ステー112の背板112aから離間した状態で保持される。その結果、左上軸支ブラケット133、左下軸支ブラケット135および左側連結シャフト137を合わせたものは左側ローラ156dに連動して平面視で反時計回りに回動し、左上軸支ブラケット133の前端部(ブラケット側軸支溝133cが形成される部分)および左下軸支ブラケット135の前端部(ブラケット側軸支溝135cが形成される部分)が左方向に退避する。従って、左上回動軸131Uが左上軸支プレート134のプレート側軸支溝134aにのみ嵌合する状態となるとともに、左下回動軸131Lは左下軸支プレート136のプレート側軸支溝136aにのみ嵌合する状態となる。
また、摺動部材150が平面視で構造体側固定部110の左右略中央部となる位置から右方向に移動(摺動)した場合、右側リンク機構157の右側ローラ157dは依然として摺動部材150の背面(厳密には、右カム突起151bの背面または胴体部材151の背面の右半部)に当接し、下ステー112の背板112aに接近した状態で保持されるため、ディスプレイ側固定部120の右端部は右上回動軸141Uおよび右下回動軸141Lを中心として構造体側固定部110の右端部に左右方向に回動可能に支持される。
さらに、摺動部材150が平面視で構造体側固定部110の左右略中央部となる位置から右方向に移動(摺動)した場合、押し出し機構160の摺動部材側ローラ169は摺動部材150の左傾斜面151Rに当接し、上下スライダ166は上方に摺動する。従って、図12に示す如く、押し出し機構160のディスプレイ側ローラ165は前方に突出し、ディスプレイ側ローラ165はディスプレイ側固定部120の左右中央部(本実施形態では、中ステー123の背面)に当接し、ディスプレイ側固定部120を前方に押し出す。その結果、ディスプレイ側固定部120の左端部に固定された左上回動軸131Uおよび左下回動軸131Lはそれぞれ左上軸支プレート134のプレート側軸支溝134aおよび左下軸支プレート136のプレート側軸支溝136aに嵌合した状態から解放され、ディスプレイ側固定部120は右上回動軸141Uおよび右下回動軸141Lを中心として右方向に回動し(平面視で時計回りに回動し)、ディスプレイ側固定部120の左端部は構造体側固定部110の左端部から右前方に離間する。このように、切り替え機構155(左側リンク機構156および右側リンク機構157)は、第二アーム163の他端部が(上下スライダ166および摺動部材側ローラ169を介して)摺動部材150の左傾斜面151Lに当接するときには、右側軸支部材142が右側回動軸(右上回動軸141Uおよび右下回動軸141L)を軸支するとともに左側軸支部材132が左側回動軸(左上回動軸131Uおよび左下回動軸131L)から離間した状態に切り替える。
摺動部材150が右方向に移動するに従って、左傾斜面151Lに当接する摺動部材側ローラ169(ひいては上下スライダ166)はより上方に移動し、ディスプレイ側ローラ165はより前方に突出する。従って、摺動部材150の左右方向の位置を調整することにより、構造体側固定部110に対するディスプレイ側固定部120の右方向の回動角度を調整することが可能である。
このように、構造体側固定部110に対する摺動部材150の左右方向における位置に応じて、ディスプレイ側固定部120の姿勢を「正対姿勢」、「左回動姿勢」および「右回動姿勢」の間で相互に変更することが可能である。
駆動部180は本発明に係る駆動部の実施の一形態であり、ディスプレイ側固定部120の姿勢を「正対姿勢」、「左回動姿勢」、および「右回動姿勢」の間で相互に変更するための駆動力を発生するものである。図16に示す如く、駆動部180はケース181、電気式モータ182、ウォームギヤ183、第一減速ギヤ186、第二減速ギヤ187および出力ギヤ188を有する。
ケース181は駆動部180を構成する他の部材を収容する。本実施形態のケース181は樹脂材料を射出成形することにより製造される。ケース181はボルト締結により構造体側固定部110(より詳細には下ステー112の背板112aの前面左半部)に固定される。
電気式モータ182は本発明に係る電気式モータの実施の一形態であり、電力が供給されることにより駆動力を発生するモータである。電気式モータ182の本体はケース181の内部に固定される。
ウォームギヤ183はウォーム184およびウォームホイール185を有する。ウォーム184は外周面に螺旋状の歯184aが形成された略円柱形状の部材であり、ケース181の内部に配置される。ウォーム184の一端は電気式モータ182の回転駆動軸に固定され、ウォーム184の他端はケース181に回転可能に軸支される。ウォームホイール185は直径の異なる二つの円盤を同心で(中心軸が一致するように)重ねた形状の部材である。ウォームホイール185はケース181の内部に配置され、ケース181に回転可能に軸支される。ウォームホイール185の大きい方の円盤の外周面には歯185aが形成され、小さい方の円盤の外周面には歯185bが形成される。ウォームホイール185の歯185aはウォーム184の歯184aに噛合する。
第一減速ギヤ186は直径の異なる二つの円盤を同心で(中心軸が一致するように)重ねた形状の平歯車である。第一減速ギヤ186はケース181の内部に配置され、ケース181に回転可能に軸支される。第一減速ギヤ186の大きい円盤の外周面には歯186aが形成され、第一減速ギヤ186の小さい円盤の外周面には歯186bが形成される。第一減速ギヤ186の歯186aはウォームホイール185の歯185bに噛合する。
第二減速ギヤ187は直径の異なる二つの円盤を同心で(中心軸が一致するように)重ねた形状の平歯車である。第二減速ギヤ187はケース181の内部に配置され、ケース181に回転可能に軸支される。第二減速ギヤ187の大きい円盤の外周面には歯187aが形成され、第二減速ギヤ187の小さい円盤の外周面には歯187bが形成される。第二減速ギヤ187の歯187aは第一減速ギヤ186の歯186bに噛合する。
出力ギヤ188は直径の異なる二つの円盤を同心で(中心軸が一致するように)重ねた形状の平歯車である。出力ギヤ188はケース181に回転可能に軸支される。出力ギヤ188の大きい円盤の外周面には歯188aが形成され、出力ギヤ188の小さい円盤の外周面には歯188bが形成される。ケース181には開口部181aが形成され、出力ギヤ188の大きい円盤の外周面の一部(歯188aの一部)は開口部181aからケース181の外部に突出している。出力ギヤ188の歯188bは第二減速ギヤ187の歯187bに噛合する。
本実施形態では、ウォームギヤ183、第一減速ギヤ186、第二減速ギヤ187および出力ギヤ188を合わせたものが本発明に係る歯車機構の実施の一形態に相当し、電気式モータ182が発生した駆動力はこれらの歯車により摺動部材150に伝達される。本実施形態では、出力ギヤ188の歯188aのうち開口部181aからケース181の外部に突出している部分が摺動部材150のラック部材152に形成されたラック歯152aに噛合する(図1参照)。
図16に示す電力供給部189は予め蓄えた電力を接続された機器等に供給するものである。電力供給部189は電気式モータ182に接続され、電気式モータ182に電力を供給する。電力供給部189は下ステー112の背板112aに固定される(図3においては不図示)。電力供給部189の具体例としては市販の乾電池あるいは充電池等が挙げられる。本実施形態では、電気式モータ182が市販の乾電池あるいは充電池等からなる電力供給部189から電力の供給を受ける構成としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、電気式モータが、家庭用のコンセント等に接続され、当該コンセントから電力の供給を受ける構成としても良い。
図16に示す駆動制御部190は電気式モータ182と電力供給部189とを接続する配線の中途部に設けられ、当該配線の接続状態を切り替えることにより電気式モータ182の回転方向を切り替えるものである。駆動制御部190は下ステー112の背板112aに固定される(図3においては不図示)。駆動制御部190は、(a)電力供給部189からの電力供給により電気式モータ182の回転駆動軸が正方向に回転する(正転する)状態、(b)電力供給部189からの電力供給により電気式モータ182の回転駆動軸が逆方向に回転する(逆転する)状態、(c)電力供給部189から電気式モータ182に電力が供給されない状態、の三つの状態のいずれかに切り替えることが可能なスイッチング素子と、当該スイッチング素子を無線で受信した信号に基づいて動作させる無線受信装置と、を有する。駆動制御部190は電力供給部189の電力の一部を上記スイッチング素子および無線受信装置の動作に利用する。駆動制御部190は専用品でも良いが、市販のスイッチング素子および無線受信装置を組み合わせて達成しても良い。
図16に示す遠隔操作部195は無線で駆動制御部190の動作(電気式モータ182の回転方向の切り替え)を操作するものである。遠隔操作部195には左回動ボタン195aおよび右回動ボタン195bが設けられる。
以下では、遠隔操作部195によるディスプレイ支持装置100の姿勢変更(ディスプレイ装置1の画像表示面1aの角度の変更)について説明する。
利用者が遠隔操作部195の左回動ボタン195aおよび右回動ボタン195bのいずれも押していないとき、並びに、左回動ボタン195aおよび右回動ボタン195bの両方を同時に押しているとき、遠隔操作部195は駆動制御部190に信号を送信せず、駆動制御部190は上記(c)の状態に保持され、電気式モータ182は回転しない(電気式モータ182は停止している)。その結果、ディスプレイ支持装置100により支持されるディスプレイ装置1の姿勢は変化せず、ディスプレイ装置1の画像表示面1aの角度も変化しない。
利用者が左回動ボタン195aを押したとき、遠隔操作部195は電気式モータ182を正転させるための信号(正転信号)を駆動制御部190に送信する。
駆動制御部190が遠隔操作部195から正転信号を受信することにより、駆動制御部190は上記(c)の状態から(a)の状態に切り替わり、電力供給部189から電気式モータ182に電力が供給され、電気式モータ182の回転駆動軸が正転し、駆動力が発生する。
電気式モータ182が正転して駆動力が発生すると、当該駆動力がウォームギヤ183、第一減速ギヤ186および第二減速ギヤ187を経て出力ギヤ188に伝達され、出力ギヤ188が正方向(正面視で反時計回り)に回転駆動される。その結果、ラック歯152aにより出力ギヤ188の歯188aに噛合するラック152、ひいては摺動部材150は左方向に摺動し、ディスプレイ側固定部120の姿勢が「右回動姿勢」から「正対姿勢」に移行する、あるいは「正対姿勢」から「左回動姿勢」に移行する。
利用者が右回動ボタン195bを押したとき、遠隔操作部195は電気式モータ182を逆転させるための信号(逆転信号)を駆動制御部190に送信する。
駆動制御部190が遠隔操作部195から逆転信号を受信することにより、駆動制御部190は上記(c)の状態から(b)の状態に切り替わり、電力供給部189から電気式モータ182に電力が供給され、電気式モータ182の回転駆動軸が逆転し、駆動力が発生する。
電気式モータ182が逆転して駆動力が発生すると、当該駆動力がウォームギヤ183、第一減速ギヤ186および第二減速ギヤ187を経て出力ギヤ188に伝達され、出力ギヤ188が逆方向(正面視で時計回り)に回転駆動される。その結果、ラック歯152aにより出力ギヤ188の歯188aに噛合するラック152、ひいては摺動部材150は右方向に摺動し、ディスプレイ側固定部120の姿勢が「左回動姿勢」から「正対姿勢」に移行し、あるいは「正対姿勢」から「右回動姿勢」に移行する。
以上の如く、ディスプレイ支持装置100は、ディスプレイ装置1を壁2に姿勢変更可能に支持するものであって、壁2に固定される構造体側固定部110と、ディスプレイ装置1に固定されるディスプレイ側固定部120と、ディスプレイ側固定部120の左端部および右端部をそれぞれ構造体側固定部110の左端部および右端部に支持することによりディスプレイ側固定部120が正面を向いた姿勢である正対姿勢、ディスプレイ側固定部120の左端部を構造体側固定部110の左端部に左右方向に回動可能に支持するとともにディスプレイ側固定部120の右端部を構造体側固定部110の右端部から離間させることによりディスプレイ側固定部120が左方向に回動した姿勢である左回動姿勢、並びに、ディスプレイ側固定部120の右端部を構造体側固定部110の右端部に左右方向に回動可能に支持するとともにディスプレイ側固定部120の左端部を構造体側固定部110の左端部から離間させることによりディスプレイ側固定部120が右方向に回動した姿勢である右回動姿勢、のいずれかの姿勢でディスプレイ側固定部120を構造体側固定部110に支持する回動支持部130と、ディスプレイ側固定部120の姿勢を正対姿勢、左回動姿勢、および右回動姿勢の間で相互に変更するための駆動力を発生する駆動部180と、を具備する。このように構成することは、以下の利点を有する。すなわち、ディスプレイ支持装置100は、ディスプレイ装置1が正面を向く(ディスプレイ側固定部120が正対姿勢をとる)ときにはディスプレイ側固定部120の左端部および右端部がそれぞれ構造体側固定部110の左端部および右端部に支持され、ディスプレイ装置1が左方向に回動する(ディスプレイ側固定部120が左回動姿勢をとる)ときにはディスプレイ側固定部120の左端部が構造体側固定部110の左端部に回動可能に支持され、ディスプレイ装置1が右方向に回動する(ディスプレイ側固定部120が右回動姿勢をとる)ときにはディスプレイ側固定部120の右端部が構造体側固定部110の右端部に回動可能に支持されるため、ディスプレイ装置1の向きに応じてディスプレイ装置1を壁2に近接した位置で支持することが可能である。また、このようなディスプレイ装置1の向きの変更を手動によらないで(本実施形態の場合、電動で)行うことが可能であり、作業性に優れる。
また、ディスプレイ支持装置100の回動支持部130は、ディスプレイ側固定部120の左端部に固定される左側回動軸(左上回動軸131Uおよび左下回動軸131L)と、構造体側固定部110の左端部に固定され、左側回動軸を着脱可能かつ左右方向に回動可能に軸支する左側軸支部材132と、ディスプレイ側固定部120の右端部に固定される右側回動軸(右上回動軸141Uおよび右下回動軸141L)と、構造体側固定部110の右端部に固定され、右側回動軸を着脱可能かつ左右方向に回動可能に軸支する右側軸支部材142と、構造体側固定部110に左右方向に摺動可能に支持され、駆動部180が発生する駆動力により左右方向に摺動する摺動部材150と、構造体側固定部110に対する摺動部材150の左右方向における位置に応じて、左側軸支部材132が左側回動軸を軸支するとともに右側軸支部材142が右側回動軸を軸支する状態(正対姿勢に対応する状態)、左側軸支部材132が左側回動軸を軸支するとともに右側軸支部材142が右側回動軸から離間した状態(左回動姿勢に対応する状態)、および右側軸支部材142が右側回動軸を軸支するとともに左側軸支部材132が左側回動軸から離間した状態(右回動姿勢に対応する状態)、のいずれかの状態に切り替える切り替え機構155と、左側軸支部材132が左側回動軸を軸支するとともに右側軸支部材142が右側回動軸から離間した状態および右側軸支部材142が右側回動軸を軸支するとともに左側軸支部材132が左側回動軸から離間した状態である場合(左回動姿勢および右回動姿勢のいずれかに対応する状態である場合)に、ディスプレイ側固定部120を構造体側固定部110から離間するように押し出す押し出し機構160と、を備える。このように構成することは、以下の利点を有する。すなわち、駆動部180が発生する駆動力により左右方向に摺動する摺動部材150に連動して切り替え機構155がディスプレイ側固定部120の姿勢を正対姿勢、左回動姿勢および右回動姿勢のいずれかに切り替えるので、ディスプレイ支持装置100の外形を前後方向に関して薄い形状とすることが可能である。
また、ディスプレイ支持装置100は、摺動部材150の左半部には左上がりの傾斜面である左傾斜面151Lが形成され、摺動部材150の左右中央部には左傾斜面151Lの右端部に連なる水平面である中央水平面151Cが形成され、摺動部材150の右半部には中央水平面151Cの右端部に連なる右上がりの傾斜面である右傾斜面151Rが形成され、押し出し機構160は、一端部が構造体側固定部110に回動可能に連結される第一アーム161と、一端部が(ディスプレイ側ローラ165を介して)ディスプレイ側固定部120に当接し、中途部が第一アーム161の他端部に回動可能に連結され、他端部が摺動部材150の左傾斜面151L、中央水平面151Cおよび右傾斜面151Rのいずれかに当接する第二アーム163と、を有する。このように構成することは、以下の利点を有する。すなわち、第二アーム163の他端部(本実施形態では、摺動部材側ローラ169)が左傾斜面151Lまたは右傾斜面151Rに当接するとき、構造体側固定部110に対する摺動部材150の左右方向における位置が変化することにより第二アーム163の他端部の上下方向の位置が変化し、ひいてはディスプレイ側固定部120に当接する第二アーム163の一端部の前方への突出量が変化するので、ディスプレイ装置1の左方向または右方向への回動角度を調整することが可能である。また、左傾斜面151Lおよび右傾斜面151Rの間に中央水平面151Cを配置することにより、ディスプレイ側固定部120が正対姿勢をとるときに左側軸支部材132および右側軸支部材142がそれぞれ左側回動軸および右側回動軸を確実に支持することが可能であり、ディスプレイ側固定部120が構造体側固定部110から脱落することを防止することが可能である。
本実施形態では、摺動部材150に左傾斜面151L、中央水平面151Cおよび右傾斜面151Rを形成し、これらに第二アーム163の他端部が当接する構成としたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、摺動部材の左半部に左傾斜面に代えて左上がりの長孔である左傾斜孔を形成し、摺動部材の左右中央部に中央水平面に代えて左傾斜孔の右端部に連なる水平方向に延びた長孔である中央水平孔を形成し、摺動部材の右半部に右傾斜面に代えて中央水平孔の右端部に連なる右上がりの長孔である右傾斜孔を形成し、第二アームの他端部を左傾斜孔、中央水平孔および右傾斜孔が連なった長孔に係合する構成としても良い。
また、ディスプレイ支持装置100の押し出し機構160は、構造体側固定部110に上下方向に摺動可能に支持される上下スライダ166と、上下スライダ166に回動可能に支持される摺動部材側ローラ169と、を有し、第二アーム163の他端部は、上下スライダ166および摺動部材側ローラ169を介して摺動部材150の左傾斜面151L、中央水平面151Cおよび右傾斜面151Rのいずれかに当接する。このように構成することは、以下の利点を有する。すなわち、第二アーム163の他端部を確実に摺動部材150の左傾斜面151L、中央水平面151Cおよび右傾斜面151Rのいずれかに当接させることが可能であるとともに、第二アーム163の他端部の上下方向の移動、ひいては第二アーム163の一端部の前後方向の移動を滑らかに行うことが可能である。
また、ディスプレイ支持装置100の切り替え機構155は、第二アーム163の他端部が(上下スライダ166および摺動部材側ローラ169を介して)摺動部材150の中央水平面151Cに当接するときには左側軸支部材132が左側回動軸を軸支するとともに右側軸支部材142が右側回動軸を軸支する状態に切り替え、第二アーム163の他端部が(上下スライダ166および摺動部材側ローラ169を介して)摺動部材150の右傾斜面151Rに当接するときには左側軸支部材132が左側回動軸を軸支するとともに右側軸支部材142が右側回動軸から離間した状態に切り替え、第二アーム163の他端部が(上下スライダ166および摺動部材側ローラ169を介して)摺動部材150の左傾斜面151Lに当接するときには右側軸支部材142が右側回動軸を軸支するとともに左側軸支部材132が左側回動軸から離間した状態に切り替える。このように構成することにより、ディスプレイ支持装置100の外形を前後方向に関して薄い形状とすることが可能である。
なお、本実施形態では、摺動部材150が左方向に摺動するとき(第二アーム163の他端部が摺動部材150の右傾斜面151Rに当接するとき)に左側軸支部材132が左側回動軸を軸支するとともに右側軸支部材142が右側回動軸から離間した状態(ディスプレイ側固定部120が左方向に回動した状態)となり、摺動部材150が右方向に摺動するとき(第二アーム163の他端部が摺動部材150の左傾斜面151Lに当接するとき)に右側軸支部材142が右側回動軸を軸支するとともに左側軸支部材132が左側回動軸から離間した状態(ディスプレイ側固定部120が右方向に回動した状態)となるが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、切り替え機構が、(1)第二アームの他端部が摺動部材の中央水平面に当接するときには左側軸支部材が左側回動軸を軸支するとともに右側軸支部材が右側回動軸を軸支する状態に切り替え、(2)第二アームの他端部が摺動部材の左傾斜面に当接するときには左側軸支部材が左側回動軸を軸支するとともに右側軸支部材が右側回動軸から離間した状態に切り替え、(3)第二アームの他端部が摺動部材の右傾斜面に当接するときには右側軸支部材が右側回動軸を軸支するとともに左側軸支部材が左側回動軸から離間した状態に切り替える構成であっても良い。
また、ディスプレイ支持装置100の駆動部180は、駆動力を発生する電気式モータ182と、電気式モータ182が発生する駆動力を伝達する歯車機構(ウォームギヤ183、第一減速ギヤ186、第二減速ギヤ187および出力ギヤ188を合わせたもの)と、を有し、摺動部材150には歯車機構に噛合するラック歯152aが形成される。このように構成することにより、簡単な構成で摺動部材150を左右方向に摺動させることが可能である。なお、歯車機構を構成する歯車等の歯数等を適宜調整することにより電気式モータ182が発生する駆動力を減速してより大きな力を発生させることが可能であり、ディスプレイ装置1が大重量である場合でも左右方向に回動させることが可能である。
また、ディスプレイ支持装置100の回動支持部130はディスプレイ側固定部120を構造体側固定部110に接近する方向に付勢する付勢部170を具備する。このように構成することにより、ディスプレイ側固定部120が左回動姿勢または右回動姿勢のいずれかの姿勢をとるとき、ディスプレイ側固定部120が押し出し機構160に当接した状態を保持することが可能である。