JP5432895B2 - アルミニウム錯体とその使用 - Google Patents

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Description

本発明は新規な不斉アルミニウム錯体を触媒とし、同一分子内にカルボニル−エン閉環反応を行い得るホルミル基と二重結合とを有する化合物の光学異性体混合物を閉環反応させ、閉環して生成する化合物の光学異性体の比率、又は閉環せずに残存する化合物の光学異性体の比率を豊富化させることができる。
特に低エナンチオ過剰率を有するシトロネラールより、一方の立体異性体のみを優先的に反応させ、光学異性体比率の豊富化を伴いシトロネラールを光学分割することができる。又は、選択的な閉環反応により光学異性体比率の豊富化を伴ってイソプレゴールを得ることができる。
従来から、メントール、特にl−メントールは、清涼感のある香料として非常に重要であり、その用途は多岐にわたっている。メントールの合成法についてはdl−メントールを光学分割によって得る方法と、不斉合成法によって得る方法が知られている(非特許文献1)。不斉合成法によるl−メントールの製造工程においては、前駆体であるl−イソプレゴールを水素化してl−メントールが得られるが、このl−イソプレゴールを合成するためには、d−シトロネラールの選択的閉環反応が重要な工程である。
d−シトロネラールの選択的閉環反応については、臭化亜鉛等を用いる方法等が古くから知られている。近年、アルミニウム錯体を触媒として用いた高選択的反応について報告されるようになり、例えば2,6−ジフェニルフェノールから誘導される配位子を有するアルミニウム錯体を触媒として用いた高選択的閉環反応(特許文献1)が見出された。その後、フェノール性水酸基を有する化合物から誘導される配位子を有したアルミニウム錯体を用いた閉環反応や(特許文献2、特許文献3、特許文献4)、シリルエーテル部位を有したアルミニウム錯体を用いた閉環反応が報告されている(特許文献5)。しかし、光学活性なアルミニウム錯体を用いてラセミ体のシトロネラールより片方の立体のみを選択的に環化させる反応の報告は無い。また、軸不斉配位子であるビアリールジオール骨格を有するアルミニウム錯体は多数報告例があるが、アルミニウム:ビアリールジオールの比が2:3から成るアルミニウム錯体として報告されているのは一価のカチオン性ヒドリド錯体だけである(特許文献6)。
特開2002−212121号公報 WO2006/069659号 WO2006/092433号 DE102005023953号 WO2007/039342号 US6090950号
合成香料、印藤元一著、化学工業日報社、106〜114頁
本発明の目的は、新規な不斉アルミニウム錯体を触媒として用い、分子内でカルボニル−エン閉環反応を行い、生成する化合物若しくは残存する化合物の光学異性体比率を豊富化させ、光学純度が高められた目的の光学活性アルコール若しくは光学活性オレフィンアルデヒドを得る方法、特にシトロネラールを高選択的閉環反応によって光学分割し、l−イソプレゴール及びl−シトロネラール、又はd−イソプレゴール及びd−シトロネラールを得る方法に関する。
本発明者等は上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、光学活性ビアリールジオールを配位子とするアルミニウム錯体を触媒として用いることにより、不斉配位子の立体に対応したシトロネラールを優先的に閉環させ、d及びlのエナンチオ選択率の向上を伴い、更にイソプレゴール、イソイソプレゴール、ネオイソプレゴール、ネオイソイソプレゴールの4種の異性体の内、イソプレゴールが高選択的な異性体比で、高収率で得られることを見いだし本発明を完成するに到った。また、反応終了後に不斉配位子を系内より回収することで、再びアルミニウム触媒の配位子として再利用ができる。
すなわち本発明は以下の[1]〜[10]の内容を包含する。
[1]下記一般式(1)
Al(Lg) (1)
(式(1)中、Lgは、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表す。)
で表されるアルミニウム化合物1当量と下記一般式(2)
Figure 0005432895
(式(2)中、R、R、R、R1’、R2’及びR3’はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、飽和もしくは不飽和炭素鎖、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、ニトロ基、アシル基、置換シリル基又はポリマー鎖を表す。R及びR4’はそれぞれ独立して、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、飽和又は不飽和炭素鎖、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、アシル基、置換シリル基又はニトロ基を表す。また、RとR、RとR、RとR、RとR4’、R4’とR3’、R3’とR2’ 又はR2’とR1’とは結合して環を形成してもよい。)
で表されるビアリールジオール化合物1.5当量以上とを、又は上記一般式(1)で表されるアルミニウム化合物1当量と上記一般式(2)で表されるビアリールジオール化合物1.1〜1.3当量と下記一般式(3)
Figure 0005432895
(式(3)中、R、R、R、R,R5’、R6’、R7’及びR8’はそれぞれ独立して、水素原子、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、飽和又は不飽和炭素鎖、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、ニトロ基、アシル基、置換シリル基又はポリマー鎖を表す。また、RとR、RとR、RとR、RとR8’、R8’とR7’、R7’とR6’又はR6’とR5’とは結合して環を形成してもよい。)
で表されるビアリールジオール化合物0.4当量以上とを反応させて得られるアルミニウム錯体。
[2]一般式(2)で表されるビアリールジオール化合物が軸不斉光学活性体である前記[1]に記載のアルミニウム錯体。
[3]一般式(2)で表されるビアリールジオール化合物及び一般式(3)で表されるビアリールジオール化合物が共に軸不斉光学活性体である前記[2]に記載のアルミニウム錯体。
[4]下記一般式(1’)で表される前記[1]〜[3]のいずれかに記載のアルミニウム錯体。
[Al(L(L3−n (1’)
(式(1’)中、nは2又は3の整数を表し、mは自然数を表す。Lは下記式(2’)で表される配位子及びLは下記式(3’)で表される配位子を表す。)
Figure 0005432895
(式(2’)中、R、R、R、R1’、R2’及びR3’はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、飽和又は不飽和炭素鎖、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、ニトロ基、アシル基、置換シリル基又はポリマー鎖を表す。R及びR4’はそれぞれ独立して、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、飽和又は不飽和炭素鎖、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、アシル基、置換シリル基又はニトロ基を表す。また、RとR、RとR、RとR、RとR4’、R4’とR3’、R3’とR2’ 又はR2’とR1’とは結合して環を形成してもよい。
式(3’)中、R、R、R、R、R5’、R6’、R7’及びR8’はそれぞれ独立して、水素原子、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、飽和又は不飽和炭素鎖、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、ニトロ基、アシル基、置換シリル基又はポリマー鎖を表す。また、RとR、RとR、RとR、RとR8’、R8’とR7’、R7’とR6’又はR6’とR5’とは結合して環を形成してもよい。)
[5]同一分子内にカルボニル−エン閉環反応を行い得るホルミル基と二重結合とを有する化合物の光学異性体混合物を、下記一般式(1)
Al(Lg) (1)
(式(1)中、Lgは、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表す。)
で表されるアルミニウム化合物1当量と下記一般式(2)
Figure 0005432895
(式(2)中、R、R、R、R1’、R2’及びR3’はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、飽和もしくは不飽和炭素鎖、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、ニトロ基、アシル基、置換シリル基又はポリマー鎖を表す。R及びR4’はそれぞれ独立して、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、飽和又は不飽和炭素鎖、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、アシル基、置換シリル基又はニトロ基を表す。また、RとR、RとR、RとR、RとR4’、R4’とR3’、R3’とR2’ 又はR2’とR1’とは結合して環を形成してもよい。)
で表される軸不斉光学活性体ビアリールジオール化合物1.0当量以上とを、又は上記一般式(1)で表されるアルミニウム化合物1当量と上記一般式(2)で表される軸不斉光学活性体ビアリールジオール化合物1.0〜1.3当量と下記一般式(3)
Figure 0005432895
(式(3)中、R、R、R、R,R5’、R6’、R7’及びR8’はそれぞれ独立して、水素原子、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、飽和又は不飽和炭素鎖、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、ニトロ基、アシル基、置換シリル基又はポリマー鎖を表す。また、RとR、RとR、RとR、RとR’、R8’とR7’、R7’とR6’又はR6’とR5’とは結合して環を形成してもよい。)
で表されるビアリールジオール化合物0.4当量以上とを反応させて得られるアルミニウム錯体の存在下に閉環反応させ、閉環して生成する化合物の光学異性体の比率、又は閉環せずに残存する化合物の光学異性体の比率を豊富化させることを特徴とする光学活性化合物の製造方法。
[6]同一分子内にカルボニル−エン閉環反応を行い得るホルミル基と二重結合とを有する化合物が下記一般式(4)で表される化合物である前記[5]に記載の製造方法。
Figure 0005432895
(式(4)中、n2は1又は2の整数を表す。R、R10、R12はそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基を表し、R11は置換基を有していてもよいアルキル基又は保護基で保護されていてもよい水酸基を表し、R13、R14、R15はそれぞれ独立して、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。波線はE又はZ配置を表す。)
[7]閉環して生成する化合物が下記一般式(5)で表される化合物である前記[5]に記載の製造方法。
Figure 0005432895
(式(5)中、n2は1又は2の整数を表す。R、R10、R12はそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基を表し、R11は置換基を有していてもよいアルキル基又は保護基で保護されていてもよい水酸基を表し、R13、R14及びR15はそれぞれ独立してそのいずれもが、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。波線はE又はZ配置を表す。)
[8]同一分子内にカルボニル−エン閉環反応を行い得るホルミル基と二重結合とを有する化合物がラセミシトロネラール又は光学活性シトロネラールであり、閉環して生成する化合物が光学活性イソプレゴールである前記[5]に記載の製造方法。
[9]光学活性イソプレゴールがl−イソプレゴールである前記[8]に記載の製造方法。
[10]光学活性シトロネラールがl−シトロネラールである前記[8]に記載の製造方法。
本発明によれば、同一分子内にカルボニル−エン閉環反応を行い得るホルミル基と二重結合とを有する化合物の光学異性体混合物を閉環反応させた場合に、閉環して生成する化合物のみならず、閉環せずに残存する化合物の光学異性体の比率を豊富化させることができ、光学純度が高められた目的の光学活性アルコール若しくは光学活性オレフィンアルデヒドを得ることができる。
実施例1で得られた固体のH−NMRチャートを示す。 図1のH−NMRチャートの低磁場側を拡大したものを示す。
以下、本発明のアルミニウム錯体について更に詳細に説明する。
本発明におけるアルミニウム錯体の調製に用いる一般式(1)で表されるアルミニウム化合物(1)において、Lgは、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を示す。
Lgにおけるアルキル基としては、直鎖又は分岐の炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブトキシ基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基が好ましい。
Lgにおけるアルコキシ基としては、直鎖又は分岐の炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基が挙げられ、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基等の炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルコキシ基が好ましい。
Lgにおけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が挙げられる。
一般式(2)及び(3)で表されるビアリールジオール化合物及びそれから誘導される一般式(2’)及び(3’)で表される配位子において、R、R、R、R1’、R2’、R3’、R、R、R、R,R5’、R6’、R7’及びR8’はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、飽和又は不飽和炭素鎖、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、ニトロ基、アシル基、置換シリル基又はポリマー鎖を表す。R及びR4’はそれぞれ独立して、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、飽和又は不飽和炭素鎖、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよい複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、アシル基、置換シリル基又はニトロ基を表す。また、RとR、RとR、RとR、RとR4’、R4’とR3’、R3’とR2’ 又はR2’とR1’とは結合して環を形成してもよい。また、RとR、RとR、RとR、RとR8’、R8’とR7’、R7’とR6’又はR6’とR5’とは結合して環を形成してもよい。
一般式(2)及び(3)で表されるビアリールジオール化合物において、R、R、R、R、R1’、R2’、R3’、R4’、R、R、R、R,R5’、R6’、R7’及びR8’で表される基について説明する。
飽和又は不飽和炭素鎖としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の直鎖又は分岐の炭素数1〜6のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基等の環状のアルキル基;エチニル基、ビニル基、スチリル基、アリル基等のアルケニル基及びアルキニル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が挙げられる。
置換基を有していてもよいアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、アリール基に置換する置換基としては、炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルコキシ基等が挙げられる。
置換基を有していてもよい複素環基としては、例えば、ピペリジノ基、ピペラジニル基、モルホリノ基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチエニル基等の脂肪族複素環基;フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジル基、ピリダジル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、キノリル基、イソキノリル基、キノキサリル基、フタラジル基、キナゾリル基、ナフチリジル基、シンノリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基等の芳香族複素環基が挙げられる。
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基等が挙げられる。
アリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ基、ナフトキシ基等が挙げられ、アラルキルオキシ基としては、ベンジルオキシ基、1−フェネチル基等が挙げられる。
保護基で保護されていてもよいカルボキシル基としては、例えば、カルボキシル基;メトキシカルボニル基等の炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基等が挙げられる。
置換アミノ基としては、例えばN−メチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基、N−シクロヘキシルアミノ基等のモノ又はジアルキルアミノ基;N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジトリルアミノ基、N−ナフチルアミノ基、N−ナフチル−N−フェニルアミノ基等のモノ又はジアリールアミノ基;N−ベンジルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等のモノ又はジアラルキルアミノ基;アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、tert−ブトキシカルボニルアミノ基等のアシルアミノ基等が挙げられる。
アシル基としては、脂肪族又は芳香族のアシル基が挙げられ、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、o−,m−,p−トルオイル基、p−ニトロベンゾイル基、トリフルオロアセチル基等が挙げられる。
置換シリル基としては、トリメチルシリル基、トリフェニルシリル基、トリ(p−トリル)シリル基、ジメチルフェニルシリル基等が挙げられる。
ポリマー鎖としては、6,6−ナイロン鎖、ビニルポリマー鎖、スチレンポリマー鎖等のポリマー鎖が挙げられる。
本発明のアルミニウム錯体の調製法としては、式(1’)においてn=3の場合は、例えば炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等)、エーテル(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン等)又はハロゲン化炭化水素(ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ブロモトルエン等)等の不活性有機溶媒中で、一般式(1)のアルミニウム化合物と一般式(2)で表されるビアリールジオール化合物を1.5〜5倍モル、より好ましくは1.5〜2倍モルを、−30〜60℃の温度範囲で、好ましくは−10〜40℃で、より好ましくは0〜30℃で、0.25〜30時間、好ましくは0.5〜2時間反応させることにより容易に合成できる。アルミニウム化合物(1)及び一般式(2)で表されるビアリールジオール化合物は不活性有機溶媒で希釈された溶液を用いてもよく、一方の溶液を他方の溶液に一度に添加してもゆっくり滴下してもよい。
n=2の場合は、n=3の場合と同様の不活性有機溶媒中で、式(1)のアルミニウム化合物と1.1〜1.3倍モルの式(2)のビアリールジオール化合物とを、温度範囲−30〜60℃で、好ましくは−10〜40℃で、より好ましくは0〜30℃で0.25〜30時間、好ましくは0.5〜2時間反応させる。更に0.4当量以上の式(3)のビアリールジオール化合物を、温度範囲−30〜60℃で、好ましくは−10〜40℃で、より好ましくは0〜30℃で、先に反応させた式(1)のアルミニウム化合物と式(2)のジオール化合物との混合溶液中に加え、0.25〜30時間、好ましくは0.5〜2時間反応させることにより容易に合成できる。式(3)のビアリールジオール化合物は、直接溶液に添加を行っても、溶媒にて希釈し添加を行っても良く、溶液に直接添加しても、ゆっくり滴下してもよい。また、式(1)のアルミニウム化合物と式(2)のビアリールジオール化合物の反応溶液に式(3)のビアリールジオール化合物を添加しても、該反応溶液を式(3)のビアリールジオール化合物に添加しても良い。式(2)のビアリールジオール化合物と式(3)のビアリールジオール化合物は必ずアルミニウム化合物(1)に別々に反応させるのが好ましい。同時に添加することを避けるのが好ましい。
本発明の式(2)及び式(3)で表されるビアリールジオール化合物の好ましい具体例としては、以下の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 0005432895
Figure 0005432895
続いて、本発明の選択的閉環反応に用いられる一般式(4)及び(5)で表される化合物について説明する。
一般式(4)及び(5)で表される化合物において、R、R10、R11、R12、R13、R14及びR15で表される置換基を有していてもよいアルキル基としては、直鎖又は分岐の炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブトキシ基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
これらアルキル基に置換する置換基としては、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;フェニル基、ナフチル基、トリル基等のアリール基等が挙げられる。
また、R11で表される保護基で保護されていてもよい水酸基の保護基としては、アセチル基、ベンゾイル基、メトキシカルボニル基等のアシル基;ベンジル基等のアラルキル基;トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基等の置換シリル基等が挙げられる。
続いて本発明の製造方法である光学異性体比を豊富化させる選択的閉環反応について、ビアリールジオール化合物として1,1’−ビ−2−ナフトール(BINOL)を用いたアルミニウム錯体を用い、シトロネラールの閉環反応によるイソプレゴールの製造を例に挙げて説明すると以下の通りである。
ただし、以下に示す例は本発明をわかりやすく説明するものであり、本発明はこの基質及び生成物に限定されるものではない。
Figure 0005432895
(スキーム中、*は不斉炭素を表す。)
すなわち、低程度から中程度の光学純度を有するシトロネラールを本発明のアルミニウム−光学活性ビナフトール錯体を触媒としてエナンチオ選択的に閉環反応を行うことにより、基質のシトロネラールの光学純度より高い光学純度を有したイソプレゴール及びシトロネラールが生成する。
本発明の閉環反応に使用されるアルミニウム錯体の量は、特に限定されないが、シトロネラールに対して、アルミニウム1モル原子量換算で、通常0.05〜10モル%、好ましくは0.5〜5モル%、更に好ましくは0.7〜2モル%である。
本発明の閉環反応に使用されるアルミニウム錯体の調製方法は、例えば以下の通りである。
(a)予め、反応系中において式(1)のアルミニウム化合物1当量と式(2)で表されるビアリールジオール化合物の軸不斉光学活性体1.0当量以上とを混合、又は式(2)のビアリールジオール化合物の軸不斉光学活性体1.0〜1.3当量を反応させた後に、式(3)で表されるビアリールジオール化合物の軸不斉光学活性体又はラセミ体0.4〜1.0当量とを混合して錯体を調製した後、シトロネラールを加える方法(in situ法)。
(b)予め、上記のように調製された錯体を閉環反応時にシトロネラールとそれぞれ単独に加える方法。
これら(a)及び(b)の何れかの方法によっても通常は同等の結果が得られる。
閉環反応の温度は、特に限定されないが、通常−30〜50℃であり、好ましくは−10〜30℃であり、0〜20℃が更に好ましく、前記の温度を保ちながら通常0.25〜30時間、好ましくは0.5〜20時間反応させることによって、イソプレゴールを円滑に製造することができる。
本発明における反応は、無溶媒条件下又は不活性溶媒存在下で行うことができる。使用される溶媒としては、本反応を著しく阻害しない溶媒であればよく、特に限定するものではないが、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ブロモトルエン等のハロゲン化炭化水素;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル等が挙げられる。これらのうちより好ましくは、トルエン、ヘプタン等の脂肪族又は芳香族炭化水素である。
これら溶媒の使用量は、シトロネラールに対して通常0〜20倍量、好ましくは0.5〜7倍量の範囲である。閉環反応は、窒素ガス又はアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で行うことが閉環反応の円滑な進行のために好ましい。
反応終了後は、蒸留、晶析、各種クロマトグラフィー等通常の後処理を単独又は組み合わせることにより反応生成体を精製することができる。また、例えばイソプレゴールの精製においては、深冷分離を行う事なく、単に蒸留による処理を行うことによって高純度のイソプレゴールを得ることができる。更に、蒸留処理後の残留物を酸又はアルカリにて通常の処理を行い、アルミニウムを含む不純物等を除去し、晶析を行うことで配位子の再利用が可能である。
以下、本発明を比較例および実施例を用いて詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
生成物の測定は、ガスクロマトグラフィー(GC)により行った。条件は以下に述べる通りである。
使用分析機器:G5000(Hitachi)
カラム: 転化率測定 BC−WAX(0.25mm x 30 m)(GL Science)、
光学純度 β−DEX225(0.25mm x 30m)(SPELCO)、
β−DEX325(0.25mm x 30m)(SPELCO)
検出器:FID
なお、実施例において使用した各シトロネラールの光学純度は以下の通り。
d−シトロネラール:97.8%e.e.
l−シトロネラール:96.6%e.e.
ラセミ体シトロネラール:0.74%e.e.
(実施例1)アルミニウム錯体の調製及びl−イソプレゴールの合成
窒素雰囲気、200ml反応フラスコに(R)−1,1’−ビ−2−ナフトール1.31g(4.59mmol)を入れ、窒素置換した後、塩化メチレン46ml、トリエチルアルミニウム・ヘキサン溶液(1.0mol/L)3ml(3mmol)を順次加え、室温にて1時間撹拌した後、溶媒を留去して無色〜薄オレンジ色の固体1.40gを得た。この固体を、塩化メチレン/ヘキサンを用いて再沈殿させ、得られた生成物のH−NMRは以下の通りである。
H−NMR(DMSO−d):6.86−7.26(m,24H),7.68−7.93(m,12H)
また、NMRチャートを〔図1〕に、低磁場側を拡大したものを〔図2〕に示す。
上記で得られた固体270mgを0〜5℃に冷却したd−シトロネラール1.54g(10mmol)に添加し、0〜5℃で1時間撹拌した。反応終了後、水2mlとトルエン2mlを加えて、有機層をGCで分析した結果、基質転化率81.1%、l−イソプレゴール選択率は94.0%で、l−イソプレゴールとその他の異性体の比率は96.1:3.9であった。
(実施例2)l−イソプレゴールの合成
50mlシュレンク管に(R)−1,1’−ビ−2−ナフトール229mg(0.8mmol)を入れ、窒素置換した後、トルエン4.6ml、トリエチルアルミニウム・トルエン溶液(1.0mol/L)0.5ml(0.5mmol)を順次加え、室温にて1時間撹拌して触媒溶液を得た。得られた触媒溶液を0〜5℃に冷却した後、d−シトロネラール1.54g(10mmol)を滴下し、0〜5℃で1時間撹拌した。反応終了後、水2mlを加えて、有機層をGCで分析した結果、基質転化率98.5%、l−イソプレゴール選択率は93.8%で、l−イソプレゴールとその他の異性体の比率は98.3:1.7であった。
(実施例3)l−イソプレゴールの合成
実施例2における(R)−1,1’−ビ−2−ナフトールの代わりに(S)−2,2’−ジヒドロキシ−1,1’−ビナフチル229mgを用いて、実施例2と同様の実験を行った結果、基質転化率37.4%、l−イソプレゴール選択率は100%で、l−イソプレゴールとその他の異性体の比率は73.6:26.4であった。
(実施例4)l−イソプレゴールの合成
50mlシュレンク管に(R)−1,1’−ビ−2−ナフトール22.9mg(0.08mmol)を入れ、窒素置換した後、トルエン4.6ml、トリエチルアルミニウム・トルエン溶液(1.0mol/L)0.05ml(0.05mmol)を順次加え、室温にて1時間撹拌し触媒溶液を得た。触媒溶液を0〜5℃に冷却した後、d−シトロネラール1.54g(10mmol)を滴下し、0〜5℃で20時間撹拌した。反応終了後、水2mlを加えて、有機層をGCで分析した結果、基質転化率94.9%、l−イソプレゴール選択率は92.5%で、l−イソプレゴールとその他の異性体の比率は97.0:3.0であった。
(実施例5)l−イソプレゴールの合成
50mlシュレンク管に(R)−1,1’−ビ−2−ナフトール229mg(0.8mmol)を入れ、窒素置換した後、塩化メチレン4.6ml、トリエチルアルミニウム・トルエン溶液(1.0mol/L)0.5ml(0.5mmol)を順次加え、室温にて1時間撹拌し触媒溶液を得た。得られた触媒溶液を減圧濃縮して固化させ、白色〜薄黄色の固体を得た。得られた固体を窒素雰囲気下にて速やかに0〜5℃に冷却したd−シトロネラール1.54g(10mmol)とトルエン4.6mlの混合溶液に加え、0〜5℃で1時間撹拌した。反応終了後、水2mlを加えて、有機層をGCで分析した結果、基質転化率94.4%、l−イソプレゴール選択率は93.0%で、l−イソプレゴールとその他の異性体の比率は96.9:3.1であった。
(実施例6)d−イソプレゴールの合成
50mlシュレンク管に(S)−1,1’−ビ−2−ナフトール229mg(0.8mmol)を入れ、窒素置換した後、トルエン4.6ml、トリエチルアルミニウム・トルエン溶液(1.0mol/L)0.5ml(0.5mmol)を順次加え、室温にて1時間撹拌し触媒溶液を得た。触媒溶液を0〜5℃に冷却した後、l−シトロネラール1.54g(10mmol)を滴下し、0〜5℃で1時間撹拌した。反応終了後、水2mlを加えて、有機層をGCで分析した結果、基質転化率94.8%、d−イソプレゴール選択率は95.7%で、d−イソプレゴールとその他の異性体の比率は97.2:2.8であった。
(実施例7)d−イソプレゴールの合成
実施例6における(S)−1,1’−ビ−2−ナフトールの代わりに(R)−2,2’−ジヒドロキシ−1,1’−ビナフチル229mgを用いて、実施例6と同様の実験を行った結果、基質転化率51.2%、d−イソプレゴール選択率は84.9%で、d−イソプレゴールとその他の異性体の比率は62.9:37.1であった。
(実施例8)ラセミシトロネラールからl−イソプレゴールの合成
50mlシュレンク管に(R)−1,1’−ビ−2−ナフトール258mg(0.9mmol)を入れ、窒素置換した後、塩化メチレン5.8ml、トルエン5.8ml、トリエチルアルミニウム・トルエン溶液(1.0mol/L)0.5ml(0.5mmol)を順次加え、室温にて1時間撹拌し触媒溶液を得た。触媒溶液を0〜5℃に冷却した後、ラセミ体シトロネラール3.86g(25mmol)を滴下し、0〜5℃で1時間撹拌した。反応終了後、水2mlを加えて、有機層をGCで分析した結果、基質転化率48.9%、イソプレゴール選択率は95.6%で、l−シトロネラールのエナンチオ選択率は53.6%e.e.、l -n−イソプレゴールのエナンチオ選択率は67.7%e.e.であった。
(実施例9)l−イソプレゴールの合成
300ml反応フラスコに(R)−1,1’−ビ−2−ナフトール2.29g(8.0mmol)を入れ、窒素置換した後、トルエン116ml、トリエチルアルミニウム・トルエン溶液(1.0mol/L)5ml(5.0mmol)を順次加え、室温にて1時間撹拌し触媒溶液を得た。触媒溶液を0〜5℃に冷却した後、d−シトロネラール38.6g(250mmol)をゆっくりと滴下し、0〜5℃で9時間撹拌した。反応終了後、トルエンを減圧濃縮し、そのまま110℃〜115℃、2.93kPa〜3.33kPa(22〜25mmHg)にて蒸留操作を行い、収率80.3%で目的のl−イソプレゴール31.0gを得た。GCで分析した結果、純度99.0%、l−イソプレゴールとその他の異性体の比率は98.7:1.3であった。
また、蒸留後の残留物をトルエンで希釈し、硫酸水にて洗浄後濃縮し、トルエン/ヘプタン溶液で晶析を行い、回収(R)−1,1’−ビ−2−ナフトール1.65gを得た。回収BINOLを用いて実施例1と同じ反応を行った結果、基質転化率95.1%、l−イソプレゴール選択率は99.2%で、l−イソプレゴールとその他の異性体の比率は97.5:2.5であった。
(実施例10)d体過剰シトロネラールからl−イソプレゴールの合成
50mlシュレンク管に(R)−1,1’−ビ−2−ナフトール258mg(0.9mmol)を入れ、窒素置換した後、塩化メチレン5.8ml、トルエン5.8ml、トリエチルアルミニウム・トルエン溶液(1.0mol/L)0.5ml(0.5mmol)を順次加え、室温にて1時間撹拌し触媒溶液を得た。触媒溶液を0〜5℃に冷却した後、60%eeシトロネラール(d体過剰)3.86g(25mmol)を滴下し、0〜5℃で3時間撹拌した。反応終了後、水2mlを加えて、有機層をGCで分析した結果、基質転化率71.1%、イソプレゴール選択率は99.6%で、l−シトロネラールのエナンチオ選択率は8.90%e.e.、l -n−イソプレゴールのエナンチオ選択率は91.0%e.e.であった。
(実施例11)d体過剰シトロネラールからl−イソプレゴールの合成
50mlシュレンク管に(R)−1,1’−ビ−2−ナフトール258mg(0.9mmol)を入れ、窒素置換した後、塩化メチレン5.8ml、トルエン5.8ml、トリエチルアルミニウム・トルエン溶液(1.0mol/L)0.5ml(0.5mmol)を順次加え、室温にて1時間撹拌し触媒溶液を得た。触媒溶液を0〜5℃に冷却した後、20%eeシトロネラール(d体過剰)3.86g(25mmol)を滴下し、0〜5℃で2時間撹拌した。反応終了後、水2mlを加えて、有機層をGCで分析した結果、基質転化率61.7%、イソプレゴール選択率は99.5%で、l−シトロネラールのエナンチオ選択率は60.8%e.e.、l -n−イソプレゴールのエナンチオ選択率は76.4%e.e.であった。
(実施例12)d体過剰シトロネラールの光学純度向上
50mlシュレンク管に(S)−1,1’−ビ−2−ナフトール258mg(0.9mmol)を入れ、窒素置換した後、塩化メチレン5.8ml、トルエン5.8ml、トリエチルアルミニウム・トルエン溶液(1.0mol/L)0.5ml(0.5mmol)を順次加え、室温にて1時間撹拌し触媒溶液を得た。触媒溶液を0〜5℃に冷却した後、60%eeシトロネラール(d体過剰)3.86g(25mmol)を滴下し、0〜5℃で3時間撹拌した。反応終了後、水2mlを加えて、有機層をGCで分析した結果、基質転化率29.4%、イソプレゴール選択率は98.9%で、d−シトロネラールのエナンチオ選択率は84.3%e.e.、d -n−イソプレゴールのエナンチオ選択率は23.7%e.e.であった。
(実施例13〜20)アルミニウム触媒によるl−イソプレゴールの合成
種々のビアリールジオールを用いた結果を以下に示す。反応条件は50mlシュレンク管に所定当量の一般式(2)のビアリールジオール化合物(L)を入れ、窒素置換した後、溶媒4.6ml、トリエチルアルミニウム(0.5mmol)を順次加え、室温にて1時間撹拌するか、又は一般式(3)のビアリールジオール化合物(L)を所定当量加えて室温にて1時間撹拌し触媒溶液を得た。触媒溶液を0〜5℃に冷却した後、シトロネラール1.54g(10mmol)を滴下し、0〜5℃で1時間撹拌した。反応終了後、水2mlを加えて、有機層をGCで分析した。
表中、conv.はシトロネラールの転化率を、sel.はイソプレゴールへの選択率を、n-sel.はn−イソプレゴールの選択率をそれぞれ表す。(R)−BINOL、(R)−H8−BINOL、BIPOL、(R)−DiBr−H8−BINOLはそれぞれ以下の化合物を表す。
Figure 0005432895
Figure 0005432895
(スキーム中、Etはエチル基を表し、Lは一般式(2)で表されるビアリールジオール化合物を表し、Lは一般式(3)で表されるビアリールジオール化合物を表し、*は不斉炭素を表す。)
Figure 0005432895
表中、実施例14は基質としてl−シトロネラールを使用し、そのほかはd−シトロネラールを使用した。
(実施例21)ラセミシトロネラールからl−イソプレゴールの合成
50mlシュレンク管に(R)−1,1’−ビ−2−ナフトール129mg(0.45mmol)を入れ、窒素置換した後、塩化メチレン2ml、トルエン2ml、トリメチルアルミニウム・ヘキサン溶液(1.4mol/L)0.18ml(0.25mmol)を順次加え、室温にて7時間撹拌し触媒溶液を得た。触媒溶液を0〜5℃に冷却した後、ラセミ体シトロネラール1.93g(12.5mmol)を滴下し、0〜5℃で1時間撹拌した。反応終了後、水2mlを加えて、有機層をGCで分析した結果、基質転化率46.5%、イソプレゴール選択率は87.6%で、l−シトロネラールのエナンチオ選択率は43.8%e.e.、l -n−イソプレゴールのエナンチオ選択率は76.0%e.e.であった。
(実施例22)ラセミシトロネラールからl−イソプレゴールの合成
50mlシュレンク管に(R)−3,3’−ジブロモ−1,1’−ビ−2−ナフトール178mg(0.4mmol)を入れ、窒素置換した後、塩化メチレン9ml、トリエチルアルミニウム・トルエン溶液(1.0mol/L)0.4ml(0.4mmol)を順次加え、室温にて1時間撹拌し触媒溶液を得た。触媒溶液を0〜5℃に冷却した後、ラセミ体シトロネラール3.09g(20mmol)を滴下し、0〜5℃で5時間撹拌した。反応終了後、水2mlを加えて、有機層をGCで分析した結果、基質転化率50.5%、イソプレゴール選択率は61.6%で、l−シトロネラールのエナンチオ選択率は15.6%e.e.、l −n−イソプレゴールのエナンチオ選択率は26.3%e.e.であった。
(R)−3,3’−ジブロモ−1,1’−ビ−2−ナフトールを285mg(0.64mmol)用いた場合、9時間撹拌後の基質転化率は42.8%、イソプレゴール選択率は92.7%で、l−シトロネラールのエナンチオ選択率は23.3%e.e.、l -n−イソプレゴールのエナンチオ選択率は42.6%e.e.であった。
(実施例23)ラセミシトロネラールからd−イソプレゴールの合成
50mlシュレンク管に(R)−3,3’−ビス(トリフェニルシリル)−1,1’−ビ−2−ナフトール214mg(0.3mmol)を入れ、窒素置換した後、トルエン7ml、トリエチルアルミニウム・トルエン溶液(1.0mol/L)0.3ml(0.3mmol)を順次加え、室温にて1時間撹拌し触媒溶液を得た。触媒溶液を0〜5℃に冷却した後、ラセミ体シトロネラール2.31g(15mmol)を滴下し、0〜5℃で1時間撹拌した。反応終了後、水2mlを加えて、有機層をGCで分析した結果、基質転化率55.3%、イソプレゴール選択率は71.9%で、d-シトロネラールのエナンチオ選択率は7.20%e.e.、d −n−イソプレゴールのエナンチオ選択率は14.6%e.e.であった。
(R)−3,3’−ビス(トリフェニルシリル)−1,1’−ビ−2−ナフトールを386mg(0.48mmol)用いた場合、1時間撹拌後の基質転化率は55.0%、イソプレゴール選択率は70.3%で、d−シトロネラールのエナンチオ選択率は6.43%e.e.、d −n−イソプレゴールのエナンチオ選択率は17.0%e.e.であった。
(比較例1〜4)アルミニウム化合物として水素化リチウムアルミニウムを用いたシトロネラールの閉環反応によるイソプレゴールの製造
50mlシュレンク管に(R)−1,1’−ビ−2−ナフトール229mg(0.8mmol、1.6eq)又は300mg(1.05mmol、2.1eq)を入れ、窒素置換した後、溶媒4.6ml、水素化リチウムアルミニウム19mg(0.5mmol)を順次加え、室温にて1時間撹拌して触媒溶液を得た。得られた触媒溶液を0〜5℃に冷却した後、d−シトロネラール1.54g(10mmol)を滴下し、0〜5℃で1時間撹拌した。反応終了後、水2mlを加えて、有機層をGCで分析した結果を以下に示す。表中、conv.はd−シトロネラールの転化率を、sel.はl−イソプレゴールへの選択率をそれぞれ表す。
Figure 0005432895
(比較例5)配位子を同時添加したl−イソプレゴールの合成
50mlシュレンク管に(R)−1,1’−ビ−2−ナフトール143mg(0.5mmol)及び2,2’−ビフェノール55.9mg(0.3mmol)を入れ、窒素置換した後、塩化メチレン4.6ml、トリエチルアルミニウム・トルエン溶液(1.0mol/L)0.5ml(0.5mmol)を順次加え、室温にて2時間撹拌し触媒溶液を得た。触媒溶液を0〜5℃に冷却した後、d−シトロネラール1.54g(10mmol)を滴下し、0〜5℃で1時間撹拌した。反応終了後、水2mlを加えて、有機層をGCで分析した結果、基質転化率42.3%、l−イソプレゴール選択率は96.2%で、l−イソプレゴールとその他の異性体の比率は87.2:12.8であった。
(比較例6)ラセミ体の1,1’−ビ−2−ナフトールをアルミニウム触媒に用いたl−イソプレゴールの合成
50mlシュレンク管に1,1’−ビ−2−ナフトール229mg(0.8mmol)を入れ、窒素置換した後、トルエン4.6ml、トリエチルアルミニウム・トルエン溶液(1.0mol/L)0.5ml(0.5mmol)を順次加え、室温にて1時間撹拌し触媒溶液を得た。触媒溶液を0〜5℃に冷却した後、d−シトロネラール1.54g(10mmol)を滴下し、0〜5℃で1時間撹拌した。反応終了後、水2mlを加えて、有機層をGCで分析した結果、基質転化率22.7%、l−イソプレゴール選択率は62.8%で、l−イソプレゴールとその他の異性体の比率は70.2:29.8であった。

Claims (10)

  1. 下記一般式(1)
    Al(Lg) (1)
    (式(1)中、Lgは、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表す。)
    で表されるアルミニウム化合物1当量と下記一般式(2)
    Figure 0005432895
    (式(2)中、R、R 1’ 及び2’ それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子し、とR及び4’とR3’結合してベンゼン環又は水素化されたベンゼン環を形成する。)
    で表されるビアリールジオール化合物1.5当量以上とを、又は上記一般式(1)で表されるアルミニウム化合物1当量と上記一般式(2)で表されるビアリールジオール化合物1.1〜1.3当量と下記一般式(3)
    Figure 0005432895
    (式(3)中、R、R、R、R,R5’、R6’、R7’及びR8’はそれぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子を表すか、又はとR及び8’とR7’結合してベンゼン環又は水素化されたベンゼン環を形成する。)
    で表されるビアリールジオール化合物0.4当量以上とを反応させて得られるアルミニウム錯体。
  2. 一般式(2)で表されるビアリールジオール化合物が軸不斉光学活性体である請求項1に記載のアルミニウム錯体。
  3. 一般式(2)で表されるビアリールジオール化合物及び一般式(3)で表されるビアリールジオール化合物が共に軸不斉光学活性体である請求項2に記載のアルミニウム錯体。
  4. 下記一般式(1’)で表される請求項1〜3のいずれかに記載のアルミニウム錯体。
    [Al(L(L3−n (1’)
    (式(1’)中、nは2又は3の整数を表し、mは自然数を表す。Lは下記式(2’)で表される配位子及びLは下記式(3’)で表される配位子を表す。)
    Figure 0005432895
    (式(2’)中、R、R 1’ 及び2’ それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子し、とR、及びR4’とR3’結合してベンゼン環又は水素化されたベンゼン環を形成する
    式(3’)中、R、R、R、R,R5’、R6’、R7’及びR8’はそれぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子を表すか、又はとR及び8’とR7’結合してベンゼン環又は水素化されたベンゼン環を形成する。)
  5. 同一分子内にカルボニル−エン閉環反応を行い得るホルミル基と二重結合とを有する化合物の光学異性体混合物を、下記一般式(1)
    Al(Lg) (1)
    (式(1)中、Lgは、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表す。)
    で表されるアルミニウム化合物1当量と下記一般式(2)
    Figure 0005432895
    (式(2)中、R、R 1’ 及び2’ それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子し、とR及び4’とR3’結合してベンゼン環又は水素化されたベンゼン環を形成する。)
    で表されるビアリールジオール化合物の軸不斉光学活性体1.0当量以上とを、又は上記一般式(1)で表されるアルミニウム化合物1当量と上記一般式(2)で表される軸不斉光学活性体ビアリールジオール化合物1.0〜1.3当量と下記一般式(3)
    Figure 0005432895
    (式(3)中、R、R、R、R,R5’、R6’、R7’及びR8’はそれぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子を表すか、又はとR及び8’とR7’結合してベンゼン環又は水素化されたベンゼン環を形成する。)
    で表されるビアリールジオール化合物0.4当量以上とを反応させて得られるアルミニウム錯体の存在下に閉環反応させ、閉環して生成する化合物の光学異性体の比率、又は閉環せずに残存する化合物の光学異性体の比率を豊富化させることを特徴とする光学活性化合物の製造方法。
  6. 同一分子内にカルボニル−エン閉環反応を行い得るホルミル基と二重結合とを有する化合物が下記一般式(4)で表される化合物である請求項5に記載の製造方法。
    Figure 0005432895
    (式(4)中、n2は1又は2の整数を表す。R、R10、R12はそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基を表し、R11は置換基を有していてもよいアルキル基又はアシル基、アラルキル基及び置換シリル基で保護されていてもよい水酸基を表し、R13、R14、R15はそれぞれ独立して、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。波線はE又はZ配置を表す。)
  7. 閉環して生成する化合物が下記一般式(5)で表される化合物である請求項5に記載の製造方法。
    Figure 0005432895
    (式(5)中、n2は1又は2の整数を表す。R、R10、R12はそれぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基を表し、R11は置換基を有していてもよいアルキル基又はアシル基、アラルキル基及び置換シリル基で保護されていてもよい水酸基を表し、R13、R14及びR15はそれぞれ独立してそのいずれもが、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。波線はE又はZ配置を表す。)
  8. 同一分子内にカルボニル−エン閉環反応を行い得るホルミル基と二重結合とを有する化合物がラセミシトロネラール又は光学活性シトロネラールであり、閉環して生成する化合物が光学活性イソプレゴールである請求項5に記載の製造方法。
  9. 光学活性イソプレゴールがl−イソプレゴールである請求項8に記載の製造方法。
  10. 光学活性シトロネラールがl−シトロネラールである請求項8に記載の製造方法。
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