JP5426988B2 - 溶融金属製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、炭材内装酸化金属塊成化物などの塊状金属原料を、予備還元することなく、直接、アーク加熱などの電気加熱溶解炉で還元溶融して溶融金属を製造する溶融金属製造装置の改良に関する。
従来の高炉法や溶融還元法に代わる新しい製鉄法として、炭材内装酸化金属塊成化物を回転炉床炉で予備還元して固体還元金属とし、この固体還元金属をアーク炉やサブマージドアーク炉などの電気炉で溶解して溶融金属を得る溶融金属製造プロセスが種々提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)。
しかしながら、これらのプロセスは、回転炉床炉による予備還元工程と溶解炉による溶解工程の2工程からなる構成を必須としており、回転炉床炉から溶解炉への固体還元金属の移送手段を必要とすることや、排ガス処理系統を2系統必要とすることなどにより、トータルプロセスとして、設備コストが高くなることに加え、熱ロスも大きく、エネルギ原単位も十分に低減できない問題があった。
そこで、本発明者は、回転炉床炉を用いることなく、電気式加熱炉だけで、炭材内装酸化金属塊成化物を還元するとともに溶解して溶融金属を製造する具体的方法について種々検討を実施した結果、以下の発明を完成させるに至り、既に特許出願を行った(特願2009−105397;以下、本特許出願に係る発明を「先願発明」という。)。
上記先願発明に係る溶融金属製造装置は、図3に示すように、原料装入シュート4,4を炉幅両端部2,2に、電極5を炉幅の中央部に、平面状の炉天井部1に二次燃焼バーナ6をそれぞれ設置した定置式非傾動型電気式加熱炉ただしここではアーク炉を用い、予めシュート4,4から炭材Aを装入して電極5下方に向かう下り斜面を有する炭材充填層(本願発明の「原料充填層」に相当)12を形成しておき、次いで炭材内装酸化金属塊成化物Bを装入して炭材充填層12斜面上に塊成化物層(本願発明の「塊状金属原料層」に相当)13を形成し、その後電極5にてアーク加熱を行い塊成化物層13下端部を順次溶融して、炉内に溶融金属層14と溶融スラグ層15を形成するとともに、塊成化物層13を炭材充填層12斜面に沿って降下させつつ、二次燃焼バーナ6から吹込んだ酸素含有ガスCで、塊成化物層13から発生するCO含有ガスを燃焼させ、その放射熱により塊成化物層13を加熱することを特徴とするものである。
上記先願発明によれば、炉内に形成した原料充填層の斜面に沿って塊成化物層を電極に向かって移動させつつ、該塊成化物層から発生したCO含有ガスを二次燃焼バーナから吹き込んだ酸素含有ガスで燃焼し、その放射熱で該塊成化物層自身を加熱して予備還元し、この予備還元された塊成化物層を上記電極近傍でアーク加熱により還元溶融して溶融金属とするので、単一の工程にて、炭材内装酸化金属塊成化物から直接溶融金属が得られ、従来法に比べて設備コストおよびエネルギ原単位がともに大幅に低減できるようになった。
しかしながら、上記先願発明に係る溶融金属製造装置は、炉内で発生するCO含有ガスと平面状の炉天井部1に設置した二次燃焼バーナ6から吹込んだ酸素含有ガスCとの混合状態に改善の余地があり、さらなる二次燃焼効率の向上、延いてはさらなるエネルギ効率の向上が要請されていた。
また、平面状の炉天井部1から多量の酸素含有ガスCを吹き込むとそのガスが電極5と接触し、電極5の消耗を著しくするため、電極5と二次燃焼バーナ6の設置場所との間に隔壁9を設けることとしたが、この隔壁9により電極5の消耗は抑制されるものの、隔壁9が損傷するという課題が残っていた。
一方、炉幅端部2からの酸素含有ガスCの導入は、炭材充填層12が存在するため困難であった。また、炉長手方向端部からの酸素含有ガスCの導入は、炭材充填層12を避けて吹き込むことができるので可能ではあるが、炉長手方向全体に酸素含有ガスCを行き渡らせることは困難であるので、二次燃焼効率が低下する問題があった。
特表2000−513411号公報 特表2001−515138号公報 特表2001−525487号公報 特開2003−105415号公報
そこで、本発明は、炭材内装酸化金属塊成化物などの塊状金属原料を、予備還元することなく、直接、電気加熱溶解炉で還元溶融して溶融金属を製造する装置であって、二次燃焼効率をさらに向上しうる溶融金属製造装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、電気加熱手段を有する定置式非傾動型電気炉の炉上部に排ガスダクトと原料装入シュートとが接続されるとともに、前記原料装入シュートは炉幅の片端部に設置される一方、前記電気加熱手段は、該電気加熱手段で加熱される電気加熱領域が炉幅の他端部に存在するように設置されるとともに、炉上部に二次燃焼バーナが設置され、予め、前記原料装入シュートから炭材および/または塊状金属原料を所定量炉内に装入して、前記炉幅の片端部から前記電気加熱領域に向かう下り勾配の斜面を有する原料充填層を形成しておき、次いで、前記原料装入シュートから塊状金属原料を連続的または間欠的に装入して、前記原料充填層の斜面上に塊状金属原料層を形成し、その後、前記電気加熱手段にて電気加熱を行って、前記塊状金属原料層の下端部近傍の塊状金属原料を順次溶融することにより、炉内に溶融金属層と溶融スラグ層を形成するとともに、前記塊状金属原料層を前記原料充填層の斜面に沿って降下させつつ、前記二次燃焼バーナから前記塊状金属原料層より上方の炉内空間部に酸素含有ガスを吹き込んで、前記塊状金属原料層から発生するCO含有ガスを燃焼させ、その放射熱により前記塊状金属原料層を加熱し還元することにより溶融金属を製造する溶融金属製造装置であって、前記定置式非傾動型電気炉の炉天井部が、前記炉幅の片端部から前記炉幅の他端部に向かって全体として下り勾配となる傾斜天井部からなることを特徴とする溶融金属製造装置である。
ここに、「全体として下り勾配となる傾斜天井部」とは、当該傾斜天井部に、局所的に見れば水平部や垂直部などの下り勾配でない部位の存在を許容しつつ、これらの部位を均して全体的に見れば下り勾配となることを意味する(以下、同じ。)。
請求項2に記載の発明は、電気加熱手段を有する定置式非傾動型電気炉の炉上部に排ガスダクトと原料装入シュートとを接続するとともに、原料装入シュートは、炉幅の両端部にそれぞれ設置される一方、前記電気加熱手段は、該電気加熱手段で加熱される電気加熱領域が炉幅の中央部に存在するように設置されるとともに、炉上部に二次燃焼バーナが設置され、予め、前記炉幅の両端部に設置した原料装入シュートから炭材および/または塊状金属原料を所定量炉内に装入して、該炉幅の両端部から前記電気加熱領域に向かう下り勾配の斜面を有する原料充填層を形成しておき、次いで、前記炉幅の両端部に設置した原料装入シュートから塊状金属原料を連続的または間欠的に装入して、前記原料充填層の斜面上に塊状金属原料層を形成し、その後、前記電気加熱手段にて電気加熱を行って、前記塊状金属原料層の下端部近傍の塊状金属原料を順次溶融することにより、炉内に溶融金属層と溶融スラグ層を形成するとともに、前記塊状金属原料層を前記原料充填層の斜面に沿って降下させつつ、前記二次燃焼バーナから前記塊状金属原料層より上方の炉内空間部に酸素含有ガスを吹き込んで、前記塊状金属原料層から発生するCO含有ガスを燃焼させ、その放射熱により前記塊状金属原料層を加熱することにより溶融金属を製造する溶融金属製造装置であって、前記定置式非傾動型電気炉の炉天井部が、前記炉幅の両端部から前記炉幅の中央部に向かって全体として下り勾配となる2つの傾斜天井部からなることを特徴とする溶融金属製造装置である。
請求項3に記載の発明は、前記傾斜天井部が、斜面状である請求項1または2に記載の溶融金属製造装置である。
請求項4に記載の発明は、前記傾斜天井部が、階段状である請求項1または2に記載の溶融金属製造装置である。
請求項5に記載の発明は、前記傾斜天井部の傾斜角度を、[前記塊状金属原料の崩潰角−15°]以上[前記塊状金属原料の静止安息角+15°]以下の範囲内とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の溶融金属製造装置である。
請求項6に記載の発明は、前記電気加熱手段が、前記炉天井部から炉内に挿入された電極であって、かつ、前記二次燃焼バーナの前記炉天井部への取り付け角度が、該二次燃焼バーナから吹き込まれた酸素含有ガスの流れが前記電極から遠ざかるような角度である請求項1〜5のいずれか1項に記載の溶融金属製造装置である。
請求項7に記載の発明は、前記二次燃焼バーナのガス吹き込み部の構造が、該二次燃焼バーナにより吹き込まれた酸素含有ガスが、該二次燃焼バーナの軸周りに旋回する旋回流になるように構成された請求項1〜6のいずれか1項に記載の溶融金属製造装置である。
請求項8に記載の発明は、前記塊状金属原料として、炭材内装酸化金属塊成化物、金属スクラップ、還元金属、酸化金属塊鉱石、炭材内装塩化金属塊成化物および酸化金属塊成鉱よりなる群から選ばれた1種以上である請求項1〜7のいずれか1項に記載の溶融金属製造装置である。
本発明によれば、炉幅端部から電気加熱手段に向かって全体として下り勾配となる部分を有するように炉天井部を形成したことで、塊状金属原料層より上方の炉内空間部(フリースペース)の容積が上記先願発明より減少し、炉内で発生するCO含有ガスと炉天井部に設置した二次燃焼バーナから吹込んだ酸素含有ガスとの混合が促進される結果、二次燃焼効率が向上し、プロセス全体のエネルギ効率が向上する。
また、炉天井部を電極側から見れば炉幅端部に向かって全体として上り勾配となる部分を有するように形成したことで、電気加熱手段として電極を用いる場合には、炉天井部に設置した二次燃焼バーナから吹込んだ酸素含有ガスは、二次燃焼バーナと電極との間に隔壁を設けなくとも電極と反対の方向に流れやすくなり、電極の消耗を抑制できる。
本発明の実施形態に係る溶融金属製造装置の概略構成を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は平面図である。 本発明の別の実施形態に係る溶融金属製造装置の概略構成を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は平面図である。 先願発明に係る溶融金属製造装置の概略構成を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は平面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
[実施形態]
〔装置の構成〕
図1に、本発明の一実施形態に係る溶融金属製造装置の概略構成を示す。本実施形態に係る装置は、定置式非傾動型電気炉の電気炉の形式としてアーク炉(以下、単に「炉」ということもある。)を用いており、この炉は水平断面形状が略矩形で、炉天井部1は炉幅端部2から炉幅の中央部に向かって下り勾配となる部分(傾斜天井部)1’を有している。本実施形態では、この傾斜天井部1’を階段状(本例では点PQRSを結ぶ折れ線部分)に形成した炉について説明する。そして、炉上部(本例では炉天井部1)には、排ガスダクト3、複数の原料装入シュート4が接続されるとともに、炉天井部1を介して炉内に電気加熱手段としての複数本の電極5が挿入されている。原料装入シュート4は、炉幅の両端部2,2にそれぞれ設置される一方、電極5は、炉幅の中央部に設置されている。さらに、炉天井部1の階段状の部分の立ち上がり部1aに、複数本の二次燃焼バーナ6が設けられている。
排ガスダクト3は、電極5より原料装入シュート4に近い側に設置するのが好ましい。二次燃焼後の酸化性の排ガスが電極5の方に流れて電極5を損傷するのを抑制するためである。
本実施形態では、炉天井部1を、電極5側、すなわち、炉幅の中央部側から見れば、炉幅端部2に向かって全体として上り勾配の部分(傾斜天井部)1’を有するように形成したことで、上記二次燃焼後の酸化性の排ガスは、傾斜天井部1’と塊状金属原料層13との間に形成される、炉幅端部2に向かう全体として上り勾配の空間部(フリースペース)を通って排ガスダクト3へ流れていくので、電極5との接触がより確実に防止され、電極5の損耗が抑制される。
なお、上記先願発明に係る溶融金属製造装置では、二次燃焼後の酸化性排ガスが電極5に接触するのをより確実に防止するため、図3に示すように、電極5と二次燃焼バーナ6との間に、炉内に垂下する隔壁9を設けるのを推奨していたが、本実施形態では、上記作用効果により上記隔壁9の設置を省略することができる。
また、上記先願発明では、二次燃焼後の排ガスが排ガスダクト3へショートカットするのを防止して、塊状金属原料層13への放射伝熱量を十分に確保するため、図3に示すように、二次燃焼バーナ6と排ガスダクト3との間に隔壁10を設けるのを推奨していたが、本実施形態では、図1に示すように、傾斜天井部1’を設けたことにより炉天井部1を塊状金属原料層13の表面に沿うように近づけることができ、それにより二次燃焼後の排ガスが塊状金属原料層13の表面に近いところを通過し、塊状金属原料層13への放射伝熱量を十分に確保できるので、上記隔壁10の設置も省略することができる。
なお、原料装入シュート4が高温の排ガスで過熱されて損傷するのを防止するため、上記先願発明と同じく、図2に示すように、排ガスダクト3と原料装入シュート4との間に隔壁11を設けることは推奨される(ただし、図1では図示省略)。
上記のように、本実施形態では、少なくとも隔壁9、10の設置を省略できるので、隔壁の損傷によるトラブルを低減できる。
また、二次燃焼バーナ6から吹き込まれた酸素含有ガスCが炉天井部1に沿って排ガスダクト3へショートカットしないように、炉天井部1と塊状金属原料層13との間で形成される空間部の高さが、炉幅方向でできるだけ一定になるようにするのが望ましい。したがって、傾斜天井部1’の傾斜角度は、塊状金属原料層13の表面の傾斜角度にできるだけ近づけるのが好ましい。塊状金属原料層13の表面の傾斜角度は、塊状金属原料Bの崩潰角と静止安息角の間の角度となるので、傾斜天井部1’の傾斜角度は、[塊状金属原料Bの崩潰角−15°(さらには−10°、特に−5°)]以上[塊状金属原料Bの静止安息角+15°(さらには+10°、特に+5°)]以下の範囲内とするとするのがよい。ここに、階段状の傾斜天井部1’の傾斜角度は、階段の各ステップの炉内側突端部(図1においては1b、1b)を結ぶ直線の傾斜角度(図1においてはθ)で定義されるものとする。
また、二次燃焼バーナ6から吹き込まれた酸素含有ガスCと塊状金属原料層13から発生したCO含有ガスは、傾斜天井部1の階段形状により乱流化されるため、これらのガスの混合がさらに促進される。
次に、二次燃焼バーナ6の傾斜天井部1’への取り付け角度は、該二次燃焼バーナ6から吹き込まれた酸素含有ガスCの流れが電極5から遠ざかるような角度とするのが好ましい。これにより、二次燃焼後の排ガスが電極5に接触するのをさらに抑制することができる。なお、二次燃焼バーナ6からの酸素含有ガスCの吹き込み方向は、垂直下向きを基準(0°)として、電極5と反対側に10〜135°の範囲内で調整するとよい。10°未満では電極5側への流れを十分に抑制できず、他方135°超では階段状の部分のステップ部1cの内張り耐火物を損傷するおそれが高まるためである。より好ましくは30〜120°、特に好ましくは45°〜105°である。
本実施形態では、二次燃焼バーナ6を階段状の部分の立ち上がり部1aに対して直角に取り付けることで、酸素含有ガスCの吹き込み方向は電極5と真反対方向(垂直下向きを基準として90°方向)になるように構成している。
また、二次燃焼バーナ6のガス吹き込み部の構造を、該二次燃焼バーナ6により吹き込まれた酸素含有ガスCが、該二次燃焼バーナ6の軸周りに旋回する旋回流になるように構成するのが好ましい。これにより、CO含有ガスの二次燃焼がさらに促進される。バーナ軸周りの旋回流が得られる二次燃焼バーナ6としては、例えば噴出し方向を偏心させた複数の吹き出し孔を有するスワールノズル型式のバーナや先端部にらせん状溝を有するバーナ等を用いることができる。
そして、炉下部には、原料装入シュート4が設けられていない(すなわち、炉内に原料充填層12が形成されていない)炉長手側の炉側壁に、出銑孔7と排滓孔8とを設けるのが好ましい。出銑滓の際における開孔作業を容易にするためである。
また、排ガスダクト3の下流側には、周知の熱交換器(図示せず)を設置すればよく、これにより炉から排出された高温排ガスの顕熱を回収して、二次燃焼バーナ6から吹込む酸素含有ガスCの予熱やアーク用電力の発電やペレットBの乾燥等のエネルギとして有効利用することができる。
電極5としては、例えば、熱効率に優れた、製鋼用アーク電気炉で常用される三相交流型のものが推奨される。そして例えば、三相電極の各2相の組合せでできる3組の単相電極から電極6本を作るという構成を採用するのが推奨される。
また、電極5は、その先端部を塊状金属原料層13または溶融スラグ層15中に位置させ(浸漬させ)つつ、溶解操作を行うのが好ましい。これにより、アークによる放射加熱と抵抗加熱の効果を並存させることができ、溶解をより促進することができるとともに、後記原料充填層12で保護されていない炉壁内面の損傷を抑制することができる。
以下、この定置式非傾動型アーク炉を使用して、炉内に原料充填層を形成するための充填層形成用原料として石炭を、該原料充填層上に積層する塊状金属原料として炭材内装酸化金属塊成化物である炭材内装酸化鉄ペレットのみをそれぞれ用い、溶融金属として溶鉄を製造する場合を例に挙げて説明する。
〔溶融金属の製造方法〕
予め、上記炉幅の両端部2,2に設置された原料装入シュート4,4から所定量の充填層形成用原料としての石炭Aを炉内に装入して、該炉幅の両端部2,2から、電気加熱手段としての電極5で加熱される電気加熱領域である「電極5の下端部の下方」に向かう下り勾配の斜面12aを有する原料充填層12を石炭Aで形成しておく。ここで、石炭Aの粒度は、後記炭材内装酸化鉄ペレットBが原料充填層12の空隙内に潜り込まない程度に、炭材内装酸化鉄ペレットBの粒度に応じて調整しておくとよい。
次いで、上記炉幅の両端部2,2に設置された原料装入シュート4,4から塊状金属原料としての炭材内装酸化金属塊成化物である炭材内装酸化鉄ペレット(以下、単に「ペレット」ともいう。)Bのみを連続的または間欠的に装入して、原料充填層12の斜面12a上に塊状金属原料層としてのペレット層13を形成する。ペレットB中の内装炭材の配合量は、酸化鉄が金属鉄まで還元されるに必要な理論C量に、溶鉄の目標C濃度を加味して決定するとよい。なお、ペレットBは、炉内装入時に爆裂(バースティング)しないように、事前に乾燥しておくのが好ましい。
電極5は、上述のごとく、その下端部がペレット層13中に浸漬された状態となるように、予め高さを調節しておくとよい。
その後、前記電極に通電してアーク加熱を行うことにより、ペレット層13の下端部近傍のペレットBが急速に加熱されて順次還元溶融し、溶融金属としての溶鉄と溶融スラグとに分離され、炉下部に溶鉄層14と溶融スラグ層15を形成する。なお、溶融スラグ層15の塩基度等を調整するため、ペレットB中には、予め石灰石やドロマイトなどのCaO源やMgO源を添加しておくのが好ましい。
上記のようにして、ペレット層13の下端部近傍からペレットBが順次溶融されていくと、ペレット層13自体はその自重により前記原料充填層12の斜面に沿って電極5の下端部に向かって炉内を順次降下していくこととなる。なお、万一ペレット層13中のペレットBの一部が原料充填層12の空隙内に潜り込んだとしても、該ペレットBの一部は炉内に長時間滞留するため加熱還元ないし加熱されてやがて溶融ないし溶解し、溶鉄と溶融スラグに分離して原料充填層12の空隙を介して炉下部の溶鉄層14および溶融スラグ層15に滴下するので問題ない。
そして、ペレット層13中のペレットBが電極5に近づくと、電極5からのアークによる放射熱と抵抗加熱により効率的に加熱され、ペレットB中の酸化鉄が内装炭材により固体金属鉄に予備還元されるとともに、CO含有ガス(可燃性ガス)を生成する。内装炭材として石炭など揮発分を含有する炭材を用いた場合は、加熱により内装炭材から脱揮された揮発分も該CO含有ガスに加わる。
このCO含有ガスは、傾斜天井部1’の階段状の部分の各立ち上がり部1aに設けられた二次燃焼バーナ6から水平方向に吹込まれた酸素含有ガスCとしての例えば酸素ガスにより燃焼(二次燃焼)が促進され、その放射熱にてもペレット層13は加熱される。このように放射熱にて加熱されたペレット層13は、上記電極5からのアークによる放射加熱と抵抗加熱による場合と同様、ペレットB中の酸化鉄を固体金属鉄に予備還元するとともにCO含有ガスを生成するので、上記二次燃焼による放射加熱がさらに促進されることとなる。
上記のようにして、原料供給シュート4から炉内に装入されたペレットBは、原料充填層12の斜面12a上を降下する間に、上記二次燃焼による放射加熱(以下、「二次燃焼熱」ともいう。)により固体状態で高金属化率まで予備還元された後、電極5下端部近傍でアーク加熱および抵抗加熱により溶融し、溶鉄と溶融スラグとに分離されることとなる。
したがって、電極5下端部近傍に生成する溶融スラグ中の酸化鉄濃度は十分に低くなり、電極5の損耗を抑制することができる。
溶融スラグと分離された溶鉄は、ペレットB中に残存する炭材を溶解して目標C濃度の溶鉄となる。
このようにして生成した、溶鉄と溶融スラグは、炉下部に設けた出銑孔7と出滓孔8から、例えば高炉の出銑滓方法と同様にして、間欠的に排出することができる。
一方、初期に炉内に石炭Aを装入して形成した原料充填層12は、炉内で徐々に加熱されて、その揮発分が除去され、やがてチャー化ないしコークス化する。除去された揮発分は、ペレット層13から発生するCO含有ガスとともに、二次燃焼バーナ6から吹込まれた酸素含有ガスで燃焼され、ペレット層13の放射加熱エネルギとして有効に利用される。上述したように、ペレットB中の内装炭材のCにて内装酸化鉄の還元および溶鉄への浸炭が賄われるので、チャー化ないしコークス化した原料充填層12は、理論上は消費されないが、実操業では、原料充填層12中に潜り込んだペレットBとの直接還元反応や、溶鉄への浸炭反応等により長期間の操業中に徐々に消費されていく。したがって、例えば一定の操業期間ごとに、原料装入シュート4からのペレットBの供給を停止した状態にて、少なくともアーク加熱を一定時間継続して、炉内のペレット層13をほぼ完全に溶融し切って原料充填層12の斜面12aを露出させたのち、アーク加熱および二次燃焼を中断した状態で、原料装入シュート4から石炭(炭材)Aを所定量装入することで、原料充填層12の炉内充填量を維持することができる。
炉幅の両側壁の内面は、原料充填層12で覆われているので、これらの部分の耐火物の損耗は大幅に抑制される。したがって、原料充填層12で覆われていない、長手方向の両側壁にのみ、耐腐食性に優れた高品質の耐火物や水冷構造を採用すればよく、大幅に設備コストを低減できることとなる。
(変形例)
上記実施形態では、炉天井部1の全体として下り勾配となる部分(傾斜天井部)1’を階段状に形成する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図2に示すように、斜面状に形成してもよい。この場合には二次燃焼バーナ6を同図に示すように例えば炉天井部1の下り斜面1dの部分に対して直角に取り付けることで、吹き込まれた酸素含有ガスCの流れを電極5から遠ざけることができる。ただし、二次燃焼を促進する観点からは、上記実施形態の説明中で既述したように、階段状に形成したほうがガス流れを乱流化させやすく混合がより促進されるので二次燃焼効率の向上効果が大きい。なお、本変形例における、炉天井部1の全体として下り勾配となる部分の傾斜角度は、下り斜面1dの傾斜角度で定義されるものとする。
上記実施形態では、原料装入シュート4および電極5の配置に関し、原料装入シュート4を炉幅の両端部2,2にそれぞれ設置する一方、電極5を炉天井部1の炉幅中央部に設置する例を示したが、原料装入シュート4を炉幅の片端部2に設置する一方、電極5を炉幅の他端部2に設置するようにしてもよい。本変形例を採用すると、炉内に形成される原料充填層12の斜面が片側だけになるので、上記実施例に比べて、耐火物保護の観点からは不利になるが、炉幅が縮小され、設備のコンパクト化が図れるメリットがある。
なお、上記実施形態では、電極5を炉幅の中央部に設置する一例として、電極5を炉幅の中心線上に設置する例を示したが、必ずしも厳密に炉幅の中心線上に設置することに限定されるものではなく、炉幅の中心線上から炉幅のいずれかの端部の方へずらして設置することも許容される。
また、上記実施形態では、排ガスダクト3と原料装入シュート4は、いずれも炉天井部1に接続する例を示したが、これに限定されるものではなく、いずれか一方または双方を炉側壁の上部に接続するようにしてもよい。なお、原料装入シュート4を炉側壁の上部に接続した場合は、原料装入シュート4は自動的に炉幅の端部に設置されることになる。
また、上記実施形態では、定置式非傾動型アーク炉の水平断面形状として、略矩形のものを例示したが、これに限定されるものではなく、例えば略楕円のものや真円のものを用いてもよい。この場合単相電極でなく、三相電源の各相を用いて3本の電極を作るように構成してもよい。ただし、略矩形のものを用いた場合、炉幅は一定にしておいて、炉長手方向(炉幅方向に垂直な方向)を延長することで、スケールアップを容易に行えるメリットがある。
また、上記実施形態では、定置式非傾動型電気炉に用いる電気炉の形式としてアーク炉を例示したが、これに限定されるものではなく、サブマージドアーク炉、電磁誘導加熱炉など電気エネルギによって加熱する炉であればいずれの形式でもよい。なお、サブマージドアーク炉を用いる場合は、電気加熱手段として上記実施形態と同じく電極を用いることができ、電磁誘導加熱炉を用いる場合は、電気加熱手段としてソレノイド型加熱コイルを用いることができる。
また、上記実施形態では、炭材内装酸化金属塊成化物Bの形態として、ペレットを例示したが、ブリケットを採用してもよい。ブリケットは、球状のペレットより安息角が大きいので、原料充填層12の斜面12a上における滞留時間を確保するためには、ペレットを用いた場合に比べて、炉高は高くする必要があるものの、炉幅は縮小できるメリットがある。
また、上記実施形態では、塊状金属原料として炭材内装酸化金属塊成化物(炭材内装酸化鉄ペレット)のみを用いる例を示したが、炭材内装酸化金属塊成化物(炭材内装酸化鉄ペレット、炭材内装酸化鉄ブリケット)に代えて、金属スクラップ(鉄スクラップ)、還元金属(還元鉄[DRI、HBI])、塊状酸化金属鉱石(塊状鉄鉱石)、塩化金属を含有する炭材内装塩化金属塊成化物および酸化金属塊成鉱(焼成酸化鉄ペレット、コールドボンド酸化鉄ペレット、酸化鉄焼結鉱)を用いてもよいし、炭材内装酸化金属塊成化物、金属スクラップ、還元金属、塊状酸化金属鉱石、炭材内装塩化金属塊成化物および酸化金属塊成鉱よりなる群から選択される1種以上を用いてもよい。
また、上記実施形態では、炭材内装酸化金属塊成化物Bとして、非揮発性の金属元素である鉄のみを含有するものを例示したが、非揮発性の金属元素の他、揮発性の金属元素、例えば、Zn、Pbを含有するものであってもよい。すなわち、炭材内装酸化金属塊成化物Bとして、揮発性の金属元素を含有する製鉄所ダストなどを酸化金属原料として用いることができる。揮発性の金属元素は、炉内で加熱されて炭材内装酸化金属塊成化物Bから揮発除去されるが、本発明方法の採用により、二次燃焼バーナ6による燃焼熱によって炉上部の温度を十分に高く保持できるので、揮発除去された該揮発性金属元素が、炉上部で再凝縮することが確実に防止され、炉から排出された排ガスから該揮発性金属元素を効率的に回収することができる。
なお、本明細書において、揮発性金属元素とは金属単体またはその塩等の化合物の1気圧での融点が1100℃以下の金属元素をいう。金属単体として例えば、亜鉛、鉛等を挙げることができる。揮発性金属元素の化合物として例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム等を挙げることができる。揮発性金属元素の化合物中の揮発性金属は、電気炉(例えば、アーク炉、サブマージドアーク炉)で金属に還元されることで、その一部またはすべてが炉内で気体状態で存在する。また、揮発性金属元素の塩化物は、電気炉内で加熱されて、その一部またはすべてが炉内で気体状態で存在する。一方、非揮発性金属元素とは金属単体またはその酸化物等の化合物の1気圧での融点が1100℃を超える金属元素をいう。金属単体として例えば、鉄、ニッケル、コバルト、クロム、チタン等を挙げることができる。非揮発性金属の酸化物として、例えば、CaO、SiO、Al等を挙げることができる。非揮発性金属元素の化合物は、電気炉としてアーク炉やサブマージドアーク炉を用いたときには、炉内での加熱や還元反応によって、還元された金属単体としてまたは還元されない化合物として、炉内アーク近傍(アーク温度領域)では気体状態で存在できるものの、アークから離れたところでは液体または固体状態で存在する。
また、上記実施形態では、塊状金属原料としての炭材内装酸化金属塊成化物Bおよび溶融金属14を構成する金属元素として鉄(Fe)のみを例示したが、Feの他、Ni、Mn、Cr等の非鉄金属を含有してもよい。
また、上記実施形態では、溶融スラグの塩基度調整手段として、炭材内装酸化金属塊成化物Bに予めCaO源やMgO源を添加しておく手段を例示したが、この手段に代えてまたは加えて、原料装入シュート4から炭材内装酸化金属塊成化物Bとともに石灰石やドロマイトを装入するようにしてもよいし、別途設けたシュートから炭材内装酸化金属塊成化物Bとは別に装入するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、原料充填層12を形成する炭材として、石炭を例示したが、コークスを用いてもよい。コークスを用いた場合、すでに乾留されており、炉内で揮発分が発生しないため、二次燃焼への寄与は低下するものの、石炭より粉化されにくいので、飛散ロス量を低減できるメリットがある。
さらには、原料充填層12を形成する充填層形成用原料として、石炭やコークスなどの炭材に代えてまたは加えて塊状金属原料を用いてもよい。原料充填層12を形成する原料として塊状金属原料を用いても、溶鉄との接触部分においては還元・溶融ないしは浸炭・溶解が進行するものの、該溶鉄との接触部分から離れた部分には熱が伝わりにくく、塊状金属原料は固体状態に維持されるため、一旦形成された原料充填層12は長期間充填層状態に保たれる。また、原料充填層12内の温度は上記溶鉄との接触部分から離れて炉壁に近づくほど低下するので、溶融FeOの形成による耐火物の損傷も問題とならない。
また、上記実施形態では、出銑孔7と排滓孔8とを、対向する側壁にそれぞれ分けて設置する例を示したが、同じ側壁側に両者とも設置してもよいし、あるいは、排滓孔8を省略して出銑孔7のみを設置し、該出銑孔7から溶鉄と溶融スラグを排出するようにしてもよい。
1…炉天井部
1’…傾斜天井部
1a…立ち上がり部
1b…突端部
1c…ステップ部
1d…下り斜面
2…炉幅の端部
3…排ガスダクト
4…原料装入シュート
5…電極
6…二次燃焼バーナ
7…出銑孔
8…出滓孔
9、10、11…隔壁
12…原料充填層
12a…斜面
13…塊状金属原料層(ペレット層)
14…溶融金属層(溶鉄層)
15…溶融スラグ層
A…炭材(石炭)
B…塊状金属原料(炭材内装酸化金属塊成化物、炭材内装酸化鉄ペレット)
C…酸素含有ガス(酸素)

Claims (8)

  1. 電気加熱手段を有する定置式非傾動型電気炉の炉上部に排ガスダクトと原料装入シュートとが接続されるとともに、
    前記原料装入シュートは炉幅の片端部に設置される一方、前記電気加熱手段は、該電気加熱手段で加熱される電気加熱領域が炉幅の他端部に存在するように設置されるとともに、炉上部に二次燃焼バーナが設置され、
    予め、前記原料装入シュートから炭材および/または塊状金属原料を所定量炉内に装入して、前記炉幅の片端部から前記電気加熱領域に向かう下り勾配の斜面を有する原料充填層を形成しておき、
    次いで、前記原料装入シュートから塊状金属原料を連続的または間欠的に装入して、前記原料充填層の斜面上に塊状金属原料層を形成し、
    その後、前記電気加熱手段にて電気加熱を行って、前記塊状金属原料層の下端部近傍の塊状金属原料を順次溶融することにより、炉内に溶融金属層と溶融スラグ層を形成するとともに、前記塊状金属原料層を前記原料充填層の斜面に沿って降下させつつ、前記二次燃焼バーナから前記塊状金属原料層より上方の炉内空間部に酸素含有ガスを吹き込んで、前記塊状金属原料層から発生するCO含有ガスを燃焼させ、その放射熱により前記塊状金属原料層を加熱し還元することにより溶融金属を製造する溶融金属製造装置であって、
    前記定置式非傾動型電気炉の炉天井部が、前記炉幅の片端部から前記炉幅の他端部に向かって全体として下り勾配となる傾斜天井部からなることを特徴とする溶融金属製造装置。
  2. 電気加熱手段を有する定置式非傾動型電気炉の炉上部に排ガスダクトと原料装入シュートとを接続するとともに、
    原料装入シュートは、炉幅の両端部にそれぞれ設置される一方、前記電気加熱手段は、該電気加熱手段で加熱される電気加熱領域が炉幅の中央部に存在するように設置されるとともに、炉上部に二次燃焼バーナが設置され、
    予め、前記炉幅の両端部に設置した原料装入シュートから炭材および/または塊状金属原料を所定量炉内に装入して、該炉幅の両端部から前記電気加熱領域に向かう下り勾配の斜面を有する原料充填層を形成しておき、
    次いで、前記炉幅の両端部に設置した原料装入シュートから塊状金属原料を連続的または間欠的に装入して、前記原料充填層の斜面上に塊状金属原料層を形成し、
    その後、前記電気加熱手段にて電気加熱を行って、前記塊状金属原料層の下端部近傍の塊状金属原料を順次溶融することにより、炉内に溶融金属層と溶融スラグ層を形成するとともに、前記塊状金属原料層を前記原料充填層の斜面に沿って降下させつつ、前記二次燃焼バーナから前記塊状金属原料層より上方の炉内空間部に酸素含有ガスを吹き込んで、前記塊状金属原料層から発生するCO含有ガスを燃焼させ、その放射熱により前記塊状金属原料層を加熱することにより溶融金属を製造する溶融金属製造装置であって、
    前記定置式非傾動型電気炉の炉天井部が、前記炉幅の両端部から前記炉幅の中央部に向かって全体として下り勾配となる2つの傾斜天井部からなることを特徴とする溶融金属製造装置。
  3. 前記傾斜天井部が、斜面状である請求項1または2に記載の溶融金属製造装置。
  4. 前記傾斜天井部が、階段状である請求項1または2に記載の溶融金属製造装置。
  5. 前記傾斜天井部の傾斜角度を、[前記塊状金属原料の崩潰角−15°]以上[前記塊状金属原料の静止安息角+15°]以下の範囲内とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の溶融金属製造装置。
  6. 前記電気加熱手段が、前記炉天井部から炉内に挿入された電極であって、かつ、前記二次燃焼バーナの前記傾斜天井部への取り付け角度が、該二次燃焼バーナから吹き込まれた酸素含有ガスの流れが前記電極から遠ざかるような角度である請求項1〜5のいずれか1項に記載の溶融金属製造装置。
  7. 前記二次燃焼バーナのガス吹き込み部の構造が、該二次燃焼バーナにより吹き込まれた酸素含有ガスが、該二次燃焼バーナの軸周りに旋回する旋回流になるように構成された請求項1〜6のいずれか1項に記載の溶融金属製造装置。
  8. 前記塊状金属原料として、炭材内装酸化金属塊成化物、金属スクラップ、還元金属、酸化金属塊鉱石、炭材内装塩化金属塊成化物および酸化金属塊成鉱よりなる群から選ばれた1種以上である請求項1〜7のいずれか1項に記載の溶融金属製造装置。
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