JP5426427B2 - 走行支援装置 - Google Patents
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Description
御することで自車両にヨーモーメントを与えて自車両が走行車線から逸脱するのを防止す
るとともに、このヨーモーメントの付与により運転者に自車両が走行車線から逸脱する可
能性があることを報知する技術がある(特許文献1参照)。更に、走行車線の路肩の障害
物に応じて車線逸脱回避制御の制御量、例えば、逸脱回避制御用閾値を変更することで、
駐車車両等の前方障害物を考慮して、車線逸脱回避制御を最適に行うことができるとして
いる。
同時期に行う際の記載はない。例えば、特許文献1の技術では、経路変更先の車線上に障
害物がある場合、経路変更が完了してから障害物の回避動作を行うため、障害物回避の始
動タイミングが不十分になる恐れがある。又、ある時点の走行位置において、逸脱回避制
御用閾値と障害物回避用の閾値の何れか一つによって走行支援制御が行われるため、逸脱
回避制御用閾値の外側に障害物が存在する場合、車線逸脱後に障害物を回避するための走
行支援制御が行われない恐れがある。更に、障害物回避用の閾値によって走行支援制御が
行われる場合は、通常の逸脱回避制御用閾値が作用しないため、障害物回避のための急激
な走行制御が実行される恐れがあり、運転者にとっての違和感の原因に成り得る。即ち、
特許文献1によれば、車両を経路誘導するための走行支援と、障害物を回避するための走
行制御が両立できない、という課題がある。
るための走行支援制御とを両立し、運転者にとって、より安全に、違和感を少ない走行支
援装置を提供することにある。
以下、図面に基づいて、実施形態について説明する。
バー3,アクセルペダル操作量センサ4,ブレーキペダル操作量センサ5を備え、運転者
の操作量に応じた信号をコントローラ1へ伝送する。方向指示器レバー3の操作からは、
運転者の経路変更の意思を検出できる。
報,地図上の自車両位置,自車両の向き,周囲の車線情報(車線の数,制限速度,自動車
専用道と一般道の区別,分岐路の有無等)を、ナビゲーション装置6から取得する。経路
は基本的に運転者が設定するが、過去の走行経路や交通情報に基づいてナビゲーション装
置6が自動的に設定又は変更してもよい。
7fR,7rL,7rR、車両挙動センサ8を備え、車両の運動状態に応じた信号をコン
トローラ1へ伝送する。車両挙動センサ8は、前後加速度,横加速度,ヨーレートを検出
する。
前方レーダ11f,後方カメラ10r,後方レーダ11r,左前側方カメラ12L,右前
側方カメラ12R,左後側方カメラ13L,右後側方カメラ13Rを備え、自車周辺のレ
ーンマーカや障害物などの情報をコントローラ1へ伝送する。
カ又は路面境界に基づいて車線を認識する車線認識部、並びに、認識対象物(他車両や歩
行者等の障害物)と自車との位置関係,レーンマーカの種類、及び、路面境界の種類を出
力する出力部を備える。ここで、レーンマーカは、線,キャッツアイ,ポッツドット等の
種類,線の色,線の種類(実線・破線・点線・ハッチング)等であり、交通規則に基づい
た走行区域を示すための印である。路面境界は、路肩の端部,側溝,縁石,土手,ガード
レール,壁等であり、車両走行を想定している区域と想定していない区域との境界である
。
る。前方レーダ11fは、前方カメラ10fよりも遠方の障害物を精度良く認識できる。
別できる。
3L,右後側方カメラ13Rは、前方カメラ10fと、前方レーダ11fは、後方レーダ
11rと、それぞれ、同様の機能,長所,短所を備える。
3,電子制御ステアリング24を備え、コントローラ1が運転者の操作量と外界環境に基
づいてこれらのアクチュエータへ駆動要求を行う。車両に加速が必要な場合はエンジン2
1へ加速要求を行い、車両に減速が必要な場合は電子制御ブレーキ22へ減速要求を行う
。又、車両に旋回が必要な場合は、電子制御ブレーキ22,電子制御デファレンシャル機
構23,電子制御ステアリング24の少なくとも一つへ旋回要求を出力する。
装置であり、旋回要求を受けると左右何れか一方にブレーキを掛け車両にヨーモーメント
を加える。
左右の車軸間にトルク差を発生できる機構であり、旋回要求を受けると左右車軸間のトル
ク差によって車両にヨーモーメントを生成する。
ステアリングの操舵角とは独立にタイヤの実舵角を補正して車両にヨーモーメントを加え
る。
に応じて、画像表示,音,警告灯などによって支援の情報を提供する。情報提供部26は
、例えば、スピーカを内蔵したモニタ装置であり、1ヶ所だけでなく、複数箇所へ設置し
てもよい。
ある。
角,方向指示器の状態,アクセルペダル操作量,ブレーキペダル操作量、設定経路に応じ
た信号を読取る。又、各車両運動センサから、車速,ヨーレート,横加速度,前後加速度
の情報を取得する。
方注視距離Xpとする。自車が前方注視点Pへ到達する時間をtp秒として、tp秒後に
自車が横方向への移動距離Ypを予測する。横移動を考慮すると、前方注視点Pは、車両
前方にXp離れ、横方向にYpオフセットした位置となる。
となる。車両の横加速度がayであれば、横方向への移動距離Ypはay×Δt2/2と
予測できる。ここで横加速度は、車両運動センサのヨーレート情報rを用いて、ay=V
x×rとして求めることもできる。又は、操舵角がδであれば、ay=Vx×f(δ)と
して求めることもできる。ここでf(δ)は舵角δとヨーレートrを求める関数であり、
車両運動モデルを用いて導出できる。これらの手法を用いずに、より精度の高い解析式に
基づいて求めてもよい。
方へ延ばした直線(この直線を「x軸」とする)に対する左右のレーンマーカLL,LR
の位置を導出する(s2)。レーンマーカは、走行可能な平坦路に記される場合が多いた
め、車輪がレーンマーカから外側へ越えたとしても走行を持続できる。自車前方へ距離X
1〜X5離れた左レーンマーカLL1〜LL5の位置を、x軸からの距離として算出し、
記憶する。車両左側の横方向をy軸の正とし、x軸からの距離は左側を正の値、右側を負
の値とする。同様に、右レーンマーカLR1〜LR5の位置を、x軸からの距離として算
出し、記憶する。更に、隣接車線の右側のレーンマーカLR2を検出できる場合には、右
レーンマーカLR21〜LR25として記憶する。又、レーンマーカを越えることの危険
度合い、許容度合いを判断するために、レーンマーカの線種(実線/破線など)、色(白
/黄/赤など)などを判別して記憶する。
面境界BL,BRの位置を導出する(s3)。車輪が路面境界から外側へ越える場合、走
行を持続することは比較的困難になる。自車から前方へ距離X1〜X5離れた左右路面境
界BL1〜BL5,BR1〜BR5の位置を、x軸からの距離として算出し、記憶する。
外側42L,42Rを識別し、その種類(路肩の端部,側溝,縁石,土手,ガードレール
等)の情報を記憶する。
め、ナビゲーション装置等の道路情報、経路情報に頼ることなく、適切に車線位置を検出
でき、より安全で、違和感の少ない走行支援装置を提供できる。又、他のカメラ10r,
12L,12R,13L,13Rの画像に基づいて車線認識を行ってもよい。特に、後方
カメラ10rは比較的下向きに設置され、検出角度も広いことが多いので、後方カメラ1
0rを用いて車線(レーンマーカ又は路面境界)を認識すれば、より正確に車線の種類を
判別できる。
い経路へ誘導するための目標軌道又は目標走行領域を導出する(s4)。目標軌道又は目
標走行領域は、走行支援制御の左右の閾値である誘導ライン(第1のライン)NL,NR
として求められる。第1のラインNL,NRの内側は、運転者の操作を尊重する領域であ
り、制御の不感帯となる。ここで車線とは、レーンマーカ又は路面境界によって区分けさ
れた走行領域である。路面上に左右のレーンマーカLL,LRが記されている路面に関し
ては、レーンマーカLL,LRの内側の領域であり、左右のレーンマーカLL,LRが記
されていない路面では、左右の路面境界BL,BRの内側の領域である。但し、断片的に
レーンマーカLL,LRが記されていないが、その前後レーンマーカLL,LRから補間
によってレーンマーカを推定できる場合には、推定されるレーンマーカLL,LRの内側
の領域を車線とする。又、左右の片側のみにレーンマーカがある場合には、そのレーンマ
ーカと反対側の路面境界の内側の領域とする。自車から前方へ距離X1〜X5離れた左側
の誘導ラインNL1〜NL5の位置は、左レーンマーカLL1〜LL5の位置に所定の値
ΔLLを減算(又は加算)して求められる。右側の誘導ラインNR1〜NR5の位置は、
右レーンマーカLR1〜LR5の位置に所定の値ΔLRを加算(又は減算)して求められ
る。
触回避ライン(第2のライン)AL,ARを求める(s5)。自車から前方へ距離X1〜
X5離れた左側の接触回避ラインAL1〜AL5の位置は、左路面境界BL1〜BL5の
位置から回避幅ΔALを減算して求める。右側の接触回避ラインAR1〜AR5の位置は
、右路面境界BR1〜BR5の位置に回避幅ΔARを加算して求める。回避幅ΔAL,Δ
ARは、車両の回避能力を考慮して決定するために、車両の前後速度Vx,横速度Vy,
接触回避ラインへの接近速度Vya,前後加速度ax,横加速度ay,車両幅vw,車両
全長vl,トレッド幅d,ホイールベースL,車両のヨーモーメント生成能力Mmax,
車両の減速度生成能力axmax,車両の横加速度生成能力aymax,路面摩擦係数μ
,路面勾配θ,カーブ半径R,車線を検出可能な距離と角度,障害物を検出可能な距離と
角度の少なくとも一つ以上を考慮して生成される。
をヨーモーメントのG倍(aymax=G×Mmax)として計算する。接触回避ライン
の位置へ接近する横速度がVyaの状態から、最大横加速度aymaxで横移動するとき
、接近速度がVyaからゼロになるまでの距離ΔYmaxは、ΔYmax=Vya2/(
2×aymax)として求めることができる。路面境界への接触を確実に回避するときに
はΔAL>ΔYmaxと設定する。一方、ある程度の接触を許容し、その接触による被害
軽減を目的であれば、ΔAL≦ΔYmaxと設定する。
制御量に応じて低減補正する。なぜなら、接触回避の運動制御が開始される時点で、誘導
制御によるヨーモーメントが生成されているため、接触回避のために上乗せできるヨーモ
ーメントが限られるからである。そこで、車両のヨーモーメント生成能力Mmaxから、
接触回避開始時の目標ヨーモーメントを減算してMmaxを低減補正する。これにより、
第1のラインによる走行支援による車両の回避能力低下を考慮できるため、より安全な走
行支援装置を提供できる。
情報などから路線変更を予測する(s6)。自車が進行中の車線以外へ経路変更が予測さ
れる場合、変更経路上のレーンマーカと路面境界の位置を求め、誘導ラインNL,NRを
補正するか否かを判断する。単線路が続く場合などのように経路変更が予測されない場合
には、s8へ移る。
補正処理を行う(s7)。本補正処理に関しては図6を用いて後述する。
めに左右の接触回避ラインAL,ARを補正するか否かを判断する(s9)。経路上の障
害物が検出されない場合にはステップs10へ移る。障害物の情報によって接触回避ライ
ンAL,ARの補正処理を行う。尚、本補正処理に関しては図5を用いて後述する。
Xpにおける誘導ラインNLp,NRpの位置を求める。又、接触回避ラインAL1〜5
,AR1〜5の左右各5点を補間処理して、前方注視距離Xpにおける接触回避ラインA
Lp,ARpの位置を求める。更に、誘導ラインNLp,NRpと接触回避ラインALp
,ARpに基づいて、走行支援を実施するかの判断を行う(s10)。前方注視点Pが、
誘導ラインNLp,NRpと接触回避ラインALp,ARpの内側にあれば、走行支援を
行わずに一連の処理を終了する。一方、前方注視点Pが、誘導ライン位置NLp,NRp
又は接触回避ラインALp,ARpの外側にあれば、走行支援制御の実行を判断してs1
1へ進む。図3の例では、前方注視点PがNLpの外側(左側)にあるため、走行支援制
御を実行する。
るための目標ヨーモーメントを演算する(s11)。誘導ラインに応じた走行支援では、
運転者の違和感低減を重視するため、車両の減速を伴う電子制御ブレーキ22によってヨ
ーモーメントは生成せずに、電子制御デファレンシャル機構23、電子制御ステアリング
24によってヨーモーメントを生成するように、制御を実行するアクチュエータの選択情
報も出力する。
誘導するための目標ヨーモーメントと目標減速度を演算する。接触回避ラインによる走行
支援では、路面境界からの逸脱防止と障害物との接触回避を重視するため、電子制御デフ
ァレンシャル機構23,電子制御ステアリング24によってヨーモーメントを生成に加え
て、電子制御ブレーキ22によるヨーモーメントと減速度の生成も行う。又、左右の接触
回避ラインが交差する場合、旋回運動によっては接触が避けられないと判断し、車両を停
止するように目標減速度を演算する。
LR,LR2、路面境界BL,BR、誘導ラインNLp,NRp、接触回避ラインALp
,ARpとの位置関係、及び、目標ヨーモーメントの絶対値の関係を示した図である。こ
のように、誘導ラインNLp,NRpから接触回避ラインALp,ARpまでのヨーモー
メントの増加勾配Gll,Glr(制御ゲインに相当)を緩やかにすることで、円滑にヨ
ー運動が発生し、運転者にとって違和感の少ない走行支援を実現できる。又、接触回避ラ
インを超えてからのヨーモーメントの増加勾配Gal,Gar(制御ゲインに相当)を大
きくし、車両運動の限界能力(Mmax)を発生する領域を増やすことで、左右の接触回
避ラインAL,ARの幅を広げることができる。これによって、接触回避の支援介入の頻
度を下げることができ、運転者にとっての煩わしさを低減できる。又、実際に接触回避制
御が行われるときの車両運動変化が大きくなるため、運転者に対して注意喚起を促すこと
ができる。
lrと、接触回避ラインAL,ARと自車との位置関係に応じた制御ゲインGal,Ga
rを異なる値を用いることで、目的に応じた車両運動が行われるため、運転者が走行支援
の目的を理解しやすくなり、違和感の低減に効果を期待できる。又、目的に応じた適切な
制御量を設定できるため、設計するときの制御チューニングが容易にあるという効果も期
待できる。
種類に応じて変更する。例えば、隣接車線との境界を示すレーンマーカLRが破線のとき
はヨーモーメントの増加勾配を低めに設定し、隣接車線との境界を示すレーンマーカLR
が実線のときはヨーモーメントの増加勾配を高めに設定する。この増加勾配の強弱は運転
者が車線維持を試みるときの意識度合いと合致するため、より違和感の少ない走行支援装
置を提供できる。又、路面境界側のレーンマーカLLは実線の道路が多いが、実線に対す
るヨーモーメントの増加勾配を高めに設定すれば、路面境界から離れようとする運転者の
意識度合いと合致するため、より違和感の少ない走行支援装置を提供できる。又、両側の
レーンマーカLRが破線のときは、片側3車線以上の路線を走行している可能性が高く、
日本の場合、右側の隣接車線が追越し車線の可能性が高い。このとき、右側のヨーモーメ
ントの増加勾配を高めに設定すれば、後方からの追越し車両との接触を避けようとする運
転者の意識度合いと合致するため、より安全で違和感の少ない走行支援装置を提供できる
。
ヨーモーメントと目標減速度を実現するように、電子制御デファレンシャル機構23,電
子制御ステアリング24,電子制御ブレーキ22の少なくとも一つを用いて、車両運動を
制御する。又は、情報提供手段26の警告音,警告灯,モニタ表示などによって、運転者
に対して運転操作の修正を促す。以上により、一連の処理を終了する。
る。図5では、路肩上に停止車両32が検出された場合、左側の接触回避ラインALを右
側に補正する。この補正ラインは、車両の回避能力を考慮して決定され、車両の前後速度
Vx,横速度Vy,接触回避ラインへの接近速度Vya,前後加速度ax,横加速度ay
,車両幅vw,車両全長vl,トレッド幅d,ホイールベースL,車両のヨーモーメント
生成能力Mmax,車両の減速度生成能力axmax,車両の横加速度生成能力ayma
x,路面摩擦係数μ,路面勾配θ,カーブ半径R,車線を検出可能な距離と角度,障害物
を検出可能な距離と角度の少なくとも一つ以上を考慮して生成される。
aymaxをヨーモーメントのG倍(aymax=G×Mmax)として計算する。障害
物へ接近する前方へ速度がVxの状態から、最大横加速度±aymaxで横移動して回避
するとき、横移動が終了して横速度がゼロに戻るまでの走行距離ΔXは、ΔX=Vx×√
(ΔY/aymax)として求めることができる。このとき、路面摩擦係数μ,路面勾配
θ,カーブ半径Rに応じて最大横加速度±aymaxを補正してもよい。
側に補正する。このときの補正ラインの形状は、最大横加速度±aymaxでの横運動を
前提とすれば放物線を組合せた曲線となる。但し、回避可能な補正ラインであれば、曲線
の種類は問わない。一方で接触を許容し、その被害を軽減する目的であれば、障害物との
距離がΔX以下の地点から、接触回避ラインALを右側に補正する。
ラインARを左側に補正する。補正方法は、前述の左側の停止車両の場合と同様であるが
、相対速度が高くなるので、補正する地点が、より手前から開始される。更に、対向車の
蛇行走行などの危険性が予測される場合には、より左側に補正してもよい。
ンによって走行支援を行えば、誘導ラインNL,NRの位置を固定したまま、接触回避ラ
インAL,ARを補正できる。これにより、障害物と接触の恐れがないときは誘導支援を
違和感なく実行し、自車が接触回避ラインを外れるときには、確実に障害物を回避するた
めの走行支援制御を行うことができる。
少なく、円滑に進行するように、誘導ラインNL,NRが接触回避ラインAL,ARの内
側となるように再補正を行う。図5の障害物34にような車両を検出し、回避ラインAL
が、誘導ラインNLの内側に補正される場合には、誘導ラインNLが接触回避ラインAL
の内側となるように誘導ラインNLを再補正する。これにより、接触回避が予測されるよ
うな場合においても、通常の誘導制御から支援を開始できるため、より円滑かつ運転者に
とって違和感の少ない走行支援を実現できる。
NR、接触回避ラインAL,ARの補正処理を行う。図6(a)のように、走行中の車線
に沿った経路ではなく、分岐した経路の走行が判断された場合には、s3〜s5の手順と
同様にして、前方カメラ10fの画像を基に、予測経路上の左右レーンマーカLL1〜L
L5,LR1〜LR5、左右の路面境界BL1〜BL5,BR1〜BR5、左右の誘導ラ
インNL1〜NL5,NR1〜NR5、左右の接触回避ラインAL1〜AL5,AR1〜
AR5の各位置を求める。但し、図6(a)では誘導ラインNL1〜NL5,NR1〜N
R5のみを図示する。この際、今後更に経路変更される場合に迅速に対応できるように、
ステップs2で求めた補足前のレーンマーカ等の位置も別途記憶しておく。
くする。具体的には、左右の誘導ラインNL1〜NL5,NR1〜NR5の幅を、一時的
に車両幅vw以下とする。これによって、積極的に車両運動を制御する走行区間が長くな
り、より円滑に経路変更を支援できる。例えば、左右の誘導ラインの幅が広い場合に、自
車両が蛇行走行してしまう恐れがあるが、左右の誘導ラインの幅を狭くすることによって
抑制できる。s7以降は、s8へ移り、障害物がある場合の対応を行う。
判断する。図6に示す停止車両ように、接触の危険性のある障害物35が検出される場合
、s9へ進み、障害物35との接触を回避するように接触回避ラインAL,ARを補正す
る。
は前述と同様の手法を用いる。障害物35のような車両を検出し、回避ラインARが、誘
導ラインNRの内側に補正される場合には、誘導ラインNRが接触回避ラインARの内側
となるように誘導ラインNL,NRを再補正する。これにより、接触回避が予測されるよ
うな場合においても、通常の誘導支援から制御を開始できるため、より円滑かつ運転者に
とって違和感の少ない走行支援を実現できる。
ら開始できる。このため、経路変更の車両動作を行う前(図6(b)の自車両31の地点
)から、障害物の回避動作を開始することができ、余裕をもって、円滑に障害物との接触
を回避できる。その結果、車両軌跡31a〜31cのような円滑な経路誘導を実現できる
。これに対して、経路変更が行われた後に障害物を検出して、回避支援を行った場合の車
両軌跡31a〜31cを図7に示す。接触回避ラインARは自車が31bに到達してから
補正されるため、急激な旋回と、蛇行を伴う恐れがある。
L,NR、接触回避ラインAL,ARの補正処理を行う。隣接車線への経路変更は、方向
指示器レバー3の操作情報によって検出できる。図8(a)のように、走行中の車線に沿
った経路ではなく、隣接車線への経路変更が判断された場合には、s3〜s5の手順と同
様にして、前方カメラ10fの画像に基づいて、予測経路上の左右の誘導ラインNL,N
R、左右の接触回避ラインAL,ARの各位置を求める。但し、図8(a)では、この時
点での誘導ラインNL,NR,ARを(NL),(NR),(AR)で記している。
判断する。この時、前方の障害物だけでなく、後方カメラ10r,後方レーダ11r,左
前側方カメラ12L,右前側方カメラ12R,左後側方カメラ13L,右後側方カメラ1
3Rによって、自車周辺の障害物を検出する。図8に示すような接触の危険性のある障害
物36が検出される場合、s9へ進み、障害物36との接触を回避するように接触回避ラ
インAL,ARを補正する。回避ラインARが、誘導ラインNRの内側に補正される場合
には、誘導ラインNRが接触回避ラインARのさらに内側となるように誘導ラインNRを
再補正する。これにより、接触回避が予測されるような場合においても、通常の誘導支援
から制御を開始できるため、より円滑かつ運転者にとって違和感の少ない走行支援を実現
できる。
ら開始できる。このため、経路変更の車両動作を行う前から(図9の自車31の地点から
)、障害物を考慮した経路誘導を開始することができ、余裕をもって円滑に障害物との接
触を回避できる。その結果、車両軌跡31a〜31cのような円滑な隣接車線への経路誘
導を実現できる。これに対して、経路変更が行われた後に障害物を検出して、回避支援を
行った場合の車両軌跡31a〜31cを図8(b)に示す。接触回避ラインARは自車が
31aに到達してから補正されるため、急激な旋回と、蛇行走行を伴う恐れがある。
更は運転者のステアリング操作によって行い、周囲に接触の危険性がある場合のみ、経路
変更を抑制する支援を行う。
L,NR、接触回避ラインAL,ARの補正処理を行う。隣接車線への経路変更は、方向
指示器レバー3の操作情報によって検出できる。図9のように、隣接車線への経路変更が
判断された場合には、前方カメラ10fの画像に基づいて、右側の誘導ラインNRの位置
を補正し、進路変更を妨げないようにする。但し、図9では、この時点での誘導ラインN
R,ARを、(NR),(AR)で記している。
る。この時、前方の障害物だけでなく、後方カメラ10r,後方レーダ11r,右前側方
カメラ12R,右後側方カメラ13Rによって、自車両周囲の障害物を検出する。図9に
示すような後側方からの接近車37が検出される場合、s9へ進み、後側方接近車37と
の接触を回避するように接触回避ラインARを補正する。回避ラインARが、誘導ライン
NRの内側に補正される場合には、誘導ラインNRが接触回避ラインARのさらに内側と
なるように誘導ラインNRを再補正する。これにより、接触回避が予測されるような場合
においても、誘導支援の制御状態から経路変更を抑制できるため、より円滑かつ運転者に
とって違和感の少ない走行支援を実現できる。
へ危険性を知らせる。運転者にとっての煩わしさを低減するため、方向指示器レバー3の
操作直後(図9の車両31,31aの時点)は、音による情報提供は単発的な警報とする
。又、方向指示器レバー3の操作直後は、自車両が誘導ラインNRと接触回避ラインAR
の外側へ超えていないので、車両運動の制御は行わない。その後、運転者の操作によって
自車両が誘導ラインNR又は接触回避ラインARの外側へ超えた場合には(図9の車両3
1bの時点)、元々の走行車線へ戻すような車両運動制御を実行するとともに、運転者が
より気付きやすい、音、画像表示、警告灯によって運転者へ危険性を知らせる。特に、接
触回避ラインARを超えた場合には(図9の車両31cの時点)、後側方接近車37と接
触の危険性が高いため、音,画像表示,警告灯の認知性を高める。
)と自車の位置関係に基づいた走行支援装置を説明したが、走行支援の基準となるライン
は、誘導ラインと接触回避ラインの2つに限定されない。例えば、接触回避ラインに関し
て、障害物との接触をある程度の許容するラインと全く許容せずに余裕をもって回避する
ためのラインとが混在してもよい。これによって、障害物の種類に応じて想定される被害
を予測し、2種類の接触回避ラインを使い分けることによって、より安全で違和感の少な
い走行支援装置を提供できる。又、誘導ラインを2種類の誘導ラインに分けて、異なる制
御ゲインを用いて制御してもよい。これによって経路誘導の目的に応じて制御の強さを調
整できるため、より違和感の少ない走行支援装置を提供できる。又は、状況に応じて、異
なる誘導ラインと接触回避ラインと異なる目的のラインを生成して、3種類以上の走行支
援を混在させてもよい。これにより、より拡張性の高い、違和感の少ない走行支援装置を
提供できる。
て説明したが、経路変更は、合流,交差点,料金所のゲート選択,右折用車線への車線変
更、左折用車線への車線変更などの種々の走行シーンに対して適用してもよい。これら想
定する走行シーンを拡大すれば、より安全で、違和感の少ない走行支援装置を提供できる
。
2 操舵角センサ
3 方向指示器レバー
6 ナビゲーション装置
8 車両挙動センサ
10,12,13 カメラ
11 レーダ
Claims (1)
- 自車が進行しようとする経路上へ自車を誘導するための第1のラインと障害物との接触を回避するための第2のラインを生成する生成部と、
前記第1及び第2のラインと前記自車の位置関係に基づいて、自車を制御する制御部とを備え、
前記生成部で生成する前記第1のラインは、自車周辺の車線を検出し、前記自車が進行しようとする経路を、前記検出した車線から判別した後に生成した、自車を前記経路上へ誘導するためのラインであり、前記第2のラインは、前記第1のラインに基づいて生成した障害物との接触を回避するためのラインであり、
前記生成部は、前記第1のラインを前記自車周辺から検出したレーンマーカ又は路面境界に基づいて生成し、前記第2のラインを前記自車周辺から検出した路面境界又は障害物の位置に基づいて生成し、
前記制御部は、車両を誘導するラインの内側に導くための目標ヨーモーメントの前記第1のラインと前記自車間距離に対する増加勾配を、前記第1のラインと前記自車の位置関係に基づく制御においては、前記第2のラインと前記自車の位置関係に基づく制御における場合よりも小さく設定したことを特徴とする走行支援装置。
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