JP5426264B2 - 燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、常時電圧測定を実施する外部マニホールド方式の燃料電池に係り、特に、電圧測定に関わる部分の耐腐食性および経済性の向上を図った燃料電池に関するものである。
一般に、燃料電池では、単位電池に故障や劣化などの異常が発生すると、アノード電極とカソード電極間の電圧が低下する。そこで、燃料電池の運転状況の確認や異常箇所の特定および異常原因の推定のために、燃料電池を構成する全ての単位電池または複数の単位電池ごとに、運転中の電圧を測定、監視している。
例えば、特許文献1では、外部マニホールド方式の燃料電池において、取り付けが容易で、さらに必要に応じて着脱が可能な電圧測定手段を用いることにより、単位電池の電圧を測定している。ここでいう外部マニホールド方式とは、燃料電池本体に対するガスマニホールドの設置方式の一つであって、内部にガス室を有する箱状のガスマニホールドを燃料電池本体の周囲に固定する方式である。
より詳しくは、外部マニホールド方式とは、単位電池が長方形であるとき、向かい合う一方の2辺を燃料ガスの入口側と出口側のガスマニホールドで覆い、向かい合うもう一方の2辺を酸化剤ガスの入口側と出口側のガスマニホールドで覆うようにしたものである。
特開2008−192454号公報
しかしながら、上記従来技術には次のような課題が指摘されている。すなわち、特許文献1は、異常発生時または所定時間おきに単位電池の電圧分布を確認する技術であって、通常は燃料電池本体より電圧測定手段を取り外している。つまり、特許文献1の技術は、燃料電池の単位電圧を常時測定、監視することを想定したものではない。
しかし実際には、燃料電池の単位電圧を常に監視しなくてはならないことがある。この場合、燃料電池に電圧測定手段を常に接続しておくことが不可欠であり、燃料電池側と電圧測定手段側とを結ぶ電位線は、単位電池における電圧測定部に取り付けたままとなる。
電位線が取り付けられる部分としては、単位電池のセパレータが一般的である。セパレータは電気伝導性とガス不透過性を兼ね備えたカーボンもしくは金属母材に貴金属コーティングされた板状部材から構成されている。このようなセパレータと電位線が接触していると、両者の間に異種材料接触腐食(ガルバニック腐食)が発生することが知られている。
電位線が腐食すれば、導電性不良となって電圧測定が不安定になる。そのため、単位電圧の情報に基づいて実施されるプラント制御に支障が生じるおそれがある。したがって、電位線の異種材料接触腐食を防ぐことが求められる。そこで、電位線の材料としては、耐腐食性に優れた金や白金などの貴金属材料もしくは金や白金などのコーティング部材といった高価な材料を使用していた。
燃料電池にて単位電圧を常に監視しようとする場合、このような高価な電位線を、燃料電池の外部に設けた接続部まで、長く引き出す必要がある。すなわち、高価な材料を多く使用することになり、電圧測定に関わるコストが増大した。
また、特許文献1では電位線をガスマニホールドの外側に取り出す構成としている。そのため、ガスマニホールドに電位線を通す貫通穴を形成する必要がある。したがって、ガスマニホールドのシール構成や絶縁養生が複雑化するという問題が生じた。
以上述べたように、従来の外部マニホールド方式の燃料電池において、常時電圧測定を実施する場合、電位線の耐腐食性を維持するために、高価な材料の使用量が多く、また構成も複雑化していた。したがって、コストが高くなり、経済性の改善が課題となっていた。
本発明は、上記のような従来技術の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、外部マニホールド方式の燃料電池において、電圧測定を常時実施しても長期にわたって異種材料接触腐食を防ぐことができ、しかも高価な材料の使用量を抑えることにより、信頼性、経済性に優れた燃料電池を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明では、ガスマニホールド内部に位置する内部導通部を、単位電池の電圧測定部に対して電気化学的電位が貴である材料から構成するか、もしくは電気化学的電位が貴である材料でコーティングし、この内部導通部に接続される接続部をガスマニホールドに取り付け、さらに当該接続部の少なくとも前記ガスマニホールドの前記ガス室内部にある部分を内部導通部に対して電気化学的電位差を0.6V以下とした材料から構成したことを特徴とするものである。
本発明の燃料電池によれば、前記単位電池の電圧測定部に対して電気化学的電位が貴の金属である高価な材料を、ガスマニホールド内部に位置する内部導通部の材料そのもの、もしくはコーティング材料に適用し、さらに、前記内部導通部に対して電気化学的電位差が0.6V以下となる材料を、内部導通部に接続される接続部に適用することにより、単位電池の電圧測定部と内部導通部間の接触部分および接続部と内部導通部の接触部分における異種材料接触腐食を長期にわたり防止可能であり、電圧測定を常時実施しても、安定した電圧測定を継続して信頼性を高めることができ、さらにはシンプルな構成を実現しつつ、高価な材料の使用量を抑制可能なので、コスト的に非常に有利となる。
以下、本発明の実施形態の一例について、図面を参照して具体的に説明する。下記の実施形態はいずれも、外部マニホールド方式の燃料電池に適用したものであり、常時電圧測定を実施することを前提とし、単位電池の電圧を常時測定するための電圧測定手段を備えたものである。
(1)第1の実施形態
[構成]
図1〜図6を参照して第1の実施形態の構成を説明する。ここに、図1は内部を部分的に示した第1の実施形態の斜視図、図2は運転状態にある第1の実施形態の斜視図、図3は第1の実施形態における単位電池の断面図、図4は第1の実施形態の横断面図、図5は第1の実施形態の要部拡大斜視図、図6は第1の実施形態の要部拡大横断面図である。
[全体構成]
まず、図1〜図4を用いて、本実施形態に係る燃料電池の全体構成について説明する。図1、図2に示すように、燃料電池は、単位電池1を複数枚積層した燃料電池積層体50と、燃料電池積層体50の積層方向両端(図1および図2では上端部および下端部)に設置された各1枚の締付板2と、2枚の締付板2を互いに近接する方向に締め付けているタイロッド3を有している。
[単位電池1]
このうち、単位電池1は、図3に示すように、電解質膜20、カソード電極21、アノード電極22、酸化剤側セパレータ24および燃料側セパレータ26から構成されている。電解質膜20はカソード電極21とアノード電極22で挟持され、それぞれの電極21、22に接して酸化剤側セパレータ24および燃料側セパレータ26が配置されている。
酸化剤側セパレータ24には酸化剤ガス流通路23が形成され、燃料側セパレータ26には燃料ガス流通路25が形成されている。また、酸化剤側セパレータ24において酸化剤ガス流通路23が形成された面の裏面には、冷却水流通路27が形成されている。このような長方形状の単位電池1が上下方向に積層されることで四角柱(直方体)形状の燃料電池積層体50が構成される。
[ガスマニホールド]
図1、図2に示すように、四角柱である燃料電池積層体50の側面のうち、向かい合う一方の2面には空気入口側ガスマニホールド4と空気出口側ガスマニホールド5が配置され、向かい合う他方の2面には燃料入口側ガスマニホールド6と燃料出口側ガスマニホールド7が配置されている。
各ガスマニホールド4、5、6、7は、開口部を有する箱型の構造物であって、燃料電池積層体50の側面に対し前記開口部を向けて接触するように固定されている。各ガスマニホールド4、5、6、7には、配管部8がそれぞれ設置されている。この配管部8を通じて、ガスマニホールド4、5、6、7に対して酸化剤ガス、燃料ガスまたは冷却水が供給または排出されるようになっている。
さらに、空気出口ガスマニホールド5において、酸化剤側セパレータ24と対向する面にはガス室開口部9が開口されている(図1参照)。このガス室開口部9は、燃料電池の運転状態ではガス室カバー12によって覆われている(図2参照)。
ガス室カバー12は、シリコンゴム等の弾性体またはパテ状の充填材からなるシール材13を介して空気出口側ガスマニホールド5に固定されている。ガス室開口部9がガス室カバー12により覆われると、空気出口側ガスマニホールド5が密閉された状態となる。なお、ガス室カバー12の材料としては、空気出口側ガスマニホールド5を密閉する機能を有し、且つ空気出口側ガスマニホールド5内部に飛散するコンタミ(汚染物)の量が一定の基準値を下回るものであれば、如何なる材料も使用可能である。
図4は、第1の実施形態において酸化剤ガス流通路23の形成された平面で切断したときの横断面図である。図4に示すように、空気入口側ガスマニホールド4と空気出口側ガスマニホールド5の筐体内部にはそれぞれ仕切り板4a、5aが設置されており、燃料電池積層体50に面した内部空間が2つに分割されている。
これら空気入口側ガスマニホールド4および空気出口側ガスマニホールド5における2つの空間のうち、一方の空間が空気の流れるガス室51、52であり、もう一方の空間が冷却水の流れる冷却水室53である。
また、燃料入口側ガスマニホールド6および燃料出口側ガスマニホールド7の筐体内部には、それぞれガス室56およびガス室57が形成されている。
[電圧測定手段]
第1の実施形態には、単位電池1の電圧を常時測定するための電圧測定手段が設けられている。この電圧測定手段は、単位電池1の電圧を測定する電圧測定端子10と、空気出口側ガスマニホールド5の内部に位置する内部導通部11aと、空気出口側ガスマニホールド5を貫通する接続部29と、空気出口側ガスマニホールド5の外側に位置する外部導通部11と、電圧測定端子10にて測定した単位電池1の電圧値を取り込む電圧測定装置55から構成されている。これらの部材は電気的に接続されることにより導通状態にある。
[電圧測定端子10]
続いて、電圧測定手段の各構成部に関して順次説明する。図4に示すように、電圧測定端子10は、酸化剤側セパレータ24の酸化剤ガス流通路23の一端に取り付けられている。この電圧測定端子10が取り付けられた部分が、すなわち酸化剤側セパレータ24が単位電池1の電圧測定部となる。
図5は電圧測定端子10の詳細を示している。電圧測定端子10は、酸化剤ガス流通路23に挿脱自在な電位ピン30を圧着スリーブ31にて内部導通部11aに接続し、圧着スリーブ31の外面を絶縁被覆32にて覆い絶縁処理したものである。電位ピン30は、棒状の金線または白金線からなり、酸化剤ガス流通路23に対して容易に抜き差しできるようになっている。
単位電池1の酸化剤側セパレータ24は一般に炭素材なので、電位ピン30を金線または白金線としたことで、異種材料接触腐食の発生が抑制される組合せとなっている。また、酸化剤ガス流通路23は電位ピン30により部分的に閉塞されるが、酸化剤ガスはカソード電極21を構成するガス拡散層を通じて、隣接する酸化剤ガス流通路23から供給される。このため、燃料電池の運転上は実質的な障害とはならない。
ただし、電位ピン30は酸化剤ガスの流路に沿って下流側に設置することで、酸化剤ガス流通路23の閉塞による影響をより少なくしている。また、図5では電圧測定端子10と内部導通部11aは別部品で構成されているが、電圧測定端子10と内部導通部11aを金線のみの構成としてもよい。
[内部導通部11aおよび外部導通部11]
図4に示すように、内部導通部11aは電圧測定端子10と接続部29を接続する被覆導線である。内部導通部11aは、単位電池1の電圧測定部である酸化剤側セパレータ24に対して電気化学的電位が貴である材料、具体的には、金または白金の線材からなる。
また、外部導通部11は接続部29と電圧測定装置55を接続する被覆導線である。外部導通部11は、空気出口ガスマニホールド5の外部、つまり通常の外気と同じ環境に位置するので、電気化学的電位が貴である材料である必要はなく、安価な被覆ケーブルを適用している。
[接続部29]
図1および図4に示すように、空気出口ガスマニホールド5のガス室開口部9にガス室貫通部接続用座28が配置されており、このガス室貫通部接続用座28に接続部29が設置されている。接続部29はガス室開口部9を貫通するように構成される。
そのため、図6に示すように、ガス室開口部9がガス室カバー12により覆われた際は、接続部29は、ガス室カバー12に開口された開口穴14を貫通するようになっている。つまり、接続部29は、内部導通部11aと外部導通部11を電気的に接続する機能と、ガス室カバー12の開口穴14をシールする機能を有している。
接続部29を構成する部材は以下の通りである。接続部29には貫通部接続用座28およびガス室カバー12の開口穴14に貫通するボルト35が設けられている。ボルト35には内部導通部11aが巻きつけられている。内部導通部11aは、2枚のワッシャー37で挟まれ、スプリングワッシャー38、ナット36で締め付けられてボルト35に固定されている。
また、開口穴14を抜けたボルト35には、先端部分に向かって、ワッシャー37a、ナット36a、圧着端子39、ナット36bが順次設置されている。このうちワッシャー37aは、ガス室カバー12に埋め込まれたシール材15を押さえる部材である。
圧着端子39はナット36a、36bによって挟まれており、電圧測定装置55に接続される外部導通部11が取り付けられている。また、圧着端子39は、すずコーティングがなされている。これらのうち、ナット36a、36b、ワッシャー37aはガス室カバー12の外側に位置するため、特殊なコーティングはなされていない。
これに対して、ボルト35、ナット36、ワッシャー37、スプリングワッシャー38は、第1の実施形態においての特徴となる材料から構成されている。すなわち、これらの部材は金、白金、銀、銅、ニッケルのいずれかがコーティングされている。このコーティング材料は、接触する内部導通部11aに対して、JISC6950で規定された異種材料間の電気化学的電位差0.6V以下、より好ましくは0.35V以下としている。
ボルト35、ナット36、ワッシャー37、スプリングワッシャー38におけるコーティングの手法は、母材の金属の表面を覆っていれば特に制約はなく、電気メッキ、溶融メッキ、イオンプレーティング、スパッタリング、化学的気相蒸着(CVD)、金属箔による物理的な被覆、塗装などが挙げられる。なお、スプリングワッシャー38については締め付けの緩み止めの機能を有しているが、緩み止めがなくても長期間に渡り一定の締め付け力が維持されるのであればスプリングワッシャー38を省くこともできる。
[作用効果]
以上のような構成を有する第1の実施形態の作用効果は次の通りである。すなわち、単位電池1の電圧測定部である酸化剤側セパレータ24(炭素材)に対して電気化学的電位が貴の金属である高価な材料(金または白金)を、内部導通部11aに適用することで、酸化剤側セパレータ24と内部導通部11a間の接触部分における異種材料接触腐食を長期にわたって抑制することが可能である。さらには、不純物の溶出による燃料電池の汚染も防ぐことができる。
また、接続部29を構成するボルト35、ナット36、36a、36b、ワッシャー37、37a、スプリングワッシャー38は通常、軟鋼材からなり、内部導通部11aの材料である金や白金との電気化学的電位差は0.85Vである。そのため、両者の間には異種材料接触腐食が生じ易い。
そこで、第1の実施形態では、接続部29を構成する部材のうち、ガス室カバー12の内側、つまり空気出口ガスマニホールド5のガス室52内部という高温多湿の腐食性の強い環境下にあるボルト35、ナット36、ワッシャー37、スプリングワッシャー38に関しては、内部導通部11aに対して電気化学的電位差が0.6V以下となるコーティング材料を適用する。これにより、接続部29と内部導通部11aの接触部分における異種材料接触腐食を抑制することができ、接触抵抗の長期安定性を獲得することが可能となる。
なお、金、白金と銀との電気化学的電位差0.15Vは、母材として銀を使用した場合の値である。このため、軟鋼に銀をコーティングした場合においても、コーティングの肉厚などによって多少の上昇はある。しかし、JISC6950で規定された異種材料間の電気化学的電位差0.6V以下という値を十分に確保することができる。したがって、高価な白金や金などの希少金属を母材として使用しなくても、比較的少量の金、白金、銀、銅、ニッケルなどのコーティング材料を適用することにより、金、白金との異種材料間の腐食を抑制することができる。
また、空気出口ガスマニホールド5の外部に位置する外部導通部11に関しては、一般的な被覆ケーブルを適用しているので、貴金属のコーティング材料の使用量を抑えることができる。さらに、接続部29に関しても、ガス室カバー12の外側に位置するナット36a、36b、ワッシャー37aについては貴金属によるコーティングを施していない。
つまり、第1の実施形態においては、接触腐食を防止するのに必要な箇所に限り高価な材料を使用することで、安定した常時電圧測定を実現しつつ、コストが大幅に低減している。これにより、信頼性および経済性の向上に寄与することができる。
また、第1の実施形態では、ガス室カバー12を空気出口側ガスマニホールド5から取り外し、ガス室開口部9が開口した状態で、内部導通部11aに接続された電圧測定端子10の電位ピン30を酸化剤ガス流通路23に挿入する。その後、ガス室カバー12を取り付けることで、電圧測定の準備を整えることができる。したがって、単位電池1の電圧測定作業を容易に実施することが可能となる。
すなわち、第1の実施形態においては、単位電池1の酸化剤側セパレータ24に新たに電圧測定端子を形成する必要がない。また、電圧測定端子10の電位ピン30の着脱作業は、ガス室カバー12を着脱するだけで実行可能である。このため、空気出口ガスマニホールド5自体は燃料電池積層体50に取り付けたままで済み、電圧測定に際して大がかりな作業は不要であり、電圧測定の作業効率を高めることができる。
さらに、第1の実施形態では、ガス室カバー12に取り付けた接続部29を介して、外部導通部11と内部導通部11aを接続している。そのため、空気出口側ガスマニホールド5の側面部自体に、外部導通部11または内部導通部11aを貫通させた場合と比べて、ガスマニホールド5のシール部分や絶縁養生をシンプルに構成することができる。
(2)第2の実施形態
[構成]
続いて、図7を用いて第2の実施形態を説明する。図7は第2の実施形態において酸化剤ガス流通路の形成された平面で切断したときの横断面図である。なお、上記第1の実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
第2の実施形態では、空気出口側ガスマニホールド5において、ガス室52と冷却水室53を仕切る仕切り板5aに代えて、ガス室52と冷却水室53を完全に分離する貫通穴16が形成されている。この貫通穴16は燃料電池積層体50に面した部分と空気出口側ガスマニホールド5の外部とを連通されるものである。
また、貫通穴16を覆うようにして貫通穴カバー17が取り付けられている。貫通穴カバー17が貫通穴16を覆うとき、両者の間にシール材18が設置されている。さらに、酸化剤側セパレータ24において酸化剤ガス流通路23と同一平面上において酸化剤ガスが流通しない部分には、電圧測定溝19が形成されている。
電圧測定溝19は貫通穴16に対して開口されている。電圧測定溝19には電圧測定端子10の電位ピン30が挿入されている。このとき、電圧測定端子10に接続される内部導通部11aは貫通穴16内に配置される。また、内部導通部11aに接続される接続部29は、貫通穴カバー17に固定される。
[作用効果]
以上のような構成を有する第2の実施形態では、上記第1の実施形態の持つ作用効果に加えて、次のような独自の作用効果がある。すなわち、空気出口ガスマニホールド5を取り付けた状態のままで、内部導通部11aに接続された電位ピン30を酸化剤ガス流通路23に挿入可能であり、さらに貫通穴カバー17を取り付けるだけで、単位電池1の電圧測定作業を簡単に実施することができる。
しかも、電圧測定溝19の周辺において燃料電池積層体50の各単位電池1の構成部材間のシール性が十分に確保されていれば、貫通穴16には貫通穴カバー17を設置しなくとも燃料電池は正常に運転が可能である。このような第2の実施形態では、電圧測定手段に対する保守点検作業も含めて、作業性の向上を図ることができる。
また、空気出口側ガスマニホールド5はガス室52および冷却水室53が完全に独立して設けられた状態にあり、空気出口ガスマニホールド5自体にガス室開口部9を開口する必要がない。したがって、優れた安全性を確保することが可能である。
(3)他の実施形態
この発明は前述した各実施形態に限定されるものではない。たとえば、図8に示すように、接続部29全体をガス・水分接触防止手段40によって覆うように構成した実施形態も包含する。このような実施形態によれば、接続部29への酸素および水分の混入を防止することができ、信頼性がいっそう向上する。
また、各ガスマニホールドのガス室は、1つのガスマニホールドにつき1部屋とする必要はなく、ガスマニホールドの箱型の筐体内部に設ける仕切り板の設置数は適宜変更可能であり、ガス室を複数としても構わない。ガス室を複数とする場合、ガス流路を入口側ガス室から出口側ガス室にガスが流通する間に、別なガス室を通過して折り返してガスが流れるように構成しても良い。また、第2の実施形態にて示したガスマニホールドの貫通穴16を上述の仕切り板の任意の位置に設置することも可能である。
さらに、第1の実施形態にて示したガス室開口部9をガス室に設けた場合でも、ガス室開口部9の範囲内で酸化剤ガス流通路23と同一平面上に酸化剤ガスが流通しない電圧測定溝19を形成してもよい。
また、上記第1および第2の実施形態に示したごとく、ガス室開口部9または貫通穴16は空気出口側ガスマニホールド5に設置するのが好ましいが、その他のガスマニホールドにガス室開口部9または貫通穴16を設置してもよいし、燃料ガス流通路25または冷却水流通路27に電圧測定端子10を設置してもよい。
さらには、電圧を測定するための部品は燃料電池に対して着脱可能なので、一時的に全ての単位電池の電圧を個別に測定した後に、複数の単位電池の積層体をサブスタックと考え、特定の単位電池またはサブスタックの電圧を常時監視するようにしても良い。
本発明に係る第1の実施形態の斜視図。 第1の実施形態の運転状態を示す斜視図。 第1の実施形態の単位電池の断面図。 第1の実施形態の横断面図。 第1の実施形態の要部拡大斜視図。 第1の実施形態の要部拡大横断面図。 本発明に係る第2の実施形態の横断面図。 本発明に係る他の実施形態の要部拡大横断面図。
1…単位電池
2…締付板
3…タイロッド
4…空気入口側ガスマニホールド
4a、5a…仕切り板
5…空気出口側ガスマニホールド
6…燃料入口側ガスマニホールド
7…燃料出口側ガスマニホールド
8…配管部
9…ガス室開口部
10…電圧測定端子
11…外部導通部
11a…内部導通部
12…ガス室カバー
13、15、18…シール材
14…カバー開口部
16…貫通穴
17…貫通穴カバー
19…電圧測定溝
20…電解質膜
21…カソード電極
22…アノード電極
23…酸化剤ガス流通路
24…酸化剤側セパレータ
25…燃料ガス流通路
26…燃料側セパレータ
27…冷却水流通路
28…ガス室導通部接続用座
29…接続部
30…電位ピン
31…圧着スリーブ
32…絶縁被覆
33…絶縁材料
34…導電材料
35…ボルト
36、36a、36b…ナット
37、37a…ワッシャー
38…スプリングワッシャー
39…圧着端子
40…ガス・水分接触防止手段
50…燃料電池積層体
51、52、56、57…ガス室
53…冷却水室
55…電圧測定装置

Claims (3)

  1. 単位電池を複数個積層することにより燃料電池積層体が構成され、前記単位電池には、電解質膜と、この電解質膜の両面側にそれぞれ隣接して配置されたアノード電極およびカソード電極と、前記アノード電極およびカソード電極にそれぞれ隣接して形成された燃料ガス流通路および酸化剤ガス流通路とが具備され、前記燃料電池積層体の側面には、前記燃料電池積層体の各単位電池それぞれの前記燃料ガス流通路および前記酸化剤ガス流通路に燃料および酸化剤を供給するためのガス室を備えたガスマニホールドが取り付けられた燃料電池において、
    前記ガスマニホールドの少なくとも一つの前記ガス室にはガス室開口部が形成され、
    前記ガス室開口部には当該ガス室を密閉するためのガス室カバーが配置され、
    前記単位電池における電圧測定部には前記ガスマニホールドの前記ガス室内部に位置する内部導通部が接続され、
    前記内部導通部は、前記単位電池における前記電圧測定部に対して電気化学的電位が貴である材料から構成されるか、もしくは貴である材料でコーティングされており、
    前記ガスマニホールドの外部には電圧測定装置が設置され、
    前記電圧測定装置には前記ガスマニホールドの外部に位置する外部導通部が接続され、
    前記ガスマニホールドの前記ガス室開口部内には前記ガス室カバーを貫通する接続部が配置され、
    前記接続部により前記内部導通部および前記外部導通部が電気的に接続され、
    さらに、前記接続部は、少なくとも前記ガスマニホールドの前記ガス室内部にある部分が、前記内部導通部に対して電気化学的電位差を0.6V以下とした材料から構成されたことを特徴とする燃料電池。
  2. 単位電池を複数個積層することにより燃料電池積層体が構成され、前記単位電池には、電解質膜と、この電解質膜の両面側にそれぞれ隣接して配置されたアノード電極およびカソード電極と、前記アノード電極およびカソード電極にそれぞれ隣接して形成された燃料ガス流通路および酸化剤ガス流通路とが具備され、前記燃料電池積層体の側面には、前記燃料電池積層体の各単位電池それぞれの前記燃料ガス流通路および前記酸化剤ガス流通路に燃料および酸化剤を供給するためのガス室を備えたガスマニホールドが取り付けられた燃料電池において、
    前記ガスマニホールドの少なくとも一箇所に前記ガス室を通過せずに前記燃料電池積層体の側面部と前記ガスマニホールドの外部とを貫通する貫通穴が形成され、
    前記貫通穴を覆い当該貫通穴を密閉する貫通穴カバーが配置され、
    前記単位電池における電圧測定部には前記ガスマニホールドの前記ガス室内部に位置する内部導通部が接続され、
    前記内部導通部は、前記単位電池における前記電圧測定部に対して電気化学的電位が貴である材料から構成されるか、もしくは貴である材料でコーティングされており、
    前記電圧測定装置には前記ガスマニホールドの外部に位置する外部導通部が接続され、
    前記ガスマニホールドの外部には電圧測定装置が設置され、
    前記貫通穴内には前記貫通穴カバーを貫通する接続部が配置され、
    前記接続部により前記内部導通部および前記外部導通部が電気的に接続され、
    さらに、前記接続部は、少なくとも前記ガスマニホールドの前記ガス室内部にある部分が、前記内部導通部に対して電気化学的電位差を0.6V以下とした材料から構成されたことを特徴とする燃料電池。
  3. 前記単位電池における前記電圧測定部は炭素もしくは炭素を主体とした材料から構成され、
    前記内部導通部は金または白金から構成されるか、もしくは金または白金でコーティングされ、
    前記接続部は金、白金、銀、銅、ニッケルのいずれかを含む材料から構成されるか、もしくは金、白金、銀、銅、ニッケルのいずれかでコーティングされたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池。
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