JP5425342B1 - 数値制御装置 - Google Patents

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Abstract

数値制御装置は、複数の直線軸と1以上の回転軸とを有する工作機械を制御して、テーブルに載置されたワークに対する相対的な工具姿勢を制御する数値制御装置であって、加工プログラムから、ワークに対する工具姿勢を順次読み取るプログラム読み取り部と、前記読み取られた工具姿勢が所定の工具姿勢範囲内に入るか否かを判定する判定部と、前記判定部による判定結果に応じて、工具姿勢の制御内容を決定する工具姿勢制御部と、前記決定された工具姿勢の制御内容に従って、前記複数の直線軸及び前記1以上の回転軸を制御する補間・加減速処理部とを備え、前記所定の工具姿勢範囲は、前記テーブルの主面と工具の中心軸とが略垂直に交わる特異姿勢を含み、前記工具姿勢制御部は、前記読み取られた工具姿勢が前記所定の工具姿勢範囲内に入る場合、前回の工具姿勢からの工具姿勢の変更が制限されるように、前記1以上の回転軸の回転軸角度を決定する。

Description

本発明は、数値制御装置に関する。
数値制御装置が搭載された工作機械では、加工プログラムにて指令された位置に移動するよう、各軸の制御を行うことで可動部を移動させながら加工が行われるが、5軸加工機のような直線移動軸と回転移動軸とを有する機械では、工具位置、工具姿勢を所望の位置、姿勢となるようそれぞれの軸を適切に制御することで、より複雑な加工を実現している。
特許文献1には、テーブルをX軸、Y軸方向に直線駆動しC軸方向に回転するとともに、工具をZ軸方向に直線駆動しA軸方向に回転する5軸加工機を制御する数値制御装置において、NCプログラムで指令されたワーク座標系上の位置、速度に基づき、X軸、Y軸、Z軸について開始位置から指令位置に向かって補間を行った後、A軸、C軸について開始位置から指令位置に向かって補間を行い、A軸、C軸(回転軸)の補間位置に基づいてX軸、Y軸、Z軸(直線軸)の補間位置を補正することが記載されている。これにより、特許文献1によれば、回転するテーブルに載置されたワークに対して、簡単なNCプログラムにより補間しながら正確な加工を行うことができるとされている。
特開2003−195917号公報
特許文献1に記載された工具先端点制御は、加工プログラムにて指令するワーク上の軌跡および速度と、工具の刃先位置(工具先端点)のワーク上の軌跡および速度とが一致するように各軸移動を補間しながら工具姿勢を補間することで、工具姿勢を変化させながらワークに対する工具先端点の軌跡を制御するものであると考えられる。すなわち、特許文献1に記載の技術は、工具姿勢を常に正確に変化させることができることが前提になっている。
一方、本発明者は、検討を行ったところ、工具姿勢がばらつく加工プログラムが作成される場合があることを見出した。
例えば、5軸加工機等の工作機械で使用する加工プログラムは、工具位置だけでなく工具姿勢も指令するため複雑なプログラムとなることが多い。このため、通常、CAM(Computer Aided Manufacturing)装置などで作成されるが、CAMでは、理想的な工具位置、工具姿勢に対してCAMで設定されるトレランス幅(許容幅)程度、量子化誤差を含んで出力されるため、工具位置、工具姿勢がばらつく加工プログラムが作成される場合がある。
これについて、本発明者が検討を行ったところ、工具姿勢のばらつきは、工具姿勢が特異姿勢から離れている場合にはあまり問題ないが、工具姿勢が特異姿勢に近い場合、小さな姿勢ばらつきが大きな回転軸の移動量となる場合があることを見出した。ここで、特異姿勢とは、工作機械における工具の回転軸が0度となる(工具の中心軸がテーブルの主面に垂直なZ軸と平行となる)姿勢を指しており、このときテーブルの回転軸の角度は一意に決まらず、任意の角度を選択することができる。
特許文献1に記載された工具先端点制御では、工具姿勢が特異姿勢に近い場合、CAMでの量子化誤差による問題に起因する微小な工具姿勢変化が、大きな回転軸の移動量となりやすく、回転軸の移動時間が増大する傾向にある。
また、特許文献1に記載された工具先端点制御では、回転軸の補間位置に基づいて直線軸の補間位置を補正するので、工具姿勢が特異姿勢に近い場合、回転軸の移動量が大きくなることに伴い、直線軸の移動量も大きくなるので、バックラッシ、ロストモーション、摩擦の影響が顕著に発生しやすく、加工精度が低下する可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、回転軸の回転移動の時間を低減でき、加工精度を向上できる数値制御装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の1つの側面にかかる数値制御装置は、複数の直線軸と1以上の回転軸とを有する工作機械を制御して、テーブルに載置されたワークに対する相対的な工具姿勢を制御する数値制御装置であって、加工プログラムから、ワークに対する工具姿勢を順次読み取るプログラム読み取り部と、前記読み取られた工具姿勢が所定の工具姿勢範囲内に入るか否かを判定する判定部と、前記判定部による判定結果に応じて、工具姿勢の制御内容を決定する工具姿勢制御部と、前記決定された工具姿勢の制御内容に従って、前記複数の直線軸及び前記1以上の回転軸を制御する補間・加減速処理部とを備え、前記所定の工具姿勢範囲は、前記テーブルの主面と工具の中心軸とが略垂直に交わる特異姿勢を含み、前記工具姿勢制御部は、前記読み取られた工具姿勢が前記所定の工具姿勢範囲内に入る場合、前回の工具姿勢からの工具姿勢の変更が制限されるように、前記1以上の回転軸の回転軸角度を決定することを特徴とする。
本発明によれば、加工プログラムで指令された工具姿勢が特異姿勢近傍である場合に、回転軸の回転移動量を抑制でき、回転軸の回転移動の時間を低減できる。また、回転軸の補間位置に基づいて直線軸の補間位置を補正する制御を行っても、工具姿勢が特異姿勢に近い場合に、回転軸の回転移動量を抑制できるので、直線軸の移動量も抑制でき、バックラッシ、ロストモーション、摩擦の影響を低減でき、加工精度を向上できる。すなわち、回転軸の回転移動の時間を低減でき、加工精度を向上できる。
図1は、実施の形態1における工作機械の構成を示す図である。 図2は、実施の形態1にかかる数値制御装置の構成を示す図である。 図3は、実施の形態1にかかる数値制御装置の動作を示すフローチャートである。 図4は、実施の形態2にかかる数値制御装置の動作を示すフローチャートである。 図5は、実施の形態2にかかる数値制御装置の動作を示す図である。
以下に、本発明にかかる数値制御装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
実施の形態1にかかる数値制御装置2について説明する。
数値制御装置2は、工作機械100を数値制御(NC:Numerical Control)する装置であり、例えば、工具102の先端位置と工具102の姿勢を制御する装置である。
数値制御装置2が搭載された工作機械100では、加工プログラム(NCプログラム、モーションプログラム)にて指令された位置に移動するよう、各軸の制御を行うことで可動部を移動させながら加工が行われる。工作機械100は、複数の直線軸と1以上の回転軸とを有する。具体的には、工作機械100は、例えば図1に示すように、3つの直線軸(並進軸)であるX軸、Y軸、Z軸と2つの回転軸であるB軸、C軸とを有する5軸加工機である。X軸は、X軸サーボモータ103Xが工具102を直線移動させるための軸である。Y軸は、Y軸サーボモータ103Yが工具102を直線移動させるための軸である。Z軸は、Z軸サーボモータ103Zが工具102を直線移動させるための軸である。X軸、Y軸、及びZ軸は、例えば、互いに直交する。B軸(第1の回転軸)は、B軸サーボモータ103Bが工具102を回転移動させるための軸であり、例えばY軸の周りに回転移動させる。C軸(第2の回転軸)は、C軸サーボモータ103Cがテーブル101を回転移動させるための軸であり、例えばZ軸の周りに回転移動させる。テーブル101は、その主面101a上にワークWKが載置される。
なお、図1は、回転軸(B軸、C軸)が工具側とワーク側とに1軸ずつある場合の工作機械100の構成を例示的に示す図であるが、工作機械100は、回転軸(B軸、C軸)がワーク側に2軸ある場合の5軸加工機であってもよいし、回転軸(B軸、C軸)が工具側に2軸ある場合の5軸加工機であってもよい。
加工プログラム1(図2参照)は、Gコードと呼ばれる指令コードを用いて記述されたプログラムであり、移動指令として、位置決め指令(G00)や切削指令(G01)の他、同時5軸制御機能として工具先端点制御(G43.4/G43.5)指令などを用いて記述されたプログラムである。
数値制御装置2は、加工プログラム1を解析し、解析結果に応じてサーボアンプ3を介して工作機械100(例えば、5軸加工機)を制御して(図1参照)、テーブル101に載置されたワークWKに対する相対的な工具姿勢を制御しながら、ワークWKの加工を行う。例えば、数値制御装置2は、工具102の位置や姿勢を所望の工具位置、工具姿勢となるように、X、Y、Z、B、C軸のそれぞれを適切に制御することで、ワークWKに対する複雑な加工を実現している。例えば、数値制御装置2は、所定の移動指令230をサーボアンプにおけるX軸アンプ3X、Y軸アンプ3Y、Z軸アンプ3Z、B軸アンプ3B、及びC軸アンプ3Cのそれぞれへ出力する(図2参照)。これにより、X軸アンプ3X、Y軸アンプ3Y、Z軸アンプ3Z、B軸アンプ3B、及びC軸アンプ3Cは、それぞれ、X軸サーボモータ103X、Y軸サーボモータ103Y、Z軸サーボモータ103Z、B軸サーボモータ103B、C軸サーボモータ103Cに電圧指令を出力し駆動する。
この加工プログラムについて、本発明者が検討を行ったところ、工具姿勢がばらつく加工プログラムが作成される場合があることを見出した。
例えば、5軸加工機等の工作機械で使用する加工プログラムは、工具位置だけでなく工具姿勢も指令するため複雑なプログラムとなることが多い。このため、通常、CAM(Computer Aided Manufacturing)装置などで作成されるが、CAMでは、理想的な工具位置、工具姿勢に対してCAMで設定されるトレランス幅(許容幅)程度、量子化誤差を含んで出力されるため、工具位置、工具姿勢がばらつく加工プログラムが作成される場合がある。
これについて、本発明者がさらに検討を行ったところ、工具姿勢のばらつきは、工具姿勢が特異姿勢から離れている場合にはあまり問題ないが、工具姿勢が特異姿勢に近い場合、小さな姿勢ばらつきが大きな回転軸の移動量となる場合があることを見出した。ここで、特異姿勢とは、工作機械100における工具102の回転軸であるB軸が0度となる(工具の中心軸CAがテーブル101の主面に垂直なZ軸と平行となる)姿勢を指しており、このときテーブル101の回転軸であるC軸の角度は一意に決まらず、任意の角度を選択することができる。
具体的には、工具姿勢が特異姿勢から離れている場合について、B軸角度が0度でない角度で工具姿勢にばらつきが存在する場合を例に挙げる。このとき、CAMで作成される加工プログラムが、例えば次の通りであるとする。
N1 G43.5 X0. Y0. I0.7071 J0.0000 K0.7071;
N2 X10. Y0. I0.173648 J0.000303 K0.984808;
N3 X0.1 Y0. I0.173820 J0.000000 K0.984777;
・・・
N10 G49;
この加工プログラムは、シーケンス番号「N1」の「G43.5」で先端点制御を有効とし、シーケンス番号「N10」の「G49」で先端点制御を無効とする加工プログラムで、テーブル101の回転に連動した座標系(テーブル座標系)に対して工具軌跡をX、Yで指令し、テーブル座標系から見た方向ベクトルI、J、Kを用いて工具姿勢を指令している。なお、この加工プログラムでは、「N2」ブロック、「N3」ブロックの工具姿勢が0.028度程度の微小な角度差の工具姿勢となっている。
今、「N1」ブロック終点で、B軸角度が45度、C軸角度が0度、または、B軸角度が−45度、C軸角度が180度の2種類の解が存在するが、仮に前者の解が選択された場合、B軸45度、C軸0度に位置決めされる。すなわち、B軸角度が0度から大きく異なる値であり、工具姿勢が特異姿勢から離れている。
さらに、「N2」ブロック、「N3」ブロックにおいて回転軸の移動量が少なくなるような解を選択すると、「N2」ブロック終点では、B軸角度が10度、C軸角度が0.1度となり、「N3」ブロック終点では、B軸角度が10.02度、C軸角度が0度となる。このとき、「N3」ブロックでの移動量は、B軸移動量が0.02度、C軸移動量が−0.1度となり、B軸、C軸共に少ない移動量となっている。なお、「N2」ブロック、「N3」ブロックにおける他方の解は、B軸角度が−10度、C軸角度が180.1度、B軸角度が−10.02度、C軸角度が180度となり、このケースでも「N3」ブロックでの移動量はB軸移動量が−0.02度、C軸移動量が−0.1度とB軸、C軸共に少ない移動量となっている。
これに対して、工具姿勢が特異姿勢に近い場合について、B軸角度が0度付近で工具姿勢にばらつきが存在する場合を例に挙げる。このとき、CAMで作成される加工プログラムが、例えば、次の通りであるとする。
N11 G43.5 X0. Y0. I0.7071 J0.0000 K0.7071;
N12 X10. Y0. I0.000349 J0.000000 K1.000000:
N13 X0.1 Y0. I0.000000 J0.000349 K1.000000;
・・・
N20 G49;
この加工プログラムでは、「N12」ブロックと「N13」ブロックとで微小な工具姿勢のばらつきが存在し、その角度差は0.020度となっている。「N12」ブロック終点で、B軸角度が0.02度、C軸角度が0度に位置決めされたとする。
このとき、「N13」ブロック終点では、B軸角度が0.02度、C軸角度が90度、または、B軸角度が−0.02度、C軸角度が270度のいずれかの解が選択され、「N13」ブロックでの移動量は、前者の解が選択された場合、B軸移動量が0度、C軸移動量が90度となり、回転軸移動量の少ない後者の解が選択した場合でも、B軸移動量が0.04度、C軸移動量が−90度となり、どちらの場合でもC軸が大きく回転することとなる。
このように、加工プログラムにて指令した工具姿勢に従って工具姿勢の制御を単純に行うと、工具姿勢が特異姿勢に近い場合、CAMでの量子化誤差による問題に起因する微小な工具姿勢変化が、大きなC軸の回転移動量となりやすく、C軸の回転移動の時間が増大する傾向にある。
また、仮に、B軸、C軸の補間位置に基づいてX軸、Y軸、Z軸の補間位置を補正する制御を行うと、工具姿勢が特異姿勢に近い場合、C軸の移動量が大きくなることに伴い、X軸、Y軸、Z軸の移動量も大きくなるので、バックラッシ、ロストモーション、摩擦の影響が顕著に発生しやすく、加工精度が低下する可能性がある。
そこで、本実施の形態では、加工プログラムに指令された工具姿勢が特異姿勢に近いか否かについて判定を行い、工具姿勢が特異姿勢に近い場合に工具姿勢の変更を制限するよう制御することで、C軸の回転移動量の抑制を目指す。
具体的には、数値制御装置2は、図2に示すように、プログラム読み取り部21、判定部24、工具姿勢制御部22、補間・加減速処理部23、及び記憶部25を有する。
プログラム読み取り部21は、加工プログラム1を読み込み、読み込んだ加工プログラム1に記述された動作命令を解析して指令ブロック毎の移動データ210を生成して工具姿勢制御部22へ供給する。
移動データ210とは、各ブロックの命令を解釈した結果得られるブロック毎の移動位置(ブロック始点位置、終点位置)、工具姿勢、移動距離、移動速度、指令座標系(テーブル座標系での指令、ワーク座標系での指令)、補間モード(直線、円弧、非補間等)、制御モード(工具先端点制御の有効・無効の区別)などの動作に関する情報である。なお、テーブル座標系とは、テーブルを回転させるための回転軸(図1の場合、C軸)を有する機械において、テーブル回転に連動する座標であり、ワーク座標系指令とは、テーブルの回転とは無関係の座標系で、空間上に固定される座標系を表す。工具先端点制御では、機械の構成、加工形状の特徴に応じて、このどちらかの座標系で工具軌跡を指令している。
すなわち、プログラム読み取り部21は、加工プログラム1から、ワークWKに対する工具姿勢(例えば、工具姿勢を示すベクトルの値)をブロック毎に順次読み取る。プログラム読み取り部21は、読み取られた工具姿勢を判定部24へ供給する。
判定部24は、読み取られた工具姿勢が所定の工具姿勢範囲内に入るか否かを判定する。所定の工具姿勢範囲は、特異姿勢を含む範囲である。特異姿勢は、B軸によりテーブル101の主面101aと工具102の中心軸CAとが略垂直に交わるような工具102の姿勢であり(図1参照)、例えばB軸角度0度であるような工具102の姿勢である。所定の工具姿勢範囲は、例えば、特異姿勢(例えばB軸角度0度)を中央値として含み、特異姿勢の近傍とみなせる範囲(例えば、B軸角度−1度〜B軸角度+1度)である。判定部24は、判定結果を工具姿勢制御部22へ供給する。
工具姿勢制御部22は、移動データ210をプログラム読み取り部21から受け、判定結果を判定部24から受ける。工具姿勢制御部22は、判定部24による判定結果に応じて、移動データ210を用いて工具姿勢の制御内容を決定する。
すなわち、工具姿勢制御部22は、読み取られた工具姿勢が所定の工具姿勢範囲内に入る場合(すなわち、工具姿勢が特異姿勢に近い場合)、記憶部25を参照して前回の工具姿勢に関するデータ(例えば、工具姿勢を示すベクトルの値)を取得する。そして、工具姿勢制御部22は、前回の工具姿勢からの工具姿勢の変更が制限されるように、C軸の回転軸角度を含む各軸の目標位置を決定する。
例えば、工具姿勢制御部22は、読み取られた工具姿勢が所定の工具姿勢範囲内に入る場合、前回の工具姿勢が保持されるように、C軸の回転軸角度を含む各軸の目標位置を決定する。
補間・加減速処理部23は、前回の工具姿勢に関するデータ(例えば、前回の補間・加減速処理の結果)を記憶部25から受け、今回の工具姿勢に関するデータ(すなわち更新後の移動データ220)を工具姿勢の制御内容として工具姿勢制御部22から受ける。補間・加減速処理部23は、工具姿勢の制御内容に従って、各軸(X軸、Y軸、Z軸、B軸、C軸)を制御する。補間・加減速処理部23は、現在の工具姿勢から、工具姿勢制御部22で決定した工具姿勢に変化するまでの姿勢変化を制御する。
すなわち、補間・加減速処理部23は、前回の工具姿勢に関するデータと今回の工具姿勢に関するデータとに応じて、補間・加減速処理を行い、各軸(X軸、Y軸、Z軸、B軸、C軸)の移動指令230を生成してサーボアンプ3へ出力する。また、補間・加減速処理部23は、今回の工具姿勢に関するデータ(例えば、工具姿勢を示すベクトルの値や、補間・加減速処理の結果)を記憶部25へ供給する。
なお、補間・加減速処理の方法は、特に限定するものではないが、例えば特許文献1のような公知の技術を用いた補間を行うものであってもよい。例えば、B軸、C軸の補間位置に基づいてX軸、Y軸、Z軸の補間位置を補正する制御を行ってもよい。
記憶部25は、今回の工具姿勢に関するデータを補間・加減速処理部23から受けて記憶する。これにより、記憶部25は、補間・加減速処理部23により制御された工具姿勢を記憶する。
次に、数値制御装置2の動作を図3に沿って説明する。図3は、数値制御装置2の動作を説明するためのフローチャートである。
ステップS1では、プログラム読み取り部21が、加工プログラム1を読み込み、読み込んだ加工プログラム1に記述された動作命令を解析して指令ブロック毎の移動データ210を生成して工具姿勢制御部22へ供給する。
また、プログラム読み取り部21は、加工プログラム1から、ワークWKに対する工具姿勢(例えば、工具姿勢を示すベクトルの値)をブロック毎に順次読み取る。プログラム読み取り部21は、読み取られた工具姿勢を判定部24へ供給する。
判定部24は、加工プログラム1で指令された工具姿勢(読み込んだブロックの終点における工具姿勢)が特異姿勢近傍の所定の工具姿勢範囲に入るかどうかの判定を行う。判定部24は、ブロックの終点における工具姿勢が特異姿勢近傍の所定の工具姿勢範囲内である場合(ステップS1で「Yes」)、処理をステップS2へ進め、ブロックの終点における工具姿勢が所定の工具姿勢範囲外の場合(ステップS1で「No」)、処理をステップS3へ進める。
ここで、特異姿勢近傍の所定の工具姿勢範囲とは、予め特異点付近の姿勢とみなすために決定しておいた範囲であり、例えば、特異姿勢(B軸角度0度)を基準として特異姿勢近傍の範囲を1度とすると、B軸角度が−1度以上、+1度以下の範囲を特異姿勢近傍とみなすものである。
ステップS2では、判定部24が、読み込んだブロックの始点における工具姿勢が特異姿勢近傍の所定の工具姿勢範囲に入るかどうかの判定を行う。判定部24は、ブロックの始点における工具姿勢が特異姿勢近傍の所定の工具姿勢範囲内である場合(ステップS2で「Yes」)、処理をステップS4へ進め、ブロックの始点における工具姿勢が所定の工具姿勢範囲外の場合(ステップS2で「No」)、処理をステップS3へ進める。
ステップS3では、工具姿勢制御部22が、加工プログラム1で指令された工具姿勢を示すデータを、工具姿勢の制御内容として出力する。
ステップS4では、工具姿勢制御部22が、加工プログラム1で指令された工具姿勢とは異なる工具姿勢を示すデータを、工具姿勢の制御内容として出力する。例えば、工具姿勢制御部22は、記憶部25を参照して前回の工具姿勢に関するデータを取得し、工具姿勢を実現するための機械の角度(B軸、C軸)のいずれか、または、両方の軸の角度を前回の工具姿勢に一致させるように、B軸及び/又はC軸の回転軸角度を決定し、決定結果に応じた工具姿勢を示すデータを、工具姿勢の制御内容として出力する。
なお、ステップS4では、移動データ210のうち、指令座標系がワーク座標系指令である場合には、以下の処理を行う。まず、加工プログラム1で指令された工具先端位置(ワーク座標値)から、加工プログラム1で指令された回転軸角度を用いて、テーブル座標値に座標変換する。次に、上記に示した方法により、工具姿勢(回転軸角度)の変更を行う。さらに、テーブル座標値を変更後の回転軸角度を用いて、各軸の移動位置に座標変換することでブロック終点位置を計算し、これを移動データ210の終点座標値とする処理を行う。
ステップS5では、次の移動データがあるかどうかのチェックを行い、次の移動データがある場合(ステップS5で「Yes」)、移動データを更新し(ステップS6)、処理をステップS1に移す。なお、次の移動データがない場合(ステップS5で「No」)、処理を終了する。
以上のように、実施の形態1では、数値制御装置2において、判定部24が、プログラム読み取り部21により読み取られた工具姿勢が特異姿勢を含む所定の工具姿勢範囲内に入るか否かを判定する。工具姿勢制御部22は、工具姿勢が特異姿勢を含む所定の工具姿勢範囲内に入る場合、前回の工具姿勢からの工具姿勢の変更が制限されるように、回転軸(B軸、C軸)の回転軸角度を決定する。これにより、加工プログラムで指令された工具姿勢が特異姿勢近傍である場合に、回転軸(B軸、C軸)の回転移動量を抑制でき、回転軸(B軸、C軸)の回転移動の時間を低減できる。また、B軸、C軸の補間位置に基づいてX軸、Y軸、Z軸の補間位置を補正する制御を行っても、工具姿勢が特異姿勢に近い場合に、回転軸(B軸、C軸)の回転移動量を抑制できるので、X軸、Y軸、Z軸の移動量も抑制でき、バックラッシ、ロストモーション、摩擦の影響を低減でき、加工精度を向上できる。すなわち、回転軸の回転移動の時間を低減でき、加工精度を向上できる。
また、実施の形態1では、数値制御装置2において、記憶部25が、補間・加減速処理部23により制御された工具姿勢を記憶する。これにより、工具姿勢制御部22は、記憶部25を参照して前回の工具姿勢を把握することができ、工具姿勢が特異姿勢を含む所定の工具姿勢範囲内に入る場合、前回の工具姿勢からの工具姿勢の変更が制限されるように、回転軸(B軸、C軸)の回転軸角度を決定することができる。
また、実施の形態1では、数値制御装置2において、工具姿勢制御部22が、読み取られた工具姿勢が所定の工具姿勢範囲内に入る場合、前回の工具姿勢が保持されるように、回転軸(B軸、C軸)の回転軸角度を決定する。これにより、工具姿勢制御部22は、前回の工具姿勢からの工具姿勢の変更が制限されるように、回転軸(B軸、C軸)の回転軸角度を決定することができる。
例えば、工具姿勢制御部22は、読み取られた工具姿勢が所定の工具姿勢範囲内に入る場合、2つの回転軸であるB軸及びC軸の少なくとも一方の回転軸角度を前回の回転軸角度に一致させる処理を行う。これにより、無用な軸移動をなくすことができ、無用な軸移動をなくすことにより、各軸の移動方向が反転する際に発生するバックラッシやロストモーションの発生を防ぐことができる。
例えば、特異姿勢近傍で工具姿勢がばらつく場合に、加工プログラムで指定された工具姿勢を実現するための回転軸角度のうち、B軸の角度だけ計算された角度とし、C軸の角度は、前回と同じ値(工具姿勢が特異姿勢近傍の所定の範囲内に入ったときの工具姿勢)を保持するように工具姿勢を変更する場合でもよく、これにより、B軸動作を指令通り動かすとともに、より高速、かつ、より指令された工具姿勢に近い工具姿勢で工具姿勢を変化させることが可能となる効果がある。
また、実施の形態1では、判定部24が、例えば、読み込んだブロックの始点及び終点の両方が所定の工具姿勢範囲内である場合に、読み取られた工具姿勢が所定の工具姿勢範囲内に入ると判定し、読み込んだブロックの始点及び終点の少なくとも一方が所定の工具姿勢範囲外である場合に、読み取られた工具姿勢が所定の工具姿勢範囲内に入らないと判定する。これにより、読み取られた工具姿勢が所定の工具姿勢範囲内に入るか否かを確実に判定することができる。
実施の形態2.
次に、実施の形態2にかかる数値制御装置2について説明する。以下では、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
実施の形態1では、加工プログラムおいて指令された工具姿勢が特異姿勢近傍でばらつく場合に、例えば前回の工具姿勢を保持するような制御を行うが、実施の形態2では、特異姿勢近傍における姿勢変化を徐々に行うような制御を行う。
具体的には、数値制御装置2は、図4に示すように、次の点で異なる動作を行う。図4は、実施の形態2にかかる数値制御装置の動作を示すフローチャートである。なお、ステップS3、S5、S6については実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
ステップS1では、判定部24が、ブロックの終点における工具姿勢が所定の工具姿勢範囲外の場合(ステップS1で「No」)、処理をステップS11へ進める。
ステップS2では、判定部24が、ブロックの始点における工具姿勢が特異姿勢近傍の所定の工具姿勢範囲内である場合(ステップS2で「Yes」)、処理をステップS41へ進め、ブロックの始点における工具姿勢が所定の工具姿勢範囲外の場合(ステップS2で「No」)、処理をステップS21へ進める。
ステップS11は、読み込んだブロックの終点が特異姿勢近傍の所定の工具姿勢範囲外のケースに行われる処理であり、工具姿勢の変更を実施しないケースとなる。このため、前回のステップS21で記憶した工具姿勢の情報を記憶部25からクリア(消去)する処理を行う。
ステップS21は、特異姿勢近傍の所定の工具姿勢範囲内に入ってから出るまでの間の工具姿勢を変更する範囲の抽出を行う。すなわち、工具姿勢制御部22が、所定の工具姿勢範囲内に入った時の工具姿勢を記憶部25に記憶(メモ)させ、また、所定の工具姿勢範囲内から所定の工具姿勢範囲外へ出る直前の工具姿勢を記憶部25に記憶(メモ)させる。
具体的には、ステップS21では、読み込んだ加工プログラム始点における工具姿勢が特異姿勢の範囲外、終点における工具姿勢が特異姿勢の範囲内となる場合に実施されるステップであり、加工プログラムに記載された終点における工具姿勢VSを記憶しておくとともに、加工プログラムの先読みを行い、特異姿勢近傍の所定の範囲を出る直前の工具姿勢VEの取得および記憶を行う。
ステップS41は、加工プログラムに記載された工具姿勢とは異なる工具姿勢を出力する点で実施の形態1のステップS4と同様であるが、工具姿勢の変更方法について実施の形態1のステップS4と異なる処理を行う。
具体的には、ステップS41では、ステップS21で記憶しておいた工具姿勢VS、VEを用いて工具姿勢を変更する処理を行うものであり、後述するように、少なくとも1軸以上の回転軸角度が漸増、または、漸減するように変化させる処理を行う。
例えば、CAMで作成される加工プログラムが、例えば次の通りであるとする。
N21 G43.5 X0. Y0. I0.7071 J0.0000 K0.7071;
N22 X10. Y0. I0.003491 J0.000000 K0.999994;
N23 X0. Y10. I0.003491 J0.006046 K0.999976;
N24 X1. Y11. I0.000000 J0.000000 K1.000000;
N25 X6. Y10. I0.003438 J0.000606 K0.999994;
N26 X15. Y11. I0.000364 J0.002063 K0.999998;
N27 X15. Y30. I0.353553 J0.353553 K0.866025;
・・・
N30 G49;
この加工プログラムは、特異姿勢近傍の所定の範囲でB軸角度がばらつく場合を示したものであり、「N22」〜「N26」ブロックが特異姿勢に近い工具姿勢となっている。
このとき、仮に、加工プログラム通りに回転軸を移動させ、回転軸角度の移動量が小さくなるよう解の選択を行った場合、回転軸角度は、図5(a)の表に示すような角度に位置決めされ、「N22」〜「N26」ブロックでC軸角度が0度から80度までを大きく往復する、すなわち大きく増減を繰り返すプログラムとなっている。なお、このケースでは、ステップS21において計算される工具姿勢VSは「N22」ブロック終点における工具姿勢であり、VEは「N26」ブロック終点における工具姿勢となる。
それに対して、実施の形態2では、特異姿勢近傍の範囲の始点〜終点の間を例えば等間隔に分割して、回転軸の回転移動が徐々に行われるようにする。すなわち、特異姿勢近傍の所定の工具姿勢範囲に入った時点での工具姿勢VSから特異姿勢近傍の所定の工具姿勢範囲から出る直前の工具姿勢VEまで、少なくとも1軸以上の回転軸を漸減、または、漸増させる。
例えば、C軸角度のみ変更する場合、図5(b)の表に示すように変化させる。図5(b)の表に示す場合、「N22」〜「N26」ブロックでC軸角度が0度から80度まで徐々に増加している。例えば「N22」〜「N26」ブロックでC軸角度が20度ずつの等間隔の単位量で漸増している。
あるいは、例えば、C軸を漸増させるだけでなく、B軸も漸減させる場合、図5(c)の表に示すように変化させるものである。図5(c)の表に示す場合、「N22」〜「N26」ブロックにおいて、C軸角度が0度から80度まで徐々に増加しているとともに、B軸角度が0.20度から0.12度まで徐々に減少している。例えば、「N22」〜「N26」ブロックにおいて、「N22」〜「N26」ブロックにおいて、C軸角度が20度ずつの等間隔の単位量で漸増しているとともに、B軸角度が0.02度ずつの等間隔の単位量で漸減している。
このように、実施の形態2では、工具姿勢制御部22が、所定の工具姿勢範囲内に入った時点の工具姿勢から所定の工具姿勢範囲外に出る直前の工具姿勢まで、回転軸(B軸、C軸)の回転軸角度を漸増又は漸減させるように、回転軸(B軸、C軸)の回転軸角度を変化させる。これにより、工具姿勢が特異姿勢に近い場合に、回転軸(B軸、C軸)の回転移動量を抑制でき、工具姿勢を滑らかに変化させることが可能となる。
また、実施の形態2では、工具姿勢制御部22が、所定の工具姿勢範囲内に入った時点の工具姿勢から所定の工具姿勢範囲外に出る直前の工具姿勢まで、回転軸(B軸、C軸)の回転軸角度を複数のブロックのそれぞれについて等間隔の単位量で漸増又は漸減させるように、回転軸(B軸、C軸)の回転軸角度を変化させる。これにより、複数のブロックの間で工具姿勢を滑らかに変化させることが容易である。
なお、実施の形態2では、特異姿勢近傍の所定の工具姿勢範囲内にある移動指令のB軸角度、C軸角度の変化が複数のブロックのそれぞれについて等間隔になるよう漸減、漸増させているが、ワークから見た工具先端位置の直線移動量、すなわちX軸、Y軸、Z軸の直線移動量に関連付けて間隔を変動させてもよい。すなわち、工具姿勢制御部22は、直線軸の移動距離に応じて、回転軸角度の漸増又は漸減させるべき単位量を変化させてもよい。
例えば、図1に示す場合、C軸の回転がX−Y平面に沿ったものであることから、X軸の直線移動量やY軸の直線移動量が大きくなるに従って、C軸の回転移動量の漸増又は漸減させるべき単位量が小さくなるように制御されてもよい。また、B軸の回転がX−Z平面に沿ったものであることから、X軸の直線移動量やZ軸の直線移動量が大きくなるに従って、B軸の回転移動量の漸増又は漸減させるべき量が小さくなるように制御されてもよい。
このように、工具姿勢制御部22が、直線軸の移動距離に応じて、回転軸角度の漸増又は漸減させるべき単位量を変化させた場合、特異姿勢近傍の所定の工具姿勢範囲での直線軸の移動量と工具姿勢の変化とを連動させることができるため、さらに滑らかな加工面を得ることができるという効果がある。
以上のように、本発明にかかる数値制御装置は、工作機械の制御に有用である。
1 加工プログラム
2 数値制御装置
3 サーボアンプ
3X X軸アンプ
3Y Y軸アンプ
3Z Z軸アンプ
3B B軸アンプ
3C C軸アンプ
21 プログラム読み取り部
22 工具姿勢制御部
23 補間・加減速処理部
24 判定部
25 記憶部
100 工作機械
101 テーブル
102 工具
103X X軸サーボモータ
103Y Y軸サーボモータ
103Z Z軸サーボモータ
103B B軸サーボモータ
103C C軸サーボモータ
210 移動データ
220 更新後の移動データ
230 移動指令

Claims (6)

  1. 複数の直線軸と第1の回転軸と第2の回転軸とを有する工作機械を制御して、テーブルに載置されたワークに対する相対的な工具姿勢を制御する数値制御装置であって、
    前記工作機械に対する指令コードによって記述されたブロックを複数含んだ加工プログラムから、ワークに対する工具姿勢を前記ブロック毎に順次読み取るプログラム読み取り部と、
    前記読み取られた工具姿勢が所定の工具姿勢範囲内に入るか否かを判定する判定部と、 前記判定部による判定結果に応じて、工具姿勢の制御内容を決定する工具姿勢制御部と、
    前記決定された工具姿勢の制御内容に従って、前記複数の直線軸及び前記以上の回転軸を制御する補間・加減速処理部と、
    を備え、
    前記所定の工具姿勢範囲は、前記テーブルの主面と工具の中心軸とが垂直に交わる前記第1の回転軸の角度に対応する特異姿勢を含み、
    前記判定部は、読み込まれた前記ブロックの始点における前記第1の回転軸の角度が前記所定の工具姿勢範囲内に入り且つ読み込まれた前記ブロックの終点における前記第1の回転軸の角度が前記所定の工具姿勢範囲内に入る場合に、前記読み取られた工具姿勢が前記所定の工具姿勢範囲内に入ると判定し、
    前記工具姿勢制御部は、前記読み取られた工具姿勢が前記所定の工具姿勢範囲内に入る場合、前回の前記第2の回転軸の角度からの前記第2の回転軸の角度の変更が制限されるように、前記第2の回転軸の回転軸角度を決定する
    ことを特徴とする数値制御装置。
  2. 前記工具姿勢制御部は、前記読み取られた工具姿勢が前記所定の工具姿勢範囲内に入る場合、前回の前記第1の回転軸の角度からの前記第1の回転軸の角度の変更が制限されないように、前記第1の回転軸の回転軸角度を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  3. 前記補間・加減速処理部により制御された工具姿勢を記憶する記憶部をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  4. 前記工具姿勢制御部は、前記読み取られた工具姿勢が前記所定の工具姿勢範囲内に入る場合、前回の前記第2の回転軸の角度が保持されるように、前記第2の回転軸の回転軸角度を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  5. 前記工具姿勢制御部は、前記所定の工具姿勢範囲内に入った時点の工具姿勢から前記所定の工具姿勢範囲外に出る直前の工具姿勢まで、前記第2の回転軸の回転軸角度を漸増又は漸減させるように、前記第2の回転軸の回転軸角度を変化させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  6. 前記工具姿勢制御部は、前記直線軸の移動距離に応じて、回転軸角度の前記漸増又は漸減させるべき単位量を変化させる
    ことを特徴とする請求項5に記載の数値制御装置。
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