JP5423072B2 - 曲げ加工性および耐遅れ破壊特性に優れる高強度冷延鋼板およびその製造方法 - Google Patents

曲げ加工性および耐遅れ破壊特性に優れる高強度冷延鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、主として自動車のセンターピラーやドアインパクトビームなどの高強度車体構造部品の使途に供して好適な曲げ加工性および耐遅れ破壊特性に優れた高強度冷延鋼板およびその製造方法に関するものである。
なお、本発明において、「曲げ加工性に優れた」とは、90°曲げ加工を行った際に破壊が生じない最小の曲げ加工部先端における曲率半径が1.5mm以下であることを、また「耐遅れ破壊特性に優れた」とは、25℃、pH1の塩酸環境下で100h以上破壊が生じないことを意味する。
近年、CO2排出量の増加による地球温暖化への懸念から、欧州ではCO2の移動発生源である自動車からのCO2排出量の規制が進んでおり、自動車の燃費改善が強く求められている。燃費の改善には車体の軽量化が有効であるが、乗員の安全性を確保することも必要であるため、車体重量を低減しつつ、衝突安全性を従来以上に確保することが必要とされる。
これら車体軽量化および衝突安全性の双方を確保するために、高比強度の材料の適用により、使用する鋼板の薄肉化が検討されており、近年では、引張強度が980〜1180MPa級の高強度鋼板の、センターピラーやドアインパクトビームに代表される自動車保安部品への適用が進んでいる。しかしながら、車体軽量化に対する要求はさらに高まっており、1180MPa級鋼板よりもさらに高強度の鋼板を適用することによる更なる車体の軽量化を視野に入れた検討が行われている。
自動車保安部品は、一般にプレス成形により製造される。プレス成形性は材料の延性に強く依存するが、引張強度が980MPa超級の鋼板のプレス加工では曲げを主体とした成形が行われるため、980MPa超級の超高強度鋼板においては延性に加えて、曲げ加工性に優れることも必要とされる。また、引張強度が980MPaを超える高強度の材料では、プレス成形後の残留応力と、環境から侵入する水素に起因した遅れ破壊が懸念される。そのため、高強度の冷延鋼板を上述したような自動車保安部品として適用するためには、高いプレス成形性、すなわち延性、曲げ加工性および耐遅れ破壊特性に優れることが必要となる。
上記のような要求に対して、これまで種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1には、残留オーステナイト相のTRIP効果(Transformatoin Induced Plasticity:変態誘起塑性)を利用した、引張強度が1400MPaを超える超高強度薄鋼板に関する技術が開示されている。しかしながら、特許文献1に開示の例ではいずれも、焼入れ性の向上および残留オーステナイトの安定生成の観点からMoが添加されており、合金コストの上昇を招く不利があった。また、金属組織が、マルテンサイトに比べて比較的強度への寄与が小さいベイニティックフェライト相を母相としていることから、1470MPa以上の引張強度を得るために必要なC、Mn量が増大することから、鋼板の圧延負荷が増大するという製造上の問題も残していた。さらに、ベイナイト相の生成および残留オーステナイト相の安定化のために、焼鈍温度から室温までの冷却途中で等温保持を行う必要があるが、等温保持の温度および時間の変動は強度・延性等の材質変動を誘引するため、極めて厳格な操業が求められ、製造安定性の面でも問題を残していた。またさらに、特許文献1では、超高強度鋼板のプレス成形において曲げ加工性が重要であることを指摘しているものの、曲げ特性に関しては何ら開示されていない。
一方、特許文献2には、1470MPa以上の引張強度を有し、かつマルテンサイト単相組織からなる高強度鋼板が開示されている。しかしながら、特許文献2に開示の例は、伸びが6%と低いことに加え、180°曲げにおいて割れが発生しない最小の曲げ半径は4mmと大きく、十分な曲げ加工性が得られているとは言えない。
特開2007-197819号公報 特許3729108号公報
本発明は、上記の現状に鑑み開発されたもので、VやMo等の高強度化に有効ではあるものの合金コストを著しく上昇させる還移金属元素を含まず、また鋳造欠陥を誘引するおそれのあるAlを低減した鋼成分とした上で、1470MPa以上という高い引張強度と優れた加工性を有する冷延鋼板を、その有利な製造方法と共に提供することを目的とする。
従来、引張強度が1470MPa以上の鋼板を得るためには、金属組織をマルテンサイト単相組織(以下、特に断らない限りマルテンサイト相には焼戻しを施した焼戻しマルテンサイト相を含むものとする)が有効とされていた。しかしながら、一般に、マルテンサイト単相組織は強度の確保が比較的容易な反面、延性に乏しく加工性の点で不利であるとされてきた。そのため、高強度でかつ延性に優れる鋼板としては、TRIP効果を使用した鋼板、あるいはマルテンサイト相と延性に優れるフェライト相からなる二相組織鋼板の研究・開発が進められてきた。さらに、近年では、低温変態相の一種でベイナイト相を活用した鋼板も提案されている。
しかしながら、TRIP効果を発現させるためには、オーステナイト相の安定性を高めるために多量の合金元素を添加する必要があるだけでなく、焼鈍温度からの冷却時にMs変態点以上の温度で等温保持を行う必要があり、製造工程および製造コストの観点で好ましくない。さらに、等温保持工程における温度・保持時間の変動による強度・延性等の材質変動に対する感受性がマルテンサイト単相鋼板に比べて大きいという問題があった。
また、マルテンサイト相とフェライト相の二相組織は、延性には優れるものの、比較的少量のマルテンサイト相で所定の強度を発現させるために多量のC添加が必要となり、鋼板製造時の圧延荷重およびスポット溶接性の観点から好ましくない。さらに、金属組織が硬度の異なるマルテンサイト相とフェライト相から構成されるため、伸びフランジ性および破壊靭性がマルテンサイト単相組織に比べて低いという問題があった。
一方、ベイナイト相を活用した鋼板では、焼鈍温度からの冷却時にオーステナイト相をパーライトやフェライト相に変態させることなく、ベイナイト相生成温度域に冷却する必要があることから、パーライトおよびフェライト相の生成を遅滞させる目的でMnやCrが多量に添加されており、合金コストの観点で好ましくない。また、ベイナイト相を効果的に生成させるためには、焼鈍温度からベイナイト相生成温度までパーライトおよびフェライト相を生成させることなく高速冷却する必要がある。しかしながら、マルテンサイト相を利用した鋼板とは異なり、ベイナイト相を活用した鋼板を得るためには、ベイナイト相を生成させる前にマルテンサイト変態点以下まで鋼板を冷却してはならないことから、製造に際しては高速冷却が必要であるだけでなく、ベイナイト相生成温度域で厳密に冷却を停止させることが必要とされるため、従来の連続焼鈍ラインでの安定かつ効率的な生産は極めて困難であった。
以上のことから、引張強度が1470MPaを超える超高強度鋼板を得るためには、延性が比較的劣位であるという欠点はあるものの、マルテンサイト単相組織とすることが、合金コストおよび製造安定性の観点から有望と考えられる。
すなわち、マルテンサイト単相組織鋼板は、複相鋼板のように構成相の体積率で強度特性が変化することがなく、所定の機械的特性を有する鋼板を安定して製造することが可能であることに加え、所望の強度を発現させるために必要な合金元素量が比較的少量ですむことから、合金コストにも優れるという利点がある。
そこで、発明者らは、上記の背景からマルテンサイト単相組織鋼板においても優れた延性を発現させるべく鋭意検討を重ねた結果、Siを添加してマルテンサイト相の加工硬化能を上昇させることにより、従来のマルテンサイト単相鋼板よりも高い延性を発現させることが可能であることを見出した。また、Siの添加により、焼戻し中の炭化物の粗大化が抑制され、組織中に炭化物が微細・均一に分散した組織が得られることが分かった。炭化物は遅れ破壊を誘引する水素のトラップサイトとして機能するが、本発明では炭化物を組織中に微細・均一に分散させることにより、曲げ加工時に粗大な炭化物を起点とした亀裂発生および進展が抑制されるため、曲げ加工性も向上することも明らかとなった。さらに、耐遅れ破壊特性の観点では、炭化物を組織中に微細・均一に分散させることにより、粗大な炭化物による局所的な水素集中が抑制される効果もある。加えて、曲げ加工性に優れるために、高いひずみ量で曲げ加工した場合のマイクロボイドやマイクロクラックといった材料損傷が低減され、遅れ破壊の起点を低減することが可能となり、耐遅れ破壊特性が向上することを見出した。
一方、製造工程的には、冷間圧延後の焼鈍および冷却に際し、焼鈍温度とその後の冷却過程を適正に制御し、必要に応じて100℃以上、250℃以下の温度域で焼戻し熱処理を施すことが効果的であることも併せて見出した。
本発明は、上記の知見に基づき、さらに検討を加えた末に完成されたもので、その要旨構成は次のとおりである。
1.質量%で、
C:0.15〜0.20%、 Si:1.0〜2.0%、
Mn:1.5〜2.5%、 P:0.020%以下、
S:0.005%以下、 Al:0.01〜0.05%、
N:0.005%以下、 Ti:0.1%以下、
Nb:0.1%以下、 B:5〜30 ppm
を含み、残部はFeおよび不可避不純物からなり、かつ焼戻しマルテンサイト相を体積率で97%以上、残留オーステナイト相を体積率で3%未満(但し、鋼板表面より深さ10μm以内の部分を除く)の金属組織を有し、さらに引張強度が1470MPa以上、かつ0.2%耐力と引張強度の比が0.80以上であることを特徴とする曲げ加工性および耐遅れ破壊特性に優れる高強度冷延鋼板。
2.鋼板が、さらに質量%で、
Cu:0.20%以下
を含むことを特徴とする上記1に記載の曲げ加工性および耐遅れ破壊特性に優れる高強度冷延鋼板。
3.質量%で、
C:0.15〜0.20%、 Si:1.0〜2.0%、
Mn:1.5〜2.5%、 P:0.020%以下、
S:0.005%以下、 Al:0.01〜0.05%、
N:0.005%以下、 Ti:0.1%以下、
Nb:0.1%以下、 B:5〜30 ppm
を含み、残部はFeおよび不可避不純物からなる鋼スラブを、1200℃以上に加熱後、仕上げ圧延出側温度:800℃以上の条件で熱間圧延を施し、ついで冷間圧延後、得られた冷延鋼板に連続焼鈍を施すに際し、Ac3変態点〜(Ac3変態点+30℃)の温度範囲で30〜1200s保持後、720℃以上の温度域まで1℃/s以上の平均冷却速度で一次冷却したのち、一次冷却終了温度から平均冷却速度:100〜1000℃/sで100℃以下まで二次冷却し、ついで100〜250℃の温度域で120〜1800s保持することを特徴とする、焼戻しマルテンサイト相を体積率で97%以上、残留オーステナイト相を体積率で3%未満(但し、鋼板表面より深さ10μm以内の部分を除く)の金属組織を有し、さらに引張強度が1470MPa以上、かつ0.2%耐力と引張強度の比が0.80以上である曲げ加工性および耐遅れ破壊特性に優れる高強度冷延鋼板の製造方法。
4.前記鋼スラブが、さらに質量%で、
Cu:0.20%以下
を含むことを特徴とする上記3に記載の曲げ加工性および耐遅れ破壊特性に優れる高強度冷延鋼板の製造方法。
本発明によれば、部品にプレス成形後も環境から侵入する水素に起因した遅れ破壊が生じ難い優れた耐遅れ破壊特性を有し、かつ成形時には優れた加工性を発現する引張強度:1470MPa以上の超高強度冷延鋼板を、生産性よく得ることができる。
そのため、遅れ破壊が生じにくい超高強度部品として、例えばセンターピラーやインパクトビーム等の自動車保安部品に供して偉効を奏する。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明は、焼戻しマルテンサイト単相組織でありながら加工性に優れる鋼板を得るべく鋭意研究を行った末に、開発されたものである。すなわち、発明者らは、Siを添加することによって、焼戻しマルテンサイト相の加工硬化能が向上すると共に、炭化物を組織中に微細・均一に分散させることが可能となり、1470MPa以上の極めて高い引張強度を有しながらも、高い曲げ加工性ならびに優れた耐遅れ破壊特性を有する冷延鋼板が得られることを見出し、本発明を完成させたものである。
なお、本発明における「高い延性」とは、JIS5号引張試験における破断伸びが10%以上のことを、「優れた耐遅れ破壊特性」とは、25℃、pH1の塩酸において100h以上破壊が生じないことをいう。
また、本発明における「焼戻しマルテンサイト単相組識」とは、焼戻しマルテンサイト相が体積率で97%以上で、かつ残留オーステナイト相が体積率で3%未満の組織と定義する。このマルテンサイト単相組織は、焼鈍温度からの急冷によって得られるものであり、このプロセスによれば、合金元素を多量に添加することなしに超高強度の鋼板を安定して得ることが可能である。
以下、本発明において、金属組織を前記のように規定した理由について説明する。
<焼戻しマルテンサイト単相組織>
金属組織を、焼戻しマルテンサイト単相(但し、鋼板表面より深さ10μm以内の部分は除く)とすることは、本発明において極めて重要な要件である。すなわち、焼戻しマルテンサイト単相組織とすることで、1470MPa以上の引張強度を得るために必要な合金元素量を低減させることが可能となる。ここで、焼戻しマルテンサイト単相組織とは、金属組織中にフェライト相やパーライト相、ベイナイト相を含まない組織であり、かつマルテンサイト変態せずに残留している残留オーステナイト相が体積率で3%未満であることを指す。ただし、Fe3CやNbC、TiN等の析出物、ならびに不可避的に生成するMnS等の介在物が組織中に含まれていても良い。
また、脱炭等により鋼板の表面から深さ10μm以内にフェライト相が生成する場合があるが、鋼板表層部におけるフェライト相は加工性を低下させるものではないため、表層部にフェライト相が含まれていても差し支えない。このため、本発明では鋼板の表面から深さl0μm以内の組織は限定しないこととした。
次に、本発朋において、鋼の成分組成を前記の範囲に限定した理由について説明する。なお、成分に関する%表示は特に断らない限り質量%を意味するものとする。
<C:0.15〜0.20%>
Cは、オーステナイト相を安定化させる元素であると共に、鋼板の強度を得るために必要な元素である。C添加量が0.15%未満ではマルテンサイト単相組織であっても1470MPa以上の引張強度を得ることが困難となる。一方、0.20%を超えて添加した場合、所定の強度は得られるものの、溶接時に生じる溶接部ならびに溶接による熱影響部が著しく硬化し、溶接性が低下する。このため、C量は0.15〜0.20%の範囲とする。好ましくは0.17〜0.19%の範囲である。
<Si:1.0〜2.0%>
Siは、鋼板を硬質化させるのに有効な置換型固溶強化元素であるだけでなく、母相の加工硬化能を上昇させ延性を向上させる元素でもある。これらの効果を発現させるためには、1.0%以上含有させる必要がある。しかしながら、Si量が多くなると、熱間圧延でのスケール形成が顕著になり、最終製品での欠陥率が増加し、経済的に好ましくない。一方で、SiはAc3点を上昇させる作用があり、2.0%を超えて添加すると、オーステナイト単相組織となる焼鈍温度が著しく上昇し、製造コストの増加を招く。それ故、Si量は1.0〜2.0%の範囲とする。より好ましくは1.0〜1.5%の範囲である。
<Mn:1.5〜2.5%>
Mnは、オーステナイト相を安定化させ、マルテンサイト単相組織が得られる上部臨界冷却速度を小さくして、マルテンサイト単相組織を得やすくするだけでなく、鋼の強化にも有効な元素である。しかしながら、Mn量が1.5%未満では、焼鈍温度から急冷完了までに要する時間中にフェライト相やパーライト相、ベイナイト相等が生成して強度が低下し、所望の強度を有する鋼板を安定して製造することが困難となる。一方、2.5%を超えると偏折が顕著となり、加工性が劣化するだけでなく、熱間圧延ならびに冷間圧延時に必要な圧延荷重が著しく大きくなるため、好ましくない。それ故、Mn量は1.5〜2.5%の範囲とする。好ましくは1.5〜2.0%の範囲である。
<P:0.020%以下>
Pは、粒界偏折による粒界破壊を助長する元素であり、その含有はできるだけ低い方が望ましいため、その上限を0.020%とする。好ましくは0.010%以下である。特に溶接性向上の観点からは、0.008%以下とすることが好ましい。
<S:0.005%以下>
Sは、MnSなどの介在物となって、耐衝撃特性や耐遅れ破壊特性の劣化を誘引するため、その含有は極力低減することが望ましく、その上限を0.005%とする。好ましくは0.001%以下である。
<Al:0.01〜0.05%>
Alは、脱酸のために有効な元素であるので0.01%以上含有させるものとする。しかしながら、多量に添加すると鋼板中の介在物が増加して延性を低下させるため、その上限を0.05%とする。
<N:0.005%以下>
Nは、不可避不純物であり、窒化物を形成する。特に含有量が0.005%超になると窒化物の形成により高温および低温での延性が低下する。そのため、N量は0.005%以下とする。
<Ti:0.1%以下、Nb:0.1%以下>
Ti,Nbはいずれも、炭化物や窒化物等の析出物を形成し、鋼の強度を上昇させる他、結晶粒を微細にすることにより、降伏強度を高めるために有効な元素である。これらの効果を得るためには0.01%以上の添加が好ましいが、0.1%を超えるとその効果が飽和する。それ故、Ti,Nb量はそれぞれ0.1%以下とする。
<B:5〜30ppm>
Bは、鋼の焼入れ性を向上させ、マルテンサイト単相組織をより容易に得るために有効な元素である。しかしながら、添加量が5ppm未満ではその添加効果に乏しく、一方30ppmを超えて添加しても焼入れ性向上効果は飽和し、むしろ延性の低下が懸念される。それ故、B量は5〜30ppmの範囲とする。好ましくは5〜20ppmの範囲である。
以上、基本成分について説明したが、本発明では、その他にも、以下に述べる成分を必要に応じて適宜含有させることができる。
<Cu:0.20%以下>
Cuは、オーステナイト相を安定化させ、マルテンサイト単相組織を得やすくするだけでなく、腐食環境下において鋼板表層に濃化層を形成することにより鋼中への水素の侵入を抑制し、耐遅れ破壊特性を向上させる作用がある。しかしながら、添加量が0.20%を超えるとこれらの効果は飽和するため、Cuは0.20%以下で含有させるものとした。
次に、本発明に従う高強度冷延鋼板の製造方法について述べる。
本発明に係る高強度冷延鋼板は、上記した成分組成に調整した鋼スラブを、1200℃以上に加熱後、仕上げ圧延出側温度:800℃以上の条件で熱間圧延し、ついで冷間圧延後、連続焼鈍に際し、Ac3変態点〜(Ac3変態点+30℃)の温度範囲で30〜1200s保持後、720℃以上の温度域まで1℃/s以上の平均冷却速度で一次冷却し、引き続き一次冷却終了温度から平均冷却速度:100〜1000℃/sで100℃以下まで二次冷却した後、100〜250℃の温度域で120〜1800s保持することによって得ることができる。
以下、本発明の製造方法において、各処理条件を上記の範囲に限定した理由について説明する。
<スラブ加熱温度:1200℃以上>
スラブ加熱温度は、未固溶の析出物および介在物を溶解させることによって、熱間圧延時の変形抵抗を低減させ、生産性を安定化させるためには高い方が望ましい。加熱温度が1200℃未満では、圧延荷重が増大し、熱間圧延時のトラブル発生の危険が増大する。したがって、スラブ加熱温度は1200℃以上とするが、加熱温度があまりに高くなると酸化重量の増加に伴うスケールロスの増大につながるため、スラブ加熱温度は1300℃以下とすることが望ましい。
<仕上げ圧延出側温度:800℃以上>
仕上げ圧延出側温度を800℃以上とすることで、均一な熱延母相組織を得ることができ、用途上、問題なく使用することができる。この点、仕上げ圧延出側温度が800℃を下回ると、鋼板の組織が不均一となり、延性が低下するだけでなく、成形時に種々の不具合が発生するおそれが増大する。また、圧延出側温度が800℃未満の場合、加工組織の残留を回避すべく高い巻取り温度を採用しても、粗大粒の発生に伴う同様の不具合を生じる。したがって、仕上げ圧延出側温度は800℃以上とした。なお、仕上げ圧延出側温度の上限については特に制限はないが、過度に高い温度で圧延した場合にはスケール疵などの原因となるため、1000℃以下程度とすることが好ましい。
上記の熱間圧延後は巻取り処理を行う。本発明において巻取り温度は特に限定されないが、巻取り温度が高すぎると、上述したように粗大粒が生成し、鋼板組織が不均一となるため延性が低下する。一方、巻取り温度が低すぎると、熱間圧延によって生じた加工組織が残留し、次工程である冷間圧延での圧延荷重の増大を招く。従って、巻取り温度は400〜700℃程度とすることが望ましい。好ましくは650℃前後である。
引き続き、冷間圧延を行うが、冷間圧延条件については特に制限はなく、従来公知の方法に従えばよい。
ついで、連続焼鈍を行う。以下、この連続焼鈍条件について説明する。
<焼鈍処理:Ac3変態点〜(Ac3変態点+30℃)で30〜1200s保持>
マルテンサイト単相組織を得るためには、焼鈍時にオーステナイト単相組織とする必要がある。そのため、焼鈍温度はAc3変態点以上とする必要がある。ただし、オーステナイト単相組織となる温度であっても、焼鈍温度が過度に高い場合には結晶粒が著しく粗大化し、鋼板の降伏強度ならびに靭性が低下する。そのため、焼鈍温度の上限を(Ac3変態点+30℃)とする。
また、上記した焼鈍温度での保持時間が30s未満の場合には、組織がオーステナイト単相組織にならずマルテンサイト単相組織が得られないだけでなく、冷間圧延によって形成された加工組織が残存し、焼鈍後の組織が不均一となり延性の低下を招く。一方、保持時間が1200sを超えると結晶粒が著しく粗大化し、やはり鋼板の降伏強度ならびに勒性が低下する。そのため、焼鈍時の保持時間は30〜1200sの範囲とする。好ましくは300〜900sの範囲である。
<720℃以上の温度域まで1℃/s以上の平均冷却速度で一次冷却し、さらに平均冷却速度:100〜1000℃/sで100℃以下まで二次冷却>
マルテンサイト単相組織を得るためには、焼鈍によりオーステナイト単相組織とした後に、フェライト相やパーライト相、ベイナイト相を生成させることなく100℃以下まで冷却する必要がある。しかしながら、720℃以上の温度域までの一次冷却を1℃/s未満の平均冷却速度で行った場合、冷却中にフェライト相が生成し1470MPa以上の引張強度を有するマルテンサイト単相組織が得られない。
なお、一次冷却における冷却終了温度を720℃以上としたのは、フェライト相およびパーライト相の生成が、720℃未満の温度領域で最も顕著に生じるためである。この一次冷却終了温度の上限は特に限定されるものではなく、上記した焼鈍温度から直接、次に述べる二次冷却の条件で急速冷却しても良い。
また、引き続く二次冷却を100℃/s未満の平均冷却速度で行った場合、100℃以下の温度域まで到達する間にフェライト相やパーライト相、ベイナイト相が生成し、やはり1470MPa以上の引張強度を有するマルテンサイト単相組織を得ることができない。一方、二次冷却における平均冷却速度が1000℃/sより大きくなると、冷却による鋼板の収縮割れが生じるおそれがあるため、上限を1000℃/sとする。なお、二次冷却としては、水焼入れを行うことが好ましい。
<100〜250℃の温度範囲で120〜1800s保持>
この焼戻し処理は、マルテンサイト相を軟質化させ加工性を向上させるために行う。すなわち、上記の二次冷却後、マルテンサイト相を焼戻すため、100〜250℃の温度域で120〜1800s保持する。焼戻し温度が100℃未満では、マルテンサイト相の軟質化が不十分で加工性の向上効果が期待できない。一方、焼戻し温度が250℃を超えると、再加熱のためのコスト増につながるだけでなく、著しい強度の低下を招き、所望の効果を得ることができない。
また、保持時間が120sに満たないと、保持温度におけるマルテンサイトの改質化が十分には生じないため、加工性の向上効果が期待できない。一方、保持時間が1800sを超えると、マルテンサイトの軟質化が過度に進行することにより強度が著しく低下することに加え、再加熱時間の増加により製造コストの増加を招く。なお、当該温度で保持した後の冷却手法ならびに速度については限定されることはない。
表1に示す成分組成になる鋼スラブを、表2に示す条件で熱間圧延した後、常法に従う冷間圧延により板厚:1.4mmの冷延鋼板とした。ついで、表2に示す条件で連続焼鈍ならびに焼戻し処理を施した。
かくして得られた冷延鋼板の引張特性、曲げ特性、金属組織および耐遅れ破壊特性について調査した結果を、表3に示す。
なお、引張特性、曲げ特性、金属組織および耐遅れ破壊特性はそれぞれ、以下に示す手法で評価した。
<引張試験>
得られた冷延鋼板の圧延直角方向にJIS 5号引張試験片を採取し、JIS Z 2241の規定に準拠し、0.2%耐力(YS)、引張強度(TS)および破断伸び(EL)を求めた。
<曲げ試験>
曲げ試験は、得られた冷延鋼板より圧延方向を長手として110mm×35mmの板をせん断後、各端面を研削加工し、100mm×30mmとしたものを試験片とした。これらの試験片を3点曲げ試験機を用い、種々の曲率半径を有するポンチにより90°曲げ加工を施し、曲げ頂点部に破壊が生じる限界の曲げ半径(以下:限界曲げ半径と表記する)をそれぞれ求めた。
<金属組織評価>
得られた冷延鋼板から試験片を採取し、圧延方向と平行な断面について鏡面研磨、ナイタールによるエッチングを施し、光学顕微鏡または走査型電子顕微鏡を用いて微細組織を観察・撮影し、焼戻しマルテンサイト相などの構成相の種類を同定した。フェライト相が認められた試験片については、組織写真を画像解析装置を用いて2値化することにより、焼戻しマルテンサイト相とフェライト相の体積率をそれぞれ求めた。また、組織中の残留オーステナイト分率をMo管球を用いたX線回折法により測定した。
<遅れ破壊特性評価試験>
得られた冷延鋼板から、圧延方向を長手として30mm×100mmに切断後、端面を研削加工した試験片を用い、この試験片を180°曲げにより破壊が生じない所定の曲げ半径で180°曲げ加工を施した。この曲げ加工を施した試験片に生じたスプリングバックをボルトにより所定量締込み、試験片に応力を負荷したのち、25℃、pH1のHCl水溶液に浸漬し、破壊が生じるまでの時間を最長100hまで測定した。
Figure 0005423072
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表3から明らかなように、本発明に従う適正成分組成に調整した鋼板を、本発明に従う製造条件で製造して得た発明例(No.1〜8)はいずれも、引張強度が1470MPa以上で、かつYS(0.2%耐力)とTS(引張強度)の比が0.80以上と極めて高強度でありながら、破断伸びが10%以上で、90°限界曲げ半径が1.5mm以下という優れた加工性を有する焼戻しマルテンサイト単相組織からなる冷延鋼板が得られている。しかも、これらの発明例はいずれも、pH1の塩酸中において100h以上破壊が生じない良好な耐遅れ破壊特性を有していることが分かる。特に、適量のCuを添加したNo.8は、塩酸に24h浸漬した後の鋼中拡散性水素量が他の発明例に比べても大幅に改善されており、遅れ破壊を誘引する拡散性水素の鋼中への侵入を抑制していることが分かる。
これに対し、鋼成分が本発明の範囲外であるNo.9〜15は、所定の引張強度、0.2%耐力/引張強度比、1.5mm以下の90°限界曲げ半径およびフェライトを含まない焼戻しマルテンサイト単相組織の全てを満足することはできず、本発明には適合しないことが分かる。また、鋼成分が本発明の範囲内であっても、製造条件が適切でない場合には、No.16〜24に示すように、フェライトが生成し焼戻しマルテンサイト単相組織が得られなかったり、過度の焼戻しによって所定の強度が得られなかったり、あるいは焼戻しが不十分であるために良好な曲げ加工性が得られなかったり、さらには十分な耐遅れ破壊特性を有していないなど、いずれも本発明で目標とする諸特性を全て同時に満足する鋼板は得られていない。
本発明は、主として自動車のドアインパクトビームやセンターピラーをはじめとする、超高強度車体保安部品等の使途に好適な焼入れ、焼戻し処理用の薄鋼板であり、かかる鋼板を用いた自動車用部品を製造するに当たり、鋼組成、圧延条件ならびに焼鈍条件を適正に制御することによって、焼戻しマルテンサイト単相組織でありながら、優れた強度−延性バランス、曲げ加工性および耐遅れ破壊特性を発現させることができる。

Claims (4)

  1. 質量%で、
    C:0.15〜0.20%、 Si:1.0〜2.0%、
    Mn:1.5〜2.5%、 P:0.020%以下、
    S:0.005%以下、 Al:0.01〜0.05%、
    N:0.005%以下、 Ti:0.1%以下、
    Nb:0.1%以下、 B:5〜30 ppm
    を含み、残部はFeおよび不可避不純物からなり、かつ焼戻しマルテンサイト相を体積率で97%以上、残留オーステナイト相を体積率で3%未満(但し、鋼板表面より深さ10μm以内の部分を除く)の金属組織を有し、さらに引張強度が1470MPa以上、かつ0.2%耐力と引張強度の比が0.80以上であることを特徴とする曲げ加工性および耐遅れ破壊特性に優れる高強度冷延鋼板。
  2. 鋼板が、さらに質量%で、
    Cu:0.20%以下
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の曲げ加工性および耐遅れ破壊特性に優れる高強度冷延鋼板。
  3. 質量%で、
    C:0.15〜0.20%、 Si:1.0〜2.0%、
    Mn:1.5〜2.5%、 P:0.020%以下、
    S:0.005%以下、 Al:0.01〜0.05%、
    N:0.005%以下、 Ti:0.1%以下、
    Nb:0.1%以下、 B:5〜30 ppm
    を含み、残部はFeおよび不可避不純物からなる鋼スラブを、1200℃以上に加熱後、仕上げ圧延出側温度:800℃以上の条件で熱間圧延を施し、ついで冷間圧延後、得られた冷延鋼板に連続焼鈍を施すに際し、Ac3変態点〜(Ac3変態点+30℃)の温度範囲で30〜1200s保持後、720℃以上の温度域まで1℃/s以上の平均冷却速度で一次冷却したのち、一次冷却終了温度から平均冷却速度:100〜1000℃/sで100℃以下まで二次冷却し、ついで100〜250℃の温度域で120〜1800s保持することを特徴とする、焼戻しマルテンサイト相を体積率で97%以上、残留オーステナイト相を体積率で3%未満(但し、鋼板表面より深さ10μm以内の部分を除く)の金属組織を有し、さらに引張強度が1470MPa以上、かつ0.2%耐力と引張強度の比が0.80以上である曲げ加工性および耐遅れ破壊特性に優れる高強度冷延鋼板の製造方法。
  4. 前記鋼スラブが、さらに質量%で、
    Cu:0.20%以下
    を含むことを特徴とする請求項3に記載の曲げ加工性および耐遅れ破壊特性に優れる高強度冷延鋼板の製造方法。
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