JP5418414B2 - ナビゲーション装置、及び、プログラム - Google Patents
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Description
このナビゲーションシステムは、例えば、利用者により出発地及び目的地が指定されると、出発地から目的地までの誘導ルートを適宜検索(探索)し、検索により得た誘導ルートを地図画像上に示してモニタに表示する。また、ナビゲーションシステムは、自車(自己車両)の現在位置を示す自車シンボルを、この誘導ルートが示された地図画像上に合成して表示する。
そして、利用者は、地図画像上の自車シンボルにて自車の現在位置を把握しつつ、誘導ルートに沿って自車を運転することにより、目的地まで容易に到達することができる。
しかしながら、このようにして検索された誘導ルートが、必ずしも利用者の満足するものとならない場合も多い。つまり、利用者毎に走行する目的や条件が異なっているため、一律に、最短距離や最短時間の誘導ルートを提示しても、その誘導ルートを走行した利用者によっては、種々の不都合が生じる場合もあった。
このような場合に、提示された最短距離や最短時間の誘導ルートに沿って走行すると、省エネルギに反したり、初心者等にとって運転が困難であったり、そして、揺れ等により乳幼児等に必要以上の苦痛を強いることとなってしまう。
また、運転者が初心者等の場合に、例えば、右折やレーンチェンジを多用する誘導ルートが検索されてしまうと、初心者等に難易度の高い運転を強いることになり、場合によっては、誘導ルートに沿った走行を運転者が途中で諦めてしまうこともある。
更に、搭乗者が乳幼児等の場合に、路面の凹凸の大きい(多い)未舗装道路等の誘導ルートが検索されてしまうと、乗り心地の悪さから、乳幼児等が泣き出してしまうこともある。
請求項4記載の発明は更に、前記設定手段は、前記運転者の特性として更に、初心者、高齢者、狭い道が苦手な人のうちのいずれかの特性を設定可能とすることを特徴とする。
請求項6記載の発明のナビゲーション装置は、交通網に関する複数の判断要素項目に基づいて経路探索を行うナビゲーション装置であって、運転者または搭乗者の特性を設定する設定手段と、前記設定手段により設定された特性に対応した重み値を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された重み値により重み付けされた判断要素項目に基づいて経路探索を行う探索手段とを備え、前記判断要素項目は、運転者の運転のしやすさに影響を与える道路の特性に関する判断要素項目と、搭乗者の快適性に影響を与える道路の特性に関する判断要素項目とを含み、前記重み情報記憶手段は、搭乗者の快適性よりも運転者の運転のしやすさへの影響の度合いが大きい判断要素項目については、搭乗者の特性に対応する重み値よりも運転者の特性に対応する重み値の方がより絶対値の大きい値を記憶することを特徴とする。
請求項12記載の発明のプログラムは、交通網に関する複数の判断要素項目に基づいて経路探索を行うナビゲーション装置のコンピュータを、運転者または搭乗者の特性を設定する設定手段と、前記設定手段により設定された特性に対応した重み値を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された重み値により重み付けされた判断要素項目に基づいて経路探索を行う探索手段として機能させるためのプログラムであって、前記決定手段は、前記設定手段により搭乗者の特性が設定された場合は、運転者の特性が設定された場合よりも路面の凹凸を示す判断要素項目に対する重み値を大きくすることを特徴とする。
請求項13記載の発明のプログラムは、交通網に関する複数の判断要素項目に基づいて経路探索を行うナビゲーション装置のコンピュータを、運転者または搭乗者の特性を設定する設定手段と、前記設定手段により設定された特性に対応した重み値を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された重み値により重み付けされた判断要素項目に基づいて経路探索を行う探索手段として機能させるためのプログラムであって、前記決定手段は、前記設定手段により運転者の特性が設定された場合は、搭乗者の特性が設定された場合よりも過去の事故件数を示す判断要素項目に対する重み値を大きくすることを特徴とする。
請求項14記載の発明のプログラムは、交通網に関する複数の判断要素項目に基づいて経路探索を行うナビゲーション装置のコンピュータを、交通網を規定する複数のノード及びリンクを含んで構成され、少なくとも各リンクにそれぞれ所定の判断要素項目が設定されている交通網情報を記憶する交通網情報記憶手段と、運転者または搭乗者の特性を設定する設定手段と、前記設定手段により設定可能な複数の特性の各々に対応して、前記交通網情報の各判断要素項目に対する重み値を記憶する重み情報記憶手段と、前記重み情報記憶手段に記憶されている重み値に基づいて、前記設定手段により設定された特性に対応した重み値を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された重み値により重み付けされた判断要素項目に基づいて経路探索を行う探索手段と、前記設定手段により設定された特性に対応する前記重み情報記憶手段の重み値及び、前記交通網情報の各判断要素項目に従って、少なくとも各リンクの区間距離を補正する補正手段として機能させるためのプログラムであって、前記探索手段は、前記補正手段により補正された各リンクの区間距離に基づいて、全体の移動距離がより短くなる移動ルートを探索し、前記判断要素項目は、運転者の運転のしやすさに影響を与える道路の特性に関する判断要素項目と、搭乗者の快適性に影響を与える道路の特性に関する判断要素項目とを含み、前記重み情報記憶手段は、搭乗者の快適性よりも運転者の運転のしやすさへの影響の度合いが大きい判断要素項目については、搭乗者の特性に対応する重み値よりも運転者の特性に対応する重み値の方がより絶対値の大きい値を記憶することを特徴とする。
図1は、この発明の第1の実施の形態に適用されるナビゲーションシステムの構成の一例を示す模式図である。図示するように、このシステムは、管理サーバ1と、利用者の車両(車両Va,Vb等)に搭載された車載端末2とが、無線通信ネットワーク9を介して接続されて構成される。
具体的にCPU11は、後述するデータ変換処理を実行し、道路網を規定する道路網情報(後述するリンク情報の各区間距離)を、走行目的(走行条件)に応じて補正(変換)する。そして、補正した道路網情報等を、各車載端末2に向けて送信し、若しくは、ディスクdに記録して各車載端末2が利用できるようにする。
プログラム記憶領域12aには、後述するデータ変換処理等を含む種々のプログラムが予め記憶されている。
一方、データ記憶領域12bには、地図データ及び、テーブルデータ等が記憶されている。これら地図データ及び、テーブルデータについて、具体的に説明する。
なお、図4中におけるノード接続情報、区間距離は、走行ルートの検索等に使用される基本データ項目である。また、渋滞度、信号数、最大カーブ曲率、道幅、車線数、年間事故件数、最大勾配、平均勾配、及び、路面の凹凸等の情報は、多目的ルートの判断(リンク情報の補正)等に使用される判断用データ項目である。
この目的別距離換算用重みデータテーブルは、種々の走行目的(走行条件)に対応して、リンク情報(各リンクの区間距離)を換算(補正)するための重み値を規定したテーブルであり、図5に示すように、区間距離、渋滞度、信号数、道幅、最大カーブ曲率、車線数、年間事故件数、最大勾配、平均勾配、及び、路面の凹凸等の判断要素に対する重み値が走行目的別に規定されている。
この図5中には、走行目的の一例として、省エネルギ(省エネを優先)、運転者の特性(初心者や狭い道が苦手等)、及び、搭乗者の特性(乳幼児や酔い易い体質等)が含まれている。
このプログラム実行領域13aには、CPU11により実行されるプログラムが記憶装置12(プログラム記憶領域12a)から適宜読み出されて記憶される。
例えば、作業領域13bには、図6(a)〜(c)等に示すような補正(変換)後のリンク情報が記憶される。
これらのリンク情報は、CPU11が後述のデータ変換処理を実行することにより、走行目的(走行条件)に応じて、データ変換された情報である。つまり、図5のリンク情報における各区間情報が、走行目的に応じて、それぞれ補正されたものである。
具体的には、図6(a)が、省エネルギを走行目的として補正されたリンク情報であり、また、図6(b)が、初心者や高齢者が運転することを走行条件として補正されたリンク情報であり、そして、図6(c)が、乳幼児や病人が搭乗することを走行条件として補正されたリンク情報である。
例えば、図7(a)に示すリンクn(実際の区間距離:10km)が、アップダウンの激しい区間である場合や、未舗装の区間である場合において、省エネルギを走行目的とする場合には、図7(b)に示すように、実際の区間距離よりも長く(例えば、15km)補正される。これにより、リンクnは、補正前よりも走行ルートとして検索され難くなる。
なお、逆に、実際の区間距離よりも短く補正すれば、そのリンクは、走行ルートとして検索され易くなる。
例えば、通信装置17は、走行目的に応じて区間距離を補正したリンク情報(上述した図6(a)〜(c)に示すリンク情報)を含んだ道路網情報等を、無線通信ネットワーク9を介して各車載端末2に送信する。
具体的にCPU21は、後述するナビゲーション処理を実行し、走行目的に応じて補正された道路網情報(リンク情報等)を使用して、出発地から目的地までの距離が最短距離となるリンク及びノードの組み合わせの走行ルートを検索する。そして、利用者により選択された走行ルート(誘導走行ルート)に沿って利用者を目的地まで適切に誘導する。
そして、プログラム実行領域22aには、CPU11により実行される種々のプログラムが適宜読み出されて記憶され、また、作業領域22bには、作業データ等が適宜記憶される。
このプログラム記憶領域23aには、CPU21が実行する種々のプログラムが予め記憶されている。
また、データ記憶領域23bには、各プログラムに対応した種々のデータが記憶される。例えば、データ記憶領域23bには、管理サーバ1から送られたリンク情報(上述した図6(a)〜(c)に示すようなリンク情報)を含んだ道路網情報等が記憶される。
具体的に表示装置24は、CPU21が後述するナビゲーション処理を実行する際に、目的地等を利用者に設定させるための設定画像(地名一覧や地図画像等)を表示したり、走行目的(走行条件)を利用者に選択させるための選択画像(目的一覧等)を表示したりする。
また、目的地までの誘導走行ルートが決定された後では、誘導走行ルートを示す地図画像上の道路を特定の色で塗りつぶし(色分けし)、その地図画像上に、自車(自己車両)の現在位置を示す自車シンボルを重畳したナビゲーション画像を表示する。
例えば、通信装置25は、管理サーバ2から送られるリンク情報(上述した図6(a)〜(c)に示すようなリンク情報)を含んだ道路網情報等を受信する。
なお、入力装置26は、他に、リモコン(リモートコントローラ)や、表示装置24の前面に配置されたタッチパネル等であってもよい。
具体的にセンサ群28には、走行距離センサ、車速センサ、位置センサ(GPS;Global Positioning System)、ジャイロセンサ、加速度センサ、燃料消費計、及び、傾斜度センサ等が含まれている。そして、センサ群28は、計測したデータをCPU21に適宜供給する。
なお、図中の地図データ変換処理部103及び、ディスク作成処理部105は、物理的には、CPU11の処理内容となる。
このような基本地図データ104は、例えば、通信装置17により、無線通信ネットワーク9を介して、各車載端末2に送信される。
なお、図中のディスク読取処理部201、目的区間設定/更新処理部203、ルート抽出処理部206、及び、ルート決定/表示処理部208は、物理的には、CPU21の処理内容となる。
また、目的区間設定/更新処理部203は、センサ群28からの入力に基づいて、目的区間指定情報204を更新する。例えば、センサ群28の位置センサ(GPS)等から現在位置の変更(後述する誘導走行ルートからの逸脱等)が検出された場合に、目的区間指定情報204の内容(出発地に対応するノード及びリンク等)を更新する。
例えば、目的条件指定情報205は、省エネルギを優先、初心者/高齢者が運転者、狭い道の苦手な運転者、乳幼児/病人が搭乗者、及び、酔い易い体質の搭乗者等といった目的条件の内、何れかの目的条件を指定する情報からなる。
例えば、ルート抽出処理部206は、基本地図データ202における図3に示すようなノード情報及び、図6(a)〜(c)の何れかに示すようなリンク情報(目的条件に対応するリンク情報)を使用して、距離を優先して、出発地から目的地までの複数の走行ルートを検索(抽出)する。
その際、リンク情報の各区間距離が走行目的に応じて適切に補正されているため、適切な走行ルートが検索される。
例えば、ルート決定/表示処理部208は、各走行ルートの概略を提示し、利用者により選択された1つの走行ルートを誘導走行ルートとして決定する。そして、地図画像を表示する際に、決定した誘導走行ルートに対応する道路を特定の色で塗りつぶす(色分けする)ことにより、利用者が地図画像上の誘導走行ルートを識別可能に表示する。
まず、管理サーバ1の動作について、図10を参照して説明する。図10は、管理サーバ1が実行するデータ変換処理を説明するためのフローチャートである。
例えば、図5に示す目的別距離換算用重みデータテーブルにおいて、判断要素として「区間距離」が選択され、目的条件として「省エネを優先」が指定され、そして、図4に示すリンク情報において、「リンク1」(リンク番号)が選択されている場合に、CPU11は、図5の「1」(区間距離,省エネを優先)と、図4の「5.16」(区間距離)とを乗算する。
CPU11は、判断要素が距離に比例しないと判別すると、後述するステップS17に処理を進める。一方、判断要素が距離に比例すると判別した場合に、CPU11は、更に距離を乗算する(ステップS16)。
例えば、図5に示す目的別距離換算用重みデータテーブルにおいて、判断要素として「渋滞度」が選択され、目的条件として「省エネを優先」が指定され、そして、図4に示すリンク情報において、「リンク1」(リンク番号)が選択されている場合に、CPU11は、図5の「0.04」(区間距離,省エネを優先)と、図4の「2」(渋滞度)とを乗算した状態で、更に、「5.16」(区間距離)を乗算する。
一方、他の判断要素がないと判別した場合に、CPU11は、他のリンクがあるか否かを判別する(ステップS19)。つまり、CPU11は、リンク情報中の全てのリンクに対して処理を終えたか否かを判別する。
一方、他のリンクがないと判別した場合に、CPU11は、補正されていないリンク情報を複製した後に、複製した各リンクの区間距離に対応する距離換算値をセットして、目的条件に対応するリンク情報を作成する(ステップS20)。
例えば、省エネルギを目的条件としている場合に、CPU11は、図4に示す補正されていないリンク情報を複製した後に、図6(a)に示すように、今回求めた各距離換算値を、対応するリンクの区間距離にセットして、省エネ向けの区間距離に補正したリンク情報を作成する。
CPU11は、他の目的条件があると判別すると、ステップS11に処理を戻し、上述のステップS11〜S21の処理を繰り返し実行する。
例えば、通信装置17は、走行目的に応じて区間距離を補正したリンク情報(上述した図6(a)〜(c)に示すようなリンク情報)を含んだ道路網情報等を、無線通信ネットワーク9を介して各車載端末2に送信する。
なお、道路網情報等を記録媒体にて配布する場合に、CPU11は、ディスクドライブ15を制御して、このような道路網情報等をディスクdに記録する。そして、ディスクdに記録された道路網情報等が各車載端末2にて読み出される。
例えば、CPU21は、表示装置24に、省エネルギを優先、初心者/高齢者が運転者、狭い道の苦手な運転者、乳幼児/病人が搭乗者、及び、酔い易い体質の搭乗者等といった目的条件の一覧を表示し、利用者により入力装置26を介して選択された何れかの目的条件を取得する。
例えば、目的条件が「省エネルギを優先」である場合に、CPU21は、図6(a)〜(c)のリンク情報から、図6(a)に示すリンク情報を特定する。
例えば、CPU21は、出発地及び目的地の各地名や地図上の各位置が、利用者の操作により入力装置26から入力されると、記憶装置23に記憶した道路網情報から、出発地及び目的地のそれぞれに対応するノード及びリンクを検索し、目的区間指定情報を生成する。
例えば、CPU21は、図3に示すノード情報及び、図6(a)に示すリンク情報(目的条件が「省エネルギを優先」である場合)から、距離を優先して、出発地から目的地までの複数の走行ルートを抽出する。
なおこの際、各区間距離が走行目的に応じて適切に補正されているため、適切な走行ルートが検索される
例えば、CPU21は、検索された各走行ルートの概略等をそれぞれ表示装置24に表示し、入力装置26を介して利用者により選択された走行ルートを、誘導走行ルートとして決定する。
例えば、CPU21は、表示装置24に地図画像を表示する際に、決定された誘導走行ルートを示す道路を特定の色で塗りつぶして(色分けして)表示する。そして、誘導走行ルートが色分けされて表示された地図画像上に、自車の現在位置を示す自車シンボルを合成する。
つまり、利用者は、地図画像上の自車シンボルにて自車の現在位置を把握しつつ、誘導ルートに沿って自車を運転することになる。なお、CPU21は、誘導走行ルートに従って右左折が必要となる交差点(ノード)の手前等では、適宜、その旨を報知する画像等を表示装置24に表示するなどして、誘導走行ルートに沿った利用者の運転を補助してもよい。
例えば、CPU21は、センサ群28の位置センサ(GPS)等から得られた現在の位置情報と、誘導走行ルート(誘導走行ルートを構成するノード等の位置情報)とを比較して、自車が誘導走行ルートから逸脱しているか否かを判別する。
例えば、CPU21は、誘導走行ルートからの自車の逸脱後に、センサ群28の位置センサ(GPS)等から現在位置を取得すると、道路網情報から、出発地(現在地)に対応するノード及びリンクを検索し、目的区間指定情報を更新する。
そして、CPU21は、ステップS34に処理を戻し、上述したステップS34以降の処理を再度実行する。つまり、走行目的に応じて補正されたリンク情報(各区間距離が補正されたリンク情報)を使用して走行ルートを再度検索する。そして、誘導走行ルートを決定して表示する。
例えば、CPU21は、センサ群28の位置センサ(GPS)等から得られた現在の位置情報と、目的区間指定情報の目的地に対応するノード等の位置情報とを比較して、自車が目的地に到着しているか否かを判別する。
一方、目的地に到着したと判別した場合に、CPU21は、ナビゲーション処理を終了する。
また、車載端末2は、センサ群28の加速度センサから加速度を得て逐次蓄積し、蓄積した加速度の最大値や平均値に基づいて、走行路面の凹凸レベルのデータを特定する。
更に、車載端末2は、センサ群28のジャイロセンサ及び車速センサから計測データを得た場合に、この計測データを逐次蓄積し、蓄積した計測データの最大値等に基づいて、走行路の最大カーブ曲率のデータを特定する。
そして、車載端末2は、このようにして得た各種データを走行データとして、管理サーバ1に送信する。
一方、管理サーバ1は、車載端末2(各車載端末2)から走行データを得ると、分析等を行い、多目的ルート判断用地図データを作成(更新)する。
以下、多目的ルート判断用地図データを適宜作成(更新)することのできるナビゲーションシステムについて説明する。
図12は、この発明の第2の実施の形態に適用されるナビゲーションシステムの論理構成(機能構成)を説明するためのブロック図である。
このナビゲーションシステムは、一例として、車載端末2が燃費係数を含んだ走行データを管理サーバ1に送信し、管理サーバ1が燃費係数を判断要素に含んだ多目的ルート判断用地図データを作成(更新)することを特徴とする。
なお、車載端末2の物理的な構成は、上述した第1の実施の形態(図8)と同様である。そして、図12中の現在位置判定処理部222、現在状態判定処理部223、及び、走行データ作成/送信処理部224は、物理的には、CPU21の処理内容となる。
例えば、現在状態判定処理部223は、センサ群28の燃料消費計から走行路の燃料消費量を得ると、リンクに対応させて逐次蓄積する。そして、蓄積した燃料消費量に基づいてリンクにおける燃費係数を特定する。
また、走行データ作成/送信処理部224は、所定のタイミングにて走行データ225を管理サーバ1に向けて送信する。例えば、走行データ作成/送信処理部224は、定期的に管理サーバ1にアクセスし、その際、未送信となっている走行データ225を管理サーバ1に送信する。
なお、管理サーバ1の物理的な構成は、上述した第1の実施の形態(図2)と同様である。そして、図12中のデータ分析/集約処理部112は、物理的には、CPU11の処理内容となる。
例えば、データ分析/集約処理部112は、各リンクに対応した燃費係数を分析等し、判断要素に燃費係数を含んだ多目的ルート判断用地図データ113を作成する。
つまり、データ分析/集約処理部112は、分析した燃費係数に基づいて、図13に示すようなリンク情報中の各燃料係数に値を設定する。なお、リンク情報中の各燃料係数には、初期値として「0」が設定されており、適宜更新される。
なお、管理サーバ1は、図13に示すリンク情報に対応して、図14に示すような燃料係数を使用して省エネを優先する(燃料係数有り)が目的条件に付加された目的別距離換算よう重みデータテーブルも記憶している。
れる。
例えば、CPU21は、センサ群28の位置センサ(GPS)等から得られた現在の位置情報に従って、図4に示すようなリンク情報から、現在位置に対応するリンクを特定する。
そして、CPU21は、燃料消費量のデータを蓄積後に、上述のステップS41に処理を戻す。
一方、データが十分であると判別した場合に、CPU21は、複数のリンクから得られた燃費(燃料消費率)を平均化する(ステップS46)。つまり、車両固有の平均燃費(平均燃料消費率)を求める。
例えば、CPU21は、各リンクに対して、リンクの燃費を平均燃費で除算し、除算結果から1を引くことにより燃費係数を算出する。そして、各リンクに対応した燃費係数を含んだ走行データを作成して、管理サーバ1に送信する。
このようにして、車載端末2にて作成された走行データ(各リンクに対応した燃料係数)が、管理サーバ2に送信される。
つまり、上述した走行データ作成/送信処理により送られる走行データを受信するまで待機する。
つまり、CPU11は、走行データに含まれる燃費係数に基づいて、上述した図13に示すリンク情報中の燃料係数にそれぞれ値を設定する。なお、既に値が設定されている場合には、適宜更新される。
CPU11は、定期配信タイミングでないと判別すると、ステップS51に処理を戻し、上述のステップS51〜S53の処理を繰り返し実行する。
すなわち、CPU11は、上述した図10に示すデータ変換処理を実行する。その際、CPU11は、図13に示すリンク情報の各区間距離を、図14に示す目的別距離換算用重みデータテーブルを用いてデータ変換する。具体的には、図13に示す燃料係数を含む判断要素に、図14に示す燃料係数を含む重みデータを乗じる等により、目的条件に応じて各リンクの区間距離を補正する。
そして、CPU11は、目的条件に応じて補正したリンク情報を含む道路網情報を各車載端末2に送信する。
しかしながら、車載端末2が最短時間となる走行ルートを検索する場合等でも適宜適用可能である。
例えば、図4等に示すリンク情報には、基本データ項目として区間所要時間が設定されており、また、図5等に示す目的別距離換算用重みデータテーブルには、時間比例フラグの他、目的条件に応じた適切な重み値が設定されている。
そして、管理サーバ1は、上述したデータ変換処理を同様に実行して、リンク情報の各区間所要時間を、走行目的(走行条件)に応じて補正(変換)する。そして、補正したリンク情報を含む道路網情報等を、各車載端末2に向けて送信等する。
この場合も、多様な目的条件に応じて、適切な走行ルートを検索することができる。
そして、利用者が移動する対象は、道路網に限られず、種々の交通網(鉄道や航空機等の網)に適宜適用可能である。
そして、このプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上述の処理を実行することができる。
Claims (14)
- 交通網に関する複数の判断要素項目に基づいて経路探索を行うナビゲーション装置であって、
運転者または搭乗者の特性を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された特性に対応した重み値を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された重み値により重み付けされた判断要素項目に基づいて経路探索を行う探索手段と
を備え、
前記決定手段は、前記設定手段により搭乗者の特性が設定された場合は、運転者の特性が設定された場合よりも路面の凹凸を示す判断要素項目に対する重み値を大きくすることを特徴とするナビゲーション装置。 - 交通網に関する複数の判断要素項目に基づいて経路探索を行うナビゲーション装置であって、
運転者または搭乗者の特性を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された特性に対応した重み値を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された重み値により重み付けされた判断要素項目に基づいて経路探索を行う探索手段と
を備え、
前記決定手段は、前記設定手段により運転者の特性が設定された場合は、搭乗者の特性が設定された場合よりも過去の事故件数を示す判断要素項目に対する重み値を大きくすることを特徴とするナビゲーション装置。 - 前記設定手段は、前記搭乗者の特性として更に、乳幼児、病人、酔いやすい体質のうちのいずれかの特性を設定可能とすることを特徴とする請求項1または2に記載のナビゲーション装置。
- 前記設定手段は、前記運転者の特性として更に、初心者、高齢者、狭い道が苦手な人のうちのいずれかの特性を設定可能とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のナビゲーション装置。
- 交通網を規定する複数のノード及びリンクを含んで構成され、少なくとも各リンクにそれぞれ所定の判断要素項目が設定されている交通網情報を記憶する交通網情報記憶手段と、
前記設定手段により設定可能な複数の特性の各々に対応して、前記交通網情報の各判断要素項目に対する重み値を記憶する重み情報記憶手段と、
前記設定手段により設定された特性に対応する前記重み情報記憶手段の重み値及び、前記交通網情報の各判断要素項目に従って、少なくとも各リンクの区間距離を補正する補正手段と、を更に備え、
前記探索手段は、前記補正手段により補正された各リンクの区間距離に基づいて、全体の移動距離がより短くなる移動ルートを探索することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載のナビゲーション装置。 - 交通網に関する複数の判断要素項目に基づいて経路探索を行うナビゲーション装置であって、
交通網を規定する複数のノード及びリンクを含んで構成され、少なくとも各リンクにそれぞれ所定の判断要素項目が設定されている交通網情報を記憶する交通網情報記憶手段と、
運転者または搭乗者の特性を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定可能な複数の特性の各々に対応して、前記交通網情報の各判断要素項目に対する重み値を記憶する重み情報記憶手段と、
前記重み情報記憶手段に記憶されている重み値に基づいて、前記設定手段により設定された特性に対応した重み値を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された重み値により重み付けされた判断要素項目に基づいて経路探索を行う探索手段と、
前記設定手段により設定された特性に対応する前記重み情報記憶手段の重み値及び、前記交通網情報の各判断要素項目に従って、少なくとも各リンクの区間距離を補正する補正手段と
を備え、
前記探索手段は、前記補正手段により補正された各リンクの区間距離に基づいて、全体の移動距離がより短くなる移動ルートを探索し、
前記判断要素項目は、運転者の運転のしやすさに影響を与える道路の特性に関する判断要素項目と、搭乗者の快適性に影響を与える道路の特性に関する判断要素項目とを含み、
前記重み情報記憶手段は、搭乗者の快適性よりも運転者の運転のしやすさへの影響の度合いが大きい判断要素項目については、搭乗者の特性に対応する重み値よりも運転者の特性に対応する重み値の方がより絶対値の大きい値を記憶することを特徴とするナビゲーション装置。 - 前記運転者の運転のしやすさに影響を与える道路の特性に関する判断要素項目として道幅を含み、
前記重み情報記憶手段は、前記道幅に対応する重み値として、運転者の特性に対応する重み値よりも、搭乗者の特性に対応する重み値の方が、より絶対値の小さい重み値を記憶することを特徴とする請求項6記載のナビゲーション装置。 - 前記搭乗者の快適性に影響を与える道路の特性に関する判断要素項目として路面の凹凸を含み、
前記重み情報記憶手段は、前記路面の凹凸に対応する重み値として、運転者の特性に対応する重み値よりも、搭乗者の特性に対応する重み値の方が、より大きい重み値を記憶することを特徴とする請求項6に記載のナビゲーション装置。 - 前記設定手段は、運転者の特性と、搭乗者の特性に加えて更に、省エネ優先を設定可能であり、
前記決定手段は、前記設定手段により設定された運転者の特性、搭乗者の特性、あるいは省エネ優先に対応した重み値を決定することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のナビゲーション装置。 - 移動に伴う所定の計測データを計測する計測手段と、
前記計測手段が計測した計測データを、計測時に走行していた前記交通網情報内のリンクに対応させてサーバに送信する送信手段と、
前記サーバ側で前記計測データを集計した結果のデータを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信したデータにより前記交通網情報を更新する更新手段と、を更に備えることを特徴とする請求項5に記載のナビゲーション装置。 - 傾斜度センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、車速センサのうちの少なくとも1つのセンサを有し、
走行中に前記センサから得られたデータにより走行中の道路の勾配、路面の凹凸、カーブの曲率のうちの少なくとも1つのデータを取得する取得手段と、
前記取得手段により取得したデータにより前記交通網情報を更新する更新手段と、を更に備えることを特徴とする請求項5に記載のナビゲーション装置。 - 交通網に関する複数の判断要素項目に基づいて経路探索を行うナビゲーション装置のコンピュータを、
運転者または搭乗者の特性を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された特性に対応した重み値を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された重み値により重み付けされた判断要素項目に基づいて経路探索を行う探索手段と
して機能させるためのプログラムであって、
前記決定手段は、前記設定手段により搭乗者の特性が設定された場合は、運転者の特性が設定された場合よりも路面の凹凸を示す判断要素項目に対する重み値を大きくすることを特徴とするプログラム。 - 交通網に関する複数の判断要素項目に基づいて経路探索を行うナビゲーション装置のコンピュータを、
運転者または搭乗者の特性を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された特性に対応した重み値を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された重み値により重み付けされた判断要素項目に基づいて経路探索を行う探索手段と
して機能させるためのプログラムであって、
前記決定手段は、前記設定手段により運転者の特性が設定された場合は、搭乗者の特性が設定された場合よりも過去の事故件数を示す判断要素項目に対する重み値を大きくすることを特徴とするプログラム。 - 交通網に関する複数の判断要素項目に基づいて経路探索を行うナビゲーション装置のコンピュータを、
交通網を規定する複数のノード及びリンクを含んで構成され、少なくとも各リンクにそれぞれ所定の判断要素項目が設定されている交通網情報を記憶する交通網情報記憶手段と、
運転者または搭乗者の特性を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定可能な複数の特性の各々に対応して、前記交通網情報の各判断要素項目に対する重み値を記憶する重み情報記憶手段と、
前記重み情報記憶手段に記憶されている重み値に基づいて、前記設定手段により設定された特性に対応した重み値を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された重み値により重み付けされた判断要素項目に基づいて経路探索を行う探索手段と、
前記設定手段により設定された特性に対応する前記重み情報記憶手段の重み値及び、前記交通網情報の各判断要素項目に従って、少なくとも各リンクの区間距離を補正する補正手段と
して機能させるためのプログラムであって、
前記探索手段は、前記補正手段により補正された各リンクの区間距離に基づいて、全体の移動距離がより短くなる移動ルートを探索し、
前記判断要素項目は、運転者の運転のしやすさに影響を与える道路の特性に関する判断要素項目と、搭乗者の快適性に影響を与える道路の特性に関する判断要素項目とを含み、
前記重み情報記憶手段は、搭乗者の快適性よりも運転者の運転のしやすさへの影響の度合いが大きい判断要素項目については、搭乗者の特性に対応する重み値よりも運転者の特性に対応する重み値の方がより絶対値の大きい値を記憶することを特徴とするプログラム。
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