JP5406523B2 - Pem燃料電池のカソード層中の酸素還元反応(orr)を促進するための新規電解質 - Google Patents

Pem燃料電池のカソード層中の酸素還元反応(orr)を促進するための新規電解質 Download PDF

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Description

本発明は酸素透過性物質、特に酸素透過性ポリマー、およびこうした物質を使用する燃料電池に関する。
燃料電池は従来の燃焼エンジンに比較して高エネルギー転換効率および低汚染物質排出性によって、多大な注目を集めている。プロトン交換膜燃料電池(PEM−FC)は可搬用途、固定用途および自動車用途のための有望な発電機である。PEM−FCは、対向する膜表面に触媒粉末電極が付着しているカチオン(プロトン)交換膜で構成された膜電極接合体(MEA)を備えている。電極は触媒粒子と電極バインダーとを含有している。プロトン交換膜は時にはポリマー電解質膜とも称される。
MEAのカソード層を通る酸素透過は燃料電池作動にとって重要である。酸素分子は電解質層を通って触媒の表面に透過する必要があり、そこで酸素分子はカソード触媒によって活性化され、プロトンおよび電子と反応して、酸素還元反応(ORR)によって水を生成する。カソードを通過する酸素透過速度は明らかにORRの律速段階であるので、酸素透過の増加がORRの活性化率を増加させ、直接PEM−FC性能を増加させる。
水素/空気および直接メタノール燃料電池について、典型的な電極バインダーはNafion(商標)(DuPont)などのパーフルオロスルホン酸ポリマーである。Nafion(商標)はバインダーとして有力である。なぜならば、化学的安定性、機械的安定性、高プロトン伝導性、ならびに酸素(空気)および水素に対する高気体透過性等の、多数の望ましい特性を持っているからである。残念なことに、Nafion(商標)はその複雑な製造工程のために高価な材料である。また、FC作動条件下ではその分解に伴うHF放出という重大な環境問題があるが、これは非フッ化ポリマーを使用すれば回避されるであろう。これらの問題その他がPEM−FC類の商品化の妨げとなっていた。そこで、PEM−FCに適用する安価な非フッ化膜の開発に対して多大な努力が傾けられてきた。非特許文献1及び非特許文献2を参照されたい。PEM燃料電池用の新規なプロトン交換膜物質については著しい研究がなされてきたが、電極バインダー用のNafion(商標)の代替品の発見については、ほとんど研究されていない。
J. Roziere and D.J. Jones, "Non-fluorinated Polymers Materials for Proton Exchange membrane Fuel Cells", Annu. Rev. Mater. Res., 33, 503-503 (2003) M.A. Hickner et al., " Alternative Polymer Systems for Proton Exchange Membranes", Chem. Rev., 104, 4587-4612(2004)
本発明の実施形態はプロトン交換膜燃料電池(PEM−FC)などの燃料電池に関する。本発明の実施形態のいくつかに、燃料電池中の触媒粉末電極に使用するための改良された電極バインダーが含まれる。電極バインダーは、改善された気体運搬特性、ならびに良好な化学的および機械的安定性を持つポリマーを含み得る。さらに、ある電極バインダー物質は物質にプロトン伝導性を付与する酸性官能基を含み得る。
本発明の一実施形態による燃料電池は以下を含む:触媒、電子伝導性物質(黒鉛など)、および電極バインダーを含む第1電極;第2電極;ならびに第1電極と第2電極の間に位置する電解質。この電解質はプロトン交換膜(PEM)とすることができる。電極バインダーとして、ポリホスファゼンなどのポリマーが含まれる。特定の実施形態において、第1電極は燃料電池のカソードまたは正電極であり、したがってその電極バインダーはカソードバインダーとも称され、第2電極はアノードまたは負電極となる。本発明の一実施形態による電極、例えば燃料電池のカソードは、分散された触媒とバインダーを含み、そのバインダーは気体透過性および/またはプロトン伝導性を強化するように選択された側鎖基を有する1種以上のポリマーを含んでいる。
本発明による代表的なポリマーはポリマー骨格、第1側鎖、および第2側鎖を含んでいる。ポリマー骨格は有機および無機鎖を含むいずれのポリマー鎖でもよい。好ましい一例はポリホスファゼン骨格である。その第1側鎖は芳香族基を含み、その芳香族基はpiスタッキングを防止するために、小さな置換基で置換されている。この小さな置換基は0〜5個の炭素原子、より好ましくは0〜2個の炭素原子を有する基であってよい。この小さな置換基としては、メチルまたはエチル基などのアルキル基(この用語はここではフルオロアルキル基を含む)であってよく、あるいは−Fなどの置換原子でもよい。好ましい一例はエチル基である。芳香族基としては芳香族単環、例えばフェニル基またはテトラゾールなどの窒素含有ヘテロ環、あるいは縮合環構造などの多環構造が含まれ得る。さらに酸基などの置換基があってもよい。第2側鎖としてスルホキシ基などの酸基が含まれる。この第2側鎖はさらに芳香環を含んでいてもよく、これはpiスタッキングを防止するために小置換基を含んでいてもよい。第1および第2側鎖は同一でもよいが、好ましくはポリマーの結晶化を防止するために、異なるものがよい。
電極バインダーとして有用なポリマーの例として、ポリホスファゼン、例えばスルホン化ポリホスファゼンなどの酸基を持つポリホスファゼンが含まれる。代表的な例はスルホン化ポリ[(4−エチルフェノキシ)(フェノキシ)ホスファゼン]である。酸基はホスホン酸基またはスルホンアミド酸基でもよく、あるいは酸基のいくつかの組み合わせが存在してもよい。ポリホスファゼン側鎖はアルコキシまたはアリールオキシ基を含んでいてもよい。ポリマーの例として、架橋ポリホスファゼンなどの架橋ポリマーも含まれる。
本発明の電極バインダーは、第1ポリマーと、第2ポリマーなどの少なくとも1種の他の成分とのブレンドを含む。この少なくとも1種の他の成分は、ガラス転移温度を燃料電池の作動温度よりも低くするか、プロトン伝導性を強化するか、電子伝導性を強化するか、あるいはこれらまたはその他の効果の組み合わせのために選択される。例えば、改良されたバインダーの1つは、ポリホスファゼンと、バインダーのガラス転移温度を低下させるポリベンズイミダゾールなどの、少なくとも1種のその他のポリマーとを含んでいる。電極バインダーは第1のポリホスファゼンと第2のポリホスファゼンとのブレンドを含むものであってもよい。
本発明の実施形態による燃料電池として、水素含有燃料(水素またはメタノールなど)と酸素含有酸化剤(酸素または空気)で作動する燃料電池が含まれる。代表的な燃料電池は、触媒、電子伝導性物質および電極バインダーを含む第1電極であって、この電極バインダーがポリホスファゼンを含むものと、第2電極と、そして第1電極および第2電極の間に位置するプロトン交換膜とを含んでいる。この第1電極、第2電極、およびプロトン交換膜(PEM)は燃料電池中で使用される膜電極接合体を形成していてもよい。電極バインダーは好ましくは燃料電池の作動温度範囲よりも低いガラス転移温度を有するものである。PEMとしては任意のプロトン伝導性ポリマーが含まれ、例えばNafion(商標)などのパーフルオロスルホン酸ポリマーや、側鎖に酸基が付いたポリホスファゼンなどのプロトン伝導性ポリホスファゼンが含まれる。電極バインダーとしては芳香族基および/または酸基などの側鎖を持つポリマーが含まれ得、スルホン化ポリ[(ビスフェノキシ)ホスファゼン]などがある。
本発明の実施形態はPEM燃料電池の膜電極接合体成分中でのポリマーの使用に関する。ポリマー主体の電極バインダーとして、アルキルおよび/またはアリール側鎖を持つ1種以上のポリホスファゼンが含まれ得る。ポリマー側鎖のいくつかまたは全部が酸基(例えばスルホン酸基)で官能化されていてもよい。ポリマーは架橋可能な側鎖を持っていてもよく、改良されたバインダー物質として架橋ポリマーが含まれる。
燃料電池中で、水素はアノード(負極)でプロトンと電子に分割され、プロトンは電解質(プロトン交換膜など)を介してカソード(正極)に運搬される。電極を介してプロトンを触媒に運搬するためには、良好なプロトン伝導体である電極バインダーが有用である。したがって、良好なプロトン伝導性と酸素透過性の両方を持つ電極バインダーが望ましい。
カソード触媒での酸素濃度の増加に伴って燃料電池性能が増大する。改善された酸素透過性を持つカソードバインダーが燃料電池性能を大きく増進する。本発明の実施形態として、プロトン伝導性、熱および酸化安定性ならびに良好な酸素透過性を持つ電極バインダーが含まれる。
電極バインダーの酸素透過性は、大きい自由体積と低ガラス転移温度を持つポリマーを使用して増加させることができる。電極バインダーのガラス転移温度は好ましくは、それを使用する燃料電池の作動温度よりも低いものである。
電極バインダーの例として、効率的な鎖パッキングを抑制し、これによって酸素透過性を増加させる側鎖基を持つポリマーが含まれる。側鎖基として例えば、π系の相互作用を妨害する嵩高な有機基が含まれる。ポリマー側鎖中の芳香環への、−CF、−CH、−F、−CFH、−Etなどの小置換基の付加は、分子の組織化をさらに乱すことになり、したがって自由体積と酸素透過性を増加させる。別の手法は、側鎖中の芳香環上のオルトおよびメタ位への小置換基の付加により、構造上の非対称を導入して、ポリマー、特に側鎖の分子運動を促進するものである。増大した分子運動はポリマー内の気体の運搬を促進する。こうした小置換基は0〜5個の炭素原子、好ましくは0〜2個の炭素原子を有し得る。
ポリホスファゼンは無機ポリマー骨格、−[P=N]−を有し、これは化学的に安定であり、酸化に対して安定であり、かつ柔軟性がある。置換されたポリホスファゼンポリマーは、ポリ(ジクロロホスファゼン)から、骨格上の塩素原子を適切な親核性物質、例えばフェノール、脂肪族アルコールまたは芳香族アミンのナトリウムまたはリチウム塩で置換することによって、容易に調製することができる。無機骨格と有機側鎖を持つ無機−有機ハイブリッドポリマーは、この手法によって調製することができる。したがって、本発明の実施形態として、ポリホスファゼン類が含まれるが、その他のポリマーも使用することができる。
本発明のいくつかの実施例による電極バインダーは、好ましくは芳香族基を含む側鎖を有する第1のポリマーと、少なくとも1種の他の成分とを含む。ここで他の成分は、例えば第2のポリマー(電子伝導性ポリマー、半導体ポリマー、または電極バインダーのガラス転移温度を低下させるように選択されたポリマーなど)、有機金属分子、酸性ポリマー、遊離酸分子、またはこれらの、もしくはその他の成分とのいくつかの組み合わせである。そのような追加し得る成分の例は、本明細書中で別に詳細に記載する。
国際特許出願の公報である国際公開第00/72395号パンフレットで、Pintauroは燃料電池用のプロトン交換膜(PEM)として、スルホン化ポリ[ビス(フェノキシ)ホスファゼン]の使用について記載している。しかし、電極層内でのポリホスファゼンの使用はこれまで示唆されていない。
本発明の燃料電池としてプロトン交換膜燃料電池(PEM−FC)が含まれる。PEMはプロトン伝導性ポリホスファゼン、例えばスルホン化ポリホスファゼン、またはその他の任意のプロトン伝導性ポリマーを含む。ポリホスファゼンを主体とするPEMは、やはりポリホスファゼンを主体とするバインダーを含んでいる電極と安定な積層体を形成する。しかし、PEMは任意のプロトン伝導性物質であってよく、ホスファゼンポリマーに限定されるものではない。
本発明の実施形態として、以下の特性の1つ以上を持つ新規材料が含まれる:効率的な酸素運搬性(高酸素透過性)、プロトン伝導性、電子伝導性、および酸素活性化。これらの材料として、高い自由体積率および低ガラス転移温度(Tg)を持つ化学的および熱安定性ポリマー、例えばポリホスファゼン主体の物質、が含まれ、これらは燃料電池に適用される改良された電解質層として有用である。特に、こうしたポリマーは改良されたPEM−FC用のカソード層として有用である。
実験
高酸素透過性のポリホスファゼンを調製して、PEM−FCのカソード層中の電極バインダーとして使用した。PEM−FCのカソード層の酸素透過性の向上によって、燃料電池の出力密度が増加する。
ポリ[(ビスフェノキシ)ホスファゼン]、スルホン化ポリ[(ビスフェノキシ)ホスファゼン](SBPP)、ポリ[4−エチルフェノキシ)(フェノキシ)ホスファゼン]、スルホン化ポリ[4−エチルフェノキシ)(フェノキシ)ホスファゼン]およびわずかにPBIをドープした(1〜5%)スルホン化ポリ[(ビスフェノキシ)ホスファゼン]フィルムについて、酸素透過性、プロトン伝導性および化学的安定性を評価した。
酸素透過性の測定
Mocon OXTRAN(商標)2/20装置(ASTM−D3985−81)を使用して、測定を実施した。この装置について、NISTで承認された既知の運搬特性を持つMylarフィルムを使用して、23℃〜40℃で検量線を作成した。フィルム試料について、5×10−4の円形の曝露面積を持つように、アルミニウムフォイルで覆った。フィルムを真空オーブンで乾燥する(0%RH測定値)か、加湿Nガス中で50%RHに平衡化した後、測定した。酸素を上流室に導入(上流気体は98%Nと2%Oの混合物)する一方、下流気体は98%Nおよび2%Hに維持した。酸素流量が定常状態(すなわち、酸素流量の変化が20分間で1%未満)に到達したとき、透過試験を終了した。定常状態の酸素流量を膜の厚さによって正規化して、(mol・cm)/(cm・s・kPa)の単位の酸素透過性を取得した。
ポリマーのスルホン化
ポリ[(ビスフェノキシ)ホスファゼン]のスルホン化:これは2段階で実施した。第1段階で、室温でPOPを硫酸に溶解させ(1時間)、第2段階で、90〜130分の所定の時間、溶液を80℃に加熱した。ポリマーを氷中に沈殿させ、ろ過し、DI水で数回洗浄し、0.05M NaOH溶液で処理し、そしてDI水で完全に洗浄した。最後に、スルホン化したポリホスファゼン(SPOP)産物を60℃で乾燥した。乾燥したSPOPサンプルをジメチルアセトアミド(DMAc)に溶解させ、PTFE皿にキャストした。溶媒を80℃で蒸発させ、乾燥フィルムを皿から取り出した後、1M硫酸中に浸漬し、DI水での洗浄を繰り返した。
水で平衡化した膜の特性を、イオン交換容量(NaCl溶液中で平衡化および上清溶液の0.01M NaOHでの滴定)、プロトン伝導性(面内、2極電池)、水膨潤性([湿重量−乾重量]/[乾重量])について決定した(室温、T=25℃)。
ポリ[(4−エチルフェノキシ)(フェノキシ)ホスファゼン]のスルホン化:これは濃硫酸を使用して2段階で実施した。第1段階で、P4EPPPを室温で1時間、激しく撹拌しながら、硫酸中に分散させた後、懸濁物を90℃に加熱し、所定の時間(4〜8時間)、この温度に維持した。最終溶液を氷上に注ぐことによって、スルホン化したポリマーを沈殿させた。ろ過およびDI水での数回の洗浄後、ポリマーを0.05M NaOH溶液で処理し、DI水で最後の洗浄をし、60℃で乾燥した。5バッチ(各1g)をスルホン化した。
実験データ
非スルホン化ポリ[(4−エチルフェノキシ)(フェノキシ)ホスファゼン]の酸素透過性を測定した。この酸素透過性はスルホン化ビスフェノキシホスファゼンよりも4〜8倍高く、非スルホン化ポリ[(ビスフェノキシ)ホスファゼン]よりも5倍高かった。この非スルホン化物質は有意なプロトン伝導性を持たない。PEM−FC適用のためには、酸基などのプロトン源の基を付着させて、プロトン伝導性を増大させることができる。表1(下記)に、それぞれ2.0gの種々のイオン交換容量(IEC)までスルホン化した12種のポリホスファゼンフィルムサンプルについての結果を示す。
Figure 0005406523
スルホン化ポリ[(4−エチルフェノキシ)(フェノキシ)ホスファゼン]およびスルホン化ポリ[(ビスフェノキシ)ホスファゼン](SPOP)の酸素透過性を表2に記載する。SPOPフィルムのいくつかにポリベンズイミダゾール(PBI)をドープした。SPOP、およびわずかにPBIをドープ(1〜5%)したSPOPフィルムの酸素透過性は、室温(25℃)および50%RHで4.10〜9.78・10−15mol・cm・cm−2・s−1・kPa−1の範囲であった。
Figure 0005406523
酸素透過性はポリマーのイオン交換容量の強関数ではない。IECが増加するにつれて、ポリマーの結晶化度は低下する(これはより高い酸素運搬率を促進することになる)が、ポリマーのガラス転移温度はIECとともに増加し、これは酸素透過性を低下させる。これらの2つの効果の組み合わせが、表2中での透過性がIECに関わらず基本的に一定であることの理由である。50%RHでは、いくつかのポリマーの水による可塑化が生じ、酸素透過性の増加の原因となる。酸性官能基を持つポリマーの酸素透過性は、一般的にいくつかの効果の相互作用に依存する。
図1に、60℃の加湿空気で平衡化したSBPPサンプルについて測定したプロトン伝導性を示す(図1参照)。これはその他の非フッ素化物質に匹敵することが分かった。以下を参照されたい:J. Roziere and D.J. Jones, "Non-fluorinated Polymers Materials for Proton Exchange Membrane Fuel Cells", Annu. Rev. Mater. Res., 33, 503-503 (2003)。
SPOPおよびSPOP/PBIの酸化安定性は、スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリ(エーテルケトン)、スルホン化ポリ(エーテルエーテルケトン)、およびスルホン化ポリ(フェニルキノキサリン)などのその他の非フッ素化ポリマー物質に比較して優れていた。SPOPの酸化安定性を、Fenton試薬(4ppm第1鉄イオンを含む3%過酸化水素、60℃)を使用して測定した。40時間後のSPOP(IEC=0.995mmol/g)の重量損失はわずかに2wt%であった。
乾燥スルホン化ホスファゼンポリマーをジメチルアセトアミド(DMAc)に溶解させ、PTFE皿にキャストすることによって、膜を調製した。溶媒を80℃で蒸発させ、乾燥フィルムを1M硫酸で処理し、DI水で繰り返し洗浄した。室温でのプロトン伝導性ならびに室温および40℃の両方での酸素透過性(50%RH)を測定した。選択したサンプルのDSC分析も行った。スルホン化ポリ[(4−エチルフェノキシ)(フェノキシ)ホスファゼン]の特性を以下の表3に示す。
Figure 0005406523
ポリ[(4−エチルフェノキシ)(フェノキシ)ホスファゼン](P4EPPP)のスルホン化は、ポリ[ビス(フェノキシ)ホスファゼン](POP)の場合に比較して、より困難であり、同程度のスルホン化を達成するためには、より高い温度(60〜80℃に対して90℃)とより長時間(POPでの2時間に対して4〜8時間)を要する。
図2に、2種のスルホン化ポリ[(4−エチルフェノキシ)(フェノキシ)ホスファゼン](SP4EPPP)ポリマー、表1のバッチ2および5についてのDSCサーモグラムを示す。DSCスキャンで、すべてのスルホン酸ポリマーが50〜60℃の範囲の温度でガラス転移をすることが明らかになった。しかし、装置の限界により、酸素透過はガラス転移温度より低い、≦40℃の温度のみで測定した。気体透過性はポリマー内の温度とともに増加する傾向があり、典型的にはその温度がガラス転移温度を超えて増加するときに、劇的に増加する。例えば60℃および80℃での燃料電池作動はSP4EPPPのTより高い。したがって、ポリマーの酸素透過性は、23℃および40℃で得られる数値よりも明らかに高いと予想することができる。こうした高酸素透過性はカソードバインダー物質にとって有利である。
図3に、SP4EPPP(バッチ4)およびNafion117についての1/Tに対するO透過性のアルレニウスプロットを示す。古典的なアルレニウス挙動を前提とすると、外挿されたデータは、T>70℃では、SP4EPPPカソードバインダーの酸素透過性がNafion(商標)のものよりも大きいことを示唆している。しかし、酸素透過性データはSP4EPPPのガラス転移温度(T)よりも低い温度で採取したデータを使用して見積もったので、80℃での典型的な燃料電池作動については、さらに高い酸素透過性が期待される。
この例では、H/空気燃料電池中のカソード用のポリマー電極バインダーとして、スルホン化ポリ[(4−エチルフェノキシ)(フェノキシ)ホスファゼン]を使用することができることを示す。Nafion112膜を使用して、膜電極接合体(MEA)の製造および試験的実験を行った。この場合、Nafion(商標)フィルムの対向する表面にアノードとカソードをホットプレスした。アノードは炭素担持PtおよびNafion(商標)電極バインダー(0.4mg/cm)から調製し、一方カソードは炭素担持Pt(0.4mg/cm)およびポリホスファゼン電極バインダーから調製した。MEAを水素/空気燃料電池中、60℃で試験した(ここでアノード加湿器を70℃に維持し、カソード加湿器は60℃に設定した)。
図4に、Nafion112膜、カソードバインダーとしてスルホン化ポリ[(4−エチルフェノキシ)(フェノキシ)ホスファゼン]、およびアノードバインダーとしてNafion(商標)を持つものについて、T=60℃および環境気圧、500sccmでの、H/空気燃料電池性能曲線を示す。結果は、カソードバインダーとしてスルホン化ポリホスファゼンを使用したとき、水素/空気燃料電池中に電力を発生させることができることを示している。ポリホスファゼンはカソードバインダーおよび/またはアノードバインダー中で使用することができる。
インクの調製
改良された電極を調製するために、本発明による改善された電極バインダーを含むインクを使用することができる。インクの一例は、1種以上の触媒金属前駆体、懸濁媒体、および本発明の一実施形態による電極バインダーを含む。この電極インクを、任意の適切な方法によって、PEMの表面上に印刷するか、接着させるか、コーティングし、あるいはPEMの隣接して配置することができる。
触媒金属前駆体として(限定されるものではないが)、1種以上の以下の金属原子が含み得る:Pt、Sn、Fe、Co、Cr、Ni、Nb、V、Mo、Mn、Pd、Ru、Rh、Zr、Ir、Rh、またはその他の遷移金属。この触媒金属を炭素上に担持させることができ、好ましくは5〜70重量%とする。
懸濁媒体は、例えばエーテル、エポキシまたはケトン官能性の炭化水素と、処理温度で固体状でなく、好ましくは媒体の40〜95重量%のアルコール、例えば1−メトキシ−2−プロパノールとを含む。
電極バインダーは、ポリホスファゼン主体の電極バインダーなどのような、本発明の実施形態によるポリマー、例えばスルホン化ポリ[ビス(3−メチルフェノキシ)ホスファゼンまたはスルホン化ポリ[(ビスフェノキシ)ホスファゼン]を含むことができる。電極バインダーは5〜35重量%の範囲で存在し得る。
カソード電極の調製
カソード電極の調製する方法の一例では、グローブボックス中でグラインダーを使用し、PtCo/C触媒を30秒×6回摩砕する。この触媒、蒸留水、エタノール、グリセロールおよび5%〜35%スルホン化ポリホスファゼンをグローブボックス中で混合する。超音波ホモジナイザーを使用してこの触媒インクを撹拌した後、マグネチックスターラーで撹拌する。この触媒インクをTeflonシート上にキャストする。電極ペーストで被覆したTeflonシートをアルゴンガス雰囲気中、大気圧、80〜100℃で乾燥し、減圧下で溶媒を除去する。こうしてホットプレスを使用して膜を軟化させ、電極の一部を膜中に埋め込み、接着を確実なものにする。
その他のポリマー
図5A〜5Gおよび図6に、電極バインダーなどの改善された酸素透過性物質に使用することができる、本発明の実施形態による代表的なポリマーを示す。ここで、R=CF、CH、Et、その他のアルキルまたはフルオロアルキル基である。実施例ではすべてポリホスファゼンであるが、その他のポリマー骨格も使用することができる。
これらのポリマーは置換および/または非置換芳香環を含む側鎖を有している。自由体積を増加させ、また酸素透過性を改善するために、その他の部分分子をグラフトすることによって、ポリマーをさらに改変することができる。側鎖基として、以下の1種以上が含まれ得る:芳香族基、例えばベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ならびにそのフッ化物およびスルホン化物などの誘導体;芳香族アミン、例えばニトロアニリン、アセトアニリド、およびキニン、ならびにそのフッ化物およびスルホン化物などの誘導体;芳香族ニトロ化合物、例えば2,4−ジニトロトルエン、ならびにそのフッ化物およびスルホン化物などの誘導体;芳香族カルボン酸;ならびにヘテロ芳香族化合物、例えばピリジン、ピロール、ピリリウム塩、フラン、チオフェン、ピリミジン、イミダゾール、チアゾール、トリアゾール、テトラゾール、イソキノリン、インドール、ならびにそのフッ化物およびスルホン化物などの誘導体。
本発明のいくつかの実施形態による、ポリマー主体の電極バインダーなどの物質は、さらに有機金属分子(または基)を含んでいてもよく、それらは本発明のポリマーなどのポリマーと物理的に混合されていても、化学的に結合していてもよい。そのような有機金属分子としては(限定されるものではないが)以下の1種以上の構造が含まれ得る:金属−炭素σ単結合;多重pπ−pπ結合;および多重dπ−pπ結合。関与する金属原子としては(限定されるものではないが)、1種以上の以下の金属が含まれ得る:Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、またはその他の遷移金属。上記の有機金属分子に含まれるリガンドとしては(限定されるものではないが)、1種以上の以下のリガンドが含まれ得る:遊離状態ならばラジカル(1個の非対電子)であるリガンド、例えばH、F、Br、NH、NR、PR、CN、N、NCS、単座カルボキシレートOCR、ジチオカルバメートSCNR、アミデートRC(NR)、アルキル、アリール、ビニル(アルケニル)、アセチリド(アルキニル)、ホルミル、アシル、アロイル、など;遊離状態ならば偶数個の価電子を持つリガンド、例えばOH、エーテル、アミン、チオエーテル、ホスフィン、NR、O、S、PR、CO、CNR、CS、CR、C=CR、C=C=R、O、SO、CS、CSe、PR=PR、RSi=CR、その他;1EV(価電子)と2EVの組み合わせに分割することができるリガンド、例えばη−アリル、η−シクロプロペニル、2座アルケニル、アシル、カルボキシレート、ジチオカルバメート、アミデート、β−ジケトネート、サリチレート、グリオキシメート;シクロブタジエンおよびヘテロ原子置換ジエンなどのジエン、例えばビニルケトン;シクロペンタジエニル、ペンタジエニル、トリス(ピラゾリル)ホウ酸;アレーナ(arenas)、トリエン、チオフェン、ピロール;η−シクロヘキサトリエニル;η−シクロオクタテトラエンおよびη−C
本発明のいくつかの実施形態による、ポリマー主体の電極バインダーなどの物質として、電子伝導性または半導体ポリマーがさらに含まれ得る。そのような電子伝導性または半導体ポリマーは、物理的に混合するか、ポリマー中にドープするか、あるいは架橋もしくはその他の化学的反応によってポリマーマトリックスに化学的に結合させることができる。電極バインダー中の導電性ポリマーは、電子伝導性、酸素活性化、ならびに電極触媒の表面と電子(電流)コレクタ間の酸素運搬の改善に寄与することができる。導電性ポリマーとしては(限定されるものではないが)、以下の1種以上のポリマーなどのπ共役ネットワークが含まれ得る:trans−ポリアセチレン、cis−ポリアセチレン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、およびこれらの誘導体。導電性ポリマーはドープされてもよい。半導体ポリマーとしてπ共役ネットワークが含まれ得、(限定されるものではないが)以下の1種以上のドープされたポリマーが含まれ得る:ポリ(パラフェニレン)、ポリ(パラピリジン)、ポリ(パラフェニレンビニレン)、ポリ(パラピリジルビニレン)、ポリ(パラピリジルビニレンフェニレンビニレン)、”ストラップ(strapped)”されたポリ(パラピリジルビニレンフェニレンビニレン)、ポリ(フルオレン)およびこれらの誘導体。半導体ポリマーはポリ(ビニルカルバゾール)などの非共役半導体ポリマー、およびその誘導体であってもよい。
電極バインダーは、例えばプロトン伝導性を増進するために、1種以上の酸基(−SOH、−PO、カルボン酸基など)を有するポリマーおよび/または非ポリマー化合物を含んでいてもよく、例えば−SONHSOCF、および−CFSONHSONHSOCFなどのようなハロゲン化した酸含有基が含まれる。
架橋
低い相対湿度でバインダーのプロトン伝導性を増加させるため、低当量(EW)のポリホスファゼンを使用することができる。そのような物質の親水性は疎水性共置換基によるか、ポリマー鎖を架橋することによってバランスをとることができる。しかし、架橋はポリマーの自由体積を減少させ、したがってその酸素透過性を低下させることがある。末端アルキンと置換シクロペンタジエン間のディールズアルダー反応に基づく架橋、またはアジド/アルキン反応を使用することができる。本発明による一実施例においては、第1のポリマーに1個以上の末端アルキン基を設け、かつ第2のポリマーに1個以上の置換シクロペンタジエン基を設け、加熱によって架橋ネットワークを形成させる。この第1および第2のポリマーは同一でも異なっていてもよい。
用途
本発明の気体透過性物質の用途として、水素燃料電池、直接メタノール燃料電池、およびアルカリ金属などの別のカチオン種に基づく燃料電池を含むその他の燃料電池のような、改良された燃料電池が含まれる。その他の用途としては、その他の電気化学的デバイス、エレクトロクロミックデバイス、気体分離および精製、気体透過性膜、その他の工業用ガス処理、センサー、ならびに他のエネルギー産生デバイスが含まれる。
本明細書に言及した特許、特許出願、または刊行物は、参照により本明細書中に組み込まれる。特に、米国特許仮出願No.60/666,276(2005年3月29日出願)の全体を本明細書中に組み入れる。
本発明は上記の説明用の実施例に制約されるものではない。実施例は本発明の範囲を限定するものとしては意図されない。本明細書に記載した方法、装置、組成物などは例であって、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。これらの変更およびその他の用法は当業者が想起するであろう。本発明の範囲は特許請求の範囲によって定義される。
SBPPサンプルについての60℃でのプロトン伝導性を示す。 2種のSP4EPPPポリマーについてのDSCサーモグラムを示す。 SP4EPPPについての酸素透過性のアルレニウスプロットを示す。 ポリ[(4−エチルフェノキシ)(フェノキシ)ホスファゼン]電極バインダー(カソードのみ)を持つMEAについての電圧/電流密度性能曲線を示す。 本発明の気体透過性物質中で使用することができるその他の代表的なポリマーを示す。 本発明の気体透過性物質中で使用することができるその他の代表的なポリマーを示す。 本発明の気体透過性物質中で使用することができるその他の代表的なポリマーを示す。 本発明の気体透過性物質中で使用することができるその他の代表的なポリマーを示す。 本発明の気体透過性物質中で使用することができるその他の代表的なポリマーを示す。 本発明の気体透過性物質中で使用することができるその他の代表的なポリマーを示す。 本発明の気体透過性物質中で使用することができるその他の代表的なポリマーを示す。

Claims (23)

  1. 以下を含む燃料電池用の膜電極接合体:
    触媒および電極バインダーを含む第1電極であって、該触媒が該電極バインダー全体に分散され、該電極バインダーがポリホスファゼンを含み、該ポリホスファゼンが側鎖酸基、および芳香族基を含む側鎖を含むもの;
    第2電極;ならびに
    第1電極と第2電極の間に位置する電解質。
  2. 第1電極がカソードであり、電極バインダーがカソードバインダーであり、そして第2電極がアノードである、請求項1に記載の膜電極接合体。
  3. アノードがアノードバインダーを含み、該アノードバインダーが第2のポリホスファゼンを含む、請求項2に記載の膜電極接合体。
  4. ポリホスファゼンがスルホン化ポリホスファゼンである、請求項1に記載の膜電極接合体。
  5. スルホン化ポリホスファゼンがスルホン化ポリ[(4−エチルフェノキシ)(フェノキシ)ホスファゼン]である、請求項4に記載の膜電極接合体。
  6. 酸基がホスホン酸基である、請求項1に記載の膜電極接合体。
  7. 酸基がスルホンアミド酸基である、請求項1に記載の膜電極接合体。
  8. 芳香族基が1〜5個の炭素原子を持つアルキル置換基を有する、請求項1に記載の膜電極接合体。
  9. ポリホスファゼンが架橋されている、請求項1に記載の膜電極接合体。
  10. 電極バインダーがポリホスファゼンおよび少なくとも1種の他のポリマーを含む、請求項1に記載の膜電極接合体。
  11. 少なくとも1種の他のポリマーがポリベンズイミダゾールを含む、請求項10に記載の膜電極接合体。
  12. 少なくとも1種の他のポリマーが第2のポリホスファゼンを含む、請求項10に記載の膜電極接合体。
  13. 請求項1に記載の膜電極接合体を含み、水素含有燃料および酸素含有酸化剤を使用して作動可能である燃料電池。
  14. 水素含有燃料がメタノールである、請求項13に記載の燃料電池。
  15. 触媒および電極バインダーを含む第1電極であって、該触媒が該電極バインダー全体に分散され、該電極バインダーがポリマーを含むもの;
    第2電極;ならびに
    第1電極と第2電極の間に位置する電解質;
    を含む燃料電池であって、ポリマーがポリマー骨格、第1側鎖、および第2側鎖を含み、該第1側鎖が芳香族基を含み、該第2側鎖が酸基を含み、
    該ポリマーがポリホスファゼンである、前記燃料電池。
  16. 芳香族基が5個以下の炭素原子を持つ少なくとも1個のアルキル置換基を有する、請求項15に記載の燃料電池。
  17. 第1電極がさらに電子伝導性物質を含む、請求項15に記載の燃料電池。
  18. 燃料電池がある作動温度範囲を有し、
    電極バインダーがその作動温度範囲よりも低いガラス転移温度を有し、
    プロトン交換膜がその作動温度範囲よりも高いガラス転移温度を有する、
    請求項15に記載の燃料電池。
  19. 電解質がプロトン交換膜である、請求項15に記載の燃料電池。
  20. 電極バインダーが第1のポリホスファゼンを含み、プロトン交換膜が第2のポリホスファゼンを含む、請求項19に記載の燃料電池。
  21. ポリマーがスルホン化ポリホスファゼンである、請求項15に記載の燃料電池。
  22. 触媒およびバインダーを含む燃料電池用の電極であって、触媒がバインダー全体に分散され、該バインダーが、芳香族基を含む側鎖を有するポリホスファゼンを含み、該ポリホスファゼンがさらに酸基を含み、バインダーがプロトン伝導性である、前記電極。
  23. 電極がカソードであり、触媒が酸素還元触媒である、請求項22に記載の電極。
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