JP5403078B2 - 空気調和機 - Google Patents
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また、温風暖房と輻射暖房の両方を行うと、圧縮機の運転周波数を上げることができ、これらの問題は解決するものの、通常の温風暖房ではドラフト感を与えるため、ドラフト感のない暖房を求めるユーザーの要望に答えることができなかった。
この空気調和機では、輻射暖房運転時または輻射微風暖房運転時には、冷媒回路内の圧力が上限圧力とほぼ一致するように圧縮機は制御されるため、暖房能力を向上させることができる。
第3の発明に係る空気調和機は、第1または第2の発明において、前記室内機が設置された室内の温度を検出する室内温度センサと、前記室内温度センサで検出された室内温度に基づいて、前記輻射暖房運転と前記輻射微風暖房運転とを切り換える切り換え手段を備えていることを特徴とする。
この空気調和機では、室内温度が低い場合に輻射暖房運転を行い、室内温度が高い場合に輻射微風暖房運転を行うように、室内温度に応じて輻射暖房運転と輻射微風暖房とを切り換えることができる。これにより、室内温度が低い場合に迅速に室内温度を上昇させることができるとともに、室内温度が高くなると、ドラフト感のほとんどない暖房に自動的に切り換えることができる。
この空気調和機では、輻射微風暖房運転時には、冷媒回路内の圧力が上限圧力とほぼ一致するように圧縮機は制御されるため、暖房能力を向上させることができる。
また、輻射暖房運転時または輻射微風暖房運転時には、冷媒回路内の圧力が上限圧力とほぼ一致するように圧縮機は制御されるため、暖房能力を向上させることができる。
第3の発明では、室内温度が低い場合に輻射暖房運転を行い、室内温度が高い場合に輻射微風暖房運転を行うように、室内温度に応じて輻射暖房運転と輻射微風暖房とを切り換えることができる。これにより、室内温度が低い場合に迅速に室内温度を上昇させることができるとともに、室内温度が高くなると、ドラフト感のほとんどない暖房に自動的に切り換えることができる。
図1および図2に示すように、本実施形態の空気調和機1は、室内に設置される室内機2と、室外に設置される室外機3と、リモコン4(図3参照)とを備えている。室内機2は、室内熱交換器20と、室内熱交換器20の近傍に配置された室内ファン21と、輻射パネル22と、室内電動弁(弁機構)23と、室内の気温を検出するための室内温度センサ24とを備えている。また、室外機3は、圧縮機30と、四路切換弁31と、室外熱交換器32と、室外熱交換器32の近傍に配置された室外ファン33と、室外電動弁34とを備えている。
このバイパス配管11には、輻射パネル22と室内電動弁23が設けられている。バイパス配管11における輻射パネル22の両側には、パネル入温度センサ25と、パネル出温度センサ26が付設されている。また、冷媒回路10における圧縮機30の吸入側と四路切換弁31との間にはアキュムレータ35が介設されており、冷媒回路10における圧縮機30の吐出側と四路切換弁31との間には、吐出温度センサ36が付設されている。また、室外熱交換器32には、室外熱交温度センサ28が付設されている。
冷房運転時には、室内電動弁23が閉弁されると共に、四路切換弁31が図1中破線で示す状態に切り換えられる。そのため、図1中破線の矢印で示すように、圧縮機30から吐出された高温高圧冷媒は、四路切換弁31を通って、室外熱交換器32に流入する。そして、室外熱交換器32において凝縮した冷媒は、室外電動弁34で減圧された後、室内熱交換器20に流入する。そして、室内熱交換器20において蒸発した冷媒は、四路切換弁31およびアキュムレータ35を介して、圧縮機30に流入する。
リモコン4では、ユーザによって、運転の開始/停止の操作、運転モードの設定、室内温度の目標温度(室内設定温度)の設定、吹出風量の設定などが行われる。表1に示すように、本実施形態の空気調和機1では、リモコン4の操作により、主運転モードとして、冷房運転モード及び暖房運転モードのいずれかを選択できるようになっている。
次に、空気調和機1を制御する制御部5について図3を参照しつつ説明する。
図3に示すように、制御部5は、記憶部(記憶手段)50と、運転モード制御部(切り換え手段)51と、室内電動弁制御部52と、室内ファン制御部53と、圧縮機制御部(制御手段)54と、室外電動弁制御部55とを有している。
記憶部50には、空気調和機1に関する種々の運転設定や、制御プログラムや、その制御プログラムの実行に必要なデータテーブルなどが記憶されている。運転設定には、室内温度の目標温度(室内設定温度)のように、ユーザによってリモコン4が操作されることで設定されるものと、空気調和機1に対して予め設定されたものとがある。本実施形態の空気調和機1では、輻射パネル22の目標温度範囲は、予め所定の温度範囲(例えば50〜55℃)に設定されている。なお、リモコン4の操作によって輻射パネル22の目標温度範囲を設定できるようになっていてもよい。また、記憶部50には、室内熱交換器20での上限圧力に対応する室内熱交換器20における熱交温度の上限温度が記憶されている。
運転モード制御部51は、リモコン4により、冷房運転モード、温風暖房運転モード、または輻射2運転モードの運転開始の操作が行われると、冷房運転、暖房運転、または輻射微風暖房運転を開始する。
また、運転モード制御部51は、リモコン4により、輻射1運転モード運転開始の操作が行われると、室内温度センサ24で検出された室内温度が室内設定温度未満の場合に、輻射暖房運転を開始すると共に、室内温度が室内設定温度以上の場合に、輻射微風暖房運転を開始する。
なお、本実施形態の空気調和機1では、リモコン4の操作によって運転が開始される場合に、室内温度が室内設定温度よりも所定温度Tb以上高い場合には、暖房運転が開始されない。
また、運転モード制御部51は、暖房運転を行っている際、室内温度が室内設定温度よりも所定温度Tb以上高くなった場合に、自動的に運転を停止し(サーモオフ)、その後、室内温度が室内設定温度まで低下した場合に、再び運転を開始する(サーモオン)。
室内電動弁制御部52は、室内電動弁23の開度を制御する。表2に示すように、冷房運転時または温風暖房運転時には、室内電動弁制御部52は、室内電動弁23を閉弁する。なお、表2は、各運転時における室内電動弁23、室内ファン21、および圧縮機30の制御状態を示している。
室内ファン制御部53は、室内ファン21の回転数を制御する。温風暖房運転の風量自動運転時、輻射暖房運転時、および輻射微風暖房運転時にそれぞれ選択されるファンタップと、各ファンタップに対応する回転数を表3に示す。
圧縮機制御部54は、圧縮機30の運転周波数を制御する。
温風暖房運転時および冷房運転時には、室内温度や室内設定温度等に基づいて、圧縮機30の周波数を制御する。具体的には、室内温度と室内設定温度との差が大きいほど、圧縮機制御部54は、圧縮機30の周波数が増加するように圧縮機30を制御する。
室外電動弁制御部55は、室内温度や室内設定温度等に基づいて、室外電動弁34の開度を制御する。
次に、空気調和機1の各暖房運転モードの動作について説明する。輻射1運転モードおよび輻射2運転モードについては、図4および図5のグラフを参照しつつ説明する。図4および図5のグラフは、横軸が時間を示し、縦軸が、室内温度、室内ファン21の回転数、圧縮機30の運転周波数、輻射パネル温度、および室内電動弁23の開度をそれぞれ示している。
リモコン4により温風暖房運転モード運転開始の操作が行われると共に、風量設定として「風量自動」が選択されると、室内ファン制御部53により、室内ファン21は、室内温度に応じて、ファンタップA1〜A5のいずれかに対応する回転数に制御される。また、圧縮機制御部54により、圧縮機30は、室内温度と室内設定温度との差が大きいほど、運転周波数が増加するように制御される。また、室内電動弁23は閉弁される。
図4に示すように、リモコン4により輻射1運転モード運転開始の操作が行われると、運転開始の室内温度が室内設定温度未満の場合、輻射暖房運転が開始される。この場合、室内ファン制御部53によって、室内ファン21は、室内温度と室内設定温度に応じて、ファンタップB1〜B7のいずれかに対応する回転数に制御される。また、圧縮機制御部54によって、圧縮機30は、室内熱交温度センサ27で検出される熱交温度が上限温度とほぼ一致するように制御される(上限制御される)。また、室内電動弁制御部52によって、室内電動弁23は、運転開始から所定時間t1が経過するまでは、初期開度に制御され、運転開始から所定時間t1が経過すると、輻射パネル温度がパネル目標温度範囲内となるように開度が制御される。なお、図4では、室内電動弁23の初期開度は、全開よりも小さい開度となっているが、初期開度は全開であってもよい。
図5に示すように、リモコン4により輻射2運転モード運転開始の操作が行われると、輻射微風暖房運転が開始される。室内ファン制御部53によって、室内ファン21は、ファンタップC1に対応する回転数c1に制御される。また、圧縮機制御部54によって、圧縮機30は、室内熱交温度センサ27で検出される熱交温度が上限温度とほぼ一致するように制御される(上限制御される)。また、室内電動弁制御部52によって、室内電動弁23は、運転開始から所定時間t1が経過するまでは、初期開度に制御され、運転開始から所定時間t1が経過すると、輻射パネル温度がパネル目標温度範囲内となるように開度が制御される。
また、空気調和機1では、暖房運転モード運転時に室外熱交換器32に付着した霜を取り除くために、四路切換弁31を図1および図2中破線で表示した状態に切り換えて、暖房運転から除霜運転(デフロスト運転)に切り換える。本実施形態の空気調和機1では、除霜運転を行う場合に、室内電動弁23を閉弁する。これにより、輻射パネル22に低温の冷媒が流れないため、輻射パネル22の温度低下を抑制することができる。そのため、再び暖房運転を開始したときに、輻射パネル22の温度を迅速にパネル目標温度範囲内とすることができる。
以上説明した本実施形態の空気調和機1によると、輻射微風暖房運転時には、室内ファン21によって発生する風量を小さくしているため、ユーザーにドラフト感をほとんど感じさせない温風暖房を行うことが可能である。また、室内ファン21を停止させていないことで室内熱交換器20による熱交換量が大きいため、冷媒回路内の圧力が高くなり過ぎるのを防止できる。そのため、室内ファン21を停止させて輻射暖房のみを行う場合よりも、室外機3の圧縮機30の回転数を増大させることができ、暖房能力を向上させることができる。
したがって、暖房運転として、輻射暖房運転及び輻射微風暖房運転があって、輻射微風暖房運転時での室内風量が、輻射暖房運転時の室内風量より小さい構成であればよい。上記実施形態では、運転モードとして、輻射1運転モード及び輻射2暖房運転モードだけでなく、他の運転モードを選択可能であるが、この場合、他の運転モードは選択できなくてもよい。従って、運転モードとして、例えば、冷房運転モードや、温風暖房運転モードが選択できなくてもよい。
2 室内機
3 室外機
4 リモコン
20 室内熱交換器(熱交換器)
21 室内ファン(ファン)
22 輻射パネル
23 室内電動弁(弁機構)
24 室内温度センサ
27 室内熱交温度センサ(熱交温度センサ)
30 圧縮機
50 記憶部(記憶手段)
51 運転モード制御部(切り換え手段)
52 室内電動弁制御部
53 室内ファン制御部
54 圧縮機制御部(制御手段)
Claims (6)
- 室内機と、前記室内機と冷媒回路を介して接続された室外機とを備えた空気調和機であって、
前記室内機が、前記冷媒回路を構成する配管の一部をそれぞれ有する熱交換器及び輻射パネルと、前記熱交換器の近傍に配置されたファンとを有しており、
前記熱交換器に冷媒を流して温風暖房を行い且つ前記輻射パネルに冷媒を流して輻射暖房を行う輻射暖房運転と、
前記熱交換器に冷媒を流して温風暖房を行い且つ前記輻射パネルに冷媒を流して輻射暖房を行うと共に、前記輻射暖房運転時より前記ファンによって発生する風量を小さくした輻射微風暖房を行う輻射微風暖房運転とが可能であり、
前記輻射パネルに冷媒を流して輻射暖房を行い、かつ前記ファンを停止する運転を行わないものであって、
前記室外機に設けられた圧縮機と、
前記圧縮機を制御する制御手段と、
前記熱交換器での圧力についての上限値が記憶された記憶手段とを備え、
前記輻射暖房運転及び前記輻射微風暖房運転の少なくとも一方が行われている場合に、
前記制御手段が、前記熱交換器での圧力が前記上限値に対応する圧力とほぼ一致するように前記圧縮機を制御することを特徴とする空気調和機。 - 前記熱交換器に設けられた熱交温度センサを備え、
前記記憶手段が、前記熱交換器での圧力についての前記上限値として、前記熱交換器における熱交温度の上限温度を記憶しており、
前記輻射暖房運転及び前記輻射微風暖房運転の少なくとも一方が行われている場合に、
前記制御手段が、前記熱交温度センサで検出された熱交温度が前記上限温度とほぼ一致するように前記圧縮機を制御することを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。 - 前記室内機が設置された室内の温度を検出する室内温度センサと、
前記室内温度センサで検出された室内温度に基づいて、前記輻射暖房運転と前記輻射微風暖房運転とを切り換える切り換え手段を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和機。 - 室内機と、前記室内機と冷媒回路を介して接続された室外機とを備えた空気調和機であって、
前記室内機が、前記冷媒回路を構成する配管の一部をそれぞれ有する熱交換器及び輻射パネルと、前記熱交換器の近傍に配置されたファンとを有しており、
前記輻射パネルに冷媒を流さないで前記熱交換器に冷媒を流して温風暖房を行う温風暖房運転と、
前記熱交換器に冷媒を流して温風暖房を行い且つ前記輻射パネルに冷媒を流して輻射暖房を行うと共に、前記温風暖房運転時より前記ファンによって発生する風量を小さくした輻射微風暖房を行う輻射微風暖房運転とが可能であり、
前記輻射パネルに冷媒を流して輻射暖房を行い、かつ前記ファンを停止する運転を行わないものであって、
前記室外機に設けられた圧縮機と、
前記圧縮機を制御する制御手段と、
前記熱交換器での圧力についての上限値が記憶された記憶手段とを備え、
前記輻射微風暖房運転が行われている場合に、
前記制御手段が、前記熱交換器での圧力が前記上限値に対応する圧力とほぼ一致するように前記圧縮機を制御することを特徴とする空気調和機。 - 前記熱交換器に設けられた熱交温度センサを備え、
前記記憶手段が、前記熱交換器での圧力についての前記上限値として、前記熱交換器における熱交温度の上限温度を記憶しており、
前記輻射微風暖房運転が行われている場合に、
前記制御手段が、前記熱交温度センサで検出された熱交温度が前記上限温度とほぼ一致するように前記圧縮機を制御することを特徴とする請求項4に記載の空気調和機。 - 前記輻射パネルに供給される冷媒の量を調整する弁機構を備え、
前記冷媒回路において、前記輻射パネル及び前記弁機構と、前記熱交換器とが並列に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気調和機。
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