JP5401908B2 - 包装体 - Google Patents

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本発明は、ジッパー付き包装に関するものであり、特には、充填開口部とは別に再封可能な内容物取出し開封部を設けたジッパー付き包装袋を用いたジッパー付き包装体に関する。
従来、開封部近傍に、雄型咬合具と雌型咬合部よりなるチャックあるいは咬合具などとも呼ばれるジッパーを取り付けたプラスチックフィルム製のスタンディングパウチをはじめとする軟包装袋が、その保存性や開封容易性のため、各種食品やハップ剤、医薬品、洗剤、あるいは工業用薬品などの多くの分野で使用されている。
ところが、液状物や液状成分を含む内容物を密封包装してレトルト処理などの加熱加圧殺菌を行う場合、ジッパー付き包装袋においてはレトルト処理時の圧力上昇や輸送時の衝撃により、内容物がジッパー部を通過して開封口側に漏れ出し、パウチの見栄えが悪くなる、また開封時に内容物が飛び出してしまうなどの不具合があった。
また、ジッパー部より充填するとジッパー部が汚れたりするし、充填後ジッパーをしめて、その後シールしなければならない。
これらの問題点を改良するために特許文献1においてはジッパー部と内容物の接触部を薄肉化することでジッパー部への内容物の移行を防止すると同時に易開封性を持たせることが、また、特許文献2においてはジッパー部に易開封性のテープ部を設けてパウチ本体の内面部と接触させることでジッパー部と内容物を隔離することによりジッパー部への内容物移行を防止し、かつ開封時には該易開封テープを通じて容易に開封することを可能にすることが提案されている。
特開2007−331805号公報 特開2007−106457号公報 特開2007−276832号公報
しかしながらパウチの充填開口部にジッパーが存在すると、内容物を充填した後にジッパーを嵌合して閉める必要があり、従来の充填装置に加えて特殊なユニットを必要とする。
特許文献2に示された包装体においてはジッパーを嵌合した状態で充填開口部から内容物を充填することが可能であるが、ジッパー部に近い包装袋の上側から充填するので、ジッパー部周辺への内容物のハネによる汚れの懸念があり、特許文献1に示された包装体においてはジッパーの薄肉部の厚み調整に高度な技術を要し、厚み次第で開封時に力を要することが懸念される。
それゆえ、パウチへの内容物の充填はパウチのジッパー装着部とは反対側、すなわち包装袋の下部からの充填が望ましい。
一方、充填された内容物、特にカレーやパスタソース、その他の液状様食品については、消費者が電子レンジを用いて加熱できることが望ましく、利便性の面からスタンディング性を付与することが望ましい。ところが、スタンディング性を付与するために、パウチ
下部をガゼット状に折り込んでしまってからでは従来の充填設備では下部の非開封部側からの内容物の充填ができなくなってしまう。すなわち、充填時に充填開口部の端部を把持して開口させて内容物を充填する操作を一方のガゼットの充填開口部で行おうとすると一対の他のガゼットが干渉して操作が阻害される。また充填後の充填開口部のヒートシール時においても同様の干渉は避けられず、充填とシール及び搬送を従来の設備でスムースに行うことは困難であった。
以上のような事情に鑑みて、本発明においてはレトルト処理が可能であり、従来の充填設備を用いて内容物を充填可能であり、電子レンジ加熱が容易に出来るジッパー付き包装袋を用いた包装体の提供を課題とする。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、請求項1に記載の発明は、積層フィルムからなる包装袋の開封予定部の内方にジッパーテープが設けられている包装袋であって、開封予定部の反対側にはガゼット部が設けられ、ガゼット部の先端部は一方が他方より長く形成され、該長く形成されたガゼットの先端部に内容物の充填口が設けられ、長く形成されたガゼットの先端部と他方のガゼットの先端部の長さの差が、1から3cmであってシール幅よりも大きい包装袋を用いたことを特徴とする包装である。
本発明に用いたジッパー付き包装袋では、積層フィルムからなる包装袋の開封予定部の内方にジッパーテープが設けられている包装袋であって、開封予定部の反対側にはガゼット部が設けられ、ガゼット部の先端部は一方が他方より長く形成され、該長く形成されたガゼットの先端部に内容物の充填口が設けられていることによって、開封予定部のジッパーの汚れがなく、下部の非開封予定部の充填開口部からの内容物の充填とシールを従来の装置で容易に行うことが出来る。
また、包装体において底部となる部分をガゼット状に折り込むことによってスタンディング性(自立性)を確保するだけでなく、両方のガゼットの折り込みの深さに1cmから3cmの差を設けることでスタンディング性付与と充填工程適性付与の両方が可能になった。
この長く形成されたガゼットの先端部と他方のガゼットの先端部の長さの差が、1cm未満であると充填時およびシール時に他方のガゼット部分による干渉が起きやすく充填機での製造適性がない。この差が3cmを超えると包装体を自立させた場合に傾斜してしまいスタンディング性が損なわれるだけでなく見栄えも悪くなる。
また、本発明のジッパー付き包装袋ではガゼット部の折り込み深さを調整することで、包装袋の容量を増やすことが可能であり、包装袋のサイズを変更せずに、容量を増やすことが容易になる。
このように、本発明に用いたジッパー付き包装袋は、ジッパー付き包装袋においてレトルト処理が可能であり、特別な設備投資をせずに、従来の充填設備を用いて内容物を包装袋に容易に充填可能であり、非常に経済的である。また、非開封部をガゼット状にすることで包装袋の面積を変更せずに容量を容易に変更することが出来るようになった。そして、包装体自身にスタンディング性があるため、電子レンジ加熱が容易に出来、またふきこぼれなどを回避でき、安全である。
次に、本発明に用いたジッパー付き包装袋の実施の一形態(電子レンジ用パウチの場合
)について必要に応じて図を参照して説明する。
図1は本発明のジッパー付き包装体の一例の概念図であり、図2は該包装体に用いジッパー付き包装袋の一例の概念図である。
図3は本発明に用いたジッパー付き包装袋を構成する積層フィルムの一例を示す断面模式図であり、図4は本発明に用いたジッパー付き包装袋を構成する中間層フィルムの一例を示す断面模式図である。
図1は、2枚の積層フィルムをヒートシールすることにより密封した本発明のジッパー付き包装体の概略図である。開封予定部には包装体の最内層部に使用されるポリオレフィン系のフィルムと熱溶着可能なジッパーテープが装着されており、本ジッパーテープに装着されている易開封性テープを包装体の最内層部に接着することで、内容物とジッパー部が隔離され、内容物がジッパー部に移行するのを防止している。
ジッパー部に関しては、特別な限定はないが、特許文献2に記載されているようなジッパー部を使用することも可能である。
開封予定部の反対側はガゼット形状に折り込まれており、ガゼットの折り込み長さ(6)、(7)は互いに、少なくとも1cm以上長さが異なっており、長辺側(6)の折り込み部を充填口とする。長短二辺のガゼット折り込み部の長さの差が1cm未満であると、内容物の充填・シール時にもう片方の折り込み辺が邪魔になり、充填からシールへの工程時にスムースな包装体送りが困難になる。1cm以上長さが異なっていれば、長辺折り込み辺部からの充填、シールは問題なく行える。長短二辺の長さの差が3cm以上になると包装体の自立が困難になる。
図2に一例を示した包装袋を使用した本発明の包装体の製造方法としては、充填口端部(9)から、例えば、野菜の水煮のような内容物を所定量、包装袋に充填し、充填開口部を熱融着して密封し、スタンディング性を有するジッパー付き包装体とする。
内容物を本発明の包装体から取り出す際には、易開封テープで開封予定部を露出させた後、係合突起と係合凹部とからなるジッパー部を開封して、内容物を取り出す。必要量を取り出した後は、再びジッパー部の係合突起と係合凹部を嵌合させ、再封止することが出来る。
電子レンジ加熱する際には、非開封部側のガゼット部を開き、パウチを自立させて電子レンジ庫内にセットする。また、該包装体は自立性に優れ、またガゼット部の折り込み長さにより内容量を調整することができることから、液面から開口部への距離を長く保つことが出来る。これにより、内容物の包装体からのふきこぼれや、包装体の転倒によるレンジ庫内の汚れ、さらにはやけどを防止することが出来る。
本発明に用いたジッパー付き包装袋に用いる積層フィルムの材質については特別の制限はないが、使用条件にあった材質構成を適宜選択することが重要である。例えば、レトルト処理を可能とする場合には、本体フィルムとして一軸ないし二軸延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルム上に、酸化アルミニウムや酸化ケイ素などの無機酸化物を物理蒸着、もしくは化学蒸着法により20〜100nm程度の厚みに積層した無機化合物蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム、さらに引裂き性に優れたナイロンフィルム、及びヒートシール性を有する未延伸ポリプロピレンフィルムを積層した積層フィルムが好適に使用できる。また、ジッパーの材質構成としてはポリプロピレン樹脂により成型されたジッパーが好適である。
積層フィルムとして、アルミニウム箔に匹敵するバリア性を備えて電子レンジ加熱にも適しており、さらに金属探知機による異物検査も簡単に行える積層フィルムを用いることも出来る。
このような積層フィルムとして、たとえば、プラスチック材料からなる基材の少なくとも片面に、一般式R'Si(OR)3(R':アルキル基、ビニル基、グリシドオキシプロピル基など、R:アルキル基など)で表わせる3官能オルガノシランあるいは前記オルガノシランの加水分解物と、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との複合物からなるプライマー層と厚さ5〜300nmの無機酸化物からなる蒸着薄膜層を順次積層したガスバリア積層フィルム層と、シーラント層とを含む積層フィルムが挙げられる。
本発明に用いたジッパー付き包装袋の材料構成の例を図3と図4を参照して説明する。
図3に積層フィルム(100)として断面模式図を示した。このうちで印刷層(113)、中間層(122)および場合によっては接着層(114)、(115)は本発明に用いたジッパー付き包装袋に使用する積層フィルムの構成要素として必ずしも必要ではないが説明の簡略化のために図に示した。また中間層(122)が不要な構成においては、図3の外側基材(112)自体が図4のガスバリア積層フィルムを使用する構成となることもあり得る。
本発明に用いたジッパー付き包装袋の積層フィルム(100)に用いる外側基材(112)のフィルムの材質は、これらに限定されるものでなく、最外層の基材層の材質としては、耐熱性を有し、一般に電子レンジで加熱される食品用包装材料として使用されているものならば、使用可能である。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリエステル、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン、ナイロン−6、ナイロン−66などのポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリイミド(PI)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、エチレン−ブニルアルコール共重合体(EVOH)などの延伸または無延伸フィルム、ナイロン−6/メタキシリレンジアミンナイロン6共押出しフィルム、ポリプロピレン/エチレン−ビニルアルコール共重合体共押出しフィルムなどのいずれか、またはこれらの2つ以上のフィルムを積層した複合フィルムであっても構わない。
各フィルムを積層する方法としては、例えば、ドライラミネーション方法、ノンソルベントドライラミネーション方法、エクストルージョンラミネーション方法、及び該エクストルージョンラミネーション方法を利用したサンドイッチラミネーション方法などの公知の方法を使用することが出来る。
この外側基材(112)には、例えば、帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤などの公知の添加剤を加えることができ、必要に応じて適宜添加される。
さらに、外側基材の表面をコロナ放電処理、アンカーコート処理等の表面改質を行い、シーラント層等との接着性を向上させることができる。また、必要に応じて基材フィルム層の表面または裏面に印刷層を形成することができる。
外側基材(112)の厚さは特に制限はないが加工性及び物性面から10μmから300μmの範囲であることが好ましい。
本発明に用いたジッパー付き包装袋の積層フィルム(100)に用いる印刷層(113)としては、ウレタン系や塩酢ビ系等の公知のインキが使用でき、印刷方法もグラビア印刷等の公知の方法が用いられる。
さらに包装内容物の光線による変質を防止する目的で遮光印刷を行うことも出来る。遮光印刷はたとえば、通常の墨インキと白インキあるいは少量の着色を加えた白インキ等の通常のインキの単層あるいは複数層を重ねて行うという方法で実施できる。
本発明に用いたジッパー付き包装袋の積層フィルム(100)に用いる接着層(114)、(115)としては、ドライラミネート法等の公知の方法に使用される2液硬化型ウレタン系樹脂等の接着剤を用いることが出来る。
本発明に用いたジッパー付き包装袋においては、たとえば、包装袋の落下強度、突き刺し強度や、ガスバリア性を向上させる必要がある場合には、外側基材とシーラント層との間にポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、直線カット性を有するバリアナイロンなどの中間層を介在させることができる。形成方法としては2液硬化型ウレタン系樹脂等の接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法等の公知の方法により積層できる。
本発明に用いたジッパー付き包装袋の積層フィルム(100)に用いる中間層(122)として、積層フィルムのガスバリア性をアルミニウム箔なみに向上させるためには、酸化アルミニウムや酸化珪素などの無機化合物の薄膜を物理蒸着あるいは化学蒸着などの蒸着法により、20〜100nm程度の膜厚に設けた無機化合物蒸着プラスチックフィルムを用いることもできる。
もちろん、中間層(122)としてアルミニウム箔を用いても構わない。
中間層(122)として使用するガスバリア積層フィルム(121)は、一例として、図4に示すように、包装袋外面となる面には、プラスチック材料からなるガスバリア積層体基材(117)の少なくとも片面に、透明プライマー層(118)、無機酸化物からなる蒸着薄膜層(119)、ガスバリア性被膜層(120)を順次積層した積層フィルムにより構成されている。
上述したガスバリア積層体基材(117)はプラスチック材料であり、蒸着薄膜層の透明性を生かすために透明なフィルムが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリルニトリルフィルム、ポリイミドフィルム等が用いられ、延伸、未延伸のどちらでも良く、また機械的強度や寸法安定性を有するものが良い。これらをフィルム状に加工して用いられる。特に二軸方向に任意に延伸されたポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられる。
またこのガスバリア積層体基材(117)の表面に、周知の種々の添加剤や安定剤、例えば帯電防止剤、紫外線防止剤、可塑剤、滑剤などが使用されていても良く、薄膜との密着性を良くするために、前処理としてコロナ処理、低温プラズマ処理、イオンボンバード処理を施しておいても良く、さらに薬品処理、溶剤処理などを施しても良い。
ガスバリア積層体基材(117)の厚さはとくに制限を受けるものではないが、包装材料としての適性、他の層を積層する場合もあること、プライマー層(118)及び無機酸化物からなる蒸着薄膜層(119)、ガスバリア性被膜層(120)を形成する場合の加工性を考慮すると、実用的には3〜200μmの範囲で、用途によって6〜30μmとすることが好ましい。
プライマー層(118)は、プラスチック材料からなるガスバリア積層体基材(117)上に設けられ、ガスバリア積層体基材(117)と無機酸化物からなる蒸着薄膜層(119)との間の密着性を高め、食品包装分野でのレトルト殺菌等の加熱後のデラミネーション(剥離)の発生等を防止することを目的とする。
プライマー層(118)の厚さは、均一に塗膜が形成することができれば特に限定しないが、一般的に0.01〜2μmの範囲であることが好ましい。厚さが0.01μmより薄いと均一な塗膜が得られにくく、密着性が低下する場合がある。また厚さが2μmを越える場合は厚いために塗膜にフレキシビリティを保持させることができず、外的要因により塗膜に亀裂を生じる恐れがあるため好ましくない。特に好ましいのは0.05〜0.5μmの範囲内にあることである。
プライマー層(118)の形成方法としては、例えばオフセット印刷法、グラビア印刷法、シルクスクリーン印刷法等の周知の印刷方式や、ロールコート、ナイフエッジコート、グラビアコートなどの周知の塗布方式を用いることができる。乾燥条件については、一般的に使用される条件で構わない。
無機酸化物からなる蒸着薄膜層(119)は、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化錫、酸化マグネシウム、あるいはそれらの混合物などの無機酸化物の蒸着膜からなり、透明性を有しかつ酸素、水蒸気等のガスバリア性を有するものであればよい。これらの中では、特に酸化アルミニウム及び酸化珪素が好ましい。
蒸着薄膜層(119)の厚さは、用いられる無機化合物の種類・構成により最適条件が異なるが、一般的には5〜300nmの範囲内が望ましく、その値は適宜選択される。ただし膜厚が5nm未満であると均一な膜が得られないことや膜厚が十分ではないことがあり、ガスバリア材としての機能を十分に果たすことができない場合がある。また膜厚が300nmを越える場合は薄膜にフレキシビリティを保持させることができず、成膜後に折り曲げ、引っ張りなどの外的要因により、薄膜に亀裂を生じるおそれがある。蒸着薄膜層(119)の厚さは、好ましくは、10〜150nmの範囲内である。
無機酸化物からなる蒸着薄膜層(119)をプライマー層(118)上に形成する方法としては種々在り、通常の真空蒸着法により形成することができるが、その他の薄膜形成方法であるスパッタリング法やイオンプレーティング法、プラズマ気相成長法(CVD)などを用いることもできる。
但し生産性を考慮すれば、現時点では真空蒸着法が最も優れている。真空蒸着法による真空蒸着装置の加熱手段としては電子線加熱方式や抵抗加熱方式、誘導加熱方式が好ましく、薄膜と基材の密着成及び薄膜の緻密性を向上させるために、プラズマアシスト法やイオンビームアシスト法を用いることも可能である。また、蒸着膜の透明性を上げるために蒸着の際、酸素ガスなど吹き込んだりする反応蒸着を行っても一向に構わない。
ガスバリア性被膜層(120)は、要求品質によりアルミ箔並の高いガスバリア性を付与するために無機酸化物からなる蒸着薄膜層(119)上に設けられるものである。
上記ガスバリア性被膜層(120)は、水溶性高分子と(a)1種以上の金属アルコキシド及び加水分解物又は、(b)塩化錫、の少なくとも一方を含む水溶液あるいは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を用いて形成される。水溶性高分子と塩化錫を水系(水あるいは水/アルコール混合)溶媒で溶解させた溶液、あるいはこれに金属アルコキシドを直接、あるいは予め加水分解させるなど処理を行ったものを混合した溶液を無機化酸化物からなる蒸着薄膜層(119)にコーティング、加熱乾燥し形成される。
上述した各成分を単独又はいくつかを組み合わせてコーティング剤に加えることができ、さらにコーティング剤のガスバリア性を損なわない範囲で、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、あるいは分散剤、安定化剤、粘度調整剤、着色剤などの公知の添加剤を加えることができる。
例えば、コーティング剤に加えられるイソシアネート化合物は、その分子中に2個以上のイソシアネート基(NCO基)を有するものであり、例えばトリレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネートなどのモノマー類と、これらの重合体、誘導体などがある。
コーティング剤の塗布方法には、通常用いられるディッピング法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法などの従来公知の手段を用いることができる。被膜の厚さは、コーティング剤の種類や加工条件によって異なるが、乾燥後の厚さが0.01μm以上あれば良いが、厚さが50μmを越えると膜にクラックが生じ易くなるため、0.01〜50μmの範囲が好ましい。
本発明に用いたジッパー付き包装袋で積層フィルム(100)に用いるシーラント層(123)はジッパー付き包装袋を形成する際に接着層として設けられるものである。熱融着性のある樹脂であれば使用できるが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体及びそれらの金属架橋物等の樹脂が用いられる。食品包装におけるレトルト殺菌適性等を考慮した場合にはポリプロピレン樹脂が、加工適性の面からは直鎖低密度ポリエチレン樹脂がより好ましく使用できる。
厚さは目的に応じて決められるが、一般的には15〜200μmの範囲である。形成方法としては、上記樹脂からなるフィルム状のものを2液硬化型ウレタン樹脂などの接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法等を用いることが一般的であるがいずれも公知の方法により積層することができる。
また、本発明のジッパー付き包装体は、電子レンジ使用が可能であり、蒸気抜き機構を設けることも可能である。蒸気抜き機構の付与方法としては、公知の方法として、シール部に囲まれた蒸気孔を設ける方法(特許文献3)などを応用することが可能である。
以下に本発明の具体的実施例について説明する。
<実施例1>
最外層から順に、厚さ12μmの酸化アルミニウム(アルミナ)蒸着二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(アルミナ蒸着OPET)、厚さ15μmの二軸延伸ナイロンフィルム(ONy)、及び厚さ70μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)をポリウレタン系接着剤を用いてドライラミネーションにより貼り合わせて巻取りロール状の積層フィルムを作成した。
この積層フィルムのロールを製袋機に取り付け、CPP層を内側にして積層フィルム同士を重ね合わせて、開封予定部側にはジッパーを装着し、非開封予定部側には折り込み長さが70mmと50mmからなるガゼット部を形成したジッパー付き包装袋(スタンディングパウチ)を作成した。(外形寸法 幅180mm×高さ150mm×底折込み部の長さ70mmと50mm、シール幅は8mm)
該包装袋に200gのパスタ用ソースを、東洋自動機製充填機(TT8C)を用いて充填を行い、熱水回収方式によりレトルト処理(121℃−30分、日阪製レトルト殺菌装置)を行った。
さらに、レトルト処理済み包装体について、耐圧縮強度、落下強度、外観のそれぞれについて試験評価をおこなった(JIS Z0238密封軟包装袋の試験方法)。
また、該包装体について包装体の開封後、電子レンジを用いて加熱した(500W、3分間)。
JISZ0238に規定された方法での耐圧縮強度、落下強度、レトルト処理した場合の変形、シワの有無に関しての評価結果を表1に示す。
Figure 0005401908
いずれの操作においても、従来の包装体と同様に、充填、レトルト強度、電子レンジ加熱ともに無事に完了した。
これによって、本発明に用いたジッパー付き包装袋は、レトルト処理が可能であり、特別な設備投資をせずに、従来の充填設備を用いて内容物を包装袋に容易に充填可能であり、包装体自身にスタンディング性があるため、電子レンジ加熱が容易に出来ることが確認できた。
本発明のジッパー付き包装体の一例の概念図 本発明に用いたジッパー付き包装袋の一例の概念図 本発明に用いたジッパー付き包装袋を構成する積層フィルムの一例を示す断面模式図 本発明に用いたジッパー付き包装袋を構成する中間層フィルムの一例を示す断面模式図
符号の説明
1…包装体
2…ジッパー部
3…易開封シール部
4…シール部
5…充填口
6…ガゼット折り込み部(長辺)
7…ガゼット折り込み部(短辺)
8…内容物
9…充填口端部
100…積層フィルム
112…外側基材
113…印刷層
114…接着剤層
115…接着剤層
117…ガスバリア積層体基材
118…プライマー層
119…無機酸化物蒸着薄膜層
120…ガスバリア性被膜層
121…ガスバリア積層フィルム
122…中間層
123…シーラント層

Claims (1)

  1. 積層フィルムからなる包装袋の開封予定部の内方にジッパーテープが設けられている包装袋であって、開封予定部の反対側にはガゼット部が設けられ、ガゼット部の先端部は一方が他方より長く形成され、該長く形成されたガゼットの先端部に内容物の充填口が設けられ、長く形成されたガゼットの先端部と他方のガゼットの先端部の長さの差が、1から3cmであってシール幅よりも大きい包装袋を用いたことを特徴とする包装
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