JP5401286B2 - 試料台の温度制御機能を備えた真空処理装置及びプラズマ処理装置 - Google Patents

試料台の温度制御機能を備えた真空処理装置及びプラズマ処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、試料台の温度制御機能を備えた真空処理装置及びプラズマ処理装置にかかり、特に、ウエハなどの試料に高精度な微細加工を施すプラズマ処理装置に適した試料台の温度制御装置に関する。
半導体デバイスの微細化トレンドに伴い、試料のエッチング処理に求められる加工精度は年々厳しくなっている。プラズマ処理装置にてウエハ表面の微細パターンに高精度な加工を施すためには、エッチング中のウエハ表面の温度管理が重要である。しかし、ウエハの大面積化やエッチングレートの向上の要求から、プラズマ処理装置に印加される高周波電力は増加傾向にあり、特に絶縁膜のエッチングにおいてはキロワットオーダの大電力が印加され始めている。大電力の印加により、ウエハ表面へのイオンの衝撃エネルギが増加し、エッチング中におけるウエハの過度な温度上昇が問題となっている。また、形状精度の更なる向上の要求から、プロセス中においてウエハの温度を高速かつ面内均一に制御できる手段が求められている。
プラズマ処理装置内においてウエハの表面温度を制御するためには、ウエハの裏面と熱伝達媒体を介して接する試料台(静電吸着電極)の表面温度を制御すればよい。従来の試料台では内部に冷媒の流路を形成し、流路内に液体冷媒を流すことにより試料台表面の温度を制御していた。液体冷媒は冷媒供給装置内の冷却装置または加熱装置により目標温度に調節された後に試料台流路内に供給されている。このような冷媒供給装置では液体冷媒を一度タンクに溜めて温度調節後に送り出す構造であり、また液体冷媒自体の熱容量が大きいため、ウエハの表面温度を一定に保つ際には有効である。しかし、温度レスポンスが悪く、高速温度制御が困難であり、また熱交換効率が低い。そのため、近年の大入熱化に伴い装置が大型化し、またエッチングの進行に応じてウエハ表面の温度を最適にコントロールすることが困難であった。
このようなことから、冷媒循環系が冷媒を高圧化する圧縮機と、高圧化された冷媒を凝縮する凝縮器と、冷媒を膨張させる膨張弁により、試料台の冷媒流路内にて冷媒を蒸発させて冷却を行う直接膨張式の冷媒供給装置(以下、直膨式冷却システム)が、例えば特許文献1により提案されている。直膨式冷却システムでは冷媒の蒸発潜熱を利用するため冷却効率が高く、また冷媒の蒸発温度が圧力によって高速に制御可能である。上記より、試料台への冷媒供給装置として直膨式を採用することによって、大入熱エッチング処理時においても半導体ウエハの温度を、高効率かつ高速に制御することができる。
一方、特許文献2には、試料台の冷媒供給口および冷媒排出口に冷媒用の温度計を設置することで、試料台の冷媒流路内で冷媒が完全蒸発しているか否かを判断する方法が開示されている。
さらに、特許文献3には、直膨式で試料台を面内均一に冷却するために、試料台から排出される冷媒の乾き度を制御し、冷媒流路内における冷媒のドライアウト(液膜の消失)を防ぐ方法が開示されている。
特開2008−034409号公報 特開2008−187063号公報 特開2008−186856号公報
プラズマ処理装置に印加する高周波電力の増大に伴い、試料台から冷媒供給装置が回収する熱量も増大している。絶縁膜エッチングにおいてはウエハに印加するバイアス電力のうち4割程度は熱となり、試料台を介して冷媒供給装置に回収される。高周波電力の増大により、冷媒供給装置の冷却能力も大出力化が必須となっており、冷媒供給装置の消費電力増大が新たな課題となりつつある。従来方式に換えて直膨式冷却システムを採用することで、冷却効率が向上し、消費電力を低減可能である。今後更なる冷却能力の大出力化の要求に対応し、かつ環境負荷を低減したプラズマ処理装置を提供するためには、直膨式冷却システム自体の更なる低消費電力化を検討する必要がある。
直膨式冷却システムは、冷媒が液体から気体に蒸発する際の潜熱を利用して冷却を行う。そのため、試料台の冷媒流路内において冷媒が途中で完全蒸発してしまうと、試料台を均一に冷却できなくなり、試料台ひいてウエハの面内温度均一性が劣化する。そのため、各エッチングプロセスにおけるプラズマからの入熱量を事前に測定しておき、入熱量に応じた冷媒量を試料台に供給する方法が一般的である。しかし、上記の手段では、冷媒涸れに対する安全率を考慮して、冷媒を過剰に供給する必要があり、試料台へ供給する冷媒量が過剰となることで直膨式冷却システムの消費電力が増加していた。
直膨式の場合、冷媒が液体と気体の二相流状態の時はエンタルピ(または乾き度)が上昇しても冷媒の温度は変化しない特徴がある。つまり、試料台内で冷媒が完全蒸発しない限り、試料台前後の冷媒温度はほぼ等しく、試料台を通過した冷媒の温度が上昇したときには冷媒流路内で冷媒が完全蒸発したと判断できる。従って、特許文献2のように、試料台の冷媒供給口および冷媒排出口における媒用の温度を計測することで、冷媒流路内で冷媒が完全蒸発しているか否かを判断することができる。
しかし、上記特許文献2の方法であっても、試料台から排出される冷媒の乾き度を定量的に測定することはできない。直膨式で試料台を面内均一に冷却する場合には、冷媒流路内における冷媒のドライアウト(液膜の消失)を防ぐことが重要であり、特許文献3に示されているように、試料台から排出される冷媒の乾き度を制御する必要がある。
一方、地球環境に配慮して、あらゆる産業分野でCO2排出量の削減を実現することが要望されている。特許文献3の発明は、このような、低消費電力化を図りプラズマ処理装置の成績係数(COP:冷却能力/消費電力)を向上させるという配慮が十分ではない。
本発明の目的は、上記課題を解決し、直膨式冷却システムにおけるサイクル内の冷媒循環量を最適化させることで、成績係数(COP:冷却能力/消費電力)を向上させ、低消費電力にて、かつ、所望のウエハ温度分布を達成可能な、試料台の温度制御機能を備えた真空処理装置及びプラズマ処理装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の真空処理装置は、真空処理室内に試料台が設置され、該真空処理室内に導入された処理ガスをプラズマ化し、該プラズマにて前記試料台に載置された被加工試料の表面処理を行う真空処理装置において、前記試料台に設けられた冷媒流路を第一の蒸発器とし、前記真空処理室の外に配置された圧縮機、第一の凝縮器、膨張弁を備える冷却サイクルが構成されており、前記冷却サイクルの前記第一の蒸発器と前記圧縮機との間に設置された第二の蒸発器と、該第二の蒸発器に熱交換媒体を供給する熱媒体流路とを備え、前記熱交換媒体の供給時、及び排出時の前記熱交換媒体の温度差及び前記熱交換媒体の流量、および前記冷却サイクル内の冷媒循環量と冷媒温度を測定し、前記第一の蒸発器通過後における前記冷媒流路の前記冷媒の乾き度を求め、前記乾き度に応じて前記圧縮機の回転数を制御し、前記冷却サイクルの冷媒循環量を前記蒸発器内でドライアウトが発生しない範囲で低減させることを特徴とする。
本発明によれば、試料台から排出される冷媒の乾き度を測定することで、試料台への冷媒の過剰供給を抑制し、低消費電力にてウエハの面内温度分布を均一に制御できる。
本発明の第一の実施例になる、乾き度測定機能を有する冷却システムを備えた真空処理装置の構成例を示す概略図。 本発明に採用されている直膨式冷却システムにおける、圧縮機回転数と冷却能力及びCOP特性の関係を示す概略図。 本発明に採用されている直膨式冷却システムにおける、圧縮機回転数、乾き度、及び冷媒熱伝達率の特性の関係を示す概略図。 本発明の第二の実施例にかかる、冷却システムを備えた真空処理装置の構成例の構成例を示す概略図。 本発明の第三の実施例になる、排熱を再利用した温調システムを備えた真空処理装置の構成例を示す概略図。 本発明の第四の実施例になる、排熱を再利用した温調システムを備えた真空処理装置の構成例を示す概略図。 本発明の第五の実施例になる、試料台内で熱を再利用した温調システムを備えた真空処理装置の構成例を示す概略図。 本発明の第五の実施例になる、プラズマ処理装置の構成例を示す概略図。
本発明は、プラズマ処理装置が試料台の温度を制御するための直膨式冷却サイクルを備えたものにおいて、冷却サイクル内の冷媒循環量を最適化させることで、低消費電力にて所望のウエハ温度分布を達成可能な装置を提供する。そのために、試料台通過後における冷媒の乾き度を測定し、乾き度に応じて圧縮機の回転数を制御することで冷却サイクル内の冷媒循環量を決定する。すなわち、試料台の冷媒流路内を通過した冷媒の乾き度が0.6〜0.9程度になるように制御する。冷媒の種類や流路形状によって、ドライアウトが発生する乾き度は異なる。一方、試料台の冷媒流路から排出される冷媒の乾き度は、冷却サイクル内の冷媒循環量によって制御可能である。
つまり、試料台後の冷媒がドライアウトを発生する直前まで冷媒循環量を低流量側に制御する。これにより、圧縮機の回転数を低下させ、ひいては直膨式冷却システムの消費電力を低減し、プラズマ処理装置の成績係数(COP:冷却能力/消費電力)を向上させる。COPが向上するほど、少ない消費電力で高い冷却能力を発揮する。
本発明のプラズマ処理装置は、真空処理室内に試料台が設置され、前記真空処理室内に導入された処理ガスをプラズマ化し、該プラズマにて前記試料台に載置された被加工試料の表面処理を行うプラズマ処理装置において、前記試料台に設けられた冷媒流路を蒸発器として、前記真空処理室の外に配置された圧縮機、凝縮器、膨張弁を備える冷却サイクルが構成されており、前記圧縮機の前に設置した冷媒蒸発器に供給する熱交換媒体の供給、排出時の温度差と流量、および冷却サイクル内の冷媒循環量と冷媒温度を測定することにより、前記試料台通過後における冷媒の乾き度を測定し、前記乾き度に応じて圧縮機回転数を制御することで冷却サイクル内の冷媒循環量を決定することを特徴とする。
さらに本発明では、真空処理室内に試料台が設置され、前記真空処理室内に導入された処理ガスをプラズマ化し、該プラズマにて前記試料台に載置された被加工試料の表面処理を行うプラズマ処理装置において、前記試料台に設けられた冷媒流路を凝縮器として、前記真空処理室の外に配置された圧縮機、蒸発器、膨張弁を備える冷却サイクルが構成されており、前記蒸発器がプラズマ処理装置内の任意の熱源に接続されることで、プラズマ処理装置内から発生する排熱を利用して前記試料台を加熱し、温度制御することを特徴とする。これにより、直膨式冷却システムを用いてプラズマ処理装置内から発生する排熱を再利用して試料台を温度制御することで、低消費電力にてウエハの面内温度分布を任意に制御できる。
さらに本発明では、真空処理室内に試料台が設置され、前記真空処理室内に導入された処理ガスをプラズマ化し、該プラズマにて前記試料台に載置された被加工試料の表面処理を行うプラズマ処理装置において、前記試料台内に冷媒流路が複数本設置されており、各々の流路が蒸発器または凝縮器の機能を有し、前記真空処理室の外に配置された圧縮機、膨張弁と共に冷却サイクルを構成することで、蒸発側で回収した排熱を凝縮側で再利用しながら試料台の面内温度分布を制御することを特徴とする。
本発明の実施形態を以下に示す。
本発明の第一の実施例になる真空処理装置、ここではプラズマ処理装置の構成例を下記に示す。
図1は、本発明の乾き度測定機能を有する直膨式冷却システムの構成を示す模式図である。プラズマ処理装置は、真空容器内に配置された処理室100を有し、この処理室100の内部には試料台1が配置されている。試料台1の上表面部は、静電吸着機能を有し、ウエハ等の被処理基板を載置するための試料載置面として構成されている。処理室100にはその内部を排気して減圧するための真空ポンプ等の真空排気装置20が接続されている。
試料台1には、内部を冷媒が循環する第一の蒸発器2(冷媒流路)が設けられている。第一の蒸発器2は、圧縮機8、第一の凝縮器5、膨張弁9、第二の蒸発器3、及び冷媒流路4と共に直膨式冷却システムを構成している。この冷却システムは、冷媒用温度計10、冷媒用流量計11、供給側水温度計12及び排出側水温度計13を備え、コンピュータを用いたコントローラー(もしくは制御基板)101により制御される。なお、第二の蒸発器3には熱交換用媒体(以下、ここでは冷却水)が熱媒体流路18を介して供給され、第一の凝縮器5には熱交換用媒体(以下、ここでは冷却水)が熱媒体流路19を介して供給され、サイクル内の熱量を排熱している。
本発明では、熱媒体流路18を介して第二の蒸発器3に供給される熱媒体すなわち冷却水の温度T1を測定する供給側水温度計12、同じく冷却水の排出側温度T2を測定する排出側水温度計13が設置されている。また、熱媒体流路18の冷却水の流量をモニタし、調整可能な流量調節器14が設置されている。これにより、冷却水の供給側と排出側の温度差ΔT(=T2−T1)と冷却水の流量Gが測定可能となる。第二の蒸発器3内において冷媒が完全蒸発する際に冷却水から吸収(熱交換)する熱量Qは式1で算出可能である。

Q=G・C・ΔT (式1)
ただし、
Q:熱交換量 [W]
G:冷却水質量流量 [kg/s]
C:冷却水比熱 [J/(kg・℃)]
ΔT:冷却水温度差 [℃]
また、試料台1通過後における冷媒の乾き度Xは、式2に示すように、圧縮機8の回転数Nが増すにつれて低下する関係にある。

X=1−f(N) (式2)
一方、試料台1から排出された際の冷媒の乾き度Xが、式3により算出可能である。

X=1−Q(N)/{G´(N)・L(T)} (式3)
ただし、
X:乾き度
Q(N):熱交換量 [W] (式1より)
G´(N):冷媒質量流量 [kg/s]
L(T):冷媒蒸発潜熱 [J/kg] (冷媒種と温度により決まる)
ここで、圧縮機回転数Nと冷媒質量流量G´の関係を式4に示す。

G´=(g・N・ρ・η)/60 (式4)
ただし、
g:圧縮機1回転当たりの冷媒押しのけ量 [m3/rev.]
N:圧縮機回転数 [rev./min]
ρ(T):冷媒密度 [kg/m3] (冷媒種と温度により決まる)
η:圧縮機の体積効率 [-]
冷媒の乾き度Xはコントローラー101の演算部で算出され、圧縮機8の回転数Nが制御される。
図2は、圧縮機回転数Nと冷却能力PおよびCOP(=冷却能力/消費電力)の関係を示す。圧縮機回転数が増加し、サイクル内の冷媒循環量が増加するほど冷却能力Pは増加する。しかし、圧縮機回転数が増加するとサイクル内の流体抵抗なども増加することから、圧縮機回転数が例えばNBからNAに増加すると、COPはCBからCAに低下する。このことから、サイクル内の冷媒循環量は、試料台1の冷却に必要な最小限の値に抑えることがCOPの向上につながることがわかる。
一方、図3は、第一の蒸発器2内における冷媒の乾き度X及び圧縮機回転数Nと冷媒熱伝達率αの関係を示す。直膨式冷凍サイクルでは冷媒の気化熱を利用して試料台1の冷却を行なう。この際、冷媒は第一の蒸発器2内で乾き度が変化し、伝熱様式が強制対流蒸発からドライアウトまで変化する。これにより、第一の蒸発器2内において冷媒の熱伝達率αが変化する。このため、電極面内の温度均一性を確保するためには、第一の蒸発器2内の冷媒の乾き度Xを強制対流蒸発域に保つ制御を行うと共に、冷媒の熱伝達率の変化に応じて第一の蒸発器2の断面積構造を最適化し第一の蒸発器2内の熱伝達率αを面内で均一化するなどの最適化設計が必要となる。例えば、第一の蒸発器2の断面積を、冷媒の熱伝達率の変化に応じて、入り口側から出口側へ、順次増加させるように構成することで、熱伝達率αを試料載置面内で均一化することができる。
また直膨式冷凍サイクルでは、乾き度が上昇するとドライアウト(液膜の消失)が発生する。ドライアウトが発生する乾き度は冷媒の種類や流路形状によって変化するが、一般的には0.6〜0.9程度である。ドライアウトが発生すると、冷媒の熱伝達率が急激に低下する。ドライアウトの発生域では冷却能力Pが低下することから、電極面内の温度均一性を確保することが困難となる。このため、サイクル内の冷媒循環量は第一の蒸発器2内でドライアウトが発生しないように決定する必要があり、冷媒循環量をドライアウトが発生しない範囲で低減させることにより、高いCOPを達成することができる。
一方、試料台の冷媒流路から排出される冷媒の乾き度Xは、(式2)〜(式4)の関係から、冷却サイクル内の冷媒循環量によって制御可能である。なお(式3)において、圧縮機回転数Nが増加すると熱交換量Qおよび冷媒質量流量G´が増加する。この際、冷媒質量流量G´に比べて熱交換量Qの方が大きく変化する。このため、(式2)に示すように、圧縮機回転数Nの上昇に伴って乾き度Xは低下する。言い換えれば、圧縮機回転数Nが減少すると冷媒の乾き度Xは増加する。
つまり、乾き度Xを増加させ試料台後の冷媒がドライアウトを発生する直前まで冷媒循環量を低流量側に制御できれば、圧縮機の回転数Nは低下し、ひいては直膨式冷却システムの消費電力が低減し、成績係数(COP:冷却能力/消費電力)が向上する。従って、少ない消費電力で高い冷却能力を発揮させることができる。
例えば、図2において、圧縮機回転数を例えばNAからNBに低減させる。これにより過剰な冷却能力Pを低減させ、COPをCAからCBに向上させることができる。この際、図3より、圧縮機回転数をNAからNBに低減させることにより、第一の蒸発器2通過後の冷媒の乾き度が上昇することがわかる。そこで、圧縮機の下限の回転数NBはドライアウトの発生しない範囲で設定する必要がある。
圧縮機回転数Nは、図3に「乾き度の最適化」として示した乾き度Xが0.6〜0.9程度の範囲内の、ドライアウトが発生しないぎりぎりの範囲、換言すると、図3に太い破線で示したドライアウトが発生しない乾き度Xの上限値近傍になるように制御されることが望ましい。これにより、試料台1の試料の載置面(電極面内)の温度均一性を確保しながら、COPを向上させることができる。
次に、第一の実施例を変形した、本発明の第二の実施例について、説明する。図4は、直膨式冷却システムにおいて、第一の凝縮器5と第二の蒸発器3の冷却水(熱交換媒体)の流路を直列に設置した例を示す。なお、第二の蒸発器3と圧縮機8の間の冷媒流路にはサクションタンク(気体のみ通過するタンク)15が、第一の凝縮器5と膨張弁9の間の冷媒流路にはリザーバータンク(液体のみ通過するタンク)16が接続されている。この冷却システムは、コンピュータを用いたコントローラー(もしくは制御基板)101で制御される。
本実施例によれば、第一の凝縮器5を通過した冷媒は温度が上昇するため、ここで熱交換することにより温度(T1)が高い状態となった冷却水を第二の蒸発器3に供給することができる。第二の蒸発器3内では冷却水から熱を吸収して冷却サイクル内の冷媒が蒸発することから、冷却水の温度(T1)が高いほど、熱交換効率が向上して冷媒が蒸発しやすい。第二の蒸発器3内で蒸発できなかった冷媒(液体分)は圧縮機8の前に設置されたサクションタンク15に溜り、蒸発して気化した後に圧縮機8に吸い込まれる。
尚、第一、第二の実施例において、第二の蒸発器3で冷媒が完全蒸発しない場合には、乾き度Xを正確に測定できないことも考えられる。そのため、サクションタンク15内にフローメータを設けておき、乾き度Xを正確に測定できるようにすると良い。第二の蒸発器3内で冷媒が完全蒸発しなかった場合、サクションタンク15内に液体冷媒が溜まり、フローメータで感知できる。サクションタンク15内に液体冷媒が溜まる場合には、圧縮機回転数Nを低下させるように制御すればよい。これにより、サイクル内の冷媒循環量が低下し、第二の蒸発器内で冷媒が完全蒸発し易くなる。
一方、冷却水は、上記第二の実施例とは逆に、第二の蒸発器3から第一の凝縮器5に流れるようにしてもよい。第二の蒸発器3を通過した冷却水は温度(T1)が低下するため、第一の凝縮器5での熱交換効率が向上する。第一の凝縮器5内において凝縮できなかった冷媒(気体分)はリザーバータンク16に溜まり、サイクル内の冷媒循環量を低下させる恐れがある。そこで、第一の凝縮器5に低温の冷却水を供給することで、これを抑制しやすくなる。
次に、本発明の真空処理装置、ここではプラズマ処理装置の第三の実施例について、説明する。
図5は、プラズマ処理装置、たとえばエッチング装置内の排熱を再利用した試料台の温度制御システムを示す。試料台1に設けられた第一の蒸発器2は、第一、第二の実施例で述べた直膨式の冷凍機(第1の冷却システム)102の蒸発器を構成し、試料台1の温度を低温側に制御可能である。この試料台1には第一の蒸発器2の他に、第三の凝縮器(試料台凝縮器)31も設置されている。第三の凝縮器31は第二の冷媒流路30を介して、第二の圧縮機38、第二の凝縮器36、第二の膨張弁39、第三の蒸発器32と接続され、冷却システム(第2の冷却システム)を構成している。第三の蒸発器32が、蒸発器としてプラズマ分布制御用の電磁コイル17を冷却している。第三の蒸発器32を介して電磁コイル17から回収した熱を第三の凝縮器(試料台凝縮器)31内で凝縮させて排熱させ、試料台1の温度を高温側に制御可能である。なお、第二の凝縮器36への冷却水の流入量によって、試料台1の加熱量の制御が可能である。冷却水量は流量調節器34によって調節可能である。冷凍機102や流量調節器34を含めて、この試料台の温度制御システムは、コントローラー104で制御される。
コントローラー104により、電磁コイル17から回収した熱が第二の凝縮器36で完全に排熱されるように冷却水量を調節すれば、試料台1の加熱は行なわれない。すなわち、プラズマからの熱を受ける試料台1の試料載置面は、電磁コイル17からの加熱と、直膨式の冷凍機102による冷却とによって、所望の温度に制御される。
従来方式では、試料台1の加熱にシースヒータなどを用いることが一般的である。シースヒータを用いた場合には、加熱側のCOPは1となる。これに対し、直膨式の第1の冷却システムはCOPで5〜7程度を実現可能であり、これに、コイル17の排熱を利用した温度制御システムを適用すれば、ヒータで試料台1を加熱する場合に比べて加熱時における消費電力は1/5〜1/7まで低減することができる。
なお、本実施例では第2の冷却システムによる排熱回収を電磁コイル17で行なっているが、プラズマ処理装置において熱回収(冷却)が必要な箇所であればどこからでも良い。例えば、プラズマによって加熱される処理室100の壁などから第2の冷却システムによって熱を回収してもよい。
次に、本発明の真空処理装置、ここではプラズマ処理装置の第四の実施例について、説明する。
図6は、プラズマ処理装置、たとえば、エッチング装置内の排熱を再利用して試料台の面内温度分布を制御可能な温度制御システムを示す。試料台1には試料載置面のマルチゾーンの温度分布制御に対応するため、加熱および冷却用の冷媒流路が複数本設置されている。すなわち、本実施例では、試料台1の試料載置面の半径方向外側領域に対応して、直膨式の冷凍機(第1の冷却システム)102の蒸発器を構成する第一の蒸発器2が設置されている。一方、試料台1の半径方向内側領域に対応して第三の凝縮器(試料台凝縮器)33が設置されている。第三の凝縮器33は冷媒流路30を介して第二の凝縮器36、第二の圧縮機38、第二の膨張弁39、第三の蒸発器32が接続され、第2の冷却システムが構成されている。第三の蒸発器32は蒸発器としてプラズマ分布制御用の電磁コイル17を冷却している。冷却水量は流量調節器34によって調節可能である。熱媒体流路182を介して第二の蒸発器36に供給される冷却水の温度T1を測定する供給側水温度計、及び冷却水の排出側温度T2を測定する排出側水温度計が設置されている。また、熱媒体流路182の冷却水の流量をモニタし、調整可能な流量調節器34が設置されている。これにより、冷却水の供給側と排出側の温度差ΔT(=T2−T1)と流量Gが測定可能となる。冷凍機102や流量調節器34も含めて、この温度制御システムはコントローラー105で制御される。
本実施例では、コントローラー105の制御により、電磁コイル17から回収した熱を第三の凝縮器33内で凝縮させて排熱させることで、試料台1の試料載置面の半径方向内側の温度を高温に制御し、第一の蒸発器2により試料台1の試料載置面の半径方向外側の温度を低温に制御することが可能である。
なお、第二の凝縮器36への冷却水の流入量によって、試料台1の半径方向内側の加熱量の制御が可能である。コントローラー105により、電磁コイル17から回収した熱が第二の凝縮器36で完全に排熱されるように冷却水量を調節すれば、試料台1内側の加熱は行なわれない。
このように本実施例では、試料台1の試料載置面は、電磁コイル17を熱源とする第2の冷却システムによる加熱と、第1の冷却システム(冷凍機102)による冷却とによって、所望の面内温度分布に制御される。なお、熱源は、プラズマ処理装置において熱回収(冷却)が必要な箇所であればどこからでも良い。排熱を回収した熱を利用するので、ヒータで試料台の面内温度分布を制御する場合に比べて、低消費電力化が可能となる。
次に、本発明の真空処理装置、ここではプラズマ処理装置の第五の実施例について、説明する。
図7は、試料台1内から熱を回収して面内温度分布を制御するシステムを示す。本実施例では、試料台1の半径方向中央側に設けられた第三の凝縮器(試料台凝縮器)57と半径方向外側に設けられた第一の蒸発器52、及び、圧縮機58、第二の凝縮器56、膨張弁59およびこれらを接続する冷媒流路51により、冷却システムが構成されている。この冷却システムはコントローラー106で制御される。この冷却システムでは、第三の凝縮器57が凝縮器、第一の蒸発器52が蒸発器の機能を有する。試料台1は図6の例と同様に内側流路(第三の凝縮器57)が加熱用、外側流路(第一の蒸発器52)が冷却用となっている。
また、熱媒体流路182を介して第二の蒸発器56に供給される冷却水の温度T1を測定する供給側水温度計、及び冷却水の排出側温度T2を測定する排出側水温度計が設置されている。また、熱媒体流路182の冷却水の流量をモニタし、調整可能な流量調節器54が設置されている。これにより、冷却水の供給側と排出側の温度差ΔT(=T2−T1)と流量Gが測定可能となる。
本実施例では、第一の蒸発器52から回収した熱を同じ冷却システム内の第三の凝縮器57に供給することで、試料台1内の熱を再利用し、低消費電力にて、試料台1の試料載置面を所望の面内温度分布に制御することが可能となる。
なお、図7の冷却システムにおいては、加熱と冷却の熱量が一定であっても、圧縮機58から発生する熱量などにより、冷却システム内のエンタルピ(冷媒1kgが有する熱量)が上昇し、時間の経過と共に冷却・加熱側共に冷媒の設定温度が高温側にシフトすることが考えられる。このため、コントローラー106は、第二の凝縮器56に供給する冷却水量を流量調節器54で最適に制御し、冷却システム内のエンタルピ上昇を抑制することにより、試料台1の試料載置面を所望の面内温度分布に維持することができる。
本実施例によれば、試料台内の熱を再利用することで低消費電力にて、試料台の試料載置面を外側、内側共に所望の面内温度分布に制御することが可能となる。
次に、本発明の第六の実施例になるエッチング装置の動作について、図8を用いて簡単に説明する。ここでは、第一の実施例で説明した真空処理装置により試料のエッチングを行う例を説明する。
まず、ウエハWが処理室100に搬入され、試料台1上に載置、固定される。ついで、プロセスガスが供給され、処理室100は所定の処理圧力に調整される。次に、高周波アンテナ電源21及び高周波バイアス電源22の電力供給と、電磁コイル17による磁場形成作用によりプラズマが生成され、このプラズマを用いたエッチング処理がなされる。プロセス中のウエハ温度の制御のために必要な処理手順は、コントローラー(あるいは制御基板)101の記憶装置やメモリーに、必要なデータと共に保持されたプログラムとして予めプログラミングされており、試料台1の温度センサ23からの温度情報をモニタしながらフィードバック制御を行い、圧縮機8、膨張弁9を調節して、冷媒の流量及び蒸発温度を調節する。
試料台1の表面(試料載置面)とウエハW裏面の間には伝熱ガス供給系24からHeガス25が供給され、処理室100内が真空状態であっても試料台1とウエハWの伝熱が可能となっている。また、試料の処理条件(すなわち試料台へのプラズマ入熱量等)に関する情報や、第二の蒸発器3の冷却水の情報(T1,T2等)および冷却サイクル内の冷媒循環量、冷媒温度の情報から、前記した式1〜式4の関係などを利用して、試料台1内における冷媒の乾き度Xをモニタし、試料台1内で冷媒がドライアウトを起こさない範囲で、サイクル内の低流量制御ができているかを監視している。換言すると、第二の蒸発器3内において冷媒が完全蒸発する際に冷却水から吸収(熱交換)する熱量、冷媒循環量、冷媒温度より、試料台1から排出される冷媒の乾き度Xが算出され、試料台1内で冷媒がドライアウトを起こさない範囲で高COPとなるように圧縮機8の回転数Nが制御される。
すなわち、図3に示したように、乾き度Xが0.6〜0.9程度の範囲内のドライアウトが発生しないぎりぎりの範囲で、圧縮機8の回転数Nを可能な限り低下させ低流量制御を行うことで、COPを高める。低流量制御の結果、万一、図3に示したように、ドライアウトの発生領域まで乾き度Xが増加した場合には、圧縮機8の回転数Nを上昇させて、試料台1内の冷媒の乾き度Xを低下させる。これらの構成及び制御方法を採用することにより、ウエハWの面内温度を均一に保つことが可能となり、また、直膨式冷却システムを高COPで運用することができる。
なお、ここでは、実施例1で説明した装置によりエッチングを行う例を説明したが、他の実施例の装置でも、同様にエッチングを行うことができることは言うまでもない。
本発明が提案する試料台における温調ユニットは、上記の実施例のみに限定されず、アッシング装置、スパッタ装置、イオン注入装置、レジスト塗布装置、プラズマCVD装置、フラットパネルディスプレイ製造装置、太陽電池製造装置などの精密なウエハ面内温度管理を必要とする真空処理装置全般に適用が可能である。
1…試料台、2…第一の蒸発器(冷媒流路)、3…第二の蒸発器、4…冷媒流路、5…第一の凝縮器、8…圧縮機、9…膨張弁、10…冷媒用温度計、11…冷媒用流量計、12…供給側水温度計、13…排出側水温度計、14…冷却水流量調節器、15…サクションタンク、16…リザーバータンク、17…電磁コイル、18…熱媒体流路、19…熱媒体流路、20…真空排気系、21…アンテナ電源、22…バイアス電源、23…試料台1温度計、24…伝熱ガス供給系、25…Heガス、30…冷媒流路、31…第三の凝縮器、32…第三の蒸発器、36…第二の凝縮器、100…処理室、101…コントローラー、102…冷凍機、103…液体冷媒タンク、W…ウエハ。

Claims (7)

  1. 真空処理室内に試料台が設置され、該真空処理室内に導入された処理ガスをプラズマ化し、該プラズマにて前記試料台に載置された被加工試料の表面処理を行う真空処理装置において、
    前記試料台に設けられた冷媒流路を第一の蒸発器とし、前記真空処理室の外に配置された圧縮機、第一の凝縮器、膨張弁を備える冷却サイクルが構成されており、
    前記冷却サイクルの前記第一の蒸発器と前記圧縮機との間に設置された第二の蒸発器と、該第二の蒸発器に熱交換媒体を供給する熱媒体流路とを備え、
    前記熱交換媒体の供給時、及び排出時の前記熱交換媒体の温度差及び前記熱交換媒体の流量、および前記冷却サイクル内の冷媒循環量と冷媒温度を測定し、前記第一の蒸発器通過後における前記冷媒流路の前記冷媒の乾き度を求め、前記乾き度に応じて前記圧縮機の回転数を制御し、前記冷却サイクルの冷媒循環量を前記蒸発器内でドライアウトが発生しない範囲で低減させることを特徴とする真空処理装置。
  2. 請求項1において、
    前記圧縮機の回転数を、前記乾き度が0.6〜0.9の範囲内で、前記ドライアウトが発生しない低い回転数に制御することを特徴とする真空処理装置。
  3. 請求項1において、
    前記冷却サイクル内における前記凝縮器および前記第二の蒸発器に前記熱交換媒体を供給する前記熱媒体の流路が直列に配置されていることを特徴とする真空処理装置。
  4. 真空処理室内に試料台が設置され、前記真空処理室内に導入された処理ガスをプラズマ化し、該プラズマにて前記試料台に載置された被加工試料の表面処理を行うプラズマ処理装置において、
    前記試料台に設けられた冷媒流路を第一の蒸発器とし、前記真空処理室の外に配置された圧縮機、第一の凝縮器、膨張弁を備える冷却サイクルが構成されており、
    前記冷却サイクルの前記第一の蒸発器と前記圧縮機との間に設置された第二の蒸発器と、該第二の蒸発器に熱交換媒体を供給する熱媒体流路とを備え、
    前記熱交換媒体の供給時、及び排出時の前記熱交換媒体の温度差及び前記熱交換媒体の流量、および前記冷却サイクル内の冷媒循環量と冷媒温度を測定し、前記第一の蒸発器通過後における前記冷媒流路の前記冷媒の乾き度を求め、該乾き度に応じて前記圧縮機の回転数を制御し、前記冷却サイクルの冷媒循環量を前記蒸発器内でドライアウトが発生しない範囲で低減させ、前記試料台の試料載置面を所望の面内温度分布に制御することを特徴とするプラズマ処理装置。
  5. 真空処理室内に試料台が設置され、前記真空処理室内に導入された処理ガスをプラズマ化し、該プラズマにて前記試料台に載置された被加工試料の表面処理を行うプラズマ処理装置において、
    前記試料台に設けられた第一の冷媒流路を第一の蒸発器とし、前記真空処理室の外に配置された第一の圧縮機、第一の凝縮器、第一の膨張弁を備える第1の冷却システムが構成されており、
    前記試料台に設けられた試料台凝縮器を備え、該試料台凝縮器が、第二の冷媒流路を介して、前記真空処理室の外に配置された第二の圧縮機、第二の凝縮器及び第二の膨張弁と接続されて第2の冷却システムを構成しており、
    前記試料台の通過後における前記第一、第二の冷媒流路の冷媒の乾き度に応じて、前記第一、第二の圧縮機の回転数を制御し、前記第1、第2の冷却システムの冷媒循環量を前記蒸発器内でドライアウトが発生しない範囲で低減させ、前記試料台の試料載置面を所望の面内温度分布に制御すると共に、
    前記第2の冷却システムの前記冷媒流路がプラズマ処理装置内の発熱源に近接して配置された第三の蒸発器に接続され、プラズマ処理装置内から発生する排熱を利用して前記試料台を加熱し、温度制御することを特徴とするプラズマ処理装置。
  6. 請求項5において、
    プラズマ分布制御用の電磁コイルを備え、
    前記第三の蒸発器が、前記電磁コイルを冷却するように構成されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  7. 請求項6において、
    前記試料台内に冷媒流路が複数本設置されており、
    前記各々の流路が前記第一の蒸発器もしくは前記試料台凝縮器の機能を有し、
    前記第一の蒸発器及び前記試料台凝縮器が前記真空処理室の外に配置された前記第一、第二の圧縮機、前記第一、第二の膨張弁と共に前記第1、第2の冷却システムを構成することで、前記試料台内の蒸発側で回収した排熱を凝縮側で再利用しながら前記試料台の面内温度分布を制御することを特徴とするプラズマ処理装置。
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