JP5399777B2 - 瞬目計測装置及び瞬目計測方法 - Google Patents

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Description

本発明は、計測対象者の瞬目動作に基づいて計測対象者の生体状態を判定するための瞬目計測装置及び瞬目計測方法に関する。
近年、VDT作業等による眼疲労や車の運転等の作業による疲労と、眼の運動との関係が注目を集めている。例えば、特許文献1には、眼性疲労の状態を推定するパラメータとして、瞬目の開始時の速度及び加速度を利用することが記載されている。また、特許文献2には、眼性疲労の状態を推定するパラメータとして、瞬目の回数や頻度を利用することが記載されている。また、非特許文献1には、眠気等による運転者の意識低下状態を検知・推定するためのパラメータとして、瞬目開始から閉眼状態を経て再び開眼するまでの時間(すなわち1回の瞬目動作が完了するまでの時間)を利用することが記載されている。
特開平8−289327号公報 特許第3348956号公報 足立和正、他3名、「ドライバの意識低下検知のための動画像処理によるまばたき計測」、電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌)、電気学会、2004年、第124巻、第3号、p.776−783
ところで、特許文献1,2及び非特許文献1に記載された装置は、CCDカメラにより取得した顔画像に基づいて各パラメータを算出している。しかしながら、現在の一般的なCCDカメラは30フレーム/秒といった低速での撮像しかできない。この場合、1フレーム当たりの所要時間は約33ミリ秒である。一方、人間が瞬目に要する時間(瞬目開始から閉眼状態を経て再び開眼するまで)は100〜300ミリ秒程度であり、CCDカメラでは3〜10フレームの画像しか得られないので、瞬目動作を精度良く計測することは困難である。従って、特許文献1,2又は非特許文献1に記載された装置においては、疲労状態や覚醒状態等の生体状態の判定に関する信頼性が低いという問題があった。また、もうひとつの課題として、これまでの事例の多くは、自然瞬目を対象としたものであったが、自然瞬目は発生頻度が低く、計測に時間を要したり、統計ばらつきの影響を受けやすいなどの課題があった。
そこで、本発明は、上記した問題点を鑑みてなされたものであり、信頼性の高い瞬目計測装置及び瞬目計測方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、1kHz以上といった極めて高速なフレームレートを有する撮像装置を用いて瞬目動作を計測することによって、計測対象者の生体状態を効率的に判定する方法について、これまで知られていなかった事実を突き止めた。具体的には、瞬目動作に関する瞬目特徴量として、閉眼時の最大速度、開眼状態から閉眼状態に至るまでの時間、閉眼状態の維持時間、開眼時の最大速度、閉眼状態から開眼状態に至るまでの時間、瞬目前後における閉眼位置及び開眼位置、開眼状態から閉眼状態に至るまでの上眼瞼の縁部の移動量、及び閉眼状態から開眼状態に至るまでの上眼瞼の縁部の移動量等を算出し、疲労状態等の生体状態との相関を比較したところ、瞬目動作の種類によってその判定方法を変更することが必要であることを見出した。本発明では、このような瞬目動作の種類のうち、単発の瞬目動作である単発随意瞬目動作と連続した瞬目動作である連続随意瞬目動作との2つのタスクについて計測を行うことで、信頼性の高い判定結果を得られる瞬目計測装置及び瞬目計測方法を提案する。
本発明は、計測対象者の瞬目動作に基づいて計測対象者の生体状態を判定するための瞬目計測装置であって、計測対象者の眼を撮像する撮像手段と、連続随意瞬目動作の計測タイミングにおいて、計測対象者に前記連続随意瞬目動作を行わせるための指示を出す第1の指示手段と、連続随意瞬目動作の計測タイミング中に撮像手段により撮像された眼の画像に基いて、連続随意瞬目動作に関する第1の特徴量を算出する第1の特徴量算出手段と、第1の特徴量算出手段により算出された第1の特徴量に基づいて、計測対象者の生体状態を判定する生体状態判定手段と、を備えることを特徴とする。
この瞬目計測装置によれば、計測対象者の生態状態が反映されやすい連続随意瞬目動作について、その特徴量を算出して評価することにより、単発随意瞬目動作の特徴量を評価する場合と比べて、計測対象者の生体状態に対するより高精度な判定が可能となるので、生体状態の判定結果に係る信頼性の向上を図ることができる。
また、撮像手段により撮像された眼の画像に基づいて、単発随意瞬目動作に関する第2の特徴量を算出する第2の特徴量算出手段を更に備え、生体状態判定手段は、第1の特徴量算出手段により算出された第1の特徴量と第2の特徴量算出手段により算出された第2の特徴量とに基づいて、計測対象者の生体状態を判定することが好ましい。
このような構成によれば、単発随意瞬目動作と連続随意瞬目動作という特性の異なる瞬目動作について、第1,第2の特徴量をそれぞれ算出して評価することにより、計測対象者の生体状態に対する更に高精度な判定が可能となるので、生体状態の判定結果に係る信頼性の向上を図ることができる。
また、第1の特徴量算出手段は、第1の特徴量として連続随意瞬目動作における開眼時上眼瞼位置を算出し、第2の特徴量算出手段は、第2の特徴量として単発随意瞬目動作における開眼時上眼瞼位置を算出することが好ましい。計測対象者が疲労状態である場合、複数回の単発随意瞬目動作及び連続随意瞬目動作において開眼時上眼瞼位置にばらつきが生じやすくなるので、特徴量として開眼時上眼瞼位置を算出することで、より高精度な計測対象者の生体状態の判定が可能となる。
また、第1の特徴量算出手段は、第1の特徴量として連続随意瞬目動作における閉眼速度を算出し、第2の特徴量算出手段は、第2の特徴量として単発随意瞬目動作における閉眼速度を算出することが好ましい。計測対象者が疲労状態である場合、単発随意瞬目動作及び連続随意瞬目動作において閉眼速度が減少しやすくなるので、特徴量として閉眼速度を算出することで、より高精度な計測対象者の生体状態の判定が可能となる。
また、第1の特徴量算出手段は、第1の特徴量として連続随意瞬目動作における開眼速度を算出し、第2の特徴量算出手段は、第2の特徴量として単発随意瞬目動作における開眼速度を算出することが好ましい。計測対象者が疲労状態である場合、単発随意瞬目動作及び連続随意瞬目動作において開眼速度が減少しやすくなるので、特徴量として開眼速度を算出することで、より高精度な計測対象者の生体状態の判定が可能となる。
本発明は、計測対象者の瞬目動作に基づいて計測対象者の生体状態を判定するための瞬
目計測方法であって、連続随意瞬目動作の計測タイミングにおいて、計測対象者に連続随意瞬目動作を行わせるための指示を出す指示工程と、連続随意瞬目動作の計測タイミング中に計測対象者の眼を撮像する撮像工程と、撮像手段により撮像された眼の画像に基づいて、連続随意瞬目動作に関する第1の特徴量を算出する第1の特徴量算出工程と、第1の特徴量算出工程において算出された第1の特徴量に基づいて、計測対象者の生体状態を判定する生体状態判定工程と、を含むことを特徴とする。
この瞬目計測方法によれば、計測対象者の生態状態が反映されやすい連続随意瞬目動作について、その特徴量を算出して評価することにより、単発随意瞬目動作の特徴量を評価する場合と比べて、計測対象者の生体状態に対するより高精度な判定が可能となるので、生体状態の判定結果に係る信頼性の向上を図ることができる。また、赤外照明と波長選択ミラーの組み合わせにより、人間が外界を見ている状態を、本装置を用いて実時間でモニタすることのできる構成も実現でき、運転時の集中力判断や作業中の疲労度計測などにも対応が可能となる。
本発明によれば、信頼性の高い瞬目計測装置及び瞬目計測方法を提供することができる。
本発明による瞬目計測装置の一実施形態を示す概略図である。 本実施形態において用いられる撮像部の内部構成を示す図である。 光検出部と、アンプ、A/D変換器、及び瞼抽出処理部との電気的接続関係を示す図である。 (a)(b)瞼抽出処理部における、画像データに基づく眼瞼の縁部の検出方法を示す図である。 (a)は上眼瞼の縁部の位置の時間変化を示す図であり、(b)は上眼瞼の縁部の移動速度の時間変化を示す図である。 瞬目特徴量の他の例について説明するための図である。 (a)は単発随意瞬目動作における上眼瞼の縁部の位置の時間変化を示す図であり、(b)は単発随意瞬目動作における上眼瞼の縁部の移動速度の時間変化を示す図である。 (a)は連続随意瞬目動作における上眼瞼の縁部の位置の時間変化を示す図であり、(b)は連続随意瞬目動作における上眼瞼の縁部の移動速度の時間変化を示す図である。 (a)は、単発随意瞬目動作におけるVDT作業時間と閉眼/開眼速度との関係を示すグラフであり、(b)は、連続随意瞬目動作におけるVDT作業時間と閉眼/開眼速度との関係を示すグラフである。 瞬目計測装置の動作に関するフローチャートである。 本発明による瞬目計測装置の他の実施形態を示す概略図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。尚、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明による瞬目計測装置の第1の実施形態を示す概略図である。本実施形態に係る瞬目計測装置1は、計測対象者が行う単発随意瞬目動作と連続随意瞬目動作とを計測することで、計測対象者の疲労状態や覚醒状態等の生態状態を判定するものである。ここで、単発随意瞬目動作とは、計測対象者が意識して行う随意瞬目動作のうち、一定の時間毎に行う単発の瞬目動作(例えば1秒間に1回程度の瞬目動作)であり、連続随意瞬目動作とは、随意瞬目動作のうち、一定時間連続で行う瞬目動作(例えば1秒間に4回程度の頻度で連続して行う瞬目動作)である。
図1を参照すると、瞬目計測装置1は、照明2、ダイクロイックミラー3、集光レンズ4、撮像部(撮像手段)5を備えている。更に、瞬目計測装置1は、瞼抽出処理部6、及び瞼開閉計測部(第1の特徴量算出手段,第2の特徴量算出手段,生体状態判定手段)7、指示部(第1の指示手段、第2の指示手段)10、及びスピーカ11を備えている。なお、集光レンズ4、撮像部5、瞼抽出処理部6、及び瞼開閉計測部7は、カメラ8の内部に収容されている。
照明2は、計測対象者の眼100及びその周辺を照らす照明手段であり、例えば赤外光を発生する複数のLEDによって好適に構成される。照明2が眼100及びその周辺へ赤外光L1を照射することにより、眼100及びその周辺において赤外光L1が反射して光像L2が生じる。なお、照明2としては赤外光LEDに限らず他の光源を用いることができるが、高速撮像時には、眼100の様子などを照らし出すのに充分な光量の可視光を発光すると被験者にとって眩しいため、赤外光源を用いることが好ましい。
ダイクロイックミラー3は、眼100及びその周辺からの光像L2を透過して、該光像L2を撮像部5の光検出部51に入射させるように配置されている。また、ダイクロイックミラー3は、眼100と撮像部5とを結ぶ光軸の脇に設置された視標9を計測対象者が視認可能なように、視標9と眼100とを光学的に結合している。視標9は、例えば可視光を発生するLEDとピンホールマスクとを組み合わせて輝点パターンを発生するように構成されるとよい。ダイクロイックミラー3は、視標9から出射された可視光L3を眼100へ向けて反射する。これにより、視標9を計測対象者に提示して眼100の角膜位置を一定に維持しつつ、眼100及びその周辺を撮像することができる。なお、視標9とダイクロイックミラー3との間には、ピント調整用のレンズ9aが設けられていると尚良い。
集光レンズ4は、光像L2を集光して撮像部5の光検出部51上に結像させるためのレンズである。集光レンズ4は、ダイクロイックミラー3と撮像部5との間に配置されている。本実施形態の集光レンズ4は、後述する撮像部5が眼100の全体を含む画像を取得できるように、眼100の眼窩全体が撮像部5の画角に入るように構成されている。
撮像部5は、眼100からの光像L2を撮像するための手段である。撮像部5は、二次元状に配列された複数の画素を含む光検出部51を有しており、光検出部51に入射した光像L2を各画素において電気信号に変換することにより、光像L2に関する画素毎の入射光量を示す画像データを生成する。撮像部5は、生成した画像データを表示装置や映像出力端子といった出力手段へ出力するとともに、画像データを瞼抽出処理部6に提供する。
瞼抽出処理部6は、撮像部5から提供された画像データに基づいて、該画像データにおける眼瞼の縁部101を検出して眼瞼位置情報を生成する。また、瞼開閉計測部7は、瞼抽出処理部6から提供された眼瞼位置情報の時間変化に基づいて、瞼位置の変化量やその移動速度等を瞬目動作に関する特徴量である瞬目特徴量(第1の特徴量,第2の特徴量)として算出する。瞼抽出処理部6及び瞼開閉計測部7は、例えば電気回路の他、中央演算処理装置やメモリを有するコンピュータ内部でソフトウェアとして実現される。
指示部10は、カメラ8と電気的に接続されており、スピーカ11からの音声出力により計測対象者に各種指示を出すものである。指示部10は、所定の連続随意瞬目動作の計測タイミングにおいて、計測対象者に連続随意瞬目動作を行わせるための指示(なるべく頻繁に瞬目を行わせる指示)を出す。また、指示部10は、所定の単発随意瞬目動作の計測タイミングにおいて、計測対象者に単発随意瞬目動作を行わせるための指示(一定の間隔を置いて瞬目を行わせる指示)を出す。
図2は、本実施形態において用いられる撮像部5の内部構成を示す図である。本実施形態の撮像部5は、1kHz以上といった極めて高速なフレームレートを有する撮像装置であり、このような撮像装置としては、例えば浜松ホトニクス製のインテリジェントビジョンシステム(IVS)カメラが挙げられる。撮像部5は、光検出部51、増幅部53、A/D変換部55、及びスイッチ部57を有している。本実施形態においては、光検出部51はいわゆるMOS型の撮像素子であり、二次元状(m行×n列)に配列された複数の画素51aを有している。複数の画素51aのそれぞれは、入射した光の光量に応じた電荷Qを生成する。
増幅部53は、光検出部51の行数に対応するm個のアンプ53aを有している。m個のアンプ53aは、それぞれ光検出部51の画素51aの対応する行と電気的に接続されており、n列の画素51aから電荷Qを順次受け取る。そして、アンプ53aは、電荷Qを増幅するとともに電荷Qを電圧信号である画像信号S1に変換する。また、m個のアンプ53aは、それぞれ図示しない制御部と電気的に接続されており、該制御部からの増幅率制御信号S3に従って、電荷Qを画像信号S1に変換する際の増幅率を変化させることができる。
A/D変換部55は、光検出部51の行数に対応するm個のA/D変換器55aを有している。m個のA/D変換器55aは、対応するm個のアンプ53aとそれぞれ電気的に接続されており、電圧信号(アナログ信号)である画像信号S1をアンプ53aから受けてディジタル信号である画像データS2に変換する。なお、本実施形態ではディジタル信号に変換された画像データS2を撮像部5からの画像データとしているが、アナログ信号である画像信号S1を撮像部5からの画像データとして用いてもよい。
スイッチ部57は、光検出部51の行数に対応するm個のスイッチ57aを有している。m個のスイッチ57aは、対応するm個のA/D変換器55aと瞼抽出処理部6との間に設けられており、A/D変換器55aと瞼抽出処理部6との接続/非接続を制御する。スイッチ57aが接続状態になると、A/D変換器55aからの画像データS2が瞼抽出処理部6へ提供される。m個のスイッチ57aはそれぞれ瞼抽出処理部6と電気的に接続されており、個別に接続/非接続が制御される。
ここで、光検出部51及びその周辺回路についてさらに詳しく説明する。図3は、光検出部51と、アンプ53a、A/D変換器55a、及び瞼抽出処理部6との電気的接続関係を示す図である。図3を参照すると、光検出部51は、フォトダイオードといった光電変換素子により構成される複数の画素51aを有している。そして、光検出部51は、複数の画素51aに対応する複数のコンデンサ51b及び複数の読み出し用スイッチ51cを有している。画素51aの光電変換素子とコンデンサ51bとは互いに並列に接続されており、光電変換素子及びコンデンサ51bの一端に読み出し用スイッチ51cの一端が接続されている。読み出し用スイッチ51cの他端は、同一行に含まれる他の読み出し用スイッチ51cの他端と共に、アンプ53aの入力端に接続されている。読み出し用スイッチ51cは、それぞれ図示しない制御部と電気的に接続されており、該制御部からの制御信号S4に従って個別に接続/非接続が制御される。アンプ53aの出力端はA/D変換器55aの入力端と電気的に接続されており、A/D変換器55aの出力端は瞼抽出処理部6の入力端と電気的に接続されている。
図3に示した光検出部51及びその周辺回路の動作は、次のとおりである。光検出部51に光像L2が入射すると、各画素51a毎の光像L2の入射光量に応じた電荷がコンデンサ51bに蓄積される。制御部からの指示に応じて読み出し用スイッチ51cが各行において順次接続されると、コンデンサ51bに蓄積された電荷Qがアンプ53aに順次送られる。電荷Qは、アンプ53aによって電圧信号に変換されるとともに増幅されて画像信号S1となる。画像信号S1は、A/D変換器55aによってアナログ信号からディジタル信号へ変換されて画像データS2となる。画像データS2は、瞼抽出処理部6へ提供される。
なお、瞼抽出処理部6における演算を高速に行うために、例えば撮像部5が各画素51aのそれぞれに対応する並列演算回路をさらに有することが好ましい。このような並列演算回路は、例えばA/D変換器55aの後段に接続される。
図4(a)及び(b)は、瞼抽出処理部6における、画像データS2に基づく眼瞼の縁部の検出方法を示す図である。図4(a)は画像データS2を示しており、画像データS2には図1に示した眼100に対応する画像D1が含まれている。本実施形態の瞼抽出処理部6は、まず、画像データS2において最も暗い暗部領域D2を抽出する。この暗部領域D2は、画像データS2において眼100の角膜(もしくは瞳孔)に相当する領域である。暗部領域D2の抽出は、例えば図4(a)に示すように眼瞼の開閉方向(すなわち顔の上下方向)を長手方向とする領域A1及びA2を設定し、領域A1及びA2における輝度ヒストグラム(輝度分布)の相互比較に基づいて行うとよい。図4(b)は、領域A1及びA2における輝度ヒストグラムの一例を示すグラフである。図4(b)において、グラフG1は領域A1における輝度ヒストグラムを示しており、グラフG2は領域A2における輝度ヒストグラムを示している。瞼抽出処理部6は、図4(b)におけるグラフG1及びG2を比較することにより、グラフG1に含まれる暗部領域D2を判定することができる。
続いて、瞼抽出処理部6は、暗部領域D2を通り眼瞼の開閉方向を長手方向とする領域(本実施形態では領域A1)の輝度ヒストグラムに基づいて、眼瞼の縁部101(図1参照)に相当する画像部分D3、D4を検出する。本実施形態の瞼抽出処理部6は、図4(b)に示すグラフG1において輝度が急激に変化するエッジ部分E1、E2を抽出することにより、このような画像部分D3、D4を検出する。そして、眼瞼の開閉方向における画像部分D3、D4の位置を、眼瞼位置情報として瞼開閉計測部7へ提供する。なお、瞬目の際には上眼瞼の運動量が下眼瞼より大きいので、瞼抽出処理部6は、上眼瞼の縁部(画像部分D3)を検出して眼瞼位置情報を生成することが好ましい。これにより、眼瞼位置情報をより精度良く生成できる。
また、眼瞼位置に関するその他の判定方法として、例えば、図4(b)に示すグラフG1,G2において、輝度ヒストグラムが急峻に変化するエッジ部分E1,E2の位置を相互に比較し、共に任意の範囲内におさまる場合に当該位置を瞼位置として瞼抽出処理部6が判定しても良い。この場合、輝度値ヒストグラム(G1、G2)の変化分が、あらかじめ設定された閾値thと比較されることにより、上眼瞼位置及び下瞼位置を抽出することが可能となる。その他、眼瞼位置を求めるその他の演算方法として、輝度ヒストグラムを時間方向で比較することによって動いた箇所を求める方法や、ブロックマッチング法やオプティカルフロー法を用いてもよい。
図5は、眼瞼位置情報の時間変化に基づいて瞼開閉計測部7が瞬目特徴量を算出する際の算出方法の例を示す図である。図5において、(a)は上眼瞼の縁部の位置の時間変化を示しており、(b)は上眼瞼の縁部の移動速度の時間変化(すなわち(a)に示すグラフの時間微分値)を示している。まず、瞬目特徴量として、開眼状態から閉眼状態に至る速度である閉眼速度、閉眼状態から開眼状態に至る速度である開眼速度、及びこれらに相当する数値を算出する場合について説明する。
なお、図5において、時刻t1は瞬目に置ける閉眼開始タイミングを示し、時刻t2は閉眼完了タイミングを示し、時刻t3は開眼開始タイミングを示し、時刻t4は開眼完了タイミングを示す。また、期間T6は閉眼期間であり、眼瞼は閉じた状態となっている。
例えば、図5(a)及び(b)に示すように、瞼開閉計測部7は、瞬目の際の閉眼開始時(時刻t1)から閉眼完了時(時刻t2)までの期間T5における眼瞼の縁部の最大移動速度を算出し、これを閉眼速度として提示する。同様に、瞼開閉計測部7は、瞬目の際の開眼開始時(時刻t3)から開眼完了時(時刻t4)までの期間T7における眼瞼の縁部の最大移動速度を算出し、これを開眼速度として提示する。具体的には、瞼開閉計測部7は、図5(a)に示す眼瞼位置情報を微分することにより、上眼瞼の縁部の移動速度についての遷移情報(図5(b))を求める。そして、この遷移情報の期間T5における移動速度の最大値Vmax1を、閉眼速度として外部に提示する。同様に、遷移情報の期間T7における移動速度の最大値Vmax2を、開眼速度として外部に提示する。なお、閉眼開始タイミング(時刻t1)及び開眼完了タイミング(時刻t4)は、例えば上眼瞼の速度が図5(b)に示す閾値速度Vthを下回る(又は上回る)ことによって知ることができる。また、閉眼完了タイミング(時刻t2)および開眼開始タイミング(時刻t3)は、例えば上眼瞼の速度が図5(b)に示す閾値速度Vthを下回る(又は上回る)ことによって知ることができる。
また、瞼開閉計測部7は、閉眼速度及び開眼速度に相当する数値として、閉眼速度と開眼速度との比、すなわち[開眼速度]/[閉眼速度]もしくは[閉眼速度]/[開眼速度]を算出してもよく、閉眼速度と開眼速度との差、すなわち[開眼速度]−[閉眼速度]もしくは[閉眼速度]−[開眼速度]を算出してもよい。このような数値を採用することにより、個人差や計測バラツキなどの影響を抑えた瞬目特徴量を算出することが可能となる。
瞬目特徴量の他の例について、図6を参照しながら説明する。図6に示すグラフG3は瞼位置の遷移(左目盛)であり、グラフG4は瞼速度の遷移(右目盛)である。本実施形態に係る瞬目計測装置1は、瞬目時の瞼の詳細な位置情報を計測値として出力できるため、以下のような瞬目特徴量を算出することができる。
1.瞬目前上瞼位置(開眼時上眼瞼位置):閉眼前における上瞼位置、すなわち閉眼前の瞼速度がVth以下の時刻における上瞼位置
2.閉眼時上瞼位置:閉眼動作と開眼動作との間における上瞼位置、すなわち閉眼完了タイミングと閉眼開始タイミングとの間に挟まれた瞼速度がVth以下の時刻における上瞼位置
3.瞬目後上瞼位置(開眼時上眼瞼位置):開眼後における上瞼位置、すなわち開眼後の瞼速度がVth以下の時刻における上瞼位置
4.閉眼時上眼瞼変化量(H1):瞬目前瞼位置と閉眼時瞼位置との差
5.開眼時上眼瞼変化量(H2):閉眼時瞼位置と瞬目後瞼位置との差
6.閉眼時最大速度時刻(ta):閉眼速度の絶対値が最大となる時刻
7.閉眼/開眼時極小速度時刻(tb):閉眼動作から開眼動作へ移る際の、瞼位置及び瞼速度が極小となる時刻
8.開眼時最大速度時刻(tc):開眼速度の絶対値が最大となる時刻
9.閉眼時10%時刻(td10):瞼位置が、閉眼前の瞼位置から閉眼後の瞼位置までの距離の10%に達した時刻
10.閉眼時50%時刻(td50):瞼位置が、閉眼前の瞼位置から閉眼後の瞼位置までの距離の50%に達した時刻
11.閉眼時90%時刻(td90):瞼位置が、閉眼前の瞼位置から閉眼後の瞼位置までの距離の90%に達した時刻
12.開眼時10%時刻(te10):瞼位置が、開眼前の瞼位置から開眼後の瞼位置までの距離の10%に達した時刻
13.開眼時50%時刻(te50):瞼位置が、開眼前の瞼位置から開眼後の瞼位置までの距離の50%に達した時刻
14.開眼時90%時刻(te90):瞼位置が、開眼前の瞼位置から開眼後の瞼位置までの距離の90%に達した時刻
さらに、上記各時刻より、下記の瞬目特徴量を算出することも可能となる。
15.閉眼時間:(閉眼時10%時刻(td10)と閉眼時90%時刻(td90)との時間差)
16.開眼時間:(開眼時10%時刻(te10)と開眼時90%時刻(te90)との時間差)
また、閉眼/開眼時の特徴を示すために、下記の瞬目特徴量を算出することも可能となる。
17.閉眼時の比:(td50−td90)/(td10−td50)
18.開眼時の比:(te50−te90)/(te10−te50)
19.閉眼時の差:(td50−td90)−(td10−td50)
20.開眼時の差:(te50−te90)−(te10−te50)
また、ここまで、瞬目特徴量として、速度に関する指標を用いたが、速度の時間微分である加速度に関する特徴量を用いることもできる。
瞼開閉計測部7は、以上のように算出されたn回の瞬目動作(nは2以上の自然数)に係る瞬目特徴量について代表値を算出する。このような代表値としては、対象となる瞬目特徴量をXとした場合におけるn回分(nは2以上の自然数)の瞬目特徴量X1〜Xnの平均値Xave、瞬目特徴量X1〜Xnの最大値Xmax、瞬目特徴量X1〜Xnの最小値Xmin、及び下記の式(1)で表される瞬目特徴量X1〜XnのばらつきXstd等が挙げられる。
Figure 0005399777

Xstd={Σ(Xi−Xave)2/n(n-1)}(i=1,・・・,n)・・・(1)
瞼開閉計測部7は、代表値が所定の連続随意瞬目動作の計測タイミングにおいて算出されたものである場合、この代表値を連続随意瞬目動作に関する第1の特徴量の代表値であると認識する。瞼開閉計測部7は、予め設定された第1の特徴量用の評価パターンと算出した第1の特徴量の代表値とを比較して、第1の特徴量の評価を行う。
同様に、瞼開閉計測部7は、代表値が所定の単発随意瞬目動作の計測タイミングにおいて算出されたものである場合、この代表値を単発随意瞬目動作に関する第2の特徴量であると認識する。瞼開閉計測部7は、予め設定された第2の特徴量用の評価パターンと算出した第2の特徴量の代表値とを比較して、第2の特徴量の評価を行う。
図7(a)は、単発随意瞬目動作における上眼瞼の縁部の位置の時間変化を示しており、図7(b)は単発随意瞬目動作における上眼瞼の縁部の移動速度の時間変化(すなわち(a)に示すグラフの時間微分値)を示している。また、図8(a)は、連続随意瞬目動作における上眼瞼の縁部の位置の時間変化を示しており、図8(b)は連続随意瞬目動作における上眼瞼の縁部の移動速度の時間変化を示している。なお、図7及び図8においては、複数回の計測結果のグラフを閉眼時最大速度時間taを基準に重ね合わせることでグラフ形状の比較を行っている。また、図7及び図8において、実線はVDT作業前(疲労のない状態)における複数の瞬目動作の計測結果を示しており、破線は1時間程度のVDT作業後における複数の瞬目動作の計測結果を示している。
図7及び図8に示すように、単発随意瞬目動作及び連続随意瞬目動作の両方において、VDT作業前の瞬目動作は再現性が高く、VDT作業後の瞬目は、上眼瞼の縁部の位置変位及び速度変位の両方においてグラフ形状のばらつきが大きくなり再現性が低くなることが分かる。特に、連続随意瞬目動作における開眼時上瞼位置(瞬目前上瞼位置,瞬目後上瞼位置)、閉眼時上瞼位置、深さ(閉眼時上眼瞼変化量H1,開眼時上眼瞼変化量H2)のばらつきについてVDT作業前後の差が顕著となる。また、単発随意瞬目動作及び連続随意瞬目動作の両方において、閉眼時の最大速度(閉眼速度)Vmax1及び開眼時の最大速度(開眼速度)Vmax2の減少とばらつきの増大とが見出せる。
以上のように、連続随意瞬目動作における第1の特徴量と単発随意瞬目動作における第2の特徴量とはその傾向に差異があるため、それぞれの傾向に応じた評価パターンとの比較を行うことで信頼性の高い瞬目特徴量の評価結果を得ることが可能となる。また、瞬目特徴量として、VDT作業前後の差が顕著に現れる閉眼速度、開眼速度、及び開眼時上眼瞼位置(瞬目前上瞼位置,瞬目後上瞼位置)を算出することで、計測対象者の生体状態に対する判定精度の向上が図られる。
瞼開閉計測部7は、第1の特徴量及び第2の特徴量の評価結果に基づいて、計測対象者の生体状態を判定する。このような生体状態としては、疲労状態や眠気に対する覚醒状態の他、意識の集中状態、眼精疾患やアルツハイマー病等の疾患状態等が挙げられる。以下、計測対象者の生体状態として疲労状態を判定する場合について図9を参照して説明する。
図9は、VDT作業時間と閉眼/開眼速度との関係を示すグラフである。図9(a)は単発瞬目における、VDT作業直前(疲労なしの状態)及びVDT作業を60分継続した直後のそれぞれにおける、閉眼/開眼速度を示した。図9(b)は連続瞬目における計測結果が示されている。棒グラフの先端に示されている誤差表記は、複数回瞬目の標準偏差(ばらつき)を示している。図9を参照すると、いずれの数字もVDT前後で大きく変化していることがわかる。例えば、図9(a)では、VDT前後で、約1/3程度の速度になり、ばらつきは、3〜4倍に増加している。図9(b)でも、同じ傾向が見られた。従って、瞬目特徴量として算出された閉眼/開眼に関する指標を用いることで、計測体対象者の疲労度などの指標化が可能となる。
なお、瞬目動作における開眼動作及び閉眼動作は、その所要時間が50ミリ秒から250ミリ秒程度という極めて高速な現象であり、これらの瞬目特徴量を計測するには、好ましくは、それらの1/10倍程度(50ミリ秒の現象を捉える場合には5ミリ秒すなわち200Hz)のサンプリング周期での計測が必要となる。このため、従来のCCDカメラ(30フレーム/秒)では、開眼動作や閉眼動作を高精度かつ正確に計測することは困難であった。上記実施形態では、高いフレームレートを有する撮像装置としてMOS型の撮像装置を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、CCDカメラの部分読み出し機能(高速部分読み出し)や、まとめ読み出し(ビニング機能)を利用すれば、高フレームレートを実現することが可能となる。
瞬目計測装置1は、このようにして判定された計測対象者の生体状態を外部に提示する。提示先としては、例えば表示装置(ディスプレイ)や各種の疲労軽減装置(VDTのコントラストや輝度等を調整する装置など)が挙げられる。
図10は、瞬目計測装置1の動作に関するフローチャートである。図10に示すように、瞬目計測装置1では、まず撮像工程において、図1に示した眼100及びその周辺の撮影を撮像部5が行い、画像データを取得する(ステップS1)。次に、図4(a)に示した暗部領域D2(黒目部分)を瞼抽出処理部6が抽出し、暗部領域D2を通り眼瞼の開閉方向を長手方向とする領域A1の輝度ヒストグラム(図4(b))を作成する。そして、瞼抽出処理部6は、この輝度ヒストグラムに基づいて、眼瞼の縁部101(図1参照)に相当する画像部分D3を検出し、画像部分D3の位置を示す眼瞼位置情報を作成する(ステップS2)。
ステップS2において眼瞼位置情報が作成されると、指示部10は、単発随意瞬目動作の計測タイミングであると認識して、計測対象者に連続随意瞬目動作を行わせるための指示を出す(ステップS3)。計測対象者が連続随意瞬目動作を行った場合、瞼開閉計測部7は、第1の特徴量算出工程において、眼瞼位置情報の時間変化に基づき第1の特徴量を算出する(ステップS4)。瞼開閉計測部7は、所定回数の第1の特徴量を算出した後、これらの第1の特徴量における代表値を算出する(ステップS5)。
ステップS5において第1の特徴量の代表値が算出されると、指示部10は、連続随意瞬目動作の計測タイミングであると認識して、計測対象者に単発随意瞬目動作を行わせるための指示を出す(ステップS6)。計測対象者が単発随意瞬目動作を行った場合、瞼開閉計測部7は、第2の特徴量算出工程において、眼瞼位置情報の時間変化に基づき第2の特徴量を算出する(ステップS7)。その後、瞼開閉計測部7は、第2の特徴量における代表値を算出する(ステップS8)。
続いて、瞼開閉計測部7は、第1の特徴量の代表値及び第2の特徴量の代表値に対する評価を行う(ステップS9)。瞼開閉計測部7は、第1の特徴量の代表値及び第2の特徴量の代表値の評価結果に基づいて、計測対象者の生体状態を判定する(ステップS10)。
以上説明した瞬目計測装置1によれば、単発随意瞬目動作と連続随意瞬目動作という特性の異なる瞬目動作についてそれぞれ第1,第2の特徴量を算出して評価することにより、単発随意瞬目動作の特徴量のみを評価する場合と比べて、計測対象者の生体状態に対するより高精度な判定が可能となるので、生体状態の判定結果に係る信頼性の向上を図ることができる。また、単発随意瞬目動作及び連続随意瞬目動作を計測することで、比較的簡素な構成及び手順により、生体状態の判定結果に係る信頼性の向上が実現できる。
また、この瞬目計測装置1では、計測対象者に対して単発随意瞬目動作又は連続随意瞬目動作を行わせるための指示を出す指示部10を備えているため、装置を操作する計測作業者が計測対象者に対して単発随意瞬目動作や連続随意瞬目動作を行わせるための指示を出す必要が無くなるので、計測作業時間の短縮及び計測作業者の労力削減が図られる。また、瞬目計測装置1の計測準備が整った適切なタイミングで自動的に指示を出すことが可能となるので、計測作業の自動化に有利である。
なお、瞬目計測装置1は、単発随意瞬目動作及び連続随意瞬目動作の両方を必ず計測する必要は無く、例えば連続随意瞬目動作の計測のみで生体状態を判定することもできる。この場合、計測対象者の生態状態が反映されやすい連続随意瞬目動作について、その第1の特徴量を算出して評価することにより、単発随意瞬目動作の計測のみで生体状態を判定する場合と比べて、計測対象者の生体状態に対するより高精度な判定が可能となる。
本実施形態による瞬目計測装置1は、次のような応用が可能である。例えば、VDT作業や車の運転、製品検査等に従事する者の眼を計測し、開眼速度又は開眼速度に相当する数値が所定の閾値を越えた場合に警告を発して休息を促す等、疲労度モニタとして応用できる。また、瞬目計測装置1により計測される開眼速度又は開眼速度に相当する数値に応じて、環境パラメータ(例えば、VDT作業時であれば画面のコントラストや輝度、作業時の部屋の明るさなど)を調整することにより、作業者の疲労度に応じた作業環境の調整を行うことも可能である。また、瞬目計測装置1は小型に構成でき且つ非接触計測が可能なので、携帯電話のカメラ機能やパソコンのWEBカメラなどに組み合わせて手軽な健康度計測装置として利用することもできる。
本発明による瞬目計測装置は、上記した実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、用途によっては、被験者が通常の外界を見ながら、同時に瞬目を計測する必要があるが、その場合には、図11に示すような構成により、ヘッドマウントディスプレイのような形で装着することも可能である。
また、上記実施形態では撮像手段として1kHz以上のフレームレートを有する撮像装置(IVSカメラ)を使用したが、エリアセンサやラインセンサを使用してもよい。ラインセンサを使用する場合、瞬目に伴う眼瞼の位置の変化を検出するために、ラインセンサの長手方向が眼瞼の開閉方向に沿うようにラインセンサを設置するとよい。また、瞬目特徴量は、上述したものに限られない。瞬目特徴量として算出される開眼速度又は開眼速度に相当する数値は上述した3つの数値(最大移動速度、最大移動速度となる時刻を含む所定期間での移動距離、移動速度の半値幅)に限られるものではなく、他の数値を算出/提示してもよい。
また、指示部10による計測対象者への指示は、音声によるものに限られず、指標の点滅や照明光源の点滅の他、振動、電気刺激、風刺激等の外的刺激により指示する態様であってもよい。また、連続随意瞬目動作及び単発随意瞬目動作の計測の順番は、上述した順番に限られず、どちらが先に計測されてもよい。
1…瞬目計測装置、2…照明、3…ダイクロイックミラー、4…集光レンズ、5…撮像部(撮像手段)、6…瞼抽出処理部、7…瞼開閉計測部(第1の特徴量算出手段,第2の特徴量算出手段,生体状態判定手段)、8…カメラ、9…視標、10・・・指示部(第1の指示手段、第2の指示手段)、11・・・スピーカ、51…光検出部、51a…画素、53…増幅部、53a…アンプ、55…変換部、55a…変換器、57…スイッチ部、57a…スイッチ、D2…暗部領域、E1,E2…エッジ部分、L1…赤外光、L2…光像、L3…可視光。

Claims (6)

  1. 計測対象者の瞬目動作に基づいて前記計測対象者の生体状態を判定するための瞬目計測装置であって、
    前記計測対象者の眼を撮像する撮像手段と、
    連続随意瞬目動作の計測タイミングにおいて、前記計測対象者に前記連続随意瞬目動作を行わせるための指示を出す第1の指示手段と、
    前記連続随意瞬目動作の計測タイミング中に前記撮像手段により撮像された前記眼の画像に基づいて、前記連続随意瞬目動作に関する第1の特徴量を算出する第1の特徴量算出手段と、
    前記第1の特徴量算出手段により算出された前記第1の特徴量に基づいて、前記計測対象者の生体状態を判定する生体状態判定手段と、
    を備えることを特徴とする瞬目計測装置。
  2. 単発随意瞬目動作の計測タイミングにおいて、前記計測対象者に単発随意瞬目動作を行わせるための指示を出す第2の指示手段と、
    前記単発随意瞬目動作の計測タイミング中に前記撮像手段により撮像された前記眼の画像に基づいて、前記単発随意瞬目動作に関する第2の特徴量を算出する第2の特徴量算出手段と、を更に備え、
    前記生体状態判定手段は、前記第1の特徴量算出手段により算出された前記第1の特徴量と前記第2の特徴量算出手段により算出された前記第2の特徴量とに基づいて、前記計測対象者の生体状態を判定することを特徴とする請求項1に記載の瞬目計測装置。
  3. 前記第1の特徴量算出手段は、前記第1の特徴量として前記連続随意瞬目動作における開眼時上眼瞼位置を算出し、
    前記第2の特徴量算出手段は、前記第2の特徴量として前記単発随意瞬目動作における開眼時上眼瞼位置を算出することを特徴とする請求項2に記載の瞬目計測装置。
  4. 前記第1の特徴量算出手段は、前記第1の特徴量として前記連続随意瞬目動作における閉眼速度を算出し、
    前記第2の特徴量算出手段は、前記第2の特徴量として前記単発随意瞬目動作における閉眼速度を算出することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の瞬目計測装置。
  5. 前記第1の特徴量算出手段は、前記第1の特徴量として前記連続随意瞬目動作における開眼速度を算出し、
    前記第2の特徴量算出手段は、前記第2の特徴量として前記単発随意瞬目動作における開眼速度を算出することを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の瞬目計測装置。
  6. 計測対象者の瞬目動作に基づいて前記計測対象者の生体状態を判定するための瞬目計測方法であって、
    連続随意瞬目動作の計測タイミングにおいて、前記計測対象者に前記連続随意瞬目動作を行わせるための指示を出す指示工程と、
    前記連続随意瞬目動作の計測タイミング中に前記計測対象者の眼を撮像する撮像工程と、
    前記撮像工程において撮像された前記眼の画像に基づいて、前記連続随意瞬目動作に関する第1の特徴量を算出する第1の特徴量算出工程と、
    前記第1の特徴量算出工程において算出された前記第1の特徴量に基づいて、前記計測対象者の生体状態を判定する生体状態判定工程と、
    を含むことを特徴とする瞬目計測方法。
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