JP5397873B2 - 膝関節の大腿骨及び脛骨の骨軸自動抽出方法、ならびに骨軸自動抽出プログラム - Google Patents

膝関節の大腿骨及び脛骨の骨軸自動抽出方法、ならびに骨軸自動抽出プログラム Download PDF

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Description

本発明は、TKA(Total Knee Arthroplasty)術前計画および変形性膝関節症などの診断において、下肢透視画像をコンピュータ上で自動解析して膝関節の大腿骨及び脛骨の骨軸を自動抽出する技術に関するものである。
膝関節の診療は一般にレントゲン写真(X線透視画像)を基本に行われている。とくに重要な診療項目の1つとして、膝関節に関与している大腿骨と脛骨の骨軸の画像診断がある。また、これらの骨軸情報は、膝関節の治療としての全置換型人工関節手術においても重要な情報となる。
従来法は以下に述べる目視・手作業方法と対話式方法の2つの方法に分けられる。前者はレントゲン写真データで、後者はCT(computed tomography)のデジタルデータに基づく方法である。レントゲン写真は膝関節の診断では下肢の写真となり、これは3枚のレントゲン写真を縦につなげた写真である(図5の右図)。この下肢写真の正確な読み取りとデジタル化の装置はごく最近開発されたのである。一方、CTデジタルデータはレントゲン写真と同じX線による撮影であるが、撮影方式は異なり、3次元データで3次元的な情報を提供する。膝関節の診断はレントゲン写真を基本として、近年CTデータを併用して実施される場合がある。CTデータの画像処理は対話方式で行われている。従来法について概略を以下に述べる。
〔目視・手作業による骨軸抽出法〕
目視方法は医者がレントゲン写真を目視し、次の手順で骨軸の抽出を手作業で行う方法である(図1)。
A1:膝関節の間隙線を目視して膝間隙ラインの検出し、そのラインから上下に10cm〜15cmの骨軸抽出範囲の設定
A2:上方の骨軸抽出範囲で大腿骨の骨領域の検出し、骨部の左右の骨境界線を抽出して、それらの境界線の中線を大腿骨の骨軸とする。
A3:下方の骨軸抽出範囲で、A2と同様な骨境界線検出を行い、その中線を脛骨の骨軸とする。これにより、大腿骨と脛骨の骨軸が抽出され、さらに診療の重要項目の大腿脛骨外側角(FTA)が容易に算出できることになる。
〔対話方式による骨軸抽出法〕
対話式方法は、医者が介在する対話方式によるCTのデジタルデータによるコンピュータ処理方法である(非特許文献1)。すなわち、コンピュータが困難な処理を医者が行い、それをもとに骨軸の抽出を行う方法である。医者が対話方法で関与する情報は、膝間隙ラインと抽出したい骨の輝度値の2つである。すなわち、上記の目視・手作業方法と比較して、与えられた膝間隙ラインから目視方法のA1ができる。A2とA3については与えられた骨の輝度値の情報をもとに、次の画像処理法で処理が可能となる。
B1:閾値法による骨領域の抽出
骨部のX線透視画像の輝度値は患者によっても撮影条件によっても異なる。よって、対話式に与えられた輝度値を必要とする。この値をもとに、同じ輝度値をもつ骨領域の抽出を行うことが出来る。
B2:エッジ検出法および輪郭連結法
B1で求められた骨領域を2値化してエッジ法で骨境界の検出を行い、輪郭連結法によって、連続した骨境界を抽出して、これらの境界線の中線から、大腿骨と脛骨の骨軸が得られることになる。
M. Fadda, D. Bertelli, S. Martelli, M. Marcacci, P. Dario, C. Paggetti, D. Caramella, D. Trippi: "Computer Assisted Planning for Total Knee Arthroplasty", Lecturer Notes In Computer Science N. 1205 Editors J. Troccaz, E. Grimson, R. Mosges "CVRMed - MRCAS 1997", Springer Verlag, London England UK, 1997, pp. 619-628. 船水憲一:「これから始まる医用ディジタル画像の世界」 日本放射線技師会出版(2005) 伊藤史人,土井章男,羽石秀昭,鈴木昌彦,徳田正幸,"TKA術前計画支援システムの開発",電子情報通信学会技術研究報告(医用画像研究会),Vol. 106, No. 509, pp. 129-132, 2007/1/26.3)
しかしながら、従来の骨軸抽出法では医者が介在することで術前計画の負担が大きくなること、さらに術前計画および変形性膝関節症などの診断については医者の技能レベルに依存することで医者による術前計画および変形性膝関節症などの診断のレベルを一定以上に保つことが難しいという問題点がある。
本発明は、上記問題を解決するため、2次元データである下肢写真のデジタルデータ(ダイコムデータ)から、大腿骨および脛骨の骨軸について、コンピュータ上で自動解析して自動抽出するアルゴリズムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の骨軸自動抽出方法は、下肢透視画像をコンピュータ上で自動解析して膝関節の大腿骨及び脛骨の骨軸を自動抽出する方法であって、
(a)下肢透視画像から生体組織の画像領域の切り出しを行うプロセスと、
(b)プロセス(a)で切り出された透視画像から輝度反転変換した画像(以下、吸収画像と称する)を導出し、該吸収画像の輝度分布に基づき膝間隙ラインを抽出するプロセスと、
(c)プロセス(b)で求めた吸収画像から骨組織を強調した画像(以下、強調画像と称する)に変換し、該強調画像の輝度分布と前記膝間隙ラインとに基づき骨境界点を求めるプロセスと、
(d)プロセス(c)で求めた骨境界点と前記膝間隙ラインとに基づき骨軸解析範囲を設定し、該骨軸解析範囲の骨境界点から骨軸を導出するプロセスと、
を有し、プロセス(a)から(d)を順次実行することで膝関節の大腿骨及び脛骨の骨軸が自動抽出され、大腿脛骨外側角(FTA: Femoro Tibial Angle)が自動算出されることを特徴とする。
請求項2に記載の骨軸自動抽出方法は、プロセス(a)において、下肢透視画像の幅方向をi軸、高さ方向をj軸として、i軸方向及びj軸方向の輝度分布特性と左肢か右肢かの肢情報とを用いて、前記下肢透視画像から生体組織画像以外のノイズ情報を除去した最小領域の切り出しを行うことを特徴とする。
請求項3に記載の骨軸自動抽出方法は、請求項2に記載の切り出しにおいてi軸方向の画像切り出し手順は、
(1)各i軸座標でj軸方向に輝度分布の平均輝度値IavbM(i)を求める。
(2)IavbM(i)分布においてi軸の両端から輝度値がある輝度値以上に変化したi軸座標をそれぞれIRngA1とIRngA2とし、これらの点から幅(IRngA2−IRngA1)/δ(δ:予め設定された定数)の長さだけ内側にシフトした内部点として、IRngB1とIRngB2とを求める。
(3)区間(IRngB1, IRngB2)における最小輝度値のi軸座標点IMinItiを求める。
(4)左肢の場合、区間(IRngB1,IMinIti)における最大輝度値の峰点をILine1とし、区間(IMinIti,IRngB2)におけるIMinItiにより近い峰点をILine2とし、ILine1とILine2とをi軸座標の切り出し点とする。右肢の場合、区間(IMinIti,IRngB2)における最大輝度値の峰点をILine2とし、区間(IRngB1,IMinIti)におけるIMinItiにより近い峰点をILine1とし、ILine1とILine2とをi軸座標の切り出し点とする。
請求項4に記載の骨軸自動抽出方法は、請求項2に記載の切り出しにおいてj軸方向の画像切り出し手順は、
(1)各j軸座標でi軸方向に輝度分布の平均輝度値Javb[j]を求める。
(2)Javb[j]分布においてj軸の両端から輝度値が予め決められた設定値以上に変化した座標をそれぞれJLine1とJLine2とし、これらの座標をj軸方向の切り出し点とする。
ことを特徴とする。
請求項5に記載の骨軸自動抽出方法は、請求項4に記載のj軸方向の画像切り出し手順において、切り出し区間(JLine1,JLine2)で、Javb[j]の分布をj軸方向に平滑化した分布JavbM[j]を求め、変動分布JavbD[j]=Javb[j]−JavbM[j]を用いてレントゲン写真の継ぎ目線(以下、ラインノイズと称する)の区間を特定し、該ラインノイズ区間の輝度分布を区間外の輝度分布から線形補間して補正することによりラインノイズを消去することを特徴とする。
請求項6に記載の骨軸自動抽出方法は、プロセス(b)において、画像の幅方向をi軸、高さ方向をj軸として、
(1)プロセス(a)で切り出された透視画像IBrt0(j,i)を輝度反転変換した吸収画像の輝度分布IBrt1(j,i)を式(1)により求める。
Figure 0005397873
ここでIBmaxとIBminはそれぞれ透視画像の最大輝度値と最小輝度値とする。
(2)吸収画像の輝度分布IBrt1(j,i)を用いて式(2)により輝度差分分布DBrt(j)を求める。
Figure 0005397873
(3)DBrt(j)のピークのj軸座標を膝間隙ラインとして抽出する。
ことを特徴とする。
請求項7に記載の骨軸自動抽出方法は、請求項6に記載の膝間隙ラインの抽出において、前処理としてj軸方向にダイナミックレンジ圧縮(以下、DR圧縮と称する)して輝度変動量を増幅させた輝度分布を導出すること、およびDR圧縮のフィルター処理は、
(1)j軸方向のみにβピクセル(β:予め設定された定数)の移動平均による平滑化を行い、ボケ画像Boke(j,i)を作成する。
(2)ボケ画像Boke(j,i) と吸収画像IBrt1(j,i)とを利用して式(3)による輝度変動画像IBrt2(j,i)を作成する。
Figure 0005397873
(3)プロセス(a)で切り出された透視画像の輝度範囲が(IBmin,IBmax)になるようにIBrt2(j,i)を線形補間し、γピクセル(γ:予め設定された定数)のスケールの移動平均による平滑化を行い、j軸方向の圧縮画像を得る。
ことを特徴とする。ここでβは比較的大きいスケール(例えばβ=50ピクセル)であり、γは比較的小さいスケール(例えばγ=3ピクセル)とする。
請求項8に記載の骨軸自動抽出方法は、プロセス(c)において、
(1) プロセス(b)で求めた吸収画像からダイナミックレンジ圧縮画像処理を用いて骨組織の輝度レベルを強調する強調画像を導出する。
(2) 該強調画像の幅方向をi軸、高さ方向をj軸として、i軸方向の輝度分布に対して予め設定された輝度レベル以上の輝度を持つ分布の塊(以下、島と称する)を検出する。
(3) 前記(2)で検出した島が2個の場合、該2島を選択する。前記(2)で検出した島が3個以上の場合、前記膝間隙ラインに基づき大腿骨か脛骨かを判断し、
(3-1) 大腿骨の場合、島の高さの高い方から2島を選択する。
(3-2) 左肢の脛骨の場合、左側にある2島を優先的に選択する。
(3-3) 右肢の脛骨の場合、右側にある2島を優先的に選択する。
(4) 前記(3)で選択した2島からエッジ画像を利用して島の輝度値がピークとなる位置を求め、該位置を骨境界点として抽出する。
ことを特徴とする。
請求項9に記載の骨軸自動抽出方法は、請求項8に記載した強調画像の導出が
(1)j軸およびi軸の両方向にβピクセル(β:予め設定された定数)の移動平均による平滑化を行い、ボケ画像Boke(j,i)を作成する。
(2)ボケ画像Boke(j,i)と吸収画像IBrt1(j,i)とを利用して式(3)により圧縮画像IBrt2(j,i)を作成する。
Figure 0005397873
(3)圧縮画像IBrt2(j,i)から、式(4)〜式(6)に示す強調係数fact(j,i)を導入し、強調画像IBrt3(j,i)を作成する。ここで平均的輝度レベルIBrtLVL(j)はボケ画像Boke(j,i)において、各j軸座標に対して、i軸方向の全区間の輝度分布についてその平均値をMean、その標準偏差値をStd、αを予め設定した定数で求める。
fact(j,i)=Boke(j,i)/IBrtLVL(j) ・・・式(4)
IBrt3(j,i)= fact(j,i)*IBrt2(j,i) ・・・式(5)
IBrtLVL(j)=Mean+α×Std ・・・式(6)
ことを特徴とする。
請求項10に記載の骨軸自動抽出方法は、請求項8に記載の骨境界点の抽出において、前記強調画像にメキシカンハットフィルターを適用してエッジ画像を導出し、該エッジ画像を利用して前記強調画像の輝度分布を基に骨境界点を求めることを特徴とする。
請求項11に記載の骨軸自動抽出方法は、請求項8に記載の骨境界点の抽出において、骨境界点から高さ方向のj軸方向に回帰直線近似法を用いて、骨境界点に混在するノイズの検出と補正を行うことを特徴とする。
請求項12に記載の骨軸自動抽出方法は、プロセス(d)における骨軸解析範囲の設定手順が、
(1)
骨境界点を求める強調画像IBrt3(j,i)の高さ方向のj軸座標範囲(1〜Jmask1)を決める。(Jmask1:膝間隙からの距離が8cmのj軸座標)
(2)
仮の解析範囲(膝間隙ラインから10cm〜15cmの範囲(J15〜J10))で左右の骨境界点とその中点から回帰直線法で、仮の左右の骨境界線と中線を求める。
(3)
中線と膝間隙ラインとの交点Cとする。中線上にBC=10cmとなるB点、AC=15cmとなるA点を求める。
(4)
A点とB点で中線と直交する直線を求め、上記(2)で得られた仮の左右の骨境界線との交点(A1,A2,B1,B2)を計算し、右骨境界線に対して範囲(A2〜B2)、左骨境界線に対して範囲(A1〜B1)を骨境界線の解析範囲とする。
ことを特徴とする。
請求項13に記載の骨軸自動抽出方法は、プロセス(d)における骨軸の導出手順が、前記骨軸解析範囲の骨境界点から、回帰直線法を用いて左右の骨境界線を導出し、この左右の骨境界線から等距離にある直線を骨軸の直線として導出することを特徴とする。
請求項14に記載の骨軸自動抽出プログラムは、請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の骨軸自動抽出方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。このプログラムがコンピュータにより実行されれば、請求項1乃至請求項13のいずれかに係る方法におけると基本的に同じ原理に従い、同様な作用効果が実現され得る。
請求項1に係る発明によれば、膝間隙と大腿骨及び脛骨の骨軸の抽出をコンピュータ上で自動解析して行うことで、医師の術前計画における負担を軽減するとともに、これまで技能に頼ってきた外科医による術前計画および変形性膝関節症などの診断のレベルを一定以上に保つ効果がある。
さらに骨境界の検出アルゴリズムに、骨組織に反映した輝度分布に基づく骨境界点抽出の解析法を用いることで、単なる輝度値の閾値法に基づく従来法に比べて、精度の信頼性を高める効果がある。
請求項2に係る発明によれば、下肢透視画像の輝度分布特性を利用して生体組織の画像領域だけを含む最小領域の切り出しを行うことが、コンピュータ上で自動解析して行うことが可能となり、さらに人工的なノイズを除去することが可能となる。ここで人工的なノイズには、例えば次のものがある。
(1)レントゲン写真の外枠
(2)3枚の写真の継ぎ目線と留め金
(3)スケール表示
(4)マーク
請求項3に係る発明によれば、i軸方向の画像切り出し手順を実施することで、解析効率の向上ができ、かつ人工的なノイズ(例えば、両端の非生体画像、スケール表示)を除去することが可能となる。
請求項4に係る発明によれば、j軸方向の画像切り出し手順を実施することで、解析効率の向上ができ、かつ人工的なノイズ(例えば、両端の非生体画像)を除去することが可能となる。
請求項5に係る発明によれば、請求項4に係る発明の効果に加え、人工的なノイズ(例えば、レントゲン写真の継ぎ目線)を除去することが可能となる。
請求項6に係る発明によれば、下肢透視画像を輝度反転変換した画像(吸収画像)を基に輝度分布特性を利用して膝間隙ラインを求めることが、コンピュータ上で自動解析して行うことが可能となり、膝間隙ライン抽出の精度が一定レベル以上に確保されるとともに、医師の負担を軽減する効果がある。
請求項7に係る発明によれば、請求項6に係る発明の効果に加え、前処理としてj軸方向にダイナミックレンジ圧縮して輝度変動量を増幅させた輝度分布を導出することで、膝間隙ライン抽出の精度を向上させる効果がある。
請求項8に係る発明によれば、骨境界点の抽出がコンピュータ上で自動解析して行うことが可能となり、骨境界点の抽出の精度が一定レベル以上に確保されるとともに、医師の負担を軽減する効果がある。
請求項9に係る発明によれば、請求項8に係る発明の効果に加え、ダイナミックレンジ圧縮画像処理を用いて解析対象の骨部(大腿骨と脛骨)の輝度レベルを強調する強調画像を導出することで、骨境界点の抽出の精度を向上させる効果がある。
請求項10に係る発明によれば、請求項8に係る発明の効果に加え、強調画像にメキシカンハットフィルターを適用したエッジ画像を利用することで、骨境界点の抽出の精度をさらに向上させる効果がある。
請求項11に係る発明によれば、請求項8に係る発明の効果に加え、骨境界点に混在するノイズの検出と補正を行うことで、骨境界点の抽出の精度をさらに向上させる効果がある。
請求項12に係る発明によれば、骨軸解析範囲の設定がコンピュータ上で自動解析して行うことが可能となり、骨軸解析範囲の設定が正確になるとともに、医師の負担を軽減する効果がある。
請求項13に係る発明によれば、骨軸の導出がコンピュータ上で自動解析して行うことが可能となり、骨軸の導出の精度が一定レベル以上に確保されるとともに、医師の負担を軽減する効果がある。
請求項14に係る発明によれば、請求項1乃至請求項13に係る発明の効果と同様な作用効果が実現され得る。
次に、本発明の実施の形態に係る骨軸自動抽出方法について図面に基づいて説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
図2は、本発明の実施の形態に係る骨軸自動抽出方法の全体を示すフローチャート図である。本発明の骨軸自動抽出方法は、X線透視下肢画像(ダイコムデータ)がコンピュータに入力され、右肢か左肢かの情報を与えれば、自動的に大腿骨と脛骨の骨軸が抽出される方法である。図2に示すように、骨軸自動抽出方法は、
C1:下肢透視画像から生体組織の画像領域の切り出しを行うプロセスと、
C2:プロセスC1で切り出された透視画像から輝度反転変換した画像(以下、吸収画像と称する)を導出し、該吸収画像の輝度分布に基づき膝間隙ラインを抽出するプロセスと、
C3:プロセスC2で求めた吸収画像から骨組織を強調した画像(以下、強調画像と称する)に変換し、該強調画像の輝度分布と前記膝間隙ラインとに基づき骨境界点を求めるプロセスと、
C4:プロセスC3で求めた骨境界点と前記膝間隙ラインとに基づき骨軸解析範囲を設定し、該骨軸解析範囲の骨境界点から骨軸を導出するプロセスと、
を有し、コンピュータ上でプロセスC1からC4を順次実行することで膝関節の大腿骨及び脛骨の骨軸が自動抽出され、大腿脛骨外側角(FTA)が自動算出される。以下に、C1からC4の各プロセスについて説明する。
[C1:下肢解析画像領域の切り出しプロセス]
プロセスC1は、生体組織画像以外のノイズ情報を除去するために、膝関節周辺の下肢透視画像の幅方向をi軸、高さ方向をj軸(画像の座標系を図4に示す)として、i軸方向及びj軸方向の輝度分布特性と左肢か右肢かの肢情報とを用いて、生体組織の画像領域だけを含む最小領域の切り出しを行う。図3に切り出しアルゴリズムを示すフローチャート図を示す。本切り出し法は、処理効率の向上のための解析画像サイズの最小化ばかりでなく、後述する骨境界抽出法で支障をもたらす人工的なノイズを除去することにある。人工ノイズは、図5(右図)からわかるように、例えば次のものがある。
(1)レントゲン写真の外枠
(2)3枚の写真の継ぎ目線と留め金
(3)スケール表示
(4)マーク
[C11:i軸方向の画像切り出し方法]
次にi軸方向の画像切り出し方法(C11)について説明する。図5の下肢透視画像からわかるように、骨のようなX線の吸収率が高いところは、低い輝度値になるために、黒い画像となる。生体組織を1つの塊として分離するために、画像切り出しは初めにi軸方向から行うのが合理的と言える。よって、使用する輝度の平均分布は、各i軸座標でj軸方向の輝度分布の平均値を求め、かつi軸方向に平滑化した分布(図6)とした。また、i軸方向の切り出しを確実にするために、右肢か左肢かの情報を必要とする。解析手順は次のようになる。
1)各i軸座標において、j軸方向に輝度分布の平均輝度値IavbM(i)を求める。
2)IavbM(i)分布において、i軸の両端から輝度値がある輝度値以上に変化したi軸座標をそれぞれIRngA1とIRngA2とし、これらの点から、写真の外枠の除去のために、幅(IRngA2−IRngA1)/ δ(例えばδ=5)の長さだけ、内側にシフトした内部点として、IRngB1とIRngB2とを求める。
3)
区間(IRngB1,
IRngB2)における最小輝度値のi軸座標点(IMinIti)を求める。
4)
左肢の場合、区間(IRngB1,IMinIti)における最大輝度値の峰点をILine1とし、区間(IMinIti,IRngB2)におけるIMinItiにより近い峰点をILine2とし、ILine1とILine2とをi軸座標の切り出し点とする。右肢の場合、区間(IMinIti,IRngB2)における最大輝度値の峰点をILine2とし、区間(IRngB1,IMinIti)におけるIMinItiにより近い峰点をILine1とし、ILine1とILine2とをi軸座標の切り出し点とする。よって画像のi軸方向の大きさはWidthI=Iline2−ILine1となる。
上記4)において人工的なノイズのうちスケール表示を除去するために、右肢か左肢かの情報を導入した。すなわち、スケール表示は通常調べたい肢の付近の外側に設置される。右肢か左肢かの情報から、4)における2つの区間のうち、スケールがある区間を特定することができる。その区間においては、選択する峰は最大輝度値の峰より、IMinIti点により近い峰点とした。ここで峰点の定義はその点を挟む両側の2点、すなわち周りの4点より大きな輝度値を有する点である。
[C12:j軸方向の画像切り出し方法]
次にj軸方向の画像切り出し方法(C12)について説明する。j軸方向の切り出しはi軸方向の画像切り出し方法(C11)で処理された画像をもとに、次の2つの目的のために行う。
(1)両端の非生体画像領域の除去
(2)レントゲン写真の継ぎ目線(これをラインノイズと呼ぶ)の輝度補正
上記(1)は画像処理の効率化のために、C11と同様な方法で次の手順で行う。
1)各j軸座標において、i軸方向に輝度分布の平均輝度値Javb[j](図7)を求める。
2) Javb[j]分布においてj軸の両端から輝度値が予め決められた設定値以上に変化した座標をそれぞれJLine1とJLine2とし、これらの座標をj軸方向の切り出し点とする。よって画像のj軸方向の大きさはHeightJ=JLine2−JLine1となる。
上記(2)は切り出し区間(JLine1,JLine2)で、Javb[j]の分布をj軸方向に平滑化した分布JavbM[j]を求め、変動分布JavbD[j]=Javb[j]−JavbM[j]で解析を行う。JavbD[j]は図8に示したように、2ヶ所のラインノイズで最大値をとる(図8のa点とb点)。骨軸解析で問題となるラインノイズはj軸座標の後半にある脛骨を横切るもの(図8のb点)で、消去する必要がある。消去法は次のようにした。ピークの輝度値の1/10の輝度値をもつj軸座標JpstとJpedを、ピーク座標(b点)から両側にそれぞれ求める。ラインノイズである区間(Jpst,Jped)の輝度分布を、区間外の輝度分布から線形補間して補正する。
以上で説明したC1の切り出し法によって、図5(左図)に示すように、下肢透視画像(Height:2140ピクセル、Width:1760ピクセル)から下肢解析画像(HeightJ:1935ピクセル、WidthI:351ピクセル)が得られることになる。
[C2:膝間隙ライン抽出プロセス]
次に膝間隙ラインを抽出するプロセスC2について説明する。図9に膝間隙ラインの抽出アルゴリズムを示すフローチャート図を示す。プロセスC2は、C1で切り出された透視画像をもとに、膝間隙ラインの抽出を行う。
(1) 透視画像(輝度値IBrt0(j,i))を式(1)による輝度反転変換を行う。変換された画像(輝度値IBrt1(j,i))を吸収画像と呼ぶ。この変換によって、X線の吸収率が高い骨部は、高い輝度を有することになる。
Figure 0005397873
j=1,…,M i=1,…,N
ここでIBmaxとIBminはそれぞれ透視画像の最大輝度値と最小輝度値である。ここで求める膝間隙ラインは間隙の平均的なj軸座標Jrgkとする。Jrgkの抽出法は次の通りである。
(2) 式(2)により吸収画像の輝度分布IBrt1(j,i)からj軸方向に1階差分の絶対値を求め、かつi軸方向に平均化を行い、輝度差分分布DBrt(j)を求める。
Figure 0005397873
(3) DBrt(j)のピークのj軸座標が求める膝間隙ラインとなる。
次に、膝間隙ライン抽出を確実にするために、前処理として吸収画像IBrt1(j,i)に対してj軸方向にダイナミックレンジ圧縮(DR圧縮と呼び、ここではDRPressYフィルターと呼ぶ)処理を導入した。DRPressYフィルター処理は次の内容である。
(1)
j軸方向にβピクセル(例えばβ=50ピクセル、約2.5cm程度)の移動平均による平滑化を行い、ボケ画像Boke(j,i)を作成する。
(2)
ボケ画像Boke(j,i)を利用して式(3)による輝度変動画像IBrt2(j,i)を作る。
Figure 0005397873
(3)
透視画像の輝度範囲が(IBmin,IBmax)になるようにIBrt2(j,i)を線形補間し、γピクセル(例えばγ=3ピクセル)のスケールの移動平均による平滑化を行い、j軸方向の圧縮画像を得る。
図10に|勾配|分布、DBrt(j)に対してDRPressYフィルター有無での効果を示した。この図から、次のようなDRPressYフィルターの効果が示された。このフィルターは平均値を含む比較的大きなスケールの変動を除去するために、得られた勾配分布は大きさと形において、より安定した分布となり、ピーク位置の抽出が容易となることである。
以上で説明したC2のプロセスにより、図11で示される骨軸解析用画像(j軸:HeightJJ=801ピクセルi軸:WidthI=351ピクセル)の切り出しができる。この画像の幅方向はC1と同じであるが、高さ方向は膝間隙Jrgkを中心に、上下方向に20cmの範囲となる。この高さ方向の範囲は骨軸解析範囲が、通常膝間隙から上下に10cm〜15cmの範囲を十分にカバーすることから決定した範囲である。
[C3:骨境界点の抽出プロセス]
次に骨境界点を抽出するプロセスC3(骨境界抽出法)について説明する。図12に骨境界点の抽出および骨軸解析のアルゴリズムを示すフローチャート図を示す。プロセスC3は、
(1) プロセス(b)で求めた吸収画像(図14の左図)からダイナミックレンジ圧縮画像処理を用いて骨組織の輝度レベルを強調する強調画像を導出する(C31)。
(2) 該強調画像の幅方向をi軸、高さ方向をj軸として、i軸方向の輝度分布に対して予め設定された輝度レベル以上の輝度を持つ分布の塊(以下、島と称する)を検出する。
(3) 検出した島が2個の場合、該2島を選択する。検出した島が3個以上の場合、前記膝間隙ラインに基づき大腿骨か脛骨かを判断し、
(3-1) 大腿骨の場合、島の高さの高い方から2島を選択する。
(3-2) 左肢の脛骨の場合、左側にある2島を優先的に選択する。
(3-3) 右肢の脛骨の場合、右側にある2島を優先的に選択する。
(4) 前記(3)で選択した2島からエッジ画像を利用して島の輝度値がピークとなる位置を求め、該位置を骨境界点として抽出する(C32:横断輝度分布法)。
[C31:ダイナミックレンジ圧縮強調画像処理]
次にダイナミックレンジ圧縮強調画像処理(C31)について説明する。求める骨軸は膝間隙から上下に骨軸解析範囲にある、大腿骨と脛骨の骨幹の骨軸である。解析したい骨幹は図13から示されるように、中心部に髄腔という空洞を持ち、幹壁として硬い緻密質(骨)を有する。開発したダイナミックレンジ圧縮強調画像処理は、このような骨組織を反映させる画像処理である。具体的な解析手順は次の通りである。以下で示す画像は吸収画像と輝度範囲が同一になるように規格化される。
(1)ボケ画像Boke(j,i)(図14の中図)の作成
j軸およびi軸の両方の方向にβピクセル(β:予め設定された定数)の移動平均による平滑化を行い、ボケ画像Boke(j,i)を作成する。
(2)j軸およびi軸方向の圧縮画像IBrt2(j,i)(図14の右図)の作成
ボケ画像Boke(j,i) と吸収画像IBrt1(j,i)とを利用して式(3)により圧縮画像IBrt2(j,i)を作成する。
Figure 0005397873
得られた圧縮画像は図13との比較から、骨組織を反映した画像と言える。すなわち、緻密質が最も高い輝度値で、髄腔が低い輝度値の画像である。
(3)強調画像IBrt3(j,i)(図15の左図)の作成
上記の圧縮画像は図14の右図から分かるように、解析する大腿骨と脛骨以外にも輝度の高い生体組織があるために、骨境界点の抽出に対して不十分と言える。よって、解析する骨部を増幅させ、反対にそれ以外では減衰させる強調係数を各j軸座標に設定することにした。このために式(4)〜式(6)に示す強調係数fact(j,i)を導入する。
fact(j,i)=Boke(j,i)/IBrtLVL(j) ・・・式(4)
IBrt3(j,i)= fact(j,i)*IBrt2(j,i) ・・・式(5)
IBrtLVL(j)=Mean+α×Std ・・・式(6)
強調係数fact(j,i)は、ボケ画像Boke(j,i)に対して、各j軸座標の平均的輝度レベルIBrtLVL(j)で規格化することで求めた。ここでIBrtLVL(j)はボケ画像の、各j軸座標に対して、i軸方向の全区間(1, WidthI)の輝度分布の平均値をMean、その標準偏差をStd、αを予め設定された定数で式(6)で与えられる。
式(4)より、強調係数fact(j,i)は、高い輝度骨部に対して1以上で増幅され、逆に低い輝度の生体組織では1以下で減衰される。従って、強調画像は式(5)で得られ、圧縮画像に比べ、解析する大腿骨と脛骨のみがより高い輝度の画像となる(図15の左図)。このことは代表的な横断輝度分布(図16と図17)からも明白に示される。
強調画像の特性について、輝度の頻度分布からも検討する。図18は吸収画像、圧縮画像そして強調画像の輝度の頻度分布である。この図から、次のことが示される。
I.使用したDR圧縮処理は、輝度レベルIBrtLVL(j)付近の輝度の頻度を集中させる。
II.強調処理は、上記の輝度レベルで規格化されたボケ画像で作られた強調係数を掛けることで、さらに骨部の輝度の集中化を促進する。
上記IIについては、次のピーク強調画像(図15の中図)で明らかに示される。すなわち、ピーク強調画像は、図18のピーク頻度のみの輝度値で作成した2値画像で、骨部が明確に存在することで示される。ピーク強調画像の作成法は、図18の強調画像において、ピークの輝度値の範囲を440〜450とすると、440以下の輝度値は440とし、450以上の輝度値は450とする輝度変換するものである。
[C32:横断輝度分布法]
次に横断輝度分布法(C32)について説明する。この方法は骨軸解析範囲において、強調画像の横断輝度分布をもとに、エッジ画像を利用して骨境界点を求める。エッジ画像は、図19で示した9×9行列で表されるメキシカンハットフィルター(非特許文献(2))を強調画像に適用して作成し、かつ式(4)のfact(j,i)の処理(式(5))をした(図15の右図)。そして、骨境界点の回帰直線補正により、骨境界点に混在するノイズの検出と補正を行う。
図20の上図は大腿骨における骨軸解析範囲の任意のj軸座標(図ではj=160)における、強調画像とエッジ画像の横断輝度分布を示す。横断輝度分布は基準輝度レベルLevel(j)からの変動輝度分布とする。Level(j)は式(6)で計算される。解析手順は次の通りである。
1)強調画像において、正の輝度値を有する分布の塊(今後島と呼ぶ)を検出し、島を高さと位置(島のピーク輝度点)でパラメータ化し、島の高さの高い方から2島を選択する。これらの島が図13の緻密質に対応する。図20に従って、島情報(i軸座標であるAk、Bk、Ck:k=1,2)を決める。中心にある髄腔に対して、添字1が左側で、添字2が右側を示す。
2)エッジ画像は強調画像で示した島、すなわち緻密質の境界点を与える。図20から、ピーク点Dkが骨外境界点に、ゼロ点Ekが骨境界点に対応することになる。
3) 脛骨は図20の下図で示すように大腿骨と異なって、近傍に輝度の高い腓骨を伴う。このために、右肢か左肢かの情報をもとに島の位置情報を利用して、脛骨の島のみを選択するようにした。具体的には、強調画像において、3つ以上の島が存在するとき、右肢の場合腓骨は必ず脛骨の左側にあるために、右側にある島を優先的に選択する。左肢の場合逆に腓骨は右側になるので、左側の島が優先的に選択すればよい。
次に骨境界点の回帰直線補正について説明する。骨軸は骨軸解析範囲で直線と見なされ、骨境界線も同様に直線と見なされてきた。よって、骨境界線はその範囲で、骨境界点(図20のE1とE2)を縦断方向(j軸方向)に回帰直線近似法で求められた直線で正確に求められることになる。この性質を利用して、骨境界点に混在するノイズの検出と補正を行った。解析手順は次の通りである。
1)骨境界点に回帰直線近似を行い、標準偏差以上外れたデータはその都度除去し、なくなるまで回帰直線近似を行う。
2)収束した回帰直線を用いて除去されたデータを補正する。
以上のことから、横断輝度分布法は主に島による解析法と回帰直線法で構成される。これらの方法は、従来の対話式の2値化法と連結法と比べて、次の点で優れており、最終的に医者の介在を必要としない骨軸の自動解析を可能にした。
1)島による解析は、2値化法に比べて、輝度値(島の高さ)の情報をより活用する。
2)回帰直線法は骨軸が直線近似で行うことを利用して、ノイズの検出と補正を行い、連結法より効率的である。
[C4:骨境界点から骨軸解析]
次に骨境界点から骨軸を解析するプロセスC4について説明する。図12に骨境界点の抽出および骨軸解析のアルゴリズムを示すフローチャート図を示す。骨軸解析は大腿骨と脛骨に対して、骨幹の左右の骨境界点から、それぞれの骨軸を求めるものである。この解析で、次の2つの解析が重要となる。
(1)骨軸解析の正確な範囲の設定
(2)左右の骨境界点からの骨軸の求め方
上記(1)について、レントゲン写真において、大腿骨と脛骨の角度がある場合、膝間隙から上下10cm〜15cmの範囲の正確な決定法である。骨軸は左右の骨境界線で決まるので、骨軸解析範囲は骨境界線の解析範囲となる。よって、骨境界点から求められる中点よる中線によって、解析範囲を決定することが可能となる。大腿骨の場合に対して、図21を用いて解析手順を示す。
1)骨境界点を求める範囲は、骨境界線の解析範囲より十分広い範囲とした。実際はj軸座標(1〜Jmask1)とした。Jmask1は膝間隙からの距離が8cmのj軸座標である。
2)はじめに仮の解析範囲(膝間隙ラインから10cm〜15cmの範囲(J15〜J10))で左右の骨境界点とその中点から回帰直線法で、仮の左右の骨境界線と中線を求める。
3)中線と膝間隙ラインとの交点Cとする。中線上にBC=10cmとなるB点、AC=15cmとなるA点を求める。
4)A点とB点で中線と直交する直線を求め、2)で得られた仮の左右の骨境界線との交点(A1,A2,B1,B2)を計算する。これらから、正確な骨境界線の解析範囲が決まる。すなわち、右骨境界線に対して範囲(A2〜B2)、左骨境界線に対して範囲(A1〜B1)となる。よって、本発明の骨軸解析範囲は、中線上の点Aから点Bの範囲(j軸座標J15m〜J10mの範囲)で定義される。
上記は、大腿骨の骨軸解析範囲について述べたが、同様に脛骨についても求めることができる。
(2)については、上記の正確な解析範囲の骨境界点から、回帰直線法で骨境界線を計算する。左右の骨境界線から骨軸を求める計算法は、次の数学の公式を使用する。2つの直線(y=b1x+a1とy=b2x+a2)から等距離にある直線は、次式で与えられる。
Figure 0005397873
上記の2つの直線を左右の骨境界線とすれば、式(7)より骨軸の直線が得られることになる。
解析された膝間隙と、大腿骨と脛骨の骨軸をグラフ(図22)と画像(図23)で示した。
これらの2つの骨軸の直線情報(y=b3x+a3とy=b4x+a4とする)から、大腿脛骨外側角(FTA)は容易に次式から計算される。
Figure 0005397873
次に上記で説明した骨軸自動抽出方法を実施するためにコンピュータ上で実行されるプログラムについて説明する。このプログラムがコンピュータにより実行されれば、上記で説明した骨軸自動抽出方法におけると基本的に同じ原理に従い、同様な作用効果が実現され得る。
図24は全置換型人工膝関節手術の術前計画をコンピュータでシミュレーションするシステムにおいて、本発明の骨軸自動抽出プログラムが組み込まれた実施例である(非特許文献3)。この実施例から、膝間隙ラインおよび大腿骨・脛骨の骨軸が自動計算され、画面上には効率的にテンプレートが配置され、インプラントを設置しやすくしている。さらにマニュアル操作により骨参照点およびテンプレート位置の調整を行い、医師の豊富な経験を反映させることも可能としている。
この実施例からも、膝間隙と大腿骨及び脛骨の骨軸の抽出をコンピュータ上で自動解析して行うことで、医師の術前計画における負担を軽減するとともに、これまで技能に頼ってきた外科医による術前計画および変形性膝関節症などの診断のレベルを一定以上に保つ効果があることがわかる。
従来法の目視・手作業法を示す図である。 本発明に係るアルゴリズムの全体を示すフローチャート図である。 本発明に係る下肢解析画像の切出しアルゴリズムを示すフローチャート図である。 本発明に係る画像の座標系を示す図である。 本発明に係る下肢透視画像(右図、j軸2140ピクセル i軸1760ピクセル)と画像切出し後の下肢解析画像(左図、j軸1935ピクセル i軸351ピクセル)を示す図である。 本発明に係るi軸方向の画像切出の区間(ILine1,ILine2)を示す図である。i軸方向幅1760ピクセル数が区間(ILine2-ILine1)=351ピクセル数に短縮される。 本発明に係るj軸方向の画像切出の区間(Jpst,Jped)を示す図である。j軸方向高さ2140ピクセル数が区間(Jped-Jpst)=1935ピクセル数に短縮される。 本発明に係る区間(JLine1,JLine2)における輝度変動分布Javbd[j]を示す図である。 本発明に係る膝間隙ラインの抽出アルゴリズムを示すフローチャート図である。 本発明に係る膝間隙(Jrgk)を求めるj軸方向の勾配分布を示す図である。(DRPressY無は有のピーク値に合わせるようにレベル調整を行っている) 本発明に係る膝間隙ライン(Jrgk)を抽出した図である。 本発明に係る骨境界点および骨軸の解析アルゴリズムを示すフローチャート図である。 長骨の外観(左図)と縦断面(右図)を示す図である。 本発明に係る吸収画像(左図)とボケ画像(中図)と圧縮画像(右図)を示す図である。 本発明に係る強調画像(左図)とピーク強調画像(中図)とエッジ画像(右図)を示す図である。 本発明に係る原画像とボケ画像と圧縮画像と強調画像の横断輝度分布の比較を示す図である。 本発明に係る原画像とボケ画像と圧縮画像と強調画像の比較を示す図である。 本発明に係る吸収画像と圧縮画像と強調画像の輝度の頻度分布を示す図である。 本発明に係る強調画像からエッジ画像を作成する時に用いるメキシカンハットフィルター(9×9)を示す図である。 本発明に係る強調画像とエッジ画像の横断輝度分布を示す図である。 本発明に係る骨軸解析範囲の求め方(大腿骨の場合)を説明する図である。 本発明に係る大腿骨と脛骨の骨軸解析範囲と骨軸を示す図である。 本発明に係る膝間隙と大腿骨、脛骨の骨軸の下肢画像を示す図である。 本発明に係る全置換型人工膝関節手術の術前計画支援システムの実施例を示す図である。

Claims (14)

  1. 下肢透視画像をコンピュータ上で自動解析して膝関節の大腿骨及び脛骨の骨軸を自動抽出する方法であって、
    (a)下肢透視画像から生体組織の画像領域の切り出しを行うプロセスと、
    (b)プロセス(a)で切り出された透視画像から輝度反転変換した画像(以下、吸収画像と称する)を導出し、該吸収画像の輝度分布に基づき膝間隙ラインを抽出するプロセスと、
    (c)プロセス(b)で求めた吸収画像から骨組織を強調した画像(以下、強調画像と称する)に変換し、該強調画像の輝度分布と前記膝間隙ラインとに基づき骨境界点を求めるプロセスと、
    (d)プロセス(c)で求めた骨境界点と前記膝間隙ラインとに基づき骨軸解析範囲を設定し、該骨軸解析範囲の骨境界点から骨軸を導出するプロセスと、
    を有し、プロセス(a)から(d)を順次実行することで膝関節の大腿骨及び脛骨の骨軸が自動抽出され、大腿脛骨外側角が自動算出されることを特徴とする骨軸自動抽出方法。
  2. プロセス(a)において、下肢透視画像の幅方向をi軸、高さ方向をj軸として、i軸方向及びj軸方向の輝度分布特性と左肢か右肢かの肢情報とを用いて、前記下肢透視画像から生体組織画像以外のノイズ情報を除去した最小領域の切り出しを行うことを特徴とする請求項1に記載の骨軸自動抽出方法。
  3. 請求項2に記載の切り出しにおいてi軸方向の画像切り出し手順は、
    (1)各i軸座標でj軸方向に輝度分布の平均輝度値IavbM(i)を求める。
    (2)IavbM(i)分布においてi軸の両端から輝度値がある輝度値以上に変化したi軸座標をそれぞれIRngA1とIRngA2とし、これらの点から幅(IRngA2−IRngA1)/δ(δ:予め設定された定数)の長さだけ内側にシフトした内部点として、IRngB1とIRngB2とを求める。
    (3)区間(IRngB1, IRngB2)における最小輝度値のi軸座標点IMinItiを求める。
    (4)左肢の場合、区間(IRngB1,IMinIti)における最大輝度値の峰点をILine1とし、区間(IMinIti,IRngB2)におけるIMinItiにより近い峰点をILine2とし、ILine1とILine2とをi軸座標の切り出し点とする。右肢の場合、区間(IMinIti,IRngB2)における最大輝度値の峰点をILine2とし、区間(IRngB1,IMinIti)におけるIMinItiにより近い峰点をILine1とし、ILine1とILine2とをi軸座標の切り出し点とする。
    ことを特徴とする請求項2に記載の骨軸自動抽出方法。
  4. 請求項2に記載の切り出しにおいてj軸方向の画像切り出し手順は、
    (1)各j軸座標でi軸方向に輝度分布の平均輝度値Javb[j]を求める。
    (2)Javb[j]分布においてj軸の両端から輝度値が予め決められた設定値以上に変化した座標をそれぞれJLine1とJLine2とし、これらの座標をj軸方向の切り出し点とする。
    ことを特徴とする請求項2に記載の骨軸自動抽出方法。
  5. 請求項4に記載のj軸方向の画像切り出し手順において、切り出し区間(JLine1,JLine2)で、Javb[j]の分布をj軸方向に平滑化した分布JavbM[j]を求め、変動分布JavbD[j]=Javb[j]−JavbM[j]を用いてレントゲン写真の継ぎ目線(以下、ラインノイズと称する)の区間を特定し、該ラインノイズ区間の輝度分布を区間外の輝度分布から線形補間して補正することによりラインノイズを消去することを特徴とする請求項4に記載の骨軸自動抽出方法。
  6. プロセス(b)において、画像の幅方向をi軸、高さ方向をj軸として、
    (1)プロセス(a)で切り出された透視画像IBrt0(j,i)を輝度反転変換した吸収画像の輝度分布IBrt1(j,i)を式(1)により求める。
    Figure 0005397873
    ここでIBmaxとIBminはそれぞれ透視画像の最大輝度値と最小輝度値とする。
    (2)吸収画像の輝度分布IBrt1(j,i)を用いて式(2)により輝度差分分布DBrt(j)を求める。
    Figure 0005397873
    (3)DBrt(j)のピークのj軸座標を膝間隙ラインとして抽出する。
    ことを特徴とする請求項1に記載の骨軸自動抽出方法。
  7. 請求項6に記載の膝間隙ラインの抽出において、前処理としてj軸方向にダイナミックレンジ圧縮(以下、DR圧縮と称する)して輝度変動量を増幅させた輝度分布を導出すること、およびDR圧縮のフィルター処理は、
    (1)j軸方向のみにβピクセル(β:予め設定された定数)の移動平均による平滑化を行い、ボケ画像Boke(j,i)を作成する。
    (2)ボケ画像Boke(j,i) と吸収画像IBrt1(j,i)とを利用して式(3)による輝度変動画像IBrt2(j,i)を作成する。
    Figure 0005397873
    (3)プロセス(a)で切り出された透視画像の輝度範囲が(IBmin,IBmax)になるようにIBrt2(j,i)を線形補間し、γピクセル(γ:予め設定された定数)のスケールの移動平均による平滑化を行い、j軸方向の圧縮画像を得る。
    ことを特徴とする請求項6に記載の骨軸自動抽出方法。
  8. プロセス(c)において、
    (1)
    プロセス(b)で求めた吸収画像からダイナミックレンジ圧縮画像処理を用いて骨組織の輝度レベルを強調する強調画像を導出する。
    (2)
    該強調画像の幅方向をi軸、高さ方向をj軸として、i軸方向の輝度分布に対して予め設定された輝度レベル以上の輝度を持つ分布の塊(以下、島と称する)を検出する。
    (3)
    前記(2)で検出した島が2個の場合、該2島を選択する。前記(2)で検出した島が3個以上の場合、前記膝間隙ラインに基づき大腿骨か脛骨かを判断し、
    (3-1)
    大腿骨の場合、島の高さの高い方から2島を選択する。
    (3-2)
    左肢の脛骨の場合、左側にある2島を優先的に選択する。
    (3-3)
    右肢の脛骨の場合、右側にある2島を優先的に選択する。
    (4)
    前記(3)で選択した2島からエッジ画像を利用して島の輝度値がピークとなる位置を求め、該位置を骨境界点として抽出する。
    ことを特徴とする請求項1に記載の骨軸自動抽出方法。
  9. 請求項8に記載した強調画像の導出は、
    (1)j軸およびi軸の両方向にβピクセル(β:予め設定された定数)の移動平均による平滑化を行い、ボケ画像Boke(j,i)を作成する。
    (2)ボケ画像Boke(j,i)と吸収画像IBrt1(j,i)とを利用して式(3)により圧縮画像IBrt2(j,i)を作成する。
    Figure 0005397873
    (3)圧縮画像IBrt2(j,i)から、式(4)〜式(6)に示す強調係数fact(j,i)を導入し、強調画像IBrt3(j,i)を作成する。ここで平均的輝度レベルIBrtLVL(j)はボケ画像Boke(j,i)において、各j軸座標に対して、i軸方向の全区間の輝度分布についてその平均値をMean、その標準偏差値をStd、αを予め設定した定数で求める。
    fact(j,i)=Boke(j,i)/IBrtLVL(j) ・・・式(4)
    IBrt3(j,i)= fact(j,i)*IBrt2(j,i) ・・・式(5)
    IBrtLVL(j)=Mean+α×Std ・・・式(6)
    ことを特徴とする請求項8に記載の骨軸自動抽出方法。
  10. 請求項8に記載の骨境界点の抽出において、前記強調画像にメキシカンハットフィルターを適用してエッジ画像を導出し、該エッジ画像を利用して前記強調画像の輝度分布を基に骨境界点を求めることを特徴とする請求項8に記載の骨軸自動抽出方法。
  11. 請求項8に記載の骨境界点の抽出において、骨境界点から高さ方向のj軸方向に回帰直線近似法を用いて、骨境界点に混在するノイズの検出と補正を行うことを特徴とする請求項8に記載の骨軸自動抽出方法。
  12. プロセス(d)における骨軸解析範囲の設定手順は、
    (1)
    骨境界点を求める強調画像IBrt3(j,i)の高さ方向のj軸座標範囲(1〜Jmask1)を決める。(Jmask1:膝間隙からの距離が8cmのj軸座標)
    (2)
    仮の解析範囲(膝間隙ラインから10cm〜15cmの範囲(J15〜J10))で左右の骨境界点とその中点から回帰直線法で、仮の左右の骨境界線と中線を求める。
    (3)
    中線と膝間隙ラインとの交点Cとする。中線上にBC=10cmとなるB点、AC=15cmとなるA点を求める。
    (4)
    A点とB点で中線と直交する直線を求め、上記(2)で得られた仮の左右の骨境界線との交点(A1,A2,B1,B2)を計算し、右骨境界線に対して範囲(A2〜B2)、左骨境界線に対して範囲(A1〜B1)を骨境界線の解析範囲とする。
    ことを特徴とする請求項1に記載の骨軸自動抽出方法。
  13. プロセス(d)における骨軸の導出手順は、前記骨軸解析範囲の骨境界点から、回帰直線法を用いて左右の骨境界線を導出し、この左右の骨境界線から等距離にある直線を骨軸の直線として導出することを特徴とする請求項1に記載の骨軸自動抽出方法。
  14. 請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の骨軸自動抽出方法をコンピュータに実行させることを特徴とする骨軸自動抽出プログラム。
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