JP5396985B2 - ボールねじ - Google Patents
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Description
特許文献1に記載のボールねじは、付帯装置として、シール装着装置がナット端部に付設される。このシール装着装置は、ナットの内周面に嵌合する外周面を有するリング状のシールハウジングと、このシールハウジングをナットに固定する固定ピンと、シールハウジング内に収容されるリング状のシール部材と、このシール部材をシールハウジングに押圧する方向に弾性付勢すると共に固定ピンをシールハウジングの外周面から突出させてナットの内周面に嵌合させる方向に弾性付勢する弾性付勢部材(例えばC形止め輪)とを備えている。
例えば図10(図11〜図16は構成する各部品を示す)に、シール部材の装着構造に加え、含油部材も装着可能な構造とした付帯装置(以下、「含油部材装着装置」ともいう)をナット端部に設けたボールねじの一例を示す。この例では、特許文献1に記載の技術を発展させて、含油部材を併せて装着可能になっている。
同図に示す例では、ボールねじ100は機台9上に設置され、このボールねじ100の両側には、リニアガイド(直動案内装置)5が、その案内レール6をボールねじ100と並列にそれぞれ設けられている。そして、各リニアガイド5のスライダ7とボールねじ100のナット3とが、テーブル(またはブラケット)8を用いて一体に固定されている。テーブル8は、その大きさも使用用途により種々あるが、多くの製造装置においては、同図に示すように、ボールねじ100のナット3、およびリニアガイド5のスライダ7を完全に覆った形状となっている。
図1に示すように、このボールねじ1は、ねじ溝2aを外周面に有するねじ軸2と、このねじ溝2aに対応するねじ溝3aを内周面に有するナット3と、これらねじ溝2a,3a間に形成されたボール転動路を転動する多数のボール4とを有し、ナット3は、ねじ軸2に多数のボール4を介して相対回転移動自在に外嵌され、このナット3の両端部(同図では一方の端部のみ図示)に、シール部材60および含油部材50を配置する付帯装置として付設された一対の含油部材装着装置10とを備えている。
以下、このボールねじ1の含油部材装着装置10およびその着脱構造について詳しく説明する。
連結板20のリング状の本体部21は、その外径部26の寸法が、ナット3の端部に挿入可能になっており、この外径部26には、上下(180°)に対向する位置に係止部23が二箇所形成されている。そして、この係止部23は、上記ナット3の複数の係合溝3cにそれぞれ嵌め込まれるとともに自身径方向に弾性的に変位可能な間隙部24をもって形成されている。本実施形態の例では、間隙部24は、リング状の本体部21の周方向に沿って円弧状に形成されるとともに一端側が外径部26の外周面側に開口しており、これにより、間隙部24の他端側が基端部となって係止部23を片持ち腕部22で支持している。
このボールねじ1では、ナット3の端部に含油部材装着装置10を装着する場合は、まず、リング状の連結板20をナット3の端部に挿入し、ナット3の内径部3bの複数の係合溝3cと連結板20との相互の周方向の位置を合わせて、複数の係止部23が複数の係合溝3cに対向する位置で相互を嵌め合わせる。
次いで、ハウジング40を軸方向から挿入する際は、固定板30の係合案内面35に対向するように、ハウジング40の係合爪42の周方向の位置を位置させる。次いで、係合案内面35に係合爪42を押しつけると、係合案内面35の斜面が「カム」として作用するので、これにより係合爪42が係合フック36側に導かれるようにハウジング40を周方向に円滑に廻すことができる。そして、係合フック36との係合が開始される係合爪42の部分には、係合用斜面42aが形成されているので、係合フック36との係合も円滑になされ、これにより、装着されるハウジング40の着脱を容易かつ係合フック36に係合時の拘束力を強くすることができる。そのため、このボールねじ1によれば、ねじ軸2の軸方向からの装着作業のみによってハウジング40の着脱も容易である。
例えば、上記実施形態では、軸部80として、固定板30のタップ穴33に軸方向の外側面側から軸部用ねじ91を挿入して固定した例で説明したが、これに限定されず、図8および図9に示すように、固定板30に直接付設された突条部によって軸部80を構成してもよい。
2 ねじ軸
3 ナット
4 ボール
5 リニアガイド
6 案内レール
7 スライダ
8 テーブル
9 機台
10 含油部材装着装置(付帯装置)
20 連結板
30 固定板
40 ハウジング
50 含油部材
60 シール部材
70 締結部
80 軸部
91 軸部用ねじ
92 締結用ねじ
Claims (7)
- ねじ軸と、該ねじ軸にボールを介して相対回転移動自在に外嵌されるナットと、該ナット端部に、シール部材や含油部材等を配置する付帯装置とを備えるボールねじであって、
前記ナットには、その端面内径部に、周方向に離間して複数の係合溝が設けられ、前記付帯装置は、軸方向から相互を締結およびその解除が可能な締結部を有するリング状の連結板および固定板を備え、前記連結板は、前記ナット端部に挿入可能であり、さらに、前記複数の係合溝にそれぞれ嵌め込まれるとともに自身径方向に弾性的に変位可能な間隙部をもって形成された複数の係止部を自身外径部に有し、前記固定板は、前記連結板の各間隙部に軸方向から挿入されることで前記複数の係止部の径方向の弾性的変位を阻止する複数の軸部を有することを特徴とするボールねじ。 - 前記複数の軸部は、前記固定板に形成されたタップ穴と、該タップ穴に螺合されるねじとによって構成されていることを特徴とする請求項1に記載のボールねじ。
- 前記複数の軸部は、前記固定板に直接付設された突条部によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載のボールねじ。
- ねじ軸と、該ねじ軸にボールを介して相対回転移動自在に外嵌されるナットと、該ナット端部に、シール部材や含油部材等を配置する付帯装置とを備えるボールねじであって、
前記ナットには、その端面内径部に、周方向に離間して複数の係合溝が設けられ、前記付帯装置は、軸方向から相互を締結およびその解除が可能な締結部を有するリング状の連結板および固定板を備え、
前記締結部は、前記連結板に形成されたタップ穴と、該タップ穴に軸方向で対向して前記固定板に穿設された座繰り穴と、前記固定板の外側面側から前記座繰り穴を介して前記連結板に形成されたタップ穴に締結される締結用ねじとによって前記連結板と前記固定板相互の締結およびその解除が可能になっており、
前記連結板は、前記ナット端部に挿入可能であり、さらに、前記複数の係合溝にそれぞれ嵌め込まれるとともに自身径方向に弾性的に変位可能な間隙部をもって形成された複数の係止部を自身外径部に有し、前記固定板は、前記連結板の各間隙部に軸方向から挿入されることで前記複数の係止部の径方向の弾性的変位を径方向内側から阻止する複数の軸部を有することを特徴とするボールねじ。 - 前記複数の軸部は、前記固定板に形成されたタップ穴と、該タップ穴に螺合されるねじとによって構成されていることを特徴とする請求項4に記載のボールねじ。
- 前記複数の軸部は、前記固定板に一体をなして直接付設された突条部によって構成されていることを特徴とする請求項4に記載のボールねじ。
- ねじ軸と、該ねじ軸にボールを介して相対回転移動自在に外嵌されるナットと、該ナット端部に、シール部材や含油部材等を配置する付帯装置とを備え、テーブルに装着されるボールねじであって、
前記ナットには、その端面内径部に、周方向に離間して複数の係合溝が設けられ、前記付帯装置は、軸方向から相互を締結およびその解除が可能な締結部を有するリング状の連結板および固定板を備え、前記連結板は、前記ナット端部に挿入可能であり、さらに、前記複数の係合溝にそれぞれ嵌め込まれるとともに自身径方向に弾性的に変位可能な間隙部をもって形成された複数の係止部を自身外径部に有し、前記固定板は、前記連結板の各間隙部に軸方向から挿入されることで前記複数の係止部の径方向の弾性的変位を阻止する複数の軸部を有することを特徴とするボールねじ。
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