JP5396709B2 - 薄膜トランジスタ、電気光学装置および電子機器 - Google Patents

薄膜トランジスタ、電気光学装置および電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、薄膜トランジスタ、電気光学装置および電子機器に関するものである。
近年、シリコンに代表される無機材料を用いた薄膜電界効果型トランジスタから置き換わるデバイスとして、有機半導体材料を用いた有機薄膜電界効果型トランジスタが注目されている。
これは、I)無機半導体材料に比べて極めて低温プロセスで製造できるため、基板としてプラスチック基板やフィルムを用いることができ、フレキシブルで軽量、壊れにくい薄膜トランジスタを作製することができるということ、II)有機材料を含有する溶液を供給する塗布法や印刷法のような簡便な方法で、短時間で薄膜トランジスタの製造が可能であり、プロセスコスト、装置コストを非常に低く抑えることができるということ、III)有機半導体材料のバリエーションが豊富であり、分子構造を変化させることにより容易に材料特性、薄膜トランジスタ特性を根本的に変化させることができるということ、IV)有機半導体材料の異なる機能を組み合わせることで、無機半導体材料では不可能な機能および薄膜トランジスタ特性を実現することも可能であるといった特徴を有していること等によるものである。
このような薄膜トランジスタは、有機半導体層がp型の半導体特性を有する有機半導体材料で構成される場合、ゲート電極に電圧をかけない時(オフ状態)ではソース電極およびドレイン電極間には電流が流れず、ゲート電極に負の電圧をかける(オン状態)とソース電極およびドレイン電極間に電流が流れるスイッチング素子である。
したがって、スイッチング素子として優れた機能を発揮させるためには、オフ状態で電流が殆んど流れず、オン状態で多くの電流が流れる薄膜トランジスタの開発が求められている。
そして、近年の薄膜トランジスタの研究・開発の成果として、従来は、オフ状態で電流を殆んど流れなくすることは比較的容易であり、オン状態で多くの電流が流れる薄膜トランジスタを製造することが極めて困難であったが、近年ではこのようなオン状態での問題が解消されてきている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、オン状態でより多くの電流が流れる薄膜トランジスタを製造し得るようになったものの、これに伴って、逆に、オフ状態で電流が流れてしまうという問題が新たに生じている。
特開2005−101555号公報
本発明の目的は、p型の半導体特性を有する有機半導体材料を含有する有機半導体層を備える薄膜トランジスタにおいて、オフ電流が大きくなるのを抑制して、トランジスタ特性に優れる薄膜トランジスタ、かかるトランジスタを備えた信頼性に優れる電気光学装置および電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の薄膜トランジスタは、互いに離間して配置されたソース電極およびドレイン電極と、
該ソース電極およびドレイン電極間に、これらを接続するように設置された有機半導体層と、
該有機半導体層の一方の面側に設けられた第1の絶縁層と、
前記有機半導体層、前記ソース電極および前記ドレイン電極に対し、前記第1の絶縁層を介して設けられたゲート電極と、
前記有機半導体層、前記ソース電極および前記ドレイン電極に対し、前記第1の絶縁層と反対側に設けられた第2の絶縁層とを有し、
前記有機半導体層がp型の半導体特性を有する有機半導体材料を含有し、かつ、前記第2の絶縁層が下記一般式(1)で表される化合物を含有し、これにより、前記有機半導体層に対して前記第2の絶縁層から電子が付与されるよう構成したことを特徴とする。
Figure 0005396709
[式中、RおよびRは、それぞれ独立して、置換または無置換のアルキレン基を表し、X、X、XおよびXは水素原子または電子供与性基を表し、nは100〜100000を示す。ただし、X、X、XおよびXのうちの少なくとも2つは電子供与性基である。]
これにより、p型の半導体特性を有する有機半導体材料を含有する有機半導体層を備える薄膜トランジスタにおいて、オフ電流が大きくなるのを抑制し、トランジスタ特性に優れる薄膜トランジスタとすることができる。
また、本発明の薄膜トランジスタでは、基X 、基X 、基X および基X は、そのうちの少なくとも2つが前記電子供与性基であることにより、一般式(1)で表される化合物の合成が容易になり、コストを低く抑えた薄膜トランジスタを簡便に得ることができる。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記アルキレン基は、炭素数1〜20のアルキレン基であることが好ましい。
これにより、一般式(1)で表される化合物の合成が容易になり、コストを低く抑えた薄膜トランジスタを簡便に得ることができる。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記一般式(1)の化合物として、前記基X、基X、基Xおよび基Xの組み合わせが異なるものを2種以上含有することが好ましい。
かかる構成とすること、すなわち前記一般式(1)で表わされる化合物として2種以上含有する構成とすることにより、第2の絶縁層中に含まれる電子供与性基の数を比較的容易に調整することができ、ひいては、第2の半導体層から有機半導体層に対して付与される電子の数を比較的容易に調整することができる。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記電子供与性基は、アミノ基を有する基であることが好ましい。
アミノ基は、特に優れた電子供与性を示すとともに、電子供与性基としてアミノ基を備える一般式(1)で表される化合物は、合成が容易であることから、電子供与性基として好適に選択される。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記p型の半導体特性を有する有機半導体材料は、チオフェン系材料であることが好ましい。
チオフェン系材料を有機半導体材料として用いた際に、オフ状態で電流が流れてしまうという問題が特に顕著に生じるが、このような有機半導体材料としてチオフェン系材料を含有する薄膜トランジスタに本発明を適用することにより、前記問題点が確実に解消される。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記一般式(1)の化合物は、その重量平均分子量が1万〜100万であることが好ましい。
かかる範囲内であれば、上記一般式(1)で表される化合物を簡便に合成でき、電子供与性基の増加により第2の絶縁層から有機半導体層に電子を確実に供与することができる。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記一般式(1)の化合物として、下記一般式(2)で表わされるポリ−(アミノ)−p−キシリレン、および、下記一般式(3)で表わされるポリ−(メチルアミノ)−p−キシリレンのうちの少なくとも1種を含有することが好ましい。
Figure 0005396709
[各式中、nは100〜100000を示す。]
これにより、オフ電流が大きくなるのをより確実に抑制して、より高性能な薄膜トランジスタとすることができる。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記第2の絶縁層と、前記ソース電極および前記ドレイン電極と、前記有機半導体層と、前記第1の絶縁層と、前記ゲート電極とは、基板上に形成されており、
前記ゲート電極は、前記ソース電極およびドレイン電極よりも、前記基板に対して遠位にあることが好ましい。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記基板上に、前記第2の絶縁層と、前記ソース電極および前記ドレイン電極と、前記有機半導体層と、前記第1の絶縁層と、前記ゲート電極とが、この順で積層して形成されることが好ましい。
これにより、p型の半導体特性を有する有機半導体材料を含有する有機半導体層を備える薄膜トランジスタにおいて、オフ電流が大きくなるのを抑制して、トランジスタ特性に優れる薄膜トランジスタとすることができる。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記基板上に、前記第2の絶縁層と、前記有機半導体層と、前記ソース電極および前記ドレイン電極と、前記第1の絶縁層と、前記ゲート電極とが、この順で積層して形成されることが好ましい。
これにより、p型の半導体特性を有する有機半導体材料を含有する有機半導体層を備える薄膜トランジスタにおいて、オフ電流が大きくなるのを抑制して、トランジスタ特性に優れる薄膜トランジスタとすることができる。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記第2の絶縁層と、前記ソース電極および前記ドレイン電極と、前記有機半導体層と、前記第1の絶縁層と、前記ゲート電極とは、基板上に形成されており、
前記ゲート電極は、前記ソース電極およびドレイン電極よりも、前記基板に対して近位にあることが好ましい。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記基板上に、前記ゲート電極と、前記第1の絶縁層と、前記ソース電極および前記ドレイン電極と、前記有機半導体層と、前記第2の絶縁層とが、この順で積層して形成されることが好ましい。
これにより、p型の半導体特性を有する有機半導体材料を含有する有機半導体層を備える薄膜トランジスタにおいて、オフ電流が大きくなるのを抑制して、トランジスタ特性に優れる薄膜トランジスタとすることができる。
本発明の薄膜トランジスタでは、前記基板上に、前記ゲート電極と、前記第1の絶縁層と、前記有機半導体層と、前記ソース電極および前記ドレイン電極と、前記第2の絶縁層とが、この順で積層して形成されることが好ましい。
これにより、p型の半導体特性を有する有機半導体材料を含有する有機半導体層を備える薄膜トランジスタにおいて、オフ電流が大きくなるのを抑制して、トランジスタ特性に優れる薄膜トランジスタとすることができる。
本発明の電気光学装置は、本発明の薄膜トランジスタを備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電気光学装置を提供することができる。
本発明の電子機器は、本発明の電気光学装置を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器を提供することができる。
以下、本発明の薄膜トランジスタ、電気光学装置および電子機器について、添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の薄膜トランジスタの第1実施形態について説明する。
(1)薄膜トランジスタ
図1は、本発明の薄膜トランジスタの第1実施形態を示す図で、薄膜トランジスタ1の概略縦断面図である。なお、以下の説明では、図1中の上側を「上」、下側を「下」として説明する。
図1に示す本実施形態の薄膜トランジスタ1は、ゲート電極2と、第1の絶縁層3と、有機半導体層4と、ソース電極5およびドレイン電極6と、第2の絶縁層7とで構成されており、基板8上に、第2の絶縁層7、ソース電極5およびドレイン電極6、有機半導体層4、第1の絶縁層3ならびにゲート電極2が、この順で積層して形成されている。すなわち、本実施形態の薄膜トランジスタ1は、トップゲート・ボトムコンタクト型の構成をなす有機薄膜トランジスタである。
以下、これら各部の構成について、順次説明する。
ゲート電極2は、有機半導体層4に電界を付与するためのものであり、図1に示すように、基板8の一方の面側に設けられ、ソース電極5およびドレイン電極6に接することなく、第1の絶縁層3上に接して設けられている。
換言すれば、ゲート電極2は、有機半導体層4、ソース電極5およびドレイン電極6に対して、第1の絶縁層3を介して設けられている。
また、本実施形態では、ゲート電極2は、ソース電極5およびドレイン電極6よりも、上側に位置する(基板8に対して遠位にある)トップゲート型の薄膜トランジスタ1となっている。
かかるゲート電極2の材料は、導電性を有する材料であれば特に限定されない。具体的な材料として、例えば、クロム、アルミニウム、タンタル、モリブデン、ニオブ、銅、銀、金、白金、プラチナ、パラジウム、インジウム、ニッケル、および、ネオジウム等の金属もしくはそれらの合金、または、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、および、酸化ガリウム等の導電性金属酸化物もしくはインジウムスズ複合酸化物(ITO)、インジウム亜鉛複合酸化物(IZO)、アルミニウム亜鉛複合酸化物(AZO)およびガリウム亜鉛複合酸化物(GZO)等の導電性金属複合酸化物、または、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、および、ポリアセチレン等の導電性高分子もしくはそれらに、塩酸、硫酸、スルホン酸等の酸、六フッ化リン、五フッ化ヒ素、塩化鉄等のルイス酸、ヨウ素等のハロゲン原子、ナトリウム、カリウム等の金属原子等のドーパントを添加したもの、もしくは、カーボンブラックや金属粒子を分散した導電性の複合材料が挙げられる。また、金属微粒子とグラファイトとのような導電性粒子を含むポリマー混合物を用いてもよい。これらは、1種または2種以上を組み合わせて用いることもできる。これらのうち、金属の合金が好ましく、金とクロムの合金がより好ましい。これにより、より顕著に電気が流れ、優れた特性を有するトランジスタを含む薄膜トランジスタ1を得ることができる。
ゲート電極2の平均厚さは、特に限定されないが、0.1〜2000nm程度であるのが好ましく、1〜1000nm程度であるのがより好ましい。
第1の絶縁層3は、ゲート電極2に対してソース電極5およびドレイン電極6を絶縁するための層、いわゆるゲート絶縁膜であり、有機半導体層4の一方の面(上面)側に設けられ、ゲート電極2と有機半導体層4との間に介在して、その上面でゲート電極2と、その下面で有機半導体層4と、それぞれ、接して設けられている。
かかる第1の絶縁層3の材料は、絶縁性を有するものであれば特に限定されず、有機系絶縁材料、無機系絶縁材料、またはこれら絶縁材料の混合材を用いることができる。
有機系絶縁材料としては、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルフェノール、ポリイミド、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート等の高分子材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、この有機系絶縁材料として、後述する一般式(1)で表される化合物も用いることができる。
無機系絶縁材料としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化亜鉛、および、酸化コバルト等の金属酸化物、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ジルコニウム、窒化セリウム、窒化亜鉛、窒化コバルト、窒化チタン、および、窒化タンタル等の金属窒化物、チタン酸バリウムストロンチウム、および、ジルコニウムチタン酸鉛等の金属複合酸化物が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
第1の絶縁層3の平均厚さは、特に限定されないが、100〜10000nmであるのが好ましく、500〜1500nmであるのがより好ましい。これにより、薄膜トランジスタ1のトランジスタの動作電圧を低くすることができる。
有機半導体層4は、本発明では、p型の半導体特性を有する有機半導体材料を含有しており、ゲート電極2により電界を付与された際に、正に帯電して、ソース電極5からドレイン電極6に対して正電荷を流すための層である。
かかる有機半導体層4は、第1の絶縁層3と、第2の絶縁層7との間に介在して、その上面で第1の絶縁層3と、その下面で第2の絶縁層7と、それぞれ、接して設けられている。そして、平面視で、互いに離間して配置されたソース電極5およびドレイン電極6の間のチャネル領域を埋めるように、ソース電極5およびドレイン電極6を接続するように設置されている。
かかる有機半導体層4の材料は、p型の半導体特性を有するもの、すなわち正荷電が流れる特性を有するものであれば、特に限定されない。具体的には、例えば、ポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)(P3HT)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)(PTV)、クォーターチオフェン(4T)、セキシチオフェン(6T)、オクタチオフェン、2,5−ビス(5'−ビフェニル−2'−チエニル)−チオフェン(BPT3)、2,5−[2,2'−(5,5'−ジフェニル)ジチエニル]−チオフェンおよび[5,5’−ビス(3−ドデシル−2−チエニル)−2,2’−ビチオフェン](PQT−12)等のチオフェン系材料、ポリ(パラ−フェニレンビニレン)(PPV)等のフェニレンビニレン系材料、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン)(PFO)等のフルオレン系材料、トリアリルアミン系ポリマー、アントラセン、テトラセン、ペンタセンおよびヘキサセン等のアセン系材料、1,3,5−トリス[(3−フェニル−6−トリ−フルオロメチル)キノキサリン−2−イル]ベンゼン(TPQ1)および1,3,5−トリス[{3−(4−t−ブチルフェニル)−6−トリスフルオロメチル}キノキサリン−2−イル]ベンゼン(TPQ2)等のベンゼン系材料、フタロシアニン、銅フタロシアニン(CuPc)および鉄フタロシアニン、全フッ素化フタロシアニン等のフタロシアニン系材料、トリス(8−ヒドロキシキノリノレート)アルミニウム(Alq3)、およびファクトリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(Ir(ppy)3)のような有機金属系材料、C60、オキサジアゾール系高分子、トリアゾール系高分子、カルバゾール系高分子およびフルオレン系高分子のような高分子系材料、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−コ−ビス−N,N’−(4−メトキシフェニル)−ビス−N,N’−フェニル−1,4−フェニレンジアミン)(PFMO)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−コ−ベンゾチアジアゾール)(BT)、フルオレン−トリアリルアミン共重合体およびポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−コ−ジチオフェン)(F8T2)等のフルオレンとの共重合体等が挙げられ、これらのうちの、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
中でも、有機半導体層4の材料として、チオフェン系材料を用いる際に、第2の絶縁層7を後述するような構成とすることにより得られる効果を、より顕著に発揮させることができる。かかる効果については後に詳述する。
有機半導体層4の平均厚さは、0.5〜1000nmであるのが好ましく、1〜500nmであることがより好ましい。かかる範囲内とすれば、ソース電極5からドレイン電極6に正電荷が確実に流れ、正電荷の移動度の向上等の効果を奏することができる。
互いに離間して配置されたソース電極5およびドレイン電極6は、第1の絶縁層3と、第2の絶縁層7との間に介在して、その下面で第2の絶縁層7と接して設けられている。そして、平面視で、それぞれが対向するように形成され、これらの間に有機半導体層4が設けられている。また、本実施形態では、平面視で、有機半導体層4と、ソース電極5およびドレイン電極6とが重なる部分が、各電極5、6が有機半導体層4の下側で接するボトムコンタクト型の薄膜トランジスタ1となっている。
この薄膜トランジスタ1では、有機半導体層4のうち、ソース電極5と、ドレイン電極6との間の領域が、キャリアが移動するチャネル領域となっている。また、各電極5、6間の距離がチャネル長Lに相当し、チャネル長L方向と直交する方向の各電極5、6の幅がチャネル幅Wとなる。
かかるソース電極5の材料としては、ゲート電極2の構成材料で説明したものと同様のものが用いられる。
ソース電極5の平均厚さは、特に限定されないが、10nm〜2000nmであるのが好ましく、100〜1000nmであるのがより好ましい。これにより、各電極5、6間の正荷電の移動性を顕著に示すものとなる。
また、チャネル長Lは、1〜500μmであるのが好ましく、5〜20μmであるのがより好ましい。さらに、チャネル幅Wは、0.05〜10mmであるのが好ましく、0.01〜1mmであるのがより好ましい。チャネル長Lおよびチャネル幅Wがかかる範囲であれば、適切なオン電流を得る事ができ、また寄生容量を低減させる効果も期待でき、良好な特性のトランジスタを有する薄膜トランジスタ1が得られる。
第2の絶縁層7は、基板8と、各電極5、6および有機半導体層4とを絶縁する層(下地層)であり、基板8の一方の面(上面)上に設けられている。そして、その上側に、有機半導体層4と、ソース電極5およびドレイン電極6と、第1の絶縁層3と、ゲート電極2とがこの順で形成されており、有機半導体層4の上側の面に第1の絶縁層3が位置し、その反対側である有機半導体層4の下側の面に第2の絶縁層7が位置している。すなわち、有機半導体層4、ソース電極およびドレイン電極6に対し、第1の絶縁層3と反対側に設けられている。
かかる第2の絶縁層7を備える構成とすることにより、基板8と、各電極5、6および有機半導体層4とを確実に絶縁することができ、基板8の選択の幅が広がる。
この第2の絶縁層7が、本発明では、下記一般式(1)で表される化合物を含有しており、その結果、有機半導体層4に対して、第2の絶縁層7から電子が付与される。かかる構成とすることにより得られる効果等については、後に詳述する。
Figure 0005396709
[式中、RおよびRは、それぞれ独立して、置換または無置換のアルキレン基を表し、X、X、XおよびXは水素原子または電子供与性基を表し、nは100〜100000を示す。ただし、X、X、XおよびXのうちの少なくとも1つは電子供与性基である。]
基板8は、この基板8上に設けられた各層(各部)を支持するものである。
かかる基板8としては、特に限定されず、例えば、ガラス基板、石英基板、シリコン基板、硫化モリブデン、銅、亜鉛、アルミニウム、ステンレス、マグネシウム、鉄、ニッケル、金、銀等の金属基板、ガリウム砒素基等の半導体基板、プラスチック基板等で構成することができる。
これらのうち、基板8は、プラスチック基板で構成されているのが好ましい。かかる基板で構成することにより、軽量かつフレキシブルで、さらに安価な基板8上に形成された薄膜トランジスタ1を得ることが可能となる。
また、トランジスタを形成する表面だけでなく裏面にも同時に一般式(1)で表される化合物を成膜する構成、すなわち基板8の上面と下面の双方に第2の絶縁層7を形成する構成とすれば、第2の絶縁層7は、プロセス耐性が良好であるとともに、耐薬品性に優れることから、基板8としての耐プロセス性および耐薬品性が向上する。
プラスチック基板としては、具体的には、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂のいずれを用いてもよく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、環状ポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリ−(4−メチルベンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリオ共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、プリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、変形ポリフェニレンオキシド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、シリコーン樹脂、ポリウレタン等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうち1種で構成される単層体であってもよいし、2種以上を積層した積層体であってもよい。
以上のような基板8上に形成された薄膜トランジスタ1は、ゲート電極2に印加する電圧を変化させることにより、ソース電極5とドレイン電極6との間の有機半導体層4に流れる電流量が制御される。
すなわち、ゲート電極2に電圧が印加されていないオフ状態では、閾値電圧(Vth)が0に近づき、ソース電極5とドレイン電極6との間に電圧を印加しても、有機半導体層4中にほとんどキャリアが存在しないため、ほぼ電流は流れない。一方、ゲート電極2に負の電圧が印加されているオン状態では、有機半導体層4の第1の絶縁層3に面した部分に可動な正電荷(キャリア)が誘起され、チャネル領域に正荷電の流路が形成される。この状態でソース電極5とドレイン電極6との間に電圧を印加すると、チャネル領域(有機半導体層4)を通って電流が流れる。
このような薄膜トランジスタ(スイッチング素子)において、前述したように、オン状態でより多くの電流が流れる薄膜トランジスタを製造し得るようになってきたものの、これに伴って、逆に、オフ状態で電流が流れてしまうという問題があった。
本発明者は、かかる問題点に鑑み鋭意検討を重ねた結果、オフ状態で電流が流れてしまうのは、オフ状態すなわちゲート電極に負の電圧を印加していない状態であっても、p型の半導体特性を有する有機半導体材料で構成される有機半導体層が正に帯電していることに起因することが判ってきた。
そして、本発明者は、さらに検討を重ねた結果、有機半導体層4を絶縁する絶縁層として、有機半導体層4のゲート電極2側の面に設けられる第1の絶縁層3の他に、有機半導体層4のゲート電極2の反対側の面に第2の絶縁層7を備える構成とし、かつ、この第2の絶縁層7を上記一般式(1)で表される化合物を含有する構成とすれば、前記問題点を解消し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
第2の絶縁層7を上記一般式(1)で表される化合物を含有する構成、すなわちポリパラキシリレン骨格を有する化合物に電子供与性基を導入した構成とすることにより、有機半導体層4に対して第2の絶縁層7から電子が付与されることとなる。その結果、有機半導体層4の正電荷が減少して0に近づき、これにより、オフ状態で流れてしまうオフ電流の大きさをほぼ0にすることができるため、薄膜トランジスタ1の特性の向上を図ることができる。
なお、薄膜トランジスタ1をかかる第2の絶縁層7を備える構成とすることにより、オフ状態のオフ電流が0に近づくとともに、オン状態で流れるオン電流値が若干小さくなるが、近年の薄膜トランジスタは元来オン電流値が大きいため、薄膜トランジスタの特性に影響を及ぼす程度のものではない。
また、薄膜トランジスタのオン電流値は高くなるが、これに伴って、オフ電流値も高くなってしまうという問題は、p型の半導体特性を有する有機半導体材料として、チオフェン系材料を用いた際に、より顕著に認められる。そのため、有機半導体材料としてチオフェン系材料を含有する薄膜トランジスタに本発明を適用すれば、上述したような効果をより確実に発揮させることができる。
ここで、上記一般式(1)中、基Rおよび基Rは、それぞれ独立して、置換または無置換のアルキレン基を表す。
このアルキレン基は、炭素数1〜20のアルキレン基であることが好ましく、炭素数1〜10のアルキレン基であることがより好ましく、炭素数1〜4のアルキレン基であることがさらに好ましい。具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ペンチレン基、ヘプチレン基、ノニレン基等が挙げられる。これらのうち、特に、メチレン基が好ましい。これにより、簡便な方法で、一般式(1)で表される化合物を合成することができる。
アルキレン基の水素原子に置換し得る置換基としては、特に限定されず、炭素数1から10のアルキル基およびアルコキシ基等が挙げられる。
また、基X、基X、基Xおよび基Xは、水素原子または電子供与性基を表すが、それらのうちの少なくとも1つは電子供与性基である。電子供与性基としては、第2の絶縁層7から有機半導体層4に対して電子を供与し得るものであれば特に限定されるものではなく、メチル基、エチル基のような直鎖状アルキル基、tert−ブチル基のような分枝状アルキル基、メトキシ基、エトキシ基のようなアルコキシ基、アミノ基、−CH−NHのようなアルキレンアミノ基、水酸基、芳香族炭化水素環基および芳香族複素環基等の置換基の他、かかる置換基を備える芳香族炭化水素環基および芳香族複素環基が挙げられる。これらの中でも、特に、アミノ基を含有するアミノ基またはアルキレンアミノ基であるのが好ましい。これらの置換基は、特に優れた電子供与性を示すことから、電子供与性基として好適に選択される。なお、合成の容易さの観点からは、置換基としてアミノ基が選択される。
基X、基X、基Xおよび基Xは、いずれが水素原子または電子供与性基に置換されているかは特に限定されない。
例えば、立体配置の関係を考慮すると、基Rおよび基Rが同一の基であり、電子供与性基が1置換または3置換である場合は、基X〜基Xのいずれの基が電子供与性基で置換される。また、電子供与性基が2置換の場合、基Xと基X、基Xと基X、および、基Xと基Xとのうちのいずれか1つが電子供与性基で置換される。
一方、基Rおよび基Rが互いに異なる基であり、電子供与性基が1置換である場合は、基X〜基Xのいずれの基が置換される。また、電子供与性基が2置換の場合、前記2置換の場合の組み合わせに加え、基Xと基Xのうちのいずれか1つが電子供与性基で置換される。電子供与性基が3置換の場合は、基X、基Xと基Xまたは基X、基Xと基Xが電子供与性基で置換される。
これらのうち、有機半導体層4に電子を確実に供与するという観点からは、基X〜基Xのうちの少なくとも2つが電子供与性基で置換されているのが好ましく、基X〜基Xのすべてが電子供与性基で置換されているのがより好ましい。これにより、第2の絶縁層7から有機半導体層4により確実に電子を供与することができ、有機半導体層4の正電荷が確実に0に近づくことになる。なお、かかる上記一般式(1)で表わされる化合物の合成が比較的容易になるという観点からは、特に、基X〜基Xのうちの2つが電子供与性基で置換されているものが選択される。
以上のような構成をなす上記一般式(1)で表される化合物は、その重量平均分子量が1万〜100万程度であることが好ましい。換言すれば、nは、100〜10000であることが好ましい。かかる範囲内であれば、上記一般式(1)で表される化合物を簡便に合成でき、電子供与性基の増加により第2の絶縁層7から有機半導体層4に電子を確実に供与することができる。
以上の内容を考慮して、具体的に基R、基Rおよび基X〜基Xを組み合わせた上記一般式(1)で表される化合物の一例を以下に示す。
Figure 0005396709
これらのうち、有機半導体層4に電子を供与するという観点からは、上記化学式1および上記化学式7の化合物すなわちポリ−(アミノ)−p−キシリレン、および、ポリ−(メチルアミノ)−p−キシリレンが特に好ましい。かかる化合物を用いることにより、前述したような効果を、より顕著に発揮させることができる。
第2の絶縁層7の平均厚さは、10〜10000nmであることが好ましく、200〜1000nmであることがより好ましい。これにより、低コストかつ高性能なトランジスタが両立された薄膜トランジスタ1を作成することができる。
かかる第2の絶縁層7の材料は、上記一般式(1)で表される化合物を主材料として構成されており、前記化合物を、好ましくは50〜100wt%含有し、より好ましくは70〜100wt%含有している。これにより、オフ電流の大きさを、より確実に、ほぼ0に近づけることができる。
なお、上記一般式(1)で表される化合物を主材料としている限り、薄膜トランジスタ1のトランジスタ特性に影響を与えない範囲で、他にいずれの化合物を含んでいてもよく、2種以上の異なる上記一般式(1)で表される化合物を含んでもよい。なお、2種以上の異なる上記一般式(1)で表される化合物を含む構成、すなわち、前記一般式(1)の化合物として、前記基X、基X、基Xおよび基Xの組み合わせが異なるものを2種以上含む構成とすることにより、第2の絶縁層7中に含まれる電子供与性基の数を比較的容易に調整することができ、ひいては、第2の絶縁層7から有機半導体層4に対して付与される電子の数を比較的容易に調整することができるという利点も得られる。
また、上記一般式(1)で表される化合物以外の化合物としては、例えば、前記一般式(1)で表わされる化合物において、基X、基X、基Xおよび基Xの全てが水素原子であるものが挙げられる。
このような薄膜トランジスタ1は、アクティブマトリクス装置として用いることが好ましい。アクティブマトリクス装置とは、詳細は後述するが、液晶素子、高分子分散型液晶素子、電気泳動表示素子、エレクトロルミネッセンス素子、エレクトロクロミック素子等の電気光学素子を上方に形成して制御することのできるものである。
この場合、薄膜トランジスタ1は、アクティブマトリクス装置に含まれるスイッチング素子として機能する。また、本発明の薄膜トランジスタ1を集積することにより、AND、OR、NAND、NOT等の論理回路、メモリー素子、発振素子、増幅素子等デジタル素子やアナログ素子の機能を発揮させることもできる。さらに、これらを組み合わせることにより、ICカードやICタグを作成することもできる。
(2)薄膜トランジスタの製造方法
次に、本発明の薄膜トランジスタ1の製造方法について説明する。前記説明した薄膜トランジスタ1は、例えば、次のような方法で製造することができる。
図1に示す薄膜トランジスタ1の製造方法は、基板8上に第2の絶縁層7を形成する工程[A1]と、第2の絶縁層7上にソース電極5およびドレイン電極6を形成する工程[A2]と、ソース電極5、ドレイン電極6および第2の絶縁層7上に有機半導体層4を形成する工程[A3]と、有機半導体層4上に第1の絶縁層3を形成する工程[A4]と、第1の絶縁層3上にゲート電極2を形成する工程[A5]とを有している。以下、これらの各工程について、順次説明する。
[A1]第2の絶縁層形成工程
まず、基板8上に、第2の絶縁層7を形成する。
第2の絶縁層7の形成には、気化炉、分解炉、蒸着室を有する化学蒸着装置が用いられる。
かかる化学蒸着装置を用いて、まず、蒸着室に基板8を設置した後、気化炉において、減圧下一般式(1)で表される化合物の原料となる化合物、例えば、置換キシレンダイマーを加熱蒸発させる。次いで、蒸発した当該化合物を分解炉に通して熱分解させ、ジラジカルモノマーを発生させる。その後、蒸着室に発生したジラジカルモノマーを導入することにより、蒸着室に設置された基板8上にジラジカルモノマーが付着、ラジカル重合して、一般式(1)で表される化合物で構成される第2の絶縁層7が形成される。
気化炉の条件としては、その圧力が0.1〜1Torr程度であるのが好ましく、その温度が50〜200℃程度であるのがより好ましい。
分解炉の条件としては、その圧力が0.1〜1Torr程度であるのが好ましく、その温度が500〜1000℃程度であるのがより好ましい。
蒸着室の条件としては、その圧力が0.01〜0.5Pa程度であるのが好ましく、0.05〜0.2Pa程度であるのがより好ましい。また、その温度は、−50〜50℃程度であるのが好ましく、10〜30℃程度であるのがより好ましい。さらに、成膜レートは、0.01〜1μm/分程度であるのが好ましく、0.1〜0.5μm/分程度でるのがより好ましい。
これらの条件に設定すれば、第2の絶縁層7を適切に形成することができる。
以上のような工程を経て、基板8上に、前述したような数平均分子量(または重量平均分子量)である一般式(1)で表される化合物で形成された第2の絶縁層7を確実に形成することができる。
なお、上記の方法の他、一般式(1)で表される化合物をあらかじめ合成しておき、熱酸化法、CVD法、SOG法、スピンコート法やディップコート法のような塗布法、インクジェット法やスクリーン印刷法のような印刷法等によっても形成させることができる。
また、基板8上に、第2の絶縁層7を形成するのに先立って、基板8には前処理を施しておくのが好ましい。これにより、一般式(1)で表される化合物で構成される第2の絶縁層7の基板8への密着性の向上を図ることができる。
かかる前処理は、ヘキサメチルジシラザン、シクロヘキセンおよびオクタデシルトリクロロシラン等の表面改質剤を用いた表面処理、アセトンやイソプロピルアルコール等を用いた有機洗浄処理、塩酸、硫酸および酢酸等を用いた酸処理、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムおよびアンモニア等を用いたアルカリ処理、UVオゾン処理、フッ素化処理、酸素やアルゴン等を用いたプラズマ処理、ラングミュアプロジェット膜の形成処理等が挙げられる。これらの処理は、複数の処理を組み合わせて用いることができる。これらのうち、特に、有機洗浄処理が好ましく用いられる。これにより、基板8の表面の脱脂を確実に行うことができ、第2の絶縁層7を密着性よく形成することができる。
[A2]ソース電極およびドレイン電極形成工程
次に、第2の絶縁層7上に、ソース電極5およびドレイン電極6を形成する。
ソース電極5およびドレイン電極6は、例えば、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法のような物理的気相成膜法、プラズマCVD法、熱CVD法、レーザーCVD法のような化学的気相性膜法(CVD法)、電解メッキ、浸漬メッキ、無電解メッキのような湿式メッキ法、インクジェット法、溶射法、ゾル・ゲル法およびMOD法等を用いて、第2の絶縁層7上の前面に導電膜を形成し、その後、各種エッチング法を用いてパターニングすることにより得ることができる。
また、形成すべきソース電極5およびドレイン電極6の形状に対応した開口部を備えるマスク用いれば、エッチング法を用いることなく、前記方法により、第2の絶縁層7上にパターニングされたソース電極5およびドレイン電極6を直接形成することができる。
また、金属微粒子およびグラファイトのような導電性粒子を含むポリマー混合物を電極形成用材料として用いれば、インクジェット法等を用いた溶液パターニングを行うことができ、簡易かつ低コストで電極5、6を形成できる。
[A3]有機半導体層形成工程
次に、第2の絶縁層7、ソース電極5およびドレイン電極6上に有機半導体層4を形成する。
有機半導体層4は、第2の絶縁層7、ソース電極5およびドレイン電極6上に、有機半導体材料を、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、引き上げ法、ラングミュアプロジェット法、スプレイ法、インクジェット法またはシルクスクリーン法等を供給した後、必要に応じて所定の処理を施すことにより形成される。
なお、有機半導体層4の形成に先立って、[A1]で説明した前処理を施すのが好ましい。これにより、第2の絶縁層7、ソース電極5およびドレイン電極6への有機半導体層4の密着性の向上を図ることができる。
[A4]第1の絶縁層形成工程
次に、有機半導体層4上に第1の絶縁層3を形成する。
第1の絶縁層3を無機系絶縁材料で構成する場合、第1の絶縁層3は、例えば、熱酸化法、CVD法、スピンオングラス法(SOG法)等を用いて形成することができる。
また、第1の絶縁層3として、シリカ膜または窒化珪素膜を形成する場合、原材料としてポリシラザンを用いれば、湿式プロセスを用いてこれらの膜を成膜することが可能となる。
また、第1の絶縁層3を有機系絶縁材料で構成する場合、第1の絶縁層3は、例えば、有機系絶縁材料またはその前駆体を含む溶液を、第1の絶縁層3上を覆うように塗布して塗膜を形成した後、必要に応じて、この塗膜に対して後処理(例えば加熱、赤外線の照射、超音波の付与等)を施すことにより形成することができる。
なお、有機材料またはその前駆体を含む溶液を、第1の絶縁層3へ塗布する方法としては、スピンコート法やディップコート法のような塗布法、インクジェット法やスクリーン法のような印刷法等が挙げられる。
[A5]ゲート電極形成工程
最後に、第1の絶縁層3上にゲート電極2を形成する。
ゲート電極2は、前記工程[A2]で説明した方法と同様の方法を用いて、第1の絶縁層3上に形成される。
以上のような工程を経て、本実施形態の薄膜トランジスタ1を得ることができる。
<第2実施形態>
本発明の薄膜トランジスタ1およびその製造方法の第2実施形態について、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
(1)薄膜トランジスタ
図2は、本発明の薄膜トランジスタの第2実施形態を示した図で、薄膜トランジスタ1の概略縦断面図である。なお、以下の説明では、図2中の上側を「上」、下側を「下」として説明する。
本実施形態にかかる薄膜トランジスタ1は、平面視で、有機半導体層4と、ソース電極5およびドレイン電極6とが重なる部分が、各電極5、6が有機半導体層4の上側で接すること以外は、前記第1実施形態と同様である。
すなわち、図2に示す薄膜トランジスタ1は、基板8上に、第2の絶縁層7、有機半導体層4、ソース電極5およびドレイン電極6、第1の絶縁層3ならびにゲート電極2が、この順で積層して形成された、トップゲート・トップコンタクト型の薄膜トランジスタとなっている。
かかる構成の薄膜トランジスタ1においても、前記第1実施形態で説明したのと同様の効果が得られる。
(2)薄膜トランジスタの製造方法
このような薄膜トランジスタ1は、例えば次のようにして製造することができる。
図2に示す薄膜トランジスタ1の製造方法は、基板8上に第2の絶縁層7を形成する工程[B1]と、第2の絶縁層7上に有機半導体層4を形成する工程[B2]と、有機半導体層4上にソース電極5およびドレイン電極6を形成する工程[B3]と、ソース電極5、ドレイン電極6および有機半導体層4上に第1の絶縁層3を形成する工程[B4]と、第1の絶縁層3上にゲート電極2を形成する工程[B5]を有している。以下、これらの各工程について、順次説明する。
[B1]第2の絶縁層形成工程
本工程は、第1実施形態の前記工程[A1]で説明した方法と同様である。
[B2]有機半導体層形成工程
第2の絶縁層7上に有機半導体層4を形成すること以外は、第1実施形態の前記工程[A3]で説明した方法と同様である。
[B3]ソース電極およびドレイン電極形成工程
有機半導体層4上にソース電極5およびドレイン電極6を形成すること以外は、第1実施形態の前記工程[A2]で説明した方法と同様である。
[B4]第1の絶縁層形成工程
有機半導体層4、ソース電極5およびドレイン電極6上に第1の絶縁層3を形成すること以外は、第1実施形態の前記工程[A4]で説明した方法と同様である。
[B5]ゲート電極形成工程
本工程は、第1実施形態の前記工程[A5]で説明した方法と同様である。
以上のような工程を含む製造方法により、本実施形態の薄膜トランジスタ1を得ることができる。
<第3実施形態>
本発明の薄膜トランジスタ1およびその製造方法の第3実施形態について、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
(1)薄膜トランジスタ
図3は、本発明の薄膜トランジスタの第3実施形態を示した図で、薄膜トランジスタ1の概略縦断面図である。なお、以下の説明では、図3中の上側を「上」、下側を「下」として説明する。
本実施形態にかかる薄膜トランジスタ1は、ゲート電極2がソース電極5およびドレイン電極6よりも基板8側に位置し、さらに、平面視で、有機半導体層4と、ソース電極5およびドレイン電極6とが重なる部分が、各電極5、6が有機半導体層4の下側で接する構成の薄膜トランジスタであること以外は、前記第1実施形態と同様である。
すなわち、図3に示す薄膜トランジスタ1は、ゲート電極2が、ソース電極5およびドレイン電極6よりも、基板8に対して近位であり、基板8上に、ゲート電極2、第1の絶縁層3、ソース電極5およびドレイン電極6、有機半導体層4ならびに第2の絶縁層7が、この順で積層された、ボトムゲート・ボトムコンタクト型の構成をなす薄膜トランジスタとなっている。
かかる構成の薄膜トランジスタ1においても、前記第1実施形態で説明したのと同様の効果が得られる。
(2)薄膜トランジスタの製造方法
このような薄膜トランジスタ1は、例えば次のようにして製造することができる。
図3に示す薄膜トランジスタ1の製造方法は、基板8上にゲート電極2を形成する工程[C1]と、基板8およびゲート電極2上に第1の絶縁層3を形成する工程[C2]と、
第1の絶縁層3上にソース電極5およびドレイン電極6を形成する工程[C3]と、ソース電極5、ドレイン電極6および第1の絶縁層3上に有機半導体層4を形成する工程[C4]と、有機半導体層4上に第2の絶縁層7を形成する工程[C5]とを有している。以下、これらの各工程について、順次説明する。
[C1]ゲート電極形成工程
基板8上にゲート電極2を形成すること以外は、第1実施形態の前記工程[A5]で説明した方法と同様である。
[C2]第1の絶縁層形成工程
基板8およびゲート電極2上に第1の絶縁層3を形成すること以外は、第1実施形態の前記工程[A4]で説明した方法と同様である。
[C3]ソース電極およびドレイン電極形成工程
第1の絶縁層3上にソース電極5およびドレイン電極6を形成すること以外は、第1実施形態の前記工程[A2]で説明した方法と同様である。
[C4]有機半導体層形成工程
ソース電極5、ドレイン電極6および第1の絶縁層3上に有機半導体層4を形成すること以外は、第1実施形態の前記工程[A3]で説明した方法と同様である。
[C5]第2の絶縁層形成工程
有機半導体層4上に第2の絶縁層7を形成すること以外は、第1実施形態の前記工程[A1]で説明した方法と同様である。
以上のような工程を含む製造方法により、本実施形態の薄膜トランジスタ1を得ることができる。
<第4実施形態>
本発明の薄膜トランジスタ1およびその製造方法の第4実施形態について、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
(1)薄膜トランジスタ
図4は、本発明の薄膜トランジスタの第4実施形態を示した図で、薄膜トランジスタ1の概略縦断面図である。なお、以下の説明では、図4中の上側を「上」、下側を「下」として説明する。
本実施形態にかかる薄膜トランジスタ1は、ゲート電極2がソース電極5およびドレイン電極6よりも基板8側に位置し、さらに、平面視で、有機半導体層4と、ソース電極5およびドレイン電極6とが重なる部分が、各電極5、6が有機半導体層4の上側で接する構成の薄膜トランジスタであること以外は、前記第1実施形態と同様である。
すなわち、図4に示す薄膜トランジスタ1は、ゲート電極2が、ソース電極5およびドレイン電極6よりも、基板8に対して近位であり、基板8上に、ゲート電極2、第1の絶縁層3、有機半導体層4、ソース電極5およびドレイン電極6、ならびに、第2の絶縁層7が、この順で積層された、ボトムゲート・ボトムコンタクト型の構成をなす薄膜トランジスタとなっている。
かかる構成の薄膜トランジスタ1においても、前記第1実施形態で説明したのと同様の効果が得られる。
(2)薄膜トランジスタの製造方法
このような薄膜トランジスタ1は、例えば次のようにして製造することができる。
図4に示す薄膜トランジスタ1の製造方法は、基板8上にゲート電極2を形成する工程[D1]と、基板8およびゲート電極2上に第1の絶縁層3を形成する工程[D2]と、第1の絶縁層3上に有機半導体層4を形成する工程[D3]と、有機半導体層4上にソース電極5およびドレイン電極6を形成する工程[D4]と、ソース電極5、ドレイン電極6および有機半導体層4上に第2の絶縁層7を形成する工程[D5]とを有している。以下、これらの各工程について、順次説明する。
[D1]ゲート電極形成工程
基板8上にゲート電極2を形成すること以外は、第1実施形態の前記工程[A5]で説明した方法と同様である。
[D2]第1の絶縁層形成工程
基板8およびゲート電極2上に第1の絶縁層3を形成すること以外は、第1実施形態の前記工程[A4]で説明した方法と同様である。
[D3]有機半導体層形成工程
第1の絶縁層3上に有機半導体層4を形成すること以外は、第1実施形態の前記工程[A3]で説明した方法と同様である。
[D4]ソース電極およびドレイン電極形成工程
有機半導体層4上にソース電極5およびドレイン電極6を形成すること以外は、第1実施形態の前記工程[A2]で説明した方法と同様である。
[D5]第2の絶縁層形成工程
ソース電極5、ドレイン電極6および有機半導体層4上に第2の絶縁層7を形成すること以外は、第1実施形態の前記工程[A1]で説明した方法と同様である。
以上のような工程を含む製造方法により、本実施形態の薄膜トランジスタ1を得ることができる。
<電気光学装置>
次に、本発明の薄膜トランジスタを備える電気光学装置について説明する。
本発明の電気光学装置は、上述の電気光学素子を薄膜トランジスタ上に形成したものであり、例えば、液晶表示装置等の液晶装置、有機EL表示装置等の有機EL装置、電気泳動表示装置等が挙げられる。
以下、本発明の薄膜トランジスタを備える電気光学装置を、電気泳動表示装置を一例に、図を用いて説明する。
(1)電気泳動表示装置
図5は、電気泳動表示装置の実施形態を示す縦断面図、図6は、図5に示す電気泳動表示装置が備えるアクティブマトリクス装置の構成を示すブロック図である。
図5に示す電気泳動表示装置200は、基板500上に設けられたアクティブマトリクス装置と、このアクティブマトリクス装置に電気的に接続された電気泳動表示部400とで構成されている。
図6に示すように、アクティブマトリクス装置300は、互いに直交する複数のデータ線301と、複数の走査線302と、これらのデータ線301と走査線302との各交点付近に設けられた薄膜トランジスタ1とを有している。
そして、薄膜トランジスタ1が有するゲート電極は走査線302に、ソース電極はデータ線301に、ドレイン電極は後述する画素電極(個別電極)401に、それぞれ接続されている。
図5に示すように、電気泳動表示部400は、基板500上に、順次積層された、画素電極401と、マイクロカプセル402と、透明電極(共通電極)403および透明基板404とを有している。
そして、マイクロカプセル402がバインダ材405により、画素電極401と透明電極403との間に固定されている。
画素電極401は、マトリクス状に、すなわち、縦横に規則正しく配列するように分割されている。
各カプセル402内には、それぞれ、特性の異なる複数種の電気泳動粒子、本実施形態では、電荷および色(色相)の異なる2種の電気泳動粒子421、422を含む電気泳動分散液420が封入されている。
このような電気泳動表示装置200では、1本あるいは複数本の走査線302に選択信号(選択電圧)を供給すると、この選択信号(選択電圧)が供給された走査線302に接続されている薄膜トランジスタ1がONとなる。
これにより、かかる薄膜トランジスタ1に接続されているデータ線301と画素電極401とは、実質的に導通する。このとき、データ線301に所望のデータ(電圧)を供給した状態であれば、このデータ(電圧)は画素電極401に供給される。
これにより、画素電極401と透明電極403との間に電界が生じ、この電界の方向、強さ、電気泳動粒子421、422の特性等に応じて、電気泳動粒子421、422は、いずれかの電極に向かって電気泳動する。
一方、この状態から、走査線302への選択信号(選択電圧)の供給を停止すると、薄膜トランジスタ1はOFFとなり、かかる薄膜トランジスタ1に接続されているデータ線301と画素電極401とは非導通状態となる。
したがって、走査線302への選択信号の供給および停止、あるいは、データ線301へのデータの供給および停止を適宜組み合わせて行うことにより、電気泳動表示装置200の表示面側(透明基板404側)に、所望の画像(情報)を表示させることができる。
特に、本実施形態にかかる電気泳動表示装置200では、電気泳動粒子421、422の色を異ならせていることにより、多階調の画像を表示することが可能となっている。
また、本実施形態にかかる電気泳動表示装置200は、アクティブマトリクス装置300を有することにより、特定の走査線302に接続された薄膜トランジスタ1を選択的かつ確実にON/OFFすることができるので、クロストークの問題が生じにくく、また、回路動作の高速化が可能であることから、高品位の画像(情報)を得ることができる。
また、本実施形態にかかる電気泳動表示装置200は、低い駆動電圧で作動するため、省電力化が可能である。
なお、前述したような薄膜トランジスタ1を備えるアクティブマトリクス装置が組み込まれた電気光学装置は、このような電気泳動表示装置200への適用に限定されるものではなく、例えば、液晶装置、有機または無機EL装置等の表示装置、あるいは発光装置に適用することもできる。
<電子機器>
このような電気泳動表示装置200は、各種電子機器に組み込むことができる。以下、電気泳動表示装置200を備える本発明の電子機器について説明する。
<<電子ペーパー>>
まず、本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態について説明する。
図7は、本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。
この図に示す電子ペーパー600は、紙と同様の質感および柔軟性を有するリライタブルシートで構成される本体601と、表示ユニット602とを備えている。
このような電子ペーパー600では、表示ユニット602が、前述したような電気泳動表示装置200で構成されている。
<<ディスプレイ>>
次に、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態について説明する。
図8は、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態を示す図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。
この図に示すディスプレイ800は、本体部801と、この本体部801に対して着脱自在に設けられた電子ペーパー600とを備えている。なお、この電子ペーパー600は、前述したような構成、すなわち、図7に示す構成と同様のものである。
本体部801は、その側部(図中、右側)に電子ペーパー600を挿入可能な挿入口805が形成され、また、内部に二組の搬送ローラ対802a、802bが設けられている。電子ペーパー600を、挿入口805を介して本体部801内に挿入すると、電子ペーパー600は、搬送ローラ対802a、802bにより挟持された状態で本体部801に設置される。
また、本体部801の表示面側(下図(b)中、紙面手前側)には、矩形状の孔部803が形成され、この孔部803には、透明ガラス板804が嵌め込まれている。これにより、本体部801の外部から、本体部801に設置された状態の電子ペーパー600を視認することができる。すなわち、このディスプレイ800では、本体部801に設置された状態の電子ペーパー600を、透明ガラス板804において視認させることで表示面を構成している。
また、電子ペーパー600の挿入方向先端部(図中、左側)には、端子部806が設けられており、本体部801の内部には、電子ペーパー600を本体部801に設置した状態で端子部806が接続されるソケット807が設けられている。このソケット807には、コントローラー808と操作部809とが電気的に接続されている。
このようなディスプレイ800では、電子ペーパー600は、本体部801に着脱自在に設置されており、本体部801から取り外した状態で携帯して使用することもできる。
また、このようなディスプレイ800では、電子ペーパー600が、前述したような電気泳動表示装置200で構成されている。
なお、本発明の電子機器は、以上のようなものへの適用に限定されず、例えば、テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、電子新聞、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等を挙げることができ、これらの各種電子機器の表示部に、電気泳動表示装置200を適用することが可能である。
以上、本発明の薄膜トランジスタ、電気光学装置および電子機器について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、本発明の薄膜トランジスタ、電気光学装置および電子機器の各部の構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成のものを付加することもできる。
また、本発明の薄膜トランジスタの構成は、前記各実施形態のうち、2つ以上を組み合わせた構成であってもよい。
1.薄膜トランジスタの製造
(実施例1)
<1>第2の絶縁層形成工程
ポリエチレンナフタレート基板(帝人デュポンフィルム社製;テオネックスQ65(登録商標))をイソプロピルアルコール溶媒で10分間超音波洗浄し、表面の脱脂処理を行った。
次に、ポリ−p−キシリレン膜形成装置に基板を導入し、成膜を行った。すなわち、減圧下(0.7Torr)、200度の温度に設定した気化炉に、アミノ−p−キシリレンダイマーを導入し、加熱蒸発させた。次に、蒸発したそれらの化合物を、0.5Torr、600℃に加熱した分解炉に通して熱分解させ、ラジカルモノマーを発生させた。その後、0.05Torrに減圧し、室温(25℃)に設定した蒸着室に、発生したラジカルモノマーを導入し、蒸着室に設置した基板上に0.1μm/分の成膜レートで蒸着させ、膜厚1ミクロンのポリ−(アミノ)−p−キシリレンからなる第2の絶縁層を形成した。
<2>ソース電極およびドレイン電極形成工程
この第2の絶縁層上に、密着層としてCrを10nm真空蒸着し、続いてAuを1000nm真空蒸着した。このAu/Cr膜をフォトレジスト(東京応化工業社製、「TSMR8900」)を用いて、AuとCrのフォトエッチングを行う事によって、チャネル長50μm、チャネル幅200μmのソース電極およびドレイン電極の形状となるようにパターニングした後、レジストを剥離した。
<3>有機半導体層形成工程
RFパワー200W、酸素流量100sccmに設定したプラズマ処理装置を用いて、5分間酸素プラズマ処理を施して、<2>で得た基板の洗浄を行った。その後、該基板に、ポリ−9,9−ジオクチルフルオレン−コ−ジチオフェン(F8T2)の1wt%トルエン溶液を、スピンコート法(2400rpm)により塗布した。60℃で10分間乾燥し、膜厚40nmの有機半導体層を形成した。
<4>第1の絶縁層形成工程
有機半導体層上に、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)の10wt%酢酸ブチル溶液をスピンコート法(2400rpm)により塗布した後、60℃で10分乾燥した。これにより、膜厚1000nmのPMMAのゲート絶縁層を形成した。
<5>ゲート電極形成工程
第1の絶縁層上の、ソース電極とドレイン電極との間の領域(チャネル領域)に、直径10nmの金微粒子がトルエン中に分散した金微粒子分散液(真空冶金社製、商品名「パーフェクトゴールド」)をインクジェット法により塗布した後、80℃で10分間乾燥し、膜厚1000nmのゲート電極を形成した。
以上の工程により、第2の絶縁層がポリ−(アミノ)−p−キシリレンで構成されたトップゲート・ボトムコンタクト型の薄膜トランジスタを得た。
(実施例2)
実施例1のアミノ−p−キシリレンダイマーに代えて、メチルアミノ−p−キシリレンダイマーを用いた以外は、前記実施例1と同様に行い、第2の絶縁層がポリ−(メチルアミノ)−p−キシリレンで形成されたトップゲート・ボトムコンタクト型の薄膜トランジスタを得た。
(比較例)
実施例1のアミノ−p−キシリレンダイマーに代えて、p−キシリレンダイマーを用いた以外は、前記実施例1と同様に行い、第2の絶縁層がポリ−p−キシリレンからなる第2の絶縁層を有するトップゲート・ボトムコンタクト型の薄膜トランジスタを得た。
2.評価
上記実施例および比較例で得られた薄膜トランジスタのトランスファー特性を、半導体パラメータアナライザー(アジレント・テクノロジー社製:4156C)を用いて測定した。測定条件は、ドレイン電圧を−40V印加し、ゲート電圧を+10Vから−40Vまでスイープした場合のドレイン電流を測定した。その結果を表1および図9に示す。なお、表1中の各項目は、以下に示す方法で求めた。
(1)オフ電流
得られたゲート電圧とドレイン電流との関係図(図9)から、ゲート電圧が0のときの電流を求めた。
(2)オンオフ比
ゲート電圧が0Vのときと、ゲート電圧が−40vのときのドレイン電流の比から求めた。
(3)移動度
ドレイン電流の1/2乗を縦軸、ゲート電圧を横軸に取ったグラフの直線の切片から閾値電圧を求め、また直線の傾きから、飽和領域でのトランジスタの移動度を算出した。
Figure 0005396709
表1および図9に示すとおり、いずれの実施例においても比較例と比較して、オフ電流、オンオフ比、移動度および閾値電圧のいずれもが良好な結果であり、高性能で信頼性の高いトランジスタを得ることができた。特に、実施例1、2ではその効果が顕著であった。
本発明の薄膜トランジスタの第1実施形態を示す縦断面図である。 本発明の薄膜トランジスタの第2実施形態を示す縦断面図である。 本発明の薄膜トランジスタの第3実施形態を示す縦断面図である。 本発明の薄膜トランジスタの第4実施形態を示す縦断面図である。 電気泳動表示装置の実施形態を示す縦断面図である。 図5に示す電気泳動表示装置が備えるアクティブマトリクス装置の構成を示すブロック図である。 本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。 本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態を示す図である。 各実施例および比較例の薄膜トランジスタで測定されたゲート電圧と、ドレイン電流との関係を示すグラフである。
符号の説明
1……薄膜トランジスタ 2……ゲート電極 3……第1の絶縁層 4……有機半導体層 5……ソース電極 6……ドレイン電極 7……第2の絶縁層 8……基板 200……電気泳動表示装置 300……アクティブマトリクス装置 301……データ線 302……走査線 400……電気泳動表示部 401……画素電極 402……マイクロカプセル 420……電気泳動分散液 421、422……電気泳動粒子 403……透明電極 404……透明基板 405……バインダ材 500……基板 600……電子ペーパー 601……本体 602……表示ユニット 800……ディスプレイ 801……本体部 802a、802b……搬送ローラ対 803……孔部 804……透明ガラス板 805……挿入口 806……端子部 807……ソケット 808……コントローラー 809……操作部

Claims (15)

  1. 互いに離間して配置されたソース電極およびドレイン電極と、
    該ソース電極およびドレイン電極間に、これらを接続するように設置された有機半導体層と、
    該有機半導体層の一方の面側に設けられた第1の絶縁層と、
    前記有機半導体層、前記ソース電極および前記ドレイン電極に対し、前記第1の絶縁層を介して設けられたゲート電極と、
    前記有機半導体層、前記ソース電極および前記ドレイン電極に対し、前記第1の絶縁層と反対側に設けられた第2の絶縁層とを有し、
    前記有機半導体層がp型の半導体特性を有する有機半導体材料を含有し、かつ、前記第2の絶縁層が下記一般式(1)で表される化合物を含有し、これにより、前記有機半導体層に対して前記第2の絶縁層から電子が付与されるよう構成したことを特徴とする薄膜トランジスタ。
    Figure 0005396709
    [式中、RおよびRは、それぞれ独立して、置換または無置換のアルキレン基を表し、X、X、XおよびXは水素原子または電子供与性基を表し、nは100〜100000を示す。ただし、X、X、XおよびXのうちの少なくとも2つは電子供与性基である。]
  2. 前記アルキレン基は、炭素数1〜20のアルキレン基である請求項1に記載の薄膜トランジスタ。
  3. 前記一般式(1)の化合物として、前記基X、基X、基Xおよび基Xの組み合わせが異なるものを2種以上含有する請求項1または2に記載の薄膜トランジスタ。
  4. 前記電子供与性基は、アミノ基を有する基である請求項1ないしのいずれかに記載の薄膜トランジスタ。
  5. 前記p型の半導体特性を有する有機半導体材料は、チオフェン系材料である請求項1ないしのいずれかに記載の薄膜トランジスタ。
  6. 前記一般式(1)の化合物は、その重量平均分子量が1万〜100万である請求項1ないしのいずれかに記載の薄膜トランジスタ。
  7. 前記一般式(1)の化合物として、下記一般式(2)で表わされるポリ−(アミノ)−p−キシリレン、および、下記一般式(3)で表わされるポリ−(メチルアミノ)−p−キシリレンのうちの少なくとも1種を含有する請求項1ないしのいずれかに記載の薄膜トランジスタ。
    Figure 0005396709
    [各式中、nは100〜100000を示す。]
  8. 前記第2の絶縁層と、前記ソース電極および前記ドレイン電極と、前記有機半導体層と、前記第1の絶縁層と、前記ゲート電極とは、基板上に形成されており、
    前記ゲート電極は、前記ソース電極およびドレイン電極よりも、前記基板に対して遠位にある請求項1ないしのいずれかに記載の薄膜トランジスタ。
  9. 前記基板上に、前記第2の絶縁層と、前記ソース電極および前記ドレイン電極と、前記有機半導体層と、前記第1の絶縁層と、前記ゲート電極とが、この順で積層して形成される請求項に記載の薄膜トランジスタ。
  10. 前記基板上に、前記第2の絶縁層と、前記有機半導体層と、前記ソース電極および前記ドレイン電極と、前記第1の絶縁層と、前記ゲート電極とが、この順で積層して形成される請求項に記載の薄膜トランジスタ。
  11. 前記第2の絶縁層と、前記ソース電極および前記ドレイン電極と、前記有機半導体層と、前記第1の絶縁層と、前記ゲート電極とは、基板上に形成されており、
    前記ゲート電極は、前記ソース電極およびドレイン電極よりも、前記基板に対して近位にある請求項1ないしのいずれかに記載の薄膜トランジスタ。
  12. 前記基板上に、前記ゲート電極と、前記第1の絶縁層と、前記ソース電極および前記ドレイン電極と、前記有機半導体層と、前記第2の絶縁層とが、この順で積層して形成される請求項11に記載の薄膜トランジスタ。
  13. 前記基板上に、前記ゲート電極と、前記第1の絶縁層と、前記有機半導体層と、前記ソース電極および前記ドレイン電極と、前記第2の絶縁層とが、この順で積層して形成される請求項11に記載の薄膜トランジスタ。
  14. 請求項1ないし13のいずれかに記載の薄膜トランジスタを備えることを特徴とする電気光学装置。
  15. 請求項14に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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