JP5396007B2 - 改ざん防止用粘着ラベル - Google Patents

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Description

本発明は改ざん防止用粘着ラベルに関する。さらに詳しくは、擬似接着界面を介して積層された擬似接着基材の裏面側に粘着剤層を有し、かつ上記擬似接着基材の表面又は裏面から擬似接着界面に達するハーフカット部が設けられた粘着ラベルであって、被着体に貼付したラベルを剥がすと、擬似接着界面から剥離が生じてハーフカット部分が残留するか、あるいはハーフカット部分で擬似接着基材が破壊したりなどして剥がされたことが容易に識別でき、しかも製造が簡単な改ざん防止用粘着ラベルに関するものである。
近年、自動車部品、電機・電子部品、精密機械部品などが小型化、高密度化、高性能化するに伴い、あるいはPL法の施行により、商品使用上の安全を期するために、法規制上それぞれの部品や製品に、特徴や取り扱い上の注意点を表示することが必要になってきている。この場合には表示内容が改ざんされることを防止しなければならず、したがって、改ざん防止用ラベルなどが用いられる。
また、物品を託送又は梱包する場合において、不当な物品の開梱や蓋部の開放を防止するために、錠前などで防止することができない場合には、通常改ざん防止用テープなどで開口部をシールすることが行われている。例えば机、戸棚、金庫などの安全函、手荷物などを運送する場合には、一般に引出し、扉、蓋部などの外側に、改ざん防止用テープやシールが貼着される。
一方、商品などの証明や封印などの目的で、封印用の粘着ラベルが使用されることが多くなっている。ところが、この封印ラベルを一旦剥がし、内容物を改変したり、あるいは内容物を入れ替えた後に、再度同じラベルで封印するという不法行為が多発し、問題となっている。このため、不当なラベルの貼り直し・再使用を防止するために、改ざん防止用ラベルが用いられている。
このような偽造防止や改ざん防止用ラベル、テープ、シールなどのセキュリティ部材としては、例えば該部材を被着体から剥がす際に、基材が破壊するタイプや、剥がした跡が被着体に残るタイプなどが知られている。
改ざん防止用部材として、例えば特許文献1には、フィルム基材の裏面に、マーキング層、固着色彩層、塗布形成された非剥離層及び粘着剤層を順に設けてなる剥がし防止用シートが提案されている。この剥がし防止用シートにおいては、上記非剥離層は、例えばゴム(ラテックス)などの材料から構成されており、この非剥離層を介して、固着色彩層と粘着剤層が強い粘着力で一体化されている。そして、当該剥がし防止用シートを被着体に貼着後剥がす場合には、該粘着剤層と被着体との界面で剥離が生じると共に、固着色彩層と基材との密着状態を維持しながら、固着色彩層とマーキング層との間にギャップが生じ、固着色彩層が変形することによって、隠し文字が基材側から確認できる。しかしながら、この剥がし防止用シートは、固着色彩層上に、粘着剤の塗布を容易にする目的で、直接に非剥離層が塗布形成され、該非剥離層上に粘着剤層が塗布形成された構造を有しており、製造が非常に煩雑である。
また、特許文献2には、ラベル基材(A)と、前記ラベル基材(A)上に部分的に積層され且つ易剥離性を有する易剥離層(B)と、前記ラベル基材(A)及び易剥離層(B)上に積層され且つインキにより形成されたインキ層(C)と、前記インキ層(C)上に積層され且つ被着体に対して再剥離性を有するとともに、ラベル基材(A)に追従して被着体との界面で剥離可能な再剥離型追従性粘着層(D)とを有している改ざん防止用粘着ラベルが提案されている。この改ざん防止用粘着ラベルにおいては、被着体からラベルが剥離されると、表示されていた文字・絵柄等の図形情報に変化が生じることにより剥離されたか否かを識別することができるが、インキ層(印刷層)を必要としやはり製造が煩雑である。
一方、クレジットカード、預貯金用カード、各種金券、身分証明書などは、偽造されたり、改ざんされて不正に使用されると色々な支障を招くので、偽造や改ざんによる損害を防止するために、そのものの真正性を識別できる機能を有することが望まれる。また、腕時計、皮革製品、貴金属製品、宝飾品、衣類、バッグなどの高級品も同様に真正性を識別するための機能を有することが望まれる。
従来、上記の物品を含めた様々な物品の真正性の識別を可能とする目的で、構造の精密さから製造上の困難性を有するホログラムがよく用いられている(特許文献3参照)。
実用新案登録第3068860号公報(第6〜7頁) 特開2003−84672号公報 特開2007−72188号公報
本発明は、このような事情のもとで、被着体に貼着した後に剥離されたか否かを識別し得る機能を有すると共に、製造が簡単な改ざん防止用粘着ラベルを提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、擬似接着界面を介して積層されてなる擬似接着基材を用い、この基材の裏面側に粘着剤層を設けると共に、当該基材の表面又は裏面から擬似接着界面に達するハーフカット部を設けてなる粘着ラベルが、その目的に適合し得ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、[1]擬似接着界面を介して積層された擬似接着基材の裏面側に粘着剤層を有する粘着ラベルであって、擬似接着基材の表面から擬似接着界面に達するハーフカット部が設けられ、かつ上記擬似接着基材の表面を、凹凸を有する金型で加熱圧着してなることを特徴とする改ざん防止用粘着ラベル、
[2]金型の凸部が、ハーフカット部に位置するように配置して金型を加熱圧着してなる上記[1]項に記載の改ざん防止用粘着ラベル、
[3]擬似接着基材の表面から擬似接着界面に達するハーフカット部が設けられ、かつ上記擬似接着基材の表面にホログラム層が積層されてなる上記[1]又は[2]項に記載の改ざん防止用粘着ラベル、
[4]擬似接着基材の表面から擬似接着界面に達するハーフカット部が設けられ、かつ上記擬似接着基材の表面に脆質フィルム層が積層されてなる上記[1]又は[2]項に記載の改ざん防止用粘着ラベル、及び
[5]擬似接着界面を介して積層された擬似接着基材の裏面側に粘着剤層を有する粘着ラベルであって、上記擬似接着基材の裏面から擬似接着界面に達するハーフカット部が、上記擬似接着基材の平面を横断しないように上記平面の一部に設けられ、かつ粘着剤層の剥がし口が、糊殺し処理されているか又は粘着剤が設けられていないことを特徴とする改ざん防止用粘着ラベ
提供するものである。
本発明によれば、擬似接着界面を介して積層された擬似接着基材の裏面側に粘着剤層を有し、かつ上記擬似接着基材の表面又は裏面から擬似接着界面に達するハーフカット部が設けられた粘着ラベルであって、被着体に貼付したラベルを剥がすと、擬似接着界面から剥離が生じてハーフカット部分が残留するか、あるいはハーフカット部分で擬似接着基材が破壊したりなどして剥がされたことが容易に識別でき、しかも製造が簡単な改ざん防止用粘着ラベルを提供することができる。
本発明の改ざん防止用粘着ラベル(以下、単に粘着ラベルと称することがある。)は、擬似接着界面を介して積層された擬似接着基材の裏面側に粘着剤層を有する粘着ラベルであって、上記擬似接着基材の表面又は裏面から擬似接着界面に達するハーフカット部が設けられていることを特徴とする。
[擬似接着基材]
本発明の改ざん防止用粘着ラベルに用いられる擬似接着基材としては、擬似接着界面を介して積層された構造を有し、かつラベル基材として使用し得る性能を有するものであればよく、特に制限はない。
なお、本発明における擬似接着界面とは、速度300mm/分で180度の方向に引き剥がしたときの接着力が10〜1000mN/50mm程度であり、かつ該界面を一旦剥離した場合、室温による手作業では再接着しにくい界面を指す。
本発明においては、上記擬似接着界面は、熱可塑性樹脂層間で形成することができる。したがって、当該擬似接着基材において、支持体が熱可塑性樹脂フィルムである場合には、この支持体の裏面側に熱可塑性樹脂層を設け、該支持体と熱可塑性樹脂層間で擬似接着界面を形成させてなる2層積層構造を有するものであってもよいし、該支持体の裏面側に、熱可塑性樹脂層A及び熱可塑性樹脂層Bを順に積層し、A層及びB層間で擬似接着界面を形成させてなる3層積層構造を有するものであってもよい。
また、支持体が紙基材の場合には、この支持体の裏面側に、熱可塑性樹脂層A及び熱可塑性樹脂層Bを順に積層し、A層及びB層間で擬似接着界面を形成させてなる3層積層構造を有するものが好ましい。
本発明において、上記擬似接着界面を形成する熱可塑性樹脂の組合わせに特に制限はなく、様々な組合わせ、例えばポリスチレン樹脂/低密度ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂/低密度ポリエチレン樹脂、アクリル系樹脂/低密度ポリエチレン樹脂、天然ゴム系樹脂/低密度ポリエチレン樹脂などの組合わせを挙げることができる。これらの中で、ポリスチレン樹脂/低密度ポリエチレン樹脂の組合わせが、擬似接着の性能面で好適である。
(支持体)
当該擬似接着基材に用いられる支持体に特に制限はなく、例えば上質紙、クラフト紙、コート紙、アート紙などの紙基材;ポリエチレン、ポリプロピレン、各種オレフィン系共重合体などのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂及びこれらの樹脂の混合物又は積層物からなるフィルムを挙げることができる。
支持体に紙基材を用いる場合、坪量は、通常40〜120g/m2、好ましくは50〜100g/m2の範囲で選定される。また、プラスチックフィルムを用いる場合、厚さは、通常10〜300μm、好ましくは20〜150μmの範囲で選定される。
支持体としてプラスチックフィルムを用いる場合、その表面及び/又は裏面に設けられる各層との密着性を向上させるために、所望により酸化法や凹凸化法などの表面処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、プラズマ処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理などが挙げられ、また、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法はフィルムの種類に応じて適宜選ばれるが、一般にはコロナ放電処理法が効果及び操作性などの面から、好ましく用いられる。また、プライマー層を設けるプライマー処理を施すこともできる。
また、本発明においては、上記支持体の表面側には、所望により、被着体に関する情報についての部分印刷を施すことができる。該情報の印刷方式としては特に制限はなく、従来公知の各種印刷方式を適宜採用することができる。
(擬似接着基材の作製方法)
当該擬似接着基材の作製方法について、支持体の裏面側に熱可塑性樹脂層A及び熱可塑性樹脂層Bを順に積層し、A層及びB層間で擬似接着界面を形成させてなる3層積層構造の擬似接着基材を例に挙げて説明する。
擬似接着基材を作製するには、支持体の裏面側に、擬似接着界面を形成する熱可塑性樹脂の組合わせのうちの一方の熱可塑性樹脂を用いて、従来公知の方法、例えばコーティング法や押出しラミネート法などによって、熱可塑性樹脂層Aを設ける。次いで、この熱可塑性樹脂層A上に、もう一方の熱可塑性樹脂を用いて、コーティング法や押出しラミネート法などによって、熱可塑性樹脂層Bを設ける。このようにして、熱可塑性樹脂層A及び熱可塑性樹脂層B間で擬似接着界面が形成された、3層積層構造の擬似接着基材が作製される。
この場合、熱可塑性樹脂層Aの厚さは、通常0.1〜10μm程度、好ましくは0.5〜5μmであり、熱可塑性樹脂層Bの厚さは、通常10〜100μm程度、好ましくは15〜40μmである。
なお、前述したように、支持体が熱可塑性樹脂フィルムであって、その材質が擬似接着界面を形成し得るものであれば、それに対応する熱可塑性樹脂層Cをコーティング法や押出しラミネート法などによって設けることにより、2層積層構造の擬似接着基材を作製することができる。この場合、熱可塑性樹脂Cの厚さは、通常0.1〜100μm程度、好ましくは0.5〜40μmである。
(擬似接着基材の加工)
次に、このようにして作製された擬似接着基材の支持体表面に、必要に応じ被着体に関する情報を部分印刷したのち、擬似接着基材の表面又は裏面から、擬似接着界面に達するハーフカット部を設ける。ハーフカット部の形状に特に制限はなく、円状、だ円状、三角状、直線状、曲線状、破線状、X字状等いずれであってもよい。このハーフカット部は、切込刃を用いて、その先端が擬似接着界面に達するようにして切込みを設けることにより行うことができる。印刷操作と切込みを設ける操作の順序については特に制限はなく、いずれを先に行ってもよいが、通常、印刷を施したのち、切込みを設ける方法が用いられる。
前記印刷及び切込みを施す操作は、印刷機構とカッティング機構の両方を備えた装置を用いて行ってもよいし、印刷機構を備えた装置と、カッティング機構を備えた装置を別々に用いて行ってもよい。
本発明においては、擬似接着基材の表面から擬似接着界面に達するハーフカット部を設けた場合、当該擬似接着基材の表面を、凹凸を有する金型で加熱圧着することができる。この操作により、金型の凸部で加熱圧着された部分の擬似接着界面は、その擬似接着強度が高くなる。したがって、本発明においては、前記凹凸を有する金型で加熱圧着する場合、該金型の凸部がハーフカット部に位置するように配置して、加熱圧着することが好ましい。ハーフカットの形状が円状、だ円状、四角状、三角状などの場合は、ハーフカットの内部に金型の凸部が位置するように配置して加熱圧着することにより、被着体に貼付して剥がす場合、ハーフカット部が残留しやすくなる。ハーフカットの形状が直線状、曲線状、破線状、X字状などの場合は、ハーフカットの一部又は全部に金型の凸部が位置するように配置して加熱圧着することにより、被着体に貼付して剥がす場合、擬似接着基材が破壊するようになる。
前記金型で加熱圧着する場合、温度は、通常100〜180℃程度、好ましくは120〜160℃であり、圧力は通常1×103〜1×107N/mm2程度、好ましくは1×104〜1×106N/mm2である。
本発明の改ざん防止用粘着ラベルとしては、前述のようにして、擬似接着基材の表面から擬似接着界面に達するハーフカット部が設けられ、かつ上記擬似接着基材の表面にホログラム層又は脆質フィルム層が積層された構造のものが、改ざん防止効果の観点から好ましい。ホログラム層又は脆質フィルム層は、ハーフカット部を少なくとも一部覆うように積層されているものが好ましく、ハーフカット部を全て覆うように積層されているものがより好ましい。
[ホログラム層]
ホログラムは光の干渉を利用して立体的な画像を再生しうるものであり、偽造防止の手段として、各種分野において幅広く用いられている。本発明においてホログラム層の形成に用いるホログラムの種類に特に制限はなく、従来公知のレリーフ型ホログラム、体積型ホログラム、回折格子、計算機合成ホログラムなどの中から任意のものを選択でき、また、必要に応じ反射層、保護層を設けることによりホログラム転写箔、ホログラムラベル等任意のものを適宜選択することができる。本発明の改ざん防止用粘着ラベルにおいては、前記ホログラムからなる層は、被着体から貼付ラベルを剥がす際に、容易に破れるものが好ましく、したがって、当該ホログラムの材料としては、脆質のものであることが望ましく、また、ホログラム層にカットを入れてもよい。この場合、該カットは、ホログラムの機能から、ホログラムの絵柄以外の領域に入れることが好ましく規則的又は幾何学的であることが好ましい。
擬似接着基材表面へのホログラム層の形成は、通常感熱接着剤を用いて行われる。この感熱接着剤は、加熱されると溶融又は軟化して接着効果を発揮するものであり、具体的には塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂などが挙げられる。接着剤層の厚さは、通常0.1〜30μm程度である。
また、ホログラム層の厚さは、通常1〜50μm程度、好ましくは3〜25μmである。
[脆質フィルム層]
本発明の改ざん防止用粘着ラベルにおいて、擬似接着基材の表面に形成される脆質フィルム層を構成する脆質フィルムに特に制限はなく、従来公知の脆質フィルムの中から任意のものを適宜選択して用いることができる。
当該脆質フィルムとしては、引裂強度が30〜200mN程度であるものが好ましく、50〜170mNであるものがより好ましい。上記引裂強度が30〜200mNの範囲にあれば、引き裂かれやすく、かつ取り扱い性が良好である。
上記引裂強度については、サンプルを22〜25℃で1時間以上放置して常態調節したのち、50×100mmの大きさの試験片10枚を重ね、JIS K 7128に準拠し、エレメンドルフ引裂試験を6回行い、引裂強度の平均値を算出し、その1/10の値を引裂強度とする。
このような脆質フィルムとしては、例えば(1)塩化ビニル系樹脂、アルキルメタクリレート系樹脂、可塑剤及び顔料を含む樹脂組成物を製膜してなる塩化ビニル樹脂系フィルム、(2)アクリル系樹脂と、溶融シリカ、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム及び炭酸カルシウムの中から選ばれる少なくとも1種の充填剤と、可塑剤とを含む樹脂組成物を製膜してなるアクリル樹脂系フィルムなどを用いることができる。脆質フィルム層の形成は、上記ホログラム層の形成と同様に、通常感熱接着剤を用いて行われる。
本発明で用いる脆質フィルムの厚さは、通常5〜100μm程度、好ましくは10〜60μmである。
このように、擬似接着基材表面に脆質フィルムを設けることにより、本発明の改ざん防止用粘着ラベルを被着体から剥がす際に、該脆質フィルムが容易に破れ、残留するので、ラベルが剥がされたことを容易に識別できる。
[粘着剤層]
本発明の改ざん防止用粘着ラベルにおいては、該ラベルを被着体に貼着させるために、擬似接着基材の裏面側に粘着剤層が設けられる。
この粘着剤層を構成する粘着剤としては、特に制限はなく、擬似接着基材の擬似接着力よりも粘着力の大きいものであれば従来ラベルなどの粘着剤層に慣用されているものの中から、任意のものを適宜選択して用いることができる。例えばアクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤及びポリエステル系粘着剤などを用いることができるが、これらの中で、アクリル系粘着剤が好ましく用いられる。
前記アクリル系粘着剤としては、主成分として、例えばアクリル酸エステル単独重合体、アクリル酸エステル単位2種以上を含む共重合体及びアクリル酸エステルと他の官能性単量体との共重合体の中から選ばれた少なくとも1種を含有するものが用いられる。該アクリル酸エステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸オクチルエステル、(メタ)アクリル酸ノニルエステル、(メタ)アクリル酸デシルエステルなどが挙げられる。また、官能性単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルエステルなどのヒドロキシル基含有単量体、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有単量体、(メタ)アクリル酸などのカルボン酸基含有単量体などが挙げられる。また、この他必要に応じて上記アクリル酸エステルと共重合可能な他の単量体、例えば、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル等を共重合させてもよい。
この粘着剤には、所望に応じて粘着付与剤、架橋剤、充填剤などが配合される。粘着付与剤としては、例えばロジン系樹脂、ポリテルペン系樹脂などの天然樹脂、C5系、C9系、DCPD系石油樹脂、クマロンインデン樹脂、キシレン樹脂などの合成樹脂などが挙げられる。
架橋剤としては、ポリイソシアネート化合物、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、金属キレート化合物、金属塩などが挙げられる。充填剤としては、亜鉛華、酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウムなどが挙げられる。
この粘着剤としては、被着体に糊残りが生じないものが好ましい。
粘着剤層の形成方法に特に制限はなく、上記粘着剤を、当該擬似接着基材の裏面に直接塗布する方法を用いてもよいし、まず剥離シートの剥離処理面に上記粘着剤を塗布して粘着剤層を設け、これを当該擬似接着基材の裏面に転写する方法を用いてもよい。この転写する方法においては、剥離シートはそのまま貼付しておくことができる。また、前者の直接に粘着剤層を設ける方法においては、この粘着剤層に剥離シートを貼付してもよい。ラベルの使用に際しては、これらの剥離シートを剥がしてから、被着体に貼着させる。
上記剥離シートとしては、例えば上質紙、グラシン紙、コート紙などの紙基材、これらの紙基材にポリエチレンなどの熱可塑性樹脂をラミネートしたラミネート紙、あるいはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィンフィルムなどのプラスチックフィルムに、シリコーン樹脂などの剥離剤を塗布し剥離剤層を設けたものなどが挙げられる。この剥離シートの厚さについては特に制限はないが、通常30〜150μm程度である。
本発明の改ざん防止用粘着ラベルにおいては、上記粘着剤層の厚さは、通常5〜50μm程度、好ましくは10〜30μmである。
また、本発明の改ざん防止用粘着ラベルにおいては、擬似接着基材の裏面から擬似接着界面に達するハーフカット部を設ける場合には、上記粘着剤層に剥がし口を設けることが好ましい。この剥がし口は、糊殺し処理を施すか、あるいは粘着剤を設けないことにより形成することができる。このような改ざん防止用粘着ラベルの機能については後で説明する。
上記糊殺し処理は、例えば下記のようにして行うことができる。
糊殺し処理は粘着剤表面に凸版印刷、凹版印刷等をすることにより行われる。糊殺し処理に用いられるインキとしては紫外線硬化型インキ、酸化重合インキ等があるが、これに限定されるものではない。
なお、本発明の改ざん防止用粘着ラベルにおいては、前述したホログラム層及び脆質フィルム層の積層は、上記粘着剤層の形成の前に行ってもよいし、形成後に行ってもよい。
[改ざん防止用粘着ラベル]
本発明の改ざん防止用粘着ラベルは、擬似接着界面を介して積層された擬似接着基材の裏面側に粘着剤層を有する粘着ラベルであって、下記(1)〜(4)の4種の態様に大別することができる。
(1)擬似接着基材の表面から、擬似接着界面に達するハーフカット部が設けられた構造のラベル(以下、ラベルIと称する。)。
(2)擬似接着基材の表面から、擬似接着界面に達するハーフカット部が設けられ、かつ上記擬似接着基材の表面にホログラム層が積層された構造のラベル(以下、ラベルIIと称する。)。
(3)擬似接着基材の表面から、擬似接着界面に達するハーフカット部が設けられ、かつ上記擬似接着基材の表面に脆質フィルム層が積層された構造のラベル(以下、ラベルIIIと称する。)。
(4)擬似接着基材の裏面から、擬似接着界面に達するハーフカット部が設けられ、かつ粘着剤層の剥がし口が、糊殺し処理されているか又は粘着剤を設けていない構造のラベル(以下、ラベルIVと称する。)。
次に、上記のラベルI、ラベルII、ラベルIII及びラベルIVの構造及び改ざん防止機能について、図面に従って説明する。
(ラベルI)
図1は、本発明のラベルIの一例の構造を示す断面模式図であって、ラベルI10は、擬似接着基材5の裏面側に粘着剤層4が設けられた構造を有している(粘着剤層に貼付されている剥離シートは図示せず)。擬似接着基材5は、支持体1と、その裏面に順に設けられた熱可塑性樹脂層A2及び熱可塑性樹脂層B3とから構成されており、かつ熱可塑性樹脂層A2と熱可塑性樹脂層B3との間に擬似接着界面Pが形成されている。そして、擬似接着基材5における支持体1の表面から、擬似接着界面Pに達するハーフカット部Qが形成されている。
被着体に、粘着剤層4を介して貼付されたラベルI10を剥がすと、擬似接着界面Pから剥離が生じ、ハーフカットされた部分が残留し、剥がされたことが識別される。
図2は、被着体に貼付されたラベルIを剥がした場合に、ハーフカットされた部分が残留した状態を示す模式図である。符号Cはハーフカット部分の残留物を示す。
なお、当該ラベルIにおいては、擬似接着基材5の表面を、凹凸を有する金型で加熱圧着してもよい。この加熱圧着は、金型の凸部がハーフカット部Qの内側に位置するように配置して行うことが好ましく、この操作により、ハーフカット部の内側の接着力が高くなり、ハーフカットされた部分が容易に残留する。
(ラベルII、III)
図3は、本発明のラベルII又はIIIの一例の構造を示す断面模式図であって、ラベルII又はIII20は、前述した図1に示すラベルIにおける擬似接着基材5の表面に、接着剤層6を介して、ホログラム層又は脆質フィルム層7が積層された構造を有している。
被着体に、粘着剤層4を介して貼付されたラベルII又はIII20を剥がすと、擬似接着界面Pから剥離が生じ、ハーフカットされた部分で、ホログラム層又は脆質フィルム層がちぎれ、残留し、剥がされたことが識別される。
図4は、被着体に貼付されたラベルII又はIIIを剥がした場合に、ホログラム層又は脆質フィルム層のちぎれた部分が残留した状態を示す模式図であり、符号Dは該残留物を示す。
(ラベルIV)
図5は、本発明のラベルIVの一例の構造を示す断面模式図であって、ラベルIV30は、擬似接着基材5の裏面側に粘着剤層4が設けられた構造を有している(粘着剤層に貼付されている剥離シートは図示せず)。擬似接着基材5は、支持体1と、その裏面に順に設けられた熱可塑性樹脂層A2及び熱可塑性樹脂層B3とから構成されており、かつ熱可塑性樹脂層A2と熱可塑性樹脂層B3との間に擬似接着界面Pが形成されている。そして、擬似接着基材5における裏面から、擬似接着界面Pに達するハーフカット部Rが形成されている。粘着剤層4の端縁部には剥がし口(糊殺し処理又は粘着剤のない領域)8が設けられており、この剥がし口8から当該ラベルを粘着剤層面で引き剥がすことができるようになっている。
図6は、本発明のラベルIVの上面模式図であり、図7は被着体に貼付されたラベルIVを粘着剤層面で剥がした場合の状態を示す模式図である。
被着体に粘着剤層4を介して貼付されたラベルIV30を、粘着剤層4の端縁部に設けられた剥がし口8から剥がすと、当該ラベルIVは粘着剤層面で剥がれ、擬似接着界面では剥がれないが、図7で示すように、表面から見えないハーフカット部分Rにおいて、Sで示される擬似接着基材の破壊が生じるので、元通りに再貼付することは不可能である。
このように、本発明の改ざん防止用粘着ラベルにおいては、被着体に貼付されたラベルを剥がした場合、擬似接着界面から剥離が生じてハーフカット部分が残留するか、あるいはハーフカット部分で擬似接着基材が破壊したりなどして剥がされたことが容易に識別でき、また元通りに再貼付することが不可能である。特に、表面にホログラム層を設けた本発明の改ざん防止用粘着ラベルは、改ざん防止機能と共に真正性識別機能を兼ね備えており、利用価値が高い。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
(1)擬似接着基材の作製
坪量70g/m2の上質紙からなる紙基材の片面に、スチレン系樹脂[旭化成株式会社製、商品名「スタイロン G8259」]をトルエンで固型分15質量%に溶解してロールコーティング法により、コーティングして厚さ2μmのポリスチレン層を形成した。次いで、低密度ポリエチレン樹脂[旭化成株式会社製、商品名「L6810」、メルトインデックス 10.0g/10min]を、押出機により加熱溶融して上記ポリスチレン層上に押出し、厚さ32μmの低密度ポリエチレン層を積層した。
これにより、ポリスチレン層と低密度ポリエチレン層との間に擬似接着界面を有する3層構造の擬似接着基材が得られた。なお、擬似接着界面の接着力は、速度300mm/分で180度の方向に引き剥がしたとき、390mN/50mmであった。
(2)粘着剤層付き剥離シートの作製
厚さ95μmの剥離シートの剥離面に、アクリル系粘着剤を塗布乾燥し、厚さ20μmの粘着剤層付き剥離シートを作製した。
(3)改ざん防止用粘着ラベルの作製
上記(1)で作製した擬似接着基材の紙基材側から、切込刃を用いて、その先端が擬似接着界面に達するように切込みを入れてだ円状のハーフカット部を設けた。次に、ハーフカット部が設けられた擬似接着基材の裏面側(低密度ポリエチレン層の表面)に、上記(2)で作製した粘着剤層付き剥離シートを、粘着剤層面が接するようにして貼り合わせ、図1に示す改ざん防止用粘着ラベルを作製した。なお、図1には、剥離シートは示されていない。
(4)改ざん防止性の評価
上記(3)で作製された改ざん防止用粘着ラベルを、剥離シートを剥がして商品の包装用箱からなる被着体に貼付した。この貼付されたラベルを被着体から剥がすと、擬似接着界面から剥離が生じ、図2に示すようにハーフカット部分が残留した。これにより、剥がされたことが識別できた。
実施例2
実施例1と同様にして、擬似接着基材及び粘着剤層付き剥離シートを作製した。次いで、上記擬似接着基材の紙基材側から、切込刃を用いて、その先端が擬似接着界面に達するように切込みを入れて、後述の図8及び図9に示すようなハーフカット部を設けた。次いで、凹凸を有する金型を、その凸部が上記ハーフカット部に位置するように配置して、温度150℃、圧力1×105N/mm2の条件で1秒間、擬似接着基材を加熱圧着した。
次に、粘着剤層付き剥離シートを用い、実施例1と同様にして、擬似接着基材の裏面側に粘着剤層を設け、改ざん防止用粘着ラベルを作製した。
図8は、上記改ざん防止用粘着ラベルの構造を示す断面模式図、図9は当該粘着ラベルの上面図であり、符号10−aは当該粘着ラベル、その他符号は前記と同じである。
この粘着ラベルを用いて、実施例1と同様な操作を行い、改ざん防止性を評価した。その結果、ハーフカット部分で、前記図7と同様の擬似接着基材の破壊が生じた。したがって、一旦剥がされたラベルは、元通りに再貼付することは不可能であった。
実施例3
(1)擬似接着基材の作製
実施例1(1)と同様にして作製した。
(2)粘着剤層付き剥離シートの作製
実施例1(2)と同様にして作製した。
(3)改ざん防止用粘着ラベルの作製
上記(1)で作製した擬似接着基材の紙基材側から、切込刃を用いて、その先端が擬似接着界面に達するように切込みを入れてハーフカット部を設けた。次いで、擬似接着基材の紙基材表面に、ホログラム層を形成した。ホログラム層は以下の方法により形成した。
(第1積層体)
第1のフィルムとしてPETフィルム[ルミラーT60(50μm):東レ(株)製]を準備し、ホログラム形成材料として、下記組成からなる体積ホログラム記録材料を、乾燥膜厚7μmとなるようにグラビアコートにて塗工し、塗工面に表面離型処理PETフィルム[「SPーPET」50μm、トーセロ(株)製]をラミネートし、第1積層体を作製した。
<体積ホログラム記録材料の組成>
バインダー樹脂(ポリメチルメタクリレート系樹脂(分子量200,000)) 50質量部
3,9−ジエチル−3'−カルボキシルメチル−2,2'−チアカルボシアニン沃素塩 0.5質量部
ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート 6質量部
2,2−ビス(4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン 80質量部
1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル 80質量部
フッ素系微粒子 8質量部
溶剤(メチルイソブチルケトン/n−ブタノール=1/1(質量比)) 200質量部
(基材/保護層の第2積層体)
第2のフィルムとしてPETフィルム[ルミラーT60(50μm):東レ(株)製]を準備し、保護層として、下記組成からなる材料を、乾燥膜厚1μmとなるようにグラビアコートにて塗工した。
<保護層形成用材料の組成>
ポリメチルメタクリレート樹脂(分子量;35000) 97質量部
ポリエチレンワックス(分子量;10000、平均粒径;5μm) 3質量部
溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1/1(質量比)) 400質量部
(体積ホログラムの記録)
第1のフィルム/体積ホログラム記録用材料の層/表面離型処理PETフィルムの積層体に波長;532nmのレーザー光を用いて体積型ホログラムを撮影し記録した。記録後、この積層体を100℃の雰囲気中で10分間加熱し、加熱後表面離型処理済PETフィルムを剥離して露出させた体積ホログラム記録用材料の層に、第2のフィルム/保護層の積層体の保護層側が接するようにして重ね、ニップした80℃の熱ローラー対の間を通過させて、第1のフィルム/体積ホログラム層/保護層/第2のフィルムの積層体を得た後、高圧水銀灯を用いて、全面に照射線量;2500mJ/cm2の紫外線を照射して、体積ホログラム記録用材料の層の定着を行った。
(ヒートシール層の塗工)
上記で作製した第1のフィルム/体積ホログラム層/保護層/第2のフィルムの第1のフィルムを剥離し体積ホログラム層上に下記組成からなる材料を、乾燥膜厚4μmとなるようにグラビアコートにて塗工した。
<ヒートシール層形成用材料の組成>
ポリエステル樹脂[バイロン550 TOYOBO社製 Tg;−15℃ 分子量28000] 20質量部
溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1/1(質量比)) 80質量部
ナビダス(株)製ホットスタンプ機を用い転写温度150℃、圧力0.8MPaで擬似接着基材の紙基材表面にハーフカット部分を覆うように転写を行い、第2のフィルムを剥離して体積ホログラムの転写を行なった。
次に、ハーフカット部が設けられた擬似接着基材の裏面側(低密度ポリエチレン層の表面)に、上記(2)で作製した粘着剤層付き剥離シートを、粘着剤層面が接するようにして貼り合わせ、図3に示す改ざん防止用粘着ラベルを作製した。なお、図3には、剥離シートは示されていない。
(4)改ざん防止性の評価
上記(3)で作製された改ざん防止用粘着ラベルを、剥離シートを剥がして商品の包装用箱からなる被着体に貼付した。この貼付されたラベルを被着体から剥がすと、擬似接着界面から剥離が生じ、ハーフカット部分でホログラム層がちぎれ、図4に示すような残留物が生じた。これにより剥がされたことが識別できた。
実施例4
(1)擬似接着基材の作製
実施例1(1)と同様にして作製した。
(2)粘着剤層付き剥離シートの作製
実施例1(2)と同様にして作製した。
(3)改ざん防止用粘着ラベルの作製
実施例3と同様に作製したホログラム層を擬似接着基材の紙基材表面に形成した。その後に、切込刃を用いて、ホログラム層を貫通して、その先端が擬似接着界面に達すように切れ込みを入れてだ円状のハーフカット部を設けた。次に、ハーフカット部が設けられた擬似接着層の裏面側(低密度ポリエチレン層の表面)に、上記(2)で作製した粘着剤層付き剥離シートを、粘着剤層側が接するように貼り合わせ、図10に示す改ざん防止用粘着ラベルを作製した。
図10は、上記改ざん防止用粘着ラベルの構造を示す断面模式図であり、符号20−a
は当該粘着ラベル、その他符号は前記と同じである。なお、図10には、剥離シートは示されていない。
(4)改ざん防止性の評価
上記(3)で作製された改ざん防止用粘着ラベルを、剥離シートを剥がして商品の包装用箱からなる被着体に貼付した。この貼付されたラベルを被着体から剥がすと、擬似接着界面から剥離が生じ、前記図2に示すようなハーフカット部分の残留物が生じた。これにより、剥がされたことが識別できた。
実施例5
実施例3において、ホログラム層の代わりに、厚さ20μmの脆質フィルム[ポリメチルメタクリレート樹脂、引裂強度65mN]を感熱接着剤層を介して設けた以外は、実施例3と同様にして、図3に示す改ざん防止用粘着ラベルを作製した。
上記改ざん防止用粘着ラベルを、剥離シートを剥がして商品の包装用箱からなる被着体に貼付した。この貼付されたラベルを被着体から剥がすと、擬似接着界面から剥離が生じ、ハーフカット部分で脆質フィルム層がちぎれ、図4に示すような残留物が生じた。これにより剥がされたことが識別できた。
実施例6
(1)擬似接着基材の作製
実施例1(1)と同様にして作製した。
(2)粘着剤層付き剥離シートの作製
実施例1(2)と同様にして作製した。
(3)改ざん防止用粘着ラベルの作製
上記(1)で作製した擬似接着基材の裏面側(低密度ポリエチレン層側)から、切込刃を用いて、その先端が擬似接着界面に達するように切込みを入れてハーフカット部を設けた。次いで、上記(2)で作製した粘着剤層付き剥離シートを、上記ハーフカット部が設けられた擬似接着基材の裏面側に、粘着剤層面が接するようにして貼り合わせたのち、剥離シートを剥がし、粘着剤層の剥がし口個所に、(株)T&K TOKA製NO.2フレキソニスFT−Pを印刷した後紫外線を照射して糊殺し処理を行った。その後、粘着剤層に再び剥離シートを貼付することにより、図5及び図6に示す改ざん防止用粘着ラベルを作製した。なお、図5には、剥離シートは示されていない。
(4)改ざん防止性の評価
上記(3)で作製された改ざん防止用粘着ラベルを、剥離シートを剥がして商品の包装用箱からなる被着体に貼付した。この貼付されたラベルを、粘着剤層に設けられた剥がし口から剥がすと、当該ラベルは粘着剤層面で剥がれ、擬似接着界面では剥がれないが、図7に示すように、表面から見えないハーフカット部分で擬似接着基材の破壊が生じた。したがって、一旦剥がされたラベルは、元通りに再貼付することは不可能であった。
本発明の改ざん防止用粘着ラベルは、被着体に貼付された後に剥離されたか否かを容易に識別することができる機能を有し、かつ簡単に製造することができる。
本発明のラベルの一例の構造を示す断面模式図である。 図1に示すラベルを被着体に貼付し、剥がした場合の状態を示す模式図である。 本発明のラベルの異なる例の構造を示す断面模式図である。 図3に示すラベルを被着体に貼付し、剥がした場合の状態を示す模式図である。 本発明のラベルの別の例の構造を示す断面模式図である。 図5に示すラベルの上面模式図である。 図5に示すラベルを被着体に貼付し、剥がした場合の状態を示す模式図である。 実施例2で作製したラベルの構造を示す断面模式図である。 図8に示すラベルの上面模式図である。 実施例4で作製したラベルの構造を示す断面模式図である。
符号の説明
1 支持体
2 熱可塑性樹脂層A
3 熱可塑性樹脂層B
4 粘着剤層
5 擬似接着基材
6 接着剤層
7 ホログラム層又は脆質フィルム層
8 剥がし口
10 ラベルI
10−a 実施例2で作製したラベル
20 ラベルII又はIII
20−a 実施例4で作製したラベル
30 ラベルIV
C、D 残留物
P 擬似接着界面
Q、R ハーフカット部
S 擬似接着基材の破壊状態

Claims (5)

  1. 擬似接着界面を介して積層された擬似接着基材の裏面側に粘着剤層を有する粘着ラベルであって、擬似接着基材の表面から擬似接着界面に達するハーフカット部が設けられ、かつ上記擬似接着基材の表面を、凹凸を有する金型で加熱圧着してなることを特徴とする改ざん防止用粘着ラベル。
  2. 金型の凸部が、ハーフカット部に位置するように配置して金型を加熱圧着してなる請求項1に記載の改ざん防止用粘着ラベル。
  3. 擬似接着基材の表面から擬似接着界面に達するハーフカット部が設けられ、かつ上記擬似接着基材の表面にホログラム層が積層されてなる請求項1又は2に記載の改ざん防止用粘着ラベル。
  4. 擬似接着基材の表面から擬似接着界面に達するハーフカット部が設けられ、かつ上記擬似接着基材の表面に脆質フィルム層が積層されてなる請求項1又は2に記載の改ざん防止用粘着ラベル。
  5. 擬似接着界面を介して積層された擬似接着基材の裏面側に粘着剤層を有する粘着ラベルであって、上記擬似接着基材の裏面から擬似接着界面に達するハーフカット部が、上記擬似接着基材の平面を横断しないように上記平面の一部に設けられ、かつ粘着剤層の剥がし口が、糊殺し処理されているか又は粘着剤が設けられていないことを特徴とする改ざん防止用粘着ラベル。
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