JP5394843B2 - 送信装置、受信装置、可視光通信システム、及び可視光通信方法 - Google Patents

送信装置、受信装置、可視光通信システム、及び可視光通信方法 Download PDF

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Description

本発明は、送信装置、受信装置、可視光通信システム、及び可視光通信方法に関する。
近年、可視光領域の光を利用した光通信技術に大変注目が集まっている。特に、発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)等の発光素子を利用した照明装置の普及が急速に進んでいる状況を背景にし、屋内外に設置された照明装置等のインフラを活用して、利便性に富んだ、より高速なデータ通信を実現させるための技術開発が進められている。
高速な光データ通信に利用される発光手段としては、人体や医療機器等に対する影響を考慮するとLEDが最も有力な候補になる。一方で、より高速な応答性能を有するレーザーダイオード(LD;Laser Diode)やスーパールミネッセントダイオード(SLD;Super luminescent Diode)等の半導体発光素子も候補に挙げられている。光通信におけるデータ伝送速度は、発光素子や駆動回路の応答速度に依存する。そのため、こうした応答速度の速い発光素子にも注目が集まっている。
また、データ伝送速度を更に向上させるため、発光素子が発する1シグナルの間に多くのデータを安定して伝送する技術も求められている。このような光通信技術に関し、例えば、下記の特許文献1には、光の三原色(以下、RGB)を発光する複数のLEDの発光電力に応じて信号の多重度を決定し、その多重度に基づいて入力データを割り当てることにより、白色を維持しつつ、効率的に通信する技術が開示されている。
また、下記の特許文献2には、照明機器を用いて光通信を行う場合に、照明光にキャリア信号を加えることにより照明としての明るさが変わってしまうことを防止することが可能なLED駆動回路の構成が開示されている。さらに、下記の特許文献3には、光通信による高速データ伝送を実現するために波長多重通信を実現するための技術が開示されている。特に、同文献には、カラーセンサを用いて光源と光検出器との間に複数のデータ伝送チャネルを形成するための技術が開示されている。
特開2003−318836号公報 特開2008−312081号公報 特開2006−109461号公報
上記の通り、光通信におけるデータ伝送速度は、発光素子や駆動回路の応答速度に依存する。例えば、高速にデータを伝送するためには、発光素子を高い周波数で駆動する必要がある。しかしながら、高い周波数で発光素子を駆動させようとすると、発光素子により射出可能な光の振幅が制限されてしまう。つまり、発光素子の応答速度が遅いと、高強度の光パルス列を短い周期で発光することができない。そのため、高い周波数で発光素子を駆動させ、高速にデータ伝送しようとすると受信SNR(Signal to Noise Ratio)が大きく低下してしまう。一方で、発光素子を低い周波数で駆動させる場合には、高強度の光パルス列を発光させることができるため、受信SNRの高いデータ伝送が可能になる。但し、この場合にはデータ伝送速度が低いという問題がある。
これらの問題に対し、発光素子や駆動回路の応答特性を向上させ、高振幅の光パルス列を短い周期で射出できるようにするための研究開発が各所で進められている。しかし、利用者の立場から考えると、常に大容量かつ高速なデータ伝送が必要なわけではない。例えば、文字情報だけを得られれば十分な場合もある。上記の通り、高速データ伝送を実現しようとすると、受信SNRが小さくなるため、光源から遠くなるに連れてデータが正しく伝送されなくなる。一方、低速なデータ伝送で間に合う場合には、光源から遠い位置でもデータを正しく伝送することが可能である。こうした特性を生かし、小さいサイズのデータを安定して伝送することが可能な環境と、大きなサイズのデータを高速に伝送することが可能な環境とを共存させ、光源からの距離に応じて適宜必要な情報が得られるようにする技術が求められている。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、可視光通信を利用して、高速なデータ通信環境と、比較的低速ではあるが安定したデータ通信環境とを同時に実現することが可能な、新規かつ改良された送信装置、受信装置、可視光通信システム、及び可視光通信方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、互いに異なる色の光パルスを発光する複数の光源と、第1の送信データを変調して第1の変調信号を生成する第1変調部と、第2の送信データを変調して前記第1の変調信号よりも長いパルス周期及び大きな振幅を有する第2の変調信号を生成する第2変調部と、前記第1変調部により生成された第1の変調信号と、前記第2変調部により生成された第2の変調信号とを加算して加算変調信号を生成する信号加算部と、前記信号加算部により生成された加算変調信号に基づいて前記複数の光源を発光させる発光制御部と、を備える、送信装置が提供される。
このように、短いパルス周期及び小さな振幅で送信される高速伝送信号と、長いパルス周期及び大きな振幅で送信される低速伝送信号とを加算して送信することで、一般的な駆動回路や発光素子を利用して近距離の高速データ伝送と長距離の低速データ伝送とを同時に実現することが可能になる。
また、前記第1の送信データは、前記第2の送信データよりもデータサイズが大きい送信データであることが好ましい。
例えば、前記第2の送信データは、テキストデータであり、前記第1の送信データは、音声データ又は画像データのいずれか一方、或いは、音声データ及び画像データの両方を含むデータであることが好ましい。
また、前記第1変調部は、変調多値数に応じて色度座標上に設定された所定の信号点に前記第1の送信データをマッピングして前記第1の変調信号を生成し、前記第2変調部は、変調多値数に応じて色度座標上に設定された所定の信号点に前記第2の送信データをマッピングして前記第2の変調信号を生成し、前記発光制御部は、前記加算変調信号に基づいて前記各光源から発せられる光パルスの発光強度比、発光タイミング、及び振幅を制御するように構成されていてもよい。
また、上記の送信装置は、第3の送信データを変調して前記第1及び第2の変調信号よりも長いパルス周期及び大きな振幅を有する第3の変調信号を生成する第3変調部をさらに備え、前記信号加算部は、前記第1の変調信号と、前記第2の変調信号と、前記第3変調部により生成された第3の変調信号とを加算して加算変調信号を生成するように構成されていてもよい。
また、前記第3の送信データは、前記第2の送信データよりもデータサイズが小さい送信データであり、前記第2の送信データは、前記第1の送信データよりもデータサイズが小さい送信データであることが好ましい。
また、前記第1変調部は、変調多値数に応じて色度座標上に設定された所定の信号点に前記第1の送信データをマッピングして前記第1の変調信号を生成し、前記第2変調部は、変調多値数に応じて色度座標上に設定された所定の信号点に前記第2の送信データをマッピングして前記第2の変調信号を生成し、前記第3変調部は、変調多値数に応じて色度座標上に設定された所定の信号点に前記第3の送信データをマッピングして前記第3の変調信号を生成し、前記発光制御部は、前記加算変調信号に基づいて前記各光源から発せられる光パルスの発光強度比、発光タイミング、及び振幅を制御するように構成されていてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、互いに異なる色の光を受光して受光強度を出力する複数の受光素子と、長いパルス周期及び大きな振幅を有する第2の変調信号と、短いパルス周期及び小さな振幅を有する第1の変調信号とを加算して得られる信号に基づく発光制御を受けて発せられた光を受光した場合、前記複数の受光素子から出力された受光強度の組み合わせを色度座標上の色度点を示す受信信号に変換する色度座標変換部と、前記色度座標変換部による変換処理で得られる受信信号を前記第2の変調信号のパルス周期毎に平均化して平均化信号を生成する平均化部と、前記平均化部により生成された平均化信号から前記第2の変調信号に対応する第2の送信データを復調する第2の復調部と、前記第2の復調部により復調された第2の送信データに基づいて前記第2の変調信号のレプリカ信号を生成するレプリカ信号生成部と、前記レプリカ信号生成部により生成されたレプリカ信号を前記受信信号から減算して減算信号を出力する信号減算部と、前記信号減算部から出力された減算信号に基づいて前記第1の変調信号に対応する第1の送信データを復調する第1の復調部と、を備える、受信装置が提供される。
上記のように、短いパルス周期及び小さな振幅で送信される高速伝送信号と、長いパルス周期及び大きな振幅で送信される低速伝送信号とを加算して送信することで、一般的な駆動回路や発光素子を利用して近距離の高速データ伝送と長距離の低速データ伝送とを同時に実現することが可能になる。上記の受信装置は、このような加算信号から各信号成分を分離して各データを復調することができる。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、互いに異なる色の光を受光して受光強度を出力する複数の受光素子と、長いパルス周期及び大きな振幅を有する第3の変調信号と、短いパルス周期及び小さな振幅を有する第2の変調信号と、前記第2の変調信号よりも短いパルス周期及び小さな振幅を有する第1の変調信号と、を加算して得られる信号に基づく発光制御を受けて発せられた光を受光した場合、前記複数の受光素子から出力された受光強度の組み合わせを色度座標上の色度点を示す受信信号に変換する色度座標変換部と、前記色度座標変換部による変換処理で得られる受信信号を前記第2の変調信号のパルス周期毎に平均化して第3平均化信号を生成する第3平均化部と、前記第3平均化信号を前記第3の変調信号のパルス周期毎に平均化して第2平均化信号を生成する第2平均化部と、前記第2平均化部により生成された第2平均化信号から前記第3の変調信号に対応する第3の送信データを復調する第3の復調部と、前記第3の復調部により復調された第3の送信データに基づいて前記第3の変調信号のレプリカ信号を生成する第3レプリカ信号生成部と、前記第3レプリカ信号生成部により生成された前記第3の変調信号のレプリカ信号を前記第3平均化部により生成された第3平均化信号から減算する第3信号減算部と、前記第3レプリカ信号生成部により生成された前記第3の変調信号のレプリカ信号を前記受信信号から減算する第2信号減算部と、前記第3信号減算部による減算処理で得られた信号に基づいて前記第2の変調信号に対応する第2の送信データを復調する第2の復調部と、前記第2の復調部により復調された第2の送信データに基づいて前記第2の変調信号のレプリカ信号を生成する第2レプリカ信号生成部と、前記第2レプリカ信号生成部により生成された前記第2の変調信号のレプリカ信号を前記第2信号減算部による減算処理で得られた信号から減算する第1信号減算部と、前記第1信号減算部による減算処理で得られた信号に基づいて前記第1の変調信号に対応する第1の送信データを復調する第1の復調部と、を備える、受信装置が提供される。
このように、短いパルス周期及び小さな振幅で送信される高速伝送信号と、長いパルス周期及び大きな振幅で送信される低速伝送信号とを加算して送信することで、一般的な駆動回路や発光素子を利用して近距離の高速データ伝送と長距離の低速データ伝送とを同時に実現することが可能になる。上記の受信装置は、このような加算信号から各信号成分を分離して各データを復調することができる。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、互いに異なる色の光パルスを発光する複数の光源と、第2の送信データを変調して第2の変調信号を生成する第2変調部と、第1の送信データを変調して前記第2の変調信号よりも短いパルス周期及び小さな振幅を有する第1の変調信号を生成する第1変調部と、前記第2変調部により生成された第2の変調信号と、前記第1変調部により生成された第1の変調信号とを加算して加算変調信号を生成する信号加算部と、前記信号加算部により生成された加算変調信号に基づいて前記複数の光源を発光させる発光制御部と、を有する、送信装置と、互いに異なる色の光を受光して受光強度を出力する複数の受光素子と、前記送信装置が発光した光を受光した場合に、前記複数の受光素子から出力された受光強度の組み合わせを色度座標上の色度点を示す受信信号に変換する色度座標変換部と、前記色度座標変換部による変換処理で得られる受信信号を前記第2の変調信号のパルス周期毎に平均化して平均化信号を生成する平均化部と、前記平均化部により生成された平均化信号から前記第2の送信データを復調する第2の復調部と、前記第2の復調部により復調された第2の送信データに基づいて前記第2の変調信号のレプリカ信号を生成するレプリカ信号生成部と、前記レプリカ信号生成部により生成されたレプリカ信号を前記受信信号から減算して減算信号を出力する信号減算部と、前記信号減算部から出力された減算信号に基づいて前記第1の送信データを復調する第1の復調部と、を有する、受信装置と、を含む、可視光通信システムが提供される。
このように、短いパルス周期及び小さな振幅で送信される高速伝送信号と、長いパルス周期及び大きな振幅で送信される低速伝送信号とを加算して送信することで、一般的な駆動回路や発光素子を利用して近距離の高速データ伝送と長距離の低速データ伝送とを同時に実現することが可能になる。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、互いに異なる色の光パルスを発光する複数の光源を有する送信装置が、第1の送信データを変調して第1の変調信号を生成する第1変調ステップと、第2の送信データを変調して前記第1の変調信号よりも長いパルス周期及び大きな振幅を有する第2の変調信号を生成する第2変調ステップと、前記第1変調ステップで生成された第1の変調信号と、前記第2変調ステップで生成された第2の変調信号とを加算して加算変調信号を生成する信号加算ステップと、前記信号加算ステップで生成された加算変調信号に基づいて前記複数の光源を発光させる発光制御ステップと、を含む、可視光通信方法が提供される。
このように、短いパルス周期及び小さな振幅で送信される高速伝送信号と、長いパルス周期及び大きな振幅で送信される低速伝送信号とを加算して送信することで、一般的な駆動回路や発光素子を利用して近距離の高速データ伝送と長距離の低速データ伝送とを同時に実現することが可能になる。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、互いに異なる色の光を受光して受光強度を出力する複数の受光素子を有する受信装置が、長いパルス周期及び大きな振幅を有する第2の変調信号と、短いパルス周期及び小さな振幅を有する第1の変調信号とを加算して得られる信号に基づく発光制御を受けて発せられた光を受光した場合、前記複数の受光素子から出力された受光強度の組み合わせを色度座標上の色度点を示す受信信号に変換する色度座標変換ステップと、前記色度座標変換ステップにおける変換処理で得られた受信信号を前記第2の変調信号のパルス周期毎に平均化して平均化信号を生成する平均化ステップと、前記平均化ステップで生成された平均化信号から前記第2の変調信号に対応する第2の送信データを復調する第2の復調ステップと、前記第2の復調ステップで復調された第2の送信データに基づいて前記第2の変調信号のレプリカ信号を生成するレプリカ信号生成ステップと、前記レプリカ信号生成ステップで生成されたレプリカ信号を前記受信信号から減算して減算信号を出力する信号減算ステップと、前記信号減算ステップから出力された減算信号に基づいて前記第1の変調信号に対応する第1の送信データを復調する第1の復調ステップと、を含む、可視光通信方法が提供される。
このように、短いパルス周期及び小さな振幅で送信される高速伝送信号と、長いパルス周期及び大きな振幅で送信される低速伝送信号とを加算して送信することで、一般的な駆動回路や発光素子を利用して近距離の高速データ伝送と長距離の低速データ伝送とを同時に実現することが可能になる。上記の受信装置は、このような加算信号から各信号成分を分離して各データを復調することができる。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、互いに異なる色の光パルスを発光する複数の光源を有する送信装置が、第2の送信データを変調して第2の変調信号を生成する第2変調ステップと、第1の送信データを変調して前記第2の変調信号よりも短いパルス周期及び小さな振幅を有する第1の変調信号を生成する第1変調ステップと、前記第2変調ステップで生成された第2の変調信号と、前記第1変調ステップで生成された第1の変調信号と、を加算して加算変調信号を生成する信号加算ステップと、前記信号加算ステップで生成された加算変調信号に基づいて前記複数の光源を発光させる発光制御ステップと、互いに異なる色の光を受光して受光強度を出力する複数の受光素子を有する受信装置が、前記送信装置が発光した光を受光した場合に、前記複数の受光素子から出力された受光強度の組み合わせを色度座標上の色度点を示す受信信号に変換する色度座標変換ステップと、前記色度座標変換ステップにおける変換処理で得られる受信信号を前記第2の変調信号のパルス周期毎に平均化して平均化信号を生成する平均化ステップと、前記平均化ステップで生成された平均化信号から前記第2の送信データを復調する第2の復調ステップと、前記第2の復調ステップにより復調された第2の送信データに基づいて前記第2の変調信号のレプリカ信号を生成するレプリカ信号生成ステップと、前記レプリカ信号生成ステップで生成されたレプリカ信号を前記受信信号から減算して減算信号を生成する信号減算ステップと、前記信号減算ステップで生成された減算信号に基づいて前記第1の送信データを復調する第1の復調ステップと、を含む、可視光通信方法が提供される。
このように、短いパルス周期及び小さな振幅で送信される高速伝送信号と、長いパルス周期及び大きな振幅で送信される低速伝送信号とを加算して送信することで、一般的な駆動回路や発光素子を利用して近距離の高速データ伝送と長距離の低速データ伝送とを同時に実現することが可能になる。
なお、上記の各構成要素又はデータを区別するために付された第1、第2、第3の表現は、処理の順番やデータ構造を規定するために設けられたものではない点に注意されたい。また、これらの表現は、後述する実施形態において用いられている第1、第2、第3の表現や、特許請求の範囲に記載された第1、第2、第3の表現との間の対応関係を示すものではない点にも注意されたい。
以上説明したように本発明によれば、高速なデータ通信環境と、比較的低速ではあるが安定したデータ通信環境とを同時に実現することが可能な可視光通信システムを構築することができる。
色座標多重方式を採用した可視光通信システムのシステム構成例を示す説明図である。 色座標多重方式における変調マッピング方法の一例を示す説明図である。 色座標多重方式における変調マッピング方法の一例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る変調マッピング方法の一例を示す説明図である。 本実施形態に係る変調マッピング方法の一例を示す説明図である。 本実施形態に係る発光素子の駆動波形の一例を示す説明図である。 本実施形態に係る送信装置の機能構成例を示す説明図である。 本実施形態に係る受信装置の機能構成例を示す説明図である。 本実施形態の第1変形例に係る送信装置の機能構成を示す説明図である。 本実施形態の第1変形例に係る変調マッピング方法の一例を示す説明図である。 本実施形態の第1変形例に係る受信装置の機能構成を示す説明図である。 本実施形態の第2変形例に係る可視光通信システムのシステム構成例を示す説明図である。 本実施形態及び当該実施形態の各変形例に係る可視光通信方法の応用例を示す説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[説明の流れについて]
ここで、以下に記載する本発明の実施形態に関する説明の流れについて簡単に述べる。まず、図1〜図3を参照しながら、色座標多重方式に係る可視光通信方法について説明する。この説明の中で、従前の色座標多重方式に係る可視光通信システム10が抱える技術的課題について説明する。その後で、図4〜図13を参照しながら、本発明の一実施形態に係る可視光通信方法について詳細に説明する。
<はじめに>
はじめに、本発明に係る実施形態について詳細に説明するに先立ち、同実施形態に係る技術の理解を助けるため、従前の色座標多重方式に係る可視光通信方法について述べる。
(可視光通信システム10の構成)
まず、図1を参照しながら、色座標多重方式に係る可視光通信システム10の構成について説明する。可視光通信システム10は、入力データを表色系(color system)の色度座標(chromaticity coordinates)上に配置された色度点にマッピングし、当該色度点に対応する色光で入力データを多重伝送する構成に特徴を有する。本稿では、このような多重伝送方式のことを色座標多重方式と呼ぶ。
図1に示すように、可視光通信システム10には、送信装置100と、受信装置130とが含まれる。送信装置100は、データを所定の色度点にマッピングして受信装置130に送信する。受信装置130は、送信装置100から受光した光の色と色度座標上に配置された所定の色度点とを比較して元の入力データを復調する。以下、送信装置100による変調処理、及び受信装置130による復調処理等について、より詳細に説明する。
(送信装置100による変調処理等について)
まず、送信装置100による変調処理等について説明する。
図1に示すように、送信装置100は、色座標変調部102と、座標系変換部104と、複数の発光部106とを有する。なお、発光部106は、LED等の光源、及び当該光源を駆動するための駆動回路により構成される。また、座標系変換部104は、各発光部106の発光量を制御する発光制御手段を含んでいる。
まず、色座標変調部102には、送信されるデータが入力される。データが入力されると、色座標変調部102は、入力データ(デジタル値)を所定の表色系の色度座標上に配置された所定の色度点にマッピングする。色度点が配置される表色系としては、例えば、国際照明委員会(CIE;Commission Internationale de l’Eclairage)により規定されたCIE表色系(RGB、XYZ(Yxy)、L*u*v*、L*a*b*等)、マンセル表色系、又はオストワルト表色系等が利用される。例えば、入力データは、図2に示すような色座標上の色度点にマッピングされる。但し、図2に示した色度座標は、Yxy表色系のものである。
図2の例においては、表色系に所定の色度点配置Sが設定されている。図2に例示した色度点配置Sは、デジタル値を4ビット多重する場合(多重度=16)に用いられるものである。そのため、図2に例示した色度点配置Sには、16個の色度点S0〜S15が含まれている。色度点配置Sに含まれる色度点S0〜S15には、図3に示すようにデジタル値が対応付けられている。そこで、色座標変調部102は、入力データ(デジタル値)に対応する色度点S0〜S15を選択する。色座標変調部102により色度点が選択されると、その色度点の色度座標値(x,y)が座標系変換部104に入力される。なお、表色系及び色度点配置Sの情報は受信装置130との間で共有される。
再び図1を参照する。上記の通り、座標系変換部104には、色座標変調部102により、入力データに応じて選択された色度点の色度座標値(x,y)が入力される。座標系変換部104は、入力された色度座標値(x、y)に対応する赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の混合比率を算出する。つまり、座標系変換部104は、表色系をRGB形式に変換し、色座標変調部102により選択された色度点を変換後のRGB形式で表現する。さらに、座標系変換部104は、上記のようにして算出された赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の混合比率に基づき、赤色光(R)、緑色光(G)、青色光(B)を発光する個々の発光部106に供給すべき駆動電圧を設定する。但し、この駆動電圧は、複数の発光部106により発光される総光量が所定値になるように設定される。
なお、座標系変換部104は、駆動電圧を設定する際、所定時間内に各発光部106から発光される積算光量が上記の混合比率となるように駆動電圧を設定するように構成されていてもよい。このような構成にすると、送信装置100がPWM制御に対応した照明機器であっても、PWM周期に合わせて積算光量と色度座標値(x、y)とを対応付けることにより、PWM制御による影響を除去することが可能になる。このようにして座標系変換部104により設定された駆動電圧の情報は、制御信号として、それぞれ対応する色の発光部106に入力される。
上記の通り、送信装置100には、赤色光(R)を発光する発光部106、緑色光(G)を発光する発光部106、青色光(B)を発光する発光部106が設けられている。座標系変換部104から駆動電圧の制御信号が入力されると、各発光部106は、制御信号に応じて駆動され、対応する色光を発光する。例えば、赤色(R)に対応する発光部106は、赤色光(R)の混合比率に応じて設定された駆動電圧の制御信号に応じて赤色光(R)を発光する。より具体的には、各発光部106に設けられた駆動回路に制御信号が入力され、駆動回路から駆動電圧がLED等の光源に供給されて各色の光が発せられる。光源としては、例えば、LED、LD、SLD等の半導体発光素子、又は、蛍光灯、ブラウン管(CRT)ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ(PDP)装置、有機電界発光(EL)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置等が用いられる。
上記の通り、送信装置100は、入力データのデジタル値を色度座標にマッピングして送信する。そのため、光源の種類に依存しない。例えば、LEDの白色光スペクトルでは、赤色光(R)、緑色光(G)、青色光(B)の周波数帯において鋭いピークが観測される。一方、ディスプレイ装置の白色光スペクトルでは、赤色光(R)、緑色光(G)、青色光(B)の周波数帯において小さなピークが観測されるものの、全体的にブロードな分布形状が観測される。波長変調方式や振幅変調方式においては、このようなスペクトル形状の違いが復調データの違いとして現れてしまう。一方、色座標多重方式の場合、色度座標上でデータが変調マッピングされているため、光源の種類が違っていてもデータは同じように復調される。そのため、光源に種々の発光手段を用いることができるのである。
なお、発光部106には、複数の光源が搭載されていてもよい。この場合、発光部106に設けられた駆動回路は、上記の制御信号に応じて複数の光源に共通して駆動電圧を供給するように構成される。但し、複数の光源が搭載されている場合、発光部106に設けられた駆動回路は、発光部106の発光量を調整する際に、発光させる光源の数を調整するように構成されていてもよい。このように複数の光源を利用することで、光源の種類に依らず、発光部106から発せられる光の強度を大きくすることができるようになる。
以上、送信装置100の機能構成について説明した。上記の構成を適用すると、色度座標を利用してデータ伝送するため、送信装置100が備える発光部106の数を越えた多値数にデータを変調することが可能になる。そのため、1つのパルスで送信可能なデータ量が増大し、より高速なデータ伝送が可能になる。また、色光の混合比率にデータを変調しているため、伝送路で発生する光量減衰の影響が小さく抑えられ、伝送誤り率が低減される。さらに、光源の種類を選ばないという利点もある。また、色度座標は色相と彩度とを同時に表現するものである。そのため、色度座標に入力データをマッピングして変調することで、彩度の分だけ入力データの多重度を高めることができる。
(受信装置130による復調処理等について)
次に、受信装置130による復調処理等について説明する。
図1に示すように、受信装置130は、複数の受光部132と、座標系変換部134と、色座標復調部136とを有する。なお、受光部132は、カラーフィルタ、光電変換素子、A/D変換回路により構成される。
上記の通り、送信装置100から受信装置130に向けて入力データに対応する色光が発せられる。複数の発光部106から発せられた複数の色光は、伝送路において混合される。混合された色光は、受信装置130が有する複数の受光部132により受光される。受光部132は、特定の分光感度特性を持つカラーフィルタを有している。受光部132により受光された混合光は、カラーフィルタに入射されて所定の色光に分離される。カラーフィルタを通過した色光は、受光部132が有する光電変換素子に入射される。光電変換素子は、カラーフィルタを通過した色光の受光量に比例した電流を出力する。
例えば、赤色(R)に対応する受光部132の光電変換素子は、赤色光(R)の受光量に比例した電流が出力される。同様に、緑色(G)及び青色(B)に対応する受光部132の光電変換素子は、それぞれ緑色光(G)及び青色光(B)の受光量に比例した電流が出力される。なお、上記の光電変換素子としては、例えば、フォトダイオード(PD;Photo Diode、pn型PD、pin型PD、APD;Avalanche Photodiode)が用いられる。受光部132の光電変換素子から出力された電流は、受光部132が有するA/D変換回路に入力される。A/D変換回路では、光電変換素子から入力された電流値が各色光の受光量に対応する輝度信号(R,G,B)に変換される。A/D変換回路から出力された輝度信号は、座標系変換部134に入力される。
受光部132から各色光の輝度信号が入力されると、座標系変換部134は、各色光に対応する輝度信号(R,G,B)を元の色度座標値(x,y)に変換する。例えば、Yxy表色系の場合、座標系変換部134は、人間の目に対応する分光感度を示す等色関数を用いて、上記の輝度信号(R,G,B)から三刺激値(X,Y,Z)を算出し、その算出結果から色度座標値(x,y)を算出する。なお、送信装置100からPWM周期に合わせて信号が送信される場合、座標系変換部134は、1つのPWM周期の間に各受光部132から出力される輝度信号(R,G,B)を積算し、その積算値に基づいて色度座標値(x,y)を算出する。このようにして算出された色度座標値(x,y)は、色座標復調部136に入力される。
色度座標値(x,y)が入力されると、色座標復調部136は、入力された色度座標値(x,y)に基づいて元の送信データを復調する。まず、色座標復調部136は、色度座標上に配置された所定の色度点(図2を参照)と色度座標値(x,y)との間の距離を算出し、距離が最も近い所定の色度点を検出する。例えば、送信データのデジタル値が0x7である場合、伝送路におけるノイズ等の影響が小さければ色度点S7が検出される。この場合、色座標復調部136は、図3の表を参照して色度点S7に対応するデジタル値0x7を出力する。このようにして送信データが復調される。
以上、受信装置130の機能構成について説明した。上記の通り、各色に対応する受光量に基づいて色度座標値が算出される。また、算出された色度座標値に基づいて元のデータが復調される。そのため、伝送路における光量の減衰に起因して発生する伝送誤り率の増加を抑制することができる。
なお、図1には、ある色度点S2、S8、S6に対応する発光タイミング及び発光量(波形)の一例が示されている。この例に示すように、各色度点に対応するデータは、各発光部106から発せられる光の光量比率に変調されて伝送される。そのため、発光部106の数以上に多重度を高めることができる上、伝送路における光量減少に強い。なお、図2は、XYZ表色系で表現されている。また、色度座標値(x,y)は、各受光部132が受信した光の光量に対応する輝度信号(R,G,B)を下記の式(1)により変換した結果(X,Y,Z)に基づいて、下記の式(2)のようにして算出される。
Figure 0005394843
上記の式(1)及び式(2)による変換処理は、座標系変換部134により実行される。このようにして座標系変換部134により得られた色度座標値(x,y)は、色座標復調部136に入力される。そして、色座標復調部136により、入力された色度座標値に最も近い色度点が選択され、その色度点に対応するデータ(デジタル値)が図3に基づいて復調される。受信装置130においては、このようにして送信データが復元される。
以上、色座標多重方式に係る可視光通信システム10について説明した。この方式(例えば、特開2007−8091744号公報を参照)は、色座標上で自由に情報点(色度点)を設定できるため、発光色や伝送速度の設定に自由度があり、かつ、他の色多重方式に比べて光伝搬路における減衰や外乱の影響に強いという利点がある。また、色座標多重方式で用いられるRGB発光のLEDは、白色LEDよりも光変調時の応答速度が速く、数10MHz程度の応答速度を期待できる。そのため、上記の可視光通信システム10は、白色LEDを用いるシステムに比べ、格段に高速なデータ伝送を実現できる。
さて、LEDの発光強度を制御するためには、LEDへ供給する電流を任意に制御する必要がある。多くの場合、照明LEDを駆動するためには数百mAから数A程度の大電流が必要とされる。さらに、駆動電流量の変化に応じて負荷インピーダンスが変化するため、LEDの発光強度を任意かつ高速に制御することが可能な駆動回路の実現は困難である。しかし、LEDの発光強度の変化量(RGB信号の振幅)を小さくして駆動電流値の変化を小さくすると駆動回路への負担が低減されるため、高速な制御を行うことが可能になる。但し、RGB信号の振幅が小さくなることで信号対雑音比(SNR)が減少し、伝送品質が劣化してしまう。
後述する実施形態に係る技術は、このような問題に鑑みて考案されたものである。以下、本発明の一実施形態に係る可視光通信方法について説明する。
<実施形態>
本発明の一実施形態について説明する。本実施形態は、色座標多重方式に係る可視光通信システムにおいて、発光素子及び駆動回路の応答速度に起因して発生する変調信号の劣化を避けるため、低速度で大振幅の変調信号と、高速度で小振幅の変調信号とを加算して伝送する可視光通信方法を提案するものである。また、加算された変調信号を受信側で分離して元のデータを復調する方法についても提案する。本実施形態に係る技術を用いることにより、一般に用いられる照明用LED及び駆動回路を利用して、データ伝送速度の高いデータ伝送環境と、安定性の高いデータ伝送環境とを両立させた可視光通信システムが提供される。以下、この可視光通信システムの構成について詳細に説明する。
[変調方式について]
まず、本実施形態に係る変調方式について説明する。上記の通り、本実施形態に係るシステムにおいては、大電流振幅でのLED駆動が可能な比較的低い伝送速度(例えば、100kbps以下)の変調信号と、小電流振幅でのみLED駆動が可能な比較的高い伝送速度(例えば、1Mbps以上)の変調信号とを加算して得られる加算信号によりLEDを発光させる発光制御が行われる。
先に述べた通り、小電流振幅で変調した高い伝送速度の信号(以下、高速信号)は、大電流振幅で変調した低い伝送速度の信号(以下、低速信号)に比べてSNRが小さい。受信側では、信号を復調するための、ある値以上のSNRが必要であるため、高速信号の通信距離は、低速信号の通信距離に比べて短くなる。しかし、本実施形態に係るシステムにおいては、SNRが大きいが低い伝送速度の低速信号と、SNRは小さいが高い伝送速度の高速信号とが加算されて同時に伝送される。そのため、通信距離が大きく、高い伝送速度の信号では復調に必要なSNRが得られない場合でも、低い伝送速度の信号により確実な通信が可能になり、通信距離が小さく、所要のSNRが得られる場合には、高い伝送速度の信号により大量の情報を伝送することが可能になる。
ここで、図4を参照する。図4には、データを変調して低速信号を生成するための色度点配置(A)と、データを変調して高速信号を生成するための色度点配置(B)とが示されている。但し、図4には、4つの色度点をxy色座標上に配置する例が示されている。先に述べた通り、各色度点は、色座標上に任意に設定することができる。但し、RGBを頂点とする3角形の中で、可能な限り信号点距離が大きくなるように設定することにより高いSNRを期待することができる。そのため、低速信号の変調に用いる色度点は、図4(A)に示すように、信号点距離が大きくなるように設定されている。
また、信号点距離は、LEDに供給される電流振幅に対応する。そして、LEDに供給される電流振幅が小さいほど、高速にLEDを駆動させることができる。そのため、高速信号の変調に用いる各色度点は、図4(B)に示すように、信号点距離が小さくなるように配置される。但し、各信号点は、システムが要求する最低SNRを下回らない範囲に配置される。本実施形態に係る変調方式においては、送信データが図4(A)(B)に示す色度点配置に基づいて変調され、変調信号として低速信号及び高速信号が生成される。そして、低速信号(A)と高速信号(B)とが加算され、発光素子を駆動するための加算信号(C)が生成される。加算信号(C)の色度点配置は、図5のように表現される。
また、加算信号(C)のLED駆動波形は、例えば、図6(C)のように表現される。図6(A)は、低速信号(A)のLED駆動波形である。一方、図6(B)は、高速信号(B)のLED駆動波形である。但し、低速信号(A)のLED駆動波形と高速信号(B)のLED駆動波形との間の振幅比は、図4及び図5に示した色度点配置における信号間距離の比と同じに設定されている。また、図6は、1つの色に対応するLED駆動波形を示したものである。
図6から分かるように、低速信号(A)のLED駆動波形は、振幅が大きく、パルスの周期が長い。そのため、低速信号(A)のLED駆動波形に基づいてLEDを駆動すると、低周波数かつ大振幅の光パルス列がLEDから射出される。また、高速信号(B)のLED駆動波形は、振幅が小さく、パルスの周期が短い。そのため、高速信号(B)のLED駆動波形に基づいてLEDを駆動すると、高周波数かつ小振幅の光パルス列がLEDから射出される。一方、加算信号(C)のLED駆動波形は、大きな振幅を持つ低速信号(A)のLED駆動波形の1パルス周期の中に、小さな振幅を持つ高速信号(B)のLED駆動波形に対応するパルス列が乗った波形となる。
従って、低速信号(A)の1パルス周期に相当する区間に注目すると、周期の短い高速信号(B)に対応するパルス列が存在するものの、その区間内における振幅の変化量は小さいため、発光素子や駆動回路に過剰な負荷がかからない。一方、加算信号(C)において大きな振幅変化が発生する周期は、低速信号(A)のLED駆動波形が持つパルス周期と同じであるため、発光素子や駆動回路に過剰な負荷がかからない。そのため、加算信号(C)を利用して、一般の発光素子や駆動回路を用いて低速信号(A)と高速信号(B)とを同時に伝送することができる。
なお、ここでは低速信号(A)と高速信号(B)とを加算して加算信号(C)を生成する方法を示したが、例えば、図5(C)に示した色度点配置を利用し、同時に送信する2つのデータを図5(C)の各色度点にマッピングして加算信号(C)を生成する方法も考えられる。このような変形例についても、本実施形態の技術的範囲に含まれる。
[送信装置200の機能構成]
次に、図7を参照しながら、本実施形態の可視光通信システムを構成する送信装置200の機能構成について説明する。図7は、本実施形態に係る送信装置200の機能構成例を示す説明図である。
図7に示すように、送信装置200は、主に、第1色座標変調部202と、第2色座標変調部204と、加算器206、208と、座標系変換部210と、D/A変換部212、214、216と、駆動回路218、220、222と、発光素子224(LED)とにより構成される。なお、ここでは発光素子224としてLEDを例示するが、例えば、各種の発光ダイオードやディスプレイデバイス等を発光素子224として用いてもよい。また、以下の説明では低速信号により送信されるデータと、高速信号により送信されるデータとが異なるものとして説明するが、同じデータを送信するように構成してもよい。
まず、第1色座標変調部202に高速伝送用のデータ(High Rate Data)が入力される。また、第2色座標変調部204に低速伝送用のデータ(Low Rate Data)が入力される。第1色座標変調部202に入力された高速伝送用のデータは、図4(B)に示す高速伝送用の色度点配置に変調マッピングされ、高速信号(B)が生成される。高速信号(B)は、色度座標上の色度点(x,y)で表現される。第1色座標変調部202により生成された高速信号(B)は、加算器206、208に入力される。
同様に、第2色座標変調部204に入力された低速伝送用のデータは、図4(A)に示す低速伝送用の色度点配置に変調マッピングされ、低速信号(A)が生成される。低速信号(A)は、色度座標上の色度点(x,y)で表現される。第2色座標変調部204により生成された低速信号(A)は、加算器206、208に入力される。
図7に示すように、高速信号(B)のx成分(x)、及び低速信号(A)のx成分(x)は、加算器206に入力される。そして、加算器206において、高速信号(B)のx成分(x)及び低速信号(A)のx成分(x)が加算され、加算信号(C)のx成分(x)として座標系変換部210に入力される。同様に、高速信号(B)のy成分(y)、及び低速信号(A)のy成分(y)は、加算器208に入力される。そして、加算器208において、高速信号(B)のy成分(y)及び低速信号(A)のy成分(y)が加算され、加算信号(C)のy成分(y)として座標系変換部210に入力される。
上記の通り、座標系変換部210には、図5(C)に示す色度座標上の色度点(x,y)で表現される加算信号(C)が入力される。座標系変換部210に入力された加算信号(C)は、上記の式(1)及び式(2)から導かれる変換式(xy to RGB)を用いて輝度信号(R,G,B)に変換される。座標系変換部210の変換処理により得られた輝度信号は、色毎にD/A変換部212、214、216に入力される。D/A変換部212、214、216に入力された輝度信号は、図6に示すようなLED駆動波形を有するアナログ信号に変換される。D/A変換部212、214、216から出力されたアナログ信号は、それぞれ駆動回路218、220、222に入力される。
駆動回路218は、入力されたアナログ信号に基づいて発光素子224(赤色LED;R)の発光強度を制御する。また、駆動回路220は、入力されたアナログ信号に基づいて発光素子224(緑色LED;G)の発光強度を制御する。そして、駆動回路222は、入力されたアナログ信号に基づいて発光素子224(青色LED;B)の発光強度を制御する。そして、発光素子329から加算信号(x,y)に対応する光が発せられる。
以上、本実施形態に係る送信装置200の機能構成について説明した。上記の通り、本実施形態においては、高速/低振幅の変調信号(高速信号)と、低速/高振幅の変調信号(低速信号)とを加算して得られる加算信号に基づいて発光制御が行われる。そのため、駆動回路218、220、222、及び発光素子224に過度の負荷をかけることなく、伝送品質は低いが高速なデータ伝送と、低速ではあるが伝送品質の高いデータ伝送とが同時に実現される。
[受信装置230の機能構成]
次に、図8を参照しながら、本実施形態の可視光通信システムを構成する受信装置230の機能構成について説明する。図8は、本実施形態に係る受信装置230の機能構成例を示す説明図である。なお、受信装置230は、上記の送信装置200の発光素子224から発せられた光を受光するものとする。
図8に示すように、受信装置230は、主に、受光素子232(PD)と、A/D変換部234、236、238と、座標系変換部240と、平均化部242と、第2色座標復調部244と、低速信号生成部246と、低速信号除去部248と、第1色座標復調部250とにより構成される。なお、ここでは受光素子232としてPD(フォトダイオード)を例示するが、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等を受光素子232として用いてもよい。
まず、送信装置200から発せられた光は、受光素子232により受光される。受光素子232により受光された光は、RGB信号に変換され、色毎にA/D変換部234、236、238に入力される。A/D変換部234、236、238では、受光素子232から入力されたアナログのRGB信号がデジタルのRGB信号に変換される。そして、A/D変換部234、236、238でデジタル化されたRGB信号は、座標系変換部240に入力される。
RGB信号が入力されると、座標系変換部240は、上記の式(1)及び式(2)に基づいて、入力されたRGB信号をxy色度座標上の色度点(x,y)で表現される信号に変換する。座標系変換部240の変換処理により得られた色度点(x,y)の信号は、平均化部242、及び低速信号除去部248に入力される。色度点(x,y)の信号が入力されると、平均化部242は、上記の低速信号(A)の1パルス周期を単位とする変調周期毎に入力信号(x,y)の値を平均化して平均化信号を生成する。
このようにして低速信号(A)のパルス周期毎に入力信号の値が平均化されることにより、高速信号(B)の成分が取り除かれた平均化信号が得られる。平均化部242により生成された平均化信号は、第2色座標復調部244に入力される。平均化信号が入力されると、第2色座標復調部244は、入力された平均化信号から、図4(A)に示す色度点配置に基づいて低速信号(A)に対応する低速伝送用のデータを復調する。第2色座標復調部244により復調された低速伝送用のデータは、低速信号生成部246に入力されると共に、図示しない他の構成要素に向けて出力される。
第2色座標復調部244により復調された低速伝送用のデータが入力されると、低速信号生成部246は、入力された低速伝送用のデータを図4(A)に示す低速伝送用の色度点配置に変調マッピングし、低速信号(A)のレプリカ信号を生成する。そして、低速信号生成部246により生成された低速信号(A)のレプリカ信号(x,y)は、低速信号除去部248に入力される。低速信号(A)のレプリカ信号が入力されると、低速信号除去部248は、座標系変換部240から入力された色度点(x,y)の信号から、入力されたレプリカ信号(x,y)を減算する。
このようにして加算信号(C)に対応する色度点(x,y)の信号から、低速信号(A)のレプリカ信号を除去することにより、高速信号(B)の成分(x,y)が得られる。低速信号除去部248の減算処理により得られた高速信号(B)の成分(x,y)は、第1色座標復調部250に入力される。高速信号(B)の成分(x,y)が入力されると、第1色座標復調部250は、図4(B)に示す色度点配置に基づいて高速信号(B)の成分(x,y)から高速伝送用のデータを復調する。第1色座標復調部250により復調された高速伝送用のデータは、図示しない他の構成要素に向けて出力される。
以上、本実施形態に係る受信装置230の機能構成について説明した。上記の通り、本実施形態においては、低速信号(A)と高速信号(B)とを加算した加算信号(C)に基づく発光制御により発せられる光を用いてデータが伝送される。受信装置230は、加算信号(C)に対応する受信信号から、低速信号(A)の成分と高速信号(B)の成分とを分離し、それぞれ復調して低速伝送用のデータと高速伝送用のデータとを復元する。このとき、本実施形態においては、低速信号(A)の変調周期毎に受信信号を平均化することで高速信号(B)の成分を除去し、低速信号(A)のレプリカ信号を受信信号から減算することで高速信号(B)の成分を得る方法が用いられている。
このような構成にすることで、受信信号に含まれる低速信号(A)の成分と高速信号(B)の成分とを分離することが可能になり、低速伝送用のデータと高速伝送用のデータとを同時に得ることができるようになる。但し、送信装置200と受信装置230との間の距離が離れていたりすると、高速伝送用のデータが正しく復調されていない場合がある。なお、高速伝送用のデータに対する誤り検出等の処理は、第1色座標復調部250の後段において実施される。
<変形例1:低速/中速/高速伝送用データの多重伝送方法>
上記の例では、低速伝送用のデータ及び高速伝送用のデータを同時に送信する方法が示された。しかし、本実施形態に係る可視光通信方法は、3つ以上のデータを互いに異なる伝送速度で変調して同時に伝送する可視光通信方法に拡張することができる。ここでは、3つのデータを低速、中速、高速の3通りの伝送速度で変調して同時に伝送する可視光通信システム(変形例1)について説明する。
[送信装置300の機能構成]
次に、図9を参照しながら、変形例1に係る可視光通信システムを構成する送信装置300の機能構成について説明する。図9は、変形例1に係る送信装置300の機能構成例を示す説明図である。
図9に示すように、送信装置300は、主に、第1色座標変調部302と、第2色座標変調部304と、第3色座標変調部306と、加算器308、310、312、314と、座標系変換部316と、D/A変換部318、320、322と、駆動回路324、326、328と、発光素子329(LED)とにより構成される。なお、ここでは発光素子329としてLEDを例示するが、例えば、各種の発光ダイオードやディスプレイデバイス等を発光素子329として用いてもよい。また、以下の説明では低速信号により送信されるデータと、中速信号により送信されるデータと、高速信号により送信されるデータとが異なるものとして説明するが、同じデータを送信するように構成してもよい。
まず、第1色座標変調部302に高速伝送用のデータ(High Rate Data)が入力される。また、第2色座標変調部304に中速伝送用のデータ(Middle Rate Data)が入力される。さらに、第3色座標変調部306に低速伝送用のデータ(Low Rate Data)が入力される。第1色座標変調部302に入力された高速伝送用のデータは、高速伝送用の色度点配置に変調マッピングされ、高速信号が生成される。高速信号は、色度座標上の色度点(xH,yH)で表現される。第1色座標変調部302により生成された高速信号は、加算器308、310に入力される。
同様に、第2色座標変調部304に入力された中速伝送用のデータは、中速伝送用の色度点配置に変調マッピングされ、中速信号が生成される。中速信号は、色度座標上の色度点(x,y)で表現される。第2色座標変調部304により生成された中速信号は、加算器312、314に入力される。また、第3色座標変調部306に入力された低速伝送用のデータは、低速伝送用の色度点配置に変調マッピングされ、低速信号が生成される。低速信号は、色度座標上の色度点(x,y)で表現される。第3色座標変調部306により生成された低速信号は、加算器312、314に入力される。
図9に示すように、中速信号のx成分(x)、及び低速信号のx成分(x)は、加算器312に入力される。そして、加算器312において、中速信号のx成分(x)及び低速信号のx成分(x)が加算され、加算信号のx成分(xM+L)が出力される。そして、加算器312から出力された加算信号のx成分(xM+L)は、加算器308に入力される。同様に、中速信号のy成分(y)、及び低速信号のy成分(y)は、加算器314に入力される。そして、加算器314において、中速信号のy成分(y)及び低速信号のy成分(y)が加算され、加算信号のy成分(yM+L)が出力される。そして、加算器314から出力された加算信号のy成分(yM+L)は、加算器310に入力される。
上記の通り、加算器308には、高速信号のx成分(x)、及び加算信号のx成分(xM+L)が入力される。そして、加算器308において、高速信号のx成分(x)及び加算信号のx成分(xM+L)が加算され、新たに加算信号のx成分(x)が出力される。そして、加算器308から出力された加算信号のx成分(x)は、座標系変換部316に入力される。同様に、加算器310には、高速信号のy成分(y)、及び加算信号のy成分(yM+L)が入力される。そして、加算器310において、高速信号のy成分(y)及び加算信号のy成分(yM+L)が加算され、新たに加算信号のy成分(y)が出力される。そして、加算器310から出力された加算信号のy成分(y)は、座標系変換部316に入力される。
上記の通り、座標系変換部316には、図10(C)に示す色度座標上の色度点(x,y)で表現される加算信号(C)が入力される。座標系変換部316に入力された加算信号(C)は、上記の式(1)及び式(2)から導かれる変換式(xy to RGB)を用いて輝度信号(R,G,B)に変換される。座標系変換部316の変換処理により得られた輝度信号は、色毎にD/A変換部318、320、322に入力される。D/A変換部318、320、322に入力された輝度信号はアナログ信号に変換される。そして、D/A変換部318、320、322から出力されたアナログ信号は、それぞれ駆動回路324、326、328に入力される。
駆動回路324は、入力されたアナログ信号に基づいて発光素子329(赤色LED;R)の発光強度を制御する。また、駆動回路326は、入力されたアナログ信号に基づいて発光素子329(緑色LED;G)の発光強度を制御する。そして、駆動回路328は、入力されたアナログ信号に基づいて発光素子329(青色LED;B)の発光強度を制御する。そして、発光素子329から加算信号(x,y)に対応する光が発せられる。
以上、変形例1に係る送信装置300の機能構成について説明した。上記の通り、変形例1においては、高速/低振幅の変調信号(高速信号)と、中速/中振幅の変調信号(中速信号)と、低速/高振幅の変調信号(低速信号)とを加算して得られる加算信号に基づいて発光制御が行われる。そのため、駆動回路324、326、328、及び発光素子329に過度の負荷をかけることなく、伝送品質は低いが高速なデータ伝送と、低速ではあるが伝送品質の高いデータ伝送と、これらの中間的な伝送品質及び伝送速度を持つデータ伝送とが同時に実現される。
[受信装置330の機能構成]
次に、図11を参照しながら、変形例1に係る可視光通信システムを構成する受信装置330の機能構成について説明する。図11は、変形例1に係る受信装置330の機能構成例を示す説明図である。なお、受信装置330は、上記の送信装置300の発光素子329から発せられた光を受光するものとする。
図11に示すように、受信装置330は、主に、受光素子332(PD)と、A/D変換部334、336、338と、座標系変換部340と、第1平均化部342と、第2平均化部344と、第3色座標復調部346と、低速信号生成部348と、第1低速信号除去部350と、第2低速信号除去部352と、第2色座標復調部354と、中速信号生成部356と、中速信号除去部358と、第1色座標復調部360とにより構成される。なお、ここでは受光素子232としてPD(フォトダイオード)を例示するが、例えば、CCDやCMOSイメージセンサ等を受光素子232として用いてもよい。
まず、送信装置300から発せられた光は、受光素子332により受光される。受光素子332により受光された光は、RGB信号に変換され、色毎にA/D変換部334、336、338に入力される。A/D変換部334、336、338では、受光素子332から入力されたアナログのRGB信号がデジタルのRGB信号に変換される。そして、A/D変換部334、336、338でデジタル化されたRGB信号は、座標系変換部340に入力される。
RGB信号が入力されると、座標系変換部340は、上記の式(1)及び式(2)に基づいて、入力されたRGB信号をxy色度座標上の色度点(x,y)で表現される信号に変換する。座標系変換部340の変換処理により得られた色度点(x,y)の信号は、第1平均化部342、及び第2低速信号除去部352に入力される。色度点(x,y)の信号が入力されると、第1平均化部342は、上記の中速信号の1パルス周期を単位とする変調周期毎に入力信号(x,y)の値を平均化して第1平均化信号を生成する。このようにして中速信号のパルス周期毎に入力信号の値が平均化されることにより、高速信号の成分が取り除かれた第1平均化信号が得られる。
第1平均化部342により生成された第1平均化信号は、第2平均化部344、及び第1低速信号除去部350に入力される。第1平均化信号が入力されると、第2平均化部344は、上記の低速信号の1パルス周期を単位とする変調周期毎に入力信号(x,y)の値を平均化して第2平均化信号を生成する。このようにして低速信号のパルス周期毎に入力信号の値が平均化されることにより、中速信号の成分が取り除かれた第2平均化信号が得られる。なお、上記の第1平均化部342により高速信号の成分が既に取り除かれているため、第2平均化信号は、低速信号の成分のみが含まれた信号になる。
第2平均化部344により生成された第2平均化信号は、第3色座標復調部346に入力される。第2平均化信号が入力されると、第3色座標復調部346は、入力された第2平均化信号から、低速伝送用の色度点配置に基づいて低速信号に対応する低速伝送用のデータを復調する。第3色座標復調部346により復調された低速伝送用のデータは、低速信号生成部348に入力されると共に、図示しない他の構成要素に向けて出力される。
第3色座標復調部346により復調された低速伝送用のデータが入力されると、低速信号生成部348は、入力された低速伝送用のデータを低速伝送用の色度点配置に変調マッピングし、低速信号のレプリカ信号を生成する。そして、低速信号生成部348により生成された低速信号のレプリカ信号(x,y)は、第1低速信号除去部350に入力される。低速信号のレプリカ信号が入力されると、第1低速信号除去部350は、第1平均化部342から入力された第1平均化信号から低速信号のレプリカ信号を減算する。
上記の通り、第1平均化信号は、高速信号の成分のみが除去された信号である。そのため、第1平均化信号から低速信号のレプリカ信号が減算されると、中速信号の成分が得られる。このようにして得られた中速信号の成分は、第2色座標復調部354に入力される。また、第1平均化部342は、低速信号のレプリカ信号を第2低速信号除去部352に入力する。低速信号のレプリカ信号が入力されると、第2低速信号除去部352は、座標系変換部340から入力された色度点(x,y)の信号から、低速信号のレプリカ信号(x,y)を減算する。減算後の信号は、中速信号除去部358に入力される。
また、第1低速信号除去部350から中速信号の成分(x,y)が入力された第2色座標復調部354は、中速伝送用の色度点配置に基づいて、入力された中速信号の成分(x,y)から中速伝送用のデータを復調する。第2色座標復調部354により復調された中速伝送用のデータは、中速信号生成部356に入力されると共に、図示しない他の構成要素に向けて出力される。
第2色座標復調部354により復調された中速伝送用のデータが入力されると、中速信号生成部356は、入力された中速伝送用のデータを中速伝送用の色度点配置に変調マッピングし、中速信号のレプリカ信号を生成する。そして、中速信号生成部356により生成された中速信号のレプリカ信号(x,y)は、中速信号除去部358に入力される。中速信号のレプリカ信号が入力されると、中速信号除去部358は、第2低速信号除去部352から入力された信号から中速信号のレプリカ信号を減算する。
このようにして加算信号に対応する色度点(x,y)の信号から、低速信号及び中速信号のレプリカ信号を除去することにより、高速信号の成分(x,y)が得られる。中速信号除去部358の減算処理により得られた高速信号の成分(x,y)は、第1色座標復調部360に入力される。高速信号の成分(x,y)が入力されると、第1色座標復調部360は、高速伝送用の色度点配置に基づいて高速信号の成分(x,y)から高速伝送用のデータを復調する。第1色座標復調部360により復調された高速伝送用のデータは、図示しない他の構成要素に向けて出力される。
以上、変形例1に係る受信装置330の機能構成について説明した。上記の通り、変形例1においては、低速信号、中速信号、及び高速信号を加算した加算信号に基づく発光制御により発せられる光を用いてデータが伝送される。受信装置330は、加算信号に対応する受信信号から、低速信号の成分、中速信号の成分、及び高速信号の成分を分離し、それぞれ復調して低速伝送用のデータ、中速伝送用のデータ、及び高速伝送用のデータを復元する。このような構成にすることで、低速伝送用のデータ、中速伝送用のデータ、及び高速伝送用のデータを同時に得ることができるようになる。
[変形例2:信号の空間多重を利用したシステム構成]
上記の例では、送信側で低速信号と高速信号(及び中速信号)とを加算して送信する構成としていた。しかし、低速/高振幅の光パルス列を発光する送信機と、高速/低振幅の光パルス列を発光する送信機とが同期して発光することにより、空間で両パルス列が多重されて受信機に到達する。このようなシステム構成にした場合においても、上記の受信装置230(受信装置330)で正しく受信信号を分離することができる。そこで、図12に、高速伝送用データを送信する第1送信系統と、低速伝送用データを送信する第2送信系統とを設けた送信装置400を用いて可視光通信システムを構築する例を示す。
第1送信系統は、図12に示すように、第1色座標変調部402と、座標系変換部404と、D/A変換部406、408、410と、駆動回路412、414、416と、発光素子418(LED)とにより構成される。また、第2送信系統は、第2色座標変調部432と、座標系変換部434と、D/A変換部436、438、440と、駆動回路442、444、446と、発光素子448(LED)とにより構成される。なお、第1及び第2送信系統は、個別の送信機により構成されていてもよいし、1台の送信機により構成されていてもよい。ここでは1台の送信機により構成されるものとする。
まず、第1色座標変調部402に高速伝送用のデータ(High Rate Data)が入力される。第1色座標変調部402に入力された高速伝送用のデータは、高速伝送用の色度点配置に変調マッピングされ、高速信号が生成される。このとき、高速信号は、色度座標上の色度点(x,y)で表現される。第1色座標変調部402により生成された高速信号は、座標系変換部404に入力される。
座標系変換部404に入力された高速信号は、上記の式(1)及び式(2)から導かれる変換式(xy to RGB)を用いて輝度信号(R,G,B)に変換される。そして、座標系変換部404の変換処理により得られた輝度信号は、色毎にD/A変換部406、408、410に入力される。D/A変換部406、408、410に入力された輝度信号はアナログ信号に変換され、それぞれ駆動回路412、414、416に入力される。駆動回路412、414、416は、それぞれ入力されたアナログ信号に基づいて発光素子418の発光強度を制御する。そして、発光素子418から高速信号(x,y)に対応する光が発せられる。
また、第2色座標変調部432に低速伝送用のデータ(Low Rate Data)が入力される。第2色座標変調部432に入力された低速伝送用のデータは、低速伝送用の色度点配置に変調マッピングされ、低速信号が生成される。このとき、低速信号は、色度座標上の色度点(x,y)で表現される。第2色座標変調部432により生成された低速信号は、座標系変換部434に入力される。
座標系変換部434に入力された低速信号は、上記の式(1)及び式(2)から導かれる変換式(xy to RGB)を用いて輝度信号(R,G,B)に変換される。そして、座標系変換部434の変換処理により得られた輝度信号は、色毎にD/A変換部436、438、440に入力される。D/A変換部436、438、440に入力された輝度信号はアナログ信号に変換され、それぞれ駆動回路442、444、446に入力される。駆動回路442、444、446は、それぞれ入力されたアナログ信号に基づいて発光素子448の発光強度を制御する。そして、発光素子448から低速信号(x,y)に対応する光が発せられる。
発光素子418から発せられた高速信号に対応する光と、発光素子448から発せられた低速信号に対応する光とは、空間内で多重されて受信装置230に入射する。受信装置230は、上記の加算信号に基づく発光制御を受けて発せられた光を受光した場合と同様にして、受信信号から低速信号と高速信号とを分離し、各信号を復調して低速伝送用データ及び高速伝送用データを復元する。ここでは上記の受信装置230に対応するシステム構成を例示したが、上記の受信装置330に対応するシステム構成に拡張することも可能である。この場合、送信装置400には、中速信号に基づいて発光制御する第2送信系統が設けられる。このように、送信側の構成を変形することができる。
[応用例について]
ここで、図13を参照しながら、本実施形態及び上記各変形例に係る可視光通信システムの応用例について説明する。この中で、本実施形態及び上記各変形例に係る技術を適用することで得られる効果についても説明する。図13は、本実施形態及び上記各変形例に係る可視光通信システムの応用例を示す説明図である。
可視光通信は、LED照明やLED広告表示板等を送信機として用い、1対多の情報伝送に利用されることが想定される。このような状況では、距離によらず、多数の受信者に対して所定の情報を確実に提供しながら、送信機(LED照明等)に近づいた受信者に対して更に多くの情報を提供するといったシステム構成が好ましい。本実施形態の技術を適用することにより、このようなシステム構成を実現することが可能になる。
例えば、図13に示すように、(1)低速(遠距離伝送)情報として見出しなどの簡易テキストを送信し、高速(近距離伝送)情報として詳細情報を含む大量テキストを送信する構成、(2)低速(遠距離伝送)情報としてテキストを送信し、高速(近距離伝送)情報として静止画を送信する構成、(3)低速(遠距離伝送)情報としてテキストを送信し、高速(近距離伝送)情報として音声案内を送信する構成、(4)低速(遠距離伝送)情報として現在地情報を送信し、高速(近距離伝送)情報として周辺地図データを送信する構成等が実現される。
また、本実施形態の技術を適用すると、一般のLED及び駆動回路を用いながらも、近距離(高SNR)における高い伝送速度の通信と、遠距離(低SNR)における低い伝送速度での通信とを同時に実現することができるようになる。仮に、本実施形態の技術を適用せずに、近距離(高SNR)における高い伝送速度の通信と、遠距離(低SNR)における低い伝送速度での通信とを同時に実現しようとすると、波長の異なるLED及びPDのセット、D/A変換回路、A/D変換回路、駆動回路等を複数用意する必要があり、回路規模が非常に増大してしまう。従って、本実施形態の技術を適用することで回路規模の削減効果も得られる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
10 可視光通信システム
100 送信装置
102 色座標変調部
104 座標系変換部
106 発光部
130 受信装置
132 受光部
134 座標系変換部
136 色座標復調部
200 送信装置
202 第1色座標変調部
204 第2色座標変調部
206、208 加算器
210 座標系変換部
212、214、216 D/A変換部
218、220、222 駆動回路
224 発光素子(LED)
230 受信装置
232 受光素子(PD)
234、236、238 A/D変換部
240 座標系変換部
242 平均化部
244 第2色座標復調部
246 低速信号生成部
248 低速信号除去部
250 第1色座標復調部
300 送信装置
302 第1色座標変調部
304 第2色座標変調部
306 第3色座標変調部
308、310、312、314 加算器
316 座標系変換部
318、320、322 D/A変換部
324、326、328 駆動回路
329 発光素子(LED)
330 受信装置
332 受光素子(PD)
334、336、338 A/D変換部
340 座標系変換部
342 第1平均化部
344 第2平均化部
346 第3色座標復調部
348 低速信号生成部
350 第1低速信号除去部
352 第2低速信号除去部
354 第2色座標復調部
356 中速信号生成部
358 中速信号除去部
360 第1色座標復調部
400 送信装置
402 第1色座標変調部
432 第2色座標変調部
404、434 座標系変換部
406、408、410、436、438、440 D/A変換部
412、414、416、442、444、446 駆動回路
418、448 発光素子(LED)

Claims (12)

  1. 互いに異なる色の光パルスを発光する複数の光源と、
    第1の送信データを色度座標上に設定された色度点に基づいて変調して第1の変調信号を生成する第1変調部と、
    第2の送信データを色度座標上に設定された色度点に基づいて変調して前記第1の変調信号よりも短いパルス周期及び小さな振幅を有する第2の変調信号を生成する第2変調部と、
    前記第1変調部により生成された第1の変調信号と、前記第2変調部により生成された第2の変調信号とを加算して加算変調信号を生成する信号加算部と、
    前記信号加算部により生成された加算変調信号に基づいて前記複数の光源を発光させる発光制御部と、
    を備えることを特徴とする、送信装置。
  2. 前記第1の送信データは、前記第2の送信データよりもデータサイズが小さい送信データであることを特徴とする、請求項1に記載の送信装置。
  3. 前記第1変調部は、変調多値数に応じて色度座標上に設定された所定の信号点に前記第1の送信データをマッピングして前記第1の変調信号を生成し、
    前記第2変調部は、変調多値数に応じて色度座標上に設定された所定の信号点に前記第2の送信データをマッピングして前記第2の変調信号を生成し、
    前記発光制御部は、前記加算変調信号に基づいて前記各光源から発せられる光パルスの発光強度比、発光タイミング、及び振幅を制御することを特徴とする、請求項1又は2に記載の送信装置。
  4. 第3の送信データを色度座標上に設定された色度点に基づいて変調して前記第1及び第2の変調信号よりも短いパルス周期及び小さな振幅を有する第3の変調信号を生成する第3変調部をさらに備え、
    前記信号加算部は、前記第1の変調信号と、前記第2の変調信号と、前記第3変調部により生成された第3の変調信号とを加算して加算変調信号を生成することを特徴とする、請求項1に記載の送信装置。
  5. 前記第1の送信データは、前記第2の送信データよりもデータサイズが小さい送信データであり、
    前記第2の送信データは、前記第3の送信データよりもデータサイズが小さい送信データであることを特徴とする、請求項4に記載の送信装置。
  6. 前記第1変調部は、変調多値数に応じて色度座標上に設定された所定の信号点に前記第1の送信データをマッピングして前記第1の変調信号を生成し、
    前記第2変調部は、変調多値数に応じて色度座標上に設定された所定の信号点に前記第2の送信データをマッピングして前記第2の変調信号を生成し、
    前記第3変調部は、変調多値数に応じて色度座標上に設定された所定の信号点に前記第3の送信データをマッピングして前記第3の変調信号を生成し、
    前記発光制御部は、前記加算変調信号に基づいて前記各光源から発せられる光パルスの発光強度比、発光タイミング、及び振幅を制御することを特徴とする、請求項4又は5に記載の送信装置。
  7. 互いに異なる色の光を受光して受光強度を出力する複数の受光素子と、
    長いパルス周期及び大きな振幅を有する第1の変調信号と、短いパルス周期及び小さな振幅を有する第2の変調信号とを加算して得られる信号に基づく発光制御を受けて発せられた光を受光した場合、前記複数の受光素子から出力された受光強度の組み合わせを色度座標上の色度点を示す受信信号に変換する色度座標変換部と、
    前記色度座標変換部による変換処理で得られる受信信号を前記第1の変調信号のパルス周期毎に平均化して平均化信号を生成する平均化部と、
    前記平均化部により生成された平均化信号から前記第1の変調信号に対応する第1の送信データを復調する第1の復調部と、
    前記第1の復調部により復調された第1の送信データに基づいて前記第1の変調信号のレプリカ信号を生成するレプリカ信号生成部と、
    前記レプリカ信号生成部により生成されたレプリカ信号を前記受信信号から減算して減算信号を出力する信号減算部と、
    前記信号減算部から出力された減算信号に基づいて前記第2の変調信号に対応する第2の送信データを復調する第2の復調部と、
    を備えることを特徴とする、受信装置。
  8. 互いに異なる色の光を受光して受光強度を出力する複数の受光素子と、
    長いパルス周期及び大きな振幅を有する第1の変調信号と、短いパルス周期及び小さな振幅を有する第2の変調信号と、前記第2の変調信号よりも短いパルス周期及び小さな振幅を有する第3の変調信号と、を加算して得られる信号に基づく発光制御を受けて発せられた光を受光した場合、前記複数の受光素子から出力された受光強度の組み合わせを色度座標上の色度点を示す受信信号に変換する色度座標変換部と、
    前記色度座標変換部による変換処理で得られる受信信号を前記第2の変調信号のパルス周期毎に平均化して第1平均化信号を生成する第1平均化部と、
    前記第1平均化信号を前記第1の変調信号のパルス周期毎に平均化して第2平均化信号を生成する第2平均化部と、
    前記第2平均化部により生成された第2平均化信号から前記第1の変調信号に対応する第1の送信データを復調する第1の復調部と、
    前記第1の復調部により復調された第1の送信データに基づいて前記第1の変調信号のレプリカ信号を生成する第1レプリカ信号生成部と、
    前記第1レプリカ信号生成部により生成された前記第1の変調信号のレプリカ信号を前記第1平均化部により生成された第1平均化信号から減算する第1信号減算部と、
    前記第1レプリカ信号生成部により生成された前記第1の変調信号のレプリカ信号を前記受信信号から減算する第2信号減算部と、
    前記第1信号減算部による減算処理で得られた信号に基づいて前記第2の変調信号に対応する第2の送信データを復調する第2の復調部と、
    前記第2の復調部により復調された第2の送信データに基づいて前記第2の変調信号のレプリカ信号を生成する第2レプリカ信号生成部と、
    前記第2レプリカ信号生成部により生成された前記第2の変調信号のレプリカ信号を前記第2信号減算部による減算処理で得られた信号から減算する第3信号減算部と、
    前記第3信号減算部による減算処理で得られた信号に基づいて前記第3の変調信号に対応する第3の送信データを復調する第3の復調部と、
    を備えることを特徴とする、受信装置。
  9. 互いに異なる色の光パルスを発光する複数の光源と、
    第1の送信データを変調して第1の変調信号を生成する第1変調部と、
    第2の送信データを変調して前記第1の変調信号よりも短いパルス周期及び小さな振幅を有する第2の変調信号を生成する第2変調部と、
    前記第1変調部により生成された第1の変調信号と、前記第2変調部により生成された第2の変調信号とを加算して加算変調信号を生成する信号加算部と、
    前記信号加算部により生成された加算変調信号に基づいて前記複数の光源を発光させる発光制御部と、
    を有する、送信装置と、
    互いに異なる色の光を受光して受光強度を出力する複数の受光素子と、
    前記送信装置が発光した光を受光した場合に、前記複数の受光素子から出力された受光強度の組み合わせを色度座標上の色度点を示す受信信号に変換する色度座標変換部と、
    前記色度座標変換部による変換処理で得られる受信信号を前記第1の変調信号のパルス周期毎に平均化して平均化信号を生成する平均化部と、
    前記平均化部により生成された平均化信号から前記第1の送信データを復調する第1の復調部と、
    前記第1の復調部により復調された第1の送信データに基づいて前記第1の変調信号のレプリカ信号を生成するレプリカ信号生成部と、
    前記レプリカ信号生成部により生成されたレプリカ信号を前記受信信号から減算して減算信号を出力する信号減算部と、
    前記信号減算部から出力された減算信号に基づいて前記第2の送信データを復調する第2の復調部と、
    を有する、受信装置と、
    を含むことを特徴とする、可視光通信システム。
  10. 互いに異なる色の光パルスを発光する複数の光源を有する送信装置が、
    第1の送信データを色度座標上に設定された色度点に基づいて変調して第1の変調信号を生成する第1変調ステップと、
    第2の送信データを色度座標上に設定された色度点に基づいて変調して前記第1の変調信号よりも短いパルス周期及び小さな振幅を有する第2の変調信号を生成する第2変調ステップと、
    前記第1変調ステップで生成された第1の変調信号と、前記第2変調ステップで生成された第2の変調信号とを加算して加算変調信号を生成する信号加算ステップと、
    前記信号加算ステップで生成された加算変調信号に基づいて前記複数の光源を発光させる発光制御ステップと、
    を含むことを特徴とする、可視光通信方法。
  11. 互いに異なる色の光を受光して受光強度を出力する複数の受光素子を有する受信装置が、長いパルス周期及び大きな振幅を有する第1の変調信号と、短いパルス周期及び小さな振幅を有する第2の変調信号とを加算して得られる信号に基づく発光制御を受けて発せられた光を受光した場合、前記複数の受光素子から出力された受光強度の組み合わせを色度座標上の色度点を示す受信信号に変換する色度座標変換ステップと、
    前記色度座標変換ステップにおける変換処理で得られた受信信号を前記第1の変調信号のパルス周期毎に平均化して平均化信号を生成する平均化ステップと、
    前記平均化ステップで生成された平均化信号から前記第1の変調信号に対応する第1の送信データを復調する第1の復調ステップと、
    前記第1の復調ステップで復調された第1の送信データに基づいて前記第1の変調信号のレプリカ信号を生成するレプリカ信号生成ステップと、
    前記レプリカ信号生成ステップで生成されたレプリカ信号を前記受信信号から減算して減算信号を出力する信号減算ステップと、
    前記信号減算ステップから出力された減算信号に基づいて前記第2の変調信号に対応する第2の送信データを復調する第2の復調ステップと、
    を含むことを特徴とする、可視光通信方法。
  12. 互いに異なる色の光パルスを発光する複数の光源を有する送信装置が、
    第1の送信データを変調して第1の変調信号を生成する第1変調ステップと、
    第2の送信データを変調して前記第1の変調信号よりも短いパルス周期及び小さな振幅を有する第2の変調信号を生成する第2変調ステップと、
    前記第1変調ステップで生成された第1の変調信号と、前記第2変調ステップで生成された第2の変調信号とを加算して加算変調信号を生成する信号加算ステップと、
    前記信号加算ステップで生成された加算変調信号に基づいて前記複数の光源を発光させる発光制御ステップと、
    互いに異なる色の光を受光して受光強度を出力する複数の受光素子を有する受信装置が、前記送信装置が発光した光を受光した場合に、前記複数の受光素子から出力された受光強度の組み合わせを色度座標上の色度点を示す受信信号に変換する色度座標変換ステップと、
    前記色度座標変換ステップにおける変換処理で得られる受信信号を前記第1の変調信号のパルス周期毎に平均化して平均化信号を生成する平均化ステップと、
    前記平均化ステップで生成された平均化信号から前記第1の送信データを復調する第1の復調ステップと、
    前記第1の復調ステップにより復調された第1の送信データに基づいて前記第1の変調信号のレプリカ信号を生成するレプリカ信号生成ステップと、
    前記レプリカ信号生成ステップで生成されたレプリカ信号を前記受信信号から減算して減算信号を生成する信号減算ステップと、
    前記信号減算ステップで生成された減算信号に基づいて前記第2の送信データを復調する第2の復調ステップと、
    を含むことを特徴とする、可視光通信方法。
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