JP5389677B2 - 植物成長調整剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、植物成長調整剤組成物に関する。
農業分野において、植物の成長を制御することは生産性向上のために重要な技術である。現在では植物の成長抑制を目的とした様々な種類の植物成長調整剤が実用化され、作物の収量や生産物の品質向上に貢献している。
しかしながら、根の発達を促進する植物成長調整剤は、その数が少なく、効果も十分でなく、更に好ましくない作用を有する場合が多かった。例えば、現在発根剤として広く用いられているオーキシン系化合物は植物の種類や状態、施用する濃度によっては葉の上偏成長、茎の捻転や茎割れ、根こぶの誘導、更には枯死等といった好ましくない作用を及ぼすことがあるため、使用方法、使用量等が制限を受け、また根の発達を促進する作用も十分満足できるものではなかった。
また、コムギ、イネ等のイネ科植物は開花・受精が正常に行われても、その後の気象条件等の影響によって登熟が十分すすまないと、収量の低下に結びつくため問題となっているが、こういった現象を改善する植物成長調整剤もその数が少なく、効果も十分でなかった。
ところで、フェニル乳酸は植物の発根促進作用をもつことが知られている(非特許文献1)が、その作用は弱いため、単独では植物成長調整剤として実用化に至っていない。また、乳酸菌(Enterococcus faecalis)の産生したフェニル乳酸に抗菌性があることが報告されている(特許文献1)。
また、トリプトファンは特定の植物の特定の組織では植物ホルモンであるインドール酢酸の前駆体として働くことが報告されている(非特許文献2)が、一般的にはそのような効果は認められず、植物成長調整剤として実用化されてはいない。
特開2000−300284号公報 Mikami et al. 1970. Several synthetic hydroxy-acids as plantgrowth regulators. Agricultural and Biological Chemistry 34: 977-979. Law 1987. Gibberellin-enhanced indole-3-acetic acid biosynthesis: D-Tryptophan as the precursor of indole-3-acetic acid. Physiol. Plant. 70:626-632.
したがって、本発明の目的は、植物の発根促進作用やイネ科植物の登熟作用を有する植物成長調整剤を提供することである。
本発明者らは、かかる問題点を解決するために鋭意研究した結果、意外にもフェニル乳酸とトリプトファンとを併用することで、植物の発根促進効果、イネ科植物の登熟向上効果が大幅に増強されることを見出し、本発明を完成するに至った。
そこで、本発明は、フェニル乳酸又はその塩とトリプトファン又はその塩とを含有する植物成長調整剤組成物を提供するものである。
また、本発明は、フェニル乳酸又はその塩とトリプトファン又はその塩を植物に施用することを特徴とする植物成長調整方法を提供するものである。
本発明の植物成長調整剤組成物は、植物の発根促進活性が高く、かつ葉の上偏成長促進作用といった副作用が極めて弱いため、植物の成長調整剤、特に発根促進剤として生育期間全体にわたって使用できる。特に育苗期・移植時の発根促進剤として有用である。また、イネ科植物の子実の発育を促す登熟向上剤としても有用である。また、植物の発根促進活性が高く、農薬や肥料添加剤として、またそのものが肥料としても有用である。
発明を実施するための形態
本発明の植物成長調整剤組成物の有効成分(以下、「植物成長調整物質」という)はフェニル乳酸又はその塩とトリプトファン又はその塩である。
本発明に用いる植物成長調整物質のうち、トリプトファンは、D体でもL体でも両者の混合物でもよいが、L体が好ましい。
当該トリプトファンは、市販品でもよく、有機合成や微生物発酵によって製造されたものを用いてもよい。また、トリプトファン又はその塩を含む組成物を用いてもよく、例えば、トリプトファンを含む微生物発酵培養液、トリプトファンを構成成分とするタンパク質・ペプチド(いわゆるタンパク態)やその分解物等が挙げられるが、このうち、タンパク態でなく、トリプトファン又はその塩、或いはトリプトファン又はその塩を含む培養液が特に好ましい。
トリプトファンの製造方法としては、例えば、大木らの方法により工業的にDL体を合成し、さらにこれを光学分割することによってD体とL体が得られる[大木ら(編).『化学辞典』東京化学同人]。また、微生物を用いた発酵法や微生物変換法、微生物由来の酵素を用いた酵素法によってもL体を得ることが出来る[椎尾 勇1986.トリプトファン、フェニルアラニン、チロシン発酵.相田ら(編).『アミノ酸発酵』343-360ページ.学会出版センター]。
本発明に用いる植物成長調整物質のうち、フェニル乳酸(3−フェニル乳酸)は、D体でもL体でも両者の混合物でもよいが、D体が好ましい。
当該フェニル乳酸は、市販品でもよく、有機合成や微生物発酵によって製造されたものを用いてもよい。
また、植物成長調整物質としてフェニル乳酸又はその塩を含む組成物を用いてもよく、例えば食酢等が挙げられるが、後記実施例に記載のように、フェニル乳酸生産性微生物の培養液、例えばコーンスティープリカーにフェニル乳酸が含まれ、これらも植物成長調整物質として利用出来ることを明らかにしたので、これらをそのまま使用してもよく、また濃縮、希釈又は懸濁して使用してもよい。この際、コーンスティープリカー製造時にフェニル乳酸生産能の高い乳酸菌株を接種しておくことが望ましいことは言うまでもない。
フェニル乳酸は、フェニルアラニンをジアゾ化して得られるジアゾニウム塩を酸性水溶液中で熱分解することにより得ることが出来る[Kimura and Tamura 1973. Isolation ofL-β-phenyllactic acid and tyrosol as plant growth regulators from Gloeosporium laeticolor. Agricultural and Biological Chemistry 37: 2925]。また、フェニルアラニンを硫酸中に溶解し、亜硝酸ナトリウムを添加することによるいわゆるvan Slyke法によっても得ることが出来る[Koga et al. 1971. Examinations on the neighboring aryl group participation in nitrous acid deaminations of L-phenylalanine and its p-nitro and p-methoxy derivatives. Tetrahedron Lett. 25: 2287-2290.]。
また、フェニル乳酸は、フェニル乳酸生産性の微生物を一般に用いられる培地中で培養することによっても得ることが出来る。この際、培地としては一般に用いられている培地(MRS培地、GYP培地等)を用いることができるほか、トウモロコシ抽出液を用いることもできる。また、培地にフェニル乳酸の基質であるフェニルアラニン[日本化学会(編)1997.『細胞機能と代謝マップ(I)』東京化学同人]の添加量を増加させれば得られるフェニル乳酸量も増大させることが出来る。
当該微生物としては、例えばラクトバチルス属菌、エンテロコッカス属菌等の乳酸菌等が挙げられ、好ましくはラクトバチルス属菌である。具体的には、ラクトバチルス属菌としては、例えばLactobacillus rhamnosus、Lactobacillus plantarum [Valerio et al. 2004. Production of phenyllactic acid by lactic acid bacteria: an approach to the selection of strains contributing to food quality and preservation. FEMS Microbiol. Lett. 233: 289-295.]、エンテロコッカス属菌としてはEnterococcus faecalis[特開2000−300284号公報]が挙げられ、このうち、Lactobacillus rhamnosus及びLactobacillus plantarum、特に、Lactobacillus rhamnosus(FERM P-13245)株、Lactobacillus plantarum(FERM P-18930)株、及びLactobacillus plantarum N株が好ましく、これらのうち前2株はそれぞれ平成4(1992)年11月6日付及び平成14(2002)年7月9日付で産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(住所:茨城県つくば市東1−1−1 中央第6)に寄託されたものである。
また、コーンスティープリカーは、コーンスターチ製造の際の副産物の一つであり、製造工程で乳酸発酵が行われたものである(三輪 泰造1979.とうもろこし加工工業副産物.『配合飼料講座(下巻)』265-269ページ.チクサン出版社.)。
また、食酢中にフェニル乳酸が含まれていることが知られており、食酢を利用することが出来る。
また、上記フェニル乳酸を含む培養液から、イオン交換樹脂、多孔性合成吸着剤、溶媒抽出等によってフェニル乳酸を部分精製又は精製単離して利用することも出来る。
例えば、コーンスティープリカーの部分精製物は、コーンスティープリカー水溶液のpHを中性領域(pH5〜8)に調整後、強塩基性イオン交換樹脂又は弱塩基性イオン交換樹脂に吸着させた後、酸含有アルコール水溶液で溶出して得ることができる。このとき、吸着前のイオン交換樹脂を蟻酸型又は酢酸型等に置換することが好ましい。
当該溶液の酸濃度としては、0.01〜4Nが好ましく、1〜3Nがより好ましい。当該酸としては、蟻酸、酢酸、塩酸、硫酸等が挙げられる。
当該溶液のアルコール濃度としては、0〜80容量%が好ましく、10〜30容量%がより好ましい。当該アルコールとしては、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール等が挙げられる。
また、例えば、コーンスティープリカーの部分精製物は、コーンスティープリカー水溶液のpHを酸性領域(pH1〜4)に調整後、ポリスチレン系合成吸着剤、スチレン−ジビニルベンゼン系吸着剤又はメタクリル系合成吸着剤に吸着させた後、アルコール水溶液又はケトン水溶液で溶出して得ることができる。
当該溶液のアルコール又はケトン濃度としては、0〜99容量%が好ましく、10〜30容量%がより好ましい。当該アルコールとしては、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール等が挙げられる。当該ケトンとしてはアセトン等が挙げられる。
なお、フェニル乳酸生産性微生物の培養液中にトリプトファン又はその塩が含まれている場合には、その培養液をそのまま本発明の植物成長調整剤組成物として使用することができる。ただし、培養液中にトリプトファン又はその塩の含有量が少ない場合には、更にトリプトファン又はその塩を添加することもできる。
また、フェニル乳酸又はトリプトファンの塩としては、特に限定されないが、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属類;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属類;アンモニア;クエン酸、酒石酸、シュウ酸、乳酸、酢酸等の有機酸塩;リン酸、炭酸、硝酸、硫酸、塩酸等の鉱酸塩等が挙げられる。
本発明の植物成長調整剤組成物中のフェニル乳酸又はその塩とトリプトファン又はその塩との含有比は、これら2成分の併用による植物成長調整効果や増強効果の点から、質量比で1:700〜99:1が好ましく、1:600〜99:1がより好ましく、1:500〜99:1が更に好ましく、1:200〜9:1が殊更好ましく、1:50〜9:1が特に好ましい。このとき、溶液としたときに、フェニル乳酸又はその塩は0.1ppm以上含まれることが好ましく、またトリプトファン又はその塩は1ppm以上含まれることが好ましい。
本発明の植物成長調整剤組成物は、上記の植物成長調整物質及びその他の任意成分を常法に従い、混合、撹拌等することにより製造することができる。
本発明の植物成長調整剤組成物は、上記の植物成長調整物質の混合物そのものでもよいが、水和剤、乳剤、粒剤、粉剤等、通常の植物成長調整剤で用いられる担体で製剤化してもよい。
製剤の形状も制限はなく、粉剤、顆粒剤、粒剤、水和剤、フロアブル剤、乳剤及びペースト剤等のあらゆる製剤形態に成形することができる。
例えば、固体担体としては鉱物質粉末(カオリン、ベントナイト、クレー、モンモリロナイト、タルク、ケイソウ土、雲母、バーミキュライト、セッコウ、炭酸カルシウム、リン石灰等)、植物質粉末(大豆粉、小麦粉、木粉、タバコ粉、デンプン、結晶セルロース等)、高分子化合物(石油樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニル酢酸樹脂、ポリ塩化ビニル、ケトン樹脂等)、更に、アルミナ、ワックス類等を使用することができる。また、液体担体としては、例えば、アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、ベンジルアルコール等)、芳香族炭化水素類(トルエン、ベンゼン、キシレン等)、塩素化炭化水素類(クロロホルム、四塩化炭素、モノクロルベンゼン等)、エーテル類(ジオキサン、テトラヒドロフラン等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、酸アミド類(N、N−ジメチルアセトアミド等)、エーテルアルコール類(エチレングリコールエチルエーテル等)、又は水等を使用することができる。
乳化、分散、拡散等の目的で使用される界面活性剤としては、非イオン性、陰イオン性、陽イオン性及び両イオン性のいずれも使用することができる。本発明において使用することができる界面活性剤の例を挙げると、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレンポリマー、オキシプロピレンポリマー、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル、第四級アンモニウム塩、オキシアルキルアミン、レシチン、サポニン等である。また、必要に応じてゼラチン、カゼイン、アルギン酸ソーダ、デンプン、寒天、ポリビニルアルコール等を補助剤として用いることができる。
本発明の植物成長調整剤組成物を水溶液又は懸濁液とした場合のpH(25℃)は、2〜8となるのが好ましく、当該pHを調整する緩衝剤としては、酢酸、クエン酸、フマル酸、リンゴ酸、乳酸、グルコン酸、酒石酸等の有機酸塩、リン酸、塩酸、硫酸等の無機塩、水酸化ナトリウム等の水酸化物、アンモニア又はアンモニア水等が挙げられ、これらを単独又は2種以上組み合わせて用いてもよく、さらに他のpH調整剤と適宜組み合わせてもよい。
本発明の植物成長調整剤組成物は、根量を増加させる作用、生育全般を促進する作用等を有するが、特に発根促進剤、イネ科植物の登熟向上剤として用いることが好ましい。
また、本発明の植物成長調整剤組成物はアミノ酸を含んでいるため、そのものを肥料としても利用可能である。
本発明の植物成長調整剤組成物を植物に施用する場合、直接そのまま使用してもよいし、又は水で所定の濃度に希釈又は懸濁して使用してもよい。
また、フェニル乳酸又はその塩とトリプトファン又はその塩とを別々の製剤として調製し、これらを植物に併用してもよい。
植物に施用する場合、土壌処理剤、茎葉処理剤、播種前の種子処理剤、移植前植物の処理剤及び移植時の植物に対する処理剤等として使用することができる。また、水耕栽培においては水耕液に混合して使用してもよく、組織培養では培地中に懸濁又は溶解させて用いてもよい。
本発明の植物成長調整剤組成物を散布用として用いる場合の使用濃度は、フェニル乳酸又はその塩とトリプトファン又はその塩の合計濃度として、好ましくは0.01〜100000ppm、より好ましくは1〜10000ppm、特に好ましくは5〜1000ppmの範囲とすることができる。特に育苗期の苗に使用する場合は、上記濃度の希釈液を培養土1L当たり50〜200mL散布することが望ましい。また、イネ科植物の登熟向上剤として使用する場合は土地面積1ha当たり200〜2000L散布することが望ましい。これらの場合、展着剤を使用してもよく、用いる展着剤の種類及び使用量については特に制限されない。
肥料と混合する場合を含め、土壌に直接施用する場合の使用量としては、フェニル乳酸又はその塩とトリプトファン又はその塩の合計濃度として、1ヘクタール当たり100〜10000g、特に500〜5000g用いるのが好ましい。特に育苗期の苗に使用する場合は、培養土1L当たり0.001〜10g用いるのが望ましい。この場合、播種前の培養土に予め混合しておいてもよく、育苗期間中に散布してもよい。
播種前の種子処理用として用いる場合は、水、アルコール類(メタノール、エタノール等)、ケトン類(アセトン等)、エーテル類(ジエチルエーテル等)、エステル類(酢酸エチル等)等の液体担体にフェニル乳酸又はその塩とトリプトファン又はその塩の合計濃度として0.01〜100000ppmとなるように希釈又は懸濁し、乾燥種子に噴霧するか、乾燥種子を希釈液に浸漬して種子に吸収させることもできる。浸漬時間としては特に制限されないが1秒〜30分が好ましい。また、処理した種子は、風乾、減圧乾燥、加熱乾燥、真空乾燥等によって液体担体を蒸発させてもよい。また、クレー等の鉱物質粉末の固体担体を用いて製剤化したものを種子表面に付着させ使用することもできる。また、通常用いられている種子コーティング剤、種子コーティングフィルムに混合して種子に被覆することもできる。
組織培養や細胞培養時に使用する場合は、通常用いられる植物組織培養用の培地(MS培地、ホワイト培地、ガンボルグのB5培地等)に培地中濃度として好ましくは、フェニル乳酸又はその塩とトリプトファン又はその塩の合計濃度として、0.01〜10000ppm、特に好ましくは0.1〜1000ppmの範囲で溶解又は懸濁して用いることができる。この場合、通常行われているように、炭素源としての糖類(ショ糖、ブドウ糖等)、各種植物ホルモンとしてサイトカイニン(ベンジルアデニン、カイネチン等)、オーキシン(インドール酢酸、ナフタレン酢酸等)、ジベレリン(GA3、GA4等)、アブシジン酸等を適宜加えることができる。
移植前の植物に直接吸収させる場合は、フェニル乳酸又はその塩とトリプトファン又はその塩の合計濃度として、0.1〜1000ppmに希釈又は懸濁した液に、植物の根部あるいは全体を浸漬して使用することができる。また、挿し穂、挿し芽、挿し木等であれば基部又は全体を浸漬して使用することができる。この場合の浸漬時間は1秒〜1週間、特に1分〜3日間が望ましい。また、鉱物質粉末の固体担体を用いて製剤化したものを、根部に付着させたり、挿し穂、挿し芽、挿し木等の場合は茎基部に付着させてもよい。
本発明の植物成長調整剤組成物の投与時期としては、生育期間中いかなる時期にも使用が可能であるが、特に発根促進剤として適用する場合は、播種前、播種時、苗の育成時、移植等の耕種的断根を伴う作業の前後、気象要因等で根の発育が阻害されあるいは根に障害が発生した場合等が特に有効である。また、イネ科植物の登熟向上剤として使用する場合は、開花期以降、黄熟期までの期間が有効である。
本発明の植物成長調整剤組成物を発根促進剤として植物に適用すれば、側根数、不定根数等の根数の増加を通じて根量や根密度が増加するため、苗の移植時の活着率向上や、健苗育成、生育促進、吸水力の向上、吸肥力の向上、肥料成分利用率の向上、緑色の保持、光合成能力の向上、水ストレス耐性の向上、倒伏防止、収量増加等の効果が得られる。また、イネ科植物の登熟向上剤として適用すれば、一粒当たりの子実重が増加するため、収量増加等の効果が得られる。
本発明の植物成長調整剤組成物の適用対象となる植物としては、特に限定されないが、例えば、トマト、ピーマン、トウガラシ、ナス等のナス類、キュウリ、カボチャ、メロン、スイカ等のウリ類、セルリー、パセリー、レタス等の生菜・香辛菜類、ネギ、タマネギ、ニンニク等のネギ類、ダイズ、ラッカセイ、インゲン、エンドウ、アズキ等の豆類、イチゴ等のその他果菜類、ダイコン、カブ、ニンジン、ゴボウ等の直根類、サトイモ、キャッサバ、バレイショ、サツマイモ、ナガイモ等の芋類、アスパラガス、ホウレンソウ、ミツバ等の柔菜類、トルコギキョウ、ストック、カーネーション、キク等の花卉類、イネ、コムギ、オオムギ、エンバク、トウモロコシ等の穀物類、ベントグラス、コウライシバ等の芝類、ナタネ、ヒマワリ等の油料作物類、サトウキビ、テンサイ等の糖料作物類、ワタ、イグサ等の繊維料作物類、クローバー、ソルガム、デントコーン等の飼料作物類、リンゴ、ナシ、ブドウ、モモ等の落葉性果樹類、ウンシュウミカン、レモン、グレープフルーツ等の柑橘類、サツキ、ツツジ、スギ等の木本類が挙げられる。
これらのうち、発根促進剤として適用する場合は、トマト、ピーマン、トウガラシ、ナス、キュウリ、カボチャ、メロン、スイカ、セルリー、パセリー、レタス、ネギ、タマネギ、アスパラガス、トルコギキョウ、ストック、イネ、ベントグラス、コウライシバ、テンサイイグサ等の栽培中に移植を行う植物や、キク、カーネーション、サツキ、ツツジ、ブドウ等の切り枝や挿し穂から発根させることにより増殖を行う植物に対しては特に有効である。また、イネ科植物の登熟向上剤として使用する場合は、コムギ、イネ、オオムギ、エンバク等の子実が***に覆われていない植物に対して特に有効である。
また、本発明の効果向上を目的として、他の植物成長調整剤と併用することもでき、場合によっては相乗効果を期待することもできる。例えば、発根促進剤として適用する場合、高い栽植密度、高湿度、日照不足等といった極めて徒長しやすい条件下での育苗時には、地上部地下部重比の小さい良質な苗の育成を目的として、強力な茎の伸長抑制作用を持つ抗ジベレリン剤(パクロブトラゾール、ウニコナゾールP、アンシミドール等)、成長抑制剤(ダミノジッド等)、エチレン発生剤(エテホン等)と併用してもよい。また、挿し穂、挿し芽、挿し木、組織培養時においては、発根促進効果の増強を目的として、オーキシン系化合物(インドール酢酸、インドール酪酸、ナフチルアセトアミド、ナフタレン酢酸等)と併用してもよい。また、播種前の種子処理時には、発芽促進作用を持つジベレリン剤と併用してもよい。また、イネ科植物の登熟向上剤として使用する場合はヒドロキシイソキサゾール、イソプロチオラン等の他の登熟歩合向上剤と併用してもよい。これらは単なる例示であって、本発明の植物成長調整剤と併用できる他の植物成長調整剤はこれらに限られるものではない。
また、本発明の植物成長調整剤組成物は、各種殺虫剤、殺菌剤、微生物農薬、肥料等と混用又は併用することも可能である。特に、発根促進剤として適用する場合は殺菌作用の他に発根促進作用も報告されているヒドロキシイソキサゾール、メタスルホカルブ、メタラキシル等との併用は有効である。また、育苗期に使用する殺虫殺菌剤と混用は特に有効である。また、肥料と併用する場合、健苗育成を目的とした育苗用肥料との併用、活着促進を目的とした移植直前施用肥料との併用は特に有効である。また、本発明の植物成長調整剤組成物の効力を長期間持続させ肥料成分利用率を向上させる目的とした緩効性肥料との混用も特に有効である。
また、イネ科植物の登熟向上剤として使用する場合は尿素、燐酸アンモニウム、アミノ酸等、他の葉面散布用肥料との混用も有効である。
次に実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
製造例1
<合成培地を用いた乳酸菌培養による製造法>
乳酸菌Lactobacillus rhamnosus FERM P-13245株及びL. plantarum FERM P-18930株をMorishitaらの考案した培地[Morishita et al. 1981. Multiple nutritional requirements of Lactobacilli: genetic lesions affecting amino acid biosynthetic pathways. J. Bacteriol. 148: 64-71.]に若干の改変を加えた合成培地(グルコース10g、酢酸ナトリウム6g、クエン酸アンモニウム1g、リン酸一カリウム3g、リン酸二カリウム3g、硫酸マグネシウム七水和物0.5g、硫酸鉄七水和物0.02g、硫酸マンガン七水和物0.05g、ツイーン80(登録商標)1g、ピリドキサール2mg、パントテン酸カルシウム1mg、リボフラビン1mg、ニコチン酸1mg、p-アミノ安息香酸0.2mg、ビオチン0.01mg、葉酸0.1mg、L-アルギニン0.1g、L-アスパラギン酸0.2g、L-システイン0.2g、L-グルタミン酸0.2g、L-イソロイシン0.1g、L-ロイシン0.1g、L-リジン0.1g、L-メチオニン0.1g、L-セリン0.1g、L-スレオニン0.1g、L-トリプトファン0.1g、L-チロシン0.1g、L-バリン0.1g及びL-フェニルアラニン5gを蒸留水1Lに溶解し、121℃、10分オートクレーブにより滅菌して調整)に接種し、3日間27℃で培養した。
粗精製は以下のとおり行った。SepPak PS-2(Waters社製)はあらかじめ99%メタノールで洗浄し、ついでpH3.0酢酸水で順化した。培養液各30mLは希塩酸を用いてpH 3.0に調整し、6、500rpm、30分で遠心分離し、上澄みを10mLを調整を行ったカートリッジに通過させ、フェニル乳酸を吸着した。ついで5mLの1N酢酸水でカートリッジを洗浄した後、40%メタノール20mLで溶出した。溶出液はエバポレータで約500mLに濃縮し、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH8.0に調整して、酢酸エチルで3回抽出を行い、酢酸エチル層は棄却した。残った水相は塩酸を用いてpH2.5とし、酢酸エチル抽出を3回行った。得られた酢酸エチル層は無水硫酸マグネシウムを用いて脱水した後、溶媒を減圧下で除去した。残渣は少量の10%メタノールで溶解し、10%メタノールを通液して調整したSepPak C18カートリッジ(Waters社製)を通過させ、さらに20mLの10%メタノールで溶出した。溶出液は減圧下、乾固した。
このサンプルはHPLC(カラム、Puresil C18 内径4.6mm×長さ250mm(Waters社製);カラム温度、40℃;移動相、1%酢酸含有40%メタノール;流速、0.8mL/分)で分析した。ピークは10.22分に認められ、これは試薬のフェニル乳酸(シグマアルドリッチジャパン)とほぼ一致した。このピークの紫外部吸光スペクトルを測定したところ、259nmに吸光極大が認められ、試薬のフェニル乳酸と一致した。260nmで測定したピーク面積を試薬のフェニル乳酸によって作成した検量線と比較したところ、培養液中のフェニル乳酸濃度は乳酸菌Lactobacillus rhamnosus FERM P-13245株接種区で78mg/L、L. plantarum FERM P-18930株接種区で147mg/Lと算出された。
そこで、これら培養液を乳酸菌培養液そのものとし、この乳酸菌培養液そのものにフェニル乳酸濃度の10分の1濃度になるようにL-トリプトファン(和光純薬(株))を加えて調製したものを乳酸菌培養液・L-トリプトファン混合物とした。
製造例2
<トウモロコシ抽出液を用いた乳酸菌培養による製造法>
コーンミール(シグマアルドリッチジャパン)50gを蒸留水1Lに加え、85℃で1時間抽出したものを6、500rpm、30分で遠心分離し、上澄みを得た。この上澄みをオートクレーブ滅菌し、Lactobacillus plantarum FERM P-18930株を接種し、4日間27℃で培養した。培養液は製造例1と同様に分析したところ、フェニル乳酸濃度は0.25mg/Lであった。
そこで、これら培養液をトウモロコシ乳酸菌培養液そのものとし、この培養液1L当たり0.025mgのL-トリプトファン(和光純薬(株))を添加して調製したものをトウモロコシ乳酸菌培養液・L-トリプトファン混合物とした。
製造例3
<コーンスティープリカーを用いた製造法>
コーンスティープリカー(和光純薬)1.5Lに同量の蒸留水を加え、水酸化ナトリウムを用いてpH7とした。これを蟻酸型に調整した強塩基性陰イオン交換樹脂ダイヤイオン(登録商標)PA418カラム(内径45mm×長さ550mm)に通液することでフェニル乳酸とトリプトファンを吸着し、蒸留水1Lで洗浄した後、2N蟻酸含有30%イソプロパノール液2Lで溶出した。溶出液は減圧濃縮によりイソプロパノールを溜去し、水酸化ナトリウムを用いてpH3.0に調整した。別途、スチレン−ジビニルベンゼン系合成吸着樹脂ダイヤイオン(登録商標)HP−20をメタノールで洗浄した後、カラム(内径45mm×長さ550mm)に充填し、pH3.0酢酸水を通液して調整した。本カラムに上記の濃縮液を流すことによって、フェニル乳酸を吸着した。カラムはpH3.0酢酸水1Lで洗浄した後、20%イソプロパノール2Lでフェニル乳酸を溶出した。溶出液はエバポレータで約500mLに濃縮し、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH8.0に調整して、酢酸エチルで3回抽出を行い、酢酸エチル層は棄却した。残った水相は塩酸を用いてpH2.5とし、酢酸エチル抽出を3回行った。得られた酢酸エチル層は無水硫酸マグネシウムを用いて脱水した後、減圧乾固した。このサンプルはシリカゲルカラム(内径20mm×長さ250mm)に供し、n-ヘキサン:酢酸=99:1混合液で洗浄した後、n-ヘキサン:酢酸エチル:酢酸=39:60:1混合液で溶出した。溶出液は減圧濃縮し、残渣を少量の10%メタノールで溶解し、10%メタノールを通液して調整したSepPak C18カートリッジ(Waters社製)を通過させ、さらに20mLの10%メタノールで溶出した。溶出液は減圧下、乾固した。
このサンプルはHPLC(カラム、YMC C8 内径20mm×長さ250mm(YMC社製);カラム温度、室温;移動相、1%酢酸含有50%メタノール;流速、6mL/分)で精製し、フェニル乳酸相当画分(保持時間20〜25分)を分取した。さらに分取した画分はHPLC(カラム、YMC ODS-A 内径10mm×長さ250mm(YMC社製);カラム温度、室温;移動相、1%酢酸含有45%メタノール;流速、2mL/分)で精製し、フェニル乳酸相当画分(保持時間19〜22分)を分取した。さらに分取した画分はHPLC(カラム、YMC Phe 内径10mm×長さ250mm(YMC社製);カラム温度、室温;移動相、1%酢酸含有40%メタノール;流速、2mL/分)で精製し、フェニル乳酸相当画分(保持時間17〜20分)を分取した。さらに分取した画分はHPLC(カラム、YMC ODS-A 内径10mm×長さ250mm(YMC社製);カラム温度、室温;移動相、1%酢酸含有40%アセトニトリル;流速、2mL/分)で精製し、フェニル乳酸相当画分(保持時間10〜12分)を単一ピークとして分取した。このピークの紫外部吸光スペクトルを測定したところ、259nmに吸光極大が認められ、試薬のフェニル乳酸と一致した。得られた画分は減圧下で濃縮後、五酸化二リン存在下、デシケータ内で減圧乾燥した結果、フェニル乳酸の結晶44.4mgを得た。この結晶についてグリセロールを用い質量分析(MS-FAB)を行ったところ、(M+H)+が167.0、NaClの添加によって(M+Na)+が188.9として検出され、試薬のフェニル乳酸と一致した。この結果から、このコーンスティープリカー中フェニル乳酸濃度は29.6mg/Lと算出された。
そこで、このコーンスティープリカーをコーンスティープリカーそのものとし、15g/Lの濃度になるようにL-トリプトファン(和光純薬(株))を添加して調製したものをコーンスティープリカー・L-トリプトファン混合物とした。
製造例4
<コーンスティープリカーをイオン交換樹脂で部分精製することによる製造法>
コーンスティープリカー(王子コーンスターチ製)1Lに蒸留水1Lを加え、水酸化ナトリウムを用いてpH7とした。これを蟻酸型に調整した強塩基性陰イオン交換樹脂PA418カラム(ダイヤイオン(登録商標)、内径45mm×長さ550mm)に通液することでフェニル乳酸を吸着し、蒸留水1Lで洗浄した後、2N蟻酸含有30%イソプロパノール液2Lで溶出した。溶出液は100mLに濃縮した後、水酸化ナトリウムを加えpH3に調整した。
この濃縮液を製造例1と同様に精製・分析した結果、フェニル乳酸濃度は747mg/Lであった。
そこで、このコーンスティープリカーをコーンスティープリカー部分精製濃縮液(濃縮液)とし、75mg/Lの濃度になるようにL-トリプトファン和光純薬(株))を添加して調製したものをコーンスティープリカー部分精製濃縮液・L-トリプトファン混合物とした。
製造例5
<粉剤の製造法>
製造例4と同様の方法でコーンスティープリカー部分精製濃縮液・L-トリプトファン混合物を5L調整し、ベントナイト粉末クニゲルVA(クニミネ工業製)5kgを担体として連続流動コーティング機FBS-0.5(大川原製作所製)を用いて吹き付け乾燥し、粉剤を得た。
この際、器内温度は50℃、添加速度は毎分40mLであった。
実施例1
<アズキ切り口浸漬処理によるフェニル乳酸・トリプトファン混合物の発根促進作用>
DL-フェニル乳酸(シグマアルドリッチジャパン)とL-トリプトファン(和光純薬)の合わせた濃度が400ppmとなるようにした水溶液を調整し、塩酸を用いてpH7とし、アズキ発根促進アッセイ(Itagaki et al. 2003. Biological activities and structure-activity relationship of substitution compounds of N-[2-(3-indolyl)ethyl]succinamic acid and N-[2-(1-naphthyl)ethyl]succinamic acid、 derived from a new category of root-promoting substance、N-(phenethyl)succinamic acid analogs. Plant Soil 255:67-75.)に供した。アズキ切片は基部を72時間被検液に浸漬し、7日後に発生した不定根数を数えた。反復数は5本とした。
試験は濃度別に2回行い、その結果を表1及び表2に示す。
また、表3に示すようにDL-フェニル乳酸(0,20ppm)とL-トリプトファン(0, 400, 1200ppm)を調整し、上記と同様にして試験を行い、その結果を表3に示す。
DL-フェニル乳酸単独でも発根促進作用は若干認められるが、DL-フェニル乳酸:L-トリプトファン=9:1〜1:9となるようにL-トリプトファンを混合すると発根促進作用は大幅に増強されることが表1から明らかとなった。
また、DL-フェニル乳酸に対するL-トリプトファンの混合比率は1:99まで低下しても大幅な協働作用を示すことが表2から明らかとなった。
また、DL-フェニル乳酸に対するL-トリプトファンの混合比率は600:1まで増加しても協働作用を示すことが表3から明らかとなった。
Figure 0005389677
Figure 0005389677
Figure 0005389677
実施例2
<アズキ切り口浸漬処理によるフェニル乳酸・アミノ酸混合物の発根促進作用の比較>
フェニル乳酸とL-トリプトファン以外の芳香族アミノ酸の協働作用を検討するため、DL-フェニル乳酸(シグマアルドリッチジャパン)とL-トリプトファン(和光純薬)、L-フェニルアラニン(和光純薬)、L-チロシン(和光純薬)をそれぞれ1mMとそれらを加用した水溶液を調整し、実施例1と同様にアズキ発根促進アッセイに供した。
その結果を表4に示す。
DL-フェニル乳酸とL-トリプトファンを混合した区で明らかに発根促進効果が増加しており、DL-フェニル乳酸単独処理区と比較した場合、L-トリプトファンのみで協働作用が認められた。
Figure 0005389677
実施例3
<アズキ切り口浸漬処理によるフェニル乳酸・トリプトファン鏡像異性体混合物の発根促進作用>
トリプトファン、フェニル乳酸それぞれの鏡像異性体の組み合わせの効果を比較するため、L-トリプトファン、D-トリプトファン(和光純薬)、L-フェニル乳酸(シグマアルドリッチジャパン)、D-フェニル乳酸(シグマアルドリッチジャパン)の400ppm水溶液を調整し、一方で、各異性体のトリプトファンとフェニルアラニンを200ppmずつ含有する水溶液を調整し、実施例1と同様にアズキ発根アッセイに供した。
その結果を表5に示す。
どの鏡像異性体の組み合わせにおいてもトリプトファンとフェニル乳酸を混用することで発根促進活性の大幅な増強作用が認められた。
Figure 0005389677
実施例4
<アズキ切り口浸漬処理による乳酸菌培養液・L-トリプトファン混合物の発根促進作用>
製造例1で得た乳酸菌培養液そのものと乳酸菌培養液・L-トリプトファン混合物をそれぞれ100倍希釈し、実施例1と同様にアズキ発根アッセイに供した。
その結果を表6に示す。
乳酸菌培養液そのものでも発根促進作用は認められるが、乳酸菌培養液・L-トリプトファン混合物の効果の方が高いことが明らかであった。
Figure 0005389677
実施例5
アズキ切り口浸漬処理によるトウモロコシ乳酸菌培養液・トリプトファン混合物の発根促進作用
製造例2で得たコーンミール抽出液の乳酸菌培養液そのものとトウモロコシ乳酸菌培養液・L-トリプトファン混合物を100倍希釈し、実施例1と同様にアズキ発根アッセイに供した。
その結果を表7に示す。
トウモロコシ乳酸菌培養液そのものでも発根促進作用は認められるが、トウモロコシ乳酸菌培養液・L-トリプトファン混合物の効果の方が高いことが明らかであった。
Figure 0005389677
実施例6
<アズキ切り口浸漬処理によるコーンスティープリカー・L-トリプトファン混合物の発根促進作用>
製造例3のコーンスティープリカーそのものとコーンスティープリカー・L-トリプトファン混合物を実施例1と同様にアズキ発根アッセイに供した。
その結果を表8に示す。
コーンスティープリカーそのものでも発根促進作用は認められるが、コーンスティープリカー・L-トリプトファン混合物の効果の方が高いことが明らかであった。
Figure 0005389677
実施例7
(CSL精製物+Trp配合物アズキアッセイ)
<アズキ切り口浸漬処理によるコーンスティープリカー部分精製物・トリプトファン混合物の発根促進作用>
製造例4で得たコーンスティープリカー部分精製濃縮液そのものとコーンスティープリカー部分精製濃縮液・L-トリプトファン混合物を実施例1と同様にアズキ発根アッセイに供した。その結果を表9に示す。部分精製物濃縮液そのものでも発根促進作用は認められるが、コーンスティープリカー部分精製濃縮液・L-トリプトファン混合物の効果の方が高いことが明らかであった。
Figure 0005389677
実施例8
<レタスのセル成形苗育苗における効果>
1穴のサイズが4cm×4cm、128穴の硬質プラスチック製セルトレイを用い、ピートを主成分とする専用培養土(Scotts、Scotts-Sierra Horticultural Products社)を充填し、ガラスハウス内にてキャベツ(品種カルマーMR、日東農産種苗)を播種し、適宜追肥を行いながら栽培した。播種後10日目と18日目に実施例1と同様にして所定の濃度に希釈したL-トリプトファンとDL-フェニル乳酸の混合液500mL散布した。なお対照として脱イオン水を用いた。播種後28日目に8個体×2反復をサンプリングし、根部をよく水洗した後に総根長をルートスキャナー(Comair社製)で測定後、根部と地上部は乾物とした後測定した。草丈、根部乾物重の測定を行った。
結果を表10に示した。なお表中の括弧内の数値は、対照区を100とした場合の相対値を%で示したものである。
すべての処理区において総根長、根部乾物重の増加が認められ、100ppm以上の濃度では全乾物重の増加が認められた。このことから、培養土を用いた実用的な育苗方法においても発根促進作用が高いことが認められた。
Figure 0005389677
実施例9
<ブロッコリーのセル成形苗育苗におけるコーンスティープリカー・トリプトファン混合物の効果>
植物をブロッコリー(品種緑嶺、サカタのタネ)とし、その他は実施例8と同様の方法にて栽培を行った。播種後9日目と18日目に製造例3で調整したコーンスティープリカー・L-トリプトファン混合物を所定の濃度に希釈し、トレイ当り500mL散布した。なお対照として脱イオン水を用いた。播種後27日目に8個体×2反復をサンプリングし、実施例8と同様の方法で測定を行った。
結果を表11に示した。
すべての処理区で総根長、根部乾物重の増加していたことから、発根促進作用が高いことが認められた。
Figure 0005389677
実施例10
<レタスのセル成形苗育苗におけるコーンスティープリカー部分精製物・L-トリプトファン混合物の効果>
実施例8と同様の方法にて栽培を行ったレタスに、播種後9日目と16日目に製造例4で調整したコーンスティープリカー部分精製濃縮液・L-トリプトファン混合物を1、000倍希釈し、トレイ当り500mL散布した。なお対照として脱イオン水を用いた。播種後20日目に8個体×2反復をサンプリングし、実施例8と同様の方法で測定を行った。
結果を表12に示した。
処理区で総根長、根部乾物重の増加していたことから、発根促進作用が高いことが認められた。
Figure 0005389677
実施例11
<メロンのポット育苗におけるコーンスティープリカー部分精製物・トリプトファン混合物の効果>
直径9cmのポリポットに培養土「すくすく倶楽部60」(雪印種苗)を充填し、メロン(台木専用品種バーネット、東海シード(株))を播種し、ガラスハウス内にて適宜追肥を行いながら栽培した。播種後11日目と21日目に製造例4で調整したコーンスティープリカー部分精製濃縮液・L-トリプトファン混合物を所定の濃度に希釈し、ポット当り30mL散布した。なお対照として脱イオン水を用いた。播種後42日目に4個体×2反復をサンプリングし、実施例8と同様の方法で測定を行った。
結果を表13に示した。なお表中の括弧内の数値は、対照区を100とした場合の相対値を%で示したものである。
処理区で総根長、根部乾物重の増加していたことから、微生物層の豊富な通常の培養土を用いた育苗においても発根促進作用が高いことが認められた。
Figure 0005389677
実施例12
<水稲に対するコーンスティープリカー部分精製物・トリプトファン混合物の移植直前処理の効果>
北海道江別市の圃場で4月20日に稲育苗用培養土(共立)を充填した育苗ポットに稲(品種ななつぼし)を播種し、ビニールハウス内で栽培した。5月23日(移植3日前)に製造例4で調整したコーンスティープリカー部分精製濃縮液・L-トリプトファン混合物を500倍に希釈し、トレイ当り500mL散布した。
5月26日隣接する水田に田植え機(安東産業製)にて移植した。移植14日後に5株×1反復をサンプリングし、実施例8と同様の方法で測定を行った。
結果を表14に示した。なお表中の括弧内の数値は、対照区を100とした場合の相対値を%で示したものである。
処理区で総根長、根部乾物重の増加していたことから、移植直前処理によって移植後の発根を促進する作用が高いことが認められた。
Figure 0005389677
実施例13
<種子に対するコーンスティープリカー部分精製物・トリプトファン混合物粉剤の効果>
北海道長沼町雪印種苗(株)北海道研究農場内の試験圃場において飼料用トウモロコシ(品種ニューデント95日DKC34-20、雪印種苗(株))を栽培した。基肥は『北海道施肥ガイド』(北海道農政部編2002、社団法人 北海道農業改良普及協会)のサイレージ用トウモロコシの施肥基準に準じて行った。種子重に対して0.3%及び0.5%の割合で製造例5によって製造した粉剤を種子に粉衣し、対照は無処理とし、5月6日に畦間66cm×株間22cmで播種した。6月23日に4個体×3反復をサンプリングし、実施例8と同様の方法で測定を行った。
結果を表15に示した。なお表中の括弧内の数値は、対照区を100とした場合の相対値を%で示したものである。
Figure 0005389677
実施例14
<コムギに対するコーンスティープリカー・トリプトファン混合物の効果>
北海道幕別町の圃場においてコムギ(品種ホクシン)を栽培した。基肥は『北海道施肥ガイド』(北海道農政部編2002、社団法人 北海道農業改良普及協会)の秋まきコムギの施肥基準に準じて行った。播種は9月21日にドリル播き(畦間30cm)にて行い、播種量は80kg/haとした。出穂期以降、翌年の6月16日、6月23日、7月2日に製造例3で調整したコーンスティープリカー・L-トリプトファン混合物を所定の濃度に希釈し、さらにポリオキシエチレンヘキシタン脂肪酸エステル含有展着剤アプローチBI(花王(株)社製)を0.1%加えたものを100mL/m2の割合で穂を中心に葉面散布した。試験は各処理2反復とした。サンプリングは収穫期である8月5日に各区5m2刈り取ることによって行い、植物体を風乾後、脱穀機で玄穀を分離した。得られた玄穀は重量を測定し、単位面積当たり収量を算出した。
結果は表16に示した。なお表中の括弧内の数値は、対照区を100とした場合の相対値を%で示したものである。
Figure 0005389677
製造例6
<GYP培地を用いた乳酸菌培養による製造法>
乳酸菌Lactobacillus rhamnosus FERM P-13245株及びL. plantarum N株をグルコース・イースト・ペプトン培地(以下、GYP培地、グルコース20g、酵母エキス10g、ペプトン10g、硫酸Mg7水和物0.2g、硫酸Mn5水和物0.01g、硫酸第1鉄7水和物0.01gを蒸留水1Lに溶解し、121℃、15分オートクレーブにて滅菌して調整)およびGYP培地にフェニルアラニンを9.91g/1L添加した培地(以下、GYP+Phe培地)に接種し、24時間37℃で培養した。培養液は製造例1と同様に分析したところ、培養液中のフェニル乳酸濃度は、GYP培地において、乳酸菌Lactobacillus rhamnosus FERM P-13245株接種区で20.8mg/L、L. plantarum N株接種区で14.4mg/Lと算出された。GYP+Phe培地においては、乳酸菌Lactobacillus rhamnosus FERM P-13245株接種区で173.3mg/Lと算出された。
そこで、GYP培地を用いて乳酸菌を培養した液を乳酸菌培養液1とし、GYP+Phe培地を用いて乳酸菌を培養した液を乳酸菌培養液2とした。また、乳酸菌培養液1および2の1Lに対してL-トリプトファン(和光純薬(株))を10g/L加えてよく懸濁したものを乳酸菌培養液・L-トリプトファン混合物とした。
実施例15
<アズキ切り口浸漬処理による乳酸菌GYP培養液・L-トリプトファン混合物の発根促進作用>
製造例6で得た乳酸菌培養液1、乳酸菌培養液2、及びそれらのL-トリプトファン混合物を100倍希釈し、実施例1と同様にアズキ発根アッセイに供した。
その結果を表17に示す。乳酸菌培養液そのもの(培養液1または2)でも発根促進作用は認められるが、乳酸菌培養液・L-トリプトファン混合物の効果の方が高いことが明らかであった。
Figure 0005389677

Claims (11)

  1. フェニル乳酸又はその塩とトリプトファン又はその塩とを含有質量比が1:600〜99:1で含有する植物成長調整剤組成物。
  2. 植物成長調整が植物の発根促進である請求項1記載の植物成長調整剤組成物。
  3. 植物成長調整が開花期以降、黄熟期までに施用するイネ科植物の登熟向上である請求項1記載の植物成長調整剤組成物。
  4. 前記組成物が、フェニル乳酸生産性微生物の培養液とトリプトファン又はその塩とを含有する請求項1、3又は4記載の植物成長調整剤組成物。
  5. フェニル乳酸生産性微生物が乳酸菌である請求項5記載の植物成長調整剤組成物。
  6. フェニル乳酸生産性微生物の培養液が、コーンスティーブリカーである請求項5記載の植物成長調整剤組成物。
  7. フェニル乳酸又はその塩とトリプトファン又はその塩とを含有質量比が1:600〜99:1で植物に施用することを特徴とする植物成長調整方法。
  8. フェニル乳酸生産性微生物の培養液とトリプトファン又はその塩とを、フェニル乳酸又はその塩とトリプトファン又はその塩の含有質量比が1:600〜99:1となるように植物に施用することを特徴とする植物成長調整方法。
  9. フェニル乳酸生産性微生物の培養液が、コーンスティーブリカーである請求項5記載の植物成長調整剤組成物。
  10. フェニル乳酸又はその塩とトリプトファン又はその塩とを含有する、開花期以降、黄熟期までに施用する登熟向上剤組成物。
  11. フェニル乳酸又はその塩とトリプトファン又はその塩とを、開花期以降、黄熟期までに施用する登熟向上方法。
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