JP5389512B2 - 紙葉類断裁装置及びこれを用いたフィニッシャ装置 - Google Patents
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Description
まず本発明の基本構成にいて説明する。図1に示すように紙載台15に給送した紙葉束を平板形状に形成した固定切断刃28と可動切断刃25で予め設定した切断線CLに沿って断裁する。このとき可動切断刃25の刃先をも紙葉束を一端から他端に向かって徐々に切断するように紙葉面に対して所定角度傾斜させる。つまり可動切断刃25を断裁方向(図示Z方向)に所定角度α(図2に示し、この角度を以下「剪断角度」という)傾斜させる。そして上記固定切断刃28は紙載台15と共に装置フレーム(ベースプレート)10に一体に固定し、上記可動切断刃25は断裁方向(Z方向)に上下動する。これによって紙載台15上の紙葉束を図2左端の切断始点S1から切断終点S2に向かって徐々に切断することとなる。
また、図10にはカム手段32について上述と異なる実施形態を示す。この形態は図1の装置が、可動切断刃25をベースプレート10に軸支持した一対の駆動回転部材13d、13fで上下動する関係で可動切断刃25とその刃受ホルダ25hは図1Z方向平面(断裁方向平面)で楕円軌跡を描いて上下動する関係で、前述の傾斜カム面32は、この楕円軌跡の上下方向に漸増する傾斜カム面か、左右方向に漸増する傾斜カム面に構成すれば良い。図10には左右方向に漸増する傾斜カム面を示す。
上記装置フレーム10は紙載台15と可動切断刃25とプレス手段20とを搭載し、紙葉類Pの切断に応じた機械的強度に例えば適宜厚さの鋼板で構成される。図1に示す装置フレーム10は紙葉類Pの紙面と直交する方向(同図矢示Z方向;鉛直方向)に配置された平板形状のベースプレートで構成されている。この平板状のベースプレート(装置フレーム)10には紙葉類Pを給排送する断裁開口12が設けられ、この断裁開口12に後述する紙載台15が直交する方向(同図矢示Y方向)に配置される。またこのベースプレート10にはその正面側に可動切断刃25を支持する左右一対の駆動回転部材13d、13f(以下両者を総称するときには符号13を用いる)が、その背面側にはこの一対の駆動回転部材13を同期回転するための伝動チェーン29が配置される。
上述のベースプレート10の断裁開口12には固定切断刃28を有する紙載台15が取り付けられている。この紙載台15は切断する紙葉(或いは紙葉束)を所定姿勢で保持するトレイなどの載置部材で構成される。その形状は紙葉類Pの全体を載置支持する形状であっても、図示のように紙葉類Pの断裁縁を部分的に支持する形状であっても、いずれの形状でも良い。図示の紙載台15は、図5に示すように切断線CLに沿って所定長さのビーム状部材で構成され、このビーム状部材には切断線CLに沿う切断縁に固定切断刃28が一体に取り付けられている。そして図3に示すように紙載台15には切断縁CLに沿って段差部15wが設けられ、この段差部15wに板状の固定切断刃28が埋設されている。この固定切断刃28は炭素鋼、超硬合金、ステンレス鋼などの鋭靱な材料で構成されている。
上記ベースプレート(装置フレーム;以下同様)10には図5に示すように左右一対の駆動回転部材13d(駆動側)、13f(従動側)が回転自在に軸受け支持されている。この駆動回転部材13d、13fに可動切断刃25が軸支持されている。この可動切断刃25は刃受ホルダ25hと刃先部材25cで構成され、駆動回転部材13の伝動ピン13pに軸受スリーブ13sを介して嵌合支持されている。この刃先部材25cは図2に示すように紙葉面に対して所定角度(以下剪断角度という)α傾斜して刃受ホルダ25hに形成した凹陥溝25w(図3参照)に図3左端の切断始点S1と右端の切断終点S2が若干傾斜して一体的に取付けられている。
上述した可動切断刃25の構成を図2、図3及び図4に従って説明する。前述したようにベースプレート10には切断線CLに沿って距離を隔てた位置に一対の駆動回転部材13d,13fが配置されている。この駆動回転部材13は図4に示すように切断線CL方向に距離Lを隔てた位置に一対の回転軸13x、13yがベースプレート10に軸受け支持されている。この左右一対の回転軸13x、13yにアーム部材、偏心カムなどの駆動回転部材13d、13fが固定されている。この各駆動回転部材13には回転軸13x、13yと異なる位置に伝動ピン(カムフォロアであっても良い)13pが設けられ、この伝動ピン13pに可動切断刃25が軸承されている。従ってこの左右一対の駆動回転部材13d、13fを、回転軸13x、13yを中心に回転すると可動切断刃25はベースプレート10に沿って円弧を描きながら上下動することとなる。
次に上述の基本構成における作用を図6(切断始点)、図7(切断中点)、図8(切断終点)に基づいて説明する。後述する可動切断刃25はアーム状の駆動回転部材13d、13fで断裁方向に上下動する。この動作を図9に従って後述するが駆動回転部材13d、13fの回転運動で、その上死点に待機位置p1、次いでプレス開始点p2、切断始点p3、変曲点p4、切断終点p5が形成される。
次に上述の紙葉束断裁装置Aを備えた後処理装置及び画像形成装置の構成について図12に従って説明する。画像形成装置Bは複写機、プリンタ、印刷機など種々の構造のものが採用可能であるが静電印刷装置を図示する。この画像形成装置Bはケーシング51内に給紙部52と、印字部53と、排紙部54と制御部とが内蔵されている。給紙部52にはシートサイズに応じた複数のカセット52aが準備され、制御部から指示されたサイズのシートが給紙経路55に繰り出される。この給紙経路55にはレジストローラ55aが設けられ、シートを先端揃えした後所定のタイミングで下流側の印字部53に給送する。
次に上述の画像形成装置Bの下流側にはフィニッシャ装置Cが連結され、画像形成されたシートを束状に部揃えし、この束状に部揃えした紙葉束をステープル、接着テープ、接着糊などで綴じ合わせて製本処理する。この製本処理後の紙葉束を前述の紙葉束断裁装置Aで断裁揃えして排紙スタッカに収納する。図11に示すフィニッシャ装置Cは束状に部揃えした紙葉束の中央をステープル綴じして綴じ合わせ、この中綴じした紙葉束を折り畳んで冊子状に製本し、その後折り畳み先端を断裁して揃える装置を示す。
P 紙葉類
CL 切断線
α 剪断角度
β 交差角度
S1 切断始点
S2 切断終点
10 装置フレーム(ベースプレート)
10x 摺接面
12 断裁開口
13d 駆動回転部材(13)
13f 駆動回転部材(13)
13p 伝動ピン
13s 軸受スリーブ
14 固定ボルト(14a〜14d)
14x ゴムブッシュ
15 紙載台
15x 摺接面
15w 段差部
16R 付勢手段(第1スプリング手段)(バネ部材)
16L 付勢手段(第2スプリング手段)(バネ部材)
17R ガイド部材
17L ガイド部材
17g ガイド溝
20 プレス手段
21 加圧プレート
25 可動切断刃
25c 刃先部材
25b 補強用のステー
25h 刃受ホルダ
25w 凹陥溝
25x 摺接面
28 固定切断刃
29 伝動チェーン
32 カム手段(傾斜カム面)
32a 傾斜カム面(変形例)
32b 傾斜カム面(変形例)
Claims (7)
- 紙葉類を所定の切断線に沿って断裁する装置であって、
紙葉類を載置して支持する紙載台と、
前記紙載台上に紙葉類を押圧保持するプレス手段と、
前記紙載台上の紙葉類に対して上下断裁方向に移動可能な平板形状の可動切断刃と、
この可動切断刃に形成され紙葉類を一端から他端に向かって徐々に切断するように紙葉面に対して所定角度傾斜した刃先と、
前記紙載台側に配置され、前記可動切断刃の刃先と摺接する平板形状の固定切断刃と、
前記可動切断刃を前記固定切断刃と交差するように前記切断線に対して所定角度傾斜させて支持する装置フレームと、
を備え、
前記可動切断刃は、前記紙葉類の切断端面と直交する方向に変位可能に前記装置フレームに支持すると共に、前記固定切断刃側に弾圧する付勢手段を設け、
この付勢手段は、前記可動切断刃の切断始点側と切断終点側にそれぞれ弾圧力を付与する左右一対のスプリング手段で構成され、
この可動切断刃を前記付勢手段に抗して後退移動させるカム手段が、前記固定切断刃側か前記可動切断刃側のいずれかに設けられていることを特徴とする紙葉類断裁装置。 - 前記付勢手段は、前記可動切断刃の切断始点側を弾圧する第1スプリング手段と、切断終点側を弾圧する第2スプリング手段で構成され、
この第1第2のスプリング手段はそれぞれ1つ又は複数のバネ部材で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の紙葉類断裁装置。 - 前記カム手段は、切断始点側に配置された前記固定切断刃と可動切断刃の互いに摺接する摺接面で構成され、
この摺接面の少なくとも一方は、断裁方向の切断深さに応じて前記可動切断刃を徐々に後退移動させる傾斜カム面であることを特徴とする請求項1に記載の紙葉類断裁装置。 - 前記可動切断刃は揺動運動で断裁方向に上下動するように構成され、
この可動切断刃の円弧状軌跡に対して前記傾斜カム面は揺動左右方向に傾斜するカム面で構成されることを特徴とする請求項3に記載の紙葉類断裁装置。 - 前記可動切断刃は、前記装置フレームに配置された左右一対の駆動回転部材に軸支持され、この駆動回転部材の回転動によって断裁方向に揺動軌跡を描いて上下動することを特徴とする請求項4に記載の紙葉類断裁装置。
- 順次供給されるシートを束状に集積するトレイ手段と、
上記トレイ手段からの紙葉類を綴じ合わせる束綴じ手段と、
上記束綴じ手段で綴じ合わされた紙葉類を断裁する紙葉類断裁装置と、
を備え、
上記紙葉類断裁装置は請求項1乃至5に記載の構成を備えていることを特徴とするフィニッシャ装置。 - 前記束綴じ手段と前記紙葉類断裁装置との間には前記束綴じ手段で綴じ合わされた紙葉類を折り合わせる紙葉類折手段が配置されていることを特徴とする請求項6に記載のフィニッシャ装置。
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