JP5389512B2 - 紙葉類断裁装置及びこれを用いたフィニッシャ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、紙載台上に保持された紙葉類を断裁する断裁装置に係わり、例えば画像形成装置などで画像形成されたシートを束状に部揃えし、これを予め設定された切断線で断裁する断裁装置の改良に関する。
一般にこの種の断裁装置は、紙葉類を紙載台上にセットしてその所定個所を断裁する装置として広く使用されている。例えばプリンタ装置などから搬出されるシートを束状に部揃えして製本綴じし、この製本綴じされた紙葉類の周縁を断裁揃えするトリミング装置、或いは画像形成装置からのシートを1/2、1/4などに半裁するカッティング装置として知られている。
従来、このような断裁装置としては例えば特許文献1(特開平10−138194号公報)に開示されているようにテーブル上に1枚のシートをセットしてこれを切断する断裁装置と、特許文献2(特開2003−71780号公報)に開示されているように多数枚のシートを束状にセットして一度に断裁する断裁装置が知られている。そして切断の方法としては特許文献1のようにシートの一端から他端に移動する切断刃(回転刃)で切断する場合と、特許文献2のように束状のシートの上方から平板状の切断刃(ギロチン刃)が下降する際に断裁するものがそれぞれ知られている。
また、前記特許文献2のように多数枚の紙葉類をその厚さ方向に上下動する平板状切断刃(ギロチン刃)で一度に断裁する場合には、断裁に要する剪断エネルギーを大きくする必要がある。これは切断刃を高速で勢いよく下降させることによって紙葉類をその撃力で切断するためであり、この場合には装置を堅牢に構成し駆動装置を大型にしなければならない。
また同様に、特許文献3(実公昭47−8308号公報)及び特許文献4(実開昭52−103489号公報)には板状の切断刃を上下動する為の駆動機構を小型化する工夫が提案されている。同文献には板状の切断刃を左右一対の揺動アームに軸支持して切断刃を揺動運動することが提案されている。このように上下動する切断刃を一対のアーム部材でスイングさせて断裁する際に、一対の揺動アームのアーム長さを大小異ならせて紙葉面に対して切断刃が傾斜して切断することによって切断力を小さくすることも例えば文献4に提案されている。
このような可動切断刃を上下動させて紙葉束を切断する場合に、紙載台側に配置する固定刃と可動刃との係合に問題が生ずる。つまり可動刃と固定刃の一方にガタつきが生ずると紙葉の断裁が不能或いは紙葉の切断面が歪むこととなる。この可動刃と固定刃の緊密な係合関係を保証するため可動刃と固定刃を交差するように配置することが例えば特許文献5(実開昭62−159299号公報)に提案されている。
この特許文献5には、上下一対の刃先を互いに鋏形状に交差させることによって上下刃を確実に噛合わせ、その一方を切断の進行に合わせて徐々に後退移動する切断構造が開示されている。同公報には切断刃の一方をロッド状の軸に摺動可能に嵌合し、この切断刃をスプリングで他方の切断刃に弾圧している。
特開平10−138194号公報 特開2003−71780号公報 実公昭47−8308号公報 実開昭52−103489号公報 実開昭62−159299号公報
上述のように紙葉束を平板形状の可動切断刃で断裁する際に、紙載台側に固定切断刃を設けることは前掲特許文献2乃至4などで知られている。この場合固定刃と可動刃のガタつきによる食い違いを招くと断裁不能、断裁ジャムに至ることは良く知られている。この場合一般的には固定刃に対して可動刃を弾圧するため、固定刃の切断面と面一となるようにガイド面を設け、このガイド面に沿って可動刃が上下動するように弾圧している。このため可動刃には強い付勢力が作用するためガイド面との間の摩擦力、摩耗、腐食などの問題があり、これらが原因して可動刃と固定刃の食い付きによって刃こぼれなどの故障を招くことが問題となる。
そこで可動刃と固定刃の係合誤差を解決するため固定刃と可動刃を所定角度で交差させてその一方を徐々に後退移動するものが前掲特許文献5に開示されている。このような固定刃と可動刃の交差によって確実な切断噛合関係が得られる。ところが従来は後退移動する刃(文献5における可動刃)を、回転軸に可動刃に一体形成したスリーブで嵌合している。
つまり回転軸に可動刃を所定角度で維持するようにスリーブで嵌合し、同時にこのスリーブが軸方向に移動変位するようにしている。このため切断幅が小さい場合には良いが、紙葉束のように広幅の場合には可動刃を軸受けで片持ち支持することとなり、部品精度のバラつきによって円滑な断裁動作が得られない。これと共に軸受部(特許文献5のスリーブ)に生ずる摩擦負荷が大きくなり、駆動機構のロスで装置の大型化を招くため紙葉類の断裁装置としては採用されていない。
本発明は紙葉類を固定切断刃と可動切断刃で切断する際に、この切断刃同士が確実に噛み合ってシャープに切断することが出来、同時にこの切断のための駆動負荷を軽減して装置を小型コンパクトで安価に製造することが可能な紙葉類断裁装置の提供をその主な課題としている。更に、本発明は紙葉束を載置する紙載台側に固定切断刃を配置することによって紙葉束を搬送して位置決めすることが容易な紙葉類断裁装置の提供をその課題としている。
上記課題を達成するため本発明は、可動切断刃を一端から他端に向かって徐々に切断するように紙葉面に対して所定角度傾斜した刃先形状に形成し、これと同時に可動切断刃を固定切断刃と交差するように切断線に対して所定角度傾斜させて装置フレームに支持する。そして可動切断刃を断裁面と直交する方向に変位可能にフレームに支持して固定切断刃側に弾圧する付勢手段を設ける。そこでこの付勢手段を可動切断刃の切断始点側と切断終点側に弾圧力を付与する左右一対のスプリング手段で構成し、固定切断刃側に可動切断刃を付勢手段に抗して後退移動させるカム手段を設けることを特徴としている。
その構成を詳述すると、紙葉類を載置して支持する紙載台15と、前記紙載台上に紙葉類を押圧保持するプレス手段21と、前記紙載台上の紙葉類に対して上下断裁方向に移動可能な平板形状の可動切断刃25と、この可動切断刃に形成され紙葉類を一端から他端に向かって徐々に切断するように紙葉面に対して所定角度傾斜した刃先25cと、前記紙載台側に配置され、前記可動切断刃の刃先と摺接する平板形状の固定切断刃28と、前記可動切断刃を前記固定切断刃と交差するように前記切断線に対して所定角度傾斜させて支持する装置フレーム10とを備える。
そして前記可動切断刃は、前記紙葉類の断裁面と直交する方向に変位可能に前記装置フレームに支持すると共に、前記固定切断刃側に弾圧する付勢手段16R、16Lを設け、この付勢手段は、前記可動切断刃の切断始点側と切断終点側にそれぞれ弾圧力を付与する左右一対のスプリング手段で構成され、前記固定切断刃側には、この可動切断刃を前記付勢手段に抗して後退移動させるカム手段32を設ける。
本発明は、紙葉類を一端から他端に向かって徐々に切断する可動切断刃を紙載台側に配置した固定切断刃と交差するように配置し、この可動切断刃の切断始点側と切断終点側を一対のスプリング手段で固定切断刃側に弾圧し、固定切断刃側に可動切断刃を後退移動させるカム手段を設けたものであるから以下の効果を奏する。
本発明は可動切断刃を固定切断刃に対して交差するように切断線に対して所定角度傾斜させて断裁方向に上下動するようにしたから可動切断刃と固定切断刃は確実に噛合して刃先同士が離れて切断不能となることがない。従って刃先が損耗して切断力が劣っても切断不能となることが少なく可動切断刃の寿命を増長させることが出来る。
また、この可動切断刃と固定切断刃の交差状態は簡単な構造で切断初期と切断終期で交差角度が大きく変化することなく切断面品位を一定に保持することが出来る。つまりこの交差状態は可動切断刃に、その切断始点側と切断終点側に作用させた弾圧力と固定切断刃側のカム手段で可動切断刃を後退移動させるものであるから、可動切断刃は切断初期から切断終期に至るまでほぼ一定の角度で切断することとなる。これと同時に、可動切断刃は切断深さに応じてカム手段で後退移動することとなり、紙葉切断面と面接触する摩擦負荷を軽減することが出来る。
更に本発明は可動切断刃を後退移動するカム手段を切断終点側に配置された固定切断刃と可動切断刃の互いに摺接する摺接面で構成し、この摺接面の少なくとも一方を傾斜カム面に形成することによって簡単な構造で故障も少なく安価に製造することが出来る。
本発明に係わる紙葉類断裁装置の全体構成を示す斜視図。 (a)図1の装置の正面構成を示す説明図であり、(b)は切断刃の取付説明図。 (a)図1の装置の縦断面構造図を示し、(b)はA部詳細図であり、(c)はB部詳細図を示し、(d)はC部詳細図を示す。 図1の装置の背面構成を示す説明図。 図1の装置に於けるプレス手段の構成を示す説明図。 カム手段の作動状態の説明図、(a)可動切断刃の切断始点を示し、(b)は(a)のカム作動状態を示す。 カム手段の作動状態の説明図、(a)可動切断刃の切断中点を示し、(b)は(a)のカム作動状態を示す。 カム手段の作動状態の説明図、(a)可動切断刃の切断終点を示し、(b)は(a)のカム作動状態を示す。 図1の装置における紙葉類の切断状態の説明図。 3と異なるカム手段の図実施形態を示し、(a)(c)は可動切断刃の駆動状態を(b)(d)は傾斜カム面の構造図。 本発明に係わる紙葉類断裁装置を内蔵したフィニッシャ装置の構成説明図。
以下図示の好適な実施の態様に基づいて本発明を詳述する。図1は本発明に係わる紙葉束断裁装置(トリマーユニット)の全体構成を示す斜視図であり、図2はその正面図である。図3は図1の装置の縦断面図を示し、図4は装置の背面構成を示す説明図である。図5はプレス手段の構成説明図である。
図1に示す紙葉束断裁装置(トリマーユニット)Aは、紙葉類Pを積載支持する紙載台15と、この紙載台上に紙葉類Pを押圧保持するプレス手段20と、紙葉類Pを所定の切断線CLに沿って断裁する可動切断刃25と、上記紙載台15に一体的に備えられた固定切断刃28とから構成されている。これらの紙載台15とプレス手段20と可動切断刃25とは装置フレーム(ベースプレート)10に取り付けられている。以下各構成について説明する。
[基本構成]
まず本発明の基本構成にいて説明する。図1に示すように紙載台15に給送した紙葉束を平板形状に形成した固定切断刃28と可動切断刃25で予め設定した切断線CLに沿って断裁する。このとき可動切断刃25の刃先をも紙葉束を一端から他端に向かって徐々に切断するように紙葉面に対して所定角度傾斜させる。つまり可動切断刃25を断裁方向(図示Z方向)に所定角度α(図2に示し、この角度を以下「剪断角度」という)傾斜させる。そして上記固定切断刃28は紙載台15と共に装置フレーム(ベースプレート)10に一体に固定し、上記可動切断刃25は断裁方向(Z方向)に上下動する。これによって紙載台15上の紙葉束を図2左端の切断始点S1から切断終点S2に向かって徐々に切断することとなる。
また、可動切断刃25は紙載台15と一体の固定切断刃28に対して交差するように前記切断線CLに対して所定角度傾斜させる。つまり可動切断刃25を図1Y方向に所定角度β(図2に示し、この角度を以下「交差角度」という)を形成する。これによって紙葉束の切断線CLと一致するように配置した固定切断刃28に対して可動切断刃25は交差角度βで傾斜し、両刃先は交差することとなる。
そこで可動切断刃25を紙葉類Pの切断端面と直交する方向(図示Y方向)に変位可能に装置フレーム(ベースプレート)10と押さえ部材19間に支持する。これと同時に可動切断刃25の切断始点S1側と切断終点S2側にそれぞれ弾圧力を付与する左右一対の付勢手段16R、16Lを設ける。これによって可動切断刃25はベースプレート10に付勢手段16R、16Lで弾圧され、この付勢力に抗して切断端面と直交する方向(図示Y方向)に変位(移動)可能となる。
このように紙載台15と共に固定した固定切断刃28に対して可動切断刃25は交差角度βで交差し、剪断角度αを備えた可動切断刃25を切断深さ(図1Z方向の刃先移動量)に従って可動切断刃25を付勢手段16R、16Lに抗して後退移動(変位)させるカム手段32を設ける。このカム手段32は可動切断刃25の断裁方向(Z方向)の運動でこの可動切断刃側(可動切断刃25か、これと一体の刃受ホルダ25h)の摺接面25xと、固定刃側(固定切断刃28か、これと一体の紙載台15又は装置フレーム10)の摺接面15xの少なくとも一方に配置する。このカム手段32は切断深さ(Z方向運動)に応じて可動切断刃25を後退変位する傾斜カム面で構成する。
上述の構成で固定切断刃28に対して交差(交差角度β)するように配置された可動切断刃25は断裁方向運動に従って傾斜カム面32に沿って徐々に後退移動することなる。そして紙載台25上の所定位置に給送され、プレス手段20で押圧保持された紙葉類Pは互いに交差する固定切断刃28と可動切断刃25で一端(S1)から他端(S2)に向かって徐々に切断される。
このように本発明は固定切断刃28に対して可動切断刃25を交差させて紙葉類Pの一端から他端に徐々に切断する際に、その切断深さに応じて可動切断刃25が(切断端面の逃げ方向に)後退移動する。このため紙葉類Pは紙載台上の予め設定した切断線CLを基準に位置決めすれば良く、切断過程でこの紙葉類Pが前後に移動することがないから位置決めが容易となる。
これと同時に、切断深さに応じて後退移動する可動切断刃25は付勢手段16R、16Lで固定切断刃28側に付勢され、カム手段32で交差角度βを確保しながら後退移動するから、可動切断刃の支持構造が容易であり、摩擦負荷の少ない駆動機構となる。
更に詳述すると、上述の剪断角度αは8度乃至25度に設定し、上述の交差角度は0.5度乃至1.5度に設定する。これは剪断角度αを25度以上に設定すると剪断負荷が増大し、8度以下に設定すると可動切断刃の剪断ストローク(Z方向の運動量)が大きくなり、その範囲は8度乃至25度が好適である。また剪断角度αを1.5度以上に設定すると可動切断刃25の後退移動量が大きくなり、その後退動作がガタつきなどで変位斑が生ずる。逆に剪断角度αを0.5度以下に設定すると固定切断刃と可動切断刃の噛合に問題が生ずる恐れがある。
上記付勢手段16R、16Lは、可動切断刃25を切断始点S1側と切断終点S2側に付勢力を及ぼす構造であれば良い。図1に示す装置は装置フレームを構成するベースプレート10に押さえ部材19(図示のものは左右一対のステムで構成している)を固定する際に、この押さえ部材19を図1Y方向に移動可能に構成している。図1及び図3に示すように例えば押さえ部材19を固定ボルト14(図示のものは4個所、14a〜14d)で固定する。このとき左右の押さえ部材19に第1スプリング手段(付勢手段16R)と第2スプリング手段(付勢手段16L)を介在させる。この第1スプリング手段16Rで可動切断刃25の切断始点側を弾圧し、第2スプリング手段16Lで切断始点側を弾圧する。
その構造を詳述すると図1に示す固定ボルト14は押さえ部材19を図1Y方向(図3矢示方向)に移動可能に嵌合(遊嵌)してあり、固定ボルト14a、14dにはボルトヘッドと押さえ部材19との間にバネ部材(付勢手段)16Rと16Lが巻装してある。そしてボルト先端はベースプレート10に螺合し、ベースプレート10と押さえ部材19の間に可動切断刃25を挟むように固定されている。従って可動切断刃25はベースプレート10と押さえ部材19で挟持され、押さえ部材19はバネ部材16R、16Lに抗して離れる方向に移動可能に構成されている。また残りの固定ボルト14b、14cは、ゴムブッシュ14xで弾性的に固定され、上記バネ部材16R、16Lの作用に抗して後退移動する押さえ部材19の運動を許容している。
なお、上述のバネ部材16Rと16Lは図示のように固定ボルト14a、14dに巻装する場合を示したが、4本の固定ボルト14a、14b、14c、14dそれぞれにバネ部材を巻装しても良い。
上述のカム手段32について詳述すると、図1に示す装置は固定切断刃28側と可動切断刃25側にそれぞれ互いに摺接する摺接面15x、25xを設け、この摺接面の一方に傾斜カム面32を設ける。図1には紙載台15に摺接面15xを、可動切断刃25の刃面に摺接面25xを設けてある。この摺接面15xは固定切断刃28の刃面に設けても或いはベースプレート10に設けても良い。また摺接面25xは固定切断刃25を支持する刃受ホルダ25hに設けても良い。そこで可動切断刃25の断裁動作に応じて互いに摺接する摺接面15xと摺接面25xには、その一方又は双方に傾斜カム面(カム手段)32を設ける。図3には摺接面15xに傾斜カム面32が形成してあり、この傾斜カム面32に可動切断刃25の刃面が摺接する。この傾斜カム面32は可動切断刃25の切込み深さに応じてこの可動切断刃25を切断端面から後退させる傾斜面に形成されている。
[カム手段の変形例]
また、図10にはカム手段32について上述と異なる実施形態を示す。この形態は図1の装置が、可動切断刃25をベースプレート10に軸支持した一対の駆動回転部材13d、13fで上下動する関係で可動切断刃25とその刃受ホルダ25hは図1Z方向平面(断裁方向平面)で楕円軌跡を描いて上下動する関係で、前述の傾斜カム面32は、この楕円軌跡の上下方向に漸増する傾斜カム面か、左右方向に漸増する傾斜カム面に構成すれば良い。図10には左右方向に漸増する傾斜カム面を示す。
そこで可動切断刃25側には刃受ホルダ25hに摺接面25xが設けてあり、固定切断刃28側にはベースプレート10に摺動面10xが設けてある。そして、摺接面25xは傾斜カム面32aで、摺接面10xは傾斜カム面32bで形成してある。このような構成で図10(a)に示す可動切断刃25が切断始点p3に位置するときは同図(b)に示すように互いの傾斜カム面32a、32bは近接した状態で摺接する。また可動切断刃25が同図(c)に示すように切断終点p5に位置するときは同図(d)に示すように互いのカム面は離間した状態で摺接する。従って傾斜カム面32a、32bは可動切断刃25の切り込み深さが増えるに従って徐々に図10(c)矢印方向に後退移動することとなる。その他の構成は前述のものと同様であるのでその説明を省略する。
[装置フレーム]
上記装置フレーム10は紙載台15と可動切断刃25とプレス手段20とを搭載し、紙葉類Pの切断に応じた機械的強度に例えば適宜厚さの鋼板で構成される。図1に示す装置フレーム10は紙葉類Pの紙面と直交する方向(同図矢示Z方向;鉛直方向)に配置された平板形状のベースプレートで構成されている。この平板状のベースプレート(装置フレーム)10には紙葉類Pを給排送する断裁開口12が設けられ、この断裁開口12に後述する紙載台15が直交する方向(同図矢示Y方向)に配置される。またこのベースプレート10にはその正面側に可動切断刃25を支持する左右一対の駆動回転部材13d、13f(以下両者を総称するときには符号13を用いる)が、その背面側にはこの一対の駆動回転部材13を同期回転するための伝動チェーン29が配置される。
[紙載台の構成]
上述のベースプレート10の断裁開口12には固定切断刃28を有する紙載台15が取り付けられている。この紙載台15は切断する紙葉(或いは紙葉束)を所定姿勢で保持するトレイなどの載置部材で構成される。その形状は紙葉類Pの全体を載置支持する形状であっても、図示のように紙葉類Pの断裁縁を部分的に支持する形状であっても、いずれの形状でも良い。図示の紙載台15は、図5に示すように切断線CLに沿って所定長さのビーム状部材で構成され、このビーム状部材には切断線CLに沿う切断縁に固定切断刃28が一体に取り付けられている。そして図3に示すように紙載台15には切断縁CLに沿って段差部15wが設けられ、この段差部15wに板状の固定切断刃28が埋設されている。この固定切断刃28は炭素鋼、超硬合金、ステンレス鋼などの鋭靱な材料で構成されている。
上記紙載台15には切断線CLに沿って左右一対のガイド部材17R、17L(図3参照)がボルトなどで一体に取付けられている。この左右一対のガイド部材17R、17Lにはガイド溝17gが形成され後述する加圧プレート21を上下昇降自在に案内するように構成されている。このように紙載台15は装置フレーム(ベースプレート)10に一体形成され、その断裁開口12に固定切断刃28が一体に取付けられている。
[裁断刃の構成]
上記ベースプレート(装置フレーム;以下同様)10には図5に示すように左右一対の駆動回転部材13d(駆動側)、13f(従動側)が回転自在に軸受け支持されている。この駆動回転部材13d、13fに可動切断刃25が軸支持されている。この可動切断刃25は刃受ホルダ25hと刃先部材25cで構成され、駆動回転部材13の伝動ピン13pに軸受スリーブ13sを介して嵌合支持されている。この刃先部材25cは図2に示すように紙葉面に対して所定角度(以下剪断角度という)α傾斜して刃受ホルダ25hに形成した凹陥溝25w(図3参照)に図3左端の切断始点S1と右端の切断終点S2が若干傾斜して一体的に取付けられている。
この傾斜は切断線CLに対してβ角度(0.5度〜1.5度;以下交差角度という)で傾斜している。同時には説明上角度βを拡大して表現している。この傾斜は切断線CLと一致するように配置した固定切断刃28と交差して確実に噛合させるためである。従って図示のものは刃受ホルダ25hの凹陥溝25wを傾斜させてあるが加工を容易にするためには刃先部材25cを溝内に取り付ける際にスペーサを介在させても良い。
刃受ホルダ25hは紙葉束の断裁によって生ずる抗力に耐え得る機械的強度を有する部材で構成されている。図示25bは補強用のステーであり、切断線CLに沿って刃受ホルダ25hに一体に固定されている。上記凹陥溝25wには刃先部材25cが接着テープなどで添着されている。
上述のガイド部材17R,17Lと可動切断刃25とは、ベースプレート10と押さえ部材19との間に挟持されている。前述のベースプレート10には所定の間隔Ldを隔てて押さえ部材19(図示のものは左右一対のステー部材)がボルトなどで固定されている。このベースプレート10と押さえ部材19との間にガイド部材17R、17Lと可動切断刃25が挟持されている(図3参照)。このときベースプレート10とガイド部材17R,17Lとの間には圧縮バネで構成された付勢手段16がガイド部材17R,17Lを可動切断刃25に弾圧するように設けられている。従ってガイド部材17R,17Lと一体の固定切断刃28は常時可動切断刃25に弾圧付勢されることとなる。尚、この付勢手段16は図示のバネに限らずスポンジ、ゴムなどの弾性部材から成るスペーサで構成しても良い。
上述の構成において、前記ベースプレート10と可動切断刃25との間には加圧プレート21が配置されている。ベースプレート10と可動切断刃25との間には平板形状の加圧プレート21が挟持され、この加圧プレート21の加圧面21pは紙載台上の紙葉面を押圧支持する位置に配置されている。前述のガイド部材17R、17Lに形成されているガイド溝17gは、このプレスプレート21を上下動可能に支持している。そしてベースプレート10には折曲片10rが形成され、この折曲片10rに加圧スプリング18が加圧プレート21を下方に押圧付勢するよう設けられている。従ってベースプレート10と可動切断刃25との間に配置された加圧プレート21は、その加圧面21pが紙載台15上の紙葉面を押圧するように構成されている。
尚、上述の加圧プレート21は可動切断刃25の上下動で紙載台15の上方に紙葉面から離間した位置に退避する非作動位置(ホームポジション)と加圧スプリング18の作用を受けて紙載台15上の紙葉面を押圧する作動位置との間で上下動する。このため可動切断刃25の上端フランジ部25fと加圧プレート21の係合片21kとは互いに係合するように構成されている。従って可動切断刃25と、これを上下動する駆動回転部材13が加圧解除手段を構成している。
次に図9に示す動作状態説明図に従って固定切断刃28と可動切断刃25との関係を説明する。可動切断刃25は、左右一対の駆動回転部材13d、13fに支持され、その回転で紙載台15に対して上下動する。そこでこの可動切断刃25が紙載台上方に待機する同図(a)の状態では、この可動切断刃25に連動する加圧プレート21は非作動位置(待機位置)に待機している。この状態で紙載台15上に紙葉類Pを挿入セットする。
そこで紙載台15上に紙葉類Pを給送セットした後、駆動回転部材13を所定方向に回転すると可動切断刃25は上死点p1から下方に降下する。この可動切断刃25が所定量降下すると加圧プレート21も紙葉面に向かって降下し、可動切断刃25の上端フランジ部25fが加圧プレート21の係合片21kから離れる。すると加圧スプリング18の作用で加圧プレート21の下端面21pが紙葉面を押圧する。この状態を図9(b)に示すが、加圧プレート21は紙載台15を上方から加圧スプリング18の作用で押圧する。
[可動切断刃の構成]
上述した可動切断刃25の構成を図2、図3及び図4に従って説明する。前述したようにベースプレート10には切断線CLに沿って距離を隔てた位置に一対の駆動回転部材13d,13fが配置されている。この駆動回転部材13は図4に示すように切断線CL方向に距離Lを隔てた位置に一対の回転軸13x、13yがベースプレート10に軸受け支持されている。この左右一対の回転軸13x、13yにアーム部材、偏心カムなどの駆動回転部材13d、13fが固定されている。この各駆動回転部材13には回転軸13x、13yと異なる位置に伝動ピン(カムフォロアであっても良い)13pが設けられ、この伝動ピン13pに可動切断刃25が軸承されている。従ってこの左右一対の駆動回転部材13d、13fを、回転軸13x、13yを中心に回転すると可動切断刃25はベースプレート10に沿って円弧を描きながら上下動することとなる。
上記各駆動回転部材13d,13fの回転軸13x,13yには図3に示すように駆動モータMが連結されている。ベースプレート10の背面側には回転軸13x、13yと一体にスプロケット30が設けられ、左右のスプロケット30a,30bには伝動チェーン29が架け渡されている。そして駆動側に位置する駆動回転部材13dのスプロケット30aに減速ギア31を介して駆動モータMが連結されている。
次に図9に示す駆動回転部材13d、13fと可動切断刃25との連結関係について説明する。上述のように左右一対の駆動回転部材13d、13fは駆動モータMの回転で両者が同期して同一角速度で回転することとなる。このとき図示の装置は駆動モータMに連結した駆動側の回転軸13xと、この回転軸13xに伝動チェーン29で連結した従動側の回転軸13yを相互に位相差θを形成するように連動させてある。つまり駆動側の回転軸13xの駆動回転部材13dに対して、従動側の回転軸13yの駆動回転部材13fを図9(a)に示す角度θだけ遅らせて回転するように構成してある。この位相差(角度θ)によって可動切断刃25と紙葉面との傾斜角度α(剪断角度)は、図9(a)の待機状態の角度α1と同図(b)の剪断開始状態の角度α2とでは、後者の角度が大きく(α1<α2)なる。
従って可動切断刃25の上下ストロークを大きくすることなく(装置を大型化することなく)紙葉を切断する剪断角度を大きくすることが可能となる。そして紙葉切断の進行に伴って切断途中のときの角度と同図(c)の切断終了時のときの角度α3とは略々切断開始時の角度α1と同一となる(α1≒α2≒α3)。
上述のように駆動側の回転軸13xと従動側の回転軸13yを同一周速度で回転し、これに取付けた駆動側の駆動回転部材13dと従動側の駆動回転部材13fとの間に位相差θが形成されている。この関係で駆動側と従動側の少なくとも一方は可動切断刃25と駆動回転部材13とを上下断裁方向と直交する方向に遊動自在に連結する必要が生ずる(この遊動がないと2つの駆動回転部材は互いに緩衝してその運動がロックされる)。そこで図示のものは従動側の駆動回転部材13fと可動切断刃25とを長孔11(図2参照)で遊動可能に嵌合支持してある。
また上述の可動切断刃25は、紙葉類Pを切断するために上方から下方に下降するとき、この切断刃を切断線CL方向に移動しながら切断するように構成されている。この可動切断刃25は切断開始時と切断終了時とでは移動方向が反転するようになっている。つまり可動切断刃25は図9(a)に示すように駆動側の駆動回転部材13dが上死点に位置する図示p1点で待機し、反時計方向に所定角度回転した図示p2点で加圧プレート21が紙葉面を押圧する。そして図示p3点で切断を開始し、図示p5点(下死点)で断裁を終了するように構成されている。
従って、回転軸13x、13yを中心に旋回動する可動切断刃25は円弧軌跡の上死点p1と変曲点p4との間で紙葉束の切断を開始し、この変曲点p4を超えた下死点p5で切断が終了するように設定されている。このように許容最大紙葉束の切断開始点を上死点p1と変曲点p4の間に設定してあるから可動切断刃25は待機位置から切断位置に下降する際に切断線CL方向にまず左側に移動し、次いで(変曲点P2を超えた後)右側に移動することとなる。これによって可動切断刃25の刃先は切断開始時には紙載台15上の紙葉束を左側に移動しながら下降し、変曲点p4を超えた後は、刃先が右側に移動しながら下降して紙葉束を切断することとなる。
このように可動切断刃25は、切断開始時には前方(図9左側)に移動しながら紙葉束内に押しながら進入するので軟弱な紙葉束であっても切り込み深さを確保することが出来る。また、切断終了時には可動切断刃25は図9右側に移動しながら切り終るので切断面が乱れることがない。この可動切断刃25による紙葉類の切断は、例えば柔らかい軟弱な素材を平刃形状のナイフ刃で切断するとき、切断開始時には刃先を前方に押しながら切断すると深さ方向に切り込み易く、逆に切り終わるときには刃先を後方に引きながら切断すると切断面が整えられることから理解される。
以上のように構成された可動切断刃25の作用について説明する。可動切断刃25が上方待機位置に退避した状態(断裁待機状態)のとき駆動側に位置する駆動回転部材13dは上死点p1に位置し、可動切断刃25と加圧プレート21は紙載台15上の紙葉面から上方に退避している。この待機状態で紙葉束を紙載台15に給送セットする。次いで駆動モータMを起動して駆動回転部材13d、13fを反時計方向に回転すると、可動切断刃25は上死点p1から徐々に下方に移動し、これと係合している加圧プレート21も下降する。そして駆動回転部材13dが図示p2点に至ると加圧プレート21の下端面21pが紙葉面を押圧する。次いで更に駆動回転部材13d,13fが図示p3点に移動すると可動切断刃25は紙葉面の切断を開始する。
駆動回転部材13dが図示p3点からp4点に移動する間、可動切断刃25は同図左側に移動しながら下降し、刃先部材25cは紙葉束を押しながら内部に進入する。次いで駆動回転部材13d,13fがp4点(変曲点)を超えると可動切断刃25は右側に移動しながら紙葉束の内部に深く進入して切断することとなる。そして可動切断刃25が下死点p5に到達すると紙葉束の切断が終了する。
[作用の説明]
次に上述の基本構成における作用を図6(切断始点)、図7(切断中点)、図8(切断終点)に基づいて説明する。後述する可動切断刃25はアーム状の駆動回転部材13d、13fで断裁方向に上下動する。この動作を図9に従って後述するが駆動回転部材13d、13fの回転運動で、その上死点に待機位置p1、次いでプレス開始点p2、切断始点p3、変曲点p4、切断終点p5が形成される。
そこで可動切断刃25は待機位置p1の上死点から切断終点p5の下死点に上下動する。図6は切断開始点を示し、(a)に示すように可動切断刃25は固定切断刃28に対しての交差角度βで傾斜している。また同図左端(切断始点25S)から右端(切断終点)に向かって従ってシート束を一端から他端に向かって徐々に切断するように剪断角度αが刃先に形成されている。この可動切断刃25が切断始点のときには紙葉束Pは切断点op1で固定切断刃28と摺接して紙葉を切断する。このとき傾斜カム面32に可動切断刃25の摺接面25xは傾斜カム面32に到達していない。従って可動切断刃25は付勢手段16R、16Lでベースプレート10に弾圧され、このフレート面に摺接した状態に位置する。
次に可動切断刃25が切断中点に進むと図7(a)に示す切断点op2で可動切断刃25は固定切断刃28と摺接する。このとき可動切断刃25は傾斜カム面32によって可動切断刃25は(a)図矢印方向に後退移動する。この状態で可動切断刃25に作用する第1付勢手段16Rの弾圧力に拘わらず可動切断刃25の切断始点25S側はカム面32に位置規制され、他方の切断終点25e側は第2付勢手段16Lの弾圧力でベースプレート10に弾圧される。このため可動切断刃25は所定の交差角度βを維持して紙葉の断裁端面から離れる方向に後退移動する。この動作は切断点が始点op1から終点op3に進行するまで可動切断刃25は徐々に断裁端面から離れる方向に後退移動する。
そして可動切断刃25が切断終点に進むと図8(a)に示す切断点op3可動切断刃25は固定切断刃28と摺接する。このとき可動切断刃25は傾斜カム面32によって最大後退位置に移動する。このように可動切断刃25は左右一対の付勢手段16R、16Lで固定切断刃28側に弾圧されている支持構造でありながら可動切断刃25は交差角度β(一定角度とは限らない)を維持しながら紙葉束の一端から他端に徐々に切断することとなる。なお、図6乃至図8において交差角度βを拡大表示したが、これは図示を容易にするためであり、この角度は0.5度乃至1.5度(この角度範囲に限定されない)程度であるため、実際の装置(実施形態)では、微細な角度である。
尚本発明にあって、可動切断刃25と固定切断刃28を互いに交差するように一方を他方に対して所定角度(β)傾斜する際に、固定切断刃28を切断線CLと一致するように配置して可動切断刃25を角度(β)で傾斜させる場合について説明した。これと異なる方法として本発明は可動切断刃25を切断線CLと一致するように配置して固定切断刃28を角度(β)で傾斜させるように構成しても良い。
また、本発明にあって固定切断刃28と可動切断刃25とは、それぞれ刃先が直線を描く平板形状に形成したが、この固定切断刃と可動切断刃の一方を所定曲率でカーブを描くように湾曲して形成しても良い。
[画像形成装置の構成]
次に上述の紙葉束断裁装置Aを備えた後処理装置及び画像形成装置の構成について図12に従って説明する。画像形成装置Bは複写機、プリンタ、印刷機など種々の構造のものが採用可能であるが静電印刷装置を図示する。この画像形成装置Bはケーシング51内に給紙部52と、印字部53と、排紙部54と制御部とが内蔵されている。給紙部52にはシートサイズに応じた複数のカセット52aが準備され、制御部から指示されたサイズのシートが給紙経路55に繰り出される。この給紙経路55にはレジストローラ55aが設けられ、シートを先端揃えした後所定のタイミングで下流側の印字部53に給送する。
印字部53には静電ドラム53aが設けられ、この静電ドラム53aの周囲には印字ヘッド53b、現像器53c、転写チャージャ53dなどが配置されている。そして印字ヘッド53bは例えばレーザ発光器などで構成され、静電ドラム53a上に静電潜像を形成し、この潜像に現像器53cでトナーインクを付着し、転写チャージャ53dでシートに印刷する。この印刷シートは定着器56で定着され排紙経路54bに搬出される。排紙部54には上記ケーシング51に形成した排紙口58と排紙ローラ59が配置されている。このように画像形成された印刷シートは排紙口58から排紙ローラ59で搬出される。
尚図示45はスキャナユニットであり、上記印字ヘッド53bで印刷する原稿画像を光学的に読み取る。その構造は一般的に知られているように原稿シートを載置セットするプラテン46と、このプラテン46に沿って原稿画像をスキャンするキャリッジ47と、このキャリッジ47からの光学像を光電変換する光学読取手段(例えばCCDディバイス)48とから構成されている。また図示のものは原稿シートを自動的にプラテン46に給送する原稿送り装置49がプラテン46上に装備してある。
[フィニッシャ装置(シート取扱い装置)の構成]
次に上述の画像形成装置Bの下流側にはフィニッシャ装置Cが連結され、画像形成されたシートを束状に部揃えし、この束状に部揃えした紙葉束をステープル、接着テープ、接着糊などで綴じ合わせて製本処理する。この製本処理後の紙葉束を前述の紙葉束断裁装置Aで断裁揃えして排紙スタッカに収納する。図11に示すフィニッシャ装置Cは束状に部揃えした紙葉束の中央をステープル綴じして綴じ合わせ、この中綴じした紙葉束を折り畳んで冊子状に製本し、その後折り畳み先端を断裁して揃える装置を示す。
そこで画像形成装置Bの排紙口58に連なる搬入経路61が設けられ、この搬入経路61の経路排紙口61aの下流側に集積トレイ62が配置されている。このトレイにはシートを排紙方向前後に移送するスイッチバックローラ62aとシート後端を規制する後端規制部材62bが備えられている。上記スイッチバックローラ62aは径路排紙口61aからのシートを排紙方向にトレイ先端側に搬送し、シート後端がトレイ上に進入した後は排紙方向と逆方向にシートを移送して後端規制部材62bに突き当てて位置決めする。また上記後端規制部材62bはトレイ上に突出した位置とトレイから退避した位置との間で揺動自在に構成され、電磁ソレノイドなどのシフト手段(図示せず)に連結されている。
そして上記集積トレイ62には集積したシート束(紙葉類)を下流側に搬出する後端押し出し部材63が設けられている。尚集積トレイ62には図示しないサイド整合部材が配置され径路排紙口61aから進入するシートの搬送直交方向を位置決め整合するようになっている。従って径路排紙口61aからのシートはトレイ上に搬入され、そのシート後端を後端規制部材62bに規制された状態で束状に集積される。その後、この紙葉類は後端規制部材62bが集積トレイ62から退避した状態で後端押し出し部材63によって下流側に搬出されることとなる。
上記集積トレイ62の下流側には製本経路64が連設され、この製本経路64には中綴じステープラ65が配置されている。この中綴じステープラ65の構造は詳述しないがシート束にステープル針を刺入して先端を折り曲げるユニットで構成され、ステープル針を刺入する上部ユニットと先端を折曲げる下部ユニットがシート束を移送する製本経路64を挟んで上下に配置されている。製本経路64にはシート束の先端を係止する第1ストッパ64aと第2ストッパ64bが設けられている。第1ストッパ64aは製本経路64に出没自在の可動部材で構成され、シート束の先端を係止した状態で中綴じステープラ65がシート束の中央に位置するように配置されている。従って集積トレイ62に集積したシート束は後端押し出し部材63で製本経路64に移送され、その先端を第1ストッパ64aで係止された状態で中綴じステープラ65によって綴じられることとなる。
上述のように中綴じ製本されたシート束は上記第1ストッパ64aが製本経路64から退避した後、下流側の第2ストッパ64bに係止される。この状態でシート束の中央(ステープル綴じ位置)を折り曲げるように折ロール66aと中折ナイフ66bが配置されている。この中折ナイフ66bは矢視方向に上下動自在のブレードで構成され製本経路中のシート束を折ロール66aに案内する。また折ロール66aは一対のロールで構成されシート束中央を折曲げて下流側の排紙経路67に移送するようになっている。
上記折ロール66aの下流側に配置された排紙経路67はスイッチバック経路で構成され、シートを断裁経路68に案内する。図示67aはスイッチバックローラであり、67bは中間トレイである。このように構成された断裁経路68には断裁装置Aが配置されている。この断裁装置Aは図1で説明した装置であり、その作用は後述する。また、上記断裁経路68には紙葉類を移送するベルト搬送手段69とグリップ回転手段70が配置されている。
以上の構成において、画像形成装置Bで画像形成されたシートは集積トレイ62に束状に集積され整合される。そこでフィニッシャ装置Cに備えられた制御CPU(不図示)は画像形成装置Bからジョブ終了信号を受けると、後端規制部材62bをトレイ外に退避させて後端押し出し部材63で紙葉類を下流側の製本経路64に移送する。そしてこの製本経路中の第1ストッパ64aに紙葉類の先端を突き当てて停止させる。この状態で中綴じステープラ65を作動してシート束の中央(中折位置)をステープル綴じする。
次いで制御CPUは第1ストッパ64aを経路外に退避させ紙葉類を更に下流側の第2ストッパ64bに突き当てて停止させる。するとシート束の中央(ステープル綴じ位置)は折ロール66aに臨み、この状態で中折ナイフ66bを図示矢印方向に移動させる。するとシート束はその中央を折り曲げられながら折ロール66aに案内される。そこで折ロール66aを回転駆動するとシート束は中央を折り曲げられ下流側の排紙経路67に移送される。
このように排紙経路67に導かれた紙葉類は搬送方向を反転して断裁経路68に送られる。断裁経路68ではこの紙葉類をベルト搬送手段69でスイッチバックさせて先端位置決めする。この先端位置決めは可動切断刃25を待機位置に退避させた状態で紙葉類を図8右側に搬送して紙葉類全体を断裁経路68に進入させる。そこでベルト搬送手段69で紙葉類を同図左側にバックさせ所定の切断線CLが切断刃の位置に一致するように紙葉類を位置決めする。次いで制御CPUはグリップ回転手段70で紙葉類をニップし、次いでプレス手段20で紙葉類を押圧保持する。そこで可動切断刃25を所定方向に移動させる。この断裁の状態は先に図9で説明した手順で紙葉類の端縁を断裁する。
次にシート束の小口部を断裁した後、制御CPUはプレス手段20を押圧解除してグリップ回転手段70を作動させて例えば90度シート束を回転させ天部を切断位置に臨ませる。このシート束の回転後シート束を切断線CLに所定量送る。このシート束の移送はグリップ回転手段70を図示右側に移動するか或いはベルト搬送手段69で送る。その後このシート束の天部を断裁した後、同様に小口部を断裁する。そしてシート束の3方向の断裁が終了すると制御CPUはベルト搬送手段69でシート束を排紙スタッカ71に搬出する。
なお、図示のフィニッシャ装置Cは中綴じステープラ65で製本綴じする場合を示したが、これは束状に集積した紙葉類の端面に接着剤を塗布して表紙シートでくるみ綴じ(くるみ綴じ製本)、或いは表紙シートで表装することなく天糊製本しても良いことは勿論である。
A 紙葉束断裁装置(トリマーユニット)
P 紙葉類
CL 切断線
α 剪断角度
β 交差角度
S1 切断始点
S2 切断終点
10 装置フレーム(ベースプレート)
10x 摺接面
12 断裁開口
13d 駆動回転部材(13)
13f 駆動回転部材(13)
13p 伝動ピン
13s 軸受スリーブ
14 固定ボルト(14a〜14d)
14x ゴムブッシュ
15 紙載台
15x 摺接面
15w 段差部
16R 付勢手段(第1スプリング手段)(バネ部材)
16L 付勢手段(第2スプリング手段)(バネ部材)
17R ガイド部材
17L ガイド部材
17g ガイド溝
20 プレス手段
21 加圧プレート
25 可動切断刃
25c 刃先部材
25b 補強用のステー
25h 刃受ホルダ
25w 凹陥溝
25x 摺接面
28 固定切断刃
29 伝動チェーン
32 カム手段(傾斜カム面)
32a 傾斜カム面(変形例)
32b 傾斜カム面(変形例)

Claims (7)

  1. 紙葉類を所定の切断線に沿って断裁する装置であって、
    紙葉類を載置して支持する紙載台と、
    前記紙載台上に紙葉類を押圧保持するプレス手段と、
    前記紙載台上の紙葉類に対して上下断裁方向に移動可能な平板形状の可動切断刃と、
    この可動切断刃に形成され紙葉類を一端から他端に向かって徐々に切断するように紙葉面に対して所定角度傾斜した刃先と、
    前記紙載台側に配置され、前記可動切断刃の刃先と摺接する平板形状の固定切断刃と、
    前記可動切断刃を前記固定切断刃と交差するように前記切断線に対して所定角度傾斜させて支持する装置フレームと、
    を備え、
    前記可動切断刃は、前記紙葉類の切断端面と直交する方向に変位可能に前記装置フレームに支持すると共に、前記固定切断刃側に弾圧する付勢手段を設け、
    この付勢手段は、前記可動切断刃の切断始点側と切断終点側にそれぞれ弾圧力を付与する左右一対のスプリング手段で構成され、
    この可動切断刃を前記付勢手段に抗して後退移動させるカム手段が、前記固定切断刃側か前記可動切断刃側のいずれかに設けられていることを特徴とする紙葉類断裁装置。
  2. 前記付勢手段は、前記可動切断刃の切断始点側を弾圧する第1スプリング手段と、切断終点側を弾圧する第2スプリング手段で構成され、
    この第1第2のスプリング手段はそれぞれ1つ又は複数のバネ部材で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の紙葉類断裁装置。
  3. 前記カム手段は、切断点側に配置された前記固定切断刃と可動切断刃の互いに摺接する摺接面で構成され、
    この摺接面の少なくとも一方は、断裁方向の切断深さに応じて前記可動切断刃を徐々に後退移動させる傾斜カム面であることを特徴とする請求項1に記載の紙葉類断裁装置。
  4. 前記可動切断刃は揺動運動で断裁方向に上下動するように構成され、
    この可動切断刃の円弧状軌跡に対して前記傾斜カム面は揺動左右方向に傾斜するカム面で構成されることを特徴とする請求項3に記載の紙葉類断裁装置。
  5. 前記可動切断刃は、前記装置フレームに配置された左右一対の駆動回転部材に軸支持され、この駆動回転部材の回転動によって断裁方向に揺動軌跡を描いて上下動することを特徴とする請求項4に記載の紙葉類断裁装置。
  6. 順次供給されるシートを束状に集積するトレイ手段と、
    上記トレイ手段からの紙葉類を綴じ合わせる束綴じ手段と、
    上記束綴じ手段で綴じ合わされた紙葉類を断裁する紙葉類断裁装置と、
    を備え、
    上記紙葉類断裁装置は請求項1乃至5に記載の構成を備えていることを特徴とするフィニッシャ装置。
  7. 前記束綴じ手段と前記紙葉類断裁装置との間には前記束綴じ手段で綴じ合わされた紙葉類を折り合わせる紙葉類折手段が配置されていることを特徴とする請求項6に記載のフィニッシャ装置。
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