JP5388025B2 - 超音波送受信素子および超音波送受信シート - Google Patents

超音波送受信素子および超音波送受信シート Download PDF

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Description

本発明は、超音波送受信素子および超音波送受信シートに関し、詳しくは、有機トランジスタと圧電効果を有する高分子材料により形成された送受信部材とを有する超音波送受信素子および湾曲自在なシートに有機トランジスタと圧電効果を有する高分子材料により形成された送受信部材とを有する超音波送受信素子を複数配置してなる超音波送受信シートに関する。
従来、この種のシートとしては、センサに有機トランジスタを接続してなるセンサ素子を湾曲自在なシートにマトリックス状に複数配置したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このシートでは、各有機トランジスタのゲート電圧を順に印加して走査することにより、各センサ素子により検出される物理量や化学量を取得し、これをデータ処理することによって取得した物理量や化学量の対象となる対象物に対する詳細なデータを得ることができるようにしている。なお、センサとしては、圧力センサや温度センサ、光センサ、加速度センサ、歪みセンサ、磁気センサ、温度センサ、キャパシタ、電圧センサ、ケミカルセンサのうちのいずれか1つまたは複数を用いることができる。
特開2005−150146号公報
一般に超音波は、電磁波に比して人体への影響が少ないことから、人が近傍に存在することを前提とする装置におけるセンシングに用いるものとして注目を集めている。一方、超音波の送受信に用いるものとして圧電効果を有する高分子材料により形成された薄板状部材を円筒形に形成したものも知られているが、こうしたものは、湾曲自在なシートに緻密に複数配置することは容易ではないと共に、こうしたシートの製造に多くの工数を要するものとなる。
本発明の超音波送受信素子は、湾曲自在なシートに複数配置することが簡易な構造の素子を提供することを主目的とする。また、本発明の超音波送受信シートは、超音波送受信素子を湾曲自在なシートに複数配置してなるものを提供することを主目的とする。
本発明の超音波送受信素子および超音波送受信シートは、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の超音波送受信素子は、
超音波を送受信可能な超音波送受信素子であって、
有機トランジスタと、
圧電効果を有する高分子材料により長方形の薄板状に形成され、長手方向の一方の端部が前記有機トランジスタのソースまたはドレインの一方に電気的に接続されると共に片持ち状に固定された送受信部材と、
前記有機トランジスタと前記送受信部材との間の該送受信部材の長手方向の他方の端部に整合する位置に配置され、前記他方の端部を前記有機トランジスタから押し離すことによって該送受信部材を湾曲させる湾曲用部材と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の超音波送受信素子では、圧電効果を有する高分子材料により長方形の薄板状に形成された送受信部材の長手方向の一方の端部を有機トランジスタのソースまたはドレインの一方に電気的に接続して片持ち状に固定し、有機トランジスタと送受信部材との間に送受信部材の長手方向の他方の端部に整合する位置に湾曲用部材を配置して送受信部材の他方の端部を有機トランジスタから押し離すことによって送受信部材を湾曲させる。送受信部材は、湾曲の程度によって受信感度を調整することができるから、送受信部材の長さや幅などの寸法に対して目的とする超音波の波長に対する送受信用部材の感度が良好となる湾曲の程度となるよう湾曲用部材の寸法を調節することにより、良好な感度を有する超音波送受信素子を簡易な構造で構成することができる。しかも、有機トランジスタは印刷技術を用いることによりシートにマトリックス状に形成することができることと、複数の送受信部をその固定される一方の端部を連結してシート状に形成することができることと、寸法の調節された複数の湾曲部材を連結してシート状に形成することができることと、を考慮すると、本発明の超音波送受信素子は湾曲自在なシートに複数配置することが容易なものとなる。
こうした本発明の超音波送受信素子において、送受信部材を形成する材料としては、ポリフッ化ビニリデン,フッ化ビニリデン・3フッ化エチレン共重合体,フッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン共重合体,ポリフッ化ビニル,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン,ポリアクリロニトリル,ポリ塩化アクリロニトリル,シアン化ビニリデン・酢酸ビニル共重合体,シアン化ビニリデン・ビニルベンゾエート共重合体など、圧電効果を有する種々の高分子材料を用いることができるが、特に高い圧電性を有するポリフッ化ビニリデン,フッ化ビニリデン・3フッ化エチレン共重合体,フッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン共重合体が好適である。
また、本発明の超音波送受信素子において、前記湾曲部材は、前記送受信部材の当接部位と該送受信部材の前記固定された部位との間隔に対して0.8を中心とする所定割合だけ前記他方の端部を前記有機トランジスタから押し離すよう形成されてなるものとすることもできる。
本発明の超音波送受信シートは、
圧電効果を有する高分子材料により長方形状に形成されて超音波を送受信可能な送受信部と前記送受信部の一方の端部にソースまたはドレインの一方の電極が電気的に接続された有機トランジスタとを有する超音波送受信素子を湾曲自在なシートに複数配置してなる超音波送受信シートであって、
湾曲自在なシートに前記有機トランジスタを複数配置してなる有機トランジスタシートと、
前記有機トランジスタシートに重ねたときに該有機トランジスタシートにおける各有機トランジスタのソースまたはドレインの一方の電極に前記送受信部の一方の端部が整合する位置に複数の送受信部が配置され、前記複数の送受信部の前記一方の端部を連結してなる送受信部用シートと、
前記有機トランジスタシートと前記送受信部用シートとの間に配置されて接合されたときに、前記送受信部用シートにおける前記複数の送受信部の他方の端部を前記有機トランジスタシートから押し離すことによって該複数の送受信部を湾曲させる複数の湾曲用部位が形成された湾曲用部位シートと、
を前記有機トランジスタシート,前記湾曲用部位シート,前記送受信部用シートの順に重ねて前記有機トランジスタシートにおける各有機トランジスタの前記一方の電極と前記送受信部用シートにおける各送受信部の前記一方の端部とを電気的に接続して固定するよう接合してなる、
ことを要旨とする。
この本発明の超音波送受信シートでは、有機トランジスタシートは湾曲自在なシートに有機トランジスタを複数配置してなり、送受信部用シートは有機トランジスタシートに重ねたときに有機トランジスタシートにおける各有機トランジスタのソースまたはドレインの一方の電極に圧電効果を有する高分子材料により長方形状に形成されて超音波を送受信可能な送受信部の一方の端部が整合する位置に複数の送受信部が配置されると共に複数の送受信部の一方の端部を連結してなり、湾曲用部位シートは、有機トランジスタシートと送受信部用シートとの間に配置されて接合されたときに、送受信部用シートにおける複数の送受信部の他方の端部を有機トランジスタシートから押し離すことによって複数の送受信部を湾曲させる複数の湾曲用部位が形成されてなる。そして、本発明の超音波受信シートは、有機トランジスタシート,湾曲用部位シート,送受信部用シートの順に重ね合わせ、有機トランジスタシートにおける各有機トランジスタのソースまたはドレインの一方の電極と送受信部用シートにおける各送受信部の連結された一方の端部とを電気的に接続して固定するよう接合して得る。この本発明の超音波送受信シートでは、超音波送受信素子は上述した本発明の超音波送受信素子と同一の構造となるから、送受信部の長さや幅などの寸法に対して目的とする超音波の波長に対する送受信用部材の感度が良好となる湾曲の程度となるよう湾曲用部位の寸法を調節することにより、良好な感度を有する超音波送受信素子を湾曲自在なシートに複数配置したものとすることができる。
こうした本発明の超音波送受信シートにおいて、送受信部用シートを形成する材料としては、ポリフッ化ビニリデン,フッ化ビニリデン・3フッ化エチレン共重合体,フッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン共重合体,ポリフッ化ビニル,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン,ポリアクリロニトリル,ポリ塩化アクリロニトリル,シアン化ビニリデン・酢酸ビニル共重合体,シアン化ビニリデン・ビニルベンゾエート共重合体など、圧電効果を有する種々の高分子材料を用いることができるが、特に高い圧電性を有するポリフッ化ビニリデン,フッ化ビニリデン・3フッ化エチレン共重合体,フッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン共重合体が好適である。また、本発明の超音波送受信シートにおいける送受信部用シートは、上述のいずれかの材料により形成された薄板状部材を打ち抜き加工により形成されてなるものとすることもできる。
また、本発明の超音波送受信シートにおいて、前記湾曲用部位シートにおける各湾曲用部位は、前記送受信部用シートにおける各送受信部の当接部位と該送受信部の前記固定された部位との間隔に対して0.8を中心とする所定割合だけ前記他方の端部を前記有機トランジスタシートから押し離すよう形成されてなるものとすることもできる。さらに、本発明の超音波送受信シートにおいて、前記複数の超音波送受信素子はマトリックス状に配置されてなるものとすることもできる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての超音波送受信素子20の構成の概略を示す構成図である。実施例の超音波送受信素子20は、圧電効果を有する高分子材料により長方形の薄板状に形成された送受信部材22と、送受信部材22の一方の端部24にボンディング39によりドレイン36の電極38が電気的に接続された有機トランジスタ30と、送受信部材22の他方の端部26を有機トランジスタ30側から押し上げるようにして送受信部材22を湾曲させる湾曲部材40と、から構成されている。なお、送受信部材22の一方の端部24の電極38への接続面とは異なる面は設置されている。送受信部材22は、上述したように圧電効果を有するため、電極38に電圧パルスを生じさせると、送受信部材22は電圧パルスの振動数で振動し、逆に送受信部材22を振動させると、電極38に振動に応じた電圧パルスが生じる。なお、送受信部材22は、上述の構成から、一方の端部24は片持ちの固定端となり、他方の端部26は湾曲部材40により支持されているものの開放端となる。
送受信部材22を形成する高分子材料としては、圧電効果を有する高分子材料であれば如何なる材料であってもよいが、ポリフッ化ビニリデン,フッ化ビニリデン・3フッ化エチレン共重合体,フッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン共重合体,ポリフッ化ビニル,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン,ポリアクリロニトリル,ポリ塩化アクリロニトリル,シアン化ビニリデン・酢酸ビニル共重合体,シアン化ビニリデン・ビニルベンゾエート共重合体などが好適である。特に高い圧電性を有するポリフッ化ビニリデン,フッ化ビニリデン・3フッ化エチレン共重合体,フッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン共重合体が好適である。
実施例の超音波送受信素子20は、有機トランジスタ30のゲート32に電圧を印加して有機トランジスタ30をオンとした状態でソース34に20kHz以上の周波数の超音波領域における電圧パルスを印加すると、印加された電気パルスに対して送受信部材22が振動することにより送受信部材22から超音波を送信する。一方、超音波が照射されている状態で有機トランジスタ30のゲート32に電圧を印加して有機トランジスタ30をオンとすると、超音波の周波数に応じて送受信部材22が振動し、この振動に伴って生じる電圧パルスをソース34側で検出することにより、超音波を受信する。
次に、実施例の超音波送受信素子20の性能について説明する。図2は、40kHzの超音波を超音波送受信素子20に照射したときの送受信部材22における一方の端部24を電極38の接続するボンディング39と湾曲部材40との湾曲間隔dと湾曲部材40により送受信部材22が湾曲される際の湾曲高さhと電極38に生じる出力電圧との関係を示すグラフである。図示するように、40kHzの超音波に対しては、湾曲間隔dに対する湾曲高さhの割合(h/d)は、湾曲間隔dが小さいときには0.7〜0.9の範囲、即ち0.8を含む範囲で感度が良好となり、湾曲間隔dが大きいときには0.5以上で感度が良好になる。図3は、40kHzの超音波を超音波送受信素子20に照射したときの送受信部材22の幅Wと送受信部材22の長さLと電極38に生じる出力電圧との関係を示すグラフである。図示するように、40kHzの超音波に対しては、送受信部材22は長さLが10mm以上で幅Wが2mm以上で良好な感度を示す。したがって、40kHzの超音波に対しては、サイズが小型で良好な感度を有する送受信部材22としては、長さLが10mm、幅Wが5mm、湾曲間隔dが5〜7mm、湾曲高さhが4〜6mm、となる。なお、40kHz以外の周波数の超音波に対しては、同様の実験などを行なうことにより感度が良好な送受信部材22の長さL、幅W、湾曲間隔d、湾曲高さhを得ることができる。
図4は実施例の超音波送受信素子20で超音波を受信したときの受信指向性を示す説明図であり、図5は実施例の超音波送受信素子20から超音波を送信したときの送信指向性を示す説明図である。図示するように、実施例の超音波送受信素子20は、受信指向性も送信指向性も全方位に亘って良好である。
上述したように、実施例の超音波送受信素子20は、超音波を送信する送信素子としても好適であると共に超音波を受信する受信素子としても好適であるが、図6に示すように、電圧パルスを発信するパルス発信器52と受信機54とを切り替えスイッチ56を介して超音波送受信素子20のソース34に接続し、切り替えスイッチ56によりパルス発信器52と超音波送受信素子20とを接続して超音波送受信素子20から超音波を送信し、その後、切り替えスイッチ56により受信機54と超音波送受信素子20とを接続して対象物で反射した超音波を受信することもできる。こうすれば、超音波を送信してから受信するまでの時間を計時することにより、超音波送受信素子20と対象物との距離を測定することができる。
次に、実施例の超音波送受信素子20をマトリックス状に配置した超音波送受信シート100について説明する。図7は、実施例の超音波送受信シート100の構成の概略を示す説明図である。実施例の超音波送受信シート100は、湾曲自在なシートに8行8列となるよう配置された64個の超音波送受信素子20と、各行毎の超音波送受信素子20の有機トランジスタ30のゲート32を接続するワード線WL1〜WL8と、各列毎の超音波送受信素子20の有機トランジスタ30のソース34を接続するビット線BL1〜BL8と、により構成されている。
実施例の超音波送受信シート100は、図8に例示するようにマトリックス状に配置された複数の有機トランジスタ30が形成された有機トランジスタシート110と、図9に例示するように有機トランジスタシート110に重ねたときに各有機トランジスタ30のドレイン36の電極38に一方の端部24が整合するようにマトリックス状に複数の送受信部材22を配置すると共にこの複数の送受信部材22の一方の端部24を連結部124および縦連結部122,横連結部126により連結してシート状とした送受信部用シート120と、図10に例示するように送受信部用シート120に重ねたときに各送受信部材22の他方の端部26に湾曲部材40が整合するようにマトリックス状に複数の湾曲部材40を配置すると共にこの湾曲部材40を縦連結部134および横連結部136により連結してシート状とした湾曲部用シート130と、を有機トランジスタシート110,湾曲部用シート130,送受信部用シート120の順に重ね合わせて各有機トランジスタ30の電極38と送受信部材22の一方の端部24とをボンディング39により接合して形成することができる。
有機トランジスタシート110は、例えば、プラスチックフィルム上に銀ナノ粒子をインクジェットプリンタにより塗布し、銀ナノ粒子を220℃で1時間大気中で焼成することにより各有機トランジスタ30のゲート電極を作製し、エポキシ系樹脂をスクリーン印刷機により塗布して各ゲート電極の周辺に隔壁を作製し、8mPasまで希釈したポリイミド前駆体を隔壁内のゲート電極上にインクジェットで塗布し、窒素雰囲気で180℃硬化させることによりポリイミドゲート絶縁膜(厚み1μm)を作製する。そして、真空蒸着法を用いて厚み50nmの有機半導体ペンタセンを製膜し、最後に、ソースおよびドレイン電極を真空蒸着装置で製膜して各有機トランジスタ30を完成することにより、形成することができる。
送受信部用シート120は、例えば、ポリフッ化ビニリデン,フッ化ビニリデン・3フッ化エチレン共重合体,フッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン共重合体,ポリフッ化ビニル,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン,ポリアクリロニトリル,ポリ塩化アクリロニトリル,シアン化ビニリデン・酢酸ビニル共重合体,シアン化ビニリデン・ビニルベンゾエート共重合体などの圧電効果を有する高分子材料により薄板を形成し、打ち抜き加工により送受信部用シート120を完成することにより、形成することができる。なお、送受信部用シート120を形成する高分子材料としては、特に高い圧電性を有するポリフッ化ビニリデン,フッ化ビニリデン・3フッ化エチレン共重合体,フッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン共重合体が好適であり、実施例では、ポリフッ化ビニリデンにより形成した。
湾曲部用シート130は、例えば、種々のプラスチック材料により薄板を形成し、打ち抜き加工により湾曲部用シート130を完成することにより、形成することができる。
実施例の超音波送受信シート100は、ワード線WL1〜WL8に順に電圧を印加して各行毎の有機トランジスタ30を順にオンとすると共にビット線BL1〜BL8に順に電圧パルスを出力することによって各超音波送受信素子20から順に超音波を送信することができ、ワード線WL1〜WL8に順に電圧を印加して各行毎の有機トランジスタ30を順にオンとすると共にビット線BL1〜BL8で電圧パルスを検出することによって各超音波送受信素子20で超音波を受信することができる。即ち、マトリックス状に配置された複数の超音波送受信素子20のうち任意の超音波送受信素子20により超音波を送信することができ、マトリックス状に配置された複数の超音波送受信素子20のうち任意の超音波送受信素子20で超音波を受信することができる。この超音波送受信シート100では、例えば、中心に位置する超音波送受信素子20から超音波を送信し、対象物から反射した超音波をマトリックス状に配置された全ての超音波送受信素子20で受信し、各超音波送受信素子20で受信した超音波の位相差をデータ処理することにより、超音波送受信シート100から対象物までの距離および対象物の形状を検出することができる。
以上説明した実施例の超音波送受信素子20によれば、送受信部材22は湾曲の程度によって受信感度を調整することができるから、対象となる超音波の周波数に対して感度が良好となる送受信部材22の長さL、幅W、湾曲間隔d、湾曲高さhを設定して用いることにより、良好な感度を有するものとすることができる。しかも、有機トランジスタ30は印刷技術を用いることによりシートにマトリックス状に形成することができ、送受信部材22の固定端である一方の端部24を連結してシート状に形成することができ、湾曲部材40も連結してシート状に形成することができるから、実施例の超音波送受信素子20は湾曲自在なシートに複数配置することが容易なものとなる。
実施例の超音波送受信シート100によれば、対象となる超音波の周波数に対して感度が良好となる送受信部材22の長さL、幅W、湾曲間隔d、湾曲高さhを設定して用いることにより、良好な感度を有する超音波送受信素子20を湾曲自在なシートに複数配置したものとすることができる。
実施例の超音波送受信素子20や超音波送受信シート100では、送受信部材22や送受信部用シート120をポリフッ化ビニリデン,フッ化ビニリデン・3フッ化エチレン共重合体,フッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン共重合体,ポリフッ化ビニル,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン,ポリアクリロニトリル,ポリ塩化アクリロニトリル,シアン化ビニリデン・酢酸ビニル共重合体,シアン化ビニリデン・ビニルベンゾエート共重合体などの圧電効果を有する高分子材料により形成するものとしたが、これらの高分子材料に限定されるものではなく、圧電効果を有する材料であれば如何なる材料によって形成してもかまわない。
実施例の超音波送受信シート100では、64個の超音波送受信素子20を8行8列となるよう配置するものとしたが、複数の超音波送受信素子20をn行m列(n,mは自然数)となるよう配置するものとしてもよいし、マトリックス状に配置しないものとしてもよい。
実施例の超音波送受信素子20や超音波送受信シート100では、送受信部材22の一方の端部24を有機トランジスタ30のドレイン36の電極38に電気的に接続するものとしたが、有機トランジスタ30は、構造的にソース34とドレイン36とは等価であるから、送受信部材22の一方の端部24を有機トランジスタ30のソース34の電極に電気的に接続するものとしてもよい。
実施例の超音波送受信素子20や超音波送受信シート100では、送受信部材22の他方の端部26を開放端としたが、送受信部材22が湾曲すればよいから他方の端部26も一方の端部24と同様に固定端としてもよい。この場合、湾曲の方向としては実施例の超音波送受信素子20のように図1に示すように上に凹(有機トランジスタ30に向けて凸)に限定されるものではなく図1上で上に凸(有機トランジスタ30に向けて凹)のアーチ状としてもよい。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、超音波送受信素子や超音波送受信シートの製造産業などに利用可能である。
本発明の一実施例としての超音波送受信素子20の構成の概略を示す構成図である。 40kHzの超音波を超音波送受信素子20に照射したときの送受信部材22における湾曲間隔dと湾曲高さhと出力電圧との関係を示すグラフである。 40kHzの超音波を超音波送受信素子20に照射したときの送受信部材22の幅Wと送受信部材22の長さLと電極38に生じる出力電圧との関係を示すグラフである。 実施例の超音波送受信素子20で超音波を受信したときの受信指向性を示す説明図である。 実施例の超音波送受信素子20から超音波を送信したときの送信指向性を示す説明図である。 実施例の超音波送受信素子20を超音波の送受信素子として用いた具体例の一例を示す説明図である。 実施例の超音波送受信シート100の構成の概略を示す説明図である。 有機トランジスタシート110の一例を示す説明図である。 送受信部用シート120の一例を示す説明図である。 湾曲部用シート130の一例を示す説明図である。
符号の説明
20 超音波送受信素子、22 送受信部材、24 一方の端部、26 他方の端部、30 有機トランジスタ、32 ゲート、34 ソース、36 ドレイン、38 電極、39 ボンディング、40 湾曲部材、52 パルス発信器、54 受信機、56 切り替えスイッチ、100 超音波送受信シート、110 有機トランジスタシート、120 送受信部用シート、122 縦連結部、124 連結部、126 横連結部、134 縦連結部、136 横連結部、WL1〜WL8 ワード線、BL1〜BL8 ビット線。

Claims (7)

  1. 超音波を送受信可能な超音波送受信素子であって、
    有機トランジスタと、
    圧電効果を有する高分子材料により長方形の薄板状に形成され、長手方向の一方の端部が前記有機トランジスタのソースまたはドレインの一方に電気的に接続されると共に片持ち状に固定された送受信部材と、
    前記有機トランジスタと前記送受信部材との間の該送受信部材の長手方向の他方の端部に整合する位置に配置され、前記他方の端部を前記有機トランジスタから押し離すことによって該送受信部材を湾曲させる湾曲用部材と、
    を備える超音波送受信素子。
  2. 前記送受信部材は、ポリフッ化ビニリデン,フッ化ビニリデン・3フッ化エチレン共重合体,フッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン共重合体のいずれかの材料により形成されてなる請求項1記載の超音波送受信素子。
  3. 前記湾曲用部材は、前記送受信部材の当接部位と該送受信部材の前記固定された部位との間隔に対して0.8を中心とする所定割合だけ前記他方の端部を前記有機トランジスタから押し離すよう形成されてなる請求項1または2記載の超音波送受信素子。
  4. 圧電効果を有する高分子材料により長方形状に形成されて超音波を送受信可能な送受信部と前記送受信部の一方の端部にソースまたはドレインの一方の電極が電気的に接続された有機トランジスタとを有する超音波送受信素子を湾曲自在なシートに複数配置してなる超音波送受信シートであって、
    湾曲自在なシートに前記有機トランジスタを複数配置してなる有機トランジスタシートと、
    前記有機トランジスタシートに重ねたときに該有機トランジスタシートにおける各有機トランジスタのソースまたはドレインの一方の電極に前記送受信部の一方の端部が整合する位置に複数の送受信部が配置され、前記複数の送受信部の前記一方の端部を連結してなる送受信部用シートと、
    前記有機トランジスタシートと前記送受信部用シートとの間に配置されて接合されたときに、前記送受信部用シートにおける前記複数の送受信部の他方の端部を前記有機トランジスタシートから押し離すことによって該複数の送受信部を湾曲させる複数の湾曲用部位が形成された湾曲用部位シートと、
    を前記有機トランジスタシート,前記湾曲用部位シート,前記送受信部用シートの順に重ねて前記有機トランジスタシートにおける各有機トランジスタの前記一方の電極と前記送受信部用シートにおける各送受信部の前記一方の端部とを電気的に接続して固定するよう接合してなる、
    超音波送受信シート。
  5. 前記送受信部用シートは、ポリフッ化ビニリデン,フッ化ビニリデン・3フッ化エチレン共重合体,フッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン共重合体のいずれかの材料により形成された薄板状部材を打ち抜き加工により形成されてなる請求項4記載の超音波送受信シート。
  6. 前記湾曲用部位シートにおける各湾曲用部位は、前記送受信部用シートにおける各送受信部の当接部位と該送受信部の前記固定された部位との間隔に対して0.8を中心とする所定割合だけ前記他方の端部を前記有機トランジスタシートから押し離すよう形成されてなる請求項4または5記載の超音波送受信シート。
  7. 前記複数の超音波送受信素子はマトリックス状に配置されてなる請求項4ないし6いずれか1つの請求項に記載の超音波送受信シート。
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