JP5386036B2 - 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法に関する。
情報化技術の高度化に伴い、情報記録技術、特に磁気記録技術は著しく進歩している。磁気記録媒体の一つであるHDD(ハードディスクドライブ)等に用いられる磁気ディスクにおいては、急速な小型化、薄板化、及び記録密度の増加とアクセス速度の高速化が続けられている。HDDでは、円盤状の基板の上に磁性層を備えた磁気ディスクを高速回転し、この磁気ディスク上に磁気ヘッドを浮上飛行させながら記録と再生を行う。
アクセス速度の高速化に伴って磁気ディスクの回転速度も速くなるため、磁気ディスクには、より高い基板強度が求められる。また記録密度の増加に伴い、磁気ヘッドも薄膜ヘッドから、磁気抵抗型ヘッド(MRヘッド)、大型磁気抵抗型ヘッド(GMRヘッド)へと推移しており、磁気ヘッドの磁気ディスクからの浮上量が5nm程度にまで狭くなってきている。このため磁気ディスク面上に凹凸形状があると、磁気ヘッドが衝突するクラッシュ障害や、空気の断熱圧縮または接触により加熱して読み出しエラーを生じるサーマルアスペリティ障害を生じる場合がある。このような磁気ヘッドに生じる障害を抑制するには、磁気ディスクの主表面を極めて平滑な面として仕上げておくことが重要となる。
そこで現在では、磁気ディスク用の基板として、従来のアルミニウム基板に代えて、ガラス基板が用いられるようになってきている。軟質材料である金属からなるアルミニウム基板に比べて、硬質材料であるガラスからなるガラス基板は、基板表面の平坦性、基板強度、および剛性に優れているためである。これらの磁気ディスクに用いられるガラス基板は、その主表面に研削加工や研磨加工等を施すことにより製造されている。ガラス基板の研削加工や研磨加工としては、遊星歯車機構を有する両面研磨装置を用いて行う方法がある。遊星歯車機構においては、研磨パッド(研磨布)が貼付された上下定盤にガラス基板を挟み、砥粒(スラリー)を混濁させた研磨液を研磨パッドとガラス基板との間に供給すると共に、当該ガラス基板を上下定盤に対して相対的に移動することにより、ガラス基板の主表面が所定の平滑面に仕上げられる(例えば、特許文献1参照)。
また、研削加工や研磨加工等を用いて表面が平滑化された磁気ディスク用ガラス基板に、数nmレベルの薄膜(磁性層)を形成して記録・再生トラックの形成等が行われる。そのため、磁気ディスク用ガラス基板の製造工程においては、研削加工や研磨加工等による平滑化と同時に、ガラス基板表面の僅かな汚染も除去し当該基板表面を清浄に保つことが重要な課題となっている。
また、ガラス基板は、脆性材料であるという側面も有している。そこで、磁気ディスク用ガラス基板の製造工程において、加熱した化学強化液にガラス基板を浸漬し、ガラス基板表層のリチウムイオン、ナトリウムイオンを化学強化液中のナトリウムイオン、カリウムイオンにそれぞれイオン交換することにより、ガラス基板の表層に圧縮応力層を形成して強化すること(ガラス強化工程)が行われている。
また、上記の工程の後に、最終的に基板表面を清浄にするために、酸性条件下で洗浄することが知られている。
特開2009−214219号公報
ところで、磁気ディスク用ガラス基板の製造工程で用いられる製造装置においては、特許文献1に示すように研削装置、研磨装置にステンレス製の部材が用いられる場合がある。また、化学強化工程においてもステンレス製の材料が用いられる場合がある。つまり、ステンレス製の装置を用いる工程を行う場合には、これらの装置からステンレスに起因する金属系汚染物質(特に、鉄系汚染物質)が発生してガラス基板に付着するおそれがある。また、研削装置、研磨装置で用いられる砥粒など、各工程で使用される副資材に金属系汚染物質が含まれている場合もある。
ガラス基板に影響を及ぼす汚染の中でも特に金属系の微粒子が付着した汚染は、磁性層の成膜後の表面に凹凸が生じてしまい、製品の記録・再生等の電気的特性や歩留まりを低下させる原因となるため、磁気記録ディスク用ガラス基板の製造工程において除去する必要がある。特に、記録密度の向上に伴い益々磁気ヘッドの磁気ディスクからの浮上量が小さくなることを考慮すると、装置の材質に起因した汚染物についても考慮する必要が生じる。
しかしながら、ステンレス由来の金属汚染物質は腐食され難く、洗浄工程で一般的に用いられる酸性水溶液やアルカリ性水溶液等の洗浄液では除去することが難しく、これらの金属汚染物質を除去するには、強力な反応性を有する酸性溶液(例えば、王水)等を使用する必要がある。
一方で、強力な反応性を有する酸性溶液を洗浄液として用いた場合には、ガラス基板の表面も影響を受け、表面粗さが大きくなるという問題がある。そのため、ガラス基板表面の平滑性や清浄度をより一層向上させるためには、ガラス基板に強固に付着した金属汚染物質を効果的に除去でき且つガラス基板に影響を与えない洗浄液を用いた洗浄処理が求められる。
また、近年、記録密度をより一層向上させるために、ヘッドにDFH(Dynamic Flying Height)技術を搭載するHDDが開発されている。この技術によってヘッド素子部を従来以上に媒体表面に近づけて磁気的スペーシングを低減することが可能となるが、他方、DFHヘッドを用いる場合には、磁気ディスクの主表面を従来以上に平滑かつ異物等の欠陥が少なく清浄とすることが必要であることがわかってきた。DFHヘッドでは、ヘッド本体の浮上量を下げて磁気ディスク表面に近づけるのではなく、ヘッド素子部周辺のみを突き出して媒体表面に近づけるため、僅かな表面凹凸の乱れや異物との接触でもヘッド素子部が影響を受けてしまうためと考えられる。例えば、2.5インチの磁気ディスク一枚あたり500GB以上の記録密度を達成するためには、突き出したヘッド素子部と磁気ディスクとの間隔を好ましくは1nm以下とすることが求められる。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、磁気ディスク用ガラス基板において、ガラス基板表面の粗さを大きくすることなく、ガラス基板表面に付着した金属汚染物質を効果的に除去することを目的の一とする。
本発明の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法は、ガラス基板の洗浄工程を有する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、前記洗浄工程は、シュウ酸と鉄の2価イオンを含みpH1.8以上4.2以下の洗浄液にガラス基板を接触させる処理を有し、前記洗浄液におけるシュウ酸の濃度は0.2重量%以上であることを特徴とする。
本発明の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、洗浄液は鉄2価イオンを供給可能な物質を添加して作製することが好ましい。
本発明の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、鉄2価イオンを供給可能な物質は、硫酸アンモニウム鉄(II)、硫酸鉄(II)及びシュウ酸鉄(II)からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、洗浄液における硫酸アンモニウム鉄(II)、硫酸鉄(II)又はシュウ酸鉄(II)の濃度は0.015重量%以上0.3重量%以下であることが好ましい。
本発明の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、洗浄液は、アスコルビン酸又はチオグリコール酸系化合物をさらに含むことが好ましい。
本発明の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、洗浄液におけるアスコルビン酸又はチオグリコール酸系化合物の濃度は0.2重量%以上0.5重量%以下であることが好ましい。
本発明の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、前記洗浄液は、アルカリ水溶液をさらに含むことが好ましい。
本発明の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、洗浄液とガラス基板を接触させることにより、ガラス基板上の鉄酸化物を除去することが好ましい。
本発明の一態様によれば、ガラス基板表面の粗さを大きくすることなく、ガラス基板表面に付着した金属汚染物質を効果的に除去することができる。
シュウ酸からなる洗浄液でガラス基板に洗浄処理を行った場合の反応式の一例を示す図である。 シュウ酸に鉄の2価イオンが供給された洗浄液でガラス基板に洗浄処理を行った場合の反応式の一例を示す図である。
以下に、本発明の実施の形態を図、実施例等を使用して説明する。なお、これらの図、実施例等および説明は本発明を例示するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。本発明の趣旨に合致する限り他の実施の形態も本発明の範疇に属し得ることは言うまでもない。
ガラス基板のより一層の平滑化及び清浄度の向上を図るべく本発明者が研究を行ったところ、磁気ディスク用ガラス基板の製造装置や各工程に於いて使用される副資材の材質に起因して生じる金属汚染物質(例えば、鉄系汚染物質)がガラス基板に付着し、通常の洗浄処理では十分に除去できないという問題に直面した。そこで、ガラス基板の表面粗さを大きくすることなく、ステンレスに起因する金属汚染物質を除去する方法について鋭意研究した結果、シュウ酸に鉄の2価イオンを添加した洗浄液を用いることにより、ガラス基板の表面に影響を与えずに金属汚染物質(特に、鉄系汚染物)を効果的に除去できる方法を見出した。以下に、本発明の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法の具体例について説明する。
本実施の形態で示す磁気ディスク用ガラス基板の製造方法は、シュウ酸と鉄の2価イオンを含みpH1.8以上4.2以下、好ましくはpH2以上4以下の洗浄液にガラス基板を接触させる処理を有する洗浄工程を行うことを特徴とする。洗浄液は、シュウ酸水溶液に鉄の2価イオンを供給できる溶液を添加することにより作製することができる。
鉄の2価イオンを供給できる溶液としては、硫酸アンモニウム鉄(II)、硫酸鉄(II)及びシュウ酸鉄(II)のうちいずれかを用いることができる。
また、洗浄液となるシュウ酸水溶液にアスコルビン酸又はチオグリコール酸系化合物などの還元剤(酸化防止剤)をさらに添加することが好ましい。アスコルビン酸又はチオグリコール酸系化合物は、洗浄液中の鉄イオンの酸化防止剤(還元剤)として機能する。還元剤は、洗浄液中に生ずる鉄の3価イオンを2価イオンに還元するチオグリコール酸系化合物としては、チオグリコール酸、チオグリコール酸アンモニウム、チオグリコール酸モノエタノールアミン等を用いることができる。
シュウ酸水溶液に鉄の2価イオンが供給されると、2価の鉄イオンの錯体が酸化数3の酸化鉄粒子表面に吸着して還元反応が生じ、酸化鉄(III)の溶解反応を促進する。つまり、シュウ酸に硫酸アンモニウム鉄(II)等の鉄の2価イオンを供給する溶液を添加することにより、ガラス基板の表面に付着した酸化鉄(特に、酸化鉄(III))を効果的に除去することが可能となる。
また、洗浄液のpHはpH1.8以上4.2以下、好ましくは2以上4以下となるように調整する。pHが1.8未満であると、ガラス基板の粗さが大きくなりすぎる場合があり、pHが4.2を超えると、ガラス基板上の異物を効果的に除去することができなくなる。pHの調整は、硫酸等の酸や、水酸化カリウム(KOH)や水酸化ナトリウム(NaOH)等のアルカリを用いて行うことができる。
前記洗浄液において、シュウ酸の濃度は、0.005mol/L以上0.3mol/L以下(好ましくは、0.2重量%以上3.0重量%以下)であることが好ましい。シュウ酸の濃度が0.2重量%未満であると酸化鉄粒子の除去効果が不十分であり、3.0重量%を超えても効果は変わらないためである。もちろん、3.0重量%を超えてもよい。なお、ここでいうシュウ酸の濃度は、解離したシュウ酸イオンを含む値をいう。
また、シュウ酸に硫酸アンモニウム鉄(II)を添加して洗浄液とする場合には、硫酸アンモニウム鉄(II)の濃度は0.0001mol/L以上0.005mol/L以下(好ましくは、0.015重量%以上0.3重量%)とすることが好ましい。硫酸アンモニウム鉄(II)の濃度が0.015重量%未満であると、ガラス基板上の異物を効果的に除去することができず、0.3重量%を超えてもそれ以上の効果は得られないためである。もちろん、0.3重量%を超えてもよい。
また、アスコルビン酸又はチオグリコール酸系化合物を洗浄液に添加する場合には、アスコルビン酸又はチオグリコール酸系化合物等の還元剤の濃度は0.001mol/L以上0.06mol/L以下(好ましくは、0.2重量%以上0.5重量%以下)とすることが好ましい。濃度が0.2重量%未満であると、上述した酸化防止剤(還元剤)としての充分な効果が得られず、安定的に洗浄を行うことができないことがあり、0.5重量%を超えても効果は変わらないためである。もちろん、0.5重量%を超えてもよい。
また、洗浄液の温度は、高ければ高いほど溶解効果は大きくなるが、温度が高くなりすぎるとガラス基板の表面粗さが上昇する問題や、搬送中に基板が乾燥する等の問題が生じる。したがって、洗浄液の温度は、室温以上60℃以下とすることが好ましい。
以下に、シュウ酸水溶液に鉄の2価イオンを添加した洗浄液を用いて、ガラス基板に付着した鉄系汚染物質を除去するメカニズムについて説明する。
まず、洗浄液として鉄の2価イオンを添加しないシュウ酸を用いた場合について図1を参照して説明する。また、ガラス基板に付着している鉄系汚染物質としては、一般的に酸化数2の酸化鉄と酸化数3の酸化鉄であるため、酸化数2の酸化鉄と酸化数3の酸化鉄の除去について考察する。
洗浄液としてシュウ酸を適用した場合の2価(酸化数2)の酸化鉄の反応は図1の(2)〜(4)に示す通りとなる。(3)、(4)の反応はシュウ酸溶液中であっても比較的早く進行するため、酸化数2の酸化鉄汚染はシュウ酸水溶液を用いることにより除去することができる。
洗浄液としてシュウ酸を適用した場合、酸化数3の酸化鉄の反応は図1の(5)〜(8)、(4)に示す通りとなる。ここで、シュウ酸溶液中では(7)及び(8)の反応は遅く、反応速度を向上させるには、高温・強酸条件が必要となるため、表面粗さが増加してしまう。したがって、シュウ酸溶液では、ガラス基板の表面の粗さを大きくせずに、酸化数3の酸化鉄粒子を除去することは困難となる。また、一般的に酸化鉄粒子は、大多数が酸化数3で存在するため、シュウ酸溶液だけでは洗浄が不十分となる。
次に、洗浄液として鉄の2価イオンを添加したシュウ酸を用いた場合について図2を参照して説明する。
シュウ酸に鉄の2価イオンを添加した場合、錯体が形成される。そして、鉄の2価イオン錯体が酸化数3の酸化鉄表面へ効果的に吸着して還元反応が生じ、酸化鉄(III)の溶解反応を効果的に進行することが可能となる(図2の(10)〜(12)、(4))。図2の(10)〜(12)の反応はシュウ酸溶液に鉄の2価イオンが供給される事で生じる。詳細には、(12)の式中の固体Fe(II)は(4)の反応によって消失していくため、3つの化学式(10)〜(12)は平衡を維持するために次々に右方向への反応が促進することとなる。このため、出発点の固体Fe(III)は溶けてなくなっていく。このように、シュウ酸溶液に鉄の2価イオンを供給することにより、酸化数3の酸化鉄の溶解反応を効果的に進行させることができる。
したがって、シュウ酸に鉄の2価イオンを添加したシュウ酸溶液を洗浄液とすることにより、ガラス基板に付着した酸化鉄系粒子(特に酸化数3の酸化鉄)を効果的に除去することが可能となる。
なお、上述したように、洗浄液のpHは1.8以上4.2以下、好ましくは2以上4以下となるように調整することが好ましい。これは、pHが1.8より低いと、シュウ酸がシュウ酸イオンとプロトンへ解離する反応が遅くなり、2価の鉄イオンとシュウ酸イオンとの錯体形成の速度が遅くなるためである。また、pHが4.2より大きいと、上記(2)や(6)の反応が阻害されるためである。
また、上記洗浄工程の後に、アルカリ性の水溶液を用いる洗浄工程をさらに設けてもよい。上記洗浄工程は、酸性洗浄であるので、(特に、強酸条件化で使用した場合は)ガラス基板表面に異質層(変質層)を生ずる場合がある。この場合、さらにアルカリ性洗浄を実施することで、異質層を除去することができる。また、アルカリ性の水溶液を用いて洗浄を行うことにより、ガラス基板表面へのシュウ酸イオンの残存を完全になくすことができるため、洗浄後にガラス基板表面に残存した酸による腐食を完全になくすことができる。なお、アルカリ洗浄では、超音波処理を適用してもよい。
以下に、磁気ディスク用基板の製造工程の各工程について説明する。なお、各工程の順序は適宜入れ替えてもよい。
(1)素材加工工程及び第1ラッピング工程
まず、素材加工工程においては、板状ガラスを用いることができる。この板状ガラスは、例えば、溶融ガラスを材料として、プレス法やフロート法、ダウンドロー法、リドロー法、フュージョン法など、公知の製造方法を用いて製造することができる。これらの方法うち、プレス法を用いれば、板状ガラスを廉価に製造することができる。
第1ラッピング工程においては、ディスク状のガラスの両主表面をラッピング加工し、主にガラス基板の平坦度、板厚を調整する。このラッピング加工は、遊星歯車機構を利用した両面ラッピング装置により、アルミナ系遊離砥粒を用いて行うことができる。具体的には、ディスク状ガラスの両面に上下からラップ定盤を押圧させ、遊離砥粒を含む研削液をディスク状ガラスの主表面上に供給し、これらを相対的に移動させてラッピング加工を行う。このラップ定盤には、鉄系材料が使用されることがある。このラッピング加工により、平坦な主表面を有するガラス基板を得ることができる。
(2)形状加工工程(穴部を形成するコアリング工程、端部(外周端部及び内周端部)に面取り面を形成するチャンファリング工程(面取り面形成工程))
コアリング工程においては、例えば、円筒状のダイヤモンドドリルを用いて、このガラス基板の中心部に内孔を形成し、円環状のガラス基板とする。チャンファリング工程においては、内周端面及び外周端面をダイヤモンド砥石によって研削し、所定の面取り加工を施す。
(3)第2ラッピング工程
第2ラッピング工程においては、得られたガラス基板の両主表面について、第1ラッピング工程と同様に、第2ラッピング加工を行う。この第2ラッピング工程を行うことにより、例えば前工程である形状加工工程において主表面に形成された微細な凹凸形状を予め除去しておくことができ、後続の主表面に対する研磨工程を短時間で完了させることができるようになる。
(4)端面研磨工程
端面研磨工程においては、ガラス基板の外周端面及び内周端面について、ブラシ研磨方法により、鏡面研磨を行う。このとき、研磨砥粒としては、例えば、酸化セリウム砥粒を含むスラリー(遊離砥粒)を用いることができる。この端面研磨工程により、ガラス基板の端面は、ナトリウムやカリウムの析出の発生を防止でき、また、サーマルアスペリティ等の発生原因となるパーティクルの発生およびその端面部分への付着を抑制しうる鏡面状態になる。
(5)主表面研磨工程(第1研磨工程)
主表面研磨工程として、まず第1研磨工程を施す。第1研磨工程は、前述のラッピング工程で両主表面に残留したキズや歪みの除去を主たる目的とする工程である。この第1研磨工程においては、遊星歯車機構を有する両面研磨装置により、硬質樹脂ポリッシャを用いて、両主表面の研磨を行う。研磨剤としては、酸化セリウム砥粒を用いることができる。第1研磨工程を終えたガラス基板は、中性洗剤、純水、IPA等で洗浄する。
(6)化学強化工程
化学強化工程においては、前述のラッピング工程及び研磨工程を終えたガラス基板に化学強化を施す。化学強化に用いる化学強化液としては、例えば、硝酸カリウム(60%)と硝酸ナトリウム(40%)の混合溶液などを用いることができる。化学強化においては、化学強化液を300℃〜400℃に加熱し、洗浄済みのガラス基板を200℃〜300℃に予熱し、化学強化溶液中に3時間〜4時間浸漬することによって行う。この浸漬の際には、ガラス基板の両表面全体が化学強化されるようにするため、複数のガラス基板が端面で保持されるように、ホルダに収納した状態で行うことが好ましい。
このように、化学強化溶液に浸漬処理することによって、ガラス基板の表層のリチウムイオン及びナトリウムイオンが、化学強化溶液中の相対的にイオン半径の大きなナトリウムイオン及びカリウムイオンにそれぞれ置換され、ガラス基板が強化される。化学強化されたガラス基板は、硫酸で洗浄した後に、純水等で洗浄する。
(7)主表面研磨工程(最終研磨工程)
次に、最終研磨工程として、第2研磨工程を施す。第2研磨工程は、両主表面を鏡面状に仕上げることを目的とする工程である。第2研磨工程においては、遊星歯車機構を有する両面研磨装置により、軟質発泡樹脂ポリッシャを用いて、両主表面の鏡面研磨を行う。スラリーとしては、第1研磨工程で用いた酸化セリウム砥粒よりも微細な酸化セリウム砥粒やコロイダルシリカなどを用いることがきる。
(8)洗浄工程
化学強化工程後にガラス基板に洗浄工程を施す。洗浄工程は、化学強化工程後にガラス基板の表面に付着したパーティクルを除去することを目的とする工程である。
洗浄工程としては、シュウ酸と鉄の2価イオンを含みpH1.8以上4.2以下、好ましくはpH2以上4以下の洗浄液にガラス基板を接触させる処理を有する洗浄工程を行う。具体的には、洗浄液として、シュウ酸に鉄の2価イオンを供給する物質を添加する。例えば、硫酸アンモニウム鉄(II)、硫酸鉄(II)、シュウ酸鉄(II)などが挙げられる。さらにアスコルビン酸又はチオグリコール酸系化合物等の還元剤(酸化防止剤)を添加することができる。例えば、シュウ酸に硫酸アンモニウム鉄(II)とアスコルビン酸を添加して洗浄液とする場合には、シュウ酸の濃度を0.2重量%以上3.0重量%以下、硫酸アンモニウム鉄(II)の濃度を0.015重量%以上0.3重量%以下、アスコルビン酸の濃度を0.2重量%以上0.5重量%以下に調整すればよい。
この洗浄処理により、ガラス基板表面の粗さを大きくすることなく、ガラス基板表面に付着した装置や副資材の材質(ステンレス等)に起因する鉄系汚染物質を効果的に除去することができる。また、化学強化工程により、化学強化工程前及び化学強化工程中に付着した鉄系汚染物質が、スクラブ洗浄等の物理的除去方法を用いても除去できないほどガラス基板に強固に付着している場合であっても、上記洗浄処理を行うことにより、効果的に鉄系汚染物質を除去することができる。特に、化学強化工程に用いる装置がステンレス製の材質を含んでいる場合には、上記洗浄処理が有効となる。なお、洗浄工程としては、上記の処理の他に他の洗浄処理を組み合わせて行ってもよい。例えば、アルカリ洗浄と組み合わせる事で、他の汚染物に対する除去効果を得て総合的な洗浄力を向上させる事ができる。
また、ここでは、シュウ酸に鉄の2価イオンを添加した洗浄液を用いる洗浄工程を化学強化後に行う構成を示したが、化学強化工程前や化学強化工程前と後の双方に行ってもよい。例えば、第1ラッピング工程及び/又は第2ラッピング工程の後に、上記洗浄液を用いた洗浄処理を行うことができる。
<磁気ディスク製造工程(記録層等形成工程)>
上述した工程を経て得られたガラス基板の主表面に、例えば、付着層、軟磁性層、非磁性下地層、垂直磁気記録層、保護層、及び潤滑層を順次成膜することにより、垂直磁気記録ディスクを製造することができる。付着層を構成する材料としては、Cr合金などを挙げることができる。軟磁性層を構成する材料としては、CoTaZr基合金などを挙げることができる。非磁性下地層としては、グラニュラー非磁性層などを挙げることができる。垂直磁気記録層としては、CoPtグラニュラー磁性層などを挙げることができる。保護層を構成する材料としては、水素化カーボンなどを挙げることができる。潤滑層を構成する材料としては、フッ素樹脂などを挙げることができる。例えば、これらの記録層等は、より具体的には、インライン型スパッタリング装置を用いて、ガラス基板の上に、CrTiの付着層、CoTaZr/Ru/CoTaZrの軟磁性層、CoCrSiOの非磁性グラニュラー下地層、CoCrPt−SiO・TiOのグラニュラー磁性層、水素化カーボン保護膜を順次成膜し、さらに、ディップ法によりパーフルオロポリエーテル潤滑層を成膜することができる。なお、CoCrSiOの非磁性グラニュラー下地層の替わりにRuの下地層を用いてもよい。また、軟磁性層と下地層の間にNiWのシード層を追加してもよい。また、グラニュラー磁性層と保護層の間にCoCrPtBの磁性層を追加してもよい。
次に、本発明の効果を明確にするために行った実施例について説明する。
(実施例、比較例)
(1)素材加工工程
溶融させたアルミノシリケートガラスを上型、下型、胴型を用いたダイレクトプレスによりディスク形状に成型し、アモルファスの板状ガラスを得た。なお、アルミノシリケートガラスとしては、SiO:58重量%〜75重量%、Al:5重量%〜23重量%、LiO:0重量%〜10重量%、NaO:4重量%〜13重量%を主成分として含有するガラスを使用した。なお、LiOは0重量%より大きく7重量%以下であってもよい。
(2)第1研削(ラッピング)工程
次に、ディスク状のガラス基板の両主表面をラッピング加工した。このラッピング加工は、遊星歯車機構を利用した両面ラッピング装置により、アルミナ系遊離砥粒を用いて行った。具体的には、ガラス基板の両面に上下から定盤を押圧させ、遊離砥粒を含む研削液を板状ガラスの主表面上に供給し、これらを相対的に移動させてラッピング加工を行った。このラッピング加工により、平坦な主表面を有するガラス基板を得た。
(3)形状加工工程(コアリング、チャンファリング)
次に、円筒状のダイヤモンドドリルを用いて、このガラス基板の中心部に内孔を形成し、円環状のガラス基板とした(コアリング)。そして内周端面及び外周端面をダイヤモンド砥石によって研削し、所定の面取り加工を施した(チャンファリング)。
(4)第2ラッピング工程
次に、得られたガラス基板の両主表面について、第1ラッピング工程と同様に、第2ラッピング加工を行った。この第2ラッピング工程を行うことにより、前工程である切り出し工程や端面研磨工程において主表面に形成された微細な凹凸形状を予め除去しておくことができ、後続の主表面に対する研磨工程を短時間で完了させることができるようになる。
(5)端面研磨工程
次に、ガラス基板の外周端面及び内周端面について、ブラシ研磨方法により、鏡面研磨を行った。このとき、研磨砥粒としては、酸化セリウム砥粒を含むスラリー(遊離砥粒)を用いた。そして、端面研磨工程を終えたガラス基板を水洗浄した。この端面研磨工程により、ガラス基板の端面は、ナトリウムやカリウムの析出の発生を防止できる鏡面状態に加工された。
(6)主表面研磨工程(第1研磨工程)
主表面研磨工程として、まず第1研磨工程を施した。この第1研磨工程は、前述のラッピング工程において主表面に残留したキズや歪みの除去を主たる目的とするものである。この第1研磨工程においては、遊星歯車機構を有する両面研磨装置により、硬質樹脂ポリッシャを用いて、主表面の研磨を行った。研磨剤としては、酸化セリウム砥粒を用いた。
この第1研磨工程を終えたガラス基板を、中性洗剤、純水、IPA(イソプロピルアルコール)、の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。
(7)化学強化工程
次に、主表面研磨工程を終えたガラス基板に、化学強化処理(イオン交換処理)を施した。化学強化は、硝酸カリウム(60%)と硝酸ナトリウム(40%)を混合した化学強化溶液を用意し、この化学強化溶液を400℃に加熱しておくとともに、洗浄済みのガラス基板を300℃に予熱し、化学強化溶液中に約3時間浸漬することにより行った。この浸漬の際には、ガラス基板の表面全体が化学強化されるようにするため、複数のガラス基板が端面で保持されるように、ホルダに収納した状態で行った。
このように、化学強化溶液に浸漬処理することによって、ガラス基板の表層のリチウムイオン及びナトリウムイオンが、化学強化溶液中のナトリウムイオン及びカリウムイオンにそれぞれ置換され、ガラス基板が強化された。
(8)主表面研磨工程(最終研磨工程)
次に、主表面研磨工程として、第2研磨工程を施した。この第2研磨工程は、ガラス基板に形成された圧縮応力層に対して所定の膜厚だけ減じるように研磨加工を行い、当該ガラス基板の両主表面を鏡面状に仕上げることを目的とする。本実施例では、遊星歯車機構を有する両面研磨装置により、軟質発泡樹脂ポリッシャを用いて、主表面の鏡面研磨を行った。研磨剤としては、第1研磨工程で用いた酸化セリウム砥粒よりも微細なコロイダルシリカ砥粒(平均粒子径5nm〜80nm)を使用した。
(9)洗浄工程
化学強化処理を終えたガラス基板を、20℃の水槽に浸漬して急冷し、約10分間維持した。その後、最終研磨工程を実施した後、シュウ酸薬液による酸化鉄の除去効果を確認するため、複数の金属(Fe、Ni、Cr、Cu、Zn)の酸化物を分散、一部溶解した水溶液に24時間浸漬し擬似汚染基板を作製した。この擬似汚染基板を表1に示す各条件の洗浄液に浸漬させて洗浄処理を行った。処理時間は3分、処理温度は50℃とした。さらに、シュウ酸+硫酸アンモニウム鉄(II)洗浄を終えたガラス基板を純水、IPAの各洗浄槽に順次浸漬して洗浄し、その後乾燥した。なお、擬似汚染基板の洗浄工程前の異物の初期カウントは平均して約10,000となった。
(欠陥評価)
実施例、比較例で得られたそれぞれのガラス基板について、光学式欠陥検査装置(KLA−Tencor社製、商品名:OSA6100)で欠陥を検査した。このとき、測定条件としては、レーザパワ25mWのレーザ波長405nm、レーザスポット径5μmとし、ガラス基板の中心から15mm〜31.5mmの間の領域を測定した。1.0μm以下のサイズとして検出された欠陥のうち、固着している欠陥の個数(24cm当たり)を表1に示す。なお、欠陥の個数は、洗浄工程前にガラス基板の表面における欠陥を基準として、洗浄工程後に同じ位置に残存している欠陥の個数をカウントすることにより測定した。なお、本実施例における欠陥とは、ガラス基板表面に付着している金属系汚染物質(より具体的には、微粒子)をいう。また、残存した欠陥個数の中からランダムに20個をピックアップして、SEM/EDXを用いて付着した残留物の分析を行い、鉄系の欠陥の有無を測定した。
(酸性洗浄液による洗浄後評価)
(ガラス基板の表面測定)
実施例、比較例で得られたそれぞれのガラス基板について、原子間力顕微鏡日本Veeco社製ナノスコープを用いて2μm×2μm角で256×256ピクセルの解像度で測定して表面粗さ(算術平均粗さ(Ra))を求めた。結果を表1に示す。
Figure 0005386036
表1より、ガラス基板の洗浄液として、シュウ酸に鉄の2価イオンを添加した洗浄液を用いることにより、シュウ酸に鉄の2価イオンを添加しない洗浄液を用いた場合(比較例1)と比べて、ガラス基板に固着している異物の数を低減することができた。特に、鉄系の欠陥個数を効果的に除去することができた。
また、シュウ酸の濃度が1.1重量%以上である場合に欠陥個数を効果的に低減できると共に、シュウ酸の濃度が3.0重量%以上である場合には、酸化鉄粒子の除去効果に大きな変化は見られなかった(実施例10)。同様に、洗浄液中の硫酸アンモニウム鉄(II)の濃度が0.3重量%以上である場合には酸化鉄粒子の除去効果に大きな変化は見られなかった(実施例9)。
また、シュウ酸と鉄の2価イオンを含む洗浄液のpHを1.8以上とすることにより、ガラス基板の表面粗さを低減すると共に、pHを4.2以下とすることにより、効果的にガラス基板に固着している異物の数を低減することができた(実施例11、14)。また、還元剤となるアスコルビン酸を加えない場合であっても、一定の効果が得られた(実施例16)。
以上の結果より、シュウ酸に鉄の2価イオンを添加した洗浄液を用いることにより、ガラス基板の表面に影響を与えずに金属汚染物質(特に、鉄系汚染物)を効果的に除去できることができた。
なお、本実施例では、シュウ酸の濃度等を重量%で規定しているが、mol/Lで規定してもよい。例えば、シュウ酸濃度0.2重量%の場合、0.016mol/Lとなる。これは、シュウ酸をシュウ酸二水和物(分子量126.03g/mol)の使用と想定し、2g/L(≒0.2wt%)÷(126.03g/mol)=0.016mol/Lとなる。
同様に、硫酸アンモニウム鉄(II)の場合は硫酸アンモニウム鉄(II)六水和物(分子量392.14g/mol)の使用と想定し、硫酸鉄(II)の場合は硫酸鉄(II)七水和物(分子量278.01g/mol)の使用と想定する。例えば、硫酸アンモニウム鉄(II)が0.02重量%の場合、0.2g/L(≒0.02wt%)÷(392.14g/mol)=0.0005mol/Lとなる。また、硫酸鉄(II)が0.015重量%の場合、0.15g/L(≒0.015wt%)÷(278.01g/mol)=0.0005mol/Lとなる。
還元剤である、アスコルビン酸(分子量176.12g/mol)、チオグリコール酸(分子量92.12g/mol)及びチオグリコール酸アンモニウム(分子量109.15g/mol)に関しても同様にmol/Lで規定してもよい。
(DFHタッチダウン試験)
次に、上記表1に示した実施例、比較例の条件で、新たに疑似汚染を行わずに洗浄工程を行ったガラス基板を用いて磁気ディスクを作製し、クボタコンプス社製HDFテスター(Head/Disk Flyability Tester)を用いて、DFHヘッド素子部のタッチダウン試験を行った。この試験は、DFH機構によって素子部を徐々に突き出していき、AEセンサーによって磁気ディスク表面との接触を検知することによって、ヘッド素子部が磁気ディスク表面と接触するときの距離を評価するものである。ヘッドは320GB/P磁気ディスク(2.5インチサイズ)向けのDFHヘッドを用いた。素子部の突き出しがない時の浮上量は10nmである。また、その他の条件は以下の通り設定した。
磁気ディスク:2.5インチ(内径20mm、外径65mm、板厚0.8mm)のガラス基板を製造し、当該ガラス基板に記録層等を成膜
評価半径:22mm
磁気ディスクの回転数:5400RPM
温度:25℃
湿度:60%
また、ガラス基板に対する記録層の成膜は以下の通り行った。まず、真空引きを行った成膜装置を用い、DCマグネトロンスパッタリング法にてAr雰囲気中で、基板上に付着層/軟磁性層/前下地層/下地層/主記録層/補助記録層/保護層/潤滑層を順次成膜した。なお、断らない限り成膜時のArガス圧は0.6Paで行った。付着層としては、Cr−50Tiを10nm成膜した。軟磁性層としては、0.7nmのRu層を挟んで、92Co−3Ta−5Zrをそれぞれ20nm成膜した。前下地層としては、Ni−5Wを8nm成膜した。下地層としては、0.6PaでRuを10nm成膜した上に5PaでRuを10nm成膜した。主記録層としては、3Paで90(72Co−10Cr−18Pt)−5(SiO)−5(TiO)を15nm成膜した。補助記録層としては、62Co−18Cr−15Pt−5Bを6nm成膜した。保護層としては、CVD法によりCを用いて4nm成膜し、表層を窒化処理した。潤滑層としては、ディップコート法によりPFPEを用いて1nm形成した。
DFHタッチダウン試験の結果を表2に示す。なお、表2において、ヘッド素子部と磁気ディスクが接触した距離(xとする)に応じて以下の通り評価した。
○:x≦1.0nm
△:1.0nm<x
Figure 0005386036
表2より、実施例の洗浄条件を用いたガラス基板(疑似汚染なし)を用いた場合には、ヘッド素子部と磁気ディスクが接触した距離を1.0nm以下と小さくできた。一方で、比較例の洗浄条件を用いたガラス基板(疑似汚染なし)を用いた場合は、ヘッド素子部と磁気ディスクが接触した距離が1.0nmより大きくなった。これは、ガラス基板の表面粗さや欠陥個数が影響したものと考えられる。この結果より、ガラス基板の洗浄液として、シュウ酸に鉄の2価イオンを添加した洗浄液を用いて洗浄を行ったガラス基板を用いて磁気ディスクを形成することにより、ヘッド素子部と磁気ディスクが接触した距離を小さくすることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、適宜変更して実施することができる。例えば、上記実施の形態における材料、サイズ、処理手順、検査方法などは一例であり、本発明の効果を発揮する範囲内において種々変更して実施することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
本出願は、2010年3月31日出願の特願2010−081806に基づく。この内容は、すべてここに含めておく。

Claims (16)

  1. ガラス基板の洗浄工程を有する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
    前記洗浄工程は、シュウ酸と鉄の2価イオンを含みpH1.8以上4.2以下の洗浄液にガラス基板を接触させる処理を有し、前記洗浄液におけるシュウ酸の濃度は0.2重量%以上であることを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  2. 鉄を含む研磨定盤を有する研磨装置を用いて、ガラス基板の主表面を研磨する研磨工程と、
    研磨工程後のガラス基板を洗浄する洗浄工程とを含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
    上記洗浄工程は、シュウ酸イオンと、鉄の2価イオンとを含む洗浄液を用いて酸性条件下で洗浄を行い、前記洗浄液におけるシュウ酸の濃度は0.2重量%以上であり、前記洗浄液のpHが1.8以上4.2以下であることを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  3. 前記研磨工程は、平均粒子径が30nm以下のシリカを含む研磨砥粒を用いてガラス基板を研磨することを特徴とする請求項2に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  4. ガラス基板の洗浄工程を有する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
    前記洗浄工程は、ガラス基板上に存在する鉄系異物を溶解すべく、シュウ酸イオンと、鉄の2価イオンとを含む洗浄液を用いて酸性条件下で洗浄を行い、前記洗浄液におけるシュウ酸の濃度は0.2重量%以上であり、前記洗浄液のpHが1.8以上4.2以下であることを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  5. ガラス基板の洗浄工程を有する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
    前記洗浄工程は、ガラス基板上に存在する鉄系異物を鉄の2価イオンに変換する洗浄液を用いて当該ガラス基板を洗浄し、前記洗浄液がシュウ酸イオンと、鉄の2価イオンとを含み、前記洗浄液におけるシュウ酸の濃度は0.2重量%以上であり、前記洗浄液のpHが1.8以上4.2以下であることを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  6. 前記洗浄液は鉄2価イオンを供給可能な物質を添加して作製することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  7. 前記鉄2価イオンを供給可能な物質は、硫酸アンモニウム鉄(II)、硫酸鉄(II)及びシュウ酸鉄(II)からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  8. 前記洗浄液における硫酸アンモニウム鉄(II)、硫酸鉄(II)又はシュウ酸鉄(II)の濃度は0.015重量%以上0.3重量%以下であることを特徴とする請求項に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  9. 前記洗浄液は、アスコルビン酸又はチオグリコール酸系化合物をさらに含むことを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  10. 前記洗浄液におけるアスコルビン酸又はチオグリコール酸系化合物の濃度は0.2重量%以上0.5重量%以下であることを特徴とする請求項に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  11. 前記洗浄工程の後に、アルカリ性の水溶液を用いる洗浄工程をさらに含むことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  12. 前記洗浄液と前記ガラス基板を接触させることにより、前記ガラス基板上の鉄酸化物を除去することを特徴とする請求項1から請求項11のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  13. 前記洗浄工程前のガラス基板の表面粗さが、0.2nm以下であることを特徴とする請求項から請求項12のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  14. 前記洗浄工程後のガラス基板の表面粗さが、0.2nm以下であることを特徴とする請求項から請求項13のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  15. 前記洗浄液はpH2以上4以下であることを特徴とする請求項1から請求項14のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  16. 請求項1から請求項15のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法により得られた磁気ディスク用ガラス基板上に少なくとも記録層を形成して磁気ディスクを得ることを特徴とする磁気ディスクの製造方法。
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