JP5385208B2 - 実生苗木の開花方法及び実生苗木 - Google Patents

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Description

本発明は、実生苗木の開花方法及び実生苗木に関し、更に詳しくは、ハナモモを種子繁殖させ、実生当年で早期に開花させることができる実生苗木の開花方法、及び、その方法で生産した実生苗木に関する。
モモは、生食用のみならず庭園樹や切り枝等観賞用としても広く利用されている。モモは世代交代が早く、3年目で開花結実するため、他の果樹よりも遺伝的同質化が進んでいる可能性があり、自家受粉による実生は母樹の形質をほぼ継承することが多いとされている。木本性植物の実生は、一定の幼若期を経て、幼若相から生殖相へと相転移(相的転換)をする。幼若相から生殖相への相転移は、1個体の樹の中にもみられる。樹の基部は常に幼若相であり、生殖相を示す枝の先端部との間には移行相(過渡相)が存在する。
こうしたモモの育種年限をさらに短縮するためには、相転移を促進し、移行相又は生殖相にある側芽に速やかに花芽分化を誘導する必要がある。
一般に、樹の成長と幼若相の長さには負の相関があるとされ、相転移の決定には、樹がある程度の大きさに達することが必要条件と考えられている。例えば、リンゴ実生を室内の好適条件下に置き、無休眠状態で旺盛に成長させると、播種2年2か月後に89〜93%の個体に花を着けることが知られている。また、ハナモモ‘矢口’の鉢植え2年生実生個体において、最低花芽形成節位は約60節前後であることも知られている。こうしたことから、層積処理後の早期播種及び副梢の除去等によって頂端組織の十分な***回数を確保することで、1年生実生においても移行相又は生殖相への相的転換を促進できると考えられる。
移行相又は生殖相に達した実生の花芽着生の促進方法として、環状剥皮や断根処理等の外科的手法が挙げられる。一般に、果樹の花芽形成は、栄養条件(炭水化物−窒素関係)の影響を受け、栄養成長と生殖成長は相反関係にある。本発明者らは、既に、ハナモモ等に断根処理等のストレス処理を行って花芽分化を促進する方法を提案している(特許文献1を参照)。
特開2008−48664号公報 特開平5−286812号公報 特開平6−24915号公報 特開平10−313610号公報 特開2001−231355号公報
農薬ハンドブック2001年版(平成13年11月1日、日本植物防疫協会発行) ウニコナゾールP農薬抄録(独立行政法人 農林水産消費安全技術センター、http://www.acis.famic.go.jp/syouroku/uniconazoleP/index.htm) 農薬便覧第10版(米山伸吾、安東和彦、都築司幸編、平成16年8月15日、農山漁村文化協会)
ジベレリンは、植物一般の成長を促進する植物ホルモンである。こうしたジベレリンの生合成を阻害するものとして、ウニコナゾール(一般名)やパクロブトラゾール(一般名)が知られている。このウニコナゾールは、ジベレリンの生合成を阻害するので、丈の成長(伸長)を抑制するという特性により、イネの倒伏軽減剤としての効果が検討されている(特許文献2を参照)。また、スギ・ヒノキ類の着花年齢への到達を抑制する着花抑制剤としての効果が検討されている(特許文献3を参照)。パクロブトラゾールについても、イネ倒伏軽減剤としての効果が報告されている(特許文献4を参照)。また、パクロブトラゾールは、ユーカリ属植物又はアカシア属植物の挿し木苗の発根を促進するとされている(特許文献5を参照)。
なお、ウニコナゾール(一般名)は、(E)−(RS)−1−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−1−ペンテン−3−オール(化学名)であり、ウニコナゾールP(一般名)は、(E)−(S)−1−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−1−ペンテン−3−オール(化学名)であり、これらが植物生長調節剤として有効であることは、非特許文献1に記載されており、植物の草丈を縮めたり花芽形成を促進したりする作用を有することは、非特許文献2に記載されている。
本発明は、モモの育種年限をさらに短縮することを目的としたものであって、相転移を促進し、移行相又は生殖相にある側芽に速やかに花芽分化を誘導することができる実生苗木の開花方法を提供することにある。また、その方法で生産した実生苗木を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明の実生苗木の開花方法は、発芽促進処理されたハナモモの種子を播き、実生苗を自然休眠させることなく当該実生苗が移行相又は生殖相に達するまで生育させ、前記移行相又は生殖相に至った後で花芽分化期前にウニコナゾール液の付着処理又はパクロブトラゾール液の潅注若しくは付着処理を行う、ことを特徴とする。
この発明によれば、1年生実生へのウニコナゾール液の付着処理又はパクロブトラゾール液の潅注若しくは付着処理のタイミングを、移行相又は生殖相に至った後で花芽分化期前とすることにより、処理した節よりも低位にある節位(すなわち、既に形成済みの移行相にある節位)にも花芽分化を誘導することができた。こうしたことは、播種1年未満の1年生実生の花芽分化を顕著に高めることができ、モモの育種年限をさらに短縮することができた。その結果、開花が保証される苗を1年で養成することができるので、苗木の生産効率を高めることができ、同時に、年月短縮に基づいた苗圃面積の縮小を図ることができる。なお、従来の花芽分化の促進処理である断根処理等のストレス処理では、処理した節位よりも高位の節位での花芽分化に限られていた。
本発明の実生苗木の開花方法において、前記ウニコナゾール液中のウニコナゾールの濃度又は前記パクロブトラゾール液中のパクロブトラゾールの濃度を50〜500ppmの範囲内とする、ように構成する。
本発明の実生苗木の開花方法において、前記付着処理又は前記潅注処理とともに断根処理を行う、ように構成する。この発明によれば、ウニコナゾール液の付着処理又はパクロブトラゾール液の潅注若しくは付着処理と、断根処理とを組合せることにより、花芽分化誘導を著しく促進することができた。
本発明の実生苗木の開花方法において、前記付着処理又は前記潅注処理を行わない実生苗木と比較して節間が短縮され、最高節位が85%以下であり、平均樹高が80%以下である、ように構成される。この発明によれば、丈の短い苗木を提供することができる。
上記課題を解決するための本発明の実生苗木は、上記本発明に係る実生苗木の開花方法により開花させた苗木であって、幼若相の最高節位を超えた移行相から生殖相にある節位にかけて高い密度で着蕾していることを特徴とする。
この発明によれば、本発明に係る開花方法により開花させた苗木が、幼若相の最高節位を超えた移行相から生殖相にある節位にかけて高い密度で着蕾しているので、付着処理を行わない実生苗木と比較すれば、両者は明らかに異なる形態を示している。こうした苗木は、実生当年で開花することになり、極めて早期に市場に投入することができるとともに育種(品種改良)に役立てることができる。
本発明の実生苗木の開花方法によれば、1年生実生へのウニコナゾール液の付着処理又はパクロブトラゾール液の潅注若しくは付着処理のタイミングを、移行相又は生殖相に至った後で花芽分化期前とすることにより、処理した節よりも低位にある節位(すなわち、既に形成済みの移行相にある節位)にも花芽分化を誘導することができた。こうしたことは、播種1年未満の1年生実生の花芽分化を顕著に高めることができ、モモの育種年限をさらに短縮することができた。その結果、開花が保証される苗を1年で養成することができるので、苗木の生産効率を高めることができ、同時に、年月短縮に基づいた苗圃面積の縮小を図ることができる。
本発明の実生苗木によれば、実生当年で開花する丈の短い1年生実生の苗木を、極めて早期に市場に投入することができる。
断根処理(A)とウニコナゾール液の付着処理(B)を示す模式図である。 実験例1において、ウニコナゾール液の付着処理の処理濃度がハナモモ‘矢口’1年生実生の花芽数に及ぼす影響を示すグラフである。 実験例2において、平均着蕾節位、着蕾範囲、最高節位、樹高及び相転移についてまとめたグラフである。 ハナモモ‘矢口’1年生実生における断根処理及びウニコナゾール液の付着処理について、処理時の節位を基準(0:ゼロ)とした節位別の総花芽数に及ぼす影響を示すグラフである。
本発明の実生苗木の開花方法及び実生苗木について以下に詳しく説明する。なお、本発明は、その技術的特徴を有する範囲を包含し、以下に示す形態等に限定されない。
(実生苗木の開花方法)
本発明の実生苗木の開花方法は、発芽促進処理されたハナモモの種子を播き、実生苗を自然休眠させることなく当該実生苗が移行相又は生殖相に達するまで生育させ、前記移行相又は生殖相に至った後で花芽分化期前にウニコナゾール液の付着処理(「ウニコナゾール処理」ともいう。)又はパクロブトラゾール液の潅注若しくは付着処理(「パクロブトラゾール処理」ともいう。)を行う方法である。本発明の実生苗木の開花方法は、言い換えれば、実生苗木の製造方法ということができ、発芽促進処理されたハナモモの種子を播くA工程と、実生苗を自然休眠させることなく当該実生苗が移行相又は生殖相に達するまで生育させるB工程と、前記移行相又は生殖相に至った後で花芽分化期前にウニコナゾール処理又はパクロブトラゾール処理するC工程とを有する。
A工程は、発芽促進処理されたハナモモの種子を播く工程である。種子は、ハナモモの種子を用いる。ハナモモの品種については、矢口、箒桃、中生白、緋桃、おはつ桃、京更紗、寒白、菊桃、寿星桃、白枝垂、等を例示できる。ハナモモ以外であっても、ハナモモと同様のバラ科植物の中で核果類と称する群に属するものに対しては同様に適用できると考えられる。その群に属するものとしては、例えば、モモ、スモモ、アンズ、ニワウメ、ユスラウメ、フラワーアーモンド等の果樹用苗木と観賞用苗木が挙げられる。
種子の発芽促進処理としては、種子を低温湿潤処理(「層積処理」ともいう。)する方法を好ましく適用できるが、それ以外の方法、例えば種皮を剥皮する方法等であっても構わない。なお、種子を低温湿潤処理する方法は、種子を湿潤冷蔵した後に温室で発芽させる方法であるが、その時の必要低温量等の条件は品種により異なる。
発芽促進処理された種子とは、例えば上記の低温湿潤処理等の発芽促進処理により核が割れて発芽した種子や、例えば種皮を剥皮して発芽促進処理した種子のことである。こうした種子は所定の生育場所に播かれるが、種子を播く場所は、畑であってもよいし、鉢であってもよいし、任意の育成用容器であってもよい。本発明では、後述のように、実生苗を自然休眠させることなく、移行相又は生殖相に達するまで生育させるので、根が十分に成長する土壌環境に種子を播くことが望ましい。例えば後述の実施例で説明するように、土層の深い火山灰土である関東ローム層からなる畑に播くことが好ましい。また、鉢に播いた場合には、鉢替えを行う等して根が十分に成長する土壌環境にすることが望ましい。
なお、種子を播く時期は特に限定されないが、実生1年で開花させるには、夏から秋までに苗木を所定の節数に至った生殖相とする必要があるので、例えば12月から2月末までの間に種子を播くことが望ましい。こうした時期に種子を播くためには、例えばその前年の秋から2か月以上の低温湿潤処理等の処理を行うことが望ましい。
B工程は、発芽した実生苗を自然休眠させることなく当該実生苗が移行相又は生殖相に達するまで生育する工程である。A工程で播かれた種子は発芽し、実生苗として生育する。その生育環境としては、自然生育としてもよいし、所定の生育温度に保持できるハウス内で環境調節しながら生育させてもよい。通常は、生育促進処理を行いながら生育させる。生育促進処理としては、上記のようなハウス内栽培、下位の副梢の芽かき等を挙げることができる。
実生苗は、生育と共に幼若相、移行相、生殖相の順で生長するが、「移行相又は生殖相に達するまで」とは、実生苗が幼若相を過ぎて移行相に至った後、又は生殖相に至った後のことである。実生苗をいつまでに移行相又は生殖相に到達させるかについては、実生苗の花芽分化期よりも前(「花芽分化期前」という。)である必要がある。花芽分化期前に移行相又は生殖相に到達させることにより、後述のC工程でのウニコナゾール処理又はパクロブトラゾール処理による花芽分化誘導を引き起こすことができる。
移行相に達するまでの節数は、例えばハナモモ「矢口」の場合は通常約70節前後であり、生殖相に達するまでの節数は通常85〜90節前後である。この節数は、生育環境によって変動することが考えられるので、例えばハナモモ「矢口」の場合であっても上記した節数に限定されるものではない。また、同じハナモモ品種であっても「矢口」の場合と「箒桃」の場合は若干異なり、さらにそれ以外のハナモモ品種の場合も若干異なり、移行相又は生殖相に達するまでの節数は、それぞれの品種に応じた節数となるが、要するに、このB工程は、移行相又は生殖相に達するまで生育させる工程であればよい。ここで、「節数」とは、葉を分化した位置(節位)の数であり、葉の数と同じ意味であるが、同一の節位に葉数は一枚とは限らないので、本願においては節位の数で示している。植物においては、基部の子葉部から1節ごとに積み上がって行き、節数が所定の節数に達した前後を生殖可能齢として花芽が分化できる条件が整ったと見ることができる。
このように、発芽した実生苗を自然休眠させることなく所定の相(移行相又は生殖相)まで生育させて当年内に所定の節数に至らせることにより、その後にウニコナゾール処理又はパクロブトラゾール処理(C工程)を行えば、移行相又は生殖相での花芽分化が誘導され、実生当年での開花を実現できる。
C工程は、移行相又は生殖相に至った後で花芽分化期前にウニコナゾール液の付着処理(ウニコナゾール処理)又はパクロブトラゾール液の潅注若しくは付着処理(パクロブトラゾール処理)する工程である。B工程において、苗木を移行相又は生殖相に到達するまで生育させるが、このC工程でウニコナゾール処理又はパクロブトラゾール処理を行うタイミングは、その移行相又は生殖相に至った後、花芽分化期前である。
例えばハナモモ「矢口」の場合には花芽分化が7月末から8月に始まるので、「花芽分化期前」とは、それ以前、すなわち7月中旬以前である。なお、花芽分化の開始時期は節数に関連することから、例えばハナモモ「矢口」の場合には、節数が70節程度に到達すると花芽分化が起こりやすくなる。
モモなどの落葉性核果類の場合、夏の高温期に翌年の花芽が分化する。花芽分化のためには、当該芽の付着する節位が幼若相から移行相又は生殖相に転換しており、新梢などの栄養生長がやや停滞し、かつ、十分な炭水化物が供給されていることが必要である。
なお、「花芽分化期前」は、同じハナモモ品種であっても例えば「矢口」と「箒桃」では若干異なり、さらにそれ以外のハナモモ品種の場合も若干異なるが、要するに、このC工程では、花芽分化期前にウニコナゾール処理又はパクロブトラゾール処理を行えばよい。
ウニコナゾール処理とは、ウニコナゾール液を実生苗木に付着させる処理である。本願では、「ウニコナゾール」とは、化学名が「(E)−(RS)−1−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−1−ペンテン−3−オール」で表される「ウニコナゾール(一般名)」と、化学名が「(E)−(S)−1−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−1−ペンテン−3−オール」で表される「ウニコナゾールP(一般名)」の両方を含む概念で用いている。
ウニコナゾールはわい化剤の一つであるので、ウニコナゾール以外の他のわい化剤、例えばパクロブトラゾール、プロヘキサジオンカルシウム塩等を用いた場合も本願発明と同様の効果を奏する。
ウニコナゾールは、液中の濃度として50〜500ppmの範囲内であることが好ましい。この範囲内とすることにより、顕著な花芽分化誘導効果を発現させることができる。ウニコナゾールを上記濃度範囲で含むウニコナゾール液は、水を溶媒とし、必要に応じて有機溶剤や界面活性剤を含んでいてもよい。例えば、市販のウニコナゾール液である「スミセブンP液剤」(登録商標、住友化学製)においては、界面活性剤としてポリオキシエチレンノニルフェノールエーテルを1.0%含んでいる。
ウニコナゾール液の付着手段としては、図1(B)に示すように液を霧吹きスプレーのようなもので吹き付けてもよいし、刷毛で塗布してもよいし、如雨露でかけてもよい。また、ウニコナゾール液の水槽中に苗木を浸漬させてもよい。
こうしたウニコナゾール液の付着処理を、移行相又は生殖相に至った後で花芽分化期前のタイミングで行うことにより、それ以上の節位での花芽分化はもちろんのこと、処理した節よりも低位にある節位(すなわち、既に形成済みの移行相にある節位)にも花芽分化を誘導することができる。こうしたことは、播種1年未満の1年生実生の花芽分化を顕著に高めることができ、モモの育種年限をさらに短縮することができる。その結果、開花が保証される苗を1年で養成することができるので、苗木の生産効率を高めることができ、同時に、年月短縮に基づいた苗圃面積の縮小を図ることができる。なお、従来の花芽分化の促進処理として断根処理等のストレス処理では、処理した節位よりも高位の節位での花芽分化に限られていた。
また、本発明に係る開花方法を適用した実生苗木は、ウニコナゾール液の付着処理を行わない対照区の実生苗木と比較して節間が短縮され、最高節位が85%以下であり、平均樹高が80%以下であるという形態上の特徴を呈するものとなる。つまり、対照区の実生苗木と比較して、明らか丈の短い苗木となるという特徴がある。
ウニコナゾール液の付着処理とともに断根処理を併せて行うことができる。ウニコナゾール液の付着処理と断根処理の組み合わせにより、花芽数をさらに増加させることができる。
パクロブトラゾール処理とは、パクロブトラゾール液を実生苗木に付着させる付着処理と、パクロブトラゾール液を実生苗木に潅注(根元の土壌に潅ぐこと)させる処理のことである。パクロブトラゾール(一般名)は、(2RS,3RS)−1−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ペンタン−3−オール(化学名)である。このパクロブトラゾールは、ウニコナゾールと同様の効果を奏する。パクロブトラゾール液としては、例えば、市販のパクロブトラゾール水和剤「日農バウンティフロアブル」(日本農薬株式会社、成分:21.5%パクロブトラゾール)等を用いることができる。
このパクロブトラゾール液の濃度等も、ウニコナゾールと同様、50〜500ppmの範囲内であることが好ましく、水を溶媒とし、必要に応じて有機溶剤や界面活性剤を含んでいてもよい。また、付着手段も同様であり、液を霧吹きスプレーのようなもので吹き付けてもよいし、刷毛で塗布してもよいし、如雨露でかけてもよいし、パクロブトラゾール液の水槽中に苗木を浸漬させてもよい。また、実生苗木の根元に如雨露で潅注してもよい。また、付着処理や潅注処理のタイミングもウニコナゾールと同様であり、同様の効果を得ることができる。
ウニコナゾールと同様、パクロブトラゾール液の付着処理又は潅注処理とともに断根処理を併せて行うことができる。パクロブトラゾール液の付着処理又は潅注処理と断根処理の組み合わせにより、花芽数をさらに増加させることができる。
断根処理は、実生苗の主幹周囲の根を切る処理であり、その切断領域は特に限定されないが、例えば大型の苗では図1(A)に示すような器具を用いたり、あるいはシャベルを使用して実生苗の主幹から30cmの距離で垂直方向に半円筒状に根を切断し、さらに地下40cmで水平方向に根を切断することでもよい。
断根処理に加えて、又は断根処理に代えて、水欠乏処理を行ってもよい。この水欠乏処理も花芽促進効果を目的として行われる。水欠乏処理は、土壌乾燥処理、水ストレス処理、潅水制限処理とも言われる。
なお、ウニコナゾール処理又はパクロブトラゾール処理により花芽分化した実生苗木に対し、落葉後に一定時間低温遭遇させた後に温室中で管理する処理を施してもよい。こうした処理を行うことにより、花芽の発育を促進させることができ、その結果、実生当年での開花をより一層促進させることができる。落葉や低温遭遇処理(春化処理とも言う。)は、従来公知の処理であるので特に言及しないが、落葉については例えば強制的に摘葉するような処理を例示でき、また、低温遭遇処理については例えば5℃の環境下におよそ60日程度遭遇させるような処理を例示できるが、特に限定されない。
(実生苗木)
上記した本発明に係る開花方法で開花させた実生苗木は、幼若相の最高節位を超えた移行相から生殖相にある節位にかけて高い密度で着蕾していることに特徴がある。
ここで、「幼若相の最高節位」とは、すなわち花芽分化を行わない葉のみを着生する節位の最高値のことであり、花芽が分化していないことにより確認することができる。また、「幼若相の最高節位を超えた移行相から生殖相にある節位」とは、前記の幼若相の最高節位を超えた節位のことである。また、「高い密度」とは、花芽を10〜15節あたり1花(全花芽数/全節数)を着生する程度の密度を意味する。こうした密度で着蕾した本発明に係る実生苗木は、対照区の従来の方法で得られた65節に1花芽程度の密度のものとは明らかに異なるものであり、本発明の実生苗木との識別を図ることができる。
なお、本発明に係る実生苗木は、ウニコナゾール処理又はパクロブトラゾール処理を行わない対照区の実生苗木と比較して節間が短縮されている。そして、対照区の実生苗木と比較した本発明に係る実生苗木は、最高節位が85%以下であり、平均樹高が80%以下となる。その結果は、後述の実験例に示すとおりである。
また、本発明の実生苗木は実生当年で開花したものであるので、その形態上の特徴は、実生2年で開花させたものや、接ぎ木や挿し木で開花させたものとは異なっている。すなわち、本発明に係る開花方法で開花させた実生苗木は、種子から生育させたものであるので幼若相領域と生殖相領域を必ず有するが、接ぎ木や挿し木で開花させたものは、生殖相領域のみを有する点で両者は形態上の大きな差がある。また、観賞用商品としてみれば、接ぎ木や挿し木で得られた苗よりも、種子から生育させた苗の方が価値が高い。すなわち、接ぎ木苗の場合は、接ぎ木部がこぶ状態で存在し、挿し木苗の場合は、根の張り方が不十分であり、また幹基部からの枝の発生が少ない。一方、種子から生育した実生苗木では、実生1年目は頂芽も側芽も共によく伸長して、芽の位置関係に優劣が存在しない同調生長と呼ばれる現象があり、側芽が形成された順位により、枝の長短が支配されて、主幹と枝とから構成される樹形が円錐ないし紡錘型になる。
一方、本発明に係る実生当年の実生苗木と、実生2年以上の実生苗木は幼若相領域と生殖相領域を必ず有する点においては類似し、実生当年の実生苗木は休眠芽で越冬した痕跡を有していない点で相違する。本発明に係る開花方法で生育させた実生苗木は、2年生以上のものであっても流通可能であるが、市場では開花させて流通させる必要があるから、桃三李四の言葉があるように、実生苗木が開花まで2年以上になる場合は、流通までのストックに多くの経費が掛かり、接ぎ木や挿し木に比べてマイナスである。当年生で流通できる本発明に係る実生苗木であれば、この点では栄養繁殖法と何ら遜色がないことになる。
実験例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。本発明の範囲は以下の実験例に限定されるものではない。
[実験例1]
(ウニコナゾール液の濃度が実生の花芽形成に及ぼす影響)
宇都宮大学構内圃場において、ハナモモ‘矢口’の核付きの種子を2004年10月下旬に採取し、湿らせたおがくずを用いて5℃暗黒湿潤下で層積処理し、2005年1月下旬〜3月上旬にかけて層積中に発芽した種子を5号鉢(培養土/黒ボク土=1:1)に播種(1鉢4粒)し、温室(12℃以上に維持)にて生育させた。
モモは頂芽優勢が弱いので、主幹の成長を促進するために50節までの下位副梢(側芽)は芽かきにより残さず除去し、再萌芽した副梢はその都度除去した。通常の施肥・灌水管理を行い、6月下旬に60節程度に達した個体を供試した。
ウニコナゾール液の付着処理は、ウニコナゾールP液(一般名、商品名「スミセブンP液剤」(登録商標)、住友化学株式会社)を用いた。ウニコナゾール液中のウニコナゾールPの濃度が0ppm(ppmは、mg/L:100万分の1のこと。)、10ppm、50ppm、100ppm、250ppm、500ppmの各液を希釈又は濃縮してそれぞれ調製した水槽を準備し、鉢を逆さにしてシュートの先端から35cmまでを溶液中に1分間浸漬して行った。このとき、鉢の上部に丸めた新聞紙を詰め、さらにポリ袋で覆ってから幹の部分で結び、鉢土の落下及びウニコナゾール液の土への浸透を防いだ。なお、付着処理時期は、7月上旬、中旬及び下旬の3回行った。
(結果)
12月末に肉眼で全供試個体を調査し、花芽を数えた。なお、1区8個体とし、個体ごとの花芽の有無・数及び全個体の平均花芽数を求めた。図2はその結果である。
図2に示すように、ハナモモ‘矢口’における7月上旬のウニコナゾール処理は花芽数を顕著に高め、特に50〜500ppmのウニコナゾール液で付着処理したものは有意に高くなった。なお、処理時期が7/1から7/30へと遅くなるほど、花芽形成への影響は小さくなった。その理由は、ウニコナゾールによるジベレリン合成の阻害効果が現れるまでにはある程度の時間がかかるため、当該効果が花芽分化の適期に間に合わなかったためと考えられる。
[実験例2]
(断根処理及びウニコナゾール処理が実生の花芽形成に及ぼす影響)
ハナモモ‘矢口’の種子を2006年9月末に採取・除核後、湿らせたろ紙を敷いたシャーレに5粒ずつ置床し、5℃暗黒湿潤条件で層積処理した。層積中に発根した種子を12月中旬、2007年1月上旬及び1月中旬に5号鉢(園芸培養土/黒ボク土=1:1)に播種(1鉢2粒)し、最低気温を12℃以上に維持したガラス室中で栽培した。実生の各節からの副梢は芽かきにより除去した。
4月に圃場(黒ボク土)に定植(60cm×60cm)し、引き続き下位50節までの副梢は芽かきにより除去した。実生に対し、(i)断根処理、(ii)ウニコナゾール処理、(iii)断根処理とウニコナゾール処理の組み合わせ処理、の3種の処理を行った。無処理区を対照区とした。6月下旬に60節程度に達した個体を供試した。6月下旬(平均59.4節)、7月上旬(同71.2節)、7月中旬(同84.1節)及び7月下旬(同87.7節)の4回に分けて、それぞれ各1回処理を行った。1区当たり8個体とした。
断根処理は、図1(A)に示すように、実生の主幹根元から半径7.5cm・高さ20cmの金属性の筒を用い、幹を中心にして土中に打ち込み、側根を筒で均一に切断した。その後、個体を引き上げ、筒から先に出ている直根はハサミで切除し、直根を20cm以下とした。断根後、個体を同じ植え穴に埋め戻した。
ウニコナゾール処理は、他の個体への飛散を防ぐため、図1(B)に示すように、両端を細い支柱に貼り付けた1m×1mの不織布で地上部を約5cmの隙間を残して包み、その隙間から250ppmのウニコナゾール液を1個体当たり20mL散布処理した。次に、個体を中心に支柱の位置を180°移動して、反対側から同様に20mLを散布した。さらに、株元に20mLを散布処理した。
(結果)
2007年12月に肉眼で全供試個体の花芽数を調査した。全個体の平均花芽数、花芽形成節位及び最高節位の調査結果を表1及び図3に示した。
Figure 0005385208
1個体当たりの花芽数は、対照区8.5個に対して断根処理区は18.4個、ウニコナゾール処理区(ウニコナゾール区ともいう。)は16.7個、断根+ウニコナゾール区は21.6個となり、対照区と比較して全ての処理区で約2倍あるいはそれ以上の花芽が形成された。ウニコナゾール処理は、最低花芽形成節位を87.2から69.7に、平均花芽形成節位を93.5から76.4にそれぞれ有意に低下させた。最高節位もウニコナゾール処理により、112.8から90.5に有意に低下した。断根処理は、花芽形成節位及び最高節位に影響しなかった。
処理時点の節位を0とした花芽形成節位を図4に示した。対照区では、処理時の最高節位から数えて上方14節〜54節までの間に32個体で合計219個の花芽が形成された。断根処理区においては、処理時の最高節位とそこから数えて上方60節までの間に32個体で合計582個の花芽が認められた。ウニコナゾール処理区では、処理節位から下方16節と処理節位から上方23節までの間に32個体で合計510個の花芽が形成された。ウニコナゾール処理と断根処理の併用処理区では、32個体で合計725個の花芽が、下方20節から上方46節までの間で両単独処理の中間的な範囲に分布した。
[評価]
上記実験例1,2から、層積処理後の早期播種及び副梢の除去により、頂端組織の十分な***回数を確保することで、1年生実生においても移行相又は生殖相への相転移を促進できることが確認された。特に、7月のウニコナゾール処理により、70節前後で花芽が形成された(表1を参照)ことから、実生発芽当年の6〜7か月後の70節で、すでに幼若相から移行相に達していたと推察された。
ウニコナゾール処理は、モモ1年生実生の花芽分化を促進し、花芽数を増加させた(図2及び表1を参照)。ウニコナゾール液が播種1年未満の1年生実生の花芽分化誘導に効果のあることは、従来は報告されていない。
表1及び図3,4に示したように、ウニコナゾール処理は、最低花芽形成節位を低下させた。断根処理は、処理後に形成された節位のみに花芽を誘導したのに対して、ウニコナゾール処理は、処理した時点の節位より下位節にも花芽を形成させた。しかし、ウニコナゾール処理は、処理後のシュートの伸長を抑制し、最高節位でも90節程度であったため、処理節上位の花芽形成は認められなかった。
ウニコナゾール処理で最も強く抑制される節位は、処理時期及び処理直後に伸長の盛んな節位であり、この節位は花芽形成の集中した部分と一致した。ジベレリンは、樹体内における移行相の存在に関係し、木本性植物の花芽分化を阻害することから、ウニコナゾール処理区では、移行相にあった70節付近においてもジベレリン生合成阻害による茎の伸長抑制と花芽誘導が引き起こされたと考えられた。
また、本発明に係る実生苗木の平均樹高は、ウニコナゾール液の付着処理を行わない実生苗木(対照区)と比較して抑えられ、節間が短縮した。そのため、表1及び図3に示すように、平均樹高は、122cm(ウニコナゾール区)/225cm(対照区)=0.54(54%)、175cm(断根+ウニコナゾール区)/225cm(対照区)=0.78(78%)と丈が短くなった。また、最高節位も、89(ウニコナゾール区)/113(対照区)=0.79(79%)、90(断根+ウニコナゾール区)/113(対照区)=0.80(80%)となった。
また、本発明に係る実生苗木の着蕾密度(花芽数/全節数)は、ウニコナゾール区で11.3節当たり1花であり、断根+ウニコナゾール区で11.5節当たり1花であり、対照区で65.6節当たり1花であった。
本発明では、早期に成長したモモ1年生実生個体へのウニコナゾール処理により、花芽分化を促進することが示された。‘矢口’実生では、無処理であっても1年目に花芽分化する株もあるが、着花する個体の確率を高め着花数を増やし、花や果実形質調査の正確さを高めることができるので、ウニコナゾール処理は有効であり、早期播種処理もまた有用であることが判明した。さらに、断根処理では処理前に形成された側芽の花芽形成誘導はできないのに対して、ウニコナゾール処理はすでに形成済みの芽(移行相にある芽)にも花芽分化させうることが明らかとなった。
[実験例3]
(パクロブトラゾール処理が実生の花芽形成に及ぼす影響)
ハナモモ‘矢口’の種子を2008年11月中旬に採取・除核後、湿らせたろ紙を敷いたシャーレに5粒ずつ置床し、5℃暗黒湿潤条件で層積処理した。層積中に発根した種子を12月中旬及び2009年2月上旬に5号鉢(園芸培養土/黒ボク土=1:1)に播種(1鉢2粒)し、最低気温を12℃以上に維持したガラス室中で栽培した。実生の各節からの副梢は芽かきにより除去した。
4月に圃場(黒ボク土)に定植(60cm×60cm)し、引き続き下位50節までの副梢は芽かきにより除去した。実生に対し、パクロブトラゾール処理を行った。無処理区を対照区とした。7月上旬に60節程度に達した個体を供試し、潅注処理した。7月下旬に2回目の処理を散布処理として行った。1区当たり20個体とした。
なお、このときのパクロブトラゾール処理は、パクロブトラゾール水和剤(「日農バウンティフロアブル」、日本農薬株式会社、成分:21.5%パクロブトラゾール)を250ppmのパクロブトラゾール液に調整し、7月上旬に250ppmのパクロブトラゾール水溶液を1株あたり20mL潅注処理し、7月下旬に250ppmパクロブトラゾール水溶液を40mL散布処理した。
(結果)
2009年12月に肉眼で全供試個体の花芽数を調査した。全個体の平均花芽数、花芽形成節位及び最高節位の調査結果を表2に示した。
Figure 0005385208
花芽形成個体率は30%から65%に2倍以上に上昇した。平均花芽数も3.9個から6.1個に増加する傾向にあった。パクロブトラゾール処理は、最低花芽形成節位を84.0から75.6に、平均花芽形成節位を89.3から78.2にそれぞれ有意に低下させた。最高節位もパクロブトラゾール処理により、100.8から92.2に低下する傾向が認められた。こうしたパクロブトラゾール処理についての効果は、従来は報告されていない。

Claims (5)

  1. 発芽促進処理されたハナモモの種子を播き、実生苗を自然休眠させることなく当該実生苗が移行相又は生殖相に達するまで生育させ、前記移行相又は生殖相に至った後で花芽分化期前にウニコナゾール液の付着処理を行う、ことを特徴とする実生苗木の開花方法。
  2. 前記ウニコナゾール液中のウニコナゾールの濃度を50〜500ppmの範囲内とする、請求項1に記載の実生苗木の開花方法。
  3. 前記付着処理とともに断根処理を行う、請求項1又は2に記載の実生苗木の開花方法。
  4. 前記付着処理を行わない実生苗木と比較して節間が短縮され、最高節位が85%以下であり、平均樹高が80%以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の実生苗木の開花方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の実生苗木の開花方法により開花させた苗木であって、幼若相の最高節位を超えた移行相から生殖相にある節位にかけて高い密度で着蕾していることを特徴とする実生苗木。
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