JP5373683B2 - バラスト水処理装置を搭載する船舶のバラスト水注排水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、バラスト水処理装置を搭載する船舶のバラスト水注排水装置に関し、詳しくは、バラストポンプ及びバラスト水処理装置の容量を小さくすることができ、電力消費を節減可能なバラスト水処理装置を搭載する船舶のバラスト水注排水装置に関する。
貨物運搬船や鉱石運搬船等のように荷役運搬を行う船舶は、航行時の船体の安定を保つために、船内にバラストタンクを備え、積載量に応じてバラストタンク内へのバラスト水の注水及び船外への排水を行うようにしている。
通常、バラストタンクは複数室に区画されており、大きく分けて、喫水よりも上部に位置するトップサイドタンク(以下、上部バラストタンクという。)と、喫水よりも下部に位置するボットムタンク(以下、下部バラストタンクという。)とに分けられているものがある。上部バラストタンクは、喫水よりも上部に位置していることを利用して、内部のバラスト水を船体側面に開口する排水口から重力を利用して自然排水するようにしている(特許文献1)。
ところで、バラストタンクが装備された船舶では、国際海事機構(IMO)において採択された「船舶のバラスト水及び沈殿物の規定及び管理のための条約」によって、バラスト水中に含まれる水生生物等を規準値以下に殺減処理するためのバラスト水処理装置の設置が義務付けられるようになった。
バラスト水処理装置としては様々な種類が提案されており、オゾンを用いて水生生物等を殺減処理するもの、スリット板を用いて水がスリットを通過した際に発生するせん断現象によって水生生物等を殺減処理するもの、これらを組み合わせたもの等の他、塩素や過酸化水素等の活性物質によってバラスト水中の水生生物等を殺減処理するものも知られている。
その中で、バラストタンクに移送されるバラスト水を活性物質を用いて処理するバラスト水処理装置を搭載した船舶では、各バラストタンク内の処理済みのバラスト水を船外に排水する際に、バラスト水中の残留活性物質濃度が規準値以下(例えば残留塩素の場合では0.1〜0.2ppm等)となるように規制されている。従って、バラスト水を船外に排水する際は、バラスト水中の残留活性物質濃度が規準値以下であるか否かを監視し、規準値を超えている場合に必要量の中和剤(亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、二酸化マンガン等)を注入することにより中和処理をして残留活性物質濃度を規準値以下となるまで低下させた後に船外に排水することが必要とされている。
バラスト水中の残留活性物質を排水作業中に中和処理する場合、中和剤を残留活性物質と反応させるためにある程度の反応距離(反応時間)が必要となる。この場合、下部バラストタンク内のバラスト水の排水経路は、注水経路の一部を利用してバラストポンプを経由し、該バラストポンプの駆動によって排水口から排水されるように形成することにより、バラストポンプの吸込み側で中和剤を注入すれば、バラストポンプを経由する長い排水経路中を流れる過程で十分な反応距離を稼ぐことができる。従って、上部バラストタンク内のバラスト水も、このような下部バラストタンク内のバラスト水の排水経路を利用して排水するように排水経路を構成することにより、上部バラストタンク内のバラスト水を中和処理する場合にも十分な反応距離を稼ぐことができる。
このような観点から、従来のバラスト水注排水装置は、図4に示すように、上部バラストタンク内のバラスト水も下部バラストタンク内のバラスト水の排水経路を利用して船外に排水する構成を備えている。
図4において、1は船体、2は喫水よりも下部に位置する下部バラストタンク、3は喫水よりも上部に位置する上部バラストタンクである。下部バラストタンク2と上部バラストタンク3との間は連通管4によってバラスト水の行き来が可能となるように連通している。
5は船外の海水等をバラスト水として取水するシーチェスト、6はシーチェスト5と下部バラストタンク2との間を繋ぐ主配管であり、この主配管6の途中にバラストポンプ7と活性物質によってバラスト水中の水生生物等の殺減処理を行うバラスト水処理装置8とが設けられている。9はバラスト水処理装置8よりも下流側の主配管6cから分岐され、バラストポンプ7の吸込み側の主配管6aに接続される返送管、10はバラストポンプ7の吐出側の主配管6bから分岐された排水管であり、排水管10の先端はバラスト水を船外に排出するための排水口11に接続されている。この排水口11は喫水よりも下部の船底付近に配置されている。V1〜V6は開閉弁である。
バラストポンプ7の駆動によりシーチェスト5から取水されたバラスト水は、主配管6を通ってバラスト水処理装置8に流入する。このとき開閉弁V4、V5、V6は閉じられている。バラスト水はバラスト水処理装置8において活性物質によって水生生物等が殺減処理された後、下部バラストタンク2内に注水され、また、連通管4を介して上部バラストタンク3内にも注水される。
一方、バラスト水の排水時は、開閉弁V4、V5、V6は開放され、それ以外は閉じられる。この状態でバラストポンプ7を駆動すると、下部バラストタンク2内のバラスト水は、バラスト水処理装置8よりも下流側の主配管6cから返送管9を通り、バラストポンプ7の吸込み側の主配管6aに流入し、バラストポンプ7によって排水管10を通って排水口11から船外に排出される。上部バラストタンク3は連通管4によって下部バラストタンク2内と連通しているため、上部バラストタンク3内のバラスト水も、連通管4、下部バラストタンク2内を経由して、上記同様に排水口11から船外に排出されるようになっている。
バラストポンプ7の吸込み側の主配管6aには、中和処理装置が設けられている。中和処理装置は、排水時に流れるバラスト水中の残留活性物質濃度を測定する濃度測定装置12と制御部13とバラスト水中に中和剤を注入する中和剤注入装置14とを有している。濃度測定装置12の測定結果は制御部13に送られるようになっており、制御部13は、この測定結果に基づいてバラスト水中の残留活性物質濃度が所定値以上であるか否かを判断し、所定値以上である場合、バラストポンプ7の吸込み側の主配管6aに接続された中和剤注入装置14に指令を送る。中和剤注入装置14は、先端が主配管6a内に臨む注入ノズル(図示せず)を有しており、この注入ノズルを介して主配管6a内のバラスト水中に必要量の中和剤を注入する。
中和剤が注入されたバラスト水は、その後、バラストポンプ7を経由し、バラストポンプ7の吐出側の主配管6b、排水管10を通って排水口11から船外に排出される。中和剤注入装置14から排水口11に至る排水経路は、主配管6の一部を利用してバラストポンプ7を経由することで比較的長い距離に亘るため、上部バラストタンク3内のバラスト水でも、中和反応のための十分な反応距離を確保することができる。
特公昭61−48474号公報
バラストポンプの容量は、バラスト水の排水時を基準に決定される。バラストポンプには、通常、渦巻きポンプが使用されるが、バラスト水の取水時は、常に喫水による押し込み圧がバラストポンプの吸込み側に掛っているため、同一のバラストポンプを使用しても排水時に比較して容量が多く出て、短時間でバラストタンク内を満たすことができるためである。
バラスト水の排水時は、船舶への積荷の積載作業開始前もしくは作業中であり、その排水完了までの時間は、積荷作業のスケジュール及び船舶の運航スケジュールに支障を来す(遅れを生じる)ことのないように厳格に規定される必要がある。このため、バラストポンプの容量は、バラストタンク内のバラスト水を規定時間内に排水できるように決定される。
図4のように構成された船舶のバラスト水注排水装置では、従来では重力を利用して自然排水していた上部バラストタンク内のバラスト水も、下部バラストタンク内のバラスト水の排水時と同様にバラストポンプの駆動によって船外に強制排水されることになる。このため、バラストポンプは、下部バラストタンク内のバラスト水だけでなく上部バラストタンク内のバラスト水をも規定時間内に排水できるだけの容量を持つ必要があり、上部バラストタンク内のバラスト水を重力を利用して自然排水する船舶に搭載されるバラストポンプに比べて、容量を極めて大きくする必要がある。
バラストポンプの容量が大きくなると、ポンプ運転に必要な電力消費も増大化するばかりでなく、それだけ取水時の単位時間当たりの取水量も多くなり、バラスト水処理装置もそれに見合うだけの容量を備える必要が生じ、バラスト水処理装置の容量の増大化が避けられなくなる。バラストポンプの容量の増大化及びバラスト水処理装置の容量の増大化は、設備コストの増加を招くばかりでなく、これらの設置スペースの増大化につながる問題があった。
もし、バラストポンプの容量を変えない場合は、排水時間が長くなってしまい、積荷作業スケジュールのみならず船舶の運航スケジュールも長期化してしまい、船主にとって重大な問題となる。
そこで、本発明は、バラスト水処理装置を搭載すると共に、バラストタンクが喫水より上部に位置する上部バラストタンクと喫水よりも下部に位置する下部バラストタンクとを有する船舶において、バラスト水の排水時間を長くすることなく、バラストポンプ及びバラスト水処理装置の容量を小さくすることができ、ポンプ運転に必要な電力消費を節減可能なバラスト水処理装置を搭載する船舶のバラスト水注排水装置を提供することを課題とする。
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
(請求項1)
喫水よりも上部に位置する上部バラストタンクと、
喫水よりも下部に位置する下部バラストタンクと、
シーチェストと前記上部バラストタンク及び前記下部バラストタンクとを連絡する注水経路と、
前記注水経路上に設けられ、駆動することによって前記シーチェストからバラスト水を取水し、前記注水経路を通して前記上部バラストタンク及び前記下部バラストタンクにそれぞれ移送するバラストポンプと、
前記注水経路上に設けられ、前記バラストポンプの駆動により前記上部バラストタンク及び前記下部バラストタンクに向けて移送されるバラスト水を活性物質を使用して処理するバラスト水処理装置と、
前記下部バラストタンク内のバラスト水を前記バラストポンプの駆動により第1の排水口から船外に排水する第1の排水経路と、
前記上部バラストタンク内のバラスト水を喫水よりも上方に開口する第2の排水口から重力によって船外に自然排水する第2の排水経路と、
前記第1の排水経路上に設けられ、該第1の排水経路を流れるバラスト水中の残留活性物質濃度を監視し、濃度が所定値以上である場合に残留活性物質を中和処理する第1の中和処理装置と、
前記第2の排水経路上に設けられ、該第2の排水経路を流れるバラスト水中の残留活性物質濃度を監視し、濃度が所定値以上である場合に残留活性物質を中和処理する第2の中和処理装置と、
を備えてなり、
前記上部バラストタンクは、底部の一部又は全部に二重底を有し、該二重底内に前記第2の排水経路及び前記第2の中和処理装置が配置されていることを特徴とするバラスト水処理装置を搭載した船舶のバラスト水注排水装置。
(請求項2)
前記第2の排水経路は、前記第2の中和処理装置による中和処理開始時からバラスト水が船外に自然排水されるまでの時間が、中和反応に必要な時間以上となる長さを有することを特徴とする請求項1記載のバラスト水処理装置を搭載した船舶のバラスト水注排水装置。
(請求項3)
前記第2の排水経路は、前記二重底が複数の邪魔板によって仕切られることによって形成されていることを特徴とする請求項記載のバラスト水処理装置を搭載した船舶のバラスト水注排水装置。
本発明によれば、バラスト水処理装置を搭載すると共に、バラストタンクが喫水より上部に位置する上部バラストタンクと喫水よりも下部に位置する下部バラストタンクとを有する船舶において、バラスト水の排水時間を長くすることなく、バラストポンプ及びバラスト水処理装置の容量を小さくすることができ、ポンプ運転に必要な電力消費を節減可能なバラスト水処理装置を搭載する船舶のバラスト水注排水装置を提供することができる。
本発明に係るバラスト水処理装置を搭載する船舶のバラスト水注排水装置の一例を示す構成図 上部バラストタンクの別の態様を示す構成図 上部バラストタンクの更に別の態様を示す構成図 従来のバラスト水処理装置を搭載する船舶のバラスト水注排水装置を示す構成図
図1は、本発明に係るバラスト水処理装置を搭載する船舶のバラスト水注排水装置の一例を示す構成図であり、既に説明した図4と同一符号の部位は同一構成の部位を示しているので、ここでの詳細な説明は省略する。
ここでは、船体1の内部において喫水よりも上部に配設されている上部バラストタンク3と喫水よりも下部に配設されている下部バラストタンク2とは互いに独立しており、内部は連通していない。このため、上部バラストタンク3内へのバラスト水の注水を行う注水管15が、主配管6におけるバラスト水処理装置8よりも下流側の主配管6c上の開閉弁V3よりも更に下流側(下部バラストタンク2に近い側)から分岐され、上部バラストタンク3内に注水可能となるように配設されている。
下部バラストタンク2内のバラスト水の注水及び排水は、図4において説明した通りであり、本発明においても同様であるが、上部バラストタンク3内のバラスト水の注水は、注水管15に設けられた開閉弁V7を開放し、バラスト水処理装置8よりも下流側の主配管6cの注水管15よりも下流側(下部バラストタンク2に近い側)に設けられた開閉弁V8を閉じた状態で、バラストポンプ7を駆動することによって、バラスト水処理装置8を経由した処理済みのバラスト水が注水管15を通って上部バラストタンク3内に注水される。
一方、上部バラストタンク3内のバラスト水の船外への排水は、重力を利用した自然排水によって行われる。このため、上部バラストタンク3には重力排水管16(第2の排水経路)の一端が接続され、その他端は船体1の側面における喫水よりも上部に開口する排水口17(第2の排水口)と接続されている。V9は重力排水管16を開閉する開閉弁である。
バラストポンプ7の吸込み側の主配管6aに接続された中和処理装置(第1の中和処理装置)とは別に、この重力排水管16にも中和処理装置(第2の中和処理装置)が設けられている。但し、本実施形態では制御部13は共通としているが、各々個別に制御部を設ける場合にも適用できる。
重力排水管16には、排水時に流れるバラスト水中の残留活性物質濃度を測定する濃度測定装置18が接続されており、この測定結果も制御部13に送られるようになっている。制御部13は、この測定結果に基づいて上部バラストタンク3内のバラスト水中の残留活性物質濃度が所定値以上であるか否かを判断し、所定値以上である場合、同じく重力排水管16に接続された中和剤注入装置19に指令を送る。中和剤注入装置19は、先端が重力排水管16内に臨む注入ノズル(図示せず)を有しており、この注入ノズルを介して、該重力排水管16内のバラスト水中に必要量の中和剤を注入するようになっている。
これにより、上部バラストタンク3内のバラスト水は、下部バラストタンク2内のバラスト水に対する中和処理とは独立して、排水時の中和処理を行うことができるため、従来のように下部バラストタンク2の排水経路を利用してバラストポンプ7を駆動することによって排水する必要がなくなる。従って、バラストポンプ7の容量は、上部バラストタンク3内のバラスト水の排水時間を考慮する必要がなくなるので、それだけ小さくすることができる。従って、ポンプ運転に必要な電力消費を節減することができる。
例えば、上部バラストタンク3の容量が25000m、下部バラストタンク2の容量が35000mであった場合(合計60000m)、船内のバラスト水を12時間以内で排水できるようにするには、図4に示す従来例では、バラストポンプ7の容量Q(m/h)は、少なくとも5000m/h必要となるが、本発明によれば、バラストポンプ7は上部バラストタンク3内のバラスト水の排水を考慮する必要がなくなるため、バラストポンプ7の容量Q(m/h)は、およそ2920m/hで済むようになる。
また、バラストポンプ7の容量を小さくできることにより、バラスト水処理装置8の容量もそれに応じて小さくすることができるため、それだけバラストポンプ7、バラスト水処理装置8及びこれらの電力を供給する発電設備の設備コストと設置スペースの削減も可能となる。
重力排水管16は、中和剤注入装置19による中和剤注入時点からバラスト水が排水口17から船外に自然排水されるまでの時間が、中和反応に必要な時間以上となる長さを有している。このため、重力排水管16内を流れるバラスト水中の残留活性物質濃度が所定値以上であっても、中和剤注入装置19から必要量の中和剤を注入してから排水口17から自然排水されるまでの間に、残留活性物質を規準値以下となるように中和処理することができる。
具体的な重力排水管16の長さは、バラスト水中の残留活性物質の種類とその濃度、中和剤の種類とその注入量、重力排水管16の径等の条件を勘案して決定することができる。
重力排水管16の長さは、このように中和反応に必要な時間が考慮されることにより、バラスト水処理装置を搭載していない従来の船舶における重力排水管よりも長さが必要となり、また、濃度測定装置18及び中和剤注入装置19も別途必要となるが、バラストポンプ7及びバラスト水処理装置8の容量が増大化することによるこれらの設置スペースの増大化及び電力消費の増大化に比べれば、設置スペース及び電力消費は小さくて済むために問題とはならない。
図2は、上部バラストタンク3の別の態様を示している。図1、図4と同一符号の部位は同一構成の部位を示している。
この上部バラストタンク3は底部に二重底20を有しており、この二重底20内の空間に、第2の排水経路である重力排水管16、濃度測定装置18及び中和剤注入装置19が配置され収容されている。二重底20は上部バラストタンク3の底部の全部の領域に亘って形成されていてもよいし、重力排水管16、濃度測定装置18及び中和剤注入装置19が収容可能な程度の空間を形成し得る一部の領域のみに形成されていてもよい。
なお、排水口17は、図2では二重底20に対応する船体1の側面に設けられているが、重力を利用した自然排水が可能であれば、二重底20よりも下方に位置していてもよい。
この図2に示す態様によると、重力排水管16、濃度測定装置18及び中和剤注入装置19が上部バラストタンク3の外の貨物スペースを占有することがないため、これらが貨物との接触やその貨物の払い出しの際の荷上げ機器との接触によって破損するおそれがなく、また逆に、これらが貨物の払い出し作業の妨げになるおそれはない。
図3は、上部バラストタンク3の更に別の態様を示している。図1、図2、図4と同一符号の部位は同一構成の部位を示している。
この態様では、図2で示した二重床20内の空間そのものを排水経路として利用している。
すなわち、図3に示す態様は、二重床20内に複数の邪魔板21を設置し、この複数の邪魔板21によって二重床20内の空間を、垂直方向や水平方向に仕切ることにより、上部バラストタンク3内のバラスト水を排水口17に向けて重力を利用して自然排水するための第2の排水経路である排水流路161を形成している。濃度測定装置18及び中和剤注入装置19は、この排水流路161内に区画された収容室22内に、排水流路161内のバラスト水中の残留活性物質濃度を測定可能及び該バラスト水中に中和剤を注入可能に配置されている。
この排水流路161は、邪魔板21の設置数及び設置態様を考慮することにより、中和剤注入装置19による中和剤注入時点からバラスト水が排水口17から船外に自然排水されるまでの時間が、中和反応に必要な時間以上となる長さとなるように形成される。
また、この場合の二重底20も、上部バラストタンク3の底部の全部の領域に亘って形成されていてもよいし、複数の邪魔板21によって中和反応に必要な時間以上の長さの排水流路161を形成し得る一部の領域のみに形成されていてもよい。
なお、排水口17は、図3では二重底20よりも下方に位置しているが、二重床20に対応する船体1の側面に設けられていてもよい。
この図3の態様も、図2の態様と同様の効果を得ることができる。
1:船体
2:下部バラストタンク
3:上部バラストタンク
4:連通管
5:シーチェスト
6:主配管
7:バラストポンプ
8:バラスト水処理装置
9:返送管(第1の排水経路)
10:排水管(第1の排水経路)
11:排水口(第1の排水口)
12:濃度測定装置
13:制御部
14:中和剤注入装置
15:注入管
16:重力排水管(第2の排水経路)
161:排水流路(第2の排水経路)
17:排水口(第2の排水口)
18:濃度測定装置
19:中和剤注入装置
20:二重底
21:邪魔板
22:収容室
V1〜V9:開閉弁

Claims (3)

  1. 喫水よりも上部に位置する上部バラストタンクと、
    喫水よりも下部に位置する下部バラストタンクと、
    シーチェストと前記上部バラストタンク及び前記下部バラストタンクとを連絡する注水経路と、
    前記注水経路上に設けられ、駆動することによって前記シーチェストからバラスト水を取水し、前記注水経路を通して前記上部バラストタンク及び前記下部バラストタンクにそれぞれ移送するバラストポンプと、
    前記注水経路上に設けられ、前記バラストポンプの駆動により前記上部バラストタンク及び前記下部バラストタンクに向けて移送されるバラスト水を活性物質を使用して処理するバラスト水処理装置と、
    前記下部バラストタンク内のバラスト水を前記バラストポンプの駆動により第1の排水口から船外に排水する第1の排水経路と、
    前記上部バラストタンク内のバラスト水を喫水よりも上方に開口する第2の排水口から重力によって船外に自然排水する第2の排水経路と、
    前記第1の排水経路上に設けられ、該第1の排水経路を流れるバラスト水中の残留活性物質濃度を監視し、濃度が所定値以上である場合に残留活性物質を中和処理する第1の中和処理装置と、
    前記第2の排水経路上に設けられ、該第2の排水経路を流れるバラスト水中の残留活性物質濃度を監視し、濃度が所定値以上である場合に残留活性物質を中和処理する第2の中和処理装置と、
    を備えてなり、
    前記上部バラストタンクは、底部の一部又は全部に二重底を有し、該二重底内に前記第2の排水経路及び前記第2の中和処理装置が配置されていることを特徴とするバラスト水処理装置を搭載した船舶のバラスト水注排水装置。
  2. 前記第2の排水経路は、前記第2の中和処理装置による中和処理開始時からバラスト水が船外に自然排水されるまでの時間が、中和反応に必要な時間以上となる長さを有することを特徴とする請求項1記載のバラスト水処理装置を搭載した船舶のバラスト水注排水装置。
  3. 前記第2の排水経路は、前記二重底が複数の邪魔板によって仕切られることによって形成されていることを特徴とする請求項記載のバラスト水処理装置を搭載した船舶のバラスト水注排水装置。
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