JP5372856B2 - 荷電粒子線装置 - Google Patents

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Description

本発明は、試料上の観察対象箇所の画像を撮像する荷電粒子線装置,走査型電子顕微鏡に関する。特に撮像前に試料を帯電させる技術に関する。
荷電粒子線を用いて試料(例えば、半導体ウエハなど)上の不特定の座標位置に点在する欠陥と思しき部位(以下、欠陥候補)を観察する手段として、予め光学式、又は電子線式欠陥検査装置にて検査して得た検査結果を基に、自動的に欠陥を検出し、形状等の観察、及び分類を行う荷電粒子線装置(Defect Review SEM:DR−SEM)が用いられる。DR−SEMにおいて、欠陥は以下のように観察される。まず、低倍率で欠陥候補と比較するための参照画像(以下、低倍参照画像)と欠陥候補の画像(以下、低倍欠陥画像)を撮像し、両画像の差画像から欠陥候補の正確な座標位置を特定する。欠陥候補が真に欠陥であるかどうかの判別を容易にするために、高倍率で欠陥画像(以下、高倍欠陥画像)を撮像し、自動的に欠陥を認識する処理(Automatic Defect Review:ADR)を経て欠陥候補が真に欠陥であるかを判断している。また、自動的に欠陥を分類する処理(Automatic Defect Classification:ADC)により、欠陥画像を基に形状等の多種多様な分類を行っている。
近年、半導体製造プロセスにおける微細化や高集積化が進むにつれ、絶縁膜の厚みが増してきており、コンタクトホールの深穴化や小径化、及び配線パターンの深溝化に伴い、高アスペクト比(例えば、コンタクトホール深さ/径)に類する欠陥の検出が行われるようになってきている。しかし、通常の電子ビーム走査では、コンタクトホール深底部まで均一に帯電できず二次電子像として欠陥を検出することができるだけの電位コントラストが得られない。そのため、画像の撮像前に帯電を形成させるための電子ビームを試料表面上の少なくとも撮像領域に予備照射(以下、プリチャージ)し、帯電形成処置を施しておく必要がある。例えば特許文献1には撮像時の倍率より低い倍率に切り替えて、画像の撮像時より広い範囲に電子ビームを走査する予備照射の技術が説明されている。以下、プリチャージを行う時の電子線の走査領域をプリチャージ走査領域と呼ぶこととする。
帯電形成処理は欠陥検出のみならず、試料上に形成されている微細パターンの形状、及び寸法の測定等を行う荷電粒子線装置(例えば測長SEM:CD−SEM)においても用いられている。
また、これらの荷電粒子線装置において、一つの観察対象に対する検査時間に占める割合の大部分はステージ移動時間であり、特許文献2には一定距離以内に存在する欠陥候補を欠陥候補群として一視野に入るようにグルーピングしてから検査することにより、ステージ移動,撮像回数を減らせると説明されている。
特開平5−151927号公報(対応米国特許USP 5,412,209) 特開2009−180627号公報
前述したように欠陥検出のためには試料に帯電制御処理を行い、電位コントラストをあげる必要があるが、一方で半導体ウエハ等の試料は前述した帯電処理に用いる電子線の重複照射により絶縁破壊が起こる可能性がある。
そこで、本発明では絶縁破壊の危険性を低減する欠陥観察方法、及び荷電粒子線装置を提供することを目的とする。
共通して帯電制御処理する欠陥候補を自動または手動で決定し、当該欠陥候補に対して一度の帯電制御処理で複数の画像を撮像する。
また、共通して帯電制御処理する欠陥候補の決定は、共通するプリチャージ走査領域に含まれる欠陥候補をグルーピングすることにより行い、各グループでプリチャージ走査領域の中心位置を調整して設定し、グルーピングされた欠陥候補の欠陥画像撮像時のプリチャージを共通して一度に行い、プリチャージ走査領域内に存在する欠陥候補の画像を撮像する。
本発明によれば、絶縁破壊の危険性が低減でき、安全に試料を観察することができる。
本発明の実施形態に係わる走査型電子顕微鏡の概略構成を示す図。 一般的な自動欠陥検査,分類シーケンスが実行された場合における試料上でのステージの移動経路を表す図。 一般的な、プリチャージを用いない場合における検査シーケンスのフローチャート。 一般的な、プリチャージを用いた場合における検査シーケンスのフローチャート。 試料上でのプリチャージ走査領域と画像撮像領域を模式的に示した図。 試料上での3つの欠陥候補のプリチャージ走査領域と画像撮像領域を模式的に示した図。 プリチャージ走査領域がグルーピングされた場合の検査シーケンスのフローチャート。 ステージ移動経路が最短となるサンプリング順を模式的に示した図。 2つの欠陥候補がグルーピングされた場合のプリチャージ走査領域の中心を模式的に示した図。 欠陥候補の撮像領域が電位障壁近傍に掛かっている場合の模式図。 欠陥候補の撮像領域をプリチャージ走査領域の撮像有効領域の内側とした場合の模式図。 欠陥候補の撮像領域がプリチャージ走査領域の撮像有効領域に近接している場合の模式図。 3つの欠陥候補の座標位置を頂点とする三角形の内心座標をプリチャージ走査領域の視野中心とした場合を模式的に示した図。 プリチャージ走査領域に4つの欠陥候補が存在する場合を模式的示した図。 プリチャージ走査領域に4つの欠陥候補が存在する場合に一欠陥候補の撮像領域が撮像有効領域に接している図。 試料上に形成されたライン&スペースパターンを模式的に示した図。 共通したプリチャージで低倍欠陥画像と高倍欠陥画像を撮像する場合のフローチャート。
以下、図面を用いて実施形態について説明する。
図1は本発明の実施形態に係わる走査型電子顕微鏡の概略構成を示すものである。
図1において電子光学系101に荷電粒子源102を備えた走査型電子顕微鏡は、操作部132、又は外部インターフェース133を介して入力された欠陥候補位置座標の情報,検査条件を基に、装置制御部131が搬送制御部135,ステージ制御部134,電子光学系制御部130,画像処理制御部127を介して自動的に欠陥を検出し、検出した欠陥の画像を基に自動欠陥分類制御部(ADC)124にて欠陥種類の分類を行っている。なお、欠陥候補位置座標は通常外部の検査装置で予め検査されて外部インターフェース133を通じて入力されるが、マニュアルで予め観察対象とする位置を指定できるようにしてもよい。
各欠陥候補の座標位置や電子光学系条件などの検査情報等が入力されることにより装置制御部131は搬送制御部135へ試料搬送指示を出して試料103を試料交換室104を経由して試料室105にある試料ステージ106上に搬送して固定する。ステージ制御部134は装置制御部131からの欠陥候補の座標位置を基に試料ステージ106を制御して電子ビームが正確に走査されるように欠陥候補の座標を合わせる。電子光学系制御部130は装置制御部131からの加速電圧,リターディング電圧,撮像倍率などの電子光学系条件を基に高電圧制御部108,リターディング電圧制御部109,第一コンデンサレンズ制御部110,第二コンデンサレンズ制御部111,アライメント制御部112,偏向電流制御部113,対物レンズ制御部114を制御して最適な電子ビームの走査が可能となるように制御する。高電圧制御部108を介して引出電極115を制御することにより荷電粒子源102から一次電子線116が引き出され、第一コンデンサレンズ117,第二コンデンサレンズ118を通過してアライメントコイル119で軸調整が行われ、対物レンズ120を通過した一次電子線116は各光学レンズの作用により収束され試料103上の欠陥候補の座標位置を中心として走査される。一次電子線116が試料103上に走査されると試料103表面上で発生した二次電子線121が検出器122により捕捉され、電気信号として増幅器107で増幅される。画像処理制御部127は増幅された電気信号を輝度情報に変換して撮像画像として画像メモリ126に格納し、画像補正制御部128で輝度補正処理を行ってから画像表示部129へ転送され撮像した二次電子像が表示される。また、画像メモリ126に欠陥候補の撮像画像が格納されると、自動的に欠陥検出制御部123が撮像画像を基に欠陥であるかの判別を行い、真に欠陥として検出された撮像画像は自動的に自動欠陥分類制御部124へ転送され、検出された欠陥の分類や分析が行われて結果が表示モニタ125に表示される。なお、上記の各制御部をまとめて全体制御部136とよぶ。当然のことながら全体制御部136には図示しない制御部も含まれる。また全体制御部136には演算部137が含まれ、後述するような装置の動作に関する演算を行う。全体制御部136に含まれる各制御部はハード実装されてもソフト実装されてもよいし、複数の制御部がまとめて実装されていてもよい。
図2は一般的な半導体ウエハ201にて自動欠陥検査,分類シーケンスが実行された場合におけるステージの移動経路を示した例であり、欠陥候補202が検査開始点であれば矢印順で各欠陥候補の自動欠陥検査,分類シーケンスが実行される。半導体製造ラインでの自動欠陥検査,分類シーケンスでは、多くの場合、入力された検査情報を基に試料表面上の各所に点在する欠陥候補から、試料表面上の各エリアでバランスよく欠陥が検出されるように観察対象の欠陥を自動または手動で選択(以下、サンプリング)している。欠陥候補のサンプリングにおいては、欠陥を検出するスループットが大きくなるよう検査情報を基に各欠陥候補の座標位置からステージ制御部134によるステージ移動距離が最短となる経路を基本的なアルゴリズムであるダイクストラ法やベルマン−フォード法などを用いて導き出している。これは、一欠陥当たりの検出時間に占めるステージ移動時間の割合が多いためである。
次にサンプリングされた一欠陥候補におけるプリチャージ技術を用いない場合での画像撮像までの流れを図3の(a)で説明する。まずステップ301で撮像する倍率を低倍に切り替え、ステップ302で欠陥候補と比較するために欠陥候補と同じパターンが試料上に形成されている座標位置へステージ移動を行い、ステップ303で欠陥候補と比較するための画像(以下、低倍参照画像)を撮像する。ここで、ステップ301での低倍への倍率切り替えは、ステップ302でのステージ移動と並列に実行しても構わない。次にステップ304で欠陥候補の画像(以下、低倍欠陥画像)を撮像するために倍率は保持したままで欠陥候補の座標位置へステージ移動を行い、ステップ305で低倍欠陥画像を撮像する。ステップ306で撮像した低倍参照画像と低倍欠陥画像を基に欠陥検出制御部123が欠陥判別を行う。真に欠陥であると判別された場合には欠陥の詳細な観察が容易となるように高倍率の欠陥画像(以下、高倍欠陥画像)が必要であるためステップ307で倍率を高倍に切り替え、ステップ308で視野中心が撮像視野の中心位置となるよう視野補正を行い、ステップ309で高倍欠陥画像を撮像する。ステップ306で欠陥検出制御部123が欠陥ではないと判別した場合はステップ306以降の処理はスキップされる。図示されていないが、真に欠陥であると判別された場合には自動欠陥分類制御部124へ撮像画像が転送されて欠陥の分類が行われる。
コンタクトホール等の高アスペクト部の欠陥の検出,観察を行う場合はプリチャージ技術を用いて試料表面上を正に帯電させる必要がある。また、プリチャージでの電子ビームの走査による飽和電位は電位鞍点を形成する電位であり、引き上げ電界Ezと電子ビームの照射面積Sに依存し、二次電子を引き戻すための正帯電電位をαとすると、式(1)で表すことができる。
飽和電位=Ez×√S+α 式(1)
通常αは数V程度であり、飽和電位は電子ビームの照射面積Sに依存するためプリチャージを実行する時は電子光学系条件の倍率を低倍(1千倍以下が望ましい)に設定して撮像視野を中心として広範囲に電子ビームを走査して帯電させてから撮像することにより高アスペクト部の二次電子像を得ることができる。また、当然ながら必要に応じて試料を負帯電させることもあり、本発明の適用は帯電の正負によらない。
一欠陥候補における欠陥の検出にプリチャージ技術を導入する場合は、例えば、図3の(b)に示すようにステップ303での低倍参照画像の撮像前とステップ305での低倍欠陥画像の撮像前、及びステップ309での高倍欠陥画像の撮像前の合計3回に亘りステップ310での電子光学系条件をプリチャージ条件に切り替え、一定時間、電子ビームを走査して帯電形成を促進させ、電子光学系条件を通常の画像撮像条件に切り替える処理(以下、プリチャージ処理)が必要である。ここで、ステップ310では帯電効果が最適となるプリチャージでの電子光学系条件となるように、まず電子ビームの走査領域が広範囲となるよう低倍画像撮像時の倍率より低い倍率に切り替える。そして、帯電量を増やすためにリターディング電圧制御部109によりリターディング電圧を上げ、さらに、試料103上に走査される一次電子線116の量を増やして電荷密度を上げるために第一コンデンサレンズ制御部110により第一コンデンサレンズ電流C1を制御し、図示されないアパーチャを通過する電子ビームの量を増加させる。以上のプリチャージ時に用いる光学条件,リターディング電圧条件等をプリチャージ条件という。プリチャージは帯電形成を促進させるための処理であって画像の撮像時は撮像用の電子光学系条件に戻す必要があるため、電子光学系条件等をプリチャージ条件から画像撮像条件に戻す必要がある。
ステップ310によるプリチャージの実行に要する時間の合計PTは、プリチャージでの電子光学系条件設定時間PSと一定時間電子ビームを走査している時間PA、及び画像撮像での電子光学系条件への戻し時間PBとすると式(2)によって表すことができる。
プリチャージに要する時間PT=PS×3+PA×3+PB×3 式(2)
式(2)に示されるように、本発明のグルーピング処理を用いないとすると、欠陥候補が真に欠陥である場合には各欠陥に対して低倍参照画像,低倍欠陥画像,高倍欠陥画像のそれぞれの撮像前に行う合計3回分のプリチャージ時間を要する。
ここで、帯電の速度(dV/dt)はプローブ電流IP,二次電子放出率β、及び試料の誘電率に依存する静電容量Cにより式(3)で表すことができる。
dV/dt∝IP×(1−β)/C 式(3)
式(3)からプローブ電流を増加させると帯電の速度が速くなるため、飽和電位へ到達する速度もリニアに上がる。電子光学系条件や試料材質等により静電容量も増減するため、PAに掛かる時間は一定ではなく諸条件等により変わることになる。
欠陥候補が密集した領域では、従来のプリチャージ技術を用いて帯電制御を行った場合、欠陥候補が至近距離しか離れていないためにプリチャージ走査領域が重複し、帯電制御時の電子ビームの走査が重複して行われる領域が発生する。このような場合に連続して検査シーケンスが行われると試料種別(酸化膜等)や絶縁膜厚等の諸条件にもよるが、試料表面上の帯電電位が絶縁破壊限界電圧を超えてしまい、電子ビームの走査が重複した領域において絶縁破壊が引き起こされる。絶縁破壊限界電圧を超える恐れがある場合には、検査シーケンスをスキップ(例えば、プリチャージのみ行わない)して次欠陥候補の検査シーケンスに移行し、絶縁破壊限界電圧を超えない場合はそのまま検査シーケンスを継続して実行する手段もある。また、別の手段として、電子ビームの走査による試料表面上の帯電電位は時間経過と共に減少していくため、一定時間が経過するまで検査シーケンスを待機させる、又は既知であるイオン照射等による除電処理を施す、又は帯電効率を下げて絶縁破壊限界電圧を超えないような電子光学系条件に変更するなどの回避策が考えられる。
しかし、前述したどの回避策においてもスループットが著しく低下したり、専用のハードウェアを搭載する必要があったり、最適な電位コントラストが得られず欠陥検出率が低下するという弊害がでてくる。
これらの課題について図4を用いて説明する。
図4にプリチャージ走査領域401と低倍時の倍率が1千倍での画像撮像時の電子ビームの走査領域(以下、低倍画像の撮像領域402)がコンタクトホール404が縦横均等にパターン形成されている試料に設定されている例を示す。
試料表面上に形成された各コンタクトホールの径が200nmでコンタクトホール中心間の距離が500nmであると仮定し、倍率が1千倍であるとすれば、画像表示部129の表示領域が135×135mmのときの低倍画像の撮像領域402の実表示領域(Field of View、以下FOV)は13.5μm四方である。低倍画像の撮像領域402を帯電が安定している領域とするために上下左右で撮像領域より25%広い領域でプリチャージするならばプリチャージ走査領域401は16.875μm四方となる。このように撮像領域に領域(以下、付加領域405とする)を付加して帯電制御することで撮像領域402の全体の帯電を安定させることができる。
上記では低倍時の撮像倍率が1千倍の例を説明したが、実際には観察対象の微小化に伴い、さらに高倍率で撮像することがある。低倍時の倍率が1万倍での撮像領域403では1.35μm四方となる。昨今の高アスペクト部の欠陥検出においてはコンタクトホールの径が50nm以下も散見されるようになり、低倍欠陥画像の撮像倍率が5万倍以上、高倍欠陥画像の撮像倍率が20万倍以上となる場合もあり高倍欠陥画像の撮像領域は図示すれば点になるほど小領域となる。
図4に示した条件でプリチャージを実行したならば、プリチャージ走査領域に33×33=1089個のコンタクトホールが含まれることになり、各コンタクトホールに欠陥候補が存在し、自動欠陥検査,分類を行いたいならば、プリチャージにより電子ビームが走査される領域が数百回以上重複することになる。さらに、高アスペクト部では絶縁破壊限界電圧に近い帯電を形成しないと欠陥を検出できるだけの電位コントラストが得られない場合があり、電子ビームの走査領域が数百回に亘り重複した領域では絶縁破壊が引き起こされる。
そのため、高アスペクト比に対する一般的な欠陥検査,分類シーケンスでは、プリチャージ技術を用いて連続した検査シーケンスを行う場合には試料の非破壊,ダメージ軽減を優先して試料表面上の帯電量が絶縁破壊限界電圧を超えないようにする必要がある。例えばリターディング電圧を下げて帯電効果を抑えるような、観察にとっては最適ではない電子光学系条件に設定しなければならず、自ずと欠陥の検出率も低下することになり好ましくない。
そこで本願発明では帯電効果を維持したまま、絶縁破壊の危険性を低減するプリチャージ処理を提案している。
高アスペクト比の欠陥検出でのプリチャージによる帯電効果は試料材質や絶縁膜厚、及び高アスペクト構造密度などの試料条件や電子光学系条件にもよるが数十秒から数時間は持続することが分かっている。ここで、1欠陥当たりの欠陥検出に要する時間(1欠陥候補の低倍および高倍画像の撮像時間や光学条件切替時間を含めた合計時間)をm秒、帯電効果が継続している時間をn秒とすると、少なくとも一回のプリチャージでn÷m個の欠陥検出の処理を行うことが可能である。そのため、n>mの条件が成立する場合には、プリチャージ処理を低倍欠陥画像の撮像前に行ってこのプリチャージ処理で形成された帯電状態において低倍欠陥画像と高倍欠陥画像の撮像を行えばよい。これにより従来同じ箇所に重複して行われていた二回分の帯電処理を一度の処理にでき、絶縁破壊の危険性が低減される。また、n>m、且つ(n÷m)≧2の条件に合致すれば、一回のプリチャージによる帯電効果が継続している間に少なくとも2つの欠陥候補の検査シーケンスが可能である。各欠陥候補の座標位置が近距離にありプリチャージ走査領域が重複しているならば、すなわち、ステージ移動時間をnに含めてもなおn>m、且つ(n÷m)≧2を満たしている場合には、同時にプリチャージできる位置にある複数の欠陥候補を組み分け(以下、グルーピング)することができる。一組に組み分けされた欠陥候補に対してプリチャージを実施することにより絶縁破壊の危険性を排除することが可能となり、かつ最適な電子光学系条件が設定できるため欠陥の検出率が向上し、さらに欠陥画像撮像前に行うプリチャージの実行回数が低減できるため欠陥検出におけるスループットも向上する。
なお、帯電持続時間n秒に関しては、オペレータがGUIを通して入力できるようにしてもよいし、試料種類ごとに帯電持続時間の目安のデータベースを予め記憶しておき、オペレータが試料種類を入力することで帯電持続時間を自動的に推定してもよい。
以下、第一の実施例としてn>m、且つ(n÷m)≧2の条件が満たされる場合、第二の実施例としてn>mの条件が満たされる場合について説明する。
第一の実施例として、以下にプリチャージ走査領域のグルーピング方法の実施例について説明する。
図5では本発明におけるグルーピングの基本的な概念とその方法について示す。欠陥候補501,欠陥候補502,欠陥候補503が前記順番でサンプリングされ、欠陥候補501の低倍画像の撮像領域が504,プリチャージ走査領域が507,欠陥候補502の低倍画像の撮像領域が505,プリチャージ走査領域が508,欠陥候補503の低倍画像の撮像領域が506,プリチャージ走査領域が509であると仮定する。
まず、プリチャージ走査領域の横方向の長さをPx、縦方向の長さをPy、撮像領域の横方向の長さをZx、縦方向の長さをZyとした場合に、まずサンプリング順に欠陥候補501の座標位置(X1,Y1)と欠陥候補502の座標位置(X2,Y2)から各欠陥候補の撮像領域が一つのプリチャージ走査領域内に入るかどうかを求める。これは横方向の長さXaと縦方向の長さYaを帯電安定のための付加領域は考慮しないとするならば式(4),(5)から判断できる。
Xa=|X1−X2|+Zx 式(4)
Ya=|Y1−Y2|+Zy 式(5)
XaとPx、及びYaとPyを比較して両方共に同じか又は小さいと判別されたならば、欠陥候補501と欠陥候補502ではプリチャージ走査領域の重複領域510(実線内)が存在することになる。
ここで、帯電安定のための付加領域を考慮する必要が在るならば、式(4),(5)の右辺に帯電安定のための付加領域の大きさ分を加算すれば良い。帯電安定のための付加領域の大きさは試料材質や絶縁膜厚等による電気導電率の違いによる影響や、電子光学系条件等によって帯電電位の分布もある程度変化するため、付加領域の大きさを決めるパラメータは検査条件の入力として画面上で変更可能とするとよい。さらに予め試料材質や絶縁膜厚等の検査対象物の条件の違いによる帯電電位の分布変化を測定して付加領域の大きさを求めておき、観察対象により自動的に付加領域の大きさを決定するのも良い。
図5からも見て取れるが、前記した通りプリチャージ走査領域が重複する領域510が存在すると判別されるため、欠陥候補501と欠陥候補502は共通のグループに属する。次に同一グループに他欠陥候補が含まれるかの判別を行う。まず、欠陥候補501と欠陥候補503の判別を行う。この場合は図5からも見て取れるがプリチャージ走査領域が重複する領域が存在しないため欠陥候補503は欠陥候補501とのグルーピングの対象外となる。次に欠陥候補502と欠陥候補503の判別を行う。この場合もプリチャージ走査領域が重複する領域が存在しないため欠陥候補503は欠陥候補502とのグルーピングの対象外となる。そして、最終的に欠陥候補501と欠陥候補502だけがプリチャージ走査領域が重複するためにグルーピングされ、欠陥候補503はプリチャージ走査領域が重複する領域が存在しないために単独でプリチャージを行う欠陥候補と判断される。
以上のように、一度に帯電する欠陥候補をグルーピングする処理は、全体制御部136中に設けられた、演算部137で行われる。演算部137はハード実装でもソフト実装でもよく、他の制御部とまとめて実装されていてもよい。
上記のグルーピングを行う際の欠陥観察の流れを図6に示す。すなわち前記演算部137によりプリチャージ回数が図3(b)の場合より低減できると判断された場合は図6に示したような流れとなる。
ステップ303までは図3の(b)と同じであるが、ステップ311でプリチャージ走査領域の視野中心へステージを移動してから、ステップ310でプリチャージ走査領域に含まれる複数の欠陥候補に対する低倍欠陥画像と高倍欠陥画像の撮像のためのプリチャージ処理を共通して一度に行い、ステップ312でプリチャージ走査領域に含まれるグルーピングされた複数の欠陥候補の数だけステップ304からステップ309までを繰り返し行えば良い。ステップ306で欠陥ではないと判別した場合、及び真に欠陥であると判別された場合は前述の通りである。このように一度のプリチャージで欠陥画像と高倍画像を撮像し、さらに複数の欠陥候補に対しても共通した一度のプリチャージで複数の画像を撮像することができるので、プリチャージ走査領域の重複による絶縁破壊に対して有効である。さらに欠陥の検出感度を損なわずプリチャージ回数を大幅に減らすことができるので、全体としてプリチャージに要する時間を短縮することができスループットが向上する。
次に、図7でグルーピング判定処理の実行順序と、一つのグループのグルーピング処理終了判定について説明する。図7において、ステージ移動距離が最短となる経路で、欠陥候補701から矢印の順に図示されない複数の欠陥候補までサンプリングされていると仮定する。欠陥候補701と欠陥候補702が一つのグループとして成立したならば、次に欠陥候補703が欠陥候補701と欠陥候補702のグループに属するかの判別を行う。欠陥候補703が欠陥候補701と欠陥候補702がなすグループの対象外と判別されたならば、欠陥候補704以降は欠陥候補703より欠陥候補701と欠陥候補702がなすグループから座標位置が遠くなることになるため、欠陥候補703以降の経路にサンプリングされている欠陥候補は欠陥候補701と欠陥候補702がなすグループとはグルーピングの判別を行う必要はなく、欠陥候補701と欠陥候補702がなすグループのグルーピングの判別は終了となり、このグループに含まれる欠陥候補は欠陥候補701と欠陥候補702だけであると確定する。次に欠陥候補703と欠陥候補704が共通のグループになるか判別を行う。欠陥候補704が欠陥候補703とのグルーピングの対象外と判別されたならば、欠陥候補703はどの欠陥候補ともグルーピングされない単独でプリチャージを行う欠陥候補となる。これ以降は前記した通りにサンプリング順に最終欠陥候補までグルーピングの判別を行い、最終欠陥候補まで終了すればプリチャージのグルーピング処理は終了となる。
サンプリングに用いるアルゴリズムにもよるが、各欠陥候補がステージ移動距離が最短となる経路でサンプリングされていない、又は最短となる経路でサンプリングされてはいるがサンプリング順に欠陥候補間の座標位置の距離が離れていくわけではない場合には、時間を要すると思われるがグルーピングの判別をすべての欠陥候補に対して行い、サンプリング順に最終欠陥候補までグルーピングの判別を終了すればプリチャージのグルーピング処理は終了となる。
以上に説明した、欠陥候補のグルーピング処理は、全欠陥候補から観察対象とする欠陥候補を決定しステージ移動経路を最短距離とするサンプリング処理を完了した後に当該サンプリング処理とは独立して行っても良い。その場合は最終欠陥候補までグルーピングが完了した後、各グループのプリチャージ走査領域の視野中心の座標位置、及び単独でプリチャージを行う座標位置を基に再計算を行ってからステージ移動の最短経路を求めると、検査シーケンスのスループットを向上させるためには良い。一方、サンプリング時にグルーピングまで行うアルゴリズムであれば、グルーピングが最終欠陥候補まで完了した時点でサンプリングも終了することになり再サンプリングは不要となる。
次にプリチャージ走査領域の視野中心の設定について述べる。図5でのプリチャージ走査領域509のように欠陥候補503以外の欠陥候補が含まれないならば欠陥候補503の座標位置を視野中心にプリチャージを実行すればよいが、複数の欠陥候補が共通してグループに含まれる場合にはプリチャージ走査領域の視野中心の決定が必要になる。視野中心の決定は以下で図8から図12に説明するような方法を用い、電位障壁やプリチャージ方法による帯電効果などを考慮して、走査領域設定部によって行われる。走査領域設定部は図1には図示していないが、全体制御部136に含まれていても単独で実装されていてもよく、ハード実装,ソフト実装を問わない。
以下に、プリチャージ走査領域の視野中心の具体的な設定および補正方法について述べる。図8に示すとおり、欠陥候補801と欠陥候補802の2つの欠陥候補がグルーピングされプリチャージが共通して行われる場合は双方の座標位置近辺の帯電状態が最適となるように各欠陥候補の座標位置の中間座標804が視野中心となるプリチャージ走査領域803でプリチャージを実行すればよい。
ここで、プリチャージを用いて帯電形成を行った場合は、試料材質や電子光学系条件などにもよるがプリチャージ走査領域の境界部付近に電位障壁が形成され、その近傍では欠陥の検出に必要な帯電が形成されず、不均一な帯電が生じており異常コントラストの発生が懸念される。
前述を図9の(a)で説明する。欠陥候補901,902,903がグルーピングされ、欠陥候補901の撮像領域が904,欠陥候補902の撮像領域が905,欠陥候補903の撮像領域が906とし、欠陥候補903の撮像領域906がプリチャージ走査領域907の境界部にあり、電位障壁が発生している近傍に掛かっているとする。電位障壁が発生している近傍では不均一な帯電により電位コントラストに差異が生じてしまうため、二次電子線121が電界により偏向され検出器122で捕捉できず、欠陥の検出が正しく行えない可能性がある。そのためプリチャージ走査領域の境界部付近に発生する電位障壁の近傍は撮像領域から除外する必要がある。
除外する手段としては、電位障壁近傍の不均一な帯電の影響を受けないようプリチャージ走査領域の境界部から一定距離αだけ内側の領域を撮像有効領域とすることが欠陥検出率を向上させる観点で望ましい。
例えば、図9の(a)に対して一定距離だけ内側の領域を撮像有効領域とした場合の例を図9の(b)に示す。欠陥候補903の撮像領域906がプリチャージ走査領域907の境界部付近とならぬよう、プリチャージ走査領域境界から一定距離α920だけ内側の領域を撮像有効領域908とし、グループ内のすべての欠陥候補の撮像領域が撮像有効領域908内に入るようにプリチャージ走査領域の視野中心を調整すればよい。
プリチャージ走査領域境界から一定距離α920だけ内側を撮像有効領域とするならば、撮像有効領域は単純にプリチャージ走査領域境界から距離α920だけ内側と定義すればよい。さらに、試料材質やプリチャージ実行時の電子光学系条件等により帯電の効果には違いが生じるため、前述した帯電安定のための付加領域の大きさと同様に、距離α920を検査条件として画面上のGUIから変更可能とすればなお良い。また当然ながら距離α920は撮像領域やプリチャージ領域の大きさに対する割合で表されても良い。また、撮像有効領域に代えて、プリチャージ走査領域の境界付近に対して、撮像を除外する領域である撮像禁止領域を定め、撮像禁止領域に存在する欠陥候補は撮像しないようにしてもよい。撮像領域に対する割合で撮像有効領域を定義すれば撮像領域の変化(倍率の変化)に柔軟に対応可能である。
ここで、特許文献1で説明されているプリチャージ技術(以下、一段プリチャージ)を用いて帯電形成を行った場合はプリチャージ走査領域の視野中心から外側に向かって徐々に帯電電位は下がっていくためプリチャージ走査領域内の電位分布は均一ではない。これに対して、特開2009−99540号公報には電子ビーム走査による帯電形成後に異なる加速電圧で予備照射をして帯電分布の平坦化を行う技術(以下、2段プリチャージ)が説明されている。2段プリチャージを用いて帯電形成を行った場合は、プリチャージ走査領域内の帯電が平坦化され、帯電電位が一定電位以上に保持され、電位分布が均一、或いは均一に近い状態にすることができる。以上を踏まえると、一段プリチャージを用いた場合はプリチャージ走査領域の視野中心に近い撮像領域を持つ欠陥候補は帯電の効果を得たより高画質な画像が撮像でき、視野中心から距離が離れた撮像領域をもつ欠陥候補は視野中心に近い欠陥候補に比べて帯電の効果が低下し欠陥検出率に影響が出ることが懸念される。一方、二段プリチャージを用いた場合は、欠陥候補の撮像領域が撮像有効領域908内であれば何処でもよく、例えば図9の(c)に示すように、撮像領域906が撮像有効領域908に接していても良い。
一段プリチャージを用いた場合にはプリチャージ走査領域の中心付近に欠陥が存在するようにプリチャージ走査領域の視野中心を調整する必要が生じる場合がある。プリチャージ走査領域の視野中心の補正が必要であるかは、グルーピングされた欠陥候補の座標位置や用いるプリチャージ技術でも判断が分かれる。座標位置がプリチャージ走査領域の視野中心付近に密集しているのであれば一段プリチャージを用いた場合でも視野中心の補正の必要性は低く、座標位置がプリチャージ走査領域の境界部付近に散らばっている場合には二段プリチャージを用いればプリチャージ走査領域の視野中心の補正が不要となる。
グルーピングされた欠陥候補の座標位置を分析してその密集度に応じて一段プリチャージと二段プリチャージを切り替えてもよい。これにより必要に応じてプリチャージを二段にして帯電均一化を図ることができるので、スループットが大きくなる。また、一段プリチャージと二段プリチャージの選択に応じてプリチャージ走査領域の大きさ、すなわちグルーピングする欠陥の判定を変化させてもよい。検査条件として一段プリチャージを選択した際には撮像領域をプリチャージ走査領域の視野中心に近い位置にする必要があるので距離α920を大きくとり、二段プリチャージを選択した際にはプリチャージ走査領域内は帯電が均一に近い状態であるので距離α920は小さくてよく、その分多くの欠陥候補をグルーピング可能になる。
図10には図9の(c)において視野中心の設定をした例を示す。図9の(c)に対して各欠陥候補の座標位置を基に、各欠陥候補の座標位置を頂点とする三角形の内接円910の中心(内心911)を図示されない演算処理部で求め、求めた内心911の座標をプリチャージ走査領域の視野中心とする補正を行っている。
グルーピングされた欠陥候補数が3つ以上存在するときに前記したプリチャージ走査領域の視野中心の補正方法を用いる場合には、各欠陥候補の座標位置を頂点とする三角形の内心座標をすべて求める。そして、各内心座標をプリチャージ走査領域の視野中心としたとき、撮像有効領域内にすべての欠陥候補の撮像領域が入る内心座標を求めればよい。ここで、グループ内の欠陥候補数が増えれば内心座標を視野中心とするプリチャージ走査領域内に点在する欠陥候補の座標位置に偏りが発生することも予想される。そうした場合にも一段プリチャージを用いるより、二段プリチャージを用いた方が撮像有効領域の境界部付近まで電位分布が均一、又は均一に近い状態にすることができるため良い。
図11を用いて、図10にさらに欠陥候補を1つ追加してグループ内の欠陥候補数を4つとした場合のプリチャージ走査領域の視野中心の求め方を説明する。
欠陥候補数が4つの時は各欠陥候補の座標位置を頂点とする三角形は4つ存在することになるが、例えば、欠陥候補901,欠陥候補902,欠陥候補903の各座標位置を頂点とする三角形の内心911と、欠陥候補901,欠陥候補902,欠陥候補918の各座標位置を頂点とする三角形の内心915と、欠陥候補902,欠陥候補918,欠陥候補903の各座標位置を頂点とする三角形の内心916と、欠陥候補901,欠陥候補918,欠陥候補903の各座標位置を頂点とする三角形の内心917との4つの内心を演算処理部で算出して座標を求める。
次に、グルーピングされた各欠陥候補の座標位置には偏りがあるため、求めた内心の中心座標をプリチャージ走査領域の視野中心とした場合に欠陥候補の撮像領域が撮像有効領域の外側になることが在り得る。そのため、求めた内心の座標を基に、欠陥候補901の撮像領域904,欠陥候補902の撮像領域905,欠陥候補918の撮像領域919,欠陥候補903の撮像領域906のすべてが撮像有効領域908内となる内心の座標を決定する必要がある。
内心の座標を決定する方法としては、欠陥候補901,欠陥候補902,欠陥候補903の各座標位置を頂点とする三角形の内心911を例に説明すると、内心911の座標を(X,Y)、撮像有効領域908の横の長さをZx、撮像有効領域908の縦の長さをZyとし、欠陥候補901の座標をXa,Ya、及び撮像領域904の横の長さをZxa、撮像領域904の縦の長さをZyaとすると、内心911の座標(X,Y)を座標平面の中心とし、
第1象限(Xa≧X,Ya≧Y)に欠陥候補の座標位置が存在する場合は
(X+(Xa+Zxa/2))≦(X+Zx/2),
(Y+(Ya+Zya/2))≦(Y+Zy/2),
第2象限(Xa<X,Ya>Y)に欠陥候補の座標位置が存在する場合は
(X+(Xa−Zxa/2))≦(X−Zx/2),
(Y+(Ya+Zya/2))≦(Y+Zy/2),
第3象限(Xa<X,Ya<Y)に欠陥候補の座標位置が存在する場合は
(X+(Xa−Zxa/2))≦(X−Zx/2),
(Y+(Ya−Zya/2))≦(Y−Zy/2),
第4象限(Xa>X,Ya<Y)に欠陥候補の座標位置が存在する場合は
(X+(Xa+Zxa/2))≦(X+Zx/2),
(Y+(Ya−Zya/2))≦(Y−Zy/2)
の条件が成立すれば欠陥候補901の撮像領域904が撮像有効領域908内に存在することになる。内心911をもつ三角形の頂点である残りの欠陥候補902,欠陥候補903においても条件が成立するならば撮像有効領域908内に内心を構成する三角形の頂点であるすべての欠陥候補の撮像領域が入っていることになる。
一段プリチャージを用いる場合は、欠陥候補の座標位置が視野中心に近い方が帯電効果を得た画像が撮像できるため、条件を満足する内心が複数存在した場合には、条件を満足した内心座標をプリチャージ走査領域の視野中心として、各欠陥候補の撮像領域と撮像有効領域との距離を求める。そして、各内心でもっとも距離が近い値を比較して一番大きい値を有する内心座標をプリチャージ走査領域の視野中心とすれば各欠陥候補が撮像有効領域の境界部から離れていることになり、求めた内心座標をプリチャージ走査領域の視野中心とすればよい。ここで、各欠陥候補の座標位置を頂点とする三角形の内心を演算処理部で算出して座標を求める順番は順不同でよい。
二段プリチャージを用いる場合には、撮像有効領域の境界部付近まで電位分布が均一、又は均一に近い状態にすることができるため、例えば、ある内心座標を視野中心としたときに前記した条件を満足したならば、その時点で視野中心の探索を終了し当該内心座標をプリチャージ走査領域の視野中心とすればよい。
上記の方法によりプリチャージ領域の視野中心を設定できるが、一段プリチャージを用いた場合には、3つの欠陥候補の座標位置を頂点とした三角形の内心座標を視野中心とすると当該三角形を構成していない他の欠陥候補にとっては必ずしも最適な帯電状態ではないといえる。このような場合の処理について以下に述べる。
例えば、図11での各欠陥候補の座標位置から最適な内心が欠陥候補901,欠陥候補902,欠陥候補903を頂点とする三角形の内心911であるとした場合は図12のようになるが、撮像領域906,919の境界部が撮像有効領域908に近接しており、撮像領域904,905は撮像領域906,919と座標位置を比較すると撮像有効領域908の境界部から離れていると言える。ここで、視野中心の位置を補正して、各欠陥候補の撮像領域が撮像有効領域908から均等距離だけ離したとすると、欠陥候補901や欠陥候補902の座標位置はプリチャージ走査領域907の視野中心から離れることになり欠陥候補901,902にとっての撮像条件が悪くなると言える。これは一段プリチャージを用いた場合ではプリチャージ走査領域の視野中心から外側に向かって離れるに従い帯電電位が低下していくため避けられない問題である。そのため、内心座標をそのまま視野中心とするか、視野中心を算出された内心座標から補正するかは、試料材質や検査条件等により電子光学系条件のように切り替え可能とすることが望ましい。さらに、各欠陥候補の撮像領域と撮像有効領域との距離を撮像画像の付帯情報として管理すれば、撮像後の画像に何らかの異常が散見された場合にはプリチャージ走査領域の視野中心から座標位置が離れたことによる帯電電位の低下によるものであるか判断が可能となり、また試料種別や表面形状等に合った最適なプリチャージ実行時の電子光学系条件の導出にも活用できる。
なお、グルーピングされた欠陥候補のプリチャージ走査領域の視野中心を各欠陥候補の座標位置を頂点とする三角形の内心から求める一手法について述べたが、他の方法としては各欠陥候補の座標位置の重心や外心などから求めても何ら差し支えない。重心を用いればグループ内に欠陥候補が多数存在する場合にも上記のようにすべての三角形について計算する必要がないので、比較的簡単な演算で視野中心を算出できる。外心を用いれば三角形を構成する3つの欠陥は視野中心から等距離に位置するので一段プリチャージの場合であってもグループ内の欠陥候補を同じ帯電条件で撮像できる。
上述したプリチャージ走査領域のグルーピング手法は、観察対象が至近距離に位置するときの、帯電制御による絶縁破壊の危険性を低減させる技術であるため、その適用範囲は半導体製造プロセスにおける微細化や高集積化により試料表面上にパターン形成されたコンタクトホールのみには限られない。例えば、図13に示すような深溝構造であるライン&スペースパターンの寸法の測定や観察などにおいても観察対象が至近距離に位置することが多いため有効である。このような場合には当然のことながらライン幅を測長する場合や、パターンの出来ばえを観察する場合にも用いることができる。そのため、観察対象は欠陥候補に限られず、予め観察したい対象として設定した、ライン幅や特定パターンも含めて、観察対象と表現する。また観察対象の位置を、観察対象箇所と表現する。図13では測定点が密集しておりプリチャージ走査領域907の撮像有効領域908の内側に測定したいライン921が複数存在するので、このような場合に用いれば絶縁破壊の危険性を低減することが可能である。
次に第二の実施例として、欠陥候補ごとにプリチャージを行うが、共通したプリチャージ処理で低倍欠陥画像と高倍欠陥画像の撮像を行う実施例について説明する。近接した距離に欠陥候補が存在しない場合や、撮像領域の帯電持続時間が複数の欠陥候補を撮像する検査シーケンスを実行するのに要する時間より短い場合には、共通したプリチャージ処理で複数の欠陥候補を観察できない。このような場合には複数の欠陥候補をグルーピングしてプリチャージする処理はできないが、前述のように撮像領域の帯電持続時間(n秒)が一欠陥候補の検査シーケンス(低倍画像撮像,光学条件切替,高倍画像撮像)にかかる時間(m秒)より長ければ(n>m)、低倍欠陥画像と高倍欠陥画像の撮像両方を共通したプリチャージ処理で行うことが可能である。
本実施例における、倍率を低倍に切り替えてから高倍欠陥画像を撮像するまでのフローチャートを図14に示す。従来のプリチャージ処理を行う検査フローを表した図3(b)と比べると、ステップ307までは同じである。しかし、本実施例によると、ステップ308とステップ309の間に行うプリチャージ処理のステップ310を省くことができる。
つまり、従来のプリチャージでは低倍参照画像,低倍欠陥画像,高倍欠陥画像のそれぞれの撮像前に、一欠陥候補に対して合計3回のプリチャージ処理を行っていたのに対して、本実施例では低倍参照画像撮像前と低倍欠陥画像の撮像前の2回で済む。よって、同一箇所に対して一度の帯電処理しか行わないので絶縁破壊の危険性を低減できる。さらに1つの欠陥候補に対してプリチャージ1回分の時間を省略できるため、スループットが向上する。
共通したプリチャージ処理で低倍欠陥画像と高倍欠陥画像の撮像を行うことが可能かどうか、すなわちn>mの条件を満たすかの判定は、試料材質や観察対象の欠陥候補の条件または電子光学系条件に応じて予め複数のフローを記憶しておき、観察対象に応じて自動で設定するようにしてもよいし、検査条件の設定時などに操作部132からオペレータがプリチャージ条件として設定できるようにしてもよい。
以上のステップは全体制御部136中に含まれる演算部137で行われる。
なお、実施例2は、近接した距離に欠陥候補が存在せずグルーピングできない場合に限られず、上記したようなグルーピング処理を実行しない場合において全ての欠陥候補に対して一度のプリチャージで低倍撮像と高倍撮像を共通して行うこともできる。
上記構成により、プリチャージ走査領域が重複することによる絶縁破壊の危険性が低減できる。またプリチャージ走査領域が重複した領域に対して除電処理を行うための専用のハードウェアを搭載する必要もないため、従来からの装置構成を変更する必要はなく市場での価格競争力も損なわれない。最適な電子光学系条件にてプリチャージを実行できる連続した検査シーケンスが可能となるので、帯電効率を下げてプリチャージする方法に比べて欠陥の検出感度が上がる。さらにプリチャージの実行回数が低減できるため検査シーケンスのスループットも向上させることができる。
101 電子光学系
102 荷電粒子源
103 試料
104 試料交換室
105 試料室
106 試料ステージ
107 増幅器
108 高電圧制御部
109 リターディング電圧制御部
110 第一コンデンサレンズ制御部
111 第二コンデンサレンズ制御部
112 アライメント制御部
113 偏向電流制御部
114 対物レンズ制御部
115 引出し電極
116 一次電子線
117 第一コンデンサレンズ
118 第二コンデンサレンズ
119 アライメントコイル
120 対物レンズ
121 二次電子線
122 検出器
123 欠陥検出制御部
124 自動欠陥分類制御部
125 表示モニタ
126 画像メモリ
127 画像処理制御部
128 画像補正制御部
129 画像表示部
130 電子光学系制御部
131 装置制御部
132 操作部
133 外部インターフェース
134 ステージ制御部
135 搬送制御部
136 全体制御部
137 演算部
201 半導体ウエハ
202,501,502,503,701,702,703,704,801,802 ,901,902,903,918 欠陥候補
401,507,508,509,803,907 プリチャージ走査領域
402 低倍時の倍率が1千倍での撮像領域
403 低倍時の倍率が1万倍での撮像領域
404 コンタクトホール
405 付加領域
504,505,506,904,905,906,919 撮像領域
510 重複領域
804 中間座標
908 撮像有効領域
909 三角形
910 内接円
911,915,916,917 内心
920 距離α
921 ライン

Claims (14)

  1. 試料を移動する試料ステージと、
    荷電粒子線源から発生した荷電粒子線を前記試料に照射する荷電粒子光学系と、
    前記荷電粒子光学系および前記試料ステージを制御する制御部と、
    前記荷電粒子線の照射により前記試料から発生した二次粒子を検出する検出部と、
    前記二次粒子から前記試料の画像を生成する画像処理部と、
    前記試料を帯電制御する前記荷電粒子線の走査領域を設定する走査領域設定部と、
    前記帯電制御を行うときの倍率または前記走査領域の大きさに基づいて、前記走査領域内に入る複数の観察対象箇所を、一度に帯電制御するグループとして組分けする演算部と、を備え、
    前記画像処理部は、前記走査領域内に入る複数の観察対象箇所に対する一度の帯電制御処理に基づいて、複数の画像を生成することを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 請求項の荷電粒子線装置において、
    前記演算部は、前記観察対象とする位置と、帯電制御を行う時の倍率または帯電制御する荷電粒子線によって走査される領域の大きさと、から、観察対象箇所が一度に帯電制御できる領域内に含まれるかを判定することを特徴とする荷電粒子線装置。
  3. 請求項の荷電粒子線装置において、
    前記演算部は、1観察対象箇所の撮像に伴う時間と、帯電効果が持続する時間と、から、観察対象箇所が一度に帯電制御できる領域内に含まれるかを判定することを特徴とする荷電粒子線装置。
  4. 請求項の荷電粒子線装置において、
    さらに、前記帯電制御を行った後に前記観察対象箇所を観察する時の倍率または視野の大きさに基づいて前記判定をすることを特徴とする荷電粒子線装置。
  5. 請求項の荷電粒子線装置において、
    前記走査領域設定部は走査領域の境界部から予め定めた距離より内側に前記グループ内の全ての観察対象箇所の撮像領域が位置するように前記走査領域を設定することを特徴とする荷電粒子線装置。
  6. 請求項の荷電粒子線装置において、
    さらに、前記距離が変更可能な入力手段を備えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  7. 請求項の荷電粒子線装置において、
    前記走査領域設定部は前記グループに共通して含まれる観察対象箇所の位置の重心、または当該観察対象位置のうちいずれか3点の内心、もしくは外心を前記走査領域の中心とすることを特徴とする荷電粒子線装置。
  8. 請求項の荷電粒子線装置において、
    さらにステージ移動距離が最短となる経路を算出する経路算出部を有し、前記演算部は前記経路が算出された後に組分けすることを特徴とする荷電粒子線装置。
  9. 請求項の荷電粒子線装置において、
    前記走査領域を帯電制御する回数に応じて、前記走査領域を決定するアルゴリズムを切り替えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  10. 請求項の荷電粒子線装置において、
    前記観察対象箇所の位置座標は、外部の検査装置から入力されることを特徴とする荷電粒子線装置。
  11. 複数の観察対象箇所が存在する試料を撮像する荷電粒子線装置であって、
    帯電制御を行うときの倍率または当該帯電制御をする荷電粒子線の走査領域の大きさに基づいて当該走査領域の一つに共通して含める観察対象箇所を一つのグループとしてグルーピングし、
    前記グループごとに前記走査領域内に入る複数の観察対象箇所に対してプリチャージを実行し、
    前記走査領域より小さい撮像領域で前記グループに含まれる観察対象箇所を撮像することを特徴とする荷電粒子線装置。
  12. 複数の観察対象箇所の位置座標と光学条件が入力されるステップと、
    前記観察対象箇所の位置座標と、帯電制御を行うときの倍率もしくは帯電制御する荷電粒子線によって走査される領域の大きさとに基づいて、前記走査領域内に入る複数の観察対象箇所を、一度に帯電制御するグループとして組分けするステップと、
    前記領域に荷電粒子線を走査して当該領域内に入る複数の観察対象箇所に対して帯電制御を行うステップと、
    帯電制御された前記観察対象箇所を観察するステップと
    からなる欠陥観察方法。
  13. 請求項12の欠陥観察方法において、
    前記帯電制御を行うときの倍率もしくは帯電制御する荷電粒子線によって走査される領域の大きさに加えて、1観察対象箇所の撮像に伴う時間と、帯電効果が持続する時間とに基づいて一度に帯電制御する観察対象箇所を決定することを特徴とする欠陥観察方法。
  14. 請求項12の欠陥観察方法において、
    帯電制御の走査を行う領域の境界部から予め定められた距離以内に観察対象の撮像領域が含まれないように前記走査を行う領域を設定することを特徴とする欠陥観察方法。
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