本発明に係る通信機器の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る通信機器の一例である折り畳み式の携帯電話機1の外観の構成を示す図である。図1(A)は、携帯電話機1を約180度に開いた開状態のときの正面から見た外観の構成を示し、図1(B)は、携帯電話機1を開状態としたときの側面から見た外観の構成を示す。
図1(A)および(B)に示されるように、携帯電話機1は、中央のヒンジ部11を境に第一の筐体12と第二の筐体13とがヒンジ結合されており、ヒンジ部11を介して矢印X方向に折り畳み可能に形成される。携帯電話機1の内部の所定の位置には、送受信用のアンテナ(後述する図3のアンテナ31)が設けられており、内蔵されたアンテナを介して基地局(図示せず)との間で電波を送受信する。
第一の筐体12には、その表面に操作キー14が設けられる。操作キー14は、特に、「0」から「9」の数字や「あ」行から「わ」行のかな、「A」から「Z」のアルファベットの入力が可能な数字キー15や、上下左右方向キーを備えた十字キー16、確定キー17、左ソフトキー20、右ソフトキー21、メールキー18などで構成される。
十字キー16は、上下左右方向に操作されることによりメインディスプレイ23に表示されたカーソルなどを上下左右方向に移動させることができる。また、確定キー17が押下されることにより、種々の処理の確定処理が実行される。確定キー17には、メインディスプレイ23の下部に設けられた確定キー機能表示部23aに表示される処理も割り当てられる。
さらに、第一の筐体12の十字キー16および確定キー17の上部には、左ソフトキー20および右ソフトキー21が設けられる。第一の筐体12の側面には、携帯電話機1の操作を行うサイドキー22が設けられる。左ソフトキー20、右ソフトキー21およびサイドキー22は、第一の筐体12の内部方向に押下されることによって、それぞれ所定の処理が割り当てられている。特に左ソフトキー20および右ソフトキー21は、メインディスプレイ23の下部に設けられた左ソフトキー機能表示部23bおよび右ソフトキー機能表示部23cに表示される処理が割り当てられる。メールキー18は、電子メール機能を利用する際のメニュー画面を表示する処理が割り当てられたキーである。ユーザは、電子メール機能を利用する際、まずこのメールキー18を押下し、メニュー画面を開く操作を行う。
第一の筐体12には、操作キー14の下部にマイクロフォン24が設けられており、マイクロフォン24によって通話時のユーザの音声を集音する。
なお、第一の筐体12は、背面側に図示しないバッテリパックが挿着されており、終話・電源キーが押下されてオン状態になると、バッテリパックから各回路部に対して電力が供給されて動作可能な状態に起動する。
一方、第二の筐体13には、その大部分の面積を占めるメインディスプレイ23が設けられており、電波の受信状態、電池残量の他、電子メールの内容、簡易ホームページなどを表示することができる。なお、メインディスプレイ23は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイ、無機ELディスプレイにより構成されるディスプレイである。メインディスプレイ23は、表示手段として機能する。
第二の筐体13のメインディスプレイ23の上部の所定の位置にはレシーバ(受話器)25が設けられており、これにより、ユーザは音声通話することが可能である。なお、携帯電話機1の所定の位置には、レシーバ25以外の音声出力部としてのスピーカ(図示せず)も設けられている。さらに、第二の筐体13のレシーバ25上部には、内部CCDカメラ26が設けられており、これにより、所望の撮影対象を撮影することができる。
図2は、本発明に係る通信機器の一例である折り畳み式の携帯電話機1の他の外観の構成を示す図である。図2の携帯電話機1は、図1の携帯電話機1の状態から矢印X方向に回動させた閉状態を構成する。図2(A)は、携帯電話機1が閉状態のときの正面から見た外観の構成を示し、図2(B)は、携帯電話機1が閉状態のときの側面から見た外観の構成を示す。
第二の筐体13の上部には、外部CCDカメラ27が設けられており、これにより、所望の撮影対象を撮影することができる。本実施形態における内部CCDカメラ26および外部CCDカメラ27は、撮影手段として機能する。外部CCDカメラ27の下部には、例えばLCDで構成されるサブディスプレイ28が設けられており、現在のアンテナの感度のレベルを示すアンテナピクト、携帯電話機1の現在の電池残量を示す電池ピクト、現在の時刻などが表示される。
また、携帯電話機1には、図示しない指紋認証センサ(図3の指紋認証センサ48)が設けられる。指紋認証センサは、第一の筐体12または第二の筐体13の表面のいずれの位置に設けられてもよい。
図3は、本実施形態における携帯電話機1の内部の構成を示す図である。図示せぬ基地局から送信されてきた無線信号は、アンテナ31で受信された後、アンテナ共用器(DUP)32を介して受信回路(RX)33に入力される。受信回路33は、受信された無線信号を周波数シンセサイザ(SYN)34から出力された局部発振信号とミキシングして中間周波数信号に周波数変換(ダウンコンバート)する。そして、受信回路33は、このダウンコンバートされた中間周波数信号を直交復調して受信ベースバンド信号を出力する。なお、周波数シンセサイザ34から発生される局部発振信号の周波数は、制御部41から出力される制御信号SYCによって指示される。
受信回路33からの受信ベースバンド信号は、CDMA信号処理部36に入力される。CDMA信号処理部36は、図示せぬRAKE受信機を備える。このRAKE受信機では、受信ベースバンド信号に含まれる複数のパスがそれぞれの拡散符号(すなわち、拡散された受信信号の拡散符号と同一の拡散符号)で逆拡散処理される。そして、この逆拡散処理された各パスの信号は、位相が調停された後、コヒーレントRake合成される。Rake合成後のデータ系列は、デインタリーブおよびチャネル復号(誤り訂正復号)が行われた後、2値のデータ判定が行われる。これにより、所定の伝送フォーマットの受信パケットデータが得られる。この受信パケットデータは、圧縮伸張処理部37に入力される。
圧縮伸張処理部37は、DSP(Digital Signal Processor)などにより構成され、CDMA信号処理部36から出力された受信パケットデータを図示せぬ多重分離部によりメディアごとに分離し、分離されたメディアごとのデータに対してそれぞれ復号処理を行う。例えば通話モードにおいては、受信パケットデータに含まれる通話音声などに対応するオーディオデータをスピーチコーデックにより復号する。また、例えばテレビ電話モードなどのように、受信パケットデータに動画像データが含まれていれば、この動画像データをビデオコーデックにより復号する。さらに、受信パケットデータがダウンロードコンテンツであれば、このダウンロードコンテンツを伸張した後、伸張されたダウンロードコンテンツを制御部41に出力する。
復号処理により得られたディジタルオーディオ信号はPCMコーデック38に供給される。PCMコーデック38は、圧縮伸張処理部37から出力されたディジタルオーディオ信号をPCM復号し、PCM復号後のアナログオーディオデータ信号を受話増幅器39に出力する。このアナログオーディオ信号は、受話増幅器39にて増幅された後、レシーバ25により出力される。
圧縮伸張処理部37によりビデオコーデックにて復号されたディジタル動画像信号は、制御部41に入力される。制御部41は、圧縮伸張処理部37から出力されたディジタル動画像信号に基づく動画像を、図示せぬビデオRAM(例えばVRAMなど)を介してメインディスプレイ23に表示させる。なお、制御部41は、受信された動画像データだけでなく、CCDカメラ26、27(内部CCDカメラ26、外部CCDカメラ27)により撮像された動画像データに関しても、図示せぬビデオRAMを介してメインディスプレイ23に表示させることも可能である。
また、圧縮伸張処理部37は、受信パケットデータが電子メールである場合、この電子メールを制御部41に供給する。制御部41は、圧縮伸張処理部37から供給された電子メールを記憶部42に記憶させる。そして、制御部41は、ユーザによる入力部としての操作キー14の操作に応じて、記憶部42に記憶されているこの電子メールを読み出し、読み出された電子メールをメインディスプレイ23に表示させる。
一方、通話モードにおいて、マイクロフォン24に入力された話者(ユーザ)の音声信号(アナログオーディオ信号)は、送話増幅器40により適正レベルまで増幅された後、PCMコーデック38によりPCM符号化される。このPCM符号化後のディジタルオーディオ信号は、圧縮伸張処理部37に入力される。また、CCDカメラ26、27から出力される動画像信号は、制御部41によりディジタル化されて圧縮伸張処理部37に入力される。さらに、制御部41にて作成されたテキストデータである電子メールも、圧縮伸張処理部37に入力される。
圧縮伸張処理部37は、PCMコーデック38から出力されたディジタルオーディオ信号を所定の送信データレートに応じたフォーマットで圧縮符号化する。これにより、オーディオデータが生成される。また、圧縮伸張処理部37は、制御部41から出力されたディジタル動画像信号を圧縮符号化して動画像データを生成する。そして、圧縮伸張処理部37は、これらのオーディオデータや動画像データを図示せぬ多重分離部で所定の伝送フォーマットに従って多重化した後にパケット化し、パケット化後の送信パケットデータをCDMA信号処理部36に出力する。なお、圧縮伸張処理部37は、制御部41から電子メールが出力された場合にも、この電子メールを送信パケットデータに多重化する。
CDMA信号処理部36は、圧縮伸張処理部37から出力された送信パケットデータに対し、送信チャネルに割り当てられた拡散符号を用いてスペクトラム拡散処理を施し、スペクトラム拡散処理後の出力信号を送信回路(TX)35に出力する。送信回路35は、スペクトラム拡散処理後の信号をQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)方式などのディジタル変調方式を使用して変調する。送信回路35は、ディジタル変調後の送信信号を、周波数シンセサイザ34から発生される局部発振信号と合成して無線信号に周波数変換(アップコンバート)する。そして、送信回路35は、制御部41により指示される送信電力レベルとなるように、このアップコンバートにより生成された無線信号を高周波増幅する。この高周波増幅された無線信号は、アンテナ共用器32を介してアンテナ31に供給され、このアンテナ31から図示せぬ基地局に向けて送信される。また、携帯電話機1には、現在の正確な時刻や所定の時間を測定する時計回路45が設けられている。
制御部41は、CPU(central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)などからなり、CPUは、ROMに記憶されているプログラムまたは記憶部42からRAMにロードされた各種のアプリケーションプログラムに従って各種の処理を実行するとともに、種々の制御信号を生成し、各部に供給することにより携帯電話機1を統括的に制御する。RAMは、CPUが各種の処理を実行する上において必要なデータなどを適宜記憶する。また、制御部41はビデオRAMも備え、メインディスプレイ23に表示される映像に関する情報が一時的に格納される。
記憶部42は、例えば、電気的に書換えや消去が可能な不揮発性メモリであるフラッシュメモリ素子やHDD(Hard Disc Drive)などからなり、制御部41のCPUにより実行される種々のアプリケーションプログラムや種々のデータ群を格納している。電源回路44は、バッテリ43の出力を基に所定の動作電源電圧Vccを生成して各回路部に供給する。
指紋認証センサ48は、指紋認証データを抽出し、制御部41に供給する。記憶部42には、予め許可ユーザの指紋認証データが記憶されている。制御部41は、指紋認証センサ48より供給された指紋認証データと、予め記憶された許可ユーザの指紋認証データとを照合し、照合結果に応じて携帯電話機1の使用の許可/禁止を設定する。
本実施形態における携帯電話機1は、電子メールの送受信機能を備えている。送受信を行った電子メールは、メインディスプレイ23を介して閲覧されるようになっている。携帯電話機1は、送受信した電子メールを閲覧する際に、表示される電子メールが特定の相手(電子メールアドレス)と送受信された電子メールであった場合に、その電子メールを、携帯電話機1内で生成された擬似的なダミーメールに代えて表示するダミー表示機能を有する。このため、携帯電話機1は、特定の相手(電子メールアドレス)と送受信された電子メールについては、ダミーメールに関する情報を表示し、本来の電子メールに関する情報が閲覧されないように構成されている。
また、携帯電話機1は、ダミーメールに対応する本来の電子メールを閲覧することができる許可ユーザか否かをバックグラウンドで認証し、許可ユーザに対しては本来の電子メールを切り替えて示すダミー表示解除機能を有する。以下、携帯電話機1の動作を具体的に説明する。
携帯電話機1の制御部41は、本来の電子メールに代えてダミーメールを表示させる処理に先立ち、ダミーメールを表示させる電子メールアドレスを設定するアドレス属性設定処理を実行する。アドレス属性設定処理においては、ユーザが他者に対して秘匿性を保ちたいと所望する特定の相手の電子メールアドレスが、ダミーメールを表示させる電子メールアドレス(以下、シークレットアドレスという。)としてユーザ任意に設定される。制御部41は、設定されたシークレットアドレスを、記憶部42などの記憶領域に記憶するようになっている。
アドレス属性設定処理は、例えば携帯電話機1に設けられた電話帳機能に登録されている電子メールアドレスに対して設けられたサブメニューの中から、シークレットアドレス属性の情報を付加することにより、実行可能に構成することができる。また、アドレス属性設定処理は、メニュー画面にシークレットアドレスを設定する項目を設けておき、任意の電子メールアドレスを入力することにより実行可能に構成することができる。以上で、電子メールアドレス属性設定処理の説明を終了する。
次に、携帯電話機1においては、ダミーメールとして本来の電子メールに代えて表示されるダミー情報を設定するダミー情報設定処理を実行する。ダミー情報設定処理は、例えば、アドレス属性設定処理の実行後に実行可能に構成することができる。
図4は、ダミー情報設定処理時のメインディスプレイ23の表示例を示す図である。ダミー情報は、シークレットアドレス毎に予め設定される情報である。ダミー情報には、ダミー送信者名情報、ダミータイトル情報、ダミー本文情報が含まれる。
シークレットアドレス情報項目51には、シークレットアドレス属性が付加された電子メールアドレス(例えば「aaa@bbb.cc.dd」)およびその送信者名(例えば「Aさん」)が表示される。このシークレットアドレス情報項目51には、シークレットアドレス属性が付加された電子メールアドレスとその送信者名が予め表示、または入力可能になっている。
ダミー送信者名入力項目52、ダミータイトル入力項目53、ダミー本文入力項目54には、それぞれ任意のダミー送信者名(例えば「B係長」)、ダミータイトル、ダミー本文(例えば「確認です。・・・連絡下さい。」)に関する情報が入力可能となっている。
また、ダミー送信者名入力項目52、ダミータイトル入力項目53、ダミー本文入力項目54には、さらに「自動」項目または「手動」項目が選択可能な自動/手動選択項目55が設けられている。制御部41は、「手動」の項目が選択されたダミー情報については、ユーザにより各入力項目52、53、54に入力されたダミー情報を用いて、ダミーメールを生成する。
一方、制御部41は、ダミー送信者名情報に対して「自動」の項目が選択された場合、例えばランダムな文字列と予め記憶部42などに記憶された事業者ドメインの組み合わせにより、ダミー送信者名情報としての電子メールアドレスを生成する。また、制御部41は、ダミータイトル情報、ダミー本文情報に対して「自動」の項目が選択された場合、例えば予め記憶部42などに記憶されたテンプレートの組み合わせなどにより、ダミータイトル情報、ダミー本文情報を自動的に生成する。制御部41は、自動生成を行う場合、電子メールの受信時間や季節に応じたテンプレートを予め記憶部42などに記憶しておき、ダミータイトル情報、ダミー本文情報を自動的に生成するのが好ましい。
制御部41は、各入力項目52、53、54に入力された各ダミー情報、および各ダミー情報に対する自動/手動選択項目で選択された情報を、記憶部42などの記憶領域に記憶するようになっている。
なお、ダミー情報はアドレス属性設定処理において設定されたシークレットアドレスに対して、一括して設定できるように構成してもよい。以上で、ダミー情報設定処理の説明を終了する。
なお、アドレス属性設定処理において設定されたシークレットアドレスは、電子メール受信時における送信元の電子メールアドレスのみならず、ユーザによる電子メール送信時における送信先の電子メールアドレスについても適用される。
次に、上述したアドレス属性設定処理を踏まえたうえで実行される、電子メール受信時の受信通知処理、電子メール本文表示処理、電子メール一覧表示処理を説明する。
図5は、電子メール受信時の受信通知処理を説明するフローチャートである。
ステップS1において、制御部41は図示しない電子メールサーバより電子メールを受信する。ステップS2において、制御部41は、受信した電子メールの送信元の電子メールアドレスが、アドレス属性設定処理においてシークレットアドレスとして設定されているか否かの判定を行う。制御部41は、送信元の電子メールアドレスがシークレットアドレスとして設定されていないと判定した場合、ステップS3において、通常の電子メール受信時の受信通知を行い、電子メール受信時の受信通知処理を終了する。
電子メール受信時の受信通知は、例えば送信者名、タイトルなどの受信した電子メールの概要をメインディスプレイ23やサブディスプレイ28に表示したり、受信した電子メールがある旨を示す受信メールアイコンやピクトをメインディスプレイ23やサブディスプレイ28に表示したり、着信音の報知やバイブレータの振動で受信を通知するなどの方法で行われる。
制御部41は、送信元の電子メールアドレスがシークレットアドレスとして設定されていると判定した場合、ステップS4において、ダミー情報設定処理において設定されたダミー送信者名情報の生成が「自動」生成に設定されているか否かの判定を行う。制御部41は、「自動」生成に設定されていると判定した場合、ステップS5において、ダミー送信者名情報としての電子メールアドレスを生成する。一方、制御部41は、「手動」生成に設定されていると判定した場合、ステップS6において、ダミー情報設定処理において設定されたダミー送信者名情報を取得する。
ステップS7において、制御部41は、ダミー情報設定処理において設定されたダミータイトル情報の生成が「自動」生成に設定されているか否かの判定を行う。制御部41は、「自動」生成に設定されていると判定した場合、ステップS8において、ダミータイトル情報を生成する。一方、制御部41は、「手動」生成に設定されていると判定した場合、ステップS9において、ダミー情報設定処理において設定されたダミータイトル情報を取得する。
ステップS10において、制御部41は、ダミー情報設定処理において設定されたダミー本文情報の生成が「自動」生成に設定されているか否かの判定を行う。制御部41は、「自動」生成に設定されていると判定した場合、ステップS11において、ダミー本文情報を生成する。一方、制御部41は、「手動」生成に設定されていると判定した場合、ステップS12において、ダミー情報設定処理において設定されたダミー本文情報を取得する。
ステップS13において、制御部41は、生成および取得した各ダミー情報に基づき、ダミーメールを生成する。制御部41は、このダミーメールに基づき電子メールの受信通知を行う。制御部41は、例えばメインディスプレイ23やサブディスプレイ28に受信した電子メールに関する情報(概要)を表示する際に、本来の送信者名、タイトルなどに代えて、ダミー送信者名、ダミータイトルを表示する。制御部41は、受信メールアイコン、着信音、バイブレータなどの動作は、通常の電子メール受信時の受信通知処理と同様に行う。
なお、電子メール受信時において、電子メールの送信者名やタイトルなどの電子メールの内容を通知することなく、受信メールアイコンや着信音やバイブレータのみを用いた受信通知を行う場合には、本処理を省略してもよい。以上で、電子メール受信時の受信通知処理の説明を終了する。
次に、本実施形態における携帯電話機1において実行される電子メール本文表示処理について説明する。この電子メール本文表示処理は、電子メール受信後にメインディスプレイ23に表示された受信された電子メールがある旨を示す受信メールアイコンを選択するなど、電子メール本文を開く指示を受け付けた場合に実行される。
図6は、本実施形態における携帯電話機1の制御部41により実行される電子メール本文表示処理を説明するフローチャートである。
ステップS21において、制御部41は、一の電子メールの本文を表示する指示を受け付ける。なお、電子メール本文を表示する指示は、一の電子メールの本文を表示する指示に限らず、複数の電子メール本文を表示する指示を受け付け可能に構成してもよい。
ステップS22において、制御部41は、指示を受け付けた電子メールの送信元の電子メールアドレスが、アドレス属性設定処理においてシークレットアドレスとして設定されているか否かの判定を行う。制御部41は、指示を受け付けた電子メールの送信元の電子メールアドレスが、シークレットアドレスとして設定されていないと判定した場合、ステップS23において、通常の電子メールの本文表示を行い、電子メール本文表示処理を終了する。
一方、制御部41は、指示を受け付けた電子メールの送信元の電子メールアドレスがシークレットアドレスとして設定されていると判定した場合、ステップS24において、ダミー情報設定処理において設定されたダミー送信者名情報の生成が「自動」生成に設定されているか否かの判定を行う。この自動生成判定ステップS24〜ダミー本文取得ステップS32については、図5の電子メール受信時の受信通知処理の自動生成判定ステップS4〜ダミー本文取得ステップS12と略同様の処理であるため、詳細な説明は省略する。
ステップS33において、制御部41は、生成および取得した各ダミー情報に基づき、ダミーメールを生成する。制御部41は、このダミーメールに基づき電子メールの本文などの表示を行う。制御部41は、ダミーメールの表示を行った後、電子メール本文表示処理を終了する。
図7は、本実施形態における携帯電話機1の電子メール本文の表示例を示す図である。図7(A)は、通常の電子メール本文の表示例である。図7(B)は、ダミー情報設定処理において設定されたダミー情報に基づいて生成されたダミーメール本文の表示例である。
図7(A)に示す電子メールは、Aさんから受信した本来の電子メールの送信者名、タイトル、本文が表示されている。これに対し図7(B)には、Aさんの電子メールアドレス(aaa@bbb.cc.dd)がシークレットアドレスとして設定されていたため、Aさんから受信した電子メールに代えて、ダミーメールの送信者名、タイトル、本文が表示されている。
例えば、シークレットアドレスとして設定されたAさんの電子メールアドレス(aaa@bbb.cc.dd)から受信した電子メールに対して生成されるダミー情報は、ダミー送信者名情報が手動生成である「B係長」、ダミータイトル情報が自動生成、ダミー本文が手動生成である「確認です。・・・連絡下さい。」と予め設定されている場合を適用して説明する。
ダミー送信者名情報は「B係長」と設定されていたため、送信者情報(From:)は、「Aさん」から「B係長」に代えて表示されている。ダミータイトル情報は自動生成するように設定されていたため、タイトル(Title:)は、「週末の件」から、電子メールの受信時間や季節に応じて自動生成された「こんにちは」に代えて表示されている。ダミー本文情報は「確認です。・・・連絡下さい。」と設定されていたため、電子メールの本文は、「今週末はどこに行きますか?」から「確認です。・・・連絡下さい。」に代えて表示されている。以上で、電子メール本文表示処理の説明を終了する。
次に、本実施形態における携帯電話機1において実行される電子メール一覧表示処理について説明する。この電子メール一覧表示処理は、電子メール受信後にメールメニュー画面などを介して送受信された電子メールを一覧表示させる指示を受け付けた場合に実行される。送受信された電子メールが一覧表示される際には、電子メールの送信者名(送信者の電子メールアドレス)または受信者名(受信者の電子メールアドレス)、受信(送信)日時、タイトルなど電子メールに関する情報のうち少なくとも一が、電子メールの概要として表示される。また、電子メール一覧表示時においては、所定数の電子メールの概要が表示される。
図8は、本実施形態における携帯電話機1の制御部41により実行される電子メール一覧表示処理を説明するフローチャートである。以下の説明においては、受信メール一覧を表示する指示を受け付けた場合に適用して説明する。なお、電子メール一覧表示処理は、送信メール一覧を表示する処理についても適用可能である。
ステップS41において、制御部41は、受信メール一覧を表示する指示を受け付ける。ステップS42において、制御部41は、受信メール一覧に概要が表示される一の電子メールに関する情報を読み出す。制御部41は、電子メールに関する情報を読み出す際、未表示の電子メールのうち、先頭位置に表示される電子メールを読み出す。
ステップS43において、電子メールの送信元の電子メールアドレスが、アドレス属性設定処理においてシークレットアドレスとして設定されているか否かの判定を行う。制御部41は、電子メールの送信元の電子メールアドレスが、シークレットアドレスとして設定されていないと判定した場合、ステップS44において、通常の受信メールの概要の表示を行い、処理は表示判定処理ステップS55に進む。
一方、制御部41は、電子メールの送信元の電子メールアドレスがシークレットアドレスとして設定されていると判定した場合、ステップS45において、ダミー情報設定処理において設定されたダミー送信者名情報の生成が「自動」生成に設定されているか否かの判定を行う。この自動生成判定ステップS45〜ダミー本文取得ステップS53については、図5の電子メール受信時の受信通知処理の自動生成判定ステップS4〜ダミー本文取得ステップS12と略同様の処理であるため、詳細な説明は省略する。
ステップS54において、制御部41は、生成および取得した各ダミー情報に基づき、ダミーメールを生成する。制御部41は、このダミーメールに基づき電子メールの概要の表示を行う。ステップS55において、制御部41は、受信メール一覧には所定数の電子メールの概要が表示されたか否かの判定を行う。制御部41は、未だ所定数の電子メールの概要が表示されていないと判定した場合、メール読出ステップS42に戻り、受信メール一覧に所定数の電子メールの概要が表示されるまでステップS42〜S54の処理を繰り返す。一方、制御部41は、所定数の電子メールの概略の表示が終了したと判定した場合、電子メール一覧表示処理は終了する。
図9は、本実施形態における携帯電話機1の受信メール一覧の表示例を示す図である。図9(A)は、通常の受信メール一覧の表示例である。図9(B)は、ダミー情報設定処理において設定されたダミー情報に基づいて生成されたダミーメールを含む受信メール一覧の表示例である。図9に示す受信メール一覧表示画面では、受信した電子メールの送信者名または送信元電子メールアドレスが電子メールの概要として表示される送信者名一覧表示領域61が設けられる。送信者名一覧表示領域61には、所定数である例えば8件の送信者名または送信元電子メールアドレスが電子メールの概要として表示されている。また、受信メール一覧表示画面には、現在カーソル63によりフォーカスが当てられている電子メールの受信日時、タイトルが表示される受信日時・タイトル表示領域62が設けられる。
例えば、シークレットアドレスとして設定されたAさんの電子メールアドレス(aaa@bbb.cc.dd)から受信した電子メールに対して生成されるダミー情報は、ダミー送信者名情報が手動生成である「B係長」、ダミータイトル情報が自動生成、ダミー本文が手動生成である「確認です。・・・連絡下さい。」と予め設定されている場合を適用して説明する。
図9(A)に示す送信者名一覧表示領域61では、受信した電子メールが、送信者名「Aさん」として通常通りに表示された例が示されている。これに対し図9(B)では、Aさんから受信した電子メールの電子メールアドレスがシークレットアドレスとして設定されていたため、Aさんから受信した電子メールに代えて、ダミーメールに基づく送信者名「B係長」が表示されている。また、受信日時・タイトル表示領域62においては、ダミータイトル情報は、自動生成するように設定されていたため、タイトルは「週末の件」から、電子メールの受信時間や季節に応じて自動生成された「こんにちは」に代えて表示されている。
なお、電子メール一覧表示処理においては、ダミー送信者名情報、ダミータイトル情報、ダミー本文情報に基づきダミーメールを生成したが、電子メール一覧表示画面において表示の必要がないダミー情報、例えばダミー本文情報を生成する処理は省略してもよい。
以上で、電子メール一覧表示処理の説明を終了する。
この携帯電話機1によれば、送受信した電子メールの電子メールアドレスがシークレットアドレスであるか否かに応じて、携帯電話機1内でダミーメールを作成し、本来の電子メールに代えて表示することができる。また、シークレットアドレスとして設定された送信元から受信した電子メールについては、ダミー情報を設定した携帯電話機1のユーザのみにわかるようになっている。このため、他人に見られたくない電子メールであっても、外見上は通常の電子メールと同様に振舞うことができ、効果的に電子メールを隠すことができる。また、受信時においては、通常の電子メールと同様に受信処理を行うため、シークレットアドレスとして設定された電子メールを受信した旨を他人に知られることもない。
次に、本来の電子メールに代えて、ダミーメールが表示された後に実行される、ダミー表示解除方法について説明する。
携帯電話機1は、ダミー表示解除処理に先立ち、予め許可ユーザ登録処理を行う。許可ユーザは、携帯電話機1の所有者であって携帯電話機1の真のユーザである。なお、携帯電話機1の真のユーザにより許可された者などを許可ユーザとして含めてもよい。
図10は、本実施形態における携帯電話機1の制御部41により実行される許可ユーザ登録処理を説明するフローチャートである。
ステップS61において、制御部41は、指紋認証センサ48を用いた指紋認証データが、登録されているか否かの判定を行う。指紋認証データが登録されている場合には、許可ユーザ登録処理を実行しようとしている操作者が、携帯電話機1の真のユーザであるか否かを指紋認証機能を用いて判断することができるためである。
制御部41は、指紋認証データが登録されていると判定した場合、ステップS62において、指紋認証センサ48を起動する。制御部41は、指紋認証センサ48から指紋認証データを抽出する。制御部41は、抽出した指紋認証データと予め携帯電話機1に記憶された指紋認証データとを照合し、一致するか否かの判定を行う。ステップS63において、制御部41は、取得した指紋認証データと予め記憶された指紋認証データが一致し、指紋認証に成功したか否かの判定を行う。制御部41は、指紋認証に成功し、操作者が携帯電話機1の真のユーザであることを認証した場合、ステップS64において、指紋認証センサ48を停止し、処理はカメラ起動ステップS68に進む。
一方、制御部41は、指紋認証に失敗したと判定した場合、ステップS65において、指紋認証センサ48を停止する。制御部41は、指紋認証データ登録判定ステップS61で指紋認証データの登録がないと判定した場合、および指紋認証判定ステップS65において指紋認証に失敗し、指紋認証センサ48を停止した場合、ステップS66において、携帯電話機1の真のユーザであることを照合するためのパスワードが携帯電話機1に登録されているか否かの判定を行う。パスワードが登録されている場合には、許可ユーザ登録処理を実行しようとしている操作者が、携帯電話機1の真のユーザであるか否かをパスワード入力機能を用いて判断することができるためである。制御部41は、パスワードが登録されていると判定した場合、ステップS67において、操作キー14を介してパスワードの入力を受け付ける。制御部41は、入力を受け付けたパスワードと予め登録されたパスワードとを照合し、一致するか否かの判定を行う。ステップS67において、制御部41は、パスワード認証に成功し、操作者が携帯電話機1の真のユーザであることを認証した場合、カメラ起動ステップS68に進む。制御部41は、パスワード登録判定ステップS66でパスワードの登録がないと判定した場合、およびパスワード認証ステップS67においてパスワードの認証に失敗したと判定した場合、許可ユーザ登録処理を終了する。制御部41は、許可ユーザ登録処理を実行する操作者が携帯電話機1の真のユーザであることが認証できないため、真のユーザ以外により許可ユーザ登録処理が実行されることを防止するためである。
ステップS68において、制御部41は、内部CCDカメラ26を起動する。ステップS69において、制御部41は、内部CCDカメラ26で、操作者の顔の撮影を行う。ステップS70において、制御部41は、許可ユーザであることを認証するための顔認証用のデータの抽出に成功したか否かの判定を行う。制御部41は、顔認証用のデータの抽出に失敗したと判定した場合、撮影ステップS69に戻り、再度操作者の顔の撮影を行う、制御部41は、顔認証用のデータの抽出に成功したと判定した場合、ステップS71において、顔認証用データの登録を行う。制御部41は、記憶部42などの記憶領域に顔認証用データを記憶することにより、ダミー表示を解除することができる許可ユーザの登録を行う。
ステップS72において、制御部41は、内部CCDカメラ26を停止する。以上で、許可ユーザ登録処理は終了する。
なお、操作者の顔の撮影を内部CCDカメラ26を用いて行ったが、外部CCDカメラ27を用いて行ってもよい。以上で、許可ユーザ登録処理の説明を終了する。
次に、図6の電子メール本文表示処理および図8の電子メール一覧表示処理において、電子メールに対して実行されたダミー表示を解除するダミー表示解除処理について説明する。
図11は、本実施形態における携帯電話機1の制御部41により実行されるダミー表示解除処理を説明するフローチャートである。このダミー表示解除処理は、図6の電子メール本文表示処理および図8の電子メール一覧表示処理が実行された後に開始される。このダミー表示解除処理は、バックグラウンドで実行されるため、実行中におけるメインディスプレイ23には電子メール本文および電子メール一覧が表示された状態である。このため、メインディスプレイ23上では、ダミー表示解除処理が実行されていることがわからないようになっている。
ステップS81において、制御部41は、現在表示された電子メール本文および電子メール一覧中に、ダミー表示されたダミーメールの有無を判定する。制御部41は、現在表示されている電子メール本文がダミーメールでない場合、および電子メール一覧にダミーメールが含まれていない場合、ダミー表示解除処理を終了する。
一方、制御部41は、ステップS82において、許可ユーザが登録されているか否かの判定を行う。制御部41は、許可ユーザの登録がないと判定した場合、ステップS83において、ダミー表示を継続し、ダミー表示解除処理を終了する。制御部41は、許可ユーザの登録があると判定した場合、ステップS84において、内部CCDカメラ26が起動中であるか否かの判定を行う。制御部41は、内部CCDカメラ26が起動していないと判定した場合、ステップS85において、内部CCDカメラ26を起動する。
ステップS86において、制御部41は、起動中の内部CCDカメラ26により、携帯電話機1の操作者の顔を撮影する。制御部41は、撮影を行う際、メインディスプレイ23上では撮影中である旨の表示は行わず、また撮影音を出力せずバックグラウンドで撮影を行う。内部CCDカメラ26は、メインディスプレイ23と対面し、メインディスプレイ23に表示されたダミーメールを視認している携帯電話機1の操作者が自然に撮影される位置に配置されるのが好ましい。例えば、第二の筐体13の内側表面であって、メインディスプレイ23の上部や下部など配置されるのが好ましい。
ステップS87において、制御部41は、撮影により顔認証用データの抽出に成功したか否かの判定を行う。制御部41は、顔認証用データの抽出に失敗した場合、撮影ステップS86に戻り、再度操作者の顔画像の撮影を行う。制御部41は、顔認証用データの抽出に成功した場合、ステップS88において、抽出された顔認証用データと図10の許可ユーザ登録処理において記憶部42などに記憶された顔認証用データとの照合を行う。また、制御部41は、照合により、携帯電話機1の操作者が許可ユーザと一致するか否かの判定を行う。制御部41は、携帯電話機1の操作者が許可ユーザと不一致であると判定した場合、撮影ステップS86に戻り、再度撮影を行う。
一方、制御部41は、携帯電話機1の操作者が許可ユーザと一致すると判定した場合、ステップS89において、ダミー表示を一時解除し、本来の電子メールの内容に基づく電子メール本文の表示または電子メール一覧の表示を行う。その後、処理はダミー表示解除時処理へ移行する。
図12は、ダミー表示が一時解除された場合の電子メール本文の表示例を示す図である。制御部41は、電子メール本文表示処理実行後には、図12(A)に示すダミーメールに基づく電子メール本文表示を行っている。ここで制御部41は、携帯電話機1の操作者が許可ユーザであると認識すると、図12(B)に示すように、ダミー表示を一時解除し、本来の電子メールの内容に基づく電子メール本文を表示する。すなわち、送信者名(From)に表示された送信者名「B係長」が、本来の電子メールの送信者名「Aさん」と表示される。また、タイトル(Title:)に表示されたタイトル「こんにちは」が、本来の電子メールのタイトル「週末の件」と表示される。さらに、電子メール本文として表示された「確認です。・・・連絡下さい。」が、本来の電子メールの本文「今週末はどこに行きますか?」と表示される。
図13は、ダミー表示が一時解除された場合の受信メール一覧の表示例を示す図である。制御部41は、電子メール一覧表示処理実行後には、図13(A)に示すダミーメールに基づく受信メール一覧表示を行っている。ここで制御部41は、携帯電話機1の操作者が許可ユーザであると認識すると、図13(B)に示すように、ダミー表示を一時解除し、本来の電子メールの内容に基づく受信メール一覧を表示する。すなわち、送信者名一覧表示領域61に表示された送信者名「B係長」が、本来の電子メールの送信者名「Aさん」と表示される。また、受信日時・タイトル表示領域62に表示されたタイトル「こんにちは」が、本来の電子メールのタイトル「週末の件」と表示される。
なお、携帯電話機1は、電子メール一覧表示画面から、一または複数の電子メールがカーソル63を用いて選択されることにより、選択された電子メールの本文が表示されるように構成されている。制御部41は、電子メール一覧表示時に携帯電話機1の操作者が許可ユーザと一致していれば、電子メール一覧表示画面から電子メールの本文を表示する画面に移行した場合に、改めてダミー表示解除処理を行うことなく、本来の電子メールの本文を表示するようにしてもよい。以上で、ダミー表示解除処理の説明を終了する。
次に、ダミー表示解除時処理について説明する。このダミー表示解除時処理は、図11のダミー表示解除処理においてダミー表示が一時解除された後に開始される。
図14は、本実施形態における携帯電話機1の制御部41により実行されるダミー表示解除時処理を説明するフローチャートである。
ステップS91において、制御部41は、内部CCDカメラ26が起動中であるか否かの判定を行う。ダミー表示解除時処理のカメラ起動判定ステップS91〜許可ユーザ判定ステップS95は、図11のダミー表示解除処理のカメラ起動判定ステップS84〜許可ユーザ判定ステップS88と略同様の処理であるため、説明を省略する。
制御部41は、許可ユーザ判定ステップS95において、携帯電話機1の操作者が許可ユーザと一致すると判定した場合、撮影ステップS93に戻る。このとき、電子メールの本文または電子メール一覧のダミー表示の解除は維持された状態である。制御部41は、再度許可ユーザ判定ステップS95で携帯電話機1の操作者が許可ユーザと不一致であると判定するまで、撮影ステップS93〜許可ユーザ判定ステップS95を繰り返す。また、メインディスプレイ23は、図12(B)および図13(B)のようにダミー表示が解除された状態が維持される。撮影ステップS93〜許可ユーザ判定ステップS95は、連続して繰り返されてもよいし、一定時間毎(例えば30秒毎)に繰り返されてもよい。
制御部41は、許可ユーザ判定ステップS95において、携帯電話機1の操作者が許可ユーザと不一致であると判定した場合、ステップS96において、ダミー表示が解除された電子メールの本文および電子メール一覧を、再びダミー表示に戻す。例えば、図12(B)および図13(B)のダミー表示が解除された状態から、図12(A)および図13(A)の電子メールがダミー表示された状態に戻る。制御部41は、ダミー表示ステップS96においてダミー表示を行った後は、図11のダミー表示解除処理に移行する。以上で、ダミー表示解除時処理の説明を終了する。
次に、電子メール機能を終了する場合に実行される電子メール機能終了処理について説明する。
図15は、本実施形態における携帯電話機1により実行される電子メール機能終了処理を説明するフローチャートである。
ステップS101において、制御部41は、電子メール機能を終了する指示を受け付ける。 ステップS102において、制御部41は、ダミー表示解除処理またはダミー表示解除時処理における許可ユーザと一致するか否かの判定を行う処理である許可ユーザ判定処理(図11のステップS88、図14のステップS95)が実行中であるか否かの判定を行う。制御部41は、許可ユーザ判定処理が実行中であると判定した場合、ステップS103において、許可ユーザと一致するか否かの判定処理を終了させる。
許可ユーザ判定処理が終了した後、ステップS104において、制御部41は、内部CCDカメラ26が起動中であるか否かの判定を行う。制御部41は、内部CCDカメラ26が起動中であると判定した場合、ステップS105において、内部CCDカメラ26を停止させる。
CCDカメラが停止した後、ステップS106において、制御部41は、電子メール機能を終了させる。以上で電子メール機能終了処理の説明を終了する。
この携帯電話機1によれば、ダミー表示から、本来の電子メールの表示に移行させるダミー表示の解除手段として、顔認証機能をバックグラウンドで自動的に実行させた。このため、ユーザは、特に操作を行うことなく自動的に本来の電子メールの内容を閲覧することができる。また、携帯電話機1は、バックグラウンドで顔認証処理を実行させる。このため、ユーザは他人にはダミー表示を解除している操作を認識されることがなく、特定の電子メールを表示させない設定がなされていること自体をも隠すことができる。
また、顔認証を継続して行い許可ユーザと不一致であると判定した時点で自動的にダミー表示に戻るようになっている。このため、ユーザがダミー表示に戻す操作を実行する必要がない。また、ユーザがダミー表示を解除した状態で携帯電話機1を置き忘れた場合や、他人に携帯電話機1を取り上げられた場合においては、操作者と許可ユーザとの不一致を検出し自動的にダミー表示に戻るため、秘匿したい電子メールを見られることがない。
また、携帯電話機1の内部で電子メールに対するダミーメールを作成し、ダミー表示の切替を管理するため、ユーザの一致・不一致に対して追従性よくダミー表示および解除の切替操作を行うことができる。
なお、ダミー表示の解除手段として顔認証機能を用いたが、指紋認証機能や所定の操作キー14やサイドキー22を介したキー操作などを解除手段として用いてもよい。例えば、指紋認証機能を解除手段として用いた場合には、許可ユーザが指紋認証センサ48に触れている場合にのみ、ダミー表示を解除するように構成することができる。キー操作を解除手段として用いた場合には、ユーザが任意に設定した操作キー14やサイドキー22が押下された場合のみ、バックグラウンドでダミー表示を解除するように構成することができる。この場合、ユーザが任意に設定した二つの操作キー14を同時に押下した場合にダミー表示を解除するように構成することで、より他人による解除を防止することができる。
なお、ダミーメールは、電子メールの受信時に、電子メールの本文表示時、電子メール一覧表示時においてそれぞれ生成された。しかし、電子メールの受信などに一度生成されたダミーメールを記憶部42などの記憶領域に記憶し、電子メールを表示する指示を受け付けた場合には、記憶されたダミーメールに関する情報を読み出すことにより表示を行ってもよい。
本発明は携帯電話機以外にもPDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、携帯型ゲーム機、携帯型音楽再生機、携帯型動画再生機、その他の電子メール機能を備えた通信機器にも適用することができる。
さらに、本発明の各実施形態において説明した一連の処理は、ソフトウェアにより実行させることもできるが、ハードウェアにより実行させることもできる。
さらにまた、本実施形態では、フローチャートのステップは記載された順序に沿って時系列的に行われる処理の例を示したが、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別実行される処理をも含むものである。