JP5365848B2 - トナーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真における静電荷像を現像する現像剤として使用されるトナーの製造方法に関するものである。
従来、電子写真記録方法に基づく複写機、プリンター、ファックス、およびそれらの複合機に使用される電子写真用トナーの製法としては粉砕法のみであったが、近年、重合法と呼ばれる水系媒体中で形成される方法が広く行なわれ、粉砕法を凌駕する勢いである(例えば特許文献1参照)。なお、重合法によるトナーは「重合トナー」、または国によっては「ケミカルトナー」と呼ばれるが、重合法には必ずしも重合過程を伴わない製造方法も便宜上含んでいる。現在実用化されている重合方法は、懸濁重合、乳化凝集、ポリマー懸濁(ポリマー凝集)、エステル伸長の各方法である。
粉砕法に比べ、重合法は総じて、小粒径トナーが得易い、粒径分布がシャープである、形状が球形に近い等の利点がある反面、通常、水系媒体中でトナー粒子から脱溶剤するため、脱溶剤効率が悪く、また重合過程に長時間を必要とする。さらに固化終了後、トナー粒子と水とを分離し、その後、洗浄乾燥を繰り返す必要が有り、多くの時間と、多量の水、多くのエネルギーを必要とする。
一方、水系媒体中での造粒を必要とせず、有機溶媒中に溶解または分散させた液を1個の噴霧ノズル(噴霧孔)から噴霧させる、いわゆるスプレードライ法が古くから行なわれて来た(例えば特許文献2参照)。しかしながらスプレードライ法においては、形成されるトナーの粒径分布がブロードなため分級が必要であり、この分級の結果、収率が非常に低いという欠点が有った。
最近、これを解決する方法として、複数の孔(ノズル)を有するオリフィスから圧電素子により圧力パルスを加え、複数の液滴を形成する方法が提案された(特許文献3、4参照)。また、これの改良型として、ノズルを振動させて液滴を吐出させるものが本願出願人により提案されている(特許文献5参照)。これらの方法(以下「噴射造粒法」と呼ぶ)はいずれも、複数の孔(ノズル)を有し、各孔(ノズル)から1個ずつの液滴が吐出されるため、粒径が均一となる特徴を有する。
一方で一般的な電子写真方式の画像形成装置における定着装置は、高温に熱せられるローラー又はベルトからなる定着部材、クリーニング部材等を有している。トナーは加熱された定着部材によって押し付けられた際にトナー中に分散されたワックスが溶融して染み出し、これが定着部材とトナーの間に介在することで、定着部材へのトナー付着力が低減し、トナーが定着部材に付着せずに記録媒体に付着する、いわゆるオイルレス定着トナー設計が主流となっている(特許文献6及び7参照)。このため、トナーの原材料にはワックス成分を有することが一般的であり、ワックスはバインダー樹脂に対して溶解性を持たないように設計することで、定着時にワックスが定着部材との隙間に染み出すことができる。
本発明が対象としている噴射造粒法では極めて小径のノズルよりトナー材料を溶剤へ分散・溶解させた液(以後トナー組成液)を吐出するが、溶剤に対してトナー成分のバインダー樹脂は溶解するが、顔料、ワックス、帯電制御剤といったバインダー樹脂と溶解性の異なる成分はノズル径よりも充分に小さい径となるよう分散状態で存在している。このような分散状態にあるトナー組成液である場合には問題ないが、トナー組成液の放置、および機器メンテナンスにより分散液が一箇所に停滞する場合において、分散した原材料が僅かながら凝集を生じる。凝集した原材料は時としてノズル粒径を上回り、ノズル詰まりを発生することとなる。ノズル詰まりは吐出ができなくなることを意味し、この状態から詰まった物質を取り除くことは技術的、製造上の作業としても困難を伴うため、ノズル詰まりを生じることは本生産方式にとって非常に大きな問題である。
本発明が対象とする噴射造粒方法はトナー組成液を振動させる液振動方式、ノズル膜を振動させる膜振動方式を問わないが、いずれの方式においてもトナー組成液に対して振動を加える工程を必ず含んでいる。トナー組成液に対して過剰な振動を付与した場合にはトナー組成液のキャビテーションを発生し、噴射装置内のトナー分散液および、振動膜の振動が大きく乱れ、振動が制御できなくなり、結果として生産性が大幅に悪化することとなる。このため、通常トナー液を作成した後に脱気工程を設けることを推奨されているが(特許文献8参照)、トナー組成液を放置した場合には、その効果が薄れるため、これだけでは充分ではない。
本発明は、上記した噴射造粒法における従来の問題を解消すること、すなわち噴射造粒工法においてトナー組成液中の分散物によるノズル詰まりの無い安定した吐出性能を得ることを課題とする。
前記課題は以下に示す本発明の方法により解決される。
(1)少なくとも結着樹脂及び着色剤からなるトナー材料を溶媒に溶解または分散させたトナー組成液を、液室に導入し、液室の一つの面に設けられた、複数の孔を有する吐出板から該トナー組成液を液滴として吐出した後、乾燥、固化させてトナーを得るトナーの製造方法において、前記液室への導入前に前記材料液を超音波振動させる工程を有し、該工程において入力する振動周波数あるいは波形が前記液滴吐出の際に入力する周波数、あるいは波形と同一のものであることを特徴とするトナーの製造方法。
(2)前記液室内の吐出板に対向する側に、液に振動を与える液振動手段を設け、該振動手段により前記材料液を吐出板から押し出し、次に吸引し、これを繰り返すことにより、液滴を吐出することを特徴とする(1)記載のトナーの製造方法。
(3)前記吐出板を吐出板振動手段により振動させることにより、前記液滴を吐出させることを特徴とする(1)記載のトナー製造方法。
(4)前記吐出板振動手段が吐出板の外側面に接着された円環状の圧電素子からなる振動リングであることを特徴とする(3)記載のトナー製造方法。
(5)前記液振動手段または吐出板振動手段が圧電素子であり、前記吐出板からの液滴の吐出条件を該素子に印加する電圧によって制御することを特徴とする(2)〜(4)のいずれかに記載のトナー製造方法。
(6)前記液振動手段または吐出板振動手段が圧電素子であり、前記吐出板からの液滴の吐出条件を該素子に印加する電圧の周波数によって制御することを特徴とする(2)〜(5)のいずれかに記載のトナー製造方法。
(7)前記吐出板から前記材料液を液滴として吐出した後、搬送気流により、液滴の落下速度を増減させることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載のトナーの製造方法。
本発明によって、トナーの吐出性能を長時間一定とし、これにより均一なトナーを長時間安定して形成できるトナーの製造方法を提供することができる。
これによって粉砕工法、重合工法といった従来工法ではなし得なかった単分散に近い粒径分布のトナーを得ることができ、流動性や帯電特性といったトナーに求められる多くの特性値において、これまでの製造方法にみられた粒子による変動の幅が全くないか非常に少なく、電子写真、静電記録、静電印刷等における静電荷像を現像するための現像剤に使用して良質な画像を安定して形成することができる。
従来技術のトナーの製造方法を実施するための装置の全体構成を示す図である。 本発明のトナーの製造方法を実施するための装置の全体構成を示す図である。 超音波室の構成例を示す図である。 本発明のトナーの製造方法を実施するための別の装置の全体構成を示す図である。 本発明のトナーの製造方法を実施するための別の装置の部分構成を示す図であ 実施例1における初期トナー組成液及び48時間吐出後のトナー組成液を用いて作成したトナーの粒度分布を対比する図である。 比較例1における初期トナー組成液及び48時間吐出後のトナー組成液を用いて作成したトナーの粒度分布を対比する図である。
本発明は、背景技術で述べたように、従来の噴射造粒方法において、長時間使用するにつれて吐出性能が低下して来るという問題に鑑みてなされたものである。この問題は、孔(ノズル)目詰まりがトナー組成液の固形分散物の分散状態の変化によって引き起こされるものと考えられる。
本発明はトナー組成液が液室に入る直前で該トナー組成液を超音波振動させることで、分散液中に固形成分として分散している顔料やワックス成分の凝集を解き、ノズル目詰まりを長期に渡り防止することができる。また、同時にキャビテーションの発生も抑えることができるため、均一な吐出性能を維持して、均一なトナーを安定して生産できるような解決手段を提供するものである。
発明を実施するための最良の形態により、本発明を以下に詳述する。
まず、図1を用いて、本発明が対象とするトナーの製造方法について述べる。
溶媒に、少なくとも結着樹脂、顔料からなるトナー材料を溶解または分散させたトナー組成液10(以下、材料液とも言う)が、この材料液を収容する液室(以下「容器」ともいう)13に収容される。
液室に供給される材料液は、液供給孔20から送入され、過剰な材料液は排出孔21から排出される。
図1に示すように、原料収容部6に一時的に貯留されたトナー組成液は、ポンプ100により送液管7を介して、液供給孔20から容器13に至り、余剰のトナー組成液は、排出孔21に連結されており、その先にバルブ32がトナー組成液の流れを制御するように連結されている排液管9を介して、バルブ32を通過して原料収容部6に戻る。液室内の圧力は一定に保つことが好ましく、このため液室への送液量をポンプの動力及びバルブ32の絞り具合を調整することによって制御する。
図中、配管7、9は煩雑さを避けるため実線で表記したが、実際はパイプである。
このようにして、トナー組成液の循環がなされる。トナー組成液の噴射(放出)時には、トナー組成液のバルブ32を開きながら循環的に流して噴射してもよく、バルブ32を閉め静止状態で噴射してもよい。静止状態の場合には、容器13の貯留部12内にトナー組成液がなくなると、バルブ32を空けて補充する。
容器13は液滴噴射ユニット2を構成する円柱状の部材13aが円状に座ぐりされて形成され、部屋状に形成されている。
部材13aには、ユニットの上面に、液供給管7及び排出管9が形成され、トナー組成液10が液供給管7から供給され、排出管9により排出されるようになっている。部材13aの底面には吐出板16が取り付けられ、容器13の底部を構成している。図1に示すように、吐出板16は吐出板が用いられ、その中心部には貫通したノズルが複数設けられている。この例に示すように、液滴噴射ユニットのヘッドは複数のノズル15を有する吐出板16の外面に同心円状に吐出板振動手段17が接着されて構成される。
いま、図示しない駆動装置により、吐出板振動手段17に駆動電圧が印加されると吐出板振動手段17が振動し、それに伴い吐出板が振動する。
この場合、吐出板16の中心部に複数のノズルが形成されているので、吐出板振動手段17の振動によって、吐出板の外周が固定された状態でその吐出板の中心部が突没(突出したり没入したり)するように変形しながら振動する。その結果、液室内に貯留されているトナー材料液が液滴23となってノズル15から放出される。その時の液滴23の初速度をvとする。噴射された液滴は液滴のトナー群(トナー流れ)を構成する。
いま、チャンバー内に搬送気流が存在しないとすると、吐出により初速vを得た液滴は図1のようにチャンバー中の気体の粘性抵抗を受けて流速vとなり、ついには自由落下による力と粘性抵抗力とが打ち消しあって終端速度vに至る。
トナー組成液10の液滴23を固化してトナー粒子Tを形成する粒子形成部3について説明する。
ここでは、トナー組成液10として、前述したように、少なくとも樹脂及び着色剤を含有するトナー組成物を溶剤に溶解又は分散した溶液、分散液を用いているので、液滴23を乾燥して固化することでトナー粒子Tを形成している。つまり、この実施形態では、粒子形成部3は液滴23の溶媒を乾燥して除去することによってトナー粒子Tを形成する溶媒除去部としている(以下では、粒子形成部3を「溶媒除去部」あるいは「乾燥部」とも称する。)。
この実施形態では、トナー組成液10として、少なくとも樹脂及び着色剤を含有するトナー組成物を溶剤に溶解又は分散した溶液、分散液を用いて、液滴を固化する手段として、液滴に含まれる有機溶媒を溶媒除去部(粒子化手段)において乾燥気体へ蒸発させ、乾燥による収縮固化を行ってトナー粒子を形成しているが、これに限られるものではない。
上記のような実施形態の場合、長時間装置を使用するにつれて吐出性能が低下するという問題があった。その理由としては、トナー組成液の固形分散物の分散状態の変化によって孔(ノズル)目詰まりが引き起こされるものと考えられる。前述の図1による実施形態より、トナー組成液は原料収容部6と液滴噴射ユニット2を循環する構造となっている。トナー組成液は固形分散物も有していることから、長時間循環していることで、徐々にこれら固形分散物の凝集を生じる。凝集物の大きさがノズル系に対して無視できないほど大きくなるとノズルのつまりを生じるようになり、結果として吐出性能が低下することとなる。
[本発明の第1実施形態]
本発明の要諦は、図2に示すように超音波による振動室101を液室直前にインラインで設けたことにある。なお、図2は超音波室101を備える以外は図1と全く同じ構成である。トナー組成液中の固形分散物の凝集を回避するためには固形分散物を再分散させる手段が必要となる。すなわち、トナー組成液を液室に入る前に超音波振動させることで、分散液中に固形成分として分散している顔料やワックス成分の凝集を解き、ノズル目詰まりを長期に渡り防止することができる。また同時にトナー組成液中に含まれる気体成分の除去も行え、吐出中のキャビテーション発生も防止できるため、均一な吐出性能を維持し、もって、均一なトナーを安定して得ることができる。
本発明のトナーを製造する方法を実現する製造装置は、流動性を有する材料液を少なくとも一次的に溜めておくための液室(容器)13と、前記液室の一つの面に設けられた複数の孔を有する吐出板16と、前記吐出板に機械的振動を付与する振動付与手段17と、前記吐出板から吐出された吐出物を固化し乾燥させるチャンバー部18と前記チャンバーに続く誘導管92とを有する。このトナー製造装置1は液室へトナー組成液を送るポンプ100の前に超音波室101を備えており、原料収容部6に一時的に貯留されたトナー組成液は超音波室101を通過する際に超音波振動することで、分散物の分散およびトナー組成液の脱気が同時に実施される。これにより、ノズル目詰まりを長期に渡り防止することができる。また、同時にキャビテーションの発生も抑えることができるため、均一な吐出性能を維持して、均一なトナーを安定して生産できる。
超音波室の詳細を図3で解説する。超音波室はトナー組成液54で満たされており、下部に振動子51が備えてある。振動子の位置は超音波室の下部でも側部でも構わないが、トナー組成液に振動を与えられる位置が好ましい。振動子51から与える振動周波数は10kHz〜200kHzが好ましく、より好ましくは20〜100kHzである。図2の噴射装置で噴射の際に振動手段17に入力する周波数、あるいは波形と同一のものであると、キャビテーションの予防効果が大きく、吐出がより安定化する。また振動子に入力する波形は複数の周波数を重ねてもよい。
超音波室ではトナー組成液54を振動させた際にトナー組成液中に存在する空気成分や溶剤が発生することがある。発生した気体を超音波室より取り除くため、超音波室上部に発生した気体を抜く脱気孔53を設けることができる。
本発明の製造方法に用いられる吐出条件などを含む液滴の形成条件の制御には、吐出板振動手段に印加する電圧値、周波数などの駆動条件による制御が含まれる。
以下、これらの条件について、簡単に説明する。
<印加電圧値制御>
図1の例における吐出板の駆動電圧は電圧を上げると振動振幅が大きくなり、吐出板の振動速度は速くなるため、より多量に吐出させることができる。駆動電圧を下げると液量が減ってゆき、やがて吐出できなくなる。駆動電圧を上げる場合は、振動手段17の許容入力内に収めることが望ましく、吐出板16の制御性も含めて決定される。
<印加周波数制御>
振動付与手段に印加する印加電圧の周波数を制御してもよいが、10kHz以上2.0MHzで極めて均一な粒子径を有する微小液滴を発生させ、生産性を確保する観点から、20kHz乃至200kHzがより好ましい。周波数を下げると、吐出板16の振動を大きくしやすく、周波数を上げるとその逆になる。周波数は1周期で1つの液滴を作り出す事ができるため、高周波数であるほど、単位時間あたりの生産量は増すこととなる。
<本例の詳細>
本実施形態におけるトナー製造装置は、図2に示すように、液滴噴射ユニットを装置上部に有し、液滴を噴射させ乾燥させるチャンバー部18と、そのチャンバー部18で得られたトナーをトナー貯留部に送るための誘導管92とを有して構成されている。
このようなトナーの製造装置では、液滴噴射ユニット2は、少なくとも樹脂及び着色剤を含有するトナー組成物を有機溶媒中に分散ないし溶解させたトナー組成液10を液滴化して放出させる液滴化手段11と、この液滴化手段11にトナー組成液10を供給する貯留部(液流路)12を形成した容器13とを備えている。
吐出板16は周囲をハンダ又はトナー組成液10に溶解しない樹脂結着材料によって容器13の側壁部を構成する部材13aの底面に接合固定されて容器13の底部を構成している。
また、円環状の振動手段17もハンダ又はトナー組成液10に溶解しない樹脂結着材料によって吐出板16に接合固定されている。この振動手段17にはリード線などを介して図示しない駆動回路から駆動電圧が印加される。
たとえば吐出板16は厚み5〜500μmの金属板で形成され、3〜35μmの口径を有するノズル孔15が50〜3000個程度の範囲で形成されている。また、振動手段17としては、吐出板16に確実な振動を一定の周波数で与えることができるものであれば特に制限はないが、例えば、バイモルフ型のたわみ振動が励起される圧電体が好ましい。
圧電体としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の圧電セラミックスが挙げられ、一般に、積層して使用することにより、変位量を増加させることができる。その他、圧電体として、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などの有機高分子や、水晶、LiNbO、LiTaO、KNbOなどの単結晶を挙げることもできる。
容器13には貯留部12にトナー組成液(材料液)10を供給する液供給孔20及び排出孔21がそれぞれ接続されている。液滴化手段11により、ノズル15から液滴23が放出される。
前記した振動手段17の振動周波数は前記したように、10kHz以上2.0MHzが好ましく、20kHz乃至200kHzがより好ましい。10kHz未満の振動周波数では、液体の励振によるトナー組成液10中の着色剤やワックスなどの微粒子の分散促進が得られにくく、また、2.0MHzを超える周波数では安定して液滴化することが困難となる。
いま、図示しない駆動装置により、円環状振動手段17に電圧が印加されて振動手段17が振動する。この振動手段17の振動によって、吐出板16が振動する。この場合、吐出板16と振動手段17とは、吐出板16の外面、ノズル15の周囲に円環状の振動手段17が取り付けられ、吐出板16の中心部に複数のノズルが形成されているので、振動手段17の振動によって、吐出板16の外周が固定された状態で、振動手段に前記した周波数の電圧が印加されて、材料液が吐出板から押し出すことと、吸引することを1以上交互に行なわれる。これにより、吐出板16の中心部が突になったり没したりする突没するように変形しながら振動する。その結果、貯留部12内に貯留されているトナー組成液10が液滴23となってノズル15から吐出されて放出されることになる。
放出された液滴23は粒子形成部3を通過しながら溶媒除去され、固形形態となってトナー貯蔵部5で捕集される。
[本発明の第2実施形態]
図4は本発明のトナー製造方法に用いられるトナー製造装置の第2実施形態を示す図である。本実施形態では、吐出部にはシュラウド(さや部または覆い部)を有し、トナー流の周囲に搬送気流を有して、この搬送気流により、吐出されたトナー群の群速度を増加させるように、また、吐出初速度が高い場合には逆に減少させるようにする。これにより、吐出されたトナーが固化するまでの乾燥工程中に互いに衝突することによる合着を効率よく防止し、得られるトナー群は合一物が極めて少なく、歩留などを含む生産性を向上させることができる。
本実施形態でも第1実施形態における製造装置と同様に、液滴噴射ユニットを装置上部に有し、液滴を噴射させ乾燥させるチャンバー部18と、そのチャンバー部18で得られたトナーをトナー貯留部に送るための誘導管とを有して構成されている。
液滴噴射ユニット2は、少なくとも樹脂及び着色剤を含有するトナー組成物を有機溶媒中に分散ないし溶解させたトナー組成液10を液滴化して放出させる液滴化手段11と、この液滴化手段11にトナー組成液10を供給する貯留部(液流路)12を形成した容器13とを備えている。
液滴化手段11は、第1実施形態と同様である。その他、異なる部分について、以下に説明する。
トナーの容器13には貯留部12にトナー組成液(材料液)10を供給する液供給孔20及び排出孔21がそれぞれ接続されている。液滴化手段11により、ノズル15から液23が放出される。
そして、容器13の外側には、ノズル15に対向する部分を開口した開口部30aを有し、ノズル15からのトナー組成液10の放出方向に沿って流れる液滴23を搬送する気体の気流路を形成するシュラウド部30が取り付けられている。シュラウド部30は、ノズル部が開口した2重の釜状の壁30b、30cからなり、互いが蓋部31で結合されている。シュラウド部30の側面には気体の吹き出し用パイプ91が嵌入されている。2重の壁の内、内側の壁30cは、容器13の下端近傍で終わっている。2重の壁の内、外側の壁30bはノズル15の下部まで回り込んでおり、ノズル15に対向する下部の円状の開口部30aで終わっている。開口部30aの口径は「D」であり、外側の壁30bの底部30dの内壁とノズル15の下端とはクリアランスGを保っている。Dに比してGのサイズが小さいため、Gが搬送気流の流速を決める主な要因である。
液滴化手段11の上部にあるトナー組成液の循環システムは図1、図2と同様である。
液滴23を含む流れ23aは、次に、容器13の底面とシュラウド部30の壁30bの開口部30aとの間の空間部に導かれる。チャンバー部18内には、後述するチャンバー部噴出口93により、図4に示す下方向への気流96が形成されている。この気流96は一様な層流であり、液滴23を含む流れ23aは、気流96により層流状態で乾燥、固化されながら底部のトナー捕集部4に連結された誘導管92に送られる。誘導管92は図示しないサイクロンにつながり、さらに乾燥されながら捕集され、トナー貯留部5に送給される。シュラウド部30の上部側面には気体吹き出し用パイプ91が気密的に嵌入されている。チャンバー部18の反対側側面には圧力計PG1が挿入されている。また、シュラウド部30の吹き出しパイプの側面にも圧力計PG2が挿入されている。
本実施形態においても、図4に示すように、液室へトナー組成液を送るポンプ100の前に超音波室101を備えており、原料収容部6に一時的に貯留されたトナー組成液は超音波室101を通過する際に超音波振動することで、分散物の分散およびトナー組成液の脱気が同時に実施される。これにより、ノズル目詰まりを長期に渡り防止することができる。また、同時にキャビテーションの発生も抑えることができるため、均一な吐出性能を維持して、均一なトナーを安定して生産できる。
次に、本実施形態に係るトナー製造装置の動作について説明する。ここでは、トナー組成液10を循環させる場合について説明する。適当な圧力でトナー組成液10が容器13に収容されているところに、図示しない駆動装置により、振動手段である円環状振動手段17がたとえば100kHzで振動駆動されると、吐出板16に振動が伝播し、トナー組成液10が複数のノズル15から、振動駆動の周波数と一致した放出振動数で液滴23が放出される。放出された初速度vはシュラウド部30中の気体の粘性による抵抗を受け減速しようとする。
一方、シュラウド部30中には、吹き出しパイプ91により気体が吹き出され、シュラウド部30中を通って搬送気流95を形成し、開口部30aからチャンバー部18に放出される。形成される搬送気流95は円周方向に均一で下向きであり、シュラウド部30の壁30bの下端部が丸味を帯びているため気流はスムースに横向きに方向を変え、ノズル15下で合流し、さらに開口部30aから放出される。この時の気流は乱流であると液滴23同士の合着が起こり易いので、層流であることが好ましい。
放出された液滴23は、搬送気流95に乗って開口部30aからチャンバー部18内へ放出され、そこで層流である気流96に乗り、合着することなくトナー捕集部4まで送られる。
この例では、液滴23の初速度vより搬送気流95の流速vが大きく、液滴23は加速されてから搬送気流95に乗って送られる場合を示している。vは自由落下速度より高ければよく、初速度vより低くてよい。チャンバー内にはvより速い流速vの気流96が形成されている。気流96の流速vは大きいほど、合着を防止する点で好ましい。チャンバー部18中の気流96は、チャンバー部噴出口93より気体を吹き出すことによりシュラウド部30中と同様に周方向に均一な一様の気流が形成される。チャンバー部18内では層流が好ましい。チャンバー部18中に放出された直後の液滴23を含む液滴の流れ23a(流速はv)が乱流を起こさず、スムースに流下されるために、チャンバー部18内の気流96の流速vに対し、v≧vであることが好ましい。
シュラウド部30内の搬送気流95及びチャンバー部18内の気流96の流速は圧力計PG1及びPG2によって管理される。シュラウド部30内の圧力P、チャンバー部18内の圧力Pは、P≧Pの関係があることが好ましい。この関係でないと液滴23に負圧が作用して逆流する可能性がある。
前述したように、シュラウド部30の搬送気流95の流速を決める律速となるのは、D>Gであるため、G、即ち、壁30bとヘッド2aとのクリアランスである。
以上はシュラウド部30の搬送気流95及びチャンバー部18内の気流96とも、チャンバー部18の上部にある吹き出しパイプ91及びチャンバー部噴出口93から気体を吹き出すことにより形成されたが、チャンバー部18の下部に設けたパイプ92から吸引することによって気流を形成してもよい。
シュラウド部30の壁30bの開口部30aの断面は、気体の放出方向に沿って口径が大きくなる、即ち、外側の径が大なる方向にテーパー30eが付いていることが好ましい。このように、開口部30aにテーパー30eを形成することによって、液滴23が開口部30aを通過する際に、液滴23が開口部30aの壁面に接触して付着することを回避できる。
本実施形態では、吹き出される気体として、シュラウド部30、チャンバー部18とも窒素ガスを用いたが、気体であればよく、空気あるいはその他の気体であってもよい。また、図4ではシュラウド部30を2重のお釜状の壁で構成したが、内側30cの壁を、容器13を構成する外周壁で兼用してもよい。また、1つのチャンバー部18中に複数の液滴噴射ユニット2とシュラウド部30を並設した構成にすることによってさらにトナーの製造効率を上げることができる。
放出された液滴23は粒子形成部3を通過しながら溶媒除去され、固形形態となってトナー貯蔵部5で捕集される。
図1、3、4に示したものは振動手段を吐出板の外側に配置したものであるが、図5に示すように、液室13の吐出板に対向する側に液室全体を振動する振動手段17が液室13に接して設けられており、該液振動手段により材料液10を振動させて吐出板から押し出し、次に吸引し、これを繰り返すことにより、液滴23を吐出するようにしてもよい。
次に、本発明に係るトナーについて説明する。本発明に係るトナーは上述したトナーの製造装置を用いたトナーの製造方法により製造されたトナーであり、これにより、粒度分布が単分散なものが得られる。
具体的には、前記トナーの粒度分布(重量平均粒径/数平均粒径)としては、1.00〜1.15の範囲内にあるのが好ましい。より好ましくは1.00〜1.05である。また、重量平均粒径としては、1〜20μmの範囲内にあることが好ましく、より好ましくは3〜10μmである。
次に、本発明で使用できるトナー材料(トナー組成液)について説明する。先ず、前述したようにトナー組成物を溶媒に分散、溶解させたトナー組成液について説明する。
トナー材料としては、従来の電子写真用トナーと全く同じ物が使用できる。すなわち、スチレンアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオール系樹脂、エポキシ系樹脂、等のトナーバインダーを各種有機溶媒に溶解し、着色剤を分散、かつ、離型剤を分散又は溶解し、これを前記トナー製造方法により微小液滴とし乾燥固化させることで、目的とするトナー粒子を作製することが可能である。また、上記材料を熱溶融混練し得られた混練物を各種溶媒に一度溶解乃至分散した液を、前記トナー製造方法により微小液滴とし乾燥固化させることで、目的のトナーを得ることも可能である。
〔トナー用材料〕
前記トナー用材料としては、少なくとも樹脂と着色剤とを含有し、必要に応じて、キャリア、ワックス等のその他の成分を含有する。
〔樹脂〕
前記樹脂としては、少なくとも結着樹脂が挙げられる。
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、通常使用される樹脂を適宜選択して使用することができるが、例えば、スチレン系単量体、アクリル系単量体、メタクリル系単量体等のビニル重合体、これらの単量体又は2種類以上からなる共重合体、ポリエステル系重合体、ポリオール樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、石油系樹脂、などが挙げられる。
スチレン系単量体としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−フエニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−アミルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−へキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロロスチレン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−ニトロスチレン等のスチレン、又はその誘導体、などが挙げられる。
アクリル系単量体としては、例えば、アクリル酸、あるいはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸n−ドデシル、アクリル酸2−エチルへキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸、又はそのエステル類、などが挙げられる。
メタクリル系単量体としては、例えば、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸n−ドデシル、メタクリル酸2−エチルへキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸又はそのエステル類、などが挙げられる。
前記ビニル重合体、又は共重合体を形成する他のモノマーの例としては、以下の(1)〜(18)が挙げられる。(1)エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のモノオレフイン類;(2)ブタジエン、イソプレン等のポリエン類;(3)塩化ビニル、塩化ビニルデン、臭化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類;(4)酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;(5)ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;(6)ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;(7)N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物;(8)、ビニルナフタリン類;(9)アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸若しくはメタクリル酸誘導体等;(10)マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の如き不飽和二塩基酸;(11)マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の如き不飽和二塩基酸無水物;(12)マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸モノブチルエステル、シトラコン酸モノメチルエステル、シトラコン酸モノエチルエステル、シトラコン酸モノブチルエステル、イタコン酸モノメチルエステル、アルケニルコハク酸モノメチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、メサコン酸モノメチルエステルの如き不飽和二塩基酸のモノエステル;(13)ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸エステル;(14)クロトン酸、ケイヒ酸の如きα,β−不飽和酸;(15)クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物;(16)該α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物、アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物及びこれらのモノエステルの如きカルボキシル基を有するモノマー;(17)2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類;(18)4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルへキシル)スチレンの如きヒドロキシ基を有するモノマー。
本発明に係るトナーにおいて、結着樹脂のビニル重合体、又は共重合体は、ビニル基を2個以上有する架橋剤で架橋された架橋構造を有していてもよい。この場合に用いられる架橋剤としては、芳香族ジビニル化合物として、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、などが挙げられる。アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として、例えば、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6へキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、これらの化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの、などが挙げられる。エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、これらの化合物のアクリレートをメタアクリレートに代えたもの、などが挙げられる。
その他、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物、ジメタクリレート化合物も挙げられる。ポリエステル型ジアクリレート類として、例えば、商品名MANDA(日本化薬社製)が挙げられる。
多官能の架橋剤としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの、トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテートが挙げられる。
これらの架橋剤は、他のモノマー成分100質量部に対して、0.01〜10質量部用いることが好ましく、0.03〜5質量部用いることがより好ましい。これらの架橋性モノマーのうち、トナー用樹脂に定着性、耐オフセット性の点から、芳香族ジビニル化合物(特にジビニルベンゼン)、芳香族基及びエーテル結合を1つ含む結合鎖で結ばれたジアクリレート化合物類が好適に挙げられる。これらの中でも、スチレン系共重合体、スチレン−アクリル系共重合体となるようなモノマーの組み合わせが好ましい。
本発明のビニル重合体又は共重合体の製造に用いられる重合開始剤としては、例えば、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート、1,1'−アゾビス(1−シクロへキサンカルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)−イソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2',4'−ジメチル−4'−メトキシバレロニトリル、2,2'−アゾビス(2−メチルプロパン)、メチルエチルケトンパ−オキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、シクロへキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類、2,2−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ブタン、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジークミルパーオキサイド、α−(tert−ブチルパーオキシ)イソプロピルべンゼン、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、m−トリルパーオキサイド、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルへキシルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシカーボネート、ジ−エトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシカーボネート、アセチルシクロへキシルスルホニルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルへキサレート、tert−ブチルパーオキシラウレート、tert−ブチル−オキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ−tert−ブチルパーオキシイソフタレート、tert−ブチルパーオキアリルカーボネート、イソアミルパーオキシ−2−エチルへキサノエート、ジ−tert−ブチルパーオキシへキサハイドロテレフタレート、tert−ブチルパーオキシアゼレート、などが挙げられる。
結着樹脂がスチレン−アクリル系樹脂の場合、樹脂成分のテトラヒドロフラン(THF)に可溶分のGPCによる分子量分布で、分子量3千〜5万(数平均分子量換算)の領域に少なくとも1つのピークが存在し、分子量10万以上の領域に少なくとも1つのピークが存在する樹脂が、定着性、オフセット性、保存性の点で好ましい。また、THF可溶分としては、分子量分布10万以下の成分が50〜90%となるような結着樹脂が好ましく、分子量5千〜3万の領域にメインピークを有する結着樹脂がより好ましく、5千〜2万の領域にメインピークを有する結着樹脂が最も好ましい。
結着樹脂がスチレン−アクリル系樹脂等のビニル重合体のときの酸価としては、0.1mgKOH/g〜100mgKOH/gであることが好ましく、0.1mgKOH/g〜70mgKOH/gであることがより好ましく、0.1mgKOH/g〜50mgKOH/gであることが最も好ましい。
ポリエステル系重合体を構成するモノマーとしては、以下のものが挙げられる。
2価のアルコール成分としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、又は、ビスフェノールAにエチレンオキシド、プロピレンオキシド等の環状エーテルが重合して得られるジオール、などが挙げられる。
ポリエステル樹脂を架橋させるためには、3価以上のアルコールを併用することが好ましい。
前記3価以上の多価アルコールとしては、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、例えば、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタトリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、などが挙げられる。
ポリエステル系重合体を形成する酸成分としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等のべンゼンジカルボン酸類又はその無水物、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等のアルキルジカルボン酸類又はその無水物、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸等の不飽和二塩基酸、マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物等の不飽和二塩基酸無水物、などがあげられる。また、3価以上の多価カルボン酸成分としては、トリメット酸、ピロメット酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシ−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシ)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、エンポール三量体酸、又はこれらの無水物、部分低級アルキルエステル、などが挙げられる。
結着樹脂がポリエステル系樹脂の場合は、樹脂成分のTHF可溶成分の分子量分布で、分子量3千〜5万の領域に少なくとも1つのピークが存在するのが、トナーの定着性、耐オフセット性の点で好ましく、また、THF可溶分としては、分子量10万以下の成分が60〜100%となるような結着樹脂も好ましく、分子量5千〜2万の領域に少なくとも1つのピークが存在する結着樹脂がより好ましい。
結着樹脂がポリエステル樹脂の場合、その酸価としては、0.1mgKOH/g〜100mgKOH/gであることが好ましく、0.1mgKOH/g〜70mgKOH/gであることがより好ましく、0.1mgKOH/g〜50mgKOH/gであることが最も好ましい。
本発明において、結着樹脂の分子量分布は、THFを溶媒としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される。
本発明に係るトナーに使用できる結着樹脂としては、前記ビニル重合体成分及びポリエステル系樹脂成分の少なくともいずれか中に、これらの両樹脂成分と反応し得るモノマー成分を含む樹脂も使用することができる。ポリエステル系樹脂成分を構成するモノマーのうちビニル重合体と反応し得るものとしては、例えば、フタル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸又はその無水物、などが挙げられる。ビニル重合体成分を構成するモノマーとしては、カルボキシル基又はヒドロキシ基を有するものや、アクリル酸若しくはメタクリル酸エステル類が挙げられる。
また、ポリエステル系重合体、ビニル重合体とその他の結着樹脂を併用する場合、全体の結着樹脂の酸価が0.1〜50mgKOH/gを有する樹脂を60質量%以上有するものが好ましい。
本発明において、トナー組成物の結着樹脂成分の酸価は、以下の方法により求め、基本操作はJIS K−0070に準ずる。
(1)試料は予め結着樹脂(重合体成分)以外の添加物を除去して使用するか、結着樹脂及び架橋された結着樹脂以外の成分の酸価及び含有量を予め求めておく。試料の粉砕品0.5〜2.0gを精秤し、重合体成分の重さをWgとする。例えば、トナーから結着樹脂の酸価を測定する場合は、着色剤又は磁性体等の酸価及び含有量を別途測定しておき、計算により結着樹脂の酸価を求める。
(2)300(ml)のビーカーに試料を入れ、トルエン/エタノール(体積比4/1)の混合液150(ml)を加え溶解する。
(3)0.1mol/lのKOHのエタノール溶液を用いて、電位差滴定装置を用いて滴定する。
(4)この時のKOH溶液の使用量をS(ml)とし、同時にブランクを測定し、この時のKOH溶液の使用量をB(ml)とし、以下の式で算出する。ただしfはKOHのファクターである。
酸価(mgKOH/g)=[(S−B)×f×5.61]/W
トナーの結着樹脂及び結着樹脂を含む組成物は、トナー保存性の観点から、ガラス転移温度(Tg)が35〜80℃であるのが好ましく、40〜75℃であるのがより好ましい。Tgが35℃より低いと高温雰囲気下でトナーが劣化しやすく、また定着時にオフセットが発生しやすくなることがある。また、Tgが80℃を超えると、定着性が低下することがある。
本発明で使用できる磁性体としては、例えば、(1)マグネタイト、マグヘマイト、フェライトの如き磁性酸化鉄、及び他の金属酸化物を含む酸化鉄、(2)鉄、コバルト、ニッケル等の金属、又は、これらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、錫、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウム等の金属との合金。(3)及びこれらの混合物、などが用いられる。
磁性体として具体的に例示すると、Fe4、γ−Fe、ZnFe、YFe12、CdFe、GdFe12、CuFe、PbFe12O、NiFe、NdFeO、BaFe1219、MgFe、MnFe、LaFeO、鉄粉、コバルト粉、ニッケル粉、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも特に、四三酸化鉄、γ−三二酸化鉄の微粉末が好適に挙げられる。
また、異種元素を含有するマグネタイト、マグヘマイト、フェライト等の磁性酸化鉄、又はその混合物も使用できる。異種元素を例示すると、例えば、リチウム、ベリリウム、ホウ素、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、リン、ゲルマニウム、ジルコニウム、錫、イオウ、カルシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、などが挙げられる。好ましい異種元素としては、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、リン、又はジルコニウムから選択される。異種元素は、酸化鉄結晶格子の中に取り込まれていてもよいし、酸化物として酸化鉄中に取り込まれていてもよいし、又は表面に酸化物あるいは水酸化物として存在していてもよいが、酸化物として含有されているのが好ましい。
前記異種元素は、磁性体生成時にそれぞれの異種元素の塩を混在させ、pH調整により、粒子中に取り込むことができる。また、磁性体粒子生成後にpH調整、あるいは各々の元素の塩を添加しpH調整することにより、粒子表面に析出することができる。 前記磁性体の使用量としては、結着樹脂100質量部に対して、磁性体10〜200質量部が好ましく、20〜150質量部がより好ましい。これらの磁性体の個数平均粒径としては、0.1〜2μmが好ましく、0.1〜0.5μmがより好ましい。前記個数平均径は、透過電子顕微鏡により拡大撮影した写真をデジタイザー等で測定することにより求めることができる。
また、磁性体の磁気特性としては、10Kエルステッド印加での磁気特性がそれぞれ、抗磁力20〜150エルステッド、飽和磁化50〜200emu/g、残留磁化2〜20emu/gのものが好ましい。
前記磁性体は、着色剤としても使用することができる。
〔着色剤〕
前記着色剤としては、特に制限はなく、通常使用される樹脂を適宜選択して使用することができるが、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びこれらの混合物、などが挙げられる。
前記着色剤の含有量としては、トナーに対して1〜15質量%が好ましく、3〜10質量%がより好ましい。
本発明に係るトナーで用いる着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、先にあげた変性、未変性ポリエステル樹脂の他に、例えば、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
前記マスターバッチは、マスターバッチ用の樹脂と着色剤とを高せん断力をかけて混合、混練して得る事ができる。この際、着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を用いる事ができる。また、いわゆるフラッシング法と呼ばれる着色剤の、水を含んだ水性ペーストを、樹脂と有機溶剤とともに混合混練し、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する方法も、着色剤のウエットケーキをそのまま用いる事ができるため、乾燥する必要がなく、好適に使用される。混合混練するには、3本ロールミル等の高せん断分散装置が好適に使用される。
前記マスターバッチの使用量としては、結着樹脂100量部に対して、0.1〜20質量部が好ましい。
また、前記マスターバッチ用の樹脂は、酸価が30mgKOH/g以下、アミン価が1〜100で、着色剤を分散させて使用することが好ましく、酸価が20mgKOH/g以下、アミン価が10〜50で、着色剤を分散させて使用することがより好ましい。酸価が30mgKOH/gを超えると、高湿下での帯電性が低下し、顔料分散性も不十分となることがある。また、アミン価が1未満であるとき、及び、アミン価が100を超えるときにも、顔料分散性が不十分となることがある。なお、酸価はJIS K0070に記載の方法により測定することができ、アミン価はJIS K7237に記載の方法により測定することができる。
また、分散剤は、顔料分散性の点で、結着樹脂との相溶性が高いことが好ましく、具体的な市販品としては、「アジスパーPB821」、「アジスパーPB822」(味の素ファインテクノ社製)、「Disperbyk−2001」(ビックケミー社製)、「EFKA−4010」(EFKA社製)、などが挙げられる。
前記分散剤は、トナー中に、着色剤に対して0.1〜10質量%の割合で配合することが好ましい。配合割合が0.1質量%未満であると、顔料分散性が不十分となることがあり、10質量%より多いと、高湿下での帯電性が低下することがある。
前記分散剤の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにおけるスチレン換算重量での、メインピークの極大値の分子量で、500〜100000が好ましく、顔料分散性の観点から、3000〜100000がより好ましい。特に、5000〜50000が好ましく、5000〜30000が最も好ましい。分子量が500未満であると、極性が高くなり、着色剤の分散性が低下することがあり、分子量が100000を超えると、溶剤との親和性が高くなり、着色剤の分散性が低下することがある。
前記分散剤の添加量は、着色剤100質量部に対して1〜200質量部であることが好ましく、5〜80質量部であることがより好ましい。1質量部未満であると分散能が低くなることがあり、200質量部を超えると帯電性が低下することがある。
〔その他の成分〕
<キャリア>
本発明に係るトナーは、キャリアと混合して2成分現像剤として使用してもよい。前記キャリアとしては、通常のフェライト、マグネタイト等のキャリアも樹脂コートキャリアも使用することができる。
前記樹脂コートキャリアは、キャリアコア粒子とキャリアコア粒子表面を被覆(コート)する樹脂である被覆材からなる。
該被覆材に使用する樹脂としては、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体等のスチレン−アクリル系樹脂、アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体等のアクリル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素含有樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、アミノアクリレート樹脂が好適に挙げられる。この他にも、アイオモノマー樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂等のキャリアの被覆(コート)材として使用できる樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、樹脂中に磁性粉が分散されたバインダー型のキャリアコアも用いることができる。
樹脂コートキャリアにおいて、キャリアコアの表面を少なくとも樹脂被覆剤で被覆する方法としては、樹脂を溶剤中に溶解若しくは懸濁せしめて塗布したキャリアコアに付着せしめる方法、あるいは単に粉体状態で混合する方法が適用できる。
前記樹脂コートキャリアに対する樹脂被覆材の割合としては、適宜決定すればよいが、樹脂コートキャリアに対し0.01〜5質量%が好ましく、0.1〜1質量%がより好ましい。
2種以上の混合物の被覆(コート)剤で磁性体を被覆する使用例としては、(1)酸化チタン微粉体100質量部に対してジメチルジクロロシランとジメチルシリコンオイル(質量比1:5)の混合物12質量部で処理したもの、(2)シリカ微粉体100質量部に対してジメチルジクロロシランとジメチルシリコンオイル(質量比1:5)の混合物20質量部で処理したものが挙げられる。
前記樹脂中、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、含フッ素樹脂とスチレン系共重合体との混合物、シリコーン樹脂が好適に使用され、特にシリコーン樹脂が好ましい。
含フッ素樹脂とスチレン系共重合体との混合物としては、例えば、ポリフッ化ビニリデンとスチレン−メタクリ酸メチル共重合体との混合物、ポリテトラフルオロエチレンとスチレン−メタクリル酸メチル共重合体との混合物、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合(共重合体質量比10:90〜90:10)とスチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体(共重合質量比10:90〜90:10)とスチレン−アクリル酸2−エチルヘキシル−メタクリル酸メチル共重合体(共重合体質量比20〜60:5〜30:10:50)との混合物が挙げられる。
シリコーン樹脂としては、含窒素シリコーン樹脂及び含窒素シランカップリング剤と、シリコーン樹脂とが反応することにより生成された、変性シリコーン樹脂が挙げられる。
キャリアコアの磁性材料としては、例えば、フェライト、鉄過剰型フェライト、マグネタイト、γ−酸化鉄等の酸化物や、鉄、コバルト、ニッケルのような金属、又はこれらの合金を用いることができる。
また、これらの磁性材料に含まれる元素としては、鉄、コバルト、ニッケル、アルミニウム、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムが挙げられる。これらの中でも特に、銅、亜鉛、及び鉄成分を主成分とする銅−亜鉛−鉄系フェライト、マンガン、マグネシウム及び鉄成分を主成分とするマンガン−マグネシウム−鉄系フェライトが好適に挙げられる。
前記キャリアの抵抗値としては、キャリアの表面の凹凸度合い、被覆する樹脂の量を調整して106〜1010Ω・cmにするのがよい。
前記キャリアの粒径としては、4〜200μmのものが使用できるが、10〜150μmが好ましく、20〜100μmがより好ましい。特に、樹脂コートキャリアは、50%粒径が20〜70μmであることが好ましい。
2成分系現像剤では、キャリア100質量部に対して、本発明のトナー1〜200質量部で使用することが好ましく、キャリア100質量部に対して、トナー2〜50質量部で使用するのがより好ましい。
<ワックス>
また、本発明では、結着樹脂、着色剤とともにワックスを含有させることもできる。
ワックスとしては、特に制限はなく、通常使用されるものを適宜選択して使用することができるが、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、サゾールワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス、酸化ポリエチレンワックス等の脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合体、キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう等の植物系ワックス、みつろう、ラノリン、鯨ろう等の動物系ワックス、オゾケライト、セレシン、ペテロラタム等の鉱物系ワックス、モンタン酸エステルワックス、カスターワックスの等の脂肪酸エステルを主成分とするワックス類。脱酸カルナバワックスの等の脂肪酸エステルを一部又は全部を脱酸化したもの、などが挙げられる。
前記ワックスの例としては、更に、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、あるいは更に直鎖のアルキル基を有する直鎖アルキルカルボン酸類等の飽和直鎖脂肪酸、プランジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸等の不飽和脂肪酸、ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウピルアルコール、セリルアルコール、メシリルアルコール、あるいは長鎖アルキルアルコール等の飽和アルコール、ソルビトール等の多価アルコール、リノール酸アミド、オレフィン酸アミド、ラウリン酸アミド等の脂肪酸アミド、メチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド等の飽和脂肪酸ビスアミド、エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N'−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N'−ジオレイルセパシン酸アミド等の不飽和脂肪酸アミド類、m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N−ジステアリルイソフタル酸アミド等の芳香族系ビスアミド、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸金属塩、脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸等のビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス、ベヘニン酸モノグリセリド等の脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化合物、植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物が挙げられる。
より好適な例としては、オレフィンを高圧下でラジカル重合したポリオレフィン、高分子量ポリオレフィン重合時に得られる低分子量副生成物を精製したポリオレフィン、低圧下でチーグラー触媒、メタロセン触媒の如き触媒を用いて重合したポリオレフィン、放射線、電磁波又は光を利用して重合したポリオレフィン、高分子量ポリオレフィンを熱分解して得られる低分子量ポリオレフィン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィツシャートロプシュワックス、ジントール法、ヒドロコール法、アーゲ法等により合成される合成炭化水素ワックス、炭素数1個の化合物をモノマーとする合成ワックス、水酸基又はカルボキシル基の如き官能基を有する炭化水素系ワックス、炭化水素系ワックスと官能基を有する炭化水素系ワックスとの混合物、これらのワックスを母体としてスチレン、マレイン酸エステル、アクリレート、メタクリレート、無水マレイン酸の如きビニルモノマーでグラフト変性したワックスが挙げられる。
また、これらのワックスを、プレス発汗法、溶剤法、再結晶法、真空蒸留法、超臨界ガス抽出法又は溶液晶析法を用いて分子量分布をシャープにしたものや、低分子量固形脂肪酸、低分子量固形アルコール、低分子量固形化合物、その他の不純物を除去したものも好ましく用いられる。
前記ワックスの融点としては、定着性と耐オフセット性のバランスを取るために、70〜140℃であることが好ましく、70〜120℃であることがより好ましい。70℃未満では耐ブロッキング性が低下することがあり、140℃を超えると耐オフセット効果が発現しにくくなることがある。
また、2種以上の異なる種類のワックスを併用することにより、ワックスの作用である可塑化作用と離型作用を同時に発現させることができる。
可塑化作用を有するワックスの種類としては、例えば、融点の低いワックス、分子の構造上に分岐のあるものや極性基を有する構造のもの、などが挙げられる。
離型作用を有するワックスとしては、融点の高いワックスが挙げられ、その分子の構造としては、直鎖構造のものや、官能基を有さない無極性のものが挙げられる。使用例としては、2種以上の異なるワックスの融点の差が10℃〜100℃のものの組み合わせや、ポリオレフィンとグラフト変性ポリオレフィンの組み合わせ、などが挙げられる。
2種のワックスを選択する際には、同様構造のワックスの場合は、相対的に、融点の低いワックスが可塑化作用を発揮し、融点の高いワックスが離型作用を発揮する。この時、融点の差が10〜100℃の場合に、機能分離が効果的に発現する。10℃未満では機能分離効果が表れにくいことがあり、100℃を超える場合には相互作用による機能の強調が行われにくいことがある。このとき、機能分離効果を発揮しやすくなる傾向があることから、少なくとも一方のワックスの融点が70〜120℃であることが好ましく、70〜100℃であることがより好ましい。
前記ワックスは、相対的に、枝分かれ構造のものや官能基の如き極性基を有するものや主成分とは異なる成分で変性されたものが可塑作用を発揮し、より直鎖構造のものや官能基を有さない無極性のものや未変性のストレートなものが離型作用を発揮する。好ましい組み合わせとしては、エチレンを主成分とするポリエチレンホモポリマー又はコポリマーとエチレン以外のオレフィンを主成分とするポリオレフィンホモポリマー又はコポリマーの組み合わせ、ポリオレフィンとグラフト変成ポリオレフィンの組み合わせ、アルコールワックス、脂肪酸ワックス又はエステルワックスと炭化水素系ワックスの組み合わせ、フイシャートロプシュワックス又はポリオレフィンワックスとパラフィンワックス又はマイクロクリスタルワックスの組み合わせ、フィッシャトロプシュワックスとポルリオレフィンワックスの組み合わせ、パラフィンワックスとマイクロクリスタルワックスの組み合わせ、カルナバワックズ、キャンデリラワックス、ライスワックス又はモンタンワックスと炭化水素系ワックスの組み合わせが挙げられる。
いずれの場合においても、トナー保存性と定着性のバランスをとりやすくなることから、トナーのDSC測定において観測される吸熱ピークにおいて、70〜110℃の領域に最大ピークのピークトップ温度があることが好ましく、70〜110℃の領域に最大ピークを有しているのがより好ましい。
前記ワックスの総含有量としては、結着樹脂100質量部に対し、0.2〜20質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましい。
本発明では、DSCにおいて測定されるワックスの吸熱ピークの最大ピークのピークトップの温度をもってワックスの融点とする。
前記ワックス又はトナーのDSC測定機器としては、高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計で測定することが好ましい。測定方法としては、ASTM D3418−82に準じて行う。本発明に用いられるDSC曲線は、1回昇温、降温させ前履歴を取った後、温度速度10℃/minで、昇温させた時に測定されるものを用いる。
<流動性向上剤>
本発明に係るトナーには、流動性向上剤を添加してもよい。該流動性向上剤は、トナー表面に添加することにより、トナーの流動性を改善(流動しやすくなる)するものである。
前記流動性向上剤としては、例えば、カーボンブラック、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末の如きフッ素系樹脂粉末、湿式製法シリカ、乾式製法シリカの如き微粉末シリカ、微粉未酸化チタン、微粉未アルミナ、それらをシランカップリング剤、チタンカップリング剤若しくはシリコーンオイルにより表面処理を施した処理シリカ,処理酸化チタン,処理アルミナ、などが挙げられる。これらの中でも、微粉末シリカ、微粉未酸化チタン、微粉未アルミナが好ましく、また、これらをシランカップリング剤やシリコーンオイルにより表面処理を施した処理シリカが更に好ましい。
前記流動性向上剤の粒径としては、平均一次粒径として、0.001〜2μmであることが好ましく、0.002〜0.2μmであることがより好ましい。
前記微粉末シリカは、ケイ素ハロゲン化含物の気相酸化により生成された微粉体であり、いわゆる乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称されるものである。
ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成された市販のシリカ微粉体としては、例えば、AEROSIL(日本アエロジル社商品名、以下同じ)−130、−300、−380、−TT600、−MOX170、−MOX80、−COK84:Ca−O−SiL(CABOT社商品名)−M−5、−MS−7、−MS−75、−HS−5、−EH−5、Wacker HDK(WACKER−CHEMIE社商品名)−N20 V15、−N20E、−T30、−T40:D−CFineSi1ica(ダウコーニング社商品名):Franso1(Fransi1社商品名)、などが挙げられる。
さらには、ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成されたシリカ微粉体を疎水化処理した処理シリカ微粉体がより好ましい。処理シリカ微粉体において、メタノール滴定試験によって測定された疎水化度が好ましくは30〜80%の値を示すようにシリカ微粉体を処理したものが特に好ましい。疎水化は、シリカ微粉体と反応あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物等で化学的あるいは物理的に処理することによって付与される。好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成されたシリカ微粉体を有機ケ
素化合物で処理する方法がよい。
有機ケイ素化合物としては、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、ビニルメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ジメチルビニルクロロシラン、ジビニルクロロシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、へキサメチルジシラン、トリメチルシラン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、アリルジメチルクロロシラン、アリルフェニルジクロロシラン、ベンジルジメチルクロロシラン、ブロモメチルジメチルクロロシラン、α−クロルエチルトリクロロシラン、β−クロロエチルトリクロロシラン、クロロメチルジメチルクロロシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、へキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフエニルテトラメチルジシロキサン及び1分子当り2から12個のシロキサン単位を有し、未端に位置する単位にそれぞれSiに結合した水酸基を0〜1個含有するジメチルポリシロキサン等がある。更に、ジメチルシリコーンオイルの如きシリコーンオイルが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
流動性向上剤の個数平均粒径としては、5〜100nmになるものが好ましく、5〜50nmになるものがより好ましい。
BET法で測定した窒素吸着による比表面積としては、30m/g以上が好ましく、60〜400m/gがより好ましい。 表面処理された微粉体としては、20m2/g以上が好ましく、40〜300m2/gがより好ましい。
これらの微粉体の適用量としては、トナー粒子100質量部に対して0.03〜8質量部が好ましい。
本発明に係るトナーには、他の添加剤として、静電潜像担持体・キャリアーの保護、クリーニング性の向上、熱特性・電気特性・物理特性の調整、抵抗調整、軟化点調整、定着率向上等を目的として、各種金属石けん、フッ素系界面活性剤、フタル酸ジオクチルや、導電性付与剤として酸化スズ、酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化アンチモン等や、酸化チタン、酸化アルミニウム、アルミナ等の無機微粉体などを必要に応じて添加することができる。これらの無機微粉体は、必要に応じて疎水化してもよい。また、ポリテトラフルオロエチレン、ステアリン酸亜鉛、ポリフッ化ビニリデン等の滑剤、酸化セシウム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウム等の研磨剤、ケーキング防止剤、更に、トナー粒子と逆極性の白色微粒子及び黒色微粒子とを、現像性向上剤として少量用いることもできる。 これらの添加剤は、帯電量コントロール等の目的でシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシランカップリング剤、その他の有機ケイ素化合物等の処理剤、又は種々の処理剤で処理することも好ましい。
現像剤を調製する際には、現像剤の流動性や保存性、現像性、転写性を高めるために、先に挙げた疎水性シリカ微粉末等の無機微粒子を添加混合してもよい。外添剤の混合は、一般の粉体の混合機を適宜選択して使用することができるが、ジャケット等を装備して、内部の温度を調節できることが好ましい。外添剤に与える負荷の履歴を変えるには、途中または漸次外添剤を加えていけばよいし、混合機の回転数、転動速度、時間、温度などを変化させてもよく、はじめに強い負荷を、次に比較的弱い負荷を与えても良いし、その逆でも良い。
使用できる混合機の例としては、例えば、V型混合機、ロッキングミキサー、レーディゲミキサー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー、などが挙げられる。
得られたトナーの形状をさらに調節する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、結着樹脂、着色剤からなるトナー材料を溶融混練後、微粉砕したものをハイブリタイザー、メカノフュージョン等を用いて、機械的に形状を調節する方法や、いわゆるスプレードライ法と呼ばれるトナー材料をトナーバインダーが可溶な溶剤に溶解分散後、スプレードライ装置を用いて脱溶剤化して球形トナーを得る方法、水系媒体中で加熱することにより球形化する方法、などが挙げられる。
前記外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。
前記無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、などを挙げることができる。
前記無機微粒子の一次粒子径は、5mμ〜2μmであることが好ましく、5mμ〜500mμであることがより好ましい。
前記BET法による比表面積は、20〜500m/gであることが好ましい。
前記無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5質量%であることが好ましく、0.01〜2.0質量%であることがより好ましい。
この他、高分子系微粒子たとえばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
このような外添剤は、表面処理剤により、疎水性を上げ、高湿度下においても外添剤自身の劣化を防止することができる。
前記表面処理剤としては、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル、などが好適に挙げられる。
前記無機微粒子の一次粒子径としては、5mμ〜2μmであることが好ましく、5mμ〜500mμであることがより好ましい。また、BET法による比表面積としては、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合としては、トナーの0.01〜5重量%であることが好ましく、0.01〜2.0重量%であることがより好ましい。
静電潜像担持体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するためのクリーニング性向上剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩、ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合によって製造されたポリマー微粒子、などを挙げることかできる。ポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、体積平均粒径が0.01から1μmのものが好ましい。
本発明に係るトナーを用いた現像方法は、従来の電子写真法に使用する静電潜像担持体が全て使用できるが、例えば、有機静電潜像担持体、非晶質シリカ静電潜像担持体、セレン静電潜像担持体、酸化亜鉛静電潜像担持体、などが好適に使用可能である。
次に、この実施形態における具体的な実施例について説明する。なお、本発明は、下記実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
−着色剤分散液の調製−
先ず、着色剤としての、カーボンブラックの分散液を調製した。
カーボンブラック(Regal400;Cabot社製)17質量部、顔料分散剤3質量部を、酢酸エチル80質量部に、攪拌羽を有するミキサーを使用し、一次分散させた。該顔料分散剤としては、アジスパーPB821(味の素ファインテクノ社製)を使用した。得られた一次分散液を、ダイノーミルを用いて強力なせん断力により細かく分散し、5μm以上の凝集体を完全に除去した二次分散液を調製した。
−ワックス分散液の調整−
次にワックス分散液を調整した。
カルナバワックス18質量部、ワックス分散剤2質量部を、酢酸エチル80質量部に、攪拌羽を有するミキサーを使用し、一次分散させた。この一次分散液を攪拌しながら80℃まで昇温しカルナバワックスを溶解した後、室温まで液温を下げ最大径が3μm以下となるようワックス粒子を析出させた。ワックス分散剤としては、ポリエチレンワックスにスチレン−アクリル酸ブチル共重合体をグラフト化したものを使用した。得られた分散液を、更にダイノーミルを用いて強力なせん断力により細かく分散し、最大径が1μm以下になるよう調整した。
−トナー組成分散液の調製−
次に、結着樹脂としての樹脂、上記着色剤分散液及び上記ワックス分散液を添加した下記組成からなるトナー組成分散液を調製した。
結着樹脂としてのポリエステル樹脂100質量部、前記着色剤分散液30質量部、ワックス分散液30質量部を、酢酸エチル840質量部を、攪拌羽を有するミキサーを使用して10分間攪拌を行い、均一に分散させた。溶媒希釈によるショックで顔料やワックス粒子が凝集することはなかった。
−トナーの作製−
得られた分散液500mlを、前述した図2に示したトナー製造装置の液滴化手段11のノズル15に供給した。使用した吐出板(以下、「ノズルプレート」とも称する。)16は、外径15.0mm、厚み20μmのニッケル板に、真円形状の直径10μmの吐出孔(ノズル)15を、電鋳法による加工で作製した。吐出孔は各吐出孔間の距離が100μmピッチとなるように千鳥格子状に、吐出板16中心の約5mmφの範囲にのみ設けた。この場合の計算上の有効吐出孔数は1000個となる。
分散液調製後、以下のようなトナー作製条件で、液滴を吐出させた後、該液滴を乾燥固化することにより、トナー母体粒子を作製した。
〔トナー作製条件〕
分散液比重 :ρ=1.1888g/cm
乾燥気流速度 :乾燥窒素 5.0m/s
装置内温度 :27〜28℃
露点温度 :−20℃
ノズル振動数 :98kHz
印加電圧サイン波ピーク値:15.0V
超音波室振動数 :60kHz
超音波室印加電圧サイン波ピーク値:150V
なお、「ノズル振動数」とは、「吐出板16の振動数」の意味である。この条件で、トナー組成液はノズル目詰まりを生じる(閉塞する)ことなく、安定的に吐出された。吐出量はトナー組成液基準で5g/分であった。乾燥後のトナー基準では約0.5g/分である。
乾燥固化したトナー粒子は、軟X線照射による除電をして、1μmの細孔を有するフィルターで吸引捕集した。捕集した粒子の粒度捕集した粒子の粒度分布をフロー式粒子像解析装置(FPIA−2000)で下記に示す測定条件において測定したところ、重量平均粒径(D4)は5.8μm、個数平均粒径(Dn)が4.9μmであり、D4/Dnが1.18のトナー母体粒子が得られた。
吐出の安定性について試験したところ、48時間の連続稼動させたときの吐出量の変動は初期の0.5g/分で変動なかった。
フロー式粒子像分析装置(Flow Particle Image Analyzer)を使用した測定方法に関して以下に説明する。トナー、トナー粒子及び外添剤のフロー式粒子像分析装置による測定は、例えば、東亜医用電子社(株)製フロー式粒子像分析装置FPIA−2000を用いて測定することができる。
測定は、フィルターを通して微細なごみを取り除き、その結果として10−3cmの水中に測定範囲(例えば、円相当径0.60μm以上159.21μm未満)の粒子数が20個以下の水10ml中にノニオン系界面活性剤(好ましくは和光純薬社製コンタミノンN)を数滴加え、更に、測定試料を5mg加え、超音波分散器STM社製UH−50で20kHz,50W/10cm3の条件で1分間分散処理を行い、さらに、合計5分間の分散処理を行い測定試料の粒子濃度が4000〜8000個/10−3cm(測定円相当径範囲の粒子を対象として)の試料分散液を用いて、0.60μm以上159.21μm未満の円相当径を有する粒子の粒度分布を測定する。
試料分散液は、フラットで偏平な透明フローセル(厚み約200μm)の流路(流れ方向に沿って広がっている)を通過させる。フローセルの厚みに対して交差して通過する光路を形成するために、ストロボとCCDカメラが、フローセルに対して、相互に反対側に位置するように装着される。試料分散液が流れている間に、ストロボ光がフローセルを流れている粒子の画像を得るために1/30秒間隔で照射され、その結果、それぞれの粒子は、フローセルに平行な一定範囲を有する2次元画像として撮影される。それぞれの粒子の2次元画像の面積から、同一の面積を有する円の直径を円相当径として算出する。
約1分間で、1200個以上の粒子の円相当径を測定することができ、円相当径分布に基づく数及び規定された円相当径を有する粒子の割合(個数%)を測定できる。結果(頻度%及び累積%)は、表1に示す通り、0.06−400μmの範囲を226チャンネル(1オクターブに対し30チャンネルに分割)に分割して得ることができる。実際の測定では、円相当径が0.60μm以上159.21μm未満の範囲で粒子の測定を行う。
48時間連続吐出した後、液室12内のトナー組成液を取り出し、固形分散物の粒径測定を行った。固形分散物の粒径測定は日機装社製ナノトラックNPA150で測定した。この測定機は液中の固形分散物をレーザードップラー法にて粒径分布を測定することができる。その結果をトナー組成液作成時のデータと比較した(図6参照)。
固形成分の粒径分布は初期状態とほとんど変わらない状態を維持しており、本発明の目的にかなったものであった。
また48時間連続駆動後に捕集した粒子の粒度捕集した粒子の粒度分布をフロー式粒子像解析装置(FPIA−2000)で測定したところ、重量平均粒径(D4)は5.8μm、個数平均粒径(Dn)が4.9μmであり、D4/Dnが1.18のトナー母体粒子が得られていることを確認でき、初期の粒径分布を維持できていることを確認した。
(実施例2)
実施例で使用した分散液を、前述した図4に示すトナー製造装置の液滴化手段11のノズル15に供給し、以下のようなトナー作製条件で、液滴を吐出させた後、該液滴を乾燥固化することにより、トナー母体粒子を作製した。
〔トナー作製条件〕
分散液比重 :ρ=1.1888g/cm
乾燥気流速度 :乾燥窒素 5.0m/s
装置内温度 :27〜28℃
露点温度 :−20℃
ノズル振動数 :98kHz
印加電圧サイン波ピーク値:15.0V
シュラウド気流速度:乾燥窒素 20.0m/s
この条件で、トナー組成液は当初1時間の間、ノズル目詰まりを生じる(閉塞する)ことなく、安定的に吐出された。吐出量はトナー組成液基準で5g/分であった。乾燥後のトナー基準では約0.5g/分である。
乾燥固化したトナー粒子は、軟X線照射による除電をして、1μmの細孔を有するフィルターで吸引捕集した。捕集した粒子の粒度捕集した粒子の粒度分布をフロー式粒子像解析装置(FPIA−2000)で下記に示す測定条件において測定したところ、重量平均粒径(D4)は5.2μm、個数平均粒径(Dn)が4.9μmであり、D4/Dnが1.06のトナー母体粒子が得られた。
48時間連続吐出した後、液室12内のトナー組成液を取り出し、固形分散物の粒径測定を行った。固形分散物の粒径測定は日機装社製ナノトラックNPA150で測定した。固形成分の粒径分布は実施例1と同様に初期状態とほとんど変わらない状態を維持しており、本発明の目的にかなったものであった。
48時間駆動後に得られたトナーの重量平均粒径(D4)は5.2μm、個数平均粒径(Dn)が4.9μmであり、D4/Dnが1.06であり、初期の粒径分布を維持できていることを確認した。
(比較例1)
実施例で使用した分散液を、前述した図1に示すトナー製造装置の液滴化手段11のノズル15に供給し、以下のようなトナー作製条件で、液滴を吐出させた後、該液滴を乾燥固化することにより、トナー母体粒子を作製した。なお、本比較例で使用するトナー製造装置は本発明の特徴である超音波室を持たないものである。
〔トナー作製条件〕
分散液比重 :ρ=1.1888g/cm
乾燥気流速度 :乾燥窒素 5.0m/s
装置内温度 :27〜28℃
露点温度 :−20℃
ノズル振動数 :98kHz
印加電圧サイン波ピーク値:15.0V
この条件で、トナー組成液は当初1時間の間、ノズル目詰まりを生じる(閉塞する)ことなく、安定的に吐出された。吐出量はトナー組成液基準で5g/分であった。乾燥後のトナー基準では約0.5g/分である。
乾燥固化したトナー粒子は、軟X線照射による除電をして、1μmの細孔を有するフィルターで吸引捕集した。捕集した粒子の粒度捕集した粒子の粒度分布をフロー式粒子像解析装置(FPIA−2000)で下記に示す測定条件において測定したところ、重量平均粒径(D4)は5.8μm、個数平均粒径(Dn)が4.9μmであり、D4/Dnが1.18のトナー母体粒子が得られた。
吐出の安定性について試験したところ、48時間の連続稼動させたときの吐出量の変動は初期の0.5g/分に対し、0.3g/分まで低下していた。
実施例と同様に48時間連続吐出した後、液室12内のトナー組成液を取り出し、固形分散物の粒径測定を行った。その結果をトナー組成液作成時のデータと比較した(図7参照)
固形成分の粒径分布は変動しており、粒径の大きな成分が増加していた。ノズル径は10μmの設計であるが、比較的ノズル径に近い粒径の固形分散物が増加したため、ノズル詰まりによって、吐出量が減少したと考えられる。
また、実施例と同様に48時間駆動後に得られたトナーの重量平均粒径(D4)は5.6μm、個数平均粒径(Dn)が4.5μmであり、D4/Dnが1.24であった。吐出量の不安定化と共にトナーの粒度分布がやや悪化した。
このように、本発明に係るトナーの製造方法、及びそれにより製造されたトナーは、トナーを効率よく生産することができ、電子写真、静電記録、静電印刷等に於ける静電荷像を現像するための現像剤に使用可能である。
本発明のトナーの製造方法によれば、トナーの吐出性能を長時間一定とすることができ、また、単分散に近い粒径分布のトナーであって、流動性や帯電特性といったトナーに求められる多くの特性値において、これまでの製造方法にみられた粒子による変動の幅が全くないか非常に少ないトナーを製造することができるので、電子写真記録方法に基づく複写機、プリンター、ファックス、およびそれらの複合機に使用される電子写真用トナーの製法として好適である。
1 トナー製造装置
2 液滴噴射ユニット
2a ヘッド
3 粒子形成部
4 トナー捕集部
5 トナー貯留部
6 原料収容部
7 送液管
8 搬送気流
9 排液管
10 トナー組成液(材料液)
11 液滴化手段
12 貯留部
13 液室(容器)
13a 円柱状部材
14 供給路
15 ノズル
16 吐出板
17 振動手段
18 チャンバー部
20 液供給孔
21 排出孔
23 液滴
23a 液滴の流れ
30 シュラウド部
30a 開口部
30b 壁
30c 壁
30d 底部
30e テーパー
31 蓋部
32 バルブ
40 クリーニング手段
42 アーム制御装置
51 振動子
52 配管
53 脱気孔
54 超音波液室
91 吹出し用パイプ
92 誘導管
93 噴出口
95 搬送気流
96 気流
PG1 圧力計
PG2 圧力計
100 ポンプ
101 超音波室
特開平7−152202号公報 特開昭57−201248号公報 特許第3786034号公報 特許第3786035号公報 特開2006−293320号公報 特開2003−248339号公報 特許第3874082号公報 特開2006−077166号広報

Claims (7)

  1. 少なくとも結着樹脂及び着色剤からなるトナー材料を溶媒に溶解または分散させたトナー組成液を、液室に導入し、液室の一つの面に設けられた、複数の孔を有する吐出板から該トナー組成液を液滴として吐出した後、乾燥、固化させてトナーを得るトナーの製造方法において、前記液室への導入前に前記材料液を超音波振動させる工程を有し、該工程において入力する振動周波数あるいは波形が前記液滴吐出の際に入力する周波数、あるいは波形と同一のものであることを特徴とするトナーの製造方法。
  2. 前記液室内の吐出板に対向する側に、液に振動を与える液振動手段を設け、該振動手段により前記材料液を吐出板から押し出し、次に吸引し、これを繰り返すことにより、液滴を吐出することを特徴とする請求項1記載のトナーの製造方法。
  3. 前記吐出板を吐出板振動手段により振動させることにより、前記液滴を吐出させることを特徴とする請求項1記載のトナー製造方法。
  4. 前記吐出板振動手段が吐出板の外側面に接着された円環状の圧電素子からなる振動リングであることを特徴とする請求項3記載のトナー製造方法。
  5. 前記液振動手段または吐出板振動手段が圧電素子であり、前記吐出板からの液滴の吐出条件を該素子に印加する電圧によって制御することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のトナー製造方法。
  6. 前記液振動手段または吐出板振動手段が圧電素子であり、前記吐出板からの液滴の吐出条件を該素子に印加する電圧の周波数によって制御することを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のトナー製造方法。
  7. 前記吐出板から前記材料液を液滴として吐出した後、搬送気流により、液滴の落下速度を増減させることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のトナーの製造方法。
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