JP5363172B2 - 光ファイバ - Google Patents

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Description

本発明は光ファイバに関する。
紫外線は、可視光や近紫外線光に比べて波長が短く、エネルギー密度が高いという特徴から、半導体プロセス、電子部品の微細加工、医療分野など幅広く利用されている。これらの用途における紫外線の発生光源としては、例えば、水銀ランプ、水銀キセノンランプ、エキシマレーザーが用いられる。また、紫外線を伝送する光デバイスとしては石英製の光ファイバが用いられる。
ところで、石英製の光ファイバで紫外線を伝送する場合、紫外線伝送により高いエネルギー準位まで励起された電子と酸素イオンに結合することができなかった結晶欠陥との相互作用によってSiとOとの結合が切断されて紫外線吸収端が形成され、それによって紫外線の透過率が経時的に劣化することが知られている。また、かかる問題は、原子力発電所で使用されているイメージガイドファイバのように、放射線の環境下で石英製の光ファイバを使用しても同様の現象が生じることが知られている。
そこで、この問題を解消乃至軽減すべく、光ファイバ中に水素或いはフッ素をドープし酸素欠陥を修復する技術が知られている。光ファイバに水素をドープする方法としては、高圧水素処理装置を用いて光ファイバを高温高圧の水素雰囲気に暴露するものが挙げられる。また、特許文献1には、光ファイバの外周を水素拡散防止層で被覆し、光ファイバ中にドープした水素が経時的に外部に抜け出るのを抑制することが開示されている。
特開2003−321248号公報
本発明の課題は、光ファイバ中にドープされた水素が経時的に外部に抜け出るのを抑制することである。
本発明は、コアとそれを囲うように設けられたクラッドとを備えた紫外線伝送用途又は放射線環境下に暴露される用途に用いられる光ファイバであって、
上記コアは、水素及び/又はフッ素がドープされた石英で形成されており、
上記クラッドは、上記コアよりも低屈折率である内側の中実の第1クラッドと、該第1クラッドよりも高屈折率である外側の第2クラッドと、を含み、
上記第2クラッドには、上記コアを囲うと共に複数層を構成するように配設され、各々、該コアに沿って延びる複数の中空部が形成され、該複数の中空部には、水素、酸素、及びフッ素のうち少なくとも一種を含むガスが封入されている
本発明によれば、水素及び/又はフッ素がドープされたコアを囲うクラッドにコアを囲うように複数の中空部が配設されているので、それらの中空部が障壁となってコアにドープされた水素が経時的に外部に抜け出るのを抑制することができる。
実施形態1に係る光ファイバの斜視図である。 (a)〜(e)は実施形態1に係る光ファイバの製造方法を示す説明図である。 実施形態2に係る光ファイバの斜視図である。 実施形態3に係る光ファイバの斜視図である。 実施形態4に係る光ファイバの斜視図である。 (a)〜(d)はその他の実施形態に係る光ファイバの斜視図である。 その他の実施形態に係る光ファイバの製造方法を示す説明図である。
以下、実施形態について図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1は実施形態1に係る光ファイバ心線10を示す。この実施形態1に係る光ファイバ心線10は、例えば、複数本が束ねられたバンドルとされて紫外線伝送用ライトガイド或いは放射線環境下に暴露されるイメージガイドとして用いられるものである。なお、紫外線とは、波長が170〜350nmの光であり、具体的には、波長337nmのNエキシマレーザー、波長308nmのXeClエキシマレーザー、波長248nmのKrFエキシマレーザー、波長222nmのKrClエキシマレーザー、波長193nmのArFエキシマレーザー、波長172nmのXeエキシマレーザー、波長265nmのNd:YAG第4高調波レーザー、波長212nmのNd:YAG第5高調波レーザーが挙げられる。
実施形態1に係る光ファイバ心線10は、石英製の光ファイバFが樹脂製の被覆層14で被覆された構成を有する。この光ファイバ心線10は、例えば、心線長が1〜10m、及び心線径が0.4〜2.0mmである。
光ファイバFは、コア11とそれを囲うように設けられた第1クラッド12とそれをさらに囲うように設けられた第2クラッド13とを有する。光ファイバFのファイバ径は例えば0.2〜1.0mmである。
コア11は、水素及び/又はフッ素がドープされた石英で形成されている。従って、コア11には、水素のみがドープされていてもよく、また、フッ素のみがドープされていてもよく、さらに、水素及びフッ素の両方がドープされていてもよい。水素の濃度は1.6×1017〜9.8×1017分子/cmであることが好ましく、1.8×1017〜9.5×1017分子/cmであることがより好ましい。水素濃度を定量するOH基濃度としては400〜2000ppm(質量分率、以下同じ)であることが好ましく、500〜1200ppmであることがより好ましい。フッ素の濃度は500〜2000ppmであることが好ましい。特に、放射線環境下で使用される場合には、放射線耐性はフッ素濃度に大きく影響されるため、水素ドープよりもフッ素ドープが好ましく、その際も、フッ素濃度は500〜2000ppmであることが好ましい。コア11には、その他に、例えば、Pが500〜10000ppm、BFが500〜40000ppm、Geが500〜20000ppm、Alが10000〜40000ppm、Erが100〜10000ppm等ドープされていてもよい。但し、放射線環境下で使用される場合には、放射線特性を悪化させることからコア11にはClが含まれないことが好ましい。コア径は例えば50〜400μmである。
第1クラッド12は、コア11よりも低屈折率の石英材料、例えば、FやBFがドープされた石英で中実に形成されている。F或いはBFの濃度は、コア11との屈折率差が1〜1.2%程度となって、コア11のNAが0.2〜0.23となるように、30000〜50000ppmであることが好ましく、40000〜45000ppmであることがより好ましい。第1クラッド12の層厚さは例えば55〜440μmである。
第2クラッド13は、純粋石英で形成されていてもよいが、水素がドープされた石英で形成されていることが好ましい。第2クラッド13の層厚さは例えば125〜500μmである。
第2クラッド13には、各々、コア11に沿って延び、そのコア11を囲うように配設された複数の中空部15が形成されており、それらがコア11を囲う単一層を構成している。複数の中空部15の大きさは均一であってもよく、また、不均一であってもよい。複数の中空部15は、相互に均等に離間して設けられていてもよく、また、相互に不均等に離間して設けられていてもよい。中空部15は、例えば、数が80〜150個であり、内径が10〜40μm、肉厚は0.1〜10μmである。NAを大きくし伝播特性を高めるためには、この内径は大きく、肉厚は薄いことが好ましい。
このように第2クラッド13にコア11を囲うように複数の中空部15が配設されていることにより、これらの中空部15が障壁となってコア11にドープされた水素及び/又はフッ素が経時的に外部に抜け出るのを抑制することができる。そして、その結果、水素(特に紫外線伝送用途)或いはフッ素(特に放射線環境下使用用途)による酸素欠陥の修復が適正になされ、透過率の経時的な劣化を小さくすることができる。また、中空部15によりコア11を伝送する光の漏れを抑制することができ、そのため漏れ光による樹脂製の被覆層14の劣化を抑えることができる。
中空部15は、両端が封止されて、内部に酸素、水素、及びフッ素のうち少なくとも一種を含むガスが封入されていてもよい。この中空部15に封入された酸素、水素、或いはフッ素による酸素欠陥の修復を期待することができる。封入ガスの圧力は90〜200kPaであることが好ましく、110〜130Paであることがより好ましい。封入ガス中の酸素の分圧は、その0〜20%であることが好ましく、2〜10%であることがより好ましい。封入ガス中の水素の分圧は、その80〜100%であることが好ましく、90〜98%であることがより好ましい。封入ガス中のフッ素の分圧は、その0〜20%であることが好ましく、2〜10%であることがより好ましい。
被覆層14は、例えば、フッ素樹脂で形成されている。被覆層14の層厚さは例えば0.1〜0.5mmである。
次に、実施形態1に係る光ファイバ心線10の製造方法の一例について説明する。
まず、図2(a)に示すように、旋盤に取り付けた石英パイプ30に5〜10L/minの流量で酸素を流しながら外側から火炎を当てて1200〜1400℃で空焼きを行った後、0.04〜0.1L/minの流量で塩素を流して1000〜1200℃で洗浄する。石英パイプ30は、例えば、長さが400〜800mm、外径が28〜34mm、及び肉厚が1.5〜4.0mmである。石英パイプ30は、結晶性を損なわない範囲でOH基濃度が高いことが好ましく、OH基濃度が500〜1200ppmであることが好ましい。なお、石英パイプ30へのOH基のドープは高温高圧電気炉を用いて行うことができる。
次いで、図2(b)に示すように、MCVD(Modified Chemical Vapor Deposition )法により、石英パイプ30に、0.5〜1L/minの流量でSiCl、0.4〜0.8L/minの流量でキャリアガス(He)、0.4〜1.0L/minの流量で酸素、及び0.1〜0.5L/minの流量で水素を流しながら外側から火炎を当てて1600〜1750℃で内部にコア形成部31を堆積させると共にそれを透明化する。このとき、コア11のNA制御のために同時にGeClやAlClを流してもよい。
次いで、外周の石英パイプ30の部分を研削して除去し、図2(c)に示すように、OVD(Outside Vapor Deposition)法により、コア形成部31を芯材として外周に材料ガスを含有する火炎を当てて1500〜1600℃でFやBFがドープされた石英の第1クラッド形成部32を堆積させると共にそれを透明化する。このとき、ロッド状のコア形成部31及び第1クラッド形成部32の一体物が形成されるが、その外径は17〜20mmである。
続いて、図2(d)に示すように、石英製の第2クラッド形成パイプ33に、ロッド状のコア形成部31及び第1クラッド形成部32の一体物を同軸に挿入すると共に、それらの間隙に中空部15を形成するための石英キャピラリ35を充填し、それをファイバ母材40とする。第2クラッド形成パイプ33は、例えば、長さが350〜500mm、外径が26〜29mm、及び肉厚が5〜6mmである。石英キャピラリ35は、例えば、長さが350〜500mm、外径が0.5〜0.8mm、及び肉厚が40〜50μmである。第2クラッド形成パイプ33及び石英キャピラリ35は、いずれも純粋石英で形成されていてもよいが、水素がドープされた石英で形成されていることが好ましい。それらは、結晶性を損なわない範囲でOH基濃度が高いことが好ましく、OH基濃度が500〜1200ppmであることが好ましい。なお、それらへのOH基のドープは高温高圧電気炉を用いて行うことができる。
そして、図2(e)に示すように、ファイバ母材40を線引き機50にセットし、炉内温度を2030〜2100℃及び線引き速度を8〜10m/sとして光ファイバFを線引きし、それをフッ素樹脂浴に通すことにより被覆層14を設けて光ファイバ心線10を得る。このとき、線引き中に石英キャピラリ35内の圧力が高まるようにガスを封入して両端を封止しておいてもよい。また、石英キャピラリ35に継続してガスを流入させてもよい。ガスの圧力は105〜150kPaであることが好ましく、110〜120kPaであることがより好ましい。ガスは酸素及び水素のうち少なくとも一方を含むことが好ましい。その場合、ガス中の酸素の分圧は、その10〜40%であることが好ましく、15〜20%であることがより好ましい。ガス中の水素の分圧は、その60〜90%であることが好ましく、80〜85%であることがより好ましい。さらに、線引き加工の周辺雰囲気を酸素及び水素のうち少なくとも一方を含む雰囲気とすることが好ましい。その場合、酸素の分圧は10〜40%であることが好ましく、15〜20%であることがより好ましい。水素の分圧は60〜90%であることが好ましく、80〜85%であることがより好ましい。なお、高温で線引き加工を行った場合には、水素が抜けやすくなることから、線引き路から一定の距離をおいて第2の炉を設け、そこで600〜900℃で加熱することにより水素が抜けるのを抑制してもよい。
(実施形態2)
図3は実施形態2に係る光ファイバ心線20を示す。この実施形態2に係る光ファイバ心線20も、例えば、複数本が束ねられたバンドルとされて紫外線伝送用ライトガイド或いは放射線環境下に暴露されるイメージガイドとして用いられるものである。
実施形態2に係る光ファイバ心線20では、光ファイバFは、コア21とそれを囲うように設けられたクラッド23とを有する。光ファイバFのファイバ径は例えば0.2〜1.0mmである。
コア21は、水素及び/又はフッ素がドープされた石英で形成されている。従って、コア21には、水素のみがドープされていてもよく、また、フッ素のみがドープされていてもよく、さらに、水素及びフッ素の両方がドープされていてもよい。水素の濃度は1.6×1017〜9.8×1017分子/cmであることが好ましく、1.8×1017〜9.5×1017分子/cmであることがより好ましい。水素濃度を定量するOH基濃度としては400〜2000ppmであることが好ましく、500〜1200ppmであることがより好ましい。フッ素の濃度は500〜2000ppmであることが好ましい。特に、放射線環境下で使用される場合には、放射線耐性はフッ素濃度に大きく影響されるため、水素ドープよりもフッ素ドープが好ましく、その際も、フッ素濃度は500〜2000ppmであることが好ましい。コア21には、その他に、例えば、Pが500〜10000ppm、BFが500〜40000ppm、Geが500〜20000ppm、Alが500〜40000ppm、Erが100〜10000ppm等ドープされていてもよい。但し、放射線環境下で使用される場合には、放射線特性を悪化させることからコア21にはClが含まれないことが好ましい。コア径は例えば50〜400μmである。
クラッド23は、純粋石英で形成されていてもよいが、水素がドープされた石英で形成されていることが好ましい。クラッド23の層厚さは例えば125〜500μmである。
クラッド23には、各々、コア21に沿って延び、そのコア21を囲うように配設された複数の中空部25が形成されており、それらがコア21を囲う単一層を構成している。複数の中空部25の大きさは均一であってもよく、また、不均一であってもよい。複数の中空部25は、相互に均等に離間して設けられていてもよく、また、相互に不均等に離間して設けられていてもよい。中空部25は、例えば、数が80〜150個であり、内径が10〜40μm、肉厚は0.1〜1.0μmである。NAを大きくし伝播特性を高めるためには、この内径は大きく、肉厚は薄いことが好ましい。
この実施形態2に係る光ファイバ心線20は、上記実施形態1に係る光ファイバ心線10の製造方法において、母材作成時に第1クラッド形成部32の堆積を行わないことにより製造することができる。
この実施形態2に係る光ファイバ心線20では、コア21の直ぐ外側に中空部25が設けられているので、中空部25による水素が経時的に外部に抜け出るのを抑制する効果及びコア21を伝送する光の漏れを抑制する効果をより顕著に得ることができる。また、実施形態1に係る光ファイバ心線10のような第1クラッド12を形成しないので、その点でコストが低くなる。
その他の構成、及び作用効果は実施形態1と同一である。
(実施形態3)
図4は実施形態3に係る光ファイバ心線10を示す。この実施形態3に係る光ファイバ心線10も、例えば、複数本が束ねられたバンドルとされて紫外線伝送用ライトガイド或いは放射線環境下に暴露されるイメージガイドとして用いられるものである。なお、実施形態1と同一名称の部分は実施形態1と同一符号で示す。
実施形態3に係る光ファイバ心線10では、実施形態1に係る光ファイバ心線10に対比して、第2クラッド12に、各々、コア11に沿って延び、そのコア11を囲うように配設された複数の中空部15が形成されており、それらがコア11を囲う複数層を構成している。例えば、図4では二層の中空部15が設けられているが、内側層と外側層とで中空部15の数は同一であってもよく、また、内側層の中空部15の数が外側層の中空部15の数よりも多くてもよく、さらに、内側層の中空部15の数が外側層の中空部15の数よりも少なくてもよい。内側層及び外側層のそれぞれの層の中空部15の大きさは均一であってもよく、また、不均一であってもよい。内側層と外側層とで中空部15の大きさは同一であってもよく、また、異なっていてもよい。内側層及び外側層のそれぞれの層の中空部15は、相互に均等に離間して設けられていてもよく、また、相互に不均等に離間して設けられていてもよい。内側層の中空部15は、例えば、数が80〜150個であり、内径が10〜40μmである。外側層の中空部15は、例えば、数が80〜150個であり、内径が10〜40μmである。
この実施形態3に係る光ファイバ心線10では、中空部15が周期性を持つ複数層に設けられ、フォトニック結晶特性を持たせることにより、中空部15による水素が経時的に外部に抜け出るのを抑制する効果及びコア11を伝送する光の漏れを抑制する効果をより顕著に得ることができる。かかる観点からは、中空部15間の距離が伝送光の波長の半分以下であることが好ましい。
その他の構成、及び作用効果は実施形態1と同一である。
(実施形態4)
図5は実施形態4に係る光ファイバ心線20を示す。この実施形態4に係る光ファイバ心線20も、例えば、複数本が束ねられたバンドルとされて紫外線伝送用ライトガイド或いは放射線環境下に暴露されるイメージガイドとして用いられるものである。なお、実施形態2と同一名称の部分は実施形態2と同一符号で示す。
実施形態4に係る光ファイバ心線20では、実施形態2に係る光ファイバ心線20に対比して、クラッド23に、各々、コア21に沿って延び、そのコア21を囲うように配設された複数の中空部25が形成されており、それらがコア21を囲う複数層を構成している。例えば、図5では二層の中空部25が設けられているが、内側層と外側層とで中空部25の数は同一であってもよく、また、内側層の中空部25の数が外側層の中空部25の数よりも多くてもよく、さらに、内側層の中空部25の数が外側層の中空部25の数よりも少なくてもよい。内側層及び外側層のそれぞれの層の中空部25の大きさは均一であってもよく、また、不均一であってもよい。内側層と外側層とで中空部25の大きさは同一であってもよく、また、異なっていてもよい。内側層及び外側層のそれぞれの層の中空部25は、相互に均等に離間して設けられていてもよく、また、相互に不均等に離間して設けられていてもよい。内側層の中空部25は、例えば、数が80〜150個であり、内径が10〜40μmである。NAを大きくし伝播特性を高めるためには内径は大きく、肉厚は薄くすることが好ましい。外側層の中空部25は、例えば、数が80〜150個であり、内径が10〜40μmである。特に、フォトニック結晶性質を有効に発揮させるためには周期性を持たせたほうが好ましい。
この実施形態4に係る光ファイバ心線20では、中空部25が複数層に設けられ、フォトニック結晶性質を持たせることにより、中空部25による水素が経時的に外部に抜け出るのを抑制する効果及びコア21を伝送する光の漏れを抑制する効果をより顕著に得ることができる。かかる観点からは、中空部25間の距離が伝送光の波長の半分以下であることが好ましい。
その他の構成、及び作用効果は実施形態2と同一である。
(その他の実施形態)
実施形態1〜4では、光ファイバFを樹脂製の被覆層14,24で被覆した光ファイバ心線10,20としたが、特にこれに限定されるものではなく、図6(a)〜(d)に示すようにAl層16,26で被覆した構成であってもよい。Al層16,26の厚さは例えば50〜300μmである。このようなAl層16,26により被覆された光ファイバ心線10,20は、図7に示すように、線引き後の光ファイバFをAl被覆装置60において690〜750℃に加熱した溶融Al浴及びダイスを通して冷却することにより製造することができる。Al被服状態は線引き速度及びAlダイス温度によって影響されるために注意が必要。このAl層16,26は、樹脂のように伝送する紫外線により劣化することがなく、また、外部への伝送する紫外線の漏れを抑制することにより安全性を高め、さらに、それ自体にOH基を多く閉じ込めるためOH基(水素源)の外部放出を抑制する。
上記実施形態1〜4では、石英キャピラリ35を用いてファイバ母材40を作製する光ファイバ心線10の製造方法を示したが、特にこれに限定されるものではなく、例えば、円柱体に中空部15,25を形成するための穿孔をしてファイバ母材を作製してもよい。
本発明は光ファイバについて有用である。
F 光ファイバ
10,20 光ファイバ心線
11,21 コア
12 第1クラッド
13 第2クラッド
14,24 被覆層
15,25 中空部
16,26 Al層
23 クラッド
30 石英パイプ
31 コア形成部
32 第1クラッド形成部
33 第2クラッド形成パイプ
35 石英キャピラリ
40 母材
50 線引き機
60 Al被覆装置

Claims (10)

  1. コアとそれを囲うように設けられたクラッドとを備えた紫外線伝送用途又は放射線環境下に暴露される用途に用いられる光ファイバであって、
    上記コアは、水素及び/又はフッ素がドープされた石英で形成されており、
    上記クラッドは、上記コアよりも低屈折率である内側の中実の第1クラッドと、該第1クラッドよりも高屈折率である外側の第2クラッドと、を含み、
    上記第2クラッドには、上記コアを囲うと共に複数層を構成するように配設され、各々、該コアに沿って延びる複数の中空部が形成され、該複数の中空部には、水素、酸素、及びフッ素のうち少なくとも一種を含むガスが封入されている光ファイバ。
  2. 請求項1に記載された光ファイバにおいて、
    上記コアは、フッ素がドープされた石英で形成されている光ファイバ。
  3. 請求項1又は2に記載された光ファイバにおいて、
    上記コアのコア径が50〜400μmである光ファイバ。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載された光ファイバにおいて、
    上記第1クラッドがF又はBF がドープされた石英で形成されている光ファイバ。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載された光ファイバにおいて、
    第1クラッドの層厚さが55〜440μmである光ファイバ。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載された光ファイバにおいて、
    上記第2クラッドが純粋石英で形成されている光ファイバ。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載された光ファイバにおいて、
    上記複数の中空部は内側層と外側層との二層に設けられている光ファイバ。
  8. 請求項7に記載された光ファイバにおいて、
    上記内側層の中空部の数と上記外側層の中空部の数とが同一である光ファイバ。
  9. 請求項8に記載された光ファイバにおいて、
    上記外側層の各中空部が上記内側層の相互に隣接する中空部間に配されるように設けられている光ファイバ。
  10. 請求項7乃至9のいずれかに記載された光ファイバにおいて、
    上記内側層の中空部の内径よりも上記外側層の中空部の内径の方が大きい光ファイバ。
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