JP5362478B2 - 充電電力制限値演算装置 - Google Patents

充電電力制限値演算装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5362478B2
JP5362478B2 JP2009189394A JP2009189394A JP5362478B2 JP 5362478 B2 JP5362478 B2 JP 5362478B2 JP 2009189394 A JP2009189394 A JP 2009189394A JP 2009189394 A JP2009189394 A JP 2009189394A JP 5362478 B2 JP5362478 B2 JP 5362478B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
limit value
battery
power
charging
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009189394A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011040349A (ja
Inventor
嘉昭 伊藤
修二 戸村
友和 山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp, Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2009189394A priority Critical patent/JP5362478B2/ja
Publication of JP2011040349A publication Critical patent/JP2011040349A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5362478B2 publication Critical patent/JP5362478B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/70Energy storage systems for electromobility, e.g. batteries

Landscapes

  • Control Of Charge By Means Of Generators (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、車両駆動電力供給用の電池について充電電力制限値を求める充電電力制限値演算装置に関する。
電気自動車、ハイブリッド自動車等の電動車両が広く用いられている。電動車両は、モータジェネレータを備え、モータジェネレータの駆動力によって加速し、モータジェネレータの回生発電制動によって減速する。モータジェネレータに電力を供給し、モータジェネレータによる発電電力を回収するため、電動車両には繰り返し充放電が可能な電池が搭載される。
下記の特許文献1および特許文献2には、本発明が解決しようとする課題に関連して、電池の充放電電力を制限する技術について記載されている。また、下記の非特許文献および特許文献2には、本発明に係る充放電制御に用いられる、電池の電気化学的モデルについて記載されている。
特開2003−219510号公報 特開2008−42960号公報
グおよびワン(W.B.Gu and C.Y.Wang)著、「リチウムイオン電池の熱−電気化学結合モデリング(THERMAL-ELECTROCHEMICAL COUPLED MODELING OF A LITHIUM-ION CELL)」、ECS Proceedings Vol.99-25 (1),2000、(米国)、電気化学学会(ECS)、2000年、pp 743-762
電池の充電性能は、充電電力、電池温度等の使用条件に応じて変化する。そのため、一定の電力で充電を行うよう充電制御を行うと、その時点での電池の最大充電能力を以て電池を充電することができない等の問題が生じる。一方、電池は、その時点での電池の最大充電能力以上の過剰な電力で充電を行うと、充電容量が早期に低下する等、電池の寿命が短くなるという問題が生ずる。
本発明はこのような課題に対してなされたものである。すなわち、車両駆動電力供給用の電池について充電電力制限値を求める充電電力制限値演算装置において、電池の充電能力と充電の状況に応じて充電電力制限値を求めることを目的とする。
本発明は、車両駆動電力供給用の電池について充電電力制限値を求める充電電力制限値演算装置において、前記電池の電力授受状態を検出する使用状態検出部と、前記使用状態検出部の検出結果に基づいて、電池状態量を求める電池状態量推定部と、充電電圧制限値を取得し、充電電圧制限値の電圧で前記電池を定電圧充電するときの充電可能電力の時間変化を示す充電可能電力特性を、当該充電電圧制限値と前記電池状態量とに基づいて求める充電可能電力予測部と、ブレーキペダルの操作状態と前記充電可能電力特性とに基づいて充電電力制限値を求める電力制限値設定部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る充電電力制限値演算装置においては、ブレーキペダルの操作に応じて演算用時間を求める演算用時間調整部を備え、前記電力制限値設定部は、基準時刻から前記演算用時間が経過した時における充電可能電力を充電電力制限値として求めることが好適である。また、本発明は、車両駆動電力供給用の電池について充電電力制限値を求める充電電力制限値演算装置において、前記電池の電力授受状態を検出する使用状態検出部と、前記使用状態検出部の検出結果に基づいて、電池状態量を求める電池状態量推定部と、充電電圧制限値を取得し、充電電圧制限値の電圧で前記電池を充電するときの充電可能電力の時間変化を示す充電可能電力特性を、当該充電電圧制限値と前記電池状態量とに基づいて求める充電可能電力予測部と、ブレーキペダルの操作状態と前記充電可能電力特性とに基づいて充電電力制限値を求める電力制限値設定部と、ブレーキペダルの操作に応じて演算用時間を求める演算用時間調整部と、を備え、前記電力制限値設定部は、基準時刻から前記演算用時間が経過した時における充電可能電力を充電電力制限値として求めることを特徴とする。
また、本発明に係る充電電力制限値演算装置においては、前記演算用時間調整部は、前記ブレーキペダルの踏み込み量が所定量以上であるときは、前記ブレーキペダルの踏み込み量が所定量未満であるときよりも短い演算用時間を求めることが好適である。
また、本発明に係る充電電力制限値演算装置においては、前記電池に流れる電流を変化させる電池電流制御部と、前記電池電流制御部による電流変化に対する前記電池の出力電圧の変化に基づいて、前記電池の特性定数を求める電池特性決定部と、を備え、前記電池状態量推定部は、前記電池特性決定部によって求められた特性定数に基づいて前記電池状態量を求め、前記充電可能電力予測部は、前記電池特性決定部によって求められた特性定数に基づいて充電可能電力を求めることが好適である。
また、本発明は、車両駆動電力供給用の電池について充電電力制限値を求める充電電力制限値演算装置において、前記電池の電力授受状態を検出する使用状態検出部と、前記使用状態検出部の検出結果に基づいて、電池状態量を求める電池状態量推定部と、前記電池状態量に応じてそれぞれが充電電力制限値を求める第1および第2演算部と、前記第1演算部が求める充電電力制限値または前記第2演算部が求める充電電力制限値のいずれか一方を、ブレーキペダルの操作に応じて選択し出力する選択部と、を備え、前記第1演算部は、充電電流制限値を取得し、充電電流制限値の電流で前記電池を充電するときの充電可能電力を、前記電池状態量に基づいて求める第1充電可能電力予測部と、充電電圧制限値を取得し、充電電圧制限値の電圧で前記電池を充電するときの充電可能電力を、前記電池状態量に基づいて求める第2充電可能電力予測部と、前記電池の出力電圧と充電電圧制限値とを比較し、比較結果に応じて前記第1充電可能電力予測部によって求められた充電可能電力または前記第2充電可能電力予測部によって求められた充電可能電力のいずれかを選択し、充電可能電力の時間変化を示す充電可能電力特性を選択結果に基づいて求める充電可能電力選択部と、を備え、当該充電可能電力特性に基づく充電電力制限値を出力し、前記第2演算部は、充電電圧制限値を取得し、充電電圧制限値の電圧で前記電池を充電するときの充電可能電力の時間変化を示す充電可能電力特性を、当該充電電圧制限値と前記電池状態量とに基づいて求める充電可能電力予測部と、を備え、当該充電可能電力特性に基づく充電電力制限値を出力することを特徴とする。
また、本発明に係る充電電力制限値演算装置においては、前記第1演算部および前記第2演算部のそれぞれは、前記充電可能電力特性に基づいて、基準時刻から所定の時間が経過した時における充電可能電力を充電電力制限値として求める電力制限値設定部を備えることが好適である。
また、本発明に係る充電電力制限値演算装置においては、前記充電可能電力選択部は、前記電池の出力電圧が充電電圧制限値未満であるときは、前記第1充電可能電力予測部によって求められた充電可能電力を選択することが好適である。
また、本発明に係る充電電力制限値演算装置においては、前記電池に流れる電流を変化させる電池電流制御部と、前記電池電流制御部による電流変化に対する前記電池の出力電圧の変化に基づいて、前記電池の特性定数を求める電池特性決定部と、を備え、前記電池状態量推定部は、前記電池特性決定部によって求められた特性定数に基づいて前記電池状態量を求め、前記充電可能電力予測部、前記第1充電可能電力予測部および前記第2充電可能電力予測部は、前記電池特性決定部によって求められた特性定数に基づいて充電可能電力を求めることが好適である。
また、本発明は、車両駆動電力供給用の電池について充電電力制限値を求める充電電力制限値演算装置において、前記電池の電池状態量を求める電池状態量推定部と、前記電池状態量に応じて充電電力制限値を求める第1演算部と、前記第1演算部が求める充電電力制限値よりも大きい充電電力制限値を、前記電池状態量に応じて求める第2演算部と、前記第1演算部が求める充電電力制限値または前記第2演算部が求める充電電力制限値のいずれか一方を、ブレーキペダルの操作に応じて選択し出力する選択部と、を備え、前記第1演算部は、充電電流制限値および充電電圧制限値を取得し、充電電流制限値の電流で前記電池を定電流充電するときの充電可能電力特性、および、充電電圧制限値の電圧で前記電池を定電圧充電するときの充電可能電力特性のうち、前記電池の出力電圧に応じて選択された充電可能電力特性に基づいて充電電力制限値を求め、前記第2演算部は、充電電圧制限値を取得し、充電電圧制限値の電圧で前記電池を定電圧充電するときの充電可能電力特性に基づいて充電電力制限値を求めることを特徴とする。
また、本発明に係る充電電力制限値演算装置においては、前記選択部は、前記ブレーキペダルの踏み込み量が所定量以上であるときに、前記第2演算部が求める充電電力制限値を選択することが好適である。
例えば、ハイブリッド自動車で電池を充電する状況には、車両減速時の回生制動エネルギーを充電する場合と、電池の充電深度が低くなったとき等にエンジン出力により、駆動用のモータジェネレータとは別に設けられたモータジェネレータで充電する場合とがある。速度が速いときの減速時やブレーキペダルを強く踏み込んだときの減速時には、回生制動エネルギーを効率良く充電するため、電池の過度特性を鑑みて短時間に大電力で充電することが好ましい。本発明によれば、回生制動エネルギーを効率良く回収することができる。すなわち、電池の充電能力と充電の状況(ブレーキによる回生、エンジンによる発電、外部からの給電等)に応じて最適に電池の充電電力制限値を求めることができる。
本発明によれば、電池の充電能力と充電の状況に応じて電池の充電電力制限値を求めることができる。
第1の実施形態に係る車両用電力制御システムの構成を示す図である。 第1実施例に係る電力制限値演算装置の構成を示す図である。 電池セルの構成および電気化学的モデルを示す図である。 電池モデルパラメータを示す図である。 充電電圧制限値の時間波形および充電可能電力特性の例を示す図である。 第2実施例に係る電力制限値演算装置の構成を示す図である。 ブレーキペダルを踏み込んだときのWin演算用時間の時間波形、およびそのときの充電電力制限値の時間変化の例を示す図である。 第3実施例に係る電力制限値演算装置の構成を示す図である。 第1演算部の構成を示す図である。 充電電流制限値・時間波形データによって示される充電電流制限値の波形の例を示す図である。 充電電圧制限値の時間波形を示す図である。 第2演算部の構成を示す図である。 第4実施例に係る電力制限値演算装置について、ブレーキペダルが踏み込まれないときの電池電流測定値、電池電圧測定値および充電電力制限値の各時間波形の例を示す図である。 第4実施例に係る電力制限値演算装置の構成を示す図である。 第4実施例に係る電力制限値演算装置について、ブレーキペダル踏み込み量の時間変化、およびブレーキペダルを踏み込んだときの充電電力制限値の時間変化の例を示す図である。 第2の実施形態に係る車両用電力制御システムの構成を示す図である。 第1実施例に係る電池診断/電力制限値演算装置の構成を示す図である。 電流制御装置によって制御された電池電流の時間波形およびその電池電流に応じた電池電圧測定値の時間波形の例を示す図である。 第2実施例に係る電池診断/電力制限値演算装置の構成を示す図である。
図1に本発明の第1の実施形態に係る車両用電力制御システムの構成を示す。車両用電力制御システムは、電池10の電力をモータジェネレータ14に供給して車両を駆動し、モータジェネレータ14の発電電力によって電池10を充電して車両を回生制動する。電池10には、繰り返し充放電が可能なリチウムイオン電池等を用いることができる。
操作部16は、アクセルペダル、ブレーキペダル等を含み、ユーザの操作に応じた操作指令情報を電力制御装置12に出力する。
電力制御装置12は、モータジェネレータ14と電池10との間で、各印加電圧を調整しつつ交流直流変換を行う。電力制御装置12は、操作指令情報に応じてモータジェネレータ14に加速トルクを発生させるときは、電池10からモータジェネレータ14に電力が供給されるよう、電池10およびモータジェネレータ14に印加される電圧を調整する。また、電力制御装置12は、操作指令情報に基づきモータジェネレータ14に回生制動トルクを発生させるときは、モータジェネレータ14から電池10に電力が供給されるよう、電池10およびモータジェネレータ14に印加される電圧を調整する。
モータジェネレータ14から電池10に電力が供給されることによって、電池10は電荷を充電する。このとき、電力制御装置12は、電力制限値演算装置24が出力する充電電力制限値Winを超えないよう電池10に供給される充電電力を調整する。
車両用電力制御システムは、電力制限値演算装置24が充電電力制限値Winを求めるため、電池10に流れる電流を測定する電流センサ18、電池10の出力電圧を測定する電圧センサ20、および電池10の温度を測定する温度センサ22を備える。電流センサ18は測定結果を電池電流測定値Ibとして電力制限値演算装置24に出力し、電圧センサ20は測定結果を電池電圧測定値Vbとして電力制限値演算装置24に出力する。また、温度センサ22は測定結果を電池温度測定値Tbとして電力制限値演算装置24に出力する。
電力制限値演算装置24は、電池電流測定値Ib、電池電圧測定値Vb、および電池温度測定値Tbに基づいて、充電電力制限値Winを求め電力制御装置12に出力する。
図2に第1実施例に係る電力制限値演算装置24−1の構成を示す。電池状態量推定部26が実行する処理を説明するため、ここでは、電池10の電気化学的モデルの例について特許文献2の内容に基づき説明する。
電池10は、複数の電池セルの直列接続によって構成することができる。図3に電池セルの構成を示す。電池セルは、負極36、セパレータ40、および正極38を備える。セパレータ40は、負極36と正極38との間に設けられた樹脂に電解液を浸透させることで構成される。
負極36および正極38は、球状の活物質の集合体で構成される。負極36の活物質42の界面上では、リチウムイオンLi+および電子e-を放出または吸収する化学反応が行われる。一方、正極38の活物質44の界面上では、リチウムイオンLi+および電子e-を吸収または放出する化学反応が行われる。
負極36には負極端子50との間で電子e-を導く負極コレクタ46が設けられ、正極38には正極端子52との間で電子e-を導く正極コレクタ48が設けられる。負極コレクタ46および正極コレクタ48に用いる金属材料は、イオン化傾向の大小関係に基づき決定される。一般的には、負極コレクタ46は銅で構成され、正極コレクタ48はアルミニウムで構成される。
セパレータ40を介して正極38と負極36との間でリチウムイオンLi+が授受されることで、電池セルには、正極端子52から流出し外部回路54を介して負極端子50に流入する放電電流、または、負極端子50から流出し外部回路54を介して正極端子52に流入する充電電流が流れる。
電池セルの電気化学的モデルについて図3を参照して説明する。放電時には、負極36の活物質42からは電子e-が負極コレクタ46に放出され、負極36の活物質42内のリチウム原子LiはリチウムイオンLi+となる。これと共に負極36の活物質42からはリチウムイオンLi+がセパレータ40中の電解液に放出される。そして、正極38の活物質44は、電解液からリチウムイオンLi+を取込むと共に正極コレクタ48から電子e-を吸収し、正極38の活物質44の内部にリチウム原子Liを取込む。これによって、正極コレクタ48から流出し外部回路54を介して負極コレクタ46に流入する放電電流が流れる。
一方、充電時には、正極38の活物質44から電子e-が正極コレクタ48に放出されると共に、正極38の活物質44からリチウムイオンLi+がセパレータ40中の電解液に放出される。そして、負極36の活物質42は、電解液からリチウムイオンLi+を取込むと共に負極コレクタ46から電子e-を吸収し、負極36の活物質42の内部にリチウム原子Liを取込む。これによって、負極コレクタ46から流出し外部回路54を介して正極コレクタ48に流入する充電電流が流れる。
電気化学的モデルの解析には、充放電時における活物質42および44の各表面での電極反応、活物質42および44の各内部でのリチウムイオンの径方向への拡散、電解液中のリチウムイオンの拡散、各部位での電位分布等についての電池モデル式を用いる。電池モデル式は、以下の(M1)式〜(M15)式によって表される。これらの式の詳細については非特許文献1に記載されている。
図4に、(M1)式〜(M15)式で用いられる電池モデルパラメータを掲載する。
Figure 0005362478
(M1)式〜(M3)式は電極反応を示す式であり、バトラーボルマーの式と称される。(M1)式において交換電流密度i0は、活物質の界面におけるリチウムイオン濃度の関数で与えられる(詳細は非特許文献1参照)。また、αaは正極における電極反応の移動係数を示し、αcは負極における電極反応の移動係数を示す。(M2)式は(M1)式におけるηを与え、(M3)式は(M2)式におけるUを与える。
Figure 0005362478
(M4)式〜(M6)式は電解液中でのリチウムイオン保存則を示す。(M5)式は電解液中での実効拡散係数の定義を示し、(M6)式は反応電流jLiが電極の単位体積あたりの活物質表面積asと(M1)式に示された輸送電流密度/inとの積で与えられることを示す。なお、反応電流jLiの電極全体での体積積分は、電池セルに流れる電流Iに対応する。
Figure 0005362478
(M7)式および(M8)式は、固層中でのリチウムイオン保存則を示す。(M7)式は球体の活物質中での拡散方程式を示し、(M8)式は、電極単位体積あたりの活物質表面積asを示す。
Figure 0005362478
(M9)式〜(M11)式は、電解液中での電荷保存則に基づくものである。これらの式より電解液中での電位が示される。
(M10)式は実効イオン伝導率κeffを示し、(M11)式は電解液中での拡散導電係数κD effを示す。
Figure 0005362478
(M12)式および(M13)式は、活物質での電荷保存則に基づくものである。これらの式より固層中での電位が示される。
Figure 0005362478
(M14)式および(M15)式は熱エネルギ保存則に基づくものである。これらの式により、充放電現象による電池内部への局所的な温度変化を解析することが可能となる。
(M1)〜(M15)の電池モデル式は上記非特許文献1に基づくものであるので、各式の詳細な説明については、非特許文献1を援用する。
図4に示した電池モデルパラメータは、(M1)〜(M15)の電池モデル式を連立させることで求めることができる。すなわち、(M1)式〜(M15)式を、活物質、および電解液中の各点において境界条件が満たされるよう差分方程式を逐次解くことにより、図4に示した電池モデルパラメータのうち未知のものを逐次算出することができる。この際、図4に示した電池モデルパラメータのうちいずれを既知量とし、いずれを未知量とするかは、数値解析の理論において可能な限り任意とすることができる。なお、各活物質内でのリチウムイオン濃度は、活物質の半径rの関数とされ、その周方向ではリチウムイオン濃度は一様なものとして扱われる。
電池状態量推定部26は、電池電流測定値Ib、電池電圧測定値Vb、電池温度測定値Tb、および電池モデルパラメータに基づいて電池状態量BSを求める。ここで、電池状態量BSは、電池モデルパラメータのうち、固層中の電位φs、電解液中の電位φe、活物質のリチウムイオン濃度cs、電解液のリチウムイオン濃度ce、および活物質界面でのリチウムイオン濃度cseの組からなる物理化学量である。
電池状態量推定部26は、(M1)〜(M15)の電池モデル式に基づき電池状態量BS(φs、φe、cs、ce、およびcse)を求め、その電池状態量BSを充電可能電力予測部28に出力する。
一方、充電許容電圧生成部30は、定電圧充電を想定した場合の充電電圧制限値Vcを決定し、充電可能電力予測部28に出力する。ここで、充電電圧制限値とは、充電可能電力予測部28の演算用に設定する演算上の値である。
図5(a)に充電電圧制限値の波形の例を示す。図5(a)の横軸は時間を示し縦軸は充電電圧制限値を示す。図5(a)に示す充電電圧制限値は、基準時刻t0に電池電圧測定値Vbから充電電圧制限値Vcに増加する。
充電可能電力予測部28は、電池状態量BS、および電池温度測定値Tbを初期値とし、充電電圧制限値Vcで定電圧充電した場合の電池10に流れる電流Iの時間変化を、上記(M1)式〜(M15)式に基づいて予測する。この際、充電電圧制限値、固層中の電位φs、反応電流jLi、および固層中電子伝導度σとの間に成立する周知の物理的関係が用いられる。また、電流Iは、反応電流jLiの電極全体での体積積分に基づいて求められる。充電可能電力予測部28は、求められた電流Iおよび充電電圧制限値に基づいて充電可能電力の時間変化を示す充電可能電力特性を求める。
図5(a)に示される充電電圧制限値に基づいて、充電可能電力予測部28が求めた充電可能電力特性の例を図5(b)に示す。図5(b)の横軸は時間を示し縦軸は充電可能電力を示す。このように、一定電圧での充電を考えた場合には、充電可能電力は、充電可能開始直後に最大となり、時間の経過と共に小さくなる。充電可能電力予測部28は、充電可能電力特性によって与えられる値を充電電力制限値Winとして出力する。
電力制御装置12は、充電電力制限値Winを超えないよう電池10を充電する。これによって、電池10の電池状態量BSおよび電池温度測定値Tbに応じたできる限り大きい電力を以て電池10を充電することができる。
図2に示す構成では、充電電力制限値Winが、電池10を充電する回路の許容電力以上の値となる場合がある。そこで、図6に示す第2実施例のように、電力制限値設定部32を設けてもよい。図2に示す構成部と同一の構成部については同一の符号を付してその説明を省略する。
電力制限値設定部32は、充電可能電力予測部28から出力された充電可能電力特性データおよび演算用時間調整部34から出力されたWin演算用時間tcに基づいて充電電力制限値を求める。具体的には、充電可能電力特性データを参照し、基準時刻t0からWin演算用時間tcが経過したときにおける充電可能電力を充電電力制限値Winとして求める。電力制限値設定部32は、充電電力制限値Winを電力制御装置12に出力する。図5(b)の例では、演算用時間調整部34から出力されたWin演算用時間tcがtc1であるときは、基準時刻t0からWin演算用時間tc1が経過したときの縦軸の値が充電電力制限値Win1として求められ、演算用時間調整部34から出力されたWin演算用時間tcがtc2であるときは、基準時刻t0からWin演算用時間tc2が経過したときの縦軸の値が充電電力制限値Win2として求められる。
演算用時間調整部34は、操作部16から、ブレーキペダル踏み込み量を示すブレーキ操作情報BIを取得する。演算用時間調整部34は、ブレーキ操作情報BIに基づいて、ブレーキペダル踏み込み量を取得する。そして、ブレーキペダル踏み込み量が所定の閾値Bt未満であるときはWin演算用時間tcを所定の時間tc1に設定し、ブレーキペダル踏み込み量が所定の閾値Bt以上であるときはWin演算用時間tcを時間tc1より短い所定の時間tc2に設定する。演算用時間調整部34は、設定したWin演算用時間tcを電力制限値設定部32に出力する。
電力制限値演算装置24−2は、充電電力制限値Winを求める処理を所定の時間Tdごとに行い、充電電力制限値Winを時間間隔tdで電力制御装置12に出力する。このとき電力制御装置12は、充電電力制限値Winを超えないよう電池10に供給される充電電力を調整する。
このような処理によって、電力制限値設定部32は、ブレーキペダル踏み込み量が所定の閾値Bt未満であるときは、Win演算用時間tc1に対応する充電電力制限値Win1を求める。一方、ブレーキペダル踏み込み量が所定の閾値Bt以上であるときは、Win演算用時間tc2に対応する充電電力制限値Win2を求める。図5(b)に示されるように、充電可能電力特性が示す値はWin演算用時間tcを短くする程大きくなり、求められる充電電力制限値Winは大きくなる。したがって、充電電力制限値Win1およびWin2との間には、Win1<Win2の関係が成立し、ブレーキペダル踏み込み量が所定の閾値Bt以上であるときには、ブレーキペダル踏み込み量が所定の閾値Bt未満であるときよりも大きい充電電力制限値が求められる。
一般に、電池を所定の充電深度まで充電するのに要する時間は、充電電力が大きい程短くなる。そして、充電電力が大きい程、モータジェネレータによる回生制動力は大きくなる。一方、所定値以上の充電容量を維持できる期間等で定義される電池の寿命は、充電電力が大きい程短くなる。
本実施例によれば、ブレーキペダル踏み込み量が所定の閾値Bt以上であるときは、ブレーキペダル踏み込み量が所定の閾値Bt未満であるときよりも大きい充電電力制限値が求められる。したがって、ブレーキペダルが踏み込まれていないときは、充電電力を制限して電池10の電気的負担を軽減し、ブレーキペダルが踏み込まれたときは、モータジェネレータによる回生制動力を大きくし、最大限の電力を以て電池10を充電することができる。
なお、充電可能電力特性が示す値は充電電圧制限値Vcを大きくする程大きくなり、求められる充電電力制限値Winは大きくなる。充電電圧制限値Vcは、電池10の寿命、回生制動力、充電時間の迅速性等を鑑みて実験等に基づいて決定することが好ましい。
図7(a)にブレーキペダルを踏み込んだときのWin演算用時間tcの時間波形の例を、図7(b)にそのときの充電電力制限値Winの時間変化の例を示す。時刻t1にブレーキペダルの踏み込み量が閾値Bt以上となることにより、Win演算用時間tcはtc1からtc2となる。これによって、充電可能電力制限値Winは時刻t1以降増加し、回生制動に基づく充電が進むにつれて減少する。
図8に第3実施例に係る電力制限値演算装置24−3の構成を示す。図6に示す電力制限値演算装置24−2の構成部と同一の構成部については同一の符号を付してその説明を省略する。電力制限値演算装置24−3は、充電電力制限値をそれぞれが求める第1演算部56および第2演算部58を備える。選択部60は、第1演算部56が出力する充電電力制限値WinAまたは第2演算部58が出力する充電電力制限値WinBのいずれか一方を、ブレーキペダル踏み込み量に応じて選択し電力制御装置12に出力する。
電圧センサ20および温度センサ22は、それぞれ、電池電圧測定値Vbおよび電池温度測定値Tbを、電池状態量推定部26、第1演算部56および第2演算部58に出力し、電流センサ18は、電池電流測定値Ibを電池状態量推定部26および第1演算部56に出力する。電池状態量推定部26は、電池状態量BSを第1演算部56および第2演算部58に出力する。
図9に第1演算部56の構成を示す。充電許容電流生成部62は、定電流充電を想定した際の充電電流制限値を決定し第1充電可能電力予測部64に出力する。ここで、充電電流制限値とは、第1充電可能電力予測部64の演算用に設定する演算上の値である。
図10(a)に充電電流制限値の波形の例を示す。図10(a)の横軸は時間を示し縦軸は充電電流制限値を示す。図10(a)に示す充電電流制限値は、基準時刻t0に電池電流測定値Ibから充電電流制限値Icに増加する。
第1充電可能電力予測部64は、電池状態量BS、および電池温度測定値Tbを初期値とし、充電電流制限値Icで定電流充電した場合の電池10に流れる電流Iの時間変化を、上記(M1)式〜(M15)式に基づいて予測する。この際、充電電流制限値は、反応電流jLiの電極全体での体積積分に対応付けられる。また、電池10の出力電圧Vは、固層中の電位φs、反応電流jLi、および固層中電子伝導度σとの間に成立する周知の物理的関係に基づいて求められる。第1充電可能電力予測部64は、求められた電圧Vおよび充電電流制限値に基づいて充電可能電力の時間変化を示す充電可能電力特性を求める。
図10(a)に示される充電電流制限値に基づいて、第1充電可能電力予測部64が求めた充電可能電力特性の例を図10(b)に示す。図10(b)の横軸は時間を示し縦軸は充電可能電力を示す。この例では、充電可能電力特性によって示される値は、時間の経過と共に増加する。
一方、充電許容電圧設定部66は、一定の充電電圧制限値を第2充電可能電力予測部68および充電可能電力選択部70に出力する。ここで、充電電圧制限値とは、第2充電可能電力予測部68および充電可能電力選択部70の処理用に設定する演算上の値である。
図11(a)に充電電圧制限値の時間波形を示す。図11(a)の横軸は時間を示し縦軸は充電電圧制限値を示す。充電電圧制限値は一定の充電電圧制限値Vcをとる。
第2充電可能電力予測部68は、電池状態量BS、および電池温度測定値Tbを初期値とし、充電電圧制限値Vcで定電圧充電した場合の電池10に流れる電流Iの時間変化を、上記(M1)式〜(M15)式に基づいて予測する。この際、充電電圧制限値、固層中の電位φs、反応電流jLi、および固層中電子伝導度σとの間に成立する周知の物理的関係が用いられる。また、電流Iは、反応電流jLiの電極全体での体積積分に基づいて求められる。第2充電可能電力予測部68は、求められた電流Iおよび充電電圧制限値に基づいて充電可能電力の時間変化を示す充電可能電力特性を求める。
図11(a)に示される充電電圧制限値に基づいて、第2充電可能電力予測部68が求めた充電可能電力特性の例を図11(b)に示す。図11(b)の横軸は時間を示し縦軸は充電可能電力を示す。この例では、充電可能電力特性によって示される値は、時間の経過と共に減少する。
充電可能電力選択部70は、電池電圧測定値Vbと充電電圧制限値とを比較する。そして、電池電圧測定値Vbが充電電圧制限値未満であるときには、第1充電可能電力予測部64が出力する充電可能電力特性データを第1電力制限値設定部72に出力する。一方、電池電圧測定値Vbが充電電圧制限値以上であるときには、充電可能電力選択部70は、第2充電可能電力予測部68が出力する充電可能電力特性データを第1電力制限値設定部72に出力する。
第1電力制限値設定部72は、充電可能電力選択部70から出力された充電可能電力特性データに基づいて充電電力制限値WinAを求める。ここで、第1電力制限値設定部72は、充電電力制限値を求めるための所定のWin演算用時間tcを予め記憶しているものとする。第1電力制限値設定部72は、充電可能電力特性データを参照し、基準時刻t0からWin演算用時間tcが経過したときにおける充電可能電力を充電電力制限値WinAとして求める。第1電力制限値設定部72は、充電電力制限値WinAを選択部60に出力する。
第1充電可能電力予測部64が出力する充電可能電力特性データが第1電力制限値設定部72に出力された場合には、図10(b)に示すように、基準時刻t0からWin演算用時間tcが経過したときの縦軸の値が充電電力制限値WinAとして求められる。また、第2充電可能電力予測部68が出力する充電可能電力特性データが第1電力制限値設定部72に出力された場合には、図11(b)に示すように、基準時刻t0からWin演算用時間tcが経過したときの縦軸の値が充電電力制限値WinAとして求められる。
第1演算部56は、このような処理に基づいて、充電電力制限値WinAを求める処理を所定の時間Tdごとに行い、充電電力制限値WinAを時間間隔Tdで選択部60に出力する。
後述のように、第1演算部56が出力する充電電力制限値WinAまたは第2演算部58が出力する充電電力制限値WinBは、ブレーキペダル踏み込み量に応じて選択され、電力制御装置12の充電制御に用いられる。ここでは、第1演算部56が出力する充電電力制限値WinAが充電制御に用いられる場合の作用効果について説明する。
第1充電可能電力予測部64による充電可能電力特性が示す値は充電電流制限値Icを大きくする程大きくなり、求められる充電電力制限値WinAは大きくなる。さらに、図10(b)に示されるように、充電可能電力特性が示す値はWin演算用時間tcを長くする程大きくなり、求められる充電電力制限値WinAは大きくなる。
また、第2充電可能電力予測部68による充電可能電力特性が示す値は充電電圧制限値Vcを大きくする程大きくなり、求められる充電電力制限値WinAは大きくなる。さらに、図11(b)に示されるように、充電可能電力特性が示す値はWin演算用時間tcを短くする程大きくなり、求められる充電電力制限値WinAは大きくなる。
ここで、電池を所定の充電深度まで充電するのに要する時間は、充電電力が大きい程短くなる一方、電池の寿命は充電電力が大きい程短くなる。したがって、充電電流制限値Ic、充電電圧制限値VcおよびWin演算用時間tcは、電池10の寿命と充電時間の迅速性とを鑑みて実験等に基づいて決定することが好ましい。
このような第1演算部56の構成によれば、電池10の充電が行われているときに、電池10の出力電圧が充電電圧制限値Vc未満であるときは、第1充電可能電力予測部64が出力する充電可能電力特性データに基づいて充電電力制限値WinAが求められる。一方、電池10の出力電圧が充電電圧制限値Vc以上であるときは、第2充電可能電力予測部68が出力する充電可能電力特性データに基づいて充電電力制限値WinAが求められる。
すなわち、電池10の出力電圧が充電電圧制限値Vcに達するまでの間は、充電電流制限値Icの電流を充電電流として電池10が定電流充電されるものとして充電電力制限値WinAが求められる。この定電流充電は、電池10の出力電圧が充電電圧制限値Vc未満であるという条件の下、一定の充電電流を以て充電が行われることを想定している。そのため、充電電圧制限値Vcに達した後よりも電池10に対する電気的負担が小さい充電電力制限値を求めることができる。一方、電池10の出力電圧が充電電圧制限値Vcに達した後は、出力電圧が充電電圧制限値Vcに維持されつつ電池10が定電圧充電されるものとして充電電力制限値WinAが求められる。この定電圧充電は、電池10の出力電圧が充電電圧制限値Vcであるという条件の下、最大限の充電電流を以て充電が行われることを想定している。そのため、できるだけ大きな充電電力を以て電池10が充電されるよう、充電電力制限値を求めることができる。
図12に第2演算部58の構成を示す。図6に示す第2実施例に係る電力制限値演算装置24−2の構成部と同一の構成部については同一の符号を付してその説明を省略する。充電可能電力予測部28は、充電許容電圧生成部30から出力された充電電圧制限値Vcに基づいて充電可能電力特性を求める。第2電力制限値設定部74は、充電可能電力予測部28から出力された充電可能電力特性データに基づいて充電電力制限値を求める。ここで、第2電力制限値設定部74は、充電電力制限値を求めるための所定のWin演算用時間tcを予め記憶しているものとする。第2電力制限値設定部74は、充電可能電力特性データを参照し、基準時刻t0からWin演算用時間tcが経過したときにおける充電可能電力を充電電力制限値WinBとして求める。第2電力制限値設定部74は、充電電力制限値WinBを選択部60に出力する。図5(a)に示される充電電圧制限値に基づいて充電可能電力予測部28が求めた図5(b)に示す充電可能電力特性の例では、基準時刻t0からWin演算用時間tcが経過したときの縦軸の値Winが充電電力制限値WinBとして求められる。
第2演算部58は、このような処理に基づいて、充電電力制限値WinBを求める処理を所定の時間Tdごとに行い、充電電力制限値WinBを時間間隔Tdで電力制御装置12に出力する。
ここでは、第2演算部58が出力する充電電力制限値WinBが充電制御に用いられる場合の作用効果について説明する。充電可能電力予測部28によって求められる充電可能電力特性が示す値は充電電圧制限値Vcを大きくする程大きくなり、求められる充電電力制限値WinBは大きくなる。さらに、図5(b)に示されるように、充電可能電力特性が示す値はWin演算用時間tcを短くする程大きくなり、求められる充電電力制限値WinBは大きくなる。電池を所定の充電深度まで充電するのに要する時間は、充電電力が大きい程短くなる。一方、電池の寿命は充電電力が大きい程短くなる。したがって、充電電圧制限値VcおよびWin演算用時間tcは、電池10の寿命と充電時間の迅速性とを鑑みて実験等に基づいて決定することが好ましい。
第3実施例に係る電力制限値演算装置24−3の構成および処理について、再び図1および図8を参照して説明する。選択部60は、操作部16からブレーキペダル踏み込み量を示すブレーキ操作情報BIを取得し、ブレーキペダル踏み込み量を取得する。選択部60は、ブレーキペダル踏み込み量が所定の閾値Bt未満であるときは第1演算部56が出力する充電電力制限値WinAを選択して取得し、充電電力制限値Winとして電力制御装置12に出力する。一方、ブレーキペダル踏み込み量が所定の閾値Bt以上であるときは第2演算部58が出力する充電電力制限値WinBを選択して取得し、充電電力制限値Winとして電力制御装置12に出力する。
電力制御装置12は、定電流充電および定電圧充電のいずれの充電状態においても、充電電力制限値WinAを超えないよう電池10に供給される充電電力を調整する。
第3実施例に係る電力制限値演算装置24−3によれば、ブレーキペダルの踏み込み量が閾値Bt未満であるときは、充電電力制限値WinAが電力制御装置12に出力され、ブレーキペダルの踏み込み量が閾値Bt以上であるときは、充電電力制限値WinBが電力制御装置12に出力される。
充電電力制限値WinAは、電池10の出力電圧が充電電圧制限値Vcに達するまでは、定電流充電を行い、電池10の出力電圧が充電電圧制限値Vcに達した後は、定電圧充電を行うことを前提として求められる。すなわち、電池10の出力電圧が充電電圧制限値Vcに達するまでの間は、充電電流制限値Icの電流を充電電流として電池10が定電流充電されるものとして充電電力制限値WinAが求められ、充電電圧制限値Vcに達した後よりも電池10に対する電気的負担が小さい充電電力制限値を求めることができる。一方、電池10の出力電圧が充電電圧制限値Vcに達した後は、出力電圧が充電電圧制限値Vcに維持されつつ電池10が定電圧充電されるものとして充電電力制限値WinAが求められ、できるだけ大きな充電電力を以て電池10が充電されるよう、充電電力制限値を求めることができる。したがって、ブレーキペダルの踏み込み量が閾値Bt未満であり充電電力制限値WinAが用いられるときには、電池10の出力電圧に応じて、電池10への電気的負担を鑑みた最大限の電力を以て、電池10の充電を行うことができる。
一方、充電電力制限値WinBは、電池10の出力電圧に関わらず、電池10の出力電圧が充電電圧制限値Vcで定電圧充電を行うことを前提として求められる。したがって、ブレーキ踏み込み量が閾値Bt以上となり充電電力制限値WinBが用いられるときには、許容され得る最大限の充電電力を以て電池10を充電することができ、回生制動力を大きくし迅速に電池10を充電することができる。
ブレーキペダルを踏み込んだときのWin演算用時間tcの時間波形、および、そのときの充電電力制限値Winの時間波形は、第2実施例と同様、それぞれ、図7(a)および(b)と同様となる。時刻t1にブレーキペダルの踏み込み量が閾値Bt以上となることにより、Win演算用時間tcはtc1からtc2となる。これによって、充電可能電力制限値Winは時刻t1以降増加し、回生制動に基づく充電が進むにつれて減少する。
ブレーキペダルが踏み込まれないときの電池電流測定値Ib、電池電圧測定値Vbおよび充電電力制限値Winの各時間波形の例を、それぞれ、図13(a)、(b)および(c)に示す。これらの図は、基準時刻t0から時刻t1までの間、電池電圧測定値Vbが充電電圧制限値未満であり、時刻t1以降に電池電圧測定値Vbが充電電圧制限値に達した場合を示す。
なお、第1演算部56および第2演算部58については、図2に示す電力制限値演算装置24と同様、それぞれ、第1電力設定値制限部72および第2電力制限値設定部74を用いない構成としてもよい。
図14に第4実施例に係る電力制限値演算装置24−4の構成を示す。図8の電力制限値演算装置24−3の構成部と同一の構成部については同一の符号を付してその説明を省略する。電力制限値演算装置24−4は、充電電力制限値をそれぞれが求める第1テーブル対応付け演算部76および第2テーブル対応付け演算部78を備える。選択部60は、第1演算部56が出力する充電電力制限値WinAまたは第2演算部58が出力する充電電力制限値WinBのいずれか一方を、ブレーキペダル踏み込み量に応じて選択し電力制御装置12に出力する。
第1テーブル対応付け演算部76は、電池状態量BSに含まれる電池モデルパラメータのうち予め定められたもの(以下、テーブルパラメータとする。)と、充電電力制限値とを対応付けたテーブルを記憶する。第2テーブル対応付け演算部78は、テーブルパラメータ、ブレーキ踏み込み量が閾値Bt以上となってからの経過時間、および充電電力制限値とを対応付けたテーブルを記憶する。
第1テーブル対応付け演算部76は、電池状態量推定部26から出力された電池状態量BSに含まれるテーブルパラメータを取得する。そして、自らが記憶する第1テーブルを参照し、取得したテーブルパラメータに対応する充電電力制限値WinAを求め選択部60に出力する。
第2テーブル対応付け演算部78は、電池状態量推定部26から出力された電池状態量BSに含まれるテーブルパラメータを取得する。また、ブレーキ操作情報BIに基づいてブレーキペダル踏み込み量を取得する。そして、ブレーキペダル踏み込み量が所定の閾値Bt以上となったときは、自らが記憶する第2テーブルを参照し、取得したテーブルパラメータ、およびブレーキ踏み込み量が閾値Bt以上となってからの経過時間に対応する充電電力制限値WinBを求め選択部60に出力する。
第1テーブルおよび第2テーブルの内容は、第1テーブル対応付け演算部76および第2テーブル対応付け演算部78に対するテーブルパラメータを同一とした場合において、第2テーブルによって求められる充電電力制限値WinBが、第1テーブルによって求められる充電電力制限値WinA以上となるよう、予め決定される。各テーブルにおける対応関係は、例えば、第1実施例から第3実施例における電池状態量BSと充電電力制限値Winとの関係を実験、シミュレーション等によって取得することで求めることができる。
選択部60は、ブレーキ操作情報BIを操作部16から取得し、ブレーキペダル踏み込み量を取得する。選択部60は、ブレーキペダル踏み込み量が所定の閾値Bt未満であるときは第1テーブル対応付け演算部76が出力する充電電力制限値WinAを選択して取得し、充電電力制限値Winとして電力制御装置12に出力する。一方、ブレーキペダル踏み込み量が所定の閾値Bt以上であるときは第2テーブル対応付け演算部78が出力する充電電力制限値WinBを選択して取得し、充電電力制限値Winとして電力制御装置12に出力する。電力制御装置12は、充電電力制限値Winを超えないよう電池10に供給される充電電力を調整する。
第4実施例に係る電力制限値演算装置24−4によれば、ブレーキペダルの踏み込み量が閾値Bt未満であるときは、充電電力制限値WinAが電力制御装置12に出力され、ブレーキペダルの踏み込み量が閾値Bt以上であるときは、充電電力制限値WinBが電力制御装置12に出力される。第1テーブルおよび第2テーブルの内容は、充電電力制限値WinBが、充電電力制限値WinA以上となるよう設定される。したがって、ブレーキペダルの踏み込み量が閾値Bt未満であるときには、電池10への電気的負担が小さくなるよう、電池10の充電を行うことができる。また、ブレーキ踏み込み量が閾値Bt以上となったときには、許容され得る最大限の充電電力を以て電池10を充電することができ、回生制動力を大きくし迅速に電池10を充電することができる。
図15(a)にブレーキペダル踏み込み量の時間変化の例を示す。また、ブレーキペダル踏み込み量が図15(a)のように変化したときの充電電力制限値Winの時間変化の例を図15(b)に示す。時刻t1にブレーキペダルの踏み込み量がB0から閾値Bt以上の値Bmとなることにより、充電可能電力制限値WinはWinAからWinBとなる。これによって、充電可能電力制限値Winは第2テーブルに従って変化する。図15(b)は、充電電力制限値Winは、時刻t1にW0からWmまで増加した後、時間経過と共にW0に漸近する例を示している。
なお、ここでは、第1テーブル対応付け演算部76が、テーブルパラメータと充電電力制限値とを対応付けたテーブルを記憶し、第2テーブル対応付け演算部78が、テーブルパラメータ、ブレーキ踏み込み量が閾値Bt以上となってからの経過時間、および充電電力制限値とを対応付けたテーブルを記憶する構成について説明した。第1テーブル対応付け演算部76および第2テーブル対応付け演算部78は、電池電圧測定値Vb、電池電流測定値Ib、電池温度測定値Tb等を対応付けの項目としたテーブルを記憶していてもよい。この場合、第1テーブル対応付け演算部76および第2テーブル対応付け演算部78は、電池電圧測定値Vb、電池電流測定値Ib、電池温度測定値Tb等を取得し、そのテーブルを参照することで充電電力制限値を求める。
また、第1テーブル対応付け演算部76および第2テーブル対応付け演算部78は、電池10の充電深度を対応付けの項目としたテーブルを記憶していてもよい。この場合、第1テーブル対応付け演算部76および第2テーブル対応付け演算部78は、電池状態量BSに基づいて充電深度を求め、そのテーブルを参照することで充電電力制限値を求める。充電深度は、上記(M1)式〜(M15)式を用い、電池状態量BSに基づいて求めることができる。
充電深度を対応付けの項目としたテーブルは、例えば、充電深度が大きい程充電電力制限値が小さくなるよう決定する。一般に、電池は、充電深度が大きい場合には迅速な充電を要さない場合が多い。このようにテーブルの内容を定めることにより、充電深度が大きい程充電電力を小さくし、電池10への電気的負担を小さくすることができる。
図16に本発明の別の実施形態に係る車両用電力制御システムの構成を示す。図1の車両用電力制御システムの構成部と同一の構成部については同一の符号を付してその説明を省略する。電池診断/電力制限値演算装置82は電池診断モード時に電池10に流れる電流を変化させ、これに伴う電池10の出力電圧の変化に基づいて電池10の電池モデルパラメータ、電池10の劣化度等を求める。そして、求められた電池モデルパラメータ、劣化度等を用い(M1)式〜(M15)式より充電電力制限値Winを求める。
図17に第1実施例に係る電池診断/電力制限値演算装置82−1の構成を示す。図6に示す電力制限値演算装置24−2の構成部と同一の構成部については同一の符号を付してその説明を省略する。この実施例は、電池10の交換電流密度i0および拡散係数Dsを測定する電池特性決定部84を備える。
電池10の両端には、それぞれモード切り換えスイッチ80が接続される。モード切り換えスイッチ80は、通常走行モード時には、電池10を電力制御装置12に接続する。一方、電池診断モード時には、電池10を電池診断/電力制御値演算装置82に接続する。電池診断モード時に、電池診断/電力制御値演算装置82は、電池10に流れる電流の時間波形が、例えば、図18(a)に示す時間波形となるよう、電池10に流れる電流の制御を行う。図18(a)の横軸は時間を示し縦軸は電池10に流れる充電電流を示す。図18(a)の電流時間波形は、時刻t1で電池10の充電電流がある初期値I1から診断電流値I2となり、その後時刻t2まで診断電流値I2を維持した後、初期値I1に戻る。図18(b)に、このときの電池電圧測定値Vbpの時間波形の例を示す。横軸は時間を示し縦軸は電池電圧測定値Vbpを示す。
電池特性決定部84は、上記(M1)式〜(M15)式を用い、図18(a)のように電池10の電流が変化したときにおける電池電圧測定値Vbp、電池電流測定値Ibp、および電池温度測定値Tbpに基づいて、図4に掲げる電池モデルパラメータのうち交換電流密度i0および拡散係数Dsを求める。電池特性決定部84は、求められた交換電流密度i0および拡散係数Dsを、電池状態量推定部26および充電可能電力予測部28に出力する。
電池状態量推定部26は、先に用いていた交換電流密度i0および拡散係数Dsを、電池特性決定部84から新たに与えられた交換電流密度i0および拡散係数Dsに更新し、電池状態量BSを求める。充電可能電力予測部28は、先に用いていた交換電流密度i0および拡散係数Dsを、電池特性決定部84から新たに与えられた交換電流密度i0および拡散係数Dsに更新し、充電可能電力特性を求める。
本実施例によれば、経時変化等により電池10の交換電流密度i0および拡散係数Dsが変化した場合であっても、変化後の交換電流密度i0および拡散係数Dsを用いて適切な充電制御を行うことができる。
電池診断モードの処理は、イグニッションオン時等、車両用電力制御システムが動作可能な状態で車両が停止している時に行うことが好適である。
図19に第2実施例に係る電池診断/電力制限値演算装置82−2の構成を示す。図8、図9、および図12の電力制限値演算装置24−3の構成部、および図17の電池診断/電力制限値演算装置82−1の構成部と同一の構成部については同一の符号を付してその説明を省略する。
電池診断/電力制限値演算装置82−2は、電力制限値演算装置24−3に電池特性決定部84を追加したものである。電池特性決定部84は、測定した交換電流密度i0および拡散係数Dsを電池状態量推定部26、第1演算部56、および第2演算部58に出力する。電池状態量推定部26は、先に用いていた交換電流密度i0および拡散係数Dsを、電池特性決定部84から新たに与えられた交換電流密度i0および拡散係数Dsに更新し、電池状態量BSを求める。
第1演算部56が備える第1充電可能電力予測部64および第2充電可能電力予測部68は、それぞれ、先に用いていた交換電流密度i0および拡散係数Dsを、電池特性決定部84から新たに与えられた交換電流密度i0および拡散係数Dsに更新し、充電可能電力を求める。第2演算部58が備える充電可能電力予測部28は、先に用いていた交換電流密度i0および拡散係数Dsを、電池特性決定部84から新たに与えられた交換電流密度i0および拡散係数Dsに更新し、充電可能電力特性を求める。
本実施例によれば、第1実施例と同様、経時変化等により電池10の交換電流密度i0および拡散係数Dsが変化した場合であっても、変化後の交換電流密度i0および拡散係数Dsを用いて適切な充電制御を行うことができる。
なお、本実施形態に係る電池診断/電力制限値演算装置82−1および82−2については、図2に示す電力制限値演算装置24と同様、電力制限値設定部32および演算用時間調整部34、または、第1電力設定値制限部72および第2電力制限値設定部74を用いない構成としてもよい。
10 電池、12 電力制御装置、14 モータジェネレータ、16 操作部、18 電流センサ、20 電圧センサ、22 温度センサ、24,24−1〜24−4 電力制限値演算装置、26 電池状態量推定部、28 充電可能電力予測部、30 充電許容電圧生成部、32 電力制限値設定部、34 演算用時間調整部、36 負極、38 正極、40 セパレータ、42,44 活物質、46 負極コレクタ、48 正極コレクタ、50 負極端子、52 正極端子、54 外部回路、56 第1演算部、58 第2演算部、60 選択部、62 充電許容電流生成部、64 第1充電可能電力予測部、66 充電許容電圧設定部、68 第2充電可能電力予測部、70 充電可能電力選択部、72 第1電力制限値設定部、74 第2電力制限値設定部、76 第1テーブル対応付け演算部、78 第2テーブル対応付け演算部、80 モード切り換えスイッチ、82,82−1,82−2 電池診断/電力制限値演算装置、84 電池特性決定部。

Claims (11)

  1. 車両駆動電力供給用の電池について充電電力制限値を求める充電電力制限値演算装置において、
    前記電池の電力授受状態を検出する使用状態検出部と、
    前記使用状態検出部の検出結果に基づいて、電池状態量を求める電池状態量推定部と、
    充電電圧制限値を取得し、充電電圧制限値の電圧で前記電池を定電圧充電するときの充電可能電力の時間変化を示す充電可能電力特性を、当該充電電圧制限値と前記電池状態量とに基づいて求める充電可能電力予測部と、
    ブレーキペダルの操作状態と前記充電可能電力特性とに基づいて充電電力制限値を求める電力制限値設定部と、
    を備えることを特徴とする充電電力制限値演算装置。
  2. 請求項1に記載の充電電力制限値演算装置において、
    ブレーキペダルの操作に応じて演算用時間を求める演算用時間調整部を備え、
    前記電力制限値設定部は、
    基準時刻から前記演算用時間が経過した時における充電可能電力を充電電力制限値として求めることを特徴とする充電電力制限値演算装置。
  3. 車両駆動電力供給用の電池について充電電力制限値を求める充電電力制限値演算装置において、
    前記電池の電力授受状態を検出する使用状態検出部と、
    前記使用状態検出部の検出結果に基づいて、電池状態量を求める電池状態量推定部と、
    充電電圧制限値を取得し、充電電圧制限値の電圧で前記電池を充電するときの充電可能電力の時間変化を示す充電可能電力特性を、当該充電電圧制限値と前記電池状態量とに基づいて求める充電可能電力予測部と、
    ブレーキペダルの操作状態と前記充電可能電力特性とに基づいて充電電力制限値を求める電力制限値設定部と、
    ブレーキペダルの操作に応じて演算用時間を求める演算用時間調整部と、
    を備え
    前記電力制限値設定部は、
    基準時刻から前記演算用時間が経過した時における充電可能電力を充電電力制限値として求めることを特徴とする充電電力制限値演算装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の充電電力制限値演算装置において、
    前記演算用時間調整部は、
    前記ブレーキペダルの踏み込み量が所定量以上であるときは、前記ブレーキペダルの踏み込み量が所定量未満であるときよりも短い演算用時間を求めることを特徴とする充電電力制限値演算装置。
  5. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の充電電力制限値演算装置において、
    前記電池に流れる電流を変化させる電池電流制御部と、
    前記電池電流制御部による電流変化に対する前記電池の出力電圧の変化に基づいて、前記電池の特性定数を求める電池特性決定部と、
    を備え、
    前記電池状態量推定部は、
    前記電池特性決定部によって求められた特性定数に基づいて前記電池状態量を求め、
    前記充電可能電力予測部は、
    前記電池特性決定部によって求められた特性定数に基づいて充電可能電力を求めることを特徴とする充電電力制限値演算装置。
  6. 車両駆動電力供給用の電池について充電電力制限値を求める充電電力制限値演算装置において、
    前記電池の電力授受状態を検出する使用状態検出部と、
    前記使用状態検出部の検出結果に基づいて、電池状態量を求める電池状態量推定部と、
    前記電池状態量に応じてそれぞれが充電電力制限値を求める第1および第2演算部と、
    前記第1演算部が求める充電電力制限値または前記第2演算部が求める充電電力制限値のいずれか一方を、ブレーキペダルの操作に応じて選択し出力する選択部と、
    を備え、
    前記第1演算部は、
    充電電流制限値を取得し、充電電流制限値の電流で前記電池を充電するときの充電可能電力を、前記電池状態量に基づいて求める第1充電可能電力予測部と、
    充電電圧制限値を取得し、充電電圧制限値の電圧で前記電池を充電するときの充電可能電力を、前記電池状態量に基づいて求める第2充電可能電力予測部と、
    前記電池の出力電圧と充電電圧制限値とを比較し、比較結果に応じて前記第1充電可能電力予測部によって求められた充電可能電力または前記第2充電可能電力予測部によって求められた充電可能電力のいずれかを選択し、充電可能電力の時間変化を示す充電可能電力特性を選択結果に基づいて求める充電可能電力選択部と、
    を備え、
    当該充電可能電力特性に基づく充電電力制限値を出力し、
    前記第2演算部は、
    充電電圧制限値を取得し、充電電圧制限値の電圧で前記電池を充電するときの充電可能電力の時間変化を示す充電可能電力特性を、当該充電電圧制限値と前記電池状態量とに基づいて求める充電可能電力予測部と、
    を備え、
    当該充電可能電力特性に基づく充電電力制限値を出力することを特徴とする充電電力制限値演算装置。
  7. 請求項に記載の充電電力制限値演算装置において、
    前記第1演算部および前記第2演算部のそれぞれは、
    前記充電可能電力特性に基づいて、基準時刻から所定の時間が経過した時における充電可能電力を充電電力制限値として求める電力制限値設定部を備えることを特徴とする充電電力制限値演算装置。
  8. 請求項または請求項に記載の充電電力制限値演算装置において、
    前記充電可能電力選択部は、
    前記電池の出力電圧が充電電圧制限値未満であるときは、前記第1充電可能電力予測部によって求められた充電可能電力を選択することを特徴とする充電電力制限値演算装置。
  9. 請求項から請求項のいずれか1項に記載の充電電力制限値演算装置において、
    前記電池に流れる電流を変化させる電池電流制御部と、
    前記電池電流制御部による電流変化に対する前記電池の出力電圧の変化に基づいて、前記電池の特性定数を求める電池特性決定部と、
    を備え、
    前記電池状態量推定部は、
    前記電池特性決定部によって求められた特性定数に基づいて前記電池状態量を求め、
    前記充電可能電力予測部、前記第1充電可能電力予測部および前記第2充電可能電力予測部は、
    前記電池特性決定部によって求められた特性定数に基づいて充電可能電力を求めることを特徴とする充電電力制限値演算装置。
  10. 車両駆動電力供給用の電池について充電電力制限値を求める充電電力制限値演算装置において、
    前記電池の電池状態量を求める電池状態量推定部と、
    前記電池状態量に応じて充電電力制限値を求める第1演算部と、
    前記第1演算部が求める充電電力制限値よりも大きい充電電力制限値を、前記電池状態量に応じて求める第2演算部と、
    前記第1演算部が求める充電電力制限値または前記第2演算部が求める充電電力制限値のいずれか一方を、ブレーキペダルの操作に応じて選択し出力する選択部と、
    を備え、
    前記第1演算部は、
    充電電流制限値および充電電圧制限値を取得し、充電電流制限値の電流で前記電池を定電流充電するときの充電可能電力特性、および、充電電圧制限値の電圧で前記電池を定電圧充電するときの充電可能電力特性のうち、前記電池の出力電圧に応じて選択された充電可能電力特性に基づいて充電電力制限値を求め、
    前記第2演算部は、
    充電電圧制限値を取得し、充電電圧制限値の電圧で前記電池を定電圧充電するときの充電可能電力特性に基づいて充電電力制限値を求めることを特徴とする充電電力制限値演算装置。
  11. 請求項から請求項10のいずれか1項に記載の充電電力制限値演算装置において、
    前記選択部は、
    前記ブレーキペダルの踏み込み量が所定量以上であるときに、前記第2演算部が求める充電電力制限値を選択することを特徴とする充電電力制限値演算装置。
JP2009189394A 2009-08-18 2009-08-18 充電電力制限値演算装置 Active JP5362478B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009189394A JP5362478B2 (ja) 2009-08-18 2009-08-18 充電電力制限値演算装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009189394A JP5362478B2 (ja) 2009-08-18 2009-08-18 充電電力制限値演算装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011040349A JP2011040349A (ja) 2011-02-24
JP5362478B2 true JP5362478B2 (ja) 2013-12-11

Family

ID=43767896

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009189394A Active JP5362478B2 (ja) 2009-08-18 2009-08-18 充電電力制限値演算装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5362478B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8751083B2 (en) * 2012-01-26 2014-06-10 GM Global Technology Operations LLC Electric vehicle charge reduction apparatus and method
US10099562B2 (en) 2014-10-15 2018-10-16 Johnson Controls Technology Company Cooling strategy for battery systems
US11485239B2 (en) * 2019-06-03 2022-11-01 GM Global Technology Operations LLC Power prediction for reconfigurable series-connected battery with mixed battery chemistry
CN115081332B (zh) * 2022-06-30 2023-04-14 上海玫克生储能科技有限公司 用于参数识别的工况敏感度分析和数据处理方法、装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07312804A (ja) * 1994-05-13 1995-11-28 Fuji Electric Co Ltd 電気自動車の電気制動装置用制御回路
JP4961830B2 (ja) * 2006-05-15 2012-06-27 トヨタ自動車株式会社 蓄電装置の充放電制御装置および充放電制御方法ならびに電動車両
JP4265629B2 (ja) * 2006-08-01 2009-05-20 トヨタ自動車株式会社 二次電池の充放電制御装置およびそれを搭載したハイブリッド車両

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011040349A (ja) 2011-02-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Ashwin et al. Capacity fade modelling of lithium-ion battery under cyclic loading conditions
JP2011041441A (ja) 充電電力制限値演算装置
JP4802945B2 (ja) 二次電池の制御システムおよびそれを搭載したハイブリッド車両
US10353010B2 (en) Apparatus for estimating remaining power amount of battery employing a polarization voltage
US7646166B2 (en) Method and apparatus for modeling diffusion in an electrochemical system
CN108819731B (zh) 充电率推定方法及车载的电池***
JP4265629B2 (ja) 二次電池の充放電制御装置およびそれを搭載したハイブリッド車両
JP5761378B2 (ja) 二次電池の制御装置および制御方法
US8054046B2 (en) Fast search algorithm for finding initial diffusion voltage in electro-chemical systems
US8000915B2 (en) Method for estimating state of charge of a rechargeable battery
KR101619634B1 (ko) 배터리 모델 파라미터를 이용한 배터리 성능상태 추정 시스템 및 그 방법
US10011185B2 (en) Method for battery management and battery management system
JP2007141558A (ja) 二次電池の充放電制御装置
JP5492493B2 (ja) 充電電力制限値演算装置
US10557891B2 (en) Battery system and control method thereof
JP6437403B2 (ja) 充電条件制御装置および電池パック
JP5362478B2 (ja) 充電電力制限値演算装置
JP2006340447A (ja) 蓄電デバイスの制御装置
KR101355973B1 (ko) 이차 전지의 상태 추정 방법 및 장치
JP5849537B2 (ja) 推定装置および推定方法
JP5324356B2 (ja) 放電電力制限値演算装置
KR101726384B1 (ko) 이차 전지의 충전 제어 장치 및 방법
JP5655744B2 (ja) 二次電池の劣化推定装置および劣化推定方法
Aneiros et al. A proposed mathematical model for discharge curves of Li-Ion batteries
JP6747333B2 (ja) 二次電池システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130604

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130731

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130827

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130904

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5362478

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250